説明

増幅回路、差動増幅回路、及び光送信機

【課題】トランジスタを用いた多段増幅回路の高周波特性を改善する。
【解決手段】1段目の負荷抵抗器701とトランジスタ704の間にインダクタ1201−1〜1201−nを直列に接続し、2段目に並列に設けられたトランジスタ1203−1〜1203−nのゲートをインダクタ1201−1〜1201−nにそれぞれ接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気信号を増幅する増幅回路と、増幅回路を含む光送信機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等の普及により通信ネットワークの通信量は増加の一途をたどっており、それに伴い大容量フォトニックネットワークの構築が求められている。現在のフォトニックネットワークでは10Gb/sベースの通信が主流であるが、さらなる大容量化に対応するためには、40Gb/sベースのような、より高速な通信を行う光送受信機が必要となる。より高速な光送受信機を実現するためには、より高速な駆動回路や増幅回路が必要になる。
【0003】
従来の高速増幅回路としては、負荷抵抗器に直列にシャントインダクタを挿入した構造のソース接地増幅回路が広く用いられている。図1は、2段ソース接地増幅回路の構成例を示している。図1の2段ソース接地増幅回路は、抵抗器101、104、インダクタ102、105、及びトランジスタ103、106を備える。抵抗器101及び104は負荷抵抗器であり、インダクタ102及び105はシャントインダクタである。
【0004】
抵抗器101、インダクタ102、及びトランジスタ103は1段目の増幅器を構成する。抵抗器101の一方の端子は電源電位VDDに接続され、他方の端子にはインダクタ102が直列に接続されている。インダクタ102はトランジスタ103のドレインに接続され、トランジスタ103のソースは接地電位に接続されている。
【0005】
抵抗器104、インダクタ105、及びトランジスタ106は2段目の増幅器を構成する。抵抗器104の一方の端子は電源電位VDDに接続され、他方の端子にはインダクタ105が直列に接続されている。インダクタ105はトランジスタ106のドレインに接続され、トランジスタ106のソースは接地電位に接続されている。2段目の増幅器を追加することで、1段目の増幅器のみの場合より増幅率を上げることができる。
【0006】
1段目のトランジスタ103のドレインは、点Aで2段目のトランジスタ106のゲートに接続されている。入力信号はトランジスタ103のゲートに供給され、1段目の増幅器の出力信号はトランジスタ103のドレインから点Aに出力され、2段目の増幅器の出力信号はトランジスタ106のドレインから出力される。
【0007】
図1のような構造を用いることにより、高周波信号の利得低下をインダクタ102及び105により補うことができる。このため、増幅帯域を高周波側へ拡大し、高速信号の特性を改善することができる。
【0008】
差動トランジスタのドレインとゲート接地トランジスタのソースとの間、負荷抵抗と電源との間、及びソースフォロアトランジスタのソースと出力端との間にそれぞれインダクタを挿入した差動増幅回路も知られている。
【0009】
入力整合回路に2つのコイルを挿入することで2つの周波数について入力整合をとる高周波増幅器も知られている。
また、別の高速増幅回路として分布定数型増幅回路が挙げられる。図2は、分布定数型増幅回路の構成例を示している。図2の分布定数型増幅回路は、プリドライバ201、差動増幅器202−1〜202−6、抵抗器203〜206、211〜214、入力伝送路207、208、及び出力伝送路209、210を備える。
【0010】
抵抗器205及び206は負荷抵抗器であり、抵抗器211及び212はそれぞれ入力伝送路207及び208に含まれる終端抵抗器であり、抵抗器213及び214はそれぞれ出力伝送路209及び210に含まれる終端抵抗器である。プリドライバ201に入力された信号は入力伝送路207及び208を介して差動増幅器202−1〜202−6に供給され、増幅された信号は出力伝送路209及び210を介して出力される。このような分布定数型増幅回路によれば、広帯域にわたって一定の利得が得られる。
【特許文献1】特開2005−073234号公報
【特許文献2】特開平10−242776号公報
【非特許文献1】Yves Baeyens et al., “High Gain-Bandwidth Differential Distributed InP D-HBT Driver Amplifiers with Large (11.3 Vpp) Output Swing at 40 Gb/s”, IEEE Journal of Solid State Circuits, Vol. 39, No. 10, October 2004, pp. 1697-1705.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述した従来の増幅回路には、次のような問題がある。
図1に示したように、1段目と同様の増幅器を2段目に接続した場合、2段目のトランジスタ106のゲートとソースの間の入力寄生容量107が、点Aにおける信号の高周波特性を劣化させることがある。この劣化分はインダクタ101のインダクタンスを大きくすることでいくらかは補償することができる。しかし、インダクタ101により補償できる範囲には限界があり、入力寄生容量107が大きい場合、高周波帯域の増幅特性が劣化する。
【0012】
なお、図1の構成に限らず、トランジスタを用いた一般的な多段増幅回路においても、同様の問題が生じると考えられる。
また、図2に示したような分布定数型増幅回路では、高速信号を長距離伝送するために、抵抗器205、206、211、212と入力伝送路207、208におけるインピーダンス整合が必要となる。このため、抵抗器205及び206の抵抗値が制限されたり、抵抗器205及び206と並列に見える抵抗器211及び212を設けることにより、振幅が低下したりする等の問題がある。
