可撓式標示柱
【課題】可撓式標示柱において、ベースへポールをより安定的に継続して装着させる。
【解決手段】ポールの下端に外方に突出する突部を設け、ベース5のポールの下端部を支持する支持面を設け、この支持面にポール2突部を上方から挿入させる第一凹部55と、この第一凹部55から周方向に伸びて突部が進入可能な第二凹部を形成させると共に、前記ポールの突部が第二凹部へ進入されたベース5の第一凹部55に、差込部材6を差し込む。差込部材6によって、第一凹部55への突部の進入が阻止され、ポールがベース5から抜けることがなく安定的に装着される。
【解決手段】ポールの下端に外方に突出する突部を設け、ベース5のポールの下端部を支持する支持面を設け、この支持面にポール2突部を上方から挿入させる第一凹部55と、この第一凹部55から周方向に伸びて突部が進入可能な第二凹部を形成させると共に、前記ポールの突部が第二凹部へ進入されたベース5の第一凹部55に、差込部材6を差し込む。差込部材6によって、第一凹部55への突部の進入が阻止され、ポールがベース5から抜けることがなく安定的に装着される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車線のセンターライン標示や、車線誘導標示、交通規制誘導標示、あるいは、駐車場における車両停止位置標示等を目的として、道路や駐車場等の路面に設置される可撓式標示柱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
センターライン等に設置されるこの主の可撓式標示柱は、車両が衝突することによって、破損や損傷することがある。このため、ポールとベースとをそれぞれ別体にて形成し、それらを分解可能に組み立てることによって、車両との衝突により破損したポールや経年劣化したポールを取り替えることができるようにしたものが用いられており、種々の発明が開示されている。
【0003】
例えば特許文献1には、車両の衝突時に曲がり変形する円筒状のポールと、該ポールが上方から装着されて該ポールを立設支持すべく路面に設置されるベースとを備え、ポールの下端部には径方向外方に突出する突部が設けられ、ベースはポールの下端部の外周面を支持する支持面を有し、該支持面にはポールの突部が上方から挿入される第一凹部と該第一凹部から周方向に伸びて突部が進入可能な第二凹部とが形成されていることを特徴とする可倒式標示柱、が本件出願人によって開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−177607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に示される可倒式標示柱は、組み立て時に、ポールをベースへ挿入した状態から周方向へ所定角度回転操作した後、ベースとポールとを貫通するようにネジをねじ込んで固定させているが、本件は上記の構成を更に改良して、ベースへポールをより安定的に継続して装着可能とすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。
すなわち本発明に係る可撓式標示柱は、車両の接触などにより弾性的に曲がる可撓性を有する円筒状のポールと、該ポールが上方から装着されて該ポールを立設支持するために路面に設置されるベースとを備え、
前記ポールの下端には径方向外方に突出する突部が設けられ、
ベースはポールの下端部の外周面を支持する支持面を有し、
該支持面にはポールの突部が上方から挿入される第一凹部と該第一凹部から周方向に伸びて前記突部が進入可能な第二凹部が形成されると共に、
前記ポールの突部が前記第二凹部へ進入された前記ベースの第一凹部に、差込部材が差し込まれていることを特徴としている。
【0007】
本発明に係る可撓式標示柱によれば、ポールをベース上方から装着する際にその突部をベースの第一凹部に挿入させ、ベースに装着したポールをその軸線周りに所定角度回転させてポールの突部を第二凹部に進入させる。ポールの突部が第二凹部に位置することにより突部がベースに係止されるのでポールの上方への移動が阻止される。
そして、前記ポールの突部を前記第二凹部へ進入させた前記ベースの第一凹部に、差込部材を差し込むので、前記ポールに上記と逆方向へ回転する力が加えられても、前記突部の前記第一凹部への進入が差込部材により阻止され、前記ポールが前記ベースから抜けることがなく安定的に装着される。
【0008】
また、前記突部の一方の側面を前記第二凹部の側面へ当接させ、前記差込部材の一方の側面を前記第一凹部の側面へ当接させると共に、前記突部の他方の側面を前記差込部材の他方の側面へ当接させれば、ベースへ装着させたポールへ車両などが衝突しても、ポールの周方向へのガタつきが抑制され、ポールがベースへ安定的に装着されるので好ましい。
【0009】
また、前記ポールに前記突部を複数形成させ、前記ベースに前記各突部をそれぞれ挿入可能な複数の前記第一凹部を前記支持面に形成させると共に、前記第二凹部を前記各第一凹部から周方向へ伸ばしてそれぞれ形成させれば、各突部がそれぞれベースに係止されて、ポールがベースに安定的に装着される。
また、前記ポールに径方向外方へ突出する蓋部を形成させ、この蓋部が、各突部を前記各第二凹部へ進入させた前記ベースの第一凹部の上部を覆えば、第一凹部内への砂やゴミなどの侵入が抑制され、これらがベースからポールを取り外す際の障害となるような問題が生じにくくなされるので好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る可撓式標示柱によれば、ベースへポールをより安定的に継続して装着できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る可撓式標示柱の実施の一形態を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1の可撓式標示柱の、ベースからポールを取り外した状態を示す正面図である。
【図4】図3のベースを示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。
【図5】図3のポールを示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。
【図6】図3の差込部材を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
【図7】図4のベースへ図5のポールを挿入させる前の状況を示す斜視図である。
【図8】図7のベースへポールを挿入させた状況を示す斜視図である。
【図9】図8のポールを回転操作した状況を示す斜視図である。
【図10】図6のA−A断面図である。
【図11】図7の他の方向からの斜視図である。
【図12】図11のベースへポールを挿入させて、ポールを回転操作した状況を示す他の斜視図である。
【図13】図12のベースへ差込部材を挿入させた状況を示す斜視図である。
【図14】図13のA−A断面図であり、(イ)は差込部材をビス留め止めする前であり、(ロ)は差込部材をビス留めした状態である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
図面において、1は可撓式標示柱である。
