説明

受信装置、受信方法、およびプログラム

【課題】受信装置、受信方法、およびプログラムを提供すること。
【解決手段】暗号化されている第1の鍵を該第1の鍵に対応する第2の鍵を利用して復号し、暗号化されているコンテンツのストリーミングデータを該ストリーミングデータに対応する復号された第1の鍵を利用して復号する受信装置であって、1または2以上の前記第2の鍵を記憶する記憶部と、前記第2の鍵の利用履歴に基づいて少なくとも1の第2の鍵を前記記憶部から抽出する抽出部234と、前記抽出部により抽出された前記少なくとも1の第2の鍵を保持するレジスタ244と、前記受信部により受信される前記暗号化されている第1の鍵を前記レジスタに保持されている第2の鍵を利用して復号する鍵復号部と、前記鍵復号部により復号された第1の鍵を利用して前記受信部により受信される前記ストリーミングデータを復号するデータ復号部252とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信装置、受信方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近日、IP(Internet Protocol)ネットワークを介して、コンテンツサーバからユーザが所有する受信機へコンテンツ送信を行なう放送サービスが提案されている。また、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)TR−B14やTR−B15にはコンテンツの保護方法が規定されており、当該保護方法を上記放送サービスに適用することも可能である。なお、上記コンテンツの保護方法は、コンテンツをスクランブル鍵で暗号化し、スクランブル鍵をワーク鍵で暗号化して保護する方法であり、例えば特許文献1に記載されている。
【0003】
当該保護方法を上記放送サービスに適用した場合、受信機が、ユーザにより視聴契約された番組、あるいはチャンネルのストリーミングデータに対応するスクランブル鍵を復号するためのワーク鍵を取得して保持することが想定される。そして、受信機は、あるストリーミングデータを受信した場合、該ストリーミングデータに対応するワーク鍵を保持しているワーク鍵から検索し、検索したワーク鍵を利用して該ストリーミングデータを復号すると考えられる。
【0004】
また、受信機は、番組の変更、あるいはチャンネルの切替えが要求されると、変更後の番組、あるいはチャンネルのストリーミングデータに対応するワーク鍵を検索し、必要に応じて利用するワーク鍵を切替えることが想定される。
【0005】
【特許文献1】特開平7−212355号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ユーザにより視聴契約される番組、あるいはチャンネルの数が増加すると、受信機が保持すべきワーク鍵の数も増加する。また、受信機は、保持するワーク鍵の数が増加すると、所望のワーク鍵を保持しているワーク鍵から検索するために要する時間が長期化する。その結果、番組の変更、あるいはチャンネルの切替要求に対する応答速度が低速化してしまうことが懸念される。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、コンテンツのストリーミングデータを受信してからストリーミングデータが復号されるまでに要する時間を短縮することが可能な、新規かつ改良された受信装置、受信方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、暗号化されている第1の鍵を該第1の鍵に対応する第2の鍵を利用して復号し、暗号化されているコンテンツのストリーミングデータを該ストリーミングデータに対応する復号された第1の鍵を利用して復号する受信装置が提供される。当該受信装置は、前記暗号化されている第1の鍵、該第1の鍵に対応するストリーミングデータ、および前記第2の鍵を受信する受信部と、前記受信部により受信された1または2以上の前記第2の鍵を記憶する記憶部と、前記第2の鍵の利用履歴に基づいて少なくとも1の第2の鍵を前記記憶部から抽出する抽出部と、前記抽出部により抽出された前記少なくとも1の第2の鍵を保持するレジスタと、前記受信部により受信される前記暗号化されている第1の鍵が前記レジスタに保持されている第2の鍵に対応する場合、前記レジスタに保持されている第2の鍵を利用して前記暗号化されている第1の鍵を復号する鍵復号部と、前記鍵復号部により復号された第1の鍵を利用して前記受信部により受信される前記ストリーミングデータを復号するデータ復号部と、を備える。また、前記第2の鍵の利用履歴は前記第2の鍵の各々が利用された利用頻度であって、前記抽出部は利用頻度の高い方から前記少なくとも1の第2の鍵を抽出してもよい。
【0009】
かかる構成においては、抽出部が記憶部から利用頻度の高い第2の鍵を抽出し、抽出された第2の鍵をレジスタが保持する。ここで、利用頻度の高い第2の鍵は、以降に受信部により受信される第1の鍵を復号する際に利用できる可能性が比較的高い。したがって、レジスタが利用頻度の高い第2の鍵を保持しておくことにより、鍵復号部は、受信部によりストリーミングデータが受信された際に記憶部から第2の鍵を検索する必要が生じる場合を抑制できる。その結果、受信部によりストリーミングデータが受信された際に記憶部から第2の鍵を検索する時間、およびレジスタに第2の鍵を保持させる過程を省略できる可能性が向上されるため、コンテンツのストリーミングデータを受信してからストリーミングデータが復号されるまでに要する時間を短縮することができる。
【0010】
