説明

反射防止フィルム、偏光板、画像表示装置、及び反射防止フィルムの製造方法

【課題】 面内の色味が均質でニュートラル性が良好な反射防止性、耐擦傷性、防汚性、耐久性にすぐれた反射防止フィルムを提供する。
【解決手段】 透明支持体上に、高屈折率層及び低屈折率層の少なくとも2層の屈折率層が順次積層された反射防止フィルムであって、前記低屈折率層が、側鎖がラジカル重合性基で置換された重合単位と含フッ素重合単位とを含む含フッ素硬化性ポリマー(RP)、平均粒径が前記低屈折率層の厚みの30%〜100%で、かつ屈折率が1.17〜1.40の中空構造の無機微粒子、及び、酸素スカベンジ能を有する化合物を含む硬化性組成物から形成される、屈折率が1.20〜1.49の硬化膜であることを特徴とする反射防止フィルム。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明支持体上に、高屈折率層及び低屈折率層の少なくとも2層の屈折率層が順次積層された反射防止フィルムであって、
前記低屈折率層が、側鎖がラジカル重合性基で置換された重合単位と含フッ素重合単位とを含む含フッ素硬化性ポリマー(RP)、平均粒径が前記低屈折率層の厚みの30%〜100%で、かつ屈折率が1.17〜1.40の中空構造の無機微粒子、及び、酸素スカベンジ能を有する化合物を含む硬化性組成物から形成される、屈折率が1.20〜1.49の硬化膜であることを特徴とする反射防止フィルム。
【請求項2】
前記透明支持体上に、前記高屈折率層及び低屈折率層と屈折率の異なる中屈折率層が設けられ、前記低屈折率層の膜厚が50〜200nmであり、前記低屈折率層の膜厚変動幅が±3%未満であることを特徴とする請求項1記載の反射防止フィルム。
【請求項3】
前記酸素スカベンジ能を有する化合物が、コア部と分岐部と末端部とから構成され、コア部に対して分岐部が2個以上連結した分岐構造を有し、一級アミノ基、二級アミノ基又は三級アミノ基である複数の末端部を有する化合物であり、
前記複数の末端部の少なくとも一部が、−N(R)(R)基、−N(R)COR、−N(R)SO基、及び−NHCONHR基から選ばれる少なくとも1種の特定の極性基であることを特徴とする請求項1又は2記載の反射防止フィルム。(Rは水素原子又は炭化水素基、Rは炭化水素基を表す。)
【請求項4】
前記酸素スカベンジ能を有する化合物が、前記分岐部に対し更に分岐部が連結した分岐構造を有していることを特徴とする請求項3に記載の反射防止フィルム。
【請求項5】
前記低屈折率層の硬化性組成物が、ヒンダードフェノール系重合禁止剤を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の反射防止フィルム。
【請求項6】
前記低屈折率層の硬化性組成物が、下記一般式[A]で表されるオルガノシラン化合物、その加水分解物、及びその部分縮合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の反射防止フィルム。
一般式[A]: (R10m-Si(X)4-m
(式中、R10は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表す。Xは水酸基又は加水分解可能な基を表す。mは1〜3の整数を表す。)
【請求項7】
前記高屈折率層の表面に、JISB0601−1994に基づく表面凹凸の算術平均粗さ(Ra)が0.001〜0.03μmであり、十点平均粗さ(Rz)が0.001〜0.06μmであり、最大高さ(Ry)が 0.09μm以下であり、かつ、平均間隔(Sm)が1μm以下である凹凸形状が形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の反射防止フィルム。
【請求項8】
前記低屈折率層は、前記低屈折率層の硬化性組成物を、酸素濃度が0.05%以上1%以下の雰囲気下で、電離放射線照射及び加熱の少なくともいずれかの手段により硬化した硬化膜であり、
前記硬化膜におけるラジカル重合性基の反応率が60%以上であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に反射防止フィルム。
【請求項9】
偏光板の表面保護フィルムのうち少なくとも一方が、請求項1から8のいずれか1項に記載の反射防止フィルムであることを特徴とする偏光板。
【請求項10】
偏光板の表面保護フィルムのうち一方が、請求項1から8のいずれか1項に記載の反射防止フィルムであり、
他方の表面保護フィルムが、偏光膜と貼り合せる面とは反対側の面に光学異方性層を有する光学補償フィルムであることを特徴とする偏光板。
【請求項11】
請求項1から8のいずれか1項に記載の反射防止フィルム、又は請求項9若しくは10に記載の偏光板が画像表示面に配置されていることを特徴とする画像表示装置。
【請求項12】
透明支持体上に高屈折率層および低屈折率層の少なくとも二層の屈折率層が順次積層された反射防止フィルムの製造方法であって、
ラジカル重合性基を有する硬化性化合物、平均粒径が前記低屈折率層の厚みの30%〜100%で、かつ屈折率が1.17〜1.40の中空構造の無機微粒子、及び、酸素スカベンジ能を有する化合物を含み、かつ紫外線硬化型又は電子線硬化型の屈折率が1.20乃至1.50である硬化用組成物を、塗布、乾燥した後、酸素濃度が0.05体積%以上1体積%以下の雰囲気下で電離放射線照射及び加熱の少なくともいずれかの手段により硬化して、前記低屈折率層を形成することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開2006−91276(P2006−91276A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−275059(P2004−275059)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】