【0013】
なお、図2の構成に限らず、インピーダンス整合が必要な一般的な分布定数型増幅回路においても、同様の問題が生じると考えられる。
本発明の課題は、トランジスタを用いた多段増幅回路の高周波特性を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
開示の増幅回路は、第1のトランジスタ手段、負荷抵抗器手段、複数のインダクタ手段、及び複数の第2のトランジスタ手段を備える。
複数のインダクタ手段は、負荷抵抗器手段と第1のトランジスタ手段の間に直列に接続される。複数の第2のトランジスタ手段は並列に設けられ、複数のインダクタ手段と接続される。
【0015】
複数の第2のトランジスタ手段を並列に設けることで、後段の増幅器の入力寄生容量を低減することができる。したがって、前段の増幅器の高周波特性が改善される。
開示の差動増幅回路は、第1及び第2の差動トランジスタ手段、第1及び第2の負荷抵抗器手段、複数の第1のインダクタ手段、複数の第2のインダクタ手段、複数の第3のトランジスタ手段、及び複数の第4のトランジスタ手段を備える。
【0016】
複数の第1のインダクタ手段は、第1の負荷抵抗器手段と第1の差動トランジスタ手段の間に直列に接続され、複数の第2のインダクタ手段は、第2の負荷抵抗器手段と第2の差動トランジスタ手段の間に直列に接続される。
【0017】
複数の第3の差動トランジスタ手段は並列に設けられ、複数の第1のインダクタ手段と接続される。複数の第4の差動トランジスタ手段は並列に設けられ、複数の第2のインダクタ手段と接続される。
【0018】
複数の第3の差動トランジスタ手段を並列に設け、複数の第4の差動トランジスタ手段を並列に設けることで、後段の差動増幅器の入力寄生容量を低減することができる。したがって、前段の差動増幅器の高周波特性が改善される。
【発明の効果】
【0019】
トランジスタを用いた多段増幅回路の高周波特性が改善され、出力信号の波形を改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。
図3は、図1に示した2段ソース接地増幅回路の等価回路の例を示している。図3の等価回路では、1段目のトランジスタ103が電流Iを供給する電流源301に置き換えられている。この場合、1段目の増幅器は入力寄生容量107を持つ2段目の増幅器を駆動することになる。2段目のトランジスタ106のゲートに相当する点Aにおける負荷インピーダンスZは、次式により表される。
【数1】

【数2】

Rは抵抗器101の抵抗値、Lはインダクタ102のインダクタンス、Cは入力寄生容量107の値、ωは入力信号の角周波数を表す。
【0021】
ωが大きい高周波帯域では(2)式の分子のω2 2 が無視できないため、Lを大きくすることで負荷インピーダンスZの絶対値を大きくすることができる。しかし、Lを一定値以上大きくした場合、(2)式の分子のω2 2 より分母のω4 2 2 の影響の方が支配的となり、負荷インピーダンスZの絶対値は周波数が高くなるに連れて小さくなる。このため、Lを大きくしても、点Aにおける信号振幅が一定値以上となる帯域を高周波側に拡大できる幅には限界がある。
【0022】
図4は、異なるLの値に対して(2)式に基づき計算される、点Aにおける信号振幅の周波数特性を示している。ここでは、L=0,100,500,1000,2000,5000(pH)の6個の値を用いている。例えば、曲線402は、L=500(pH)の場合の信号振幅を表す。
【0023】
直線401は、曲線402が表す信号振幅の3dB帯域の最大周波数を示している。3dB帯域とは、信号振幅が最大値の約半分になる2つの周波数の間の帯域である。図4で
は、Lを一定値以上大きくしても、3dB帯域幅が高周波側に広がらないことが分かる。
【0024】
(2)式からも分かるように、3dB帯域幅は2段目の入力寄生容量107の値Cによって決まる。Cが小さいほど分母のω4 2 2 の影響が小さくなるため、点Aにおける信号振幅は大きくなり、3dB帯域幅が高周波側に拡大される。
【0025】
入力寄生容量107の値Cは、トランジスタ106のサイズが小さくなるほど小さくなる。そこで、2段目のトランジスタ106をサイズの小さい複数のトランジスタに分割し、それらのトランジスタを接続することで、2段目の入力寄生容量を小さくすることが考えられる。
【0026】
図5は、図3のトランジスタ106を2個のトランジスタに分割した構成例を示している。図5の等価回路は、図3の等価回路のインダクタ102をインダクタ501に置き換え、トランジスタ106をトランジスタ503及び504に置き換えた構成を有する。
【0027】
トランジスタ503のゲートはインダクタ501に接続され、トランジスタ504のゲートは電流源301に接続され、電流源301とインダクタ501の間にはインダクタ502が接続されている。したがって、トランジスタ503及び504のゲート同士はインダクタ502を介して接続されることになる。
【0028】
トランジスタ503及び504のサイズ(ゲート幅)をトランジスタ106のサイズの1/2とすると、トランジスタ503及び504の入力寄生容量505及び506の値C’はC/2となる。
【0029】
この場合、1段目の増幅器は入力寄生容量505及び506を持つ2段目の増幅器を駆動することになり、その値C’は図3の入力寄生容量107の値Cより小さいため、2段目の増幅器の負荷インピーダンスも小さくなると期待される。インダクタ501及び502のインダクタンスをともにL’とすると、トランジスタ504のゲートに相当する点A’における負荷インピーダンスZ’は、次式により表される。
【数3】

【数4】

【0030】
図6は、異なるL’の値に対して(4)式に基づき計算される、点A’における信号振幅の周波数特性を示している。ここでは、L’=0,100,500,1000,2000,5000(pH)の6個の値を用いている。例えば、曲線602は、L’=500(pH)の場合の信号振幅を表す。
