説明

多孔性パッド用の回転可能な成形ベース

多孔性パッド(500)用の回転可能なベース(100)は、基板全体にわたるベース(100)における液体の改善した流れの分散を提供する開口部(126、130、134)を有する。回転可能なベース(100)は、2個構成成形型から成形され得、成形工程を容易にするために、開口部(126、130、134)は、抜き勾配を有することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年12月6日出願の米国仮出願第60/742,641号明細書および2006年7月10日出願の米国仮出願第60/819,605号明細書の優先権を主張するものであり、これらの出願の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
クリーニング工程、コーティング工程またはエッチング工程中に基板全体にわたる均一な流体の分散は、クリーニング工程中に基板からの粒子の除去の改善、コーティング動作における基板全体にわたって施されるフィルムの均一性の改善またはエッチング工程において基板からのフィルム層の除去の均一性の改善を可能にすることができる。回転可能なベースまたはブラシコアの上に重なるフォームブラシを有する回転可能なベースまたはブラシコアを用いて、基板全体にわたって流体を分散させることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
多孔性パッド用の回転可能なベースを製作する際に、特にベースがパッドを支持するベースの面積当たり開口部の表面積の高い比を有する場合には、射出成形工程において、または成形後の機械加工工程中に、高温にベースを曝すことは、回転可能なベースの寸法公差または寸法安定性を損なう結果を生じる可能性がある。成形作業中および仕上げ作業中に、寸法安定性を保持する廉価かつ軽量で、寸法的に安定な回転可能なベース部品に対する需要がある。多孔性パッドを支持する廉価かつ軽量で、寸法的に安定な回転可能なベース部品であって、ウェーハまたはフラットパネルディスプレイなどの基板を清浄にするための使用中に、ベースが寸法安定性を呈する場合に、パッドが、ベースの1つまたは複数の空隙と組み合っているベース部品に対する需要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態は、回転可能なベースまたは回転可能なブラシコアを含み、基板のスクラビング作業、クリーニング作業またはコーティング作業において重なるスポンジブラシまたは他のフォーム材料と共に用いられ得る回転可能なベースまたはブラシコアを製作するための方法を含む。基板は、クリーニング作業、コーティング、エッチング作業または他の基板表面処理を完成するために、そのような作業を施される必要があると思われる任意の基板であってもよい。たとえば、基板は、半導体ウェーハ、ディスク、フラットパネルまたは任意のほかのタイプの工作物であってもよく、回転可能なベースの部分または全長に沿ってブラシ材料を通る均一に制御された量の流体を放出することができる回転可能なベースから恩恵を受ける。回転可能なベースまたはブラシコアは、第1の端部と第2の端部との間に延在する長さを有する中心孔または管路を有する。第1の端部は、孔に通じる開口部を有し、孔は、孔の内部長さに沿って延在する回転可能なベースの内表面によって画定される。開口部は、回転可能なベースの内表面および外表面を流動的に連結し、開口部は、開口部を形成した成形板の半径方向の分離軸に略または実質的に平行な軸を有することができ、成形板の半径方向の分離軸は、成形板を本質的に二等分する。いくつかの実施形態において、回転可能なベースは、複数の開口部を含み、各開口部は、2つの半円筒形シェルまたは部分に回転可能なベースを分割する平面のz軸に略または実質的に平行な軸を有し、平面は、回転可能なベースまたはブラシコアの回転軸を含む。回転可能なベースにおける開口部は、ベースの1つの半円筒形シェル部分に沿って向けられ得、第2の複数の穴は、ベースの第2の半円筒形シェル部分に沿って向けられ得る。各シェルにおける穴または開口部は、回転可能なベースの内表面または孔と回転可能なベースの外表面との間で連通する流れを提供する。
【0005】
本発明のいくつかの実施形態において、回転可能なベースまたはブラシコアにおける開口部は、回転可能なベースまたはブラシコアと重なるブラシを備えるか、または形成することができるフォームまたはスポンジ状の多孔性材料で部分的または完全に充填され得る。いくつかの実施形態において、多孔性材料は、回転可能なベースまたはブラシコアの長さに沿って、流体を分散する回転可能なベースまたはブラシコアの孔の中にチャネルまたはコアを形成する。他の実施形態において、ベースと重なるブラシは、機械的接合、接着、化学結合またはこれらの任意の組み合わせによって、回転可能なベースと組み合う。
【0006】
いくつかの実施形態において、回転可能なベースまたはブラシコアは、独立気泡構造(closed cell structure)を有する成形非多孔性熱可塑性材料から形成される。回転可能なベースまたはブラシコアは、ブラシと接触する表面積当たり高い開口部の表面積または回転可能なベースの容積に対する開口部の空隙容積の高い比を有することができる。いくつかの実施形態において、発泡剤は、高い空隙容量のベースに対して剛性を提供するか、および/または回転可能なベースの1つまたは複数の表面に鋳造される多孔性パッドまたはフォーム用の接合表面を提供する。
【0007】
回転可能なベースが、回転可能なベースの内側から多孔性パッドを介して回転可能なベースの外側に流れることになっている流体用の1つまたは複数の開口部を有する場合には、本発明の一実施形態は、多孔性パッド用の回転可能なベースである。回転可能なベースの内表面と外表面との間の開口部は、1つまたは複数の群の開口部に分割され得、開口部の各群は、外ベース表面およびベースの回転軸によって記載される円弧の中にある。群における開口部は、群に関する円弧を二等分する線に実質的に平行な軸を有する。回転可能なベースにおける1つまたは複数の開口部は、回転可能なベースの内部から多孔性パッドの外側まで流体の均一な分散を提供する。回転可能なベースにおける1つまたは複数の開口部は、回転可能なベースから多孔性パッドの外側まで流体の小さい圧力低下で均一な分散を提供する。回転可能なベースの表面における開口部は、回転可能なベース材料の容積当たり高い空隙容量の開口部を提供することができる。回転可能なベースの開口部は、低減した圧力低下または最小の圧力低下でベース材料の容積当たり高い空隙容量を提供することができる。いくつかの実施形態において、多孔性パッドは、ベースにおける1つまたは複数の開口部と組み合う。ベースは、ベースと組み合う材料を含むポリビニルアセタールなどのコアを有する多孔性フォーム材料を通じて液体の流れ均等化および分散を提供することができる。いくつかの実施形態において、多孔性フォーム材料は、ベースと機械的に組み合う。有利には、ベースの上で多孔性パッドによって処理される基板は、多孔性パッドまたはブラシの長さに沿った位置、または多孔性パッドまたはブラシの回転位置に関係なく、基板の表面に提供される本質的に同一の化学材料で提供される。
【0008】
本発明の別の実施形態は、処理されることになってきる基板に液体の流れ均等化および分散を提供する多孔性パッド用の回転可能な成形ベースである。いくつかの実施形態において、回転可能な成形ベースは、ベースにおける開口部と組み合う成形多孔性パッドを含み、任意に多孔性コアを有する。いくつかの実施形態において、成形ベースは、2個構成成形型から形成され、抜き勾配を含む開口部を含むことができる。抜き勾配は、ベースの面積にわたって多孔性パッドを通る本質的に均一な流体または液体の流れを提供し、成形ベースからの成形板の除去を容易にする。いくつかの実施形態において、回転可能なベースを形成するために用いられる成形型は、2つ以上の部片を備えることができる。他の実施形態において、回転可能なベースを形成するために用いられる成形型は、回転可能なベースに開口部を形成するために、2つの半型からなる。成形ベースは、ベースの外表面全体にわたって、またはベースの外表面を通って、ベースの内表面まで広がる開口部を含むことができ、開口部は、成形型から成形ベースの除去を容易にするために、抜き勾配を含んでもよい。回転可能な成形ベースは、回転可能なベースの機械加工される構成部材より廉価に製作され得る。成形は、強度、圧力低下、回転可能なベース全体にわたる流れ均等化または本質的に均一な流れ分散などのベースのほかの属性を犠牲にすることなく、回転可能なベースの製作コストを削減することを可能にする。
【0009】
本発明の一実施形態は、抜き勾配を含むベースにおける1つまたは複数の開口部によって、回転可能な成形ベースに鋳造される多孔性パッドであり、開口部は、ベースの単位容積当たり高い空隙容量を有する回転可能なベースを提供する。任意に、ベースの材料、長さ、壁の厚さ、内径、外径、空隙容量などのその寸法または回転可能なベースにおける開口部の数は、クリーニング工程またはコーティング工程のための十分な機械的特性を回転可能なベースを提供し、低減または最小の圧力低下でパッドを通る本質的に均一な流れを提供するように選択され得る。
【0010】
部分的に、本発明の実施形態のほかの態様、特徴、利益および利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲および添付図面に関して明白となるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の構成および方法を記載する前に、記載される特定の分子、組成、方法、またはプロトコルは変更されることが可能であるので、本発明は、特定の分子、組成、方法、またはプロトコルに限定されるものではないことを理解すべきである。また、説明において使用される用語は、特定のバージョンまたは実施形態のみについてを記載するためであり、請求項によってのみ限定される本発明の範囲を限定することを意図していないことも理解すべきである。
【0012】
