説明

印刷情報管理装置、画像形成装置、印刷情報管理システム、及びプログラム

【課題】印刷文書上の位置と電子文書上の位置とを正確に連携させる。
【解決手段】サーバ20では、受信部21が第1の電子文書の登録指示を受信すると、第1文書管理部22が第1の電子文書を第1文書記憶部23に記憶すると共に第1の電子文書の文書IDとその記憶場所の情報とを管理情報記憶部27に記憶する。また、受信部21が第1の電子文書の印刷指示を受信すると、ページID管理部26が印刷するページのページIDを生成して文書IDと関連付けて管理情報記憶部27に記憶し、第2文書管理部24が第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書を生成して第2文書記憶部25に記憶すると共に第2の電子文書の記憶場所を文書IDに関連付けて管理情報記憶部27に記憶し、PDL生成部28が第1の電子文書のPDLを生成し、送信部29がこれを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷情報管理装置、画像形成装置、印刷情報管理システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、紙文書を識別するための紙IDをエンコードした符号化紙IDを紙文書に印刷すると共に、電子文書に対して割り当てられる文書IDと紙IDとを関連付けている。そして、符号化紙IDが印刷された紙文書から、デコードされた紙IDを取得すると共に、手書きされた部分の情報である筆記画像情報を抽出し、この筆記画像情報を、筆記画像情報が取得された電子文書の文書IDを含む属性情報とともに保存して管理している。
【0003】
【特許文献1】特開2005−346459号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電子文書を媒体に印刷した場合において、その印刷された電子文書の画像形状を再現可能な電子文書を特定することはできなかった。
【0005】
本発明は、以上のような背景の下でなされたものであって、その目的は、媒体に印刷された電子文書の画像形状を再現可能な電子文書を特定できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、
第1の電子文書が印刷される媒体を一意に特定する識別情報と、当該媒体における当該第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書とを関連付けた印刷情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記印刷情報を記憶する記憶手段と
を備えたことを特徴とする印刷情報管理装置である。
請求項2に記載の発明は、
第1の電子文書を識別するために割り振られた文書情報と、当該第1の電子文書の名称と、当該第1の電子文書の格納場所を示す情報と、当該第1の電子文書が印刷される複数の媒体の中で個々の媒体を識別するために割り振られたページ情報と、当該媒体における当該第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書の格納場所を示す情報と、当該第2の電子文書に対するアクセス権限に関する情報と、当該第2の電子文書に対する操作の履歴に関する情報とを対応付けた印刷情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記印刷情報を記憶する記憶手段と
を備えたことを特徴とする印刷情報管理装置である。
請求項3に記載の発明は、
第1の電子文書の画像と、媒体を特定する識別情報を表す画像とを当該媒体に形成する形成手段と、
前記識別情報と、前記媒体における前記第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書を取得するための情報とを関連付けた印刷情報を生成する生成手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、
前記識別情報は、自装置を特定する情報と、自装置にて画像が形成される複数の媒体の中で個々の媒体を特定する情報とを組み合わせてなることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、
前記形成手段は、前記識別情報を符号化して得られる識別符号を画像化したコード画像を、赤外領域に吸収波長を持つ不可視の画像形成材料を用いて形成することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、
個々の媒体に固有の特徴情報を取得する取得手段を更に備え、
前記生成手段は、前記識別情報と、前記取得手段により取得された前記特徴情報とを関連付けた情報を更に生成することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
請求項7に記載の発明は、
第1の電子文書の印刷を指示する指示手段と、
前記指示手段による指示に応じ、媒体に対して、前記第1の電子文書と、当該媒体を特定する識別情報とを印刷する印刷手段と、
前記識別情報と、前記媒体における前記第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書とを関連付けた印刷情報を記憶する記憶手段と、
前記媒体に印刷された前記識別情報を読み取る読取り手段と、
前記読取り手段により読み取られた前記識別情報と前記印刷情報において関連付けられた前記第2の電子文書を取得する取得手段と
を備えたことを特徴とする印刷情報管理システムである。
請求項8に記載の発明は、
コンピュータに、
第1の電子文書が印刷される媒体を特定する識別情報と、当該媒体における当該第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書とを関連付けた印刷情報を生成する機能と、
生成された前記印刷情報を所定の記憶装置に記憶する機能と
を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明は、識別情報と画像形状を再現可能な電子文書とを関連付けて記憶できるので、媒体に印刷された電子文書の画像形状を再現可能な電子文書が特定できるようになるという効果を有する。
請求項2の発明は、本構成を有していない場合に比較して、アクセス権限に関する情報と、操作の履歴が把握できるので、その電子文書の機密保持性が高まるという効果を有する。
請求項3の発明は、媒体を直接操作することで電子文書を利用できるようになるという効果を有する。
請求項4の発明は、媒体に印刷した電子文書の情報を得ることなく、媒体の識別情報を生成することができるという効果を有する。
請求項5の発明は、媒体上の画像形状に影響を与えず、媒体を直接操作することで電子文書を利用できるようになるという効果を有する。
請求項6の発明は、媒体の識別情報を読取り可能に印刷する機構を設けることなく、媒体から得られた情報に基づき電子文書を利用できるようになるという効果がある。
請求項7の発明は、識別情報と画像形状を再現可能な電子文書とを関連付けて記憶できるので、媒体に印刷された電子文書の画像形状を再現可能な電子文書が特定できるようになるという効果を有する。
請求項8の発明は、識別情報と画像形状を再現可能な電子文書とを関連付けて記憶できるので、媒体に印刷された電子文書の画像形状を再現可能な電子文書が特定できるようになるという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」という)について詳細に説明する。
本実施の形態では、紙等の媒体に対し、印刷対象の電子文書(以下、「第1の電子文書」という)を画像化した文書画像に加え、コード画像を印刷する。コード画像とは、識別情報及び位置情報を符号化して得られる識別符号及び位置符号を画像化したものである。ここで、識別情報とは、媒体を一意に識別する情報であり、位置情報とは、媒体上の座標を表す情報である。
【0009】
また、本実施の形態では、第1の電子文書を印刷する際に、第1の電子文書の画像形状を再現可能な電子文書(以下、「第2の電子文書」という)を生成する。そして、媒体の識別情報と、第2の電子文書とを少なくとも対応付けた管理情報を記憶しておく。
これにより、媒体を操作して得られた識別情報に基づいて、第2の電子文書を取得することが可能となる。
【0010】
尚、本明細書では、「電子文書」の文言を用いるが、これは、テキストを含む「文書」を電子化したデータのみを意味するものではない。例えば、絵、写真、図形等の画像データ(ラスタデータかベクターデータかによらない)、その他、データベースや表計算ソフトウェアで記録される数値データ等の印刷可能な電子データも含めて「電子文書」としている。
また、以下では、説明を簡単にするために、識別情報と位置情報とは明確に区別して用いる。しかしながら、媒体ごとに異なる位置情報をコード画像に埋め込み、その位置情報の違いにより媒体を識別するという手法もある。そこで、このような手法を採用した場合は、位置情報に媒体を識別する機能も備わっているものと見て、これを識別情報と考えるものとする。
【0011】
まず、本実施の形態におけるシステム構成について説明する。
図1は、本実施の形態が適用されるシステムの構成を示したものである。
図示するように、本実施の形態が適用されるシステムは、クライアント10と、サーバ20と、画像形成装置30と、クライアント50とがネットワーク70に接続されることにより構成されている。また、このシステムは、印刷文書40と、電子ペン60とを更に含んでいる。
【0012】
クライアント10は、第1の電子文書の印刷を指示するコンピュータであり、例えば、PC(Personal Computer)である。尚、本実施の形態では、第1の電子文書の印刷を指示する指示手段の一例として、クライアント10を採用している。
サーバ20は、媒体と第1の電子文書と第2の電子文書とを関連付けて記憶するコンピュータである。これにより、媒体の識別情報を受信すると、これに基づいて第2の電子文書を提供することが可能となる。尚、本実施の形態では、後述する印刷情報を管理する印刷情報管理装置の一例として、サーバ20を採用している。
画像形成装置30は、媒体に画像を形成する。ここで、画像形成装置30における画像形成方式としては、例えば、電子写真方式を用いることができるが、その他の如何なる方式を用いてもよい。