当該受信装置は、前記受信部により受信される前記暗号化されている第1の鍵が前記レジスタに保持されている第2の鍵に対応しない場合、前記暗号化されている第1の鍵に対応する第2の鍵を前記記憶部から検索する検索部と、前記第2の鍵の利用履歴に基づいて前記検索部による第2の鍵の検索順序を設定する設定部と、をさらに備えてもよい。また、前記第2の鍵の利用履歴は前記第2の鍵の各々が利用された利用頻度であって、前記設定部は利用頻度の高い第2の鍵から前記検索部により検索されるように設定してもよい。
【0011】
かかる構成においては、レジスタに保持されている第2の鍵が受信部により受信された第1の鍵に対応しない場合、検索部は、設定部により設定された利用頻度の高い第2の鍵から受信部により受信された第1の鍵に対応する第2の鍵を検索する。ここで、利用頻度の高い第2の鍵は、受信部により受信された第1の鍵を復号する際に利用できる可能性が比較的高い。したがって、利用頻度の高い第2の鍵から前記検索部により検索されるように設定部が設定しておくことにより、検索部による第2の鍵の検索速度を高速化することができる。その結果、受信部によりストリーミングデータが受信されてからストリーミングデータが復号されるまでに要する時間の平均値を短縮することができる。
【0012】
前記利用頻度は、前記第2の鍵の各々が利用された回数または時間に関連してもよい。例えば、利用頻度が第2の鍵の各々の利用された回数に関する場合、利用頻度が高い第2の鍵は、利用された回数が多い第2の鍵であってもよい。また、利用頻度が第2の鍵の各々の利用された時間に関する場合、利用頻度が高い第2の鍵は、利用された時間が長い第2の鍵であってもよい。
【0013】
前記受信部は、前記第2の鍵をセキュアに保護された通信路を介して受信してもよい。かかる構成においては、第2の鍵が第三者に傍受されたり改竄されたりする場合を抑制し、正常なストリーミングデータの提供および復号を担保することができる。
【0014】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、暗号化された第1の鍵を前記第1の鍵に対応する第2の鍵を利用して復号し、復号された第1の鍵を利用して前記第1の鍵に対応する暗号化されたコンテンツのストリーミングデータを復号する受信方法が提供される。当該受信方法は、前記第2の鍵を受信するステップと、前記第2の鍵を記憶媒体に記録するステップと、前記第2の鍵の利用履歴に基づいて少なくとも1の第2の鍵を前記記憶媒体から抽出し、抽出した第2の鍵をレジスタに保持させておくステップと、前記第1の鍵および前記第1の鍵に対応する暗号化された前記ストリーミングデータを受信するステップと、前記第1の鍵に対応する第2の鍵が前記レジスタに保持されている場合、前記レジスタに保持されている第2の鍵を利用して前記第1の鍵を復号するステップと、復号された第1の鍵を利用して前記ストリーミングデータを復号するステップと、を含む。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、暗号化されている第1の鍵を該第1の鍵に対応する第2の鍵を利用して復号し、暗号化されているコンテンツのストリーミングデータを該ストリーミングデータに対応する復号された第1の鍵を利用して復号する受信装置であって、前記暗号化されている第1の鍵、該第1の鍵に対応するストリーミングデータ、および前記第2の鍵を受信する受信部と、前記受信部により受信された1または2以上の前記第2の鍵を記憶媒体に記録する記録部と、前記第2の鍵の利用履歴に基づいて少なくとも1の第2の鍵を前記記憶媒体から抽出する抽出部と、前記抽出部により抽出された前記少なくとも1の第2の鍵を保持するレジスタと、前記受信部により受信される前記暗号化されている第1の鍵が前記レジスタに保持されている第2の鍵に対応する場合、前記レジスタに保持されている第2の鍵を利用して前記暗号化されている第1の鍵を復号する鍵復号部と、前記鍵復号部により復号された第1の鍵を利用して前記受信部により受信される前記ストリーミングデータを復号するデータ復号部と、を備える受信装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0016】
かかるプログラムは、例えばCPU、ROMまたはRAMなどを含むコンピュータのハードウェア資源に、上記のような抽出部、鍵復号部およびデータ復号部の機能を実行させることができる。すなわち、当該プログラムを用いるコンピュータを、上述の受信装置として機能させることが可能である。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明にかかる受信装置、受信方法、およびプログラムによれば、コンテンツのストリーミングデータを受信してからストリーミングデータが復号されるまでに要する時間を短縮することできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0019】
また、以下の順序に従って当該「発明を実施するための最良の形態」を説明する。
〔1〕本実施形態にかかるコンテンツ放送システムの概要
〔2〕コンテンツ放送システムを構成するコンテンツサーバの詳細な説明
〔3〕本実施形態の目的
〔4〕コンテンツ放送システムを構成する受信機の詳細な説明
〔4−1〕受信機のハードウェア構成
〔4−2〕受信機の機能
〔4−3〕受信機の動作
〔5〕まとめ
【0020】
〔1〕本実施形態にかかるコンテンツ放送システムの概要
まず、図1を参照して本実施形態にかかるコンテンツ放送システム1について概略的に説明する。
【0021】
