説明

半導体集積回路のレイアウト検証方法

【課題】半導体集積回路のレイアウト修正に要する工数を減少させる。
【解決手段】レイアウト検証方法は、2つの検証領域のレイアウト図形を相互に比較することでレイアウト図形が相互に不一致となる不一致図形を取得する不一致図形取得工程(1000)と、不一致図形が2つの検証領域のうちいずれの検証領域に存在するかを判定する不一致図形判定工程(1100)と、不一致図形判定工程(1100)の結果に基づいて、2つの素子のうち、不一致図形が存在する検証領域における検証素子と不一致図形との距離である不一致距離を算出する不一致距離算出工程(1200)と、不一致距離に応じて、不一致図形が検証素子に及ぼす特性影響を算出する特性影響算出工程(7110)と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体集積回路のレイアウト検証方法に関し、特に、レイアウト図形が一致しているか否かを検証するレイアウト検証方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体集積回路(LSI)の高集積化を実現するために、最小加工寸法が微細化している。この微細化に伴い、LSIに作り込まれる微細な素子サイズと、半導体集積回路の製造工程における製造ばらつきとの相対比が大きくなって、回路特性のばらつきが問題になり始めている。
【0003】
このような問題への対応として、半導体集積回路のレイアウト設計において、複数の素子をペア配置することが挙げられる。ペア配置は、同形状の素子を近接配置し、周辺の素子やパターンによる影響を均等に作用させることをいい、これにより相対精度が高い素子を形成することができる。
【0004】
例えば、差動回路やカレントミラー回路を構成するには、同一特性を持つ複数のトランジスタが必要となるため、回路の対称性と共にシリコンウェハ上での形状や特性、ばらつきの対称性も重要になってくる。そのため、レイアウト設計の段階から、その複数のトランジスタをペア配置するとともに、ペア配置された2つの素子(ペア素子)の形状や周囲のパターンとの関係を考慮しながら、マスクレイアウト設計が行われる。
【0005】
実際に差動回路やカレントミラー回路を構成するペア素子がそのような形状、配置、周囲のパターンの関係を考慮して正しくレイアウト設計されたかどうかの検証方法を図28に示す。
【0006】
図28は、従来のレイアウト検証方法の一例(レイアウト検証工程1)を示した検証フローチャートである。この方法では、検証対象となるペア素子の情報などを含んだ検証条件100とレイアウトデータ200とを入力して、検証条件設定工程10、レイアウトデータ入力工程20、座標系の変更工程30、各レイヤ毎の図形比較工程40の各工程を行い、比較領域差分情報300を不一致図形として出力し、不一致図形表示工程50にて不一致図形を表示するように構成されている。
【0007】
以下、各工程について同様に図28を参照しながら説明する。検証条件設定工程10では、検証対象とすべきペア素子を設定するためのペア素子設定情報110、ペア素子の配置状態(回転や反転など)を設定するためのペア素子配置情報120、検証対象領域を設定するための検証領域設定情報130、図形比較対象のレイヤを設定するためのレイヤ設定情報140、などを含んだ検証条件100が読み込まれる。
【0008】
また、レイアウトデータ入力工程20では、レイアウト検証対象となるペア素子を含んだ半導体集積回路のレイアウトデータ200が読み込まれ、検証条件100に基づいてペア素子を構成する上での図形比較元と図形比較先のぞれぞれのレイアウト図形が抽出される。ここで、図形比較元と図形比較先のぞれぞれのレイアウト図形の抽出について、図29〜図33を用いて具体的に説明する。
【0009】
−ペア素子設定情報−
図29は、検証条件100のうち、ペア素子設定情報110による検証条件設定工程10の一例を示す図であり、レイアウトデータ200の中に素子M1〜M4が存在している。なお、ペア素子設定情報110は、レイアウトデータ200において図形比較検証の対象とすべき所望の素子を設定するとともに、図形比較検証の便宜上、図形比較元と図形比較先とを区別するための情報である。
【0010】
例えば、素子M1と素子M2とがペア素子であり、特性において高い相対精度が求められる場合、ペア素子設定情報110には、図形比較元=M1、図形比較先=M2、図形比較元(素子M1)の座標情報=(X_m1、Y_m1)及び図形比較先(素子M2)の座標情報=(X_m2、Y_m2)が設定され、検証条件100として検証条件設定工程10に入力される。また、素子M1と素子M3がペア素子であるなら、ペア素子設定情報110では、図形比較元=M1、図形比較先=M3、図形比較元(素子M1)の座標情報=(X_m1、Y_m1)及び図形比較先(素子M3)の座標情報=(X_m3、Y_m3)が設定され、検証条件100として検証条件設定工程10に入力されることになる。
【0011】
なお、ペア素子の設定方法として素子の座標情報を例に説明したが、ペア素子と認識させるための特別なレイヤを用いた設定や、回路図情報と整合性が保たれているレイアウトデータであれば回路図情報におけるインスタンス名を用いた設定などでも同様に可能である。
【0012】
また、簡略化のため、ペア素子として1素子対1素子の場合で説明したが、例えば素子M1と素子M2を1つのグループとして図形比較元に、素子M3と素子M4を1つのグループとして図形比較先に設定することも同様に可能である。
【0013】
−ペア素子配置情報−
図30は検証条件100のうち、ペア素子配置情報120による検証条件設定工程10の一例を示す図である。なお、ペア素子配置情報120は、レイアウトデータ200において図形比較検証の対象とすべき所望の素子の配置を設定するための情報である。例えば、素子M1と素子M2がペア素子である場合、ペア素子配置情報120には、素子M1の配置=R0、素子M2の配置=R0が設定され、検証条件100として検証条件設定工程10に入力される。また、素子M1と素子M3がペア素子であるなら、ペア素子配置情報120には、素子M1の配置=R0、素子M3の配置=R180が設定され、検証条件100として検証条件設定工程10に入力されることになる。
【0014】
ここで、ペア素子の配置の設定として、R0、R180で表記したが、これはペア素子設定情報110において、図形比較元になる素子の配置を基準とした回転角度や反転配置を意味したものであり、その基準配置をR0とし、反時計回りに180度回転配置された図形をR180としたものである。さらに、基準配置R0に対して、図示していないが左右反転配置された図形をM0、その図形を反時計回りに180度回転配置された図形をM180としても良い。
【0015】
また、ペア素子の配置情報が予め分かっていることを前提にしてペア素子配置情報120の説明を行ったが、ペア素子の配置情報が予め分かっていない場合は、図形比較元(基準)に対する図形比較先の配置として図形比較検証の対象とすべき所望の配置を設定することも可能である。
【0016】
−検証領域設定情報−
図31は検証条件100のうち、検証領域設定情報130による検証条件設定工程10の一例を示す図である。なお、検証領域設定情報130は、レイアウトデータ200において図形比較検証の対象とすべき所望の領域を設定するための情報である。例えば、検証領域設定情報130には、図形比較検証の対象とすべき所望の検証領域=X(um)が設定され、検証条件100として検証条件設定工程10に入力される。
