少なくとも一つの光導波路を含むプリント回路基板エレメント、およびそのようなプリント回路基板エレメントの製造方法
光導波路および埋め込まれた光電子エレメントを備えるプリント回路基板エレメントを開示する。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は光学層(optical layer)中に提供される少なくとも一つの光導波路およびその光導波路と光学接合をもつ少なくとも一つの光電子部品(optelectronic component)を含むプリント回路基板エレメントに関する。
【0002】
さらに、本発明はそのようなプリント回路基板エレメントの製造方法に関する。
【0003】
電子工学では、プロセッサーのような電子部品の速度および複雑さどちらも非常に急速に増加し、この性能の増大は更に、これらの電子部品が供給され、他の部品と通信するところでのデータ速度の膨大な増加を必然的に伴う。必然的に高いデータ量の伝達はそれぞれの部品間のシグナル接続への特定の挑戦を構成する。これらの要求を満たすために、プリント回路基板で光シグナル接合(optical signal connection)がすでに提案されている。
【0004】
例えば、WO 01/16630 A1は常套の多層プリント回路基板として構成され、しかも光導波路層を含むプリント回路基板エレメントを開示する。その既知のプリント回路基板エレメントは、詳しくは、通常外部に電子部品を備えて提供されるが、レーザーエレメントやフォトダイオードの形態の光電子部品をプリント回路基板構造の内部に組み入れ、外部の電子部品と電気的に接続する。これらの光電子部品は光導波路層に隣接した緩衝層中に配置され、シグナルの光伝達のための光電子部品とアライメントしてミラーまたは格子構造を含み、光導波路層に入るまたは光導波路層から出るレーザービームまたは光線を偏向させる。しかしながら、このことは光電子部品と偏向エレメントのアライメントが製造中不安定であり、さらに、受動光偏向エレメントによる損失も考慮に入れられるべきであるという不都合を含む。特に光導波路層はスピン-コーティングによって塗布され、高温で硬化されるポリイミド材料からつくられる一方で、それぞれのレーザービームが受動偏向エレメント等によって向きを調整される二次元光導波路構造を形成する。従って、この場合、完全に平行にされたレーザービームがレーザー部品によって発生させられることもまた最も重要である。
【0005】
一方、例えば、WO 01/96915 A2、WO 01/96917 A2およびUS 4,666,236 Aからフォトン吸収法(photon absorption process)によって光導波路構造を有機または無機光学材料中に作ることが既に知られている。それは例えばブロック形態で存在し、フォトン照射されると光学材料は残っている光学材料よりも高い屈折率を有するように局所的に転換される。既知の光導波路構造はファイバー光ケーブル(fiber optic cable)を互いにまたは光電子部品とつなぐための光結合部品(opto-coupler component)として用いられる。それゆえに、これらの既知の光結合部品は非常に特別な場合にのみ使用され得る。
【0006】
導波路を備えるが光学的に構築された導波路層が無い根本的に比較性光学部品がUS 4,762,381 Aに開示されている。そこでも、アプローチは光ファイバーの材料に直接に埋め込まれている光源と共に光ファイバー中に光をカップリングさせる技術を提供することである。
【0007】
加えて、EP 1 219 994 A2には二次元導波路層を導波路層の表面に配置した電気光学部品と共に、薄層回路基板(laminar substrate)を備える半導体装置に組み込むことが知られている。その場合、半導体装置の限られた用途のみがそれぞれの場合に実行可能である。類似した集積回路がUS 2002/0081056 A1に開示されており、ここでシース層の間のコア層を備える多層光学層が半導体回路基板上に提供される。光電子部品はコア層ではなくシース層の一つに配置され、それが適当な光導波路を構成する。
【0008】
本発明の目的は、最初に定義を下した種類のプリント回路基板エレメントおよびそのようなプリント回路基板エレメントの製造方法を提供し、その場合プリント回路基板は構造が簡素で製造が容易であり、特にそれぞれのエレメントの位置に関して厳密でなく、さらに、操作時に光学的損失がプリント回路基板エレメントで最小になることである。
【0009】
この目的を達成するために、最初に定義を下した種類の本発明によるプリント回路基板エレメントは、光電子部品が光学層に埋め込まれ、光学層中で照射により構築された光導波路が光電子部品に隣接することを特徴とする。
【0010】
同様に、本発明によるそのようなプリント回路基板エレメントの製造方法は少なくとも一つの光電子部品が支持体に取り付けられ、次にフォトン照射下で屈折率を変化させる光学材料光学層が支持体に適用され、一方光電子部品を光学層に埋め込み、その後、光電子部品に隣接する導波路構造がフォトン照射によって光学層に作られることを特徴とする。
【0011】
有用な態様および更なる発展がサブクレーム(subclaim)に定義されている。
【0012】
本発明による技術は光学層に直接埋め込まれた光電子部品を提供する。すなわち、そのような部品の表面取り付けが避けられる。このことはこれらの光電子部品の配置が厳密でなく、光導波路構造のアライメントさえも比較的厳密でないということになる。光電子部品が光学層に直接埋め込まれ、従って、導波路構造が実際にはこれらの光電子部品に直接隣接して提供されるので、ミラー、格子等のない単純な構造が生じるだけではなく、ミラーおよび格子等のような受動光学エレメントのための損失が避けられるという事実に加えてプリント回路基板エレメントの構造の高さを低くすることも可能になった。このように、部品とモジュールとの間(例えばプロセッサーとメモリーとの間)の大きいデータ量の伝達を可能にする、集積光学シグナル接合を有する多層プリント回路基板が可能になった。例えば、10 Gbit/sをはるかに超えるデータ伝達速度が達成できる。他の有利な効果は銅の導線コネクターを用いて常套のプリント回路基板技術を組み合わせる可能性であり、他方、大きいデータ量が伝達される光学シグナル接合、他方、常套のプリント回路基板(例えばいわゆるマザーボード)と同じ方法で電子データ処理プラントに取り付けられ得る主要なプリント回路基板構造もまた可能である。
【0013】
光学層に光導波路を構築するとき、光学層に既に埋め込まれた光電子部品がカメラまたは同様の光学ビジョンユニット(optical vision unit)によって対象にされ、位置決めされる。次にこのビジョンユニットを通じて、レンズシステムを含む照射ユニットをコントロールして、一方ではプリント回路基板エレメントの面、すなわち、x/y平面で照射フォトンビーム、特に、レーザービームの焦点エリアを動かし、もう一方では更に同じく光学層で深さ、すなわち、z方向に関しても同じものを調節することによって有利に行われる。それぞれの光電子部品を参照エレメントとして使って、このように光導波路は光学層に所望するように(例えば、単純な、真っ直ぐの光導波路接続として、または分岐または類似の構造を有する導波路構造として、または特に、三次元構造としても)設計され得る。このように構築される光導波路の横断面の大きさは、例えば、数マイクロメートルのオーダーであり得、このように構築される光導波路の可能な横断面は例えば直交する横断面に対して楕円形である。正確な形はフォトンビームおよびその焦点制御によって決定され得る。
【0014】
好ましい方法では、二フォトン過程(two-photon process)(二フォトン吸収(two-photon absorption) - TPA)が本発明による導波路の構築技術で適用され、それによって化学反応(例えば重合)が二つのフォトンの同時吸収のため引き起こされる。構築される光学材料は用いられる光源(レーザー)の励起波長(例えば、波長= 800 nm)に関して透明である。このようにして、この材料では吸収も一フォトン過程も起こらない。しかしながら、レーザービームの焦点空間で、強度が非常に強いのでこの材料は二つのフォトンを吸収し(二フォトン過程)(ここで:波長 = 400 nm)、それゆえに化学反応を引き起こす。このことは励起波長に関して光学材料の透明性によって、このボリューム(volume)中のいずれかの場所に到達し、三次元構造が容易にボリューム中に描かれることを可能にするという利点を提供する。さらに、非直線の干渉性および非干渉性物理作用がレーザービームの自己集束を引き起こし、非常に狭い焦点空間の獲得を可能にし、このようにして、非常に小さな構造寸法(structural dimension)を可能にする。二フォトン過程が一段階構築過程であり、このように複数の露光(例えばUS 4,666,236 Aによる)および過分の湿式化学展開段階を与える。
【0015】
現在利用可能な光電子部品は、例えば、100 μmの高さを有し、この構造の高さは更に光学層に関する(最小の)厚さを意味する。しかしながら、光電子部品が、予め作成された光学層に埋め込まれる光電子部品を用いるのではなく、薄層技術でその場に作られる場合、著しく小さな構造の高さが達成される。
【0016】
他方、単に変換部品(例えばレーザー部品およびフォトダイオード)を光電子部品として光学層に埋め込むだけでなく、関連する電子部品(例えば、プロセッサーまたはメモリーモジュール)をまとめ、従って組み合わさった集合体(例えば、特に、「光電子チップ」)を同様に光学層に組み込んでもよく、このようにして要すればプリント回路基板エレメントへの部品の外部挿入を単純にすることまたは割愛することすら可能にしていると考えられる。このプリント回路基板エレメントは光学層運搬支持体(optical-layer-carrying substrate)を備えてもよく、その端は更にそれ自体常套のプリント回路基板層、すなわち、銅内部プライおよび/または銅外部プライを有する合成樹脂層が提供され得る。加えて光学層が更にそのような支持体またはそのようなプリント回路基板層の反対側のプリント回路基板層面に提供されてもよく、それによって適当なパターンを有する銅内部プライおよび/または銅外部プライが提供されてもよい。このようにして、多層プリント回路基板構造はそれぞれ所望する回路機能を達成する目的でそれ自体既知の方法で提供される。
【0017】
内部に位置する伝導層、すなわち、光学層に近接して配置した層は更に放熱層としても役立ち、熱エネルギーをそれぞれの光電子部品から外に出す。
【0018】
光学層に埋め込まれた光電子部品は都合よくいわゆるレーザーボア(laser bore)を経由して接触してもよく、そのような経路(via)はそれ自体が知られているような方法で(特に銅の)メタリックウォールコーティング(metallic wall coating)を提供してもよく、伝導性(導電性)材料(特に銅)で充填してもよい。内部に位置する、組み込まれた光電子部品から熱を奪い、そのような経路、特に完全に伝導性材料で満たされた経路、を通じて外に出す。
【0019】
しかし、更にプリント回路基板構造または層の内部プライも上で示されるように埋め込まれた光電子部品と接続するのに用いられてもよい。この場合、一面がプリント回路基板層の内部プライに直接接触する光電子部品の場合に好適である。また、完全に光電子部品を光学層に埋め込むことももちろん可能であり、このことは光導波路の構築、すなわちz方向のフォトンビームの焦点の制御を容易にする。なぜならば、この場合z方向の位置合わせがそれほど厳密でないからである。
