説明

半田付け連結ピン、前記半田付け連結ピンを利用した半導体パッケージ基板及び半導体チップの実装方法

【課題】熱応力を減少させ、外部衝撃による疲労破壊を防止して、半導体パッケージ基板の安全性を向上させることができる半田付け連結ピン、前記半田付け連結ピンを利用した半導体パッケージ基板及び半導体チップの実装方法を提供する。
【解決手段】本発明は、半田付け連結ピン、前記半田付け連結ピンを利用した半導体パッケージ基板及び半導体チップの実装方法であって、半田付け連結ピン300は、ホール312が形成されたピンヘッド部310と、ピンヘッド部310の下面に形成された複数のピン胴部320とを含み、ピン胴部320が、ピンヘッド部310の下側に延長された支持部322と、支持部322から曲げられて延長された接合部324とを含むものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半田付け連結ピン、前記半田付け連結ピンを利用した半導体パッケージ基板及び半導体チップの実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の電子産業は、電子機器の小型化、薄型化のために、部品実装時の高密度化、高精度化、高集積化が可能な半導体パッケージ基板を利用した実装技術が求められている。このような部品の高密度化、高精度化、高集積化の傾向により、半導体パッケージ基板の製造においての正確性及び安全性が求められ、特に半導体チップと基板間の接合信頼性は非常に重要である。
【0003】
また、スマートフォン、MP3などの携帯用マルチメディア機器が普及されることにより、これに用いられる半導体パッケージ基板の場合、外部衝撃に対する安全性の要求が高まっている。
【0004】
従来の半導体パッケージ基板は、図1に図示されたように、回路パターン110及び貫通ホール120が形成された印刷回路基板100と、前記貫通ホール120に外部リード210が挿入されて半田付けされることにより、印刷回路基板100に実装される半導体チップ200とで構成される。
【0005】
このような半導体チップ200と印刷回路基板100は、リフロー装置内で高温で加熱することにより溶融された半田130によって接合されるが、この際、半導体チップ200と印刷回路基板100及び半田130との熱膨脹係数の差によって熱応力が発生する。
【0006】
このような熱応力は、完成された半導体パッケージ基板の変形及び半導体チップ200と印刷回路基板100を連結する半田130の破壊のような問題点を発生させた。
【0007】
また、貫通ホール120に半田130を充填して半導体チップ200の外部リード210と印刷回路基板100とを接合する従来の構造は、外部衝撃が持続的に加えられる場合、疲労破壊が生じる可能性が高いため、半導体パッケージ基板の安全性に問題が発生している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述のような問題点を解決するために導き出されたものであり、ホールが形成されたピンヘッド部及び前記ピンヘッド部の下面に形成された複数のピン胴部を含み、前記ピン胴部が、前記ピンヘッド部の下側に延長された支持部と、前記支持部から曲げられて延長された接合部とを含むことを特徴とする半田付け連結ピンを利用して半導体チップを印刷回路基板に実装することにより、熱応力を減少させ、外部衝撃による疲労破壊を防止して、半導体パッケージ基板の安全性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の好ましい実施例による半田付け連結ピンは、ホールが形成されたピンヘッド部と、前記ピンヘッド部の下面に形成された複数のピン胴部とを含み、前記ピン胴部は、前記ピンヘッド部の下側に延長された支持部と、前記支持部から曲げられて延長された接合部と、を含むことを特徴とする。
【0010】
ここで、本発明による前記ピン胴部は、前記支持部と前記接合部との間に外側に突出された係止部をさらに含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明による前記複数のピン胴部は、前記ホールの縁に沿って同一の間隔で形成されたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明による前記複数のピン胴部は、同一の形状に形成されたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明による前記接合部は、前記支持部から複数回曲げられて延長されたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明による前記ピンヘッド部及び前記ピン胴部は、金属からなることを特徴とする。
【0015】
本発明の好ましい実施例による半導体パッケージ基板は、回路パターン及び貫通ホールが形成された印刷回路基板とホールが形成されたピンヘッド部と、前記ピンヘッド部の下面に形成された複数のピン胴部とを含み、前記ピン胴部は、前記ピンヘッド部の下側に延長された支持部と、前記支持部から曲げられて延長された接合部で構成され、前記ピン胴部が前記貫通ホールに挿入された半田付け連結ピンと、前記外部リードが前記半田付け連結ピンに挿入され、前記印刷回路基板に実装された半導体チップと、前記半田付け連結ピンの前記接合部と前記外部リードとを連結する第1半田を含むことを特徴とする。