印刷文書40は、画像形成装置30により媒体に画像が形成されたものである。
クライアント50は、電子ペン60からの情報をサーバ20に転送するコンピュータであり、例えば、PCである。尚、本実施の形態では、第2の電子文書を取得する取得手段の一例として、クライアント50を採用している。
電子ペン60は、印刷文書40に文字又は図形を記録する機能を有するペンデバイスである。また、印刷文書40から得た情報をクライアント50に送信する機能も有する。
【0013】
次に、本実施の形態の概要について説明する。
図2は、本実施の形態の概要を示した図である。
図示するように、本実施の形態は、印刷対象である第1の電子文書を記憶する第1文書記憶領域と、第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書を記憶する第2文書記憶領域とを含む。そして、第1の電子文書と第2の電子文書とを、管理情報記憶領域において、文書ID及びページIDにより関連付けている。ここで、文書IDとは、第1の電子文書を一意に識別するための情報である。また、ページIDとは、第1の電子文書を印刷した印刷文書40におけるページを一意に識別するための情報である。
【0014】
以下、図2の例を用いて具体的に説明する。
図示するように、第1文書記憶領域には、文書A、文書B、・・・、文書X、文書Y、文書Zが記憶されている。そして、個々の文書に対して1つずつ文書IDが割り当てられ、管理情報記憶領域に記憶されている。この状態で、文書A、文書B、・・・、文書X、文書Y、文書Zが印刷されたとする。図2の場合、文書A、文書Bはそれぞれ2ページ、文書Xは1ページ、文書Yは3ページ、文書Zは2ページ印刷されている。すると、印刷された個々のページに対して1つずつページIDが割り当てられ、管理情報記憶領域に記憶される。
【0015】
一方、このとき、第2文書記憶領域には、印刷された個々のページにおける画像形状を忠実に再現することが可能な第2の電子文書が記憶される。ここで、画像形状は、媒体に印刷された画像の形状だけでなく、色等を含むこともでき、「印刷イメージ」とも言えるものである。また、第2の電子文書は、通常の印刷設定による画像形状はもとより、Nアップ指定(電子文書のNページを媒体の1ページに割り付ける指定)のような特殊な印刷設定による画像形状も忠実に再現することができるようになっている。
【0016】
このように、第1の電子文書とは別に第2の電子文書を記憶しているのは、電子文書内のあるデータが印刷文書40上のある位置に印刷されている場合に、その印刷文書40上の位置とその電子文書内のデータとを連携させることに困難が伴うという事情による。それは、印刷文書はページで区切られて出力されるが、電子文書は同じように区切られたページとして管理されているわけではないからである。例えば、Webページを構成する電子文書は、そもそもページという概念を持っていない。また、電子文書がページの概念を持っていたとしても、印刷する際にレイアウト変更等を行った場合には、電子文書におけるページと印刷文書におけるページとの対応関係が崩れてしまうからである。
【0017】
尚、本明細書では、第1の電子文書を単に「文書」、第2の電子文書を「中間文書」と称することもある。従って、文書Aの1つ目の中間文書を「文書A中間1」、文書Aの2つ目の中間文書を「文書A中間2」と示している。同様に、文書Bに対する中間文書も2ページ分なので、「文書B中間1」、「文書B中間2」と示している。更に、文書Xに対する中間文書は1ページ分なので、「文書X中間1」と示している。更にまた、文書Yに対する中間文書は3ページ分なので、「文書Y中間1」、「文書Y中間2」、「文書Y中間3」と示している。また、文書Zに対する中間文書は2ページ分なので、「文書Z中間1」、「文書Z中間2」と示している。
そして、これらの中間文書は、ページIDと1対1に対応付けられて管理されている。
【0018】
以下、本実施の形態について、より詳細に述べる。
ところで、本実施の形態としては、図1のシステムを構成するどの装置が、第1の電子文書の印刷指示の出力、媒体の識別情報の生成、第2の電子文書の生成、媒体と第1の電子文書と第2の電子文書とを対応付けた管理情報の記憶を行うかという観点から、様々な態様が考えられるが、ここでは、そのうちの3つに着目する。
【0019】
1つは、クライアント10の指示に応じて、サーバ20が画像形成装置30に第1の電子文書の印刷を指示し、サーバ20が、媒体の識別情報の生成、第2の電子文書の生成、管理情報の記憶の全てを行うというものである。
また、もう1つは、クライアント10が画像形成装置30に第1の電子文書の印刷を指示すると、画像形成装置30が、媒体の識別情報の生成、第2の電子文書の生成を行い、サーバ20が管理情報を記憶するというものである。
更に、もう1つは、クライアント10が画像形成装置30に第1の電子文書の印刷を指示すると、クライアント10が、媒体の識別情報の生成、第2の電子文書の生成を行い、サーバ20が管理情報と第2の電子文書とを記憶するというものである。
そこで、1つ目を第1の実施の形態として、2つ目を第2の実施の形態として、3つ目を第3の実施の形態として説明する。
尚、第1の実施の形態では、媒体に対する筆記データを第2の電子文書に付加する場面を想定する。一方、第2の実施の形態では、画像形成装置30でスキャンした媒体に対応する第2の電子文書を所定のクライアントに表示する場面を想定する。しかしながら、これらの利用方法はあくまで一例であり、第2の電子文書の用途を限定するものではない。
【0020】
[第1の実施の形態]
本実施の形態では、前述のように、サーバ20が中心となって処理を行う。
そこで、まず、本実施の形態におけるサーバ20の機能構成について説明する。
図3は、サーバ20の機能構成を示した図である。
図示するように、サーバ20は、受信部21と、第1文書管理部22と、第1文書記憶部23と、第2文書管理部24と、第2文書記憶部25と、ページID管理部26と、管理情報記憶部27と、PDL生成部28と、送信部29とを備える。
【0021】
受信部21は、クライアント10から第1の電子文書の登録指示及び印刷指示を受信し、クライアント50から第2の電子文書の送信指示を受信する。
第1文書管理部22は、第1の電子文書の登録指示に応じて、第1の電子文書を第1文書記憶部23に記憶すると共に、第1の電子文書を識別する文書ID等の情報を管理情報記憶部27に記憶する。また、第1の電子文書の印刷指示に応じて、第1文書記憶部23から第1の電子文書を読み出す。
第1文書記憶部23は、図2の第1文書記憶領域に対応し、第1の電子文書を記憶する。
第2文書管理部24は、第1の電子文書の印刷指示に応じて、第2の電子文書を生成し第2文書記憶部25に記憶すると共に、第2の電子文書の記憶場所等の情報を管理情報記憶部27に記憶する。また、第2の電子文書の送信指示に応じて、第2文書記憶部25から第2の電子文書を読み出す。尚、本実施の形態では、第2の電子文書を利用可能にする処理を行う処理手段の一例として、第2文書管理部24を採用している。
第2文書記憶部25は、図2の第2文書記憶領域に対応し、第2の電子文書を記憶する。
【0022】
ページID管理部26は、第1の電子文書の印刷指示に応じて、印刷文書40におけるページを識別するページIDを生成し、管理情報記憶部27に記憶する。
管理情報記憶部27は、図2の管理情報記憶領域に対応し、文書ID、ページID、第1の電子文書の記憶場所、第2の電子文書の記憶場所等を対応付けた管理情報を記憶する。尚、本実施の形態では、媒体を特定する識別情報、第2の電子文書等を関連付けた印刷情報の一例として、この管理情報を採用している。
PDL生成部28は、第1の電子文書を印刷するためのPDL(Page Description Language)を生成する。
送信部29は、クライアント10からの第1の電子文書の登録指示に応じて、文書IDをクライアント10に返信する。また、クライアント10からの第1の電子文書の印刷指示に応じて、第1の電子文書のPDLを画像形成装置30に送信する。更に、クライアント50からの第2の電子文書の送信指示に応じて、第2の電子文書をクライアント50に返信する。
また、本実施の形態では、印刷情報を生成する生成手段の一例として、第1文書管理部22と、第2文書管理部24と、ページID管理部26とを合わせたものを採用している。
【0023】
尚、これらの機能は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、サーバ20のCPUが、受信部21、第1文書管理部22、第2文書管理部24、ページID管理部26、PDL生成部28、送信部29を実現するプログラムを例えば磁気ディスク装置からメインメモリに読み込んで実行することにより、これらの機能は実現される。また、第1文書記憶部23、第2文書記憶部25、管理情報記憶部27は、例えば磁気ディスク装置を用いて実現することができる。更に、磁気ディスク装置に記憶されるプログラムやデータは、CD等の記録媒体からロードしてもよいし、インターネット等のネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【0024】
次に、本実施の形態におけるシステムの動作について説明する。
ところで、本実施の形態におけるシステムの動作は、媒体に対する印刷時の動作と、媒体に対する筆記時の動作とからなる。
そこで、まず、媒体に対する印刷時の動作から説明する。
図4は、このときのシステムの動作を示したフローチャートである。
まず、ユーザが、クライアント10にて第1の電子文書を作成する。そして、クライアント10に対し、第1の電子文書を登録する操作を行う。ここで、第1の電子文書としては、文字のみのテキストファイル、文書作成ソフトウェアで作成された文書ファイル、文書ファイルを印刷形式に変換したファイル(PDF等)が例示される。
クライアント10は、この操作があると、サーバ20に対し、第1の電子文書の登録指示を送信する(ステップ101)。
【0025】
これにより、サーバ20は、第1の電子文書の登録処理を行う。
即ち、まず、受信部21が、第1の電子文書の登録指示を受信し、この登録指示と共に送られた第1の電子文書を第1文書管理部22に渡す(ステップ201)。