また、本明細書および請求項において使用される際に、「1つの」、「ある」、および「その」の単数形は、文脈が明瞭に指示しない限り、複数の参照を含むことにも留意されなければならない。したがって、たとえば、1つの「開口部」という言及は、1つまたは複数の開口部および当業者には知られている等価物などに対する言及である。別途定義しない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同一の意味を有する。本明細書において記載されるものと類似または等価なあらゆる方法および材料を、本発明の実施形態の実行または試験において用いられ得る。本明細書に記載されるすべての文献は、参照により組み込まれる。本明細書におけるいかなる記述も、本発明が、従来の発明によるそのような開示に先行する資格がないものであると承認したものとして解釈されるべきではない。「任意の」または「任意に」なる語は、続いて記載された事象または状況が生じるか、または生じないことを意味し、説明は、事象が生じた場合および事象が生じていない場合を含むことを意味する。
【0013】
本発明の実施形態は、内表面および外表面を有する細長い回転可能なベースを備えるか、または含むことができ、回転可能なベースは、同一であっても異なっていてもよい円筒形の1つまたは複数の部分に分割され得る。たとえば、回転可能なベースは、2個構成成形型によって形成されるような平面などによって分離され得る第1の半円筒形および第2の半円筒形によって描写されてもよい。第1の半円筒形および第2の半円筒形は、開口部または他の特徴部、たとえばフランジ、駆動端または流体入口のための取付具、駆動端または流体入口の取付部品などの同一の配置または異なる配置を有することができる。回転可能なベースの内表面は、回転可能なベースにおける孔を形成し、孔は、内表面によって包囲され、内表面と外表面との間に1つまたは複数の開口部を含む。開口部は、内ベース表面および外ベース表面を流動的に連結する。いくつかの実施形態において、開口部は、開口部を形成するために用いられた成形板の半径方向の分離軸に対して略または実質的に平行な軸によって描写され得、成形板の半径方向の分離軸は、成形板を本質的に二等分する。他の実施形態において、各開口部は、回転可能なベースを2つの半円筒形のシェルまたは部分に分割する平面のz軸に対して略または実質的に平行な軸を有し、平面は、2個構成成形型または2枚構成成形型を分離することができる平面であってもよい。いくつかの実施形態において、回転可能なベースにおける1つまたは複数の開口部は、開口部に鋳造されるフォーム材料またはスポンジ材料で少なくとも部分的に充填される。いくつかの実施形態において、そのようなフォーム材料またはスポンジ材料はまた、回転可能なベースの外表面の上に鋳造される。さらに別の実施形態において、フォーム材料またはスポンジ材料は、回転可能なベースの孔の中でスポンジ材料またはフォーム材料のコアを形成するために、回転可能なベースと組み合う。
【0014】
本発明の一実施形態は、独立気泡構造を有する熱可塑性材料の回転可能なベースを含むか、または備える装置である。回転可能なベースは、駆動端、流体入口端、内表面および外表面を有し、ベースの内表面および外表面は、ベースの内表面からベースの外表面に液体を分散する1つまたは複数の開口部によって相互連結される。開口部およびベースは、2つ以上の成形板によって熱可塑性材料に形成され得る。成形板は、ベースに開口部を形成するための1つまたは複数の成形ピンを有し、成形ピンは、各成形板の分離軸に実質的に平行な軸を有する。
【0015】
本発明の一実施形態は、多孔性パッドまたはブラシ用の回転可能なベースである。回転可能なベースは、多孔性パッドを支持するベースの面積当たり開口表面積の高い比を有する。多孔性パッドは、ベースの開口部と組み合うことができる。いくつかの実施形態において、多孔性パッドは、開口部またはチャネルと組み合い、多孔性パッドはまた、ベース内部に通路またはコアを形成することができる。ベースの面積当たり開口部の表面積の高い比は、ベースに沿って基板に流体の均一な分散を有利に可能にする。ベースの面積当たり開口部の表面積の高い比は、ベースおよびパッドに沿って基板への流体または液体の低減した分散または無制限な分散を有利に可能にする。
【0016】
図1は、本発明の実施形態における回転可能なベース100の斜視図である。回転可能なベースは、駆動端120、流体入口端110、内表面(図示せず)および外表面128を含むことができる。ベース100の内表面および外表面128は、126、130または134などの1つまたは複数のチャネルまたは開口部によって流動的に相互に連結され、ベース100の内表面からベース100の外表面128に液体を分散する。回転可能なベースは、ベース100の上に多孔性パッド(図示せず)を支持し、位置決めする駆動端フランジ124および入口フランジ102のほか、回転可能なベース100を回転することができるプロセス装置の駆動部分に回転可能なベースを連結するための駆動端120をさらに含んでもよい。液体入口110は、プロセス装置から液体供給源に連結され得る。本発明のいくつかの実施形態において、回転可能なベースの駆動端は、両方の端部に開放管路として成形されてもよく、たとえば、ベースは、駆動端120がなく、フランジ124または入口フランジ102がない状態で成形される。続いて、分離した駆動端取付部品およびまたは入口取付部品(図示せず)が、熱、融着、蒸気、接着剤または他の技術によって、回転可能なベースの端部に接合され、フランジ124を有する駆動端120および入口フランジ102を提供してもよい。回転可能なベースを作製するこの手法は、異なる駆動端または入口を有する種々のプロセス装置用の回転可能なベースを構成するために用いられ得、同時に、取付部品、フランジまたはオフセットのないベースの部分を作製するために基本的な成形型を用いる。
【0017】
図2は、本発明の実施形態における回転可能なベースの長さに沿った斜視断面図であり、回転可能なベースの回転軸を含む平面に沿って、図1の回転可能なベースの一方の半シェル部分200を示している。平面(明確にするために図示せず)は、回転可能なベースまたは回転可能なブラシコアを作製するために用いてもよい2枚構成成形型の2つの半型の間に位置決めされる。図示されているように、回転可能なベースの半シェル部分200は、開口部226(抜き勾配なし)、開口部230(抜き勾配を含む)または234(抜き勾配を含む)などの開口部を含むが、これらに限定されるわけではない。開口部は、第1の円筒形半シェル部分200を中心にして配置され、外ベース表面228を内ベース表面214と流動的に相互に連結する。開口部のほかの組み合わせのほか、異なる形状が用いられてもよい。図2に示されているように、内表面214は、任意のフランジ202を有する入口端210から遠位端への液体の流れを可能にする回転可能なベースの孔218の半側部分を描写し、遠位端は、この図では、任意に、コアピンロケータ222、フランジ224および駆動端220を含む。2つの半シェル部分、たとえば200などは、回転可能なベースを形成する。本発明のいくつかの実施形態において、半シェル部分、たとえば200などは、個別に成形され、融着、溶融接合または他の適切な技術によって共に接合され、図1に示されているように、全体的に回転可能なベース100を形成する。ベースの内表面214は、oリング、ガスケットまたはプロセス装置のほかの封止表面に封止するために用いられ、入口210を介して多孔性パッド(図示せず)のコアに、またはいくつかの実施形態において、回転可能なベースの内表面214に流体または液体を供給することができる。いくつかの実施形態において、任意のコアピンロケータ222は、多孔性材料におけるコアを提供するために用いられ得る。ベースは、任意のフランジ224を有する駆動端220を含むことができ、駆動端は、ベースを装置のスピンドルに連結する。ベースは、任意のフランジ202も含むことができる流体端210を含むことができる。
【0018】
図3は、流体端フランジ302および流体入口310を有する本発明の実施形態における回転可能なベース300の長さに対して垂直な断面の斜視図である。ベースは、内表面314および外ベース表面328を有し、回転可能なベース300の孔318を形成する。図は、成形ピンから形成され得るか、または機械加工による316および316aなどのストップエッジを示している。いくつかの実施形態において、発泡剤を含む熱可塑性材料は、回転可能なベースを形成するために機械加工され得る。330および334などの抜き勾配を有する種々の開口部および326などの抜き勾配のない1つまたは複数の開口部が、示されている。本発明の実施形態は、少なくとも1つの抜き勾配を有する開口部を含む。これらの開口部は、2個構成成形型または2枚構成成形型を用いて、または機械加工によって構成され得る。図3は、回転可能なベースを第1の半型および第2の半型に本質的に分割する358を含む平面に関するxyz座標系を示している。平面は、図示されているように、x−y平面に位置決めされ得、回転可能なベースの回転軸は、y軸に沿って、x−y平面に位置する。x−z平面は、回転軸が突出する平面を含み、x−z平面は、x−y平面に対して垂直である。
【0019】
図4は、コアピンロケータ端部から流体入口端に向かって見たときに、図3のx−z平面において切り取った回転可能なベース400の実施形態の断面図である。回転可能なベース400は、ベース壁454および流体端フランジ402、外ベース表面428および内ベース表面414を有することが示されており、内ベース表面414は、孔418を形成する。内ベース表面414は、孔を包囲し、ベース400の外表面428に対して抜き勾配を有する開口部430に連結する430aなどの内表面開口部を有する。開口部430は、成形型ストップエッジ416を示している。内表面414と外表面428との間にあるほかの開口部は、抜き勾配のない426などの開口部、抜き勾配および先細りの壁434aを有する434などの開口部を含むが、これらに限定されるわけではない。平面458は、回転可能なベースの断面を分割するように示されている。
【0020】
図5は、多孔性パッド500を有する回転可能なベースの実施形態の長さに沿った斜視断面図であり、回転可能なベース554と組み合っている多孔性パッド550の非限定的な実施例を示している。多孔性パッドは、外表面546および突出部またはノジュール548を含むことができる。回転可能なベース554は、開口部によって占有される外ベース表面積の高い部分を有する高い空隙容量を有することができる。ベース開口部552における多孔性パッドは、ベース554の孔における多孔性パッドまたはフォーム材料のコア512と共に示されている。ベースは、抜き勾配を有する1つまたは複数の開口部を形成する2枚構成成形型から成形され得る。任意に、回転可能な成形ベースは、駆動端520およびフランジ524のほか、流体入口510を含むことができる。回転可能なベースは、流体入口510からコア518を通ってフォームまたは多孔性材料550に入り、回転可能なベース554における開口部を経る流体の改善した分散を提供する。液体は、基板または処理されるほかの表面の上に分散される場合には、外パッド表面546および突出部548に分散され得る。
