説明

圧電デバイスの製造方法

【課題】圧電素板をウエットエッチングにより形成するときに、圧電素板に対して外形上の悪影響を与えるのを防止した圧電デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】圧電デバイスの製造方法は、圧電素板12の一方の主面20に第1接着剤40を用いて載置部42を接合するとともに、圧電素板12の他方の主面22に対向した位置が開口したガイド板46を圧電素板12の他方の主面22に配置して、他方の主面22の周縁部とガイド板46とを第2接着剤44を用いて接合し、ガイド板46の開口部48にエッチング液を滴下して、他方の主面22をエッチングする構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電デバイスの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
逆メサ型の圧電振動片は、圧電素板を薄肉にした振動領域(薄肉部)の周囲に、薄肉部よりも厚くした厚肉部を設けた形状である。この逆メサ型の圧電振動片の製造方法について開示したものには特許文献1がある。すなわち特許文献1に開示された超薄板圧電共振子素板の製造方法は、まず圧電ウエハの表面に多数の凹陥を形成し、その底部を超薄の振動部としたものを形成している。そして図7に示すように、圧電ウエハ1の各凹陥2の位置に対応する孔3を設けたベークライトの厚板4を接着剤5で圧電ウエハ1に接着し、この孔3を介して凹陥2内にエッチング液を滴下し、凹陥2の底面をエッチングする。このようにして、個片化されていない状態の逆メサ型圧電振動片の共振周波数を微調整している。
【特許文献1】特開平6−21740号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
圧電素板、一例としては水晶素板には、エッチングしたときに結晶構造の転位にそってエッチチャネル(空洞)が形成される場合がある。そして特許文献1に記載された逆メサ型の圧電振動片の周波数調整工程では、圧電ウエハの裏面にエッチング液から保護する手段が設けられていない。このため図7に示すように、凹陥2の底面にエッチチャネル等の貫通孔6が開いていると、エッチング液またはその蒸気が貫通孔6から漏れてしまい、圧電ウエハ1の裏面全体がエッチング液により荒れ、特性が狂い使えなくなってしまう。
【0004】
また特許文献1に開示された圧電ウエハの形態の他に、圧電ウエハが両面エッチングにより加工され、圧電振動片が互いの間に貫通溝を設けて個片化されるとともに、各圧電振動片がウエハ本体につながっている形態がある。この形態の場合には、圧電振動片と厚板とが接合する面積は少なくなりエッチング液が漏れてしまう可能性が高く、漏れたエッチング液が圧電ウエハの裏面に広がり圧電ウエハを駄目にしてしまう。このため貫通溝の開いた圧電ウエハでは、通常、圧電ウエハの一方の面側をエッチングして圧電振動片の外形の一部を形成し(片側外形エッチング)、この後、凹陥の底面をエッチングして周波数調整した後、圧電ウエハの他方の面側をエッチングして圧電振動片の外形を形成(反対側外形エッチング)する工程をとっていた。
【0005】
本発明は、圧電素板をウエットエッチングにより形成するときに、圧電素板に対して外形上の悪影響を与えるのを防止した圧電デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]圧電素板の一方の主面に接着剤を用いて載置部を接合するとともに、前記圧電素板の他方の主面に対向する位置に開口部を形成したガイド板を前記他方の主面に配置して、前記他方の主面の周縁部と前記ガイド板とを接着剤を用いて接合し、前記ガイド板の開口部にエッチング液を滴下して、前記他方の主面をエッチングする、ことを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
開口部に滴下したエッチング液が何らかの理由により一方の主面側に回り込んだとしても、圧電素板の一方の主面を覆っている接着剤や載置部によって、この一方の主面を保護できる。また圧電素板のガイド板開口部内に対応する位置に貫通孔が設けられていても、圧電素板の一方の主面を覆っている接着剤によって貫通孔を塞ぐことができるので、エッチング液の一方の主面側への漏れを防止できる。これにより圧電素板をウエットエッチングにより形成するときに、圧電素板に対して外形上の悪影響を与えるのを防止できる。