【0020】
本発明によるプリント回路基板エレメントで、パターン化される光導波路は実質的にはそれぞれの光電子部品に直接に隣接する。ここで「直接に隣接する」は中間に配置される受動エレメント、例えばミラー、格子などが無いことを示す意味を持つ。しかしながら、それぞれの場合個々の光導波路は光電子部品に関して、例えば0.5 μmまたは1 μmのオーダーのわずかな距離を残すことによって提供されてもよいが、それにも拘わらず光電子部品によって放射される光の「捕獲」、または隣接した光電子部品に伝達される光のカップリングを、実質的な光学的損失なしに可能にしている。更に、上述のフォトニック結晶構造(photonic crystal structure)によって最適光密度を可能にするために、フォトニック光回折結晶構造(photonic light- diffractive crystal structure)を光電子部品への遷移(transition)として光導波路の端に提供することが考えられる。光導波路を光電子部品に接続するための他の選択はじょうごのような光導波路の端を広げるもの、または同じものによる光電子部品の少なくとも一部分(要すれば全体でもよい)のエンクロージャーを含む。
【0021】
本発明の範囲内で本発明のプリント回路基板エレメントを柔軟なプリント回路基板エレメント、すなわち、硬質支持体などなしに、実質的に単に、例えば、少なくとも一つの完全に埋め込まれた光電子部品および横側の接続を同じように備える二プライ光学層として工夫することもさらに可能であり、この場合、そのような柔軟なプリント回路基板エレメントを例えばキャリヤー(例えば電気器具のハウジング壁体)に貼り付ける(糊付けする)ことができる。
【0022】
以下で、本発明を好ましい実施態様により、および図面を参照して詳細に説明するが、それによって限定されるわけではない。
図1は本発明によるプリント回路基板エレメントの態様の模式断面図である;
図2〜7は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での種々の製造段階を描く;
図8および9は図1の模式断面図と類似する模式断面図における本発明によるプリント回路基板エレメントの二つの別の態様を示す;
図10は更に組み合わされた異なる配置オプションを有する本発明によるプリント回路基板エレメントの他の態様を断面図で描く;
図11は図5の断面図と比較できる断面図に支持体と光学層の間に提供される中間層を有するプリント回路基板エレメントを表す;
図12は図3の図に類似した図としてプリント回路基板エレメントの製造の中間段階を示す。ここで、光電子部品の製造は、予め作成された光電子部品を埋め込むのではなく薄膜技術によって現場で実現される;
図13Aおよび13Bは類似した断面図に柔軟なプリント回路基板エレメントを描く(図13B)。ここで製造中、支持体が使用され、その後除去されることが更に図13Aから明白である;
図14はただ一つの光電子部品をもつ単純にされたプリント回路基板エレメントを断面図で表す。ここで、透明度改善のために、更に光電子部品および構築された光導波路の間の遷移が入れられた;
図15はVCSELレーザーおよび結果的に構築された光導波路をもつプリント回路基板エレメントの模式断面図である;
図16A〜16Fは光電子部品に構築した光導波路を接続するための種々のオプションを図式に表わす;および
図17、18および19は光電子部品および構築された光導波路を使用して構造を作るための種々のオプションの上面概略図である。
【0023】
図1は外部部品が既に導入されたプリント回路基板エレメント1の構造を完全に模式的大きさを無視した断面図で示す。さらに、部品のそのような導入は概してアプライアンス製造業者でアプライアンスに取り付ける直前にのみ行われ、導入部品のないプリント回路基板エレメントは例えば図7から明らかなように実際に市販されていることが指摘されるべきである。それゆえに「プリント回路基板エレメント」は更に外部部品がないエレメント並びにそのような外部部品の導入を全く行わないエレメント(例えば図9の右側参照)も含むと理解されるべきである。
【0024】
図1に図式に表されるプリント回路基板エレメント1は支持体2(例えば、常套のエポキシ樹脂層を含むFR4支持体)を備える。支持体2の上に、以下で詳細に記述される製造過程および操作で用いられる波長に関して少なくとも実質的に透明であり、例えば無機または有機材料から作られる光学層3が提供される。本発明のプリント回路基板エレメント1に適切な既知の光学材料は無機-有機ハイブリッド材料(例えばゾル-ゲル過程によって製造される有機的に変性されたセラミック材料)である。他の既知の材料は同様にゾルゲル過程によって製造され光開始剤(ベンジルジメチルケタール)でドープした無機-有機ハイブリッドガラスを含有する。そのハイブリッドガラスはメチルアクリレートとシリカ/ジルコニウム網状構造からなる。更なる既知材料は感光性イミドまたはポリイミドおよびオルガノシルセスキオキサン(organosilsesquioxane)を含む。
【0025】
図1に示される例で、二つの光電子部品4、5がこの光学層3に埋め込まれており、上述の二つの部品4、5は支持体2の上にのっており、加えて、光学層3の材料によって囲まれている。この二つの光電子部品4、5の間に局所構造(local structuring)によって、すなわち、光エネルギー供給の下、局所重合によって構築される光導波路6が延びる。詳細には、部品4は、例えばレーザーダイオードでもよいのに対して、部品5は光検出器、すなわち、フォトダイオードであってもよい。
【0026】
光学層3の上にプリント回路基板層7、すなわちエポキシ樹脂層8または類似のインシュレーション層(insulation layer)(例えば導電性外部層9を含む)が提供される。外部層9は図1に従って既にパターン化されており、通常銅から製造される。光電子部品4、5は、プリント回路基板層7並びに部品4、5上に提供された光学層3の光学材料を貫通してマイクロ経路(μ経路)レーザーボア10を経由して接触する。上述のマイクロ経路10の内壁は任意に銅塗膜11または銅充填物12を提供してもよい。μ経路10の中のこの銅材料を媒介として、一方では光電子部品4、5間、他方では、パターン化された外部層9またはプリント回路基板エレメント1に適用される外部電子部品13、14と電気接続が確立している。前記部品13、14は例えばプリント回路基板エレメント1にハンダ付けされているか、またはそれ自体が知られている導電性接着剤によってプリント回路基板に取り付けられている。外部部品13、14は、例えば、プロセッサーモジュール13またはメモリーモジュール14を備え、このプロセッサーモジュール13はエレメント4、6および5によって形成される光シグナル接合を経由してデータをメモリーモジュール14に書く。類似の光シグナル接合(逆方向で;示されていない)がデータを読み出すために提供されてもよい。
【0027】
マイクロ経路10が図1の12に示されるように銅で満たされる場合、これは部品5に関して図1の右側に示されるように、埋め込まれた光電子部品から上部の層への良好な放熱を得るための利点を提供する。以下で(例えば図8として)より詳細に説明されるように、もし所望するならば、更に他の熱の放散方法が追加的にまたは代わりに採られてもよい。
【0028】
図1に示されるようなプリント回路基板エレメント1の個々の製造工程を図2〜7に表し、そのようなプリント回路基板エレメントの製造方法を次に図2〜7を参照して例として説明する。
【0029】
図2によると、支持体2(例えば既に言及したエポキシ樹脂を含有するFR4支持体)から出発し、光電子部品4、5(例えばレーザーダイオードおよびフォトダイオード)が上述の支持体2に適用(例えば接着)される。
【0030】
この後、図3に示されるように、光学層3の材料が支持体2の上に(例えばそれ自身で知られているように注型またはスピンコーティングによって)適用される。既に上で説明されたように、この光学層3は感光性ポリマー等を含有する。ここでこの材料は比較的高い屈折率を達成するような方法でフォトン照射によって局所的に転化される。
【0031】
フォトンビームの助けによる光学層3の感光性材料のこの局所的転化は次の工程として図4に図式的に示されている。図4から、ビジョンユニット(vision unit)16と結合している光源15(例えばレーザー光源)がはっきりと理解され、正面にレンズシステム(lens system)17を有し、放射されるレーザービーム18を光学層3の材料にある焦点エリア(focal area)19に集束させる。
【0032】
詳細には、このビジョンまたはターゲティングユニット(targeting unit)16を使用する光学層3の構築(例えば、座標が決まっている光電子部品の一つ、4から出発することによる)は、プリント回路基板エレメントからなる試料(speciment)1'上の距離の測定(存在の限界まで)、および試料1'の面、すなわちxおよびy方向の中だけでなく試料1'の厚さ方向、すなわちz-方向でも、光学層3の中の所望する場所にレーザージェット18の焦点エリアを得られるように、この試料1'とレーザー光源15およびレンズシステム17からなるライティングシステム20との間の相対的な動きの制御を包含する。好ましい方法では、試料1'は焦点エリア19を後半で試料1'に対して所望する方法で動かすためにx、yおよびzの三つの方向全てで動かされ、それゆえにフォトン照射によって光学材料を局所的に転化する;この方法で、構築された光導波路6が形成される。焦点エリア19では、レーザー光の強度は、実際、十分高く、自体が既知の二フォトン吸収過程を引き起こす。この過程は、光学層3の取り囲んでいる同じ材料よりも高い屈折率を有する光導波路6を形成する方法で光学層3の光学材料を反応 (重合)させる。このようにして、ファイバー光ケーブルに似ている光導波路6が得られ、それによって、光導波路6/周囲の材料のインターフェースでの光の適当な反射による光の伝達で、大きな光の損失なしに平行光伝達が達成される。
【0033】
次の工程で、エポキシ樹脂層8および銅外部プライ9を持つ上部のプリント回路基板層7を光学層3に特に加圧することよって適用し、この方法工程の結果を図5に示す。
【0034】
この後、プリント回路基板エレメント1のそれぞれの使用の目的に必要とされる電気トレース(electrical traces)および電気接続パッドを提供するために、図6と一致するように、銅外部プライ9は常套のフォトリソグラフの手順(photolitographic procedure)によって所望の形にパターン化される。(既知のように、そのようなフォトリソグラフパターンニングプロセドス(photolithographic patterning procedss)はフォトレジストラッカー(photoresist lacquer)を適用し、これを露光した後、現像し、そこで、例えば転化したフォトレジストラッカーによって保護されていない銅部分をエッジングし、最後に、残っているレジストラッカーを除去することを含む。)
【0035】
図7によると、マイクロ経路10は最後にレーザービームによって提供され、銅メッキされる。すなわちその内部壁体上に銅コート11が提供される。要すれば、経路10はまた図1により説明されるように銅材料で満たし、そこで導電性接続に加えてそのような銅充填物12を通して熱の放散の増加を得てもよい。
【0036】
