説明

導波部材及びそれを用いるキーパッドアセンブリ

【課題】導波路の内部に結合された光の漏れ及び損失を最小化するようになされた導波路を含むキーパッドアセンブリを提供する。
【解決手段】本発明は、内部に伝搬される光を導波させる導波路と、導波路の内部に結合された光の導波方向に対して垂直に形成され、導波路によって導波された光を前記導波路に反射させるための少なくとも一つの溝とを含む導波部材を提供する。また、少なくとも一つのキーボタンとキーボタンが固定される弾性シートを有するキーパッドと、キーパッドの下部に位置され、内部に伝搬される光を導波させるための導波路及び導波路によって導波される光を前記導波路に反射させるための少なくとも一つの溝を有する導波部材と、導波部材の下部に位置され、キーボタンが押されることによって電気コンタクトを形成するスイッチパッドとを含むキーパッドアセンブリを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キーパッド及びキーパッドアセンブリに関するもので、特に導波部材を含むキーパッド及びキーパッドアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、キーパッドアセンブリ(keypad assembly)は、パーソナルコンピュータ、携帯用無線端末機(portable wireless terminal)、自動化機械装置などにユーザーによる情報入力手段として使用される。通常のキーパッドアセンブリは、キーパッド及びスイッチパッド(switch pad)を含む。
【0003】
キーパッドは、文字、数字、記号がプリントされた複数のキーボタン(key button)と、上面に固定されたキーボタンを有する弾性シート(sheet)とを含む。スイッチパッドは、複数の電気コンタクトが形成されたプリント回路基板(Printed Circuit Board:PCB)と、プリント回路基板上に接合されたドームシート(dome sheet)とを含む。
【0004】
ユーザーがキーボタンを押すと、弾性シートを通じてドームシートの該当ドームに圧力が加えられる。すると、ドームは、変形されて該当電気コンタクト(contact)に電気的に接続される。デバイス(キーパッドアセンブリが装着されたパーソナルコンピュータ、携帯用無線端末機、自動化機械装置など)は、ドームと電気コンタクトとの間の電気的接続に基づいて、ユーザーによって選択された情報が入力されたことを認識する。
【0005】
携帯用無線端末機上に装着されるキーパッドアセンブリは、キーボタンの近くに位置した背面(rear)照明手段をさらに備える。それによって、照明がない場合でも上記デバイスをユーザーが作動可能になる。
【0006】
背面照明手段は、(1)スイッチパッド上に装着された複数の発光ダイオード(Light−Emitting Diode:LED)がキーボタンを直接照射する構造、(2)有機発光体を用いる発光構造、及び(3)導波路などの導波部材を用いる構造のような多様なタイプを有する。
【0007】
しかしながら、従来の背面照明手段は、キーボタンを照射する場合に、その周辺に相当量の光が照射されてしまい、損失が大きいという問題点があった。それによって、従来の背面照明手段は、携帯端末機の低電力化及び小型化に支障をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−92536号公報
【特許文献2】特開2005−174866号公報
【特許文献3】特開2004−327383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、上述した従来技術の問題点を解決するために、本発明の目的は、導波路の内部に結合された光の漏れ及び損失を最小化するようになされた導波路を含むキーパッドアセンブリを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の側面による導波部材は、内部に伝搬される光を導波させる導波路と、導波路の内部に結合された光の導波方向に対して垂直に形成され、導波路によって導波された光を前記導波路に反射させるための少なくとも一つの溝とを含むことを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の側面によるキーパッドアセンブリは、少なくとも一つのキーボタンとキーボタンが固定される弾性シートを有するキーパッドと、キーパッドの下部に位置され、内部に伝搬される光を導波させるための導波路及び導波路によって導波される光を前記導波路に反射させるための少なくとも一つの溝を有する導波部材と、導波部材の下部に位置され、キーボタンが押されることによって電気コンタクトを形成するスイッチパッドとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明による導波部材は、光の進行経路に対して垂直な方向に形成された少なくとも一つの溝を備えることによって、導波部材の内部に結合された光が初期の進行方向と異なる方向に導波されることができる。したがって、導波路の内部に結合された光が導波路全体にわたって拡散されることができる。それによって、本発明は、キーボタン側を照明するための光の輝度が均一でかつ向上する効果を有する。なお、本発明は、溝の周囲に形成された光遮断層によって光損失を最小化させることができる効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】本発明の第1の実施形態による導波部材を示す図である。
