好ましくはケーブル端子である導電性材料の新規な接続片及びその製造方法
本発明(図2)は、金属又は他の導電性材料の接続片(4)、好ましくは、ケーブルシュー、及び、その製造方法に関し、ここでは、前部(8)、中央部(9)、及び、端部(10)から成る鑞付ブロック(11)が、他の部材との組み合わせ及び処理を通じて、異なる接続片(4)を形成可能であり、それはマルテンサイトなし鑞付工程で用いられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気アークを通じて加えられる熱鑞付けによって他の金属又は導電性材料の物体と結合されるべき、完全に新規な種類の金属又は他の導電性材料の接続片、好ましくは、ケーブルシューを、鑞付結合下での構造的変化(マンテルサイトの形成)の進展なしに製造するための完全に新規な方法に関する。本発明は、金属又は他の導電性材料の、好ましくはケーブルシューであるこの接続片、ホルダ、又は、接続装置も含む。
【背景技術】
【0002】
今日まで、マンテルサイト形成は、スウェーデン国特許第9003708−6号(第469319号)に記載されたピン鑞付け方法を通じて最小限化され、並びに、スウェーデン国特許第0101689−8号(第518383号)に記載された接続片を用いた鑞付工程で除去されてきた。
【0003】
既存システムの欠点は、大径のケーブル又はスレッドと、厚い接続部との鑞付け取付である。大部分のこれらの厚い接続部はより多くの熱が充填金属を溶解すると同時に、熱はストック及び大径ケーブル内に消失する。この場合、鑞付工程に供給されるエネルギーを増大することが必要であり、それはワークピース、具体的には、鉄道レール内の過剰温度の大きな危険性を招く。増大されたエネルギー供給は、加熱工程において熱損失を引き起こす材料自体の温度を上昇させる状況を招き、それはこの材料の特徴としての熱伝導率の増大を引き起こし、よって、より大きな熱損失効果を招く。厚い接続部との鑞付けに費やされる時間は長過ぎるようになる。
【0004】
さらに、カーボン電極から解放され、且つ、例えば、ケーブルシュー上に定着するカーボン粉末が、表面から緩み出し、且つ、電気アークと干渉するとき、マンテルサイトなし鑞付工程に問題があり、短絡を通じたその消失は接続片の鑞付けの完了を妨げる。
【0005】
さらなる欠点は、接続片上に位置する鑞付クリップが、その突出部の故に緩み出す傾向があることである。操作中の操作者による移動及び取扱いは問題を引き起こしている。
【0006】
他の煩わしい詳細は、接続片と鑞付クリップとの間のフラックスであり、それは製造の観点からすると望ましくない成分である。
【0007】
製造に関する他の技術的詳細は、以前の接続片(ケーブルシュー)がパイプから成り、ケーブル又はスレッドがそこに挿入され、次に互いに押し付けられる。パイプの内径は、ケーブル材料と包含ケーブルスレッド間の空間とから成るケーブルの断面領域に適合されなければならない。パイプからの比較的大量の追加的材料は、押圧工程中の材料フラックスと共に、接続片が過剰に大きく嵩張るようになり、且つ、望ましくない形状を有するようにする。大径の接続がケーブルに必要なとき、これは問題である。
【0008】
さらに、鑞付けの不良は異なる理由で問題を提示し、それは、悪い鑞付けのための接続を除去し且つワークピースを再研磨することにおける一層余分な作業を招く。
【0009】
加えて、接続片の平坦面は電気アークによって生成される熱の一部のための良好な熱受容体ではなく、よって、エネルギー供給の増大を要求し、それはバッテリー再充電前のより少ない鑞付けを伴う望ましくない結果を招く。
【0010】
本発明は、金属又は他の導電性材料、好ましくは、ケーブルシューの改良及び新規種類に関し、それはマルテルサイトの発達なしの温度制御鑞付けのための完全に新規な方法に含まれる。
【0011】
本発明は、この新規種類の金属又は他の導電性材料の接続片、好ましくは、ケーブルシューを製造するための新規な方法にも関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、大径のケーブル又はスレッドを備えた重厚で頑丈なケーブルシューを使用し得ること、及び、温度制御鑞付工程内でのこのケーブルシューの包含である。所望の結果は、鑞付結合の下で完全にマルテルサイトなしの鑞付けを得ることである。
【0013】
本発明の他の目的は、例えばケーブルシューのような導電性材料の接続片上のカーボン層の接着高度を増大し、且つ、鑞付工程において電気アークが停止又は短絡するリスクなしに、良好な鑞付けを得るためにこの層が緩み出すのを防止することである。
【0014】
さらなる目的は、強度及び品質を維持しながら、ケーブル、例えば、ケーブルシューの全サイズが容易に製造されるよう、導電性材料の接続片の製造を単純化することである。このように改良された鑞付工程における他の目的は、包含部材を減少し、且つ、新規な鑞付工程のお陰で今や不必要な幾つかのステップを回避することである。
【0015】
さらなる目的は、ローレット切り及び/又はブラスト処理を通じて、接続片、例えば、ケーブルシューの外観を変えることによって、並びに、ケーブルシューに1つ又は幾つかのキャビティを設けることによって、より確実な鑞付けを可能にし、且つ、電流及び電力を規制及び制御することによって、エネルギー、時間、及び、材料消費を減少可能にし、且つ、鑞付け不良の数を削減することである。
【0016】
さらに、操作者による取扱い時及び移動中に鑞付クリップがケーブルシューから簡単に除去されないよう、鑞付クリップを接続材料、例えば、ケーブルシュー上により良好に固定可能とし、且つ、新規な鑞付工程に従った鑞付け時に、ケーブルシューとワークピースとの間の均等厚みの鑞付結合を得ることである。本発明の特徴は添付の請求項から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0017】
専門用語の定義、及び、接続片の幾つかの例は下表の通りである。
【0018】
【表1】
【0019】
第一の実施例における結合部材の細分は以下の実施例にも当て嵌まる。
【0020】
テーブル1
【0021】
本発明の好適実施態様を示す添付の図面を参照して本発明をより詳細に記載する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は、鑞付工程に含まれる構成部材の幾つかを示す概略図である。それは、バッテリ1を示し、それは鑞付工程のエネルギー源を含み、電流がそこから電子ユニット2に通る。電子ユニット2は、鑞付銃3からの入力情報及びデータをその動力供給回路及び信号ケーブル5を介して受信し且つ処理し、バッテリ1からの入力データを回路を介して受信し且つ処理する。電子ユニット2には多数のプログラム化された式があり、そこでは、全ての式は、特定の鑞付け状況のために、電流又は電力、即ち、出力が時間経過と共にどのように変えられるべきかについての特有の特徴を有する。操作者は、式選択器の補助を受けて、式を選択し、それは、鑞付け状況によって求められる材料及び条件に適合されたこの極めて特別な鑞付け状況に適する。電子ユニット2も検出及び記録装置を包含し、それは鑞付け中に何が起こっているかに関する情報を提供する。この情報は電子ユニット2内に記憶され且つ処理され、鑞付けの終了後、ディスプレイ及び/又は音響装置を通じて操作者に送られる。後の検索のために、データポートの1つを介して情報を電子又は他の形態に記憶し得る。これは鑞付け結果の承認として作用する。電子ユニット2は、例えば、プリンタ、プログラム機器、及び、データ通信機器のような外部機器の接続のための通信ポートも包含する。バッテリ駆動機器及び充電機器のための電力及び充電ポートもある。式選択器及びアラーム承認機能もある。
【0023】
鑞付銃3上の電力スイッチが電気回路を閉じると、電極ホルダ内に取り付けられたカーボン電極が、導電性材料の接続片4、例えば、ケーブルシューに対して初期的に回路を短絡し、その後、鑞付銃3内のカーボン電極が接続片4から持ち上げられ、電気アーク34を点火し、防護リングによって保護されて、それは接続片4の表面に働く。接続片4はワークピース5上に鑞付けされる。
【0024】
図2は、鑞付クリップを除き、導電性接続片4内に含まれる構成部材を示している。図面は、背後からパイプ7内に挿入されるケーブル又はスレッド6を示し、他の側からは、端部10、中央部9、及び、前部8から成る鑞付ブロック11が挿入されるのを示している。前部8と中央部9との間は半円形の隆起縁部12である。図面は、一種の導電性材料の接続片、好ましくは、ケーブルシューを製造するための主要構成部材を示している。鑞付ブロック11の端部10、その中央部9、及び、その前部8は、圧縮された長方形の原材料から形成される。
【0025】
図3は、鑞付クリップを除き、導電性材料4内に含まれる構成部材を示しており、そこでは、一部の部材が取り付けられている。それは鑞付ブロック11がその端部10でどのようにパイプ7内に挿入されるかを示し、ケーブル6は他の側にある。それは半円形の隆起縁部12も示している。
【0026】
図4は、鑞付クリップを除き、導電性接続片内に含まれる取付状態の構成部材を示している。先ず、鑞付きブロック11の端部10がパイプ7内に挿入され、その後、ケーブル又はスレッド6がパイプ7内に挿入されるか、或いは、その逆である。図面は半円形の隆起縁部12も示している。
【0027】
図5は、鑞付クリップを除き、導電性接続片4内に含まれる取付状態の構成部材を示しており、そこでは、パイプ7の圧縮が遂行されているので、パイプ7はケーブル6を鑞付ブロック11に取り付けられる。それは、パイプ7が圧縮されるときに、ケーブル6が鑞付ブロック11の端部10及び中央部の一部にどのように押し下げられるかを示している。
【0028】
図6は、鑞付クリップを除き、導電性接続片4内に含まれる取付状態の部材を示しており、そこでは、パイプ7の外側の圧縮部に溶接13又は鑞付けが遂行されている。図面は、ケーブル6、鑞付ブロック11の前部、及び、半円形隆起縁部12を示している。
【0029】
図7は、別個に製造された鑞付クリップ14を示し、鑞付クリップは両側部16及び両締付タブ15を備える。鑞付クリップ14は別個に製造され、鑞付ブロック11上に差し込まれる。
【0030】
図8は、非取付状態の鑞付クリップ14を備える、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示しており、ケーブル6、溶接又は鑞付結合13を備えた圧縮パイプ7、及び、半円形隆起縁部12を示している。側部16及び締付タブ15を備えた鑞付クリップ14は、鑞付ブロック11の前部8上に差し込まれることが意図されている。
【0031】