【0031】
直線601は、曲線602が表す信号振幅の3dB帯域の最大周波数を示している。この場合、直線601が示す3dB帯域は、図4の直線401が示す3dB帯域より高周波側に広がっていることが分かる。(4)式によれば、L’=500(pH)に限らず、L’の値を適切に設定することで、図4の場合より3dB帯域を拡大することができる。
【0032】
なお、トランジスタ503及び504のサイズは必ずしも同じである必要はなく、そのサイズを異ならせても構わない。例えば、トランジスタ503のサイズをトランジスタ106のサイズの2/3とし、トランジスタ504のサイズをトランジスタ106のサイズの1/3としてもよい。さらに、インダクタ501及び502のインダクタンスを異ならせても構わない。
【0033】
図7は、実施形態の2段ソース接地増幅回路の構成例を示している。図7の2段ソース接地増幅回路は、抵抗器701、705、インダクタ702、703、706、707、及びトランジスタ704、708、709を備える。抵抗器701及び705は負荷抵抗器であり、インダクタ702、703、及び706は帯域拡大のためのシャントインダクタである。
【0034】
抵抗器701、インダクタ702、703、及びトランジスタ704は1段目の増幅器を構成する。抵抗器701の一方の端子は電源電位VDDに接続され、他方の端子にはインダクタ702及び703が直列に接続されている。インダクタ703はトランジスタ704のドレインに接続され、トランジスタ704のソースは接地電位に接続されている。
【0035】
抵抗器705、インダクタ706、707、及びトランジスタ708、709は2段目の増幅器を構成する。抵抗器705の一方の端子は電源電位VDDに接続され、他方の端子にはインダクタ706が直列に接続されている。インダクタ706はトランジスタ708のドレインに接続され、トランジスタ708のドレインとトランジスタ709のドレインはインダクタ707により接続されている。トランジスタ708及び709のソースは接地電位に接続されている。
【0036】
1段目のトランジスタ704のドレインは、点Pで2段目のトランジスタ708のゲートに接続され、2段目のトランジスタ709のゲートは、点Qでインダクタ702とインダクタ703の間に接続されている。したがって、並列に接続されたトランジスタ708及び709のゲート同士はインダクタ703を介して接続され、そのドレイン同士はインダクタ707を介して接続されることになる。インダクタ707は、2段目の増幅器内での信号タイミングを調整するために設けられる。
【0037】
入力信号はトランジスタ704のゲートに供給され、1段目の増幅器の出力信号は点P及びQに出力され、2段目の増幅器の出力信号はトランジスタ709のドレインから出力される。このとき、2段目のトランジスタ708及び709は、それぞれのゲートとソースの間に入力寄生容量710及び711を有する。
【0038】
トランジスタ708及び709のサイズの比率は特に限定されるものではなく、インダクタ702及び703のインダクタンスは、トランジスタ708及び709のサイズに応じて決めればよい。
【0039】
また、インダクタ702及び703とトランジスタ708及び709のゲートの接続方法は図7の接続方法に限定されるものではなく、トランジスタ708及び709のゲートの接続先を互いに入れ替えても構わない。
図7の構成によれば、図5の等価回路の場合と同様に、高周波側に信号帯域を拡大することができ、高速信号の波形を改善することができる。
【0040】
図8は、図1及び図7の2段ソース接地増幅回路の周波数特性の比較を示している。曲線801及び802は、それぞれ図1及び図7の2段ソース接地増幅回路の出力信号の周波数特性を表す。
【0041】
ここでは、図7のトランジスタ708及び709のサイズは図1のトランジスタ106のサイズの1/2とし、入力寄生容量710及び711の値はC/2とし、インダクタ702及び703のインダクタンスは同じであるものとする。図7の2段ソース接地増幅回路の信号帯域の方が、図1の2段ソース接地増幅回路の信号帯域より、高周波側に拡大されていることが分かる。
【0042】
図9及び図10は、それぞれ図1及び図7の2段ソース接地増幅回路の出力信号の波形を示している。図7の2段ソース接地増幅回路の出力信号の方が、図1の2段ソース接地増幅回路の出力信号より、波形が改善されていることが分かる。
【0043】
図11は、1段目の増幅器と2段目の増幅器をインダクタで接続した2段ソース接地増幅回路の構成例を示している。図11の2段ソース接地増幅回路は、図7の2段ソース接地増幅回路にインダクタ1101及び1102を追加した構成を有する。
【0044】
インダクタ1101の一方の端子は1段目のインダクタ702とインダクタ703の間に接続され、他方の端子は2段目のトランジスタ709のゲートに接続されている。また、インダクタ1102の一方の端子は1段目のトランジスタ704のドレインに接続され、他方の端子は2段目のトランジスタ708のゲートに接続されている。
【0045】
このように、1段目の増幅器と2段目の増幅器をインダクタで接続することで、2段目のトランジスタ708及び709の入力寄生容量に起因する1段目の増幅器の高周波特性の劣化をさらに低減し、高速信号の波形をさらに改善することができる。
【0046】
図12は、2段目のトランジスタをn個(nは2以上の整数)のトランジスタに分割した2段ソース接地増幅回路の構成例を示している。図12の2段ソース接地増幅回路は、図7の2段ソース接地増幅回路において、トランジスタ708及び709をトランジスタ1203−1〜1203−nに置き換えた構成を有する。さらに、インダクタ702及び703はインダクタ1201−1〜1201−nに置き換えられ、インダクタ707はインダクタ1202−1〜1202−(n−1)に置き換えられている。