【0021】
図6は、長さに沿った第1の点における図1の回転可能なベースの断面図であり、回転可能なベース654の実施形態の上に鋳造される任意の突出部648を有する多孔性パッド650を示している。図は、ベース654に成形される多孔性パッドが、多孔性パッドまたはフォーム材料のコア612を形成することを示している。多孔性パッドは、ベース654における626のような1つまたは複数の貫通チャネルまたは貫通開口部において示されており、ベースは、2枚構成成形型から成形され得る。
【0022】
図7Aから図7Bは、ベースの長さに沿って第2の点で切り取った図1の回転可能なベースの断面図を示している。断面図は、外ベース表面728および内ベース表面714を厚さWの回転可能なベースの壁754を介して相互に連結する726および730(これらに限定されるわけではない)などの1つまたは複数の開口部を充填する1つまたは複数の突出部748を有するフォーム材料または多孔性パッド材料750を示している。任意に、多孔性パッド材料750は、内ベース表面714に沿ってコア712を形成する。ベースに形成され得るたとえば、種々の抜き勾配(A、B、C)を有する726および730などの開口部は、ベースの外表面に接する線TおよびTおよび開口部の壁に対して平行な線P、PおよびPに関して示されている。さらに具体的に言えば、非限定的な抜き勾配Bは、線TおよびPに対して表現され得る。図7Bは、回転可能なベースを2つの半側部分に分割する想像上の平面758を示しており、開口部730および726はそれぞれ、平面758に対して垂直なz軸758aに対してそれぞれ実質的に平行な752および752aなどの軸を有する。開口部730および726は、開口部を形成するために用いることが可能な2つの成形板(図示せず)の半径方向の分離軸(758aに沿って位置する)に対して実質的に平行な軸を中心にして表現される形状および壁の傾斜を有する。z軸758aは、成形板を本質的に二等分する。
【0023】
図8は、これらに限定されるわけではないが826または826aなどの壁の角度がほとんどないか、全くないベースにおける異なる形状の1つまたは複数のスロットまたは開口部を有する本発明の実施形態800を示している。スロットまたは開口部は、直線および曲線の接合の組み合わせによって構成されるような矩形のほかの適切な形状であってもよい。また、開口部が直線および曲線の接合の組み合わせなどの矩形のほかの適切な形状である場合には、ベース800の外表面828において壁の角度を有する1つまたは複数の開口部830、830aまたは834が示されている。図8の実施形態は、流体入口810、入口多孔性パッドフランジ802、駆動端多孔性パッドフランジ824および駆動端820を示している。図8におけるベース800に沿った線(a)−(e)は、本明細書に述べるように、ベースにおける開口部の隣接する列の間の開口部の近接性を示している。
【0024】
図9は、表面928を有する本発明の実施形態900を示しており、表面928には、駆動端フランジ924およびベース流体入口フランジ902からそれぞれオフセットされた1つまたは複数の任意の内側パッドまたはスポンジフランジ924aおよび902aを備え得る。内側フランジ902aおよび924aは、内側フランジの間のベースの面積を選択するために、ベース900における1つまたは複数の開口部と組み合う多孔性パッド材料を閉じ込めるために用いられ得る。内側フランジの位置は、処理される基板のクリーニングまたはコーティングの要件、基板のサイズおよび装置の幾何構成に基づいて選定され得る。ベースのオフセット領域904aおよび904bは任意に、多孔性パッド材料によって覆われてもよい。オフセット領域は、回転可能なベースの孔までの開口部を含まなくてもよい。図9の実施形態は、ベース表面928において、矩形形状926または他の適切な曲線形状926aにおける壁の角度がほとんどなくてもよく、または全くなくてもよい1つまたは複数のスロットまたは開口部926または926aを有するように示されている。ベースにおいて、矩形形状930または他の適切な曲線形状930aにおける壁の角度を有する1つまたは複数の開口部もまた、示されている。壁の角度および先細りの側面934の組み合わせを有する開口部もまた、示されている。図9における実施形態は、流体入口910および任意の駆動端920を有する。
【0025】
図10は、ベース1000の外表面1028および内表面(図示せず)を流動的に連結する楕円形状の開口部1030を有する本発明の実施形態の図である。回転可能なベース1000の開口部1030は、任意に整列されているものとして示されている。他の実施形態において、開口部は、同一であってもよく、または異なっていてもよく、整列されていなくてもよい。図10の開口部は、回転可能なベース(パッドは図示せず)の外表面1028と重なる多孔性パッド材料または他のフォーム材料の下に位置するであろう回転可能なベースの表面積全体の約9%である。開口部を画定するサイズおよび形状ならびに、孔(図示せず)および外表面1028を連結する開口部1030の間の距離に加えて、孔とベースの外表面との間の壁の低減した厚さにより、コアからベースに液体を分散するために、穴を有する表面チャネルまたは回転可能なベースの表面における穴を有するマトリックスチャネルを形成する必要性を削減する。図10は、本発明の実施例が、駆動端およびまたは入口取付部品がない状態で成形され得ることを示している。図10において、回転可能なベースは、成形駆動端取付部品1024および流体入口端1006を有するように形成される。続いて、分離した流体入口取付部品1002が、1008のような開口部に熱、融着、蒸気、接着剤またはスナップ嵌めによって、回転可能なベースの流体入口端1006で開口部に接合され、一体の駆動端1024および流体入口フランジ1002を提供する。この手法は、異なる駆動端およびまたは流体入口を有する種々のプロセス装置用の回転可能なベースを構成するために用いられ得、同時に、駆動端取付部品、フランジまたはオフセットのないベースの部分を作製するために単一の成形型を用いる。
【0026】
図11は、成形ピン1164、1170および1176、成形型半型1180および1184および中心心棒1190を有し、中心心棒1190が回転可能なブラシコア1154において1126または1130(これらに限定されるわけではない)などの開口部または開口面積を形成するために用いられ得る回転可能なベースまたは回転可能なブラシコア1154の断面図を示している。図11は、回転可能なブラシコアの孔と表面との間の流体の流れのための開口部または開口面積を有する回転可能なブラシコアを作製するために、本発明の実施形態において用いられる2個構成成形型または2枚構成成形型の図である。いくつかの開口部は、1116によって図示されているように、成形型ストップを有することができる。開口部1126または1130は、それぞれ、ピン1164および176によって形成される開口部の側壁に対して平行なP線およびP線によって示される1つまたは複数の角度を有する側壁または先細りの側壁(たとえば、PとTとの間の角度Dが90°に等しくない)を有することができる。図示されているように、各成形ピンおよび引いては各開口部は、2つの成形板を二等分する分離軸に対して実質的に平行な1164a、1170aまたは1176aなどの軸を有する。図11において、成形板分離軸は、平面1158のz軸1158zに沿って位置する。成形板1184の場合には、分離軸は、線1176aに沿って位置する。図示されているように、各成形ピンおよび引いては各開口部は、成形板1180および1184用の半径方向の分離軸に対して実質的に平行な1164a、1170aまたは1176aなどの軸を有する。図11は、成形板分離軸に対して実質的に平行な軸を備える成形ピンを有する2枚構成成形型を示しているが、本発明の実施形態は、2つ以上の板を有することができる。
【0027】
本発明の実施形態は、回転可能なベースの上で多孔性パッドを通る流体の流れを増大する問題を克服することができる。たとえば、類似の供給圧力条件下で、組み合わせられる多孔性パッドを有する先行技術の回転可能なベースが、5psiの供給圧力で1分当たり約1.8リットルの水量を分散するのに対し、本発明の実施形態は、5psiの供給圧力で1分当たり約3リットルの水量を分散することができる。さらに、本発明の実施形態は、製作中に、フォームまたは多孔性パッド形成材料を用いて回転可能なベースの開口部の均一な充填に関連する問題に対処する。回転可能なベースに関する多孔性パッドまたはフォーム前駆物質組成の鋳造中、粘性の多孔性パッド試薬材料による回転可能なベースの開口部および表面の不完全な充填およびまたは湿潤は、ベースの部分における不完全なパッド被覆率を生じる可能性があり、回転可能なベースの破棄を必要とする恐れがある。回転可能なベースの壁において大きな開口部を設けることによって、これらの粘性のパッド形成材料は、回転可能なベースの内ベース表面と外ベース表面との間でさらに容易に流れ得る。本発明の実施形態は、回転可能なベースの開口表面積の高い比を提供すると同時に、回転可能なベースに対する十分な剛性を提供するという問題に対処し、その結果、クリーニングまたはコーティングの均一性が維持されると同時に、成形技法を用いることによってコストの削減を図る。回転可能なベースにおける開口部がより大きく構成されると、ベースの寸法安定性が妥協されることになると予想される。本発明の実施形態は、ウェーハのコーティングまたはクリーニングに関する十分な寸法の許容差および安定性を備えた回転可能な成形ベースを提供する。回転可能なベースのいくつかのバージョンは、開口部の高い表面積をさらに提供する発泡剤によって形成される熱可塑性材料から構成される。ベースは、2個構成成形型を用いることによって構成され得る。さらに、発泡剤を用いることによって、表面模様のある表面が回転可能なベースの上に形成され、ベースを有する多孔性パッドまたはフォームと組み合わせるための表面積を増大する。いくつかの実施形態において、開口部の壁部分は、回転可能なベースの壁の厚さより薄い壁の厚さを有することができる。そのような構造は、開口部の高い空隙容量を提供すると同時に、発泡剤がベースに剛性および強度を与えるのに役立つ。
