説明

定量ポンプ及びこれを用いた薬液注入システム

【課題】 細かなレンジでの濃度設定を可能とする定量ポンプ及びこれを用いた薬液注入システムを提供する。
【解決手段】 その定量ポンプは、外部から入力されるパルス信号の入力状況に応じて間欠的に駆動するよう構成される定量ポンプにおいて、入力されるパルス信号の基準単位数に対してポンプ駆動回数が所定数となる場合を作動設定値(分周比)100%とし、基準単位数に対するポンプ駆動回数を前記所定数以内で変化させることにより、作動設定値(分周比)を多段階的に変更可能に構成されてなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パルス信号入力式の定量ポンプ及びこれを用いた薬液注入システムに関し、例えば塩素水供給システムとして有用である。
【背景技術】
【0002】
例えば塩素水供給システムとして、水流通部と、該水流通部を流通する水道水の量に応じて塩素を供給する塩素供給部と、それら水道水と塩素とを溶解して調製された塩素水を流通させる塩素水流通部とを備えたものが公知である(特許文献1)。水流通部及び塩素水流通部は、例えば上流側で水道水及び下流側で塩素水が内部を流通する管である。また、この管の水流通部に該当する箇所には、流通される水道水の所定流量毎にパルス信号が発信されるパルス発信流量計が配設されている。また、塩素供給部は、例えば次亜塩素酸ナトリウム水溶液を貯留する薬液タンクと、該薬液タンク内の例えば次亜塩素酸ナトリウム水溶液を管に定量搬送する定量ポンプとを含んで構成される。
【0003】
このような構成からなる塩素水供給システムによれば、パルス発信流量計から発信されるパルス信号を定量ポンプが入力するようになっており、定量ポンプは、パルス信号の入力状況に応じて予め設定された量(設定量)の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を管内に注入する。そして、注入された次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、流通する所定流量の水道水と混合し、この結果、所定濃度の塩素水が生成されるようになる。
【特許文献1】特開平11−299868号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記定量ポンプは、設定量を実現する方法として分周制御が用いられる。しかしながら、従来の分周制御は、図6に示す如く、注入量(供給量)100%を作動設定値(分周比)1/1として、作動設定値1/2(注入量50%)、作動設定値1/3(注入量33%)、・・・という制御内容であったため、細かなレンジでの濃度設定が困難であるという問題があった。
【0005】
図7を参酌してより詳細に説明すると、パルス発信流量計からパルス信号が入力される度に定量ポンプが1回(1ストローク分)駆動するのが作動設定値1/1であるとして、パルス信号が2回入力されると定量ポンプが1回駆動するのが作動設定値1/2、パルス信号が3回入力されると定量ポンプが1回駆動するのが作動設定値1/3、・・・というように、従来の分周制御は、入力されるパルス信号に対する同数のポンプ駆動回数を作動設定値1/1とした、整数分の1に基づく作動設定値の制御内容であるため、図6からも明らかなように、特に注入量(供給量)が多い領域における細かなレンジでの濃度設定が困難であるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、細かなレンジでの濃度設定を可能とする定量ポンプ及びこれを用いた薬液注入システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る定量ポンプは、外部から入力されるパルス信号の入力状況に応じて間欠的に駆動するよう構成される定量ポンプにおいて、入力されるパルス信号の基準単位数に対してポンプ駆動回数が所定数となる場合を基準作動設定値とし、基準単位数に対するポンプ駆動回数を前記所定数以内及び/又は前記所定数以上で変化させることにより、作動設定値を多段階的に変更可能に構成されてなることを特徴とする。
【0008】