本発明に係る可倒式標示柱1は、路面に設置されるベース5と、このベース5に立設支持されるポール2とを備えている。
【0013】
ポール2は、円筒形の中空柱状体に形成された柱部21を備え、その開口する上端を塞ぐようにキャップ22が固定されている。
また、柱部21の外側面には照射された光を光源方向へ反射させる再帰反射性を有する反射シート23が貼着されている。反射シート23は柱部21の外側面に巻回されて貼着されており、本実施形態の柱部21には2枚の反射シートが上下に間隔をあけて並設されている。
【0014】
ポール2は、車両の接触などにより弾性的に曲がり、その後元の状態へ復元する可撓性を有するように、柱部21を熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成しているが、これに限るものではなく、軟質ポリオレフィン、エラストマーなどを好適に用いることができる。
また、キャップ22も柱部21と同じ熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成されており、柱部21へ融着や接着などの方法によって固定されている。
【0015】
ベース5は、扁平な円錐台形状に形成されており、その外側壁には帯状の反射部材7が巻回されて取り付けられている。
反射部材7は、帯状に形成された基材72に、適宜間隔をおいてガラスビーズ製の反射器71が配設されて埋め込まれている。ガラスビーズ製の反射器71は、照射された光を光源方向へ反射させる再帰反射性が高く、かつ汚れにくく、劣化しにくいため、再帰反射性の部材として好適に用いることができる。
また、基材72は、鉄鋼、ステンレス、アルミニウムなどの金属等を用いても良いが、反射器71を埋め込み形成することを容易にするために、ゴム、ウレタン系樹脂、エラストマーなどの弾性の高い合成樹脂を用いるのが好ましく、反射器71が外れにくくなるように、ポリエチレンやポリプロピレンなど、ある程度高い硬度を有する熱可塑性樹脂を用いるのがより好ましい。
【0016】
図2は図1のA−A断面図である。
ベース5の外周壁には、前記反射部材7を取り付けるための溝部Dが全周に亘って形成されており、ベース5に巻回された反射部材7は、溝部D内に収納されて取り付けられている。
【0017】
ポール2の柱部21の下端には、略円筒形状に形成された台部4が固定されている。
具体的には、円筒形状に形成された柱部21の下端が、台部4の上面に同心円状に形成された環状溝41に挿入され、融着されて固定されている。
【0018】
また、柱部21の中空内には、柱部21の内径より小さい外径の円筒形状に形成された補強筒3が内装されて、前記台部4に固定されている。
具体的には、補強筒3の下端が、台部4の上面の環状溝41の内側に同心円状に形成された環状溝42に挿入され、融着されて固定されている。
補強筒3の材質は、成形の容易さおよび車両等の踏みつけに対する復元性、耐久性等を考慮すると、熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマーなどが好適である。本実施形態の補強筒3は熱可塑性ポリウレタンを用いて形成されている。
補強筒3を柱部21の内部に内装させてポール2に設けることで、可撓式標示柱1の上を車両が通過するなどしてポール2が折れ曲がるなど変形するときに、ポール2の柱部21にかかる応力を補強筒3に分散させることができ、柱部21の疲労による損傷を低減させることができる。
また、折れ曲がったポール2が復元する際に、補強筒3が柱部21を内側から支え、元の状態へより強力に復元するようになされる。
【0019】
ベース5の上面の中央には、ポール2の台部4に対応する形状に窪んだ支持凹部51が設けられており、支持凹部51は台部4が出入り自在に挿入可能に形成されている。
支持凹部51の内周側面は、挿入された台部4の外周側面を支持可能な支持面51aに形成されており、ベース5の支持凹部51に台部4を挿入させたポール2は、ベース5の支持面51aにその下端を支持されて立設される。
【0020】
図3は図1の可撓式標示柱1の、ベース5からポール2を取り外した状態を示す正面図であり、図4は図3のベース5を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、図5は図3のポール2を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、図7は図4のベースへ図5のポールを挿入させる前の状況を示す斜視図である。
ポール2下端の台部4には、径の外側方向へ突出する矩形形状の突部45が、台部4の下端に形成されている。
本実施形態の台部4には、全周に亘って周方向へ等間隔に3個の突部45が形成されている。
【0021】
また、台部4には、径の外側方向へひさし状に突出する板形状の蓋部44が、台部4の上端に形成されている。
本実施形態の蓋部44は、台部4に2個形成されており、横方向の大きさが前記突部45と同じに形成されており、外側方向への突出の大きさが前記突部45より大きく形成されている。
また、各蓋部44は、平面視において前記3個の突部45の中の2個の突部45bにそれぞれ近接して形成されている。具体的には、本実施形態の各蓋部44は、前記各突部45bより、台部4の周方向における左回り方向へずれた位置にそれぞれ形成されており、詳細には、前記蓋部44の右回り方向側の側端が、前記突部45bの左回り方向側の側端の真上に位置するように形成されている。
尚、3個の突部45の中の残りの突部45a付近には、蓋部44は形成されていない。
【0022】
ベース5の支持面51aには、支持凹部51の上端から下方へ向けて上下方向の溝形状に形成された第一凹部55が設けられており、この第一凹部55は支持面51aの周方向へそれぞれ等間隔に3個形成されている。
各第一凹部55は、その溝幅の大きさが前記ポール2の突部45の横方向の大きさに対応して形成され、その溝の窪みの大きさが、前記突部45の突出の大きさに対応して形成されている。
具体的には、各第一凹部55は前記突部45を上下方向に挿通可能な大きさに設けられており、前記ポール2の台部4を支持凹部51へ挿入させたときに、台部4の下端に形成された各突部45が前記各第一凹部55内を通るように設けられている。
【0023】
前記各第一凹部55の下端側には、そこから周方向に伸びる溝形状の第二凹部56がそれぞれ形成されている。
各第二凹部56は、平面視において各第一凹部から右周り方向へ伸びるように形成されており、図7に示すように、上下方向に伸びる第一凹部55と、この下端から周方向へ伸びる第二凹部56とが組み合わされてL字形状の溝部が支持面51aに形成されるように設けられている。
詳細には、第二凹部56は、その溝の窪みの大きさが前記突部45の突出の大きさと同じ、即ち前記第一凹部55と同じに形成され、上下方向の溝幅の大きさが前記突部45の上下方向の大きさに対応して形成され、その横方向の溝の大きさが前記突部45の横方向の大きさに対応して形成されている。
即ち、前記ポール2の台部4を支持凹部51へ挿入させた後、ポール2を平面視右回り方向へ回転させたときに、前記各突部45が前記各第一凹部55内から各第二凹部56内へ進入して収納されるように、前記各第二凹部は形成されている。
【0024】