【0017】
なお、検証領域設定情報130は、図形比較検証の対象となるペア素子間で共通の設定となる。また、図形比較検証の対象となるレイヤごとに異なる所望の検証領域を設定することも可能である。
【0018】
−レイヤ設定情報−
図32は検証条件100のうち、レイヤ設定情報140による検証条件設定工程10の一例を示す図である。なお、検証領域設定情報140は、レイアウトデータ200において図形比較検証の対象とすべき所望のレイヤを設定するための情報である。例えば、検証領域設定情報140には、図形比較検証の対象とすべき所望の検証対象レイヤ=ペア素子を構成するレイヤ、第1配線層、第2配線層が設定され、検証条件100として検証条件設定工程10に入力される。
【0019】
なお、検証領域設定情報140は、レイアウトデータ200に含まれる全てのレイヤのうち、図形比較検証の対象外とすべき所望のレイヤを設定することも可能である。
【0020】
以上で説明した検証条件100に従った検証条件設定工程10、およびレイアウトデータ200が入力されたレイアウトデータ入力工程20によって、例えば、素子M1と素子M2がペア素子である場合、図32に示した図形比較検証の対象図形が抽出される。
【0021】
次に、座標系の変更工程30では、ペア素子を構成する上での比較元と比較先のぞれぞれの図形に対して、図形比較が可能となるように基準座標の変更(基準座標合わせ)を行い、検証条件100に基づいた図形比較対象のレイヤ毎に、図形比較元の素子の比較領域内図形データ600と、図形比較先の素子の比較領域内図形データ700とが生成される。
【0022】
次に、各レイヤ毎の図形比較工程40では、図形データ600と700が入力され、レイヤ毎に排他的論理和(Exclusive OR、以下EOR)処理によって図形比較を行い、一致または不一致の結果を得る。ここで、各レイヤ毎の図形比較工程40の一例について簡単に説明する。
【0023】
図34(a)、(b)は、素子M1と素子M2とがペア素子であるケースであり、図形比較元である素子M1と図形比較先である素子M2とにおいてそれぞれEOR処理が行われる。図34(a)では、素子M1と素子M2とに関する検証領域で図形が一致している(図形比較差分が無い)ため、EOR処理結果では図形が相互に不一致となる不一致図形は出力されない。一方、図34(b)では、素子M1と素子M2とに関する検証領域で図形が一致していない(図形比較差分が有る)ため、EOR処理結果ではレイヤ毎の比較領域差分情報300(第1配線層の図形比較差分として不一致図形E1、第2配線層の図形比較差分として不一致図形E2〜E4)が出力され、不一致図形表示工程50にて、比較領域差分情報300を不一致図形として表示される。
【0024】
また、図35は、素子M1と素子M3とがペア素子であるケースであり、図形比較元である素子M1と図形比較先である素子M3とにおいてそれぞれEOR処理が行われる。ただ、素子M3については、予めペア素子配置情報120で設定されている素子M3の配置=R180に従い、EOR処理段階では時計回りに180度回転させた図形を図形比較先にしてEOR処理を行っている。そうすると、素子M1と素子M3とに関する検証領域で図形が一致していないため、EOR処理結果ではレイヤ毎の比較領域差分情報300(第1配線層の図形比較差分として不一致図形E5、第2配線層の図形比較差分として不一致図形E6〜E8)が出力され、不一致図形表示工程50にて、比較領域差分情報300が不一致図形として表示される。
【0025】
また、図形比較工程40では、各レイヤ毎に全レイヤの図形比較が終了するまで繰り返し処理が行われ、全レイヤにおいて図形比較が終了すると本レイアウト検証が終了する。
【0026】
上記で説明した従来のレイアウト検証方法として、より具体的な提案がなされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0027】
このレイアウト検証方法では、ペア配置される複数の素子に対して、検索領域を設定し、その設定された検索領域内に含まれる配線図形などを抽出し、ペア配置を検証する素子間において抽出した図形の形状が同じか否かを検証する構成を採用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0028】
【特許文献1】特開2007−265179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
しかしながら、図28で示した従来のレイアウト検証方法および特許文献1に記載のレイアウト検証方法は、ペア配置したペア素子およびその周辺図形に対して、図形比較のために設定した検索領域内の図形形状の一致また不一致を検出することが可能ではあるが、不一致な図形が発生した場合の対応までは言及されていない。また、不一致な図形が発生した場合に、その設定した検索領域内においてすべてのレイアウト図形を一致させるレイアウト修正を行うと、その修正工数が増大するおそれがある。
【0030】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ペア素子を有する半導体集積回路のレイアウト修正に要する工数を減少させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0031】
上述した課題を解決するため、本発明では、次のような解決手段を講じた。すなわち、半導体集積回路に配置される素子のレイアウト形状の一致を検証する半導体集積回路のレイアウト検証方法であって、
レイアウト形状を一致させるべきペア素子に関する情報を含む検証条件を設定する検証条件設定工程と、
前記ペア素子の形状情報および配置情報を含むレイアウトデータを入力するレイアウトデータ入力工程と、
前記検証条件および前記レイアウトデータに基づき前記ペア素子間のレイアウト図形形状の比較を行い、前記ペア素子から不一致図形までの距離を算出する不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程と、を備えた
ことを特徴とする。
【0032】
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記検証条件および前記レイアウトデータに基づき前記ペア素子間および前記ペア素子間の周辺領域におけるレイアウト形状の一致/不一致を検証する不一致図形取得工程と、
前記不一致図形取得工程によるレイアウト図形形状の不一致図形が前記ペア素子のいずれの周辺領域に含まれているのかを判定する不一致図形判定工程と、
前記ペア素子から前記不一致図形取得工程によるレイアウト図形形状の不一致図形までの距離を算出する不一致距離算出工程と、を備えた
ことを特徴とする。
【0033】
半導体集積回路に配置される素子のレイアウト形状の一致を検証する方法であって、
レイアウト形状を一致させるべきペア素子に関する情報を含む検証条件を設定する検証条件設定工程と、
前記ペア素子の形状情報および配置情報を含むレイアウトデータを入力するレイアウトデータ入力工程と、
前記検証条件および前記レイアウトデータに基づき前記ペア素子間のレイアウト図形形状の比較を行い、前記ペア素子から不一致図形までの距離を算出することに加えて、その前記不一致図形の面積を算出する不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程と、を備えた
ことを特徴とする。
【0034】
