説明

可動式間仕切り及び可動式間仕切り組立体

【課題】 優れた防火性能を発揮することのできる可動式間仕切り及び可動式間仕切り組立体を提供する。
【解決手段】 略矩形状に形成されるパネルであって、端面部の略全長にわたって厚さ方向に段差が形成された第1のパネル111と;略矩形状に形成されるパネルであって、端面部の全長にわたって厚さ方向に段差が形成され、当該端面部が第1のパネルの端面部と対向したとき、段差と第1のパネルの段差とが嵌合するように配設される第2のパネル112と;第1のパネル111と第2のパネル112とを相対的に回動可動に連結する連結手段120と;加熱膨張性を有し、第1のパネル111の端面部又は第2のパネル112の端面部の略全長にわたって形成される溝に充填される第1の充填材130とを備え、第1のパネル又は第2のパネルは、一方の表面を形成する木製の第1の表面材を有する可動式間仕切り及び可動式間仕切り組立体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可動式間仕切り及び可動式間仕切り組立体に関し、特に優れた防火性能を発揮することのできる可動式間仕切り及び可動式間仕切り組立体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から可動式間仕切りを備えた可動式間仕切り組立体として、例えば、アルミや鉄などの金属製の可動式間仕切りを備えるガレージドアがあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、以上のような従来のガレージドアでは、例えば、可動式間仕切りとして木製の間仕切りを用いる場合に、十分な防火性能を得ることができないことがあることから、優れた防火性能を発揮することのできる可動式間仕切り及び可動式間仕切り組立体が望まれていた。
【0004】
そこで本発明は、優れた防火性能を発揮することのできる可動式間仕切り及び可動式間仕切り組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による可動式間仕切りは、例えば図1に示すように、略矩形状に形成されるパネルであって、端面部111aの略全長にわたって厚さ方向に段差111bが形成された第1のパネル111と;略矩形状に形成されるパネルであって、端面部112aの全長にわたって厚さ方向に段差112bが形成され、当該端面部112aが第1のパネル111の端面部111aと対向したとき、段差112bと第1のパネル111の段差111bとが嵌合するように配設される第2のパネル112と;第1のパネル111と第2のパネル112とを相対的に回動可動に連結する連結手段120と;加熱膨張性を有し、第1のパネル111の端面部111a又は第2のパネル112の端面部112aの略全長にわたって形成される溝130aに充填される第1の充填材130とを備え;第1のパネル111又は第2のパネル112は、一方の表面を形成する木製の第1の表面材161を有するように構成される。
【0006】
このように構成すると、第1のパネル又は第2のパネルは、一方の表面を形成する木製の第1の表面材を有し、第1のパネルは、連結手段によって、第2のパネルと端面部が対向したとき、段差同士が嵌合するように回動可能に連結される。さらに、第1のパネル又は第2のパネルの対向する端面部に形成される溝に、加熱膨張性を有する第1の充填材が充填されるので、優れた防火性能を発揮することのできる可動式間仕切りを提供することができる。
【0007】
また請求項2に記載のように、請求項1に記載の可動式間仕切りでは、例えば図1に示すように、対向して嵌合する部分は、相じゃくり構造をなすように構成してもよい。
【0008】
このように構成すると、対向して嵌合する部分が相じゃくり構造であるため、例えば、炎が当該対向して嵌合する部分を介して、可動式間仕切りの一方の面側から他方の面側に突き抜け難くすることができる。
【0009】
また請求項3に記載のように、請求項1又は請求項2に記載の可動式間仕切りでは、例えば図1に示すように、第1のパネル111又は第2のパネル112は、略鉛直方向に立てた状態となるように配設され、第1の充填材130は、第1のパネル111又は第2のパネル112の嵌合する部分の鉛直方向上側の面111aに充填されるように構成してもよい。
【0010】
このように構成すると、第1の充填材が充填される溝に、例えば、可燃性の塵やごみが溜まって、当該塵やごみが燃えることで、炎を可動式間仕切りの一方の面側から他方の面側に伝えやすくする危険性を減少させることができる。
【0011】
また請求項4に記載のように、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の可動式間仕切りでは、例えば図1に示すように、第1のパネル111又は第2のパネル112は、難燃性の合板によって形成される第2の表面材160と、第1の表面材161と第2の表面材160との間に配設され、当該第1の表面材161及び当該第2の表面材160を補強する補強材162とを有し、第1の表面材161には、ホウ酸化合物、アンモニウム化合物及びリン酸化合物を含む防火難燃剤が塗布されるように構成してもよい。
【0012】
このように構成すると、第1のパネル又は第2のパネルは、第1の表面材がホウ酸化合物、アンモニウム化合物及びリン酸化合物を含む防火難燃剤が塗布された材料、第2の表面材が難燃性の合板で形成されるので、さらに優れた防火性能を発揮することができる。
【0013】
また請求項5に記載のように、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の可動式間仕切りでは、例えば図1に示すように、第1の充填材130は、水不溶性で膨張性の鉱物粒と、ハロゲンを含まないバインダーであって熱可塑性又は熱硬化性であるバインダーと、リン含有難燃剤とを含む可撓性の固体防火シーリング組成物であるものとしてもよい。
【0014】
このように構成すると、第1の充填材130は、水不溶性で膨張性の鉱物粒と、ハロゲンを含まないバインダーであって熱可塑性又は熱硬化性であるバインダーと、リン含有難燃剤とを含む可撓性の固体防火シーリング組成物によって形成されるので、加熱された際に瞬時に膨張する。したがって、より確実に、炎が可動式間仕切りの一方の面側から他方の面側に突き抜け難くすることができる。
【0015】
また請求項6に記載のように、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の可動式間仕切りでは、例えば図1に示すように、第1のパネル111又は第2のパネル112を複数備えるように構成してもよい。
【0016】
このように構成すると、2枚のパネルの相対的な回動の半径を小さくすることができるので、可動式間仕切りの汎用性が高まる。
【0017】
上記目的を達成するために、請求項7に係る発明による可動式間仕切り組立体は、例えば図2に示すように、第1のパネル111又は第2のパネル112の対向する端面部111a、112bと交差する縁部にローラ170が配設された請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の可動式間仕切り100と;ローラ170をガイドして可動式間仕切り100の移動を案内する案内部210、220とを備え;可動式間仕切り100は、全体として略矩形状に形成され、略矩形状の3辺の縁部に形成される第1の当接部180(例えば、図1参照)が案内部210、220が配設される固定部300と当接し、略矩形状の残りの1辺の縁部に形成される第2の当接部181(例えば、図1参照)が地面310と当接して空間を間仕切るように構成され、第1の当接部180(例えば、図1参照)は、固定部300と第1のパネル111又は第2のパネル112との間に配設され、加熱膨張性を有する第2の充填材140を含んで構成され、第2の当接部181は、地面310と第1のパネル111又は第2のパネル112との間に配設され、加熱膨張性を有する第3の充填材150を含んで構成される。
