説明

大量の栄養補給剤の負の副作用なしに、環境ストレスの作用に対抗し、免疫を改善し、活動力を改善し、一方でビタミンおよび無機質の欠乏に対処するための、マルチビタミン/無機質配合物

健康状態を最適化し、活動力および外見を改善し、環境ストレスの作用を軽減し、ヒトの免疫を改善、助成、補助し、限定ではないがたとえば感冒感染症の発症、持続時間および重症度を低減するのに最も有効であるように設計された、栄養補給剤およびその使用方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001] 成人に起きる栄養欠乏は多数あり、地理的状況および個々の社会経済的状態に応じて異なる。そのような欠乏は高齢者と比較して20〜50歳の成人にはより少ないけれども、これらの欠乏は米国などの先進国においてすら実際に起きる。個々の貧困や栄養知識および健康教育の欠如が問題を複雑にしている。20〜50歳の成人では貧困以外の要因も栄養欠乏をもたらす可能性がある。多くの成人がきわめて多忙な生活を送っており、バランスのとれた食事を摂っていない。このライフスタイルによってしばしば、食事、特に朝食を抜き、アンバランスなランチを摂ることになる。若干の市販食品は数種類の栄養素が強化されているが、これは系統的な強化ではなく、欠乏の原因が残る。さらに、呼吸器感染症など成人に一般的な疾患および感染症、ならびに女性の月経などの生理的状態が、栄養欠乏のリスクを増悪させる。
【0002】
[0002] 成人用の栄養補給剤が市販されているが、それらの補給剤に含有される栄養素の量は一般に任意であり、科学的または実験的根拠に欠ける。ビタミンおよび無機質製剤は一般に、各ビタミンおよび/または無機質のいずれかを供給する“完全性”に注目した全般的な栄養補給剤として投与され、個々のライフスタイルに基づく食事および栄養上の特定の要求に対処するように特別に配合されてはいない。
【0003】
[0003] 20歳以上の男性および女性のうち高い割合がビタミンおよび/または無機質の食事要求量を満たしていない。NHANES 1999-2000研究によれば、20歳以上の女性のうち23%以上がナイアシンの食事要求量を満たしておらず、20歳を以上の女性のうち25%以上が鉄の食事要求量を満たしていない。全体として、食事のビタミンレベルが最適以下である率がきわめて高い(Flood et al., J. Natl. Cancer Inst. 2000; 92:1706)。食事によるビタミンの摂取が乏しいことがこの率の主な理由であることには変わりはないが、多くのビタミンが他の要因、たとえばホルモンレベルの変化、閉経、老化、アルコール摂取、喫煙、遺伝的特質、環境要因、およびある種の処方医薬の摂取のため欠乏する可能性がある。JAMA中の最近の報文は、“ビタミンを補給することがすべての成人にとって賢明であると思われる”と結論している(Fletcher et al., JAMA 2002, 287(23):3127)。したがって、ビタミンおよび無機質の日常的な補給が求められている。
【0004】
[0004] 微量栄養素は食物中に少量または痕跡量存在する元素または化合物であり、食物中にみられるビタミン、無機質、または他の元素および化合物を含み、それらの多くについては推奨1日許容量(RDA)がまだ定められていない。多量栄養素は、栄養素およびカロリーを供給する炭水化物、脂肪およびタンパク質からなり、大部分は食物および食事を摂ることにより摂取される。ある微量栄養素、たとえばカルシウム、ナトリウム、カリウム、塩化物およびリンは比較的多量に摂取されるが、他の多く、たとえば鉄、ヨウ素および亜鉛は少量摂取される。ビタミン、たとえばB12、および葉酸、ならびに無機質、たとえばセレンは、きわめて少量または痕跡量摂取される。人体は人体に必須である多くの化合物を合成しないので、これらの特定のビタミンおよび無機質は2つの供給源、すなわち食物および補給剤から得ることができるにすぎない。
【0005】
[0005] すべての栄養素の主な供給源は食物である。しかし、大部分の人々は食物摂取による必須微量栄養素のRDAを満たしていない。したがって、ビタミンおよび無機質の補給は医学的および健康上の許容基準を満たすための認められた方法となった。
【0006】
[0006] これらの最適以下のビタミンレベルに対処する試みにおいて、多様な栄養補給剤が一般に入手できようになった。ごく一般的に、これらのビタミンおよび無機質補給用配合物は、特定の消費者の利益を実現するための重要成分または補給に何ら注目することなく、それぞれの食事成分がRDAの100パーセントであるように開発されている。
【0007】
[0007] 別法として、ある人々およびビタミン製剤は大量ビタミン療法によって極限まで栄養補給を行なう。大量ビタミン療法は、RDAよりかなり多量の、しばしば200%、300%など過剰レベルのビタミンの使用である。しかし、大量のビタミンおよび/または無機質は有害な作用をもつ可能性がある。きわめて大量の特定のビタミン、たとえばビタミンA、C、DおよびB6の投与がビタミン毒性および他の重篤な健康予後をもたらす可能性があることは当業者に認識されている。ビタミン毒性は、ある者が大量のビタミンを摂取することにより副作用としての症状を発現する状態である。ビタミン過剰症またはビタミン中毒とも呼ばれるビタミン毒性は、ビタミン補給剤の普及のため先進国でより一般的になりつつある。毒性を生じるのに必要なビタミンの量および生じる具体的な症状は多様である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】NHANES 1999-2000
【非特許文献2】Flood et al., J. Natl. Cancer Inst. 2000; 92:1706
【非特許文献3】Fletcher et al., JAMA 2002, 287(23):3127
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
[0008] したがって発明者らは、大量栄養補給剤の負の副作用なしに、環境ストレスの作用に対抗し、免疫を改善し、活動力(energy)を改善し、一方でビタミンおよび栄養素の欠乏に対処するための、特別に配合した配合物を提供することを目的とした。本発明の組成物は、大量ビタミン療法を用いずに特定の効能を得るためのバランスのとれた処方である。
【0010】
[0009] したがって、ライフスタイル要因および一般的な不適切な食事パターンによる疾患の予防ならびに栄養の損失および欠乏に対する防御に必要な適切な摂取を確実にする適正量の適正な微量栄養素を供給する栄養補給剤が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
[0010] 本発明によれば、18〜50歳の消費者のための、ライフスタイル要因および一般的な不適切な食事パターンによる疾患の予防ならびに栄養の損失および欠乏に対する防御に必要な微量栄養素の適切な摂取を確実にする適正量の適正な微量栄養素を供給する栄養補給剤が提供される。
【0012】