【0026】
すると、第1文書管理部22は、第1の電子文書を登録する(ステップ202)。
具体的には、次のような処理を行う。
まず、第1文書管理部22は、第1の電子文書を第1文書記憶部23に記憶する。尚、このとき、第1文書管理部22は、第1文書記憶部23における第1の電子文書の記憶場所の情報(例えば、URL)を取得しておく。
次に、第1文書管理部22は、文書IDを生成する。尚、文書IDは、例えば、文書管理サーバで生成されるUUID(Universally Unique IDentifier)である。ここで、UUIDとは、各装置が持つMACアドレスと生成時の時刻とを組み合わせたIDである。そこで、第1文書管理部22は、第1の電子文書を記憶する際に得られた記憶場所の情報と、この生成した文書IDとを対応付けて、管理情報記憶部27に記憶する。また、このとき、第1文書管理部22は、第1の電子文書の名称や、第1の電子文書に対する操作履歴の情報も関連付けて記憶する。
このようにして第1の電子文書の登録処理が完了すると、第1文書管理部22は、文書IDを送信部29に送信する。
そして、送信部29が文書IDをクライアント10に送信する(ステップ203)。
【0027】
一方、クライアント10は、文書IDを受信する(ステップ102)。
そして、ユーザが、クライアント10に対し、第1の電子文書の印刷を指示する操作を行う。
クライアント10は、この操作があると、サーバ20に対し、第1の電子文書の印刷指示を送信する(ステップ103)。尚、印刷指示には、印刷を指示する第1の電子文書を特定する情報として、ステップ102で受信した文書IDが含まれる。また、印刷指示は、印刷に関する設定情報(以下、単に「設定情報」という)をも含んでいる。ここで、設定情報には用紙サイズや向き等があるが、本実施の形態では、特に、第2の電子文書に対するアクセス権限情報が含まれるものとする。このアクセス権限情報は、ユーザが入力したものであってもよいし、他のサービスからダウンロードしたものであってもよい。
【0028】
これにより、サーバ20は、第1の電子文書の印刷指示処理を行う。
即ち、まず、受信部21が、第1の電子文書の印刷指示を受信する(ステップ204)。そして、印刷指示に含まれる文書IDを、第1文書管理部22と、ページID管理部26と、第2文書管理部24とに渡す。また、印刷指示に含まれる設定情報を、ページID管理部26と、第2文書管理部24とに渡す。
【0029】
すると、ページID管理部26は、ページIDを生成する(ステップ205)。
具体的には、次のような処理を行う。
まず、ページID管理部26は、管理情報記憶部27を参照し、受信部21から渡された文書IDに対応するページIDの現在値Mを求める。ここで、ページIDの現在値Mとは、前回同じ文書を印刷したときに生成したページIDの最大値であり、図示しないメモリに記憶していたものを読み出す。また、今回の印刷で必要なページIDの数Nを求める。そして、ページID「M+1」から「M+N」を生成する。尚、この場合、生成するページIDの数は、設定情報に応じて決められる。つまり、基本的には、印刷するページ数に印刷部数を乗じて得られる数のページIDを生成する。但し、設定情報中に、Nアップ指定等がある場合は、それも考慮される。例えば、電子文書の10ページを2アップ指定で5部印刷する場合は、25(=10÷2×5)個のページIDが生成される。そして、最後に、今回生成したページIDの最大値「M+N」を、次回のページIDの生成時に参照できるよう図示しないメモリに記憶しておく。
このように、本実施の形態において、媒体の識別情報は、文書IDとページIDとを組み合わせることで生成され、ページIDは、同じ電子文書が印刷されるごとにカウントアップされることになる。
その後、ページID管理部26は、管理情報記憶部27にページIDを登録する。具体的には、受信部21から渡された文書IDに対し、ここで生成したページIDを関連付けて記憶する。
【0030】
次に、印刷対象の第1の電子文書の印刷イメージを反映した第2の電子文書を登録する処理が行われる(ステップ206)。
具体的には、次のような処理を行う。
まず、第1文書管理部22が、渡された文書IDをキーとして管理情報記憶部27を検索し、第1の電子文書の格納場所の情報を得る。そして、その格納場所から第1の電子文書を取得し、これを第2文書管理部24に渡す。
次に、第2文書管理部24が、第1文書管理部22から渡された第1の電子文書の印刷イメージを反映した第2の電子文書を生成し、第2文書記憶部25に記憶する。
【0031】
ここで、第2の電子文書は、第1の電子文書の印刷イメージの変更を制限する形式として生成することもできる。このような第2の電子文書の形式としては、富士ゼロックス社の「DocuWorks」における「XDW形式」や、米国アドビシステムズ社の「Acrobat」における「PDF形式」等がある。
【0032】
また、第2文書管理部24は、第2の電子文書を記憶する際に、第2文書記憶部25における第2の電子文書の記憶場所の情報(例えば、URL)を取得しておく。そして、第2文書記憶部25における記憶場所の情報を管理情報記憶部27に記憶する。但し、その際、第2文書管理部24は、受信部21から渡された文書IDに対するページIDのうち、まだ第2の電子文書が関連付けられていないものについて、ページIDの値の小さいものから順に第2の電子文書の記憶場所の情報を関連付けていく。更に、このとき、第2の電子文書は、設定情報に含まれるアクセス権限情報も関連付けて記憶する。
【0033】
その後、PDL生成部28は、第1の電子文書を印刷するためのコマンド列からなる文書PDLを生成する。また、第2文書管理部24から文書IDを受け取り、管理情報記憶部27から今回生成したページIDを取り出す。そして、文書ID及びページIDを文書PDLに設定することで、画像形成装置30に出力するPDLを生成する(ステップ207)。そして、PDL生成部28は、このPDLを送信部29に渡す。
すると、送信部29は、渡されたPDLを第1の電子文書のPDLとして画像形成装置30に送信する(ステップ208)。
【0034】
これにより、画像形成装置30は、第1の電子文書のPDLを受信する(ステップ301)。そして、このPDLに基づいて、第1の電子文書の文書画像を生成する(ステップ302)。また、PDLに設定された文書ID及びページIDを符号化して媒体の識別符号を生成する。また、設定情報に応じて用意された座標情報を符号化して位置符号を生成する。そして、識別符号及び位置符号を画像化してコード画像を生成する(ステップ303)。
次に、画像形成装置30は、文書画像とコード画像とを合成し、合成画像を生成する(ステップ304)。そして、合成画像を、例えば電子写真方式を用いて媒体に印刷することで印刷文書40を出力する(ステップ305)。
【0035】
尚、その際、文書画像は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)のトナーを用いて形成し、コード画像は、特殊トナーを用いて形成する。
ここで、特殊トナーとしては、可視光領域(400nm〜700nm)における最大吸収率が7%以下であり、近赤外領域(800nm〜1000nm)における吸収率が30%以上の不可視トナーが例示される。ここで、「可視」及び「不可視」は、目視により認識できるかどうかとは関係しない。印刷された媒体に形成された画像が可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識できるかどうかで「可視」と「不可視」とを区別している。また、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性が若干あるが、人間の目で認識し難いものも「不可視」に含める。
また、この不可視トナーは、画像の機械読取りのために必要な近赤外光吸収能力を高めるために、平均分散径が100nm〜600nmの範囲のものが望ましい。
【0036】
ここで、本実施の形態にて生成される管理情報について具体的に説明する。
図5は、本実施の形態における管理情報の具体的な内容を示した図である。
図示するように、管理情報においては、文書IDと、文書名と、文書URLと、ページIDと、中間文書URLとが関連付けられている。また、第2の電子文書の利用を制御するための情報の一例として、アクセス権限が関連付けられ、第2の電子文書に対して行われた操作に関する情報の一例として、操作履歴が関連付けられている。
まず、文書IDは、前述のように、印刷対象の第1の電子文書を一意に識別する識別情報である。また、文書名は、第1の電子文書に対してユーザが付けた名称である。更に、文書URLは、第1文書記憶部23における第1の電子文書の記憶場所を示す情報である。尚、図では、1行目と2行目が同じ第1の電子文書に対する情報であり、3行目と4行目が同じ第1の電子文書に対する情報である。従って、文書ID、文書名、文書URLは、1行目と2行目で同じであり、また、3行目と4行目で同じになっている。
【0037】
また、ページIDは、前述のように、印刷文書40におけるページを識別する識別情報である。ここで、本実施の形態では、第1の電子文書の各々に対し、ページIDを「00001」、「00002」、「00003」、…のように採番している。従って、異なる第1の電子文書について、ページIDとして同じ番号が現れることも考えられる。しかしながら、文書IDとページIDとの組み合わせを考えると全く同じものは出現しないので、この組み合わせによって媒体を一意に識別するようになっている。
【0038】
更に、中間文書URLは、第1の電子文書の印刷イメージを反映して生成された中間文書(第2の電子文書)の記憶場所を示す情報である。
更にまた、アクセス権限としては、中間文書(第2の電子文書)へのアクセスが許される者の情報が、役職、所属グループ、社員番号等により設定されている。例えば、1行目には、アクセス権限として「MGR」及び「Fx12345」が設定されている。これは、1行目で管理される中間文書には、役職が「マネージャ」の者、又は、社員番号が「Fx12345」の者のみがアクセスできることを意味している。2行目についても同様である。また、3行目には、アクセス権限として「A−G」及び「Fx54321」が設定されている。これは、3行目で管理される中間文書には、所属グループが「A」の者、又は、社員番号が「Fx54321」の者のみがアクセスできることを意味している。4行目についても同様である。