【0028】
開口部の高い空隙容量または表面積を有する回転可能なベースの実施形態は、開口部の部分の壁の厚さが回転可能なベースの壁の厚さより小さい場合には、ベースの外表面と内表面との間の開口部が、隣接する開口部の間または開口部の部分間で分離するように位置決めされ得るように成形され得る。たとえば、図3に示されているように、表面330bと外表面328との間の開口部330の壁の厚さは、内表面314と外表面328との間の回転可能なベースの壁の厚さWより小さい。図3に示されているように、回転可能なベースの表面における開口部は、回転可能なベースの壁の厚さより小さい厚さを有する領域までより薄くなる壁およびまたは先細りである壁の部分を有することができる。そのような開口部は、ベースにおける開口部の高い空隙容量を提供することができる。図3はまた、基準線327によって識別される326および334などの開口部の間のベース壁の領域が、壁の厚さWより薄くてもよく、いくつかの実施形態において、この領域が壁の厚さの50%未満であってもよく、いくつかのバージョンでは壁の厚さの40%または40%未満であってもよいことを示している。非限定的な実施例において、一実施形態におけるこの領域の厚さは、約0.2cmであり、回転可能な壁の厚さは、約0.5cmである。本発明の実施形態において詳述したように、ウェーハのコーティングまたはクリーニングのために十分な寸法の許容差および安定性を備えた回転可能な成形ベースは、空隙容量または表面積を有する開口部によって形成されることが可能であるとは予想されていない。発泡剤により増大した表面接合表面積を有する回転可能な成形ベースが、ウェーハのコーティングまたはクリーニングのために十分な寸法の許容差および安定性を有する約6%から40%の空隙容量または表面積の開口部を備えた回転可能なベースに形成することが可能であることは予想されていない。
【0029】
本発明の実施形態における開口部の別の属性は、図8の非限定的な図によって示されている。図8において、1列の開口部が、隣接する列ごとの開口部または回転可能なベースの表面における最小の開口部の幅より小さくてもよい閉鎖した表面828のストリップから分離される場合には、回転可能なベースの孔に通じるブラシコアまたは回転可能なベースの表面における開口部は、回転可能なベースの長さに沿って、開口部を提供する。たとえば、列(a)の開口部は、最小の特徴部826の幅より狭い幅を有する線(b)に沿って位置する閉鎖表面の狭いストリップによって、列(c)における開口部から分離される。同様に、列(c)の開口部は、最小の特徴部826の幅より狭い幅を有する閉鎖表面(d)の狭いストリップによって、列(e)における穴から分離される。回転可能なベースに沿った開口部の近接性は、製作中にベースの上に粘性の多孔性パッドまたはフォーム試薬を鋳造することを容易にし、また、ベースの内側穴から多孔性パッドの外表面まで液体の分散および流れも容易にする。
【0030】
本発明の実施形態における回転可能なベースまたはブラシコアの十分な寸法許容差、ねじれ安定性、直線性または他の態様は、多孔性パッドまたはフォーム材料を組み合わせることができる回転可能なベースまたは回転可能なブラシコアについて言及し、結果として生じる物品は、テストウェーハをクリーニングして、約10秒から約10分の範囲の時間後に、ウェーハ表面全体にわたって、85%を超え、場合によっては98%を超える粒子除去効率を提供するために用いられ得る。ベース上の開口部の表面積、壁の厚さ、発泡剤の量、回転可能なベースの寸法、フォーム材料またはスポンジ材料または回転可能なベースのほかの特徴において変更を加えることは、可能であり、本明細書に参照される。
【0031】
回転可能なベースの壁の厚さは、可変であってもよく、ベースを構成するために用いられる材料のほか、液体の流量および回転可能なベースの全長に左右され得る。いくつかの実施形態において、ベースの壁の厚さWは、約0.1インチから約0.5インチの厚さであってもよい。いくつかの実施形態において、約0.13から約0.26インチの厚さである。ベースを形成するために用いられる材料に基づき、壁の厚さおよび開口部の表面積は、回転可能なベースに関して十分な強度および剛性を提供するように選定され得る。回転可能なベースは、所定数の開口部を有するように構成され得、その結果、多孔性パッドおよびベースの組み合わせは、基板に対する設定供給圧力下で、所期の用途および適用の均一性(基板全体にわたるクリーニングの均一性、基板全体にわたるエッチングの均一性、基板全体にわたるコーティングの均一性)のために十分な流体の流れを提供するために用いられ得る。これらの要件は、異なる基板および工程に関して可変であってもよく、したがって、ベースに関する材料が選定され得る。ベースは、任意の化学的に不活性なポリマー材料、たとえば、CMPクリーニング工程などにおいて有用なポリマー、コポリマーおよび他の材料から構成されてもよい。
【0032】
CMPクリーニング工程などにおいて有用な化学的に不活性なポリマー材料は、回転可能なベースまたはブラシコアのために用いられ得る。これは、種々の熱可塑性ポリマー材料を含むことができる。いくつかの実施形態において、熱可塑性材料は、ポリオレフィンであってもよい。ポリオレフィンは、線状、分枝、環状、脂肪族、芳香族、置換または非置換であってもよい任意の重合オレフィンを指す。いくつかの実施形態において、ポリオレフィンは、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン(LDPE)などのポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリプロピレンコポリマー(PPCO)、ポリアロマー(エチレン−プロピレンコポリマーまたはPA)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリケトン(PK)、配向PETをはじめとするポリエチレンテレフタレート(PET)であってもよいが、これらに限定されるわけではない。いくつかの実施形態において、ポリオレフィンは、ポリプロピレンまたはポリプロピレンを含む混合物である。セラミック粒子またはカーボンファイバなどの充填剤を含む熱可塑性材料の複合材はまた、本発明の回転可能なベースの実施形態において用いられ得る。
【0033】
いくつかの実施形態において、回転可能なベースのために用いられるポリマーとしては、熱可塑性ポリマーに独立気泡構造を形成するために、発泡剤を混和するそれらの射出成形可能な熱可塑性材料を挙げてもよい。いくつかの実施形態において、発泡剤を含む熱可塑性材料は、ポリオレフィンであってもよく、他の実施形態において、発泡剤を含むポリオレフィンは、ポリプロピレンまたはポリプロピレンを含む混合物である。
【0034】
本発明において用いるための発泡剤は、任意の特定のタイプに限定されるわけではない。発泡剤は、樹脂の劣化または悪影響を及ぼすことなく、たとえば、樹脂における粒子の発散(shedding)またはイオン抽出物を増大することはない。有用な発泡剤の実施例としては、二酸化炭素、窒素、アルゴン、ネオン、ヘリウムおよび酸素などの無機気体およびクロロフルオロカーボンなどの有機気体またはこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。発泡剤は、回転可能なベースを製作するために用いられるポリマーまたは樹脂に独立気泡構造を提供する。フォーム状のポリマー材料は、物理的発泡剤を溶融ポリマーストリームに導入し、発泡剤をポリマーと混合し、混合物を図11における断面図に示した成形型などの成形型に射出成形することによって、生成され得る。核剤が、熱可塑性材料における気泡のサイズおよび均一性を制御するために用いられてもよい。
【0035】
本発明の実施形態において、発泡剤は、回転可能なベースまたはブラシコアの表面に対して表面粗さまたは表面模様を有する表面特徴部を提供することができ、回転可能なベースまたはブラシコアとブラシ材料を接合し、組み合うための表面積を増大することができる。これらの成形表面特徴部は、形状が不規則であってもよく、回転可能なベースの壁の内部に形成される独立気泡構造程度のサイズを有することができる。表面特徴部のサイズおよび形状は、発泡剤およびまたは核剤が、回転可能なベースを形成する際に用いられる状態を制御することによって改変され得る。
【0036】
いくつかの実施形態において、発泡剤は、ポリマー、たとえば、ポリプロピレンと混合した固体であってもよい。発泡剤は、約0.25重量%から約5重量%の量で混合されてもよく、いくつかの実施形態において、成形されるポリマーおよび混合物に関して、約1重量%から約2重量%の範囲であってもよい。発泡剤の量は、その長さに関して湾曲がほとんどないか、または全くないベースを提供するように選定され得る。
【0037】
いくつかの実施形態において、回転可能な成形ベースの湾曲の量は、ベースを平坦な基準表面に配置し、ベースの長さに沿ってベース表面と基準表面との間の距離における偏差を測定することによって決定され得る。いくつかの実施形態において、ベースの15インチ(38.1cm)にわたる偏差は、約0.04インチ(0.1cm)未満であり、いくつかの実施形態において、偏差は、約0.01インチ(0.025cm)未満である。いくつかの実施形態において、ベースが発泡剤を用いて形成される場合には、ベースの15インチ(38.1cm)にわたる偏差は、約0.04インチ(0.1cm)未満であり、いくつかの実施形態において、偏差は、約0.01インチ(0.025cm)未満である。
【0038】
本発明の実施形態は、ベースの面積当たり開口部の表面積の高い比を有し、射出成形工程または成形後機械加工工程において用いられる温度で安定である組み合わせられる多孔性パッドまたはブラシ用の回転可能なベースを提供する。いくつかの実施形態において、多孔性パッドまたはブラシは、これらの任意の組み合わせによって、開口部を通してベースと機械的に組み合わされるか、コアを通してベースと機械的に組み合わされるか、または回転可能なベースと機械的に組み合わされる。本発明の実施形態は、ベースの成形中またはベースの成形後、寸法公差の損失、ベースの直線性または寸法安定性の損失に耐える。本発明の実施形態は、成形中および成形後およびまたは成形後の仕上げ作業において、改善した直線性のほか、ねじり安定性またはねじれ安定性を呈する。本発明の実施形態は、機械加工されたブラシコアよりはるかに廉価に構成され得る。さらに、実施形態は、軽量かつ寸法的に安定な回転可能なベース部品であり、ベースが半導体ウェーハまたはフラットパネルディスプレイなどの基板をクリーニングする際の使用中に直線性、ねじり安定性またはねじれ安定性を呈する場合には、ベースにおける1つまたは複数の空隙と組み合わされる多孔性パッドを支持する。
