説明

印刷紙面複合検査装置

【課題】 コスト・スペースの低減、印刷装置のメンテナンス性・操作性の改善が図れるとともに、総合的な不良要因判別による誤動作防止が図れ、適切な処置を行うことができる印刷紙面複合検査装置を提供する。
【解決手段】 印刷紙面複合検査装置1は、1つの光学イメージセンサ2が撮像した画像に基づいて複数の検査・調整を行うことができるので、検査や調整内容について総合的に判断することができ、また容易に操作することができる。したがって、従来は、ある項目について印刷紙に不良が発生した場合、複数の検査・調整装置が不良を検出することがあったが、本発明の印刷紙面複合検査装置1では、どの項目が原因で不良が発生したかが即座に報知されるので、装置の調整を短時間で完了させることができる。また、オフセット輪転機101に、光学イメージセンサ2を1つまたは2つ取り付ければ良く、余分な紙パスあるいはガイドローラを設ける必要がない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置が複数の異なる色の刷版を用いて印刷したカラー印刷物に対して、2つ以上の検査を複合的に行う印刷紙面複合検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大量のカラー印刷物は、一般的にオフセット印刷・グラビア印刷・フレキソ印刷などの各方式によってプロセスカラー印刷で製造される。例えば、オフセット印刷の場合、刷版からインキをブランケット胴に一旦転写(off))し、ブランケット胴から紙に転写(set)するという工程を、シアン(藍)・マゼンタ(紅)・イエロー(黄)・ブラック(墨または黒)の4色のインキについて行い、各インキで印刷した画像を重ね合わせることでカラー画像を再現する。
【0003】
プロセスカラー印刷に使用するオフセット輪転機などの印刷機には、通常、印刷紙面欠陥検査装置、色調監視装置、見当調整装置、ノンブルチェック装置、カットオフ調整装置、ウェブガイド装置など複数の検査・調整装置が取り付けられている。印刷機で印刷を行った際には、これらの各装置により印刷ずれや印刷不良の確認を行い、印刷機のインキ量や紙送り量などの検査や調整を行っている。このような検査・調整を行う装置には、例えば、用紙の伸縮や印刷開始後の温度変化等の影響を除去して、画素毎の反射光量を読み取る機能を備えたものがあり(例えば、特許文献1参照。)、検査を精度良く行うことができる。
【特許文献1】特開平07−323528号公報(第3−5頁、第1−4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プロセスカラー印刷用の印刷機に取り付ける従来の各検査・調整装置は、それぞれ単独で動作し、印刷紙面を撮像するための光学イメージセンサ(撮像装置)を各々が備えている。そのため、各検査・調整装置を印刷機に取り付けて複数の検査・調整を行うためには、各検査・調整装置の光学イメージセンサをそれぞれ印刷機に取り付ける必要がある。
【0005】
しかし、印刷機には複数のセンサを取り付けるためのスペースは通常設けられていないので、各光学イメージセンサを取り付けるためには、複数のガイドローラを設けて観測・検査用の紙パス(印刷紙の経路)を別に作る必要があった。そのため、印刷機の改造にコストがかかるとともに、メンテナンス性が悪くなるという問題があった。また、各検査・調整装置は上記のようにそれぞれ単独で動作するので、個別に操作・制御しなければならず操作が煩雑であった。さらに、ある項目について印刷紙に不良が発生した場合、同時に複数の不良が発生することがあり、この場合には複数の検査・調整装置が不良を検出するので、どの項目が原因で不良が発生したが即座に判別できず、装置の調整に手間取ることがあった。
【0006】
そこで、本発明は、コスト・スペースの低減や、印刷装置のメンテナンス性・操作性の改善が図れるとともに、総合的な不良要因判別による誤動作防止が図れ、適切な処置を行うことができる印刷紙面複合検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
【0008】
(1)印刷に使用するインキ量を調整するインキ量調整装置、刷版の位置ずれを調整する見当調整装置、ガイドローラの位置を変更して印刷紙面のカット位置を調整するカットオフ調整装置、及び印刷紙面の幅方向のずれを調整する紙位置調整装置を備え、インキ色がそれぞれ異なる複数の刷版を用いてカラー印刷を行うカラー印刷機で印刷した印刷物を検査する印刷紙面複合検査装置であって、
前記カラー印刷機で連続的に印刷された走行中の印刷紙面の画像を所定のタイミングで撮像する撮像手段と、
前記印刷紙面の基準画像データを記憶する記憶手段と、
問題の発生を報知する報知手段と、
以下の1〜9の項目に挙げる手段のうち少なくともいずれか2つの項目に記載する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
1.前記印刷紙面の画像と前記基準画像とを比較して印刷紙面に発生した欠陥を検出し、欠陥が発生した場合にはその旨を前記報知手段に報知させるか、または印刷紙面の絵柄のインキ分布量を判別し、この判別結果に基づいて前記カラー印刷機に設けられたインキ量調整装置にインキ量を変更させる欠陥検出手段
2.前記印刷紙面の所定位置に印刷されたカラーマークまたは絵柄を抽出して、前記基準画像に対するインキ濃度または色のずれを検出し、インキ濃度または色のずれが発生した場合にはその旨を前記報知手段に報知させるか、または前記カラー印刷機に設けられたインキ量調整装置にインキ量を変更させる色調監視手段
3.前記印刷紙面の所定位置に印刷された見当マークを抽出して、見当マーク間の相対的な位置ずれを算出し、位置ずれが発生した場合にはその旨を前記報知手段に報知させるか、またはこの算出結果に基づいて前記カラー印刷機に設けられた見当調整装置に刷版の位置を変更させる見当調整手段
4.前記印刷紙面の所定位置に印刷された刷版の識別マークであるノンブルマーク、刷版の情報、または印刷情報を抽出して前記基準画像の正規情報と比較し、この正規情報と異なる場合には、刷版が誤装着されたことを前記報知手段に報知させるノンブルチェック手段
5.前記印刷紙面の所定位置に印刷されたカットオフマークを抽出してその位置を算出し、その位置と、カットオフマークの基準位置と、にずれが発生した場合には、この算出結果に基づいて前記カラー印刷機に設けられたカットオフ調整装置にカットオフ位置を変更させるカットオフ調整手段
6.前記印刷紙面の送り方向における絵柄の端部及び印刷紙面の端部を抽出して、前記カットオフマークの余白部分の幅の基準値に対するずれ量を計測し、位置ずれが発生した場合には、この計測結果に基づいて前記カラー印刷機に設けられたガイドローラ調整装置に調整用ガイドローラの位置ずれを変更させるカットオフ調整手段
7.前記印刷紙面の幅方向における端部を検出して、基準位置における紙面の端部のずれ量を計測し、位置ずれが発生した場合には、この計測結果に基づいて前記カラー印刷機の紙位置調整装置に位置ずれを補正させる用紙位置補正手段
8.前記印刷紙面の画像位置を測定し、印刷した絵柄の用紙幅方向のずれを検出する絵柄ずれ検出手段、及びこの絵柄ずれ検出手段の検出結果に基づいて印刷装置の紙位置調整装置に用紙のずれを補正させる用紙位置補正手段