図1は、本実施形態にかかるコンテンツ放送システム1の構成を示した説明図である。図1に示したように、コンテンツ放送システム1は、コンテンツサーバ10と、ホームルータ12と、ONU14と、エッジルータ16と、受信機20と、表示装置22と、を備える。
【0022】
コンテンツサーバ10は、複数のチャネルの暗号化されているストリーミングデータを通信網12を介してマルチキャストする。また、コンテンツサーバ10は複数設けられていてもよく、この場合、各コンテンツサーバ10が暗号化されているストリーミングデータをマルチキャストすることが想定される。
【0023】
なお、ストリーミングデータは、あるコンテンツの全体のデータであるコンテンツデータを複数に分割して得られるTS(Transport Packet)パケットであってもよい。また、コンテンツデータは、音楽、講演およびラジオ番組などの音楽データや、映画、テレビジョン番組、ビデオプログラム、写真、文書、絵画および図表などの映像データや、ゲームおよびソフトフェアなどの任意のデータを含む概念である。さらに、通信網12は、CDN(Contents Delivery Network)であってもよい。
【0024】
受信装置の一例である受信機20は、ユーザによるチャネル選択操作を受け付け、ユーザにより選択されたチャネルのストリーミングデータの取得をホームルータ12およびONU(Optical Network Unit)を介してエッジルータ16に要求する。
【0025】
エッジルータ16は、受信機20により要求されたチャネルのストリーミングデータを通信網12にマルチキャストされているストリーミングデータのうちから抽出し、ONU14、ホームルータ12を介して受信機20に送信する。
【0026】
受信機20は、受信した暗号化されているストリーミングデータを、後述のワーク鍵、およびスクランブル鍵を利用して復号し、表示装置22に出力する。表示装置22は、受信機20からの入力に基づいてコンテンツを再生(すなわち、映像の表示、音声の出力、および字幕の表示など)を行なうことができる。
【0027】
なお、図1においては受信機20と表示装置22が分離構成される例を示したが、受信機20および表示装置22は一体構成されてもよい。また、図1においては、再生装置の一例として表示装置22を示したに過ぎず、再生装置は、PC(Personal Computer)、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、PDA(Personal Digital Assistants)、家電機器などの情報処理装置であってもよい。
【0028】
〔2〕コンテンツ放送システムを構成するコンテンツサーバの詳細な説明
続いて、図2を参照し、本実施形態にかかるコンテンツ放送システム1を構成するコンテンツサーバ10について説明する。
【0029】
図2は、コンテンツサーバ10の構成を示した機能ブロック図である。図2に示したように、コンテンツサーバ10は、通信部116と、記憶部120と、エンコーダ124と、スクランブル鍵生成部128と、データ暗号化部132と、ストリームング送信処理部136と、ワーク鍵生成部140と、ECM生成部144と、を備える。
【0030】
通信部116は、外部の通信網12やセキュアに保護された保護通信路18などとのインターフェースである。通信部116は、例えば、コンテンツの暗号化されたストリーミングデータ、ECM、およびワーク鍵などを送信する。
【0031】
記憶部120は、各種データを記憶可能な記憶媒体である。例えば、記憶部120は、コンテンツの全体のデータであるコンテンツデータ、スクランブル鍵、ワーク鍵などを記憶することができる。このような記憶部120は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、ハードディスクおよび円盤型磁性体ディスクなどの磁気ディスクや、CD−R(Compact Disc Recordable)/RW(ReWritable)、DVD−R(Digital Versatile Disc Recordable)/RW/+R/+RW/RAM(Ramdam Access Memory)およびBD(Blu−Ray Disc(登録商標))―R/BD−REなどの光ディスクや、MO(Magneto Optical)ディスクなどの記憶媒体であってもよい。
【0032】
エンコーダ124は、記憶部120に記憶されているコンテンツデータをエンコードする。例えば、エンコーダ124は、コンテンツデータのうち、音声データをMP3(MPEG1 Layer−3)、AAC(Advanced Audio Codec)、LPCM(Linear PCM)、WMA9(Windows Media Audio9)、ATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Coding)またはATRAC3などにエンコードし、画像データをJPEG(Joint Photographic coding Experts Group)、MPEG(Moving Picture Experts Group)1、MPEG2またはMPEG4などにエンコードしてもよい。
【0033】
スクランブル鍵生成部128は、コンテンツデータを暗号化するための第1の鍵としてのスクランブル鍵(Ks)を生成する。かかるスクランブル鍵は、コンテンツのチャンネル、あるいは番組ごとに異なり、一定時間が経過する度に変更されてもよい。
【0034】
データ暗号化部132は、エンコーダ124によりエンコードされたコンテンツデータを、スクランブル鍵生成部128により生成されたスクランブル鍵を利用してエンコードする。
【0035】
