説明

半導体装置製造用耐熱性粘着テープ及びそのテープを用いた半導体装置の製造方法。

【課題】粘着テープを仮固定用支持体として用いた基板レス半導体パッケージの製造方法においては、樹脂封止の際の圧力によりチップが保持されず指定の位置からずれる。あるいは、半導体装置製造用耐熱性粘着テープを剥離する際に封止樹脂の硬化や熱によるチップ面や封止材面に対する強粘着化により、パッケージが破損する場合がある。
【解決手段】基板レス半導体チップを樹脂封止する際に、貼着して使用されるチップ仮固定用粘着テープであって、基材層を挟んだ両面に粘着剤層を有し、少なくとも半導体チップを樹脂封止する側の粘着剤層にシリコーン粘着剤が含有されていることを特徴とする半導体装置製造用耐熱性粘着テープ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属製のリードフレームを用いない基板レス半導体パッケージの製造方法に使用されるチップを仮固定する半導体装置製造用耐熱性粘着テープ及び該テープを用いた半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LSIの実装技術において、CSP(Chip Size / Scale Package)技術が注目されている。この技術のうち、WLP(Wafer Level Package)に代表される基板を用いないチップのみの形態のパッケージについては、小型化と高集積の面で特に注目されるパッケージ形態のひとつである。WLPの製造方法では、基板を用いずに整然と配列した複数の半導体Siウェハーチップを封止樹脂にて一括封止したのち、切断によって個別の構造物に切り分けることにより、基板を用いる従来のものよりも小型のパッケージを効率的に生産することが出来る。
【0003】
このようなWLPの製造方法においては、従来基板上に固定するチップを、別の支持体上に固定することが必要となる。更に樹脂封止を経て個別のパッケージに成型された後には固定を解除する必要がある為、その支持体は永久接着ではなく再剥離可能であることが必要となる。そこで、このようなチップの仮固定用支持体として粘着テープを用いる手法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−308116号公報
【特許文献2】特開2001−313350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図2に基板レス半導体パッケージの製造方法を示しつつ、以下に課題を述べる。
複数のチップ1を両面に粘着剤層を有する半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2に貼り付け、さらに半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を基板3に固定させて(a)で示される構造とする。あるいは、基板3上に半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を貼り付け、さらにチップ1を固定して、(a)で示される構造とする。
【0006】
次いで、該(a)で示される構造のチップ1の上から、封止樹脂4により複数のチップが一体となるように封止して(b)で示されるものとする。
そして(c)に示されるように、さらに半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2と基板3を一体とし、封止樹脂4により封止された複数のチップ1を分離する方法、あるいは、封止樹脂4により封止された複数のチップ1と半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2からなるものを基板3から剥離し、さらに半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2のみを剥離する方法により、封止樹脂4により封止された複数のチップ1を得る。
【0007】
その封止樹脂4により封止された複数のチップ1の、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2が設けられていた側であり、チップ1の表面が露出している側において、チップ1表面の必要とされる箇所に電極5を形成して(d)で示される構造とする。
この構造に対して、封止樹脂側に必要に応じてダイシングリング7を設けたダイシングテープ8を接着して、ダイシング工程のために封止樹脂4により封止された複数のチップ1を固定する。これを(e)に示すように、ダイシングブレード6によりダイシングを行い、最後に(f)のように複数のチップが樹脂により封止されてなる複数の基板レスパッケージを得る。
【0008】