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記検証条件および前記レイアウトデータに基づき前記ペア素子間および前記ペア素子間の周辺領域におけるレイアウト形状の一致/不一致を検証する不一致図形取得工程と、
前記不一致図形取得工程によるレイアウト図形形状の不一致図形が前記ペア素子のいずれの周辺領域に含まれているのかを判定する不一致図形判定工程と、
前記ペア素子から前記不一致図形取得工程によるレイアウト図形形状の不一致図形までの距離を算出する不一致距離算出工程と、
前記ペア素子から前記不一致図形取得工程によるレイアウト図形形状の不一致図形の面積を算出する不一致面積算出工程と、を備えた
ことを特徴とする。
【0035】
前記検証条件設定工程は、
レイアウト形状の一致を検証する条件に不一致距離算出情報を含み、
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記不一致距離算出情報を含んだ検証条件設定に応じて、前記ペア素子から不一致図形までの距離として双方のレイアウト図形上の頂点間におけるマンハッタン距離のX軸方向距離とY軸方向距離とで長い方の距離のうち、最短となる距離を不一致距離とする
ことを特徴とする。
【0036】
前記検証条件設定工程は、
レイアウト形状の一致を検証する条件に不一致距離算出情報を含み、
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記不一致距離算出情報を含んだ検証条件設定に応じて、前記ペア素子から不一致図形までの距離として双方のレイアウト図形上の頂点またはエッジ間の組み合わせにおける直線かつ最短となる距離を不一致距離とする
ことを特徴とする。
【0037】
前記検証条件設定工程は、
レイアウト形状の一致を検証する条件に不一致距離算出情報を含み、
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記不一致距離算出情報を含んだ検証条件設定に応じて、前記ペア素子から各々の不一致図形までの不一致距離をそれぞれ算出する
ことを特徴とする。
【0038】
前記検証条件設定工程は、
レイアウト形状の一致を検証する条件に不一致距離算出情報を含み、
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記不一致距離算出情報を含んだ検証条件設定に応じて、前記ペア素子から対象とする不一致図形までの不一致距離のうちで最短となる不一致距離を算出する
ことを特徴とする。
【0039】
前記検証条件設定工程は、
レイアウト形状の一致を検証する条件に不一致距離算出情報に加えて不一致面積算出情報を含み、
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記不一致距離算出情報および前記不一致面積算出情報を含んだ検証条件設定に応じて、前記ペア素子から不一致図形までの距離に加えて、前記不一致図形の面積を算出する
ことを特徴とする。
【0040】
前記検証条件設定工程は、
レイアウト形状の一致を検証する条件に不一致距離算出情報および不一致面積算出情報に加えて検証許容誤差情報を含み、
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記不一致距離算出情報、前記不一致面積算出情報および前記検証許容誤差情報を含んだ検証条件設定に応じて、前記ペア素子間および前記ペア素子間の周辺領域におけるレイアウト図形形状の完全一致または許容範囲内の一致かどうかを検証するとともに、前記ペア素子から不一致図形までの距離、および前記不一致図形の面積を算出する
ことを特徴とする。
【0041】
また、前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程で算出した不一致距離、不一致面積、さらには不一致図形の配置位置のいずれか、もしくはそれらを組み合わせた情報と素子に及ぼす特性影響の関係から前記ペア素子における特性影響分を算出する特性影響算出工程と、
前記算出した特性影響分が前記ペア素子を構成する上で許容可能かどうかを検証する特性影響検証工程と、をさらに備えた
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、不一致図形が検証素子に及ぼす特性影響を考慮することで、ペア素子を有する半導体集積回路のレイアウト修正に要する工数を減少させることがきる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一態様に係るレイアウト検証のフローチャートである。
【図2】不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程のフローチャートである。
【図3】不一致図形判定工程の内部処理を示すフローチャートである。
【図4】不一致図形判定工程の処理内容の例を説明する図である。
【図5】不一致距離算出工程の内部処理を示したフローチャートである。
【図6】検証領域に不一致図形が存在した場合の概略図
【図7】素子のトランジスタゲート、各エッジ、検証範囲、検証領域を示した図である。
【図8】検証領域の領域分割を示した図である。
【図9】不一致図形を切り分けた結果を示す概略図である。
【図10】切り分けた不一致図形における不一致距離の算出例を示した図である。
【図11】切り分けた不一致図形における不一致距離の算出例を示した別の図である。
【図12】不一致距離の算出方法を説明した図である。
【図13】切り分けた不一致図形における不一致距離の算出例を示したさらに別の図である。
【図14】不一致距離の算出方法を説明した別の図である。
【図15】不一致図形までの距離情報を示した図である。
【図16】切り分けた不一致図形における不一致距離の算出例を示した別の図である。
【図17】切り分けた不一致図形における不一致距離の算出例を示したさらに別の図である。
【図18】不一致面積算出工程を備えたレイアウト検証方法に関する検証フローチャートである。
【図19】不一致距離算出工程/不一致面積算出工程の内部処理を示すフローチャートである。
【図20】面積判定工程を備えたレイアウト検証方法に関する検証フローチャートである。
【図21】不一致距離算出工程/不一致面積算出工程の内部処理を示すフローチャートである。
【図22】許容誤差情報を説明する図である。
【図23】面積判定工程における処理の具体例を説明する図である。
【図24】レイアウト検証方法における後半を示す検証フローチャートである。
【図25】不一致図形までの距離に依存した特性影響モデルを示す図である。
【図26】不一致図形までの距離に依存した不一致図形単位面積あたりの特性影響モデルを示す図である。
【図27】特性影響検証工程の処理内容の例を示す図である。
【図28】従来のレイアウト検証方法の例を示す検証フローチャートである。
【図29】ペア素子設定情報による検証条件設定工程の例を示す図である。
【図30】ペア素子配置情報による検証条件設定工程の例を示す図である。
【図31】検証領域設定情報による検証条件設定工程の例を示す図である。
【図32】レイヤ設定情報による検証条件設定工程の例を示す図である。
【図33】図形比較検証の対象図形の抽出例を示す図である。
【図34】EOR処理を説明する図である。
【図35】EOR処理を説明する別の図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明の一態様に係る半導体集積回路のレイアウト検証方法について図面を参照しながら説明する。