その方法によって、導入部品のないプリント回路基板エレメント1が得られる。既に言及したように、それぞれ部品を備え付けたプリント回路基板エレメント1が図1に示される。この例示的な態様によると、図面中の説明図と一致するように、外部電子部品13、14の導入はプリント回路基板エレメント1の上面になされるが、これは単に例としてのみ理解されるべきである。理論的には、その代わりに、または追加的に、更にプリント回路基板エレメント1の下面に部品を導入することも考えられる。その場合、銅外部プライを有する常套のプリント回路基板層構造(例えばFR4支持体)が再び支持体2として用いられる(図8参照)。加えて、そのようなプリント回路基板層は、図8のプリント回路基板層のようにエポキシ樹脂層8'および外部プライの他に、更にその上面に分配層(distribution layer)21'または内部プライを提供してもよい。比較できるフォトリソグラフパターンニングによって最終の形態で得られるこの分配層21'は、好ましくは図8に示すように(集積部品4、5それ自身というよりも分配層21のみが接触されるべきであるので、マイクロ経路10に関するように接続ボアの正確な位置調整が不要にされるという結果的利点を有する)光電子部品4および5の電気接続を提供するために用いられるだけではなく、放熱の好適な方法も与える。この場合、内部に位置される分配層21'は外部プライ9'と銅充填ボア22によって接続される。これはより多くまたはより少なく任意に選択される地点、すなわち利用可能な場所に提供されてよい。この外部プライ9'に対して、外部電子部品(例えば、さらにプロセッサーモジュール13'およびメモリーモジュール14')が最後に取り付けられる。
【0037】
構成ユニット(component unit)に電子部品、すなわち広義の電子データを受信し、処理し、伝達する部品、および実質的に光学/電子データ変換(どちらの方向でも)を行う光電子部品を結合することも考えられる。図9は、例えば光電子部品5と外部電子部品14の組み合わせを含む、そのような構成ユニット514の埋め込みを示す。このようにして、光電子チップは直接光学層3に埋め込まれ、それによって光学データおよび電子データ両方が上述のチップで処理可能であり、このようにして、次の外部装置が不要になり、他の部品のための更なる場所をプリント回路基板エレメント1の外側に得ることができる。同様に、ユニット514は金属皮膜11を有するマイクロ経路10を通じて銅外部プライ9と接続して電気的なリンクを確立してもよい。その他については、図9による態様が図1の態様と同一である結果、更なる説明は必要ない。
【0038】
図10はこれまで図1〜8によって説明した配置と導入オプションとの組み合わせを示す。このようにして、この態様は、外部プライ9および内部プライ21を有する上部プリント回路基板構造7並びに外部プライ9'および内部プライ21'を有する下部プリント回路基板構造7'を、その間に光学層3を配置して備える。このように電子部品13、14および13'、14'で修飾されたプリント回路基板エレメント1の装置は上外面および下外面両方に実現される。ついでながら、光電子部品4、5はさらに光学層3に埋め込まれ、前に記述したように、受動光学エレメントをその間に配置しないで、局所的に設計される光導波路6によって互いに直接接続される。
【0039】
図11による態様は、中間層3'が支持体2上に示され、光学層3がこの中間層3'にしか適用されないことが図5とは相違するが、図5の態様に類似した図解である。光電子部品4、5は中間層3'上に置かれ、その他については、更に光学層3に埋め込まれる。この光学層3の上に更にエポキシ樹脂層8および銅外部プライ9を持つプリント回路基板構造7が提供される。中間層3'は伝導性、または断熱性、特に、更に感光性光学材料からなってもよい。ここで、後者の場合、二つの層3、3'は共に光学層3-3'を構成し、この材料の中に光電子部品4、5全体が埋め込まれる。図11によると、局所的に構築される光導波路6は更に光電子部品4、5間に延びる。
【0040】
変化として、もちろん、光電子部品4、5を支持体2に取り付け、次に-光学-中間層3'並びに層3を適用することも可能である。
【0041】
図12は図4の図解と類似した図解で、上部プリント回路基板構造はないが下部の支持体2を有する修飾プリント回路基板エレメント1を示す。ここで、最初の態様からはずれる方法で、光学層3に埋め込まれている光電子部品4'、5'は、薄膜技術部品からなる。光学層3が適用され、次に上述の方法でフォトン照射によって構築される光導波路6がこの光学層3に提供される前に、これらの薄膜部品4'、5'は支持体2上にそれ自体既知の工程によって現場で組み立てられる。図5〜7、図8等として上に記述されている方法と類似した方法で、次いで、取り付けが更に行われてもよい。しかしそれでも更に、銅外部プライおよび/または内部プライを有する外部プリント回路基板パターンのない、および特に、電子部品をその上外面および/または下外面に備えてさえないプリント回路基板エレメント1を提供することが考えられる。
【0042】
このようにして、単純な、柔軟なプリント回路基板エレメント31が図13Bに示される。このプリント回路基板エレメント31はあらかじめ支持体(carrier substrate)2'上に組み立てられる。このことは図13Aから明白である。このプリント回路基板エレメント31は中間層3'および光学層3を備えてもよく、ここで更に中間層3'は比較の、透明の、光学的な、感光性材料の光学層によってまたは他のどんな合成層によって形成されてもよい。図13Aに示される支持体2'をプリント回路基板エレメント31の完成後に除き、層3、3'を備える柔軟な積層品を得る。この柔軟な積層品は膜のようにきわめて薄くてもよい。この柔軟なプリント回路基板エレメント31は、空間を電気回路に利用するためにベース、例えば電気器具のハウジングの内側、に適用されてもよい。
【0043】
図13Aおよび13Bによる例では、中間層3'に適用されるただ一つの光電子部品4が示される。あらかじめ図3として説明された方法で光学層3の適用の前に、例えば銅線での結合によって結線32の光電子部品4への接続が確立される。
【0044】
図13Aおよび13Bから更に明らかなように、図4によって説明されたように製造された光導波路6は界面的な、遷移部位33を介して光電子部品4に隣接する。上述の遷移部位33は前記のようにフォトン照射によって光導波路6と同時に製造される。
【0045】
比較できる遷移部位33は更に図14による態様で示される。ここで支持体2および光学層3を含む二重層構造が示され、光導波路6が遷移部位33を介して接続されているただ一つの光電子部品4もまた示される。この場合、支持体2は伝導性材料の外部プライおよび/または内部プライを備えてもよい(これは詳細に示されていない)。
【0046】
図16A〜16Fによるそのような遷移部位33の配置に関する種々のオプションを述べる前に、光電子部品としてVCSELエレメント34(VCSEL - 垂直キャビティ表面発光レーザー)並びに光受信面を上部に持つフォトダイオード35、光導波路6(この場合弓形の遷移部位33'を介して二つの光電子部品34、35-これらは更に描かれる方法で支持体2に適用された光学層3に埋め込まれている-に接続されている)からなる配置を描く図15に更に言及する。
【0047】
部分的な図16A〜16Fを含む図16は光電子部品(例えば4)に隣接する光導波路6の端(遷移部位33)の配置に関する種々のオプションを図式に示す。図16Aによると、光導波路6が「書き込」まれ部品4まで直接届き、それによって光導波路の端にシャープな端部(sharp edge)を提供する。図16Bによると、光導波路6はその端で拡大してじょうご状36、すなわち遷移部位33になり、図16Cによると、遷移部位中の光導波路6が接続部位37の中に得られる部分エンクロジャーと共に光電子部品4の周りに直接「書き込」まれる。
【0048】
図16Dによると、フォトニック結晶構造38(円柱状のものなどを含み、二次元にまたは三次元に周期性を有する)が上述のフォトン照射のうちに光導波路6の端に書き込まれ、-それ自体でその効果について知られている-上述の結晶構造は中心通路への光を制限し、それゆえに部品4から光導波路6への光接続を可能にする、または反対に著しく低い損失で部品4から光導波路6への光接続を可能にする。
【0049】
図16Eによると、光電子部品4は光導波路の端部によって囲われ、図16Cと一致するように一部だけではなく、39で示されるように全体的に囲われる。従って、図16Bおよび16Cによる例示的な態様は、16Eの特別な場合と考えてもよい。
【0050】
最後に図16Fは、例えばあらかじめ図4として説明したように光導波路6の「書き込み」の時にレーザービームを直接部品4に集束させてはいけない場合に、更に-わずかな-空間つまりギャップ40を部品4と光導波路6との間に残すことが許容できることを説明している。そのようなギャップ40は、例えば、機能に影響を及ぼさない1 μmのオーダーでもよい。
【0051】
最後に、本発明によるプリント回路基板エレメントで実現されてもよい光電子部品を含む光シグナル接合のいくつかの例が図17、18および19として説明される。しかしながら、光電子部品および構築された光導波路を含むそのような光シグナル接合の多数の他の変形が可能であることは言うまでもない。
【0052】
例えば、図17は光シグナル接合としてY型の配置を示す。ここで、例えば、マルチプレクサ/デマルチプレクサ部品41が光導波路6並びにもう片側では光導波路42、43に続いて接合部に示され、その結果一方の側で光電子部品44および他方の側で光電子部品45、46を連結する。
【0053】
更に図18は、一方に二結合光電子プロセッサーおよびメモリーアセンブリ45'および46'およびもう一方にアセンブリ44'を含むY型の配置を示す。ここで、アセンブリ44'から導かれる光導波路6は二つの分岐線42'、43'に枝分かれする。
【0054】
最後に図19は光電子トランシーバーアセンブリ51、52、53および54を含む光バスシステムを描き、上述の光バスシステム50は主光導波路6'およびそれから枝分かれする光導波路61、62、63および64を含む。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は本発明によるプリント回路基板エレメントの態様を貫通する模式断面図である。
【図2】図2は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での製造段階を描く。
【図3】図3は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での製造段階を描く。
【図4】図4は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での製造段階を描く。
【図5】図5は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での製造段階を描く。
【図6】図6は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での製造段階を描く。
【図7】図7は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での製造段階を描く。
【図8】図8は図1の模式断面図と類似する模式断面図における本発明によるプリント回路基板エレメントの更なる態様を示す。
【図9】図9は図1の模式断面図と類似する模式断面図における本発明によるプリント回路基板エレメントの更なる態様を示す。
【図10】図10は更に組み合わされた異なる配置オプションを有する本発明によるプリント回路基板エレメントの他の態様を断面図で描く。