また、樹脂による封止の際に、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2の基材層や粘着剤層の膨張や弾性によって、図3(a)に示す半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2が図3(b)のように平面方向に変形することにより、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2上に設置されていたチップ1の位置が移動することがある。
この結果、チップ1上に電極を設ける際には、チップと電極の相対的位置関係が予定したものと異なることになり、またチップ1を樹脂により封止してダイシングする際には、ダイシング工程において予め決められていたチップ1の位置に基づくダイシングの線と、実際のチップ1の位置により必要となったダイシングの線とが異なることになる。
そうすると、ダイシングにより得られた各パッケージは封止されているチップの位置にばらつきが生じ、その後の電極形成工程を円滑に進めることができず、また封止が充分になされていないパッケージが得られてしまう。
【0009】
半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を樹脂により封止されたチップから剥離する際には、特に半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2のチップ側に形成された粘着剤の性質によっては、重剥離性を呈すために剥離が困難となったり、図4に示すような糊残りを生じたり、あるいは剥離帯電を起こすことが懸念される。
剥離が困難になるとその分時間を要するので、重剥離性により生産性が低下し、糊残り9を生じるとその後の電極形成等の工程を実施できなくなり、また剥離帯電を生じると塵などの付着によるその後の工程での不都合を生じることがある。
【0010】
このように、粘着テープを仮固定用支持体として用いた基板レス半導体パッケージの製造方法においては、樹脂封止の際の圧力によりチップが保持されず指定の位置からずれる。あるいは、半導体装置製造用耐熱性粘着テープを剥離する際に封止樹脂の硬化や熱によるチップ面や封止材面に対する強粘着化により、パッケージが破損する場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、基板レス半導体チップを樹脂封止する際に、貼着して使用されるチップ仮固定用粘着テープが、基材層を挟んだ両面に粘着剤層を有し、少なくとも半導体チップを樹脂封止する側の粘着剤層にシリコーン粘着剤が含有されていることを特徴とする半導体装置製造用耐熱性粘着テープとし、また、前記粘着剤層の封止面と反対側に熱膨張性微小球を含有する熱膨張性粘着剤層を設け、これらの半導体装置製造用耐熱性粘着テープを用いて、金属製のリードフレームを用いない基板レスの半導体装置を製造する方法を採用した。
【発明の効果】
【0012】
金属製のリードフレームを用いない基板レスの半導体装置の製造方法(例えばWLPの製造方法等)に使用されるチップ仮固定用粘着テープであって、樹脂封止の際の圧力によりチップが保持されずに指定の位置からずれることがなく、使用後に封止後に封止樹脂に対する糊残りを発生することなく軽剥離可能な半導体装置製造用耐熱性粘着テープを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の半導体装置製造用耐熱性粘着テープを用いて基板レスBGAを製造する工程
【図2】基材レスパッケージ製造方法の模式図
【図3】封止樹脂による封止時の熱により、チップを搭載した半導体装置製造用耐熱性粘着テープが変形する図
【図4】半導体装置製造用耐熱性粘着テープを剥離する際に帯電及び糊残りを生じる図。
【図5】本発明の半導体装置製造用耐熱性粘着テープの断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、半導体装置製造用耐熱性粘着テープの材料、構成等について鋭意研究した。その結果、シリコーン粘着剤を含有する粘着剤層を備えた半導体装置製造用耐熱性粘着テープを使用することで、前記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0015】
すなわち本発明は、金属製のリードフレームを用いない基板レス半導体チップを樹脂封止する際に、貼着して使用されるチップ仮固定用の半導体装置製造用耐熱性粘着テープであって、前記半導体装置製造用耐熱性粘着テープは基材層の両面に粘着剤層を有し、少なくとも樹脂封止の面に貼着される粘着剤にシリコーン粘着剤を有し、封止面とは反対面に熱膨張性微小球を含有する熱膨張性粘着剤層を有することを特徴とする半導体装置製造用耐熱性粘着テープに関する。
前記半導体装置製造用耐熱性粘着テープとしては、前記熱膨張性粘着剤層にもシリコーン粘着剤を用いることができる。
【0016】
以下に本発明の半導体装置製造用耐熱性粘着テープを説明する。
図5に本発明に用いる半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を例示した。10が平滑な剥離シート、11がシリコーン粘着剤層、12が基材層、13がゴム状有機弾性層、14が熱膨張性粘着剤層である。
【0017】