[0011] 1態様において、本発明は、その必要があるヒト対象において活動力を改善するための方法および栄養補給剤を提供し、これは(1)有効量のビタミンB1、有効量のビタミンB2、有効量のナイアシン、有効量のビタミンB6、有効量のビオチン、および有効量のパントテン酸を含み;(2)その際、ビオチン対ビタミンB1の重量比は1:20〜1:25であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は1:25〜1:30であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は1:310〜1:330であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は1:30〜1:35であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は1:110〜1:130であり;(b)その際、ヒト対象の活動力が改善される。
【0013】
[0012] 他の態様において、本発明は、ヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するための方法および栄養補給剤を提供し、これは(a)有効量のビタミンE、ビタミンCおよびセレンを含み;(b)その際、セレン対ビタミンEの重量パーセント比は約1:450〜約1:550であり、セレン対ビタミンCの比は約1:3000〜約1:3500であり、(c)その際、栄養補給剤は、環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するために適用される。
【0014】
[0013] 本発明の他の態様において、ヒト対象において活動力を改善するための栄養補給剤であって、(a)推奨1日許容量の約125%〜約130%のビタミンB1;(b)推奨1日許容量の約120〜約130%のビタミンB2;(c)推奨1日許容量の約120〜約130%のナイアシン;(d)推奨1日許容量の約130〜約150%のビタミンB6;(e)推奨1日許容量の約120〜約130%のビオチン;(f)推奨1日許容量の約120〜約130%のパントテン酸を含み、(e)ヒト対象の活動力を改善するために適用される栄養補給剤が提供される。
【0015】
[0014] 本発明の他の態様において、ヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するための栄養補給剤であって、(a)推奨1日許容量の約120〜約130%のビタミンE、(b)推奨1日許容量の約120〜約130%のビタミンC、(c)約20〜約40mcgのセレンを含み;(d)ヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するために適用される栄養補給剤が提供される。
【0016】
[0015] 本発明のさらに他の態様において、ヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善し、感冒感染症の持続時間を短縮するための方法であって、(a)有効量のビタミンE、ビタミンCおよびセレンを含み;(b)その際、セレン対ビタミンEの比は約1:500であり、セレン対ビタミンCの比は約1:3333;である栄養補給剤を投与し、(c)その際、感冒感染症の持続時間および頻度が低減する方法が提供される。
【0017】
[0016] 本発明のさらに他の態様において、環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善し、感冒の持続時間及び頻度を減少させるための栄養補給剤であって、(a)有効量のビタミンE、ビタミンCおよびセレンを含み;(b)その際、セレン対ビタミンEの重量パーセント比は約1:500であり、セレン対ビタミンCの重量パーセント比は約1:3333である;前記栄養補給剤が提供される。
【0018】
[0017] 本発明のさらに他の態様において、その必要があるヒト対象において活動力を改善するための方法であって、(a)(1)有効量のビタミンB1、有効量のビタミンB2、有効量のナイアシン、有効量のビタミンB6、有効量のビオチン、および有効量のパントテン酸を含み;(2)その際、ビオチン対ビタミンB1の重量比は約1:22であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は約1:28であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は約1:320であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は約1:32であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は約1:120である;栄養補給剤を投与し;(b)その際、ヒト対象の活動力が改善される方法が提供される。
【0019】
[0018] 本発明のさらに他の態様において、その必要があるヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、活動力および免疫を改善するための栄養補給剤であって、(a)有効量のビタミンB1、有効量のビタミンB2、有効量のナイアシン、有効量のビタミンB6、有効量のパントテン酸、有効量のビタミンE、有効量のビタミンCおよび有効量のセレンを含み;(b)その際、ビオチン対ビタミンB1の重量比は1:20〜1:25であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は1:20〜1:25であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は1:310〜1:330であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は1:30〜1:35であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は1:110〜1:130であり;セレン対ビタミンEの重量比は約1:450〜約1:550であり;セレン対ビタミンCの重量比は約1:3000〜約1:3500であり;そして、(c)環境ストレスの作用を軽減し、活動力および免疫を改善するために適用される栄養補給剤が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[0019] 年齢に合わせた標的を定めた本発明の栄養補給剤は、食物による日常の摂取量を補うためだけでなく、特定の健康上の有益性を支援して日常の食事に栄養補給し、かつ生命力、健康状態および健全性を確実にするために、18歳以上のヒト対象に特に有用である。本明細書に記載した組成物および方法は、18〜50歳の成人に投与するためのものである。大量ビタミン療法を用いることなく、活動力を改善し、免疫を改善し、および/または環境ストレスに対して防御することができる栄養補給剤は、現在市販されていない。本発明の栄養補給剤は、身体が日常的に失なうビタミンおよび無機質を再貯留するように、また倦怠および疲労に対抗しかつ消費者の全般的な健全性に寄与する最適機能性のために身体が必要とする全範囲の栄養素を身体に供給するように、設計されている。
