説明

変性アカシアガムを含有するカロテノイド組成物

本発明は、100℃〜115℃の間の温度で1〜38時間の熱処理が施された変性アカシアガムと、カロテノイドとを含有する組成物に関し、組成物は40重量%未満の油を含む。本発明に従う組成物は、非常に高い色強度、色安定性を有するエマルジョンの製造を可能にすることが分かった。これらの組成物は、食料飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強および/または着色するために使用することができる。また本発明はこのような組成物の調製にも関し、40重量%未満の油を有するカロテノイド組成物中で変性アカシアガムを使用すると、組成物の製造方法における乳化時間を短縮できることが分かった。本発明はさらに、組成物を飲料成分と混合することによって飲料を製造するための方法に関する。また本発明は、この方法によって得られる飲料にも関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、100℃〜115℃の間の温度で1〜38時間の熱処理が施されたアカシアガムと、カロテノイドとを含有する組成物に関し、組成物は、乾燥物質における組成物全体を基準として40重量%未満の油を含む。これらの組成物は、食料飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強および/または着色するために使用することができる。また本発明はこのような組成物の調製にも関する。また本発明は、アカシアガムに65℃〜90℃の間の温度で1〜38時間の熱処理を施すことによって得られる変性アカシアガムにも関する。本発明はさらに、組成物を飲料の成分と混合することによって飲料を製造するための方法に関する。また本発明はこの方法によって得られる飲料にも関する。本発明はさらに、アカシアガム水溶液の限外ろ過によって得られる変性アカシアガムに関する。
【0002】
食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強または着色するための、カロテノイド、例えばβ−カロテンを含有する組成物は、当該技術分野において知られている。β−カロテンは、その強烈な、そして上記の用途のために非常に満足なオレンジ色のために、好ましい着色剤化合物である。β−カロテンは脂溶性であり、最終組成物は通常、飲料などの水性組成物であることから、β−カロテン含有相が製品から分離する(この分離によって、対応する製品は受け入れ難いものとされ得る)のを回避するために、強化、増強および/または着色のための組成物には、追加の化合物が添加されなければならない。
【0003】
従って、カロテノイドは、カロテノイド含有水性組成物中の相分離を防止するためにデンプンまたは魚ゼラチンなどの補助化合物と併用されることが多い。しかしながら、これらの補助化合物は、最終製品の色特性および栄養特性に悪影響を与えることが多い。そのため、高い色強度を有する新しいカロテノイド組成物を開発することが所望される。特に、組成物の風味、乳化、エマルジョン安定性、膜形成能力および色に関して非常に良好な特性を有する改善された補助化合物が必要とされている。
【0004】
天然親水コロイドのアカシアガム(アラビアガムとも呼ばれる)は、飲料エマルジョン中の乳化剤/安定剤として広く使用されている。これは非常に水溶性(50重量%まで)であり、その水溶液は、乳化性、エマルジョン安定性、封入および膜形成能力を提供する。アカシアガムは、アカシアの木が応力を受けたときに、その幹および枝からの粘着性の滲出液として得られる。ガムはアカシア・セネガル(Acacia senegal)の木から採取され、程度はより少ないが、アフリカのサハラ地方のいくつかの国ではアカシア・セヤル(Acacia seyal)の木から採取される。これは、2パーセントのタンパク質(OH−プロリン、セリン、プロリン)および4種の糖(L−アラビノース、L−ラムノース、D−ガラクトース、D−グルクロン酸)を含有する、ラムノースおよびグルコロン酸(glucoronic acid)末端単位を有するアラビノガラクタン多糖である(Idrisら、Food Hydrocolloids、パートI〜III、12、1998年、379〜388頁)。
【0005】
アカシア・セネガル(Acacia senegal)(A.senegal)は最も一般的な商業用アラビアガムであり、最も入手可能なガムでもある。入手可能なその他のガムであるアカシア・セヤル(Acacia seyal)(A.seyal)は、アカシア・セネガル(Acacia senegal)よりも低い乳化特性を有するが、より安価である。しかしながら、アカシアガムは、製品中で一般に使用される乳化剤のゼラチンほど良好な乳化剤ではないと考えられ、標準化されていない。異なる出荷品の間では、種、地理的な位置、および個々の生育期に関連する機能性が異なるために、ガムの性能のむらが生じ得る。さらに、アラビアガムの性能は、土壌、気候、および樹齢に左右される。
【0006】
国際公開第2004/089991号パンフレットは、110℃で少なくとも10時間、しかし好ましくは48時間よりも長いアカシアガムの熱処理を開示する。しかしながら、10〜72時間加熱された全てのカロテノイド組成物(国際公開第2004/089991号パンフレットによる)が高い色強度および色安定性を有するわけではない。予想外に、本発明に従う熱処理が施されると、変性アカシアガムはカロテノイド組成物に優れた特性を与えることが分かった。また予想外に、例えば、カロテノイド組成物の色特性は、国際公開第2004/089991号パンフレットに開示されるように、より少量の油を用いるとさらに改善され得ることも分かった。
【0007】
乳化剤としての使用に加えて、アカシアガムは、加水分解デンプンなどの炭水化物を有する最も一般的なキャリア材料の1つである。フレーバー業界では、アラビアガムはスプレー乾燥用途における固定剤として使用され、ガムはフレーバー化合物を封入して、酸化および揮発に対して保護する。アカシアガム(Krishnanら、Carbohydrates Polymers、61、2005年、95〜102頁、Krishnanら、Carbohydrates Polymers、62、2005年、309〜315頁、Buffoら、Perfumers & Flavorist、25、2000年、45〜54頁)、マルトデキストリンおよび加工食品デンプンのブレンドが、フレーバーの保持および酸化に対する保護に関して改善された特性を有する封入マトリックスを表し得ることを示している研究は少ない。
【0008】
飲料などの製品の着色において、飲料の光学的透明度を保つのが望ましいことも多い。補給のためのカロテノイド、例えばβ−カロテンなどの脂溶性着色剤は多くの形態で利用可能であるが、飲料に添加すると目に見える濁度を増大させる傾向がある。液体の上部におけるリンギング(ringing)、すなわち別個の脂溶性β−カロテン層の形成も、多数の既知のβ−カロテン製剤の問題である。目に見える濁度またはリンギングを増大させることなく脂溶性物質を飲料に添加する1つの手段は、物質をリポソーム内に封入することである。しかしながらこれは費用のかかる方法であり、リポソーム中の物質の濃度は低い傾向にある。
【0009】
従って、回復または栄養補給的な量で飲料に添加することができる、カロテノイドなどの脂溶性着色剤の満足できる組成物は、飲料の光学的透明度に影響を与えてはならず、そして添加される飲料の知覚特性を変えてはならない。粉末組成物はリンギングを起こしてはならない。
【0010】
