説明

少なくとも1つの支持体及び車輪軸受から成る装置

本発明は、支持体(3)及び車輪軸受(4)から成る装置(1)に関し、車輪軸受(4)が転動体(9)用の少なくとも1つの転道路(5a)を有する少なくとも1つの外レース(5)を持ち、車輪軸受(4)が、第1の受入れ部(12)にある第1の結合突起(11)により、また第2の受入れ部(14)にある第2の結合突起(13)により、車輪軸受(4)の少なくとも両方の軸線方向に、各結合突起(11,13)の所で半径方向に折り曲げられるそれぞれ1つの端部(15,16)によって、支持体(3)に動かないように保持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持体及び車輪軸受から成る装置、装置の車輪支持体用外レース、及び装置を組立てる方法に関し、車輪軸受が転動体用の少なくとも1つの転道路を有する少なくとも1つの外レースを持ち、車輪軸受が、第1の受入れ部にある第1の結合突起により、また第2の受入れ部にある第2の結合突起により、車輪軸受の少なくとも両方の軸線方向に、各結合突起の所で半径方向に折り曲げられるそれぞれ1つの端部によって、支持体に動かないように保持されているものに関する。
【背景技術】
【0002】
このような装置は欧州特許出願公開第1424217号明細書に詳細に記載されている。支持体は、板から殻状に変形される2つの支持体素子から構成されている。支持体素子の各々は、支持体素子の縁範囲から形成される受入れ部を持っている。この場合各受入れ部は中空円筒状であり、他方の受入れ部と同じに形成されている。受入れ部へ外レースが導入され、受入れ部の形状及び配置のため、外レースは外から通り抜け可能な円筒形状を持っていなければならない。外レースにある結合突起は、これらがその間に支持体を締付けるように、設けられている。締付け力は、端部を結合突起の材料から半径方向に塑性折り曲げする際に発生される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明がなされた時点に、支持体及び車輪軸受から成る装置を安価に製造し、かつ頑丈に構成するという課題が存在した。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、請求項1の特徴部分及びそれ以外の請求項の特徴によって解決される。
【0005】
支持体は、なるべく軸線方向に従って車輪軸受の回転軸線と同じ方向に互いに離れるように向けられる2つのストッパに当接している。ストッパは、外レース又は外側部分に固定している。ストッパが外側部分に固定している場合、車輪軸受の少なくとも1つの外レースは、任意の形状の外側部分に受入れられている。ストッパの少なくとも1つは、外側部分又はなるべく外レースに、例えば軸はめ合い用止め輪又は止め円板の形の別個の部品として固定しているか、又は外レースに形成されている。
【0006】
ストッパの各々から、結合突起の1つがなるべく軸線方向に出ている。結合突起は、なるべく外レースと一体に構成されている。外レースは切削加工されているか、又は2つの転動路を形成されている冷間変形部品である。各結合突起は外レースの本体から軸線方向に異なる方向に出ている。
【0007】
それぞれのストッパは、支持体の受入れ部の縁区域の少なくとも一部が軸線方向にストッパに当たるまで、結合突起から半径方向に突出している。受入れ部の内側輪郭はそれぞれのストッパと一致しているので、軸線方向ストッパは、大きい荷重を受けても常に受入れ部の縁区域に当接し、意に反して受入れ部へ入り込むか又はこれに押し通されることはない。
【0008】
支持体の壁の他方の側で、結合突起から半径方向に離れるように結合突起の材料から形成される端部は、ストッパに対向している。この端部も、壁の他方の側で対向するストッパと同様に半径方向に、支持体と車輪軸受との確実な結合が受入れ部において行われるまで、縁区域へ突出している。結合突起から半径方向に形成される端部が、それぞれの受入れ部にある貫通開口の縁区域に軸線方向に当接し、従って受入れ部から全く又は一部しか突出しないようにすることも、考えられる。ストッパはなるべく円環面である。
【0009】