【0045】
<レイアウト検証フロー>
図1は本発明の一態様に係るレイアウト検証工程2を示したフローチャートである。図1に示す検証フローにおいて、検証条件設定工程10では、検証対象とすべき2つの素子(ペア素子)を設定するためのペア素子設定情報110、ペア素子の配置状態(回転や反転など)を設定するためのペア素子配置情報120、ペア素子のそれぞれについて素子を中心として一定の広がりを有する検証領域を設定するための検証領域設定情報130、図形比較対象のレイヤを設定するためのレイヤ設定情報140、検証領域のレイアウト図形の比較結果である不一致図形に対する後述する不一致距離を算出する方法を設定するための不一致距離算出情報150のうちいずれか、もしくはこれらの組み合わせで構成されることを特徴とした検証条件101を読み込む。ここで、不一致距離とは、不一致図形が存在する検証領域における素子(検証素子)と不一致図形との距離を示す。なお、ペア素子を1素子対1素子として説明しているが、複数の素子を1グループとして検証対象にしても良い。次に、レイアウトデータ入力工程20では、レイアウト検証対象となるペア素子を含んだ半導体集積回路のレイアウトデータ200を読み込む。
【0046】
その後、座標系の変更工程30では、レイアウトデータ入力工程20で読み込んだレイアウトデータ200に対して、検証条件設定工程10で読み込んだ検証条件101に基づき図形比較が可能となるように基準座標の変更が行われる。そして、不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程2000では、座標系の変更工程30からの結果について、ペア素子を構成する各素子について設定された検証領域を比較するレイアウト検証が行われるとともに、不一致距離が算出され、その結果として検証領域において不一致図形を含んだ比較領域差分情報300と、不一致図形までの距離としての不一致距離情報400とが得られる。そして、得られた比較領域差分情報300は、不一致図形表示工程50にて不一致図形として表示され、不一致図形までの距離情報400は、次の工程へ移って用いられることになる。以下、不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程2000の処理フローについて、図2を用いてより詳細に説明する。
【0047】
−不一致図形取得工程−
不一致図形取得工程1000では、座標系の変更工程30によって生成された図形比較元の比較領域内図形データ600と図形比較先の比較領域内図形データ700とが比較され、検証領域においてレイアウト図形が相互に不一致となる不一致図形が取得される。
【0048】
−不一致図形判定工程−
不一致図形判定工程1100では、図形比較元の比較領域内図形データ600と、図形比較先の比較領域内図形データ700と、不一致図形取得工程1000の結果として不一致がある場合に生成された比較領域差分情報300と、が入力され、検証素子と不一致図形の関係情報1300が得られる。ここで、不一致図形判定工程1100の処理の具体例を図3と図4を用いて示す。
【0049】
図3は、不一致図形判定工程1100の内部処理を示すフローチャートであり、図4は、図3の処理内容の例を説明する図である。特に図4(a)は、第1配線層の不一致図形判定処理、図4(b)は、第2配線層の不一致図形判定処理をそれぞれ示している。
【0050】
ここで、素子M1及び素子M2がペア素子である場合に、第1配線層における図形比較元としての素子M1の比較領域内図形データ600と、第1配線層における比較領域差分情報300(図4(a)の不一致図形E1)とが、第1の論理積(AND)処理工程1110に入力され、第1の論理積(AND)処理結果1140として、不一致図形E1は含まれない、という結果が得られる。一方、第1配線層における図形比較先としての素子M2の比較領域内図形データ700と、第1配線層における比較領域差分情報300(図4(a)の不一致図形E1)とが、第2の論理積(AND)処理工程1120に入力され、第2の論理積(AND)処理結果1150として、不一致図形E1が含まれる、という結果が得られる。
【0051】
次に、得られた第1の論理積(AND)処理結果1140及び第2の論理積(AND)処理結果1150から判定工程1130によって、不一致図形E1は検証素子としての素子M2の比較領域内図形データに存在するという素子M2と不一致図形との情報として、検証素子と不一致図形の関係情報1300が得られる。
【0052】
また同様に、第2配線層における素子M1の比較領域内図形データ600と、第2配線層における比較領域差分情報300(図4(b)の不一致図形E2〜E4)とが、第1の論理積(AND)処理工程1110に入力され、第1の論理積(AND)処理結果1140として、不一致図形E2が含まれる、という結果が得られる。一方、第2配線層における素子M2の比較領域内図形データ700と、第2配線層における比較領域差分情報300(図4(b)の不一致図形E2〜E4)とが、第2の論理積(AND)処理工程1120に入力され、第2の論理積(AND)処理結果1150として、不一致図形E3とE4が含まれる、という結果が得られる。
【0053】
次に、得られた第1の論理積(AND)処理結果1140及び第2の論理積(AND)処理結果1150から判定工程1130によって、不一致図形E2は検証素子としての素子M1の比較領域内図形データに存在し、不一致図形E3とE4は検証素子としての素子M2の比較領域内図形データに存在するという素子M2と不一致図形との情報として、検証素子と不一致図形の関係情報1300が得られる。
【0054】
−不一致距離算出工程−
不一致距離算出工程1200では、検証素子と不一致図形の関係情報1300が入力され、不一致図形までの距離情報400が得られる。ここで、不一致距離算出工程1200の処理の具体例を図5〜図15を用いて示す。
【0055】
図5は、不一致距離算出工程1200の内部処理を示したフローチャートである。まず、検証領域分割工程1210には、検証素子と不一致図形の関係情報1300が入力され、分割された検証領域結果1240が得られる。次に、不一致図形切り分け工程1220では、分割された検証領域結果1240が入力され、切り分けた不一致図形1250が得られる。次に、各不一致図形の距離算出工程1230では、切り分けた不一致図形1250が入力され、それぞれにおける距離が算出される。ここで、全てのペア素子(図形比較元、図形比較先)についての距離算出が終了していなければ、検証領域分割工程に戻って処理が繰り返される。全てのペア素子についての距離算出が終了すれば、不一致距離算出工程1200の結果として不一致図形までの距離情報400が出力される。なお、検証領域分割工程1210、不一致図形切り分け工程1220、不一致図形の距離算出工程1230の詳細については後述する。
【0056】
図6は、検証領域A0に不一致図形E1が存在した場合の概略図であり、不一致図形判定工程1100で得られた、不一致図形E1は素子M2の比較領域内図形データに存在する、という検証素子と不一致図形の関係情報1300に基づいた図である。また図7では、トランジスタとしての素子M2のトランジスタゲートG2、その各エッジをG2_Edge1〜4、検証範囲=X(um)に基づいてG2を拡大し検証領域A0として示している。
【0057】
−検証領域分割工程−