そのため、上記の問題を示さない、すなわち分離現象を示さず、そして得られる製品の色強度および色安定性の増大を提供する、食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強および/または着色するためのカロテノイド組成物が依然として必要とされている。
【0011】
従って、本発明の目的は、改善された色強度および色安定性を有するカロテノイド組成物を提供することであった。これらの組成物はさらに、上記に示される所望の特性、例えば、光学的透明度およびエマルジョン安定性に関して非常に良好な特性を有するべきである。さらなる目的は、高い乳化特性を有し、このような組成物を提供するために使用され得る、改善された補助化合物またはこのような化合物の組み合わせを開発ことであった。また本発明の目的は、例えば、本方法の乳化時間を短縮することによって、カロテノイド組成物の調製方法を改善することであった。
【0012】
この目的は、カロテノイドおよび変性アカシアガムを含む本発明に従う組成物によって解決されており、組成物は、乾燥物質における組成物全体を基準として40重量%未満の油を含有する。さらに、アラビアガムの乳化性能および固有特性は、物理的な変性(熱処理)によって特異的に変性されている。
【0013】
従って、本発明は、100℃〜115℃の間の温度、さらに好ましくは105℃〜115℃の間の温度、さらに好ましくは108℃〜113℃の間の温度、そして最も好ましくは約110℃の温度で13〜38時間、さらに好ましくは15時間よりも長く24時間よりも短い間、さらに好ましくは16〜18時間の熱処理が施されたアカシアガムと、少なくとも1つのカロテノイドとを含む組成物に関し、組成物は、乾燥物質における組成物全体を基準として、40重量%未満の油、さらに好ましくは35重量%未満の油、さらに好ましくは30重量%未満の油を含む。組成物において油は使用されないのが最も好ましい。
【0014】
本発明の好ましい実施形態では、組成物は、乾燥物質における組成物全体を基準として、0.1〜50重量%の間、さらに好ましくは0.1〜30重量%の間、さらに好ましくは0.5〜20重量%の間、さらに好ましくは0.5〜15重量%の間、最も好ましくは0.5〜10重量%の間のカロテノイドを含む。
【0015】
本発明のまたさらに好ましい実施形態では、組成物は、カロテノイドの1つがβ−カロテンであることを特徴とする。また、唯一のカロテノイドとしてβ−カロテンを使用することも好ましい。
【0016】
本発明のさらに好ましい実施形態では、組成物は、アカシアガムがアカシア・セネガル(Acacia senegal)であることを特徴とする。
【0017】
本発明のさらに好ましい実施形態では、組成物は、組成物がさらに少なくとも1つの加工デンプンを含むことを特徴とする。本発明の組成物の加工デンプンは、好ましくは、OSA−デンプン(オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)である。
【0018】
本発明のもう1つの好ましい実施形態では、組成物は、加工デンプンがHi−cap 100であることを特徴とする。
【0019】
本発明のまたさらに好ましい実施形態では、組成物は、組成物が少なくとも1000の色強度値(E1/1)を有することを特徴とし、ここで、色強度E1/1は、組成物の1%の溶液および厚さ1cmの吸光度であり、以下のように計算される:E1/1=(Amax−A650)希釈係数/(サンプルの重量製品形態の含量(%))。
【0020】
本発明のさらに好ましい実施形態では、組成物は、組成物がさらに1つまたは複数の補助剤および/または賦形剤を含むことを特徴とし、ここで、これらの補助剤および/または賦形剤は油を表さないことが好ましい。
【0021】
本発明のさらに好ましい実施形態では、組成物は、補助剤/賦形剤としてマルトデキストリンが使用されることを特徴とする。
【0022】
本発明のもう1つの好ましい実施形態では、組成物は、アカシアガム、加工デンプンおよびマルトデキストリンの合計量に対して、アカシアガムの量が少なくとも20重量%、さらに好ましくは少なくとも25重量%、さらに好ましくは少なくとも30重量%、さらに好ましくは少なくとも35重量%、さらに好ましくは少なくとも40重量%、さらに好ましくは少なくとも45重量%、さらに好ましくは少なくとも50重量%、さらに好ましくは少なくとも55重量%、さらに好ましくは少なくとも60重量%、さらに好ましくは少なくとも65重量%、さらに好ましくは少なくとも70重量%、さらに好ましくは少なくとも75重量%、さらに好ましくは少なくとも80重量%、そして最も好ましくは少なくとも85重量%であることを特徴とする。
【0023】
また本発明は、55℃〜85℃の間、さらに好ましくは65℃〜85℃の間、さらに好ましくは70℃〜85℃の間、さらに好ましくは70℃〜80℃の間の温度で17〜65時間、さらに好ましくは38〜65時間、さらに好ましくは42〜65時間、さらに好ましくは42〜50時間の熱処理をアカシアガムに施すことによって得られる変性アカシアガムにも関する。
【0024】
また本発明は、上記の組成物の製造方法にも関し、以下のステップ:
I)100℃〜115℃の間の温度で1〜38時間の熱処理によって変性されたアカシアガムを水中に溶解させるステップと、
II)場合により、ステップI)の溶液に少なくとも1つの加工デンプンを添加するステップと、
III)ステップII)の溶液に、CHClと、少なくとも1つのカロテノイドおよび40重量%未満の油(乾燥物質における組成物全体を基準として)を含む有機相と、場合により少なくとも1つの水溶性の賦形剤および/または補助剤とを添加するステップと、
IV)30℃〜100℃の間、さらに好ましくは45℃〜80℃の間、さらに好ましくは50℃〜70℃の間の温度で約30分間、ステップIII)の混合物を乳化するステップと、
V)有機溶媒を真空下で蒸発させるステップと、
VI)スプレー乾燥、パウダーキャッチ(powder catch)または他の方法によってエマルジョンを乾燥させるステップと、
を含む(本方法は、本明細書で指定される量の成分を用いて実行することができる)。
【0025】
さらに好ましくは、本方法のステップII)において、多糖、好ましくはマルトデキストリンが添加される。
【0026】
また本発明は、食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強および/または着色するための上記の組成物の使用にも関する。
【0027】
また本発明は、上記の組成物をさらなる通常の飲料成分と混合することによる飲料の製造方法にも関する。
【0028】
また本発明は、上記の方法によって得られる飲料にも関する。
【0029】
本発明はさらに、アカシアガムの水溶液の限外ろ過によって得られる変性アカシアガムに関する。
【0030】
好ましくは、変性アカシアガムは、限外ろ過工程の前に上記の熱処理が施される。
【0031】
意外にも、変性アカシアガムおよび30重量%未満の油(乾燥物質における組成物全体を基準として)、そして場合によりさらなる補助剤および/または賦形剤を含む本発明のカロテノイド組成物は水と混合することができ、それによって得られる混合物は高い色強度および色安定性を有することが分かった。このような赤色〜オレンジ色は、組成物を使用可能な食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物にとって有利である。さらに、結果として生じた混合物からカロテノイドの分離は得られない。β−カロテンの他に魚ゲルまたは着色化合物などの補助化合物が存在しなくても有利な色が達成される。