受入れ部の内側輪郭及び結合突起の外側輪郭は、考えられるすべての互いに一致する形状で任意に構成されているが、なるべく車輪軸受の回転軸線に対して回転対称に構成されている。外レースが、支持体内で内外にはまり合う手段によって、車輪軸受の回転軸線の周りに周方向に回り止めされているようにすることも、考えられる。はまり合い手段は、結合手段又はその変形される端部又は軸線方向ストッパにも形成されている。このはまり合い手段と、受入れ部又は関連する受入れ部の縁区域にあるはまり合い相手手段とが一致している。これらの手段は、半径方向又は軸線方向に突出するか又は引込んで適当にはまり合う止め手段例えば互いにかみ合う1つ又は複数の歯切り部である。
【0010】
端部はなるべく曲げ縁フランジであり、転がり鋲フランジとも称されるこのようなフランジは、まず結合突起の材料から成りかつ結合突起から半径方向に突出する環部分の塑性変形によって形成される。そのため結合突起が、受入れ部への外レースの取付け前に、結合突起のそれぞれ1つに対応して穴状に形成される受入れ部より軸線方向に長い。こうしてストッパから遠い方にある支持体の側で受入れ部から軸線方向に支持体を越えて突出する結合突起の材料の部分は、支持体への外レースの取付け後半径方向に折り曲げられる端部を形成する。
【0011】
結合突起の材料は、支持体への外レースを取付ける際半径方向外方へ変形されて、それぞれの端部により車輪軸受の回転軸線に対して回転対称に結合部分と一体に構成される鋲フランジ又は頭部が形成され、貫通穴に残る結合突起の部分の外周面を越えて半径方向に突出している。結合突起の外径は、端部の半径方向折り曲げ前に、少なくとも端部の変形のために設けられる環部分において、それぞれのストッパからの間隔の増大と共に減少している。端部の半径方向折り曲げ前に車輪軸受の回転軸線に対して回転対称に形成される結合突起の壁厚は、端部の半径方向折り曲げ前に、ストッパからの軸線方向間隔の増大と共に減少している。このような手段により、例えば転がり鋲止めの際変形力および変形度を最適に合わせることができる。結合突起の外側輪郭は、端部の半径方向折り曲げの前に、外レースの車輪縦断面において、車輪軸受の回転軸線に沿って見て湾曲しているか又は端部の方へ直線状に下降するように延びている。
【0012】
支持体は冷却変形法により板から成る少なくとも1つの変形部品であるのがよい。受入れ部は支持体の板にある貫通穴である。車輪軸受は、少なくとも1つの支持体により又は互いに結合されるか又は直接互いに結合されない2つ又はそれ以上の支持体素子により車両と結合され、2つの支持体素子がそれぞれ受入れ部を備えている。車輪軸受は、例えば板から殻状に形成される少なくとも2つの変形部品から成る支持体に保持されている。支持体及び支持体素子に対して、装置の重量をできるだけ少なく保つため、小さい壁厚の板が使用される。このような殻は、適当な形成により高い安定性を得る。
【0013】
特に支持体又は支持体素子のために薄い板が使用される場合、本発明の構成によれば、受入れ部が板の重複部に形成されている。板の重複部は受入れ部の縁により形成され、支持体の製造の際この縁がまず軸線方向に約90°板に対して回され、それから最後に受入れ部の中心軸線から半径方向に離れるように折り曲げられ、支持体に当接される。
【0014】
受入れ部は、内側に円筒状周面を持つか、又は円筒形状とは異なる内周面により完全に内側を区画されている。従って内周面は択一的に内部円錐状又は球状に形成されている。
【0015】
互いに離れるように向くストッパ及び外レースへの支持体又はその素子の取付け順序は、支持体の構造に関係している。互いに無関係な支持体素子の組立ては簡単である。なぜならば、各支持体素子はその受入れ部を結合突起上にはめられ、それから結合突起の折り曲げにより取付けられるからである。従って支持体素子は、個々にかつ互いに別々に外レースに固定しているか、又は次の段階で互いに共通な支持体となるように互いに結合される。
【0016】
互いに離れるように向く2つのストッパ及びそれぞれのストッパから出る結合突起を持つ外レースを受入れる受入れ部を持つ支持体の組立てのために、本発明による方法が設けられている。この方法によれば、外レースが、支持体への取付けの際、まず支持体の開口に通され、第2の結合突起を第2の受入れ部へ導入される。開口は、まず他方の受入れ部の大きい組立て断面の原形であり、従って他方の受入れ部の開口断面従って他方の結合部分の外側輪郭に縮小可能な第1の開口断面を持っている。取付け開口は少なくとも1つの次のような開口断面を持っていなければならない。即ちこの開口断面を通して、外レースが少なくとも結合突起から半径方向に突出する軸線方向ストッパと共に、又は軸線方向に開口を通って受入れ部へ導入される結合突起より大きい外側寸法を持つ外レースも軸線方向にはまる。この段階後に外レースは、なるべく結合突起と共に受入れ部にはまる。なお他方の結合突起及び開口の寸法は互いに相違している。