【図1B】本発明の第1の実施形態による導波部材を示す図である。
【図1C】本発明の第1の実施形態による導波部材を示す図である。
【図2A】本発明の第2の実施形態による導波部材を示す図である。
【図2B】本発明の第2の実施形態による導波部材を示す図である。
【図2C】本発明の第2の実施形態による導波部材を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施形態による導波部材を示す図である。
【図4A】本発明の第4の実施形態による導波部材を示す図である。
【図4B】本発明の第4の実施形態による導波部材を示す図である。
【図4C】本発明の第4の実施形態による導波部材を示す図である。
【図4D】本発明の第4の実施形態による導波部材を示す図である。
【図4E】本発明の第4の実施形態による導波部材を示す図である。
【図5】本発明の第5の実施形態による導波部材を示す図である。
【図6】本発明の第6の実施形態によるキーパッドアセンブリの断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
下記に、本発明に関連した公知の機能または構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断された場合に、その詳細な説明を省略する。
【0016】
図1A及び図1Bは、本発明の第1の実施形態による導波部材を示す。導波部材100は、内部に結合された光を導波させる導波路(waveguide)110と、この導波路110の内部に結合された光の導波方向に対して垂直方向に形成され、導波路110から入射された光を上記導波路110に反射させるための少なくとも一つの溝111と、光を生成する光源101,102とを含む。
【0017】
導波路110は、内部に結合された光を導波させ、結合された光は導波路110の第1の側面から第2の側面へ伝搬される。導波路110の第1の側面は、外部から光が結合される一側面を意味する。導波路110は、四角形又は幾何学的形状のような任意の形状を有することができる。導波路110の内部に結合された光は、導波路110とその外部空気層との境界面で全反射によって導波路110の内部を伝搬する。
【0018】
導波路110は、ポリカーボネート(polycarbonate)、PMMA(polymethylmethacrylate)、ポリウレタン(polyurethane)、シリコーン(silicone)など、低い硬度、高い弾性変形率、高い復元力、及び高い光透過率を有するポリマー材質で形成されることができる。
【0019】
溝111は、導波路110の内部に結合された光の導波方向に対して垂直方向に形成され、導波路110から入射された光を導波路110の内部に反射させる。特に、溝111は、第2の側面の一部分に凹凸状に形成されることができ、それによって導波路110に外部空気層との境界面を提供する。
【0020】
したがって、導波路110によって導波されて溝111に入射される光は、導波路110と外部空気層との間の屈折率差によって導波路側に反射される。
【0021】
光が導波される方向に対して垂直な溝111の断面は、所定の曲率を有する半円、円、又は楕円の形状を有し、或いは多角形の形状を有することができる。また、溝111は、第2の側面に沿って導波路110の内部に伸びることができる。
【0022】
図1Aに示す溝111は、導波路110の第2の側面の一部分に凹凸状に形成されるが、導波路110を貫通する孔(hole)形態となることができる。また、溝111は、導波路110の上面及び下面の一部分に形成される凹凸形態となることができる。
【0023】
図1Bは、図1Aに示す溝111が形成された導波路110の一部分を拡大して示す。図1Bに示すように、溝111に臨界角θで入射された光103aは、導波路110の内部に全反射される。臨界角θより大きい角度で入射された光104aは、その一部(実線で表示)が溝111を通過して外部に漏れ、残りの一部104bが導波路の内部に反射される。その他に、一部の光は、溝によって定義された境界面で散乱によって損失される。
【0024】