9.前記印刷紙面に印刷されたバーコードシンボルまたは特定文字を認識して、前記基準画像における正規のバーコードシンボルまたは特定文字の情報と比較し、バーコードシンボルまたは特定文字が誤っていた場合には、その旨を前記報知手段に報知させる印刷内容検査手段
この構成においては、1つの撮像手段で撮像した印刷紙面の画像に基づいて少なくとも2つの検査や調整を行うことができるので、従来のように複数の検査を行うために複数の撮像手段をカラー印刷機に取り付けなくても良くなり、コストやスペースの低減、印刷機のメンテナンス性の改善を図ることができる。また、1台の検査装置で複数の機能を実現できるので、操作性が煩雑になることなく容易に検査装置を操作することができる。さらに、1つの撮像手段が撮像した画像に基づいて複数の検査・調整を行うことができるので、検査や調整内容について総合的に判断することができ、また容易に操作することができる。したがって、従来は、ある項目について印刷紙に不良が発生した場合、複数の検査・調整装置が不良を検出することがあったが、本発明の印刷紙面複合検査装置では、どの項目が原因で不良が発生したかが即座に報知されるので、印刷機の調整を短時間で完了させることができる。
【0010】
(2)刷版作成用の上位ディジタル画像データを取得する画像データ取得手段と、
校正刷り装置の色変換特性情報、及び前記カラー印刷機の印刷特性情報を保持する印刷特性情報保持手段と、
前記印刷特性情報保持手段が保持した両特性情報に基づいて、上位ディジタル画像を変換するとともに、変換後の上位ディジタル画像の解像度を前記撮像手段で撮像した画像とほぼ同等に低下させて前記記憶手段に記憶させる解像度調整手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
この構成においては、刷版作成用の上位ディジタル画像の解像度を撮像手段で撮像した画像とほぼ同等の解像度に低下させるので、撮像手段で撮像した画像と上位ディジタル画像とを比較することで、容易に印刷不良を検出することができる。また、上位ディジタル画像データとして、上位ディジタル画像の絵柄・色調・用紙に対する印刷位置などの情報、画像中の文字やバーコードシンボルの内容や位置の情報、カラーマーク・見当マーク・ノンブルマーク・カットオフマークの形状や位置の情報などを取得することで、これらの情報に基づいてマークの位置ずれなどを検出して、印刷不良を容易かつ確実に検査することができる。
【0012】
(3)刷版作成用の上位ディジタル画像データを取得する画像データ取得手段と、
校正刷り装置の色変換特性情報、及び前記撮像手段の印刷特性情報を予め取得する印刷特性情報保持手段と、
前記印刷特性情報保持手段が取得した両特性情報に基づいて、前記撮像手段が撮像した印刷紙面の画像の解像度を前記上位ディジタル画像とほぼ同等になるように変換して前記記憶手段に記憶させる解像度調整手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
この構成においては、撮像手段で撮像した画像を上位ディジタル画像とほぼ同等の解像度に変換(補間)するので、この変換した画像と上位ディジタル画像とを比較することで、印刷不良を容易に検出することができる。また、上位ディジタル画像データとして、上位ディジタル画像の絵柄・色調・用紙に対する印刷位置などの情報、画像中の文字やバーコードシンボルの内容や位置の情報、カラーマーク・見当マーク・ノンブルマーク・カットオフマークの形状や位置の情報などを取得することで、これらの情報に基づいてマークの位置ずれなどを検出して、印刷不良を容易かつ確実に検査することができる。
【0014】
(4)前記見当調整手段は、位置ずれが発生した場合には、前記算出結果に基づいて前記撮像手段へ撮像タイミングを変更させる補正信号を出力することを特徴とする。
【0015】
この構成においては、見当調整手段が位置ずれを検出した場合には、見当調整を行うだけでなく、撮像手段の撮像タイミングを補正するので、画像の位置ずれが発生した場合でも撮像ミスすることなく、画像全体を撮像することができ、他の手段が検出ミスや検査ミスするのを防止することが可能となる。つまり、総合的な不良要因判別による誤動作防止が図れ、適切な処置を行うことができる。
【0016】
(5)前記見当調整手段は、位置ずれが発生した場合には、前記欠陥検出手段が前記報知手段に欠陥が発生した旨の報知を保留させることを特徴とする。
【0017】
この構成においては、見当調整手段と欠陥検出手段とが連携して動作するので、位置ずれが発生した際に、位置ずれが原因で発生した欠陥を検出するのを防止することができる。
【0018】
(6)前記見当調整手段は、位置ずれが発生した場合には、前記色調監視手段が前記報知手段にインキ濃度または色のずれの発生を報知させること、または、前記インキ量調整装置にインキ量を変更させることを保留させることを特徴とする。
【0019】
この構成においては、見当調整手段と色調監視手段とが連携して動作するので、位置ずれが発生した際に、位置ずれが原因で発生した色ずれを色調監視手段が検出してインキ量を変更するのを防止できる。
【0020】
(7)前記欠陥検出手段は、印刷紙面に発生した欠陥を検出した場合には、
前記印刷紙面の絵柄のインキ分布量を判別した結果に加えて、前記色調監視手段がこの印刷紙面の絵柄を読み取ってインキ濃度または色のずれを検出した結果に基づいて前記カラー印刷機に設けられたインキ量調整装置にインキ量を変更させる。
【0021】
この構成においては、欠陥検出手段と色調監視手段とが連携して動作するので、印刷紙面に欠陥が発生した場合に、両手段の検出結果に基づいてインキ量調整装置のインキ量をより精度良く変更することができる。
【0022】
(8)前記欠陥検出手段は、印刷紙面全体の絵柄の配置を認識するとともに、前記カラーマーク、前記見当マーク、前記ノンブルマーク、及び前記カットオフマークの少なくともいずれか1つを認識し、前記色調監視手段、前記見当調整手段、前記ノンブルチェック手段、または前記カットオフ調整手段のうち、認識したマークを検出して動作する上記いずれかの手段にその位置を設定することを特徴とする。
【0023】
この構成においては、色調監視手段、見当調整手段、ノンブルチェック手段、または前記カットオフ調整手段の少なくともいずれかの手段と、欠陥検出手段と、が連係して動作するのでマークの位置を自動的に検査装置に設定することができる。したがって、オペレータがマークの位置を装置に設定する工程を省略することができる。
【0024】
(9)前記色調監視手段は、インキ濃度または色のずれを検出すると、前記欠陥検出手段へ検出結果を出力し、
前記欠陥検出手段は、この検出結果に基づいて前記撮像手段が撮像した画像の濃度を補正して、この画像と前記基準画像とを比較することを特徴とする。
【0025】