【図11】図11は図5の断面図と比較できる断面図に支持体と光学層の間に提供される中間層を有するプリント回路基板エレメントを表す。
【図12】図12は図3の図に類似した図として、プリント回路基板エレメントの製造の中間段階を示す。ここで、光電子部品の製造は、前もって作られた光電子部品を埋め込むのではなく薄膜技術によって現場で実現される。
【図13】図13Aおよび13Bは類似した断面図に柔軟なプリント回路基板エレメントを描く(図13B)。ここで製造中、支持体が使用され、その後除去されることが更に図13Aから明白である。
【図14】図14はただ一つの光電子部品をもつ単純にされたプリント回路基板エレメントを断面図で表す。ここで、透明度改善のために、更に光電子部品および構築された光導波路の間の遷移が入れられた。
【図15】図15はVCSELレーザーおよび結果的に構築された光導波路をもつプリント回路基板エレメントの模式断面図である。
【図16】図16A〜16Fは光電子部品に構築した光導波路を接続するための種々のオプションを図式に表す。
【図17】図17は光電子部品および構築された光導波路を使用して構造を作るためのオプションの上面概略図である。
【図18】図18は光電子部品および構築された光導波路を使用して構造を作るためのオプションの上面概略図である。
【図19】図19は光電子部品および構築された光導波路を使用して構造を作るためのオプションの上面概略図である。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は光学層(optical layer)中に提供される少なくとも一つの光導波路およびその光導波路と光学接合をもつ少なくとも一つの光電子部品(optelectronic component)を含むプリント回路基板エレメントに関する。
【0002】
さらに、本発明はそのようなプリント回路基板エレメントの製造方法に関する。
【0003】
電子工学では、プロセッサーのような電子部品の速度および複雑さどちらも非常に急速に増加し、この性能の増大は更に、これらの電子部品が供給され、他の部品と通信するところでのデータ速度の膨大な増加を必然的に伴う。必然的に高いデータ量の伝達はそれぞれの部品間のシグナル接続への特定の挑戦を構成する。これらの要求を満たすために、プリント回路基板で光シグナル接合(optical signal connection)がすでに提案されている。
【0004】
例えば、WO 01/16630 A1は常套の多層プリント回路基板として構成され、しかも光導波路層を含むプリント回路基板エレメントを開示する。その既知のプリント回路基板エレメントは、詳しくは、通常外部に電子部品を備えて提供されるが、レーザーエレメントやフォトダイオードの形態の光電子部品をプリント回路基板構造の内部に組み入れ、外部の電子部品と電気的に接続する。これらの光電子部品は光導波路層に隣接した緩衝層中に配置され、シグナルの光伝達のための光電子部品とアライメントしてミラーまたは格子構造を含み、光導波路層に入るまたは光導波路層から出るレーザービームまたは光線を偏向させる。しかしながら、このことは光電子部品と偏向エレメントのアライメントが製造中不安定であり、さらに、受動光偏向エレメントによる損失も考慮に入れられるべきであるという不都合を含む。特に光導波路層はスピン-コーティングによって塗布され、高温で硬化されるポリイミド材料からつくられる一方で、それぞれのレーザービームが受動偏向エレメント等によって向きを調整される二次元光導波路構造を形成する。従って、この場合、完全に平行にされたレーザービームがレーザー部品によって発生させられることもまた最も重要である。
【0005】
一方、例えば、WO 01/96915 A2、WO 01/96917 A2およびUS 4,666,236 Aからフォトン吸収法(photon absorption process)によって光導波路構造を有機または無機光学材料中に作ることが既に知られている。それは例えばブロック形態で存在し、フォトン照射されると光学材料は残っている光学材料よりも高い屈折率を有するように局所的に転換される。既知の光導波路構造はファイバー光ケーブル(fiber optic cable)を互いにまたは光電子部品とつなぐための光結合部品(opto-coupler component)として用いられる。それゆえに、これらの既知の光結合部品は非常に特別な場合にのみ使用され得る。
【0006】
導波路を備えるが光学的に構築された導波路層が無い根本的に比較性光学部品がUS 4,762,381 Aに開示されている。そこでも、アプローチは光ファイバーの材料に直接に埋め込まれている光源と共に光ファイバー中に光をカップリングさせる技術を提供することである。
【0007】
加えて、EP 1 219 994 A2には二次元導波路層を導波路層の表面に配置した電気光学部品と共に、薄層回路基板(laminar substrate)を備える半導体装置に組み込むことが知られている。その場合、半導体装置の限られた用途のみがそれぞれの場合に実行可能である。類似した集積回路がUS 2002/0081056 A1に開示されており、ここでシース層の間のコア層を備える多層光学層が半導体回路基板上に提供される。光電子部品はコア層ではなくシース層の一つに配置され、それが適当な光導波路を構成する。
【0008】
本発明の目的は、最初に定義を下した種類のプリント回路基板エレメントおよびそのようなプリント回路基板エレメントの製造方法を提供し、その場合プリント回路基板は構造が簡素で製造が容易であり、特にそれぞれのエレメントの位置に関して厳密でなく、さらに、操作時に光学的損失がプリント回路基板エレメントで最小になることである。
【0009】
この目的を達成するために、最初に定義を下した種類の本発明によるプリント回路基板エレメントは、光電子部品が光学層に埋め込まれ、光学層中で照射により構築された光導波路が光電子部品に隣接することを特徴とする。
【0010】
同様に、本発明によるそのようなプリント回路基板エレメントの製造方法は少なくとも一つの光電子部品が支持体に取り付けられ、次にフォトン照射下で屈折率を変化させる光学材料光学層が支持体に適用され、一方光電子部品を光学層に埋め込み、その後、光電子部品に隣接する導波路構造がフォトン照射によって光学層に作られることを特徴とする。
【0011】
有用な態様および更なる発展がサブクレーム(subclaim)に定義されている。
【0012】
本発明による技術は光学層に直接埋め込まれた光電子部品を提供する。すなわち、そのような部品の表面取り付けが避けられる。このことはこれらの光電子部品の配置が厳密でなく、光導波路構造のアライメントさえも比較的厳密でないということになる。光電子部品が光学層に直接埋め込まれ、従って、導波路構造が実際にはこれらの光電子部品に直接隣接して提供されるので、ミラー、格子等のない単純な構造が生じるだけではなく、ミラーおよび格子等のような受動光学エレメントのための損失が避けられるという事実に加えてプリント回路基板エレメントの構造の高さを低くすることも可能になった。このように、部品とモジュールとの間(例えばプロセッサーとメモリーとの間)の大きいデータ量の伝達を可能にする、集積光学シグナル接合を有する多層プリント回路基板が可能になった。例えば、10 Gbit/sをはるかに超えるデータ伝達速度が達成できる。他の有利な効果は銅の導線コネクターを用いて常套のプリント回路基板技術を組み合わせる可能性であり、他方、大きいデータ量が伝達される光学シグナル接合、他方、常套のプリント回路基板(例えばいわゆるマザーボード)と同じ方法で電子データ処理プラントに取り付けられ得る主要なプリント回路基板構造もまた可能である。
【0013】
光学層に光導波路を構築するとき、光学層に既に埋め込まれた光電子部品がカメラまたは同様の光学ビジョンユニット(optical vision unit)によって対象にされ、位置決めされる。次にこのビジョンユニットを通じて、レンズシステムを含む照射ユニットをコントロールして、一方ではプリント回路基板エレメントの面、すなわち、x/y平面で照射フォトンビーム、特に、レーザービームの焦点エリアを動かし、もう一方では更に同じく光学層で深さ、すなわち、z方向に関しても同じものを調節することによって有利に行われる。それぞれの光電子部品を参照エレメントとして使って、このように光導波路は光学層に所望するように(例えば、単純な、真っ直ぐの光導波路接続として、または分岐または類似の構造を有する導波路構造として、または特に、三次元構造としても)設計され得る。このように構築される光導波路の横断面の大きさは、例えば、数マイクロメートルのオーダーであり得、このように構築される光導波路の可能な横断面は例えば直交する横断面に対して楕円形である。正確な形はフォトンビームおよびその焦点制御によって決定され得る。
【0014】
好ましい方法では、二フォトン過程(two-photon process)(二フォトン吸収(two-photon absorption) - TPA)が本発明による導波路の構築技術で適用され、それによって化学反応(例えば重合)が二つのフォトンの同時吸収のため引き起こされる。構築される光学材料は用いられる光源(レーザー)の励起波長(例えば、波長= 800 nm)に関して透明である。このようにして、この材料では吸収も一フォトン過程も起こらない。しかしながら、レーザービームの焦点空間で、強度が非常に強いのでこの材料は二つのフォトンを吸収し(二フォトン過程)(ここで:波長 = 400 nm)、それゆえに化学反応を引き起こす。このことは励起波長に関して光学材料の透明性によって、このボリューム(volume)中のいずれかの場所に到達し、三次元構造が容易にボリューム中に描かれることを可能にするという利点を提供する。さらに、非直線の干渉性および非干渉性物理作用がレーザービームの自己集束を引き起こし、非常に狭い焦点空間の獲得を可能にし、このようにして、非常に小さな構造寸法(structural dimension)を可能にする。二フォトン過程が一段階構築過程であり、このように複数の露光(例えばUS 4,666,236 Aによる)および過分の湿式化学展開段階を与える。
【0015】
現在利用可能な光電子部品は、例えば、100 μmの高さを有し、この構造の高さは更に光学層に関する(最小の)厚さを意味する。しかしながら、光電子部品が、予め作成された光学層に埋め込まれる光電子部品を用いるのではなく、薄層技術でその場に作られる場合、著しく小さな構造の高さが達成される。
【0016】
他方、単に変換部品(例えばレーザー部品およびフォトダイオード)を光電子部品として光学層に埋め込むだけでなく、関連する電子部品(例えば、プロセッサーまたはメモリーモジュール)をまとめ、従って組み合わさった集合体(例えば、特に、「光電子チップ」)を同様に光学層に組み込んでもよく、このようにして要すればプリント回路基板エレメントへの部品の外部挿入を単純にすることまたは割愛することすら可能にしていると考えられる。このプリント回路基板エレメントは光学層運搬支持体(optical-layer-carrying substrate)を備えてもよく、その端は更にそれ自体常套のプリント回路基板層、すなわち、銅内部プライおよび/または銅外部プライを有する合成樹脂層が提供され得る。加えて光学層が更にそのような支持体またはそのようなプリント回路基板層の反対側のプリント回路基板層面に提供されてもよく、それによって適当なパターンを有する銅内部プライおよび/または銅外部プライが提供されてもよい。このようにして、多層プリント回路基板構造はそれぞれ所望する回路機能を達成する目的でそれ自体既知の方法で提供される。
