説明

多層のマイクロ波波形の印刷回路板及び方法

【課題】重量減少の要求を満たすために、頑丈な構造特徴を与える軽量のPCBアセンブリを提供する。
【解決手段】多層のマイクロ波用の波形の印刷回路板において、波形の印刷回路板100はレベル1のアセンブリ102、レベル2のアセンブリ104、レベル3のアセンブリ106を含んでいる。レベル1のアセンブリ102は1以上の開口、無線周波数(RF)フィード、電子コンポーネント、電力及び通信信号を含むことができる。レベル2のアセンブリ104はRFフィード、電子コンポーネント、電力及び通信信号を含むことができる。レベル3のアセンブリ106もRFフィード、電子コンポーネント、電力及び通信信号を含むことができる。第2のフレキシブルな層とを間に配置されている非導電性の接着層により結合し、第1の信号線を第2の信号線と電気的に結合するために第1の孔と第2の孔とを導電ペーストで充填するステップを含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信システムで使用するための印刷回路板に関する。特に本発明は多層のマイクロ波用の波形の印刷回路板及び印刷回路板を相互接続する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明はインテグレート・センサ・イズ・ストラクチャ(ISIS)プログラムのための国防総省国防高等研究事業局(DARPA)からの政府支援により、契約番号FA8750-06-C-0048で行われた。米国政府はこの発明においてある権利を有する。
【0003】
次世代の宇宙および航空機用のアンテナのような応用のための大面積で多機能のアクチブアレイは現在のアクチブアレイアーキテクチャおよび多層アクチブパネルアレイ開発により実現されることができるよりもさらに軽量で廉価でコンフォーマルである必要がある。これらの宇宙及び航空機用アンテナはマイクロサテライトおよび成層圏航空機のようなプラットフォームを含むレーダ及び通信システムで使用されることができる。
【0004】
より薄く軽量の多層混合信号印刷回路板(PCB)パネル集積モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)およびデジタル集積回路ならびにパワーコンポーネントへの傾向は航空機およびマイクロ衛星のようなこれらの将来のプラットフォームにおける設置の要求によりさらに促進されている。航空機の二次構造の部分であるように十分なパネル強度を維持しながらそこに位置されるこれらのパネルおよび装置の重量を最小化することは重要な設計配慮である。多層混合信号パネル用の通常のPCB構造は非常に複雑で重い可能性があるため重量減少の要求を満たすことができない。重量減少の要求を満たすためにいくつかの試みが行われている。例えば通常のPCB構造では、回路層は通常、結合接着膜のフルシートにより共に積層され、これはパネルの重量に対して大きく影響する。したがって、頑丈な構造特徴を与える軽量のPCBアセンブリの必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
本発明の特徴は多層のマイクロ波用の波形印刷回路板に関する。1実施形態では、本発明は波形の印刷回路板のコンポーネントを相互接続する方法に関し、それらのコンポーネントはその表面上に第1の信号線を有する第1のフレキシブルな層と、その表面上に第2の信号線を有する第2のフレキシブルな層とを含んでいる。この方法は第1のフレキシブルな層に少なくとも1つの第1の孔を形成し、第2のフレキシブルな層上に導電パッドを形成し、非導電性の接着層に少なくとも1つの第2の孔を形成し、少なくとも1つの第2の孔と少なくとも1つの第1の孔と導電パッドとを整列し、第1のフレキシブルな層と第2のフレキシブルな層とを間に配置されている非導電性の接着層により結合し、第1の信号線を第2の信号線と電気的に結合するために少なくとも1つの第1の孔と少なくとも1つの第2の孔とを導電ペーストで充填するステップを含んでいる。
【0006】
