説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】各半導体チップの電気接続を確実に行う。製造工程を簡略化することにより、製造コストを低減する。
【解決手段】半導体装置は、積層された3層以上の半導体チップと、各半導体チップ内を厚み方向に貫通するように設けられた貫通電極と、ランド部を有する。ランド部は、各半導体チップ内に貫通電極を囲むと共に貫通電極に接触するように設けられる。半導体装置の製造方法は、積層させた各ウェハを厚み方向に貫通すると共にランド部で周囲を囲まれるように、各ウェハ内にスルーホールを形成する工程と、スルーホール内に貫通電極を形成する工程を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LSIの高集積化には加工コストの増加や信号遅延の問題等、各種の限界が生じている。この限界を解決する一方法として、LSIを三次元的に積層する方法が注目されている。この方法を低コストで実現するためには、積層したLSIの層間をどの時点で、どのような方法で接続するか、が重要となっている。
【0003】
LSIの層間を接続するための各種方法の比較が、非特許文献1(EMC−3D Symposium(April 2007)でYole Developpement)から紹介されている。非特許文献1によれば、層間接続の方法は4種類に大別することができる。
【0004】
即ち、半導体回路を形成する前にウェハを貫通するヴィアプラグ(Through Si Via:TSV)を形成しておくVia First法と、半導体回路を形成してからヴィアプラグを形成するVia Last法がある。
【0005】
Via First法ではトランジスタ素子を形成前にヴィアプラグを形成するか、トランジスタ素子を形成した後でヴィアプラグを形成するかで、Before CMOSとAfter CMOSに分類される。また、Via Last法では、ウェハを積層する前にヴィアプラグを形成しておくBefore Bonding法と、ウェハを積層してからヴィアプラグを形成するAfter Bonding法がある。上記のように、層間接続の方法は、合計4種類に大別されている。
【0006】
Before Bonding法では、図1Aに示すように、CMOSトランジスタ1を形成したウェハ3aにヴィアプラグ2を形成する。図1Bに示すように、このウェハ3aの一方の面にガラス等で出来た支持体4を貼り付ける。図1Cに示すように、ウェハ3aの他方の面をヴィアプラグが露出するまで薄く研削する。この後、ヴィアプラグ2の表面に接続バンプ5を形成する。図1Dに示すように、接続バンプ5を介して、ウェハどうしを貼り合わせる。このような工程を複数回、繰り返して、ウェハ3a〜3dからなる多層の積層ウェハを得る。そして、ウェハ間にアンダーフイルを充填するなどして、層間の接着強度を強化した後、図1Eに示すように、回路ブロック毎にダイシングして三次元LSIの半導体チップ6を得る。
【0007】
After Bonding法の具体例は、非特許文献2(Technical Digest of theInternational 3D System Integration Conference 2007(March 2007)の“3D Integration Technologyfor Advanced Focal Planes”(p3−1))にも詳述されている。非特許文献2によれば、図2Aに示すように、CMOSトランジスタ1を形成したウェハ3aの一方の面にガラス等で出来た支持体4を貼り付ける。図2Bに示すように、ウェハ3aの他方の面を薄く研削する。図2Cに示すように、ウェハ3aを別のウェハ3bと貼り合わせる。図2Dに示すように、ドライエッチングにより、貼り合わせたウェハ内にヴィアホール(図示していない)を開けた後、導電材料を充填してヴィアプラグ2を形成する。これにより貼り合わせた2枚のウェハ間を電気的に接続する。図2Eに示すように、3層目以降も同様な方法を繰り返して多層の積層ウェハを得る。図2Fに示すように、回路ブロック毎にダイシングして三次元LSIの半導体チップ6を得る。
【0008】
また、上記Via First法及びVia Last法以外の方法として、TH(Through Hole)法が提案されている。図3に、TH法による積層ウェハの形成工程を示す。図3Aに示すように、CMOSトランジスタ1を形成したウェハ3aの一方の面にガラス等で出来た支持体4に貼り付ける。図3Bに示すように、ウェハ3aの他方の面を薄く研削する。図3Cに示すように、ウェハどうしを貼り合わせた後、支持体を剥離する。図3Dに示すように、この操作を複数回、繰り返して、所望の積層ウェハを得る。図3Eに示すように、この後、フォトリソグラフィー工程によりドライエッチング用のレジストマスク(図示していない)を形成し、TH法を設ける位置にRIE(Reactive Ion Etching)により、全てのウェハに一括してスルーホール(図示していない)を形成する。この後、必要に応じてスルーホールの内面にシード膜を設けて、導電材料2を充填する。これにより、積層したウェハ内に設けられた半導体回路がウェハ間で電気的に接続する。図3Fに示すように、回路ブロック毎にダイシングして三次元LSIの半導体チップ6を得る。