【0039】
また、操作履歴としては、中間文書(第2の電子文書)に対して行われた操作の履歴が、記録されている。例えば、1行目には、操作履歴として「(Fx12345,DL,2004/07/10)」及び「(Fx67890,P,2005/05/10)」が記録されている。これは、1行目で管理される中間文書は、2004年7月10日に、社員番号が「Fx12345」の者によってダウンロードされ、2005年5月10日に、社員番号が「Fx67890」の者によって印刷されたことを意味している。2行目についても同様である。また、3行目には、操作履歴として「(Fx54321,DL,2004/07/11)」及び「(Fx09876,P,2005/01/11)」が記録されている。これは、3行目で管理される中間文書は、2004年7月11日に、社員番号が「Fx54321」の者によってダウンロードされ、2005年1月11日に、社員番号が「Fx09876」の者によって印刷されたことを意味している。4行目についても同様である。
【0040】
ここで、本実施の形態で生成されるコード画像の元となるコードパターンについて説明する。
図6は、コードパターンについて説明するための図である。
まず、コードパターンを構成するビットパターンについて説明する。
図6(a)に、ビットパターンの配置の一例を示す。
ビットパターンとは、情報埋め込みの最小単位である。ここでは、図6(a)に示すように、9箇所の中から選択した2箇所にビットを配置する。図では、黒の四角が、ビットが配置された位置を示し、斜線の四角が、ビットが配置されていない位置を示している。9箇所の中から2箇所を選択する組み合わせは、36(=)通りある。従って、このような配置方法により、36通り(約5.2ビット)の情報を表現することができる。
【0041】
ところで、図6(a)に示した最小の四角は、600dpiにおける2ドット×2ドットの大きさを有している。600dpiにおける1ドットの大きさは0.0423mmなので、この最小の四角の一辺は、84.6μm(=0.0423mm×2)である。コードパターンを構成するドットは、大きくなればなるほど目に付きやすくなるため、できるだけ小さいほうが好ましい。ところが、あまり小さくすると、プリンタで印刷できなくなってしまう。そこで、ドットの大きさとして、50μmより大きく100μmより小さい上記の値を採用している。これにより、プリンタで印刷可能な最適な大きさのドットを形成することができる。つまり、84.6μm×84.6μmが、プリンタで安定的に形成可能な最小の大きさなのである。
尚、ドットをこのような大きさにすることで、1つのビットパターンの一辺は、約0.5mm(=0.0423mm×2×6)となる。
【0042】
また、このようなビットパターンから構成されるコードパターンについて説明する。
図6(b)に、コードパターンの配置の一例を示す。
ここで、図6(b)に示した最小の四角が、図6(a)に示したビットパターンに相当する。尚、図6(a)では、1つのビットパターンで36通りの情報を表現できるものとして説明したが、このコードパターンにおいて、1つのビットパターンは、同期符号を除き、32通り(5ビット)の情報を表現するものとする。
【0043】
そして、識別情報を符号化した識別符号は、16(=4×4)個のビットパターンを使用して埋め込まれる。また、X方向の位置情報を符号化したX位置符号と、Y方向の位置情報を符号化したY位置符号とは、それぞれ、4個のビットパターンを使用して埋め込まれる。更に、左上角部に、コードパターンの位置と回転を検出するための同期符号が、1つのビットパターンを使用して埋め込まれる。
尚、1つのコードパターンの大きさは、ビットパターンの5個分の幅に等しいため、約2.5mmとなる。本実施の形態では、このように生成したコードパターンを画像化したコード画像を、用紙全面に配置する。
【0044】
次いで、識別情報及び位置情報を符号化し、符号化された情報からコード画像を生成する処理について説明する。尚、この処理は、図4のステップ303で実行される。
図7は、このような符号化及び画像生成の処理について説明するための図である。
まず、識別情報の符号化について説明する。
識別情報の符号化には、ブロック符号化方式のRS(リードソロモン)符号が使用される。図6で説明した通り、本実施の形態では、5ビットの情報を表現できるビットパターンを用いて情報を埋め込む。従って、情報の誤りも5ビット単位で発生するため、ブロック符号化方式で符号化効率が良いRS符号を使用している。但し、符号化方式はRS符号に限定するものでなく、その他の符号化方式、例えば、BCH符号等を使用することもできる。
【0045】
上述したように、本実施の形態では、5ビットの情報量を持つビットパターンを用いて情報を埋め込む。従って、RS符号のブロック長を5ビットとする必要がある。そのため、識別情報を5ビットずつに区切り、ブロック化する。図7では、識別情報「0011101101001…」から、第1のブロック「00111」と、第2のブロック「01101」とが切り出されている。
そして、ブロック化された識別情報に対し、RS符号化処理を行う。図7では、「blk1」、「blk2」、「blk3」、「blk4」、…というようにブロック化した後、RS符号化が行われる。
【0046】
ところで、本実施の形態において、識別情報は、16(=4×4)個のブロックに分けられる。そこで、RS符号における符号ブロック数を16とすることができる。また、情報ブロック数は、誤りの発生状況に応じて設計することができる。例えば、情報ブロック数を8とすれば、RS(16,8)符号となる。この符号は、符号化された情報に4ブロック(=(16−8)÷2)の誤りが発生しても、それを補正できる性質を有する。尚、この場合、情報ブロックに格納される情報量は、40ビット(=5ビット×8ブロック)である。従って、約1兆種類の識別情報が表現可能である。
【0047】
次に、位置情報の符号化について説明する。
位置情報の符号化には、擬似乱数系列の一種であるM系列符号が使用される。ここで、M系列とは、K段の線形シフトレジスタで発生できる最大周期の系列であり、2−1の系列長をもつ。このM系列から取り出した任意の連続したKビットは、同じM系列中の他の位置に現れない性質を持つ。そこで、この性質を利用して位置情報を符号化する。
【0048】
ところで、本実施の形態では、符号化すべき位置情報の長さから、必要なM系列の次数を求め、M系列を生成している。しかしながら、符号化する位置情報の長さが予め分かっている場合は、M系列を毎回生成する必要はない。即ち、固定のM系列を予め生成しておき、それをメモリ等に格納しておけばよい。
例えば、系列長8191のM系列(K=13)を使用したとする。
この場合、位置情報も5ビット単位で埋め込むため、系列長8191のM系列から5ビットずつ取り出してブロック化する。図7では、M系列「11010011011010…」が、5ビットずつブロック化されている。
【0049】
このように、本実施の形態では、位置情報と識別情報とで、異なる符号化方式を用いている。これは、識別情報の検出能力を、位置情報の検出能力よりも高くなるように設定する必要があるからである。つまり、位置情報は、紙面の位置を取得するための情報なので、ノイズ等によって復号できない部分があっても、その部分が欠損するだけで他の部分には影響しない。これに対し、識別情報は、復号に失敗すると、筆記情報を反映する対象を検出できなくなるからである。
【0050】
以上のように、識別情報がブロック分割された後、RS符号により符号化され、また、位置情報がM系列により符号化された後、ブロック分割されると、図示するように、ブロックが合成される。即ち、これらのブロックは、図示するようなフォーマットで2次元平面に展開される。図7に示したフォーマットは、図6(b)に示したフォーマットに対応している。即ち、黒の四角が同期符号を意味している。また、横方向に配置された「1」、「2」、「3」、「4」、…がX位置符号を、縦方向に配置された「1」、「2」、「3」、「4」、…がY位置符号を、それぞれ意味している。位置符号は、媒体の位置が異なれば異なる情報が配置されるので、座標位置に対応する数字で示しているのである。一方、グレーの四角が識別符号を意味している。識別符号は、媒体の位置が異なっても同じ情報が配置されるので、全て同じマークで示しているのである。
【0051】
ところで、図からも分かる通り、2つの同期符号の間には、4個のビットパターンがある。従って、20(=5×4)ビットのM系列の部分系列を配置することができる。20ビットの部分系列から13ビットの部分系列を取り出せば、その13ビットが全体(8191)の中のどの部分の部分系列なのかを特定することができる。このように、20ビットのうち13ビットを位置の特定に使用した場合、取り出した13ビットの誤りの検出又は訂正を、残りの7ビットを使用して行うことができる。即ち、M系列を生成した時と同じ生成多項式を使用して、20ビットの整合性を確認することで、誤りの検出と訂正が可能となるのである。
その後、各ブロックにおけるビットパターンが、ドット画像を参照することにより画像化される。そして、図7の最右に示すようなドットで情報を表す出力画像が生成される。
【0052】
次いで、媒体に対する筆記時の動作について説明する。
尚、本実施の形態では、印刷文書40上のコード画像を読取り可能な電子ペン60を用いて印刷文書40に筆記を行う。
そこで、まず、この電子ペン60について説明する。
図8は、電子ペン60の機構を示した図である。
図示するように、電子ペン60は、ペン全体の動作を制御する制御回路61を備える。また、制御回路61は、入力画像から検出したコード画像を処理する画像処理部61aと、そこでの処理結果から識別情報及び位置情報を抽出するデータ処理部61bとを含む。
そして、制御回路61には、電子ペン60による筆記動作をペンチップ69に加わる圧力によって検出する圧力センサ62が接続されている。また、媒体上に赤外光を照射する赤外LED63と、画像を入力する赤外CMOS64も接続されている。更に、識別情報及び位置情報を記憶するための情報メモリ65と、外部装置と通信するための通信回路66と、ペンを駆動するためのバッテリ67と、ペンの識別情報(ペンID)を記憶するペンIDメモリ68も接続されている。