別の実施形態では、本発明は波形の印刷回路案用の相互接続アセンブリに関し、その相互接続アセンブリは、その表面上に第1の信号線を有し、第1の孔を具備している第1のフレキシブルな層と、その表面上に第2の信号線を有し、導電パッドを含んでいる第2のフレキシブルな層と、第2の孔を有し、第1のフレキシブルな層と前記第2のフレキシブルな層との間に配置され、それらと結合されている非導電性接着層とを含んでおり、第1の孔、第2の孔、導電パッドは第1の孔と第2の孔が第3の孔を含むように整列されており、さらに、相互接続アセンブリは、第1の信号線と第2の信号線とを電気的に結合するために第3の孔内に配置されている導電ペーストを含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の1実施形態による波形の印刷回路板の側面図である。
【図2】本発明の1実施形態による2層の波形の印刷回路板の分解斜視図である。
【図3】図2の2層の波形の印刷回路板の斜視図である。
【図4】本発明の1実施形態による図2の2層の波形の印刷回路板の分解斜視図である。
【図5】図4の2層の波形の印刷回路板の斜視図である。
【図6】本発明の1実施形態による異なる幅を有する複数の波形の印刷回路板の斜視図である。
【図7】本発明の1実施形態による波形の印刷回路板の折り曲げられたフレックス層と平坦なフレックス層との間の相互接続のクローズアップ図と、マイクロストリップ伝送線の3つの線を含んでいる前記クローズアップ図の相互接続の平面図と、前記クローズアップ図の平坦なフレックス層の反転した断面図である。
【図8】本発明の1実施形態による間に位置される接着層を有する折り曲げられたフレックス層と平坦なフレックス層の相互接続の分解断面図と、そのセクション11−11に沿った相互接続の分解断面図である。
【図9】平坦なフレックス層及び接着層を通して相互接続の折り曲げられたフレックス層に位置される導体パッドまで延在する貫通孔を示す図8の相互接続の断面図である。
【図10】平坦なフレックス層及び接着層を通して相互接続の折り曲げられたフレックス層に位置される導体パッドまで延在する3つの貫通孔を示すセクションA−Aに沿って取られた図8の相互接続の断面図である。
【図11】導電ペーストが貫通孔に挿入された後の図9の相互接続図である。
【図12】導電ペーストが3つの貫通孔に挿入された後の図10の相互接続図である。
【図13】本発明の1実施形態による波形の印刷回路板を組み立てるためのプロセスのフローチャートである。
【図14】本発明の1実施形態による波形の印刷回路板を組み立てるためのプロセスの組立て図である。
【図15】本発明の1実施形態による波形の印刷回路板を組み立てるための別のプロセスの組立て図である。
【図16】本発明の1実施形態による波形の印刷回路板を形成するためのプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照すると、波形の印刷回路板(PCB)のコンポーネントを相互接続するシステムおよび方法の実施形態が示されている。複数の実施形態では、波形のPCBは表面上に第1の信号線を有する第1のフレキシブルな層と、表面上に第2の信号線を有する第2のフレキシブルな層とを含んでいる。第1と第2の層の間に相互接続を形成する方法の実施形態は、第1のフレキシブルな層に第1の孔を形成し、第2のフレキシブルな層上に導電パッドを形成し、第1の層と第2の層との間に配置される非導電性の接着層に第2の孔を形成し、第2の孔を第1の孔及び導電パッドと整列させ、第1のフレキシブルな層と第2のフレキシブルな層を結合し、第1の信号線を第2の信号線と電気的に結合するために第1の孔と第2の孔とを導電ペーストで充填するステップを含むことができる。
【0009】
幾つかの実施形態では、第1の層は対応する非導電性の接着層中の貫通孔と第2の層上の多数のパッドと整列される多数の貫通孔を含んでいる。例えば1実施形態では、第1の層は非導電接着層中の3つの貫通孔と第2の層上の3つのパッドとに整列される3つの貫通孔を含んでいる。1実施形態では、第1の層は平坦なフレキシブル回路層であり、第2の層は折り曲げられたフレキシブル回路層である。層は共に波状の回路板構造を形成できる。別の実施形態では、第1の層は折り曲げられたフレキシブル回路層であり、第2のソフトウェアは平坦なフレキシブル回路層である。幾つかの実施形態では、波状のPCBは3以上の層を含むことができる。多数の実施形態では、相互接続は第1および第2の層の表面上の多数の位置で形成される。
【0010】