また、別の発明に係る定量ポンプは、外部から入力されるパルス信号の入力状況に応じて間欠的に駆動するよう構成される定量ポンプにおいて、パルス信号が入力される度に、入力されるパルス信号の累積数と作動設定値との所定の関係に基づいて演算処理を行い、演算結果が所定の条件を満たせば、該パルス信号に応じたポンプ駆動のための駆動パルス信号を生成するよう構成されてなることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る薬液注入システムは、流通する対象液に薬液を間欠的に定量注入して所定濃度の混合液を生成する薬液注入システムにおいて、対象液の所定流量毎にパルス信号を発信する流量計と、上記何れかの定量ポンプとを備え、流量計から入力されるパルス信号の入力状況に応じて定量ポンプが薬液の定量注入を行うよう構成されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
以上の如く、本発明によれば、細かなレンジでの濃度設定が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る薬液注入システムの一実施形態として、塩素水供給システムについて図面を参酌しつつ説明する。
【0012】
本実施形態に係る塩素水供給システムは、図1に示す如く、水道等からの水を流通させる水流通部1と、塩素成分を含有する薬液を供給する塩素供給部2と、水流通部1を流通する水と塩素供給部2から供給された薬液とを溶解させて所定濃度の塩素水を調製する塩素水調製部3と、この塩素水調製部3で調製された塩素水を流通させる塩素水流通部4と、これらの各部(水流通部1、塩素供給部2、塩素水調製部3、塩素水流通部4)における設定及び駆動の制御を行う制御部(図示しない)とを用いて構成される。
【0013】
水流通部1は、管1aと、流通する水道水の流量を測定するために管1a上の適当な箇所に配設される流量計1bとを用いて構成される。ここで、管1aは、例えば、PVC(ポリ塩化ビニル)又はSUS等のいずれかで形成されたパイプ、あるいはこれらの材料で形成されたパイプの複数を組み合わせて構成される。また、流量計1bとしては、流通する水道水の所定流量毎にパルス信号を発信するパルス発信流量計を用いる。
【0014】
塩素供給部2は、薬液を貯留するための薬液タンク2aと、管1aの下流部(水流通部1と塩素水調製部3との接続部、あるいは塩素水調製部3が必須でない場合の、水流通部1と塩素水流通部4との接続部)及び薬液タンク2aを接続する管2bと、薬液タンク2a内の薬液を塩素水調製部3に供給可能な定量ポンプ2cとを用いて構成される。ここで、管2bは、PVC(ポリ塩化ビニル)等の耐酸化性の高い材料で形成されたパイプ等を用いて構成される。また、薬液としては、次亜塩素酸ナトリウム水溶液等の塩素成分を含有した水溶液を用いる。
【0015】
また、定量ポンプ2cとしては、ダイヤフラム、 プランジャ、 ベローズ等を往復動させてポンプ動作を行う往復動ポンプや、周壁に吸入口及び吐出口を有するシリンダ内にピストンを嵌入し、このピストンを回転させながら往復動させることによって、シリンダ内(ポンプ室)の流体を吸排出する、チャッキ弁が不要な簡単な構成の往復動ポンプであって、パルス信号入力式のポンプを用いる。
【0016】
塩素水調製部3は、管1aと接続され、水流通部1から流入された水と塩素供給部2から流入された薬液とを混合させる混合部を用いて構成される。ここで、塩素水調製部3は、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)等の耐酸化性の高い材料で形成される。
【0017】
塩素水流通部4は、管4aを用いて構成される。ここで、管4aは、所望の塩素水濃度に耐え得る耐酸化性を有する材料(例えばPVC(ポリ塩化ビニル)等)で形成される。尚、図示はしないが、塩素水通通部4の下流側には、貯留タンクが設けられ、生成された塩素水は、一旦貯留タンク内に貯留されるようになっている。
【0018】
制御部は、塩素水供給システムによって供給される塩素水の濃度を設定する塩素水濃度設定部と、流量計1bで測定した流量を検知する流量検知部と、塩素水濃度設定部における塩素水の濃度及び流量検知部における流量に基づいて薬液タンク2aから供給されるべき薬液の量を定め、その値に応じて定量ポンプ2cを駆動させる駆動制御部とを用いて構成されている。即ち、制御部においては、塩素水流通部4の下流側における貯留タンク内の塩素水が塩素水濃度設定部で設定された濃度になるように、水流通部1からの流量に比例して薬液の供給量が定められるという、いわゆる流量比例制御が行われる。尚、制御部を構成する塩素濃度設定部、流量検知部及び駆動制御部は、定量ポンプの本体と一体的に配置される。
