説明

半導体集積回路装置の製造方法

【課題】ダイ・ボンディングの際の半導体チップの裏面には、接着剤層が設けられているが、ダイ・ボンディング工程(仮圧着)の後に、接着剤層の接着状態を確実なものとするためのラミネーション処理(本圧着)を必要とする。この際、通常は、チップの背面を上方から押圧部材で押し下げながら、熱を加えることで、接着剤の硬化を進行させる。チップの薄膜化に伴い、このような機械的な加圧方式では、積層チップのラミネーション処理においては、種々の問題があることが明らかとなった。すなわち、オーバハング状態の部分でのチップ損傷、湾曲および不均等な加圧に起因するチップの位置ずれ等である。
【解決手段】本願の一つの発明は、基板品のダイ・ボンディング工程において、回路基板上に複数の半導体チップを積層して仮圧着した後に、静的なガス圧により、ラミネーション処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体集積回路装置(または半導体装置)の製造方法におけるダイ・ボンディング技術に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
日本特開2009−27054号公報(特許文献1)には、半導体チップのバンプ電極を有するデバイス面(表側主面)に接着フィルムがある状態で、配線基板上に、デバイス面を配線基板の主面に対向するように接着した状態で、静的なガス圧および熱を作用させて、接着フィルムを硬化させるフリップ・チップ・ボンディング法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−27054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、メモリ・デバイス、SIP(System in Package)製品等の半導体デバイスでは、多層有機配線基板のデバイス搭載面上にマトリクス状にデバイス領域(単位デバイス領域)を設けている(いわゆる「基板品」である)。そして、各デバイス領域に半導体チップを、たとえば階段状に積層(たとえば2層から16層)してダイ・ボンディングすることで、集積度を上げる方法が採用されている。
【0005】
このダイ・ボンディングの際の半導体チップの裏面には、DAF(Die Attach Film)等の接着剤層が設けられているが、先のダイ・ボンディング工程または、その後に、接着剤層の接着状態を確実なものとする必要がある。これは下層の小さなボイドが上層へ影響し大きなボイドとなり圧着不良となり、最終的にリフロー・クラックなどのなる可能性があるためである。そこでボンディングを仮圧着とし、その後、ラミネーション処理(本圧着)を行い、ボイドを抑制する必要がある。この際、通常は、チップを上方から押圧部材で押し下げながら、熱を加えることで、接着剤の硬化を進行させる。
【0006】
しかし、本願発明者が検討したところによると、チップの薄膜化に伴い、このような機械的な加圧方式では、積層チップのラミネーション処理においては、種々の問題があることが明らかとなった。すなわち、オーバハング状態の部分でのチップ損傷、湾曲および不均等な加圧に起因するチップの位置ずれ等である。また、上方にチップのない下層チップでは、加圧力がうまく働かず、確実なラミネーション処理ができない等の問題もある。ボンディングのみで行う場合も同様でオーバハング状態では大きな荷重をかけられない。また、コレット吸着穴によるボイドを抑制する必要もある。
【0007】
本願発明は、これらの課題を解決するためになされたものである。
【0008】
本発明の目的は、信頼性の高い半導体集積回路装置の製造プロセスを提供することにある。
【0009】
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0011】
すなわち、本願の一つの発明は、基板品のダイ・ボンディング工程において、回路基板上に複数の半導体チップを積層して仮圧着した後に、静的なガス圧により、ラミネーション処理を実行する。
【発明の効果】
【0012】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
【0013】
すなわち、基板品のダイ・ボンディング工程において、回路基板上に複数の半導体チップを積層して仮圧着した後に、静的なガス圧により、ラミネーション処理を実行するので、最上層のチップと下層のチップが相互にずらされてボンディングされている場合でも、均等に加圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本願の一実施の形態の半導体集積回路装置の製造方法における組み立てプロセス全体の流れを示すプロセス・ブロック・フロー図である。
【図2】本願の一実施の形態の半導体集積回路装置の製造方法の要部であるダイ・ボンディング工程の詳細を示すプロセス・ブロック・フロー図である。
【図3】本願の一実施の形態の半導体集積回路装置の製造方法に使用するダイ・ボンダの正面模式図である。
【図4】図3のダイ・ボンダのダイ・ボンディング・ヘッドの下端部に設けられた吸着コレットの構造を示す断面図である。
【図5】図3のダイ・ボンダの静圧加圧部(本熱圧着部)の側断面図である。
【図6】図3のダイ・ボンダの静圧加圧部(本熱圧着部)の静圧加圧室(ラミネーション処理室)周辺の正断面図である。
