説明

吐出マフラ及び吐出マフラを備えた二段圧縮機

【課題】圧縮機から吐出された冷凍機油混りの冷媒ガスを消音する吐出マフラにおいて、その吐出マフラの内部に冷凍機油が溜まりにくくする。
【解決手段】吐出マフラ(1)に設けられたマフラ容器(2)は、冷凍機油混りの冷媒ガスから冷凍機油を分離するとともに、冷凍機油を上記マフラ容器(2)内の下部空間(2b)に貯留可能に構成する。又、マフラ容器(2)に接続された流出配管(7)の入口部(7c)を下部空間(2b)内に開口させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機から吐出される冷媒ガスの音を低減する吐出マフラ、及びそれを備えた二段圧縮機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、圧縮機から吐出された冷凍機油混りの冷媒ガスを消音する吐出マフラが知られている。この種の吐出マフラの中には、特許文献1に示すように、該吐出マフラ内に溜まった冷凍機油を排出するための油戻し管を有するものがある。
【0003】
上記吐出マフラは、中間圧ドーム型の二段圧縮機(圧縮機のケーシング内が低段圧縮機構の吐出圧となるタイプの二段圧縮機のことをいう。)における高段側圧縮機構の吐出側に設けられている。この吐出マフラは、上下端が閉塞された縦長円筒状の容積部(マフラ容器)を有し、この容積部に供給管(流入通路)と吐出管(流出通路)と上記油戻し管とが接続されている。
【0004】
上記供給管の入口端は高段側圧縮機構の吐出側に接続され、該出口端は上記容積部の上面を貫通して該容積部内の上部空間に位置している。上記吐出管の入口端は上記容積部の下部空間に位置し、出口端は上記容積部の上面を貫通して該容積部の外側に位置している。又、上記油戻し管の入口端は上記容積部の底面に設けられた開口部に接続され、出口端は上記二段圧縮機のケーシングに設けられた開口部に接続されている。
【0005】
この吐出マフラでは、上記高段側圧縮機構から吐出された冷凍機油混りの冷媒ガスが、上記供給管を経て上記容積部内の上部空間に流入する。上部空間に流入した冷媒ガスは、上記容積部の内周面に沿って旋回しながら該容積部内の下部空間側へ流れる。この冷媒ガスが下部空間側へ流れる際に、上記冷媒ガスが消音するとともに、旋回による遠心力で上記冷媒ガスに含まれていた冷凍機油が該冷媒ガスから分離される。そして、上記冷凍機油が分離した冷媒ガスは上記吐出管を経て上記容積部の外側へ流出し、上記冷媒ガスから分離した冷凍機油は上記下部空間に一時的に貯留された後で上記油戻し管を経て二段圧縮機のケーシングへ排出されるようになっている。
【特許文献1】特開2008−175066号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば、上記二段圧縮機における吸入圧力と吐出圧力との差が小さな運転条件になると、上記吐出マフラ内の圧力と二段圧縮機のケーシング内の圧力との差が小さくなるため、上記吐出マフラ内に溜まった冷凍機油が上記油戻し管から排出されにくくなるという問題がある。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧縮機から吐出された冷凍機油混りの冷媒ガスを消音する吐出マフラにおいて、その吐出マフラの内部に冷凍機油が溜まりにくくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、マフラ容器(2)と、圧縮機(10)から吐出された冷凍機油混りの冷媒ガスを該マフラ容器(2)内に流入させる流入通路(8)と、上記マフラ容器(2)内から冷媒ガスを流出させることが可能な流出通路(7)とを備えた吐出マフラを前提としている。
【0009】
そして、上記吐出マフラのマフラ容器(2)は、上記冷凍機油混りの冷媒ガスから冷凍機油を分離することが可能に構成されるとともに上記冷媒ガスから上記冷凍機油を分離したときに該冷凍機油を上記マフラ容器(2)内の下部空間(2b)に貯留可能であって、上記流出通路(7)の入口部(7c)は、上記下部空間(2b)内に開口していることを特徴としている。
【0010】
第1の発明では、上記圧縮機(10)から吐出された冷凍機油混りの冷媒ガスが上記流入通路(8)を経てマフラ容器(2)内に流入すると、該マフラ容器(2)内で冷媒ガスが消音されつつ、冷媒ガスから一部の冷凍機油が分離する。この分離した冷凍機油はマフラ容器(2)内の下部空間(2b)に貯留し、上記一部の冷凍機油が分離した冷媒ガスは上記流出通路(7)を経て上記マフラ容器(2)の外側に流出する。
【0011】