【0021】
[0020] 本発明の栄養補給剤は、ヒト対象の特定の栄養要求に対処するために独自に配合されている。より具体的には、調整した比率および量の特定の栄養組成物を用いて、18〜50歳の消費者において環境ストレスが人体に及ぼす作用を軽減し、これにより免疫系を強化し、および/または活動力を改善することができると本発明者らは考える。本明細書に記載する方法および栄養補給剤によれば、彼らは従来そのような効果を達成する好ましい方法であった大量ビタミン療法を用いることなくこれらの目標/効果を達成できると本発明者らは考える。
【0022】
[0021] 1態様において、本発明の栄養補給剤を用いてヒト対象の活動力を改善または増強することができる。本明細書中で用いる“活動力の改善”および“活動力の増強”には、身体強度の改善、生命力の改善、疲労および眠気の軽減、エネルギー産生のための酸素輸送の改善;身体持久力およびスタミナの増強が含まれる。本発明の組成物は、人体のエネルギーを解放して消費者の健康状態および生命力を維持し、したがって消費者の活動力を改善および/または増強することができると考えられる。活動力を改善および/または増強する本発明の組成物は、運動など身体ストレス期間の栄養支援として使用できる。
【0023】
[0022] 活動力を改善する本発明の栄養補給剤は、有効量のビタミンB1、有効量のビタミンB2、有効量のナイアシン、有効量のビタミンB6、有効量のビオチン、および有効量のパントテン酸を含み;その際、ビオチン対ビタミンB1の重量比は1:20〜1:25であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は1:25〜1:30であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は1:310〜1:330であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は1:30〜1:35であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は1:110〜1:130であり;その際、ヒト対象の活動力が改善および/または増強される。他の態様において、ビオチン対ビタミンB1の重量比は約1:22であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は約1:28であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は約1:320であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は約1:32であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は約1:120である。
【0024】
[0023] ビタミンB1はチアミンとも呼ばれ、チアゾール環とピリマジン環がメチレン橋により連結した水溶性物質であり、体内で約15日の生物学的半減期をもつ。チアミンは神経機能および炭水化物代謝に必須であり、医薬的に許容できるビタミンB1化合物の形で投与される。本明細書中で用いる“医薬的に許容できる”ものは、不都合な副作用、たとえば刺激、毒性およびアレルギー反応なしに、ヒトに使用するのに適した成分である。医薬的に許容できる有用なビタミンB1化合物にはチアミン塩化物塩酸塩および一硝酸チアミンが含まれるが、これらに限定されない。好ましい態様において、ビタミンB1の有効量は約0.5から約2mg/日までである。よりさらに好ましい態様において、ビタミンB1の有効量は約1.4mg/日である。
【0025】
[0024] ビタミンB2はリボフラビンとも呼ばれ、多数の代謝経路における酸化−還元反応および呼吸鎖によるエネルギー産生に関与する。1態様において、ビタミンB2の有効量は約1から約2mg/日まで;最も好ましくは約1.75mg/日である。
【0026】
[0025] ナイアシンは細胞呼吸に必要であり、エネルギーの放出、ならびに炭水化物、脂肪およびタンパク質の代謝、適正な循環、および健康な皮膚、神経系の機能性、ならびに胆汁および胃液の正常な分泌を補助する。それは性ホルモンの合成、統合失調症その他の精神病の処置、ならびに記憶増強剤に用いられる。医薬用量で投与されるナイアシンは血中コレステロールプロフィールを改善し、身体から有機毒素、たとえばある種の殺虫剤を排除するために用いられている。1態様において、ナイアシンの有効量は約15から約30mg/日まで、最も好ましくは約20mg/日である。
【0027】
[0026] ビタミンB6またはピリドキシンは、人体においてRNAおよびDNAの産生ならびに他の多数の生物学的反応に関与する。ビタミンB6の代謝活性形態であるリン酸ピリドキサールは、多量栄養素の代謝、神経伝達物質の合成、ヒスタミンの合成、ヘモグロビンの合成および機能、ならびに遺伝子発現の多くの面に関与する。医薬的に許容できる有用なビタミンB6化合物には下記のものが含まれるが、これらに限定されない:ピリドキシン、ピリドキサールおよびピリドキサミン、またはその塩類:これには塩酸ピリドキシンが含まれるが、これに限定されない。リン酸エステル誘導体であるリン酸ピリドキサールは、一般に多数の反応の補酵素として使われ、脱カルボキシル、アミノ基転移、ラセミ化、脱離、置換、およびベータ基相互変換反応の促進を補助することができる。ピリドキシンの過剰投与は、自己受容神経など特定の神経の一時的な死を引き起こす可能性があり;自己受容性感覚の喪失について一般的である肉体離脱感覚を引き起こす。この状態は補給を停止すると元に戻る。したがって、好ましい態様において、ビタミンB6の有効量は約1から約3mg/日まで;最も好ましくは約2mg/日である。
【0028】
[0027] ビオチンは炭水化物、タンパク質および脂肪の代謝に必要であり、健康な皮膚および毛髪に必要である。本発明の好ましい態様において、ビオチンの有効量は約50〜約70mcg/日であり、よりさらに好ましくは、ビオチンの有効量は約62.5mcg/日である。
【0029】
[0028] パントテン酸はビタミンB5とも呼ばれ、生命の維持に必要な水溶性ビタミンである。パントテン酸は補酵素−A(CoA)の形成に必要であり、炭水化物、タンパク質および脂肪の代謝および合成に重要である。パントテン酸の誘導体であるパントテノールはこのビタミンのより安定な形態であり、綜合ビタミン補給剤中のビタミン源としてしばしば用いられる。このビタミンの他の一般的な補給形態はパントテン酸カルシウムである。パントテン酸カルシウムは塩として消化管内でパントテン酸より安定であってより良好に吸収されるので、しばしば補給食中に用いられる。500〜1200mg/日の大量のパントテン酸は総血清コレステロール、LDLコレステロールおよびトリグリセリドを減少させることが示され、それはHDLコレステロールを増加させることができる。2g/日の量のパントテン酸カルシウムは、リウマチ性関節炎患者における早朝硬直の持続時間、能力障害の程度、および痛みの重症度を低減することができる。好ましい形態のパントテン酸はパントテン酸カルシウムである。1態様において、パントテン酸の有効量は約5〜約10mg/日;最も好ましくは約7.5mg/日である。