検証領域分割工程1210では、検証領域A0が分割される。具体的に、図形G2のG2_Edge1をX軸正方向に検証範囲=X(um)分だけエッジを移動させてできた図形から、もともとの図形G2を除いた図形(領域)を図8のA6で示す。また、図形G2のG2_Edge4をY軸負方向に検証範囲=X(um)分だけエッジを移動させてできた図形から、もともとの図形G2を除いた図形(領域)を同じく図8のA8で示す。また、図形G2のG2_Edge1をX軸正方向に、G2_Edge4をY軸負方向に、それぞれ同時に検証範囲=X(um)分だけエッジを移動させてできた図形の最外郭からなる図形から、もともとの図形G2とA6図形とA8図形を除いた図形(領域)を同じく図8のA9で示す。以下、同様に図形G2のエッジ移動ならびに論理演算の組み合わせなどによって、図9に示した通り検証領域A0がA1〜A9に領域分割される。
【0058】
−不一致図形切り分け工程−
不一致図形切り分け工程1220では、分割された検証領域A1〜A9ごとに不一致図形の切り分けが行われる。図9は、不一致図形E1を切り分けた結果を示す概略図である。図9に示すように、不一致図形E1は、分割された検証領域で切り分けられており、不一致図形切り分け工程1220では、分割された検証領域A1〜A9のそれぞれと不一致図形E1との論理積(AND)処理によって、切り分けた不一致図形E1A6、E1A9が得られる。
【0059】
−不一致図形の距離算出工程−
不一致図形の距離算出工程1230では、検証素子から全ての不一致図形及び/又は最短の不一致図形までの距離が、マンハッタン距離や最短直線距離等に基づいて算出される。図10は、切り分けた不一致図形E1A6における不一致距離d_E1A6の算出例を示した図である。図10では、切り分けた不一致図形E1A6について、図形G2からの不一致距離d_E1A6を算出するために、図形G2に関してゲート長L2、ゲート幅W2、G2の頂点座標として左下から反時計まわりに頂点座標A:(X_G2、Y_G2)、頂点座標B:(X_G2+L2、Y_G2)、頂点座標C:(X_G2+L2、Y_G2+W2)、頂点座標D:(X_G2、Y_G2+W2)を示すとともに、切り分けた不一致図形E1A6の頂点座標として左下から反時計まわりに頂点座標A:(Xmin_E1A6、Ymin_E1A6)、頂点座標B:(Xmax_E1A6、Ymin_E1A6)、頂点座標C:(Xmax_E1A6、Ymax_E1A6)、頂点座標D:(Xmin_E1A6、Ymax_E1A6)を、示している。ここで、分割された検証領域A6内では、X軸方向の距離のみを考慮すれば良いことと、図形G2の各頂点座標のX座標のうちの最大値X_G2+L2とE1A6の各頂点座標のX座標のうちの最小値Xmin_E1A6とから不一致距離を算出すれば良いことになる。よって、不一致距離d_E1A6=Xmin_E1A6−(X_G2+L2)となり、不一致距離を算出することが可能となる。
【0060】
さらに図11では、切り分けた不一致図形E1A9について、図形G2からの不一致距離d_E1A9が算出されることを示している。ここで、図形G2に関しては図10と同様であり、切り分けた不一致図形E1A9の頂点座標として左下から反時計まわりに頂点座標A:(Xmin_E1A9、Ymin_E1A9)、頂点座標B:(Xmax_E1A9、Ymin_E1A9)、頂点座標C:(Xmax_E1A9、Ymax_E1A9)、頂点座標D:(Xmin_E1A9、Ymax_E1A9)を示している。分割された検証領域A9内では、X軸方向とY軸方向の距離の双方を考慮する必要があることが、分割された検証領域A6内での算出方法と異なる。具体的には、G2の頂点座標B:(X_G2+L2、Y_G2)を基準にした、E1A9の各頂点ごとのX軸方向およびY軸方向の距離をそれぞれ算出し、長い方の距離を各頂点の距離とする。そして、求めた各頂点の距離のうちで最小値を不一致距離d_E1A9とする(図12を参照)。従って、図11によれば、不一致距離d_E1A9=Xmin_E1A9−(X_G2+L2)となり、不一致距離を算出することが可能となる。
【0061】
また、分割された検証領域A6内での算出方法の違いを明らかにするため、分割された検証領域A9内での不一致距離d_E1’A9の算出例を図13を用いて説明する。図13では、切り分けた不一致図形E1’A9について、トランジスタゲートG2からの不一致距離d_E1’A9が算出されることを示している。ここで、図形G2に関しては図10と同様であり、切り分けた不一致図形E1’A9の頂点座標として左下から反時計まわりに頂点座標A:(Xmin_E1’A9、Ymin_E1’A9)、頂点座標B:(Xmax_E1’A9、Ymin_E1’A9)、頂点座標C:(Xmax_E1’A9、Ymax_E1’A9)、頂点座標D:(Xmid_E1’A9、Ymax_E1’A9)、頂点座標E:(Xmid_E1’A9、Ymid_E1’A9)、頂点座標F:(Xmin_E1’A9、Ymid_E1’A9)を示している。前述した分割された検証領域A9内での算出方法に従えば、図14に示した結果から不一致距離d_E1’A9=Y_G2−Ymid_E1’A9となる。
【0062】
なお、上記において分割された検証領域A6、A9内での不一致距離の算出について説明したが、分割された検証領域A2、A4、A8については分割された検証領域A6内での不一致距離の算出方法と同様であり、分割された検証領域A1、A3、A7については分割された検証領域A9内での不一致距離の算出方法と同様にすればよい。
【0063】
つまりは、分割された検証領域A2内では、Y軸方向の距離のみを考慮すれば良いことと、図形G2の各頂点座標のY座標のうちの最大値と対象となる切り分けた不一致図形の各頂点座標のY座標のうちの最小値とから、不一致距離を算出すれば良い。
【0064】
また、分割された検証領域A4内では、X軸方向の距離のみを考慮すれば良いことと、図形G2の各頂点座標のX座標のうちの最小値と対象となる切り分けた不一致図形の各頂点座標のX座標のうちの最大値とから、不一致距離を算出すれば良い。
【0065】
また、分割された検証領域A8内では、Y軸方向の距離のみを考慮すれば良いことと、図形G2の各頂点座標のY座標のうちの最小値と対象となる切り分けた不一致図形の各頂点座標のY座標のうちの最大値とから、不一致距離を算出すれば良い。
【0066】
また、分割された検証領域A1内では、図形G2の頂点座標D:(X_G2、Y_G2+W2)を基準にした、切り分けた不一致図形の各頂点ごとのX軸方向およびY軸方向の距離をそれぞれ算出し、長い方の距離を各頂点の距離とし、求めた各頂点の距離のうちで最小値を不一致距離とすれば良い。
【0067】
また、分割された検証領域A3内では、図形G2の頂点座標C:(X_G2+L2、Y_G2+W2)を基準にした、切り分けた不一致図形の各頂点ごとのX軸方向およびY軸方向の距離をそれぞれ算出し、長い方の距離を各頂点の距離とし、求めた各頂点の距離のうちで最小値を不一致距離とすれば良い。
【0068】
また、分割された検証領域A7内では、図形G2の頂点座標A:(X_G2、Y_G2)を基準にした、切り分けた不一致図形の各頂点ごとのX軸方向およびY軸方向の距離をそれぞれ算出し、長い方の距離を各頂点の距離とし、求めた各頂点の距離のうちで最小値を不一致距離とすれば良い。
【0069】
そして、分割された検証領域A5内では、図形G2と重なることになるから不一致距離は0(ゼロ)とする。なお、上記では簡略化のため、分割された検証領域内において切り分けた不一致図形が一つ存在する場合で説明したが、切り分けた不一致図形が複数存在する場合でもそれぞれについて前述したとおりの不一致距離算出方法に従えば良い。