ここで、上記冷凍機油混りの冷媒ガスの流速が大きい条件では、分離した油が上記マフラ容器(2)内部の冷媒ガス流により吹き上げられ再ミスト化することにより、上記マフラ容器(2)外へ流出する。このような条件では、上記マフラ容器(2)の下部空間(2b)に貯留する冷凍機油の量が増加することはない。
【0012】
一方、上記冷凍機油混りの冷媒ガスの流速が小さくなると、上記再ミスト化による冷凍機油の流出が減少するため、上記冷凍機油混りの冷媒ガスが、上記流入通路(8)を経てマフラ容器(2)内に流入し続けると、上記下部空間(2b)における冷凍機油の貯留量が増え、該冷凍機油の油面が上昇する。そして、この冷凍機油の油面が上記流出通路(7)の入口部(7c)よりも高くなると、その入口部(7c)から冷凍機油が流入し、上記流出通路(7)を経て上記マフラ容器(2)の外側に流出するようになる。
【0013】
その後、上記マフラ容器(2)から冷凍機油が流出して、その冷凍機油の油面が上記流出通路(7)の入口部(7c)よりも低くなると、その入口部(7c)から再びマフラ容器(2)内の冷媒ガスが流入し、上記流出通路(7)を経て上記マフラ容器(2)の外側に流出するようになる。
【0014】
このように、上記流出通路(7)の入口部(7c)を上記下部空間(2b)内に開口させることで、上記流出通路(7)から冷媒ガスだけでなく、下部空間(2b)に溜まった冷凍機油も流出させることができるようになる。
【0015】
第2の発明は、第1の発明において、上記流出通路(7)の入口部(7c)と上記流入通路(8)の出口部(8a)とは、互いに非対向位置に配置されていることを特徴としている。
【0016】
第2の発明では、上記流出通路(7)の入口部(7c)と上記流入通路(8)の出口部(8a)とを、互いに非対向位置に配置することで、上記流入通路(8)の出口部(8a)から流入した冷凍機油混りの冷媒ガスが、短絡的に上記流出通路(7)の入口部(7c)から流出してしまい、マフラ下部に貯留された冷凍機油の排出を妨げることを抑えることができるようになる。
【0017】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記流出通路(7)の入口部(7c)は、上記流入通路(8)の出口部(8a)よりも低い位置に配置されていることを特徴としている。
【0018】
第3の発明では、上記流出通路(7)の入口部(7c)を、上記流入通路(8)の出口部(8a)よりも低い位置に配置することで、上記下部空間(2b)に溜まった冷凍機油の油面が上記流入通路(8)の出口部(8a)よりも高くなるのを抑えることができる。これにより、上記流入通路(8)の出口部(8a)が上記下部空間(2b)に溜まった冷凍機油内に埋没しにくくなる。
【0019】
第4の発明は、低段側圧縮室(32)及び高段側圧縮室(33)が形成された圧縮機構(13)と該圧縮機構(13)を収容するケーシング(12)とを備え、上記高段側圧縮室(33)の吐出口が上記ケーシング(12)内に開口するとともに、上記低段側圧縮室(32)で圧縮された冷媒を上記高段側圧縮室(33)でさらに圧縮する二段圧縮機を前提としている。
【0020】
そして、上記二段圧縮機において、第1から第3の何れか1つの発明に記載の吐出マフラにおける流入通路(8)の入口部が上記低段側圧縮室(32)の吐出口に接続され、上記流出通路(7)の出口部が上記高段側圧縮室(33)の吸入口に接続されていることを特徴としている。
【0021】
第4の発明では、上記二段圧縮機(10)の低段側圧縮室(32)の吐出側に本発明の吐出マフラを設置することで、該低段側圧縮室(32)から吐出される冷凍機油混りの冷媒を消音しつつ、上記吐出マフラ(1)のマフラ容器(2)内に溜まった冷凍機油を流出させることができるようになる。上記マフラ容器(2)を流出した冷媒と冷凍機油とは、高段側圧縮室(33)を経て、該高段側圧縮室(33)の吐出口からケーシング(12)内へ吐出される。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、上記流出通路(7)の入口部(7c)を上記下部空間(2b)内に開口させることで、上記流出通路(7)から冷媒ガスだけでなく、下部空間(2b)に溜まった冷凍機油も流出させることができる。これにより、従来とは違い、油戻し管を用いずに上記マフラ容器(2)の外側に冷凍機油を流出させることができる。この結果、上記吐出マフラの内部に冷凍機油が溜まりにくくすることができる。
【0023】
また、上記第2の発明によれば、上記流入通路(8)の出口部(8a)から流入した冷凍機油混りの冷媒ガスが、短絡的に上記流出通路(7)の入口部(7c)に流入してしまうのを抑えることができる。これにより、上記吐出マフラを通過する冷凍機油混りの冷媒ガスに対しての消音作用及び分離された冷凍機油の流出作用が低減されないようにすることができる。