【0017】
まず支持体の一方の側における結合突起の滑りばめが、結合突起の折り曲げにより軸線方向に止められるか、又はその代わりに開口が材料の塑性変形により別の受入れ部の断面に縮小されて、両方の突起がそれぞれの受入れ部にはまっている。この場合端部の形成により結合が最終的に行われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明が実施例により以下に詳細に説明される。図6は、支持体3及び車輪軸受4から成る装置1を、部分的に切断された全体図で示している。図1には、装置1の組立ての終わった半組立て品2が示されている。半組立て品は、支持体3と車輪軸受4の外レース5から成っている。図2及び3は3支持体3及び外レース5を示している。図4,5a及び5bには、半組立て品2を組立てるための本発明による方法の個々の段階が示されている。図1〜5は、装置1の縦中心軸線1aに沿う縦断面の断面図である。
【0019】
この場合2列アンギュラコンタクト玉軸受の形式の車輪軸受4は、外レース5フランジ8を持つボス7上の内レース9、及び保持器10にある2列の転動体9によって形成されている。本発明はころ軸受を持つ装置における使用にも当てはまる。
【0020】
車輪軸受4は、第1の受入れ部12にある第1の結合突起11及び第2の受入れ部14にある第2の結合突起13により、縦中心軸線1aと同じ向きの両方の軸線方向に保持されている。そのため各結合突起11又は13は、軸線方向にそれぞれ受入れ部12又は14にかみ合っている。外レース5は、結合突起11又は13の所で半径方向に折り曲げられた端部15又は16により、支持体3に対して動かないように支持体3に保持されている。
【0021】
図3に個別部品として示される外レース5は、転動体9用の2つの転動路5aを持っている。転動路5aは、少なくとも部分的に縦中心軸線1aに対して半径方向に突出する中間曲げ縁5bの所に形成されている。外レース5はなるべく冷間変形部品であり、結合突起11及び13と一体に構成されている。結合突起11及び13の各々は、車体5cに形成される外レース5のストッパ5dから、回転軸線1aと同じ向きに、両軸線方向の1つに延びている。ストッパ5dは軸線方向へ向けられる円環面である。
【0022】
結合突起11及び13は、少なくとも端部15及び16の半径方向折り曲げ前に、車輪軸受4の回転軸線1aに対して回転対称に形成されて、結合突起11及び13の外側輪郭の外径が、それぞれの軸線方向ストッパ5dからの間隔の増大と共に小さくなっている。結合突起11及び13の半径方向壁厚は、ストッパ5dからに軸線方向間隔の増大と共に減少している。外側輪郭線は、軸線方向自由端の方へ湾曲して下降している。
【0023】
上述した外レース5は、回転対称にかつ軸線対称に形成されている。このような外レースを回転対称にかつ軸線対称に形成しないことも考えられる。外レースにある結合突起の半径方向及び/又は軸線方向が互いに相違していることも考えられている。それに合わせて支持体の受入れ部も、異なる寸法を持っている。
【0024】
支持体3が図2に示され、2つの支持体素子3a及び3bから形成されている。この使用では、各支持体素子3a,3bは、冷間変形法により板から成る殻状変形部品である。支持体素子3a及び3bは、板結合部3cにより互いに固定されている。直接互いに結合されない支持体素子3a及び3bに車輪軸受4を取付けることも考えられる。支持体素子3a及び3bに、それぞれ受入れ部12及び14が形成されている。図2には、受入れ部12が開口19の形の原形で示されている。
【0025】
受入れ部12及び14は、板の重複部17,18内に形成されている。重複部17,18は、それぞれの受入れ部12,14から半径方向外方へ装置1の回転軸線1aから離れるように折り曲げられかつ軸線方向に支持体素子3a,3bの板20に続く板20の部分20aにより形成されている。受入れ部12,14の輪郭は内側を球状に形成され、従って円筒内側形状とは相違している。