図8は図7のベース5へポール2を挿入させた状況を示す斜視図であり、図9は図8のポール2を回転操作した状況を示す斜視図である。
図8に示すように、各突部45を各第一凹部55へそれぞれ挿入させて、前記ポール2の下端を支持凹部51へ差し込んだ後、ポール2を平面視の右回り方向へ回転させれば、図9に示すように各突部45は各第二凹部56内へ進入する。
詳細には、前記第二凹部56の横方向の大きさは、前記突部45の横方向の大きさに対応して形成されているので、前記各突部45がその横方向の大きさ分だけ移動するようにポール2を回転させれば、前記各突部45はそれぞれ第二凹部内に進入してその内側に収納される。
このように各突部45をそれぞれ第二凹部56内に収納させることで、ポール2が支持凹部51から上方向へ抜けることがなくなり、ポール2がベース5へ取り付けられる。
また逆に、図9のポール2を平面視の左方向へ回転させれば、各突部45が逆戻ってそれぞれ第一凹部55へ進入するので、ポール2を上方向へ引き抜き、ベース5から取り外すことができる。
【0025】
また図8に示すように、各突部45を各第一凹部55へそれぞれ挿入させて、前記ポール2の下端を支持凹部51へ差し込んだとき、各第一凹部55の上端部分が上方へ開口する開口Sが露出された状態となる。
このようにベース5とポール2との間に開口Sが露出されると、当該開口Sには可撓性標示柱1の使用過程で砂やゴミなどが侵入して、第一凹部55やポール2の側面などを損傷させたり、ベース5からポール2を取り外す際の障害となる恐れがある。
本実施形態のポール2には、2個の突部45bに近接して、蓋部44がそれぞれ形成されている。
各蓋部44は、前記各突部45bの真上より平面視の左回り方向へずれた位置にそれぞれ形成されており、図8に示すように各突部45bをそれぞれ第一凹部55へ差し込んだ後、ポール2を平面視の右回り方向へ回転させれば、図9に示すように各蓋部44が移動して第一凹部55の真上に位置するように設けられている。
そして、各蓋部44は、横方向の大きさが前記突部45と同じに形成され、外側方向への突出の大きさが前記突部45より大きく形成されているため、前記突部45に対応する横幅と窪みの大きさに形成された第一凹部45の開口Sが、真上に位置する各蓋部44に覆われるようになされ、開口Sからの砂やゴミなどの侵入を抑制できる。
【0026】
図6は図3の差込部材6を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図であり、図10は図6のA−A断面図である。
差込部材6は、上下に長い略長方形状に形成されたピン本体61と、このピン本体61の前面61aの上端から前方へ突出する板形状の係止突部62が形成されている。
尚、係止突部62の横幅の大きさは、ピン本体61の横幅の大きさと同じ大きさに形成されている。
【0027】
ピン本体61は、上下方向の大きさ、横幅の大きさ、厚みの大きさ、とがそれぞれベース5の第一凹部55の上下方向の溝の大きさ、溝幅の大きさ、溝の窪みの大きさに対応して形成されており、ピン本体61の前面61aが前記第一凹部55の溝の底面に対応した曲面形状に形成されている。
即ち、本実施形態のピン本体61は、第一凹部55内の内部に収納可能な大きさに形成されている。
また、ピン本体61の後面61bは、ベース5の支持面51aに対応する曲面形状に形成されており、ピン本体61が第一凹部55内に収納されたときに、ピン本体61の後面61bが円形に窪む支持凹部51内へ突出しないように設けられている。
【0028】
ピン本体61には、前面61aから後面61bへ貫通する貫通孔63が形成されており、その内部にナットNが嵌着されて収納され、貫通孔63に挿入された雄ねじを螺入可能に設けられている。
そして前記貫通孔63は、前面61a側の開口縁63aが、全周に亘って貫通孔63の内側方向へ突出するように形成されており、貫通孔63内に後面61b側から嵌着された前記ナットNが前面61a側から抜けて、貫通孔63から外れることを防止している。
【0029】
図11は図7の他の方向からの斜視図であり、図12は図11のベース5へポール2を挿入させて、ポール2を回転操作した状況を示す他の斜視図であり、図13は図12のベース5へ差込部材6を挿入させた状況を示す斜視図である。
突部45aは、各突部45bと同様に、ポール2の挿入と回転操作によって、ベース5の第二凹部56へ収納させることができる。
即ち、図11、12に示すように、突部45aを第一凹部55へ挿入させて、前記ポール2の下端を支持凹部51へ差し込んだ後、ポール2を平面視の右回り方向へ回転させれば、突部45aは各第二凹部56内へ進入する。
このとき、突部45aに近接する蓋部44が形成されていないため、図12に示すように突部45aが挿入された第一凹部55の上端部分に上方へ開口する開口Sが露出された状態となる。
【0030】
そして図13に示すように、この第一凹部55へ上方から前記差込部材6を差し込むことで、前記突部45aがこの差込部材6に係止されて、前記突部45aが前記第一凹部55へ逆戻るようなポール2の回転が防止され、ベース5へポール2が安定的に取り付けられる。
また、第一凹部55内の内部に収納された差込部材6によって前記開口Sが塞がれるので、第一凹部55内への砂やゴミなどの侵入が防止できる。
そして、差込部材6を第一凹部55から取り外せば、ポール2を逆方向へ回転させることができるようになり、突部45a、45bをそれぞれ第二凹部56から第一凹部55へ進入させて、ポール2をベース5から取り外すことができる。
【0031】
本実施形態の差込部材6は、第一凹部55へ挿入されたときに、突出する係止突部62の下面をベース5の上面に当接させて、取り付けられる。
ベース5に取り付けた差込部材6を取り外す際には、係止突部62とベース5との間に工具などを差し入れて、差込部材6を上方へ容易に抜き取ることができる。
尚、図6(ロ)に示すように本実施形態の差込部材6には、係止突部62の下面に上方へ窪む凹溝64が形成されている。凹溝64は係止突部62の前端に至るように形成されている。また、図4(イ)に示すように、ベース5の上面には下方へ窪む凹溝58が、前記凹溝64に対応する位置に形成されている。
凹溝64と凹溝58がそれぞれ設けられることで、ベース5に取り付けた差込部材6を取り外す際に、工具などを凹溝64と凹溝58との間に形成された隙間に差し込むようにして、係止突部62とベース5との間に容易に差し入れることができ、差込部材6を簡単に取り外せる。
【0032】
図14は図13のA−A断面図であり、(イ)は差込部材6をビス留め止めする前であり、(ロ)は差込部材6をビス留めした状態である。
本実施形態のベース5には、差込部材6を挿入させる第一凹部55の壁面から、ベース5の外側面に貫通するビス孔53が形成されている。
ビス孔53は、第一凹部55側が小径の丸孔53aに形成され、ベース5の外側面側に大径の丸孔53cが形成されており、前記丸孔53aと丸孔53cとの間に段部53bが形成されている。
また、前記ビス孔53は、前記差込部材6の貫通孔63に対応する位置に形成されており、係止突部62をベース5上面に当接させて取り付けられた差込部材6の貫通孔63と、前記ビス孔53とが同じ位置となるように設けられている。