【0024】
また、上記第3の発明によれば、上記流入通路(8)の出口部(8a)が上記下部空間(2b)に溜まった冷凍機油に埋没しにくくなり、上記冷凍機油混りの冷媒ガスを上記流入通路(8)の出口部(8a)からスムーズに上記マフラ容器(2)内へ流入させることができる。
【0025】
また、上記第4の発明によれば、上記二段圧縮機(10)の低段側圧縮室(32)の吐出側に本発明の吐出マフラ(1)を設置することで、吐出マフラ(1)のマフラ容器(2)内に溜まった冷凍機油を該マフラ容器(2)から流出させることができる。そして、このマフラ容器(2)から流出した冷凍機油を、上記高段側圧縮室(32)を経て二段圧縮機(10)のケーシング(12)内へ戻すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。まず、本発明の実施形態に係る吐出マフラについて説明した後、該吐出マフラが取り付けられた二段圧縮機について説明し、さらに上記二段圧縮機が接続された冷凍装置について説明する。
【0027】
〈吐出マフラ〉
図1は上記吐出マフラ(1)の構成を示す縦断面図である。上記吐出マフラ(1)は、図1に示すように、マフラ容器(2)と流入配管(流入通路)(8)と流出配管(流出通路)(7)とを備えている。
【0028】
上記マフラ容器(2)は、円筒状の胴体(2a)と該胴体(2a)の上端部を閉塞する上側閉塞板(3)と該胴体(2a)の下端部を閉塞する下側閉塞板(4)とからなる。上側閉塞板(3)及び下側閉塞板(4)には、それぞれ厚み方向に貫通する貫通孔が形成されており、各貫通孔には短管状の管継手(5,6)が挿入固定されている。そして、上記上側閉塞板(3)の管継手(5)の内側に上記流出配管(7)が挿入固定され、上記下側閉塞板(4)の管継手(6)の内側に上記流入配管(8)が挿入固定されている。
【0029】
上記流出配管(7)は、直管部(7a)と該直管部(7a)から連続する屈曲管部(7b)とを有している。この屈曲管部(7b)の管軸方向と上記直管部(7a)の管軸方向との間は所定の角度を有している。そして、上記流出配管(7)は、上記屈曲管部(7b)の部分が上記マフラ容器(2)内に位置するように上記マフラ容器(2)に取り付けられている。尚、上記直管部(7a)の上端が上記流出配管(7)の出口端であり、該出口端は上記マフラ容器(2)の外側に開口している。又、上記屈曲管部(7b)の下端が上記流出配管(7)の入口端(入口部)(7c)であり、該入口端(7c)は上記マフラ容器(2)内の下部空間(2b)に開口している。
【0030】
上記流入配管(8)は、屈曲部分が90°のエルボ配管で構成されている。この流入配管(8)の入口端は上記マフラ容器(2)の外側に開口し、該流入配管(8)の出口端(出口部)(8a)は上記マフラ容器(2)内の下部空間(2b)に開口している。
【0031】
ここで、図1からわかるように、上記流出配管(7)の入口端(7c)と上記流入配管(8)の出口端(8a)とは互いに非対向位置に配置されている。又、上記流出配管(7)の入口端(7c)は、上記流入配管(8)の出口端(8a)よりも低い位置に配置されている。
【0032】
〈二段圧縮機〉
図2は上記二段圧縮機(10)の構成を示す縦断面図である。上記二段圧縮機(10)は、図2に示すように、そのケーシング(12)内に圧縮機構(13)と電動機(14)とを収容した、いわゆる全密閉型に構成されている。又、上記二段圧縮機(10)には、上述した吐出マフラ(1)と第1吸入マフラ(20)と第2吸入マフラ(21)とが取り付けられている。
【0033】
上記ケーシング(12)は、円筒状の胴部(12a)と、該胴部(12a)の上端部に固定された上部鏡板(12b)と、該胴部(12a)の下端部に固定された下部鏡板(12c)とにより構成されている。上記胴部(12a)には、該胴部(12a)の下側部分を貫通して低段側吸入配管(15)と上記吐出マフラ(1)の流入配管(8)と高段側吸入配管(17)とが取り付けられている。又、上記胴部(12a)には、該胴部(12a)の上側部分を貫通して吐出配管(18)が取り付けられている。上部鏡板(12b)の頂部には、該頂部を貫通してターミナル端子(19)が取り付けられている。このターミナル端子(19)には、電気配線を介して図示しないインバータが接続されている。
【0034】
このインバータは、上記電気配線を介して二段圧縮機(10)へ電流を供給するとともに、その電流の周波数を所定範囲内で調整することが可能に構成されている。つまり、上記二段圧縮機(10)の運転容量は、上記インバータにより、ある範囲内で自在に変更することが可能となっている。
【0035】