空気層の屈折率nは1であり、他の物質の屈折率と比較するための基準として使用される。導波路110は、空気層の屈折率nより高い屈折率nを有する。
【0025】
本実施形態によると、少なくとも一つの溝111は、導波路110の第1の側面から第2の側面に導波される光の進行経路又は第2の側面に形成され、導波路110と空気層との間の屈折率差の境界面を提供する。したがって、溝111に入射される光は、導波路110と空気層との間の屈折率差によって導波路110の内部に反射される。
【0026】
溝111に入射される光が全反射条件を満たす場合に、境界面で散乱などによる一部の光の損失を除いた大部分の光は、導波路110の内部に反射される。全反射条件を満たしていないと(すなわち、入射角が臨界角より大きいと)、光の一部が溝111を透過し、残りの光は導波路110の内部に反射される。
【0027】
したがって、溝111は、導波路110の内部に結合された光が漏れるときに発生する光の損失を最小化する。
【0028】
図1Cを参照すると、図1Aに示す導波路110は、第2の側面の周囲にプリントされた光遮断層120を有する。特に、光遮断層120は、光源101,102が対面する第1の側面及び溝111が形成された第2の側面の周囲にプリントされる。光遮断層120は、導波路110の外部に光が漏出されることを防止するために、例えば黒インクが使用されることができる。したがって、溝111は、図1Cに示すように、光遮断層120を形成しないことが望ましい。
【0029】
図2Aは、本発明の第2の実施形態による導波部材を示す。導波部材200は、第1の側面を通じて内部に結合された光を第2の側面に導波させるための導波路210と、導波路210の第1の側面に光を出力する少なくとも一つの光源201,202と、導波路210に形成された少なくとも一つの溝211と、導波路210の第2の側面の周囲に形成された光遮断層220とを含む。
【0030】
本実施形態による導波部材200の説明において、本発明の第1の実施形態と重複する構成及び動作の詳細な説明は、簡素化のために省略する。
【0031】
溝211は、導波路210内に第2の側面に沿って形成され、第1の側面から導波される光を導波路210の内部に反射させることができる。溝211は、図2Bに示すように、導波路210の上面に光遮断層に沿ってスクラッチ(scratch)によって凹凸形状に形成されることができる。また、図2Cに示すように、溝211は、導波路210の上面及び下面を貫通する孔形状にも形成されることができる。
【0032】
光遮断層220は、図2A〜図2Cに示すように、導波路210の第2の側面に沿ってプリントによって形成されることができる。光遮断層220は、反射されずに溝211を透過した光の一部を吸収することによって、導波路210の外部に不必要な光が漏れることを防止する。光遮断層220は、一般に黒インクが使用されるが、導波路210の第2の側面に接する光遮断層220の内面には白色インクがプリントに使用されることができる。
【0033】
図3は、本発明の第3の実施形態による導波部材を示す。図3を参照すると、導波部材300は、第1の側面を通じて内部に結合された光を第2の側面に導波させるための導波路310と、この導波路310に形成された少なくとも一つの溝311と、導波路310の第2の側面に沿って形成された光遮断層320と、導波路310の内部に結合させるための光を生成する光源301,302とを含む。
【0034】
本発明の第3の実施形態による導波部材300の説明において、本発明の第1及び第2の実施形態と重複する構成及び動作の説明は、簡素化のために省略する。
【0035】
溝311は、導波路310の第2の側面に隣接した一部分に局部的に形成されることができる。また、溝311は、導波路310を貫通する孔又はスクラッチによって凹凸の形状に形成されることができる。
【0036】
光遮断層320は、導波路310の第2の側面にプリントによって形成されることができ、溝311を通過した光の一部を吸収できる。
【0037】
図4Aは、本発明の第4の実施形態による導波部材400を示す。図4B〜図4Eは、各々図4AのA−A’に沿った断面の例を示す。本実施形態による導波部材400は、第1の側面を通じて内部に結合された光を第2の側面に導波させるための導波路410と、導波路410の一部分に形成された少なくとも一つの溝411と、第2の側面に沿って導波路410に形成された光遮断層420と、導波路410の内部に結合させるための光を生成する光源401,402とを含む。光源401,402は、光の発光面を導波路410の第1の側面に対面するように位置される。
【0038】
本発明の実施形態による導波部材400の説明において、本発明の第1〜第3の実施形態と重複する構成及び動作の説明は、簡素化のために省略する。
【0039】
本実施形態による導波部材400は、溝411に沿って導波路410内にプリントされた光遮断層420を有する。この光遮断層420は、導波路410に反射されずに溝411を透過した光を吸収して導波路410の外部への光の漏れを最小化する。