【0053】
ここで、電子ペン60の動作の概略を説明する。
電子ペン60による筆記が行われると、ペンチップ69に接続された圧力センサ62が、筆記動作を検出する。これにより、赤外LED63が点灯し、赤外CMOS64がCMOSセンサによって媒体上の画像を撮像する。
尚、赤外LED63は、消費電力を抑制するために、CMOSセンサのシャッタタイミングに同期させてパルス点灯する。
また、赤外CMOS64は、撮像した画像を同時に転送できるグローバルシャッタ方式のCMOSセンサを使用する。そして、赤外領域に感度があるCMOSセンサを使用する。また、外乱の影響を低減するために、CMOSセンサ全面に可視光カットフィルタを配置している。CMOSセンサは、70fps〜100fps(frame per second)程度の周期で、画像を撮像する。尚、撮像素子はCMOSセンサに限定するものではなく、CCD等、他の撮像素子を使用してもよい。
【0054】
このように撮像した画像が制御回路61に入力されると、制御回路61は、撮像した画像からコード画像を取得する。そして、それを復号し、コード画像に埋め込まれている識別情報及び位置情報を取得する。
以下、このときの制御回路61の動作について説明する。
図9は、制御回路61の動作を示したフローチャートである。
まず、画像処理部61aは、画像を入力する(ステップ601)。そして、画像に含まれるノイズを除去するための処理を行う(ステップ602)。ここで、ノイズとしては、CMOS感度のばらつきや電子回路により発生するノイズ等がある。ノイズを除去するために如何なる処理を行うかは、電子ペン60の撮像系の特性に応じて決定すべきである。例えば、ぼかし処理やアンシャープマスキング等の先鋭化処理を適用することができる。
【0055】
次に、画像処理部61aは、画像からドットパターン(ドット画像の位置)を検出する(ステップ603)。例えば、2値化処理によりドットパターン部と背景部とを切り分け、2値化された個々の画像位置からドットパターンを検出することができる。2値化画像にノイズ成分が多数含まれる場合は、例えば、2値化画像の面積や形状によりドットパターンの判定を行うフィルタ処理を組み合わせる必要がある。
また、画像処理部61aは、検出したドットパターンを2次元配列上のデジタルデータに変換する(ステップ604)。例えば、2次元配列上で、ドットがある位置を「1」、ドットがない位置を「0」というように変換する。そして、この2次元配列上のデジタルデータは、画像処理部61aからデータ処理部61bへと受け渡される。
【0056】
次いで、データ処理部61bは、受け渡されたデジタルデータから、図6(a)に示した2つのドットの組み合わせからなるビットパターンを検出する(ステップ605)。例えば、ビットパターンに対応するブロックの境界位置を2次元配列上で動かし、ブロック内に含まれるドットの数が2つになるような境界位置を検出することにより、ビットパターンを検出することができる。
このようにしてビットパターンが検出されると、データ処理部61bは、ビットパターンの種類を参照することにより、同期符号を検出する(ステップ606)。そして、同期符号からの位置関係に基づいて、識別符号及び位置符号を検出する(ステップ607)。
その後、データ処理部61bは、識別符号を復号して識別情報を取得し、位置符号を復号して位置情報を取得する(ステップ608)。識別符号については、RS復号処理を施すことで識別情報を得る。一方、位置符号については、読み出した部分系列の位置を、画像生成時に使用したM系列と比較することで、位置情報を得る。
【0057】
その後、電子ペン60は、このように取得した識別情報、例えば、文書IDとページIDとを組み合わせてなる媒体の識別情報と、位置情報、例えば、座標情報とをサーバ20に送信することで、筆記データを第2の電子文書に付加する。
図10は、このときのシステムの動作を示したフローチャートである。
まず、電子ペン60は、文書ID、ページID、座標情報をクライアント50に送信する(ステップ621)。
【0058】
これにより、クライアント50は、文書ID、ページID、座標情報を受信する(ステップ521)。そして、クライアント50は、現在使用中のユーザの識別情報(以下、「ユーザID」という)をメモリから読み出し(ステップ522)、文書ID、ページIDと共にサーバ20に送信する(ステップ523)。尚、ユーザIDは、クライアント50の使用を開始する際に、ユーザがクライアント50に対して入力し、クライアント50内のメモリに記憶されているものとする。
【0059】
これにより、サーバ20では、まず、受信部21が、文書ID、ページID、ユーザIDを受信し、第2文書管理部24に受け渡す(ステップ221)。
すると、第2文書管理部24は、管理情報記憶部27において、文書ID及びページIDの組み合わせに対応するアクセス権限を参照する。そして、文書ID及びページIDと一緒に渡されたユーザIDがアクセス権限を有しているかどうかを判定する(ステップ222)。尚、ここでの判定は、第2の電子文書にアクセス可能なユーザのユーザID(例えば、社員番号)がアクセス権限として記述されていれば、受信部21から渡されたユーザIDと、アクセス権限におけるユーザIDとを直接比較することで行われる。また、第2の電子文書にアクセス可能なユーザの役職や所属グループがアクセス権限として記述されていれば、次のような処理を経て判定がなされる。即ち、まず、別途用意されたデータベースに基づいて、受信部21から渡されたユーザIDに対応する役職や所属グループを求める。そして、この求めた役職や所属グループを、アクセス権限における役職や所属グループと比較するのである。
【0060】
ここで、受信部21から渡されたユーザIDがアクセス権限を有していれば、第2文書管理部24は、管理情報記憶部27を参照し、文書ID及びページIDに対応する第2の電子文書の記憶場所の情報を取得する。そして、これを用いて第2文書記憶部25から第2の電子文書を読み出し、送信部29に渡す(ステップ223)。
一方、受信部21から渡されたユーザIDがアクセス権限を有していなければ、図示しないが、送信部29は、例えばエラーメッセージをクライアント50に送信し、処理を終了する。
すると、送信部29は、第2の電子文書をクライアント50に送信する(ステップ224)。
【0061】
これにより、クライアント50は、第2の電子文書を受信する(ステップ524)。
そして、受信した第2の電子文書に対し、ステップ521で受信した座標情報に基づいて筆記データを付加する(ステップ525)。
【0062】
以上により、本実施の形態の動作は終了する。
尚、本実施の形態では、サーバ20にてページIDを生成したが、クライアント10にてページIDを生成し、これをサーバ20に伝える構成としてもよい。
また、上記では、媒体の識別情報として、文書IDとページIDとを組み合わせたものを想定したが、これには限らない。
即ち、サーバ20を特定する情報と、サーバ20による印刷指示の中で個々の印刷指示を特定する情報とを組み合わせることで、媒体の識別情報を生成するようにしてもよい。或いは、クライアント10で媒体の識別情報を生成する場合は、クライアント10を特定する情報と、クライアント10による印刷指示の中で個々の印刷指示を特定する情報とを組み合わせることで、媒体の識別情報を生成するようにしてもよい。ここで、個々の印刷指示を特定する情報としては、例えば、印刷指示の順番や、印刷指示の時刻が考えられる。
また、媒体の識別情報は、連続した値や意味のある値になっていなくてもよく、例えば、乱数として生成されたものや、別のUUIDとして生成されたものでもよい。つまり、文書IDが分からなくても第2の電子文書の対応ページを辿れる所謂紙IDのようなものであってもよい。
【0063】
更にまた、本実施の形態では、第2の電子文書をクライアント50に送信し、筆記データを直接これに付加することを前提として説明してきた。
しかしながら、まず、第2の電子文書そのものをクライアント50に送信するのではなく、第2の電子文書の記憶場所の情報をクライアント50に送信するようにしてもよい。その場合、クライアント50は、この記憶場所の情報に基づいて、第2の電子文書を取得することになる。或いは、第2の電子文書を生成するための設定情報をクライアント50に送信するようにしてもよい。その場合、クライアント50は、この設定情報に基づいて、第2の電子文書を生成することになる。
また、筆記データを第2の電子文書に直接付加するのではなく、第2の電子文書を特定する情報と筆記データとをデータベース上で関係付けておくような構成としてもよい。或いは、第2の電子文書を特定する情報と筆記データとをファイルとして一体に保持するような構成としてもよい。即ち、筆記データと第2の電子文書とを関連付けておき、必要に応じて第2の電子文書と筆記データとを重畳して表示できるような手法であれば、如何なる手法でも用いることができる。
【0064】
[第2の実施の形態]
本実施の形態では、前述のように、画像形成装置30及びサーバ20が中心となって処理を行う。
そこで、まず、本実施の形態における画像形成装置30及びサーバ20の機能構成について説明する。
図11は、画像形成装置30の機能構成を示した図である。
図示するように、画像形成装置30は、受信部31と、文書生成部32と、文書画像生成部33と、ページID生成部34と、コード画像生成部35と、合成部36と、読取り部37と、コード画像解析部38と、送信部39と、印刷部300とを備える。
【0065】
受信部31は、クライアント10から第1の電子文書のPDLを受信する。
文書生成部32は、第1の電子文書のPDLに基づいて、第1の電子文書の印刷イメージを反映した第2の電子文書を生成する。
文書画像生成部33は、第2の電子文書に基づいて、第1の電子文書の文書画像を生成する。
ページID生成部34は、印刷文書40におけるページを識別するページIDを生成する。尚、本実施の形態では、媒体を特定する識別情報を生成する生成手段の一例として、ページID生成部34を採用している。
コード画像生成部35は、文書ID、ページID、座標情報をコード化して画像化したコード画像を生成する。
合成部36は、第1の電子文書の文書画像にコード画像を重畳した合成画像を生成する。
コード画像解析部38は、印刷文書40のスキャン結果におけるコード画像を解析し、文書ID及びページIDを取得する。