特定の理論に制限されないが、設計者は適切な湾曲を有するアーチが所定の空間をつなぐための最強の方法であることを多年にわたって知っている。ここで説明されている波状のPCBの実施形態はこれらが波状の媒体のアーチを含んでいるときに同じ原理を組み込む。これらのアーチはひだとして知られており、接着剤によりライナーボードへ固定されるとき、これらは全ての方向からの屈曲及び圧力に耐える。波状のファイバボードまたはその組み合わされたボードは2つの主要なコンポーネント、即ちライナーボードと媒体を有する。両者はダンボール応用(例えば箱)用のコンテナボードと呼ばれる特別な種類の重い紙から作られる。ライナーボードは平坦な仕上げであり媒体に接着する。媒体はリニア間の波形のひだを有する紙である。
【0011】
波形製造プロセスは2つの平滑なシート間にひだの1つの層を有する箱を製造するために最も普通に使用される。組合されたボードのピースがその端部に置かれるとき、アーチは剛性なコラムを形成し、大きな重量を支持することができる。圧力がボードの側面に与えられるとき、ひだ間のスペースはコンテナの内容者を保護するためのクッションとして作用する。ひだはまた絶縁体としての役目も行い、突然の温度変化から内部の製品を保護する。同時に、垂直のライナーボードはより大きな強度を与え、損傷からひだを保護する。ひだには幾つかの標準的な形状またはひだプロフィールがある。
【0012】
多層の波形印刷回路板の実施形態は平滑なシート間に交互のアーチ層を組合せで構成されるフレキシブルな回路板材料から作られることができる。幾つかの実施形態では、波形のPCBはマイクロ波および/または混合された信号設計として使用される。波形は重量と価格が重要な要素である航空機またはマイクロサテライトのような空中プラットフォームに使用されるマイクロ波多チップ混合信号電子パネルの、非常に耐性があり多用途で経済的で軽重量のアセンブリを生成するため多層の印刷フレックス回路板の製造に適用される。マイクロ波、デジタルおよび電力集積回路(IC)には標準的なフリップチップ表面取付け技術を使用して図1に示されているような層および折り曲げの上部またはその間に再流動可能なはんだペーストが取り付けられることができる。マイクロ波、デジタル及び電力信号トレースはひだを付けられたフレックス層に沿って経路を定められることができる。特定の応用の所望の重量、コンポーネント密度、パネル強度に基づいて、有効な波形層のタイプ及び組合せは多数存在し、それぞれ異なるひだサイズと厚さを有する。ウエハパターンのようなこれらの形成された層は強化された構造、経路設定のフレキシブル性及び機能性を提供できる。
【0013】
図1は本発明の1実施形態による波形の印刷回路板100の側面図である。幾つかの実施形態では、波形PCBはレーダまたは通信システムのためのアクチブアレイアンテナと共に使用されることができる。波形の印刷回路板100はレベル1のアセンブリ102、レベル2のアセンブリ104、レベル3のアセンブリ106を含んでいる。レベル1のアセンブリ102は1以上の開口、無線周波数(RF)フィード、電子コンポーネント、電力及び通信信号を含むことができる。レベル2のアセンブリ104はRFフィード、電子コンポーネント、電力及び通信信号を含むことができる。レベル3のアセンブリ106もRFフィード、電子コンポーネント、電力及び通信信号を含むことができる。多数のアセンブリレベルを有する印刷回路板の1例は米国特許第7,525,498号明細書に記載され、この内容全体はここで参考文献とされている。
【0014】
図2は本発明の1実施形態による2層の波形印刷回路板200の分解斜視図である。波形印刷回路板200は上部の平坦なフレキシブルな層208、第1の折り曲げられたまたはひだのフレキシブルな層210、中間の平坦なフレキシブルな層212、第2の折り曲げられたまたはひだのフレキシブルな層214、底部の平坦なフレキシブルな層216とを含んでいる。他の実施形態では、波形PCBは3以上のひだの層と4以上の平坦な層を含むことができる。
【0015】
図2に示されている実施形態では、第1又は上部のひだ層210のひだは第2又は下部のひだ層214のひだと同じ方向で延在している。しかし別の他の実施形態として上部のひだ層と下部のひだ層のひだは異なる方向で延在することができる。1実施形態では、上部のひだ層のひだは下部のひだ層のひだに垂直な方向で延在し、その逆も可能である。別の実施形態では、付加的なひだ層が含まれ、各ひだ層のひだは同じ方向又は異なる方向で延在することができる。図2に示されている実施形態では、ひだ層はひだに対して特定の重量及び幅を有する。他の実施形態では、ひだ層はひだに対して他の高さ及び幅を有することができる。