図9は、均質な前部8上に差し込まれた鑞付クリップ14を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。それは前図面と同一の詳細を示している。
【0032】
図10は、ベース材料、即ち、鑞付ブロック11の前部8上に製造されるべき鑞付クリップ14のための鑞付け板17を示している。
【0033】
図11は、包含される部材を全て備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示しており、別個のベース材料、即ち、鑞付ブロック11の前部8上に鑞付クリップ14を製造するための鑞付け板17を示している。
【0034】
図12は、別個のベース材料、即ち、鑞付ブロック11の前部8の直接下の鑞付け板を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。接続片4の他の部材が図面中に示されている。
【0035】
図13は、別個のベース材料、即ち、鑞付ブロック11の前部8の側部の周りで折り上げられた短側部18を有する鑞付け板17を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。
【0036】
図14は、別個のベース材料、即ち、鑞付ブロック11の前部8に対する側部16及び締付タブ15を有する鑞付け板17を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。ここで、側部16及び締付タブ15は鑞付ブロック11の前部8の外側に位置している。ケーブルシューに含まれる他の部材も示されている。
【0037】
図15は、鑞付ブロック11の前部8に押し込まれた側部16及び締付タブ15を有する鑞付クリップ14を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。これらの締付タブ15は前部8の材料、例えば、銅に押し込まれている。
【0038】
図16は、鑞付ブロック11の前部8の表面上の側部16、及び、鑞付ブロック11の前部8に押し込まれた締付タブ15を有する鑞付クリップ14備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片14を示している。図面は、鑞付クリップ14の下方の中央部19も示しており、その部分は前部8の外側に位置している。図面はケーブルシューの他の部材も示している。
【0039】
図17は、差し込まれた鑞付クリップ14を備えたケーブルシューの形態の導電性接続片4の底部を示し、鑞付クリップ14の下方に位置する陥凹部20と、鑞付クリップ14の下方に位置し且つ前部8の外方に位置する中央部19とを示し、鑞付け時に、その中央部は溶解して鑞付ブロック11の底部とワークピース5との間の表面を被覆する。側部20の陥凹部、及び、前部8における締付タブ15は、鑞付クリップ14の良好な結合強度をもたらす。
【0040】
図18は、完成した差込み鑞付クリップ14がどうように見えるかを示している。それは、鑞付クリップ14の下方に位置する中央部19と、鑞付クリップ14の下方に位置する陥凹側部20と、鑞付クリップ14の側部16及び締付タブ15とを示している。
【0041】
図19は、鑞付クリップ14、及び、鑞付銃3からの電極21を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示す底面斜視図であり、鑞付クリップ14の下方に位置する中央部19と、鑞付クリップ14の下方に位置する陥凹側部20と、鑞付クリップの側部16と、溶接結合部13と、ケーブル6と、圧縮パイプ7とを示している。
【0042】
図20は、鑞付クリップ14、及び、鑞付銃3からの電極21を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4の側面図であり、図面は前図面と同一の部材を示している。
【0043】
図21は、鑞付クリップ14及びその部材と、鑞付銃3内の防護リング22に適合された半円形隆起縁部12とを備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。
【0044】
図22は、カーボン電極21を鑞付ブロック11の前部8に直接的に対して備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。電圧が印可されると、カーボン電極21及び鑞付ブロック11は異なる極性を有する。図面は、鑞付クリップ14及びその異なる部材と、溶接結合部13と、圧縮パイプ7と、ケーブル6も示している。
【0045】
図23は、鑞付クリップ14と、鑞付銃3からの電極21と、リング22を防護するために適合された半円形隆起縁部12とを備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示す側面図である。これが鑞付工程が開始するところである。カーボン電極21は持ち上げられ、電気アーク34が形成される。図面は他の部材も示している。
【0046】
図24は、半円形隆起縁部12に対して配置された鑞付銃3からの防護リング22と共に、鑞付クリップ14と、カーボン電極21とを備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示す側面図である。鑞付クリップ14及びその異なる部材と、ケーブルシューの他の部材が図面中に見られる。
【0047】
図25は前図面の上面図であり、防護リング22が鑞付ブロック11の隆起案内縁部12がどのように嵌入するを明瞭に示している。カーボン電極21及び防護リング22は鑞付銃3を表わすので、操作者が鑞付けを成功するのがより容易であることが理解され得るであろう。
【0048】
図26は、ケーブルシューの形態の導電性接続片4が、鑞付銃3によって、カーボン電極21及び防護リング22を介して、どのようにワークピース5方法に移動されるかを示している。
【0049】
図27は、鑞付銃3で結合されるカーボン電極21及び防護リング22がどのように導電性接続片4及びワークピース5に働き、接続片4をワークピース5に付着するために鑞付け且つ押圧するかを示している。接続片4の他の部材も図面中に見られる。
【0050】
図28は、非平面ワークピース23に鑞付けされるべきケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。鑞付け中、鑞付ブロック11と非平面ワークピースとの間に均等な厚さの鑞付結合が得られるのが重要である。
【0051】
図29は、非平面ワークピース23に取り付けられたケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。鑞付ブロック11は鑞付工程の熱から軟らかくなり、その形状は非平面の支持面又はワークピースに従い、鑞付け中、鑞付ブロック11と非平面ワークピースとの間に均一な厚みの鑞付結合が得られる。
【0052】
図30は、鑞付銃3が支持面、鑞付ブロック11の前部8と90°角を形成しない図面である。しかしながら、鑞付銃3には、防護リング22が鑞付ブロック11の前部8に直線的に降下することを許容し、且つ、鑞付クリップ14の下方に位置する中央部19を備える鑞付ブロック11の前部8がワークピース5に直交して降下することを許容するジャイロ装置があるので、正確な鑞付けを遂行し得る。ケーブルシューの他の部材が図面中に見られる。
【0053】
図31は同一図面であるが、他の方向に角度ずれしている。鑞付銃3内のジャイロ装置のお陰で、鑞付ブロック11の前部8の位置に影響を与えることなく、操作者は鑞付銃3を他の方向に移動している。
【0054】
図32は、鑞付工程中の導電性接続片の同一図面であり、ここでは、鑞付銃3は鑞付ブロック11の前部8に対して、よって、ワークピースに対して90°の通常位置を有している。
【0055】
図33は、鑞付工程中に充填剤がどのように非対称的に溶け出すかを示し、充填剤が部分的に溶解した状態の鑞付クリップ14の下方に位置する中央部19を示している。この場合、図面中の右手部分が始めに溶け出している。接続片4は支持面5に対して傾斜される。鑞付銃3内のジャイロ装置のお陰で、防護リング22はこの傾斜を可能にする。ケーブルシューの他の部材も図面中に見られる。
【0056】
図34は完了した鑞付けを示しており、ここでは、充填剤は完全に溶解している。換言すれば、図面の他の左手部分が溶解し、鑞付ブロック11の前部はワークピース5に対して平坦に面し、完了された鑞付けが達成される。鑞付け中に、鑞付ブロック11の前部8の底部とワークピース5との間の均一な厚みの鑞付結合が得られる。
【0057】
図35Aは、鑞付クリップ14なしで、導電性材料、例えば、ケーブルシューのローレット切りされた接続片4を示している。図面は、ケーブル6と、溶接又は鑞付結合13を備えた圧縮パイプ7と、半円形隆起縁部12とを示している。鑞付ブロック11の前部8に、ローレット切り24がある。鑞付ブロック11の前部8はブラスト処理もされ得る。鑞付工程におけるエネルギー供給は、ローレット切り及び/又はブラスト処理された鑞付ブロック11の前部8によって低減される。熱は、電気アーク34から、鑞付銃3内のカーボン電極21から解放される、鑞付ブロック11の前部8上のカーボン層に転送される。引き続き、熱は鑞付ブロック11の前部8の表面に降下する。この表面のローレット切り及び/又はブラスト処理、或いは、他の表面修正処理への露出によって、円滑面よりも大きな接触面が得られ、その結果、より迅速なエネルギー吸収、よって、鑞付ブロック11の加熱がもたらされる。それによって、鑞付け結果が維持された状態で、エネルギー供給を低減し得る。
【0058】
図35Bは、ケーブルシューの形態のローレット切りされた接続片4と、表面領域が含浸されたカーボン電極21を示している。鑞付工程の電気アーク34は鑞付ブロック11のローレット切り面24に働き、その結果、より大きな接触面領域が得られ、よって、より迅速なエネルギー吸収が達成されるが、所望の温度が到達され、且つ、鑞付工程中のエネルギー供給がより早期に中断され得る。その結果、エネルギー供給は保全され、再充電前にバッテリ1をより多くの鑞付けのために用い得る。
【0059】
図36は、導電性材料のローレット切りされた鑞付ブロック11を用いた本発明の鑞付工程の極性を示している。ローレット切り25及び/又はブラスト処理或いは他の表面拡大処理のお陰で、円滑面よりも大きな接触面が得られ、その結果、より迅速なエネルギーの吸収、よって、導電性接続材料4の加熱が得られる。よって、鑞付け成果の悪化なしに、エネルギー供給を低減可能である。短い鑞付け期間の故に、熱伝導を通じた熱損失はさらに低減される。不均一な表面は局地的ピークで電子収束を発生させるが、それは電気アーク34の点火及び維持を助ける。
【0060】