【0008】
[適用例2]前記圧電素板は、その周囲に貫通溝を形成してウエハ内で個片化されており、ウエハ本体と前記圧電素板とをつなげる連結部を前記貫通溝に掛け渡して形成してあることを特徴とする適用例1に記載の圧電デバイスの製造方法。
これにより複数の圧電素板を備えてウエハ状態になっている場合でも、圧電素板の一方の主面がエッチング液に侵されるのを防止できる。
【0009】
[適用例3]前記接着剤は、前記圧電素板の側面にも塗布し、その後、前記他方の主面をエッチングすることを特徴とする適用例1または2に記載の圧電デバイスの製造方法。
これによりエッチング液が何らかの理由により漏れ出たとしても、接着剤によってエッチング液から圧電素板の側面を保護できる。
【0010】
[適用例4]前記他方の主面に凹陥部を形成して、前記周縁部よりも薄肉にした振動領域を形成してあり、前記凹陥部内にエッチング液を滴下して前記振動領域の厚さを調整することを特徴とする適用例1ないし3のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
これにより振動領域の厚さを微調整できるので、この圧電素板を用いた逆メサ型圧電振動片の発振周波数を微調整できる。また複数の圧電振動片で発振周波数にバラツキが生じたとしても、この振動領域の厚さの調整により、バラツキを無くすことができる。
【0011】
[適用例5]電極パターンを形成した前記圧電素板を個片化して、パッケージに搭載することを特徴とする適用例1ないし4のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
これにより圧電振動片毎に発振周波数のバラツキが無くなっているので、圧電デバイス毎の出力周波数のバラツキが生じるのを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明に係る圧電デバイスの製造方法の最良の実施形態について説明する。圧電デバイスは、圧電振動片を搭載している。この圧電振動片には、逆メサ型やメサ型、フラット板等の形状がある。そして本実施形態では、圧電振動片として逆メサ型圧電振動片を用いた例について説明する。
【0013】
図1は逆メサ型圧電振動片の説明図である。ここで図1(A)はウエハ状になっている逆メサ型の圧電素板の平面図、図1(B)は逆メサ型圧電振動片の断面図である。図1(B)に示すように、逆メサ型圧電振動片10は圧電素板12を有しており、圧電素板12に電極パターン24(励振電極26やマウント電極28)を設けている。
【0014】
このような逆メサ型圧電振動片10を形成するには、まず圧電素板12を形成する。圧電素板12は、図1(A)に示すように、1枚の圧電ウエハ30から複数個を得る。そして圧電ウエハ30は、複数の圧電素板12を支持するウエハ本体32を有しており、連結部34を介して圧電素板12とウエハ本体32がつながっている。すなわち逆メサ型の圧電素板12は、図1(A)に示すように、その周囲に貫通溝36を形成してウエハ内で個片化されており、ウエハ本体32と圧電素板12とをつなげる連結部34を貫通溝36に掛け渡して形成してある。
【0015】
この圧電素板12は、薄肉の振動領域(薄肉部14)を有しており、この薄肉部14よ
りも厚くなっている厚肉部16を薄肉部14の周囲に設けた形状である。したがって圧電素板12は、いずれか1つの主面に凹陥部18を設けた形状になっており、凹陥部18の底面が振動領域になっている。そして本実施形態では、一方の主面20は平面となっており、他方の主面22に凹陥部18を設けている。
このような逆メサ型の圧電素板12は、凹陥部18と貫通溝36とを形成する部分が開口したマスクを圧電ウエハ30の表面に形成し、圧電ウエハ30の両面からウエットエッチングすることにより形成している。
【0016】
ところで逆メサ型圧電振動片10は、圧電素板12としてATカット水晶素板を用いている場合、薄肉部14の厚さによって発振周波数が変わる。そして同一の圧電ウエハ30内に形成された圧電素板12であってもバラツキが発生して、薄肉部14の厚さが圧電素板12毎に異なってしまうので、逆メサ型圧電振動片10の発振周波数が違うものになってしまう。このため薄肉部14の厚さを圧電素板12毎に同じにするために、凹陥部18と貫通溝36を形成した後に、さらに薄肉部14の厚さの微調整するウエットエッチングを行っている。
【0017】