上記電動機(14)は、上記ケーシング(12)内の上部に配置されており、ステータ(23)とロータ(24)とを備えている。ステータ(23)は、上記ケーシング(12)における胴部(12a)の内周面に固定されている。尚、このステータ(23)は、円筒状の固定子コア(13a)と該固定子コア(13a)に巻装される3相の巻線とを備えている。この巻線と上記ターミナル端子(19)とが、図示しないリード線で接続されている。上記ロータ(24)は、ステータ(23)の内側に配置されている。ロータ(24)の中央部には、上下方向に延びるシャフト(25)の主軸部(26)が連結されている。
【0036】
このシャフト(25)の主軸部(26)には、下側から順に第1偏心部(27)と第2偏心部(28)とが形成されている。第1偏心部(27)及び第2偏心部(28)は、主軸部(26)よりも大径に且つ主軸部(26)の軸心から偏心して形成されている。又、第1偏心部(27)と第2偏心部(28)とでは、偏心量は同じで主軸部(26)の軸心に対する偏心方向が逆になっている。
【0037】
又、このシャフト(25)には、その内部に軸方向に沿って主給油路(図示なし)が形成されている。また、シャフト(25)の下端部には給油ポンプ(57)が設けられていて、ケーシング(10)内の底部(56)に貯留する冷凍機油を該シャフト(25)の回転に伴って汲み上げるように構成されている。主給油路は、上記給油ポンプ(57)が汲み上げた冷凍機油を圧縮機構(13)の各摺動部分へ供給するように構成されている。
【0038】
上記圧縮機構(13)は、内部に低段側圧縮室(32)と高段側圧縮室(33)とが上下二段で形成されたシリンダ(34)と、低段側及び高段側のピストン(30,31)とを備えている。上記シリンダ(34)は、下側から順にリアヘッド(40)と低段側シリンダ本体部(41)とミドルプレート(42)と高段側シリンダ本体部(43)とフロントヘッド(44)とが積層されて構成されている。両方のシリンダ本体部(41,43)とミドルプレート(42)は、何れも円環状に形成されている。
【0039】
そして、上記シャフト(25)は、上記リアヘッド(40)と上記フロントヘッド(44)と両方のシリンダ本体部(41,43)と上記ミドルプレート(42)とを貫通している。この貫通したシャフト(25)を回転自在に支持するために、上記リアヘッド(40)と上記フロントヘッド(44)との中央部分には軸受部(図示なし)が設けられている。
【0040】
上記低段側及び高段側のピストン(30,31)は、図示しないが、共に円環状の本体部と該本体部から半径方向に突出したブレードとが一体に形成されている。
【0041】
上記低段側ピストン(30)は、上記低段側シリンダ本体部(41)の中空部分に位置するとともに、上記シャフト(25)の上記第1偏心部(27)に回転自在に嵌め込まれている。又、上記高段側ピストン(31)は、上記高段側シリンダ本体部(43)の中空部分に位置するとともに、上記シャフト(25)の上記第2偏心部(28)に回転自在に嵌め込まれている。そして、上記低段側シリンダ本体部(41)の内周面と上記低段側ピストン(30)の外周面と上記リアヘッド(40)の上面と上記ミドルプレート(42)の下面とで区画された空間が低段側圧縮室(32)を構成している。又、上記高段側シリンダ本体部(43)の内周面と上記高段側ピストン(31)の外周面と上記フロントヘッド(44)の下面と上記ミドルプレート(42)の上面とで区画された空間が高段側圧縮室(33)を構成している。
【0042】
又、上記低段側シリンダ本体部(41)には、該低段側シリンダ本体部(41)の外周面と内周面を径方向に貫通する低段側吸入ポート(45a)が形成されている。この低段側吸入ポート(45a)には、低段側吸入配管(15)が接続されている。
【0043】
又、上記高段側シリンダ本体部(43)には、該高段側シリンダ本体部(43)の外周面と内周面を径方向に貫通する高段側吸入ポート(45b)が形成されている。この高段側吸入ポート(45b)には、高段側吸入配管(17)が接続されている。
【0044】
上記低段側及び高段側シリンダ本体部(41,43)には、共に厚さ方向に延びる円柱状のブッシュ孔(図示なし)が形成されている。このブッシュ孔は、その側周面の一部が対応するシリンダ本体部(41,43)の中空部分に開口するように形成されている。
【0045】
上記ブッシュ孔には、断面がほぼ半円形の一対の揺動ブッシュが回転自在に嵌合している。この一対の揺動ブッシュの間に上記各ピストン(30,31)のブレードが摺動自在に嵌め込まれている。この状態において、上記揺動ブッシュに対応する各ピストン(30,31)のブレードが、上記圧縮室(32,33)を第1室と第2室とに区画している。
【0046】