図37は、鑞付クリップ14を備えるケーブルシューと、それらのそれぞれ包含部材とを示している。図面は、鑞付ブロック11の前部8上のキャビティ25も示している−これは鑞付ブロック11の前部8に対するカーボン層の結合強度をさらに向上するためである。
【0061】
図38は、形状、数、及び、鑞付ブロック11の前部8上の位置に関してキャビティ25の変形を示している。図面にさらに見られるのは、鑞付クリップ14の側部16、締付タブ、溶接結合部13、ケーブル6、及び、圧縮パイプ7である。図面は、半円形隆起縁部12も示している。
【0062】
図39は、カーボン電極21と鑞付ブロック11の前部8との間の電気アーク34の断面図を概略的に示している。電気アーク34を介して、材料はカーボン電極21から移送され、その材料はカーボン層26として鑞付ブロック11の前部8上に着床する。支持面から緩み出すカーボン層26の傾向は、主として3つの要因によって決定される。即ち、
【0063】
1.鑞付工程の初期段階における支持面の温度
【0064】
2.支持面の構造及び幾何学的形状
【0065】
3.カーボン層26の厚さ
【0066】
良好な鑞付けを得るためにより多量のエネルギーが必要とされる、例えばより大きな質量のケーブルシューのようなより頑丈な接続4を鑞付けするとき、緩み出す傾向は増大する。上記のローレット切り又はブラスト処理を使用することによって、カーボン層の結合強度は向上する。上記ローレット切り/ブラスト処理と共に適当な式を用いて、高い初期温度を達成可能であり、それは結合強度に正の効果を有する。
【0067】
図40は、ケーブルシューを上から見た描写であり、鑞付ブロック11の前部上に位置した状態でカーボン層26を備え、側部16及び締付タブ15を備える鑞付クリップ14も見られる。図面は、溶接結合部、ケーブル6、圧縮パイプ7、及び、半円形隆起縁部12も示している。
【0068】
図41は、解放されたカーボン層27の厚さ及び幾何学的形状へのキャビティの影響を断面で示している。カーボン層27の厚さを低減するために、鑞付ブロック11の前部8は、他の場合にはより厚いカーボン層27を引き起こすであろう周囲環境からのカーボン組成をキャビティ25が吸収するとき、満足し得るカーボン層27の厚さの減少が隣接領域で達成されるようなサイズ及び形状に構成された1つ又は小数のキャビティ25を備える。キャビティ(複数を含む)25はカーボン層27のアンカー地点としても幾何学的に作用し、それは結合強度を増大する。図面は、下方に位置する中央部19及び締付タブ15を備える鑞付クリップ14と、半円形隆起縁部12も示している。
【0069】
図42は、ケーブル6又はスレッドの後続的な取付のための接続パイプ28を備えた接続片9を示している。
【0070】
図43は、キャビティ25及びローレット切り24が示された接続片9を示しており、ネジ付きボルト部29が鑞付ブロック8の端部10に固定されている。
【0071】
図44は、共通の端部10を備えた幾つかの鑞付ブロック8から成る接続片9と、端部10上に固定されたネジ付きボルト29とを示している。
【0072】
図45は、鑞付ブロック11の端部10に形成された開孔30を備えた、接続片9を示している。包含部材を備えた鑞付クリップ14、ローレット切り24、及び、キャビティ25も見られる。
【0073】
図46は、共通の端部10及びそこに形成された接続開孔30を備えた、幾つかの接続ブロック8から成る接続片9を示している。
【0074】
図47は、共通の前部8と、1つの端部10に形成された接続開孔とを備えた、幾つかの接続ブロック8を備える接続片9を示しており、他の端部10には、ネジ付きボルト29が接続されている。
【0075】
図48は、端部10から突出したウイング部31を備えた接続片9を示している。
【0076】
図49は、端部10が2つの突出した舌部32から成る接続片9を示している。
【0077】
図50は、共通の端部10と、1つ又は幾つかのスレッド又はケーブル6の後続的な取付けのための接続パイプ28とを備えた、幾つかの鑞付ブロック8から成る接続片9を示している。
【0078】
図51は、1つ又は幾つかの取付開孔33を有する共通の端部10を備えた、幾つかの鑞付ブロック8から成る接続片9を示している。
【0079】
図52は、電流又は電力、即ち、式の鑞付工程中の時間に関する出力を示すグラフ1である。グラフの出力目盛は、鑞付け前の条件に依存した多くの可能な目盛の1つである。出力は、交互に平均電流を供給した電気アーク34及び電極21における平均電力を表示している。一定出力は温度を上昇させ、所望値で横ばいにする。出力値は鑞付けにおける安定的な最終温度に達するよう選択される。充填剤の融点は約摂氏650°である。引き続き急速に冷却する鋼内で温度が摂氏720°を超えると、マルテンサイトが形成される。「充填剤温度」は、接続片4の底部上の鑞付クリップ14温度を指し示している。時間は極めて短く、運用材料、熱損失、充填剤材料等に依存する。
【0080】
図53は、特別な状況を描写するグラフ2である。図面のグラフ2は、出力中断の結果を示している。温度曲線「計画温度」は、グラフ1のための図52に示されるものと同一である。もし、何らかの理由で、電気アーク34が鑞付工程中に消失すると、出力は中断され、電子ユニット2によって検出される。次に、電極21が鑞付ブロック11の前部8の表面に向かって下げられ、その直後、それは新たに持ち上げられ、電気34が再始動される。電気アークが点火するまで、この手順は数回反復される。図面のグラフ2は、対応する温度低下を伴った出力中断を示している。出力が再開すると、鑞付けが完了する。中断間の実時間損失及び中断間の温度低下補償の双方の故に、総時間は延長される。この中断手順は、不良の中断された鑞付けの結果であろう材料及びエネルギーの損失を防止する。さらに、接続4の除去及びベース材料の再研磨の付加的作業努力が回避される。
【0081】
本発明の原理は、温度制御鑞付工程において小径並びに大径の全種類のケーブル又はスレッド新規な種類の導電材料の接続片を製造する方法であり、鑞付け後の鑞付結合の下で、マルテルサイトなしの鑞付けを得る。本発明を用いて、接続片をローレット切り又はブラスト処理し、それに1つ又は少数のキャビティを設けることによって、接続片上のカーボン層の結合強度を増大もしなければならず、キャビティはカーボン層のためのアンカー地点を含み、カーボン層を排出してより薄い層にする。これはより確実な鑞付けを可能にし、電流又は電力を規制し制御することによって、エネルギー、時間、及び、材料を節約し、鑞付け不良の数を減少し得る。さらに、鑞付けクリップを接続片、例えば、ケーブルシューにさらに良好に固定することが可能であるので、操作者による取扱い時及び移送中に、それはケーブルシューを容易に離脱せず、また、新規な鑞付工程に従って鑞付けされるとき、ケーブルシューとワークピースとの間に均一な厚さの鑞付結合を得ることが可能である。
【0082】
図面は本発明の実施態様の一部のみを示しているが、それは請求項の範囲内で多くの異なる方法で設計し得ることが留意されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】鑞付工程に含まれる構成部材の幾つかを示す概略図である。
【図2】鑞付クリップを除き、導電性材料に含まれる構成部材を示す斜視図である。
【図3】鑞付クリップを除き、導電性材料に含まれる構成部材を示す斜視図であり、一部の部材は取り付けられている。
【図4】鑞付クリップを除き、導電性材料に含まれる取付状態の構成部材を示す斜視図である。
【図5】鑞付クリップを除き、導電性材料に含まれる取付状態の構成部材を示す斜視図であり、圧縮が遂行されている。
【図6】鑞付クリップを除き、導電性材料に含まれる取付状態の構成部材を示す斜視図であり、その圧縮部に溶接又は鑞付けが遂行されている。
【図7】別個に製造された鑞付クリップを示す斜視図である。
【図8】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、非取付状態の鑞付クリップを備える。
【図9】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、鑞付ブロックの前部上に差し込まれた鑞付クリップを備える。
【図10】鑞付ブロック上に形成されるべき鑞付クリップのためのベース材料を示す斜視図である。
【図11】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、ケーブルシューの鑞付ブロック上に鑞付クリップを製造するための別個のベース材料を備える。
【図12】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、ケーブルシューの鑞付ブロックの前部の下に別個のベース材料を備える。
【図13】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、側部が折り上げられた状態の別個のベース材料を備える。
【図14】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、ケーブルシューの鑞付ブロックの前部に対して折り上げ縁部及び締付タブを有する別個のベース材料を備える。
【図15】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、ケーブルシューの鑞付ブロックの前部に押し込まれた折り上げ縁部及び締付タブを有する別個のベース材料を備える。
【図16】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、ケーブルシューの表面に位置する部分、及び、ケーブルシューの鑞付ブロックの前部に押し込まれた締付タブを備える。
【図17】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す底面図であり、差し込み鑞付クリップを備える。
【図18】完全に圧縮された鑞付クリップの外観を示す斜視図である。
【図19】ケーブルシューの形態の導電性接続片の底面斜視図であり、鑞付クリップと鑞付銃からの電極とを備える。
【図20】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す側面図であり、鑞付クリップと鑞付銃からの電極とを備える。
【図21】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す上面図であり、鑞付クリップと、鑞付銃内に設けられた防護リングに適合された半円形隆起縁部とを備える。
【図22】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す側面図であり、ケーブルシューの鑞付ブロックの前部に直接的に対するカーボン電極を備える。