【0047】
抵抗器701、インダクタ1201−1〜1201−n、及びトランジスタ704は1段目の増幅器を構成する。抵抗器701の一方の端子は電源電位VDDに接続され、他方の端子にはインダクタ1201−1〜1201−nが直列に接続されている。インダクタ1201−nはトランジスタ704のドレインに接続され、トランジスタ704のソースは接地電位に接続されている。
【0048】
抵抗器705、インダクタ706、1202−1〜1202−(n−1)、及びトランジスタ1203−1〜1203−nは2段目の増幅器を構成する。抵抗器705の一方の端子は電源電位VDDに接続され、他方の端子にはインダクタ706が直列に接続されている。インダクタ706はトランジスタ1203−nのドレインに接続され、トランジスタ1203−i(i=n,n−1,...,2)のドレインとトランジスタ1203−(i−1)のドレインはインダクタ1202−(i−1)により接続されている。トランジスタ1203−1〜1203−nのソースは接地電位に接続されている。
【0049】
1段目のトランジスタ704のドレインは、2段目のトランジスタ1203−nのゲートに接続され、2段目のトランジスタ1203−(i−1)のゲートは、インダクタ1201−iとインダクタ1201−(i−1)の間に接続されている。したがって、並列に接続されたトランジスタ1203−i及び1203−(i−1)のゲート同士はインダクタ1201−iを介して接続され、そのドレイン同士はインダクタ1202−(i−1)を介して接続されることになる。インダクタ1202−1〜1202−(n−1)は、2段目の増幅器内での信号タイミングを調整するために設けられる。
【0050】
入力信号はトランジスタ704のゲートに供給され、1段目の増幅器の出力信号はトランジスタ1203−1〜1203−nのゲートに出力され、2段目の増幅器の出力信号はトランジスタ1203−1のドレインから出力される。
【0051】
トランジスタ1203−1〜1203−nのサイズの比率は特に限定されるものではなく、インダクタ1201−1〜1201−nのインダクタンスは、トランジスタ1203−1〜1203−nのサイズに応じて決めればよい。
【0052】
また、インダクタ1201−1〜1201−nとトランジスタ1203−1〜1203−nのゲートの接続方法は図12の接続方法に限定されるものではなく、トランジスタ1203−1〜1203−nのゲートの接続先を互いに入れ替えても構わない。
【0053】
図12の構成によれば、図7の2段ソース接地増幅回路の場合と同様に、高周波側に信号帯域を拡大することができ、高速信号の波形を改善することができる。
さらに、図7及び図12の2段ソース接地増幅回路は、分布定数型回路ではなく集中定数型回路で構成されるため、インピーダンス整合や終端抵抗器による終端なしでも実現することができる。
【0054】
図13は、図12においてn=4の場合のトランジスタ1203−1のゲートにおける信号振幅の周波数特性を示している。ここでは、インダクタ1201−1〜1201−nのインダクタンスをすべてL’’とし、L’’=0,100,500,1000,2000,5000(pH)の6個の値を用いている。例えば、曲線1302は、L’’=500(pH)の場合の信号振幅を表す。
【0055】
直線1301は、曲線1302が表す信号振幅の3dB帯域の最大周波数を示している。この場合、直線1301が示す3dB帯域は、図6の直線601が示す3dB帯域より高周波側に広がっていることが分かる。L’’=500(pH)に限らず、L’’の値を適切に設定することで、図6の場合より3dB帯域を拡大することができる。2段目のトランジスタの分割数nが大きいほど信号帯域をより拡大できると期待される。
【0056】
なお、図12の2段ソース接地増幅回路において、インダクタ1202−1〜1202−(n−1)を配線のインダクタンスで代用することも可能である。この場合、2段ソース接地増幅回路の構成は図14のようになる。
【0057】
図12及び図14の2段ソース接地増幅回路においても、図11に示したように、1段目の増幅器と2段目の増幅器をインダクタで接続することで、高周波特性をさらに改善することができる。
【0058】
以上の実施形態ではソース接地増幅回路の例を説明したが、2段目の増幅器にソースフォロワトランジスタを用いた場合でも、ソースフォロワトランジスタを複数のトランジスタに分割することで高周波特性を改善することができる。
【0059】
図15は、2段目の増幅器にソースフォロワトランジスタを用いた2段増幅回路の構成例を示している。図15の2段増幅回路は、抵抗器1501、インダクタ1502、1503、1507、トランジスタ1504、1505、1506、及び電流源1508を備える。抵抗器1501は負荷抵抗器であり、インダクタ1502及び1503は帯域拡大のためのシャントインダクタである。
【0060】
抵抗器1501、インダクタ1502、1503、及びトランジスタ1504は1段目の増幅器を構成する。抵抗器1501の一方の端子は電源電位VDDに接続され、他方の端子にはインダクタ1502及び1503が直列に接続されている。インダクタ1503はトランジスタ1504のドレインに接続され、トランジスタ1504のソースは接地電位に接続されている。
【0061】
トランジスタ1505、1506、インダクタ1507、及び電流源1508は2段目の増幅器を構成する。トランジスタ1505及び1506のドレインは電源電位VDDに接続され、トランジスタ1505のソースと接地電位の間には電流源1508が接続されている。電流源1508の代わりに抵抗器を用いてもよい。トランジスタ1505のソースとトランジスタ1506のソースはインダクタ1507により接続されている。
【0062】