【0018】
このように構成すると、可動式間仕切りは、案内部によってローラをガイドされて移動を案内され、第1の当接部と案内部が配設される固定部とが当接し、第2の当接部と地面とが当接することで空間を間仕切る。さらに、第1の当接部は、固定部と第1のパネル又は第2のパネルとの間に配設され、加熱膨張性を有する第2の充填材を含んで構成され、第2の当接部は、地面と第1のパネル又は第2のパネルとの間に配設され、加熱膨張性を有する第3の充填材を含んで構成されるので、優れた防火性能を発揮することのできる可動式間仕切り組立体を提供することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように本発明によれば、略矩形状に形成されるパネルであって、端面部の略全長にわたって厚さ方向に段差が形成された第1のパネルと、略矩形状に形成されるパネルであって、端面部の全長にわたって厚さ方向に段差が形成され、当該端面部が第1のパネルの端面部と対向したとき、段差と第1のパネルの段差とが嵌合するように配設される第2のパネルと、第1のパネルと第2のパネルとを相対的に回動可動に連結する連結手段と、加熱膨張性を有し、第1のパネルの端面部又は第2のパネルの端面部の略全長にわたって形成される溝に充填される第1の充填材とを備え、第1のパネル又は第2のパネルは、一方の表面を形成する木製の第1の表面材を有するように構成されるので、優れた防火性能を発揮することのできる可動式間仕切りを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0021】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る可動式間仕切りとしてパネル組立体100の構成を示す図である。(a)は部分分解斜視図、(b)は水平部分断面図、(c)は鉛直部分断面図、(d)は後述する第2の充填材140を含む部分詳細断面図、(e)は後述する第1の充填材130を含む部分詳細断面図、(f)は後述する第3の充填材150を含む部分詳細断面図である。
【0022】
なお、パネル組立体100は、典型的には、空間を間仕切るものであり、空間を間仕切った際(後述する図2参照)に、略鉛直方向に立てた状態となるように配設されるが、これに限らず、鉛直方向に対して傾きを有した状態あるいは略水平となるように配設してもよい。本実施の形態では、略鉛直方向に立てた状態となるように配設するものとして説明する。なお、図1(b)乃至(f)は、パネル組立体100が略鉛直方向に立てた状態を図示している。すなわち、図1(b)では、紙面に向かって垂直な方向が鉛直方向、図1(c)乃至(f)では、紙面に向かって上下方向が鉛直方向となる。
【0023】
パネル組立体100は、図1(c)に示すように、略矩形状(図1(a)参照)に形成されるパネルであって、端面部111aの略全長にわたって厚さ方向に段差111bが形成された第1のパネルとしてのパネル111と、略矩形状に形成されるパネルであって、端面部112aの全長にわたって厚さ方向に段差112bが形成され、当該端面部112aがパネル111の端面部111aと対向したとき、当該段差112bとパネル111の段差111bとが嵌合するように配設される第2のパネルとしてのパネル112と、パネル111とパネル112とを相対的に回動可動に連結する連結手段としての蝶番120と、加熱膨張性を有し、パネル111又はパネル112の端面部、本実施の形態では、パネル111の端面部111aの略全長にわたって形成される溝130aに充填される第1の充填材130とを備える。
【0024】
なお、パネル組立体100は、典型的には、複数のパネルが蝶番120を介して回動可能に連結されることによって一連状に形成される。例えば、後述する本発明の第2の実施の形態に係る可動式間仕切り組立体としてガレージドア200(図2参照)に用いられる場合には、パネル組立体100は、4枚のパネル111、112、113(図2参照)、114を含んで構成される。これにより、ガレージドア200(図2参照)を容易に設置することができ、また、後述するようにパネル組立体100が方向を変えながら移動する場合に、パネルの回動半径が短くなり、方向の転換に要する距離が短くて済むため、汎用性が高い。本実施の形態では、パネル組立体100は、4枚のパネル111、112、113(図2参照)、114を含んで構成されるものとして説明する。
【0025】
なお、4枚のパネル111、112、113(図2参照)、114は、第1のパネルと第2のパネルとを特に区別する必要はなく、要するに、端面部が対向しあう2枚のパネルの一方が第1のパネル、他方が第2のパネルとなる。言い換えれば、例えば、パネル111を第1のパネルとすれば、パネル112が第2のパネル、パネル112を第1のパネルとすれば、パネル113が第2のパネル、という関係になると考えればよい。さらに、4枚のパネル111、112、113、114は、個別に説明する必要のない場合は単にパネル110と記載する。さらに、以下の図1での説明では、説明を分かり易くするため、パネル113(図2参照)の図示を省略してある。
【0026】
図1(a)は、1枚のパネル110の部分分解斜視図である。パネル110は、本実施の形態では、空間を間仕切った際(図2参照)に、長辺方向が略水平となるように略長方形状に形成される。互いに対向する2枚のパネル110の端面部、例えば、2枚のパネルがそれぞれ、パネル111(図1(c)参照)とパネル112(図1(c)参照)である場合の端面部111a、112a(図1(c)参照)は、当該長辺の端面部である。パネル110は、主として木製であり、難燃性の合板によって形成される第2の表面材としての内表面材160と、ホウ酸化合物、アンモニウム化合物及びリン酸化合物を含む防火難燃剤が塗布されている第1の表面材としての外表面材161と、内表面材160と外表面材161との間に配設され、内表面材160と外表面材161を補強する補強材としての枠組立体162とを含んで構成される。典型的には、パネル110は、図2で後述するように、屋外と屋内を間仕切るように設置される際には、内表面材160が屋内側、外表面材161が屋外側となるように配設される。なお、以下の説明では、特に断りのない限り、パネル110の長辺方向は、空間を間仕切った際(図2参照)に略水平となる方向として説明する。
【0027】
枠組立体162は、木製の角材によって形成され、互いに略平行に配設される2本の縦部材162a、162bと、同じく木製の角材によって形成され、縦部材162a、162bに対して略垂直となるように、互いに略平行に配設される2本の横部材162c、162dとによって、略長方形状のフレーム構造となるように形成される。さらに、枠組立体162は、フレームの内側に縦部材162a、162bと略平行に配設される縦桟162eと、横部材162c、162dと略平行に配設される横桟162fを含んで構成される。
【0028】
内表面材160は、燃えにくく割れにくい性能を有する難燃性の合板によって形成され、例えば、リン酸アンモニウムや硝酸アンモニウムなどの防火剤を用いて、難燃処理を施した合板として、難燃ベニヤ、難燃シナベニヤ、難燃シナ合板等と通常呼ばれる合板群から選ばれる少なくとも1種の合板を用いることが好適であるが、板状の部材であれば何でもよい。本実施の形態では、内表面材160は、難燃シナ合板を用いる。なお、ここで難燃性の合板は、例えば、建築材料のうち、通常の火災による火熱が加えられた場合に、防火上有害な変形や溶融・亀裂その他の損傷を生じない材料等とするとよい。