送信部39は、第1の電子文書のPDLの受信に応じて、文書ID、ページID、第2の電子文書等をサーバ20に送信する。また、印刷文書40のスキャンに応じて、文書ID及びページIDをクライアント50に送信する。
【0066】
尚、これらの機能は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、画像形成装置30のCPUが、受信部31、文書生成部32、文書画像生成部33、ページID生成部34、コード画像生成部35、合成部36、コード画像解析部38、送信部39を実現するプログラムを例えば磁気ディスク装置からメインメモリに読み込んで実行することにより、これらの機能は実現される。また、磁気ディスク装置に記憶されるプログラムやデータは、CD等の記録媒体からロードしてもよいし、インターネット等のネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【0067】
一方、読取り部37は、印刷文書40から画像を読み取る。この読取り部37としては、媒体に光を当て、反射光等を読み取ってデジタルデータに変換するスキャナを用いることができる。その場合、例えば、LED(Light Emitting Diode)光源から媒体面に光を照射し、その反射光を結像用レンズにて光学的に縮小し、結像された光学像をイメージセンサにて光電変換する、という構成を採用することができる。
【0068】
ところで、本実施の形態では、第1の電子文書を画像化した文書画像と、文書ID及びページIDをコード化し画像化したコード画像とが媒体に形成されている。その場合、文書画像は可視トナーで形成されるが、コード画像は例えば赤外領域に吸収波長を持つ不可視トナーで形成される。従って、LED光源としては、可視光を照射する例えば白色LEDに加え、赤外光を照射する赤外LEDを設ける。また、イメージセンサとしても、赤色光用のセンサ、緑色光用のセンサ、青色光用のセンサだけでなく、赤外光用のセンサが設けられている。
【0069】
また、印刷部300は、合成部36が生成した合成画像を媒体に印刷する機構である。例えば、電子写真方式を用いて印刷を行うことができるが、その他の如何なる方式を用いて印刷を行ってもよい。
【0070】
一方、図12は、サーバ20の機能構成を示した図である。
図示するように、サーバ20は、受信部21と、第1文書管理部22と、第1文書記憶部23と、第2文書管理部24と、第2文書記憶部25と、ページID管理部26と、管理情報記憶部27と、送信部29とを備える。
【0071】
受信部21は、クライアント10から第1の電子文書の登録指示を受信し、画像形成装置30から第2の電子文書の登録指示を受信し、クライアント50から第2の電子文書の送信指示を受信する。
第1文書管理部22は、第1の電子文書の登録指示に応じて、第1の電子文書を第1文書記憶部23に記憶すると共に、第1の電子文書を識別する文書ID等の情報を管理情報記憶部27に記憶する。
第1文書記憶部23は、図2の第1文書記憶領域に対応し、第1の電子文書を記憶する。
第2文書管理部24は、第2の電子文書の登録指示に応じて、第2の電子文書を第2文書記憶部25に記憶すると共に、第2の電子文書の記憶場所等の情報を管理情報記憶部27に記憶する。また、第2の電子文書の送信指示に応じて、第2文書記憶部25から第2の電子文書を読み出す。尚、本実施の形態では、第2の電子文書を利用可能にする処理を行う処理手段の一例として、第2文書管理部24を採用している。
第2文書記憶部25は、図2の第2文書記憶領域に対応し、第2の電子文書を記憶する。
【0072】
ページID管理部26は、第2の電子文書の登録指示に応じて、受信したページIDを管理情報記憶部27に記憶する。
管理情報記憶部27は、図2の管理情報記憶領域に対応し、文書ID、ページID、第1の電子文書の記憶場所、第2の電子文書の記憶場所等を対応付けた管理情報を記憶する。尚、本実施の形態では、媒体を特定する識別情報、第2の電子文書等を関連付けた印刷情報の一例として、この管理情報を採用している。
送信部29は、クライアント10からの第1の電子文書の登録指示に応じて、文書IDをクライアント10に返信する。また、クライアント50からの第2の電子文書の送信指示に応じて、第2の電子文書をクライアント50に返信する。
また、本実施の形態では、印刷情報を生成する生成手段の一例として、第1文書管理部22と、第2文書管理部24と、ページID管理部26とを合わせたものを採用している。
【0073】
尚、これらの機能は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、サーバ20のCPUが、受信部21、第1文書管理部22、第2文書管理部24、ページID管理部26、送信部29を実現するプログラムを例えば磁気ディスク装置からメインメモリに読み込んで実行することにより、これらの機能は実現される。また、第1文書記憶部23、第2文書記憶部25、管理情報記憶部27は、例えば磁気ディスク装置を用いて実現することができる。更に、磁気ディスク装置に記憶されるプログラムやデータは、CD等の記録媒体からロードしてもよいし、インターネット等のネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【0074】
次に、本実施の形態におけるシステムの動作について説明する。
ところで、本実施の形態におけるシステムの動作は、媒体に対する印刷時の動作と、媒体のスキャン時の動作とからなる。
そこで、まず、媒体に対する印刷時の動作から説明する。
図13は、このときのシステムの動作を示したフローチャートである。
まず、ステップ151、ステップ251〜253、ステップ152において、クライアント10はサーバ20に第1の電子文書を登録するが、この処理は、図4のステップ101、ステップ201〜203、ステップ102における処理と同じであるので、詳細な説明を省略する。尚、本実施の形態でも、第1の電子文書としては、文字のみのテキストファイル、文書作成ソフトウェアで作成された文書ファイル、文書ファイルを印刷形式に変換したファイル(PDF等)が例示される。
【0075】
その後、ユーザが、クライアント10に対し、第1の電子文書の印刷を指示する操作を行う。
クライアント10は、この操作があると、画像形成装置30に対し、第1の電子文書を印刷するためのPDLを送信する(ステップ153)。尚、PDLには、印刷を指示する第1の電子文書を特定する情報として、ステップ152で受信した文書IDが含まれる。また、PDLは、印刷に関する設定情報をも含んでいる。ここで、設定情報には用紙サイズや向き等があるが、本実施の形態では、特に、第2の電子文書に対するアクセス権限情報が含まれるものとする。このアクセス権限情報は、ユーザが入力したものであってもよいし、他のサービスからダウンロードしたものであってもよい。
【0076】
これにより、画像形成装置30は、第1の電子文書の印刷処理を行う。
即ち、まず、受信部31が、第1の電子文書のPDLを受信する(ステップ351)。そして、PDLを文書生成部32に渡すと共に、PDLに含まれる文書ID及び設定情報をページID生成部34に渡す。
【0077】
すると、文書生成部32は、第1の電子文書のPDLから、第1の電子文書の印刷イメージを反映した第2の電子文書を生成する(ステップ352)。
ここで、第2の電子文書は、第1の電子文書の印刷イメージの変更を制限する形式として生成することもできる。このような第2の電子文書の形式としては、富士ゼロックス社の「DocuWorks」における「XDW形式」や、米国アドビシステムズ社の「Acrobat」における「PDF形式」等がある。
そして、文書画像生成部33は、文書生成部32により生成された第2の電子文書に基づいて、第1の電子文書の文書画像を生成する(ステップ353)。
【0078】
一方で、ページID生成部34は、ページIDを生成する(ステップ354)。
具体的には、次のような処理を行う。
まず、ページID生成部34は、サーバ20に対して問合せを行い、受信部31から渡された文書IDに対応するページIDの現在値Mを求める。ここで、ページIDの現在値Mとは、前回同じ文書を印刷したときに生成したページIDの最大値であり、図示しないメモリに記憶していたものを読み出す。また、今回の印刷で必要なページIDの数Nを求める。そして、ページID「M+1」から「M+N」を生成する。尚、この場合、生成するページIDの数は、設定情報に応じて決められる。つまり、基本的には、印刷するページ数に印刷部数を乗じて得られる数のページIDを生成する。但し、設定情報中に、Nアップ指定等がある場合は、それも考慮される。例えば、電子文書の10ページを2アップ指定で5部印刷する場合は、25(=10÷2×5)個のページIDが生成される。そして、最後に、今回生成したページIDの最大値「M+N」を、次回のページIDの生成時に参照できるよう図示しないメモリに記憶しておく。
このように、本実施の形態において、媒体の識別情報は、文書IDとページIDとを組み合わせることで生成され、ページIDは、同じ電子文書が印刷されるごとにカウントアップされることになる。
そして、ページID生成部34は、受信部31から受信した文書ID及び設定情報と、ここで生成したページIDとをコード画像生成部35に渡す。
【0079】
すると、コード画像生成部35は、ページID生成部34から渡された文書ID及びページIDを符号化して媒体の識別符号を生成する。また、設定情報に応じて用意された座標情報を符号化して位置符号を生成する。そして、識別符号及び位置符号を画像化してコード画像を生成する(ステップ355)。次に、合成部36は、文書画像とコード画像とを合成し、合成画像を生成する(ステップ356)。
【0080】
そして、印刷部300は、合成画像を、例えば電子写真方式を用いて媒体に印刷することで印刷文書40を出力する(ステップ357)。尚、その際、文書画像は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)のトナーを用いて形成し、コード画像は、特殊トナーを用いて形成する。この特殊トナーについては既に述べたので、ここでの説明は省略する。