【0009】
また、特許文献1〜3には、ウェハの積層技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−100656号公報
【特許文献2】特開2007−158199号公報
【特許文献3】特開2004−319707号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】EMC−3D Symposium(April 2007)、Yole Developpement
【非特許文献2】Technical Digest of theInternational 3D System Integration Conference 2007(March 2007) 「3D Integration Technologyfor Advanced Focal Planes(p3−1)」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記のBefore Bonding法では、比較的、容易に層間の接続が行える利点があるものの、層間接続に接続バンプの金属接合を用いるため、微細な電極を多数接合することが難しかった。
【0013】
そこで考えられた方法がAfter Bonding法である。この方法によると半導体の前工程で用いる層間配線のヴィアプラグの形成と同様の方法でフォトリソグラフィー、ドライエッチング、及びメタライズを行うことによりウェハ間の接続を行うことができる。しかしながら、この方法は、薄化したウェハを一層毎に貼りあわせながら、フォトリソグラフィー、ドライエッチング、及びメタライズの工程を繰り返すため、加工工数が膨大となり、製造コストが高くなる難点があった。
【0014】
また、TH法のように積層された層間の配線回路同士を一括穴開けして、その後でめっきで層間回路を接続する方法はプリント配線基板で既に広く利用されている技術である。しかし、プリント配線基板では、ドリルで機械的に一括穴開けしており、(a)層内の材料構成に関わらず同一径の穴あけが可能なこと、(b)接続する配線層の厚さが10〜100μmと厚い、という特性を有する。このため、プリント配線基板では、ドリルで開口した配線断面とスルーホール内に充填した導電材料は、比較的容易に電気的な接続が可能であった。
【0015】
しかしながら、半導体回路のように配線層の厚さが10μm以下で、Siと配線金属とでは加工効率の異なるRIEによりスルーホールを形成し、層間の接続を確実に行うためには複雑な加工工程が必要であった。このため、これまで半導体の積層ウェハに対してはTH法で多数の層間を一括接続する技術は実現できていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0016】
一実施形態は、
積層された3層以上の半導体チップと、
各半導体チップ内を、厚み方向に貫通するように設けられた貫通電極と、
各半導体チップ内に、前記貫通電極を囲むと共に前記貫通電極に接触するように設けられたランド部と、
を有する半導体装置に関する。
【0017】
他の実施形態は、
積層された3層以上の半導体チップと、
各半導体チップ内に設けられたランド部と、
各半導体チップ及び各半導体チップ内に設けられたランド部を、厚み方向に貫通すると共に前記貫通電極に接触するように設けられた貫通電極と、
を有する半導体装置に関する。
【0018】
他の実施形態は、
積層された3層以上の半導体チップと、
各半導体チップ内を、厚み方向に貫通するように設けられた貫通電極と、
各半導体チップ内に設けられたランド部であって、前記貫通電極の表面を一周して覆うと共に前記貫通電極に接触するように設けられたランド部と、
を有する半導体装置に関する。
【0019】
他の実施形態は、
ランド部を有する3層以上のウェハを積層させる工程と、
各ウェハ及び各ランド部を厚み方向に貫通するようにスルーホールを形成する工程と、
前記スルーホール内に導電材料を埋め込むことにより貫通電極を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法に関する。
【0020】
他の実施形態は、
ランド部を有する3層以上のウェハを積層させる工程と、
各ウェハを厚み方向に貫通すると共に、前記ランド部がスルーホールの周囲を一周して覆うように、各ウェハ内にスルーホールを形成する工程と、
前記スルーホール内に導電材料を埋め込むことにより、前記ランド部に接触するように貫通電極を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法に関する。
【0021】
他の実施形態は、
ランド部を有する3層以上のウェハを積層させる工程と、
各ウェハを厚み方向に貫通すると共に、前記ランド部がスルーホールの内壁の一部を構成するように、各ウェハ内にスルーホールを形成する工程と、
前記スルーホール内に導電材料を埋め込むことにより貫通電極を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0022】
各半導体チップは、貫通電極及び各半導体チップ内に設けたランド部によって電気接続されるため、電気接続を確実に行うことができる。
【0023】