【0029】
外表面材161は、木材への着火を防止して燃えにくくする性能を有するホウ酸化合物、アンモニウム化合物及びリン酸化合物を含む防火難燃剤を塗布したむく材によって形成される。ここで、ホウ酸化合物、アンモニウム化合物及びリン酸化合物を含む防火難燃剤は、例えば、ファイヤーフリーズ(商品名、株式会社グランディ製)や、ファイヤーレターデント防燃水(商品名、アドコスミック株式会社製)等が挙げられる。防火難燃剤は、例えば、主成分をホウ酸化合物とする場合、当該ホウ酸化合物は250度以上の高温になると吸熱分解反応を起こし、むく材の温度を発火温度以下に抑える。さらに、成分中の結晶水が消火作用を機能させる。さらに、この反応により不燃性生成物が生じ、むく材から発生する可燃性ガスの濃度を下げる。また一方、この不燃性生成物がむく材に固着することで、周囲への影響も防ぐ。外表面材161は、例えば、米松、チーク材、なら材、たも材、ニヤトー材等からなる群から選ばれる少なくとも1種のむく材を用いることが好適であり、木材の乾燥比重が0.5〜1.00、好ましくは比重0.55以上のむくの木材が好ましいが、板状の部材であれば何でもよい。本実施の形態では、外表面材161は、米松を用いる。なお、本図中では、外表面材161は、2枚の部材で構成するものとして図示しているが1枚で構成してもよいことはいうまでもない。
【0030】
パネル110は、内表面材160に難燃性の合板を用いることで、炎等によって内表面材160の裏面に熱が伝わっても、パネル110の焦げの進行を著しく遅くすることができる。また、外表面材161にホウ酸化合物、アンモニウム化合物及びリン酸化合物を含む防火難燃剤を塗布したむく材を用いることで、炎に接しても燃焼せず、炎が外表面材161の裏面に突き抜けることを防止するとともに、パネル110の膨張や収縮を防止することができる。
【0031】
パネル110は、図1(b)に示すように、2枚のパネル110の対向する端面部、例えば、2枚のパネル110がそれぞれ、パネル111(図1(c)参照)とパネル112(図1(c)参照)である場合には、端面部111a、112a(図1(c)参照)と交差する縁部にローラ170を備えている。ローラ170は、典型的には、1枚のパネル110に対して少なくとも2つ取り付けられており、それぞれローラブラケット171を介して、パネル110の長辺の端面部と交差する方向の2つの縁部に取り付けられている。すなわち、2つのローラ170は、パネル110の短辺側の縁部にそれぞれ配設される。なお、パネル110の短辺方向は、パネル組立体100が後述する本発明の第2の実施の形態に係るガレージドア200(図2参照)に用いられる場合に、後述する2本のスライドレール210、220(図2参照)によって案内されて移動する方向である。
【0032】
ここで、パネル110の縁部とは、パネル110の端面部を含む概念であり、例えば、パネル110の短辺方向又は長辺方向の両端面部から、例えば、それぞれ20〜50mm程度の幅、好ましくは30〜40mm程度の幅の部分を含む。本実施の形態では、パネル110の縁部はそれぞれ、端面部から35mm程度の幅の部分である。また、さらに好ましくは、パネル組立体100が後述する本発明の第2の実施の形態に係るガレージドア200(図2参照)に取り付けられた際に、外表面材161側から見て、ガレージドア200が取り付けられる周壁300(図2で後述する)に形成される開口部320(図2で後述する)を介して、露出して見えない程度の範囲とするとよい。言い換えれば、パネル組立体100と周壁300とが重なる範囲とするとよい。
【0033】
2枚のパネル110は、互いに対向する端面部に沿って、複数の蝶番120を介して連結される(図2参照)。例えば、複数の蝶番120は、2枚のパネル110がそれぞれ、パネル111(図1(c)参照)とパネル112(図1(c)参照)である場合には、端面部111a、112a(図1(c)参照)に沿って取り付けられ、パネル111パネル112とを相対的に回動可能に連結する。蝶番120は、2枚のパネル110を連結し、相対的な回動の軸となるものでればなんでもよく、例えば、フランス蝶番や旗蝶番など種々の蝶番を用いることができる。
【0034】
2枚のパネル110の互いに対向する端面部には、図1(c)に示すように、略全長にわたって厚さ方向に段差が形成されている。上述したように、例えば、2枚のパネル110がそれぞれ、パネル111とパネル112である場合には、パネル111の端面部111aに段差111bが、パネル112の端面部112aに段差112bが形成されている。パネル111とパネル112とは、蝶番120によって端面部111aと端面部112aとが嵌合するように連結される。本実施の形態では、パネル111とパネル112とが対向して嵌合する段差111b、段差112bの部分は、相じゃくり構造をなすように構成される。
【0035】
ここで、相じゃくり構造とは、パネル111の端面部111aとパネル112の端面部112aを互いに厚さの半分ずつ程度を、ほぼ同型のかぎ型に欠き取り、継ぎ合わせる構造のことをいう。パネル111とパネル112とが対向して嵌合する段差111b、段差112bの部分を、相じゃくり構造とすることで、炎がパネル組立体100の一方の面側(例えば、外表面材161側)から他方の面側(例えば、内表面材160側)に突き抜け難くすることができる。
【0036】
なお、本実施の形態では、後述するように空間を間仕切った際(図2参照)に、鉛直方向上側に位置する端面部111aの外表面材161側が凸部、内表面材160側が凹部となり、鉛直方向下側に位置する端面部112aの外表面材161側が凹部、内表面材160側が凸部となるように、段差111b、段差112bが形成されている。
【0037】
このように構成することで、例えば、パネル組立体100が後述する本発明の第2の実施の形態に係るガレージドア200(図2参照)に用いられ、パネル組立体100が移動する方向が、略鉛直方向から、略鉛直方向に交差する方向に変化する際に、対向する端面部のうち、鉛直方向上側の端面部111aのパネル組立体100が移動する側とは反対側に凸部が形成されることで、パネル組立体100は滑らかに移動することができ、端面部111aの凸部が折れてしまったり、かけてしまったりすることとを防止することができる。また、これにより、互いに対向する端面部111aと端面部112aの間のあそび(隙間)を最小限にすることができ、パネル組立体100の防火性能を高めることができる。
【0038】
また、端面部111a及び端面部112aに形成される段差111b、段差112bの高さは、例えば、3mmから7mm程度、好ましくは5mm程度とするとよい。さらに、外表面材161の表面から段差111b、段差112bまでの奥行きは、例えば、パネル111の全厚の55%から65%、好ましくはパネル111の全厚の61%から63%とするとよい。このように構成することで、炎をパネル組立体100の一方の面側(例えば、外表面材161側)から他方の面側(例えば、内表面材160側)に伝えやすくする危険性を減少させることができる。
【0039】
なお、本実施の形態では、段差111b、段差112bの部分は、相じゃくり構造をなすものとして説明するが、パネル111とパネル112とが相対的に回動可能な程度に嵌合する構造であれば、これに限らず、例えば、複数の凹部、凸部によって各々の段差111b、段差112bを形成して、当該各々の凹部、凸部同士が嵌合するような構造であってもよい。
【0040】