【図7】図2の本圧着処理(ラミネーション処理)のプロセス・シークエンスの一例を示す詳細プロセス・シークエンス図である。
【図8】図3のダイ・ボンダのチップ剥離部のウエハ・ステージ(チップ剥離ステージ)上での剥離プロセスを示すデバイス&装置模式断面フロー図(剥離のためのコレット着地)である。
【図9】図3のダイ・ボンダのチップ剥離部のウエハ・ステージ(チップ剥離ステージ)上での剥離プロセスを示すデバイス&装置模式断面フロー図(剥離完了)である。
【図10】図3のダイ・ボンダの仮圧着部の仮圧着ステージ上での仮圧着プロセスを示すデバイス&装置模式断面フロー図(ダイ・ボンディングのためのコレット降下)である。
【図11】図3のダイ・ボンダの仮圧着部の仮圧着ステージ上での仮圧着プロセスを示すデバイス&装置模式断面フロー図(ダイ・ボンディングのためのコレット着地)である。
【図12】図3のダイ・ボンダの仮圧着部の仮圧着ステージ上での仮圧着プロセスを示す回路基板の上面図(最初のデバイス領域にチップの積層固定完了時点)である。
【図13】図3のダイ・ボンダの仮圧着部の仮圧着ステージ上での仮圧着プロセスを示す回路基板の上面図(全デバイス領域にチップの積層固定完了時点)である。
【図14】図13の各デバイス領域の拡大図(回路基板上のパターンは省略)である。
【図15】図3のダイ・ボンダの仮圧着部の仮圧着ステージ上での仮圧着プロセスを示すデバイス&装置模式断面フロー図(第1の積層単位のチップ積層完了時点)である。
【図16】ワイヤ・ボンダのワイヤ・ボンディング・ステージ上でのワイヤ・ボンディング・プロセスを示す図15に続くデバイス&装置模式断面フロー図(第1の積層単位のチップ積層後のワイヤ・ボンディング完了時点)である。
【図17】レジン封止装置内でのレジン封止された状態を示す図16に続くデバイス模式断面フロー図である。
【図18】更に多段の積層の場合における図15に対応するデバイス&装置模式断面フロー図(第2の積層単位のチップ積層完了時点)である。
【図19】更に多段の積層の場合における図16に対応するデバイス&装置模式断面フロー図(第2の積層単位のチップ積層後のワイヤ・ボンディング完了時点)である。
【図20】更に多段の積層の場合における図17に対応するデバイス模式断面フロー図(レジン封止)である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔実施の形態の概要〕
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。
【0016】
1.以下の工程を含む半導体集積回路装置の製造方法:
(a)第1の主面上に複数のデバイス領域を有する回路基板を、ダイ・ボンディング装置内に、導入する工程;
(b)前記ダイ・ボンディング装置内において、各デバイス領域に、上層の半導体チップとその裏面の接着剤層を有する複数のチップ状積層体を、相互に位置をずらせて積層するように固定する工程;
(c)前記工程(b)の後、前記ダイ・ボンディング装置内において、各チップ状積層体を第1の温度に加熱した状態で、各チップ状積層体の露出した表面に均一な静的ガス圧を作用させる工程。
【0017】
2.前記1項の半導体集積回路装置の製造方法において、更に、以下の工程を含む:
(d)前記工程(b)の後であって、前記工程(c)の前に、前記ダイ・ボンディング装置内において、前記第1の温度よりも低い第1の温度範囲内にある状態で、各チップ状積層体の露出した表面に均一な静的ガス圧を作用させる工程。
【0018】
3.前記1または2項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記接着剤層は、DAFである。
【0019】
4.前記1から3項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(c)は、前記複数のチップ状積層体を単一の密閉室に収容された状態で実行される。
【0020】
5.前記2から4項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(d)は、前記複数のチップ状積層体を単一の密閉室に収容された状態で実行される。
【0021】
6.前記5項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(d)は、前記工程(c)と同一の前記密閉室に収容された状態で実行される。
【0022】
7.前記1から3項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(c)は、前記回路基板とともに、前記複数のチップ状積層体を単一の密閉室に収容された状態で実行される。
【0023】
8.前記1から3項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(d)は、前記回路基板とともに、前記複数のチップ状積層体を単一の密閉室に収容された状態で実行される。
【0024】
9.前記8項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(d)は、前記工程(c)と同一の前記密閉室に収容された状態で実行される。
【0025】
10.前記1から9項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、前記複数のチップ状積層体は、階段状に積層されている。