【0016】
ここで、本発明による前記ピン胴部は、外側に突出され、前記貫通ホールの下側に係着される係止部を前記支持部と前記接合部との間にさらに含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明による前記支持部の長さは、前記ピン胴部が挿入される前記印刷回路基板の前記貫通ホールの長さに対応されることを特徴とする。
【0018】
また、本発明による前記複数のピン胴部は、前記ホールの縁に沿って同一の間隔で形成されたことを特徴とする。
【0019】
また、本発明による前記複数のピン胴部は、同一の形状に形成されたことを特徴とする。
【0020】
また、本発明による前記第1半田は、前記接合部の下端と前記外部リードを連結することを特徴とする。
【0021】
また、本発明は、前記半田付け連結ピンの前記ピンヘッド部と前記印刷回路基板とを連結する第2半田をさらに含むことを特徴とする。
【0022】
本発明の好ましい実施例による半導体チップの実装方法は、(A)回路パターン及び貫通ホールが形成された印刷回路基板を準備する段階と、(B)ホールが形成されたピンヘッド部と、前記ピンヘッド部の下面に形成された複数のピン胴部とを含み、前記ピン胴部は、前記ピンヘッド部の下側に延長された支持部と、前記支持部から曲げられて延長された接合部とを含む半田付け連結ピンを前記貫通ホールに挿入する段階と、(C)前記半田付け連結ピンに半導体チップの外部リードを挿入する段階と、(D)前記半田付け連結ピンの前記接合部を前記外部リードと半田付けする段階と、を含むことを特徴とする。
【0023】
ここで、本発明は、前記(D)段階で、前記接合部の下端と前記外部リードを半田付けすることを特徴とする。
【0024】
また、本発明は、前記(D)段階の後、(E)前記半田付け連結ピンの前記ピンヘッド部と前記印刷回路基板を半田付けする段階をさらに含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の特徴及び利点は、添付図面に基づいた以下の詳細な説明によってさらに明らかになるであろう。
【0026】
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書及び請求範囲に用いられた用語や単語は、通常的かつ辞書的な意味に解釈されてはならず、発明者が自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に従って本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されるべきである。
【発明の効果】
【0027】
本発明による半田付け連結ピンは、ホールが形成されたピンヘッド部、支持部及び接合部を含むピン胴部で構成され、半導体チップの実装時、半導体チップの外部リードと半田付け連結ピンの接合部のみを半田付けすることにより、熱応力を減少させることができる。
【0028】
また、接合部に形成された曲げにより、熱応力と外部衝撃を吸収することができる。
【0029】
また、ピン胴部は、支持部と接合部との間に外側に突出された係止部をさらに含むことにより、半田付け連結ピンと印刷回路基板とを、より強固に結合することができる。
【0030】
また、接合部は、前記支持部から複数回曲げられて延長されることにより、外部衝撃をさらに効果的に吸収することができる。
【0031】
本発明による半導体パッケージ基板は、回路パターン及び貫通ホールが形成された印刷回路基板と、前記貫通ホールに挿入された半田付け連結ピンと、前記半田付け連結ピンに外部リードが挿入され、第1半田によって実装された半導体チップとを含むことにより、熱応力による基板の変形及び外部衝撃による疲労破壊を防止することができる。
【0032】
また、前記第1半田は、半田付け連結ピンの接合部の下端と外部リードとを連結することにより、効果的に外部衝撃を吸収することができる。
【0033】
また、半田付け連結ピンの前記ピンヘッド部と前記印刷回路基板とを連結する第2半田をさらに含むことにより、半田付け連結ピンと印刷回路基板とをより強固に結合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】従来の半導体パッケージ基板の断面図である。
【図2】本発明の好ましい実施例による半田付け連結ピン(1)の斜視図である。
【図3】本発明の好ましい実施例による半田付け連結ピン(2)の斜視図である。
【図4】本発明の好ましい実施例による半田付け連結ピン(3)の斜視図である。
【図5】本発明の好ましい実施例による半導体パッケージ基板(1)の断面図である。
【図6】本発明の好ましい実施例による半導体パッケージ基板(2)の断面図である。
【図7】本発明の好ましい実施例による半導体パッケージ基板(3)の断面図である。
【図8】本発明の好ましい実施例による半導体チップの実装方法を順に図示した断面図(1)である。