【図23】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す側面図であり、鑞付クリップと、鑞付銃からの電極と、防護リングのために適合された半円形隆起縁部とを備える。
【図24】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す側面図であり、半円形隆起縁部に対して配置された鑞付銃からの防護リングと共に、鑞付クリップと、電極とを備える。
【図25】前図面の上面図である。
【図26】ケーブルシューの形態の導電性接続片が、鑞付銃によって、カーボン電極及び防護リングを介して、どのようにワークピース方向に移動されるかを示す側面図である。
【図27】鑞付銃を用いて結合されるカーボン電極及び防護リングがどのように導電性結合部材及びワークピースに働くかを示す側面図である。
【図28】非平面ワークピースに鑞付けされるべき導電性接続片を示す側面図である。
【図29】非平面ワークピースに固定されるべき導電性接続片を示す側面図である。
【図30】鑞付銃が支持面と90°角を形成しない側面図である。
【図31】同一側面図であるが、他の方向に角度変位している。
【図32】鑞付工程中における導電性接続片の同一側面図であり、ここでは、鑞付銃は90°の通常位置を有している。
【図33】鑞付工程中に充填剤がどのように非対称的に溶け出すかを示す側面図である。
【図34】完了した鑞付けを示す側面図であり、充填剤は完全に溶解している。
【図35A】鑞付クリップを備えない、ローレット切りされたワークピースを示す上面図である。
【図35B】ローレット切りされたワークピース及びカーボン電極を示す上面図である。
【図36】ローレット切りされた或いはその他の方法で表面的に修正された鑞付ブロック前部を用いた問題の鑞付工程の極性を示す概略図である。
【図37】鑞付ブロックの前部の頂面上にキャビティを備えるケーブルシューを示す斜視図である。
【図38】形状、数、及び、鑞付ブロックの前部の頂面上の位置に関してキャビティの変形を示す斜視図である。
【図39】カーボン電極と鑞付ブロック前部の頂面との間の電気アーク、及び、カーボン蒸着を概略的に示す断面図である。
【図40】鑞付ブロックの前部の頂面に位置するカーボン層を備えたケーブルシューの上面図である。
【図41】蒸着カーボン層の厚さ及び幾何学的形状へのキャビティの影響を示す断面図である。
【図42】接続パイプを備えた接続片を示す斜視図である。
【図43】ネジ付きボルトを備えた接続片を示す斜視図である。
【図44】共通の端部及びネジ付きボルトを備えた幾つかの鑞付ブロックから成る接続片を示す斜視図である。
【図45】接続開孔を備えた接続片を示す斜視図である。
【図46】共通の端部及び接続開孔を備えた幾つかの鑞付ブロックから成る接続片を示す斜視図である。
【図47】共通の前部を備え、且つ、接続開孔及びネジ付きボルト部を備えた、幾つかの鑞付ブロックを有する接続片を示す斜視図である。
【図48】ウイング部を備えた接続片を示す斜視図である。
【図49】舌部を備えた接続片を示す斜視図である。
【図50】共通の端部及び接続パイプを備えた幾つかの鑞付ブロックから成る接続片を示す斜視図である。
【図51】取付開孔を有する共通の端部を備えた幾つかの鑞付ブロックから成る接続片示す斜視図である。
【図52】式のための電流又は電力、即ち、鑞付工程中の時間に関する出力を示すグラフ1である。
【図53】特定の状況のためのグラフ2である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気アークを通じて加えられる熱鑞付けによって他の金属又は導電性材料の物体と結合されるべき、完全に新規な種類の金属又は他の導電性材料の接続片、好ましくは、ケーブルシューを、鑞付結合下での構造的変化(マンテルサイトの形成)の進展なしに製造するための完全に新規な方法に関する。本発明は、金属又は他の導電性材料の、好ましくはケーブルシューであるこの接続片、ホルダ、又は、接続装置も含む。
【背景技術】
【0002】
今日まで、マンテルサイト形成は、スウェーデン国特許第9003708−6号(第469319号)に記載されたピン鑞付け方法を通じて最小限化され、並びに、スウェーデン国特許第0101689−8号(第518383号)に記載された接続片を用いた鑞付工程で除去されてきた。
【0003】
既存システムの欠点は、大径のケーブル又はスレッドと、厚い接続部との鑞付け取付である。大部分のこれらの厚い接続部はより多くの熱が充填金属を溶解すると同時に、熱はストック及び大径ケーブル内に消失する。この場合、鑞付工程に供給されるエネルギーを増大することが必要であり、それはワークピース、具体的には、鉄道レール内の過剰温度の大きな危険性を招く。増大されたエネルギー供給は、加熱工程において熱損失を引き起こす材料自体の温度を上昇させる状況を招き、それはこの材料の特徴としての熱伝導率の増大を引き起こし、よって、より大きな熱損失効果を招く。厚い接続部との鑞付けに費やされる時間は長過ぎるようになる。
【0004】
さらに、カーボン電極から解放され、且つ、例えば、ケーブルシュー上に定着するカーボン粉末が、表面から緩み出し、且つ、電気アークと干渉するとき、マンテルサイトなし鑞付工程に問題があり、短絡を通じたその消失は接続片の鑞付けの完了を妨げる。
【0005】
さらなる欠点は、接続片上に位置する鑞付クリップが、その突出部の故に緩み出す傾向があることである。操作中の操作者による移動及び取扱いは問題を引き起こしている。
【0006】
他の煩わしい詳細は、接続片と鑞付クリップとの間のフラックスであり、それは製造の観点からすると望ましくない成分である。
【0007】
製造に関する他の技術的詳細は、以前の接続片(ケーブルシュー)がパイプから成り、ケーブル又はスレッドがそこに挿入され、次に互いに押し付けられる。パイプの内径は、ケーブル材料と包含ケーブルスレッド間の空間とから成るケーブルの断面領域に適合されなければならない。パイプからの比較的大量の追加的材料は、押圧工程中の材料フラックスと共に、接続片が過剰に大きく嵩張るようになり、且つ、望ましくない形状を有するようにする。大径の接続がケーブルに必要なとき、これは問題である。
【0008】
さらに、鑞付けの不良は異なる理由で問題を提示し、それは、悪い鑞付けのための接続を除去し且つワークピースを再研磨することにおける一層余分な作業を招く。
【0009】
加えて、接続片の平坦面は電気アークによって生成される熱の一部のための良好な熱受容体ではなく、よって、エネルギー供給の増大を要求し、それはバッテリー再充電前のより少ない鑞付けを伴う望ましくない結果を招く。
【0010】
本発明は、金属又は他の導電性材料、好ましくは、ケーブルシューの改良及び新規種類に関し、それはマルテルサイトの発達なしの温度制御鑞付けのための完全に新規な方法に含まれる。
【0011】
本発明は、この新規種類の金属又は他の導電性材料の接続片、好ましくは、ケーブルシューを製造するための新規な方法にも関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、大径のケーブル又はスレッドを備えた重厚で頑丈なケーブルシューを使用し得ること、及び、温度制御鑞付工程内でのこのケーブルシューの包含である。所望の結果は、鑞付結合の下で完全にマルテルサイトなしの鑞付けを得ることである。
【0013】
本発明の他の目的は、例えばケーブルシューのような導電性材料の接続片上のカーボン層の接着高度を増大し、且つ、鑞付工程において電気アークが停止又は短絡するリスクなしに、良好な鑞付けを得るためにこの層が緩み出すのを防止することである。
【0014】
さらなる目的は、強度及び品質を維持しながら、ケーブル、例えば、ケーブルシューの全サイズが容易に製造されるよう、導電性材料の接続片の製造を単純化することである。このように改良された鑞付工程における他の目的は、包含部材を減少し、且つ、新規な鑞付工程のお陰で今や不必要な幾つかのステップを回避することである。
【0015】
さらなる目的は、ローレット切り及び/又はブラスト処理を通じて、接続片、例えば、ケーブルシューの外観を変えることによって、並びに、ケーブルシューに1つ又は幾つかのキャビティを設けることによって、より確実な鑞付けを可能にし、且つ、電流及び電力を規制及び制御することによって、エネルギー、時間、及び、材料消費を減少可能にし、且つ、鑞付け不良の数を削減することである。
【0016】
さらに、操作者による取扱い時及び移動中に鑞付クリップがケーブルシューから簡単に除去されないよう、鑞付クリップを接続材料、例えば、ケーブルシュー上により良好に固定可能とし、且つ、新規な鑞付工程に従った鑞付け時に、ケーブルシューとワークピースとの間の均等厚みの鑞付結合を得ることである。本発明の特徴は添付の請求項から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0017】
専門用語の定義、及び、接続片の幾つかの例は下表の通りである。
【0018】
【表1】
【0019】
第一の実施例における結合部材の細分は以下の実施例にも当て嵌まる。
【0020】
テーブル1
【0021】
本発明の好適実施態様を示す添付の図面を参照して本発明をより詳細に記載する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は、鑞付工程に含まれる構成部材の幾つかを示す概略図である。それは、バッテリ1を示し、それは鑞付工程のエネルギー源を含み、電流がそこから電子ユニット2に通る。電子ユニット2は、鑞付銃3からの入力情報及びデータをその動力供給回路及び信号ケーブル5を介して受信し且つ処理し、バッテリ1からの入力データを回路を介して受信し且つ処理する。電子ユニット2には多数のプログラム化された式があり、そこでは、全ての式は、特定の鑞付け状況のために、電流又は電力、即ち、出力が時間経過と共にどのように変えられるべきかについての特有の特徴を有する。操作者は、式選択器の補助を受けて、式を選択し、それは、鑞付け状況によって求められる材料及び条件に適合されたこの極めて特別な鑞付け状況に適する。電子ユニット2も検出及び記録装置を包含し、それは鑞付け中に何が起こっているかに関する情報を提供する。この情報は電子ユニット2内に記憶され且つ処理され、鑞付けの終了後、ディスプレイ及び/又は音響装置を通じて操作者に送られる。後の検索のために、データポートの1つを介して情報を電子又は他の形態に記憶し得る。これは鑞付け結果の承認として作用する。電子ユニット2は、例えば、プリンタ、プログラム機器、及び、データ通信機器のような外部機器の接続のための通信ポートも包含する。バッテリ駆動機器及び充電機器のための電力及び充電ポートもある。式選択器及びアラーム承認機能もある。