又、上記リアヘッド(40)は、リアヘッド本体部(50)と蓋部材(51)とを備えている。上記リアヘッド本体部(50)には、その下面側に開口するように凹陥部(53)が形成されている。そして、この凹陥部(53)の開口部を閉塞するように上記蓋部材(51)が上記リアヘッド(40)に取り付けられている。尚、上記リアヘッド本体部(50)と上記蓋部材(51)とで区画された凹陥部(53)の空間が低段側吐出室を構成する。
【0047】
上記リアヘッド本体部(50)には、該リアヘッド本体部(50)を径方向に貫通する低段側吐出ポート(54)が形成されている。この低段側吐出ポート(54)の一端側が上記低段側吐出室に開口している。そして、上記低段側吐出ポート(54)の他端側に上記吐出マフラ(1)の流入配管(8)が接続されている。
【0048】
又、上記リアヘッド本体部(50)には、該リアヘッド本体部(50)を厚さ方向に貫通する貫通路(55)が形成されている。この貫通路(55)の一端側は上記低段側吐出室(53)に開口し、他端側は上記低段側圧縮室(32)の第2室に開口している。ここで、上記貫通路(55)の他端側の開口部分が上記低段側圧縮室(32)の吐出口を構成する。尚、上記リアヘッド本体部(50)には、上記貫通路(55)における低段側吐出室(53)の開口部を開閉する低段側吐出リード弁(図示なし)が設けられている。
【0049】
又、上記フロントヘッド(44)には、図示しないが、厚さ方向に貫通する高段側吐出通路が形成されている。この高段側吐出通路の一端側は上記高段側圧縮室(33)の第2室に開口し、他端側は上記ケーシング(12)内に開口している。尚、上記高段側吐出通路における他端側の開口部には、その開口部を開閉する高段側吐出リード弁(図示なし)が設けられている。
【0050】
又、上記低段側吸入配管(15)の端部に上記第1吸入マフラ(20)の流出口が接続されている。上記流入配管(8)の端部に上記吐出マフラ(1)の流入口が接続されている。上記高段側吸入配管(17)の端部に上記第2吸入マフラ(21)の流出口が接続されている。
【0051】
〈冷凍装置〉
次に、上記冷凍装置について説明する。この冷凍装置は、図3に示すように、上記二段圧縮機(10)と吐出マフラ(1)と第1、第2吸入マフラ(20,21)とが接続された冷媒回路(60)を備えている。
【0052】
上記冷媒回路(60)は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うように構成されており、該冷媒回路(60)内には冷媒として二酸化炭素が封入されている。また、上記二段圧縮機(10)の各摺動部を潤滑するための冷凍機油としてポリアルキレングリコール(PAG)が用いられている。
【0053】
又、上記冷媒回路(60)には、上記二段圧縮機(10)と吐出マフラ(1)と第1、第2吸入マフラ(20,21)の他に、放熱器(61)、蒸発器(62)、過冷却熱交換器(63)、膨張弁(64)及び減圧弁(65)が接続されている。
【0054】
上記放熱器(61)及び蒸発器(62)は、いずれもクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器で構成されている。又、上記放熱器(61)及び蒸発器(62)の近傍には、それぞれ送風ファン(図示なし)が設けられている。又、上記膨張弁(64)及び減圧弁(65)は、何れも開度が調節可能な電子膨張弁で構成されている。上記過冷却熱交換器(63)は、高温側通路(63a)と低温側通路(63b)とを備え、高温側通路(63a)を通過する冷媒と低温側通路(63b)を通過する冷媒とが熱交換するように構成されている。
【0055】
上記二段圧縮機(10)の吐出配管(18)は上記放熱器(61)の一端に接続されている。上記放熱器(61)の他端から延びる第1冷媒配管(66)は分岐して、一方が減圧弁(15a)を介して上記過冷却熱交換器(63)の低温側通路(63b)の入口側に接続され、他方が上記過冷却熱交換器(63)の高温側通路(63a)の入口側に接続されている。上記過冷却熱交換器(63)の低温側通路(63b)の出口側から延びる第2冷媒配管(67)は、上記吐出マフラ(1)の流出配管(7)と上記第2吸入マフラ(21)とを接続する第3冷媒配管(68)の途中に接続されている。
【0056】
一方、上記過冷却熱交換器(63)の高温側通路(63a)の出口側から延びる第4冷媒配管(69)は上記膨張弁(64)を介して上記蒸発器(62)の一端に接続されている。上記蒸発器(62)の他端から延びる第5冷媒配管(70)は第1吸入マフラ(20)の流入口に接続されている。
【0057】
−運転動作−
〈吐出マフラ〉
