説明

導電性ローラ

【課題】白地かぶりを解消するに適した現像用ローラを開発する。
【解決手段】トナー用に用いられる導電性ローラであって、弾性層とその上に一層以上の層からなる積層構造のローラであって、最外層を形成する塗膜の樹脂成分が、アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂のブレンド物からなる導電性ローラ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電子写真装置、複写機、プリンター、FAX及びこれら複合機などに用いられる現像用ローラに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真装置などに用いられる現像ローラは、非磁性一成分トナーを供給ローラや薄膜形成ブレードとの摩擦帯電により、トナーを帯電させ感光体上にトナーを搬送するといった機能が必要である。この現像用のトナーの機能は、トナー種によって影響を受けることがある。
たとえば、従来使用されている粉砕法を用いたポリエステル系トナーでは、その機能を十分に発揮されていても、新しいトナーである重合法/ポリスチレンアクリル系トナーに対しては、十分に機能が発揮されないことがある。
たとえば、粉砕法/ポリエステル系トナーに用いられていた現像用ローラではポリスチレンアクリル系トナーへの帯電付与能力が不十分で、白地かぶりの問題が発生することがある。
【0003】
本出願人は、ポリエステル系トナーに適する導電性ローラとして、特許文献1(特開2007−316200号公報)を提案した。特許文献1には、弾性層とその上に少なくとも1層を有するコート層を設けた積層構造のローラであって、該コート層は、アクリル樹脂とエーテル系ウレタン樹脂のブレンド物からなり、かつ、該コート層の粘弾性が、温度分散動歪が0.1%、周波数10Hz,昇温速度2℃/分の測定条件により測定した0〜50℃間の貯蔵弾性率E’が1.5×10Pa以上であることを特徴とする導電性ローラが開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2007−316200号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、白地かぶりを解消するに適した現像用ローラを開発することを課題とする。特に、ポリスチレンアクリル系トナーに適した現像用ローラを開発することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
導電性ローラの外層コート層の樹脂組成を、アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂のブレンドとすることにより、帯電量分布をシャープにし、白地かぶりを解決できることを見いだし、本発明を完成した。
(1)トナー用に用いられる導電性ローラであって、弾性層とその上に一層以上の層からなる積層構造のローラであって、最外層を形成する塗膜の樹脂成分が、アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂のブレンド物からなることを特徴とする導電性ローラ。
(2)ポリスチレンアクリル系トナー現像用に用いられる導電性ローラであることを特徴とする(1)記載の導電性ローラ。
(3)アクリル樹脂は、グラフト1級アミノ基を有するポリマーであることを特徴とする(1)または(2)記載の導電性ローラ。
(4)アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂のブレンド比は、20〜80部:80〜20部、望ましくは40〜80部:60〜20部であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに導電性ローラ。
(5)ローラの表面粗さは、Rz7μm〜17μmを特徴とし、望ましくは7〜13μmであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の導電性ローラ。
(6)最外層を形成する塗膜の樹脂固形分は、1.0〜4.0%を特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の導電性ローラ。
(7)電子写真装置、複写機、プリンター、FAX又はこれら複合機に用いられる現像用導電性ローラであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載された導電性ローラ。