【0023】
鑞付銃3上の電力スイッチが電気回路を閉じると、電極ホルダ内に取り付けられたカーボン電極が、導電性材料の接続片4、例えば、ケーブルシューに対して初期的に回路を短絡し、その後、鑞付銃3内のカーボン電極が接続片4から持ち上げられ、電気アーク34を点火し、防護リングによって保護されて、それは接続片4の表面に働く。接続片4はワークピース5上に鑞付けされる。
【0024】
図2は、鑞付クリップを除き、導電性接続片4内に含まれる構成部材を示している。図面は、背後からパイプ7内に挿入されるケーブル又はスレッド6を示し、他の側からは、端部10、中央部9、及び、前部8から成る鑞付ブロック11が挿入されるのを示している。前部8と中央部9との間は半円形の隆起縁部12である。図面は、一種の導電性材料の接続片、好ましくは、ケーブルシューを製造するための主要構成部材を示している。鑞付ブロック11の端部10、その中央部9、及び、その前部8は、圧縮された長方形の原材料から形成される。
【0025】
図3は、鑞付クリップを除き、導電性材料4内に含まれる構成部材を示しており、そこでは、一部の部材が取り付けられている。それは鑞付ブロック11がその端部10でどのようにパイプ7内に挿入されるかを示し、ケーブル6は他の側にある。それは半円形の隆起縁部12も示している。
【0026】
図4は、鑞付クリップを除き、導電性接続片内に含まれる取付状態の構成部材を示している。先ず、鑞付きブロック11の端部10がパイプ7内に挿入され、その後、ケーブル又はスレッド6がパイプ7内に挿入されるか、或いは、その逆である。図面は半円形の隆起縁部12も示している。
【0027】
図5は、鑞付クリップを除き、導電性接続片4内に含まれる取付状態の構成部材を示しており、そこでは、パイプ7の圧縮が遂行されているので、パイプ7はケーブル6を鑞付ブロック11に取り付けられる。それは、パイプ7が圧縮されるときに、ケーブル6が鑞付ブロック11の端部10及び中央部の一部にどのように押し下げられるかを示している。
【0028】
図6は、鑞付クリップを除き、導電性接続片4内に含まれる取付状態の部材を示しており、そこでは、パイプ7の外側の圧縮部に溶接13又は鑞付けが遂行されている。図面は、ケーブル6、鑞付ブロック11の前部、及び、半円形隆起縁部12を示している。
【0029】
図7は、別個に製造された鑞付クリップ14を示し、鑞付クリップは両側部16及び両締付タブ15を備える。鑞付クリップ14は別個に製造され、鑞付ブロック11上に差し込まれる。
【0030】
図8は、非取付状態の鑞付クリップ14を備える、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示しており、ケーブル6、溶接又は鑞付結合13を備えた圧縮パイプ7、及び、半円形隆起縁部12を示している。側部16及び締付タブ15を備えた鑞付クリップ14は、鑞付ブロック11の前部8上に差し込まれることが意図されている。
【0031】
図9は、均質な前部8上に差し込まれた鑞付クリップ14を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。それは前図面と同一の詳細を示している。
【0032】
図10は、ベース材料、即ち、鑞付ブロック11の前部8上に製造されるべき鑞付クリップ14のための鑞付け板17を示している。
【0033】
図11は、包含される部材を全て備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示しており、別個のベース材料、即ち、鑞付ブロック11の前部8上に鑞付クリップ14を製造するための鑞付け板17を示している。
【0034】
図12は、別個のベース材料、即ち、鑞付ブロック11の前部8の直接下の鑞付け板を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。接続片4の他の部材が図面中に示されている。
【0035】
図13は、別個のベース材料、即ち、鑞付ブロック11の前部8の側部の周りで折り上げられた短側部18を有する鑞付け板17を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。
【0036】
図14は、別個のベース材料、即ち、鑞付ブロック11の前部8に対する側部16及び締付タブ15を有する鑞付け板17を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。ここで、側部16及び締付タブ15は鑞付ブロック11の前部8の外側に位置している。ケーブルシューに含まれる他の部材も示されている。
【0037】
図15は、鑞付ブロック11の前部8に押し込まれた側部16及び締付タブ15を有する鑞付クリップ14を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。これらの締付タブ15は前部8の材料、例えば、銅に押し込まれている。
【0038】
図16は、鑞付ブロック11の前部8の表面上の側部16、及び、鑞付ブロック11の前部8に押し込まれた締付タブ15を有する鑞付クリップ14備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片14を示している。図面は、鑞付クリップ14の下方の中央部19も示しており、その部分は前部8の外側に位置している。図面はケーブルシューの他の部材も示している。
【0039】
図17は、差し込まれた鑞付クリップ14を備えたケーブルシューの形態の導電性接続片4の底部を示し、鑞付クリップ14の下方に位置する陥凹部20と、鑞付クリップ14の下方に位置し且つ前部8の外方に位置する中央部19とを示し、鑞付け時に、その中央部は溶解して鑞付ブロック11の底部とワークピース5との間の表面を被覆する。側部20の陥凹部、及び、前部8における締付タブ15は、鑞付クリップ14の良好な結合強度をもたらす。
【0040】
図18は、完成した差込み鑞付クリップ14がどうように見えるかを示している。それは、鑞付クリップ14の下方に位置する中央部19と、鑞付クリップ14の下方に位置する陥凹側部20と、鑞付クリップ14の側部16及び締付タブ15とを示している。
【0041】
図19は、鑞付クリップ14、及び、鑞付銃3からの電極21を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示す底面斜視図であり、鑞付クリップ14の下方に位置する中央部19と、鑞付クリップ14の下方に位置する陥凹側部20と、鑞付クリップの側部16と、溶接結合部13と、ケーブル6と、圧縮パイプ7とを示している。
【0042】
図20は、鑞付クリップ14、及び、鑞付銃3からの電極21を備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4の側面図であり、図面は前図面と同一の部材を示している。
【0043】
図21は、鑞付クリップ14及びその部材と、鑞付銃3内の防護リング22に適合された半円形隆起縁部12とを備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。
【0044】
図22は、カーボン電極21を鑞付ブロック11の前部8に直接的に対して備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。電圧が印可されると、カーボン電極21及び鑞付ブロック11は異なる極性を有する。図面は、鑞付クリップ14及びその異なる部材と、溶接結合部13と、圧縮パイプ7と、ケーブル6も示している。
【0045】
図23は、鑞付クリップ14と、鑞付銃3からの電極21と、リング22を防護するために適合された半円形隆起縁部12とを備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示す側面図である。これが鑞付工程が開始するところである。カーボン電極21は持ち上げられ、電気アーク34が形成される。図面は他の部材も示している。
【0046】
図24は、半円形隆起縁部12に対して配置された鑞付銃3からの防護リング22と共に、鑞付クリップ14と、カーボン電極21とを備えた、ケーブルシューの形態の導電性接続片4を示す側面図である。鑞付クリップ14及びその異なる部材と、ケーブルシューの他の部材が図面中に見られる。
【0047】
図25は前図面の上面図であり、防護リング22が鑞付ブロック11の隆起案内縁部12がどのように嵌入するを明瞭に示している。カーボン電極21及び防護リング22は鑞付銃3を表わすので、操作者が鑞付けを成功するのがより容易であることが理解され得るであろう。
【0048】
図26は、ケーブルシューの形態の導電性接続片4が、鑞付銃3によって、カーボン電極21及び防護リング22を介して、どのようにワークピース5方法に移動されるかを示している。
【0049】
図27は、鑞付銃3で結合されるカーボン電極21及び防護リング22がどのように導電性接続片4及びワークピース5に働き、接続片4をワークピース5に付着するために鑞付け且つ押圧するかを示している。接続片4の他の部材も図面中に見られる。
【0050】
図28は、非平面ワークピース23に鑞付けされるべきケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。鑞付け中、鑞付ブロック11と非平面ワークピースとの間に均等な厚さの鑞付結合が得られるのが重要である。
【0051】
図29は、非平面ワークピース23に取り付けられたケーブルシューの形態の導電性接続片4を示している。鑞付ブロック11は鑞付工程の熱から軟らかくなり、その形状は非平面の支持面又はワークピースに従い、鑞付け中、鑞付ブロック11と非平面ワークピースとの間に均一な厚みの鑞付結合が得られる。
【0052】
図30は、鑞付銃3が支持面、鑞付ブロック11の前部8と90°角を形成しない図面である。しかしながら、鑞付銃3には、防護リング22が鑞付ブロック11の前部8に直線的に降下することを許容し、且つ、鑞付クリップ14の下方に位置する中央部19を備える鑞付ブロック11の前部8がワークピース5に直交して降下することを許容するジャイロ装置があるので、正確な鑞付けを遂行し得る。ケーブルシューの他の部材が図面中に見られる。
【0053】
図31は同一図面であるが、他の方向に角度ずれしている。鑞付銃3内のジャイロ装置のお陰で、鑞付ブロック11の前部8の位置に影響を与えることなく、操作者は鑞付銃3を他の方向に移動している。
【0054】
図32は、鑞付工程中の導電性接続片の同一図面であり、ここでは、鑞付銃3は鑞付ブロック11の前部8に対して、よって、ワークピースに対して90°の通常位置を有している。