【0030】
[0029] 大量ビタミン療法は、現在では特定の疾患または疾病状態を予防および/または治療するために用いられている方法である。伝統的に、大量ビタミン療法はそのような成分のRDAよりはるかに多量の微量栄養素を伴う。本明細書中で用いる大量とは、その微量栄養素のRDAの200%を超える用量の微量栄養素を意味するものとする。したがって本発明者らの意図は、大量療法を用いずに特定の効能(活動力を改善し、環境ストレスを軽減し、これにより免疫を増強する)に使用するための栄養補給剤を作り出すことであった。したがって本発明の栄養補給剤は、そのような大量療法にしばしば付随する潜在的なビタミン毒性その他の有害な副作用を避けられると考えられる。
【0031】
[0030] 多様な微量栄養素をRDAより多量または同量含有するそのような栄養補給剤の配合に際して本発明者らが考慮しなければならなかった他の要因は、多量すぎるため摂取や錠剤もしくはカプレットへの圧縮ができないかまたは複数回投与が必要になる組成物を調製することなしに、食事によるそれらの成分の摂取を適切に補給するのに十分な量のビタミンおよび/または無機質の取込みが可能なことである。
【0032】
[0031] 微量栄養素をRDAより多量または同量含有するそのような栄養補給剤を配合する際、これらの量および/または加工上の拘束のため、これらの成分を他の微量栄養素(RDAと同等または未満であってすら)と組み合わせるのが不可能な可能性がある。本発明の栄養補給剤は、RDAより多量または同量の成分を含有するにもかかわらず、複数回投与で投与する必要なしに容易に嚥下できる錠剤、カプセル剤および他の投与剤形として容易に配合できる。
【0033】
[0032] 1態様において、ヒト対象において活動力を改善するための栄養補給剤および方法が提供され、これは(a)RDAの約125%〜約130%のビタミンB1;(b)RDAの約120〜約130%のビタミンB2;(c)RDAの約120〜約130%のナイアシン;(d)RDAの約130〜約150%のビタミンB6;(e)RDAの約120〜約130%のビオチン;(f)RDAの約120〜約130%のパントテン酸を含み、ヒト対象の活動力を改善するために使用できる。より好ましくは,栄養補給剤はRDAの約127%のビタミンB1;(b)RDAの約125%のビタミンB2;(c)RDAの約125%のナイアシン;(d)RDAの約143%のビタミンB6;(e)RDAの約125%のビオチン;(f)RDAの約125%のパントテン酸を含む。
【0034】
[0033] RDAは、食事によるそのような微量栄養素の適切な摂取を確実にするためにヒトがその日常の食事の一部として摂取するのに必要な微量栄養素の適量であると考えられる基準セットである。科学および栄養における考えの変更を反映するために、数年毎にRDAは見直し、訂正および更新される。本明細書中で用いるRDA値の表記はすべて、下記に基づいて引用された:Directives Commission Directive 2008/100/EC, 改定Council Directive 90/496/EECを含む。
【0035】
[0034] 大部分の人々は、食物摂取による必須微量栄養素のRDAを満たしていない。したがって、ビタミンおよび無機質の補給は医学的および健康上の許容された基準を満たす認められた方法となった。本発明の別態様においては、本明細書に記載する活動力配合物に追加の微量栄養素を取り込ませることができる。たとえば、追加の微量栄養素には、下記のものが含まれるが、これらに限定されない:ビタミンA、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンC、カロテノイド:ベータカロテンおよびルテインを含む、カルシウム、ビタミンK、葉酸、リン、塩化物、クロム、ヨウ素、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、カリウム、セレン、銅および亜鉛;これらはすべて、活動力を改善および/または増強する本発明組成物に場合により添加できる微量栄養素の例である。
【0036】
[0035] 他の態様において、本発明は、その必要があるヒト対象において活動力を改善するための方法を含む。1態様においては、その必要があるヒト対象において活動力を改善するための方法であって、(a)(1)有効量のビタミンB1、有効量のビタミンB2、有効量のナイアシン、有効量のビタミンB6、有効量のビオチン、および有効量のパントテン酸を含み;(2)その際、ビオチン対ビタミンB1の重量比は1:20〜1:25であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は1:25〜1:30であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は1:310〜1:330であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は1:30〜1:35であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は1:110〜1:130である;栄養補給剤を投与し;(b)その際、ヒト対象の活動力が改善される方法が提供される。他の態様において、ビオチン対ビタミンB1の重量比は約1:22であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は約1:28であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は約1:320であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は約1:32であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は約1:120である。
【0037】
[0036] 本発明の他の観点は、その必要があるヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、これにより免疫を改善するための栄養補給剤および方法であり、(1)有効量のビタミンE、ビタミンCおよびセレンを含み;(2)その際、セレン対ビタミンEの重量比は約1:450〜約1:550であり、セレン対ビタミンCの重量比は約1:3000〜約1:3500である。さらに、セレンは約20から約40mcgまで;より好ましくは約30mcgの量で存在する。
【0038】