【図9】本発明の好ましい実施例による半導体チップの実装方法を順に図示した断面図(2)である。
【図10】本発明の好ましい実施例による半導体チップの実装方法を順に図示した断面図(3)である。
【図11】本発明の好ましい実施例による半導体チップの実装方法を順に図示した断面図(4)である。
【図12】本発明の好ましい実施例による半導体チップの実装方法を順に図示した断面図(5)である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は、添付図面に係わる以下の詳細な説明および好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の説明において、係わる公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要にぼかす可能性があると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0036】
図2から図4は、本発明の好ましい実施例による半田付け連結ピンを図示した斜視図である。
【0037】
以下、図面を参照して、本発明による半田付け連結ピンを説明する。
【0038】
図2に図示されたように、本発明による半田付け連結ピン300は、ホール312が形成されたピンヘッド部310と、ピンヘッド部310の下面に形成された複数のピン胴部320とを含み、ピン胴部320は、ピンヘッド部310の下側に延長された支持部322と、前記支持部322から曲げられて延長された接合部324とを含む。
【0039】
まず、ピンヘッド部310は、半田付け連結ピン300が印刷回路基板100に形成された貫通ホール120に挿入される時、印刷回路基板100の上部に位置する部分であり、貫通ホール120に対応するホール312が形成されている。ピンヘッド部310のサイズは、半田付け連結ピン300が貫通ホール120に挿入される過程で、ピンヘッド部310が貫通ホール120に係止されることにより半田付け連結ピン300が貫通ホール120の下部に抜け出さないように、貫通ホールより大きく形成されなければならない。このようなピンヘッド部310の形状は、円形、四角形、菱形などの多様な形状を有することができる。
【0040】
ピンヘッド部310に形成されたホール312は、後述するように、半導体チップ200などの外部リード210が挿入される部分である。ホール312のサイズは、ピンヘッド部310の下側に延長されたピン胴部320が貫通ホール120に挿入されることができるように、貫通ホール120のサイズより小さく形成される。半田付け連結ピン300が容易に貫通ホール120に挿入されるためには、ホール312の形状が貫通ホール120の形状と対応されるように形成することが好ましく、円形、四角形、菱形などの多様な形状を有することができる。
【0041】
ピン胴部320は、印刷回路基板100の貫通ホール120に挿入される部分であり、支持部322と、接合部324とで構成される。このようなピン胴部320は、ピンヘッド部310の下面に複数に形成される。以下、ピン胴部320の構成要素ごとに説明する。
【0042】
まず、支持部322は、ピンヘッド部310の下側に延長される部分である。支持部322は、半田付け連結ピン300が印刷回路基板100の貫通ホール120に挿入される時、貫通ホール120の内側面と相接する部分であり、印刷回路基板100と電気的に連結されることができる。
【0043】
接合部324は、半田によって半導体チップ200の外部リード210と接合される部分であり、前記支持部322から曲げられて延長される。接合部324の曲げは、半田付け時に発生する熱応力を吸収することにより、基板の変形及び半田の破壊を防止することができる。また、接合部324の曲げは、外部衝撃を吸収することにより、半田接合部の疲労破壊を防止することができる。
【0044】
この際、接合部324は、図3に図示されたように、複数回曲げられて延長されることができる。接合部324が複数の曲げを有することにより、半田付けによって発生する熱応力及び外部衝撃をより効果的に吸収することができる。
【0045】
また、ピン胴部320は、図4に図示されたように、支持部322と接合部324との間に外側に突出された係止部326をさらに含むことができる。係止部326は、半田付け連結ピン300が印刷回路基板100の貫通ホール120に挿入される時、貫通ホール120の下側に係止されることにより、半田付け連結ピン300が印刷回路基板100から分離されることを防止する。
【0046】
また、ピン胴部320は、ピンヘッド部310のホール312の縁に沿って同一の間隔で複数に形成される。複数のピン胴部320がピンヘッド部310のホール312の縁に沿って同一の間隔で形成されることにより、半田付け連結ピン300のホール312に挿入される外部リード210を取り囲むようにする。外部リード210と前記外部リード210を取り囲んだ複数の接合部324とが半田によって連結されることにより、より強固に結合される。
【0047】