【0055】
図33は、鑞付工程中に充填剤がどのように非対称的に溶け出すかを示し、充填剤が部分的に溶解した状態の鑞付クリップ14の下方に位置する中央部19を示している。この場合、図面中の右手部分が始めに溶け出している。接続片4は支持面5に対して傾斜される。鑞付銃3内のジャイロ装置のお陰で、防護リング22はこの傾斜を可能にする。ケーブルシューの他の部材も図面中に見られる。
【0056】
図34は完了した鑞付けを示しており、ここでは、充填剤は完全に溶解している。換言すれば、図面の他の左手部分が溶解し、鑞付ブロック11の前部はワークピース5に対して平坦に面し、完了された鑞付けが達成される。鑞付け中に、鑞付ブロック11の前部8の底部とワークピース5との間の均一な厚みの鑞付結合が得られる。
【0057】
図35Aは、鑞付クリップ14なしで、導電性材料、例えば、ケーブルシューのローレット切りされた接続片4を示している。図面は、ケーブル6と、溶接又は鑞付結合13を備えた圧縮パイプ7と、半円形隆起縁部12とを示している。鑞付ブロック11の前部8に、ローレット切り24がある。鑞付ブロック11の前部8はブラスト処理もされ得る。鑞付工程におけるエネルギー供給は、ローレット切り及び/又はブラスト処理された鑞付ブロック11の前部8によって低減される。熱は、電気アーク34から、鑞付銃3内のカーボン電極21から解放される、鑞付ブロック11の前部8上のカーボン層に転送される。引き続き、熱は鑞付ブロック11の前部8の表面に降下する。この表面のローレット切り及び/又はブラスト処理、或いは、他の表面修正処理への露出によって、円滑面よりも大きな接触面が得られ、その結果、より迅速なエネルギー吸収、よって、鑞付ブロック11の加熱がもたらされる。それによって、鑞付け結果が維持された状態で、エネルギー供給を低減し得る。
【0058】
図35Bは、ケーブルシューの形態のローレット切りされた接続片4と、表面領域が含浸されたカーボン電極21を示している。鑞付工程の電気アーク34は鑞付ブロック11のローレット切り面24に働き、その結果、より大きな接触面領域が得られ、よって、より迅速なエネルギー吸収が達成されるが、所望の温度が到達され、且つ、鑞付工程中のエネルギー供給がより早期に中断され得る。その結果、エネルギー供給は保全され、再充電前にバッテリ1をより多くの鑞付けのために用い得る。
【0059】
図36は、導電性材料のローレット切りされた鑞付ブロック11を用いた本発明の鑞付工程の極性を示している。ローレット切り25及び/又はブラスト処理或いは他の表面拡大処理のお陰で、円滑面よりも大きな接触面が得られ、その結果、より迅速なエネルギーの吸収、よって、導電性接続材料4の加熱が得られる。よって、鑞付け成果の悪化なしに、エネルギー供給を低減可能である。短い鑞付け期間の故に、熱伝導を通じた熱損失はさらに低減される。不均一な表面は局地的ピークで電子収束を発生させるが、それは電気アーク34の点火及び維持を助ける。
【0060】
図37は、鑞付クリップ14を備えるケーブルシューと、それらのそれぞれ包含部材とを示している。図面は、鑞付ブロック11の前部8上のキャビティ25も示している−これは鑞付ブロック11の前部8に対するカーボン層の結合強度をさらに向上するためである。
【0061】
図38は、形状、数、及び、鑞付ブロック11の前部8上の位置に関してキャビティ25の変形を示している。図面にさらに見られるのは、鑞付クリップ14の側部16、締付タブ、溶接結合部13、ケーブル6、及び、圧縮パイプ7である。図面は、半円形隆起縁部12も示している。
【0062】
図39は、カーボン電極21と鑞付ブロック11の前部8との間の電気アーク34の断面図を概略的に示している。電気アーク34を介して、材料はカーボン電極21から移送され、その材料はカーボン層26として鑞付ブロック11の前部8上に着床する。支持面から緩み出すカーボン層26の傾向は、主として3つの要因によって決定される。即ち、
【0063】
1.鑞付工程の初期段階における支持面の温度
【0064】
2.支持面の構造及び幾何学的形状
【0065】
3.カーボン層26の厚さ
【0066】
良好な鑞付けを得るためにより多量のエネルギーが必要とされる、例えばより大きな質量のケーブルシューのようなより頑丈な接続4を鑞付けするとき、緩み出す傾向は増大する。上記のローレット切り又はブラスト処理を使用することによって、カーボン層の結合強度は向上する。上記ローレット切り/ブラスト処理と共に適当な式を用いて、高い初期温度を達成可能であり、それは結合強度に正の効果を有する。
【0067】
図40は、ケーブルシューを上から見た描写であり、鑞付ブロック11の前部上に位置した状態でカーボン層26を備え、側部16及び締付タブ15を備える鑞付クリップ14も見られる。図面は、溶接結合部、ケーブル6、圧縮パイプ7、及び、半円形隆起縁部12も示している。
【0068】
図41は、解放されたカーボン層27の厚さ及び幾何学的形状へのキャビティの影響を断面で示している。カーボン層27の厚さを低減するために、鑞付ブロック11の前部8は、他の場合にはより厚いカーボン層27を引き起こすであろう周囲環境からのカーボン組成をキャビティ25が吸収するとき、満足し得るカーボン層27の厚さの減少が隣接領域で達成されるようなサイズ及び形状に構成された1つ又は小数のキャビティ25を備える。キャビティ(複数を含む)25はカーボン層27のアンカー地点としても幾何学的に作用し、それは結合強度を増大する。図面は、下方に位置する中央部19及び締付タブ15を備える鑞付クリップ14と、半円形隆起縁部12も示している。
【0069】
図42は、ケーブル6又はスレッドの後続的な取付のための接続パイプ28を備えた接続片9を示している。
【0070】
図43は、キャビティ25及びローレット切り24が示された接続片9を示しており、ネジ付きボルト部29が鑞付ブロック8の端部10に固定されている。
【0071】
図44は、共通の端部10を備えた幾つかの鑞付ブロック8から成る接続片9と、端部10上に固定されたネジ付きボルト29とを示している。
【0072】
図45は、鑞付ブロック11の端部10に形成された開孔30を備えた、接続片9を示している。包含部材を備えた鑞付クリップ14、ローレット切り24、及び、キャビティ25も見られる。
【0073】
図46は、共通の端部10及びそこに形成された接続開孔30を備えた、幾つかの接続ブロック8から成る接続片9を示している。
【0074】
図47は、共通の前部8と、1つの端部10に形成された接続開孔とを備えた、幾つかの接続ブロック8を備える接続片9を示しており、他の端部10には、ネジ付きボルト29が接続されている。
【0075】
図48は、端部10から突出したウイング部31を備えた接続片9を示している。
【0076】
図49は、端部10が2つの突出した舌部32から成る接続片9を示している。
【0077】
図50は、共通の端部10と、1つ又は幾つかのスレッド又はケーブル6の後続的な取付けのための接続パイプ28とを備えた、幾つかの鑞付ブロック8から成る接続片9を示している。
【0078】
図51は、1つ又は幾つかの取付開孔33を有する共通の端部10を備えた、幾つかの鑞付ブロック8から成る接続片9を示している。
【0079】
図52は、電流又は電力、即ち、式の鑞付工程中の時間に関する出力を示すグラフ1である。グラフの出力目盛は、鑞付け前の条件に依存した多くの可能な目盛の1つである。出力は、交互に平均電流を供給した電気アーク34及び電極21における平均電力を表示している。一定出力は温度を上昇させ、所望値で横ばいにする。出力値は鑞付けにおける安定的な最終温度に達するよう選択される。充填剤の融点は約摂氏650°である。引き続き急速に冷却する鋼内で温度が摂氏720°を超えると、マルテンサイトが形成される。「充填剤温度」は、接続片4の底部上の鑞付クリップ14温度を指し示している。時間は極めて短く、運用材料、熱損失、充填剤材料等に依存する。
【0080】
図53は、特別な状況を描写するグラフ2である。図面のグラフ2は、出力中断の結果を示している。温度曲線「計画温度」は、グラフ1のための図52に示されるものと同一である。もし、何らかの理由で、電気アーク34が鑞付工程中に消失すると、出力は中断され、電子ユニット2によって検出される。次に、電極21が鑞付ブロック11の前部8の表面に向かって下げられ、その直後、それは新たに持ち上げられ、電気34が再始動される。電気アークが点火するまで、この手順は数回反復される。図面のグラフ2は、対応する温度低下を伴った出力中断を示している。出力が再開すると、鑞付けが完了する。中断間の実時間損失及び中断間の温度低下補償の双方の故に、総時間は延長される。この中断手順は、不良の中断された鑞付けの結果であろう材料及びエネルギーの損失を防止する。さらに、接続4の除去及びベース材料の再研磨の付加的作業努力が回避される。
【0081】
本発明の原理は、温度制御鑞付工程において小径並びに大径の全種類のケーブル又はスレッド新規な種類の導電材料の接続片を製造する方法であり、鑞付け後の鑞付結合の下で、マルテルサイトなしの鑞付けを得る。本発明を用いて、接続片をローレット切り又はブラスト処理し、それに1つ又は少数のキャビティを設けることによって、接続片上のカーボン層の結合強度を増大もしなければならず、キャビティはカーボン層のためのアンカー地点を含み、カーボン層を排出してより薄い層にする。これはより確実な鑞付けを可能にし、電流又は電力を規制し制御することによって、エネルギー、時間、及び、材料を節約し、鑞付け不良の数を減少し得る。さらに、鑞付けクリップを接続片、例えば、ケーブルシューにさらに良好に固定することが可能であるので、操作者による取扱い時及び移送中に、それはケーブルシューを容易に離脱せず、また、新規な鑞付工程に従って鑞付けされるとき、ケーブルシューとワークピースとの間に均一な厚さの鑞付結合を得ることが可能である。
【0082】
図面は本発明の実施態様の一部のみを示しているが、それは請求項の範囲内で多くの異なる方法で設計し得ることが留意されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】鑞付工程に含まれる構成部材の幾つかを示す概略図である。
【図2】鑞付クリップを除き、導電性材料に含まれる構成部材を示す斜視図である。
【図3】鑞付クリップを除き、導電性材料に含まれる構成部材を示す斜視図であり、一部の部材は取り付けられている。
【図4】鑞付クリップを除き、導電性材料に含まれる取付状態の構成部材を示す斜視図である。
【図5】鑞付クリップを除き、導電性材料に含まれる取付状態の構成部材を示す斜視図であり、圧縮が遂行されている。
【図6】鑞付クリップを除き、導電性材料に含まれる取付状態の構成部材を示す斜視図であり、その圧縮部に溶接又は鑞付けが遂行されている。