【0017】
内部に位置する伝導層、すなわち、光学層に近接して配置した層は更に放熱層としても役立ち、熱エネルギーをそれぞれの光電子部品から外に出す。
【0018】
光学層に埋め込まれた光電子部品は都合よくいわゆるレーザーボア(laser bore)を経由して接触してもよく、そのような経路(via)はそれ自体が知られているような方法で(特に銅の)メタリックウォールコーティング(metallic wall coating)を提供してもよく、伝導性(導電性)材料(特に銅)で充填してもよい。内部に位置する、組み込まれた光電子部品から熱を奪い、そのような経路、特に完全に伝導性材料で満たされた経路、を通じて外に出す。
【0019】
しかし、更にプリント回路基板構造または層の内部プライも上で示されるように埋め込まれた光電子部品と接続するのに用いられてもよい。この場合、一面がプリント回路基板層の内部プライに直接接触する光電子部品の場合に好適である。また、完全に光電子部品を光学層に埋め込むことももちろん可能であり、このことは光導波路の構築、すなわちz方向のフォトンビームの焦点の制御を容易にする。なぜならば、この場合z方向の位置合わせがそれほど厳密でないからである。
【0020】
本発明によるプリント回路基板エレメントで、パターン化される光導波路は実質的にはそれぞれの光電子部品に直接に隣接する。ここで「直接に隣接する」は中間に配置される受動エレメント、例えばミラー、格子などが無いことを示す意味を持つ。しかしながら、それぞれの場合個々の光導波路は光電子部品に関して、例えば0.5 μmまたは1 μmのオーダーのわずかな距離を残すことによって提供されてもよいが、それにも拘わらず光電子部品によって放射される光の「捕獲」、または隣接した光電子部品に伝達される光のカップリングを、実質的な光学的損失なしに可能にしている。更に、上述のフォトニック結晶構造(photonic crystal structure)によって最適光密度を可能にするために、フォトニック光回折結晶構造(photonic light- diffractive crystal structure)を光電子部品への遷移(transition)として光導波路の端に提供することが考えられる。光導波路を光電子部品に接続するための他の選択はじょうごのような光導波路の端を広げるもの、または同じものによる光電子部品の少なくとも一部分(要すれば全体でもよい)のエンクロージャーを含む。
【0021】
本発明の範囲内で本発明のプリント回路基板エレメントを柔軟なプリント回路基板エレメント、すなわち、硬質支持体などなしに、実質的に単に、例えば、少なくとも一つの完全に埋め込まれた光電子部品および横側の接続を同じように備える二プライ光学層として工夫することもさらに可能であり、この場合、そのような柔軟なプリント回路基板エレメントを例えばキャリヤー(例えば電気器具のハウジング壁体)に貼り付ける(糊付けする)ことができる。
【0022】
以下で、本発明を好ましい実施態様により、および図面を参照して詳細に説明するが、それによって限定されるわけではない。
図1は本発明によるプリント回路基板エレメントの態様の模式断面図である;
図2〜7は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での種々の製造段階を描く;
図8および9は図1の模式断面図と類似する模式断面図における本発明によるプリント回路基板エレメントの二つの別の態様を示す;
図10は更に組み合わされた異なる配置オプションを有する本発明によるプリント回路基板エレメントの他の態様を断面図で描く;
図11は図5の断面図と比較できる断面図に支持体と光学層の間に提供される中間層を有するプリント回路基板エレメントを表す;
図12は図3の図に類似した図としてプリント回路基板エレメントの製造の中間段階を示す。ここで、光電子部品の製造は、予め作成された光電子部品を埋め込むのではなく薄膜技術によって現場で実現される;
図13Aおよび13Bは類似した断面図に柔軟なプリント回路基板エレメントを描く(図13B)。ここで製造中、支持体が使用され、その後除去されることが更に図13Aから明白である;
図14はただ一つの光電子部品をもつ単純にされたプリント回路基板エレメントを断面図で表す。ここで、透明度改善のために、更に光電子部品および構築された光導波路の間の遷移が入れられた;
図15はVCSELレーザーおよび結果的に構築された光導波路をもつプリント回路基板エレメントの模式断面図である;
図16A〜16Fは光電子部品に構築した光導波路を接続するための種々のオプションを図式に表わす;および
図17、18および19は光電子部品および構築された光導波路を使用して構造を作るための種々のオプションの上面概略図である。
【0023】
図1は外部部品が既に導入されたプリント回路基板エレメント1の構造を完全に模式的大きさを無視した断面図で示す。さらに、部品のそのような導入は概してアプライアンス製造業者でアプライアンスに取り付ける直前にのみ行われ、導入部品のないプリント回路基板エレメントは例えば図7から明らかなように実際に市販されていることが指摘されるべきである。それゆえに「プリント回路基板エレメント」は更に外部部品がないエレメント並びにそのような外部部品の導入を全く行わないエレメント(例えば図9の右側参照)も含むと理解されるべきである。
【0024】
図1に図式に表されるプリント回路基板エレメント1は支持体2(例えば、常套のエポキシ樹脂層を含むFR4支持体)を備える。支持体2の上に、以下で詳細に記述される製造過程および操作で用いられる波長に関して少なくとも実質的に透明であり、例えば無機または有機材料から作られる光学層3が提供される。本発明のプリント回路基板エレメント1に適切な既知の光学材料は無機-有機ハイブリッド材料(例えばゾル-ゲル過程によって製造される有機的に変性されたセラミック材料)である。他の既知の材料は同様にゾルゲル過程によって製造され光開始剤(ベンジルジメチルケタール)でドープした無機-有機ハイブリッドガラスを含有する。そのハイブリッドガラスはメチルアクリレートとシリカ/ジルコニウム網状構造からなる。更なる既知材料は感光性イミドまたはポリイミドおよびオルガノシルセスキオキサン(organosilsesquioxane)を含む。
【0025】
図1に示される例で、二つの光電子部品4、5がこの光学層3に埋め込まれており、上述の二つの部品4、5は支持体2の上にのっており、加えて、光学層3の材料によって囲まれている。この二つの光電子部品4、5の間に局所構造(local structuring)によって、すなわち、光エネルギー供給の下、局所重合によって構築される光導波路6が延びる。詳細には、部品4は、例えばレーザーダイオードでもよいのに対して、部品5は光検出器、すなわち、フォトダイオードであってもよい。
【0026】
光学層3の上にプリント回路基板層7、すなわちエポキシ樹脂層8または類似のインシュレーション層(insulation layer)(例えば導電性外部層9を含む)が提供される。外部層9は図1に従って既にパターン化されており、通常銅から製造される。光電子部品4、5は、プリント回路基板層7並びに部品4、5上に提供された光学層3の光学材料を貫通してマイクロ経路(μ経路)レーザーボア10を経由して接触する。上述のマイクロ経路10の内壁は任意に銅塗膜11または銅充填物12を提供してもよい。μ経路10の中のこの銅材料を媒介として、一方では光電子部品4、5間、他方では、パターン化された外部層9またはプリント回路基板エレメント1に適用される外部電子部品13、14と電気接続が確立している。前記部品13、14は例えばプリント回路基板エレメント1にハンダ付けされているか、またはそれ自体が知られている導電性接着剤によってプリント回路基板に取り付けられている。外部部品13、14は、例えば、プロセッサーモジュール13またはメモリーモジュール14を備え、このプロセッサーモジュール13はエレメント4、6および5によって形成される光シグナル接合を経由してデータをメモリーモジュール14に書く。類似の光シグナル接合(逆方向で;示されていない)がデータを読み出すために提供されてもよい。
【0027】
マイクロ経路10が図1の12に示されるように銅で満たされる場合、これは部品5に関して図1の右側に示されるように、埋め込まれた光電子部品から上部の層への良好な放熱を得るための利点を提供する。以下で(例えば図8として)より詳細に説明されるように、もし所望するならば、更に他の熱の放散方法が追加的にまたは代わりに採られてもよい。
【0028】
図1に示されるようなプリント回路基板エレメント1の個々の製造工程を図2〜7に表し、そのようなプリント回路基板エレメントの製造方法を次に図2〜7を参照して例として説明する。
【0029】
図2によると、支持体2(例えば既に言及したエポキシ樹脂を含有するFR4支持体)から出発し、光電子部品4、5(例えばレーザーダイオードおよびフォトダイオード)が上述の支持体2に適用(例えば接着)される。
【0030】
この後、図3に示されるように、光学層3の材料が支持体2の上に(例えばそれ自身で知られているように注型またはスピンコーティングによって)適用される。既に上で説明されたように、この光学層3は感光性ポリマー等を含有する。ここでこの材料は比較的高い屈折率を達成するような方法でフォトン照射によって局所的に転化される。
【0031】
フォトンビームの助けによる光学層3の感光性材料のこの局所的転化は次の工程として図4に図式的に示されている。図4から、ビジョンユニット(vision unit)16と結合している光源15(例えばレーザー光源)がはっきりと理解され、正面にレンズシステム(lens system)17を有し、放射されるレーザービーム18を光学層3の材料にある焦点エリア(focal area)19に集束させる。
【0032】
詳細には、このビジョンまたはターゲティングユニット(targeting unit)16を使用する光学層3の構築(例えば、座標が決まっている光電子部品の一つ、4から出発することによる)は、プリント回路基板エレメントからなる試料(speciment)1'上の距離の測定(存在の限界まで)、および試料1'の面、すなわちxおよびy方向の中だけでなく試料1'の厚さ方向、すなわちz-方向でも、光学層3の中の所望する場所にレーザージェット18の焦点エリアを得られるように、この試料1'とレーザー光源15およびレンズシステム17からなるライティングシステム20との間の相対的な動きの制御を包含する。好ましい方法では、試料1'は焦点エリア19を後半で試料1'に対して所望する方法で動かすためにx、yおよびzの三つの方向全てで動かされ、それゆえにフォトン照射によって光学材料を局所的に転化する;この方法で、構築された光導波路6が形成される。焦点エリア19では、レーザー光の強度は、実際、十分高く、自体が既知の二フォトン吸収過程を引き起こす。この過程は、光学層3の取り囲んでいる同じ材料よりも高い屈折率を有する光導波路6を形成する方法で光学層3の光学材料を反応 (重合)させる。このようにして、ファイバー光ケーブルに似ている光導波路6が得られ、それによって、光導波路6/周囲の材料のインターフェースでの光の適当な反射による光の伝達で、大きな光の損失なしに平行光伝達が達成される。
【0033】
次の工程で、エポキシ樹脂層8および銅外部プライ9を持つ上部のプリント回路基板層7を光学層3に特に加圧することよって適用し、この方法工程の結果を図5に示す。
【0034】