【0040】
図4Bを参照すると、溝411が導波路410の上面にスクラッチ又はエッチングによって形成される。また、溝411は、導波路410の成形と同時に形成されることができる。溝411は、導波路410の内部を伝搬する光の経路上に導波路410とその外部空気層との境界面を提供する。その結果、導波路410の第2の側面に導波される光は、溝411によって導波路410に反射される。
【0041】
光遮断層420aは、導波路410の第2の側面と溝411との間に、溝411を取り囲むように形成される。したがって、光遮断層420aは、溝411を通過した一部の光を吸収して導波路410の外部への光の漏れを最小化する。上記断面図に示すように、光遮断層420aは、導波路410の上面に形成された切り込み(notch)420bに、例えば黒インクを用いてプリントされる。
【0042】
図4Cを参照すると、溝411が導波路410の上面及び下面を貫通する孔形状に形成される。光遮断層420aは、図4Bと同一の構成を有する。
【0043】
図4Dは、図4Bの場合と同様に、導波路410の上面410aに形成された溝411を有する導波路410の断面構造を示す。また、導波路410は、その上面及び下面410a,410bに形成された切り込み420cに充填された光遮断層420a,420bを有する。
【0044】
図4Eは、導波路410の上面及び下面410a,410bを貫通する溝411を有する導波路410の断面構造を示す。導波路410は、その上面及び下面410a,410bに交互に対角形又はジグザグ形に形成された切り込み420cにプリントされた光遮断層420a,420bを有する。
【0045】
図5は、本発明の第5の実施形態による導波部材を示す。図5を参照すると、導波部材500は、少なくとも一つの光源501,502と、これら光源501,502に第1の側面が対面するように位置された導波路510と、この導波路510内に形成された複数の溝511,512と、導波路510の第2の側面の周囲及び溝511,512の間で形成された光遮断層520とを含む。
【0046】
導波路510は、その上面又は下面にスクラッチ又はプリントによって形成された少なくとも一つの反射パターンを有する。この反射パターンは、導波路510の成形時と同時に形成されることができる。反射パターンは、導波路510の内部に伝搬する光の一部を乱反射することによって、導波路510の上面又は下面に反射させることができる。
【0047】
各溝511,512は、導波路510の上面及び下面を貫通する孔形状に形成されることができる。また、溝511,512は、導波路510の上面又は下面にスクラッチ又は導波路510の成形と同時に凹凸形状に形成されることもできる。
【0048】
図6は、本発明の第6の実施形態によるキーパッドアセンブリの断面を示す。キーパッドアセンブリ600は、携帯用無線端末機内に装着されることができる。このキーパッドアセンブリ600は、キーパッド610と、このキーパッド610と対面するように位置されるスイッチパッド630と、少なくとも一つの光源640と、スイッチパッド630とキーパッド610との間に位置された導波部材620とを含む。光源640は、光遮断層622bによって光の発光面を除き、残りの周囲が覆われる。
【0049】
キーパッド610は、弾性シート612と、この弾性シート612上に位置された少なくとも一つのキーボタン611とを含む。弾性シート612は、導波部材620側に突出された押圧突起612aを有することができる。この押圧突起612aは、ユーザーがキーボタン611を押すと、スイッチパッド630にその圧力を伝達する。また、押圧突起612aは、スイッチパッド630からの反発力をユーザーに伝送することによって、ユーザーが該当スイッチのコンタクトが形成されたか否かを認識できるようにする。
【0050】
弾性シート612は、おおよそ四角板の形態はもちろん、それ以外の多様な形態にも形成されることができる。弾性シート612の弾性は、ユーザーによって押されたキーボタン611が更に原位置に戻るようにする。特に、弾性シート612の自己復元力は、押されたキーボタン612を元の状態に復元させることができる。
【0051】
弾性シート612は、キーボタンの垂直下方に位置された押圧突起612aを有し、キーボタン612が押されると、その圧力をスイッチパッド630に伝達する。すると、ユーザーは、スイッチパッド630が押されたか否かを認知することができる。
【0052】
キーボタン611は、弾性シート612の上面に位置される。このキーボタン611は、接着剤によって弾性シート612に付着され、或いは射出成形によって弾性シート612と一体に形成されることができる。キーボタン611は、弾性シート612と同一の材質で形成可能である。また、キーボタン611は、ポリカーボネート又はアクリル系樹脂のような材質で形成されることもできる。本実施形態によるキーボタン611は、四角ブロックの形状を有するが、円柱、楕円柱のような他の形状を有することもできる。