【図7】別個に製造された鑞付クリップを示す斜視図である。
【図8】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、非取付状態の鑞付クリップを備える。
【図9】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、鑞付ブロックの前部上に差し込まれた鑞付クリップを備える。
【図10】鑞付ブロック上に形成されるべき鑞付クリップのためのベース材料を示す斜視図である。
【図11】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、ケーブルシューの鑞付ブロック上に鑞付クリップを製造するための別個のベース材料を備える。
【図12】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、ケーブルシューの鑞付ブロックの前部の下に別個のベース材料を備える。
【図13】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、側部が折り上げられた状態の別個のベース材料を備える。
【図14】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、ケーブルシューの鑞付ブロックの前部に対して折り上げ縁部及び締付タブを有する別個のベース材料を備える。
【図15】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、ケーブルシューの鑞付ブロックの前部に押し込まれた折り上げ縁部及び締付タブを有する別個のベース材料を備える。
【図16】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す斜視図であり、ケーブルシューの表面に位置する部分、及び、ケーブルシューの鑞付ブロックの前部に押し込まれた締付タブを備える。
【図17】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す底面図であり、差し込み鑞付クリップを備える。
【図18】完全に圧縮された鑞付クリップの外観を示す斜視図である。
【図19】ケーブルシューの形態の導電性接続片の底面斜視図であり、鑞付クリップと鑞付銃からの電極とを備える。
【図20】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す側面図であり、鑞付クリップと鑞付銃からの電極とを備える。
【図21】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す上面図であり、鑞付クリップと、鑞付銃内に設けられた防護リングに適合された半円形隆起縁部とを備える。
【図22】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す側面図であり、ケーブルシューの鑞付ブロックの前部に直接的に対するカーボン電極を備える。
【図23】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す側面図であり、鑞付クリップと、鑞付銃からの電極と、防護リングのために適合された半円形隆起縁部とを備える。
【図24】ケーブルシューの形態の導電性接続片を示す側面図であり、半円形隆起縁部に対して配置された鑞付銃からの防護リングと共に、鑞付クリップと、電極とを備える。
【図25】前図面の上面図である。
【図26】ケーブルシューの形態の導電性接続片が、鑞付銃によって、カーボン電極及び防護リングを介して、どのようにワークピース方向に移動されるかを示す側面図である。
【図27】鑞付銃を用いて結合されるカーボン電極及び防護リングがどのように導電性結合部材及びワークピースに働くかを示す側面図である。
【図28】非平面ワークピースに鑞付けされるべき導電性接続片を示す側面図である。
【図29】非平面ワークピースに固定されるべき導電性接続片を示す側面図である。
【図30】鑞付銃が支持面と90°角を形成しない側面図である。
【図31】同一側面図であるが、他の方向に角度変位している。
【図32】鑞付工程中における導電性接続片の同一側面図であり、ここでは、鑞付銃は90°の通常位置を有している。
【図33】鑞付工程中に充填剤がどのように非対称的に溶け出すかを示す側面図である。
【図34】完了した鑞付けを示す側面図であり、充填剤は完全に溶解している。
【図35A】鑞付クリップを備えない、ローレット切りされたワークピースを示す上面図である。
【図35B】ローレット切りされたワークピース及びカーボン電極を示す上面図である。
【図36】ローレット切りされた或いはその他の方法で表面的に修正された鑞付ブロック前部を用いた問題の鑞付工程の極性を示す概略図である。
【図37】鑞付ブロックの前部の頂面上にキャビティを備えるケーブルシューを示す斜視図である。
【図38】形状、数、及び、鑞付ブロックの前部の頂面上の位置に関してキャビティの変形を示す斜視図である。
【図39】カーボン電極と鑞付ブロック前部の頂面との間の電気アーク、及び、カーボン蒸着を概略的に示す断面図である。
【図40】鑞付ブロックの前部の頂面に位置するカーボン層を備えたケーブルシューの上面図である。
【図41】蒸着カーボン層の厚さ及び幾何学的形状へのキャビティの影響を示す断面図である。
【図42】接続パイプを備えた接続片を示す斜視図である。
【図43】ネジ付きボルトを備えた接続片を示す斜視図である。
【図44】共通の端部及びネジ付きボルトを備えた幾つかの鑞付ブロックから成る接続片を示す斜視図である。
【図45】接続開孔を備えた接続片を示す斜視図である。
【図46】共通の端部及び接続開孔を備えた幾つかの鑞付ブロックから成る接続片を示す斜視図である。
【図47】共通の前部を備え、且つ、接続開孔及びネジ付きボルト部を備えた、幾つかの鑞付ブロックを有する接続片を示す斜視図である。
【図48】ウイング部を備えた接続片を示す斜視図である。
【図49】舌部を備えた接続片を示す斜視図である。
【図50】共通の端部及び接続パイプを備えた幾つかの鑞付ブロックから成る接続片を示す斜視図である。
【図51】取付開孔を有する共通の端部を備えた幾つかの鑞付ブロックから成る接続片示す斜視図である。
【図52】式のための電流又は電力、即ち、鑞付工程中の時間に関する出力を示すグラフ1である。
【図53】特定の状況のためのグラフ2である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鑞付工程を用いて導電性材料の他の物体と結合されるべき新規な種類の導電性材料、好ましくは、ケーブルシュー、ホルダ、又は、接続装置の接続片を、鑞付結合下の物体内での残留有害マルテルサイト構築なしに製造する方法であって、前部と、中央部と、端部とから成る均質な本体を鑞付ブロックに形成するステップと、
前記鑞付ブロックを前記前部において鑞付クリップによって圧縮して結合部材を構成するステップと、前記鑞付クリップを、前記鑞付ブロックの前記前部に差し込まれる、2つの下方に位置する部材及び2つの締付タブと、下方に位置する中央部及び前記前部の外側の2つの側部とで構成するステップと、前記鑞付クリップを前記鑞付ブロックに対して横方向に位置付けるステップと、鑞付工程中に取り付けられる防護リングに適合する形状の半円形案内縁部が前記前部と接続して形成されるよう、前記中央部を形成するステップと、ブラスト処理、ローレット切り、及び/又は、キャビティ、或いは、他の表面修正手段によって、前記鑞付ブロックの前記前部の表面を表面的に修正するステップと、前記鑞付ブロックの前記端部を協働部材に形成するステップと、前記鑞付ブロックのみ、或いは、例えば、押圧、鑞付け、リベット締め、穿孔、又は、溶接を用いて、リング、パイプ、ネジ付きボルト、孔、ウイング、舌、フック、又は、他の鑞付ブロック部材、並びに、ケーブル又はスレッドのような他の協働部材と適当な一群に結合された前記鑞付ブロックを、例えば、ケーブルシュー、ホルダ、又は、接続装置のような接続片に構成するステップとを含む、方法。
【請求項2】
導電性材料の他の物体内での残留融解マルテルサイト構築なしに、鑞付工程を用いて他の物体と結合されるべき、好ましくは、ケーブルシュー、ホルダ、又は、接続装置である導電性材料の接続片であって、前部と、中央部と、端部とから成る均質な鑞付ブロックで構成される当該接続片の結合部材と、前記前部を取り囲み、且つ、頂面に部分的に差し込まれた固定された鑞付クリップとを含み、表面と、カーボン電極によって前記表面に形成されるカーボン蒸着とを操作する電気アークからの前記前部の熱吸収能力が増大するよう、前記前部の少なくとも頂面が、その表面がブラスト処理、及び/又は、ローレット切り、或いは、他の表面修正手段によって拡大されることによって、カーボン層と前記前部の前記頂面との間のより確実な接続を引き起こす、表面層の鑞付工程中の該表面層における温度の急激な初期的上昇を可能にし、鑞付け結合が形成される以前の酸化干渉の減少を引き起こす、前記前部及び鑞付クリップにおける温度の急激な初期的上昇を可能にし、且つ、部分的には、表面対質量の比率変化の故の、及び、部分的には、熱をそらす物質が固体の熱伝導性増大温度より高い温度に達しない事実の故の、主として熱伝導によって、冷却効果の相対的減少を可能にし、よって、それらの要因が共に、前記接続片の寸法的増大、及び、鑞付工程において必要なエネルギーの相対的な減少を可能にし、当該接続片は、電子を収束する働きをする局地的なリッジ及びピーク、又は、前記結合部材とカーボン電極との間の電気アークの点火及び維持を助ける電子孔と、カーボン蒸着の厚さを排出及び低減し、且つ、該カーボン蒸着のためのアンカー地点を構成する、前記表面に形成されたキャビティとをさらに含む、接続片。
【請求項3】
前記鑞付クリップは非穿孔の金属シート片から形成され、前記鑞付クリップの双方の前記上方に位置する締付タブは、前記鑞付ブロックの前記前部の前記頂面に差し込まれるのに対し、前記鑞付クリップの底面の側部は、鑞付ブロックに差し込まれ、前記鑞付ブロックと前記鑞付クリップとの間にフラックスが存在せず、前記鑞付クリップの隅部及び短側部が前記鑞付ブロックの本体の外側に突出しない、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項4】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、パイプ部に嵌入するよう構成され、ケーブル又はスレッドは、前記結合部材と共に、圧縮されるパイプ部に挿入され、前記圧縮結合は鑞付け或いは溶接される、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項5】