そして、前記丸孔53aは、前記差込部材6のナットNに螺入可能なビスBの雄ねじが挿通可能で、且つビスBの頭部が挿通不可能な大きさに形成されており、前記丸孔53cは内部に前記ビスBの頭部が収納可能な大きさに形成されている。
【0033】
図14(イ)のベース5のビス孔53へ、外側からビスBを挿入させ、その雄ねじ部を差込部材6のナットNへ螺結させることで、図14(ロ)に示すように、差込部材6がベース5へビス留めされる。
差込部材6が第一凹部55内に収納されてビス留めされることで、ポール2がベース5から抜けて外れることが防止され、ベース5へ安定的に取り付けられる。
また、ビスBをナットNから取り外せば、差込部材6をベース5から取り外して、ポール2をベース5から取り外すことができる。
【0034】
また、本実施形態の差込部材6は、第一凹部55内に収納されて取り付けられており、その後面61bが支持凹部51内へ突出していない。このため、支持凹部51に支持されて立設されたポール2へ車両などが衝突したときに、その衝撃が差込部材6やビスBへ集中することがなく、差込部材6やビスBの破損が抑制されて、ポール2がベース5へ安定的に取り付けられる。
【0035】
また、本実施形態の可撓式標示柱1は、ベース5の支持面51aにポール2の下端を支持させて取り付けており、ポール2とベース5とを、両者間に架け渡した固定部材によって固定させていない。このため、ポール2へ車両などが衝突したときに、その衝撃が両者を固定する固定部材へ集中することがなく、固定部材が破壊されてベース5からポール2が外れてしまうような問題の発生が抑制される。
【0036】
また本実施形態のベース5は、前記第二凹部56の横方向の大きさが、前記ポール2の突部45の横方向の大きさに対応するように形成されている。
このため、図12に示すように、ベース5の第二凹部56内に突部45を収納させたとき、突部45の一方の側面が第二凹部56の側面に当接され、突部45の他方の側面H1が、第一凹部55の側面H2と面一となるように設けられている。
そして、本実施形態の差込部材6は、そのピン本体61の横幅の大きさが、ベース5の第一凹部55の横方向の溝幅の大きさに対応するように形成されているので、図13に示すように差込部材6を第一凹部55へ取り付けたときに、前記差込部材6の一方の側面が第一凹部55の側面に当接され、差込部材6の他方の側面H3は、それぞれ面一となされた第一凹部55の側面H2と、前記突部45の側面H1とにそれぞれ当接されるように設けられている。
このように、前記突部45と、差込部材6とが、一方の側面を互いに当接させ、他方の側面をそれぞれ第二凹部56の側面と、第一凹部55の側面とに当接させるので、可撓式標示柱1のポール2に車両が衝突するなどの衝撃が与えられたときでも、第一凹部55、第二凹部56内で差込部材6や突部45のガタつきが抑制され、ベース5へポール2が安定的に取り付けられる。
【0037】
また、本実施形態の可撓式標示柱1は、ベース5の第二凹部56の上下方向の溝幅の大きさが、前記突部45の上下方向の大きさに対応して形成されているので、各突部45の上面が各第二凹部56の上側面に当接されて第二凹部56内に収納され、可撓式標示柱1のポール2に車両が衝突するなどの衝撃が与えられたときでも、第二凹部56内で突部45のガタつきが抑制され、ベース5へポール2が安定的に取り付けられる。
【0038】
本実施形態の可撓式標示柱1は、ポール2の突部45や、ベース5の第一凹部55、第二凹部56を、それぞれ3個づつ形成させているが、これに限るものではなく、2個以下に形成させても良いし、4個以上に形成させてもよい。
【0039】
また、本実施形態の可撓式標示柱1は、ポール2の蓋部44に覆われる第一凹部55へは差込部材6を取り付けていないが、これに限るものではなく、ポール2に蓋部44を設けずに、ポール2を挿入させたベース5の全ての第一凹部55へ差込部材6を取り付けても良い。この場合、全ての第一凹部55に、貫通する前記ビス孔53をそれぞれ形成しておくのがよい。
【0040】
また、本実施形態の可撓式標示柱1は、ベース5に形成させた第一凹部55を全て同一形状に形成させると共に、蓋体44が近接して形成された突部45bと、近接する蓋体44が形成されない突部45aとを、同じ形状に形成させているが、これに限るものではない。
例えば、前記突部45aと、突部45bとを異なる形状に形成させると共に、突部45aを挿入させる第一凹部の形状を突部45aのみが挿入可能な形状に形成させてもよく、突部45bを挿入させる第一凹部の形状を突部45bのみが挿入可能な形状に形成させてもよい。
上記のように構成させることで、差込部材6をベース5にビス留めさせるためのビス孔53を、突部45aが挿入される第一凹部55へのみ形成させても、ベース5へポール2を挿入させる際に、ビス孔53が形成された第一凹部へ誤って突部45bを挿入させてしまうような問題が生じなくなされるので好ましい。
また、前記ビス孔53を突部45aが挿入される第一凹部55へのみ形成させることで、ビス孔53を通じて第一凹部55内へ砂やごみなどが侵入するような問題が生じないので好ましい。
【0041】
また、本実施形態の可撓式標示柱1は、複数の第一凹部55を各々等間隔に配置させて形成させているがこれに限るものではない。
例えば、各第一凹部55間の一部の間隔、又は全ての間隔を異ならせてベース5に形成させてもよい。
上記のように構成させることで、ポール2をベース5に対して特定の向きでのみ挿入可能に設けることができるので、差込部材6をベース5にビス留めさせるためのビス孔53を、突部45aが挿入される第一凹部55へのみ形成させても、ベース5へポール2を挿入させる際に、ビス孔53が形成された第一凹部へ誤って突部45bを挿入させてしまうような問題が生じなくなされるので好ましい。
【符号の説明】
【0042】
1 可撓式標示柱
2 ポール
21 柱部
22 キャップ
23 反射シート
3 補強筒
4 台部
41 環状溝
42 環状溝
44 蓋部
45 突部
5 ベース
51 支持凹部
51a 支持面
53 ビス孔
55 第一凹部
56 第二凹部
58 凹溝
6 差込部材
61 ピン本体
62 係止突部
63 貫通孔
64 凹溝
7 反射部材
71 反射器
72 基材
B ビス
D 溝部
S 開口
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車線のセンターライン標示や、車線誘導標示、交通規制誘導標示、あるいは、駐車場における車両停止位置標示等を目的として、道路や駐車場等の路面に設置される可撓式標示柱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
センターライン等に設置されるこの主の可撓式標示柱は、車両が衝突することによって、破損や損傷することがある。このため、ポールとベースとをそれぞれ別体にて形成し、それらを分解可能に組み立てることによって、車両との衝突により破損したポールや経年劣化したポールを取り替えることができるようにしたものが用いられており、種々の発明が開示されている。
【0003】