ストリーミング送信処理部136は、データ暗号化部132により暗号化されたコンテンツデータを、ストリーミングデータとして送信するための処理を行う。例えば、ストリーミング送信処理部136は、データ暗号化部132により暗号化されたコンテンツデータを、TSパケットに分割して通信部116に送信させてもよい。
【0036】
ワーク鍵生成部140は、スクランブル鍵を暗号化するための第2の鍵としてのワーク鍵を生成する。かかるワーク鍵は、例えば複数のチャネルのコンテンツデータを暗号化するためのスクランブル鍵に対して共通に利用されてもよい。また、ワーク鍵は、該ワーク鍵を利用する必要のあるコンテンツの視聴契約をしたユーザの受信機20へ、保護通信路18を介して送信される。なお、保護通信路18としては、SSL(Secure Socket Layer)や、TSL(Transport Layer Security)などがあげられるが、ワーク鍵の保護が可能であれば他の技術であってもよい。
【0037】
また、ワーク鍵生成部140は、ワーク鍵の有効期限を、ワーク鍵と併せて通信部116に送信させる。
【0038】
ECM生成部144は、スクランブル鍵生成部128により生成されたスクランブル鍵を、ワーク鍵生成部140により生成されたワーク鍵を利用して暗号化する。そして、暗号化したスクランブル鍵を含むECMを生成し、通信部116に当該ECMを送信させる。以下、図3を参照して当該ECMに含まれる情報について説明する。
【0039】
図3は、ECMの内容を示した説明図である。図3に示したように、ECM(Entitlement Control Message)には、プロトコルバージョン(Protocol version)、スクランブル鍵、ワーク鍵ID、ティアビット列、現在日時、および出力制御情報などが含まれる。
【0040】
スクランブル鍵は、上述した通り、コンテンツデータを暗号化、および復号するための鍵である。かかるスクランブル鍵には、oddとevenがある。ワーク鍵IDは、当該ECMを暗号化した、および復号するためのワーク鍵を示す識別情報である。なお、ECMのうちでプロトコルバージョンおよびワーク鍵IDは暗号化されておらず、スクランブル鍵、ティアビット列、現在日時、および出力制御情報は暗号化されていてもよい。
【0041】
ティアビット列は、当該ECMを受信する受信機20のユーザが視聴契約したチャンネル、サービス、あるいは番組を示すビット列である。例えば、ティアビット列において、ユーザにより視聴契約されたチャンネル、サービス、あるいは番組に対応するビット位置に1が記載されてもよい。現在日時は、例えば当該ECMが生成された時刻を示してもよい。出力制御情報は、信号出力制限や、コピー制限に関する情報である。
【0042】
〔3〕本実施形態の目的
以上説明したように、コンテンツサーバ10は、コンテンツの暗号化されたストリーミングデータ、ECMおよびワーク鍵を送信する。続いて、受信機20の動作を簡単に説明した後に、本実施形態の目的を説明する。
【0043】
受信機20は、視聴契約をしたコンテンツに対応するワーク鍵を事前に受信して記憶媒体に保持している。そして、受信機20は、コンテンツの暗号化されたストリーミングデータおよびECMを受信すると、ECMに記載されているワーク鍵IDの示すワーク鍵を記憶媒体から抽出し、抽出したワーク鍵を利用してECMに含まれるスクランブル鍵を復号する。
【0044】
その後、受信機20は、復号したスクランブル鍵を利用して暗号化されているストリーミングデータを復号し、出力する。
【0045】
ここで、本実施形態に関連する受信機は、番組の変更、あるいはチャンネルの切替えが要求されると、変更後の番組、あるいはチャンネルのストリーミングデータに対応するワーク鍵を記憶媒体から検索し、必要に応じて利用するワーク鍵を切替えることが想定される。
【0046】
しかし、ユーザにより視聴契約される番組、あるいはチャンネルの数が増加すると、本実施形態に関連する受信機が記憶媒体に保持すべきワーク鍵の数も増加する。また、本実施形態に関連する受信機は、保持するワーク鍵の数が増加すると、所望のワーク鍵を記憶媒体から検索するために要する時間が長期化する。その結果、番組の変更、あるいはチャンネルの切替要求に対する応答速度が低速化してしまうことが懸念される。
【0047】
そこで、上記のような事情に鑑みて本実施形態にかかる受信機20を創作するに至った。本実施形態にかかる受信機20によれば、コンテンツのストリーミングデータを受信してからストリーミングデータが復号されるまでに要する時間を短縮することができる。以下、当該受信機20について詳細に説明する。
【0048】
〔4〕コンテンツ放送システムを構成する受信機の詳細な説明
〔4−1〕受信機のハードウェア構成
図4は、受信機20のハードウェア構成を示したブロック図である。受信機20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、ホストバス204と、ブリッジ205と、外部バス206と、インタフェース207と、入力装置208と、出力装置210と、ストレージ装置(HDD)211と、ドライブ212と、通信装置215とを備える。
【0049】
CPU201は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って管理サーバ20内の動作全般を制御する。また、CPU201は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM202は、CPU201が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM203は、CPU201の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス204により相互に接続されている。