また、複数のピン胴部320は、同一の形状に形成されることができる。複数のピン胴部320が同一のサイズ及び形態を有して形成されることにより、半田付け連結ピン300は中空形状を有することができる。
【0048】
この際、ピンヘッド部310及びピン胴部320は、金属からなることができる。半田付け連結ピン300が金属で構成されることで、印刷回路基板100と半導体チップ200を電気的に連結させる。前記金属としては、電気伝導性及び加工性に優れた銅(Cu)が好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、電気伝導性を有する全ての金属を含む。
【0049】
図5から図7は、本発明の好ましい実施例による半導体パッケージ基板を図示した断面図である。
【0050】
本発明による半導体パッケージ基板は、図5に図示されたように、回路パターン110及び貫通ホール120が形成された印刷回路基板100と、前記貫通ホール120に挿入された半田付け連結ピン300と、外部リード210が前記半田付け連結ピン300に挿入され、印刷回路基板100に実装された半導体チップ200と、半田付け連結ピン300の接合部324と外部リード210とを連結する第1半田132と、を含む。以下、半導体パッケージ基板の構成要素ごとに説明する。
【0051】
まず、印刷回路基板100(Printed Circuit Board;PCB)は、回路パターン110と貫通ホール120とを含む。印刷回路基板100は、フェノール樹脂絶縁板またはエポキシ樹脂絶縁板などの絶縁材に形成された内部回路を介して実装された部品を相互電気的に連結し、電源などを供給する同時に、部品を機械的に固定させる役割をするものであり、印刷回路基板100には、絶縁材の片面にのみ回路パターンを形成した単面PCB、両面に回路パターンを形成した両面PCB、多層に形成したMLB(多層印刷回路基板)がある。図5では、両面に回路パターンが形成された両面印刷回路基板が図示されているが、これに制限されず、2以上の回路パターンを有する多層印刷回路基板であることができる。
【0052】
印刷回路基板100に形成された回路パターン110は、半田付け連結ピン300と電気的に連結され、前記半田付け連結ピン300に半田付けによって接合された外部部品と電気的信号を送受する。
【0053】
また、印刷回路基板100に形成された貫通ホール120は、内部が銅メッキされることにより、回路パターン110と半田付け連結ピン300が電気的に連結されることができる。
【0054】
次に、半田付け連結ピン300は、半導体パッケージ基板に実装された半導体チップ200の外部リード210と半田付けによって直接的に連結され、上述のように接合部324の曲げによって熱応力及び外部衝撃を吸収することにより、半導体パッケージ基板の変形及び疲労破壊を防止することができる。半田付け連結ピン300が貫通ホール120に挿入される時、ピン胴部320が銅メッキされた貫通ホール120の内部と相接することにより、印刷回路基板100と電気的に連結されることができる。また、半田付け連結ピン300のピンヘッド部310が貫通ホール120の周りに形成された回路パターン110の上部に接することにより、回路パターン110と電気的に連結されることができる。
【0055】
この際、図6に図示されたように、ピン胴部320は、外側に突出され、前記貫通ホール120の下側に係着される係止部326を、支持部322と接合部324との間にさらに含むことができる。係止部326が貫通ホール120の下側に係着されることにより、半田付け連結ピン300と印刷回路基板100がより強固に結合されることができる。
【0056】
また、半田付け連結ピン300の支持部322の長さは、前記印刷回路基板100の貫通ホール120の長さに対応することにより、半田付け連結ピン300が貫通ホール120に挿入された状態で係止部326が貫通ホール120の下側に係着されるようにする。
【0057】
また、複数のピン胴部320が前記ピンヘッド部310のホール312の縁に沿って同一の間隔及び形状に形成されることにより、半田付け連結ピン300は、半導体チップ200の外部リード210を取り囲む中共形状を有することができる。
【0058】
半導体チップ200は、外部リード210が半田付け連結ピン300に挿入され、半導体パッケージ基板に実装される。このような半導体チップ200は、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT;Insulated gate bipolar transistor)またはダイオードなどであることができる。但し、これに限定されず、能動素子、受動素子などのその他に全ての電子素子を含むことができる。半導体チップ200の外部リード210が半田によって半田付け連結ピン300と接合されることにより、印刷回路基板100に形成された回路パターン110と電気的に連結されることができる。
【0059】
第1半田132は、半田付け連結ピン300の接合部324と半導体チップ200の外部リード210とを連結する。第1半田132は、半導体チップ200を半導体パッケージ基板と電気的に連結すると同時に、半導体チップ200を半導体パッケージ基板に固定させる役割をする。第1半田132は、鈴/鉛(Sn/Pb)、鈴/銀/銅(Sn/Ag/Cu)、鈴/銀(Sn/Ag)、鈴/銅(Sn/Cu)、鈴/ビスマス(Sn/Bi)、鈴/亜鉛/ビスマス(Sn/Zn/Bi)、鈴/銀/ビスマス(Sn/Ag/Bi)などの組合で構成されることができる。