【0032】
今まで、カロテノイドおよび変性アカシアガムおよび40重量%未満の油(乾燥物質における組成物全体を基準として)を含み、アカシアガムが熱処理によって変性されている組成物は知られていない。従って、意外にも、特異的に変性されたアカシアガムおよび40重量%未満の油(乾燥物質における組成物全体を基準として)を有する組成物は、改善された色強度および高い乳化特性を有することが分かった。本発明に従って特定の温度および特定の期間の熱処理で変性されたアカシアガムを用いることによって、予期せぬ高い色値が達成された。
【0033】
短い加熱時間(およそ1時間)が乳化特性のわずかな増大を引き起こすのに対して、より長い加熱時間(24時間以上)はその反対を引き起こすことが分かった。従って、本発明に従うアカシアガムを用いる組成物は、非常に高い色強度および良好な乳化特性を提供する。
【0034】
さらに思いがけなく、特異的に変性されたアカシアガムは、より低分子量の乳化剤(食品加工デンプン)との混合物中で使用されると、得られるエマルジョンの品質、特に色値をさらにより改善することが分かった。さらなる低分子量炭水化物(好ましくは、マルトデキストリン)の使用は、さらにより有利であることが証明された。
【0035】
さらに思いがけなく、本発明に従う組成物は、少量の油を用いるか、あるいは油を用いない場合に、改善された特性、例えば色強度および色安定性を有することが分かった。
【0036】
組成物の化合物の量(重量%)は、反する定義がなければ、乾燥物質における組成物全体(有機溶媒または水のような溶媒を含まない全ての成分の合計量)を基準として、この化合物の重量%を指す。本発明に従うカロテノイド組成物は、好ましくは、エマルジョンである。
【0037】
本発明に従う組成物のための変性アカシアガムを調製するために使用されるアカシアガムはアカシア・セネガル(Acacia senegal)またはアカシア・セヤル(Acacia seyal)であり、好ましくは、アカシア・セネガル(Acacia senegal)である。アカシアガムの変性は、アカシアガムに熱処理を施すことを意味する。
【0038】
熱処理は、100℃〜115℃の間の温度、さらに好ましくは105℃〜115℃の間の温度、さらに好ましくは108℃〜113℃の間の温度、そして最も好ましくは約110℃の温度で実行される。熱処理工程の期間は13〜38時間の間であり、さらに好ましくは15時間よりも長く24時間よりも短い間、さらに好ましくは16〜20時間の間、そして最も好ましくは16〜18時間の間である。
【0039】
さらに、熱処理工程は、アカシアガムを攪拌してもしなくても実施することができる。熱処理工程はさらに、好ましくは、密閉されなくてもよいステンレス鋼容器を用いて、オーブン内で実行することができる。熱処理工程および得られたアカシアガムの品質分析は、国際公開第2004/089991号パンフレットに記載されるように実施することができる。
【0040】
本発明のもう1つの実施形態では、変性アカシアガムは、55℃〜85℃、さらに好ましくは65℃〜85℃、さらに好ましくは70℃〜85℃、さらに好ましくは70℃〜80℃の間の温度で17〜65時間、さらに好ましくは38〜65時間、さらに好ましくは42〜65時間、さらに好ましくは42〜50時間の熱処理をアカシアガムに施すことによって得られる。熱処理は、固体状態または水溶液(実施例10を比較)、好ましくは水溶液で実行することができる。これらのより低い温度で得られる変性アカシアガムも、本明細書に記載される組成物の全てのために使用することができる。
【0041】
本発明の更なる実施形態では、変性アカシアガムは、アカシアガムの水溶液の限外ろ過によって得られる。さらに、変性アカシアガムは、熱処理が施されたアカシアガムの水溶液の限外ろ過によって得られる。熱処理は、上記の種々の温度で実施することができる。実施例3および8を比較されたい。限外ろ過によって得られる変性アカシアガムは、本明細書に記載される全ての組成物のために使用することができる。
【0042】
本発明と関連して使用される場合の「カロテノイド」という語句は、式C4056を有する関連物質の群を指す。このカロテノイド群の特定のメンバーは、アポカロチナール(apocarotinal)、ルテイン、アスタキサンチン(asthaxanthin)、アルファ−カロテン(α−カロテン)、ベータ−カロテン(β−カロテン)、ガンマ−カロテン(γ−カロテン)、デルタ−カロテン(δ−カロテン)およびイプシロン−カロテン(ε−カロテン)である。好ましくは、本発明に従う組成物において、ベータ−カロテン(β−カロテン)が使用される。
【0043】
好ましくは、上記の群の少なくとも1つのカロテノイドが使用され、少なくともベータ−カロテン(β−カロテン)が使用されるのが好ましい。また、ベータ−カロテン(β−カロテン)のみを使用するのも好ましい。組成物中で使用されるカロテノイドの量は、0.1〜50重量%の間であり、さらに好ましくは0.1〜30重量%の間、さらに好ましくは0.5〜20重量%の間、さらに好ましくは0.5〜15重量%の間であり、最も好ましくは0.5〜10重量%の間である。
【0044】
さらに、組成物中で加工デンプンを使用することができる。加工デンプンは好ましくは加工食品デンプンであり、場合により、部分的に加水分解された(加工食品)デンプン、架橋(加工食品)デンプン、OSA−デンプン、物理的または化学的な方法でさらに加工された(加工食品)デンプンであり、好ましくはOSA−デンプンである。
【0045】
加工デンプンは、親水性部分および親油性部分を提供する化学構造を有するように、既知の方法によって化学的に修飾されたデンプンである。好ましくは、加工デンプンは、その構造の一部として長鎖炭化水素、好ましくは、C〜C18アルキル鎖、特にCアルキル鎖を有する。
【0046】
場合により、本発明の組成物を製造するために、好ましくは、1つの加工デンプンが使用されるが、1つの組成物中に2つ以上の異なる加工デンプンの混合物を使用することも可能である。
【0047】
デンプンは親水性であり、そのために乳化力を有さない。しかしながら、加工デンプンは、非化学的な方法によって疎水性部分で置換されたデンプンから作られる。例えば、デンプンは、炭化水素鎖で置換された無水コハク酸などの環状ジカルボン酸無水物で処理することができる(O.B.Wurzburg(編)、「加工デンプン:特性および使用(Modified Starches:Properties and Uses)」、CRC Press,Inc.フロリダ州ボカラトン、1986年(および後続の版)を参照)。本発明の特に好ましい加工デンプンは、以下の式(I)
【化1】


を有し、式中、Stはデンプンであり、Rはアルキレン基であり、R’は疎水性基である。好ましくは、Rは、ジメチレンまたはトリメチレンなどの低級アルキレン基である。R’は、好ましくは5〜18個の炭素原子を有するアルキルまたはアルケニル基であってもよい。式(I)の好ましい化合物は「OSA−デンプン」(オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)である。置換度、すなわちエステル化されていない遊離ヒドロキシル基の数に対するエステル化されたヒドロキシル基の数は、通常、0.1%〜10%の範囲、好ましくは0.5%〜4%の範囲、より好ましくは3%〜4%の範囲で様々である。
【0048】