【0070】
ここで、最終的に得られる不一致図形までの距離情報400について、図15(a)に示す。図15(a)では、素子M1の検証領域内に第2配線層の不一致図形E2が存在し、素子M1のトランジスタゲートとE2との不一致距離d_E2が得られている。また素子M2の検証領域内に第1配線層の不一致図形E1が存在し、素子M2のトランジスタゲートとE1との不一致距離d_E1が得られており、さらには第2配線層の不一致図形E3、E4が存在し、素子M2のトランジスタゲートとE3およびE4との不一致距離d_E3、d_E4がそれぞれ得られている。
【0071】
なお、ここでは、切り分けた不一致図形ごとの不一致距離を求めることについて説明したが、図15(b)に示すE3とE4のように、検証対象レイヤにおける同一レイヤ内の不一致図形が複数存在する場合には、そのうちの最短であるE3までの距離を不一致距離として算出処理を簡略化することも可能である。これらは、予め不一致距離算出情報150の設定によって柔軟に切り換えれば良い。
【0072】
また、分割された検証領域A1、A3、A7、A9内での不一致距離の算出方法に関して、検証素子から不一致図形までの不一致距離として、双方のレイアウト図形上の頂点間におけるマンハッタン距離のX軸方向距離とY軸方向距離とで、長い方の距離を各頂点の距離とし、その求めた各頂点の距離のうちで最小値を不一致距離として算出することを特徴としたが、別の算出方法の一例として図16及び図17に示すように、検証素子の頂点Bから不一致図形の各頂点間までの直線距離を求め、その求めた各頂点の直線距離のうちで最小値を不一致距離として算出することも可能である。なお、検証素子において例えば、エッジG2_Edge1から不一致図形の各エッジとの直線距離を求め、その求めた各エッジの直線距離のうちの最小値を不一致距離として算出するようにしても良い。これらについて、予め不一致距離算出情報150の設定によって柔軟に切り換えれば良い。これにより、不一致距離を容易に算出することができるとともに、その算出方法を容易に切り替えることができる。
【0073】
−不一致面積算出工程−
次に、レイアウト検証工程2の検証フローにおける不一致面積算出工程2210について説明する。図1に示す検証フローでは、検証素子から不一致図形までの不一致距離を算出する場合を示したが、図18に示す検証フローでは、不一致距離の算出に加えて不一致図形の面積も併せて算出されることを特徴としている。図18に示す検証フローと、すでに説明した図1に示した検証フローとの違いを説明する。まず、検証条件設定工程10において、図形比較結果である不一致図形に対する不一致面積の算出を設定するための不一致面積算出情報160が追加されていることを特徴とした検証条件102が読み込まれる。そして、不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程2000では、検証素子から不一致図形までの距離と、さらには不一致図形の面積とが算出され、不一致図形までの距離情報400および不一致図形の面積情報500が得られる。
【0074】
また、図19において、すでに説明した図5の処理フローとの違いは、不一致距離算出工程/不一致面積算出工程2200では、検証素子と不一致図形の関係情報1300が読み込まれ、検証領域分割工程1210、不一致図形切り分け工程1220を介して得られた、切り分けた不一致図形1250に対して各不一致図形の面積算出工程2210(不一致面積算出工程)で面積が算出され、不一致図形の面積情報500が出力されることである。
【0075】
−面積判定工程−
さらに、レイアウト検証工程2の検証フローにおける面積判定工程3210について説明する。図18では、検証素子から不一致図形までの不一致距離とそれに加えて不一致図形の面積を算出する場合を示したが、図20では、得られた不一致図形の面積を利用した許容誤差を考慮することを特徴としている。図20に示す検証フローと、すでに説明した図18に示した検証フローとの違いを説明する。まず、検証条件設定工程10において、不一致図形の面積についての許容値を設定するための許容誤差情報170が追加されていることを特徴とした検証条件103が読み込まれる。また、不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程2000では、不一致図形の面積と、許容誤差情報170に設定された所望の許容値よりも面積が大きいと判定された不一致図形を許容できない不一致図形3220として、検証素子から不一致図形までの距離とが算出され、許容できない不一致図形までの距離情報410および許容できない不一致図形の面積情報510が得られる。
【0076】
また、図21において、すでに説明した図19の処理フローとの違いは、不一致距離算出工程/不一致面積算出工程3200では、検証素子と不一致図形の関係情報1300が読み込まれ、検証領域分割工程1210、不一致図形切り分け工程1220を介して得られた、切り分けた不一致図形1250に対する以降の処理フローに違いがある。
【0077】
まず、各不一致図形の面積算出工程2210では、切り分けた不一致図形1250が入力され、不一致図形の面積情報500が得られる。次に、面積判定工程3210では、不一致図形の面積情報500が入力され、不一致図形の面積が許容誤差情報170に設定された所望の許容値よりも大きいか否かが判定された結果、不一致図形の面積が許容値よりも大きい場合に、許容できない不一致図形3220が得られる。次に、各不一致図形の距離算出工程1230では、許容できない不一致図形3220が入力されて、許容できない不一致図形までの距離情報410と許容できない不一致図形の面積情報510が出力される。
【0078】
ここで、許容誤差情報170の一例について、図22を用いて説明する。図22(a)は、許容値がゼロすなわち、許容誤差がない場合の概略図であり、所望の検証範囲=X(um)内では完全一致、つまり図形比較結果にて得られる不一致図形を許容しないことを意味する。この場合、許容誤差情報170は、検証範囲:0〜X(um)に対して許容誤差(許容値)=0%となる。また、図22(b)は、許容誤差ありの場合の概略図であり、所望の検証範囲=X(um)内では一律に誤差20%を許容する例を示している。この場合、許容誤差情報170は、検証範囲:0〜X(um)に対して許容誤差=20%、となる。また、図22(c)は、許容誤差ありの別の場合の概略図であり、所望の検証範囲=X(um)内で段階的に許容誤差を設定する例を示している。この場合、許容誤差情報170は、検証範囲:0〜X1(um)に対して許容誤差=0%、検証範囲:X1〜X2(um)に対して許容誤差=20%、検証範囲:X2〜X(um)に対して許容誤差=80%、となる。なお、検証範囲に応じて許容誤差を可変設定する別の一例として、図22(d)に示すような所望の関数モデルを使用することも可能である。また、図22(e)では、許容誤差の算出例を示している。例えば、検証誤差R1では、所望の検証範囲=X(um)内に存在する検証対象レイヤの図形総面積に対する、検証対象レイヤの不一致図形面積の割合と定義している。また、検証誤差R2では、所望の検証範囲=X(um)の総面積に対する、検証対象レイヤの不一致図形面積の割合と定義している。なお、図22(c)に示したように検証範囲に応じて段階的に許容誤差を設定する場合には、検証範囲それぞれの領域面積に対する、検証対象レイヤの不一致図形面積の割合と定義することが望ましい。
【0079】