【発明の効果】
【0007】
帯電量分布をシャープにし、白地かぶりを解決できた。特に、ポリスチレンアクリル系トナーに適した現像用ローラを提供することができる。導電性ローラの外層コート層の樹脂組成を、アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂のブレンドとすることにより、帯電量分布をシャープにし、白地かぶりを解決できた。特に、低帯電領域トナーの発生を抑制することにより、白地かぶりが解決できた。
高温高湿(HH)環境でも画像濃度が確保され、且つ白地かぶりの良好な導電性ローラを実現した。画像濃度は、ローラ表面粗さを3.5μm水準であった従来ローラに対して、本発明では7μm以上にする事により解決できた。表面粗さの形成手段として、特に、研磨手段としてテープ研磨の研磨テープの番手をC#400(砥粒種は、シリコンカーバイト)を採用することによって実現することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の導電性ローラは、一般の現像ローラと同様に、中心の軸体の周囲に導電性ウレタン樹脂層を形成し、その表面にコート層を基本構成とするものである。導電性ウレタン樹脂層やコート層を複数層に形成することも可能である。
本願発明は、導電性ローラの表面のコート層の樹脂組成を、アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂のブレンドとすることにより、帯電量分布をシャープにし、白地かぶりを解決できることを見いだしたものである。樹脂中の固形分や電気抵抗、表面粗さRzについて、さらに検討を加えたものである。
導電性ローラである現像ローラ表面にて、トナー粒子は現像ブレードに摺擦されてマイナスに帯電する。本願発明の導電性ローラは、特にポリスチレンアクリル系トナーに適した現像用ローラである。ポリスチレンアクリル系トナーは、重合法により作成されるトナーであって、トナーバインダー樹脂の摩擦帯電序列が、ポリエステル系トナーに比べてプラス側であるため、マイナス帯電を帯びにくい性質である。トナー粒子中に十分にマイナス電荷を帯びていないトナー粒子やプラス側に帯電した粒子が存在した場合には、感光体の未露光部にトナーが付着し、本来白地となる部分にトナーがにじむように付着することがある。これが白地かぶりの原因の一つである。本発明の導電性ローラは、トナーの帯電序列の変更に伴い、適切な帯電を負荷できる導電性ローラである。
本願発明の導電性ローラは、ウレタン弾性層とその上に少なくとも1層を有するコート層を設けた2層以上の構造からなり、該コート層は、アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂のブレンドのブレンド物からなる。アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂のブレンド比は、20〜80部:80〜20部、望ましくは40〜80部:60〜20部である。ローラの表面粗さは、Rz7μm〜17μm望ましく、さらに望ましくは7〜13μm、コート層の樹脂固形分は望ましくは1.0〜4.0%である。研磨手段としてテープ研磨の砥粒種シリコンカーバイト、研磨テープの番手C#400を使用することが適している。
【0009】
また、電子写真装置は、オフィスで使用されるためにある程度使用環境はコントロールされているが、機内温度の上昇、あるいは輸送環境を考慮すると最高50℃には上昇すると考えられるので、50℃でも十分に機能することが求められる。冬期の休日明けなどの低温環境下での作動性が要求される。即ち、梅雨時の高湿度を勘案すると室温28度、湿度80%の高温高湿環境下(HH)、冬期は室温10度、湿度20%の低温低湿環境下(NN)での作動性能が求められる。
【0010】
本発明の導電性ローラ1は、軸体2の外周に導電性ウレタン樹脂内層3を設けてなり、導電性ウレタン樹脂内層3は、従来公知の押出成形や型注入成形などによって製造することができる。導電性ウレタン樹脂内層3を整形、研磨したのち、表面層4である外層をディッピング等の手段によりコートする。
【0011】
本発明の導電性ローラの基本構造は、先に本出願人が提案した特許文献5(特開2002−235730号公報)に開示したものと同様である。