【0019】
次に、以上のように構成された本実施形態に係る塩素水供給システムの作動状態について説明する。
【0020】
まず、塩素水濃度設定部(制御部)において、必要とされる塩素水の濃度が設定される(作動設定値が設定される)。次に、水流通部1に水道水が流通し、この際、流量は流量計1bで測定され、その測定値の信号(パルス信号)が流量検知部(制御部)に送られる。そして、ここで測定された水は、管1aを介して塩素水調製部3に流入される。
【0021】
次に、塩素水濃度設定部で設定された濃度の塩素水を調製するために、駆動制御部(制御部)において、流量検知部における流量(パルス信号)に比例した薬液の供給量が決定される。次に、この決定量に応じた駆動パルス信号が駆動制御部から出力され、この駆動パルス信号に応じて定量ポンプ2cが駆動される。そして、定量ポンプ2cを駆動させることによって薬液タンク2aから送られる薬液は、管2bを介して塩素水調製部3に流入される。
【0022】
次に、水流通部1からの水と塩素供給部2bからの薬液とが塩素水調製部3の混合部内で混合し溶解され、設定濃度の塩素水が調製される。次に、混合部内で調製された塩素水を管4aを介して吐出させ、貯留タンク(例えば、病院や調理場の床面等あるいは食材を殺菌するために設けられた殺菌槽)内に適当に供給される。尚、塩素水調製部3の混合部内に流入される水と薬液とのタイムラグについては、本実施形態では特に触れていないが、管長あるいは何らかのバルブ等を設けて適宜使用状態に適するように設定すればよい。但し、下流側の貯留タンク内で塩素水は一旦静水状態となるため、そのようなタイムラグについては特に問題とはならない。
【0023】
本実施形態に係る塩素水供給システムについての全体説明は以上のとおりであり、次に、本実施形態において特徴となる定量ポンプ2cについて説明する。
【0024】
<実施形態1>
本実施形態に係る定量ポンプの特徴は、従来の分周制御を採らず、図2に示す如く、注入量(供給量)が作動設定値(分周比)100%、95%、90%、・・・、15%、10%という制御内容であって、細かな濃度設定が可能となる分周制御を採用している。
【0025】
図3を参酌してより詳細に説明すると、流量計1bからパルス信号が入力される度に定量ポンプ2cが1回(1ストローク分)駆動するのが作動設定値100%であるとして、パルス信号が20回入力されるまでの間に定量ポンプが19回駆動するのが作動設定値95%、パルス信号が20回入力されるまでの間に定量ポンプが18回駆動するのが作動設定値90%、・・・、パルス信号が20回入力されるまでの間に定量ポンプが3回駆動するのが作動設定値15%、パルス信号が20回入力されるまでの間に定量ポンプが2回駆動するのが作動設定値10%というように、本実施形態に係る分周制御は、入力されるパルス信号の基準単位数(上記例では20回)に対する同数のポンプ駆動回数を基準作動設定値(基準分周比、上記例では100%)とした、ポンプ駆動回数の減算に基づく作動設定値の制御内容であるため、注入量のどの領域であっても、作動設定値間ピッチが定ピッチ(上記例では5%)となる細かなレンジでの濃度設定が可能となるのである。
【0026】
<実施形態2>
上記実施形態1では、入力されるパルス信号の基準単位数に対する同数のポンプ駆動回数を作動設定値100%とした、ポンプ駆動回数の減算に基づく作動設定値の制御内容を採用することにより、作動設定値100%以下での細かい作動設定値間ピッチの分周制御を可能としたが、ここでは、作動設定値100%以上の分周制御を可能とする制御内容を説明する。
【0027】
図4は、その一例であり、作動設定値100%以下における制御内容は実施形態1と同じであるが(表下の記載「○ 駆動パルスを1回」とは、駆動パルス信号が1回出力されて定量ポンプが1回駆動する、という意味であり、「× 駆動パルスをスルー」とは、駆動パルス信号を出力せず、従って、定量ポンプが駆動しない、という意味である)、
a.作動設定値が105〜200%に設定される場合、表中において、5〜100%の値が105〜200%に変更すると共に、○は駆動パルスを2回、×は駆動パルスを1回、と読み替え、