印刷が完了すると、印刷部300は、その旨を送信部39に伝える。これにより、送信部39は、文書生成部32から第2の電子文書を取得し、ページID生成部34から文書ID、ページID、アクセス権限情報を取得する。そして、送信部39は、これらをサーバ20に送信する(ステップ358)。
【0081】
これにより、サーバ20では、まず、受信部21が、文書ID、ページID、第2の電子文書、アクセス権限情報を受信する(ステップ254)。そして、文書ID及びページIDをページID管理部26に渡し、文書ID、第2の電子文書、アクセス権限情報を第2文書管理部24に渡す。
すると、ページID管理部26は、管理情報記憶部27にページIDを登録する(ステップ255)。具体的には、受信部21から渡された文書IDに対し、同じく受信部21から渡されたページIDを関連付けて記憶する。
【0082】
また、第2文書管理部24は、受信部21から渡された第2の電子文書を登録する処理を行う(ステップ256)。
具体的には、次のような処理を行う。
まず、第2文書管理部24が、受信部21から渡された第2の電子文書を第2文書記憶部25に記憶する。その際、第2文書管理部24は、第2文書記憶部25における第2の電子文書の記憶場所の情報(例えば、URL)を取得しておく。そして、第2文書記憶部25における記憶場所の情報を管理情報記憶部27に記憶する。但し、その際、第2文書管理部24は、受信部21から渡された文書IDに対するページIDのうち、まだ第2の電子文書が関連付けられていないものについて、ページIDの値の小さいものから順に第2の電子文書の記憶場所の情報を関連付けていく。更に、このとき、第2の電子文書は、受信部21から渡されたアクセス権限情報も関連付けて記憶する。
【0083】
尚、本実施の形態にて生成される管理情報や、本実施の形態にて生成されるコード画像の元となるコードパターンや、その生成方法については、図5〜7で述べたものと同様なので、詳細な説明を省略する。
【0084】
次いで、媒体のスキャン時の動作について説明する。
図14は、このときのシステムの動作を示したフローチャートである。
画像形成装置30の読取り部37が印刷文書40からコード画像を読み取る。そして、コード画像解析部38がそのコード画像の中から文書ID及びページIDを取得する。図14は、その後の動作について示している。
まず、画像形成装置30では、送信部39が、コード画像解析部38が取得した文書ID及びページIDをクライアント50に送信する(ステップ371)。
【0085】
これにより、クライアント50は、文書ID及びページIDを受信する(ステップ571)。そして、クライアント50は、現在使用中のユーザのユーザIDをメモリから読み出し(ステップ572)、文書ID、ページIDと共にサーバ20に送信する(ステップ573)。尚、ユーザIDは、クライアント50の使用を開始する際に、ユーザがクライアント50に対して入力し、クライアント50内のメモリに記憶されているものとする。
【0086】
これにより、サーバ20では、まず、受信部21が、文書ID、ページID、ユーザIDを受信し、第2文書管理部24に受け渡す(ステップ271)。
すると、第2文書管理部24は、管理情報記憶部27において、文書ID及びページIDの組み合わせに対応するアクセス権限を参照する。そして、文書ID及びページIDと一緒に渡されたユーザIDがアクセス権限を有しているかどうかを判定する(ステップ272)。尚、ここでの判定は、第2の電子文書にアクセス可能なユーザのユーザID(例えば、社員番号)がアクセス権限として記述されていれば、受信部21から渡されたユーザIDと、アクセス権限におけるユーザIDとを直接比較することで行われる。また、第2の電子文書にアクセス可能なユーザの役職や所属グループがアクセス権限として記述されていれば、次のような処理を経て判定がなされる。即ち、まず、別途用意されたデータベースに基づいて、受信部21から渡されたユーザIDに対応する役職や所属グループを求める。そして、この求めた役職や所属グループを、アクセス権限における役職や所属グループと比較するのである。
【0087】
ここで、受信部21から渡されたユーザIDがアクセス権限を有していれば、第2文書管理部24は、管理情報記憶部27を参照し、文書ID及びページIDに対応する第2の電子文書の記憶場所の情報を取得する。そして、これを用いて第2文書記憶部25から第2の電子文書を読み出し、送信部29に渡す(ステップ273)。
一方、受信部21から渡されたユーザIDがアクセス権限を有していなければ、図示しないが、送信部29は、例えばエラーメッセージをクライアント50に送信し、処理を終了する。
すると、送信部29は、第2の電子文書をクライアント50に送信する(ステップ274)。
【0088】
これにより、クライアント50は、第2の電子文書を受信する(ステップ574)。
そして、受信した第2の電子文書をディスプレイに表示する(ステップ575)。
【0089】
以上により、本実施の形態の動作は終了する。
尚、本実施の形態では、画像形成装置30にてページIDを生成したが、クライアント10にてページIDを生成し、これを画像形成装置30に伝える構成としてもよい。
また、上記では、媒体の識別情報として、文書IDとページIDとを組み合わせたものを想定したが、これには限らない。
即ち、画像形成装置30を特定する情報と、画像形成装置30による印刷出力の中で個々の印刷出力を特定する情報とを組み合わせることで、媒体の識別情報を生成するようにしてもよい。或いは、クライアント10で媒体の識別情報を生成する場合は、クライアント10を特定する情報と、クライアント10による印刷指示の中で個々の印刷指示を特定する情報とを組み合わせることで、媒体の識別情報を生成するようにしてもよい。ここで、個々の印刷出力又は印刷指示を特定する情報としては、例えば、印刷出力又は印刷指示の順番や、印刷出力又は印刷指示の時刻が考えられる。
また、媒体の識別情報は、連続した値や意味のある値になっていなくてもよく、例えば、乱数として生成されたものや、別のUUIDとして生成されたものでもよい。つまり、文書IDが分からなくても第2の電子文書の対応ページを辿れる所謂紙IDのようなものであってもよい。
【0090】
更にまた、本実施の形態では、第2の電子文書をクライアント50に送信し、これを表示することを前提として説明してきた。
しかしながら、第2の電子文書そのものをクライアント50に送信するのではなく、第2の電子文書の記憶場所の情報をクライアント50に送信するようにしてもよい。その場合、クライアント50は、この記憶場所の情報に基づいて、第2の電子文書を取得することになる。或いは、第2の電子文書を生成するための設定情報をクライアント50に送信するようにしてもよい。その場合、クライアント50は、この設定情報に基づいて、第2の電子文書を生成することになる。
【0091】
[第3の実施の形態]
本実施の形態では、クライアント10から第1の電子文書を印刷する。そして、クライアント10にて、少なくとも、第1の電子文書の文書IDと、第2の電子文書と、第2の電子文書のページID(又は紙ID)とを生成する。また、クライアント10は、文書IDとページIDと位置情報とをコード画像に変換し、第1の電子文書の印刷画像を重畳して画像形成装置30へ送信する。或いは、紙IDと位置情報とをコード画像に変換し、第1の電子文書の印刷画像と重畳して画像形成装置30へ送信する。更に、クライアント10は、これと並行して、第1の電子文書、第2の電子文書、文書ID、ページID(紙ID)を関連付けて、サーバ20へ送信する。
【0092】
尚、本実施の形態におけるクライアント10を識別情報生成装置と捉えると、その構成は次のように記載することができる。
即ち、第1の識別情報生成装置は、画像を媒体に形成する画像形成装置へ第1の電子文書画像を送信する画像送信手段と、前記媒体を特定する識別情報を生成する生成手段と、前記生成手段により生成された前記識別情報と前記媒体における前記第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書を取得するための情報とを関連付けて他の装置へ送信する送信手段とを備えている。
また、第2の識別情報生成装置は、上記第1の識別情報生成装置において、前記生成手段が、前記第1の電子文書を特定する情報と、当該第1の電子文書の画像が形成される複数の媒体の中で個々の媒体を特定する情報とを組み合わせることにより、前記識別情報を生成する、というものである。
更に、第3の識別情報生成装置は、上記第1の識別情報生成装置において、前記生成手段が、画像を生成する前記画像形成装置を特定する情報と、前記画像形成装置にて画像が形成される複数の媒体の中で個々の媒体を特定する情報とを組み合わせることにより、前記識別情報を生成する、というものである。
また、第4の識別情報生成装置は、上記第1の識別情報生成装置において、前記形成手段が、前記識別情報を表す画像を更に前記媒体に形成する、というものである。
更にまた、第5の識別情報生成装置は、上記第1の識別情報生成装置において、個々の媒体に固有の特徴情報を取得する取得手段を更に備え、前記送信手段が、前記生成手段により生成された前記識別情報と前記取得手段により取得された前記特徴情報とを関連付けて前記他の装置に送信する、というものである。
【0093】
ところで、媒体、第1の電子文書、第2の電子文書等を関連付けて記憶する印刷情報管理装置は、図1のシステムを構成する幾つかの装置により実現することが可能である。そこで、この装置を一般的なコンピュータ90にて実現するものとし、コンピュータ90のハードウェア構成について説明しておく。
【0094】
図15は、コンピュータ90のハードウェア構成を示した図である。
図示するように、コンピュータ90は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)91と、記憶手段であるメインメモリ92及び磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)93とを備える。ここで、CPU91は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、上述した各機能を実現する。また、メインメモリ92は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、磁気ディスク装置93は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