「OSA−デンプン」という用語は、オクテニルコハク酸無水物(OSA)で処理されたデンプン(コーン、ペースト状物(waxy)、トウモロコシ、モチトウモロコシ(waxy corn)、小麦、タピオカおよびジャガイモなどの天然源からのデンプン、または合成されたデンプン)を示す。置換度、すなわちエステル化されていない遊離ヒドロキシル基の数に対するOSAでエステル化されたヒドロキシル基の数は、通常、0.1%〜10%の範囲、好ましくは0.5%〜4%の範囲、より好ましくは3%〜4%の範囲で様々である。OSA−デンプンは、「加工食品デンプン」という語句でも知られている。
【0049】
これらのOSA−デンプンは、デンプン、マルトデキストリン、炭水化物、ガム、コーンシロップなどのさらなる親水コロイドと、場合により、脂肪酸のモノ−およびジクリセリド、脂肪酸のポリグリセロールエステル、レシチン、モノステアリン酸ソルビタン、および植物繊維または糖などの典型的な乳化剤(共乳化剤(co−emulgator)として)とを含有してもよい。
【0050】
「OSA−デンプン」という用語は、例えば、商品名Hi−Cap 100、Capsul、Capsul HS、Purity Gum 2000、UNI−PURE、HYLON VIIでNational Starchから、Roquette Freresから、商品名C*EmCapでCereStarから、あるいはTate & Lyleから市販されているようなデンプンも包含する。これらの市販のデンプンも、本発明の改良されたOSA−デンプンのための適切な出発材料である。好ましくは、Hi−Cap 100が使用される。
【0051】
「加工デンプン」および「OSA−デンプン」という用語は、さらに、例えばグリコシラーゼ(EC3.2、
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を参照)またはヒドロラーゼなどによって酵素的に部分的に加水分解された加工デンプン/OSA−デンプン、ならびに既知の方法によって化学的に部分的に加水分解された加工デンプン/OSA−デンプンも包含する。「加工デンプン」および「OSA−デンプン」という用語は、まず酵素的に部分的に加水分解され、その後さらに化学的に加水分解された加工デンプン/OSA−デンプンも包含する。あるいは、まずデンプンを加水分解(酵素的または化学的のいずれかあるいは両方)し、次にこの部分的に加水分解されたデンプンを、炭化水素鎖で置換された無水コハク酸などの環状ジカルボン酸無水物で処理する、好ましくはオクテニルコハク酸無水物で処理することも可能であろう。
【0052】
酵素的な加水分解は、従来通り、約5℃から約100℃よりも低い温度まで、好ましくは約5〜約70℃の温度、より好ましくは約20〜約55℃の温度で実行される。
【0053】
グリコシラーゼ/ヒドロラーゼは、果実、動物起源、細菌または真菌からのものであってもよい。グリコラーゼ(glycolase)/ヒドロラーゼは、エンド活性および/またはエキソ活性を有し得る。そのため、エンド−およびエキソ−グリコシラーゼ/−ヒドロラーゼまたはこれらの混合物のいずれかの酵素調製物が使用され得る。通常、グリコシラーゼ/ヒドロラーゼは未知の副活性も示すが、これは所望の製品の製造のためには重要でない。
【0054】
グリコシラーゼの例は、Novozymes、Genencor、AB−Enzymes、DSM Food Specialities、Amanoなどの供給業者からの市販の酵素調製物である。
【0055】
好ましくは、ヒドロラーゼは、α−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、β−アミラーゼ、またはイソアミラーゼおよびプルラナーゼなどの脱分枝酵素である。
【0056】
グリコシラーゼ/ヒドロラーゼは、加工デンプン/OSA−デンプンの乾燥重量を基準として約0.01〜約10重量%、好ましくは約0.1〜約1重量%の濃度を提供するように加水分解中に「加工デンプン」に添加することができ、好ましくは、酵素は一度に添加される。酵素加水分解は、段階的に実行されてもよい。例えば、グリコシラーゼ/ヒドロラーゼまたはグリコシラーゼ/ヒドロラーゼの混合物が例えば1%の量でインキュベーションバッチに添加され、そこで例えば5〜10分後に(35℃の温度で)、最初に添加したグリコシラーゼ/ヒドロラーゼまたはグリコシラーゼ/ヒドロラーゼの混合物と同じでも異なっていてもよいさらなるグリコシラーゼ/ヒドロラーゼまたはグリコシラーゼの混合物が例えば2%の量で添加され、そこでインキュベーションバッチは35℃で10分間加水分解される。この手順を用いて、ほとんどゼロの加水分解度を有する出発加工デンプン/OSA−デンプンを使用することができる。
【0057】
加水分解の持続時間は、およそ数秒から約300分までの間で様々であり得る。酵素処理の正確な持続時間は、酵素活性のようなパラメータに強く依存する乳化安定性、乳化力、エマルジョンの液滴サイズなどの加工デンプン/OSA−デンプンの所望の特性、または基質の組成に関して、経験的な方法で決定することができる。あるいは、重量オスモル濃度を測定することによって決定されてもよい(W.DzwokakおよびS.Ziajka、Journal of food science、1999年、64(3)393〜395頁)。
【0058】
好ましくは加水分解の後に実行されるグリコシラーゼ/ヒドロラーゼの不活性化は、例えば、インキュベーションバッチを約80〜85℃で5〜30分間、特に5〜10分間加熱することによる熱変性によって適切に達成される。
【0059】
乳化特性に相当する組成物の色強度値の決定は、組成物の吸光度の測定によって実施される。本発明に従う組成物の色強度値は、4%のβ−カロテンを含有するモデル系を用いて決定される。
【0060】
吸光係数を測定するために、適切な量の組成物は、50〜55℃の水浴中で超音波の使用によって、水中に分散、溶解および/または希釈される。得られた「溶液」は、5ppmのβ−カロテンの最終濃度に希釈され、そのUV/VIS−スペクトルは、対照としての水に対して測定される。得られたUV/VISスペクトルから、最大または肩部の特定の波長における吸光度、Amaxが決定される。さらに、650nmにおける吸光度A650が決定される。色強度E1/1は、1%の溶液および厚さ1cmの吸光度であり、以下のように計算される:E1/1=(Amax−A650)希釈係数/(サンプルの重量製品形態の含量(%))。
【0061】
さらに、本発明の組成物は、単糖、二糖、オリゴ糖および多糖、水溶性酸化防止剤、ならびに脂溶性酸化防止剤からなる群から選択される1つまたは複数の賦形剤および/または補助剤を(さらに)含有してもよい。
【0062】
本発明の組成物中に存在し得る単糖および二糖の例は、スクロース、転化糖、キシロース、グルコース、フルクトース、ラクトース、マルトース、サッカロースおよび糖アルコールである。
【0063】
オリゴ糖および多糖の例は、デンプン、デンプン加水分解物、例えばデキストリンおよびマルトデキストリン、特に5〜65のデキストロース当量(DE)範囲を有するもの、ならびにグルコースシロップ、特に20〜95DEの範囲を有するものである。「デキストロース当量」(DE)という用語は加水分解度を示し、乾燥重量に基づいてD−グルコースとして計算される還元糖の量の尺度である。スケールは、0に近いDEを有する天然デンプンおよび100のDEを有するグルコースを基準とする。好ましくは、マルトデキストリンが本発明に従う組成物中で使用される。
【0064】