【0039】
図2を参照すると、回転可能なベースまたはブラシコア200の断面斜視図に示される孔218は、回転可能なベースの第1の端部210から第2の端部222(開放されていても、閉鎖されていてもよい)まで一般に延在する長さを有し、内ベース表面214によって画成される中心中空品またはチャネルを指す。図2において部分的に示されているように、第1の端部210は、流体入口であってもよく、孔218の内側長さに沿ってコアピンロケータであってもよい第2の端部まで延在する回転可能なベースの内表面214によって画成される孔に通じている。本発明の実施形態における回転可能なベースのコアは、図5において特徴部512によって図示されているように、コアを形成するために、ブラシまたはスポンジ材料によって部分的または完全に充填されている孔である。回転可能なベースまたはブラシコアにおける開口部は、開口部226、230または234などの特徴部を指し、回転可能なベースの内表面214を回転可能なベース200の外表面228と流動的に相互に連結する。本発明のいくつかの実施形態において、回転可能なベースにおける開口部は、回転可能なベースの外周の約l/50より大きく、いくつかの実施形態において、約l/25より大きく、いくつかの実施形態において、約1/12より大きい回転可能なベースの外周に関する寸法を有することができる。より大きな開口部は、より小さな圧力低下を提供し、コアからブラシの外表面への液体の分散を増大する。いくつかの実施形態において、開口部は、回転可能なベースの外表面から内表面まで移行する先細りの形状を有することができる。この特徴部は、図4における開口部434に関する表面434aによって示され、図3における開口部334によっても示される。本発明の実施形態において、先細りの開口部334およびまっすぐな壁の開口部326の種々の組み合わせが、用いられ得る。334または434のような先細りの開口部は、未充填の壁のワッフル構造、スロットマトリックスまたはブラシコアの一端から他端まで伸びるチャネルに比べて、フォームまたはブラシ材料に関して改善した支持材を提供し得る。
【0040】
本発明の実施形態において、回転可能なベースまたはブラシコアにおける開口部は、多孔性ブラシ材料またはフォームによって充填される。充填された開口部は、重なるフォーム材料に対する支持材を提供し、フォームが開口チャネル、開口ワッフルなどの上にある場合には、他のブラシコアにおいて直面し得る弛みを防止する。本発明の実施形態において、開口部におけるフォームは、重なるフォームを支持する。回転可能なベースが、フォームコアを有する実施形態において、開口部およびコアにおけるフォームは、重なるブラシを支持することができる。回転可能なベースが外表面から内表面まで先細になっている開口部を有する実施形態において、テーパはさらに、重なるブラシを支持することができる。
【0041】
厚さWを有する回転可能なベースの壁の空隙容量は、回転可能なベースに関する圧力低下要件および流体分散要件に基づいて、可変であってもよい。いくつかの実施形態において、回転可能なベースの孔と流体連通している回転可能なベースの壁の開口部の空隙容量は、ベース容積の約6%から約40%の範囲であってもよい。他の実施形態において、回転可能なベースの壁の開口部の空隙容量は、ベースの容積の約8%から約30%の範囲であってもよく、さらに別の実施形態において、ベースの容積の約20%から約35%の範囲であってもよい。空隙容量は、ブラシまたはフォームの下にある回転可能なベースから除去される材料の容積を指し、回転可能なベースの空隙容量は、フォーム材料またはスポンジ材料によって充填され得る。
【0042】
回転可能なベースの孔と流体連通している回転可能なベースの表面における開口部は、パッドと接触しているベースの表面積全体の約6%から約40%の範囲であってもよい。他の実施形態において、開口部の表面積は、パッドと接触しているベースの表面積全体の約8%から約30%の範囲であってもよく、さらに別の実施形態において、パッドと接触しているベースの表面積全体の約20%から約35%の範囲であってもよい。たとえば、図9に示される実施形態において、開口部の表面積は、ブラシまたはスポンジ材料と接触している閉鎖された外表面928の約25%と見なす。図10に示される実施形態において、開口部の表面積は、閉鎖された外表面1028の約9%であってもよい。開口表面積の量が大きくなればなるほど、圧力低下が小さくなり、ベースのコアまたは孔から重なるフォームを通って基板表面への液体の分散がよりよくなる。開口部の表面積およびフォームの特性、たとえば多孔率を変更することによって、回転可能なベースの孔から基板への液体の流れが改変され得る。
【0043】
本発明の実施形態において、多孔性パッドまたはフォームと接触している表面における開口部のいくつかは、回転可能なベースの中心回転軸を中心に半径方向に位置決めされる。これらの開口部は、ベースの回転軸から広がる半径に沿って位置することができる軸を有する。ベースが成形される場合には、これらの開口部は、回転可能なベースを製作するために用いられる成形板の半径方向の分離軸に沿って位置する軸を有することができる。本発明の実施形態において多孔性パッドまたはフォームと接触している表面におけるほかの開口部は、半径方向に位置決めされていない。回転可能な成形ベースの場合には、これらの開口部は、成形板の半径方向の分離軸に対して実質的に平行な軸を有することができる。たとえば、図9における926および926aのような開口部は、半径方向に位置決めされ、930などの開口部は、半径方向に位置決めされない。別の実施例において、図3における326のような開口部は、半径方向に位置決めされ、330などの開口部は、半径方向に位置決めされない。回転可能なベースが2枚構成、およびいくつかの実施形態において、3枚以上を有する成形型から構成され得るのであれば、本発明の実施形態は、そのような開口部の任意の組み合わせを有することができる。孔に対して半径方向に位置決めされる開口部のみを有し、側面処置によって成形型から機械加工または成形されなければならないほかのブラシコアとは異なり、本発明の実施形態は、側面処置を必要としない成形型から構成され得る。
【0044】
回転可能なベースは、2つ以上の板を有する成形型の中心に心棒を配置し、成形型に発泡剤を任意に含む熱可塑性材料を射出することによって、形成され得る。ブラシまたはスポンジ材料が鋳造され、ベースと組み合わせられる場合には、成形型は、除去され、回転可能なベースまたはブラシコアが第2の成形工程において続いて用いられ得る。いくつかの実施形態において、回転可能なベースは、国際特許出願番号PCT/US2004/022350号(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載したように、成形型に配置され、フォームまたはスポンジは、回転可能なベースにおける開口部を充填するために用いられる。いくつかの実施形態において、回転可能なベースは、成形型に配置され、フォームブラシが、開口部の部分を充填するフォーム材料によって、回転可能なベースの外表面に鋳造される。いくつかの実施形態において、フォームまたはスポンジは、回転可能なベースの孔においてコアを形成し、回転可能なベースを有するフォームと組み合う。
【0045】
ワッフルを有するブラシコアにおいて、壁の構造は、穴を備えていないワッフルから孔まで穴を備えるワッフルを分離し、流体の流れを制限することができる。さらに、ワッフルが空であるために、重なるきわめて従順なブラシまたはフォームを均一に支持しなくてもよい。空である長さに沿ってチャネルを有するブラシコアはまた、使用中に圧縮されることになる可能性がある重なるきわめて従順なフォームを均一に支持しなくてもよく、ブラシコアのチャネルの長さに沿って液体の分散をさらに制限する。これらの従来技術の装置において、フォームまたはスポンジは、コアに通じる穴または突出部を占めるのではなく、穴の上部またはワッフルまたは外側ブラシコア表面の上に配置される。これらの従来技術のブラシコアにおいて、回転中、開口部は、ブラシコアの長さに沿って基板の上に位置決めされない可能性がある。本発明の回転可能なベースの実施形態は、ブラシコアの壁におけるワッフル構造またはコアの壁におけるチャネルまたはマトリックススロットの列がなくてもよい。本発明の実施形態は、すべての表面凹部または開口部で、孔から流体へのアクセスを提供し、大きな表面積の開口部のために、圧縮されたスポンジは、コアまたは孔から基板と接触しているスポンジ表面への液体の流れを十分に妨げることはない。さらに、コアがフォーム材料である本発明の実施形態において、内側フォームコアは、基板と接触する重なるフォームブラシのために開口部における支持材を提供することができる。
【0046】
コアまたはベースは、機械加工または成形され得る。一実施形態において、ベースは、単独の2個構成成形型から形成される。多孔性パッドは、回転可能なベースの上に配置され得る任意の材料であってもよい。いくつかの実施形態において、多孔性パッドは、ベースと組み合うように、ベースの上に成形される。いくつかの実施形態において、多孔性パッドは、回転可能なベースにおける1つまたは複数の開口部の中で鋳造され、多孔性パッドは、1つまたは複数のベース開口部の少なくとも一部と組み合っている。いくつかの実施形態において、多孔性パッドは、回転可能なベースの中でコアを形成する。
【0047】
ベースは、これらに限定されるわけではないが、チャネル、スロットまたは他の閉じた形状、たとえば、楕円形、矩形、多角形、丸みを帯びた矩形、楕円形、閉じたスプライン曲線、円弧およびこれらの組み合わせを含む任意の閉じた形状など(これらに限定されるわけではない)などの種々の開口部を含むか、または備えることができる。
【0048】