この構成においては、色調監視手段と欠陥検出手段とが連携して動作するので、印刷紙面の画像の濃度が変化したために欠陥が検出しにくい場合でも、撮像した画像の濃度を補正することができる。したがって、確実に画像の欠陥を検出することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の印刷紙面複合検査装置は、印刷紙面の画像を1つの撮像手段で撮像し、この画像に基づいて複数の検査を同時に行うとともに、どの検査内容に問題が発生しているかを総合的に判断することができるので、誤って不良原因と別の原因で不良判定してしまうことを防止できる。また、本発明の印刷紙面複合検査装置は、印刷紙面の一方の面を1つの撮像手段で印刷紙面を撮像するので、印刷装置に撮像手段を取り付けるために余分な紙パスあるいはガイドローラを設けなくても撮像手段を取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
[第1実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る印刷紙面複合検査装置の概略構成を示したブロック図、及びオフセット輪転機の概観図である。図2は、オフセット輪転機のカットオフ調整装置及びウェブガイド装置の主要部を示す概観図である。以下の説明では、本発明の印刷紙面複合検査装置をオフセット輪転機に取り付けた場合を例に挙げて説明する。
【0028】
図1(A)に示すように、オフセット輪転機101は、給紙装置102にセットされたロール紙Rから連続紙Pを供給し、印刷胴前のウェブガイド装置103を通過した連続紙Pの両面に対して印刷ユニット104で例えばブラック・シアン・マゼンタ・イエローの順に印刷を行い、ドライヤ105で連続紙Pを加熱して乾燥させる。そして、冷却胴106で連続紙Pを冷却して、カットオフ調整装置107でカットオフ調整(用紙の送り調整)を行い、印刷胴後のウェブガイド装置108で連続紙Pの蛇行補正を行って、折機109で連続紙Pを所定のサイズに折り曲げる。また、オフセット輪転機101の印刷ユニット104には、構成を図示していないが、インキ量を調整するためのインキキー調整装置111、刷版の見当ずれを調整する見当調整装置112が設けられている。オフセット輪転機101のウェブガイド装置108と折機109との間には、印刷紙面に印刷された両面の画像を撮像する撮像手段である光学イメージセンサ2a,2bが設けられている。光学イメージセンサ2で撮像した画像データは、印刷紙面複合検査装置1に送られて各種の検査や検出処理が行われ、これらの結果に基づいてオフセット輪転機101のウェブガイド装置103・インキキー調整装置111・見当調整装置112・カットオフ調整装置107・ウェブガイド装置108などの調整が行われる。
【0029】
ここで、カットオフ調整装置107は、図2(A)に示すように、所定の間隔で平行に配置され、その間隔を変更可能な調整用ガイドローラであるガイドローラ121及びガイドローラ122から成るアジャストローラ120を備えている。カットオフ調整装置107では、連続紙Pがガイドローラ121及びガイドローラ122を経由してウェブガイド装置108に送られるようにカットオフ調整装置107内を連続紙Pが通されている。また、カットオフ調整装置107は、ガイドローラ121とガイドローラ122との間隔dを変更する図外のローラ位置変更機構123を備えている。印刷中に連続紙Pに延びなどが発生してオフセットマークの位置が連続紙Pの紙送り方向にずれた場合、ローラ位置変更機構123でガイドローラ121とガイドローラ122との距離dを変更することにより、走行中の連続紙Pの印刷ユニット104から折機109までの距離を変更させることができるので、これによりカットオフマークの位置を調整することができる。
【0030】
ウェブガイド装置103,108は、連続紙Pが常に折機109の中央または所定の位置を通過するように連続紙Pの幅方向の位置を調整する装置である。ここで、ウェブガイド装置103及びウェブガイド装置108は同様の構成であるため、ウェブガイド装置108の構成については説明を省略する。ウェブガイド装置103は、図2(B)に示すように、固定ガイドローラ131,132、可動ガイドローラ133,134、及び可動ガイドローラ133,134の角度を変更する図外の角度変更機構135を備えている。また、ウェブガイド装置103において、連続紙Pは固定ガイドローラ131、可動ガイドローラ133、可動ガイドローラ134、固定ガイドローラ132の順に各ローラを経由して紙送りされるように用紙が通されている。ウェブガイド装置103では、連続紙Pの幅方向のずれが発生した場合には、図外の角度変更機構135で可動ガイドローラ133,134の少なくとも一方の角度を変更することにより、走行中の連続紙Pの紙幅方向の位置を調整することができる。
【0031】
次に、印刷紙面複合検査装置1は、図1(B)に示すように、光学イメージセンサ2(以下、光学イメージセンサ2a・2bの総称を光学イメージセンサ2と称する。)、A/D変換装置3、印刷欠陥検査回路4、色調監視回路5、見当ずれ検出回路6、ノンブルチェック回路7、文字・記号検出回路8、カットオフ検出回路9、紙流れ検出回路10、CPU11、及び表示装置12を備えている。
【0032】
光学イメージセンサ2は、前記のようにオフセット輪転機101におけるウェブガイド装置108と折機109との間に設けられ、オフセット輪転機101で印刷された走行紙面の文字や絵柄やマークなど紙面全体の画像を撮像する。図1(A)に示したように、光学イメージセンサ2aは、オフセット輪転機101で印刷された連続紙Pの表胴側の紙面を撮像する。また、光学イメージセンサ2bは、オフセット輪転機101で印刷された連続紙Pの裏胴側の紙面を撮像する。光学イメージセンサ2としては、ライン型やエリア型のCCDなどの撮像デバイスが好適である。また、これらの撮像センサや別の撮像センサを使用した工業用カメラなども適用可能である。
【0033】
A/D変換装置3は、光学イメージセンサ2が撮像したアナログ画像データをディジタル画像データに変換する。
【0034】
印刷欠陥検査回路4は、A/D変換装置3が出力したディジタル画像データと、予め撮像した印刷紙面の基準画像データとを比較してその差異のデータをCPU11へ出力する。CPU11は、このデータに基づいて印刷物のインキ・油・水だれなどによる汚れ・インキ量の変動による濃度変化・インキかすれや版磨耗などによる白抜けなどの各種印刷不良を検出して、表示装置12へ印刷不良情報を表示させる。
【0035】
色調監視回路5は、印刷紙面の余白部分に各使用インキで印刷された小型のカラーマークを検出して、このカラーマークのデータをCPU11へ出力する。CPU11はカラーマークのデータに基づいて各インキのインキ濃度を測定して、表示装置12へインキ濃度が変化していることを表示させたり、印刷ユニット104のインキキー調整装置111にインキキーの制御信号を出力したりする。
【0036】
見当ずれ検出回路6は、光学イメージセンサ2が撮像した画像から見当マークを検出して、見当マークの位置情報をCPU11へ出力する。CPU11は、見当マークの位置情報に基づいて見当マークの位置ずれ量を測定し、オフセット輪転機101の見当調整装置112へずれ量の調整信号を出力して、見当ずれを補正させる。なお、見当マークは、従来は各インキ色の十字型トンボマークが完全に重なるようにオペレータが確認しながら調整していたが、手間と時間がかかるため、近時では、1mm以下の四角などの見当マークを使用インキ色毎に別々に配置して、上記のように各見当マークの位置を光学イメージセンサで検出している。