図2は薄肉部の厚さを微調整するウエットエッチング時の圧電素板の断面図である。図2に示す形態の圧電素板12は凹陥部18を上方に向け、平面になっている一方の主面20を下方に向けている。そして一方の主面20は、第1接着剤40によって載置部42に接合している。この載置部42は、ウエハ状態の圧電素板12を配置できるように、上面が平面状になっているものであればよい。このため圧電素板12の一方の主面20は、載置部42と第1接着剤40によって覆われる。また圧電素板12の他方の主面22には、第2接着剤44よってガイド板46が接合している。ガイド板46は厚板になっており、圧電素板12の他方の主面22に対向する位置に開口部48が形成してあり、且つ、貫通溝36を覆うようになっている。
【0018】
図3はウエハ状の圧電素板にガイド板を接合したときの平面図である。すなわちガイド板46は、開口部48によって凹陥部18を外方に露出するように、圧電素板12の他方の主面22に接合している。このため第2接着剤44は、少なくとも圧電素板12の他方の主面22における周縁部(厚肉部16)に設けてあればよい。また第2接着剤44は、図3に示すように、厚肉部16や連結部34、ウエハ本体32に設けてあってもよい。なお図3では、斜線で示した部分に第2接着剤44が設けてある。
【0019】
なお前述した接着剤(第1接着剤40、第2接着剤44)は、圧電素板12に載置部42やガイド板46を接合することができ、且つ、エッチング液には溶けないが溶剤等には溶けて載置部42やガイド板46と圧電素板12とを分離できるものであればよく、例えば感光性接着剤や接着性能を有するレジスト等が適用可能である。また載置部42やガイド板46は、エッチング液に溶けないもので形成されていればよく、一例としてはフッ素樹脂等を用いて形成してあればよい。
【0020】
また各圧電素板12の発振周波数を測定して所望の発振周波数との差を求め、各凹陥部18の厚さのエッチング量(エッチング時間)を求める。そしてエッチング量が多い凹陥部18ほどエッチング液を早く滴下して薄肉部14をエッチングし、薄肉部14を所望の厚さにする。このときエッチング液は、ガイド板46の開口部48の内部に滴下され、凹陥部18や開口部48の内側に溜められる。
【0021】
そしてガイド板46は、凹陥部18等の内側に滴下されたエッチング液や気化したエッチング液が溢れ出ることのない厚さになっている。これにより凹陥部18とガイド板46との間は第2接着剤44で封止されているので、凹陥部18等の内側に滴下されたエッチング液は貫通溝36に流れ込むことはなく、またエッチング液が気化した場合でもその蒸
気が隣接する他の凹陥部18に流れ込むことはない。すなわち薄肉部14では凹陥部18がエッチングされ、一方の主面20側がエッチングされることはなく、また、ある1つの凹陥部18のエッチング量が他の凹陥部18に滴下したエッチング液やその蒸気の影響を受けて変わることがない。よって各凹陥部18のエッチング量に合わせてエッチングを行える。
【0022】
また薄肉部14にエッチチャネル等の貫通孔が存在していて、凹陥部18の底面と圧電素板12の一方の主面20とが貫通していたとしても、さらに、仮に、凹陥部18とガイド板46との間に隙間があり、凹陥部18等の内側から貫通溝36にエッチング液が漏れ出たとしても、圧電素板12の他方の主面22側が第1接着剤40や載置部42によって覆われているので、振動領域がエッチングされることがない。このため各凹陥部18のエッチング量に合わせてエッチングを行える。
【0023】
そしてエッチングが終了すると、エッチング液の中和や圧電素板12の洗浄等を行う。この後、載置部42やガイド板46とともに接着剤(第1接着剤40や第2接着剤44)を圧電ウエハ30から取り除くと、図1に示すような圧電ウエハ30を得る。
【0024】
そして薄肉部14の表面(振動領域の両主面)に励振電極26を形成するとともに、厚肉部16の表面に励振電極26に導通したマウント電極28を形成する。この励振電極26やマウント電極28の電極パターン24は、例えばスパッタや蒸着等の成膜手段により電極材料を圧電素板12の表面に成膜して形成すればよい。
【0025】
このようにしてウエハ状態、すなわちウエハ内で個片化されている逆メサ型圧電振動片10を得る。
逆メサ型圧電振動片10を1個毎に個別化するには、圧電素板12の縁部に沿って逆メサ型圧電振動片10を連結部34から折り取ればよい。これにより本実施形態では、平面視して矩形になっている逆メサ型圧電振動片10を得る。
【0026】