【0050】
ホストバス204は、ブリッジ205を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス206に接続されている。なお、必ずしもホストバス204、ブリッジ205および外部バス206を分離構成する必要はなく、一のバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0051】
入力装置208は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイク、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU201に出力する入力制御回路などから構成されている。受信機20のユーザは、該入力装置208を操作することにより、受信機20に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0052】
出力装置210は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Display)装置およびランプなどの表示装置と、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置で構成される。出力装置210は、例えば、再生されたコンテンツを出力する。具体的には、表示装置は再生された映像データ等の各種情報をテキストまたはイメージで表示する。一方、音声出力装置は、再生された音声データ等を音声に変換して出力する。なお、本実施形態にかかる受信機20は、当該出力装置210を備えていなくてもよい。
【0053】
ストレージ装置211は、本実施形態にかかる受信機20の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置211は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。ストレージ装置211は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置211は、ハードディスクを駆動し、CPU201が実行するプログラムや各種データを格納する。また、このストレージ装置211には、後述のワーク鍵が記録される。
【0054】
ドライブ212は、記憶媒体用リーダライタであり、受信機20に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ212は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体24に記録されている情報を読み出して、RAM203に出力する。
【0055】
通信装置215は、例えば、通信網12に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。また、通信装置215は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、ワイヤレスUSB対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。この通信装置215は、コンテンツサーバ10との間で、通信網12を介して、コンテンツのストリ−ミングデータ、ECM、およびワーク鍵などの各種データを送受信する。
【0056】
〔4−2〕受信機の機能
続いて、図5および図6を参照して本実施形態にかかる受信機20の機能について説明する。
【0057】
図5は、本実施形態にかかる受信機20の構成を示した機能ブロック図である。図5に示したように、受信機20は、通信部216と、入力部220と、表示画面生成部224と、要求部228と、管理部230と、ワーク鍵記憶部240と、レジスタ244と、スクランブル鍵復号部248と、データ復号部252と、デコーダ256と、を備える。
【0058】
通信部216は、外部の通信網12、コンテンツサーバ10、エッジルータ16などとのインターフェースであって、各種データを送受信する受信部、あるいは送信部としての機能を有する。
【0059】
入力部220は、受信機20のユーザによってデータ入力や指示入力が行なわれる。例えば、入力部220は、ユーザが視聴を所望する番組、あるいはチャネルが入力されたり、ユーザによるコンテンツ視聴に関する一連の契約のためのデータが入力される。
【0060】
表示画面生成部224は、入力部220へのユーザからの入力に応じ、表示装置22に表示させるための各種表示画面を生成する。例えば、表示画面生成部224は、入力部220に視聴契約の要求が入力されると、視聴契約のための表示画面を生成する。また、表示画面生成部224は、EPG(Electronic Program Guide)を生成し、表示装置22に表示させることもできる。
【0061】
要求部228は、入力部220へのユーザからの入力に応じ、コンテンツサーバ10やエッジルータ16に各種要求を行なう。例えば、要求部228は、入力部220へある番組、あるいはチャネルの視聴要求が入力された場合、エッジルータ16に該番組、あるいはチャネルのストリーミングデータの抽出、および中継を要求する。また、要求部228は、入力部220へある番組、あるいはチャネルの視聴契約要求が入力されると、コンテンツサーバ10に該番組、あるいはチャネルの契約および対応するワーク鍵の送信を要求してもよい。