【0026】
11.前記1から10項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、前記静的ガス圧は、静的な空気圧である。
【0027】
12.前記1から11項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、各半導体チップの厚さは、75マイクロ・メートル以下、5マイクロ・メートル以上である。
【0028】
13.前記1から11項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、各半導体チップの厚さは、50マイクロ・メートル以下、5マイクロ・メートル以上である。
【0029】
14.前記1から11項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、各半導体チップの厚さは、30マイクロ・メートル以下、5マイクロ・メートル以上である
15.前記1から14項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、前記回路基板は、有機系回路基板である。
【0030】
16.前記1から15項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、前記接着剤層は、熱硬化性樹脂を主要な成分とする。
【0031】
17.前記2から16項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(b)は、前記半導体チップが前記第1の温度範囲内にある状態で実行される。
【0032】
18.前記1から17項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、前記第1の温度は、摂氏70度から摂氏160度である。
【0033】
19.前記1から18項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、前記第1の温度範囲は、常温から摂氏100度である。
【0034】
20.前記1から18項のいずれか一つの半導体集積回路装置の製造方法において、前記第1の温度範囲は、摂氏60度から摂氏100度である。
【0035】
〔本願における記載形式・基本的用語・用法の説明〕
1.本願において、実施の態様の記載は、必要に応じて、便宜上複数のセクションに分けて記載する場合もあるが、特にそうでない旨明示した場合を除き、これらは相互に独立別個のものではなく、単一の例の各部分、一方が他方の一部詳細または一部または全部の変形例等である。また、原則として、同様の部分は繰り返しを省略する。また、実施の態様における各構成要素は、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、必須のものではない。
【0036】
更に、本願において、「半導体集積回路装置」というときは、主に、各種トランジスタ(能動素子)を中心に、抵抗、コンデンサ等を半導体チップ等(たとえば単結晶シリコン基板)上に集積したものをいう。
【0037】
2.同様に実施の態様等の記載において、材料、組成等について、「AからなるX」等といっても、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかに、そうでない場合を除き、A以外の要素を主要な構成要素のひとつとするものを排除するものではない。たとえば、成分についていえば、「Aを主要な成分として含むX」等の意味である。たとえば、「シリコン部材」等といっても、純粋なシリコンに限定されるものではなく、SiGe合金やその他シリコンを主要な成分とする多元合金、その他の添加物等を含む部材も含むものであることはいうまでもない。
【0038】
3.同様に、図形、位置、属性等に関して、好適な例示をするが、特にそうでない旨明示した場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、厳密にそれに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0039】
4.さらに、特定の数値、数量に言及したときも、特にそうでない旨明示した場合、理論的にその数に限定される場合および文脈から明らかにそうでない場合を除き、その特定の数値を超える数値であってもよいし、その特定の数値未満の数値でもよい。
【0040】
5.「ウエハ」というときは、通常は半導体集積回路装置(半導体装置、電子装置も同じ)をその上に形成する単結晶シリコンウエハを指すが、エピタキシャルウエハ、SOI基板、LCDガラス基板等の絶縁基板と半導体層等の複合ウエハ等も含むことは言うまでもない。本願においては、個々のチップに分離される前のもののみでなく、ダイシング等により分離されて、ダイシング・テープ等に貼り付けられているものも、チップの集合体として、「ウエハ」と呼ぶことがある。
【0041】
6.気圧の表示は、標準大気圧、すなわち、1.013X10Paを基準として、表示している。
【0042】
〔実施の形態の詳細〕
実施の形態について更に詳述する。各図中において、同一または同様の部分は同一または類似の記号または参照番号で示し、説明は原則として繰り返さない。
【0043】