【0037】
ノンブルチェック回路7は、複数の刷版を用いる場合に、版胴への刷版装着ミスを防止するために挿入された識別マーク(ノンブルマーク)を印刷紙面の画像から検出してCPU11へ出力する。CPU11は、版胴に取り付けるべき刷版であるか否かを判定し、刷版の装着ミスがあった場合には、表示装置12へその旨を表示させる。なお、ノンブルマークは文字に限るものではなく、例えばバーコードシンボルであっても良いし、連続紙Pに印刷される文字や記号などをノンブルマークとして利用することもできる。
【0038】
文字・記号検出回路8は、連続紙Pに印刷された例えば特定の文字やバーコードシンボルなどを印刷紙面の画像から検出してCPU11へ出力する。CPU11は、特定の文字やバーコードシンボルなどを認識して、文字やバーコードシンボルの内容が間違っていた場合には、表示装置12へその旨を表示させる。
【0039】
カットオフ検出回路9は、印刷紙面の断裁位置を調整するために挿入されたカットオフマークを印刷紙面の画像から検出してCPU11へ出力する。CPU11は、カットオフマークの位置ずれ量(紙送り方向のずれ量)を測定し、オフセット輪転機101に設けられたカットオフ調整装置107のアジャストローラ120を調整するための制御信号を出力して、カットオフマークの位置を調整させる。
【0040】
紙流れ検出回路10は、オフセット輪転機101の折機109の中央または所定の位置に印刷紙が常に位置するように印刷紙の位置を調整するために、印刷紙の端部を検出してその位置情報をCPU11へ出力する。CPU11は、印刷紙の端部の位置が所定の位置からずれた場合には、ウェブガイド装置103,108の位置を調整するための制御信号を出力して、印刷紙の位置を調整させる。
【0041】
CPU11は、上記のように、印刷紙面複合検査装置1の各部から出力された信号を処理して、表示装置12へ警告を表示させたり、オフセット輪転機101の各調整装置に制御信号を出力したりする。
【0042】
表示装置12は、CPU11の判定結果に基づいて、オペレータに通知するエラー内容や警報などを表示する。
【0043】
次に、印刷紙面複合検査装置1の更に詳細な構成について説明する。図3は、印刷紙面複合検査装置の詳細な構成を示すブロック図である。図に示すように、印刷紙面複合検査装置1は、光学イメージセンサ2a、A/D変換回路3a及び補正回路3bからなるA/D変換装置3、印刷欠陥検査回路4、色調監視回路5、見当ずれ検出回路6、ノンブルチェック回路7、文字・記号検出回路8、カットオフ検出回路9、紙流れ検出回路10、CPU11、及びディスプレイ12a及び警告灯12bから成る表示装置12、ロータリエンコーダ13、並びにスキャン制御回路14を備えている。
【0044】
ここで、連続紙Pの走行速度が遅い場合などには、光学イメージセンサ2aと光学イメージセンサ2bとの取り付け位置をずらすなどして異なるタイミングで撮像することで、連続紙Pの両面を1台の印刷紙面複合検査装置1で検査・調整することができる。また、連続紙Pの走行速度が速い場合などには、連続紙Pの片面を1台の印刷紙面複合検査装置1で検査・調整するように構成して、連続紙Pの両面を2台の印刷紙面複合検査装置1で検査・調整するようにしても良い。以下の説明では、印刷紙面複合検査装置1に光学イメージセンサ2aのみを接続して検査・調整を行う場合について説明する。また、光学イメージセンサ2bを接続した印刷紙面複合検査装置は、光学イメージセンサ2aを接続した印刷紙面複合検査装置1と同様の構成であるため、説明を省略する。
【0045】
また、以下の説明では、印刷紙面複合検査装置1は、印刷欠陥検査回路4、色調監視回路5、見当ずれ検出回路6、ノンブルチェック回路7、文字・記号検出回路8、カットオフ検出回路9、及び紙流れ検出回路10の回路(ハードウェア)によって各種の検査・検出を行う構成について説明するが、各回路4〜10の代わりに設けたCPUやMPUや専用のカスタムICか、またはCPU11において、各回路で行う処理と同様の処理を行うように作成したプログラム(ソフトウェア)を実行させるようにしても良い。
【0046】
さらに、本実施例では印刷紙面複合検査装置1は、印刷欠陥検査回路4、色調監視回路5、見当ずれ検出回路6、ノンブルチェック回路7、文字・記号検出回路8、カットオフ検出回路9、及び紙流れ検出回路10を備えた構成としているが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、上記の各回路4〜10のうち少なくともいずれか2つの回路を備えた構成であれば良い。このような構成であっても、各回路が連携して動作するように構成することで、コスト・スペースの低減や、印刷装置のメンテナンス性・操作性の改善が図れるとともに、総合的な不良要因判別による誤動作防止が図れ、適切な処置を行うことができる。
【0047】
印刷欠陥検査回路4は、濃度補正回路21、基準画像メモリ22、差分回路23、エッジ画像生成回路24、エッジマスク回路25、第1比較回路26、第2比較回路27、第3比較回路28、及びマーク位置検出回路29を備えている。
【0048】
色調監視回路5は、マーク位置切り出し回路31を備えている。見当ずれ検出回路6は、マーク位置切り出し回路41を備えている。ノンブルチェック回路7は、文字位置切り出し回路51を備えている。文字・記号検出回路8は、文字・記号切り出し回路61を備えている。カットオフ検出回路9は、マーク位置切り出し回路71を備えている。紙流れ検出回路10は、紙端位置切り出し回路81を備えている。
【0049】
CPU11は、欠陥判定ロジック部91、インキ濃度算出部92、インキキー制御ロジック部93、位置ずれ算出部94、ノンブルマーク読み取り部95、文字・記号読み取り部96、カットオフマーク読み取り部97、紙流れ量算出部98、及び切り出し位置指定ロジック部99を備えている。
【0050】
ロータリエンコーダ13は、例えば給紙装置102に取り付けられ、ロール紙Rの紙送り量を検出してロール紙Rが所定量回転する毎にスキャン制御回路124へタイミング信号を出力する。スキャン制御回路14は、ロータリエンコーダ13から出力されたタイミング信号と、CPU11の位置ずれ算出部94から出力された位置ずれ補正信号と、に基づいて所定のタイミングで、光学イメージセンサ2aへスキャン制御信号を出力する。
【0051】
光学イメージセンサ2aは、スキャン制御回路14から出力されたスキャン制御信号を検出すると、所定のタイミングで走行中の連続紙P(印刷紙面)の画像をスキャンしてアナログ画像データを出力する。
【0052】
A/D変換装置3のA/D変換回路3aは、光学イメージセンサ2から出力されたアナログ画像データをディジタル画像データに変換する。また、補正回路3bは、A/D変換回路3aが出力したディジタル画像データに対してセンサの感度及び暗レベルの補正を行う。
【0053】