例えば特許文献1には、車両の衝突時に曲がり変形する円筒状のポールと、該ポールが上方から装着されて該ポールを立設支持すべく路面に設置されるベースとを備え、ポールの下端部には径方向外方に突出する突部が設けられ、ベースはポールの下端部の外周面を支持する支持面を有し、該支持面にはポールの突部が上方から挿入される第一凹部と該第一凹部から周方向に伸びて突部が進入可能な第二凹部とが形成されていることを特徴とする可倒式標示柱、が本件出願人によって開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−177607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に示される可倒式標示柱は、組み立て時に、ポールをベースへ挿入した状態から周方向へ所定角度回転操作した後、ベースとポールとを貫通するようにネジをねじ込んで固定させているが、本件は上記の構成を更に改良して、ベースへポールをより安定的に継続して装着可能とすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。
すなわち本発明に係る可撓式標示柱は、車両の接触などにより弾性的に曲がる可撓性を有する円筒状のポールと、該ポールが上方から装着されて該ポールを立設支持するために路面に設置されるベースとを備え、
前記ポールの下端には径方向外方に突出する突部が設けられ、
ベースはポールの下端部の外周面を支持する支持面を有し、
該支持面にはポールの突部が上方から挿入される第一凹部と該第一凹部から周方向に伸びて前記突部が進入可能な第二凹部が形成されると共に、
前記ポールの突部が前記第二凹部へ進入された前記ベースの第一凹部に、差込部材が差し込まれていることを特徴としている。
【0007】
本発明に係る可撓式標示柱によれば、ポールをベース上方から装着する際にその突部をベースの第一凹部に挿入させ、ベースに装着したポールをその軸線周りに所定角度回転させてポールの突部を第二凹部に進入させる。ポールの突部が第二凹部に位置することにより突部がベースに係止されるのでポールの上方への移動が阻止される。
そして、前記ポールの突部を前記第二凹部へ進入させた前記ベースの第一凹部に、差込部材を差し込むので、前記ポールに上記と逆方向へ回転する力が加えられても、前記突部の前記第一凹部への進入が差込部材により阻止され、前記ポールが前記ベースから抜けることがなく安定的に装着される。
【0008】
また、前記突部の一方の側面を前記第二凹部の側面へ当接させ、前記差込部材の一方の側面を前記第一凹部の側面へ当接させると共に、前記突部の他方の側面を前記差込部材の他方の側面へ当接させれば、ベースへ装着させたポールへ車両などが衝突しても、ポールの周方向へのガタつきが抑制され、ポールがベースへ安定的に装着されるので好ましい。
【0009】
また、前記ポールに前記突部を複数形成させ、前記ベースに前記各突部をそれぞれ挿入可能な複数の前記第一凹部を前記支持面に形成させると共に、前記第二凹部を前記各第一凹部から周方向へ伸ばしてそれぞれ形成させれば、各突部がそれぞれベースに係止されて、ポールがベースに安定的に装着される。
また、前記ポールに径方向外方へ突出する蓋部を形成させ、この蓋部が、各突部を前記各第二凹部へ進入させた前記ベースの第一凹部の上部を覆えば、第一凹部内への砂やゴミなどの侵入が抑制され、これらがベースからポールを取り外す際の障害となるような問題が生じにくくなされるので好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る可撓式標示柱によれば、ベースへポールをより安定的に継続して装着できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る可撓式標示柱の実施の一形態を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1の可撓式標示柱の、ベースからポールを取り外した状態を示す正面図である。
【図4】図3のベースを示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。
【図5】図3のポールを示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。
【図6】図3の差込部材を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図である。
【図7】図4のベースへ図5のポールを挿入させる前の状況を示す斜視図である。
【図8】図7のベースへポールを挿入させた状況を示す斜視図である。
【図9】図8のポールを回転操作した状況を示す斜視図である。
【図10】図6のA−A断面図である。
【図11】図7の他の方向からの斜視図である。
【図12】図11のベースへポールを挿入させて、ポールを回転操作した状況を示す他の斜視図である。
【図13】図12のベースへ差込部材を挿入させた状況を示す斜視図である。
【図14】図13のA−A断面図であり、(イ)は差込部材をビス留め止めする前であり、(ロ)は差込部材をビス留めした状態である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
図面において、1は可撓式標示柱である。
本発明に係る可倒式標示柱1は、路面に設置されるベース5と、このベース5に立設支持されるポール2とを備えている。
【0013】
ポール2は、円筒形の中空柱状体に形成された柱部21を備え、その開口する上端を塞ぐようにキャップ22が固定されている。
また、柱部21の外側面には照射された光を光源方向へ反射させる再帰反射性を有する反射シート23が貼着されている。反射シート23は柱部21の外側面に巻回されて貼着されており、本実施形態の柱部21には2枚の反射シートが上下に間隔をあけて並設されている。
【0014】
ポール2は、車両の接触などにより弾性的に曲がり、その後元の状態へ復元する可撓性を有するように、柱部21を熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成しているが、これに限るものではなく、軟質ポリオレフィン、エラストマーなどを好適に用いることができる。
また、キャップ22も柱部21と同じ熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成されており、柱部21へ融着や接着などの方法によって固定されている。
【0015】
ベース5は、扁平な円錐台形状に形成されており、その外側壁には帯状の反射部材7が巻回されて取り付けられている。
反射部材7は、帯状に形成された基材72に、適宜間隔をおいてガラスビーズ製の反射器71が配設されて埋め込まれている。ガラスビーズ製の反射器71は、照射された光を光源方向へ反射させる再帰反射性が高く、かつ汚れにくく、劣化しにくいため、再帰反射性の部材として好適に用いることができる。
また、基材72は、鉄鋼、ステンレス、アルミニウムなどの金属等を用いても良いが、反射器71を埋め込み形成することを容易にするために、ゴム、ウレタン系樹脂、エラストマーなどの弾性の高い合成樹脂を用いるのが好ましく、反射器71が外れにくくなるように、ポリエチレンやポリプロピレンなど、ある程度高い硬度を有する熱可塑性樹脂を用いるのがより好ましい。
【0016】
図2は図1のA−A断面図である。
ベース5の外周壁には、前記反射部材7を取り付けるための溝部Dが全周に亘って形成されており、ベース5に巻回された反射部材7は、溝部D内に収納されて取り付けられている。