b.作動設定値が205〜300%に設定される場合、表中において、5〜100%の値が205〜300%に変更すると共に、○は駆動パルスを3回、×は駆動パルスを2回、と読み替え、
c.作動設定値が305〜400%に設定される場合、表中において、5〜100%の値が305〜400%に変更すると共に、○は駆動パルスを4回、×は駆動パルスを3回、と読み替え
るような制御内容、即ち、入力されるパルス信号の基準単位数に対する同数のポンプ駆動回数を作動設定値100%とした場合の、入力されるパルス信号の基準単位数毎にポンプ駆動回数を加算する制御内容(入力されるパルス信号の基準単位数に対する同数のポンプ駆動回数を作動設定値100%とした、ポンプ駆動回数の加算に基づく作動設定値の制御内容)を採用することにより、作動設定値100%以上であって且つ細かい作動設定値間ピッチの分周制御が可能となる。
【0028】
図5は、作動設定値100%以上であって且つ細かい作動設定値間ピッチの分周制御を可能とする他の例であり、作動設定値100%以下における制御内容は実施形態1と同じであるが、
パルス信号が20回入力されるまでの間に定量ポンプが21回駆動するのが作動設定値105%、・・・、パルス信号が20回入力されるまでの間に定量ポンプが30回駆動するのが作動設定値150%、・・・、パルス信号が20回入力されるまでの間に定量ポンプが40回駆動するのが作動設定値200%、・・・、パルス信号が20回入力されるまでの間に定量ポンプが43回駆動するのが作動設定値215%というように、入力されるパルス信号の基準単位数に対する同数のポンプ駆動回数を作動設定値100%とした、ポンプ駆動回数の加算に基づく作動設定値の制御内容を採用しても、作動設定値100%以上であって且つ細かい作動設定値間ピッチの分周制御が可能となる。
【0029】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0030】
例えば、上記実施形態においては、塩素水供給システムについて説明したが、塩素水を供給するためのシステム以外にも適用可能である。従って、対象液は、水道水に限定されず、また、薬液は、塩素成分を含有するものに限定されない。要は、流通する対象液に定量の薬液を注入して所定濃度の混合液を生成するためのシステム全てに対して本発明は適用可能である。
【0031】
また、上記実施形態においては、作動設定値が100%であれば、流量計1bからパルス信号が入力される度に、定量ポンプ2cが1回(往復動ポンプであれば、例えば1ストローク分)駆動するようになっているが、これは、作動設定値が1/1とされる従来の定量ポンプ共々、1対1対応に限定されるものではない。即ち、流量計1bからパルス信号が複数回(例えば3回)入力されると、定量ポンプ2cが1回駆動するのを作動設定値100%とするような態様であってもよい。この場合、入力されるパルス信号の基準単位数(作動設定値間ピッチが5%であれば、上述のとおり20回)は、比例倍(上記3回であれば、3倍の60回)となる。
【0032】
また、上記実施形態においては、作動設定値間ピッチを5%として説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、入力されるパルス信号の基準単位数を10回とすれば、作動設定間ピッチは10%となる。
【0033】
また、上記実施形態においては、図3、図4あるいは図5に示す制御内容をテーブル化し、これを制御部内に保持しておき且つ利用することにより、流量計1bから入力されるパルス信号に応じた定量ポンプ2cの駆動制御を行うようにしているが、テーブルによらず、都度演算しながら、流量計1bから入力されるパルス信号に応じた定量ポンプ2cの駆動制御を行うようにしてもよい。その演算のイメージを下図(作動設定値62%の例示)に示すが、演算の考え方は、入力されるパルス信号の数を作動設定値の逆数(作動設定値62%であれば、1/0.62)で除算し、余りが1以下の場合は、ポンプ駆動、1以上の場合は、ポンプ非駆動、というものである。これによれば、さらに細かなレンジでの濃度設定が可能となる。
【表1】

【0034】