印刷欠陥検査回路4において濃度補正回路21は、CPU11のインキ濃度算出部92から出力された信号に基づいて印刷紙面の画像の濃度を補正する。基準画像メモリ22は、光学イメージセンサ2aでスキャンした良品の印刷紙面の画像を基準画像として記憶する。差分回路23は、光学イメージセンサ2aがスキャンした印刷紙面の画像と、基準画像メモリ22が記憶する基準画像と、の差を算出する。エッジ画像生成回路24は、印刷紙面のエッジ画像を作成する。エッジマスク回路25は、エッジ画像生成回路24が作成したエッジ画像を用いて、印刷紙面の空間的な動きに対して変動しやすい部分に対してマスクをかけて変動分をキャンセルする。第1比較回路26・第2比較回路27・第3比較回路28は、エッジマスク回路25からの出力に基づいて、予め設定された画像の欠陥を検出して、CPU11の欠陥判定ロジック部91へ欠陥情報を出力する。例えば、第1比較回路26にはインキ・油・水だれなどによる汚れを検出し、第2比較回路27はインキかすれを検出し、第3比較回路28は刷版の磨耗などにより発生する白抜けを検出するように設定すると良い。なお、印刷欠陥検査回路4は、比較回路を3つ備えた構成としたが、もちろん、更に複数の比較回路を備えた構成としても良い。マーク位置検出回路29は、光学イメージセンサ2aで基準画像を撮像して基準画像メモリ22に画像を記憶させた際に、連続紙Pに印刷されたカラーマーク、見当マーク、ノンブルマーク、カットオフマーク、1次元シンボル及び2次元シンボルを含むバーコードシンボルなどの記号や特定文字などの紙面における位置を検出して、その情報を切り出し位置指定ロジック部99へ出力する。切り出し位置指定ロジック部99は、この情報に基づいて、後述するように見当ずれ検出回路6やノンブルチェック回路7などに見当マークやノンブルマークの切り出し位置を指定する情報を出力する。これにより、オペレータが各マークの位置を入力・設定しなくても、自動的に各マークの位置を設定することができる。
【0054】
色調監視回路5においてマーク位置切り出し回路31は、CPU11の切り出し位置指定ロジック部99から出力されたカラーマークの位置情報に基づいて光学イメージセンサ2aが撮像した連続紙Pの画像から各色のインキで印刷されたカラーマークを含む所定の領域の画像を切り出して、CPU11のインキ濃度算出部92へこの画像を出力する。
【0055】
見当ずれ検出回路6においてマーク位置切り出し回路41は、CPU11の切り出し位置指定ロジック部99から出力された見当マークの位置情報に基づいて、光学イメージセンサ2aが撮像した連続紙Pの画像から各色のインキで印刷された見当マークを含む所定の領域の画像を切り出して、この画像をCPU11の位置ずれ算出部94へ出力する。
【0056】
ノンブルチェック回路7において文字位置切り出し回路51は、CPU11の切り出し位置指定ロジック部99から出力された見当マークの位置情報に基づいて、光学イメージセンサ2aが撮像した連続紙Pの画像から各刷版のノンブルマークを含む所定の領域の画像を切り出して、この画像をCPU11のノンブルマーク読み取り部95へ出力する。
【0057】
文字・記号検出回路8において文字・記号切り出し回路61は、CPU11の切り出し位置指定ロジック部99から出力された特定の文字または特定の記号の位置情報に基づいて、光学イメージセンサ2aが撮像した連続紙Pの画像から特定の文字または記号を含む所定の領域の画像を切り出して、この画像をCPU11の文字・記号読み取り部96へ出力する。
【0058】
カットオフ検出回路9においてマーク位置切り出し回路71は、CPU11の切り出し位置指定ロジック部99から出力されたカットオフマークの位置情報に基づいて、光学イメージセンサ2aが撮像した連続紙Pの画像からカットオフマークを含む所定の領域の画像を切り出して、この画像をCPU11のカットオフマーク読み取り部97へ出力する。
【0059】
紙流れ検出回路10において紙端位置切り出し回路81は、CPU11の切り出し位置指定ロジック部99から出力された印刷絵柄の端部の位置情報に基づいて、光学イメージセンサ2aが撮像した連続紙Pの画像から連続紙Pの端部及び印刷絵柄の端部を含む所定の領域の画像を切り出して、この画像をCPU11の紙流れ量算出部98へ出力する。
【0060】
CPU11において欠陥判定ロジック部91は、印刷欠陥検査回路4の第1比較回路26・第2比較回路27・第3比較回路28のいずれかから印刷紙面の画像の欠陥情報が出力されたことを検出すると、この欠陥の内容が許容できる範囲内であるか否かを判定する。そして、欠陥判定ロジック部91は、欠陥(不良)が発生したことをオペレータに通知する内容を表示装置12のディスプレイ12aに表示させる信号を出力したり、警告灯12bを点灯させる信号を出力したりする。また、欠陥判定ロジック部91は、欠陥が発生した印刷紙を含む印刷物を除去するように、折機109の下流側に設けられた排紙装置(リジェクタ)113へ制御信号を出力する。さらに、欠陥判定ロジック部91は、インキ量を調整して欠陥を修正するために、インキキー制御ロジック部93にインキキー調整装置111を調整させるための制御信号を出力する。
【0061】
また、欠陥判定ロジック部91は、CPU11の他の部と連携して総合的な判断結果を出力するように構成されている。すなわち、欠陥判定ロジック部91は、連続紙Pに発生した欠陥の内容が許容できる範囲内であるか否かを判定して、欠陥が許容範囲外の場合、連続紙Pに印刷された絵柄などのインキ分布量を判別する際に、インキ濃度算出部92から出力されたインキ濃度情報を加味してインキ量の調整量を算出する。そして、欠陥判定ロジック部91は、インキ量を変更するための制御信号をインキキー制御ロジック部93へ出力する。このように構成することで、印刷紙面複合検査装置1では、欠陥判定ロジック部91の判定結果のみに基づいてインキ量を調整するよりも精度良くインキ量を算出することができる。
【0062】
また、欠陥判定ロジック部91は、位置ずれ算出部94から出力された見当ずれの通知信号を検知した場合には、欠陥の原因が見当ずれに起因するため、ディスプレイ12a、警告灯12b、図外の排紙装置、及びインキキー制御ロジック部93への信号出力を保留する。これにより、見当ずれが原因の欠陥を誤検出するのを防止できる。
【0063】
次に、CPU11のインキ濃度算出部92は、色調監視回路5のマーク位置切り出し回路31から画像データが出力されたことを検出すると、この画像データに基づいてカラーマークのインキ濃度を算出する。例えば、指定された領域の平均画素値aと、白紙部分の平均画素数Wと、を求めて、これらの値に基づいてインキ濃度log(W/a)を算出する。そして、インキ濃度算出部92は、インキ濃度が異常であることをオペレータに通知する内容を表示装置12のディスプレイ12aに表示させる信号を出力するとともに、警告灯12bを点灯させる信号を出力する。また、インキ濃度算出部92は、算出したインキ濃度が基準値と異なっていた場合には、インキキー制御ロジック部93へ制御信号を出力してインキ濃度を変更させる。
【0064】
また、インキ濃度算出部92は、CPU11の他の部と連携して総合的な判断結果を出力するように構成されている。すなわち、インキ濃度算出部92は、インキ濃度の算出中に、位置ずれ算出部94から出力された見当ずれの通知信号を検知した場合には、インキ濃度のずれまたは色ずれの原因が見当ずれに起因するため、ディスプレイ12a、警告灯12b、及びインキキー制御ロジック部93への信号出力を保留する。これにより、見当ずれが原因のインキ濃度のずれまたは色ずれを誤検出するのを防止できる。