これに関連して使用される「油」という語句は、所望される組成物の使用に適した任意のトリグリセリドまたは他の油(例えば、テルペン)を含む。トリグリセリドは、適切には植物油または植物性脂肪であり、好ましくは、コーン油、ヒマワリ油、大豆油、サフラワー油、菜種油、ピーナッツ油、パーム油、パーム核油、綿実油、オレンジ油、リモネン、オリーブ油またはココナッツ油である。
【0065】
本発明に従う組成物は、好ましくは、30%未満、さらに好ましくは28重量%未満、さらに好ましくは25重量%未満、さらに好ましくは20重量%未満、さらに好ましくは18重量%未満、さらに好ましくは15重量%未満、さらに好ましくは13重量%未満、さらに好ましくは10重量%未満、さらに好ましくは8重量%未満、さらに好ましくは6重量%未満、さらに好ましくは3重量%未満の油(乾燥物質における組成物全体を基準として)を含む。最も好ましくは、組成物は油を含まない。
【0066】
固体組成物は、さらに、ケイ酸またはリン酸三カルシウムなどの抗ケーキング剤(anti−caking agent)を、10重量%まで、好ましくは0.1〜5重量%含有してもよい。
【0067】
水溶性酸化防止剤は、例えば、アスコルビン酸またはその塩、好ましくは、アスコルビン酸ナトリウム、ヒドロキシチロコール(hydroxy tyrocol)およびオレウロペイン(oleuropein)などの水溶性ポリフェノール、アグリコン、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)もしくはローズマリーまたはオリーブの抽出物であってもよい。
【0068】
脂溶性酸化防止剤は、例えば、トコフェロール、例えば、dl−α−トコフェロール(すなわち、合成トコフェロール)、d−α−トコフェロール(すなわち、天然トコフェロール)、β−またはγ−トコフェロール、もしくはこれらの2つ以上の混合物、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、エトキシキン、没食子酸プロピル、tert.ブチルヒドロキシキノリン、または6−エトキシ−1,2−ジヒドロキシ−2,2,4−トリメチルキノリン(EMQ)、あるいは脂肪酸のアスコルビン酸エステル、好ましくは、パルミチン酸またはステアリン酸アスコルビルであってもよい。
【0069】
さらに、組成物は水を含むことができる。
【0070】
好ましくは、本発明の組成物は、カロテノイド化合物を除いてさらなる着色物質を含有しない。好ましくは、本発明の組成物は魚ゼラチンを含有しない。
【0071】
表2は、乾燥物質における組成物全体を基準として、組成物の成分の好ましい量(重量%)を示す。表2において指定される量は、上記した成分の好ましい量とさらに組み合わせることができる。
【0072】
【表1】

【0073】
さらに、組成物は、水または他の任意の溶媒を含むことができる。組成物が液体である場合には、数ppm〜より高い濃度の溶媒(例えば、水)を含有することができる。
【0074】
本発明のさらに別の態様では、本発明に従う組成物はさらに、保護コロイドとしての機能を果たすタンパク質(植物または動物起源)または加水分解タンパク質、例えば、大豆、米(内乳)またはルピナスからのタンパク質、あるいは大豆、米(内乳)またはルピナスからの加水分解タンパク質や、植物ガム(アカシアガムまたはアラビアガムなど)または加工された植物ガムも含有し得る。このようなさらなるタンパク質または植物ガムは、製剤/組成物中の加工デンプンの全重量を基準として1〜50重量%の量で本発明の製剤中に存在し得る。
【0075】
[本発明に従う組成物の製造方法]
本発明はさらに、以下のステップを含む上記のような組成物の製造方法に関する(この方法も実施例に記載される)。さらに、上記の成分の好ましい量をこの方法のために使用することができる。
I) 100℃〜115℃の間の温度で1〜38時間の熱処理によって変性されたアカシアガムを水中に溶解させるステップ。
II) 場合により、ステップI)の溶液に少なくとも1つの加工デンプンを添加するステップ。
III) ステップII)の溶液に、有機溶媒(一例として、CHCl)と、少なくとも1つのカロテノイドおよび40重量%未満の油(乾燥物質における組成物全体を基準として)を含む有機相と、場合により少なくとも1つの水溶性の賦形剤および/または補助剤とを添加するステップ。
IV) ステップIII)の混合物を30℃〜100℃の間の温度で約30分間乳化するステップ。
V) 有機溶媒を真空下で蒸発させるステップ。
VI) スプレー乾燥、パウダーキャッチまたは他の方法によってエマルジョンを乾燥させるステップ。
【0076】
さらに、本方法のステップII)において、好ましくは、マルトデキストリンが添加される。
【0077】
適切な有機溶媒は、ハロゲン化脂肪族炭化水素、脂肪族エーテル、脂肪族および環状カーボネート、脂肪族エステルおよび環状エステル(ラクトン)、脂肪族および環状ケトン、脂肪族アルコール、ならびにこれらの混合物である。
【0078】
ハロゲン化脂肪族炭化水素の例は、モノ−またはポリハロゲン化線状、分枝状または環状C−〜C15−アルカンである。特に好ましい例は、モノ−またはポリ塩素化または−臭素化線状、分枝状または環状C−〜C15−アルカンである。好ましくは、CHClが使用される。
【0079】
脂肪族エステルおよび環状エステル(ラクトン)の例は、酢酸エチル、酢酸イソプロピルおよび酢酸n−ブチル、ならびにγ−ブチロラクトンである。
【0080】
脂肪族および環状ケトンの例は、アセトン、ジエチルケトンおよびイソブチルメチルケトン、ならびにシクロペンタノンおよびイソホロンである。
【0081】
環状カーボネートの例は、特に、エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートならびにこれらの混合物である。
【0082】
脂肪族エーテルの例はジアルキルエーテルであり、アルキル部分は、1〜4個の炭素原子を有する。1つの好ましい例はジメチルエーテルである。
【0083】
脂肪族アルコールの例は、エタノール、イソプロパノール、プロパノールおよびブタノールである。
【0084】
また本発明は、食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強および/または着色するため、好ましくは飲料を強化、増強および/または着色するための上記の組成物の使用にも関する。本発明の組成物を含有する飲料が充填されたボトルの表面に「リンギング(ringing)」、すなわち不溶性部分の望ましくない分離は存在しない。
【0085】
本発明の他の態様は、上記のような組成物を含有する食料、飲料、動物飼料、化粧品および医薬組成物である。
【0086】
本発明の製品形態が着色剤または添加剤成分として使用され得る飲料は、炭酸飲料、例えばフレーバーセルツァー(seltzer)水、ソフトドリンクまたはミネラルドリンク、および非炭酸飲料、例えばフレーバー水、果実ジュース、果実パンチ、ならびにこれらの飲料の濃縮形態であり得る。これらは、天然果実または野菜ジュースあるいは人工フレーバーに基づくことができる。また、アルコール飲料およびインスタント飲料粉末も含まれる。糖含有飲料に加えて、ノンカロリーおよび人口甘味料を有するダイエット飲料も含まれる。
【0087】
さらに、天然原料から得られる酪農製品または合成酪農製品は、本発明の製品形態を着色剤または添加剤成分として使用することができる食品の範囲内に入る。このような製品の典型的な例は、ミルク飲料、アイスクリーム、チーズ、ヨーグルトなどである。豆乳飲料などの代用乳製品および豆腐製品もこの用途の範囲内に含まれる。