溝130aは、パネル111の端面部111aの略全長にわたって形成されている。後述するように、パネル組立体100が空間を間仕切った際(図2参照)に、パネル111とパネル112とは略鉛直方向に立てた状態となるように配設される。したがって、溝130aは、図1(e)に示すように、パネル組立体100が空間を間仕切った際(図2参照)に、パネル111とパネル112とが嵌合する部分の鉛直方向上側の面、すなわち、端面部111aに形成され、第1の充填材130は、当該溝130aに充填される。このように構成することで、パネル組立体100が移動を繰り返すうちに、溝130aに可燃性の塵やごみが溜まり、炎をパネル組立体100の一方の面側(例えば、外表面材161側)から他方の面側(例えば、内表面材160側)に伝えやすくする危険性を減少させることができる。
【0041】
本実施の形態では、当該溝130aは、端面部111aに2本形成されている。第1の充填材130も2本の溝130aの両方に充填される。図1(e)に示すように、130aは、1本が端面部111aの凸部に、もう1本が端面部111aの凹部に形成されている。端面部111aに2本の溝130aを形成し、両方に第1の充填材130を充填することで、炎をパネル組立体100の一方の面側(例えば、外表面材161側)から他方の面側(例えば、内表面材160側)に伝えやすくする危険性をより確実に減少させることができる。
【0042】
溝130aの深さは、例えば、1mmから2mm、好ましくは1.6mm程度とするとよい。また、溝130aの幅は5mmから15mm程度、好ましくは12mm程度とするとよい。このように構成することで、次に説明する第1の充填材130を適切な量で充填することができ、第1の充填材130の加熱膨張性能を十分に発揮させることができる。
【0043】
第1の充填材130は、加熱膨張性を有する材料、典型的には、膨張性耐火耐熱機能材によって形成される。本実施の形態では、第1の充填材130は、水不溶性で膨張性の鉱物粒と、ハロゲンを含まないバインダーであって熱可塑性又は熱硬化性であるバインダーと、リン含有難燃剤とを含む可撓性の固体防火シーリング組成物である。第1の充填材130は、典型的には、約0.01〜約3.75mm程度の軟度を有する可撓性の固体防火シーリング組成物である。なお、固体防火シーリング組成物は、可撓性であるが少しの変形後に元に戻る明確な形を有することから、室温で柔軟で展性のパテ様材料とは区別できる。
【0044】
水不溶性で膨張性の鉱物粒は、典型的には、オキシボロン化合物、膨張性グラファイト、あるいはこれらの混合物と、膨張性材料としての水和アルカリ金属ケイ酸塩との混合物を含むものである。水不溶性で膨張性の鉱物粒は、単に膨張性グラファイトを含むものであってもよい。水不溶性で膨張性の鉱物粒の量は、固体防火シーリング組成物の総重量を基準にして、例えば、約10〜約70重量%、好ましくは約25〜約60重量%とするとよい。
【0045】
水和アルカリ金属ケイ酸塩は、例えば、顆粒水和アルカリ金属ケイ酸塩であっても良い。好ましいアルカリ金属ケイ酸塩は、含水量が約5〜約30重量%、二酸化ケイ素(SiO)対酸化ナトリウム(NaO)比が約2.0:1〜約3.75:1の範囲であり、粒度が約0.2mm〜2.0mm(すなわち約95%の粒子が0.2mmよりも大きい)の範囲を有する顆粒ケイ酸ナトリウムである。
【0046】
好ましい水不溶性で膨張性の鉱物粒は、式、MO:xSiO(式中、Mはアルカリ金属である。)によって表されるアルカリ金属ケイ酸塩の混合物である。混合物は、ホウ酸およびI、II族元素のホウ酸塩から選択されても良い少なくとも1つのオキシボロン化合物、および水も含む。重量比Xは約1.5〜約4の範囲であり、ホウ素とMのモル比は約0.2〜約0.9の間であり、水は総組成物の約5〜15重量%を構成する。使用することのできるケイ酸塩としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸リチウム、およびケイ酸カリウム等が挙げられる。また、使用することのできるオキシボロン化合物としては、例えば、メタホウ酸塩、四ホウ酸塩、過ホウ酸塩、ポリホウ酸基、ホウ酸、灰硼石、メタホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、およびホウ酸亜鉛等が挙げられる。
【0047】
なお、水不溶性で膨張性の鉱物粒は、上記のケイ酸塩と混合される場合は、その他の膨張性化合物を使用しても良い。当該膨張性化合物としては、例えば、膨張性グラファイト、バーミキュライト、パーライト、NaBSi、ガラス粒子、雲母、無機および有機発泡剤、およびこれらの混合物が挙げられる。膨張性グラファイトは、例えば、顆粒水和アルカリ金属ケイ酸塩膨張性組成物と混合されても良い。
【0048】
ハロゲンを含まないバインダー、典型的にはハロゲンを含まない有機バインダーは、熱可塑性又は熱硬化性のバインダーである。ハロゲンを含まないバインダー材料の使用により、火災中に有毒で腐食性のハロゲン酸ガスが生成するリスクが除外される。ただし、ハロゲンを含まないバインダー材料を使用するときは、後述する難燃剤を添加することが好ましい。ハロゲンを含まないバインダーであって、熱可塑性又は熱硬化性であるバインダーの量は、固体防火シーリング組成物の総重量を基準にして、例えば、約10〜約50重量%、好ましくは約12〜約40重量%とするとよい。
【0049】
熱可塑性のバインダーは、典型的には、長いポリマー鎖を有し、存在する場合は連鎖を架橋する役割を果たす化学結合がわずかにある。熱可塑性のバインダーは、加熱されると通常柔らかくなり、所望の形に成形できるようになる。引き続く再加熱は、材料を再度柔らかくする役割を果たす。熱可塑性のバインダーとしては、例えば、アクリル酸ポリマー、エチレン酢酸ビニル共重合体、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリイソプレン、ポリプタジエン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの実質的に直鎖のポリマー、およびそれらのポリマーの組み合わせと混合物が挙げられる。これらの材料に関して使用される「実質的に直鎖」という用語は、分枝がポリマー鎖当たり平均で3または4個以下、好ましくは1または2個、そして最も好ましくは0であることが好ましいことを指す。
【0050】
熱硬化性のバインダーは、典型的に加熱時に架橋反応を起こすことで硬化するポリマーを指す。架橋密度が十分に高ければ、材料は硬く不融性で不溶性の傾向がある。このような材料の形は、暖められた場合、典型的には引き続いて恒久的に変化できない。2つ以上の液体構成成分を反応させて、熱硬化性ポリマーが形成できる。例えば、多官能性アミンおよび多官能性エポキシを反応させて、エポキシ系を形成しても良い。熱硬化性のバインダーとしては、例えば、エポキシ、フェノール、ポリエステル、シリコーン、ポリウレタン、ポリイミドなどが挙げられる。さらに、好ましい熱硬化性のバインダーとしては、例えば、架橋剤添加又は電子ビーム、あるいは両方の適切なエネルギー源への曝露により、架橋されることができるバインダーが挙げられる。材料としては、例えば天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、およびポリプタジエンが挙げられる。
【0051】
さらに好ましい熱可塑性又は熱硬化性のバインダーとしては、合成または天然のイソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、EPDMゴム、およびポリプタジエン等が挙げられる。最も好ましいバインダーは、エチレン酢酸ビニル共重合体を含有するバインダーである。例えば、エチレン酢酸ビニル、合成イソプレンゴムなどの材料の配合物を用いても良い。