【0017】
ポール2の柱部21の下端には、略円筒形状に形成された台部4が固定されている。
具体的には、円筒形状に形成された柱部21の下端が、台部4の上面に同心円状に形成された環状溝41に挿入され、融着されて固定されている。
【0018】
また、柱部21の中空内には、柱部21の内径より小さい外径の円筒形状に形成された補強筒3が内装されて、前記台部4に固定されている。
具体的には、補強筒3の下端が、台部4の上面の環状溝41の内側に同心円状に形成された環状溝42に挿入され、融着されて固定されている。
補強筒3の材質は、成形の容易さおよび車両等の踏みつけに対する復元性、耐久性等を考慮すると、熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマーなどが好適である。本実施形態の補強筒3は熱可塑性ポリウレタンを用いて形成されている。
補強筒3を柱部21の内部に内装させてポール2に設けることで、可撓式標示柱1の上を車両が通過するなどしてポール2が折れ曲がるなど変形するときに、ポール2の柱部21にかかる応力を補強筒3に分散させることができ、柱部21の疲労による損傷を低減させることができる。
また、折れ曲がったポール2が復元する際に、補強筒3が柱部21を内側から支え、元の状態へより強力に復元するようになされる。
【0019】
ベース5の上面の中央には、ポール2の台部4に対応する形状に窪んだ支持凹部51が設けられており、支持凹部51は台部4が出入り自在に挿入可能に形成されている。
支持凹部51の内周側面は、挿入された台部4の外周側面を支持可能な支持面51aに形成されており、ベース5の支持凹部51に台部4を挿入させたポール2は、ベース5の支持面51aにその下端を支持されて立設される。
【0020】
図3は図1の可撓式標示柱1の、ベース5からポール2を取り外した状態を示す正面図であり、図4は図3のベース5を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、図5は図3のポール2を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、図7は図4のベースへ図5のポールを挿入させる前の状況を示す斜視図である。
ポール2下端の台部4には、径の外側方向へ突出する矩形形状の突部45が、台部4の下端に形成されている。
本実施形態の台部4には、全周に亘って周方向へ等間隔に3個の突部45が形成されている。
【0021】
また、台部4には、径の外側方向へひさし状に突出する板形状の蓋部44が、台部4の上端に形成されている。
本実施形態の蓋部44は、台部4に2個形成されており、横方向の大きさが前記突部45と同じに形成されており、外側方向への突出の大きさが前記突部45より大きく形成されている。
また、各蓋部44は、平面視において前記3個の突部45の中の2個の突部45bにそれぞれ近接して形成されている。具体的には、本実施形態の各蓋部44は、前記各突部45bより、台部4の周方向における左回り方向へずれた位置にそれぞれ形成されており、詳細には、前記蓋部44の右回り方向側の側端が、前記突部45bの左回り方向側の側端の真上に位置するように形成されている。
尚、3個の突部45の中の残りの突部45a付近には、蓋部44は形成されていない。
【0022】
ベース5の支持面51aには、支持凹部51の上端から下方へ向けて上下方向の溝形状に形成された第一凹部55が設けられており、この第一凹部55は支持面51aの周方向へそれぞれ等間隔に3個形成されている。
各第一凹部55は、その溝幅の大きさが前記ポール2の突部45の横方向の大きさに対応して形成され、その溝の窪みの大きさが、前記突部45の突出の大きさに対応して形成されている。
具体的には、各第一凹部55は前記突部45を上下方向に挿通可能な大きさに設けられており、前記ポール2の台部4を支持凹部51へ挿入させたときに、台部4の下端に形成された各突部45が前記各第一凹部55内を通るように設けられている。
【0023】
前記各第一凹部55の下端側には、そこから周方向に伸びる溝形状の第二凹部56がそれぞれ形成されている。
各第二凹部56は、平面視において各第一凹部から右周り方向へ伸びるように形成されており、図7に示すように、上下方向に伸びる第一凹部55と、この下端から周方向へ伸びる第二凹部56とが組み合わされてL字形状の溝部が支持面51aに形成されるように設けられている。
詳細には、第二凹部56は、その溝の窪みの大きさが前記突部45の突出の大きさと同じ、即ち前記第一凹部55と同じに形成され、上下方向の溝幅の大きさが前記突部45の上下方向の大きさに対応して形成され、その横方向の溝の大きさが前記突部45の横方向の大きさに対応して形成されている。
即ち、前記ポール2の台部4を支持凹部51へ挿入させた後、ポール2を平面視右回り方向へ回転させたときに、前記各突部45が前記各第一凹部55内から各第二凹部56内へ進入して収納されるように、前記各第二凹部は形成されている。
【0024】
図8は図7のベース5へポール2を挿入させた状況を示す斜視図であり、図9は図8のポール2を回転操作した状況を示す斜視図である。
図8に示すように、各突部45を各第一凹部55へそれぞれ挿入させて、前記ポール2の下端を支持凹部51へ差し込んだ後、ポール2を平面視の右回り方向へ回転させれば、図9に示すように各突部45は各第二凹部56内へ進入する。
詳細には、前記第二凹部56の横方向の大きさは、前記突部45の横方向の大きさに対応して形成されているので、前記各突部45がその横方向の大きさ分だけ移動するようにポール2を回転させれば、前記各突部45はそれぞれ第二凹部内に進入してその内側に収納される。
このように各突部45をそれぞれ第二凹部56内に収納させることで、ポール2が支持凹部51から上方向へ抜けることがなくなり、ポール2がベース5へ取り付けられる。
また逆に、図9のポール2を平面視の左方向へ回転させれば、各突部45が逆戻ってそれぞれ第一凹部55へ進入するので、ポール2を上方向へ引き抜き、ベース5から取り外すことができる。
【0025】
また図8に示すように、各突部45を各第一凹部55へそれぞれ挿入させて、前記ポール2の下端を支持凹部51へ差し込んだとき、各第一凹部55の上端部分が上方へ開口する開口Sが露出された状態となる。
このようにベース5とポール2との間に開口Sが露出されると、当該開口Sには可撓性標示柱1の使用過程で砂やゴミなどが侵入して、第一凹部55やポール2の側面などを損傷させたり、ベース5からポール2を取り外す際の障害となる恐れがある。
本実施形態のポール2には、2個の突部45bに近接して、蓋部44がそれぞれ形成されている。
各蓋部44は、前記各突部45bの真上より平面視の左回り方向へずれた位置にそれぞれ形成されており、図8に示すように各突部45bをそれぞれ第一凹部55へ差し込んだ後、ポール2を平面視の右回り方向へ回転させれば、図9に示すように各蓋部44が移動して第一凹部55の真上に位置するように設けられている。
そして、各蓋部44は、横方向の大きさが前記突部45と同じに形成され、外側方向への突出の大きさが前記突部45より大きく形成されているため、前記突部45に対応する横幅と窪みの大きさに形成された第一凹部45の開口Sが、真上に位置する各蓋部44に覆われるようになされ、開口Sからの砂やゴミなどの侵入を抑制できる。
