説明

塗布装置及び塗布方法

【課題】ユズ肌及び横段ムラの発生を防ぐことができる塗布装置、及びそれを用いた塗布方法を提供する。
【解決手段】連続回転するバックロールの表面に回し掛けられた支持体フィルムの表面にコーターヘッドから押出された塗布液を連続塗布して塗布層を形成し、該塗布層が形成された支持体フィルムを連続して送り出す塗布装置において、バックロールの断面円の中心線と外周線との交点付近に塗布液を吐出させる際に、該中心線と外周線との交点を基点にして中心線からバックロールの回転方向側に1〜5°の角度をずらせた方向から塗布液を吐出させるようにコーターヘッドが配置されており、かつバックロールの表面から離れた直後の支持体フィルムの速度変動が2.0%未満である塗布装置にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続して送り出される支持体フィルム上に、均一な厚さの塗布層を形成できる塗布装置、及びそれを用いた塗布方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置(LCD)、平面ブラウン管(CRT)、プラズマディスプレイ(PDP)などの平面ディスプレイに貼着される光学用フィルムが多く使用されている。この光学用フィルムとしては、たとえば、支持体フィルムに粘着剤層を形成したものをアンチリフレクション(AR)フィルムに積層した粘着剤層付ARフィルムなどがある。この粘着剤層付ARフィルムは、バックロールで保持し、連続的に送り出される支持体フィルム上に、粘着剤の塗布液を均一に塗布する塗布方式により粘着剤層付支持体フィルムを製造し、この粘着剤層付支持体フィルムをARフィルムに積層することにより製造されている。この塗布方式としては、例えば、ロールコーター、グラビアコーター、ブレードコーター、エクストルージョン、スロットダイコーターなどが挙げられる。
【0003】
この塗布方式において、非常に高い光学特性の要求を満たすため、粘着剤の塗布層に、色補正、又は電磁波、熱線、近赤外線などの遮蔽を施すことが行われているが、たとえば、色補正のために顔料や染料を添加した粘着剤の塗布液を塗布する場合、塗布層の外観のムラが顕著に表れる傾向がある。特に、塗布層の表面にユズ皮表面のような凹凸があるユズ肌や、塗布方向に対する巾方向に連続して発生する塗布ムラ(横段ムラ)が顕著に表れる傾向があり、この場合、要求性能を満たすことができないという問題がある。
【0004】
塗布層の厚みを均一に塗布する塗布装置として、直径が200mm以上のバックロールで保持された状態で連続的に搬送される支持体フィルム上に、コーターのスリットから吐出された塗布液を塗布する際に、バックロールの回転速度変動が±3%以内にする塗布装置が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、この塗布装置では、コーターヘッドがバックロールの断面円の中心線の方向から塗布液を吐出させるように配置されており、また、バックロールの回転速度変動が±3%以内にするときの基準の回転速度をどのような値にするのか明確でなく、ユズ肌や、横段ムラを抑えることは十分でなく、特に比較的低速度の塗布速度における横段ムラを抑えることが十分でなく、ユズ肌や、横段ムラを防止できる塗布装置が望まれている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−225368号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ユズ肌及び横段ムラの発生を防ぐことができる塗布装置、及びそれを用いた塗布方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる実状において、本発明者らは鋭意研究を行った結果、コーターヘッドの角度及び速度変動に原因があることに着目し、連続回転するバックロールの表面に回し掛けられた支持体フィルムの表面にコーターヘッドから押出された塗布液を連続塗布し、該塗布層が形成された支持体フィルムを連続して送り出す塗布装置において、バックロールの断面円の中心線と外周線との交点付近に塗布液を吐出させる際に、該中心線と外周線との交点を基点にして中心線からバックロールの回転方向側に1〜5°の角度をずらせた方向から塗布液を吐出させるようにコーターヘッドを配置し、さらにバックロールの表面から離れた直後の支持体フィルムの速度変動を2.0%未満にすることにより、上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、連続回転するバックロールの表面に回し掛けられた支持体フィルムの表面にコーターヘッドから押出された塗布液を連続塗布して塗布層を形成し、該塗布層が形成された支持体フィルムを連続して送り出す塗布装置において、バックロールの断面円の中心線と外周線との交点付近に塗布液を吐出させる際に、該中心線と外周線との交点を基点にして中心線からバックロールの回転方向側に1〜5°の角度をずらせた方向から塗布液を吐出させるようにコーターヘッドが配置されており、かつバックロールの表面から離れた直後の支持体フィルムの速度変動が2.0%未満であることを特徴とする塗布装置を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、上記塗布装置において、バックロールの表面速度変動が支持体フィルムの速度変動以下である塗布装置を提供するものである。
また、本発明は、上記塗布装置において、連続して送り出された塗布層が形成された支持体フィルムを導き、塗布層を乾燥させる乾燥炉を設けている塗布装置を提供するものである。
また、本発明は、上記塗布装置を用いて、支持体フィルムの表面に塗布層を形成することを特徴とする塗布方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の塗布装置及び塗布方法は、ユズ肌及び横段ムラの発生を防ぐことができ、外観品質に優れている塗布層が形成された支持体フィルムを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明の塗布装置を図面に基づいて説明する。図1には、本発明の塗布装置の概略断面図が示されている。
支持体フィルムロール4から送り出された支持体フィルム2は、バックロール1の円筒体の表面に密着するように、柔軟性を有することが必要である。
支持体フィルム2としては、柔軟性を有するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂などのフィルムや、これらの樹脂1種以上に填料などの充填剤を配合したフィルムや合成紙などが挙げられる。樹脂からなるフィルムは2軸延伸したものが好ましい。これらのうち、ポリエステル樹脂フィルムが好ましく、特に2軸延伸ポリエステル樹脂フィルムが特に好ましい。
【0012】
また、支持体フィルム2の表面は、剥離処理が施されていることも可能である。剥離処理としては、シリコーン樹脂系、アルキッド樹脂系、フッ素樹脂系、ポリオレフィン樹脂系などの剥離剤を塗布、乾燥したものが挙げられる。
バックロール1へ接する支持体フィルム2の表面は、バックロール1の連続した動きに追随するような状態、例えば、滑らない状態であればよい。バックロール1へ接する支持体フィルム2の中心線表面粗度(Ra)は、30nm以下が好ましく、15nm以下が特に好ましい。
支持体フィルム2の厚みは、10〜200μmが好ましく、25〜100μmが特に好ましい。
【0013】
支持体フィルム2は、連続回転するバックロール1の表面に回し掛けられている。これにより、支持体フィルム2は、バックロール1の連続した動きに合わせ、連続してバックロール1の表面を移動し、連続してバックロール1の表面から送り出されている。
支持体フィルム2が連続回転するバックロール1の表面に回し掛けられた状態で、コーターヘッド6から押出された塗布液5が支持体フィルム2の表面に連続塗布される。これにより、連続移動する支持体フィルム2の表面に連続して塗布層3が形成される。
【0014】
バックロール1は、駆動モーターにより一定速度で連続回転させることができる。バックロール1の回転は、駆動モーターによるバックロール1の最大回転数の50〜80%程度で駆動させることが好ましい。
【0015】
塗布液5としては、粘着剤液が好ましく挙げられるが、これに限定されるものではない。例えば、帯電防止液、導電機能液、粘着剤液、透明コート液、光学機能液などが挙げられる。
コーターヘッド6から押出される塗布液5は、粘度が低いと、時間の経過につれてユズ肌及び横段ムラが解消し易いが、粘度が低すぎるとハジキ等が発生する可能性がある。