【0052】
リン含有難燃剤は、好ましくは加熱時に酸を形成することで、上述した有機バインダーの炭化を促進する亜リン酸又は窒素あるいは両方を含有する材料とするとよい。好ましい亜リン酸含有化合物としては、例えば、ポリリン酸アンモニウム(APP)を含有する化合物が挙げられる。なお、吸熱材料もまた適切な難燃剤である。好ましい吸熱材料は、例えばアルミナ三水和物である。リン含有難燃剤の量は、固体防火シーリング組成物の総重量を基準にして、例えば、約10〜約50重量%、好ましくは約15〜約40重量%とするとよい。
【0053】
なお、第1の充填材130、すなわち、固体防火シーリング組成物には、充填剤、色素、および加工助剤等の別の任意の成分を加えて、当該固体防火シーリング組成物の特性を追加または増強してもよい。さらにバインダーとして熱硬化性のバインダーを用いても良いので、例えば、ジクミルペルオキシドのような有機ペルオキシドなどの硬化剤または架橋剤が存在してもよい。
【0054】
さらに、固体防火シーリング組成物には、可塑剤、好ましくは難燃剤可塑剤、例えば、有機ホスフェート可塑剤を加えてもよい。可塑剤の量は、組成物が柔らかくなりすぎたり、パテ状になるのを避けるために適宜量を調整すればよい。シーラントを所望の形に押出しまたは成形するのに、加工助剤として可塑剤を使用してもよい。また、例えば、ヒンダードフェノール、芳香族アミンなどの抗酸化剤およびオゾン劣化防止剤を加えてもよい。例えば、色素、レーキまたは染料のような有機物、あるいは、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛または酸化鉄のような無機物などの着色剤も所望どおり添加して良い。
【0055】
固体防火シーリング組成物は、典型的には、高剪断混合操作を通じて使用成分を組み合わせることで生成され、このような混合は実質的に揮発分を含まない状態でなされる。典型的に組成物は、例えば、二連ロールミル、バンバリーミキサー、または好ましくは加熱・冷却能を持ち加工温度を制御する二軸スクリュー押出機を使用して、様々な成分の高剪断混合によって作られる。
【0056】
実質的に揮発分を含まない状態とは、組成物の構成成分が揮発性有機溶剤を含まず、バインダーもまた実質的に水を含まないチャンバー(不図示)内(例えば、0.25重量%未満を含有する程度)で、高剪断混合が行われることを意味する。この水は結合水以外の水であり、結合水は材料が少なくとも100℃(好ましくは少なくとも150℃、より好ましくは少なくとも250℃)に加熱されるまで蒸発しない水である。
【0057】
バインダーは、例えばオーブン(不図示)内で予備乾燥され、あるいは乾燥していれば直接混合チャンバー(不図示)に添加されて、完全に混ざり合うまで混合される。次に混合操作を継続しながら、適宜、充填剤、加工助剤、チャー形成樹脂、ワックス、着色剤、難燃剤、抗酸化剤、オゾン劣化防止剤、硬化剤、および可塑剤が添加される。添加される最後の成分は、通常、膨張性の材料である。組成物は典型的に均質で滑らか(すなわち塊がない)になるまで混合される。
【0058】
第1の充填材130は、本実施の形態では、上述したように、当該固体防火シーリング組成物を用いる。第1の充填材130に固体防火シーリング組成物を用いることで、例えば、熱によって生じる端面部111aと端面部112aとの隙間を炎が通過する際に、炎が当該第1の充填材130に接することで、当該第1の充填材130は瞬時に膨張する。膨張した当該第1の充填材130は、熱によって生じる端面部111aと端面部112aとの隙間を塞ぐため、炎がパネル組立体100の一方の面側(例えば、外表面材161側)から他方の面側(例えば、内表面材160側)に突き抜けることを防止することができる。
【0059】
なお、以上の説明では、第1の充填材130は、パネル組立体100が空間を間仕切った際(図2参照)に、鉛直方向上側に位置するパネル111の端面部111aに形成される溝130aに充填されるものとして説明したが、鉛直方向下側に位置するパネル112の端面部112aに形成される溝(不図示)に充填されるものとしてもよい。また、第1の充填材130は、端面部111aと端面部112aの両方に形成される溝(不図示)にそれぞれ充填してもよい。さらに、溝130aは、端面部111aに2つ形成されるものとして説明したが、1つでもよい。ただし、本実施の形態のように、溝130aを2つ形成し、両方に第1の充填材130を充填した方が、炎の突き抜けを確実に防止することができるのでより好適である。
【0060】
なお、以上の端面部111a、端面部112a、第1の充填材130、溝130a等の説明は、パネル111とパネル112との嵌合部分での構成として説明したが、パネル112とパネル113(図2参照)との嵌合部分、パネル113とパネル114との嵌合部分でもほぼ同様の構成となっていることは言うまでもない。
【0061】
再び、図1をパネル組立体100の構成の説明を続ける。パネル組立体100は、上述したように、4枚のパネル111、112、113(図2参照)、114を含んで構成され、全体として略矩形状に形成される。パネル組立体100は、略矩形状の3辺の縁部に形成される第1の当接部としての枠ウェザーシール部180と、略矩形状の残りの1辺の縁部に形成される第2の当接部としての地面ウェザーシール部181とを含んで構成される。
【0062】
枠ウェザーシール部180は、具体的には、図1(b)、(d)に示すように、パネル組立体100が空間を間仕切った際に、鉛直方向最上段に位置するパネル111の両短辺の縁部と鉛直方向上側の長辺の縁部、パネル111の鉛直方向下側に位置するパネル112の両短辺の縁部、パネル112の鉛直方向下側に位置するパネル113(図2参照)の両短辺の縁部、パネル113(図2参照)の鉛直方向下側、すなわち、鉛直方向最下段に位置するパネル114の両短辺の縁部によって構成される。すなわち、枠ウェザーシール部180は、パネル組立体100の鉛直方向下側の縁部を除く、略コの字型の縁部によって構成される。ここで、パネル111等の縁部、あるいはパネル組立体100の縁部とは、上述したように、端面部を含む概念であり、端面部から所定の範囲の部分である。なお、パネル組立体100の端面部は、4枚のパネル111、112、113(図2参照)、114の端面部が組み合わさることにより形成される。
【0063】
枠ウェザーシール部180は、外表面材161の表面にパネル組立体100の端面部に沿って同じく略コの字型に形成される2本の溝140a、及び当該2本の溝140aに充填され、加熱膨張性を有する第2の充填材140を含んで構成される。図1(a)に、パネル111に形成される溝140aと第2の充填材140を例示している。溝140a、第2の充填材140は、パネル111では鉛直方向下側が開放した略コの字型に形成される。ここでは図示していないが、溝140aと第2の充填材140は、パネル112、113、114では、短辺方向の両縁部に略平行に形成される。
【0064】
第2の充填材140は、第1の充填材130と同様に、加熱膨張性を有する材料、典型的には、膨張性耐火耐熱機能材によって形成され、本実施の形態では、上述した固体防火シーリング組成物を用いる。溝140aの寸法も同様に、上述した溝130aと同様の寸法とすればよい。さらに、ここでも、第2の充填材140、溝140aは、第1の充填材130、溝130aと同様に、各々2つずつ形成するものとして説明するが、1つずつでもよいことは言うまでもない。
【0065】