この後、プリント回路基板エレメント1のそれぞれの使用の目的に必要とされる電気トレース(electrical traces)および電気接続パッドを提供するために、図6と一致するように、銅外部プライ9は常套のフォトリソグラフの手順(photolitographic procedure)によって所望の形にパターン化される。(既知のように、そのようなフォトリソグラフパターンニングプロセドス(photolithographic patterning procedss)はフォトレジストラッカー(photoresist lacquer)を適用し、これを露光した後、現像し、そこで、例えば転化したフォトレジストラッカーによって保護されていない銅部分をエッジングし、最後に、残っているレジストラッカーを除去することを含む。)
【0035】
図7によると、マイクロ経路10は最後にレーザービームによって提供され、銅メッキされる。すなわちその内部壁体上に銅コート11が提供される。要すれば、経路10はまた図1により説明されるように銅材料で満たし、そこで導電性接続に加えてそのような銅充填物12を通して熱の放散の増加を得てもよい。
【0036】
その方法によって、導入部品のないプリント回路基板エレメント1が得られる。既に言及したように、それぞれ部品を備え付けたプリント回路基板エレメント1が図1に示される。この例示的な態様によると、図面中の説明図と一致するように、外部電子部品13、14の導入はプリント回路基板エレメント1の上面になされるが、これは単に例としてのみ理解されるべきである。理論的には、その代わりに、または追加的に、更にプリント回路基板エレメント1の下面に部品を導入することも考えられる。その場合、銅外部プライを有する常套のプリント回路基板層構造(例えばFR4支持体)が再び支持体2として用いられる(図8参照)。加えて、そのようなプリント回路基板層は、図8のプリント回路基板層のようにエポキシ樹脂層8'および外部プライの他に、更にその上面に分配層(distribution layer)21'または内部プライを提供してもよい。比較できるフォトリソグラフパターンニングによって最終の形態で得られるこの分配層21'は、好ましくは図8に示すように(集積部品4、5それ自身というよりも分配層21のみが接触されるべきであるので、マイクロ経路10に関するように接続ボアの正確な位置調整が不要にされるという結果的利点を有する)光電子部品4および5の電気接続を提供するために用いられるだけではなく、放熱の好適な方法も与える。この場合、内部に位置される分配層21'は外部プライ9'と銅充填ボア22によって接続される。これはより多くまたはより少なく任意に選択される地点、すなわち利用可能な場所に提供されてよい。この外部プライ9'に対して、外部電子部品(例えば、さらにプロセッサーモジュール13'およびメモリーモジュール14')が最後に取り付けられる。
【0037】
構成ユニット(component unit)に電子部品、すなわち広義の電子データを受信し、処理し、伝達する部品、および実質的に光学/電子データ変換(どちらの方向でも)を行う光電子部品を結合することも考えられる。図9は、例えば光電子部品5と外部電子部品14の組み合わせを含む、そのような構成ユニット514の埋め込みを示す。このようにして、光電子チップは直接光学層3に埋め込まれ、それによって光学データおよび電子データ両方が上述のチップで処理可能であり、このようにして、次の外部装置が不要になり、他の部品のための更なる場所をプリント回路基板エレメント1の外側に得ることができる。同様に、ユニット514は金属皮膜11を有するマイクロ経路10を通じて銅外部プライ9と接続して電気的なリンクを確立してもよい。その他については、図9による態様が図1の態様と同一である結果、更なる説明は必要ない。
【0038】
図10はこれまで図1〜8によって説明した配置と導入オプションとの組み合わせを示す。このようにして、この態様は、外部プライ9および内部プライ21を有する上部プリント回路基板構造7並びに外部プライ9'および内部プライ21'を有する下部プリント回路基板構造7'を、その間に光学層3を配置して備える。このように電子部品13、14および13'、14'で修飾されたプリント回路基板エレメント1の装置は上外面および下外面両方に実現される。ついでながら、光電子部品4、5はさらに光学層3に埋め込まれ、前に記述したように、受動光学エレメントをその間に配置しないで、局所的に設計される光導波路6によって互いに直接接続される。
【0039】
図11による態様は、中間層3'が支持体2上に示され、光学層3がこの中間層3'にしか適用されないことが図5とは相違するが、図5の態様に類似した図解である。光電子部品4、5は中間層3'上に置かれ、その他については、更に光学層3に埋め込まれる。この光学層3の上に更にエポキシ樹脂層8および銅外部プライ9を持つプリント回路基板構造7が提供される。中間層3'は伝導性、または断熱性、特に、更に感光性光学材料からなってもよい。ここで、後者の場合、二つの層3、3'は共に光学層3-3'を構成し、この材料の中に光電子部品4、5全体が埋め込まれる。図11によると、局所的に構築される光導波路6は更に光電子部品4、5間に延びる。
【0040】
変化として、もちろん、光電子部品4、5を支持体2に取り付け、次に-光学-中間層3'並びに層3を適用することも可能である。
【0041】
図12は図4の図解と類似した図解で、上部プリント回路基板構造はないが下部の支持体2を有する修飾プリント回路基板エレメント1を示す。ここで、最初の態様からはずれる方法で、光学層3に埋め込まれている光電子部品4'、5'は、薄膜技術部品からなる。光学層3が適用され、次に上述の方法でフォトン照射によって構築される光導波路6がこの光学層3に提供される前に、これらの薄膜部品4'、5'は支持体2上にそれ自体既知の工程によって現場で組み立てられる。図5〜7、図8等として上に記述されている方法と類似した方法で、次いで、取り付けが更に行われてもよい。しかしそれでも更に、銅外部プライおよび/または内部プライを有する外部プリント回路基板パターンのない、および特に、電子部品をその上外面および/または下外面に備えてさえないプリント回路基板エレメント1を提供することが考えられる。
【0042】
このようにして、単純な、柔軟なプリント回路基板エレメント31が図13Bに示される。このプリント回路基板エレメント31はあらかじめ支持体(carrier substrate)2'上に組み立てられる。このことは図13Aから明白である。このプリント回路基板エレメント31は中間層3'および光学層3を備えてもよく、ここで更に中間層3'は比較の、透明の、光学的な、感光性材料の光学層によってまたは他のどんな合成層によって形成されてもよい。図13Aに示される支持体2'をプリント回路基板エレメント31の完成後に除き、層3、3'を備える柔軟な積層品を得る。この柔軟な積層品は膜のようにきわめて薄くてもよい。この柔軟なプリント回路基板エレメント31は、空間を電気回路に利用するためにベース、例えば電気器具のハウジングの内側、に適用されてもよい。
【0043】
図13Aおよび13Bによる例では、中間層3'に適用されるただ一つの光電子部品4が示される。あらかじめ図3として説明された方法で光学層3の適用の前に、例えば銅線での結合によって結線32の光電子部品4への接続が確立される。
【0044】
図13Aおよび13Bから更に明らかなように、図4によって説明されたように製造された光導波路6は界面的な、遷移部位33を介して光電子部品4に隣接する。上述の遷移部位33は前記のようにフォトン照射によって光導波路6と同時に製造される。
【0045】
比較できる遷移部位33は更に図14による態様で示される。ここで支持体2および光学層3を含む二重層構造が示され、光導波路6が遷移部位33を介して接続されているただ一つの光電子部品4もまた示される。この場合、支持体2は伝導性材料の外部プライおよび/または内部プライを備えてもよい(これは詳細に示されていない)。
【0046】
図16A〜16Fによるそのような遷移部位33の配置に関する種々のオプションを述べる前に、光電子部品としてVCSELエレメント34(VCSEL - 垂直キャビティ表面発光レーザー)並びに光受信面を上部に持つフォトダイオード35、光導波路6(この場合弓形の遷移部位33'を介して二つの光電子部品34、35-これらは更に描かれる方法で支持体2に適用された光学層3に埋め込まれている-に接続されている)からなる配置を描く図15に更に言及する。
【0047】
部分的な図16A〜16Fを含む図16は光電子部品(例えば4)に隣接する光導波路6の端(遷移部位33)の配置に関する種々のオプションを図式に示す。図16Aによると、光導波路6が「書き込」まれ部品4まで直接届き、それによって光導波路の端にシャープな端部(sharp edge)を提供する。図16Bによると、光導波路6はその端で拡大してじょうご状36、すなわち遷移部位33になり、図16Cによると、遷移部位中の光導波路6が接続部位37の中に得られる部分エンクロジャーと共に光電子部品4の周りに直接「書き込」まれる。
【0048】
図16Dによると、フォトニック結晶構造38(円柱状のものなどを含み、二次元にまたは三次元に周期性を有する)が上述のフォトン照射のうちに光導波路6の端に書き込まれ、-それ自体でその効果について知られている-上述の結晶構造は中心通路への光を制限し、それゆえに部品4から光導波路6への光接続を可能にする、または反対に著しく低い損失で部品4から光導波路6への光接続を可能にする。
【0049】
図16Eによると、光電子部品4は光導波路の端部によって囲われ、図16Cと一致するように一部だけではなく、39で示されるように全体的に囲われる。従って、図16Bおよび16Cによる例示的な態様は、16Eの特別な場合と考えてもよい。
【0050】
最後に図16Fは、例えばあらかじめ図4として説明したように光導波路6の「書き込み」の時にレーザービームを直接部品4に集束させてはいけない場合に、更に-わずかな-空間つまりギャップ40を部品4と光導波路6との間に残すことが許容できることを説明している。そのようなギャップ40は、例えば、機能に影響を及ぼさない1 μmのオーダーでもよい。
【0051】
最後に、本発明によるプリント回路基板エレメントで実現されてもよい光電子部品を含む光シグナル接合のいくつかの例が図17、18および19として説明される。しかしながら、光電子部品および構築された光導波路を含むそのような光シグナル接合の多数の他の変形が可能であることは言うまでもない。
【0052】
例えば、図17は光シグナル接合としてY型の配置を示す。ここで、例えば、マルチプレクサ/デマルチプレクサ部品41が光導波路6並びにもう片側では光導波路42、43に続いて接合部に示され、その結果一方の側で光電子部品44および他方の側で光電子部品45、46を連結する。
【0053】
更に図18は、一方に二結合光電子プロセッサーおよびメモリーアセンブリ45'および46'およびもう一方にアセンブリ44'を含むY型の配置を示す。ここで、アセンブリ44'から導かれる光導波路6は二つの分岐線42'、43'に枝分かれする。
【0054】
最後に図19は光電子トランシーバーアセンブリ51、52、53および54を含む光バスシステムを描き、上述の光バスシステム50は主光導波路6'およびそれから枝分かれする光導波路61、62、63および64を含む。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は本発明によるプリント回路基板エレメントの態様を貫通する模式断面図である。
【図2】図2は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での製造段階を描く。