[シリコーン粘着剤層11]
シリコーン粘着剤層11を構成するシリコーン粘着剤は200℃における貯蔵弾性率が5.0×103 N/cm2 以上であり、シリコーン粘着剤層11の厚さは2〜50μmであることが好ましく、さらにシリコーン粘着剤層11は、JIS C2107に準拠した200℃加熱後の粘着力が0.05〜4.0N/20mm幅であることが好ましい。
そのような粘着剤層としては、オルガノポリシロキサン構造、好ましくはジメチルポリシロキサン構造とビニル基等の不飽和基、SiH基により架橋し、白金系触媒により硬化された付加重合型シリコーン樹脂層、又はBPO等の有機過酸化物により硬化して得られるシリコーン粘着剤層を使用することができる。ただし、耐熱性の観点から付加重合型が好ましい。この場合、得られる粘着力を考慮して該不飽和基の密度に応じて架橋密度を調整することが可能である。
このシリコーン樹脂層の形成には付加重合させるために加熱等を行うことが必要である。
【0018】
その粘着力に関して、シリコンに対する粘着力と樹脂に対する粘着力との間で大きな差が生じると、その粘着力の差によって帯電が起きる可能性が生じるので、可能な限り両者の粘着力の値が近いことが望ましい観点から、両者に対する粘着力を上記の範囲とすることが必要である。
また上記の観点からシリコーン粘着剤層は、175℃におけるSUS304BA板に対する180°引き剥がし粘着力が0.2N/20mm以上、好ましくは0.5N/20mm以上である。また、175℃加熱後の封止樹脂に対する180°引き剥がし粘着力が5.0N/20mm以下、好ましくは3.0N/20mm以下である。
シリコーン粘着剤層は熱膨張性が小さいために樹脂による封止後においてチップ位置のずれが小さい。そのずれの程度としては0.3mm以下、好ましくは0.1mm以下である。
また、シリコーン粘着剤層11において、封止樹脂を加熱硬化させる工程で、半導体装置製造用耐熱性接着シート2からの発生ガスによりパッケージが汚染された場合、再配線時のメッキ不良など、パッケージの信頼性が劣る場合がある。このため、180℃での重量減少量を3.0重量%以下、好ましくは2.0重量%以下とすることが好ましい。
シリコーン粘着剤層11のゲル分率は30重量%以上、好ましくは40重量%以上、より好ましくは50重量%以上である。30重量%以上であることによって、高温域での特性維持が容易となり、樹脂封止時においてウエハがずれることがなく、封止樹脂に対して糊残りを発生することがない。
シリコーン粘着剤層11は、更に可塑剤、顔料、染料、老化防止剤、帯電防止剤、及び
シリコーン粘着剤層11の物性(例、弾性率)改善のために加えられる充填剤等の、当該分野で通常使用される各種添加剤を添加してもよい。その含有量は、適当な粘着性を損なわない限り、特に限定されない。
【0019】
[基材層12]
基材層12の材料としては、その種類に特に制限がないが、樹脂封止時の加熱条件下において耐熱性を有する基材が用いられる。樹脂封止工程では一般的に175℃前後の温度がかかることから、このような温度条件下での著しい収縮、または基材層12そのものが破壊を生じない耐熱性を持っているものが好適に用いられる。このため、50〜250℃における線熱膨張係数が0.8×10−5〜5.6×10−5/Kであることが好ましい。
また、封止樹脂を硬化させる加熱温度よりも低い温度にガラス転移温度がある基材を用いた場合、ガラス転移温度より高い温度領域ではガラス転移温度よりも低い温度領域での線膨張係数よりも大きくなり、貼着したチップの指定位置からの精度が劣ることになる。
一軸や二軸延伸した基材では、ガラス転移温度より高い温度では延伸によって生じた伸びがガラス転移温度より高い温度では収縮が始まり、これも貼着したチップの指定位置からの精度が劣ってしまう。このため、金属製のリードフレームを用いない基板レス半導体チップを樹脂封止する際に、貼着して使用される半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2に使用する基材層12のガラス転移温度が180℃を超えるものとすることで、チップの位置精度を向上させることができる。
【0020】
このような基材の例として、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリエチレンサルフォン(PES)フィルム、ポリエーテルイミド(PEI)フィルム、ポリサルフォン(PSF)フィルム、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム、ポリアリレート(PAR)フィルム、アラミドフィルム、液晶ポリマー(LCP)などの耐熱性プラスチックフィルムが挙げられる。
なお、樹脂封止時の加熱条件が150℃以下であれば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの使用も可能である。
【0021】
また耐熱性基材としては、グラシン紙、上質紙、和紙等の紙基材、セルロース、ポリアミド、ポリエステル、アラミド等の不織布基材、アルミ箔、SUS箔、Ni箔等の金属フィルム基材等を使用でき、これらの材料を積層して基材層12とすることもできる。