【0016】
図3は図2の2つの層の波形の回路板200の斜視図である。
【0017】
図4は本発明の1実施形態による図2の2つの層の波形の印刷回路板200の分解斜視図である。2つの層PCB200は、第2のひだのフレキシブルな層215のひだが第1のひだのフレキシブルな層210のひだに垂直な方向で延在することを除いて、図2に示されている実施形態の全て同じコンポーネントを含んでいる。
【0018】
図5は図4の2つの層の波形の印刷回路板の斜視図である。
【0019】
図6は本発明の1実施形態による異なる幅を有する複数の波形の印刷回路板の斜視図である。本発明の波形の印刷回路板の実施形態は図6で示されているように幾つかの標準的な形状またはひだプロフィール(A、B、C、E、F等)を有するひだを含むことができる。ひだAは最初に展開され最大のひだプロフィールの1つである。ひだBが次ぎのひだであり、かなり小さい。ひだCが後続し、寸法がAとBの間である。ひだEはひだBよりも小さく、ひだFはさらに小さい。これらの5つのプロフィールに加えて、ここで挙げたよりもさらに大きいか小さい新たなひだプロフィールがさらに特定化されたボード用に生成されることができる。通常、大きいひだプロフィールはより大きな垂直圧縮強度および緩衝作用を示す。小さいひだプロフィールは強化された構造能力を与える。異なるひだプロフィールは組み合わせられたボードの1ピースで組合せられることができる。例えば3つの壁ボードでは、中間の1層がひだAであり、他の2つの層がひだCであってもよい。このようなひだプロフィールの混合は設計者が特定の応用の要求に適するように組合されたボードの圧縮強度、緩衝強度、全愛的な厚さを操作することを可能にする。
【0020】
図7は本発明の1実施形態による波形の印刷回路板の折り曲げられたフレックス層310と平坦なフレックス層312との間の相互接続300のクローズアップを示す図である。相互接続300はさらに折り曲げられたフレックス層310と平坦なフレックス層312との間に配置される誘電接着層311またはスペーサを含んでいる。RF通信信号313は接着層311の方向に導かれ、その層を通って平坦なフレックス層312に沿って、その後折り曲げられたフレックス層310に沿って通過する。図7では、平坦なフレックス層312はRF通信信号313を通過させるためのマイクロストリップ伝送線またはマイクロストリップラインとして構成される。このようにして平坦な層312は平坦な層312の下部表面に沿って配置された信号導体315と平坦な層312の上部層に沿って配置された接地平面導体317とを有する。図7では、折り曲げられたフレックス層310もRF通信信号313を通過するためのマイクロストリップ伝送線またはマイクロストリップラインとして構成される。このようにして平坦な層310は折り曲げられた層310の下部表面に沿って配置された信号導体319またはマイクロストリップラインと、平坦な層310の上部表面に沿って配置された接地平面導体321とを有する。
【0021】
図7に示されている実施形態では、RF通信信号313は信号導体315を介して右から左へ平坦な層312の下部に沿って通過し、相互接続を介して折り曲げられた層310へ転移し、信号導体319を介して折り曲げられた層310の下部に沿って継続する。他の実施形態では、RF通信信号313は平坦な層及び折り曲げられた層に沿って他の適切な通路をたどることができる。1実施形態では、誘電体接着層は3.5の誘電定数を有することができる。他の実施形態では誘電体接着層は他の適切な誘電定数値を有することができる。図7に示されている実施形態では、折り曲げられたフレックス層と平坦なフレックス層はマイクロストリップライン伝送線として構成されている。他の実施形態では、折り曲げられたフレックス層と平坦なフレックス層は他の適切なタイプの伝送線を支持するように構成されることができる。
【0022】
図7のAには本発明の1実施形態によるマイクロストリップ伝送線の信号線を接続するための3つのワイヤ相互接続を示している前記クローズアップ図の相互接続300の部分の平面図が示されている。3つのワイヤ相互接続はRF信号の中間線相互接続323と、関連される接地平面信号の2つの外線相互接続325と327を含んでいる。
【0023】