【0053】
導波部材620は、内部に結合された光を導波させるための導波路621と、この導波路621の内部に結合された光を拡散させるための少なくとも一つの溝621aと、光遮断層622a,622bとを含む。光源640を取り囲む光遮断層622bとしては、例えば、黒色のテープなどが使用されることができる。導波路621を取り囲む光遮断層622aは、例えば、黒色のインクプリントによって形成されることができる。
【0054】
導波路621は、内部に結合された光の一部をキーボタン611の方に反射させるための反射パターン621bと、内部に導波された光が外部に漏れることを抑制するための溝621aと、光遮断層622a,622bとを含む。導波路621は、光源640に対向する第1の側面を通じて内部に結合された光を上面及び下面の外部空気層との境界面で全反射によって第2の側面(第1の側面の他側)の方に導波させる。反射パターン621bは、導波路621の下面又は上面にスクラッチによって形成されることができる。また、反射パターン621bは、導波路621の成形と同時に凹凸形状に形成されることもできる。
【0055】
全反射後に導波路621の内部に伝搬される光が反射パターン621bに入射されると、反射パターン621bによって全反射条件を満たしていない(入射角が臨界角より小さい場合)。すると、この光は、導波路621及び弾性シート612を透過してキーボタン611を照明する。
【0056】
導波路621は、キーパッドアセンブリ600のスリム化のために薄い厚さ(具体的に0.1〜0.3mm)を有することが望ましい。例えば、導波路621の材質がポリカーボネート又はPMMAである場合に、その厚さは0.1〜0.2mmである。導波路621がポリウレタン又はシリコンの材質でできている場合に、0.1〜0.3mmの厚さを有する。
【0057】
導波路621の内部に結合された光が、キーボタンの側を照明する代わりに導波路621の外部に漏れると、光漏れが発生する。キーボタン611を照らすために必要な輝度は、光が不必要に漏出されることによって低下する。
【0058】
導波路621の内部に結合された光は、導波路621の外部空気層との境界(上面及び下面と外部空気層との間の境界)での全反射によって導波路621の内部に進行する。すなわち、溝621aは、導波路621の内部に光が導波される方向に対して垂直に形成されることによって、導波路621の内部に外部空気層との境界を形成する。その結果、導波路621の内部に導波される光は、溝621aによって形成された境界で導波路621に反射される。
【0059】
導波路621の内部に結合された光が導波路621の外部へ漏れることなく、キーボタン611を照明するように、光遮断層622aは、光が入射される導波路621の側面(光源640に対向する側面)を除き、残りの側面を取り囲む。光遮断層622aは、光漏れを抑制するために、光を吸収するように黒インクを用いるプリント過程を通じて形成される。導波路621の該当側面に接する光遮断層622aの一面を白色インクでプリントすることによって、光遮断層622aに入射される光を導波路621の方に反射させることができる。
【0060】
光遮断層622aは、本発明の第1〜第5の実施形態(図1A、図2A、図3A、図4A、図5)で説明したように、光が入射される側面を除いた導波路621の側面に沿ってその内部に形成される。それによって、溝621aによってその経路が変換された光の漏れを最小化する。
【0061】
また、溝621a及び光遮断層622aは、本発明の第1〜第5の実施形態による構造が適用されることができる。
【0062】
スイッチパッド630は、電気コンタクト632aを有するプリント回路基板(PCB)632を含む。ドームシート631は、プリント回路基板632上に接合され、電気コンタクト632aに対応するドームを備える。
【0063】
ドームシート631は、薄い導電性材質で形成され、ユーザーがキーボタン611を押すときに、該当ドームと電気コンタクト632aが相互に電気的に接続される。ドームシート631は、例えば、接着剤によってプリント回路基板632に付着されることができる。
【0064】
導波路621とドームシート631との間に、支持部材623が挿入されることができる。支持部材623は、四角片(strip)のようなリング形状に形成されることができる。また、支持部材623は導波路621の縁又は内側部分に付着され、両面テープ、接着剤、粘着性を有するプリント層で構成されることができる。
【符号の説明】
【0065】
100 導波部材
101,102 光源
110 導波路
111 溝
120 光遮断層
200 導波部材
201,202 光源
210 導波路
211 溝
220 光遮断層