また、上記実施形態においては、基準作動設定値に対するポンプ駆動回数を減少(実施形態1)あるいは増減(実施形態2)させることにより、基準作動設定値以下(実施形態1)あるいは基準作動設定値の上下(実施形態2)で作動設定値を細かく多段的に変更可能としているが、基準作動設定値に対するポンプ駆動回数を増加させることにより、基準作動設定値以上で作動設定値を細かく多段的に変更可能とするだけの場合も本発明の意図するところである。
【0035】
また、上記実施形態2においては、基準作動設定値を作動設定値100%としているが、これに限定されず、設定可能な最大の作動設定値を基準作動設定値としてもよい。例えば、図4の例では、基準作動設定値は作動設定値1000%であり、図5の例では、基準作動設定値は作動設定値215%である。尚、このようにすると、基準作動設定値に対するポンプ駆動回数を減算するのみの制御内容になる点、考え方は実施形態1と共通する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態に係る塩素水供給システムの概念図を示す。
【図2】同実施形態の塩素水供給システムにおいて用いられる定量ポンプにおける分周制御の結果としての注入量−分周比(作動設定値)の関係図を示す。
【図3】同実施形態の定量ポンプにおける分周制御の制御内容を説明するためのタイミングチャートを示す。
【図4】同実施形態の定量ポンプにおける分周制御の第2の制御内容の一例を規定するテーブルを示す。
【図5】同実施形態の定量ポンプにおける分周制御の第2の制御内容の他の例を規定するテーブルを示す。
【図6】従来の定量ポンプにおける分周制御の結果としての注入量−分周比(作動設定値)の関係図を示す。
【図7】従来の定量ポンプにおける分周制御の制御内容を説明するためのタイミングチャートを示す。
【符号の説明】
【0037】
1…水流通部、1b…流量計、2…塩素供給部、2a…薬液タンク、2c…定量ポンプ、3…塩素水調製部、4…塩素水流通部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から入力されるパルス信号の入力状況に応じて間欠的に駆動するよう構成される定量ポンプにおいて、入力されるパルス信号の基準単位数に対してポンプ駆動回数が所定数となる場合を基準作動設定値とし、基準単位数に対するポンプ駆動回数を前記所定数以内及び/又は前記所定数以上で変化させることにより、作動設定値を多段階的に変更可能に構成されてなることを特徴とする定量ポンプ。
【請求項2】
作動設定値毎のポンプ駆動回数は、入力されるパルス信号の前記基準単位数に基づいて振り分けられる請求項1に記載の定量ポンプ。
【請求項3】
ポンプ駆動回数の前記所定数は、入力されるパルス信号の前記基準単位数と同数である請求項1又は2に記載の定量ポンプ。
【請求項4】
ポンプ駆動回数の前記所定数は、入力されるパルス信号の前記基準単位数の整数分の1である請求項1又は2に記載の定量ポンプ。
【請求項5】
入力されるパルス信号の前記基準単位数に対する作動設定値毎のポンプ駆動回数が規定されるテーブルとを備え、設定された作動設定値とテーブルとに基づいて駆動するよう構成される請求項1〜4の何れか1項に記載の定量ポンプ。
【請求項6】
外部から入力されるパルス信号の入力状況に応じて間欠的に駆動するよう構成される定量ポンプにおいて、パルス信号が入力される度に、入力されるパルス信号の累積数と作動設定値との所定の関係に基づいて演算処理を行い、演算結果が所定の条件を満たせば、該パルス信号に応じたポンプ駆動のための駆動パルス信号を生成するよう構成されてなることを特徴とする定量ポンプ。
【請求項7】
流通する対象液に薬液を間欠的に定量注入して所定濃度の混合液を生成する薬液注入システムにおいて、対象液の所定流量毎にパルス信号を発信する流量計と、請求項1〜6の何れか1項に記載の定量ポンプとを備え、流量計から入力されるパルス信号の入力状況に応じて定量ポンプが薬液の定量注入を行うよう構成されてなることを特徴とする薬液注入システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−327476(P2007−327476A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−161195(P2006−161195)
【出願日】平成18年6月9日(2006.6.9)
【出願人】(000229760)株式会社タクミナ (25)
【Fターム(参考)】