基材層12の厚みは、折れや裂けを防止するため少なくとも10〜200μm、好ましくは25〜100μmである。10μmより薄くなるとハンドリング性が低下し、200μmより厚くなるとコストアップになるので好ましくない。
【0022】
[ゴム状有機弾性層13]
ゴム状有機弾性層13は、半導体装置製造用耐熱性粘着テープを被着体に接着する際にその表面が被着体の表面形状に良好に追従して大きい接着面積を提供する働きと、半導体装置製造用耐熱性粘着テープより被着体を剥離するために熱膨張性粘着剤層14を加熱して発泡および/または膨張させる際に半導体装置製造用耐熱性粘着テープの面方向における発泡及び/または膨張の拘束を少なくして熱膨張性粘着剤層14が三次元的構造変化することによるウネリ構造形成を助長する働きをするものも含まれる。
【0023】
このような性質を持たせるためにその厚さは5〜50μmが好ましい。
ゴム状有機弾性層は、ASTM D-2240のD型シュアーD型硬度にもとづいて50以下、好ましくは40以下の天然ゴムや合成ゴム、またはゴム弾性を有する合成樹脂により形成することができる。
【0024】
前記の合成ゴムまたは合成樹脂としては、例えばニトリル系、ジエン系、アクリル系などの合成ゴム、ポリオレフィン系やポリエステル系の如き熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリブタジエン、軟質ポリ塩化ビニルなどのゴム弾性を有する合成樹脂があげられる。尚、ポリ塩化ビニルの如く本質的には硬質系のポリマーであっても可塑剤や柔軟剤等の配合剤との組み合わせでゴム弾性をもたせたものも本発明では用いうる。
また、ゴム系や樹脂等の一般的に知られる感圧接着剤により形成することもできる。
【0025】
感圧接着剤としては、ゴム系感圧接着剤、アクリル系感圧接着剤、スチレン・共役ジエンブロック共重合体系感圧接着剤などの適宜なものを用いることができる。また、融点が約200℃以下等の熱溶融性樹脂を含有してクリープ性を改善したものなども用いうる。 尚、感圧接着剤は、帯電防止剤、架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、老化防止剤などの適宜な添加剤を配合したものであってもよい。
【0026】
より具体的には、例えば、天然ゴムや合成ゴムをベースポリマーとするゴム系感圧接着剤、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基のごとき通例、炭素数が20以下のアルキル基を有するアクリル酸ないしメタクリル酸等のアクリル酸系アルキルエステル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、N−メチロールアクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、酢酸ビニル、スチレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレン、ビニルエーテルなどを主成分とするアクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系感圧接着剤などが挙げられる。
【0027】
[熱膨張性粘着剤層14]
熱膨張性粘着剤層14を形成する感圧接着剤としては、加熱時に熱膨張性微小球の発泡及び/又は膨張を許容することが必要であり、上記のゴム状有機弾性層にて使用できるゴム系材料や(メタ)アクリル系樹脂等をベースとする公知の感圧接着剤、好ましくは熱膨張性微小球の発泡及び/又は膨張を可及的に拘束しない程度の弾性を有するものが用いられる。
また上記ポリマーは公知の樹脂等の粘着付与剤、可塑剤、顔料、充填剤、導電剤、帯電防止剤などが適宜配合され、他官能性エポキシ化合物、または、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、無水化合物、ポリアミン、カルボキシル基含有ポリマー等の架橋剤により架橋される。
【0028】
熱膨張性粘着剤層14は、粘着剤に熱膨張性微小球を配合することにより形成することができる。熱膨張性微小球としては、例えばイソブタン、プロパン、ペンタンの如く容易にガス化して熱膨張性を示す適宜な物質をコアセルベーション法や界面重合法等で殻形成物質内に内包させた熱膨張性微小球を用いることができる。用いる熱膨張性微小球は、熱膨張性微小球の体積膨張倍率が5倍以上、好ましくは10倍以上のものが望ましい。
尚、熱膨張性微小球を形成する殻形成物質としては、例えば塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスルホンなどが一般的であるが、本発明においては熱溶融性物質や熱膨張で破壊する物質などからなっていればよい。
【0029】