また、面積判定工程3210の具体例について、図23を用いて説明する。面積判定工程3210では、図21に示したように、切り分けた不一致図形1250から各不一致図形の面積算出工程2210で得られた不一致図形の面積情報500が読み込まれる。ここで、図23(a)〜(d)にて、切り分けた不一致図形1250の例を示し、図23(e)にて、不一致図形の面積情報500の例を示している。例えば、図23(b)および(e)によれば、不一致図形E1の面積=2.5(単位は省略)、対象レイヤ(ここでは素子M2の第1配線層)の総面積=E1の面積+O1の面積=6.5、が得られており、図22(e)に示す検証誤差R1の定義に従えば、不一致図形E1の誤差R1E1=2.5/6.5であり、約38.5%と求めることができる。
【0080】
同様にして、不一致図形E2の誤差R1E2=14.3%、不一致図形E3の誤差R1E3=25.0%、不一致図形E4の誤差R1E4=20.0%をそれぞれ求めることができる。一方、例えば許容誤差情報170において許容誤差=20.0%以下に設定しているとすれば、先に求めた各不一致図形の誤差が許容誤差情報170に合致する不一致図形E2およびE4を許容し、許容できない不一致図形3220として不一致図形E1およびE3のみが出力される。したがって、図21に示す各不一致図形の距離算出工程1230には、不一致図形E1およびE3のみが処理対象として読み込まれることになる。
【0081】
−特性影響算出工程−
図24に示す特性影響算出工程7110では、すでに説明した工程にて得られている情報が読み込まれると同時に、当該プロセス情報などをもとにして予め用意されている特性影響算出モデル7103が読み込まれ、不一致図形が検証素子に及ぼす特性影響として、図形比較元の検証素子へ及ぼす特性影響7104および図形比較先の検証素子へ及ぼす特性影響7105が得られる。
【0082】
図25に特性影響算出モデル7103の一例について示す。図25は、不一致図形までの距離に依存した特性影響を示しており、不一致図形までの距離が長くなる(短くなる)に従い、検証素子に及ぼす影響も小さく(大きく)なっている。また、検証対象レイヤごとに異なった依存性がある場合として、例えば、第1配線層の不一致図形までの距離=Dにおける特性影響=Ca、同じく第2配線層の不一致図形までの距離=Dにおける特性影響=Cbを図示している。
【0083】
なお、特性影響算出工程7110では、図25に示すように、不一致図形までの距離に依存した特性影響が算出されるように説明したが、不一致図形の面積を加味して、例えば、図26に示すように、不一致図形までの距離に依存した不一致図形単位面積あたりの特性影響が算出されるようにしても良い。また、特性影響算出工程7110では、許容できない不一致図形について特性影響が算出されるようにしても良い。これらによると、不一致図形までの距離情報に応じて、不一致図形単位面積あたりの特性影響を求めることが可能であり、不一致図形が検証素子に及ぼす特性影響をより正確に算出することができる。また、前述した面積判定工程3210で得られた許容できない不一致図形について特性影響を算出するようにすれば、特性影響算出工程7110における処理の負荷を軽減することができる。
【0084】
さらに、特性影響算出工程7110において、不一致図形までの距離や面積情報から特性影響を算出する例を示したが、図9、10を用いて説明したように検証素子に対する不一致図形の配置位置(不一致図形の配置領域)についても把握できていることから、不一致図形の距離と面積に加えて、配置に依存した所望の係数を乗じるなどした特性影響モデルを用いて、検証素子に及ぼす特性影響を算出することも可能である。
【0085】
−特性影響検証工程−
図24に戻り特性影響検証工程7120では、図形比較元の素子へ及ぼす特性影響7104および図形比較先の素子へ及ぼす特性影響7105が読み込まれ、レイアウト修正指針800が出力される。
【0086】
ここで、図27を用いて特性影響検証工程7120の一例について簡単に示す。図27では、すでに図形比較検証が終了しており、図形比較元としての素子M1における不一致図形までの距離情報d_E2、図形比較先の素子M2における不一致図形までの距離情報d_E1、d_E3、d_E4が得られている。これら不一致図形までの距離情報と特性影響算出モデル7103とから、特性影響算出工程7110で不一致図形E2による素子M1への特性影響C2、不一致図形E1による素子M2への特性影響C1、不一致図形E3による素子M2への特性影響C3、不一致図形E4による素子M2への特性影響C4、がそれぞれ算出されている。そして、特性影響検証工程7120では、得られた素子M1と素子M2との間において、特性影響が相殺されるような複数の組み合わせが検証され、例えば、C2≒C3+C4といった検証結果が得られる。そして、検証結果として特性影響の相殺調整から除外できることがわかった不一致図形E1について、レイアウト修正を行う必要があるというレイアウト修正指針800が得られる。
【0087】
また、特性影響検証工程7120で特性影響の相殺調整の組み合わせを検証する際に、予め所望する相殺許容誤差を例えば、検証条件103に設定し、その相殺許容誤差に基づいて相殺可能となる組み合わせを検証することも可能である。
【0088】
また、レイアウト修正指針800においては、レイアウト修正を行う必要がある不一致図形の明示のみならず、当然ながらその根拠となる特性影響が相殺される組み合わせ結果を1つ、ないしは複数、併せて明示し、さらには、その組み合わせごとに検証素子へ及ぼす特性影響を定量的に明示することが望ましい。
【0089】
さらに、特性影響検証工程7120においては、図形比較元の素子へ及ぼす特性影響7104および図形比較先の素子へ及ぼす特性影響7105を加味した回路シミュレーション工程に置き換えて検証することで、より回路実動作に則した特性影響見積りが可能となる。
【0090】
−レイアウト修正工程−
図24に戻りレイアウト修正工程60では、得られたレイアウト修正指針800により、レイアウト修正が必要であれば修正し、修正後のレイアウトデータ201を用いてレイアウト検証工程2が繰り返し行われ、レイアウト修正が不要であればレイアウト検証工程2を終了する。
【0091】
以上のように、当該レイアウト検証方法によれば、不一致距離に応じて不一致図形が検証素子に及ぼす特性影響を得ることができる。また、不一致図形の面積を算出することによって、特性影響をより正確に算出することができる。さらに、許容できない不一致図形について特性影響を算出すれば良く、また、特性影響が相殺される場合には、レイアウト修正を行う必要がない。したがって、レイアウト修正の工数を減少させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明に係るレイアウト検証方法は、ペア素子を有する半導体集積回路のレイアウト修正に要する工数を減少させることができるため、低コスト化が求められる半導体装置などに有用である。
【符号の説明】
【0093】
A0 検証領域
d_E1A6,d_E1A9 不一致距離
E1〜E4 不一致図形
M1〜M4 素子
150 不一致距離算出情報
160 不一致面積算出情報
170 許容誤差情報
1000 不一致図形取得工程
1100 不一致図形判定工程
1200 不一致距離算出工程
2210 不一致面積算出工程
3210 面積判定工程
7104,7105 特性影響
7110 特性影響算出工程