また、添付図面においては、却って、煩雑になる場合または空隙との区別が明確である場合には、断面であってもハッチング等を省略する場合がある。これに関連して、説明等から明らかである場合等には、平面的に閉じた孔であっても、背景の輪郭線を省略する場合がある。更に、断面でなくとも、空隙でないことを明示するために、ハッチングを付すことがある。
【0044】
なお、ダイ・ボンディングにおけるチップの剥離、すなわち、ピックアップ工程等の詳細については、本願発明者等による日本特願第2008−299643号(日本出願日2008年11月25日)、日本特願第2008−137631号(日本出願日2008年5月27日)、日本特願第2008−099965号(日本出願日2008年4月8日)および、この対応米国特許公開2008−0318346号公報(公開日2008年12月25日)に詳しく記載されているので、本願では原則として、それらの部分の説明は特に必要である場合の外は繰り返さない。
【0045】
1.本願の一実施の形態の半導体集積回路装置の製造方法に使用するダイ・ボンダの等の説明(主に図3から図6)
図3は、本願の一実施の形態の半導体集積回路装置の製造方法に使用するダイ・ボンダ51の正面模式図である。
【0046】
まず、図3に基づいて、本願の一実施の形態の半導体集積回路装置の製造方法に使用するダイ・ボンダの要部の概要を説明する。図3に示すように、ダイ・ボンダ51(ダイ剥離&ボンディング装置)のハウジングは、下部基体63、上部基体64、それらを繋ぐ支柱65等から構成されている。この下部基体63上のチップ剥離部66には、ウエハ・ホールダ用XYテーブル69が設けられており、その上には、ウエハ1(通常、すでに個々のチップに分割されている)を保持するウエハ・ホールダ70が載置されている。
【0047】
一方、上部基体64の下面には、ダイ・ボンディング・ヘッド用XYテーブル69が設けられており、これにダイ・ボンディング・ヘッド73設置されている。また、ダイ・ボンディング・ヘッド73の下端には、半導体チップ2(図4)を真空吸着等するための吸着コレット74(チップ保持具)が設けられている。
【0048】
更に、下部基体52の上面後部には、回路基板3を搬送するための一対の基板搬送路71が設けられており、それらの間の仮圧着部67には、ダイ・ボンディング(仮圧着)を実行するためのダイ・ボンディング・ステージ72(仮圧着ステージ)が設けられている。
【0049】
また、静圧加圧部(本熱圧着部)68には、開閉する密閉箱である静圧加圧室(ラミネーション処理室)54が設けられている。
【0050】
図4は、図3のダイ・ボンダのダイ・ボンディング・ヘッドの下端部に設けられた吸着コレット74の構造を示す断面図である。図4に示すように、吸着コレット74は、たとえば上部の金属等からなるラバー・チップ保持部76、その下部に取り付けられたラバー・チップ75等から構成されており、それぞれの内部には、真空吸引孔77,78が設けられて、半導体チップ2の上面2a(デバイス面)を真空吸着するようになっている。このラバー・チップ75は、たとえば”Shore A” 硬度が、50程度の熱硬化性ラバー(熱可塑性ラバー等でもよい。ただし、熱硬化性部材の方が熱の影響を受けにくい)等のエラストマを主要な構成要素とするものを例示することができる。また、硬度の好適な範囲としては、30から70を例示することができる。なお、吸着コレット74は、ほぼ全体が硬質の金属等からなるものでもよい。ただし、ここの示すような、ラバー・チップ75を用いた方が、ボイド等のダイ・ボンディング特性上は一般に良好である。
【0051】
半導体チップ2の下面には、接着剤層5、すなわち、DAF(Die Attach Film)が形成されており、半導体チップ2、接着剤層5(厚さは、たとえば20マイクロ・メートル程度)等でチップ状積層体11を構成している。
【0052】
図5は、図3のダイ・ボンダの静圧加圧部(本熱圧着部)の側断面図であり、図6は図3のダイ・ボンダの静圧加圧部68(本熱圧着部)の静圧加圧室54(ラミネーション処理室)周辺の正断面図である。図5および図6に示すように、静圧加圧室54内には、回路基板(有機多層配線基板)3をそのデバイス面3aを上に向けて保持するための回路基板ステージ55が設けられている。また、回路基板3、より具体的には半導体チップ2を加熱する機構については、種々のバリエーションがあるが、速度の点では、遠赤外ヒータ62a,62bのいずれかが有利である。これらの配置としては外部遠赤外ヒータ62aのように、静圧加圧室54の上面に透明窓61を設けて、外部に外部遠赤外ヒータ62aを置くやり方と、内部遠赤外ヒータ62bのように静圧加圧室54の内部に置くやり方がある。このうち、外部遠赤外ヒータ62aとする方が、降温速度の点で有利である。また、簡易なやり方としては、回路基板ステージ55の内部又は下部等にヒート・ブロック62cを置くやり方もある。
【0053】
静圧加圧室54は、静圧加圧室開閉機構56によって開閉して、回路基板3を収容・排出できるようになっており、静圧加圧室開閉機構56の内部は、加圧空気源57(高圧空気源)との間につながれた空気圧調整器58(必要な最大気圧を設定する)、電磁開閉弁59(開閉を電気的に制御する)、電空レギュレータ(圧力センサ付自動圧力調整電磁弁)60等によって所望の気圧に設定できるようになっている。ここで、電空レギュレータ60は、その出力側の圧力センサによってオン/オフを繰り返し、動作中の静圧加圧室54内を所定の加圧状態に保持する。
【0054】