地面ウェザーシール部181は、具体的には、図1(f)に示すように、パネル組立体100が空間を間仕切った際に、鉛直方向最下段に位置するパネル114の鉛直方向下側の長辺の縁部によって構成される。すなわち、地面ウェザーシール部181は、パネル組立体100の鉛直方向下側の縁部よって構成される。
【0066】
地面ウェザーシール部181は、パネル114の鉛直方向下側の端面部114a(ここでは、パネル114の枠組立体162の鉛直方向最下段の横部材)の略全長にわたって形成される溝150aと、当該溝150aに充填され、加熱膨張性を有する第3の充填材150と、端面部114aと対向するように配設される座板ゴム151とをを含んで構成される。座板ゴム151は、断面が全体として略L字型の棒状部材であり、端面部114aの略全長とほぼ同じ長さに形成される。座板ゴム151は、端面部114aに固定的に取り付けられており、例えば、図2で後述する地面310とパネル組立体100とのクッション材となる。第3の充填材150は、端面部114aと座板ゴム151との間に形成される。なお、座板ゴム151は、若干の弾性を有するものであり、確実に空間を間仕切るものでもある。
【0067】
第3の充填材150は、第1の充填材130、第2の充填材140と同様に、加熱膨張性を有する材料、典型的には、膨張性耐火耐熱機能材によって形成され、本実施の形態では、上述した固体防火シーリング組成物を用いる。溝150aの寸法も同様に、上述した溝130aと同様の寸法とすればよい。ただし、本実施の形態では、第3の充填材150、溝150aは、第1の充填材130、第2の充填材140、溝130a、溝140aとは異なり、各々1つずつ形成されている。しかしながら、スペースが許す限りに於いて、各々2つずつ形成してもよいことは言うまでもない。
【0068】
例えば、パネル組立体100が次に説明する本発明の第2の実施の形態に係るガレージドア200(図2参照)に用いられる場合、枠ウェザーシール部180は、ローラ170をガイドしてパネル組立体100の移動を案内する案内部としてのスライドレール210、220(図2で後述する)が配設される固定部としての周壁300(図2参照)と当接するように構成される。また、地面ウェザーシール部181は、ガレージ3(図2で後述する)の床面を形成する地面310(図2参照)と当接するように構成される。パネル組立体100は、枠ウェザーシール部180が周壁300と当接し、地面ウェザーシール部181が地面310と当接することで、空間を間仕切るように構成される。
【0069】
さらに、具体的には、上述した枠ウェザーシール部180の第2の充填材140は、パネル111の鉛直方向上側の縁部の外表面材161と周壁300との間に配設され、パネル組立体100が空間を間仕切った際に、周壁300と接触する。地面ウェザーシール部181の第3の充填材150は、パネル114の端面部114aと地面310との間、より具体的には、端面部114aと座板ゴム151との間に配設される。地面ウェザーシール部181は、パネル組立体100が空間を間仕切った際に、座板ゴム151と地面310とが当接するように構成される。
【0070】
この場合、枠ウェザーシール部180では、パネル111の外表面材161と周壁300とが接触する部分に第2の充填材140が接着されているため、炎が外表面材161と周壁300との隙間を通過して枠ウェザーシール部180に達すると、当該第2の充填材140が瞬時に膨張して外表面材161と周壁300との間に生じる隙間を塞ぐため炎の突き抜けを防止することができる。また、地面ウェザーシール部181では、パネル114の端面部114aと座板ゴム151との間に第3の充填材150が接着されているため、炎が地面ウェザーシール部181に達すると、当該第3の充填材150が瞬時に膨張して端面部114aと座板ゴム151との隙間を塞ぐため炎の突き抜けを防止することができる。
【0071】
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る可動式間仕切り組立体としてのガレージドア200の構成を示す斜視図であり、(a)は略全体を示す斜視図、(b)は後述するスライドレール210を含む部分斜視図である。なお、図2(a)では説明を分かり易くするため、ガレージ3を構成する周壁300の一部や天井330(図3参照)の図示は省略している。
【0072】
ガレージドア200は、ローラ170が配設されたパネル組立体100と、図2(b)に示すように、ローラ170をガイドしてパネル組立体100の移動を案内する案内部としての2本のスライドレール210、220を備える。ガレージドア200は、例えば、自動車等を収納するガレージ3に取り付けられるものである。、本実施の形態では、ガレージ3は、自動車を収納する空間の四方を囲う周壁300と、ガレージ3の底面を形成する地面310と、ガレージ3の上面を形成する天井330(図3参照)と、周壁300のいずれか1つの面に略矩形状に形成される開口部320とを含んで構成される。
【0073】
開口部320は、パネル組立体100よりもやや小さく形成され、パネル組立体100によって空間が間仕切られた際に、パネル組立体100に塞がれ、さらにパネル組立体100の縁部と開口部320周辺の周壁300とが、重なるような大きさで形成される。自動車は、当該開口部320を介して、周壁300、地面310、天井330(図3参照)によって画成される空間に出入りすることができる。パネル組立体100は、空間を間仕切った際に、開口部320を介した自動車の出入りを規制することができる。本実施の形態では、パネル組立体100は、パネル組立体100が空間を間仕切った際に、パネル組立体100を挟んで、屋内側(周壁300等によって画成される空間側)が内表面材160(図1参照)、屋外側が外表面材161(図1参照)となるように配設される。
【0074】
ガレージドア200は、さらに、パネル組立体100に連結され、パネル組立体100をスライドレール210、220に沿って移動させるトロリ230と、トロリ230が走行するトロリレール240と、トロリ230を走行させる駆動源である開閉機250と、トロリ230によるパネル組立体100の開閉移動を補助する開閉補助装置260とを備える。
【0075】
図3は、本発明の第2の実施の形態に係るガレージドア200の構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)に示すA−A矢視図である。なお、図3(a)では説明を分かり易くするため、周壁300の一面(図中向かって手前側の面)を取り外した状態で図示している。
【0076】
スライドレール210、220は、開口部320の水平方向両側に立設される垂直レール部212、222と、天井330に沿って配される水平レール部211、221とを含んで構成され、角が滑らかに曲がった略L字状の案内レールである。スライドレール210、220は、それぞれ垂直レール部212、222が周壁300を構成する取付下地(不図示)に、水平レール部211、221が天井330を構成する取付下地(不図示)に、取付アングル等を介して固定的に取り付けられる。
【0077】
図3(b)(あるいは図2(b))に示すように、スライドレール210、220は、断面が略コの字型となるように形成される。パネル組立体100のローラ170は、スライドレール210、220の略コの字型の内側を移動するように構成される。パネル組立体100は、ローラ170がスライドレール210、220によってガイドされることで、スライドレール210、220に沿って移動する。パネル組立体100は、スライドレール210、220によって案内されることで、略鉛直方向に立って枠ウェザーシール部180と周壁300とが当接し、地面ウェザーシール部181と地面310とが当接して開口部320を閉鎖する閉鎖状態と、略水平方向に伏せて開口部320を開放をする開放状態に移行することができる。パネル組立体100は、閉鎖状態から開放状態、あるいは開放状態から閉鎖状態に移行する際には、パネル組立体100を構成する各パネル110が蝶番120を軸として徐々に回動することで移動の方向を変える。