塗布液5の粘度は、25℃で300〜5000mPa・sが好ましく、500〜2000mPa・sがより好ましい。
【0016】
塗布液5が顔料や染料を含有する場合、本発明の効果が顕著に現れる。
顔料や染料としては、モノアゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、ピランスロン系顔料、ジブロムアンザンスロン系顔料、チオインジゴ系顔料、ペリレン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ぺリノン系顔料、金属錯塩アゾメチン系顔料、イソインドリノン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラピリミジン系顔料、フラバントロン系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯塩アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、銅フタロシアニン系顔料、インダントロン系顔料、ジオキサジン系顔料、ピロール系顔料、昼光蛍光顔料、直接染料、酸性染料、塩基性染料、油溶性染料、建染染料、媒染染料、硫化染料、ナフトール染料、分散染料、反応性染料などが挙げられる。
塗布液5が顔料や染料を含有する場合、顔料や染料の含有量は、適宜選定すればよいが、通常0.2〜5質量%が好ましい。
【0017】
塗布液5は、コーターヘッド6から吐出され、バックロール1に回し掛けられている支持体フィルム2の表面に塗布される。詳しくは、図3に示されているように、バックロール1の断面円の中心線Aと外周線Bとの交点Cには、支持体フィルム2が接しており、塗布液5は、バックロール1の断面円の中心線Aと外周線Bとの交点Cの上にある、またはその付近(交点Cおよび交点Cの付近を纏めて交点C付近ともいう。)にある支持体フィルム2の表面に吐出される。
このとき、塗布液5の吐出方向Dは、該中心線Aと外周線Bとの交点Cを基点にして中心線Aからバックロール1の回転方向側に1〜5°、好ましくは2〜4°の角度をずらせた方向である。この角度Eをずらせた方向に塗布液を吐出させるようにコーターヘッドは、配置されている。
【0018】
塗布速度は、15〜100m/分の範囲が本発明の効果を顕著に発揮でき、20〜60m/分の範囲がさらに本発明の効果を顕著に発揮できる。
塗布速度は、支持体フィルム2の送り出し速度でもあり、支持体フィルム2の送り出し速度の好ましい範囲も、塗布速度の好ましい範囲と同じである。
塗布温度は、適宜選定すればよいが、通常室温付近が好ましい。具体的には、15〜35℃が好ましく、20〜30℃がより好ましい。
塗布層3の厚みは、湿潤状態で10〜200μmが好ましく、30〜100μmが特に好ましい。
【0019】
本発明において、バックロール1の表面から離れた直後の支持体フィルム2の速度変動は、2.0%未満であり、1.8%以下がより好ましい。
ここで、バックロール1の表面から離れた直後の支持体フィルム2の速度変動は、下記の式により算出される。
速度変動(%)=〔(Vmax−Vmin)/Vave〕×100
(式中、Vmaxは支持体フィルム2の最高速度を示し、Vminは支持体フィルム2の最低速度を示し、Vaveは支持体フィルム2の平均速度を示す。)
【0020】
本発明において、バックロール1の表面の速度変動は、支持体フィルム2の速度変動以下であることが好ましく、1.5%以下がより好ましく、1.3%以下がさらに好ましく、1.1%以下が特に好ましい。
ここで、バックロール1の表面の速度変動は、下記の式により算出される。
速度変動(%)=〔(Umax−Umin)/Uave〕×100
(式中、Umaxはバックロール1の表面の最高速度を示し、Uminはバックロール1の表面の最低速度を示し、Uaveはバックロール1の表面の平均速度を示す。)
【0021】
バックロール1の表面から離れた直後の支持体フィルム2の速度変動、及びバックロール1の表面の速度変動を上記の範囲にするためには、モーター、カップリング、減速機、ベアリング等に回転速度変動が少ない形式のものを用いた送り出し装置により、行うことができる。この送り出し装置としては、例えば、モーターにベクトルインバーターモーター、カップリングに板バネ等速カップリング、減速機にトラクションドライブ機構を用いたシステムや、ベルト等の減速機を用いずにモーターとバックロール1を直接連結したシステム等が挙げられる。