2.本願の一実施の形態の半導体集積回路装置の製造方法における組立工程のアウトラインの説明(主に図1、図2および図8から図17)
図8から図17等に示すものは、マイクロSDの例であるが、縦が29.1ミリ・メートル程度、横が19.2ミリ・メートル程度であり、階段状に積層すると、その積層枚数に比例してチップ配置誤差が累積する傾向がある。現在の積層枚数は、16層程度の高度積層構造も普通になっており、ダイ・ボンディングの精度向上への要求はますます高まっている。このダイ・ボンディングの位置精度の向上への要請は、マイクロSDに限らず、MAP(Mold Array Process)等でも同様である。また、階段状積層に限らず、積層品一般に重要な課題となっている。
【0055】
ここでは、図1、図2および図8から図17に基づいて、ダイ・ボンディング工程を含む組立工程の概要を説明する。まず、図1のダイ・ボンディング工程101を説明する。この工程は、図3で説明したダイ・ボンディング装置51内で行われる。
【0056】
先ず、図2に示すように、回路基板3をダイ・ボンディング装置51にロードする(基板ロード・ステップ110)。次に、図2に示すように、回路基板3を仮圧着ステージ72上に移動させて、仮圧着処理111を実行する。すなわち、図8に示すように、ダイ・ボンディング装置51のチップ剥離部66のウエハ・ステージ(チップ剥離ステージ)70に真空吸着されているダイシング・テープ12上に粘着されている複数のチップ2の中から目的とするチップを剥離させるために目的のチップ2のデバイス面2aに吸着コレット74(より正確には、図4のラバー・チップ75の下面)を着地させる。なお、チップ2のデバイス面2aには、たとえば、アルミニウム系のボンディング・パッド7等も設けられている。
【0057】
次に、図9に示すように、吸着コレット74を上昇させて、チップ2をダイシング・テープ12から完全に剥離させる。より正確には、半導体チップ2、接着剤層5等から構成されるチップ状積層体11をダイシング・テープ12から完全に剥離させる。
【0058】
次に、図10に示すように、ダイ・ボンディング・ヘッド73(図3)に伴って、チップ状積層体11を保持した吸着コレット74が仮圧着部67の仮圧着ステージ72上に置かれた配線基板3へ向けて降下する。配線基板3のデバイス面3a上の個々のデバイス領域4(単位デバイス領域)には、複数の外部リード6等が設けられている。なお、仮圧着ステージ72の下部又は内部にはヒート・ブロック81等の加熱機構が設けられており、常温から摂氏160度程度(温度はヒート・ブロックの設定温度で表示)の範囲で加熱保持可能になっている。この仮圧着の工程では、通常、常温域(摂氏15度から35度)から摂氏100度の温度範囲で実施するのが接着剤層5等の熱履歴の観点から望ましい。また、摂氏100度を超えると、汎用基板材料(有機系回路基板の場合)であるガラス・エポキシのガラス転移温度(摂氏130度程度)に近づくため、熱的歪が増大する党の問題があるからである。また、各種の接着剤材料に柔軟に対応するためには、仮圧着の温度範囲は、下限を摂氏60度あるいは70度とするのが適切である場合もある。ここでは、ヒート・ブロック81の設定温度をたとえば摂氏80度程度(好適な範囲としては摂氏60度から摂氏100度程度)とする。もちろん、これらの問題が少ないときは、常温から摂氏160度程度の広い範囲で設定してもよい。
【0059】
次に、図11に示すように、ヒート・ブロック81によって、摂氏80度程度に加熱保持された仮圧着ステージ72上の配線基板3のデバイス面3a上にチップ状積層体11を保持した吸着コレット74が着地し、そのままボンディング荷重を一定時間保持する。ボンディング荷重は、たとえば、0.1メガ・パスカル程度(好適な範囲としては、0.05から0.2メガ・パスカル程度)であり、保持時間(荷重印加時間)は、たとえば1秒程度(好適な範囲としては、0.05から2秒程度)である。
【0060】
図12に示すように、このような剥離とダイ・ボンディングを繰り返して、最初のデバイス領域4に所定の積層枚数(ここでは4枚であるが、通常、必要に応じて2枚から10枚程度の中から選択する)を積層し終わると、図13に示すように、別のデバイス領域4(通常は隣接するもの)へ移って、同様に剥離とダイ・ボンディングを繰り返して、所定の積層枚数の仮圧着を順次実行して、最終的に予定とする全デバイス領域4の積層仮圧着を完了する。
【0061】
図14は、図13の各デバイス領域4の拡大図(回路基板上のパターンは省略)であり、図15は図14のX-X’断面に対応する模式デバイス&装置断面図である。第1の積層単位15に属する半導体チップ2(チップ状積層体11)は階段状に積層されていることがわかる。第1の積層単位15に属する半導体チップ2(チップ状積層体11)が完了すると、本圧着処理(ラミネーション処理)112(図2)に移るが、本圧着処理(ラミネーション処理)112については、セクション3で説明するので、ここでは、その次の工程を説明する。
【0062】
本圧着処理(ラミネーション処理)112が完了(ダイ・ボンディング工程101が終了)すると、図1に示すように、配線基板3は、アンロードされ(図2の基板アンロード・ステップ119)、ワイヤ・ボンディング装置52へ移送される。図16に示すようにワイヤ・ボンディング工程102が実行される。ここで、ワイヤ8は、たとえば、金系のボンディング・ワイヤである。なお、銅系またはアルミニウム系のボンディング・ワイヤであってもよい。