300 導波部材
301,302 光源
310 導波路
311 溝
320 光遮断層
400 導波部材
401,402 光源
410 導波路
411 溝
420 光遮断層
500 導波部材
501,502 光源
510 導波路
511,512 溝
520 光遮断層
600 キーパッドアセンブリ
610 キーパッド
620 導波部材
630 スイッチパッド
640 光源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に伝搬される光を導波させる導波路と、
前記導波路の内部に結合された光の導波方向に対して垂直に形成され、前記導波路によって導波された光を前記導波路に反射させるための少なくとも一つの溝と、
光が入射される一側面を除いた導波路の残り側面を取り囲み、光を吸収する光遮断層と、を含むことを特徴とする導波部材。
【請求項2】
前記溝は、前記導波路の側面に凹凸状に形成され、或いは前記導波路の上面及び下面を貫通する孔状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の導波部材。
【請求項3】
前記導波路の上面に形成された切り込み及び前記各切り込みに充填される光遮断層をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の導波部材。
【請求項4】
前記導波路の上面及び下面に形成された切り込み及び前記各切り込みに充填される光遮断層をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の導波部材。
【請求項5】
前記溝は前記導波路の上面及び下面を貫通することを特徴とする請求項1に記載の導波部材。
【請求項6】
少なくとも一つのキーボタンと前記キーボタンが固定される弾性シートを有するキーパッドと、
前記キーパッドの下部に位置され、内部に伝搬される光を導波させるための導波路、前記導波路によって導波される光を前記導波路に反射させるための少なくとも一つの溝、及び前記導波路の光が入射される一側面を除いた残り側面を取り囲み、光を吸収する光遮断層を有する導波部材と、
前記導波部材の下部に位置され、前記キーボタンが押されることによって電気コンタクトを形成するスイッチパッドと、
を含むことを特徴とするキーパッドアセンブリ。
【請求項7】
前記導波路の上面に形成された切り込み及び前記各切り込みに充填された光遮断層をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項8】
前記導波路の上面及び下面に形成された切り込み及び前記各切り込みに充填された光遮断層をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項9】
前記溝は、前記導波路の上面及び下面を貫通することを特徴とする請求項6に記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項10】
前記スイッチパッドは、
複数の電気コンタクトが形成されたプリント回路基板と、
前記プリント回路基板上に接合され、前記各電気コンタクトに対応するドームを有するドームシートと、
を含むことを特徴とする請求項6に記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項11】
前記導波路の側面に結合させるための光を生成する光源をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項12】
前記溝は、前記導波路の内部に結合された光の導波方向に対して垂直に形成され、前記導波路と大気との境界面を生成することを特徴とする請求項6に記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項13】
前記導波路の内部に結合させるための光を生成する光源と、
前記光源の上面及び側面に形成された光遮断層と、
をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項14】
前記溝は、前記導波路の側面に凹凸状に形成され、あるいは前記導波路の上面及び下面を貫通する孔状に形成されることを特徴とする請求項6に記載のキーパッドアセンブリ。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−204686(P2011−204686A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−109299(P2011−109299)
【出願日】平成23年5月16日(2011.5.16)
【分割の表示】特願2008−66628(P2008−66628)の分割
【原出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】