[0037] 本発明者らはさらに、特定の比率および/または量の、ある組合わせの重要な微量栄養素が、免疫系を調節および増強するために重要な抗酸化物質のレベルを高めて人体の防御システムを維持することにより、免疫を改善できると考える。免疫系の重要な構成要素には、皮膚および粘膜、毛様体、リゾチーム、補体タンパク質、食細胞、ナチュラルキラー細胞、t−細胞およびサイトカイン、ならびに種々の抗体、より具体的には5つのIgアイソタイプが含まれる。これらの免疫系に作用を及ぼす可能性をもつ多数の要因があり、これには遺伝的特質、投薬、外科処置、食事および栄養状態、身体運動、環境温度および体温、環境ストレス、ならびに環境汚染が含まれるが、これらに限定されない。本明細書中で用いる環境ストレスの作用には、フリーラジカルにより起きる損傷;酸化的ストレスにより起きる細胞および組織の損傷;ならびに他の刺激物質、たとえば煙、太陽および汚染物質が含まれるが、これらに限定されない。環境ストレスおよび免疫に対する本発明の栄養補給剤は、自然の細胞修復プロセスを支持し、環境汚染および太陽光線により起きる身体に対するストレスからの防御を提供することにより、環境ストレスの作用を軽減すると考えられる。何らかの理論により拘束されたくはないが、環境ストレスの作用を軽減することによりヒト対象の免疫を相乗的に改善できると本発明者らは考える。本明細書中で用いる“増強した免疫”および/または“改善された免疫”には下記が含まれるが、これらに限定されない:年間または月間の細菌および/またはウイルス感染回数がより少ない;そのような細菌性および/またはウイルス性感染症からの回復時間が短縮または縮小し、および/または重症度が軽減し、および/またはそれらに関連するかあるいはそれから生じる副作用がより少ない;ならびに生活の質が全般的に向上および/または改善する。そのような細菌性および/またはウイルス性感染症には、当業者に既知の細菌性および/またはウイルス性病原体により起きる感冒、インフルエンザ、呼吸器感染症、アレルギー、および他の感染症が含まれるが、これらに限定されない。
【0039】
[0038] 好ましい態様において、環境ストレスを軽減し、免疫を増強する栄養補給剤および方法は、(a)有効量のビタミンE、ビタミンCおよびセレンを含み;(b)その際、セレン対ビタミンEの重量比は約1:500であり、セレン対ビタミンCの比は約1:3333である。さらに、好ましい態様においてセレンは約30mcgの量で存在する。
【0040】
[0039] ビタミンEは脂溶性ビタミンであり、すべての細胞の代謝に関与する抗酸化性ビタミンである。それは体細胞内でビタミンAおよび必須脂肪酸を酸化から保護し、身体組織の破壊を阻止する。ビタミンEは、アルファ−トコフェロール、ベータ−トコフェロール、ガンマ−トコフェロールおよびデルタ−トコフェロールを含む、一群の関連物質の総称である。さらに、これら4種類の化合物はそれぞれ、天然形である“d”形、および合成形である“d1”形をもつ。好ましくは、本発明の栄養補給剤において、ビタミンEは天然形である。好ましい態様において、栄養補給剤は約10〜約20mg;最も好ましくは約15mgのビタミンEを含む。
【0041】
[0040] ビタミンCはアスコルビン酸としても知られ、水溶性の抗酸化性ビタミンである。それは、骨、軟骨、筋肉および血管に構造を与えるタンパク質であるコラーゲンの形成に重要である。ビタミンCは鉄の吸収をも助成し、また毛細血管、骨および歯の維持を補助する。水溶性抗酸化物質として、ビタミンCは水性ペルオキシラジカルが脂質に損傷を与える可能性がある前にこれらの破壊物質を捕捉するユニークな立場にある。それは、脂溶性抗酸化物質であるビタミンE、および酵素グルタチオンペルオキシダーゼと一緒に作動して、フリーラジカル連鎖反応を停止させる。
【0042】
[0041] ビタミンCは、感染性障害および多くのタイプの癌を含めた多様な疾患に対する身体の抵抗力を増強することができる。それは、抗体ならびに免疫系細胞、たとえば食細胞および好中球の活性を刺激することにより、免疫系を増強および保護する。ビタミンCは多様な他の生化学的機能に寄与する。これらには、アミノ酸であるカルニチンおよび神経系を調節するカテコールアミンの生合成が含まれる。それは、身体が鉄を吸収し、ヒスタミンを分解するのも補助する。ビタミンCはあらゆる細胞にみられるが、それは身体の重要部分において特に有用である。これらには、血液、皮膚、神経系、歯および骨、ならびに腺、たとえば胸腺、副腎および甲状腺が含まれる。
【0043】
[0042] 好ましい態様において、栄養補給剤は好ましくは約90〜約110mg、より好ましくは約100mgのビタミンCを含む。
[0043] セレンは、抗酸化保護および甲状腺ホルモン代謝に関与する酵素の成分として機能する必須微量元素である。セレンは抗酸化特性をもち、心臓発作および心臓疾患のリスクを低下させることが示された。セレン欠乏症の特徴的な徴候はヒトにおいて記載されていないが、セレンがきわめて低い状態は中国のセレン欠乏地域で起きる若年性心筋障害(ケシャン病(Keshan Disease))および軟骨形成異常症(カシン−ベック病(Kashin−Beck Disease))の病因における要因である。
【0044】
[0044] 好ましい態様において、栄養補給剤は好ましくは約20〜約50mcg、よりさらに好ましくは約30mcgのセレンを含む。
[0045] さらに他の態様において、栄養補給剤は好ましくは(a)RDAの約120〜約130%のビタミンE、より好ましくはRDAの約125%のビタミンE;(b)RDAの約120〜約130%のビタミンC、最も好ましくはRDAの約125%のビタミンC;(c)および1日当たり約20〜約40mcgのセレン、最も好ましくは約30mcgのセレンを含む。
【0045】
[0046] 環境ストレスを軽減し、免疫を増強する本明細書に記載する栄養補給剤に、他の微量栄養素を取り込ませることができることは認識される。たとえば、ビタミンE、ビタミンCおよびセレンのほかに、環境ストレスを軽減し、免疫を改善および/または増強する追加の微量栄養素、たとえばビタミンD3、鉄、亜鉛、銅、ビタミンA、ベータカロテン、葉酸、チアミン、リボフラビン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンD3、ビオチンおよびパントテン酸を添加することができる。好ましい態様において、環境ストレスを軽減し、免疫を増強する組成物は、(a)有効量のビタミンD3、有効量の鉄、有効量の亜鉛、有効量の銅、有効量のビタミンA、有効量のベータカロテン、有効量の葉酸、有効量のチアミン、有効量のリボフラビン、有効量のビタミンB6、有効量のビタミンB12、有効量のビタミンD3、有効量のビオチン、および有効量のパントテン酸を含み;(b)その際、セレン対ビタミンEの重量比は約1:500であり、セレン対ビタミンCの比は約1:3333であり;この栄養補給剤は環境ストレスの作用を軽減し、続いて免疫系を増強するのに有効である。
【0046】
[0047] 本発明のさらに他の態様において、環境ストレスを軽減し、免疫を増強する本明細書に記載する栄養補給剤に、追加の微量栄養素を取り込ませることができる。たとえば、追加の微量栄養素には下記のものが含まれるが、これらに限定されない:ビタミンE、ビタミンC、カロテノイド:ベータカロテンおよびルテインを含む、カルシウム、ビタミンK、リン、塩化物、クロム、ヨウ素、マグネシウム、マンガン、モリブデン、カリウムおよびセレン。