図7のBには本発明の1実施形態による前記クローズアップ図の平坦なフレックス層312の断面反転図である。平坦なフレックス層312は平坦な層312の1表面上の信号導体トレース315と、平坦な層312の対向面に配置されている接地平面317とを含んでいるマイクロストリップ伝送線として構成され、両表面は誘電体層329により分離されている。他の実施形態では誘電体層は他の適切な誘電定数値を有することができる。
【0024】
図8は、本発明の1実施形態による間に位置される接着層411を有する折り曲げられたフレックス層410と平坦なフレックス層412の相互接続400の分解された断面図である。図8の右側に示されている図は図8のセクション11−11に沿った相互接続400の断面図である。
【0025】
相互接続が組み立てられるとき、RF通信信号は接着層411の方向でその層を通して平坦なフレックス層412に沿って、その後折り曲げられたフレックス層410に沿って通過でき、その逆も可能である。折り曲げられたフレックス層410はRF通信信号を通過するためのマイクロストリップ伝送線またはマイクロストリップラインとして構成される。このようにして、平坦な層410は折り曲げられた層410の下部表面に沿って配置された信号導体419またはマイクロストリップラインと、平坦な層410の上部層に沿って配置された接地平面導体421とを有する。
【0026】
相互接続400を形成するために、折り曲げられた層410はさらに導電パッド434a、434b、434c、接地平面貫通孔440を含んでいる。導電パッド434aはRF通信信号の通路を与えるために使用され、導電パッド434b、434cは貫通孔440を介して設置平面信号の通路を与えるために使用される。相互接続400を形成するために、接着層411はそれぞれRF通信及び接地信号のための層の幅を通して延在する貫通孔432a、432b、432cを含んでいる。
【0027】
平坦なフレックス層412はまたRF通信信号を通過するためのマイクロストリップ伝送線又はマイクロストリップラインとして構成される。このようにして平坦な層412は平坦な層412の下部表面に沿って配置された信号導体415と平坦な層412の上部層に沿って配置された接地平面導体417とを有している。相互接続400を形成するために、平坦な層412はさらにそれぞれRF通信及び接地信号のための貫通孔436a、436b、436cを含んでいる。導電パッドは回路トレースとの電気接触を行うために上部接地平面層417と下部RF信号層415の両者上の貫通孔436a、436b、436cを囲んでいる。貫通孔貫通孔436a、436b、436c及び包囲する導電パッドはそれぞれRF通信及び接地信号のための通路を与える。多くの実施形態では、ここで述べた貫通孔はめっきされた貫通孔である。
【0028】
図9は平坦なフレックス層412及び接着層411を通して相互接続の折り曲げられたフレックス層410上に位置される導体パッド434aまで延在する貫通孔を示す図8の相互接続400の断面図である。接着層の貫通孔432aと平坦なフレックス層の貫通孔436aは両者の層を通して折り曲げられたフレックス層410に位置される導電パッド434aまで延在する貫通孔433aを形成するように整列される。
【0029】
図10は平坦なフレックス層412及び接着層411の両者を通って相互接続の折り曲げられたフレックス層410に位置される導体パッド(434a、434b、434c)まで延在する3つの貫通孔(433a、433b、433c)を示すセクションA−Aに沿った図8の相互接続400の断面図である。
【0030】
図11は導電ペースト422が貫通孔433a中に挿入された後の図9の相互接続図である。幾つかの実施形態では導電ペーストも接着特性を有している。
【0031】
図12は導電ペースト442が3つの貫通孔(433a、433b、433c)中に挿入された後の図10の相互接続図である。導電ペーストはRF通信及び接地信号のための電気的な通路を完成し、相互接続のための付加的な構造的支持を与える。
【0032】
図13は本発明の1実施形態による波形の印刷回路板を組み立てるプロセスのフローチャートである。このプロセス500は波形の印刷回路のコンポーネントを取付けるために使用されることができる相互接続を生成するための異なるパスを示している。1実施形態ではプロセス500は下部のフレックス回路の開孔内に配置される導電性充填材を使用してフレキシブルな回路の取付けを行い、これは下部のフレックス回路上の導体と上部のフレックス回路上の導体との間に電気的な相互接続を形成する。