発泡剤の配合量は、熱膨張性粘着剤層14を膨張(発泡)させる程度や接着力を低下させる程度に応じて適宜に決定してよい。一般には、ベースポリマー100重量部あたり1〜150重量部、好ましくは25〜100重量部配合される。熱膨張性粘着剤層の厚さは、5〜80μm、好ましくは15〜50μmを用いる。
本発明の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を被着体より容易に剥離できるようにするための加熱処理条件は、被着体の表面状態や熱膨張性微小球の種類等による接着面積の減少性、基材や被着体の耐熱性や加熱方法等の条件により決められるが、一般的な条件は100〜250℃、1〜90秒間(ホットプレートなど)または5〜15 分間(熱風乾燥器など)であるが、本用途においては、樹脂封止温度が約175度程度であることから、200〜250℃、1〜90秒間(ホットプレートなど)または1〜15 分間(熱風乾燥器など)であることが望ましい。
【0030】
[平滑な剥離シート10]
平滑な剥離シート10は、基材フィルムの片面に剥離剤層を形成してなるシートであり、本発明の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を使用する前に各面の粘着剤層を露出させるために剥離されるシートである。
剥離剤層は、接する粘着剤に応じて長鎖アルキル基系、フッ素樹脂系、シリコーン樹脂系等の公知の剥離剤層から適宜選択して得ることができる。
【0031】
基材フィルムとしては公知のものを使用でき、例えばポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、及びポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルム等から選択することが可能である。
使用できる剥離剤層は、フッ素化されたシリコーン樹脂系剥離剤、フッ素樹脂系剥離剤、シリコーン樹脂系剥離剤、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、長鎖アルキル化合物等の公知の剥離剤を、粘着剤層の樹脂に応じて選択して含有させてなる層である。
【0032】
[半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2の製造方法]
本発明の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2は、一般的な製造方法により製造することができる。例えば、シリコーン粘着剤層11、必要によりゴム状有機弾性層13、熱膨張性粘着剤層14のそれぞれを構成する組成物を所定の溶剤に溶解させて塗布液を調製し、これらの塗布液を基材層12上に目的とする半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2の層構成となるように塗布した後、その塗布層を所定条件下で加熱・乾燥することを順に行う。
【0033】
また、シリコーン粘着剤層11、ゴム状有機弾性層13、熱膨張性粘着剤層14の溶液を剥離性フィルム等に流延するなどにより単体のフィルムを作成し、これらを順に積層させても良く、また、上記の塗布液の塗布と該単体のフィルムによる積層を組み合わせても良い。ここで、溶剤としては特に限定されないが、シリコーン粘着剤層11の構成材料の溶解性が良好な点を考慮すると、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤が好適に用いられる。また、前記構成材料を水系のディスパージョン溶液とし、これを基材層12上に塗布して加熱乾燥する工程を繰り返すことにより、シリコーン粘着剤層11を積層して、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を形成する方法も挙げられる。
【0034】
[半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2の使用方法]
半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2は、図1及び2等の工程において使用する。
【0035】
例として基板レスBGAを製造する工程の概要を示す。
図1に示す図は、本発明の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を使用した基板レス半導体チップを樹脂封止してなる半導体装置の製造方法である。
まず、工程(a)において本発明の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を基板3上に貼着して固定し、工程(b)においては、この上に半導体チップを任意の間隔を設けて粘着・固定する。続く工程(c)において、この固定されてなる半導体チップを埋めるように樹脂4によって封止する。
工程(d)においては、このようにして封止された複数の半導体チップを封止樹脂及び半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2ごと基板から加熱剥離することによって引き剥がし、引き続き工程(e)において、樹脂封止された半導体チップから本発明の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を剥がす。