図1は、本発明の実施の一形態による導電性ローラ1の軸線方向の断面図である。導電性ローラ1は、導電性の軸体2と、該軸体2の外周面上に形成された導電弾性層3と、導電性ウレタン樹脂内層3の外周面上に積層されたコート層4とを含む多層構造を有する。本発明におけるコート層4は、表面層に相当する。
【0012】
軸体2は、両端を軸支したり、駆動部品を嵌合するため両端を精密加工した細長い直円柱状であり、金属、たとえば鉄、アルミニウム合金、ステンレス鋼などが好適に用いられる。
【0013】
導電性ウレタン樹脂内層3は、導電剤を配合したゴム組成物から形成される。ゴム組成物のゴム成分としては、天然ゴム、クロロプレンゴム、スチレン‐ブタジエンゴム、エチレン‐プロピレンゴム(EPDM)、ブチルゴム、アクリロニトリル‐ブタジエンゴム(NBR)、イソプレンゴム、シリコンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴムなどやこれらのゴムの単量体を共重合して得られるゴムなどを挙げることができる。これらの合成ゴムおよび天然ゴムは、1種単独で使用してもよいし、2種以上混合して使用してもよい。
【0014】
ゴム組成物に配合する導電性付与材としては、カーボンブラックや、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物粒子を用いることができる。ゴムに対する分散性が良く、補強性にも優れる点で、カーボンブラックが好ましく用いられる。
【0015】
コート層4は、アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂のブレンドからなり、導電性付与材や表面改質剤を添加、分散させた被膜からなる。
【0016】
ゴム組成物中には、さらに加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、充填剤、加工助剤などの各種配合剤や添加剤を添加してもよい。
【0017】
導電性ウレタン樹脂内層3の層厚は、1〜10mm、好ましくは1.5〜5mmであり、コート層である表面層4の膜厚は0.1〜3μmが好ましい。
【0018】
導電性ローラ1は、軸体2の外周に導電性ウレタン樹脂内層3を設けてなり、導電性ウレタン樹脂内層3は、従来公知の押出成形や型注入成形などによって製造することができる。導電性ウレタン樹脂内層3を整形、研磨したのち、表面層4である外層をディッピング等の手段によりコートする。
【0019】
本発明の導電性ローラは、電子写真装置、複写機、プリンター、FAX及びこれらの複合機などの現像ローラとして好適に用いることができるが、帯電ローラ、転写ローラ、クリーニングローラなどとしても使用することができる。
【0020】
導電性ウレタン樹脂内層の上に表面層を設けたコート層に用いられるアクリル樹脂は、
グラフト1級アミノ基を側鎖に持ち、主鎖がアクリル系のアミノエチル化ポリマーである。
【0021】
エチルセルロース樹脂は、アルカリセルロースに塩化エチルを反応させることによって得られる樹脂である。なお、シアノエチル化セルロースは、セルロースをアクリロニトリルを用いて、シアノエチル基で置換することにより合成されるポリマーのため、本発明のエチルセルロース樹脂とは、製法、構造が異なる。
【0022】
Siオイルは、(FM0721 チッソ社製)のもので、表面改質剤の目的として使用する。これを添加しないと、ディップ後溶剤が揮発する際、乾燥ムラが起こり、塗工ムラ不具合が発生する。
【0023】
<ロール表面粗さについて>
本発明の、導電性ローラは、導電性ウレタン樹脂内層を形成した後、シリコンカーバイトなどを砥粒種とする研磨テープを用いて、表面を研磨し表面粗さRzを、7μm以上にすることが好ましい。ローラの表面粗さは、Rz7μm〜17μm望ましくが、さらに望ましくは7〜13μmであって、研磨テープの番手C#400を使用することが適している。粗さの形成は、研磨テープの種類、粗さ、研磨時間などによってもコントロールされるが、製造誤差や測定誤差を考慮すると、2μmの幅が発生するのが通例である。本発明では、仕上がり精度を考慮すると前記の表面粗さRzの量は、2μm程度内側の値を設計精度とすることが好ましい。
この研磨後にコート層を形成し、表面粗さを測定する。例えば、測定方向は周方向に測定し、中央、中央から左右30mmの位置などを測定する。測定手段は、ミツトヨ社製SV−3000等の測定機を使用することができる。
【0024】
<電気抵抗について>
本発明の導電性ローラの導電性能は、通常の測定方法による。例えば、図2示すようにSUS板にローラを置き、両端500g荷重をのせ、30V印加電圧をかけ、30s後の抵抗値を測定する。