【0063】
ワイヤ・ボンディング工程102が完了すると、図1に示すように、配線基板3は、レジン封止装置53へ移送され、図17に示すように封止工程103が実行される。ここで、レジン封止体(封止レジン部)9は、たとえばエポキシ系レジンを主要な成分の一つとして含む。
【0064】
3.本願の一実施の形態の半導体集積回路装置の製造方法の要部であるダイ・ボンディング工程の詳細説明(主に図1、図2、図3、図5から図7、図15および図18)
図2は本願の一実施の形態の半導体集積回路装置の製造方法の要部であるダイ・ボンディング工程の詳細を示すプロセス・ブロック・フロー図である。図7は図2の本圧着処理(ラミネーション処理)のプロセス・シークエンスの一例を示す詳細プロセス・シークエンス図である。このセクションでは、セクション2で説明した図1のダイ・ボンディング工程101内の本圧着処理(ラミネーション処理)112(図2)を説明する。
【0065】
図2、図5、図6(ここでは、加熱機構として外部遠赤外線ヒータ62aとヒート・ブロック62cのみがある場合について説明する)および図7に示すように、仮圧着処理111が完了すると、時間t1において、静圧加圧室54が開いて、回路基板3をその回路基板ステージ55上に受け入れて、静圧加圧室54が閉鎖される。このt1からt2までの時間は、たとえば、5秒程度である。
【0066】
次に、時間t2において、静圧加圧室54の加圧がオン状態となり、その状態を時間t3まで保持する(気相静圧加圧ステップ115)。このときの回路基板ステージ55の設定温度(気相静圧加圧温度T2または本熱圧着前処理温度)は、たとえば、常温(摂氏25度程度)とする。このt2からt3までの時間は、たとえば、2秒程度(好適な範囲としては、1秒から10秒程度を例示することができる)である。なお、加圧がオン状態の静圧加圧室54内の気圧(以下のオン状態も同じ)は、たとえば、0.2メガ・パスカル程度である。好適な範囲としては、0.05メガ・パスカルから0.6メガ・パスカル程度を例示することができる。なお、気相静圧加圧温度T2は、接着剤層5の熱履歴の観点からは、常温領域、すなわち、摂氏15度から35度程度が望ましいが、一般に、多用な接着剤に対応するためには、摂氏60度または摂氏70度から100度程度の第1の温度範囲R1’(比較的高温範囲)で行うのが好適である。従って、接着剤の特性が十分考慮されている場合の気相静圧加圧温度T2として適用可能な第1の温度範囲R1としては、摂氏15度から100度程度を例示することができる。
【0067】
次に時間t3において、外部遠赤外線ヒータ62aがオン状態となり、回路基板3上の各半導体チップ2の昇温を開始させ、時間t4において第1の温度T1(ラミネーション温度または本圧着温度)まで到達させる。このt3からt4までの時間は、たとえば、5秒程度である。ラミネーション温度は、たとえば、摂氏150度程度である。好適な範囲としては、摂氏70度から摂氏160度程度を例示することができる。
【0068】
次に、その状態を時間t5まで維持する(気相静圧熱圧着ステップ116)。このt4からt5までの時間(本熱圧着処理時間)は、たとえば、8秒程度である。この本熱圧着処理時間の好適な範囲としては、2秒から60秒程度を例示することができる。
【0069】
次に、時間t5において、外部遠赤外線ヒータ62aがオフとなり、各半導体チップ2の降温が開始され、時間t6において、気相静圧加圧温度(本熱圧着前処理温度)T2と同様な温度まで低下する。このt5からt6までの時間は、たとえば、3秒程度である。
【0070】
そして、ほぼ同時に時間t6において、静圧加圧室54の加圧がオフ状態(常圧)となり(圧力開放117)、時間t7において、静圧加圧室54が開き、回路基板3を静圧加圧室54外に放出開始する。このt6からt7までの時間は、たとえば、2秒程度である。
【0071】
次に、時間t8において、静圧加圧室54外への回路基板3の取り出しを完了する。このt7からt8までの時間は、たとえば、5秒程度である。
【0072】
このような気相静圧熱圧着ステップ116(図2)を含むダイ・ボンディング方法によると、図15や図18のように、チップ2がオーバハングになっている部分にも上下からほぼ同一の均一な圧力が作用するので、湾曲やわれが発生しない。また、チップが階段状になって、上方に他のチップがない部分にも上方からほぼ同一の均一な圧力が作用するので、これらの部分においても、均一な接着が行われる。また、機械的な押圧では、容易に水平方向のずれ力が作用する結果、チップの水平ずれが発生する恐れがあるが、この場合は、水平方向の圧力はチップ2(チップ状積層体11)の前後左右でつりあっているので、水平方向の位置ずれが発生することがない。
【0073】
また、図2および図7に示すように、気相静圧熱圧着処理116の前に、気相静圧加圧処理115(本熱圧着前処理)を実施すると、気相静圧加圧処理115によって接着剤層5内部および接着剤層5と被接着面間の空気層や気泡等を十分に排除した後に、気相静圧熱圧着処理116において接着剤層5の硬化を進行させることができるので(接着剤層5が熱硬化性樹脂を主要な成分とする場合)、ボイド等のない強固なダイ・ボンディングを実現することができる。このように気相静圧加圧処理115は、必須ではないが、付加すると、ダイ・ボンディング特性の向上に寄与する。また、気相静圧加圧処理115は、独立のステップとする必要はなく、図7の昇温ステップ(t3からt4)と一体のものとして、導入してもよい。