【0033】
プロセスは最初に下部のフレックス回路の上部表面上の予め選択された位置に孔及び環状リングを有する下部のフレキシブルな回路又はフレックス回路を設計及び製造する(501)。プロセスはさらに下部のフレックス回路の取付け位置に対応する上部フレックス回路の下部表面上の予め選択された取付け位置に導電パッドを有する上部のフレキシブルな回路を設計及び製造する(502)。ブロック502に続いて、プロセスは多数のサブプロセスを使用してフレックス回路を機械的に取付けることができる。第1のサブプロセス(実線の矢印のパス)では、プロセスは整列し(506)フレックス回路を融着する(507)。整列は孔がパッドと一致するように上部及び下部のフレックス回路を整列させる処理を含むことができる。第2のサブプロセス(破線の矢印のパス(2))では、プロセスは上部および/または下部フレックス回路上に非導電性のペーストを分配する(505)。プロセスはその後フレックス回路を整列し(506)、熱と圧力を使用して共にフレックス回路の共通の平坦な領域を結合する(508)。
【0034】
第3のサブプロセス(破線の矢印のパス(1))では、プロセスは電気的接続を位置付けることを目的とする箇所の非導電性膜の接着剤に孔を予め切込む(503)。プロセスはその後下部および/または上部のフレックス層に非導電性の接着剤を整列し(504)これをその位置に付着する。プロセスはその後フレックス回路を整列し(506)、熱と圧力を使用して共にフレックス回路の共通の平坦な領域を結合する(508)。上部及び下部のフレックス回路が取付けられると、プロセスは孔により生成された領域を充填し、それによって下部のフレックス回路を上部のフレックス回路のパッドに取付けるために導電性の接着ペーストを孔へ分配する(509)。プロセスはその後導電性の接着ペーストを硬化する(510)。
【0035】
1実施形態では、プロセスは任意の順序で動作のシーケンスを行うことができる。別の実施形態では、プロセスは1以上の動作をスキップできる。他の実施形態では、1以上の動作が同時に行われる。幾つかの実施形態では、付加的な動作が行われることができる。
【0036】
1実施形態では、上部のフレックス回路は折り曲げられたフレックス回路/層であることができ、下部のフレックス回路は平坦な回路/層であることができる。このような場合に、下部/平坦なフレックス回路は貫通孔を含み、上部/折り曲げられたフレックス回路はパッドを含む。別の実施形態では、上部フレックス回路は平坦なフレックス回路/層であることができ、下部フレックス回路は折り曲げられたフレックス回路/層であることができる。このような場合、下部/折り曲げられたフレックス回路は貫通孔を含み、上部/平坦なフレックス回路はパッドを含む。
【0037】
図13に示されているプロセスでは、プロセスは時には単一の孔またはパッドを参照している。しかしながらプロセスは通常多数の孔及びパッドの使用に関する。
【0038】
図14の(a)−(c)は本発明の1実施形態による波形の印刷回路板の相互接続を組み立てるためのプロセスの組立て図である。図14の(a)−(c)に示されている実施形態では、上部フレックス回路は折り曲げられており、下部フレックス回路は平坦である。図14の(a)は結合前の相互接続の分解された断面アセンブリ図を示している。図14の(b)は導電ペーストの挿入前の結合された相互接続アセンブリの断面図を示している。図14の(c)は孔が導電ペーストで充填された後の結合された相互接続アセンブリの断面図を示している。幾つかの実施形態では、導電ペーストは接着特性を有している。
【0039】
図15の(a)−(c)は本発明の1実施形態による波形の印刷回路板の相互接続を組み立てるためのプロセスの組立て図である。図15の(a)−(c)に示されている実施形態では、上部フレックス回路は平坦であり、下部フレックス回路は折り曲げられている。図15の(a)は結合前の相互接続の分解された断面アセンブリを示している。図15の(b)は導電ペースの挿入前の結合された相互接続アセンブリの断面図を示している。図15の(c)は孔が導電ペーストで充填された後の結合された相互接続アセンブリの断面図を示している。幾つかの実施形態では、導電ペーストは接着特性を有している。
【0040】