【0025】
<かぶりの発生防止について>
本発明は、現像ローラの表面層の組成、性状を特定することにより、トナーの帯電をシャープにすることにより、感光体の未露光部へのトナーのはみ出しを防止するものである。
電子写真印刷においてかぶりの発生は、トナーへの帯電付与能力が不十分である場合に、発生すると考えられる。図3を参考にすると、感光体の露光部へ摩擦帯電によってマイナス電荷を帯びたトナー粒子が付着して像が形成されるが、感光体の未露光部にトナーが移動してしまうと、本来白地となる紙の部分にトナーがはみ出してしまい、かぶりの原因となってしまう。これは、トナーの帯電状体から見ると、摩擦帯電されたトナーのうちマイナス帯電弱い部分が感光体の未露光部にはみ出しやすい。左下に示すトナーの帯電状体分布模式グラフのイメージの様に分布し、プラス側に位置するトナー粒子が、右上に模式的に示す様に未露光部へ移行してしまうことがある。摩擦帯電は、現像ローラ上でトナー粒子を現像ブレードで摺擦して、摩擦帯電する。本発明は、このような帯電とトナーの移行に起因するかぶりの問題を解消する現像ローラを提供するものである。
特に、トナーバインダー樹脂として用いられるスチレンアクリル系トナーは、摩擦帯電序列が、従来使用されているポリエステル系に比べプラス側のため従来の現像ローラでは、シャープな帯電ができずかぶりが顕著になると推定した。本発明は、表層の組成、表面粗さを特定した現像―ローラを提案して、かぶりの問題を解決した。
【実施例】
【0026】
以下に実施例を掲げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
本実施例の導電性ローラ1は、軸体2の周囲に 導電性ウレタン樹脂内層3を形成し、さらにその表面にコート層4を設けるものである。
【0027】
<導電性ウレタン樹脂内層の作製>
ポリオールとしてポリエーテルポリオール(エクセノールS3003、旭硝子製 OHv=56mgKOH/g MW3000)にあらかじめ導電性カーボン(45L 三菱化学製)を5wt%ロールで分散したものと、さらに所定ウレタン硬度を得るために、ポリオキシアルキレンポリオール(スミフェンTM 住化バイエルウレタン製 OHv=363 mgKOH/g MW400)を用いた。そして反応性促進触媒として、ジメチルスズ脂肪酸モノカルボン酸塩(UL28 活材ケミカル製)をウレタン総量に対し、50ppm添加混合した。これらポリオールと触媒を主材とした。
硬化剤のイソシアネートは、1,3−ビス(イソシアネトメチル)ベンゼン メターキシレンジイソシアネート(タケネートT500 三井武田ケミカル製)を主剤100gに対し13g計量、混合し、金属製軸体を中心にセットした金型に流し込み125℃で8分硬化させ、脱型後室温で8時間熟成した。さらに研磨して寸法を作りこみ、且つ表面粗さコントロールとして、研磨テープのC#400番手を使用し、表面粗さ7μm以上のローラ内層3を作製した。
【0028】
<コート層の作製>
アクリル樹脂として主鎖アクリル樹脂(側鎖にアミノ基をもつ樹脂)(NK380 日本触媒製、固形分30%)、THFへ事前に溶解したエチルセルロース樹脂(ハーキューズ社製、固形分10%)を用いた。表面改質剤として、Siオイル (FM0721 チッソ社製)を0.25wt%添加した。これら固形分を1.5%となるように溶剤(THF/MEK=70/30)で希釈したものを外層塗工液として使用した。この塗工液を、ディップコート法により、前記導電性ウレタン樹脂内層を形成したローラに塗布し、100℃で2時間乾燥し、その後室温で自然冷却させてコート層4を形成し、端部をカットし現像ローラ1を得た。コート層4は、約1μmの厚さであり、内層の粗さを表出させることができる。
【0029】
<評価方法>
(1)カブリ:白ベタ画像を3枚出力し、感光体(OPC)上のトナー残りをNN、HH環境下で測定。(メンディングテープ貼り付け)
カブリ(NN):23℃、湿度50%環境下
カブリ(HH):28℃、湿度80%環境下
(2)ベタ濃度:黒ベタ画像を出力し、所定位置(画像上段・中段・下段で各段3点)を測定。
測定は、マクベス濃度計(RD918)を使用した。ベタ濃度1.25以上を評価基準とした。
(3)表面粗さ(Rz)測定:ミツトヨ製 SV-3000で周方向に測定。測定方法は表1に示す。
(4)塗工後外観:目視による。
【0030】
【表1】

【0031】
<試験例>