【0026】
支持体3への外レース5の取付けの際、外レース5が、まず支持体3(支持体素子3b)の開口19を通して、矢印で示す方向(図4)へ導かれ、第2の結合突起13を第2の受入れ部14へ導入される。その際結合突起13が受入れ部14へ押し込まれるか又は滑りばめで導入される。開口14は直径dにより描かれる開口断面を持っている。dは外レース5の最大外形Dより大きい。最大外形Dはストッパ5dにおける円環面の外径も描き、この外径は第1の受入れ部の第2の開口断面に縮小可能であり、第1の開口断面は、少なくとも外レースの軸線方向ストッパを開口に通すことができるような大きさである。
【0027】
装置の組立ては、第2の受入れ部14へ第2の結合突起13を導入した後以下に説明する等価な方法段階で選択的に続けることができる。
1つの方法段階によれば、図5bに示すように、外レース5が、まず結合部分13の材料から第2の端部16の半径方向折り曲げにより、軸線方向ストッパ5dに当接して、支持体3又は支持体素子3bに取付けられる。それからこの段階に、開口19が塑性変形により第1の受入れ部12へ縮小されて、第1の受入れ部12が結合突起11を包囲する、別の段階が続く。この状態が図5cに示されている。最後に外レース5が、結合突起11の材料から第1の端部15の半径方向折り曲げにより、軸線方向ストッパ5dに当接して、支持体3又は支持体素子3bに取付けられるので、図1に示す半組立て品2が得られる。
別の方法段階によれば、図5aに示すように、外レース5がまず支持体素子3aと3bの間に軸線方向に保持される。そのため開口19が、塑性変形により第1の受入れ部12へ縮小されて、第1の受入れ部12が第1の結合突起11を包囲するようにする。最後に外レース5が、結合突起11の材料から第1の端部の半径方向折り曲げにより、かつ時間をずらされるか又は同時に結合突起13の材料から第2の端部16の半径方向折り曲げにより、軸線方向ストッパ5dに当接して、支持体3又は支持体素子3a又は3bに取付けられるので、図1に示す半組立て品2が得られる。
【0028】
図5a及び5bからわかるように、結合突起は、外レースを受入れ部に、取付ける前に、軸線方向に、結合突起にそれぞれ付属して穴状に形成される受入れ部の軸線方向幅Bにより軸線方向に長く(L)、即ちL>B.軸線方向に突出する部分(環部分12a及び13b)は、支持体3への外レース5の取付け後半径方向へ折り曲げられる端部15又は16を形成する材料の部分を持っている。組立ての終わった半組立て品において、各結合突起11,13は受入れ部12,14を軸線方向に貫通して、ストッパ5dの1つと端部の1つ15又は16が、支持体の部分を軸線方向にその間に保持する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】 支持体と車輪軸受から成る装置の半組立て品を一部切欠いた全体図で示す。
【図2】 支持体を示す。
【図3】 外レースを示す。
【図4】 半組立て品の1つの組立て段階を示す。
【図5a】 半組立て品の他の組立て段階を示す。
【図5b】 半組立て品の更に他の組立て段階を示す。
【図5c】 半組立て品の別の組立て段階を示す。
【図6】 支持体及び車輪軸受から成る装置を一部切欠いた全体図で示す。
【符号の説明】
【0030】
1 装置
1a 縦中心軸線
2 半組立て品
3 支持体
3a 支持体素子
3b 支持体素子
3c 板結合部
4 車輪軸受
5 外レース
5a 転道路
5b 中間曲げ縁
5c 本体
5d ストッパ
6 内レース
7 ボス
8 フランジ
9 転動体
10 保持器
11 第1の結合突起
11a 環部分
12 第1の受入れ部
13 第2の結合突起
13a 環部分
14 第2の受入れ部
15 端部
16 端部
17 重複部
18 重複部
19 開口
20 板