1段目のトランジスタ704のドレインは、点Xで2段目のトランジスタ1505のゲートに接続され、2段目のトランジスタ1506のゲートは、点Yでインダクタ1502とインダクタ1503の間に接続されている。したがって、並列に接続されたトランジスタ1505及び1506のゲート同士はインダクタ1503を介して接続され、そのソース同士はインダクタ1507を介して接続されることになる。インダクタ1507は、2段目の増幅器内での信号タイミングを調整するために設けられる。
【0063】
入力信号はトランジスタ1504のゲートに供給され、1段目の増幅器の出力信号は点X及びYに出力され、2段目の増幅器の出力信号はトランジスタ1505のソースから出力される。このとき、2段目のトランジスタ1505及び1506は、それぞれのゲートとソースの間に入力寄生容量1509及び1510を有する。
【0064】
トランジスタ1505及び1506のサイズの比率は特に限定されるものではなく、インダクタ1502及び1503のインダクタンスは、トランジスタ1505及び1506のサイズに応じて決めればよい。
【0065】
また、インダクタ1502及び1503とトランジスタ1505及び1506のゲートの接続方法は図15の接続方法に限定されるものではなく、トランジスタ1505及び1506のゲートの接続先を互いに入れ替えても構わない。
図15の構成によれば、入力寄生容量1509及び1510に起因する1段目の増幅器の高周波特性の劣化を低減し、高速信号の波形を改善することができる。
【0066】
図16は、2段目のソースフォロワトランジスタをn個(nは2以上の整数)のトランジスタに分割した2段増幅回路の構成例を示している。図16の2段増幅回路は、図15の2段増幅回路において、トランジスタ1505及び1506をトランジスタ1602−1〜1602−nに置き換えた構成を有する。さらに、インダクタ1502及び1503はインダクタ1601−1〜1601−nに置き換えられ、インダクタ1507はインダクタ1603−1〜1603−(n−1)に置き換えられている。
【0067】
抵抗器1501、インダクタ1601−1〜1601−n、及びトランジスタ1504は1段目の増幅器を構成する。抵抗器1501の一方の端子は電源電位VDDに接続され、他方の端子にはインダクタ1601−1〜1601−nが直列に接続されている。インダクタ1601−nはトランジスタ1504のドレインに接続され、トランジスタ1504のソースは接地電位に接続されている。
【0068】
トランジスタ1602−1〜1602−n、インダクタ1603−1〜1603−(n−1)、及び電流源1508は2段目の増幅器を構成する。トランジスタ1602−1〜1602−nのドレインは電源電位VDDに接続され、トランジスタ1602−nのソー
スと接地電位の間には電流源1508が接続されている。トランジスタ1602−i(i=1,2,...,n−1)のソースとトランジスタ1602−(i+1)のソースはインダクタ1603−iにより接続されている。
【0069】
1段目のトランジスタ1504のドレインは、2段目のトランジスタ1602−nのゲートに接続され、2段目のトランジスタ1602−iのゲートは、インダクタ1601−iとインダクタ1601−(i+1)の間に接続されている。したがって、並列に接続されたトランジスタ1602−i及び1602−(i+1)のゲート同士はインダクタ1601−(i+1)を介して接続され、そのソース同士はインダクタ1603−iを介して接続されることになる。インダクタ1603−1〜1603−(n−1)は、2段目の増幅器内での信号タイミングを調整するために設けられる。
【0070】
入力信号はトランジスタ1504のゲートに供給され、1段目の増幅器の出力信号はトランジスタ1602−1〜1602−nのゲートに出力され、2段目の増幅器の出力信号はトランジスタ1602−nのソースから出力される。
【0071】
トランジスタ1602−1〜1602−nのサイズの比率は特に限定されるものではなく、インダクタ1601−1〜1601−nのインダクタンスは、トランジスタ1602−1〜1602−nのサイズに応じて決めればよい。
【0072】
また、インダクタ1601−1〜1601−nとトランジスタ1602−1〜1602−nのゲートの接続方法は図16の接続方法に限定されるものではなく、トランジスタ1602−1〜1602−nのゲートの接続先を互いに入れ替えても構わない。
【0073】
図16の構成によれば、図15の2段増幅回路の場合と同様に、高周波側に信号帯域を拡大することができ、高速信号の波形を改善することができる。
なお、図16の2段ソース接地増幅回路において、インダクタ1603−1〜1603−(n−1)を配線のインダクタンスで代用することも可能である。この場合、2段増幅回路の構成は図17のようになる。
【0074】
次に、2段差動増幅回路において2段目のトランジスタを複数のトランジスタに分割する実施形態について説明する。
図18は、2段目のトランジスタを分割しない場合の2段差動増幅回路の構成例を示している。図18の2段差動増幅回路は、抵抗器1801−1、1801−2、1805−1、1805−2及びインダクタ1802−1、1802−2、1806−1、1806−2を備える。図18の2段差動増幅回路は、トランジスタ1803−1、1803−2、1807−1、1807−2及び電流源1804、1805をさらに備える。
【0075】
トランジスタ1803−1及び1803−2は1段目の差動トランジスタであり、トランジスタ1807−1及び1807−2は2段目の差動トランジスタである。抵抗器1801−1、1801−2、1805−1、及び1805−2は負荷抵抗器であり、インダクタ1802−1、1802−2、1806−1、及び1806−2はシャントインダクタである。
【0076】
抵抗器1801−1、1801−2、インダクタ1802−1、1802−2、トランジスタ1803−1、1803−2、及び電流源1804は1段目の差動増幅器を構成する。抵抗器1801−j(j=1,2)の一方の端子は電源電位VDDに接続され、他方の端子にはインダクタ1802−jが直列に接続されている。インダクタ1802−jはトランジスタ1803−jのドレインに接続され、トランジスタ1803−jのソースと接地電位の間には電流源1804が接続されている。電流源1804の代わりに抵抗器を