【0065】
また、インキ濃度算出部92は、インキ濃度を算出すると、その情報を欠陥判定ロジック部91へ出力する。これにより、前記のように、欠陥判定ロジック部91に絵柄などのインキ分布量とともに総合的にインキを変化させる量を判定させることができる。
【0066】
さらに、インキ濃度算出部92は、インキ濃度を算出すると、印刷欠陥検査回路4の濃度補正回路21へインキ濃度の情報を出力する。これにより、印刷欠陥検査回路4は、インキ濃度の変化に左右されずに確実に欠陥を検出させることができる。
【0067】
次に、CPU11の位置ずれ算出部94は、見当ずれ検出回路6のマーク位置切り出し回路41から画像データが出力されたことを検出すると、この画像データに基づいて、画像領域内における見当マークの重心などを計算し、複数の見当マーク間がどのようにずれているかを算出する。そして、位置ずれ算出部94は、この算出結果に基づいてオフセット輪転機101の見当調整装置112へ制御信号を出力して、版胴のずれを調整させる。または、位置ずれ算出部94は、版胴のずれが発生していることを警告する内容をディスプレイ12aに表示させる信号を出力するか、または警告灯12bを点灯させる信号を出力する。
【0068】
また、位置ずれ算出部94は、CPU11の他の部と連携して総合的な判断結果を出力するように構成されている。すなわち、位置ずれ算出部94は、版胴のずれが発生していた場合には、版胴のずれ(見当ずれ)が発生していることを通知する信号を欠陥判定ロジック部91及びインキ濃度算出部92へ出力する。これにより、前記のように、見当ずれが原因の印刷不良が発生した場合に、別の原因を報知したり、誤った調整が行われるのを防止できる。
【0069】
次に、CPU11のノンブルマーク読み取り部95は、ノンブルチェック回路7の文字位置切り出し回路51から画像データが出力されたことを検出すると、切り出し位置指定ロジック部99から出力されたノンブルマークの位置情報に基づいて、この画像データ中のノンブルマークを認識する。そして、正規の版情報と比較して、異なるノンブルマークである場合には、その旨をディスプレイ12aに表示させる信号を出力するか、または警告灯12bを点灯させる信号を出力する。
【0070】
CPU11の文字・記号読み取り部96は、文字・記号検出回路8の文字・記号切り出し回路61から画像データが出力されたことを検出すると、切り出し位置指定ロジック部99から出力された文字・記号の位置情報に基づいて、この画像中の特定の文字または記号を認識する。そして、正しい文字・記号と異なる場合には、その旨をディスプレイ12aに表示させる信号を出力するか、または警告灯12bを点灯させる信号を出力する。
【0071】
CPU11のカットオフマーク読み取り部97は、カットオフ検出回路9のマーク位置切り出し回路71から画像データが出力されたことを検出すると、切り出し位置指定ロジック部99から出力されたカットオフマークの位置情報に基づいて、この画像中のカットオフマークの位置を算出して、基準位置との紙送り方向の位置ずれを計算する。そして、このずれ量に応じた制御信号をカットオフ調整装置107に送り、アジャストローラ120の位置を調整させて紙送り方向の位置ずれを補正させる。
【0072】
CPU11の紙流れ量算出部98は、紙流れ検出回路10の紙端位置切り出し回路81から画像データが出力されたことを検出すると、画像中における連続紙Pの幅方向の端部及び印刷絵柄の幅方向の端部から余白幅を計測するとともに、基準位置における紙面の端部のずれ量を演算する。そして、この演算結果に基づいてウェブガイド装置103,108へ制御信号を出力して、連続紙Pの紙流れ(幅方向の位置ずれ)を補正させる。
【0073】
CPU11の切り出し位置指定ロジック部99は、マーク位置検出回路29が検出した基準画像におけるカラーマーク、見当マーク、ノンブルマーク、特定の文字・記号、バーコードシンボル、カットオフマーク、連続紙Pの端部、連続紙に印刷された絵柄などの位置情報を記憶する。そして、色調監視回路5、見当ずれ検出回路6、ノンブルチェック回路7、文字・記号検出回路8、カットオフ検出回路9、及び紙流れ検出回路10へ、これらの位置情報を出力する。
【0074】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る印刷紙面複合検査装置の構成について説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係る印刷紙面複合検査装置の概略構成を示すブロック図である。本発明の第2実施形態に係る印刷紙面複合検査装置は、刷版作成用のディジタル画像データを基準データとして登録して、印刷紙面の不良検出を行う。
【0075】
ここで、上位ディジタル画像データとは、上位ディジタル画像の絵柄・色調・用紙に対する印刷位置などの情報、画像中の文字やバーコードシンボルの内容や位置の情報、カラーマーク・見当マーク・ノンブルマーク・カットオフマークの形状や位置の情報などである。
【0076】
図4に示すように、印刷紙面複合検査装置1'は、図1に示した印刷紙面複合検査装置1の構成に加えて、プロファイル変換LUT15、解像度変換回路16を備えている。
【0077】
プロファイル変換LUT15は、解像度変換回路16が刷版作成用の上位ディジタル画像データの解像度を変換する際に使用するために、製版の作業が終わり試し印刷を行う装置である校正刷り装置18の色変換特性プロファイル、オフセット輪転機101の印刷特性に基づいて作成されたルックアップテーブル(以下、LUTと称する。)である。ここで、校正刷り装置18で作成した印刷物と、オフセット輪転機101で作成した印刷物と、では、印刷の仕上がりが異なっている。そのため、上記のように、校正刷り装置18の色変換特性プロファイル及びオフセット輪転機101の印刷特性情報に基づいてプロファイル変換LUT15を作成し、上位ディジタル画像データをこのプロファイル変換LUT15によって変換して、基準となる画像を生成する。そして、オフセット輪転機101による印刷物を光学イメージセンサ2で撮像した画像データと、プロファイル変換LUT15によって変換した基準画像データと、を比較して検査を行う。
【0078】
解像度変換回路16は、プロファイル変換LUT15を参照して、上位コンピュータ17が保持する刷版作成用のディジタル画像データの解像度を変換する。
【0079】
印刷紙面複合検査装置1'は、印刷物の総合的な検査を行うに当たって、上位コンピュータ17に保持されている刷版作成用ディジタル画像データをCIP4などの標準仕様にて取り込んで、LUTを作成してプロファイル変換LUT15に記憶させている。また、印刷紙面複合検査装置1'は、オフセット輪転機101及び光学イメージセンサ2の特性をLUTを作成してプロファイル変換LUT15に記憶させている。
【0080】