【0074】
図2および図15に示すように、仮圧着処理のみによる比較的弱い接着状態の多重積層チップであっても、本圧着処理112(ラミネーション処理)を気相静圧加圧処理(又はこれに加熱を付加)で実行するので、比較的不安定な構造であっても、チップ面積や具体的な積層構造に依存しない均一な加圧が可能となる。
【0075】
また、本圧着処理112(ラミネーション処理)を一括で実行できるので、機械的に一区画ずつ、または、数区画ずつ本圧着処理112(ラミネーション処理)を実行するのに比べて、スループットを大幅に改善することができる。
【0076】
なお、このような本圧着処理112(ラミネーション処理)を気相静圧加圧処理(又はこれに加熱を付加)で実行する方法は、薄膜チップ、すなわち、チップの厚さが75マイクロ・メートル以下の場合に有効である。また、チップの厚さが50マイクロ・メートル以下の場合には、特に有効であり、更に、チップの厚さが30マイクロ・メートル以下の場合には、信頼性を確保する上で特に有効である。なお、チップの厚さの下限は、デバイスの種類にも依存するが、通常の集積回路であれば、5マイクロ・メートルと考えられる。
【0077】
4.本願の一実施の形態の半導体集積回路装置の製造方法において、更なる多重積層の場合の一例を示す組立工程のアウトラインの説明(主に図18から図20)
このセクションでは、セクション2で説明した組立工程において、積層枚数が更に多い場合の処理手順の一例について説明する。積層枚数が更に多い場合には、図16のように、ワイヤ・ボンディング工程102が完了した時点(図1のダイ・ボンディング工程101およびワイヤ・ボンディング工程102を合わせてボンディング工程104とすると、ボンディング工程104の終了時点)で、再び、同一の又は同様な別のダイ・ボンディング装置51へ回路基板3を戻して、ダイ・ボンディング工程101を実行する。すなわち、たとえば、図18に示すように、第1の積層単位15に属する最上位置の半導体チップ2(最上位置のチップ状積層体11)上に、チップ2の配向を反転して、第2の積層単位16に属する所定枚数(ここでは、第1の積層単位15の枚数と同じ)の半導体チップ2を先の第1の積層単位15の半導体チップ2(チップ状積層体11)と同様に、ダイ・ボンディング工程101(仮圧着および本圧着)を実行する。
【0078】
次に図19に示すように、回路基板3を、先と同一の又は同様な別のワイヤ・ボンディング装置52に移送して、ワイヤ・ボンディング工程102を実行する。すなわち、必要があれば、このボンディング工程104を繰り返して、必要な全ての半導体チップ2(チップ状積層体11)をジグザグ階段状に積層ダイ・ボンディングする。その後、図20に示すように、レジン封止工程103を実行する。
【0079】
5.サマリ
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0080】
例えば、前記実施の形態では、階段状にチップを積層する場合を例にとり具体的に説明したが、本願発明は、それに限定されるものではなく、その他の積層方法の場合にも適用できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0081】
1 半導体ウエハ
2 半導体チップ
2a 半導体チップのデバイス面
3 回路基板(有機多層配線基板)
3a 回路基板のデバイス取り付け面(第1の主面)
4 デバイス領域
5 接着剤層
6 外部リード
7 ボンディング・パッド
8 ボンディング・ワイヤ
9 レジン封止体(封止レジン部)
11 チップ状積層体
12 ダイシング・テープ
15 第1の積層単位
16 第2の積層単位
51 ダイ・ボンディング装置
52 ワイヤ・ボンディング装置
53 レジン封止装置
54 静圧加圧室(ラミネーション処理室)
55 静圧加圧室の回路基板ステージ
56 静圧加圧室開閉機構
57 加圧空気源
58 空気圧調整器
59 電磁開閉弁
60 電空レギュレータ(圧力センサ付自動圧力調整電磁弁)
61 透明窓
62a 外部遠赤外線ヒータ
62b 内部遠赤外線ヒータ
62c 静圧加圧室のヒート・ブロック(セラミック・ヒータ)
63 下部基台
64 上部保持体(上部基体)
65 支柱
66 チップ剥離部
67 仮圧着部
68 静圧加圧部(本熱圧着部)
69 XYテーブル
70 ウエハ・ステージ(チップ剥離ステージ)
71 基板搬送路
72 仮圧着ステージ
73 ダイ・ボンディング・ヘッド
74 吸着コレット
75 ラバー・チップ
76 ラバー・チップ保持部
77、78 真空吸引孔
81 仮圧着ステージのヒートブロック
91 ワイヤ・ボンディング・ステージ
101 ダイ・ボンディング工程
102 ワイヤ・ボンディング工程
103 封止工程
104 ボンディング工程
110 基板ロード
111 仮圧着処理
112 本圧着処理(ラミネーション処理)
115 気相静圧加圧(本熱圧着前処理)
116 気相静圧熱圧着
117 圧力開放
119 基板アンロード
R1,R1’ 第1の温度範囲
R2 本熱圧着温度範囲
R3 常温領域(室温範囲)
t1 基板ロード開始時間
T1 第1の温度(ラミネーション温度)
t2 加圧開始時間
T2 気相静圧加圧温度(本熱圧着前処理温度)