【0022】
減速機の好適な具体例としては、トラクションドライブ機構の精密減速機が挙げられる。
減速機の角速度変動率は、0.2%以下が好ましい。
本発明の塗布装置は、バックロール1を連続回転させることにより、バックロール1の表面に回し掛けられた塗布層3が形成された支持体フィルム2を連続して送り出すことができる。
【0023】
連続して送り出された塗布層3が形成された支持体フィルム2は、塗布層3を乾燥させる乾燥炉8に導くことができる。乾燥炉8の乾燥温度は、50〜150℃が好ましく、70〜100℃がより好ましい。本発明においては、塗布層3の乾燥後のユズ肌及び横段ムラの発生を防ぐことができる。
乾燥後の塗布層3が形成された支持体フィルム2には、光学用フィルム等の種々のフィルムを積層することができる。例えば、塗布層3が粘着剤層である場合、乾燥後の粘着剤層が形成された支持体フィルム2の粘着剤層に、ARフィルム11を積層することができる。なお、ARフィルム11は、例えば、光学フィルムに金属をスパッタリングすることにより形成されたAR層及びハードコート層を積層したもの等が挙げられる。
【0024】
具体的には、図2に示すように、乾燥後の粘着剤層が形成された支持体フィルム2は、乾燥炉8から引き出し、粘着剤層が形成された支持体フィルム2の粘着剤層面に、ARフィルム11が巻き取られているARフィルムロール10から送り出されたARフィルム11の基材フィルム面を積層し、ラミネートロール12間を通すことにより粘着剤層が積層されたARフィルム11を作製し、粘着剤層付きARフィルム巻取りロール13に巻取ることができる。
【実施例】
【0025】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例示によってなんら制約されるものではない。
【0026】
(実施例1〜4)
ベクトルインバーターモーター、板バネ等速カップリング、トラクションドライブ機構の精密減速機(角速度変動率0.18%以下)からなる駆動システムにより、バックロールを連続回転させる支持体フィルム送り出し装置と、スロットダイを有するコーターからなる塗布液押出装置からなる塗布装置を用い、連続支持体フィルム2として片面にシリコーン処理が施された2軸延伸ポリエステルフィルム(リンテック(株)製、商品名「SP−PET3811」、1400mm幅、シリコーン処理が施されていない面の中心線表面粗度(Ra)11nm、厚み38μm)を用い、また、塗布液5として、粘着剤(リンテック(株)製、商品名「PA−T1」)100質量部に、フタロシアニン系顔料(大日本インキ化学工業(株)製、「ファーストゲン(ブルー)」)1質量部を添加、混合し、さらにメチルエチルケトンを樹脂分が35質量%になるように、添加、混合して得られた粘着剤液(25℃での粘度1000mPa・s)を用いて、下記のように塗布層3が形成された支持体フィルム2を製造した。
【0027】
バックロールの断面円の中心線と外周線との交点付近に塗布液を吐出させる際に、該中心線と外周線との交点を基点にして中心線からコーターヘッドの回転方向側に2°又は3°の角度をずらせた方向から塗布液を吐出させるように配置されたコーターヘッド6から押出された粘着剤液を、連続回転するバックロール1の表面に回し掛けられた支持体フィルム2の表面に、室温(約25℃)で連続塗布して粘着剤層を形成し、該粘着剤層が形成された支持体フィルム2を連続して送り出した。粘着剤層の厚みは、湿潤状態で55μmになるように塗布し、塗布速度、コーターヘッド角度、支持体フィルム2の速度変動、バックロール1の表面速度変動を表1に示した数値にして、粘着剤層を塗布した支持体フィルム2を作製した。
【0028】
次に、粘着剤層を塗布した支持体フィルム2を、ガイドロール7の上を通して乾燥炉8に導き、乾燥温度85℃で乾燥させ、乾燥後の粘着剤層が形成された支持体フィルム2を、ガイドロール9の上を通して乾燥炉8から引き出し、乾燥粘着剤層が形成された支持体フィルム2を作製した。得られた乾燥粘着剤層が形成された支持体フィルム2のユズ肌及び横段ムラの評価を行い、その結果を表1に記載した。