【0060】
この際、図6に図示されたように、第1半田132は、半田付け連結ピン300の接合部324の下端と半導体チップ200の外部リード210とを連結することが好ましい。接合部324の曲げには、第1半田132が形成されないため、接合部324の曲げが熱応力及び外部衝撃を効果的に吸収することができる。
【0061】
また、図7に図示されたように、半導体パッケージ基板は、半田付け連結ピン300のピンヘッド部310と印刷回路基板100とを連結する第2半田134をさらに含むことができる。第2半田134は、半田付け連結ピン300を印刷回路基板100により強固に結合させ、また、第2半田134によって印刷回路基板100に形成された回路パターン110とピンヘッド部310とが電気的に連結されることができる。
【0062】
図8から図12は、本発明の好ましい実施例による半導体チップの実装方法を工程順に図示した断面図である。
【0063】
本発明の好ましい実施例による半導体チップ200の実装方法は、(A)回路パターン110及び貫通ホール120が形成された印刷回路基板100を準備する段階と、(B)ホール312が形成されたピンヘッド部310、ピンヘッド部310の下面に形成された複数のピン胴部320を含み、前記ピン胴部320は、ピンヘッド部310の下側に延長された支持部322、前記支持部322から曲げられて延長された接合部324を含む半田付け連結ピン300を前記貫通ホール120に挿入する段階と、(C)前記半田付け連結ピン300に半導体チップ200の外部リード210を挿入する段階と、(D)前記半田付け連結ピン300の前記接合部324を前記外部リード210と半田付けする段階と、を含む。
【0064】
以下、本発明による半導体チップ200の実装方法について工程順に従って説明する。
【0065】
まず、図8に図示されたように、回路パターン110及び貫通ホール120が形成された印刷回路基板100を準備する。回路パターン110は、サブトラクティブ(Subtractive)工法、アディティブ(Additive)工法、セミアディティブ(Semi−additive)工法などを利用して形成することができる。ここで、貫通ホール120の内部に銅メッキをして、前記回路パターン110と電気的に連結されるようにする。一方、貫通ホール120は、CNC(Computer Numerial Control drill)、COまたはYagレーザーのような穿孔作業によって形成することができる。
【0066】
次に、図9に図示されたように、半田付け連結ピン300を印刷回路基板100の貫通ホール120に挿入する。貫通ホール120に半田付け連結ピン300を挿入した後、図10に図示されたように、半導体チップ200の外部リード210をピンヘッド部310に形成されたホール312に挿入する。
【0067】
次に、図11に図示されたように、半田付け連結ピン300の接合部324と外部リード210を半田付けする。前記半田付けにより、外部リード210と半田付け連結ピン300とを連結する第1半田132が形成される。貫通ホール120の全体に半田を充填するのでなく、半田付け連結ピン300の一部と外部リード210を半田付けすることにより、熱膨脹係数の差による熱応力が減少される。このような半田付けは、第1半田132の溶融温度以上で20分〜30分間加熱するリフロー工程によって行われることができる。
【0068】
この際、半田付け連結ピン300の下端と前記外部リード210を半田付けすることが好ましい。上述のように、接合部324の曲げには半田が満たされないため、接合部324の曲げが熱応力及び外部衝撃を効果的に吸収することができる。
【0069】
また、図12に図示されたように、半田付け連結ピン300のピンヘッド部310と印刷回路基板100をさらに半田付けすることができる。前記半田付けによってピンヘッド部310と印刷回路基板100とを連結する第2半田134が形成される。これは、半田付け連結ピン300の接合部324と外部リード210を半田付けする工程の前または後に実施することができる。
【0070】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは、本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明による半田付け連結ピン、前記半田付け連結ピンを利用した半導体パッケージ基板及び半導体チップの実装方法は、これに限定されず、本発明の技術的思想内で、該当分野における通常の知識を有する者によってその変形や改良が可能であることは明らかであろう。本発明の単純な変形乃至変更は、いずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲により明確になるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、熱応力を減少させ、外部衝撃による疲労破壊を防止して、半導体パッケージ基板の安全性を向上させることができる半田付け連結ピン、前記半田付け連結ピンを利用した半導体パッケージ基板及び半導体チップの実装方法に適用可能である。