【0078】
トロリ230は、略L字型に形成されたアーム231を介してパネル組立体100のパネル111に連結されている。アーム231は、両端部とも回動自在に軸支されている。また、トロリ230は、トロリレール240に取り付けられており、該トロリレール240に沿って走行するように構成される。トロリレール240は、レール状の部材であり、開口部320の幅方向の略中央に、スライドレール210、220と略平行となるように、天井330に沿って配設される。
【0079】
トロリレール240の屋外側の端部には従動ローラ(不図示)が、屋内側の端部には駆動ローラ(不図示)取り付けられている。該駆動ローラ(不図示)は、トルクリミッタ(不図示)等を介して駆動源としての開閉機250に接続されている。開閉機250には、例えば、電動モータ等を用いることができる。また、従動ローラ(不図示)と駆動ローラ(不図示)には、駆動チェーン(不図示)が張架されており、該駆動チェーン(不図示)は、開閉機250の駆動に伴い、トロリレール240に沿って強制的な往復移動がなされるように構成されている。上述したトロリ230は、該駆動チェーン(不図示)に接続されている。したがって、開閉機250の駆動により駆動チェーン(不図示)が往復移動することに伴い、トロリ230もトロリレール240に沿って強制的に往復走行し、これにより、両端部とも回動自在なアーム231に連結されたパネル組立体100は、スライドレール210、220に沿って移動し、閉鎖状態から開放状態、あるいは開放状態から閉鎖状態に移行する。
【0080】
図2に戻って、開閉補助装置260は、開口部320の鉛直方向上側に略水平に配設され、両端をブラケット261a、261bによって支持されるパイプ状のシャフト261と、シャフト261に巻き付けられ、常時、巻き取られる方向に付勢されたスプリング262a、262bとを含んで構成される。開閉補助装置260は、スプリング262a、262bの付勢力とパネル組立体100の重量とをバランスさせて、パネル組立体100の最下端のパネル114に連結されたワイヤ263a、263bを、それぞれシャフト261の両端部に設けられたドラム264a、264bに巻取り、巻出しするように構成されている。これにより、開閉機250にかかる負荷を減少させることができる。
【0081】
以上で説明した本発明の実施の形態に係るパネル組立体100及びガレージドア200によれば、火災等の場合において熱によって生じるパネル110の端面部同士の隙間を、炎が通過する際に、炎が第1の充填材130に接することで、当該第1の充填材130は瞬時に膨張する。膨張した当該第1の充填材130は、熱によって生じる端面部同士の隙間を塞ぐため、炎がパネル組立体100の一方の面側(例えば、外表面材161側)から他方の面側(例えば、内表面材160側)に突き抜けることを防止することができる。したがって、優れた防火性能を発揮することのできるパネル組立体及びガレージドアを提供することができる。また、2枚のパネル110の端面部が対向して嵌合する部分を相じゃくり構造とすることで、炎がパネル組立体100の一方の面側(例えば、外表面材161側)から他方の面側(例えば、内表面材160側)に、より突き抜け難くすることができる。
【0082】
さらに、パネル組立体100が空間を間仕切った際に、枠ウェザーシール部180では、パネル111の外表面材161と周壁300とが接触する部分に第2の充填材140が接着されているため、炎が外表面材161と周壁300との隙間を通過して枠ウェザーシール部180に達すると、当該第2の充填材140が瞬時に膨張して外表面材161と周壁300との間に生じる隙間を塞ぐため炎の突き抜けを防止することができる。また、地面ウェザーシール部181では、パネル114の端面部114aと座板ゴム151との間に第3の充填材150が接着されているため、炎が地面ウェザーシール部181に達すると、当該第3の充填材150が瞬時に膨張して端面部114aと座板ゴム151との隙間を塞ぐため炎の突き抜けを防止することができる。
【0083】
また、パネル組立体100を構成するパネル110は、内表面材160に難燃性の合板を用いることで、炎等によって内表面材160の裏面に熱が伝わっても、パネル110の焦げの進行を著しく遅くすることができる。また、外表面材161にホウ酸化合物、アンモニウム化合物及びリン酸化合物を含む防火難燃剤を塗布したむく材を用いることで、炎に接しても燃焼せず、炎が外表面材161の裏面に突き抜けることを防止するとともに、パネル110の膨張や収縮を防止することができる。
【0084】
また、以上で説明した本発明の実施の形態に係るパネル組立体100及びガレージドア200によれば、より簡潔な構造で非常に優れた防火性能を発揮するとともに、従来の木製のパネル組立体あるいはガレージドアに対して、コスト増加を最小限にとどめることができる。
【0085】
さらに、以上で説明した本発明の実施の形態に係るパネル組立体100及びガレージドア200によれば、例えば、建築基準法第二十三条の規定、すなわち、市街地の区域内にある木造建築物等は、延焼のおそれのある外壁部分の構造を、準防火性能に関して政令で定める技術的基準に適合する土塗壁その他の構造で、国土交通省大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通省大臣の認定を受けたものとしなければならない旨の規定の要件も満たすことができる。したがって、上記区域の住宅に木製のパネルを用いたパネル組立体あるいはガレージドアを使用することができ、住宅意匠のデザインバリエーションを増やすことができ、さらには、町並みの美観に寄与することもできる。
【0086】
なお、以上の説明では、可動式間仕切り組立体は、ガレージを間仕切るガレージドアとして説明したが、ガレージ以外の空間、例えば、単純に2つの室内空間を間仕切る可動式間仕切り組立体としてもよい。また、地面ウェザーシール部181は、地面310と当接して空間を間仕切るものとして説明したが、ここでいう地面とは床等を広く含む概念であり、例えば、単純に床と当接して空間を間仕切ってもよい。また、例えば、第2の充填材140は、外表面材161に形成された溝140aに充填されるものとして説明したが、要するにパネル111の縁部と周壁300との間に配設されればよく、例えば、パネル111の鉛直方向上側の端面部と周壁300とが当接するような構成であれば、当該端面部に溝を設けて充填してもよい。さらに、以上の説明ではガレージドア200は、いわゆるオーバースライド式のドアとして説明したが、いわゆる巻き上げ式のドアでもよい。オーバースライド式のドアの場合、開閉スピードが速く、音が小さいため、静かな住宅街や夜間での使用にも好適であり、ガレージの天井付近のデッドスペースも有効に使うことができる。巻き上げ式の場合、ガレージの天井付近にスペースがない場合にも当該ドアを設置することができる。
【実施例】
【0087】
次に、適宜図1又は図2を参照して本発明の具体的な実施例について説明する。本実施例では、以上で説明したガレージドア200に対して以下で説明する加熱試験を実施した。なお、ここでは、内表面材160として難燃性の合板、外表面材161として防火難燃剤ファイヤーフリーズ(商品名、株式会社グランディ製)が塗布された米松むく材、第1の充填材130、第2の充填材140、第3の充填材150として、ファイヤーバリヤー延焼防止剤(商品名、住友3M社製)を用いた。