【0062】
ワーク鍵記憶部240は、通信部216が保護通信路18を介して受信したワーク鍵を記憶する記憶部としての機能を有する。ワーク鍵記憶部240は、コンテンツサーバ10の記憶部120と同様に、EEPROM、EPROMなどの不揮発性メモリや、ハードディスクおよび円盤型磁性体ディスクなどの磁気ディスクや、CD−R/RW、DVD−R/RW/+R/+RW/RAMおよびBD(Blu−Ray Disc(登録商標))―R/BD−REなどの光ディスクや、MO(Magneto Optical)ディスクなどの記憶媒体であってもよい。また、ワーク鍵記憶部240は、外部の記憶装置であってもよい。
【0063】
管理部230は、検索順序設定部232、抽出部234、判断部236、および検索部238を備え、ワーク鍵に関する管理、あるいは処理を行う。
【0064】
検索順序設定部232は、ワーク鍵の利用履歴に基づいて、ワーク鍵の検索順序を設定する設定部としての機能を有する。例えば、検索順序設定部232は、ワーク鍵ごとの利用回数、または利用時間などの利用頻度が高い順にワーク鍵が検索されるように設定してもよい。
【0065】
図6は、検索順序設定部232により検索順序が設定されたワーク鍵の具体例を示した説明図である。図6に示したように、各ワーク鍵には、ワーク鍵IDと、ティアビット列と、有効期限と、利用頻度が対応付けられている。
【0066】
ワーク鍵IDが「000100101」、および「0001000102」であるワーク鍵の利用頻度が「高」であるため、検索順序設定部232は上記2のワーク鍵が早期に検索されるよう設定している。
【0067】
そして、ワーク鍵IDが「000200105」、および「0002000106」であるワーク鍵の利用頻度が「中」である。したがって、検索順序設定部232は上記2のワーク鍵が、ワーク鍵IDが「000100101」、および「0001000102」であるワーク鍵に続いて検索されるよう設定している。
【0068】
さらに、ワーク鍵IDが「000200203」、および「0002000204」であるワーク鍵の利用頻度が「低」である。したがって、検索順序設定部232は上記2のワーク鍵が、ワーク鍵IDが「000200105」、および「0002000106」であるワーク鍵に続いて検索されるよう設定している。
【0069】
抽出部234は、検索順序設定部232に設定された検索順序の早い方から順に所定数のワーク鍵を抽出し、レジスタ244に保持させる。ここで、所定数は、レジスタ244が保持可能なワーク鍵の数であってもよい。なお、抽出部234は、有効期限の切れているワーク鍵がレジスタ244に保持されないようにしてもよい。
【0070】
通信部216により暗号化されたストリーミングデータおよびECMが受信されると、スクランブル鍵復号部248はECMに含まれる暗号化されているスクランブル鍵をレジスタ244に保持されているワーク鍵を利用して復号する。すなわち、スクランブル鍵復号部248は鍵復号部としての機能を有する。
【0071】
ここで、暗号化されているスクランブル鍵に対応するワーク鍵がレジスタ244に保持されていれば、スクランブル鍵復号部248は直ちにスクランブル鍵の復号を行なうことができる。したがって、上記のように抽出部234が利用頻度が高いワーク鍵をレジスタ244に保持させておくことにより、ストリーミングデータが受信されてからストリーミングデータが復号されるまでに要する時間を短縮できる可能性が向上される。
【0072】
一方、暗号化されているスクランブル鍵に対応するワーク鍵がレジスタ244に保持されていなければ、検索部238が検索順序設定部232により設定された検索順序でワーク鍵をワーク鍵記憶部240から検索する。ここで、検索順序設定部232はワーク鍵の利用頻度に基づいて検索順序を設定しているため、暗号化されているスクランブル鍵に対応するワーク鍵が早期に検索される可能性が高い。その結果、さらにストリーミングデータが受信されてからストリーミングデータが復号されるまでに要する時間の平均値を短縮することができる。
【0073】
なお、判断部236は、ワーク鍵の有効期限の判断や、スクランブル鍵に対応するワーク鍵がレジスタ244に保持されているか否かなどの各種判断を行なってもよい。
【0074】
その他、管理部230は、アイドルタイムに、ワーク鍵記憶部240において有効期限の切れているワーク鍵のステータスを「利用負荷」にし、検索対象から除外してもよい。また、管理部230は、CAS(Conditional Access System)やDRM(Digital Rights Management)の管理を行なってもよい。また、ワーク鍵をワーク鍵記憶部240に記録する記録部としての機能を有していてもよい。
【0075】
また、上記では検索順序設定部232が、ワーク鍵の利用頻度に基づいて検索順序を設定する例を説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、検索順序設定部232は、ユーザの嗜好情報や現在の時間帯などの任意の基準に基づいて検索順序を設定してもよい。
【0076】
データ復号部252は、スクランブル鍵復号部248により復号されたスクランブル鍵を利用し、通信部216により受信される暗号化されているストリーミングデータを復号する。
【0077】
デコーダ256は、データ復号部252により復号されたストリーミングデータをデコードし、表示装置22に出力する。その結果、表示装置22におけるコンテンツの再生が実現される。
【0078】