印刷紙面複合検査装置1'では、印刷物の総合的な検査を行う際に、解像度変換回路16は、プロファイル変換LUT15が記憶する両プロファイルデータに基づいて、光学イメージセンサ2の集光特性に相当するマスクを生成し、このマスクを用いて上位ディジタル画像を平均化し、上位ディジタル画像の解像度を光学イメージセンサ2とほぼ同等のレベルに低下させる。そして、この解像度を低下させた上位ディジタル画像を、印刷欠陥検査回路4、色調監視回路5、見当ずれ検出回路6、ノンブルチェック回路7、文字・記号検出回路8、カットオフ検出回路9、及び紙流れ検出回路10に出力する。各回路は、この解像度を低下させた上位ディジタル画像と、光学イメージセンサ2の出力結果とを比較して、第1実施形態に係る印刷紙面複合検査装置1と同様に、欠陥検出・色調監視など各種の検査を行う。
【0081】
また、印刷紙面複合検査装置1'は、上位ディジタル画像を、光学イメージセンサ2で撮像した印刷紙面の画像とほぼ同等の解像度に低下させるのではなく、光学イメージセンサ2で撮像した印刷紙面の画像を上位ディジタル画像とほぼ同等の解像度に変換することもできる。具体的には、まず、刷版作成用の上位ディジタル画像データ及び各種データを上位コンピュータ17から受信し、校正刷り装置18の色変換特性プロファイル及び使用する光学イメージセンサ2のプロファイルを求めておく。また、上位デジタル画像と同じ解像度に撮像画像を補間する。すなわち、撮像画像が(i,j)の座標で示され、上位デジタル画像が(k,l)の座標で示される場合、例えば4点補間を用いて、補間後画像C(k,l)は撮像画像A(i,k)より次のようにして求める。
【0082】
(i≦k<i+1、j≦l<j+1)にて
C(k,l)=(k−i)(l−j)A(i+1,j+1)+(i+1−k)(l−j)A(i,j+1)
+(k−i)(j+1−l)A(i+1,j)+(i+1−k)(j+1−l)A(i,j)
上位デジタル画像と同じ解像度に撮像画像を補間して比較を行う。
【0083】
そして、検査時には、この補間後の画像データと上位画像データの出力結果とを比較して、欠陥の検出や色調のずれなどを検出する。
【0084】
印刷紙面複合検査装置1'では、上位ディジタル画像やその付帯データに基づいて検査を行うことで、印刷紙面複合検査装置1と比較して、以下のような利点がある。すなわち、
(1)印刷欠陥検査回路4において、印刷の欠陥だけでなく、上位コンピュータ17が有する製版用画像データ(上位ディジタル画像)を用いてフィルムまたは版材に画像を焼き付ける際に発生した焼付けミスを検出できる。
【0085】
(2)見当ずれ検出回路6において、見当調整マークの位置を予め上位データから取得しておき、この部分を最初から観測することにより、見当ずれの検出速度を向上させ、損紙の低減を行うことができる。
【0086】
(3)ノンブルチェック回路7において、ノンブルマークの位置を上位データから取得することができるため、ノンブルマークの検出速度を向上させ、誤装着時の損紙と時間のロスを低減できる。また、ノンブルマークを使用せずに、ページ全体の画面を上位画像データと比較することにより、誤った版が装着されていないことを確認することができ、印刷紙面に検査用のマークの挿入が好まれない用途でも使用でき、上位ディジタル画像に対してノンブルマークを付加する作業が不要になり、作業時間を短くすることができる。さらに、カラーマーク・ノンブルマーク・見当調整マークを兼用させることが可能となり、検査用のマークの挿入個数を減らすことができる。
【0087】
(4)カットオフ検出回路9において、カットオフマークを挿入せずに、絵柄をの印刷位置を計測することにより、カットオフ位置を調整することができる。
【0088】
(5)紙流れ検出回路10において、用紙に対する印刷画像の位置を上位画像データと比較することにより、印刷の位置ずれや用紙のずれなどを検出することができる。
【0089】
(6)上記システムにおいて、上位画像データの絵柄と光学イメージセンサ2から得られる画像データの絵柄との位置関係を調べ、両者の位置ずれ量を求めることで、画像のカットオフ検出、印刷流れ検出を行うことができる。
【0090】
(7)上記システムにおいて、上位画像データの絵柄と光学イメージセンサ2から得られる画像データの絵柄の位置関係を調べ、その一致度により、刷版の誤装着をチェックすることができる。
【0091】
(8)上記システムにおいて、上位コンピュータ17から取得した上位ディジタル画像データから、見当マーク位置・ノンブル用マーク位置・カットオフ調整用マーク位置などのデータを取得し、これらのデータを見当ずれ検出回路、ノンブルチェック回路、カットオフ調整回路にそれぞれ送り、データ読み出し位置を指定することができる。
【0092】
なお、本実施例では、印刷紙面複合検査装置1'は、印刷欠陥検査回路4、色調監視回路5、見当ずれ検出回路6、ノンブルチェック回路7、文字・記号検出回路8、カットオフ検出回路9、及び紙流れ検出回路10を備えた構成としているが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、上記の各回路4〜10のうち少なくともいずれか2つの回路を備えた構成であれば良い。このような構成であっても、各回路が連携して動作するように構成することで、コスト・スペースの低減や、印刷装置のメンテナンス性・操作性の改善が図れるとともに、総合的な不良要因判別による誤動作防止が図れ、適切な処置を行うことができる。
【0093】
このように、本発明の印刷紙面複合検査装置1や印刷紙面複合検査装置1'は、1つの光学イメージセンサが撮像した画像に基づいて複数の検査・調整を行うことができるので、検査や調整内容について総合的に判断することができ、また容易に操作することができる。したがって、従来は、ある項目について印刷紙に不良が発生した場合、複数の検査・調整装置が不良を検出することがあったが、本発明の印刷紙面複合検査装置1では、どの項目が原因で不良が発生したかが即座に報知されるので、装置の調整を短時間で完了させることができる。
【0094】
また、オフセット輪転機101には、印刷紙面の片面または両面の画像を取得するために光学イメージセンサ2を1つまたは2つ取り付ければ良いので、従来の構成のように複数の光学イメージセンサを設けるためにオフセット輪転機101に余分な紙パスあるいはガイドローラを設ける必要がない。また、印刷紙面複合検査装置1を設けることによるオフセット輪転機101の改造コストが発生することがなく、さらに、オフセット輪転機101のメンテナンス性が悪化することもない。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明の第1実施形態に係る印刷紙面複合検査装置の概略構成を示したブロック図、及びオフセット輪転機の概観図である。
【図2】オフセット輪転機のカットオフ調整装置及びウェブガイド装置の主要部を示す概観図である。
【図3】印刷紙面複合検査装置の詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る印刷紙面複合検査装置の概略構成を示したブロック図、及びオフセット輪転機の概観図である。
【符号の説明】
【0096】
1−印刷紙面複合検査装置、2−光学イメージセンサ、
3−A/D変換装置、4−印刷欠陥検査回路、5−色調監視回路、
6−見当ずれ検出回路、7−ノンブルチェック回路、
8−バーコード読み出し回路、9−カットオフ検出回路、