これらの開口部は、回転可能なベースの表面の周囲に位置決めされ、ベースの外表面からベースの壁を通ってベースの内表面まで延在することができる。開口部の形状は、側壁の角度のほか、ベースの内表面および外表面における開口部の形状を含み、開口部におけるパッドから処理されることになってきる基板までの流体の均一な流れを提供するように選定され得る。本発明の成形バージョンまたは機械加工バージョンにおいて、開口部は、開口部を形成するために用いることが可能な成形板の半径方向の分離軸に対して、略または実質的に平行な軸を中心にして表現される形状および壁の傾斜を有することができる。成形板の半径方向の分離軸は、成形板を本質的に二等分する。いくつかの成形の実施形態において、開口部は、その傾斜が2個構成成形型または2枚構成成形型から1つまたは複数の開口部を有する回転可能なベースの成形を可能にするように選定され得る形状および壁を有することができる。これらの傾斜のある壁に関する角度は、抜き勾配と呼ばれる場合がある。本発明の実施形態は、2枚の板を有する成形型を含み、いくつかの実施形態において、2つ以上の板を有する成形型を含み、成形型は、抜き勾配を有する1つまたは複数の開口部を備えた回転可能なベースを製作するためのピンを有する。開口部は、回転可能なベースの内側から回転可能なベースの外表面の上の多孔性パッドまでの液体の本質的に均一な流れ、場合によっては無制限の流れを提供する。
【0049】
本発明のいくつかの実施形態において、回転可能なベースは、回転可能なベースの種々の抜き勾配を形成することができる複数の開口部を含み、これらの開口部はそれぞれ、回転可能なベースを2つの半円筒形のシェルまたは部分に分割する平面のz軸に対して略または実質的に平行な軸を有する。平面は、回転可能なベースまたはブラシコアの回転軸を含む。回転可能なベースにおける第1の複数の開口部は、ベースの一方の半円筒形のシェル部分に沿って向けられ、第2の複数の穴は、ベースの第2の半円筒形のシェル部分に沿って向けられる。各半シェルにおける穴または開口部は、回転可能なベースの内表面または孔と回転可能なベースの外表面との間の流体連通を提供する。
【0050】
空隙容量は、ベースの長さまたは厚さを乗じた開口部の表面積である。いくつかの実施形態において、開口部の空隙容量は、開口部の表面積を最大にし、ベースの長さまたは厚さを最小限に抑えるように選定され、その全体にわたってまたはその中を通って流体が流れる多孔性パッド材料で任意に充填され得る。いくつかの実施形態において、ベースの壁の厚さ(W)は、ベースの壁によって占められる多孔性材料の量を最小限に抑えるように選定され得る。これは、回転可能なベースの開口表面積を最大にし、ベースと組み合う多孔性パッド全体にわたる流体の圧力低下を最小限に抑えるために用いられ得る。
【0051】
本発明の一実施形態は、回転可能なベースを形成するために用いられ得る1つまたは複数の板を有する成形型である。成形板は、1つまたは複数の成形ピンを有する内表面を備えることができ、成形ピンは、成形板を二等分する分離軸に対して実質的に平行な軸を有する。成形板は、駆動端、流体端、内表面および外表面を有する回転可能なベースを構成するために、成形型の中で結合され得、ベースの内表面および外表面は、成形ピンによって形成される1つまたは複数の開口部によって相互に連結される。開口部は、ベースの内表面からベースの外表面まで液体を分散する。
【0052】
本発明の実施形態は、成形、機械加工またはこれらの作業の組み合わせによって構成され得る。一般に、回転可能なベースの内表面と外表面との間の開口部は、開口部の1つまたは複数の群に分割され得、開口部の各群は、ベースの外ベース表面と回転軸によって描かれる円弧の中にある。群における開口部は、群に関する円弧を二等分する線に対して実質的に平行な軸を有する。円弧によって描かれる部分は、同一の角度または異なる角度を有することができる。ベースの円弧の表面における群に関する開口部は、回転可能なベースの該当する部分に関する円弧を二等分する線に対して実質的に平行な軸を有することができる。たとえば、図11に示される実施形態において、回転可能なベースにおける開口部は、2つの群に分割され得、各郡は、回転軸(1158および1158zの交点)に対して円弧を描く。開口部1130は、ベース1154の周囲に0°から180°の円弧によって描かれる群にある。開口部のこの群は、ベースに沿って0°から180°の円弧を二等分する線1158zに対して実質的に平行な軸を有する。開口部1126は、ベース1154の周囲に180°から360°の円弧によって描かれる別の群にある。開口部のこの群は、円に沿って180°から360°の円弧を二等分する線1158zに対して実質的に平行な軸を有する。別の非限定的な実施例において、回転可能なベースは、円弧によって包囲される開口部の3つの等しい群、たとえば、0°から120°の円弧、120°から240°の円弧および240°から360°の円弧に分割されることが可能である。第1の群における開口部は、60°で第1の円弧を二等分する線に対して実質的に平行な軸を有し、第2の円弧における開口部は、180°で第2の円弧を二等分する線に対して実質的に平行な軸を有し、第3の円弧における第3の群の開口部は、300°で第3の円弧を二等分する線に対して実質的に平行な軸を有するであろう。
【0053】
回転可能なベース用の成形型は、成形ピンが接触することができる孔を形成するために中心心棒を有することができる。成形ピンは、同一の形状または異なる形状を有することができる。成形型は、2つ以上の板を有することができ、成形型の各板は、成形ピンを有することができる。各成形板は、回転可能なベースまたはブラシコアの円筒形のシェルの一部を形成する。本発明の実施形態において、回転可能なベースの表面と孔との間に開口部を形成する成形板における成形ピンは、成形板を二等分し、成形板を互いから半径方向に分離することを可能にする線に沿って位置する軸に対して略または実質的に平行な軸を有する。これが、成形板の半径方向の分離軸である。成形板のピンは、成形板の半径方向の分離軸に対して実質的に平行な軸を有する。成形型の半型が回転可能なベースの断面を描く円に沿って0°および180°で互いに接触する2枚構成成形型の場合には、成形板を二等分し、成形板を互いから半径方向に分離することを可能にする軸は、90°および270°で円を通過する線に沿って略位置する。これは、成形板を二等分する半径方向の分離軸が、図11におけるz軸1158zに沿って位置する2枚構成成形型に関して、図11に示されている。各板に関する成形ピンは、このz軸または半径方向の分離軸に対して実質的に平行な軸を有する。成形板が回転可能なベース断面を描く円に沿って90°、210°および330°で互いに接触する3枚構成成形型の場合には、成形板を二等分し、3枚の成形板を互いから半径方向に分離することを可能にする半径方向の分離軸は、30°、150°および270°で円を通過する線に沿って略位置する。3枚の成形板のうちの1つに関して、成形ピンは、30°の成形板の半径方向の分離軸に対して実質的に平行なピン軸を有し、他の2つの成形板は、それぞれ150°および270°の成形板の半径方向の分離軸に対して実質的に平行なピン軸を有する。4枚またはそれ以上の板を有する成形型もまた、本発明の実施形態において同様に構成されて用いられることが可能である。熱可塑性材料の可撓性および成形ピン材料の可撓性に応じて、半径方向の分離軸に対して成形ピンの軸の平行な向きにおけるいくつかの変化量が存在し得る。いくつかの実施形態において、変化量は、平行から10°未満であってもよく、他の実施形態において、4°未満であり、さらに別の実施形態において、1°未満である。変化量が小さければ小さいほど、成形型の寿命が長く、回転可能なベースの流れの特性の再現性がよくなる。
【0054】
2枚構成成形型の場合には、回転可能なベースに関する成形型は、成形ピンが接触することができる中心心棒を有する。成形ピンは、同一の形状であってもよく、または異なる形状であってもよい。成形型の各側は、回転可能なベースまたはブラシコアの半円筒形のシェルを形成する。開口部を形成する各成形型におけるピンは、回転可能なベース用の成形型の2つの部分を分割または分離する平面のz軸に対して略または実質的に平行な軸を有する。平面は、回転可能なベースまたはブラシコアの回転軸を含む。成形ピンは、回転可能なベースの壁において、抜き勾配のある開口部および抜き勾配のない開口部を形成することができ、本発明の実施形態は、2個構成成形型を用いて回転可能なベースまたはブラシコアに構成され得る抜き勾配のある開口部および抜き勾配のない開口部の任意の組み合わせを含むことができる。開口部の軸は、2個構成成形型および熱可塑性材料から形成され得る。熱可塑性材料の可撓性および成形ピン材料の可撓性に応じて、z軸または半径方向の分離軸に対して成形ピンの軸の平行な向きにおけるいくつかの変化量が存在し得る。いくつかの実施形態において、変化量は、平行から10°未満であってもよく、他の実施形態において、4°未満であり、さらに別の実施形態において、1°未満である。変化量が小さければ小さいほど、成形型の寿命が長く、回転可能なベースの流れの特性の再現性がよくなる。
【0055】
開口部に関する抜き勾配は、回転可能なベースからの成形板の分離を容易にし、孔から処理される基板に流体を分散する。回転可能なベースの実施形態において形成され得る種々の抜き勾配(A、B、C)の実施例が、図7Aから図7Bに示されている。抜き勾配は、ベースにおける開口部の外表面に対して略接線を成す線に対して描かれてもよい。たとえば、TおよびTは、それぞれ回転可能なベースの開口部726および730に対して接線を成す線である。線P、PおよびPは、730または726のような開口部の壁に対して平行である。非限定的な抜き勾配Bは、線TおよびPに対して示され、B≠90°である。非限定的な抜き勾配Cは、線TおよびPに対して示され、C≠90°である。非限定的な抜き勾配Aは、線TおよびPに対して示され、抜き勾配Aは、約90°である。本発明の実施形態は、少なくとも1つの抜き勾配を有する開口部を含む。抜き勾配は、図3において種々の開口部によって図示されているように、回転可能なベースの周囲に沿って変化することができる。図7Aにおいて、線P、PおよびPは、直角で平面758と交差することが示されている。他の実施形態において、線P、PおよびPは、平行、非平行またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。図11におけるPなどの線が壁開口部に平行である場合には、90°以外の角度で平面1158と交差することができる。図7Aから図7Bまたは図11におけるものなどの開口部に関する軸は、図示されているように、平面758または平面1158に垂直である758aまたは1158zなどのz軸に対して本質的に平行に位置する。抜き勾配を有する開口部の1つの特徴は、これらの開口部が、図7Bにおいて開口部730の壁部分729によって図示されているように、回転可能なベース754の壁の厚さW未満である厚さを有する壁部分を有することができることである。薄い壁部分は、より大きな開口部を回転可能なベースの表面に形成することを可能にし、ベースを形成する材料に発泡剤を組み込むことにより、接合される部品および表面模様に剛性を与える。