用いてもよい。
【0077】
抵抗器1805−1、1805−2、インダクタ1806−1、1806−2、トランジスタ1807−1、1807−2、及び電流源1808は2段目の差動増幅器を構成する。抵抗器1805−j(j=1,2)の一方の端子は電源電位VDDに接続され、他方の端子にはインダクタ1806−jが直列に接続されている。インダクタ1806−jはトランジスタ1807−jのドレインに接続され、トランジスタ1807−jのソースと接地電位の間には電流源1808が接続されている。電流源1808の代わりに抵抗器を用いてもよい。
【0078】
1段目のトランジスタ1803−jのドレインは、2段目のトランジスタ1807−jのゲートに接続されている。1段目の差動増幅器は、トランジスタ1803−1及び1803−2のゲートに供給された信号の電位差を増幅して、トランジスタ1807−1及び1807−2のゲートに出力する。2段目の差動増幅器は、トランジスタ1807−1及び1807−2のゲートに供給された信号の電位差を増幅して、トランジスタ1807−1及び1807−2のドレインから出力信号を出力する。
【0079】
図19は、図18のトランジスタ1807−1及び1807−2をそれぞれ2個ずつのトランジスタに分割した構成例を示している。図19の2段差動増幅回路は、図18の2段差動増幅回路において、トランジスタ1807−j(j=1,2)をトランジスタ1904−j及び1905−jに置き換えた構成を有する。さらに、インダクタ1802−jはインダクタ1901−j及び1902−jに置き換えられ、インダクタ1903−1及び1903−2が追加されている。トランジスタ1904−j及び1905−jは2段目の差動トランジスタである。
【0080】
1段目のインダクタ1901−j及び1902−jはシャントインダクタであり、抵抗器1801−jに直列に接続されている。インダクタ1902−jはトランジスタ1803−jのドレインに接続されている。
【0081】
2段目のインダクタ1806−jはトランジスタ1904−jのドレインに接続され、トランジスタ1904−jのドレインとトランジスタ1905−jのドレインはインダクタ1903−jにより接続されている。トランジスタ1904−1、1904−2、1905−1、及び1905−2のソースと接地電位の間には電流源1808が接続されている。
【0082】
1段目のトランジスタ1803−jのドレインは、2段目のトランジスタ1904−jのゲートに接続され、2段目のトランジスタ1905−jのゲートは、インダクタ1901−jとインダクタ1902−jの間に接続されている。したがって、並列に接続されたトランジスタ1904−j及び1905−jのゲート同士はインダクタ1902−jを介して接続され、そのドレイン同士はインダクタ1903−jを介して接続されることになる。インダクタ1903−jは、2段目の差動増幅器内での信号タイミングを調整するために設けられる。
【0083】
1段目の差動増幅器の出力信号はトランジスタ1904−1、1904−2、1905−1、及び1905−2のゲートに出力され、2段目の差動増幅器の出力信号はトランジスタ1905−1及び1905−2のドレインから出力される。
【0084】
トランジスタ1904−j及び1905−jのサイズの比率は特に限定されるものではなく、インダクタ1901−j及び1902−jのインダクタンスは、トランジスタ1904−j及び1905−jのサイズに応じて決めればよい。
【0085】
また、インダクタ1901−j及び1902−jとトランジスタ1904−j及び1905−jのゲートの接続方法は図19の接続方法に限定されるものではなく、トランジスタ1904−j及び1905−jのゲートの接続先を互いに入れ替えても構わない。
図19の構成によれば、図7の2段ソース接地増幅回路の場合と同様に、高周波側に信号帯域を拡大することができ、高速信号の波形を改善することができる。
【0086】
図20は、1段目の差動増幅器と2段目の差動増幅器をインダクタで接続した2段差動増幅回路の構成例を示している。図20の2段差動増幅回路は、図19の2段差動増幅回路にインダクタ2001−1、2001−2、2002−1、及び2002−2を追加した構成を有する。
【0087】
インダクタ2001−j(j=1,2)の一方の端子は1段目のインダクタ1901−jとインダクタ1902−jの間に接続され、他方の端子は2段目のトランジスタ1905−jのゲートに接続されている。また、インダクタ2002−jの一方の端子は1段目のトランジスタ1803−jのドレインに接続され、他方の端子は2段目のトランジスタ1904−jのゲートに接続されている。
【0088】
このように、1段目の差動増幅器と2段目の差動増幅器をインダクタで接続することで、高周波特性をさらに改善することができる。
なお、2段差動増幅回路の場合も、図12又は図14の2段ソース接地増幅回路の場合と同様に、2段目のトランジスタをn個(nは2以上の整数)のトランジスタに分割した構成を採用することが可能である。また、図15〜図17の2段増幅回路の場合と同様に、2段目の差動増幅器にソースフォロワトランジスタを採用することも可能である。
【0089】
以上説明した実施形態の各増幅回路の構成は、3段以上の多段増幅回路にも拡張することが可能である。これにより、2段目以降の増幅器の入力寄生容量に起因する高周波特性の劣化を低減することができる。
【0090】
図21は、実施形態の増幅回路を用いた光送信機の構成例を示している。図21の光送信機2101は、電気ブロック2111及び光ブロック2112を備える。電気ブロック2111は、シリアライザ2121及びドライバ2122を含み、光ブロック2112は、光源2131及び変調器2132を含む。
【0091】