ウェハを積層後、1回の工程で積層ウェハを貫通するスルーホールを形成することができ、製造工程を簡略化できる。この結果、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】従来のBefore Bonding法を説明する図である。
【図2】従来のAfter Bonding法を説明する図である。
【図3】従来のThrough Hole法を説明する図である。
【図4】第1実施例の半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図5】第1実施例の半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図6】第1実施例の半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図7】第2実施例の半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図8】第2実施例の半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図9】第2実施例の半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図10】従来例の半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図11】従来例の半導体装置の製造方法を説明する図である。
【図12】第3実施例の半導体装置を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、図面を参照して、本発明の具体的な態様を説明する。なお、下記実施例は、本発明のより一層の深い理解のために示される具体例であって、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0026】
(第1実施例)
図4Aは、層間接続を行うためのランド部を配線部に設けた4層のSiウェハ311、312、313、314を積層した断面図を示している。図4Bは、図4Aの平面構造を示したものであるが、ここではランド部のみが透視的に表現されておりSiなど他の部分は表示していない。また、図4Bでは各ランド部の位置関係を明確にさせるため各ランド部のハッチングを変えて示しており、図4Aと4Bのハッチングは一致していない。また、図4Bでは、最も下に位置するランド部304は、上のランド部に隠れて見えないため、表示していない。以下、図5も図4と同じように示す。
【0027】
ランド部は、導電材料の成膜後、導電材料をランド部の形状にエッチングを行うことによって形成することができる。
【0028】
各Siウェハ311、312、313、314にはそれぞれ、ランド部301、302、303、304が設けられている。ランド部の位置はウェハ積層時の位置ずれにより2−3μm程度の重ね合わせ誤差がある。各ランド部301、302、303、304にはそれぞれ、配線320が引き出されている。配線320は、素子や配線等から構成される内部回路と結線されている。
【0029】
図5Aは、図4に示した積層ウェハの表面上に、中央部を開口したレジストマスク306を設けた後、このレジストマスク306を用いてウェハをドライエッチングし、積層ウェハの4層目までスルーホール307を形成した状態を示している。図5Bは、図5Aの平面構造を示したものである。
【0030】
半導体回路が形成されたウェハはSi等のSi系材料、SiO2、SiN等の絶縁材料、ランド部などを構成するAlやCuの導体材料で構成されており、これらの異なった材料を同一のガスで一括してエッチングングすることができない。このため、Si系材料にはSF6等のF系ガス、絶縁材料にはCF4、導体材料にはBCl3及びCl2等のCl系のガスを用いて、エッチングを行う。これらのガスは例えば、0.1〜1Paの圧力、1〜5kWのプラズマエッチングに用いることができる。このように各材料に適したエッチングガスに切り替えながら、ドライエッチングを行う。これにより、図5Aに示すSiウェハを貫通するスルーホール307を形成する。
【0031】
スルーホール307を形成後、図6に示すように、スルーホール307内にスパッタやめっき等の方法で金属導電材料を充填することにより、貫通電極308を形成する。この貫通電極308により、4層のウェハはランド部を介して電気的に接続する。
【0032】
その後、各ウェハをダイシングすることによって、半導体チップを得る。この際、ダイシング後の各半導体チップ内にはランド部及び貫通電極が存在し、各半導体チップ間はランド部及び貫通電極を介して、電気的に接続されるようにする。
【0033】
本実施例では、各半導体チップは、貫通電極及び各半導体チップ内に設けたランド部によって電気接続されている。このため、電気接続を確実に行うことができる。また、ウェハを積層後、1回の工程で積層ウェハを貫通するスルーホールを形成することができ、製造工程を簡略化できる。この結果、製造コストを低減することができる。
【0034】
なお、本実施例では、ウェハを4層、積層させた例を示したが、積層させるウェハの枚数は4層に限定されるわけではなく、3層又は5層以上であっても良い。
【0035】
(第2実施例)