【0088】
また、菓子製品、キャンディー、ガム、デザート、例えばアイスクリーム、ゼリー、プディング、インスタントプディング粉末などの、本発明の製品形態を着色剤または添加剤成分として含有する甘味も含まれる。
【0089】
また、本発明の製品形態を着色剤または添加剤成分として含有するシリアル、スナック、クッキー、パスタ、スープおよびソース、マヨネーズ、サラダドレッシングなども含まれる。さらに、乳製品およびシリアルのために使用される果実調製物も含まれる。
【0090】
本発明の組成物によって食品に添加されるβ−カロテンの最終濃度は、食料組成物の全重量を基準として、そして着色または増強される特定の食品と、意図される着色度または増強度とに依存して、好ましくは0.1〜50ppm、特に1〜30ppm、より好ましくは3〜20ppm、例えば約6ppmであってもよい。
【0091】
本発明の食料組成物は、好ましくは、本発明の組成物の形態のカロテノイドを食品に添加することによって得られる。食料または医薬品の着色または増強のために、本発明の組成物は、水に分散可能な固体製品形態の用途のためにそれ自体知られている方法に従って使用することができる。
【0092】
一般に、組成物は、特定の用途に従って他の適切な食料成分を有する水性原液、乾燥粉末混合物またはプレブレンドのいずれかとして添加され得る。混合は、最終用途の配合に依存して、例えば、乾燥粉末ブレンダー、低せん断ミキサー、高圧ホモジナイザーまたは高せん断ミキサーを用いて行うことができる。容易に明らかであるように、このような専門的事項は当業者の技能の範囲内である。
【0093】
本発明の組成物が着色剤として使用される錠剤またはカプセルなどの医薬組成物も、本発明の範囲内である。錠剤の着色は、液体または固体着色剤組成物の形態の組成物を錠剤コーティング混合物に別個に添加するか、あるいは錠剤コーティング混合物の成分の1つに組成物を添加することによって達成され得る。着色されたハードまたはソフトシェルカプセルは、組成物をカプセル質量の水溶液中に取り込むことによって調製することができる。
【0094】
本発明の組成物が活性成分として使用される咀嚼錠、発泡錠またはフィルムコート錠などの錠剤、あるいはハードシェルカプセルなどのカプセルのような医薬組成物も本発明の範囲内である。製品形態は、通常、粉末として錠剤化混合物に添加されるか、あるいはカプセルを製造するためにそれ自体知られている方法でカプセルに充填される。
【0095】
例えば、卵黄、食用家禽、ブロイラーまたは水生動物のための色素沈着用の着色剤として、あるいは活性成分として組成物が使用される、栄養成分のプレミックス、複合飼料、代用乳、流動食または飼料調製物などの動物飼料品も本発明の範囲内である。
【0096】
本発明の組成物が着色剤として、または添加剤として、または活性成分として使用される、化粧品、洗面用品および皮膚用製品、すなわちクリーム、ローション、浴用剤、口紅、シャンプー、コンディショナー、スプレーまたはゲルなどのスキンケアおよびヘアケア製品も本発明の範囲内である。
【0097】
本発明の飲料および組成物は、以下に記載される試験方法で優れた挙動を示すもの、特に有利な色調を示すものである。
【0098】
本発明の飲料の例は、スポーツ飲料、ビタミン補給水およびビタミンの添加の対象となる飲料である。また、下痢による電解質の損失を回復させるために使用される飲料も対象となる。また、フレーバーセルツァー水、ソフトドリンクまたはミネラルドリンクなどの炭酸飲料、そして非炭酸果実および野菜ジュース、パンチ、ならびにこれらの飲料の濃縮形態も対象となる。
【0099】
本発明はさらに、上記の組成物をさらなる通常の成分と混合することによる飲料の製造方法に関する。
【0100】
さらに、本発明は、上記のような飲料の製造方法によって得られる飲料に関する。
【0101】
本発明の組成物は好ましくは添加剤組成物であり、好ましくは添加剤組成物として使用される。
【0102】
本発明はさらに、限定することは意図されない以下の実施例によって説明される。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】いくつかのエマルジョンの色強度E1/1値に対する、マトリックス組成物および乳化時間(ET)の影響。マトリックス組成物は、1)66.6%/16%/16%の比率に従うアカシアガム(GA)、Hi−cap 100、マルトデキストリン(MD)、ET:30分、2)同じ組成物、ET:10分、3)GAおよびHi−cap 100、ET:10分、4)GAおよびMD、ET:10分、5)70.6%/14.6%/14.7%の比率に従うGA、Hi−cap 100、MD、ET:10分である。
【図2】アカシアガムのみを含有するエマルジョンの色強度値に対する、アカシアガムの種々の加熱時間の影響。対照)非変性アカシアガム、1)1時間/110℃で加熱したアカシアガム、2)13時間/110℃で加熱したアカシアガム、3)17時間/110℃で加熱したアカシアガム、4)24時間/110℃で加熱したアカシアガム、5)38時間/125℃で加熱したアカシアガム。
【図3】熱処理および限外ろ過ガム(MWCO 750KDa)により実現したエマルジョンの色強度値。対照)非変性アカシアガム、1)1時間/110℃で加熱したアカシアガム、2)13時間/110℃で加熱したアカシアガム、3)17時間/110℃で加熱したアカシアガム、4)38時間/110℃で加熱したアカシアガム。
【図4】70.6%/14.6%/14.7%の比率に従う、種々の時間で熱処理したガム、Hi−cap 100およびMDのブレンド、そしてET:10分により実現したエマルジョンの色強度値。対照)非変性ガム、1)1時間/110℃で加熱したGA、2)13時間/110℃で加熱したアカシアガム、3)17時間/110℃で加熱したアカシアガム、4)24時間/110℃で加熱したアカシアガム、5)38時間/110℃で加熱したアカシアガム、6)72時間/110℃で加熱したアカシアガム。
【図5】70.6%/14.6%/14.7%の比率に従う、熱処理し、限外ろ過した(MWCO 750KDa)またはしていないGA、Hi−cap 100およびMDのブレンド、ET:10分により実現したエマルジョンの色強度値。対照)非変性アカシアガム、1)13時間/110℃で加熱したGA、2)13時間/110℃で加熱したアカシアガム、UF、3)17時間/110℃で加熱したアカシアガム、4)17時間/110℃で加熱したアカシアガム、UF、5)38時間/110℃で加熱したアカシアガム、6)38時間/110℃で加熱したアカシアガム、UF。
【図6】E1/1値とGAの加熱条件との間の関係。変性は、液体状態で使用する前に実施した。GAの濃度は約37.5重量%であった。
【図7】E1/1値とGAの加熱条件との間の関係。変性は、その固体状態で使用する前に実施した。
【図8】種々の温度および種々の状態で17時間架橋したGAのE1/1値の間の関係。水溶液中のGAの濃度は約37.5重量%であった。
【0104】
[実施例1:アカシアガム(A.セネガル(A.senegal)またはA.セヤル(A.seyal))の熱処理:]
1Kgのアカシアガムを110℃のオーブン(SALVIS)で1〜72時間加熱した。2時間後にガムの色がより濃く変化し、キャラメル様の匂いを呈した。加熱工程の後、アカシアガムをデシケータ上に置き、さらに変性することなく使用した。
【0105】
[実施例2:アカシアガム/Hi−cap 100/マルトデキストリンのブレンドにより実現したエマルジョン]