前記結合部材の前記鑞付ブロック前記前部は、到達温度と共に防護リングからの利用可能な圧力を用いて、ワークピースに従った形状を修正することを許容するような寸法とされることによって、均一な厚さの鑞付け結合が達成される、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項6】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、他端にケーブル又はスレッドを引き続き受容することが意図された接続パイプのために構成され且つ該接続パイプと結合される、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項7】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、1つ又は幾つかのネジ付きボルト部が固定される接続部と共に形成される、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項8】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、1つ又は幾つかの他の接続片と直接又は間接に結合される、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項9】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、選択的素子の周りに折り曲げられ且つ押圧され或いは選択的素子を支持する1つ又は幾つかの舌部を備える、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項10】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、ケーブル又はスレッドの周りに折り曲げられ且つ押圧された側方ウイング部を備え、圧縮結合がその上に鑞付け或いは溶接される、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項11】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、1つ又は幾つかの取付孔を備える、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項12】
前記結合部材の前記鑞付ブロック前記前部は、1つ又は幾つかの鑞付ブロックに共通している、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項1】
鑞付工程を用いて導電性材料の他の物体と結合されるべき新規な種類の導電性材料、好ましくは、ケーブルシュー、ホルダ、又は、接続装置の接続片を、鑞付結合下の物体内での残留有害マルテルサイト構築なしに製造する方法であって、前部と、中央部と、端部とから成る均質な本体を鑞付ブロックに形成するステップと、
前記鑞付ブロックを前記前部において鑞付クリップによって圧縮して結合部材を構成するステップと、前記鑞付クリップを、前記鑞付ブロックの前記前部に差し込まれる、2つの下方に位置する部材及び2つの締付タブと、下方に位置する中央部及び前記前部の外側の2つの側部とで構成するステップと、前記鑞付クリップを前記鑞付ブロックに対して横方向に位置付けるステップと、鑞付工程中に取り付けられる防護リングに適合する形状の半円形案内縁部が前記前部と接続して形成されるよう、前記中央部を形成するステップと、ブラスト処理、ローレット切り、及び/又は、キャビティ、或いは、他の表面修正手段によって、前記鑞付ブロックの前記前部の表面を表面的に修正するステップと、前記鑞付ブロックの前記端部を協働部材に形成するステップと、前記鑞付ブロックのみ、或いは、例えば、押圧、鑞付け、リベット締め、穿孔、又は、溶接を用いて、リング、パイプ、ネジ付きボルト、孔、ウイング、舌、フック、又は、他の鑞付ブロック部材、並びに、ケーブル又はスレッドのような他の協働部材と適当な一群に結合された前記鑞付ブロックを、例えば、ケーブルシュー、ホルダ、又は、接続装置のような接続片に構成するステップとを含む、方法。
【請求項2】
導電性材料の他の物体内での残留融解マルテルサイト構築なしに、鑞付工程を用いて他の物体と結合されるべき、好ましくは、ケーブルシュー、ホルダ、又は、接続装置である導電性材料の接続片であって、前部と、中央部と、端部とから成る均質な鑞付ブロックで構成される当該接続片の結合部材と、前記前部を取り囲み、且つ、頂面に部分的に差し込まれた固定された鑞付クリップとを含み、表面と、カーボン電極によって前記表面に形成されるカーボン蒸着とを操作する電気アークからの前記前部の熱吸収能力が増大するよう、前記前部の少なくとも頂面が、その表面がブラスト処理、及び/又は、ローレット切り、或いは、他の表面修正手段によって拡大されることによって、カーボン層と前記前部の前記頂面との間のより確実な接続を引き起こす、表面層の鑞付工程中の該表面層における温度の急激な初期的上昇を可能にし、鑞付け結合が形成される以前の酸化干渉の減少を引き起こす、前記前部及び鑞付クリップにおける温度の急激な初期的上昇を可能にし、且つ、部分的には、表面対質量の比率変化の故の、及び、部分的には、熱をそらす物質が固体の熱伝導性増大温度より高い温度に達しない事実の故の、主として熱伝導によって、冷却効果の相対的減少を可能にし、よって、それらの要因が共に、前記接続片の寸法的増大、及び、鑞付工程において必要なエネルギーの相対的な減少を可能にし、当該接続片は、電子を収束する働きをする局地的なリッジ及びピーク、又は、前記結合部材とカーボン電極との間の電気アークの点火及び維持を助ける電子孔と、カーボン蒸着の厚さを排出及び低減し、且つ、該カーボン蒸着のためのアンカー地点を構成する、前記表面に形成されたキャビティとをさらに含む、接続片。
【請求項3】
前記鑞付クリップは非穿孔の金属シート片から形成され、前記鑞付クリップの双方の前記上方に位置する締付タブは、前記鑞付ブロックの前記前部の前記頂面に差し込まれるのに対し、前記鑞付クリップの底面の側部は、鑞付ブロックに差し込まれ、前記鑞付ブロックと前記鑞付クリップとの間にフラックスが存在せず、前記鑞付クリップの隅部及び短側部が前記鑞付ブロックの本体の外側に突出しない、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項4】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、パイプ部に嵌入するよう構成され、ケーブル又はスレッドは、前記結合部材と共に、圧縮されるパイプ部に挿入され、前記圧縮結合は鑞付け或いは溶接される、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項5】
前記結合部材の前記鑞付ブロック前記前部は、到達温度と共に防護リングからの利用可能な圧力を用いて、ワークピースに従った形状を修正することを許容するような寸法とされることによって、均一な厚さの鑞付け結合が達成される、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項6】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、他端にケーブル又はスレッドを引き続き受容することが意図された接続パイプのために構成され且つ該接続パイプと結合される、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項7】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、1つ又は幾つかのネジ付きボルト部が固定される接続部と共に形成される、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項8】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、1つ又は幾つかの他の接続片と直接又は間接に結合される、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項9】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、選択的素子の周りに折り曲げられ且つ押圧され或いは選択的素子を支持する1つ又は幾つかの舌部を備える、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項10】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、ケーブル又はスレッドの周りに折り曲げられ且つ押圧された側方ウイング部を備え、圧縮結合がその上に鑞付け或いは溶接される、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項11】
前記結合部材の前記鑞付ブロックの前記端部は、1つ又は幾つかの取付孔を備える、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【請求項12】
前記結合部材の前記鑞付ブロック前記前部は、1つ又は幾つかの鑞付ブロックに共通している、ことを特徴とする請求項2に記載の接続片。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【公表番号】特表2006−527458(P2006−527458A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508051(P2006−508051)
【出願日】平成16年5月12日(2004.5.12)
【国際出願番号】PCT/SE2004/000726
【国際公開番号】WO2004/098825
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(505418249)セーフトラック インフラシステムズ シスアベ アーベー (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年5月12日(2004.5.12)
【国際出願番号】PCT/SE2004/000726
【国際公開番号】WO2004/098825
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(505418249)セーフトラック インフラシステムズ シスアベ アーベー (2)
【Fターム(参考)】
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