本実施例は予め、ランド部内部の第1の開口内に微小突起を有するランド部を設け、微小突起を介してランド部を貫通電極に接続させた半導体装置に関するものである。
【0036】
図7Aに示すように、予め内側に第1の開口315を有すると共に、第1の開口内に微小突起330を有するランド部301、302、303、304を形成した、4層のウェハ311、312、313、314を積層する。ランド部301、302、303、304は、導電材料の成膜後、導電材料をランド部の形状にエッチングすることによって形成することができる。微小突起330の第1の開口315内への突出量は1μm以下であることが好ましい。また、図7Aのように、1つのランド部に設ける微小突起の数は1つに限らず、1つのランド部に対して複数の微小突起を設けても良い。
【0037】
図7Bは、図7Aの平面構造を示したものであるが、ここではランド部のみが透視的に表現されており、Siなど他の部分は表示していない。図7Bでは各ランド部の位置関係を明確にさせるため各ランド部のハッチングを変えて示しており、図7Aと7Bのハッチングは一致していない。また、図7Bでは、最も下に位置するランド部304は、上のランド部に隠れて見えないため、表示していない。以下、図8、10、及び11も図7と同じように示す。
【0038】
次に、図8Aに示すように、積層ウェハの表面上に、第2の開口316を有するレジストマスク306を形成した後、このレジストマスク306を用いたドライエッチングにより、積層ウェハ内に一括してスルーホール307を形成する。このドライエッチングでは、ガス圧や印加電圧等の条件を調節することによって、積層ウェハにおいて、レジストマスクの第2の開口316の寸法よりも大きな領域がエッチングされるアンダーカットを発生させることができる。微小突起の大きさに対して、アンダーカット量を適宜、調節することにより、微小突起の下側のSi系材料をエッチング除去して微小突起330がスルーホール内に突出した構造を得ることができる。
【0039】
図9に示すように、スルーホール307内にスパッタやめっき等の方法で金属導体を充填することにより貫通電極308を形成する。この貫通電極308により、4層の層間はランド部を介して電気的に接続される。
【0040】
この時、図10及び11に示すように、従来の半導体装置では、ウェハ各層に積層時の位置ずれがある場合、ランド部がエッチングマスクとなり、位置ずれの状態によっては図11Aの第4層のようにランド部がスルーホール307に露出しない層が発生する場合が生じる。このような場合、開口部に導電材料を充填しても第4層は電気的な接続が不可能であり、接続不良が発生してしまう。
【0041】
これに対して、本実施例では、ランド部に微小突起を設けたため、ウェハの積層時に位置ずれが生じた場合であっても、微小突起を介して各ウェハ間の電気接続を確実に行うことができる。
【0042】
その後、各ウェハをダイシングすることによって、半導体チップを得る。
【0043】
(第3実施例)
本実施例は、ダイシング後の積層された半導体チップを、ベース基板に電気接続させ、かつ1層以上の半導体チップがDRAMを有する高集積DRAMのパッケージに関するものである。以下、図12を参照して本実施例を説明する。なお、以下の説明では、貫通電極及びランド部の具体的な構造は第1又は第2実施例で説明した通りであるため、説明を省略する。
【0044】
半導体チップ23、24はDRAMのコアチップであり、主にメモリセル回路から形成されている。半導体チップ22はインターフェースチップであり、コアチップ(23、24)へのデータの入出力を制御するロジック回路から形成されている。アタッチフィルム25によって金属製のリードフレーム26に固定されている。半導体チップ24は、アタッチフィルム25によって金属製のリードフレーム26に固定されている。各半導体チップは貫通電極の形成後に、ダイシングによって個片化されている。積層する半導体チップは、貫通電極の配置が同じであればよく、チップの大きさは異なっていてもよい。
【0045】
21はベース基板で、半導体チップ22とは、端子29を介して接続している。半導体チップ間には樹脂30が充填されて、各半導体チップを保護している。ベース基板21には、複数の半田ボール27を備えており、配線層28および端子29を介して、インターフェースチップ(22)の貫通電極と接続している。半田ボール27には、外部からの入出力信号、電源電圧等が印加される。
【符号の説明】
【0046】
1 CMOSトランジスタ
2 ヴィアプラグ
3a、3b、3c、3d ウェハ
4 支持体
5 接続バンプ
6 半導体チップ
21 ベース基板
22 インターフェースチップ
23、24 DRAMのコアチップ
25 アタッチフィルム
26 リードフレーム
27 半田ボール
28 配線層
29 端子
30 樹脂
301、302、303、304 ランド部
306 レジストマスク
307 スルーホール
308 導電材料
311、312、313、314 Siウェハ
320 配線
330 微小突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層された3層以上の半導体チップと、
各半導体チップ内を、厚み方向に貫通するように設けられた貫通電極と、