図16は本発明の1実施形態による波形の印刷回路板の相互接続を形成するためのプロセス600のフローチャートである。多くの実施形態では、波形PCBは表面上に第1の信号線を有する第1のフレキシブルな層と、表面上に第2の信号線を有する第2のフレキシブルな層とを含んでいる、プロセスは第1のフレキシブルな層に少なくとも1つの第1の孔を形成する(602)ことにより開始する。多くの実施形態では、第1の孔は第1の層の第1の信号線に結合されるめっきされた貫通孔である。プロセスはその後第2のフレキシブルな層上に導電パッドを形成する(604)。幾つかの実施形態では、導電パッドは第2の信号線に結合される。プロセスはその後、少なくとも1つの第2の孔を非導電性の接着層中に形成する(606)。プロセスはその後第2の孔を第1の孔及び導電パッドと整列させる(608)。プロセスはその後第1のフレキシブルな層と第2のフレキシブルな層を2つの層の間に位置される接着層により結合する(610)。プロセスは第1の孔と第2の孔を導電性の接着ペーストで充填し(612)、第1及び第2の信号線を結合して完了する。
【0041】
1実施形態では、第1のフレキシブルな層は折り曲げられたフレックス回路であり、第2のフレキシブルな層は平坦なフレックス回路である。別の実施形態では、第1のフレキシブルな層は平坦なフレックス回路であり、第2のフレキシブルな層は折り曲げられたフレックス回路である。
【0042】
1実施形態では、プロセスは任意の順序で動作のシーケンスを行うことができる。別の実施形態では、プロセスは1以上の動作をスキップできる。他の実施形態では、1以上の動作が同時に行われる。幾つかの実施形態では、付加的な動作が行われることができる。
【0043】
1実施形態では、結合は融着結合プロセスにより実現される。別の実施形態では、結合は熱及び圧力の両者を使用して第1のフレキシブルな層と第2のフレキシブルな層の共通の平坦な領域を共に結合することにより実現される。幾つかの実施形態では結合プロセスは非導電性の接着膜を第1のフレキシブルな層および/または第2のフレキシブルな層へ付加することにより実現される。他の実施形態では、結合プロセスは非導電性のペーストを第1のフレキシブルな層および/または第2のフレキシブルな層へ付加することにより実現される。
【0044】
前述の説明は本発明の多くの特別な実施形態を含んでいるが、これらは本発明の技術的範囲を限定するものではなく、その特別な実施形態の例として解釈されるべきである。したがって本発明の技術的範囲は示されている実施形態によってではなく特許請求の範囲およびそれらの等価物により決定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
波形の印刷回路板のコンポーネントを相互接続する方法において、コンポーネントは表面上に第1の信号線を有する第1のフレキシブルな層と、表面上に第2の信号線を有する第2のフレキシブルな層とを具備し、前記方法は、
前記第1のフレキシブルな層に少なくとも1つの第1の孔を形成し、
前記第2のフレキシブルな層上に導電パッドを形成し、
非導電性の接着層に少なくとも1つの第2の孔を形成し、
前記少なくとも1つの第2の孔を前記少なくとも1つの第1の孔および前記導電パッドと整列させ、
前記第1のフレキシブルな層と前記第2のフレキシブルな層とを間に配置されている前記非導電性の接着層により結合し、
前記第1の信号線を前記第2の信号線と電気的に結合するために前記少なくとも1つの第1の孔と前記少なくとも1つの第2の孔とを導電ペーストで充填するステップを含んでいる方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第1の孔は、
前記第1の信号線のための第1の貫通孔と、
第1の接地平面線用の第2の貫通孔と、
第2の接地平面線用の第3の貫通孔とを含み、
前記少なくとも1つの第2の孔は、
前記第2の信号線のための第4の貫通孔と、
第3の接地平面線用の第5の貫通孔と、
第4の接地平面線用の第6の貫通孔とを含み、
前記導電ペーストによる前記少なくとも1つの第1の孔と前記少なくとも1つの第2の孔の充填は、前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔と前記第3の貫通孔と、前記第4の貫通孔と、前記第5の貫通孔と、前記第6の貫通孔を前記導電ペーストで充填する処理を含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記導電ペーストは前記第1のフレキシブルな層の接地平面を前記第2のフレキシブルな層の接地平面と電気的に結合する請求項1記載の方法。