さらに工程(f)においては、半導体チップ間、半導体チップ表面に、各種のパターン印刷を施すことにより配線用リード等を形成し、続く工程(g)においては、該配線用リードはチップ表面に、球状の接続電極であるバンプ等を形成する。
そして、最後に、工程(h)にて半導体チップ間の封止樹脂部をダイシングなどにより切断することにより個別の半導体チップを供えた、各半導体装置を得ることができる。
【0036】
[半導体チップの接着工程]
以下、図2を基に具体的に説明する。
基板上に半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2の両面の剥離シートを除去した熱膨張性粘着剤層14側を接着して、シリコーン粘着剤層11側が上面に露出するようにする。
その上に樹脂により封止しようとする所定の半導体チップ1を、目的とする配置となるように載置・接着して、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2のシリコーン粘着剤層11上に固定する。その際の半導体チップ1の構造、形状、大きさ等は特に限定されない。
【0037】
[封止工程]
本発明の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2が使用される封止工程に用いられる樹脂は、エポキシ樹脂等の公知の封止用樹脂でよい。粉末状の樹脂の溶融温度や硬化温度、液状の樹脂の硬化温度は、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2の耐熱性を勘案して選ばれるが、本発明の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2は通常の封止用樹脂の溶融温度や硬化温度において耐熱性を有する。
封止工程はチップ保護のために上記の樹脂により金型内にて行われ、例えば170〜180℃において行われる。
その後、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を剥離した後に、ポストモールドキュアがなされる。
【0038】
[剥離工程]
基板上の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2に固定されたチップが樹脂により封止された後、200〜250℃で、1〜90秒間(ホットプレートなど)または1〜15 分間(熱風乾燥器など)の条件下で加熱を行い、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2の熱膨張性粘着剤層14を膨張させることにより、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2の熱膨張性粘着剤層14と基板3との接着力を低下させて、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2と基板3とを剥離する。
次いで、チップを樹脂により封止してなる層から、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を剥離する。
また、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2と基板3を分離せず一体とし、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2のシリコーン粘着剤層から封止樹脂4により封止された複数のチップ1を分離する方法を採用しても良い。
【0039】
[電極形成工程]
次いで、チップ1を樹脂4により封止してなる層のチップ1の一面が表面に露出されている側の、半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2が積層されていた側において、スクリーン印刷等の方法及び突起状等の接続電極の形成手段により、各々のチップの所定の箇所に電極5を形成する。電極材料としては公知の材料を使用できる。
【0040】
[ダイシング工程]
チップ1を樹脂4により封止してなる層を好ましくはダイシングリング7を設けたダイシングシート8に固定した後に、通常のダイシング工程において使用されるダイシングブレード6を用いて、各パッケージに個片化する。このときに、各チップ1が所定の位置に存在していないと、電極の形成が不正確になることに加え、個々のパッケージのチップ1の位置が不正確であったり、ひどい場合にはダイシング時にダイシングブレード6がチップ1に接触する可能性がある。
【0041】
本発明の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ2を使用すると、樹脂4による封止工程においてチップ1の位置がずれることを防止できるので、このような支障がなく、円滑にダイシング工程を実施でき、結果的に封止樹脂内に正確にチップ1が位置するパッケージが得られる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【実施例】