各半導体チップ内に、前記貫通電極を囲むと共に前記貫通電極に接触するように設けられたランド部と、
を有する半導体装置。
【請求項2】
積層された3層以上の半導体チップと、
各半導体チップ内に設けられたランド部と、
各半導体チップ及び各半導体チップ内に設けられたランド部を、厚み方向に貫通すると共に前記貫通電極に接触するように設けられた貫通電極と、
を有する半導体装置。
【請求項3】
積層された3層以上の半導体チップと、
各半導体チップ内を、厚み方向に貫通するように設けられた貫通電極と、
各半導体チップ内に設けられたランド部であって、前記貫通電極の表面を一周して覆うと共に前記貫通電極に接触するように設けられたランド部と、
を有する半導体装置。
【請求項4】
前記ランド部は、前記貫通電極側に突起を有し、
前記ランド部は、前記突起を介して前記貫通電極に接触する、請求項1〜3の何れか1項に半導体装置。
【請求項5】
前記突起の突出量は1μm以下である、請求項4に半導体装置。
【請求項6】
前記積層された半導体チップは、ベース基板に電気的に接続され、
前記積層された半導体チップのうち、前記ベース基板に直接、電気的に接続された半導体チップはインターフェースチップであり、前記インターフェースチップ以外の半導体チップはDRAMを有する、請求項1〜5の何れか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
ランド部を有する3層以上のウェハを積層させる工程と、
各ウェハ及び各ランド部を厚み方向に貫通するようにスルーホールを形成する工程と、
前記スルーホール内に導電材料を埋め込むことにより貫通電極を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
【請求項8】
ランド部を有する3層以上のウェハを積層させる工程と、
各ウェハを厚み方向に貫通すると共に、前記ランド部がスルーホールの周囲を一周して覆うように、各ウェハ内にスルーホールを形成する工程と、
前記スルーホール内に導電材料を埋め込むことにより、前記ランド部に接触するように貫通電極を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
【請求項9】
ランド部を有する3層以上のウェハを積層させる工程と、
各ウェハを厚み方向に貫通すると共に、前記ランド部がスルーホールの内壁の一部を構成するように、各ウェハ内にスルーホールを形成する工程と、
前記スルーホール内に導電材料を埋め込むことにより貫通電極を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記スルーホールを形成する工程は、
SF6及びCF4のうち少なくとも一方のガスを用いて、前記ウェハのランド部以外の部分をドライエッチングする工程と、
BCl3及びCl2のうち少なくとも一方のガスを用いて、前記ウェハのランド部をドライエッチングする工程と、
を有する、請求項7〜9の何れか1項に半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記ウェハを積層させる工程において、
内側に第1の開口及び前記第1の開口内に突出した突起を有する前記ランド部を備えたウェハを積層し、
前記スルーホールを形成する工程において、
少なくとも前記突起が全て露出するように前記スルーホールを形成する、請求項7〜9の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記突起の第1の開口内への突出量は1μm以下である、請求項11に半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記スルーホールを形成する工程は、
積層したウェハ上に、第2の開口を有するレジストマスクを設ける工程と、
前記レジストマスクを用いて、前記第2の開口の径よりも前記スルーホールの少なくとも一部の径の方が大きくなるようにドライエッチングを行う工程を有する、請求項7〜9、11及び12の何れか1項に半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記貫通電極を形成する工程の後に、
前記ウェハをダイシングして、積層させた半導体チップを得る工程を有する、請求項7〜13の何れか1項に半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記ウェハを積層させる工程において、
インターフェースチップを有するウェハ上に、DRAMを備えた半導体チップを有するウェハを2層以上、積層し、
前記半導体チップを得る工程の後に、
前記積層させた半導体チップを構成するインターフェースチップを、ベース基板上に電気的に接続させる工程を有する、請求項14に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−228484(P2011−228484A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−97062(P2010−97062)
【出願日】平成22年4月20日(2010.4.20)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】