20a 部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体(3)及び車輪軸受(4)から成る装置(1)であって、車輪軸受(4)が転動体(9)用の少なくとも1つの転動路(5a)を有する少なくとも1つの外レース(5)を持ち、車輪軸受(4)が、第1の受入れ部(12)にある第1の結合突起(11)により、また第2の受入れ部(14)にある第2の結合突起(13)により、車輪軸受(4)の少なくとも両方の軸線方向に、各結合突起(11,13)の所で半径方向に折り曲げられるそれぞれ1つの端部(15,16)によって、支持体(3)に動かないように保持されているものにおいて、支持体(3)が、互いに離れるように向けられる2つのストッパ(5d)に固定的に当接し、ストッパ(5d)が外レース(5)に対して固定しており、半径方向に折り曲げられた端部(15,16)のそれぞれ1つとストッパ(5d)のそれぞれ1つが、それらの間に支持体(3)のそれぞれ1つの部分を受入れていることを特徴ツする、装置。
【請求項2】
ストッパ(5d)が軸線方向に互いに離れるように向けられ、受入れ部(12,14)が軸線方向に互いに対向していることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
それぞれのストッパ(5d)から、結合突起(11,13)の1つが軸線方向に突出していることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
ストッパ(5d)の少なくとも1つが外レース(5)と一体に構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
両方のストッパ(5d)及び両方の結合突起(11,13)が外レース(5)と一体に構成され、各結合突起(11,13)が各受入れ部(12,14)を軸線方向に貫通し、ストッパ(5d)のそれぞれ1つと端部(15,16)のそれぞれ1つが軸線方向にその間に支持体(3)の一部を受入れていることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
支持体(3)が板から成る少なくとも1つの変形部品であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
変形部品が少なくとも1つの冷間変形部品であることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
少なくとも1つの受入れ部(12,14)が板の重複部(17,18)内に形成され、重複部(17,18)が装置(1)の回転軸線(1a)から半径方向外方へ離れた所で受入れ部(12,14)から折り曲げられて軸線方向に支持体(3)の板に続く板の部分によって形成されていることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
受入れ部(12,14)の少なくとも1つが、円筒形状とは異なる内周面により内側を区画されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
支持体(3)が少なくとも2つの支持体素子(3a,3b)から形成され、各支持体素子(3a,3b)が受入れ部(12,14)を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
支持体素子(3a,3b)が互いに結合されていることを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
外レース(5)が少なくとも1つの冷間変形部品であることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)用車輪軸受の外レース。
【請求項13】
外レース(5)に2つの転動路(5a)が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)用車輪軸受の外レース。
【請求項14】
各結合突起(11,13)が、外レース(5)の本体から軸線方向に異なる方向へ延び、各結合突起(11,13)が、本体に形成される少なくとも1つのストッパ(5d)から出ていることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)用車輪軸受の外レース。
【請求項15】
ストッパ(5d)が円環面であることを特徴とする、請求項14に記載の外レース。
【請求項16】