【0042】
実施例1
熱膨張性粘着剤層として、アクリル酸エチル−アクリル酸ブチル−アクリル酸(20部-80部-10部)からなる共重合体ポリマー100部に、エポキシ系架橋剤を1.0部、ロジン系粘着付与剤5部、200℃発泡膨張タイプの熱膨張性微小球50部とトルエンを均一に混合、溶解した塗工液を作製した。
次に、シリコーン粘着剤層として、付加反応型シリコーン粘着剤(シリコーンゴム比:シリコーンレジン比 = 50:50)と白金系触媒とトルエンを均一に混合、溶解した塗工液を25μm厚のポリイミドフィルム(東レデュポン製:カプトン100H)に厚さ5μmとなるように塗工し、乾燥させたものを基材層として、シリコーン粘着剤が塗布されていない面に、前記熱膨張性粘着剤組成物を塗布して乾燥し、厚さ約40μmの粘着剤層を有する半導体装置製造用耐熱性粘着テープを得た。
【0043】
この半導体装置製造用耐熱性粘着テープの熱膨張粘着剤面を平滑な台に圧着固定後、シリコーン粘着剤面上に、5 mm ×5 mmサイズのSiウェハーチップを配置し、粉末状のエポキシ系封止樹脂(日東電工製:GE-7470LA)を振りかけ、温度175 ℃、圧力400kpa、時間2 minでモールドした。その後、150 ℃で60 minの加熱により樹脂の硬化を促進(ポストモールドキュア)させ、パッケージを作製した。
パッケージ作製後、チップの初期位置からのずれ距離をデジタルマイクロスコープにより測定した。また半導体装置製造用耐熱性粘着テープを剥離した後の糊残りの有無を目視により確認した。
【0044】
実施例2
熱膨張性粘着剤層として、付加反応型シリコーン粘着剤(シリコーンゴム比:シリコーンレジン比 = 70:30)と白金系触媒とトルエンを均一に混合、溶解した塗工液と200℃発泡膨張タイプの熱膨張性微小球50部とトルエンを均一に混合、溶解した塗工液を作製した以外は、実施例1と同様の方法でパッケージを作製した。
【0045】
比較例1
シリコーン粘着剤層として、付加反応型シリコーン粘着剤(シリコーンゴム比:シリコーンレジン比 = 98:2)と白金系触媒とトルエンを均一に混合、溶解した塗工液を用いた以外は、実施例1と同様の方法でパッケージを作製した。
【0046】
比較例2
シリコーン粘着剤層として、付加反応型シリコーン粘着剤(シリコーンゴム比:シリコーンレジン比 = 10:90)と白金系触媒とトルエンを均一に混合、溶解した塗工液を用いた以外は、実施例1と同様の方法でパッケージを作製した。
【0047】
比較例3
シリコーン粘着剤層の代わりに、ブチル(メタ)アクリレートモノマー100重量部に対して、構成モノマーとしての(メタ)アクリル酸モノマーを3重量部からなるアクリル系共重合体100重量部に対して、エポキシ系架橋剤(三菱ガス化学製:Tetrad‐C)を0.6重量部、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン製:コロネート−L)2重量部を添加して得られた粘着剤組成物を用いた以外は、実施例1と同様の方法でパッケージを作製した。
【0048】
比較例4
シリコーン粘着剤層の代わりに、天然ゴム100重量部に対して、フェノール樹脂50重量部、金属架橋剤30重量部を添加して得られた粘着剤組成物を用いた以外は、実施例1と同様の方法でパッケージを作製した。
【0049】
比較例5
熱膨張性粘着剤層として、アクリル酸エチル−アクリル酸ブチル−アクリル酸(20部-80部-10部)からなる共重合体ポリマー100部に、エポキシ系架橋剤(三菱ガス化学製:Tetrad‐C)を1.0部、ロジン系粘着付与剤5部とトルエンを均一に混合、溶解した塗工液を作製した以外は、実施例1と同様の方法でパッケージを作製した。
【0050】
結果
以上のようにして作製した半導体装置製造用耐熱性粘着テープおよびパッケージにおいて、175℃におけるSUS304BA板に対する180 °引き剥がし粘着力(以下、175℃粘着力)、パッケージから半導体装置製造用耐熱性粘着テープを実際に剥離する際の180 °引き剥がし粘着力(以下、剥離力)、チップの初期位置からのずれ距離の値、および半導体装置製造用耐熱性粘着テープ剥離後の糊残りの顕微鏡での目視による有無は、以下表1に示すようになった。
【0051】
【表1】

※1:熱膨張性粘着剤層に熱膨張性微小球が含まれていないため、封止後のパッケージを回収する際に、パッケージの著しい破損が確認された。これにより、上記項目に関しては測定不能であった。
【0052】
実施例1においては、充分なモールド時の粘着力を有することによりチップずれを抑制し、且つ封止樹脂への粘着力が小さいというシリコーン粘着剤の特徴を利用して、パッケージの軽剥離且つ剥離後の糊残りも無い良好なパッケージを得ることができた。
【0053】
実施例2においても、実施例1と同様に175度粘着力が高い為に、チップずれを抑制することが出来、パッケージの軽剥離且つ剥離後の糊残りも無い良好なパッケージを得ることができた。