ビーカーにおいて、150gのアカシアガムを250gの水中に溶解させ、IKA−Euro−starを用いて室温で1時間攪拌した。全てが溶解したら、31.24gのHi−Cap 100および31.24gのマルトデキストリンを添加し、完全に溶解するまでさらに混合物を攪拌した。溶解工程を加速するために、ビーカーを35℃に加熱した。次に、このマトリックス330gを反応器に移し、50℃で30分間、溶解機ディスク(1000U/分、流体)を用いて攪拌した。その間に、148gのクロロホルム中に溶解した8.9gのβ−カロテン、9.7gのコーン油、2.7gのα−トコフェロールを含有する有機相を攪拌しながら30分間69℃で加熱した。乳化工程を2つの部分に分け、まず、水性マトリックスに29.6gのCHClを添加することによりプレミックスを実現し(混合速度5400U/分)、次に、同じ混合速度で有機相を添加した。得られた生成物を10分間乳化した(5000U/分)。最後に、45℃で1時間、真空下で溶媒を蒸発させた(Rotavapor Buchi、Typ R−205)。
【0106】
[実施例3:熱処理したアカシアガム/Hi−cap 100/マルトデキストリンのブレンドにより実現したエマルジョン]
実施例2に記載に記載されるのと同じ手順を用いた。唯一の違いはガムの種類に属する。普通のアカシアガムの代わりに、熱処理で変性したガムを使用した。変性ガムは、加熱時間に関係なく、溶解の問題を呈さなかった。13時間よりも長い間加熱したアカシアガムの場合、得られるマトリックスの粘度の増大および暗色化が観察された。
【0107】
[実施例4:純粋な熱処理アカシアガムにより実現したエマルジョン]
ESCO反応器において、220gの水を110gのアカシアガム中に溶解し、室温で1時間攪拌した。溶解工程を加速するために、反応器を35℃に加熱した。次に、マトリックスを50℃で30分間加熱した。その間に、148gのクロロホルム中に溶解した8.9gのβ−カロテン、9.7gのコーン油、2.7gのα−トコフェロールを含有する有機相を攪拌しながら30分間69℃に加熱した。乳化工程を上記のように2つの部分に分け、まず、水性マトリックスに29.6gのCHClを添加することによりプレミックスを実現し(混合速度25000rpm)、次に、同じ混合速度で有機相を添加した。得られた生成物を30分間乳化した(2500rpm)。最後に、45℃で1時間、真空下で溶媒を蒸発させた(Rotavapor Buchi、Typ R−205)。
【0108】
[実施例5:アカシアガム(A.セネガル(A.senegal)またはA.セヤル(A.seyal))の限外ろ過]
10重量%のGAを含有する水溶液を、750kDaの分子量カットオフ(MWCO)を有する中空繊維部材(GE Healthcare)により限外ろ過(Cross−flow)した。30℃、1バールの膜間差圧(TMP)で溶液をろ過した。2に等しい濃縮係数(CF)で工程を停止した。次に、残留物(retentate)溶液をスプレー乾燥した(Niro−Mobile MinorTM「2000」、Tin:180℃、Tout:80℃)。捕集した生成物を貯蔵し、さらに変性することなく使用した。
【0109】
[実施例6:アカシアガム/Hi−cap 100/マルトデキストリンのブレンドの効果]
既に述べたように、エマルジョンの品質を評価するために選択されるパラメータは、色強度E1/1である。カロテノイド組成物は次のように分類される:
0<E1/1<500:粗悪なエマルジョン
500<E1/1<1000:容認できるエマルジョン
E1/1>1000:良好なエマルジョン
【0110】
少なくとも容認できるエマルジョン、好ましくは少なくとも1000の色強度値を有する良好なエマルジョンを提供することが所望される。
【0111】
Hi−cap 100およびマルトデキストリン(MD)とのブレンドで使用されると、ガムの乳化特性が著しく増大され、その乳化時間(ET)が短くなった(図1を参照)。
【0112】
前述の3つの成分のうちの2つだけで実現されたエマルジョンは、それほど良好に機能しなかった(図1を参照)。最後に、各成分間の比率は色強度に影響を与え(列5を参照)、Hi−cap 100およびMD量の減少は、E1/1値の更なる増大に変換される。
【0113】
[実施例7:熱処理の効果]
国際公開第2004/089991号パンフレットに開示される方法に従ってアカシアガムの変性を実施した。国際公開第2004/089991号パンフレットには、110℃における10時間以上の熱処理の後のアカシアガムの乳化特性の著しい増大が記載されているが、好ましい条件は48〜72時間の間であると報告されている。国際公開第2004/089991号パンフレットに開示される理論は、より良好な乳化特性を得るためにメイラード反応による分子サイズの増大(90万以上)に基づいている。この理論の我々の特定のシステムへの適用を確認するために、固体状態のGAを110℃で種々の時間熱処理して乳化剤として使用した。結果は図2に示される。
【0114】
短い加熱時間(17時間よりも短い)はGAの乳化特性のわずかな増大を引き起こすが、特許において請求されるように、より長い加熱時間(24時間よりも長い)は、その反対を引き起こす。より高い温度(125℃)でより長時間(38時間)加熱したGAにより実現される1つの試みによって、対照に対してそれが予想よりも悪いことが確認される(列5を参照)。
【0115】
[実施例8:熱処理および限外ろ過の効果]
乳化特性を高めると思われるより大きい分子を捕集するために(国際公開第2004/089991号パンフレットに開示されるように)、加熱GAの水溶液を限外ろ過した。次に、4%β−カロテンに基づく前の実施例と同じモデル系においてこの画分を試験した(図3を参照)。
【0116】
熱処理中に形成されてろ過で分離される、より大きい分子は、ガムの乳化特性を激しく低下させた。
【0117】
さらに、加熱GAのE1/1値は、変性していないものよりも高いままである。従って、GAの分子量の増大および可能性のあるタンパク質高次構造の変化を引き起こす制限された熱処理は、より高い乳化性能を得るために鍵となる要因の1つであり得る。
【0118】
[実施例9:Hi−cap 100およびマルトデキストリンのブレンドと組み合わせたアカシアガムの熱処理の効果]
この実施例では、Hi−cap 100(より小さい分子量)およびMDとのブレンド中に熱処理アカシアガム(より高い分子量)を含有するマトリックスによるエマルジョンである。110℃で少なくとも13時間加熱したGAによりエマルジョンが実現される場合に、E1/1値の著しい増大が観察された(図4を参照)。我々の分類によると、17、24および38時間加熱したアカシアガムにより実現したエマルジョンは、Hi−cap 100およびマルトデキストリンのブレンドと組み合わせたときに良好な生成物と分類される基準に到達した。
【0119】
これらの結果は、3つの主要な観察を指摘する。
1)短すぎる加熱時間(1時間、110℃)は、アカシアガムの特性の変化を引き起こさない。
2)長すぎる加熱時間(72時間)は、加熱工程によりガムに加えられた改善をわずかに損なう。
3)17時間よりも長い(しかし、72時間よりも短い)時間のアカシアガムの加熱は、その乳化特性をさらに改善することはない。
【0120】
図5は、Hi−cap 100およびマルトデキストリンとのブレンド中の、13、17、38時間加熱したGAの限外ろ過(MWCO750kDa)の後に得られる最大分子により実現したエマルジョンのE1/1値を示す。これらの変性GAはろ過していないものと同程度に機能し、非変性GAよりも良好である。食品加工デンプンおよびMDは、より良い乳化特性のためにガムとさらに相互作用するために、限外ろ過により形成されるより小さい分子の欠如を満たすことができるようである。