このような逆メサ型圧電振動片10によれば、ガイド板46の接着が完全でなくてエッチング液が凹陥部18や開口部48から漏れたとしても、圧電ウエハ30の一方の主面20に悪影響を及ぼすことを防止でき、また一方の主面20を伝って他の圧電素板12に悪影響を及ぼすことを防止できる。さらに圧電素板12の凹陥部18(ガイド板46の開口部48内に対応する位置)に貫通孔が設けられていても、圧電素板12の一方の主面20を覆っている第1接着剤40によって貫通孔を塞ぐことができるので、エッチング液の一方の主面20側への漏れを防止できる。したがって、逆メサ型圧電振動片10をウエットエッチングにより形成するときに、逆メサ型圧電振動片10に対して外形上の悪影響を与えるのを防止できる。
【0027】
そして逆メサ型圧電振動片10は、圧電ウエハ30の両面からウエットエッチングして凹陥部18と貫通溝36を形成し、この後、薄肉部14の微調整エッチングをしているので、従来の製造工程に比べて簡略化できる。
【0028】
なお薄肉部14の微調整エッチングは、図2を用いて説明した形態に限定されることはない。図4は微調整エッチングの第1の変形例を説明する圧電素板の断面図である。この図4に示す形態の圧電素板12は凹陥部18を下方に向け、平面になっている一方の主面20を上方に向けている。そして他方の主面22は、第1接着剤40によって載置部42に接合しているので、凹陥部18は気密封止されている。また圧電素板12の一方の主面20には、第2接着剤44よってガイド板46が接合している。ガイド板46は圧電素板12の一方の主面20に対向した位置が開口しつつ、貫通溝36を覆うようになっている。したがって開口部48によって薄肉部14(振動領域)が外部に露出することになる。
このような形態であっても、開口部48の内部にエッチング液を滴下すれば薄肉部14の厚さを微調整できるので、逆メサ型圧電振動片10の発振周波数を調整できる。そして逆メサ型圧電振動片10をウエットエッチングにより形成するときに、逆メサ型圧電振動片10に対して外形上の悪影響を与えるのを防止できる。
【0029】
図5は微調整エッチングの第2の変形例を説明する圧電素板の断面図である。この図5に示す形態の圧電素板12は、図2に示す形態と同様に、凹陥部18を上方に向け、平面になっている一方の主面20を下方に向けている。そして圧電素板12の一方の主面20や側面、他方の主面22の周縁部に接着剤50を設けており、この接着剤50によって一方の主面20に載置部42を接合するとともに、他方の主面22にガイド板46を接合している。これにより他方の主面22の振動領域(凹陥部18)がガイド板46の開口部48を介して外部に露出することになる。なお接着剤50は、前述した実施形態と同様に、圧電素板12に載置部42やガイド板46を接合することができ、且つ、エッチング液には溶けないが溶剤等には溶けて載置部42やガイド板46と圧電素板12とを分離できるものであればよい。
【0030】
このように圧電素板12の側面に接着剤50(エッチング液に対するレジスト)を塗布したので、この塗布後に凹陥部18や開口部48に滴下したエッチング液が貫通溝36に漏れ出たとしても、エッチング液によって圧電素板12の側面が侵されるのを防止できる。
【0031】
したがって、このような形態であっても、開口部48の内側にエッチング液を滴下すれば薄肉部14の厚さを微調整できるので、逆メサ型圧電振動片10の発振周波数を調整できる。そして逆メサ型圧電振動片10をウエットエッチングにより形成するときに、逆メサ型圧電振動片10に対して外形上の悪影響を与えるのを防止できる。
【0032】
なお、この第2の変形例は、図4に示す形態と同様に、凹陥部18を下方に向け、平面になっている一方の主面20を上方に向けている圧電素板12の側面に接着剤50を塗布し、その後、一方の主面20をエッチングする形態であってもよい。
【0033】