7120 特性影響検証工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体集積回路に配置される素子のレイアウト形状の一致を検証する方法であって、
レイアウト形状を一致させるべきペア素子に関する情報を含む検証条件を設定する検証条件設定工程と、
前記ペア素子の形状情報および配置情報を含むレイアウトデータを入力するレイアウトデータ入力工程と、
前記検証条件および前記レイアウトデータに基づき前記ペア素子間のレイアウト図形形状の比較を行い、前記ペア素子から不一致図形までの距離を算出する不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程と、を備えた
ことを特徴とする、半導体集積回路のレイアウト検証方法。
【請求項2】
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記検証条件および前記レイアウトデータに基づき前記ペア素子間および前記ペア素子間の周辺領域におけるレイアウト形状の一致/不一致を検証する不一致図形取得工程と、
前記不一致図形取得工程によるレイアウト図形形状の不一致図形が前記ペア素子のいずれの周辺領域に含まれているのかを判定する不一致図形判定工程と、
前記ペア素子から前記不一致図形取得工程によるレイアウト図形形状の不一致図形までの距離を算出する不一致距離算出工程と、を備えた
ことを特徴とする、請求項1に記載の半導体集積回路のレイアウト検証方法。
【請求項3】
半導体集積回路に配置される素子のレイアウト形状の一致を検証する方法であって、
レイアウト形状を一致させるべきペア素子に関する情報を含む検証条件を設定する検証条件設定工程と、
前記ペア素子の形状情報および配置情報を含むレイアウトデータを入力するレイアウトデータ入力工程と、
前記検証条件および前記レイアウトデータに基づき前記ペア素子間のレイアウト図形形状の比較を行い、前記ペア素子から不一致図形までの距離を算出することに加えて、その前記不一致図形の面積を算出する不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程と、を備えた
ことを特徴とする、半導体集積回路のレイアウト検証方法。
【請求項4】
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記検証条件および前記レイアウトデータに基づき前記ペア素子間および前記ペア素子間の周辺領域におけるレイアウト形状の一致/不一致を検証する不一致図形取得工程と、
前記不一致図形取得工程によるレイアウト図形形状の不一致図形が前記ペア素子のいずれの周辺領域に含まれているのかを判定する不一致図形判定工程と、
前記ペア素子から前記不一致図形取得工程によるレイアウト図形形状の不一致図形までの距離を算出する不一致距離算出工程と、
前記ペア素子から前記不一致図形取得工程によるレイアウト図形形状の不一致図形の面積を算出する不一致面積算出工程と、を備えた
ことを特徴とする、請求項3に記載の半導体集積回路のレイアウト検証方法。
【請求項5】
前記検証条件設定工程は、
レイアウト形状の一致を検証する条件に不一致距離算出情報を含み、
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記不一致距離算出情報を含んだ検証条件設定に応じて、前記ペア素子から不一致図形までの距離として双方のレイアウト図形上の頂点間におけるマンハッタン距離のX軸方向距離とY軸方向距離とで長い方の距離のうち、最短となる距離を不一致距離とする
ことを特徴とする、請求項1乃至4のうち何れか1つに記載の半導体集積回路のレイアウト検証方法。
【請求項6】
前記検証条件設定工程は、
レイアウト形状の一致を検証する条件に不一致距離算出情報を含み、
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記不一致距離算出情報を含んだ検証条件設定に応じて、前記ペア素子から不一致図形までの距離として双方のレイアウト図形上の頂点またはエッジ間の組み合わせにおける直線かつ最短となる距離を不一致距離とする
ことを特徴とする、請求項1乃至4のうち何れか1つに記載の半導体集積回路のレイアウト検証方法。
【請求項7】
前記検証条件設定工程は、
レイアウト形状の一致を検証する条件に不一致距離算出情報を含み、
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記不一致距離算出情報を含んだ検証条件設定に応じて、前記ペア素子から各々の不一致図形までの不一致距離をそれぞれ算出する
ことを特徴とする、請求項1乃至6のうち何れか1つに記載の半導体集積回路のレイアウト検証方法。
【請求項8】
前記検証条件設定工程は、
レイアウト形状の一致を検証する条件に不一致距離算出情報を含み、
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記不一致距離算出情報を含んだ検証条件設定に応じて、前記ペア素子から対象とする不一致図形までの不一致距離のうちで最短となる不一致距離を算出する
ことを特徴とする、請求項1乃至6のうち何れか1つに記載の半導体集積回路のレイアウト検証方法。
【請求項9】
前記検証条件設定工程は、
レイアウト形状の一致を検証する条件に不一致距離算出情報に加えて不一致面積算出情報を含み、
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記不一致距離算出情報および前記不一致面積算出情報を含んだ検証条件設定に応じて、前記ペア素子から不一致図形までの距離に加えて、前記不一致図形の面積を算出する
ことを特徴とする、請求項3乃至8のうち何れか1つに記載の半導体集積回路のレイアウト検証方法。
【請求項10】
前記検証条件設定工程は、
レイアウト形状の一致を検証する条件に不一致距離算出情報および不一致面積算出情報に加えて検証許容誤差情報を含み、
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程は、
前記不一致距離算出情報、前記不一致面積算出情報および前記検証許容誤差情報を含んだ検証条件設定に応じて、前記ペア素子間および前記ペア素子間の周辺領域におけるレイアウト図形形状の完全一致または許容範囲内の一致かどうかを検証するとともに、前記ペア素子から不一致図形までの距離、および前記不一致図形の面積を算出する
ことを特徴とする、請求項3乃至9のうち何れか1つに記載の半導体集積回路のレイアウト検証方法。
【請求項11】
前記不一致図形パラメータ算出レイアウト検証工程で算出した不一致距離、不一致面積、さらには不一致図形の配置位置のいずれか、もしくはそれらを組み合わせた情報と素子に及ぼす特性影響の関係から前記ペア素子における特性影響分を算出する特性影響算出工程と、
前記算出した特性影響分が前記ペア素子を構成する上で許容可能かどうかを検証する特性影響検証工程と、をさらに備えた
ことを特徴とする、請求項1乃至10のうち何れか1つに記載の半導体集積回路のレイアウト検証方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2010−257216(P2010−257216A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−106422(P2009−106422)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】