【0047】
[0048] 本発明のさらに他の観点は、その必要があるヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するための方法であって、(1)(a)有効量のビタミンE、ビタミンCおよびセレンを含み;(b)その際、セレン対ビタミンEの比は約1:500であり、セレン対ビタミンCの比は約1:3333である;環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善する栄養補給剤を投与し、(2)その際、ヒト対象において環境ストレスの作用が軽減し、したがってヒト対象の免疫が改善される方法である。
【0048】
[0049] 他の態様において、活動力を改善する本明細書に記載する栄養補給剤は、環境ストレスおよび免疫を軽減する栄養補給剤と組み合わせて投与することができ、また単一組成物において活動力を改善し、環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するための栄養補給剤が提供される。何らかの理論により拘束されたくはないが、本明細書に記載する効能に関する生化学的経路のそれぞれが相関しており、したがって環境ストレスの作用を軽減することができる補給剤の供給が、次いで相乗的にそのヒト対象の活動力をも改善すると本発明者らは考える。
【0049】
[0050] したがって、本発明の他の態様においては、活動力を改善し、環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するための栄養補給剤および方法が提供され、これは有効量のビタミンB1、有効量のビタミンB2、有効量のナイアシン、有効量のビタミンB6、有効量のビオチン、有効量のパントテン酸を含み;その際、ビオチン対ビタミンB1の重量比は1:20〜1:25であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は1:25〜1:30であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は1:110〜1:130であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は1:1〜1:5であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は1:30〜1:50であり;さらに(a)有効量のビタミンE、ビタミンCおよびセレンを含み;(b)セレン対ビタミンEの重量パーセント比は約1:450〜約1:550であり;セレン対ビタミンCの比は約1:3000〜約1:3500であり;(c)その際、栄養補給剤は環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善し、さらにヒト対象の活動力を改善するために適用される。
【0050】
[0051] 好ましい態様において、ビオチン対ビタミンB1の重量比は1:22.4であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は1:28であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は1:320であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は1:32であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は1:120であり;セレン対ビタミンEの重量比は約1:500であり;セレン対ビタミンCの重量比は約1:3333である。さらに、セレンは約20〜約40mcg;より好ましくは約30mcgの量で存在する。
【0051】
[0052] 本明細書に記載する栄養補給剤は、単一の単位剤形で投与してもよい。本明細書中で用いる単一の単位剤形は、組成物のすべての微量栄養素が単一の丸剤、錠剤、カプレット、カプセル剤、咀嚼錠、即溶錠、発泡錠、硬ゼラチンカプセル剤、軟ゼラチンカプセル剤、散剤、懸濁液剤、および食品である剤形を意味するものとする。しかし、単一の単位剤形を単回投与(single dose)で、すなわち1日当たり1個の丸剤として;または複数回投与(multiple dose)で投与できると認識される。好ましくは剤形は1日当たり1用量として投与できる。
【0052】
[0053] 本明細書に記載する栄養補給剤は、多様な形態で、たとえば下記の医薬組成物として調製できる:丸剤、錠剤、カプレット、カプセル剤、咀嚼錠、即溶錠、発泡錠、硬ゼラチンカプセル剤、軟ゼラチンカプセル剤、散剤、懸濁液剤、および/または食品。栄養補給剤を利用者に送達するための他の利用可能な方法があることも当業者には認識されるであろう。好ましい態様において、栄養補給剤は固体剤形である;よりさらに好ましい態様において、固体剤形は錠剤である。
【0053】
[0054] さらに、これらの栄養補給剤は当技術分野で知られている一般的な装置および技術を用いて調製できる。剤形を調製する際、栄養成分および微量栄養素を普通は一般的な賦形剤とブレンドする:たとえば結合剤:ゼラチン、α化デンプンなどを含む;滑沢剤、たとえば水素化植物油、ステアリン酸など;希釈剤、たとえばラクトース、マンノースおよびスクロース;崩壊剤、たとえばカルボキシメチルセルロースおよびグリコール酸デンプンナトリウム;懸濁化剤、たとえばポビドン(povidone)、ポリビニルアルコールなど;吸収剤、たとえば二酸化ケイ素;保存剤、たとえばメチルパラベン、プロピルパラベンおよび安息香酸ナトリウム;界面活性剤、たとえばラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80(polysorbate 80)など;ならびに着色剤、たとえばF.D.& C色素など。錠剤はキャリヤー、たとえばラクトースおよびトウモロコシデンプン、ならびに/あるいは滑沢剤、たとえばステアリン酸マグネシウムを含有することができる。カプセル剤は、ラクトースおよび乾燥トウモロコシデンプンを含めた希釈剤を含有することができる。水性懸濁剤は、有効成分と組み合わせた乳化剤および懸濁化剤を含有することができる。経口剤形はさらに甘味剤および/または着香剤および/または着色剤を含有することができる。
【0054】
[0055] さらに、本明細書に記載する不活性成分のほかに、前記組成物は好ましくは追加の微量栄養素を含み、日常的な食事によるそれらの微量栄養素の摂取に補給することができる。
【0055】
[0056] 本発明をある特定の態様に関して記載したが、当業者が本発明から逸脱することなく多くの改変および変更をなしうることは認識されるであろう。したがって特許請求の範囲は、本発明の精神および範囲に含まれるそのような改変および変更をすべて包含するものとする。
【実施例】
【0056】
実施例1
【0057】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