次に、前述した逆メサ型圧電振動片10を搭載した圧電デバイスについて説明する。図6は圧電デバイスの断面図である。なお図6では励振電極26やマウント電極28の記載を省略している。圧電デバイス60は、パッケージ62を備えている。このパッケージ62は、パッケージベース64および蓋体74を有している。パッケージベース64は、上方に向けて開口した凹部66を備えており、この凹部66の底面に一対のパッケージ側マウント電極68が形成してある。またパッケージベース64の裏面には外部端子70が形成してあり、パッケージ側マウント電極68と1対1に導通している。そしてパッケージ側マウント電極68の上に導電性接着剤72を塗布した後、この導電性接着剤72の上に逆メサ型圧電振動片10を配置して、パッケージベース64と逆メサ型圧電振動片10を接合する。このときパッケージ側マウント電極68と逆メサ型圧電振動片10の前記マウント電極28とが、導電性接着剤72を介して導通するようになっている。なお図6に示す場合では、逆メサ型圧電振動片10の凹陥部18をパッケージベース64(凹部66)の底面に向けて配置している。この後、パッケージベース64の上面に蓋体74を接合して、凹部66を気密封止する。このような圧電デバイス60により、逆メサ型圧電振動片10を電子機器に搭載することができる。
【0034】
なお圧電デバイス60は、図6に示すような圧電振動子の形態ばかりでなく、逆メサ型圧電振動片10とともに発振回路をパッケージ62内に収容した圧電発振器の形態にすることもできる。また圧電デバイス60は、前記発振回路の他に電圧制御回路をパッケージ62に搭載することにより、外部から入力される制御電圧に応じて出力周波数を可変する
電圧制御型圧電発振器の構成にすることもできる。さらに圧電デバイス60は、前記発振回路の他に温度補償回路をパッケージ62に搭載することにより、周囲温度の変化による出力周波数の変化が少なくなるようにした温度補償型圧電発振器の構成にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】逆メサ型圧電振動片の説明図である。
【図2】薄肉部の厚さを微調整するウエットエッチング時の圧電素板の断面図である。
【図3】ウエハ状の圧電素板にガイド板を接合したときの平面図である。
【図4】微調整エッチングの第1の変形例を説明する圧電素板の断面図である。
【図5】微調整エッチングの第2の変形例を説明する圧電素板の断面図である。
【図6】圧電デバイスの断面図である。
【図7】従来技術に係り、微調整エッチングするときの圧電素板の断面図である。
【符号の説明】
【0036】
10………逆メサ型圧電振動片、12………圧電素板、14………薄肉部、16………厚肉部、18………凹陥部、20………一方の主面、22………他方の主面、24………電極パターン、30……圧電ウエハ、34………連結部、36………貫通溝、40………第1接着剤、42………載置部、44………第2接着剤、46………ガイド板、48………開口部、50………接着剤、60………圧電デバイス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電素板の一方の主面に接着剤を用いて載置部を接合するとともに、前記圧電素板の他方の主面に対向する位置に開口部を形成したガイド板を前記他方の主面に配置して、前記他方の主面の周縁部と前記ガイド板とを接着剤を用いて接合し、
前記ガイド板の開口部にエッチング液を滴下して、前記他方の主面をエッチングする、
ことを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
【請求項2】
前記圧電素板は、その周囲に貫通溝を形成してウエハ内で個片化されており、ウエハ本体と前記圧電素板とをつなげる連結部を前記貫通溝に掛け渡して形成してあることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイスの製造方法。
【請求項3】
前記接着剤は、前記圧電素板の側面にも塗布し、その後、前記他方の主面をエッチングすることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電デバイスの製造方法。
【請求項4】
前記他方の主面に凹陥部を形成して、前記周縁部よりも薄肉にした振動領域を形成してあり、前記凹陥部内にエッチング液を滴下して前記振動領域の厚さを調整することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
【請求項5】
電極パターンを形成した前記圧電素板を個片化して、パッケージに搭載することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−158998(P2009−158998A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−331541(P2007−331541)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】