シリアライザ2121は、複数の低速信号をシリアル化して高速信号を生成し、ドライバ2122は、高速信号を送信信号として光ブロック2112に出力する。シリアライザ2121は、例えば、10Gb/sの4つの低速信号から40Gb/sの高速信号を生成することができる。変調器2132は、光源2131から出力される信号光をドライバ2122から出力される送信信号で変調して光信号を生成し、光伝送路に出力する。
【0092】
この場合、実施形態の増幅回路は、シリアライザ2121又はドライバ2122の内部で高速信号を増幅するために用いることができる。良好な高周波特性を有する増幅回路を採用することで、より高速な光送信機を実現することが可能になる。なお、実施形態の増幅回路は、光送信機に限らず、高速信号を扱う様々な装置に用いることができる。
【0093】
開示の実施形態とその利点について詳しく説明したが、当業者は、特許請求の範囲に明確に記載した本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更、追加、省略をすることができるであろう。
【0094】
以上、図3から図20までを参照しながら説明した実施形態に関し、さらに以下の付記
を開示する。
(付記1)
第1のトランジスタ手段と、
負荷抵抗器手段と、
前記負荷抵抗器手段と前記第1のトランジスタ手段の間に直列に接続された複数のインダクタ手段と、
並列に設けられ、前記複数のインダクタ手段と接続された複数の第2のトランジスタ手段と
を備えることを特徴とする増幅回路。
(付記2)
前記複数のインダクタ手段と前記複数の第2のトランジスタ手段のゲートが配線手段又はインダクタ手段によりそれぞれ接続されることを特徴とする付記1記載の増幅回路。
(付記3)
前記複数の第2のトランジスタ手段のうち隣接する第2のトランジスタ手段のドレイン同士がインダクタ手段又は配線手段により接続されることを特徴とする付記1記載の増幅回路。
(付記4)
前記第1のトランジスタ手段及び前記複数の第2のトランジスタ手段はソース接地トランジスタであることを特徴とする付記3記載の増幅回路。
(付記5)
前記複数の第2のトランジスタ手段のうち隣接する第2のトランジスタ手段のソース同士がインダクタ手段又は配線手段により接続されることを特徴とする付記1記載の増幅回路。
(付記6)
前記第1のトランジスタ手段はソース接地トランジスタであり、前記複数の第2のトランジスタ手段はソースフォロワトランジスタであることを特徴とする付記5記載の増幅回路。
(付記7)
第1及び第2の差動トランジスタ手段と、
第1及び第2の負荷抵抗器手段と、
前記第1の負荷抵抗器手段と前記第1の差動トランジスタ手段の間に直列に接続された複数の第1のインダクタ手段と、
前記第2の負荷抵抗器手段と前記第2の差動トランジスタ手段の間に直列に接続された複数の第2のインダクタ手段と、
並列に設けられ、前記複数の第1のインダクタ手段と接続された複数の第3の差動トランジスタ手段と、
並列に設けられ、前記複数の第2のインダクタ手段と接続された複数の第4の差動トランジスタ手段と
を備えることを特徴とする差動増幅回路。
(付記8)
前記複数の第1のインダクタ手段と前記複数の第3の差動トランジスタ手段のゲートが配線手段又はインダクタ手段によりそれぞれ接続され、前記複数の第2のインダクタ手段と前記複数の第4の差動トランジスタ手段のゲートが配線手段又はインダクタ手段によりそれぞれ接続されることを特徴とする付記7記載の差動増幅回路。
(付記9)
前記複数の第3の差動トランジスタ手段のうち隣接する第3の差動トランジスタ手段のドレイン同士がインダクタ手段又は配線手段により接続され、前記複数の第4の差動トランジスタ手段のうち隣接する第4の差動トランジスタ手段のドレイン同士がインダクタ手段又は配線手段により接続されることを特徴とする付記7記載の差動増幅回路。
(付記10)
前記複数の第3の差動トランジスタ手段のうち隣接する第3の差動トランジスタ手段のソース同士がインダクタ手段又は配線手段により接続され、前記複数の第4の差動トランジスタ手段のうち隣接する第4の差動トランジスタ手段のソース同士がインダクタ手段又は配線手段により接続されることを特徴とする付記7記載の差動増幅回路。
(付記11)
送信信号を生成する信号生成手段と、
信号光を前記送信信号で変調して光信号を生成する変調手段とを備え、
前記信号生成手段は、
第1のトランジスタ手段と、
負荷抵抗器手段と、
前記負荷抵抗器手段と前記第1のトランジスタ手段の間に直列に接続された複数のインダクタ手段と、
並列に設けられ、前記複数のインダクタ手段と接続された複数の第2のトランジスタ手段とを含むことを特徴とする光送信機。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】従来の2段ソース接地増幅回路の構成図である。
【図2】従来の分布定数型増幅回路の構成図である。
【図3】従来の2段ソース接地増幅回路の等価回路を示す図である。
【図4】信号振幅の周波数特性を示す図である。
【図5】第1の2段ソース接地増幅回路の等価回路を示す図である。
【図6】第1の2段ソース接地増幅回路における信号振幅の周波数特性を示す図である。
【図7】第2の2段ソース接地増幅回路の構成図である。
【図8】従来の2段ソース接地増幅回路と第2の2段ソース接地増幅回路の出力信号の周波数特性を示す図である。
【図9】従来の2段ソース接地増幅回路の出力信号の波形を示す図である。
【図10】第2の2段ソース接地増幅回路の出力信号の波形を示す図である。
【図11】第3の2段ソース接地増幅回路の構成図である。
【図12】第4の2段ソース接地増幅回路の構成図である。
【図13】第4の2段ソース接地増幅回路における信号振幅の周波数特性を示す図である。
【図14】第5の2段ソース接地増幅回路の構成図である。
【図15】第1の2段増幅回路の構成図である。
【図16】第2の2段増幅回路の構成図である。
【図17】第3の2段増幅回路の構成図である。
【図18】第1の2段差動増幅回路の構成図である。
【図19】第2の2段差動増幅回路の構成図である。