更に、コンピュータ90は、外部との通信を行うための通信I/F94と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構95と、キーボードやマウス等の入力デバイス96とを備える。
【0095】
以上により、本実施の形態の説明を終了する。
尚、本実施の形態では、媒体と第1の電子文書と第2の電子文書とを関連付けて記憶するタイミングを、第1の電子文書の印刷時としたがこれには限らない。即ち、第1の電子文書を印刷した後の所定のタイミングで、これらを関連付けて記憶するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、第1の電子文書を印刷した際と同じレイアウトで第2の電子文書を生成するようにした。しかしながら、全く同じレイアウトである必要はない。第1の電子文書を印刷した際のレイアウトと第2の電子文書のレイアウトに若干の違いがあったとしても、ユーザが媒体に筆記した際に、その違いに起因して複雑な変換処理が必要とならなければよい。例えば、拡大縮小程度の変換処理が必要になる構成であってもよい。
更に、本実施の形態では、第2の電子文書に対するアクセス権限について述べたが、このアクセス権限は、第2の電子文書の利用を制御するための制御情報として捉えることも可能である。
【0096】
また、本実施の形態では、媒体に対し情報をコード化し画像化したコード画像を印刷することで情報を付加していたが、媒体に対する情報の付加方法はこれに限らない。例えば、TrustMarkingBasic、QRコード、UUIDのフッター印字等の手法を用いて媒体に情報を付加することも可能である。
更に、本実施の形態では、媒体に対して情報を埋め込む構成としたが、媒体に情報が既に埋め込まれている場合は、それを利用することも考えられる。ここで、媒体に既に埋め込まれている情報としては、例えば、媒体に既に印刷されているQRコードや、媒体固有の繊維の情報がある。これらの情報を媒体の特徴情報として抽出し、これを媒体の識別情報と関連付ける構成としてもよい。
【0097】
更にまた、画像形成装置30における印刷文書40の出力後の処理には言及していなかったが、画像形成装置30は、出力完了の情報をサーバ20へ送信するようにしてもよい。ここで、出力完了の情報は、単なる完了した旨の信号であってもよいし、実際に媒体に印刷したイメージとそのときのジョブログのようなものであってもよい。
【0098】
尚、本実施の形態では、既述の通り、識別情報が、第1の電子文書を特定する情報と、第1の電子文書が印刷される複数の媒体の中で個々の媒体を特定する情報とを組み合わせて構成することができる。そして、このような構成により、電子文書の情報に基づいて媒体を特定できるようになるという効果を有する。
【0099】
また、本実施の形態は、第1の電子文書が印刷された媒体を特定する識別情報と、媒体における第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書を取得するための情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、他の装置から識別情報を受信する受信手段と、この受信手段により受信された識別情報と関連付けて記憶された前記第2の電子文書を取得するための情報を用いて、他の装置にて第2の電子文書を利用可能にする処理を行う処理手段とを備えたことを特徴とする印刷情報管理装置として捉えることもできる。そして、このような構成により、識別情報と第2の電子文書とを関連付けた情報を用いて、第2の電子文書を利用できるようになるという効果を有する。
【0100】
尚、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の実施の形態が適用されるシステム構成を示した図である。
【図2】本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるサーバの機能構成を示したブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における媒体への印刷時の動作を示したフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態で生成される管理情報の一例を示した図である。
【図6】本発明の実施の形態で生成されるコードパターンを説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態における情報の符号化及びコード画像の生成について説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態における電子ペンの機構を示した図である。
【図9】本発明の実施の形態における電子ペンの動作を示したフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施の形態における媒体への筆記時の動作を示したフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施の形態における画像形成装置の機能構成を示したブロック図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態におけるサーバの機能構成を示したブロック図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態における媒体への印刷時の動作を示したフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施の形態における媒体のスキャン時の動作を示したフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態における印刷情報管理装置を実現するコンピュータのハードウェア構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
【0102】
10…クライアント、20…サーバ、30…画像形成装置、40…印刷文書、50…クライアント、60…電子ペン、70…ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電子文書が印刷される媒体を一意に特定する識別情報と、当該媒体における当該第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書とを関連付けた印刷情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記印刷情報を記憶する記憶手段と
を備えたことを特徴とする印刷情報管理装置。
【請求項2】
第1の電子文書を識別するために割り振られた文書情報と、当該第1の電子文書の名称と、当該第1の電子文書の格納場所を示す情報と、当該第1の電子文書が印刷される複数の媒体の中で個々の媒体を識別するために割り振られたページ情報と、当該媒体における当該第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書の格納場所を示す情報と、当該第2の電子文書に対するアクセス権限に関する情報と、当該第2の電子文書に対する操作の履歴に関する情報とを対応付けた印刷情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記印刷情報を記憶する記憶手段と
を備えたことを特徴とする印刷情報管理装置。
【請求項3】
第1の電子文書の画像と、媒体を特定する識別情報を表す画像とを当該媒体に形成する形成手段と、
前記識別情報と、前記媒体における前記第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書を取得するための情報とを関連付けた印刷情報を生成する生成手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記識別情報は、自装置を特定する情報と、自装置にて画像が形成される複数の媒体の中で個々の媒体を特定する情報とを組み合わせてなることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記形成手段は、前記識別情報を符号化して得られる識別符号を画像化したコード画像を、赤外領域に吸収波長を持つ不可視の画像形成材料を用いて形成することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項6】
個々の媒体に固有の特徴情報を取得する取得手段を更に備え、
前記生成手段は、前記識別情報と、前記取得手段により取得された前記特徴情報とを関連付けた情報を更に生成することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項7】
第1の電子文書の印刷を指示する指示手段と、
前記指示手段による指示に応じ、媒体に対して、前記第1の電子文書と、当該媒体を特定する識別情報とを印刷する印刷手段と、
前記識別情報と、前記媒体における前記第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書とを関連付けた印刷情報を記憶する記憶手段と、
前記媒体に印刷された前記識別情報を読み取る読取り手段と、
前記読取り手段により読み取られた前記識別情報と前記印刷情報において関連付けられた前記第2の電子文書を取得する取得手段と
を備えたことを特徴とする印刷情報管理システム。
【請求項8】
コンピュータに、
第1の電子文書が印刷される媒体を特定する識別情報と、当該媒体における当該第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書とを関連付けた印刷情報を生成する機能と、
生成された前記印刷情報を所定の記憶装置に記憶する機能と
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−77538(P2008−77538A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−258438(P2006−258438)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】