【図3】図3は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での製造段階を描く。
【図4】図4は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での製造段階を描く。
【図5】図5は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での製造段階を描く。
【図6】図6は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での製造段階を描く。
【図7】図7は図1に表されるプリント回路基板エレメントの製造での製造段階を描く。
【図8】図8は図1の模式断面図と類似する模式断面図における本発明によるプリント回路基板エレメントの更なる態様を示す。
【図9】図9は図1の模式断面図と類似する模式断面図における本発明によるプリント回路基板エレメントの更なる態様を示す。
【図10】図10は更に組み合わされた異なる配置オプションを有する本発明によるプリント回路基板エレメントの他の態様を断面図で描く。
【図11】図11は図5の断面図と比較できる断面図に支持体と光学層の間に提供される中間層を有するプリント回路基板エレメントを表す。
【図12】図12は図3の図に類似した図として、プリント回路基板エレメントの製造の中間段階を示す。ここで、光電子部品の製造は、前もって作られた光電子部品を埋め込むのではなく薄膜技術によって現場で実現される。
【図13】図13Aおよび13Bは類似した断面図に柔軟なプリント回路基板エレメントを描く(図13B)。ここで製造中、支持体が使用され、その後除去されることが更に図13Aから明白である。
【図14】図14はただ一つの光電子部品をもつ単純にされたプリント回路基板エレメントを断面図で表す。ここで、透明度改善のために、更に光電子部品および構築された光導波路の間の遷移が入れられた。
【図15】図15はVCSELレーザーおよび結果的に構築された光導波路をもつプリント回路基板エレメントの模式断面図である。
【図16】図16A〜16Fは光電子部品に構築した光導波路を接続するための種々のオプションを図式に表す。
【図17】図17は光電子部品および構築された光導波路を使用して構造を作るためのオプションの上面概略図である。
【図18】図18は光電子部品および構築された光導波路を使用して構造を作るためのオプションの上面概略図である。
【図19】図19は光電子部品および構築された光導波路を使用して構造を作るためのオプションの上面概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学層(3)の中に提供される少なくとも一つの光導波路(6)および該光導波路(6)との光接続する少なくとも一つの光電子部品(4、5;4'、5')を含むプリント回路基板エレメントであって、該光電子部品(4、5;4'、5')が光学層(3)の中に埋め込まれ、光導波路(6)が光電子部品(4、5;4'、5')に隣接し、光導波路が光学層(3)中に光の照射によって構築されることを特徴とするプリント回路基板エレメント(1)。
【請求項2】
光電子部品(4、5;4'、5')の一つの面が光学層(3)を支える支持体(2)、またはそこに適用されるクラッド層(3';21)にそれぞれ接することを特徴とする請求項1記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項3】
光電子部品(4、5;4'、5')の全ての面が例えば二つのプライによって形成される光学層(3、3')に埋め込まれることを特徴とする請求項1または2記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項4】
光学層(3、3')が柔軟な層として実現されることを特徴とする請求項3記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項5】
光導波路(6)を介して互いに接続される少なくとも二つの光電子部品(4、5;4'、5')が光学層(3)に埋め込まれることを特徴とする請求項1〜4いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項6】
少なくとも一つの光電子部品が一つの面で放熱層(21')に接することを特徴とする請求項1〜5いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項7】
放熱層(21')がパターン化された内部プライによって形成されることを特徴とする請求項6記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項8】
光電子部品(5)が関連電子部品(14)と組み合わされて埋め込みユニット(514)にされることを特徴とする請求項1〜7いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項9】
埋め込みユニット(514)が光電子チップであることを特徴とする請求項8記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項10】
光電子部品(4、5)が導電性分配層(21')上に接することを特徴とする請求項1〜9いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項11】
分配層(21')が少なくとも一つの外部電気接点と接続されることを特徴とする請求項10記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項12】
分配層(21')が支持体(7')中に供給される経路(22)を介して少なくとも一つの外部電気接点と接続する請求項11記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項13】
パターン化された伝導性内部プライ(21、21')および/または外部プライ(9、9')を有するプリント回路基板層(7、7')が絶縁性光学層(3)の少なくとも一つの面に適用されることを特徴とする請求項1〜12いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項14】
光電子部品(4、5)、または要すればユニット(514)が光学層(3)並びに要すれば同一のものに適用されるプリント回路基板層(7)に提供される経路(10)を介して接続されることを特徴とする請求項1〜13いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項15】
光電子部品(4、5)に接続される電子部品(13、14)がプリント回路基板層(7)に取り付けられることを特徴とする請求項14記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項16】
光電子部品(4'、5')が薄膜技術によってその場で製造される部品であることを特徴とする請求項1〜15いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項17】
光電子部品が光導波路(例えば弓形の遷移部位(33'))が隣接するVCSEL部品(34)であることを特徴とする請求項1〜15いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項18】
光電子部品(6)がその光電子部品(4)に隣接する端(34)をじょうご形にする方法で広げられることを特徴とする請求項1〜17いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項19】
光導波路(6)が光電子部品(4)に隣接する端(37;39)で少なくとも部分的に光電子部品(4)を囲うことを特徴とする請求項1〜17いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項20】
光導波路(6)が光電子部品(4)に近接する光導波路(6)の端の方にフォトン光回折クリスタル構造(38)で供給される請求項1〜17いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項21】
少なくとも一つの光電子部品(4、5;4'、5')が支持体(2)に取り付けられ、次にフォトン照射のもとで屈折率を変化させる光学材料からなる光学層(3)が支持体に適用される一方、光電子部品(4、5;4'、5')を光学層(3)に埋め込み、および、その後、光電子部品(4、5;4'、5')に隣接する導波路構造(6)をフォトン照射によって光学層(3)に製造することを特徴とする請求項1〜20いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント(1)の製造方法。
【請求項22】
少なくとも二つの光電子部品(4、5;4'、5')を支持体(2)に取り付け、光学層(3)に埋め込み、その後、光導波路(6)を直接同様に隣接することによって互いに接続することを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項23】
光学層(3)に光導波路構造(6)を製造した後、伝導性内部プライ(21、21')および/または外部プライ(9、9')を含むプリント回路基板層(7、7')を上述の光学層(3)の少なくとも一つの面に適用することを特徴とする請求項21または22記載の方法。
【請求項24】
プリント回路基板層を光学層に適用する前に内部プライ(21、21')がパターン化されることを特徴とする請求項23記載の方法。
【請求項25】
光学層へのプリント回路基板層の適用後に外部プライ(9、9')がパターン化されることを特徴とする請求項23または24記載の方法。
【請求項26】
経路(22)がそれぞれの光電子部品(4、5;4'、5')と調和して光学層(3)に(要すれば更にプリント回路基板層(7、7')にも)提供され、光電子部品への導電性接続が上述の経路を介してなされることを特徴とする請求項23〜25いずれかひとつに記載の方法。
【請求項27】
光電子部品(4、5)と伝導的に接続される少なくとも一つの電子部品(13、14)をプリント回路基板層(7)および/または支持体に取り付けることを特徴とする請求項26記載の方法。
【請求項28】
関連する電子部品(14)をもつユニットと結びつけられる光電子部品(5)を支持体に取り付け、光学層に埋め込むことを特徴とする請求項21〜27いずれかひとつに記載の方法。
【請求項29】
光電子部品(4、5)を適用する前に支持体(3)に少なくとも一つのクラッド層(3';21)を提供することを特徴とする請求項21〜28いずれかひとつに記載の方法。
【請求項30】
光学材料からなるクラッド層(3')を支持体(3)に適用することを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項31】
導電性クラッド層(21')を分配層として支持体に適用し、要すれば分配層は続いてパターン化されていることを特徴とする請求項29または30記載の方法。
【請求項32】
光電子部品(4、5)に関する電気接続が分配層を通じてなされることを特徴とする請求項31記載の方法。
【請求項33】
分配層を放熱層として配置することを特徴とする請求項31または32記載の方法。
【請求項34】
薄膜技術によって光電子部品(4、5)を支持体(3)に現場で製造することを特徴とする請求項21〜33いずれかひとつに記載の方法。
【請求項35】