その必要があるヒト対象において活動力を改善するための方法であって、(a)(1)有効量のビタミンB1、有効量のビタミンB2、有効量のナイアシン、有効量のビタミンB6、有効量のビオチン、および有効量のパントテン酸を含み;(2)その際、ビオチン対ビタミンB1の重量比は1:20〜1:25であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は1:25〜1:30であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は1:310〜1:330であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は1:30〜1:35であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は1:110〜1:130である、栄養補給剤を投与し;(b)その際、ヒト対象の活動力が改善される方法。
【請求項2】
ビオチン対ビタミンB1の重量パーセント比が約1:22である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ビオチン対ビタミンB2の重量パーセント比が約1:28である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ビオチン対ナイアシンの重量パーセント比が約1:320である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ビオチン対ビタミンB6の重量パーセント比が約1:32である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ビオチン対パントテン酸の重量パーセント比が約1:120である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ビタミンB1の有効量が約1〜約2mgである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ビタミンB1の有効量が約1.4mgである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ビタミンB2の有効量が約1〜約2mgである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ビタミンB2の有効量が約1.75mgである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ナイアシンの有効量が約15〜約30mgである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ナイアシンの有効量が約20mgである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ビタミンB6の有効量が約1〜約3mgである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
ビタミンB6の有効量が約2mgである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ビオチンの有効量が約50〜約70mcgである、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
ビオチンの有効量が約62.5mcgである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
パントテン酸の有効量が約5〜約10mgである、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
パントテン酸の有効量が約7.5mgである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
栄養補給剤がさらにビタミンA、ベータカロテン、ビタミンB12、ビタミンC、ナイアシン、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンK1、葉酸、カルシウム、リン、塩化物、クロム、硫酸銅、ヨウ素、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、カリウム、セレン、亜鉛およびルテインを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
ヒト対象において活動力を改善するための栄養補給剤であって、(a)推奨1日許容量の約125%〜約130%のビタミンB1;(b)推奨1日許容量の約120〜約130%のビタミンB2;(c)推奨1日許容量の約120〜約130%のナイアシン;(d)推奨1日許容量の約130〜約150%のビタミンB6;(e)推奨1日許容量の約120〜約130%のビオチン;(f)推奨1日許容量の約120〜約130%のパントテン酸を含み、(e)ヒト対象の活動力を改善するために適用される栄養補給剤。
【請求項21】
(a)推奨1日許容量の約127%のビタミンB1;(b)推奨1日許容量の約125%のビタミンB2;(c)推奨1日許容量の約125%のナイアシン;(d)推奨1日許容量の約143%のビタミンB6;(e)推奨1日許容量の約125%のビオチン;(f)推奨1日許容量の約125%のパントテン酸を含み、(e)栄養補給剤がヒト対象の活動力を改善するために適用される、請求項20に記載の栄養補給剤。
【請求項22】
ヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するための栄養補給剤であって、(a)有効量のビタミンE、ビタミンCおよびセレンを含み;(b)その際、セレン対ビタミンEの重量パーセント比は約1:450〜約1:550であり、セレン対ビタミンCの比は約1:3000〜約1:3500であり、(c)ヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するために適用される栄養補給剤。
【請求項23】
ビタミンEの有効量が約10〜約20mgである、請求項22に記載の栄養補給剤。
【請求項24】
ビタミンEの有効量が約15mgである、請求項23に記載の栄養補給剤。
【請求項25】
ビタミンCの有効量が約90〜約110mgである、請求項22に記載の栄養補給剤。
【請求項26】
ビタミンCの有効量が約100mgである、請求項25に記載の栄養補給剤。
【請求項27】
セレンの有効量が約20〜約50mcgである、請求項22に記載の栄養補給剤。
【請求項28】
セレンの有効量が約30mcgである、請求項27に記載の栄養補給剤。
【請求項29】
さらにビタミンA、ベータカロテン、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンD3、ビタミンK1、ビオチン、葉酸、パントテン酸、カルシウム、リン、塩化物、クロム、硫酸銅、ヨウ素、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、カリウム、亜鉛およびルテインを含む、請求項22に記載の栄養補給剤。