さらに、乾燥粘着剤層が形成された支持体フィルム2の粘着剤層面に、ARフィルムが巻き取られているロール10から送り出されたARフィルム11の基材フィルム面を積層し、ラミネートロール12間を通すことにより粘着剤層が積層されたARフィルム11を作製し、粘着剤層付きARフィルム巻取りロール13に巻取った。
【0029】
(比較例1〜2)
コーターヘッド角度、支持体フィルム2の速度変動、バックロール1の表面速度変動を表1に示した数値にした以外は、実施例と同様にして、乾燥粘着剤層が形成された支持体フィルム2を作製した。得られた乾燥粘着剤層が形成された支持体フィルム2のユズ肌及び横段ムラの評価を行い、その結果を表1に記載した。
【0030】
実施例及び比較例で得られた塗布層形成支持体フィルムの性能を表1に示した。なお、塗布層形成支持体フィルムの性能の測定方法は、以下のとおりである。
(1)支持体フィルムの速度、バックロールの表面速度の測定
レーザードップラー速度計(アクト電子(株)製、商品名「MODEL−2501A」)を用いて支持体フィルムの速度、バックロールの表面速度を測定した。
(2)横段ムラ評価
得られた塗布層形成支持体フィルムの塗布層の表面を目視で観察し、下記の評価基準で判定した。
○:横段ムラが見えない。
×:横段ムラが見える。
【0031】
(3)ユズ肌評価
得られた塗布層形成支持体フィルムの塗布層の表面を目視で観察し、下記の評価基準で判定した。なお、ユズ肌とは、表面がユズ皮表面のような凹凸形状になっており、平滑性が失われる状態をいう。
○:ユズ肌が見えない。
×:ユズ肌が見える。
【0032】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、粘着剤液、帯電防止液、導電機能液、粘着剤液、透明コート液、光学機能液などの種々の塗布液を塗布することに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の塗布装置の概略断面図を示す。
【図2】本発明の塗布装置で製造した塗布層形成支持体フィルムを用いて、粘着剤層付きARフィルムを製造する装置の概略断面図を示す。
【図3】本発明の塗布装置のコーターヘッドの配置の概略断面図を示す。
【符号の説明】
【0035】
1 バックロール
2 支持体フィルム
3 塗布層
4 支持体フィルムロール
5 塗布液
6 コーターヘッド
7 ガイドロール
8 乾燥炉
9 ガイドロール
10 ARフィルムロール
11 ARフィルム
12 ラミネートロール
13 粘着剤層付きARフィルム巻取りロール
A 中心線
B 外周線
C 交点
D 塗布液の吐出方向
E 角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続回転するバックロールの表面に回し掛けられた支持体フィルムの表面に、コーターヘッドから押出された塗布液を連続塗布して塗布層を形成し、該塗布層が形成された支持体フィルムを連続して送り出す塗布装置において、バックロールの断面円の中心線と外周線との交点付近に塗布液を吐出させる際に、該中心線と外周線との交点を基点にして中心線からバックロールの回転方向側に1〜5°の角度をずらせた方向から塗布液を吐出させるようにコーターヘッドが配置されており、かつバックロールの表面から離れた直後の支持体フィルムの速度変動が2.0%未満であることを特徴とする塗布装置。
【請求項2】
バックロールの表面速度変動が支持体フィルムの速度変動以下である請求項1に記載の塗布装置。
【請求項3】
連続して送り出された塗布層が形成された支持体フィルムを導き、塗布層を乾燥させる乾燥炉を設けている請求項1又は2に記載の塗布装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の塗布装置を用いて、支持体フィルムの表面に塗布層を形成することを特徴とする塗布方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−231251(P2006−231251A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−52021(P2005−52021)
【出願日】平成17年2月25日(2005.2.25)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【Fターム(参考)】