10−紙流れ検出回路、11−CPU、12−表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷に使用するインキ量を調整するインキ量調整装置、刷版の位置ずれを調整する見当調整装置、ガイドローラの位置を変更して印刷紙面のカット位置を調整するカットオフ調整装置、及び印刷紙面の幅方向のずれを調整する紙位置調整装置を備え、インキ色がそれぞれ異なる複数の刷版を用いてカラー印刷を行うカラー印刷機で印刷した印刷物を検査する印刷紙面複合検査装置であって、
前記カラー印刷機で連続的に印刷された走行中の印刷紙面の画像を所定のタイミングで撮像する撮像手段と、
前記印刷紙面の基準画像データを記憶する記憶手段と、
問題の発生を報知する報知手段と、
以下の1〜9の項目に挙げる手段のうち少なくともいずれか2つの項目に記載する手段と、を備えた印刷紙面複合検査装置。
1.前記印刷紙面の画像と前記基準画像とを比較して印刷紙面に発生した欠陥を検出し、欠陥が発生した場合にはその旨を前記報知手段に報知させるか、または印刷紙面の絵柄のインキ分布量を判別し、この判別結果に基づいて前記カラー印刷機に設けられたインキ量調整装置にインキ量を変更させる欠陥検出手段
2.前記印刷紙面の所定位置に印刷されたカラーマークまたは絵柄を抽出して、前記基準画像に対するインキ濃度または色のずれを検出し、インキ濃度または色のずれが発生した場合にはその旨を前記報知手段に報知させるか、または前記カラー印刷機に設けられたインキ量調整装置にインキ量を変更させる色調監視手段
3.前記印刷紙面の所定位置に印刷された見当マークを抽出して、見当マーク間の相対的な位置ずれを算出し、位置ずれが発生した場合にはその旨を前記報知手段に報知させるか、またはこの算出結果に基づいて前記カラー印刷機に設けられた見当調整装置に刷版の位置を変更させる見当調整手段
4.前記印刷紙面の所定位置に印刷された刷版の識別マークであるノンブルマーク、刷版の情報、または印刷情報を抽出して前記基準画像の正規情報と比較し、この正規情報と異なる場合には、刷版が誤装着されたことを前記報知手段に報知させるノンブルチェック手段
5.前記印刷紙面の所定位置に印刷されたカットオフマークを抽出してその位置を算出し、その位置と、基準位置におけるカットオフマークの基準位置と、にずれが発生した場合には、この算出結果に基づいて前記カラー印刷機に設けられたカットオフ調整装置にカットオフ位置を変更させるカットオフ調整手段
6.前記印刷紙面の送り方向における絵柄の端部及び印刷紙面の端部を抽出して、前記カットオフマークの基準位置における余白部分の幅の基準値に対するずれ量を計測し、位置ずれが発生した場合には、この計測結果に基づいて前記カラー印刷機に設けられたガイドローラ調整装置に調整用ガイドローラの位置ずれを変更させるカットオフ調整手段
7.前記印刷紙面の幅方向における端部を検出して、基準位置における紙面の端部のずれ量を計測し、位置ずれが発生した場合には、この計測結果に基づいて前記カラー印刷機の紙位置調整装置に位置ずれを補正させる用紙位置補正手段
8.前記印刷紙面の画像位置を測定し、印刷した絵柄の用紙幅方向のずれを検出する絵柄ずれ検出手段、及びこの絵柄ずれ検出手段の検出結果に基づいて印刷装置の紙位置調整装置に用紙のずれを補正させる用紙位置補正手段
9.前記印刷紙面に印刷されたバーコードシンボルまたは特定文字を認識して、前記基準画像における正規のバーコードシンボルまたは特定文字の情報と比較し、バーコードシンボルまたは特定文字が誤っていた場合には、その旨を前記報知手段に報知させる印刷内容検査手段
【請求項2】
刷版作成用の上位ディジタル画像データを取得する画像データ取得手段と、
校正刷り装置の色変換特性情報、及び前記カラー印刷機の印刷特性情報を保持する印刷特性情報保持手段と、
前記印刷特性情報保持手段が保持した両特性情報に基づいて、上位ディジタル画像を変換するとともに、変換後の上位ディジタル画像の解像度を前記撮像手段で撮像した画像とほぼ同等に低下させて前記記憶手段に記憶させる解像度調整手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の印刷紙面複合検査装置。
【請求項3】
刷版作成用の上位ディジタル画像データを取得する画像データ取得手段と、
校正刷り装置の色変換特性情報、及び前記カラー印刷機の印刷特性情報を保持する印刷特性情報取得手段と、
前記印刷特性情報保持手段が取得した両特性情報に基づいて、前記撮像手段が撮像した印刷紙面の画像の解像度を前記上位ディジタル画像とほぼ同等になるように変換して前記記憶手段に記憶させる解像度調整手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の印刷紙面複合検査装置。
【請求項4】
前記見当調整手段は、位置ずれが発生した場合には、前記算出結果に基づいて前記撮像手段へ撮像タイミングを変更させる補正信号を出力する請求項1乃至3のいずれかに記載の印刷紙面複合検査装置。
【請求項5】
前記見当調整手段は、位置ずれが発生した場合には、前記欠陥検出手段が前記報知手段に欠陥が発生した旨の報知を保留させる請求項1乃至3のいずれかに記載の印刷紙面複合検査装置。
【請求項6】
前記見当調整手段は、位置ずれが発生した場合には、前記色調監視手段が前記報知手段にインキ濃度または色のずれの発生を報知させること、または、前記インキ量調整装置にインキ量を変更させることを保留させる請求項1乃至3のいずれかに記載の印刷紙面複合検査装置。
【請求項7】
前記欠陥検出手段は、印刷紙面に発生した欠陥を検出した場合には、
前記印刷紙面の絵柄のインキ分布量を判別した結果に加えて、前記色調監視手段がこの印刷紙面の絵柄を読み取ってインキ濃度または色のずれを検出した結果に基づいて前記カラー印刷機に設けられたインキ量調整装置にインキ量を変更させる請求項1乃至3のいずれかに記載の印刷紙面複合検査装置。
【請求項8】
前記欠陥検出手段は、印刷紙面全体の絵柄の配置を認識するとともに、前記カラーマーク、前記見当マーク、前記ノンブルマーク、及び前記カットオフマークの少なくともいずれか1つを認識し、前記色調監視手段、前記見当調整手段、前記ノンブルチェック手段、または前記カットオフ調整手段のうち、認識したマークを検出して動作する上記いずれかの手段にその位置を設定する請求項1乃至3のいずれかに記載の印刷紙面複合検査装置。
【請求項9】
前記色調監視手段は、インキ濃度または色のずれを検出すると、前記欠陥検出手段へ検出結果を出力し、
前記欠陥検出手段は、この検出結果に基づいて前記撮像手段が撮像した画像の濃度を補正して、この画像と前記基準画像とを比較する請求項1乃至3のいずれかに記載の印刷紙面複合検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−130795(P2006−130795A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−322839(P2004−322839)
【出願日】平成16年11月5日(2004.11.5)
【出願人】(598138615)東洋インスペクションズ株式会社 (12)
【Fターム(参考)】