【0026】
図6は図3の差込部材6を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図であり、(ハ)は側面図であり、図10は図6のA−A断面図である。
差込部材6は、上下に長い略長方形状に形成されたピン本体61と、このピン本体61の前面61aの上端から前方へ突出する板形状の係止突部62が形成されている。
尚、係止突部62の横幅の大きさは、ピン本体61の横幅の大きさと同じ大きさに形成されている。
【0027】
ピン本体61は、上下方向の大きさ、横幅の大きさ、厚みの大きさ、とがそれぞれベース5の第一凹部55の上下方向の溝の大きさ、溝幅の大きさ、溝の窪みの大きさに対応して形成されており、ピン本体61の前面61aが前記第一凹部55の溝の底面に対応した曲面形状に形成されている。
即ち、本実施形態のピン本体61は、第一凹部55内の内部に収納可能な大きさに形成されている。
また、ピン本体61の後面61bは、ベース5の支持面51aに対応する曲面形状に形成されており、ピン本体61が第一凹部55内に収納されたときに、ピン本体61の後面61bが円形に窪む支持凹部51内へ突出しないように設けられている。
【0028】
ピン本体61には、前面61aから後面61bへ貫通する貫通孔63が形成されており、その内部にナットNが嵌着されて収納され、貫通孔63に挿入された雄ねじを螺入可能に設けられている。
そして前記貫通孔63は、前面61a側の開口縁63aが、全周に亘って貫通孔63の内側方向へ突出するように形成されており、貫通孔63内に後面61b側から嵌着された前記ナットNが前面61a側から抜けて、貫通孔63から外れることを防止している。
【0029】
図11は図7の他の方向からの斜視図であり、図12は図11のベース5へポール2を挿入させて、ポール2を回転操作した状況を示す他の斜視図であり、図13は図12のベース5へ差込部材6を挿入させた状況を示す斜視図である。
突部45aは、各突部45bと同様に、ポール2の挿入と回転操作によって、ベース5の第二凹部56へ収納させることができる。
即ち、図11、12に示すように、突部45aを第一凹部55へ挿入させて、前記ポール2の下端を支持凹部51へ差し込んだ後、ポール2を平面視の右回り方向へ回転させれば、突部45aは各第二凹部56内へ進入する。
このとき、突部45aに近接する蓋部44が形成されていないため、図12に示すように突部45aが挿入された第一凹部55の上端部分に上方へ開口する開口Sが露出された状態となる。
【0030】
そして図13に示すように、この第一凹部55へ上方から前記差込部材6を差し込むことで、前記突部45aがこの差込部材6に係止されて、前記突部45aが前記第一凹部55へ逆戻るようなポール2の回転が防止され、ベース5へポール2が安定的に取り付けられる。
また、第一凹部55内の内部に収納された差込部材6によって前記開口Sが塞がれるので、第一凹部55内への砂やゴミなどの侵入が防止できる。
そして、差込部材6を第一凹部55から取り外せば、ポール2を逆方向へ回転させることができるようになり、突部45a、45bをそれぞれ第二凹部56から第一凹部55へ進入させて、ポール2をベース5から取り外すことができる。
【0031】
本実施形態の差込部材6は、第一凹部55へ挿入されたときに、突出する係止突部62の下面をベース5の上面に当接させて、取り付けられる。
ベース5に取り付けた差込部材6を取り外す際には、係止突部62とベース5との間に工具などを差し入れて、差込部材6を上方へ容易に抜き取ることができる。
尚、図6(ロ)に示すように本実施形態の差込部材6には、係止突部62の下面に上方へ窪む凹溝64が形成されている。凹溝64は係止突部62の前端に至るように形成されている。また、図4(イ)に示すように、ベース5の上面には下方へ窪む凹溝58が、前記凹溝64に対応する位置に形成されている。
凹溝64と凹溝58がそれぞれ設けられることで、ベース5に取り付けた差込部材6を取り外す際に、工具などを凹溝64と凹溝58との間に形成された隙間に差し込むようにして、係止突部62とベース5との間に容易に差し入れることができ、差込部材6を簡単に取り外せる。
【0032】
図14は図13のA−A断面図であり、(イ)は差込部材6をビス留め止めする前であり、(ロ)は差込部材6をビス留めした状態である。
本実施形態のベース5には、差込部材6を挿入させる第一凹部55の壁面から、ベース5の外側面に貫通するビス孔53が形成されている。
ビス孔53は、第一凹部55側が小径の丸孔53aに形成され、ベース5の外側面側に大径の丸孔53cが形成されており、前記丸孔53aと丸孔53cとの間に段部53bが形成されている。
また、前記ビス孔53は、前記差込部材6の貫通孔63に対応する位置に形成されており、係止突部62をベース5上面に当接させて取り付けられた差込部材6の貫通孔63と、前記ビス孔53とが同じ位置となるように設けられている。
そして、前記丸孔53aは、前記差込部材6のナットNに螺入可能なビスBの雄ねじが挿通可能で、且つビスBの頭部が挿通不可能な大きさに形成されており、前記丸孔53cは内部に前記ビスBの頭部が収納可能な大きさに形成されている。
【0033】
図14(イ)のベース5のビス孔53へ、外側からビスBを挿入させ、その雄ねじ部を差込部材6のナットNへ螺結させることで、図14(ロ)に示すように、差込部材6がベース5へビス留めされる。
差込部材6が第一凹部55内に収納されてビス留めされることで、ポール2がベース5から抜けて外れることが防止され、ベース5へ安定的に取り付けられる。
また、ビスBをナットNから取り外せば、差込部材6をベース5から取り外して、ポール2をベース5から取り外すことができる。
【0034】
また、本実施形態の差込部材6は、第一凹部55内に収納されて取り付けられており、その後面61bが支持凹部51内へ突出していない。このため、支持凹部51に支持されて立設されたポール2へ車両などが衝突したときに、その衝撃が差込部材6やビスBへ集中することがなく、差込部材6やビスBの破損が抑制されて、ポール2がベース5へ安定的に取り付けられる。
【0035】
また、本実施形態の可撓式標示柱1は、ベース5の支持面51aにポール2の下端を支持させて取り付けており、ポール2とベース5とを、両者間に架け渡した固定部材によって固定させていない。このため、ポール2へ車両などが衝突したときに、その衝撃が両者を固定する固定部材へ集中することがなく、固定部材が破壊されてベース5からポール2が外れてしまうような問題の発生が抑制される。
【0036】
また本実施形態のベース5は、前記第二凹部56の横方向の大きさが、前記ポール2の突部45の横方向の大きさに対応するように形成されている。
このため、図12に示すように、ベース5の第二凹部56内に突部45を収納させたとき、突部45の一方の側面が第二凹部56の側面に当接され、突部45の他方の側面H1が、第一凹部55の側面H2と面一となるように設けられている。
そして、本実施形態の差込部材6は、そのピン本体61の横幅の大きさが、ベース5の第一凹部55の横方向の溝幅の大きさに対応するように形成されているので、図13に示すように差込部材6を第一凹部55へ取り付けたときに、前記差込部材6の一方の側面が第一凹部55の側面に当接され、差込部材6の他方の側面H3は、それぞれ面一となされた第一凹部55の側面H2と、前記突部45の側面H1とにそれぞれ当接されるように設けられている。