なお、コンテンツの保護のため、管理部230と、ワーク鍵記憶部240と、レジスタ244と、スクランブル鍵復号部248と、データ復号部252は、耐ダンパ性などを有し、セキュアに保護されていてもよい。
【0079】
〔4−3〕受信機の動作
以上、本実施形態にかかる受信機20の機能を説明した。続いて、図7および図8を参照して受信機20において実行される受信方法を説明する。
【0080】
図7は、番組、あるいはチャンネルの視聴契約が行なわれるまでの流れを示したフローチャートである。図7に示したように、まず、入力部220にユーザから視聴契約要求が入力されると、表示画面生成部224は視聴契約のための表示画面を生成し、表示装置22に表示させる(S304)。
【0081】
続いて、ユーザにより視聴契約するチャンネルが選択されると、要求部228がコンテンツサーバ10に対して契約を要求し、契約が締結される(S308)。その後、契約が締結されたチャンネルに対応するワーク鍵をコンテンツサーバ10から通信部216が受信し、ワーク鍵記憶部240に記録される。
【0082】
図8は、本実施形態にかかる受信機20において実行されるストリーミングデータの受信方法の流れを示したフローチャートである。図8に示したように、まず、入力部220を介してユーザにより視聴契約済みのチャンネルが選択されると(S404)、受信機20は、当該チャンネルのコンテンツのストリーミングデータ、およびECMの受信を開始する(S408)。
【0083】
続いて、判断部236が、ECMに含まれるワーク鍵IDと、レジスタ244に保持されているワーク鍵のワーク鍵IDの双方が一致するか否かを判断する(S412)。双方のワーク鍵IDが一致しないと判断部236により判断されると、検索部238がECMに含まれるワーク鍵IDの示すワーク鍵をワーク鍵記憶部240から検索し、レジスタ244に保持させる(S416)。
【0084】
一方、S412において双方のワーク鍵IDが一致すると判断部236により判断された場合、およびS416の処理の後、管理部230はレジスタ244に保持されているワーク鍵が利用可能な状態であることを確認する(S420)。その後、スクランブル鍵復号部248は、ECMに含まれるスクランブル鍵をレジスタ244に保持されているワーク鍵を利用して復号する(S424)。
【0085】
さらに、データ復号部252は、スクランブル鍵復号部248により復号されたスクランブル鍵を利用し、コンテンツの暗号化されているストリーミングデータを復号して再生する(S428)。
【0086】
その後、検索順序設定部232は、スクランブル鍵復号部248が利用したワーク鍵の利用頻度を更新する(S432)。そして、検索順序設定部232は、更新された利用頻度に基づいてワーク鍵の検索順序を更新する。
【0087】
また、管理部230は、必要に応じ、利用頻度または検索順序に基づいてレジスタ244に保持させるワーク鍵を更新する(S436)。その後、ユーザにより視聴停止要求が入力されると(S440)、受信機20は視聴終了処理を行う(S444)。
【0088】
〔5〕まとめ
以上説明したように、本実施形態においては、抽出部234が記憶部から利用頻度の高いワーク鍵を抽出し、抽出された第2の鍵をレジスタ244が保持する。ここで、利用頻度の高いワーク鍵は、以降に通信部216により受信されるスクランブル鍵を復号する際に利用できる可能性が比較的高い。したがって、レジスタ244が利用頻度の高いワーク鍵を保持しておくことにより、スクランブル鍵復号部248は、通信部216によりストリーミングデータが受信された際にワーク鍵記憶部240からワーク鍵を検索する必要が生じる場合を抑制できる。その結果、通信部216によりストリーミングデータが受信された際にワーク鍵記憶部240からワーク鍵を検索する時間、およびレジスタ244にワーク鍵を保持させる過程を省略できる可能性が向上される。したがって、本実施形態にかかる受信機20は、コンテンツのストリーミングデータを受信してからストリーミングデータが復号されるまでに要する時間を短縮することができる。また、受信するチャンネルの切り替えをユーザにより要求された場合、本実施形態にかかる受信機20は従来より高い応答性でチャンネルの切り替えを行なうことができる。
【0089】
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0090】
例えば、本明細書の受信機20の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、受信機20の処理における各ステップは、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)を含んでもよい。
【0091】
また、受信機20に内蔵されるCPU201、ROM202およびRAM203などのハードウェアを、上述した受信機20の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。また、図5の機能ブロック図で示したそれぞれの機能ブロックをハードウェアで構成することで、一連の処理をハードウェアで実現することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本実施形態にかかるコンテンツ放送システム1の構成を示した説明図である。
【図2】コンテンツサーバ10の構成を示した機能ブロック図である。
【図3】ECMの内容を示した説明図である。
【図4】受信機20のハードウェア構成を示したブロック図である。
【図5】本実施形態にかかる受信機20の構成を示した機能ブロック図である。
【図6】検索順序設定部232により検索順序が設定されたワーク鍵の具体例を示した説明図である。