上記二段圧縮機(10)の低段側圧縮室(32)から吐出された冷凍機油混りの冷媒ガスが、上記流入配管(8)を経てマフラ容器(2)内に流入すると、該マフラ容器(2)内で冷媒ガスが消音されつつ、冷媒ガスから一部の冷凍機油が分離する。この分離した冷凍機油はマフラ容器(2)内の下部空間(2b)に貯留し、一部の冷凍機油が分離した冷媒ガスは上記流出通路(7)を経て上記マフラ容器(2)の外側に流出する。
【0058】
ここで、マフラ容器(2)内の冷媒ガスの流速が大きい場合には、貯留した冷凍機油の一部は冷媒ガスにより吹き上げられ、再ミスト化し、冷媒ガスとともに上記流出通路(7)を経て上記マフラ容器(2)の外側に流出する。
【0059】
一方、マフラ容器(2)内の冷媒ガスの流速が小さい場合、すなわち冷凍機油が分離しやすく冷媒ガスが冷凍機油を吹き上げることによる再ミスト化の起こりにくい場合には、上記下部空間(2b)における冷凍機油の貯留量が増え、該冷凍機油の油面が上昇する。そして、この冷凍機油の油面が上記流出配管(7)の入口部(7c)よりも高くなると、その入口部から冷凍機油が流入し、上記流出配管(7)を経て上記マフラ容器(2)の外側に流出するようになる。
【0060】
その後、上記マフラ容器(2)から冷凍機油が流出して、その冷凍機油の油面が上記流出配管(7)の入口部(7c)よりも低くなると、その入口部から再びマフラ容器(2)内の冷媒ガスが流入し、上記流出配管(7)を経て上記マフラ容器(2)の外側に流出するようになる。このように、上記流出配管(7)の入口部(7c)を上記下部空間(2b)内に開口させることで、上記流出配管(7)から冷媒ガスだけでなく冷凍機油も流出させることができるようになっている。
【0061】
〈二段圧縮機〉
上記電動機(14)のシャフト(25)が回転すると、上記低段側圧縮室(32)で上記低段側ピストン(30)が偏心回転するとともに、上記高段側圧縮室(33)で上記高段側ピストン(31)が偏心回転し、上記各圧縮室(32,33)の容積が周期的に変動することにより、該各圧縮室(32,33)の冷媒を圧縮することができるようになっている。
【0062】
ここで、上記高段側圧縮室(33)で上記高段側ピストン(31)が偏心回転する様子は、上記低段側圧縮室(32)内で低段側ピストン(30)が偏心回転する様子と同じであるため、低段側についてのみ説明し、高段側は省略する。
【0063】
上記シャフト(25)の回転角が0°の状態から僅かに回転して、上記低段側ピストン(30)の外周面と低段側圧縮室(32)の内周面との接触部分が、上記低段側吸入ポート(45a)の開口部を通過すると、上記低段側吸入ポート(45a)が開放状態となり、該低段側吸入ポート(45a)から第1室へ冷媒が吸入され始める。上記シャフト(25)の回転角が大きくなると、第1室の容積が徐々に大きくなる。この第1室の容積増加に伴って該第1室に冷媒が吸入される。その後、上記シャフト(25)の回転角が360°になると、上記低段側吸入ポート(45a)が閉鎖状態となって上記第1室への冷媒の吸入が完了する。
【0064】
一方、上記第2室では、上記シャフト(25)の回転角が大きくなると、第1室とは逆に、該第2室の容積が徐々に小さくなる。この第2室の容積減少に伴って該第2室の冷媒が圧縮される。そして、上記第2室内の冷媒圧力が所定圧力以上になると、該第2室の吐出側に開口する上記貫通路(55)を閉鎖していた上記低段側吐出リード弁が開いて該第2室内の冷媒が吐出される。該冷媒が吐出されて、上記第2室の冷媒圧力が所定圧力を下回ると、上記低段側吐出リード弁が閉じる。
【0065】
その後、上記シャフト(25)の回転角が360°になると、上記第2室からの冷媒の吐出が完了する。このとき、上記シャフト(25)の給油ポンプ(57)から上記圧縮機構(13)の各摺動部分へ供給された冷凍機油の一部も冷媒とともに吐出される。このような動作が連続的に行われることで、上記低段側圧縮室(36)の冷媒が圧縮される。
【0066】
〈冷凍装置〉
次に、上記冷凍装置の運転動作について説明する。
【0067】
上記二段圧縮機(10)の高段側圧縮室(33)で超臨界圧まで圧縮された高圧冷媒は、冷凍機油とともに該二段圧縮機(10)のケーシング(12)内に吐出される。そして、上記冷凍機油は、上記ケーシング(12)の底部(56)に貯留され、上記ケーシング(12)内の高圧冷媒は、ケーシング(12)から流出した後で上記吐出配管(18)を経て上記放熱器(61)に流入する。
【0068】
上記放熱器(61)に流入した高圧冷媒は、上記送風ファンから送られる空気へ放熱した後、該放熱器(61)を流出する。上記放熱器(61)を流出した高圧冷媒は、上記第1冷媒配管(66)を経て分流し、一部が上記減圧弁(65)で所定圧力まで減圧されて中間圧冷媒となった後、上記過冷却熱交換器(63)の低温側通路(63b)に流入する。一方、残りの高圧冷媒は上記過冷却熱交換器(63)の高温側通路(63a)に流入する。
【0069】