t3 昇温開始時間
t4 高温到達時間
t5 降温開始時間
t6 減圧開始時間
t7 基板アンロード開始時間
t8 基板アンロード終了時間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程を含む半導体集積回路装置の製造方法:
(a)第1の主面上に複数のデバイス領域を有する回路基板を、ダイ・ボンディング装置内に、導入する工程;
(b)前記ダイ・ボンディング装置内において、各デバイス領域に、上層の半導体チップとその裏面の接着剤層を有する複数のチップ状積層体を、相互に位置をずらせて積層するように固定する工程;
(c)前記工程(b)の後、前記ダイ・ボンディング装置内において、各チップ状積層体を第1の温度に加熱した状態で、各チップ状積層体の露出した表面に均一な静的ガス圧を作用させる工程。
【請求項2】
前記1項の半導体集積回路装置の製造方法において、更に、以下の工程を含む:
(d)前記工程(b)の後であって、前記工程(c)の前に、前記ダイ・ボンディング装置内において、前記第1の温度よりも低い第1の温度範囲内にある状態で、各チップ状積層体の露出した表面に均一な静的ガス圧を作用させる工程。
【請求項3】
前記2項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記接着剤層は、DAFである。
【請求項4】
前記3項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(c)は、前記複数のチップ状積層体を単一の密閉室に収容された状態で実行される。
【請求項5】
前記4項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(d)は、前記複数のチップ状積層体を単一の密閉室に収容された状態で実行される。
【請求項6】
前記5項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(d)は、前記工程(c)と同一の前記密閉室に収容された状態で実行される。
【請求項7】
前記3項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(c)は、前記回路基板とともに、前記複数のチップ状積層体を単一の密閉室に収容された状態で実行される。
【請求項8】
前記7項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(d)は、前記回路基板とともに、前記複数のチップ状積層体を単一の密閉室に収容された状態で実行される。
【請求項9】
前記8項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(d)は、前記工程(c)と同一の前記密閉室に収容された状態で実行される。
【請求項10】
前記7項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記複数のチップ状積層体は、階段状に積層されている。
【請求項11】
前記1項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記静的ガス圧は、静的な空気圧である。
【請求項12】
前記1項の半導体集積回路装置の製造方法において、各半導体チップの厚さは、75マイクロ・メートル以下、5マイクロ・メートル以上である。
【請求項13】
前記1項の半導体集積回路装置の製造方法において、各半導体チップの厚さは、50マイクロ・メートル以下、5マイクロ・メートル以上である。
【請求項14】
前記1項の半導体集積回路装置の製造方法において、各半導体チップの厚さは、30マイクロ・メートル以下、5マイクロ・メートル以上である
【請求項15】
前記1項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記回路基板は、有機系回路基板である。
【請求項16】
前記1項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記接着剤層は、熱硬化性樹脂を主要な成分とする。
【請求項17】
前記12項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記工程(b)は、前記半導体チップが前記第1の温度範囲内にある状態で実行される。
【請求項18】
前記12項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記第1の温度は、摂氏70度から摂氏160度である。
【請求項19】
前記12項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記第1の温度範囲は、常温から摂氏100度である。
【請求項20】
前記12項の半導体集積回路装置の製造方法において、前記第1の温度範囲は、摂氏60度から摂氏100度である。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−245412(P2010−245412A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−94517(P2009−94517)
【出願日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】