試験例1〜8、比較例1、2について、導電性ウレタン樹脂内層を共通とし、コート層を表2に示す配合とする導電性ローラを作成した、その評価結果を表2に示す。トナーは重合法/ポリスチレンアクリル系トナーを用いた。試験機種は、沖テ゛ータ B4500Nを用いた。
【0032】
【表2】

【0033】
<結果>
(1)比較例1は、アクリル樹脂100%であって、ベタ濃度が基準値より低く、面としての色着きに難点がある。
(2)比較例2は、エチルセルロース樹脂100%であって、高温高湿(HH)環境下でのかぶりが見られた。
(3)試験例1〜8は、アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂の配合を80:20、60:40、40:60、20:80とした例である。
(3)試験例8は、ベタ濃度に難点があるが、同じ配向組成の試験例1、5、6、7と対比すると、表面粗さRzを大きくすると、解消できることが分かる。
(4)試験例7は、高温高湿(HH)環境下でのかぶりが認められるが、試験例1と対比すると、固形分を増やすと解消できることが分かる。
(6)試験例6は、研磨テープとしてWA#320を用いた結果、評価項目のすべて合格であるが、画像に研磨目が認められる欠点が生じた。
(7)試験例1〜5は、全評価項目とも良好な結果であった。
(8)これらの結果、アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂樹脂をブレンドしたコート層を設けた現像ローラは、重合法/ポリスチレンアクリル系トナーに対して良好な電子写真印刷を実現することができた。ブレンド比は、20:80〜80:20であり、好ましくは40:60から60:40であり、ローラの表面粗さは、Rz7μm〜17μm望ましく、さらに望ましくは7〜13μm、コート層の樹脂固形分は望ましくは1.0〜4.0%である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】導電性ローラの断面を示す図
【図2】導電性ローラの電気抵抗測定を説明する図
【図3】かぶり発生を模式的に説明する図
【符号の説明】
【0035】
1 導電性ローラ
2 軸体
3 導電性ウレタン樹脂内層
4 コート層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー用に用いられる導電性ローラであって、弾性層とその上に一層以上の層からなる積層構造のローラであって、最外層を形成する塗膜の樹脂成分が、アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂のブレンド物からなることを特徴とする導電性ローラ。
【請求項2】
ポリスチレンアクリル系トナー現像用に用いられる導電性ローラであることを特徴とする請求項1記載の導電性ローラ。
【請求項3】
アクリル樹脂は、グラフト1級アミノ基を有するポリマーであることを特徴とする請求項1または2記載の導電性ローラ。
【請求項4】
アクリル樹脂とエチルセルロース樹脂のブレンド比は、20〜80部:80〜20部、望ましくは40〜80部:60〜20部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに導電性ローラ。
【請求項5】
ローラの表面粗さは、Rz7μm〜17μmを特徴とし、望ましくは7〜13μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の導電性ローラ。
【請求項6】
最外層を形成する塗膜の樹脂固形分は、1.0〜4.0%を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の導電性ローラ。
【請求項7】
電子写真装置、複写機、プリンター、FAX又はこれら複合機に用いられる現像用導電性ローラであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載された導電性ローラ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−251498(P2009−251498A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−102360(P2008−102360)
【出願日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【出願人】(000005061)バンドー化学株式会社 (429)
【Fターム(参考)】