【図7】番組、あるいはチャンネルの視聴契約が行なわれるまでの流れを示したフローチャートである。
【図8】本実施形態にかかる受信機において実行されるストリーミングデータの受信方法の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0093】
10 コンテンツサーバ
16 エッジルータ
20 受信機
22 表示装置
216 通信部
230 管理部
232 検索順序設定部
234 抽出部
238 検索部
244 レジスタ
248 スクランブル鍵復号部
252 データ復号部
256 デコーダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
暗号化されている第1の鍵を該第1の鍵に対応する第2の鍵を利用して復号し、暗号化されているコンテンツのストリーミングデータを該ストリーミングデータに対応する復号された第1の鍵を利用して復号する受信装置であって:
前記暗号化されている第1の鍵、該第1の鍵に対応するストリーミングデータ、および前記第2の鍵を受信する受信部と;
前記受信部により受信された1または2以上の前記第2の鍵を記憶する記憶部と;
前記第2の鍵の利用履歴に基づいて少なくとも1の第2の鍵を前記記憶部から抽出する抽出部と;
前記抽出部により抽出された前記少なくとも1の第2の鍵を保持するレジスタと;
前記受信部により受信される前記暗号化されている第1の鍵が前記レジスタに保持されている第2の鍵に対応する場合、前記レジスタに保持されている第2の鍵を利用して前記暗号化されている第1の鍵を復号する鍵復号部と;
前記鍵復号部により復号された第1の鍵を利用して前記受信部により受信される前記ストリーミングデータを復号するデータ復号部と;
を備えることを特徴とする、受信装置。
【請求項2】
前記第2の鍵の利用履歴は前記第2の鍵の各々が利用された利用頻度であって、
前記抽出部は利用頻度の高い方から前記少なくとも1の第2の鍵を抽出することを特徴とする、請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記受信部により受信される前記暗号化されている第1の鍵が前記レジスタに保持されている第2の鍵に対応しない場合、前記暗号化されている第1の鍵に対応する第2の鍵を前記記憶部から検索する検索部と;
前記第2の鍵の利用履歴に基づいて前記検索部による第2の鍵の検索順序を設定する設定部と;
をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の受信装置。
【請求項4】
前記第2の鍵の利用履歴は前記第2の鍵の各々が利用された利用頻度であって、
前記設定部は利用頻度の高い第2の鍵から前記検索部により検索されるように設定することを特徴とする、請求項3に記載の受信装置。
【請求項5】
前記利用頻度は、前記第2の鍵の各々が利用された回数または時間に関することを特徴とする、請求項4に記載の受信装置。
【請求項6】
前記受信部は、前記第2の鍵をセキュアに保護された通信路を介して受信することを特徴とする、請求項1に記載の受信装置。
【請求項7】
暗号化されている第1の鍵を前記第1の鍵に対応する第2の鍵を利用して復号し、復号された第1の鍵を利用して前記第1の鍵に対応する暗号化されたコンテンツのストリーミングデータを復号する受信方法であって:
前記第2の鍵を受信するステップと;
前記第2の鍵を記憶媒体に記録するステップと;
前記第2の鍵の利用履歴に基づいて少なくとも1の第2の鍵を前記記憶媒体から抽出し、抽出した第2の鍵をレジスタに保持させておくステップと;
前記第1の鍵および前記第1の鍵に対応する暗号化された前記ストリーミングデータを受信するステップと;
前記第1の鍵に対応する第2の鍵が前記レジスタに保持されている場合、前記レジスタに保持されている第2の鍵を利用して前記第1の鍵を復号するステップと;
復号された第1の鍵を利用して前記ストリーミングデータを復号するステップと;
を含むことを特徴とする、受信方法。
【請求項8】
コンピュータを、
暗号化されている第1の鍵を該第1の鍵に対応する第2の鍵を利用して復号し、暗号化されているコンテンツのストリーミングデータを該ストリーミングデータに対応する復号された第1の鍵を利用して復号する受信装置であって、
前記暗号化されている第1の鍵、該第1の鍵に対応するストリーミングデータ、および前記第2の鍵を受信する受信部と;
前記受信部により受信された1または2以上の前記第2の鍵を記憶媒体に記録する記録部と;
前記第2の鍵の利用履歴に基づいて少なくとも1の第2の鍵を前記記憶媒体から抽出する抽出部と;
前記抽出部により抽出された前記少なくとも1の第2の鍵を保持するレジスタと;
前記受信部により受信される前記暗号化されている第1の鍵が前記レジスタに保持されている第2の鍵に対応する場合、前記レジスタに保持されている第2の鍵を利用して前記暗号化されている第1の鍵を復号する鍵復号部と;
前記鍵復号部により復号された第1の鍵を利用して前記受信部により受信される前記ストリーミングデータを復号するデータ復号部と;
を備える受信装置として機能させるための、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−118092(P2009−118092A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−287789(P2007−287789)
【出願日】平成19年11月5日(2007.11.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】