このように、前記突部45と、差込部材6とが、一方の側面を互いに当接させ、他方の側面をそれぞれ第二凹部56の側面と、第一凹部55の側面とに当接させるので、可撓式標示柱1のポール2に車両が衝突するなどの衝撃が与えられたときでも、第一凹部55、第二凹部56内で差込部材6や突部45のガタつきが抑制され、ベース5へポール2が安定的に取り付けられる。
【0037】
また、本実施形態の可撓式標示柱1は、ベース5の第二凹部56の上下方向の溝幅の大きさが、前記突部45の上下方向の大きさに対応して形成されているので、各突部45の上面が各第二凹部56の上側面に当接されて第二凹部56内に収納され、可撓式標示柱1のポール2に車両が衝突するなどの衝撃が与えられたときでも、第二凹部56内で突部45のガタつきが抑制され、ベース5へポール2が安定的に取り付けられる。
【0038】
本実施形態の可撓式標示柱1は、ポール2の突部45や、ベース5の第一凹部55、第二凹部56を、それぞれ3個づつ形成させているが、これに限るものではなく、2個以下に形成させても良いし、4個以上に形成させてもよい。
【0039】
また、本実施形態の可撓式標示柱1は、ポール2の蓋部44に覆われる第一凹部55へは差込部材6を取り付けていないが、これに限るものではなく、ポール2に蓋部44を設けずに、ポール2を挿入させたベース5の全ての第一凹部55へ差込部材6を取り付けても良い。この場合、全ての第一凹部55に、貫通する前記ビス孔53をそれぞれ形成しておくのがよい。
【0040】
また、本実施形態の可撓式標示柱1は、ベース5に形成させた第一凹部55を全て同一形状に形成させると共に、蓋体44が近接して形成された突部45bと、近接する蓋体44が形成されない突部45aとを、同じ形状に形成させているが、これに限るものではない。
例えば、前記突部45aと、突部45bとを異なる形状に形成させると共に、突部45aを挿入させる第一凹部の形状を突部45aのみが挿入可能な形状に形成させてもよく、突部45bを挿入させる第一凹部の形状を突部45bのみが挿入可能な形状に形成させてもよい。
上記のように構成させることで、差込部材6をベース5にビス留めさせるためのビス孔53を、突部45aが挿入される第一凹部55へのみ形成させても、ベース5へポール2を挿入させる際に、ビス孔53が形成された第一凹部へ誤って突部45bを挿入させてしまうような問題が生じなくなされるので好ましい。
また、前記ビス孔53を突部45aが挿入される第一凹部55へのみ形成させることで、ビス孔53を通じて第一凹部55内へ砂やごみなどが侵入するような問題が生じないので好ましい。
【0041】
また、本実施形態の可撓式標示柱1は、複数の第一凹部55を各々等間隔に配置させて形成させているがこれに限るものではない。
例えば、各第一凹部55間の一部の間隔、又は全ての間隔を異ならせてベース5に形成させてもよい。
上記のように構成させることで、ポール2をベース5に対して特定の向きでのみ挿入可能に設けることができるので、差込部材6をベース5にビス留めさせるためのビス孔53を、突部45aが挿入される第一凹部55へのみ形成させても、ベース5へポール2を挿入させる際に、ビス孔53が形成された第一凹部へ誤って突部45bを挿入させてしまうような問題が生じなくなされるので好ましい。
【符号の説明】
【0042】
1 可撓式標示柱
2 ポール
21 柱部
22 キャップ
23 反射シート
3 補強筒
4 台部
41 環状溝
42 環状溝
44 蓋部
45 突部
5 ベース
51 支持凹部
51a 支持面
53 ビス孔
55 第一凹部
56 第二凹部
58 凹溝
6 差込部材
61 ピン本体
62 係止突部
63 貫通孔
64 凹溝
7 反射部材
71 反射器
72 基材
B ビス
D 溝部
S 開口
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の接触などにより弾性的に曲がる可撓性を有する円筒状のポールと、該ポールが上方から装着されて該ポールを立設支持するために路面に設置されるベースとを備え、
前記ポールの下端には径方向外方に突出する突部が設けられ、
ベースはポールの下端部の外周面を支持する支持面を有し、
該支持面にはポールの突部が上方から挿入される第一凹部と該第一凹部から周方向に伸びて前記突部が進入可能な第二凹部が形成されると共に、
前記ポールの突部が前記第二凹部へ進入された前記ベースの第一凹部に、差込部材が差し込まれていることを特徴とする可撓式標示柱。
【請求項2】
前記突部の一方の側面が前記第二凹部の側面に当接され、
前記差込部材の一方の側面が前記第一凹部の側面に当接されると共に、
前記突部の他方の側面が前記差込部材の他方の側面に当接されていることを特徴とする請求項1に記載の可撓式標示柱。
【請求項3】
前記ポールには前記突部が複数形成されると共に、径方向外方に突出する蓋部が形成され、
前記ベースには前記各突部がそれぞれ挿入可能な複数の前記第一凹部が前記支持面に形成されると共に、前記第二凹部が前記各第一凹部から周方向に伸びてそれぞれ形成されており、
前記ポールの各突部が前記各第二凹部へ進入された前記ベースの第一凹部の上部が、前記蓋部に覆われていることを特徴とする請求項1又は2に記載の可撓式標示柱。
【請求項1】
車両の接触などにより弾性的に曲がる可撓性を有する円筒状のポールと、該ポールが上方から装着されて該ポールを立設支持するために路面に設置されるベースとを備え、
前記ポールの下端には径方向外方に突出する突部が設けられ、
ベースはポールの下端部の外周面を支持する支持面を有し、
該支持面にはポールの突部が上方から挿入される第一凹部と該第一凹部から周方向に伸びて前記突部が進入可能な第二凹部が形成されると共に、
前記ポールの突部が前記第二凹部へ進入された前記ベースの第一凹部に、差込部材が差し込まれていることを特徴とする可撓式標示柱。
【請求項2】
前記突部の一方の側面が前記第二凹部の側面に当接され、
前記差込部材の一方の側面が前記第一凹部の側面に当接されると共に、
前記突部の他方の側面が前記差込部材の他方の側面に当接されていることを特徴とする請求項1に記載の可撓式標示柱。
【請求項3】
前記ポールには前記突部が複数形成されると共に、径方向外方に突出する蓋部が形成され、
前記ベースには前記各突部がそれぞれ挿入可能な複数の前記第一凹部が前記支持面に形成されると共に、前記第二凹部が前記各第一凹部から周方向に伸びてそれぞれ形成されており、
前記ポールの各突部が前記各第二凹部へ進入された前記ベースの第一凹部の上部が、前記蓋部に覆われていることを特徴とする請求項1又は2に記載の可撓式標示柱。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−255273(P2012−255273A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−128149(P2011−128149)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]