光電子部品(4)に隣接する端にじょうご形広口(37)をもつ光導波路構造(6)を提供することを特徴とする請求項21〜34いずれかひとつに記載の方法。
【請求項36】
少なくとも部分的に光電子部品(4)を囲む端部(37;39)をもつ光導波路構造(6)を製造することを特徴とする請求項21〜34いずれかひとつに記載の方法。
【請求項37】
光電子部品(4)に隣接する端にフォトニック光回折結晶構造(38)をもつ光導波路構造(6)を製造することを特徴とする請求項21〜34いずれかひとつに記載の方法。
【請求項1】
光学層(3)の中に提供される少なくとも一つの光導波路(6)および該光導波路(6)との光接続する少なくとも一つの光電子部品(4、5;4'、5')を含むプリント回路基板エレメントであって、該光電子部品(4、5;4'、5')が光学層(3)の中に埋め込まれ、光導波路(6)が光電子部品(4、5;4'、5')に隣接し、光導波路が光学層(3)中に光の照射によって構築されることを特徴とするプリント回路基板エレメント(1)。
【請求項2】
光電子部品(4、5;4'、5')の一つの面が光学層(3)を支える支持体(2)、またはそこに適用されるクラッド層(3';21)にそれぞれ接することを特徴とする請求項1記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項3】
光電子部品(4、5;4'、5')の全ての面が例えば二つのプライによって形成される光学層(3、3')に埋め込まれることを特徴とする請求項1または2記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項4】
光学層(3、3')が柔軟な層として実現されることを特徴とする請求項3記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項5】
光導波路(6)を介して互いに接続される少なくとも二つの光電子部品(4、5;4'、5')が光学層(3)に埋め込まれることを特徴とする請求項1〜4いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項6】
少なくとも一つの光電子部品が一つの面で放熱層(21')に接することを特徴とする請求項1〜5いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項7】
放熱層(21')がパターン化された内部プライによって形成されることを特徴とする請求項6記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項8】
光電子部品(5)が関連電子部品(14)と組み合わされて埋め込みユニット(514)にされることを特徴とする請求項1〜7いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項9】
埋め込みユニット(514)が光電子チップであることを特徴とする請求項8記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項10】
光電子部品(4、5)が導電性分配層(21')上に接することを特徴とする請求項1〜9いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項11】
分配層(21')が少なくとも一つの外部電気接点と接続されることを特徴とする請求項10記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項12】
分配層(21')が支持体(7')中に供給される経路(22)を介して少なくとも一つの外部電気接点と接続する請求項11記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項13】
パターン化された伝導性内部プライ(21、21')および/または外部プライ(9、9')を有するプリント回路基板層(7、7')が絶縁性光学層(3)の少なくとも一つの面に適用されることを特徴とする請求項1〜12いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項14】
光電子部品(4、5)、または要すればユニット(514)が光学層(3)並びに要すれば同一のものに適用されるプリント回路基板層(7)に提供される経路(10)を介して接続されることを特徴とする請求項1〜13いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項15】
光電子部品(4、5)に接続される電子部品(13、14)がプリント回路基板層(7)に取り付けられることを特徴とする請求項14記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項16】
光電子部品(4'、5')が薄膜技術によってその場で製造される部品であることを特徴とする請求項1〜15いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項17】
光電子部品が光導波路(例えば弓形の遷移部位(33'))が隣接するVCSEL部品(34)であることを特徴とする請求項1〜15いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項18】
光電子部品(6)がその光電子部品(4)に隣接する端(34)をじょうご形にする方法で広げられることを特徴とする請求項1〜17いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項19】
光導波路(6)が光電子部品(4)に隣接する端(37;39)で少なくとも部分的に光電子部品(4)を囲うことを特徴とする請求項1〜17いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項20】
光導波路(6)が光電子部品(4)に近接する光導波路(6)の端の方にフォトン光回折クリスタル構造(38)で供給される請求項1〜17いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント。
【請求項21】
少なくとも一つの光電子部品(4、5;4'、5')が支持体(2)に取り付けられ、次にフォトン照射のもとで屈折率を変化させる光学材料からなる光学層(3)が支持体に適用される一方、光電子部品(4、5;4'、5')を光学層(3)に埋め込み、および、その後、光電子部品(4、5;4'、5')に隣接する導波路構造(6)をフォトン照射によって光学層(3)に製造することを特徴とする請求項1〜20いずれかひとつに記載のプリント回路基板エレメント(1)の製造方法。
【請求項22】
少なくとも二つの光電子部品(4、5;4'、5')を支持体(2)に取り付け、光学層(3)に埋め込み、その後、光導波路(6)を直接同様に隣接することによって互いに接続することを特徴とする請求項21記載の方法。
【請求項23】
光学層(3)に光導波路構造(6)を製造した後、伝導性内部プライ(21、21')および/または外部プライ(9、9')を含むプリント回路基板層(7、7')を上述の光学層(3)の少なくとも一つの面に適用することを特徴とする請求項21または22記載の方法。
【請求項24】
プリント回路基板層を光学層に適用する前に内部プライ(21、21')がパターン化されることを特徴とする請求項23記載の方法。
【請求項25】
光学層へのプリント回路基板層の適用後に外部プライ(9、9')がパターン化されることを特徴とする請求項23または24記載の方法。
【請求項26】
経路(22)がそれぞれの光電子部品(4、5;4'、5')と調和して光学層(3)に(要すれば更にプリント回路基板層(7、7')にも)提供され、光電子部品への導電性接続が上述の経路を介してなされることを特徴とする請求項23〜25いずれかひとつに記載の方法。
【請求項27】
光電子部品(4、5)と伝導的に接続される少なくとも一つの電子部品(13、14)をプリント回路基板層(7)および/または支持体に取り付けることを特徴とする請求項26記載の方法。
【請求項28】
関連する電子部品(14)をもつユニットと結びつけられる光電子部品(5)を支持体に取り付け、光学層に埋め込むことを特徴とする請求項21〜27いずれかひとつに記載の方法。
【請求項29】
光電子部品(4、5)を適用する前に支持体(3)に少なくとも一つのクラッド層(3';21)を提供することを特徴とする請求項21〜28いずれかひとつに記載の方法。
【請求項30】
光学材料からなるクラッド層(3')を支持体(3)に適用することを特徴とする請求項29記載の方法。
【請求項31】
導電性クラッド層(21')を分配層として支持体に適用し、要すれば分配層は続いてパターン化されていることを特徴とする請求項29または30記載の方法。
【請求項32】
光電子部品(4、5)に関する電気接続が分配層を通じてなされることを特徴とする請求項31記載の方法。
【請求項33】
分配層を放熱層として配置することを特徴とする請求項31または32記載の方法。
【請求項34】
薄膜技術によって光電子部品(4、5)を支持体(3)に現場で製造することを特徴とする請求項21〜33いずれかひとつに記載の方法。
【請求項35】
光電子部品(4)に隣接する端にじょうご形広口(37)をもつ光導波路構造(6)を提供することを特徴とする請求項21〜34いずれかひとつに記載の方法。
【請求項36】
少なくとも部分的に光電子部品(4)を囲む端部(37;39)をもつ光導波路構造(6)を製造することを特徴とする請求項21〜34いずれかひとつに記載の方法。
【請求項37】
光電子部品(4)に隣接する端にフォトニック光回折結晶構造(38)をもつ光導波路構造(6)を製造することを特徴とする請求項21〜34いずれかひとつに記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2007−517248(P2007−517248A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545841(P2006−545841)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【国際出願番号】PCT/AT2004/000459
【国際公開番号】WO2005/064381
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(505420013)アーテー・ウント・エス・オーストリア・テヒノロギー・ウント・ジュステームテッヒニク・アクチェンゲゼルシャフト (19)
【氏名又は名称原語表記】AT & S AUSTRIA TECHNOLOGIE & SYSTEMTECHNIK AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【国際出願番号】PCT/AT2004/000459
【国際公開番号】WO2005/064381
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(505420013)アーテー・ウント・エス・オーストリア・テヒノロギー・ウント・ジュステームテッヒニク・アクチェンゲゼルシャフト (19)
【氏名又は名称原語表記】AT & S AUSTRIA TECHNOLOGIE & SYSTEMTECHNIK AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】
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