【0121】
これらの結果は、アカシアガムの乳化特性の増大は、まず第1に、特定の条件(110℃で、好ましくは15時間よりも長く24時間よりも短い間、好ましくは約17時間)下における内部架橋により進行することを示した。
【0122】
[実施例10:加熱条件の影響]
次に、より低い温度(55、65、75、85℃)で17、42、および65時間のより穏やかな条件において、アカシアガムを固体状態または水溶液中で熱処理した。結果は図7および8に示される。
【0123】
液体状態およびより穏やかな条件で実現すると、E1/1値が500よりも高いので、処理はGA構造の内部変性を得るために十分であると思われるが、より厳しい条件で実行された変性ほど良好ではない(図6)。
・65℃よりも低い温度では、17または42時間加熱したサンプル間で著しい違いは観察されなかった。
・75℃で処理したGAは、より高いE1/1値を有したが、110℃において17時間固体状態で変性したGAよりも低かった。
・85℃は、液体状態では過熱されると思われる(E1/1値の低下)。
【0124】
これらの観察から、液体状態における熱処理は可能であるが、固体状態(110℃)と比べて、ガムは異なって機能し、あまり良好ではないという結果になる。
【0125】
固体状態においてより穏やかな条件で加熱したGAで得られる結果(図7)は、1つの選択された温度について時間の増大と共に進行するように、E1/1値のわずかな増大を示した。しかしながら、これらの増大は、110℃で約17時間の熱処理をしたGAの値に到達するために十分高くはなかった。
【0126】
アカシアガムの熱処理(より穏やかな条件下、液体または固体状態で)によって生じる変化は、ガムの乳化特性において目に見える(E1/1値の増大)(図8)。これらの観察にもかかわらず、110℃で好ましくは15時間よりも長く24時間よりも短い間、より好ましくは約17時間加熱したときに、生成したGAは、カロテノイド組成物に最良の特性を与える。従って、GAの変性のための時間と温度との間には強い関係が存在する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
100℃〜115℃の間の温度で1〜38時間の熱処理が施されたアカシアガムと、少なくとも1つのカロテノイドとを含む組成物であって、乾燥物質における組成物全体を基準として40重量%未満の油を含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】
前記組成物が、乾燥物質における組成物全体を基準として0.1〜50重量%の間のカロテノイドを含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
1つのカロテノイドが、β−カロテンであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記アカシアガムの熱処理が、15時間よりも長く24時間よりも短い間、施されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記アカシアガムが、アカシア・セネガル(acacia senegal)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物がさらに、少なくとも1つの加工デンプンを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記加工デンプンが、OSA加工食品デンプンであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が少なくとも500の色強度値(E1/1)を有し、前記色強度E1/1が1%の溶液および厚さ1cmの吸光度であり、次のように:E1/1=(Amax−A650)希釈係数/(サンプルの重量製品形態の含量(%))で計算されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物がさらに、1つまたは複数の補助剤および/または賦形剤を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
多糖が補助剤/賦形剤として使用されることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
アカシアガム、加工デンプンおよびマルトデキストリンの合計量に対して、アカシアガムの量が少なくとも70重量%であることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
アカシアガムに55℃〜85℃の間の温度で17〜65時間の熱処理を施すことによって得られる変性アカシアガム。
【請求項13】
請求項6〜11のいずれか一項に記載の組成物を製造するための方法であって、以下のステップ:
I)100℃〜115℃の間の温度で1〜38時間の熱処理によって変性されたアカシアガムを水中に溶解させるステップと、
II)場合により、ステップI)の溶液に少なくとも1つの加工デンプンを添加するステップと、
III)場合により、ステップII)の溶液に、有機溶媒と、少なくとも1つのカロテノイドおよび40重量%未満の油(乾燥物質における組成物全体を基準として)を含む有機相と、場合により少なくとも1つの水溶性の賦形剤および/または補助剤とを添加するステップと、
IV)ステップIII)の混合物を乳化するステップと、
V)前記有機溶媒を真空下で蒸発させるステップと、
VII)スプレー乾燥、パウダーキャッチまたは他の方法によってエマルジョンを乾燥させるステップと、
を含む方法。
【請求項14】
ステップII)において多糖も添加されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
食料、飲料、動物飼料、化粧品または医薬組成物を強化、増強および/または着色するための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項16】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物をさらなる通常の飲料成分と混合することによって、飲料を製造するための方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法によって得られる飲料。
【請求項18】
アカシアガムの水溶液の限外ろ過によって得られる変性アカシアガム。
【請求項19】
限外ろ過工程の前に、前記アカシアガムに請求項1または12に記載の熱処理が施される請求項18に記載の変性アカシアガム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−521144(P2010−521144A)
【公表日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−553020(P2009−553020)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【国際出願番号】PCT/EP2008/000240
【国際公開番号】WO2008/110225
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】