【図20】第3の2段差動増幅回路の構成図である。
【図21】光送信機の構成図である。
【符号の説明】
【0096】
101、104、203〜206、211〜214、701、705、1501、1801−1、1801−2、1805−1、1805−2 抵抗器
102、105、501、502、702、703、706、707、1101、1102、1201−1〜1201−n、1202−1〜1202−(n−1)、1502、1503、1507、1601−1〜1601−n、1603−1〜1603−(n−1)、1802−1、1802−2、1806−1、1806−2、1901−1、1901−2、1902−1、1902−2、1903−1、1903−2、2001−1、2001−2、2002−1、2002−2 インダクタ
103、106、503、504、704、708、709、1203−1〜1203−n、1504、1505、1506、1602−1〜1602−n、1803−1、1803−2、1807−1、1807−2、1904−1、1904−2、1905−1、1905−2 トランジスタ
107、505、506、710、711、1509、1510 入力寄生容量
201 プリドライバ
202−1、202−2、202−6 差動増幅器
207、208 入力伝送路
209、210 出力伝送路
301、1508、1804、1808 電流源
401、601、1301 直線
402、602、801、802、1302 曲線
2101 光送信機
2111 電気ブロック
2112 光ブロック
2121 シリアライザ
2122 ドライバ
2131 光源
2132 変調器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のトランジスタ手段と、
負荷抵抗器手段と、
前記負荷抵抗器手段と前記第1のトランジスタ手段の間に直列に接続された複数のインダクタ手段と、
並列に設けられ、前記複数のインダクタ手段と接続された複数の第2のトランジスタ手段と
を備えることを特徴とする増幅回路。
【請求項2】
前記複数のインダクタ手段と前記複数の第2のトランジスタ手段のゲートが配線手段又はインダクタ手段によりそれぞれ接続されることを特徴とする付記1記載の増幅回路。
【請求項3】
前記複数の第2のトランジスタ手段のうち隣接する第2のトランジスタ手段のドレイン同士がインダクタ手段又は配線手段により接続されることを特徴とする付記1記載の増幅回路。
【請求項4】
前記複数の第2のトランジスタ手段のうち隣接する第2のトランジスタ手段のソース同士がインダクタ手段又は配線手段により接続されることを特徴とする付記1記載の増幅回路。
【請求項5】
第1及び第2の差動トランジスタ手段と、
第1及び第2の負荷抵抗器手段と、
前記第1の負荷抵抗器手段と前記第1の差動トランジスタ手段の間に直列に接続された複数の第1のインダクタ手段と、
前記第2の負荷抵抗器手段と前記第2の差動トランジスタ手段の間に直列に接続された複数の第2のインダクタ手段と、
並列に設けられ、前記複数の第1のインダクタ手段と接続された複数の第3の差動トランジスタ手段と、
並列に設けられ、前記複数の第2のインダクタ手段と接続された複数の第4の差動トランジスタ手段と
を備えることを特徴とする差動増幅回路。
【請求項6】
前記複数の第1のインダクタ手段と前記複数の第3の差動トランジスタ手段のゲートが配線手段又はインダクタ手段によりそれぞれ接続され、前記複数の第2のインダクタ手段と前記複数の第4の差動トランジスタ手段のゲートが配線手段又はインダクタ手段によりそれぞれ接続されることを特徴とする付記7記載の差動増幅回路。
【請求項7】
前記複数の第3の差動トランジスタ手段のうち隣接する第3の差動トランジスタ手段のドレイン同士がインダクタ手段又は配線手段により接続され、前記複数の第4の差動トランジスタ手段のうち隣接する第4の差動トランジスタ手段のドレイン同士がインダクタ手段又は配線手段により接続されることを特徴とする付記7記載の差動増幅回路。
【請求項8】
前記複数の第3の差動トランジスタ手段のうち隣接する第3の差動トランジスタ手段のソース同士がインダクタ手段又は配線手段により接続され、前記複数の第4の差動トランジスタ手段のうち隣接する第4の差動トランジスタ手段のソース同士がインダクタ手段又は配線手段により接続されることを特徴とする付記7記載の差動増幅回路。
【請求項9】
送信信号を生成する信号生成手段と、
信号光を前記送信信号で変調して光信号を生成する変調手段とを備え、
前記信号生成手段は、
第1のトランジスタ手段と、
負荷抵抗器手段と、
前記負荷抵抗器手段と前記第1のトランジスタ手段の間に直列に接続された複数のインダクタ手段と、
並列に設けられ、前記複数のインダクタ手段と接続された複数の第2のトランジスタ手段とを含むことを特徴とする光送信機。

【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図12】
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【図14】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図1】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−147735(P2010−147735A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−321764(P2008−321764)
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成20年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、「次世代高効率ネットワークデバイス技術開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】