【0054】
比較例1において、パッケージの軽剥離且つ剥離後の糊残りも無いパッケージを得ることができたものの、シリコーン粘着剤中のシリコーンゴム比が多いため、粘着力が低下し、チップずれを抑制することができなかった。この結果は樹脂封止面にシリコーン粘着剤を有していても、シリコーンゴム比:シリコーンレジン比を最適化しなければ、チップのズレを解決できないことを示している。
【0055】
比較例2において、充分なモールド時の粘着力を有することによりチップずれを抑制できたものの、シリコーン粘着剤中のシリコーンゴム比が少ないため、粘着剤の凝集力が低下し、パッケージに対する粘着力が増加し、剥離後の糊残りが発生した。この結果は樹脂封止面にシリコーン粘着剤を有していても、シリコーンゴム比:シリコーンレジン比を最適化しなければ、パッケージの軽剥離且つ剥離後の糊残りを解決できないことを示している。
【0056】
比較例3および4においては、アクリル粘着剤およびゴム系粘着剤の特徴である高温域での粘着力低下のため、チップずれを抑制することができなかった。この結果は基材層のみが充分に低い熱膨張率を有していても、シリコーン粘着剤層でなければ、チップのズレを解決できないことを示している。加えて、アクリル粘着剤およびゴム系粘着剤の特徴でもある、多官能である封止樹脂への粘着力が高いために剥離力が実施例よりも高く、剥離後の糊残りが発生した。
【0057】
比較例5においては、基板面粘着剤に熱剥離機能を有していないために、基板からのパッケージ回収が不可能であり、本工程で使用不可能であった。
【0058】
以上の結果より、樹脂封止工程でチップを保持し、その後の加熱処理により粘着剤層が硬化することにより剥離時の糊残りを低減することができる基板レスの半導体パッケージ製造時のチップを仮固定する半導体装置製造用耐熱性粘着テープを提供することができた。
【符号の説明】
【0059】
1:チップ
2:半導体装置製造用耐熱性粘着テープ
3:基板
4:封止樹脂
5:電極
6:ダイシングブレード
7:ダイシングリング
8:ダイシングテープ
9:糊残り
10:平滑な剥離シート
11:シリコーン粘着剤層
12:支持基材層
13:ゴム状有機弾性層
14:熱膨張性粘着剤層
15:端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板レス半導体チップを樹脂封止する際に、貼着して使用されるチップ仮固定用粘着テープであって、基材層を挟んだ両面に粘着剤層を有し、少なくとも半導体チップを樹脂封止する側の粘着剤層にシリコーン粘着剤が含有されていることを特徴とする半導体装置製造用耐熱性粘着テープ。
【請求項2】
前記半導体装置製造用耐熱性粘着テープにおいて、粘着剤層の半導体チップを樹脂封止しない側の層に熱膨張性微小球を含有する熱膨張性粘着剤層を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ。
【請求項3】
前記半導体装置製造用耐熱性粘着テープにおいて、シリコーン粘着剤中のシリコーンゴムとシリコーンレジンの割合が、95:5〜20:80であることを特徴とする請求項1〜2記載の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ。
【請求項4】
前記半導体装置製造用耐熱性粘着テープにおいて、半導体チップを樹脂封止する側の粘着剤層のシリコーン粘着剤の175℃におけるSUS304BA板に対する180°引き剥がし粘着力が0.2N/20mm以上であることを特徴とする請求項1〜3記載の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ。
【請求項5】
前記半導体装置用耐熱性粘着テープにおいて、半導体チップを樹脂封止する側の粘着剤層のシリコーン粘着剤の175℃加熱後の封止樹脂に対する180°引き剥がし粘着力が5.0N/20mm以下であることを特徴とする請求項1〜4記載の半導体装置製造用耐熱性粘着テープ。
【請求項6】
請求項1〜5記載の半導体装置製造用耐熱性粘着テープを用いた、金属製のリードフレームを用いない基板レスの半導体装置の製造方法。
【請求項7】
(A)該粘着テープの熱膨張性粘着剤層表面に支持体を貼り合せ、シリコーン粘着剤層表面に被着体を貼り合せる工程、
(B)被着体を加工する工程、
(C)加熱処理により、支持体から該粘着シートを剥離する工程、
及び(D)加工後の被着体から該粘着シートを剥離する工程、
を含む請求項6に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−62373(P2012−62373A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206160(P2010−206160)
【出願日】平成22年9月14日(2010.9.14)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】