【0056】
図11に示されているように、成形型780の一方の半型からの770および764などのピンは、回転可能なベース754の第1の半型に開口部を形成することができ、成形型784の第2の半型からの776などのピンは、回転可能なベース754の第2の半型に開口部を形成することができる。成形型の第1の半型および第2の半型の開口部は、整列されてもよく、ずらしてもよく、または互いからオフセットされてもよい。図1および図9は、円周に沿って1つまたは複数の形状を有する開口部を示しているが、開口部は、これらの図に限定されるわけではなく、同一であってもよく、または異なっていてもよい。
【0057】
本発明の実施形態における流れ均一性は、ベースに滑り込ませるか、または鋳造される多孔性パッドを有する装置の入口に流体を注ぎ、圧力を流体に印加することによって決定され得る。回転可能なベースは、水平方向に位置決めされ、ベースにおける開口部を通り、多孔性パッドを通って容器内に流れ込む流体を集めるために、容器がその下に等距離で配置され得る。複数の容器が、回転可能なベースの下に配置されてもよく、これは、ベースのサイズおよび行われる流量測定の分解能に応じて、変更することができる。ベースが開口部のないベースの流体取付部品または部分を含む場合には、容器の一部(subset)を用いて、ベースと組み合わされる多孔性パッドを通る流体の分散、均一性および流れの制限を決定してもよい。特に円筒形ベースの場合には、ベースは、回転され、円筒形の基準点に対して0°、90°、180°および270°などの種々の角度で測定を行うことができる。容器全体にわたる流量平均値および異なる位置に関する流量平均値が、決定され得る。本発明のいくつかの実施形態において、均一または本質的に均一な流体の流れのずれは、1つまたは複数の基準点または回転可能なベース全体にわたる点の一部で測定された平均流量の約±30%未満である。本発明のいくつかの実施形態において、均一または本質的に均一な流体の流れのずれは、1つまたは複数の基準点または回転可能なベース全体にわたる点の一部で測定された平均流量の約±20%未満である。
【0058】
本発明の実施形態は、ポリビニルアセタール系の材料であるベースにおける1つまたは複数の開口部と組み合う多孔性パッド、フォームまたはスポンジ材料について記載してきたが、本発明は、この材料に限定されるわけではない。本発明の実施形態において、開口部によって回転可能なベースに鋳造または成形され得るほかの一般的なフォーム材料またはスポンジ材料を用いることができる。フォーム材料またはスポンジ材料は、基板に対して液体を分散するように選択され、粒子状物質または他の抽出可能な汚染物が少ない。フォームまたはスポンジは、その容積全体にわたって分散され得るように、孔のサイズまたは孔のサイズ範囲を選択することができる。用いられてもよい種々のタイプのフォーム材料としては、ポリビニルアセタール、ポリウレタン、ポリイソシアネート、ポリスチレン、ポリオレフィンなどが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0059】
有利には、本発明の実施形態は、成形型から回転可能なベースを除去するために側面作用を必要としない成形型を用いて成形され得る。複数の板および側面作用を有する成形型は高価であり、本発明の実施形態を構成するために用いた成形型または本発明の実施形態を構成するために用いることが可能な成形型よりコストがかかる。本発明の回転可能な成形ベースの別の利点は、ベースの端部でのあまり均一でない流体の流れを生じる可能性があるコアの突出のない駆動取付部品および流体取付部品を構成することができることである。さらに、回転可能なベースにおける大きな開口部は、回転可能なベースにおける開口部を通るだけでなく、ブラシ形成成形型の種々の部分への粘性のフォーム形成前駆物質の混合物および試薬の流れおよび分散を容易にする。これは、均一な成形型の充填を提供し、空隙および不完全な充填に起因する廃棄を防止する。
【0060】
本発明の種々の態様は、以下の非限定的な実施例を参照して示される。
【0061】
実施例1
この実施例は、2個構成成形型から回転可能な成形ベースに鋳造される多孔性パッド(PVA)を通る液体の均等または本質的に均一な流れを示している。流れ均一性は、高い空隙容量を有する(実施例2、ベース1に記載)開口部を有する回転可能な成形ベースに鋳造される多孔性パッドを備えた装置の入口に流体を注ぎ、圧力を流体に印加することによって決定された。装置は、水平方向に位置決めされ、多孔性パッドおよび回転可能なベースを通り容器内に流れ込む流体を集めるために、容器が一定の距離で装置の下に配置された。
【0062】
以下の表1において、時間は秒単位であり、圧力はpsig単位であり、容器の相対位置は、装置に沿って(1から7)で与えられる。流体の流量は、室温で水に関してml/分単位で測定された。
【表1】

【0063】
試験の結果はまた、中心の5つの容器の点(位置2−6)に関して(圧力、平均、平均の標準偏差の割合を)計算するために用いられた。表におけるデータに関する計算結果は、それぞれ(0.52、96.8、5.4)、(0.42、95.2、8.10)、(0.61、95.2、17.2)、(0.60、99.2、13.8)、(1.42、118.1、18.1)、(1.40、121.9、25.9)および(1.04、107.5、18.6)であった。
【0064】
結果は、ベースの開口面積にわたる流体の流れに対する制限がほとんどないか、全くないことを示している。結果はまた、回転可能なベースにおける1つまたは複数の開口部が、回転可能なベースから多孔性パッドの外側まで流体の均一な分散を提供することを示している。回転可能な成形ベースにおける1つまたは複数の開口部は、回転可能なベースから多孔性パッドの外側まで流体の均一で制限のない分散を提供する。
【0065】
実施例2
この実施例は、種々の本発明の実施形態に関して計算された空隙容量を示している。
【表2】

【0066】
表2における結果は、約8%から30%の範囲の種々の回転可能なベースに関する推定空隙容量を示している。
【0067】
実施例3
この実施例は、多孔性パッドから回転可能なベースにおける流れの分散を示している。回転可能なベースは、コアに入り込む貫通穴および駆動取付部品および流体取付部品を有する。実施例2の方法を用いて、0.204インチの壁の厚さの場合には、この装置は、略計算された空隙容量の5%であった。
【表3】

【0068】
上記の表3における中心の5つの容器に関する平均を計算することは、それぞれ、2.02psi、1.15psiおよび0.5psiの液体の水圧に関して、132.7ml/分、123ml/分および104.2ml/分の流量平均値を与えた。中心の5つの容器に関する平均の割合としての標準偏差は、3つの圧力に関して25.7、26.3および25.9であった。
【0069】
実施例4
この実施例は、回転可能な成形ベース(図9に類似の実施形態)に鋳造される多孔性パッド(PVA)を通る液体の均等または本質的に均一な流れを示している。流れ均一性は、高い空隙容量を有する開口部を有するベースに鋳造される多孔性パッドを備えた装置の入口に流体を注ぎ、圧力を流体に印加することによって決定された。装置は、水平方向に位置決めされ、多孔性パッドおよび回転可能なベースを通り容器内に流れ込む流体を集めるために、6つの容器が一定の距離で装置の下に配置された。
【0070】
以下の表4において、時間は秒単位であり、液体の水圧はpsig単位であり、容器の相対位置は、装置に沿って(1から6)で与えられる。流体の流量は、室温で水に関してml/分単位で測定された。図9の実施形態に示されているように、ベース流体入口のフランジとベースの駆動端部分のフランジとの間のベース表面は、流体の流れを削減するか、または全くない結果となる。したがって、この実施例に関する流量データは、ベースに沿って位置決めされる4つの中心の収集容器に関して平均が取られた。以下の表の結果は、それぞれ1.63psi、1.52psi、3.37psiおよび3.76psiの圧力で、208ml/分、216ml/分、326ml/分および323ml/分のベースの開口位置(端点の収集容器の流れはない)にわたる平均流量を示している。平均流量の割合としての標準偏差は、約9%から約32%の範囲であった。
【表4】

【0071】
これらの結果は、開口部を有するベースの長さに沿って流れ抵抗がほとんどないことを示している。結果はまた、抜き勾配を有する開口部を備えた回転可能な成形ベースにおける1つまたは複数の開口部が、回転可能なベースから多孔性パッドの外側まで流体の均一な分散を提供することも示している。回転可能なベースにおける1つまたは複数の開口部は、回転可能なベースから多孔性パッドの外側まで流体の本質的に均一で制限のない分散を提供する。
【0072】
実施例5
この実施例は、1つまたは複数の開口部を有する機械加工による回転可能なベースに鋳造される多孔性パッド(PVA)を通る液体の均等または本質的に均一な流れを示している。流れ均一性は、高い空隙容量を有する開口部を有する機械加工されたベースに鋳造される多孔性パッドを備えた装置の入口に流体を注ぎ、圧力を流体に印加することによって決定された。装置は、水平方向に位置決めされ、多孔性パッドおよび回転可能なベースを通り容器内に流れ込む流体を集めるために、6つの容器が一定の距離で装置の下に配置された。
【0073】
試験の結果は、以下の表5にまとめられた。尚、時間は秒単位であり、圧力はpsig単位であり、容器の相対位置は、装置に沿って(1から6)で与えられる。流体の流量は、室温で水に関してml/分単位で測定された。この実施例で用いられた入口流体取付部品および穴のないベースの端部部分の考えられる効果のために、この実施例に関する流量データは、ベースに沿って位置決めされる4つの中心の収集容器に関して平均が取られた。以下の表の結果は、それぞれ1.4psi、1.42psiおよび1.38psiの圧力で、約236ml/分、221ml/分および188ml/分のベースの開口位置(端点の収集容器の流れはない)にわたる平均流量を示している。平均の割合としての流体の流量の標準偏差は、約13%から約20%の範囲であった。