【符号の説明】
【0072】
100 印刷回路基板
110 回路パターン
120 貫通ホール
130 半田
132 第1半田
134 第2半田
200 半導体チップ
210 外部リード
300 半田付け連結ピン
310 ピンヘッド部
312 ホール
320 ピン胴部
322 支持部
324 接合部
326 係止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホールが形成されたピンヘッド部と、
前記ピンヘッド部の下面に形成された複数のピン胴部と、
を含み、前記ピン胴部は、前記ピンヘッド部の下側に延長された支持部と、前記支持部から曲げられて延長された接合部と、を含むことを特徴とする半田付け連結ピン。
【請求項2】
前記ピン胴部は、前記支持部と前記接合部との間に外側に突出された係止部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の半田付け連結ピン。
【請求項3】
前記複数のピン胴部は、前記ホールの縁に沿って同一の間隔で形成されたことを特徴とする請求項1に記載の半田付け連結ピン。
【請求項4】
前記複数のピン胴部は、同一の形状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の半田付け連結ピン。
【請求項5】
前記接合部は、前記支持部から複数回曲げられて延長されたことを特徴とする請求項1に記載の半田付け連結ピン。
【請求項6】
前記ピンヘッド部及び前記ピン胴部は、金属からなることを特徴とする請求項1に記載の半田付け連結ピン。
【請求項7】
回路パターン及び貫通ホールが形成された印刷回路基板と、
ホールが形成されたピンヘッド部と、前記ピンヘッド部の下面に形成された複数のピン胴部とを含み、前記ピン胴部は、前記ピンヘッド部の下側に延長された支持部と、前記支持部から曲げられて延長された接合部で構成され、前記ピン胴部が前記貫通ホールに挿入された半田付け連結ピンと、
前記外部リードが前記半田付け連結ピンに挿入され、前記印刷回路基板に実装された半導体チップと、
前記半田付け連結ピンの前記接合部と前記外部リードとを連結する第1半田と、
を含むことを特徴とする半導体パッケージ基板。
【請求項8】
前記ピン胴部は、外側に突出され、前記貫通ホールの下側に係着される係止部を、前記支持部と前記接合部との間にさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の半導体パッケージ基板。
【請求項9】
前記支持部の長さは、前記ピン胴部が挿入される前記印刷回路基板の前記貫通ホールの長さに対応されることを特徴とする請求項7に記載の半導体パッケージ基板。
【請求項10】
前記複数のピン胴部は、前記ホールの縁に沿って同一の間隔で形成されたことを特徴とする請求項7に記載の半導体パッケージ基板。
【請求項11】
前記複数のピン胴部は、同一の形状に形成されたことを特徴とする請求項7に記載の半導体パッケージ基板。
【請求項12】
前記第1半田は、前記接合部の下端と前記外部リードを連結することを特徴とする請求項7に記載の半導体パッケージ基板。
【請求項13】
前記半田付け連結ピンの前記ピンヘッド部と前記印刷回路基板とを連結する第2半田をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の半導体パッケージ基板。
【請求項14】
(A)回路パターン及び貫通ホールが形成された印刷回路基板を準備する段階と、
(B)ホールが形成されたピンヘッド部と、前記ピンヘッド部の下面に形成された複数のピン胴部とを含み、前記ピン胴部は、前記ピンヘッド部の下側に延長された支持部と、前記支持部から曲げられて延長された接合部とを含む半田付け連結ピンを前記貫通ホールに挿入する段階と、
(C)前記半田付け連結ピンに半導体チップの外部リードを挿入する段階と、
(D)前記半田付け連結ピンの前記接合部を前記外部リードと半田付けする段階と、
を含むことを特徴とする半導体チップの実装方法。
【請求項15】
前記(D)段階で、前記接合部の下端と前記外部リードを半田付けすることを特徴とする請求項14に記載の半導体チップの実装方法。
【請求項16】
前記(D)段階の後、
(E)前記半田付け連結ピンの前記ピンヘッド部と前記印刷回路基板を半田付けする段階をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の半導体チップの実装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−114394(P2012−114394A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11267(P2011−11267)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】