【0088】
加熱試験は、国土交通省大臣の認定を受けるための認定試験を基準として行った。当該認定試験の大略次の通りである。
1炉内温度の時間経過がT=345・log10(8t+1)+20となるようにバーナーで加熱する。ここでTは平均炉内温度(℃)、tは試験の経過時間(分)である。
220分間加熱しながら計測を行う。
【0089】
さらに、当該認定試験の合格基準は大略次の通りである。
1試験開始から20分を経過するまで、軸方向収縮量が高さの100分の1以下、軸方向の収縮速度が毎分あたり高さの1、000分の3以下であること。
2試験体の裏面温度上昇が、試験開始から20分を経過するまで、平均で140K以下、最高で180K以下であること。
3試験開始から20分を経過するまで、次の基準を満足すること。
イ.非加熱側へ10秒を超えて継続する火炎の噴出がないこと。
ロ.非加熱面で10秒を超えて継続する発炎がないこと。
ハ.火炎が通る亀裂等の損傷を生じないこと。
なお、当該試験の詳細については財団法人建材試験センター発行の防火耐火性能試験・評価業務方法書に準防火性能試験として規定されている。
【0090】
図4は、本発明の実施例に係る加熱試験の結果を示す図である。この結果、ガレージドア200は、屋外側(外表面材161側)から20分間炎で炙っても、裏面の温度上昇は28.0℃で許容値の20%、収縮変位は6.54ミリメートルで許容値の22%、収縮速度は毎分1.68ミリメートルで許容値の19%であり、また炎の突抜けもなく、非常に優れた防火性能が得られることが分かった。
【0091】
このことから、パネル110の嵌合部分を相じゃくり構造にするとともに、パネル110の縁部に第1の充填材130、第2の充填材140、第3の充填材150を配設し、さらに、パネル110の室外側の表面を覆う外表面材161に塗布する塗料としてホウ酸化合物、アンモニウム化合物、リン酸化合物を含む防火難燃剤を塗布することによって非常に優れた防火性能が得られることが分かった。そして、当該ガレージドア200は、実際に「準防火設備」の国土交通省認定取得の試験に合格することができる性能を有していることが分かった。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るパネル組立体の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るガレージドアの構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係るガレージドアの構成を示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る加熱試験の結果を示す図である。
【符号の説明】
【0093】
3 ガレージ
100 パネル組立体
110、111、112、113、114 パネル
111a、112a、114a 端面部
111b、112b 段差
120 蝶番
130 第1の充填材
140 第2の充填材
150 第3の充填材
130a、140a、150a 溝
151 座板ゴム
160 内表面材
161 外表面材
162 枠組立体
162a、162b 縦部材
162c、162d 横部材
162f 横桟
162e 縦桟
170 ローラ
171 ローラブラケット
180 枠ウェザーシール部
181 地面ウェザーシール部
200 ガレージドア
210、220 スライドレール
211、221 水平レール部
212、222 垂直レール部
230 トロリ
231 アーム
240 トロリレール
250 開閉機
260 開閉補助装置
261 シャフト
261a、261b ブラケット
262a、262b スプリング
263a、263b ワイヤ
264a、264b ドラム
300 周壁
310 地面
320 開口部
330 天井

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略矩形状に形成されるパネルであって、端面部の略全長にわたって厚さ方向に段差が形成された第1のパネルと;
略矩形状に形成されるパネルであって、端面部の全長にわたって厚さ方向に段差が形成され、当該端面部が前記第1のパネルの端面部と対向したとき、前記段差と前記第1のパネルの段差とが嵌合するように配設される第2のパネルと;
前記第1のパネルと前記第2のパネルとを相対的に回動可動に連結する連結手段と;
加熱膨張性を有し、前記第1のパネルの前記端面部又は第2のパネルの前記端面部の略全長にわたって形成される溝に充填される第1の充填材とを備え;
前記第1のパネル又は前記第2のパネルは、一方の表面を形成する木製の第1の表面材を有する、
可動式間仕切り。
【請求項2】
前記対向して嵌合する部分は、相じゃくり構造をなす、
請求項1に記載の可動式間仕切り。
【請求項3】
前記第1のパネル又は前記第2のパネルは、略鉛直方向に立てた状態となるように配設され、
前記第1の充填材は、前記第1のパネル又は前記第2のパネルの前記嵌合する部分の鉛直方向上側の面に充填される、
請求項1又は請求項2に記載の可動式間仕切り。
【請求項4】
前記第1のパネル又は前記第2のパネルは、難燃性の合板によって形成される第2の表面材と、前記第1の表面材と前記第2の表面材との間に配設され、当該第1の表面材及び当該第2の表面材を補強する補強材とを有し、
前記第1の表面材には、ホウ酸化合物、アンモニウム化合物及びリン酸化合物を含む防火難燃剤が塗布される、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の可動式間仕切り。
【請求項5】
前記第1の充填材は、水不溶性で膨張性の鉱物粒と、ハロゲンを含まないバインダーであって熱可塑性又は熱硬化性であるバインダーと、リン含有難燃剤とを含む可撓性の固体防火シーリング組成物である、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の可動式間仕切り。
【請求項6】
前記第1のパネル又は前記第2のパネルを複数備える、
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の可動式間仕切り。
【請求項7】
前記第1のパネル又は前記第2のパネルの前記対向する端面部と交差する縁部にローラが配設された請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の可動式間仕切りと;
前記ローラをガイドして前記可動式間仕切りの移動を案内する案内部とを備え;
前記可動式間仕切りは、全体として略矩形状に形成され、略矩形状の3辺の縁部に形成される第1の当接部が前記案内部が配設される固定部と当接し、略矩形状の残りの1辺の縁部に形成される第2の当接部が地面と当接して空間を間仕切るように構成され、
前記第1の当接部は、前記固定部と前記第1のパネル又は前記第2のパネルとの間に配設され、加熱膨張性を有する第2の充填材を含んで構成され、
前記第2の当接部は、前記地面と前記第1のパネル又は前記第2のパネルとの間に配設され、加熱膨張性を有する第3の充填材を含んで構成される、
可動式間仕切り組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−283382(P2006−283382A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−104704(P2005−104704)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(505117814)株式会社 ワールドガレージドア (4)
【Fターム(参考)】