上記過冷却熱交換器(63)では、上記高温側通路(63a)の高圧冷媒と上記低温側通路(63b)の中間圧冷媒とが熱交換する。上記高圧冷媒は上記中間圧冷媒に放熱して冷却された後、上記高温側通路(63a)を流出する。一方、上記中間圧冷媒は上記高圧冷媒から吸熱した後、上記低温側通路(63b)を流出する。
【0070】
上記低温側通路(63b)を流出した中間圧冷媒は、上記第2冷媒配管(67)を経て上記第3冷媒配管(68)を流れる冷凍機油混りの中間圧冷媒と合流する。一方、上記高温側通路(63a)を流出した高圧冷媒は、上記第4冷媒配管(69)を経て上記膨張弁(64)に流入し、所定の圧力まで減圧されて二相状態の低圧冷媒となった後、上記膨張弁(64)を流出する。上記膨張弁(64)を流出した低圧冷媒は、上記蒸発器(62)に流入する。上記蒸発器(62)では、その低圧冷媒が該蒸発器(62)の近傍に配置された送風ファンの空気から吸熱して蒸発し、低圧ガス冷媒となった後、該蒸発器(62)を流出する。
【0071】
上記蒸発器(62)を流出した低圧ガス冷媒は、上記第5冷媒配管(70)と上記第1吸入マフラ(20)と上記低段側吸入配管(15)とを経て、上記二段圧縮機(10)の低段側圧縮室(32)に吸入される。ここで、この低圧ガス冷媒は、上記第1吸入マフラ(20)を通過する際に消音される。
【0072】
上記低段側圧縮室(32)に吸入された低圧ガス冷媒は、該低段側圧縮室(32)で所定圧力まで圧縮されて中間圧ガス冷媒となった後、該低段側圧縮室(32)から吐出される。このとき、上記圧縮機構(13)の摺動部分に供給されて該摺動部分を潤滑した冷凍機油も中間圧ガス冷媒とともに吐出される。上記低段側圧縮室(32)から吐出された冷凍機油混りの中間圧ガス冷媒は、上記流入配管(8)を経て上記吐出マフラ(1)に流入する。
【0073】
上記吐出マフラ(1)では、上述したように、マフラ容器(2)内で中間圧ガス冷媒が消音されつつ、該中間圧ガス冷媒から一部の冷凍機油が分離する。そして、上記吐出マフラ(1)の流出配管(7)を経て、その消音された中間圧ガス冷媒と冷凍機油とが上記第3冷媒配管(68)に流入する。
【0074】
上記第3冷媒配管(68)を流れる冷凍機油混りの中間圧のガス冷媒は、その第3冷媒配管(68)の途中で、上述したように、上記過冷却熱交換器(63)の低温側通路(63b)から流出して上記第2冷媒配管(67)を流れる中間圧冷媒と合流する。そして、この合流した中間圧ガス冷媒は、上記第2吸入マフラ(21)と上記高段側吸入配管(17)を経て、上記二段圧縮機(10)の高段側圧縮室(33)に吸入される。ここで、この中間圧のガス冷媒は、上記第2吸入マフラ(21)を通過する際に消音される。
【0075】
上記高段側圧縮室(33)に吸入された冷凍機油混りの中間圧のガス冷媒は、再び該高段側圧縮室(33)で超臨界圧まで圧縮されて高圧冷媒となる。そして、その高圧冷媒は、上記圧縮機構(13)の摺動部分に供給されて該摺動部分を潤滑した冷凍機油とともに上記二段圧縮機(10)のケーシング(12)内に吐出される。
【0076】
上記冷凍機油は、ケーシング(10)内の底部(56)に貯留した後、上記シャフト(25)の給油ポンプ(57)で汲み上げられて、上記圧縮機構(13)の各摺動部分へ供給される。一方、上記高圧冷媒は、上記ケーシング(12)から上記吐出配管(18)を経て、再び上記放熱器(61)に流入する。このようにして、冷凍装置の運転が行われる。
【0077】
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、上記流出配管(7)の入口部(7c)を上記下部空間(2b)内に開口させることで、上記流出配管(7)から冷媒ガスだけでなく、下部空間(2b)に溜まった冷凍機油も流出させることができる。これにより、従来とは違い、油戻し管を用いずに上記マフラ容器(2)の外側に冷凍機油を流出させることができる。この結果、上記吐出マフラ(1)の内部に冷凍機油が溜まりにくくすることができる。又、このマフラ容器(2)から流出した冷凍機油を、上記高段側圧縮室(32)を経て二段圧縮機(10)のケーシング(12)内へ戻すことができる。
【0078】
また、本実施形態によれば、上記流出配管(7)の入口部(7c)と上記流入配管(8)の出口部(8a)とが、互いに非対向位置に配置されている。このため、上記流出配管(7)の入口部(7c)から流出した冷凍機油混りの冷媒ガスが、短絡的に上記流入配管(8)の出口部(8a)に流入してしまうのを抑えることができる。これにより、上記吐出マフラ(1)を通過する冷凍機油混りの冷媒ガスに対しての消音作用及び油分離作用が低減されないようにすることができる。
【0079】