結合突起(11,13)が、受入れ部(12,14)への外レースの取付け前に、結合突起(11,13)のそれぞれ1つに対応して穴状に形成される受入れ部(12,14)より軸線方向に長く、結合突起(11,13)が、支持体(3)への外レース(5)の取付け後半径方向に折り曲げられる端部(15,16)を形成する材料の部分を持っていることを特徴とする、請求項14に記載の外レース。
【請求項17】
結合突起(11,13)が、端部(15,16)の半径方向折り曲げ前に、車輪軸受(4)の回転軸線(1a)に対して回転対称に構成されていることを特徴とする、請求項14に記載の外レース。
【請求項18】
結合突起(11,13)が、端部(15,16)の半径方向折り曲げ前に、それぞれのストッパ(5d)からの間隔の増大と共に外径を減少していることを特徴とする、請求項14に記載の外レース。
【請求項19】
結合突起(11,13)の外側輪郭が、端部(15,16)の半径方向折り曲げの前に、外レース(5)の、車輪縦断面において、車輪軸受(4)の回転軸線(1a)に沿って見て湾曲していることを特徴とする、請求項18に記載の外レース。
【請求項20】
端部(15,16)の半径方向折り曲げ前に車輪軸受(4)の回転軸線(1a)に対して回転対称に形成される結合突起(11,13)の壁厚が、端部(15,16)の半径方向折り曲げ前に、ストッパ(5d)からの軸線方向間隔の増大と共に減少していることを特徴とする、請求項14に記載の外レース。
【請求項21】
外レース(5)が、支持体(3)への取付けの際、まず支持体(3)の開口(19)に通され、第2の結合突起(13)を第2の受入れ部(14)へ導入され、その際開口が、第1の受入れ部(12)の第2の開口断面に縮小可能な第1の開口断面を持ち、第1の開口断面が、少なくとも外レース(5)のストッパ(5d)を開口(19)と共に通すことができるような大きさであることを特徴とする、請求項1に記載の装置を組立てる方法。
【請求項22】
外レース(5)が、第2の結合突起(13)の材料から第2の端部(16)の半径方向折り曲げにより、ストッパ(5d)に当接して、少なくとも支持体(3)の一部に取付けられることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
開口(19)が、弾性及び塑性変形により第1の受入れ部(12)となるように縮小され、第1の受入れ部(12)が第1の結合突起(11)を包囲することを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
外レース(5)が、第1の結合突起(11)の材料から第1の端部(15)の半径方向折り曲げにより、他方のストッパ(5d)に当接して、支持体(3)に取付けられることを特徴とする、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
まず外レース(5)が、第2の結合突起(13)の材料から第2の端部(16)の半径方向折り曲げにより、ストッパの1つ(5d)に当接して、少なくとも支持体(3)の一部に取付けられ、それから別の方法段階において、開口(19)が弾性及び塑性変形により第1の受入れ部(12)となるように縮小され、第1の受入れ部(12)が第1の結合突起(11)を包囲することを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
別の方法段階において又は先行する請求項の先行する方法段階と同時に、外レース(5)が、第1の結合突起(11)の材料から第1の端部(15)の半径方向折り曲げにより、他方のストッパ(5d)に当接して、支持体(3)に取付けられることを特徴とする、請求項25に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−520939(P2008−520939A)
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−544723(P2007−544723)
【出願日】平成17年11月11日(2005.11.11)
【国際出願番号】PCT/DE2005/002033
【国際公開番号】WO2006/053530
【国際公開日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(506420843)シエフレル・コマンデイトゲゼルシヤフト (80)
【Fターム(参考)】