【請求項4】
さらに、前記第1のフレキシブルな層と前記第2のフレキシブルな層とを結合するのに先立って非導電性の接着層を前記第2のフレキシブルな層へ付加する処理を含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項5】
さらに、前記導電ペーストを硬化する処理を含んでいる請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記波形の印刷回路板の前記コンポーネントはさらに第3のフレキシブルな層と第4のフレキシブルな層とを具備している請求項1記載の方法。
【請求項7】
波形の印刷回路板の相互接続アセンブリにおいて、
表面上に第1の信号線を有し、第1の孔を具備している第1のフレキシブルな層と、
表面上に第2の信号線を有し、導電パッドを備えている第2のフレキシブルな層と、
第2の孔を有し、前記第1のフレキシブルな層と前記第2のフレキシブルな層との間に配置され、それらと結合されている非導電性接着層とを具備し、前記第1の孔と、前記第2の孔と、前記導電パッドとは前記第1の孔と前記第2の孔が第3の孔を具備するように整列されており、さらに、
前記第1の信号線と前記第2の信号線とを電気的に結合するために前記第3の孔内に配置されている導電ペーストを具備している相互接続アセンブリ。
【請求項8】
前記第1のフレキシブルな層は折り曲げられたフレキシブルな層であり、前記第2のフレキシブルな層は平坦なフレキシブルな層である請求項7記載の相互接続アセンブリ。
【請求項9】
前記第1のフレキシブルな層は平坦なフレキシブルな層であり、前記第2のフレキシブルな層は折り曲げられたフレキシブルな層である請求項7記載の相互接続アセンブリ。
【請求項10】
前記第1の孔は前記第1の信号線用の第1の貫通孔を具備し、
前記第1のフレキシブルな層はさらに、
前記第1のフレキシブルな層の接地平面と結合するための第2の貫通孔と、
前記第1のフレキシブルな層の接地平面を結合するための第3の貫通孔とを具備し、
前記第2の孔は第2の信号線用の第4の貫通孔を具備し、
前記第2のフレキシブルな層はさらに、
前記第2のフレキシブルな層の接地平面と結合するための第5の貫通孔と、
前記第2のフレキシブルな層の接地平面と結合するための第6の貫通孔とを具備している請求項7記載の相互接続アセンブリ。
【請求項11】
前記導電ペーストは導電性接着剤ペーストである請求項7記載の相互接続アセンブリ。
【請求項12】
さらに、前記第2のフレキシブルな層上に配置された非導電性接着剤の層を具備している請求項7記載の相互接続アセンブリ。
【請求項13】
さらに、第3のフレキシブルな層および第4のフレキシブルな層を具備している請求項7記載の相互接続アセンブリ。
【請求項14】
前記第3のフレキシブルな層は折り曲げられたフレキシブルな層であり、前記第4のフレキシブルな層は平坦なフレキシブルな層である請求項13記載の相互接続アセンブリ。
【請求項15】
前記第1のフレキシブルな層は平坦なフレキシブルな層であり、前記第2のフレキシブルな層は折り曲げられたフレキシブルな層であり、
前記第3のフレキシブルな層は平坦なフレキシブルな層であり、前記第4のフレキシブルな層は折り曲げられたフレキシブルな層であり、
前記第3の平坦なフレキシブルな層は前記第2の折り曲げられたフレキシブルな層と前記第4の折り曲げられたフレキシブルな層との間に結合され、
前記第2の折り曲げられたフレキシブルな層のひだは第1の方向で延在し、
前記第4の折り曲げられたフレキシブルな層のひだは第2の方向で延在し、
前記第1の方向及び前記第2の方向は同じではなく異なっている請求項13記載の相互接続アセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−35401(P2011−35401A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−171363(P2010−171363)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(503455363)レイセオン カンパニー (244)
【Fターム(参考)】