【表5】

【0074】
これらの結果は、開口部を有するベースの長さに沿って流れ抵抗がほとんどないことを示している。
【0075】
したがって、特許請求の範囲の精神および範囲は、本明細書の中に含まれる説明および好ましいバージョンに限定されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の実施形態における回転可能なベースの斜視図である。
【図2】本発明の実施形態における回転可能なベースの長さに沿った斜視断面図である。
【図3】x−z平面およびy軸に沿って位置するベースの回転軸を示す本発明の実施形態におけるベースの断面の斜視図である。
【図4】回転可能なベースの実施形態の断面図である。
【図5】回転可能なベースと組み合う多孔性パッドを示す本発明の実施形態の長さに沿った斜視断面図である。
【図6】回転可能なベースの開口部に鋳造される多孔性パッドを示す回転可能なベースの長さに沿った点における回転可能なベースの長さに対して垂直に切り取った断面図であり、回転可能なベースは、2枚構成成形型から構成されてもよい。
【図7A】本発明の実施形態における回転可能なベース(回転可能なベースに鋳造される多孔性パッド)の長さに対して垂直に切り取った断面図を示しており、図は、2枚構成成形型から構成されるベースの態様をさらに示している。
【図7B】本発明の実施形態における回転可能なベース(回転可能なベースに鋳造される多孔性パッド)の長さに対して垂直に切り取った断面図を示しており、図は、2枚構成成形型から構成されるベースの態様をさらに示している。
【図8】壁の角度がほとんどないベースにおける1つまたは複数のスロットを有する本発明の実施形態を示しており、スロットは、矩形のほかの適切な形状であってもよい。
【図9】駆動端フランジおよびベース流体入口フランジからオフセットされた1つまたは複数の内部フランジを備えた本発明の実施形態を示している。
【図10】種々の流体入口取付部品が接続され得る開放流体入口端を有するように成形された本発明の実施形態を示している。
【図11】成形ピンがそれぞれ、接合される成形型の半型の間に位置決めされる平面のz軸に対して実質的に平行な軸を含む場合に、2枚構成成形型による回転可能なベースの成形を断面図において示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
独立気泡構造を有する熱可塑性材料の回転可能なベースを備える装置であって、前記回転可能なベースは、第1の端部、第2の端部、内表面および外表面を有し、ベースの内表面および外表面は、ベースの内表面からベースの外表面まで液体を分散する1つまたは複数の開口部によって相互に連結され、前記開口部およびベースは、2つ以上の成形板によって熱可塑性材料において形成され、前記成形板は、開口部を形成する1つまたは複数の成形ピンを有し、成形ピンは、各前記成形板の分離軸に対して実質的に平行な軸を有する、装置。
【請求項2】
回転可能なベースと組み合わされる多孔性パッドをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
ベースの1つまたは複数の開口部に鋳造され、ベースと組み合わされる多孔性パッドをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
ベースにおける開口部が、2つの成形板によって形成される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の端部における駆動端取付部品および前記第2の端部における流体入口取付部品をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
成形型を用いて発泡剤を含む成形可能な熱可塑性材料から回転可能なベースを成形することを含む方法であって、前記成形型は、1つまたは複数の成形板を有し、前記成形板は、回転可能なベースの表面に1つまたは複数の開口部を形成するために1つまたは複数の成形ピンを有し、前記回転可能なベースは、第1の端部、第2の端部、内表面および外表面を有し、ベースの内表面および外表面は、前記1つまたは複数の開口部によって相互に連結され、前記開口部は、回転可能なベースの内表面から回転可能なベースの外表面まで液体を分散し、前記成形ピンは、各前記成形板の分離軸に対して実質的に平行な軸を有する、方法。
【請求項7】
成形が、射出成形工程である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
1つまたは複数のベース開口部が、抜き勾配を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
1つまたは複数の板を有する成形型を備える装置であって、前記成形板は1つまたは複数の成形ピンを有する内表面を備え、前記成形ピンは、各前記成形板を二等分する分離軸に対して実質的に平行な軸を有し、前記成形板は成形型を形成するように組み合わせられ、第1の端部、第2の端部、内表面および外表面を有する回転可能なベースを構成し、ベースの内表面および外表面は、前記成形ピンによって形成される1つまたは複数の開口部によって相互に連結され、前記開口部は、ベースの内表面からベースの外表面まで液体を分散する、装置。
【請求項10】
基板を多孔性パッドからの液体と接触させることを含む方法であって、前記多孔性パッドは、熱可塑性材料から形成される回転可能なベースと組み合わされ、前記回転可能なベースは、駆動端、流体端、内表面および外表面を有し、ベースの内表面および外表面は、抜き勾配を有する1つまたは複数の開口部によって相互に連結され、抜き勾配を有する前記開口部は、ベースの内表面からベースの外表面まで液体を分散し、基板と接触する回転可能なベースと組み合わせられる多孔性パッドを回転する、方法。
【請求項11】
液体が、基板をコーティングする、請求項11に記載の方法。
【請求項12】
液体および回転可能なベースと組み合わせられる多孔性パッドが、基板から粒子を除去する、請求項12に記載の方法。
【請求項13】
熱可塑性材料からなる回転可能なベースを備える物品であって、前記回転可能なベースは、回転軸、外表面、内表面および孔を有し、前記孔は、回転可能なベースの第1の端部と第2の端部との間に延在し、回転可能なベースの第1の端部は、孔に通じる開口部を有し、孔は、回転可能なベースの内表面によって包囲され、前記回転可能なベースは、回転可能なベースの外表面と内表面との間の1つまたは複数の開口部を備え、回転可能なベースの外表面と内表面との間の開口部は、開口部の1つまたは複数の群に分割され得、開口部の各群は、外ベース表面およびベースの回転軸によって描かれる円弧の中に位置し、各群における開口部は、群に関して円弧を二等分する線に対して実質的に平行な軸を有する、物品。
【請求項14】
回転可能なベースにおける開口部が、フォームによって充填される、請求項13に記載の回転可能なベース。
【請求項15】
フォームが、回転可能なベースの孔の中にコアを形成する、請求項13に記載の回転可能なベース。
【請求項16】
フォームが、回転可能なベースと組み合わせられる、請求項13に記載の回転可能なベース。
【請求項17】
回転可能なベースが、独立気泡構造を有する成形熱可塑性材料である、請求項13に記載の回転可能なベース。
【請求項18】
独立気泡構造が、回転可能なベースに1つまたは複数の粗い表面を提供する、請求項17に記載の回転可能なベース。
【請求項19】
回転可能なベースが、熱可塑性材料を含む複合材によって2枚構成成形型から成形される、請求項13に記載の回転可能なベース。
【請求項20】
回転可能なベースが、熱可塑性材料および発泡剤を含む複合材によって2枚構成成形型から成形される、請求項13に記載の回転可能なベース。
【請求項21】
開口部のうちの1つまたは複数が、回転可能なベースの壁の厚さ未満の厚さを有する壁部分を有する、請求項13に記載の回転可能なベース。
【請求項22】
回転可能なベースの外表面と内表面との間の1つまたは複数の開口部の総表面積が、外表面の総表面積の6%から40%である、請求項13に記載の物品。
【請求項23】
回転可能なベースの外表面と内表面との間の1つまたは複数の開口部の総表面積が、外表面の総表面積の6%から40%である、請求項17に記載の物品。
【請求項24】
独立気泡構造を有する熱可塑性材料からなる回転可能なベースを備える装置であって、前記回転可能なベースは、駆動端、流体入口端、内表面および外表面を有し、ベースの内表面および外表面は、ベースの内表面からベースの外表面まで液体を分散する1つまたは複数の開口部によって相互に連結され、回転可能なベースの外表面と内表面との間の1つまたは複数の開口部の総表面積は、外表面の総表面積の6%から40%である、装置。
【請求項25】
回転可能なベースと組み合わされる多孔性パッドをさらに備える、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
ベースの1つまたは複数の開口部に鋳造され、ベースと組み合わされる多孔性パッドをさらに備える、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
1つまたは複数の開口部が、抜き勾配を含む、請求項24に記載の装置。
【請求項28】
駆動端取付部品および流体入口取付部品をさらに備える、請求項24に記載の装置。
【請求項29】
回転可能なベースの外表面と内表面との間の1つまたは複数の開口部の総表面積は、外表面の総表面積の20%から35%である、請求項24に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−518856(P2009−518856A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−544356(P2008−544356)
【出願日】平成18年11月21日(2006.11.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/045090
【国際公開番号】WO2007/067348
【国際公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(505307471)インテグリス・インコーポレーテッド (124)
【Fターム(参考)】