【請求項30】
その必要があるヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するための方法であって、(1)(a)有効量のビタミンE、ビタミンCおよびセレンを含み;(b)その際、セレン対ビタミンEの重量パーセント比は約1:450〜約1:550であり、セレン対ビタミンCの比は約1:3000〜約1:3500である;環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するための栄養補給剤を投与し;(2)その際、ヒト対象において環境ストレスの作用が軽減し、したがってヒト対象の免疫が改善される方法。
【請求項31】
ビタミンEの有効量が約10〜約20mgである、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
ビタミンEの有効量が約15mgである、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
ビタミンCの有効量が約90〜約110mgである、請求項30に記載の栄養方法。
【請求項34】
ビタミンCの有効量が約110mgである、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
セレンの有効量が約20〜約50mcgである、請求項30に記載の栄養補給剤。
【請求項36】
セレンの有効量が約30mcgである、請求項35に記載の栄養補給剤。
【請求項37】
ヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するための栄養補給剤であって、(a)推奨1日許容量の約120〜約130%のビタミンE、(b)推奨1日許容量の約120〜約130%のビタミンC、(c)約20〜約40mcgのセレンを含み;(d)ヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善するために適用される栄養補給剤。
【請求項38】
ビタミンEがビタミンEの推奨1日許容量の約125%の量で存在し、ビタミンCがビタミンCの推奨1日許容量の約125%の量で存在し、セレンが約30mcgの量で存在する、請求項37に記載の栄養補給剤。
【請求項39】
環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善し、感冒の持続時間を短縮するための栄養補給剤であって、(a)有効量のビタミンE、ビタミンCおよびセレンを含み;(b)その際、セレン対ビタミンEの重量パーセント比は約1:500であり、セレン対ビタミンCの重量パーセント比は約1:3000である栄養補給剤。
【請求項40】
さらにビタミンA、ベータカロテン、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンD3、ビタミンK1、ビオチン、葉酸、パントテン酸、カルシウム、リン、塩化物、クロム、硫酸銅、ヨウ素、鉄、マグネシウム、マンガン、モリブデン、カリウム、亜鉛およびルテインを含む、請求項22に記載の栄養補給剤。
【請求項41】
ヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、免疫を改善し、感冒感染症の持続時間を短縮するための方法であって、(a)有効量のビタミンE、ビタミンCおよびセレンを含み;(b)その際、セレン対ビタミンEの比は約1:500であり、セレン対ビタミンCの比は約1:3333である栄養補給剤を投与し;(c)その際、感冒感染症の持続時間が短縮する方法。
【請求項42】
その必要があるヒト対象において活動力を改善するための方法であって、(a)(1)有効量のビタミンB1、有効量のビタミンB2、有効量のナイアシン、有効量のビタミンB6、有効量のビオチン、および有効量のパントテン酸を含み;(2)その際、ビオチン対ビタミンB1の重量比は約1:22であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は約1:28であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は約1:320であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は約1:32であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は約1:120である栄養補給剤を投与し;(b)その際、ヒト対象の活動力が改善される方法。
【請求項43】
その必要があるヒト対象において活動力を改善するための組成物であって、ビオチン対ビタミンB1の重量比は約1:22であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は約1:28であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は約1:320であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は約1:32であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は約1:120であり;(b)ヒト対象の活動力が改善される組成物。
【請求項44】
その必要があるヒト対象において環境ストレスの作用を軽減し、活動力および免疫を改善するための組成物であって、(a)有効量のビタミンB1、有効量のビタミンB2、有効量のナイアシン、有効量のビタミンB6、有効量のパントテン酸、有効量のビタミンE、有効量のビタミンCおよび有効量のセレンを含み;(b)その際、ビオチン対ビタミンB1の重量比は1:20〜1:25であり;ビオチン対ビタミンB2の重量比は1:20〜1:25であり;ビオチン対ナイアシンの重量比は1:310〜1:330であり;ビオチン対ビタミンB6の重量比は1:30〜1:35であり;ビオチン対パントテン酸の重量比は1:110〜1:130であり; セレン対ビタミンEの重量比は約1:450〜約1:550であり;セレン対ビタミンCの重量比は約1:3000〜約1:3500であり;(c)環境ストレスの作用を軽減し、活動力および免疫を改善するために適用される栄養補給剤。

【公表番号】特表2012−515783(P2012−515783A)
【公表日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548090(P2011−548090)
【出願日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/021595
【国際公開番号】WO2010/085530
【国際公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(309040701)ワイス・エルエルシー (181)
【Fターム(参考)】