また、本実施形態によれば、上記流出配管(7)の入口部(7c)が、上記流入配管(8)の出口部(8a)よりも低い位置に配置されている。このため上記流入配管(8)の出口部(8a)が上記下部空間(2b)に溜まった冷凍機油に埋没しにくくなり、上記冷凍機油混りの冷媒ガスを上記流入配管(8)の出口部(8a)からスムーズに上記マフラ容器(2)内へ流入させることができる。
【0080】
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
【0081】
本実施形態では、上記流入配管(8)は、屈曲部分が90°のエルボ配管で構成されていたが、これに限定されず、図4に示すように直管で構成されてもよい。この場合、上記マフラ容器(2)の胴体(2a)の下方部分に貫通孔を設け、その貫通孔に上記直管で構成された流入配管(8)を挿入固定するとよい。又、上記流出配管(7)を屈曲させなくても、上記流入配管(8)の出口端(8a)と上記流出配管(7)の入口端(7c)とを非対称にできる。
【0082】
又、本実施形態では、上記圧縮機構(3)が、円形状の形成された圧縮室(22,23)に円形状のピストン(20,21)を収容した構成であったが、これに限定されず、例えば、環状の圧縮室を有し該環状の圧縮室を内側と外側の圧縮室に区画するように環状のピストンを収容した構成であってもよい。
【0083】
又、本実施形態では、上記吐出マフラが二段圧縮機における低段側圧縮室の吐出側に接続されているが、これに限定されず、単段圧縮機の吐出側に接続されてもよい。
【0084】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0085】
以上説明したように、本発明は、圧縮機から吐出される冷媒の音を低減する吐出マフラ、及びそれを備えた二段圧縮機について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の実施形態に係る吐出マフラの縦断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る圧縮機の縦断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。
【図4】その他の実施形態に係る吐出マフラの縦断面図である。
【符号の説明】
【0087】
1 吐出マフラ
2 マフラ容器
3 上側閉塞板
4 下側閉塞板
7 流出配管(流出通路)
8 流入配管(流入通路)
10 二段圧縮機
20 第1吸入マフラ
21 第2吸入マフラ
60 冷媒回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マフラ容器(2)と、圧縮機(10)から吐出された冷凍機油混りの冷媒ガスを該マフラ容器(2)内に流入させる流入通路(8)と、上記マフラ容器(2)内から冷媒ガスを流出させることが可能な流出通路(7)とを備えた吐出マフラであって、
上記マフラ容器(2)は、上記冷凍機油混りの冷媒ガスから冷凍機油を分離することが可能に構成されるとともに上記冷媒ガスから上記冷凍機油を分離したときに該冷凍機油を上記マフラ容器(2)内の下部空間(2b)に貯留可能であって、
上記流出通路(7)の入口部(7c)は、上記下部空間(2b)内に開口していることを特徴とする吐出マフラ。
【請求項2】
請求項1において、
上記流出通路(7)の入口部(7c)と上記流入通路(8)の出口部(8a)とは、互いに非対向位置に配置されていることを特徴とする吐出マフラ。
【請求項3】
請求項1又は2において、
上記流出通路(7)の入口部(7c)は、上記流入通路(8)の出口部(8a)よりも低い位置に配置されていることを特徴とする吐出マフラ。
【請求項4】
低段側圧縮室(32)及び高段側圧縮室(33)が形成された圧縮機構(13)と該圧縮機構(13)を収容するケーシング(12)とを備え、
上記高段側圧縮室(33)の吐出口が上記ケーシング(12)内に開口するとともに、上記低段側圧縮室(32)で圧縮された冷媒を上記高段側圧縮室(33)でさらに圧縮する二段圧縮機(10)であって、
請求項1から3の何れか1つに記載の吐出マフラにおける流入通路(8)の入口部が上記低段側圧縮室(32)の吐出口に接続され、上記流出通路(7)の出口部が上記高段側圧縮室(33)の吸入口に接続されていることを特徴とする二段圧縮機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−223190(P2010−223190A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−74423(P2009−74423)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】