説明

屋内侵入検知システムおよび屋内侵入検知情報発信システム

【課題】
送信機を用いないより簡易な構成で、かつ屋内空間を広く監視することができ、高精度に侵入を検知することを可能とする電波を用いた屋内侵入検知システム及び屋内侵入検知情報発信システムを提供すること。
【解決手段】
本発明の屋内侵入検知システムでは、TV放送波などの一定の送信電力にてサービスを行っている無線システムから送信されている電波を送信源とした。また侵入者による屋内のマルチパス環境の変化に応じて電波の受信レベルが変動する原理を利用して、到来方向の異なる複数の電波を受信しやすいアンテナを用いて、電波の受信レベル変動幅を常時監視する高精度な侵入検知を実現した。マルチパス環境は屋内空間全体の構成により形成されるので、広い範囲での侵入検知が実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送波などの一定送信電力にてサービスしているシステムが送信している電波を用いることで、送信機を必要とせず、屋内空間におけるマルチパスによる受信レベル変動を利用した、電波による屋内侵入検知システムおよび屋内侵入検知情報発信システムに関する。更に本発明では、侵入を検知した場合に、携帯端末から有線に比べてセキュリティの高い無線を用いて、予め登録した複数の送信先に一斉に侵入検知情報を発信し、侵入検知を迅速に通知させる侵入検知情報発信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、安心で安全な生活および社会の実現への需要が高まってきている。特に、一戸建ての家屋およびマンションやアパートなどの集合住宅の居室への不正侵入に対する防犯意識が高まりつつあり、不正侵入防犯システムに対する需要が大きくなっている。
【0003】
不正侵入の防犯システムで重要な点は、不正侵入者から不正侵入防犯システムが設置されていることが分かりにくいことが挙げられる。そこで、目で見ることができない電波を用いた侵入検知防犯システムが数多く提案されている。
【0004】
従来までの電波を用いた防犯システムでは、例えば特許文献1から特許文献3に開示されているように、基本的には送信機と受信機があり、送信機から出力される電波を受信機側で受信し、不正侵入者がその電波経路上を横断する場合に生じる電波の受信レベル変動もしくは不正侵入者に送信した電波がはねかえる反射波から、不正侵入の検知を行うものがほとんどである。
【特許文献1】特開平7−141577号公報
【特許文献2】特開2002−228744号公報
【特許文献3】特開平5−233971号公報
【0005】
そのため従来までの電波を用いた防犯システムでは、電波を送信するための機能である送信機が不可欠であり、ハードウェアの複雑化およびシステムコストの増加といった問題があった。
【0006】
また、送信機を有する電波式防犯システムでは、送信する電波が決まっており、その使用する周波数の情報が漏れると、簡易な受信機などでその存在が把握されやすくなり、防犯システムがカバーしていないエリアが分かってしまうといった問題も考えられる。
【0007】
さらに、送信機を必要とする電波式侵入検知システムでは、電波の送信機と受信機の位置関係にもよるが、基本的に送信機と受信機間における電波の経路上の限られたエリアでしか侵入を検知しにくいといった問題があった。
【0008】
また例えば特許文献4に開示されているこれまでの防犯システムでは、侵入を検知した場合に、その情報を防犯システム設置者のみに発信させる方法が提案されている。
【特許文献4】特開2003−115085号公報
【0009】
しかしながら侵入検知情報を防犯システム設置者のみに通知した場合、例えその情報が真実であり緊急を要する情報であっても、その時点で警備会社や警察に通報したとしても手遅れになる場合が多いといった問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、目に見えない電波の性質を活用しながら、かつ送信機を必要としない、簡易で且つコストパフォーマンスの高い新たな屋内侵入検知システムを提供することを目的とする。
【0011】
また、特定の周波数に限定しない電波を用いることにより、防犯システムが設置されているかどうかを調べにくくする特徴を有した新たな侵入検知システムを提供することを目的とする。
【0012】
さらに、ある特定のエリアに限定されず、屋内空間の全体にわたり、効率的に侵入者の監視を実現することができる新たな侵入検知システムを提供することを目的とする。
【0013】
また、もし防犯システム設置者が遠出をしていて、侵入検知情報を受けても本人が迅速に対応することが難しい状況においても、本人の代わりに侵入者への警告や威嚇を実現することが出来る侵入検知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前述の課題および目的を解決するために、本発明の請求項1の屋内侵入検知システムでは、ラジオ放送やFM放送やTV放送および携帯電話システムなどの、一定送信電力にてサービスをしている或る無線システムが送信している電波の受信レベル変動を屋内のマルチパス空間内の或る位置において常時監視する第1の機能と、その受信レベルの変動の大きさにより屋内への侵入者を検知する第2の機能とからなることを特徴とする。
【0015】
また、請求項2の屋内侵入検知システムでは、最も簡易なアンテナであるモノポールアンテナやダイポールアンテナなどのアンテナを受信アンテナに用いることにより、屋内環境の配管や什器などの金属製物体によって形成されるマルチパス環境を積極的に利用し、複数の到来方向が異なる電波を受信することを特徴とする。
【0016】
さらに、請求項3の屋内侵入検知システムでは、屋内が無人の環境であれば、マルチパス環境は変化することなく、屋内侵入検知システムの受信アンテナでは一定のレベルの電波を受信されることになる。しかし何者が屋内に侵入した場合には、ドアが空いたり、窓が割られたりして、屋内のマルチパス環境が変化することにより、受信レベルの変動が生じるという原理を利用し、屋内空間全体にわたって、マルチパス環境変化による受信レベル変動によって不正侵入を検知することを特徴とする。
【0017】
また、請求項4の屋内侵入検知情報発信システムでは、既存放送電波の受信レベル変動を屋内のマルチパス空間内の或る位置において常時監視する第1の機能と、その受信レベルの変動の大きさにより屋内への侵入者を検知する第2の機能と、侵入者を検知した時に音や光により警告アラームを発生させる第3の機能とからなることを特徴とし、本人の代わりに侵入者への警告や威嚇を実現することが出来る侵入検知システムを提供することを特徴とする。更に、請求項5及び8の屋内侵入検知情報発信システムでは、侵入者を検知した時に発信用携帯端末から登録先に侵入者検知情報を送信する第4の機能を持つことを特徴とし、システム設置者の他に近隣住民や居室管理人など複数設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の本発明に係る屋内侵入検知システムでは、送信機が必要となくなることにより、受信機のみで装置が構成でき、ハードウェア構成が簡易であり且つコストパフォーマンスの高い屋内侵入検知システムを実現できる。
【0019】
さらに、現在サービスが行われている電波を使用するため、侵入検知システム特有の発信用の電波を使用する必要がなく、侵入検知システムが設置されているかどうかを侵入者が特定することが極めて困難となる。
【0020】
また、請求項2の本発明に係る屋内侵入検知システムでは、簡易なアンテナを受信アンテナに用いることによって、ハードウェア構成を簡易化することが実現でき、さらに屋内のマルチパス環境にて生じる様々な到来方向の電波を受信しやすくなる。
【0021】
さらに、請求項3の本発明に係る屋内侵入検知システムでは、何者かが屋内に侵入した場合には、屋内のマルチパス環境が変化することが原理的に生じ、受信レベルの変動が必ず生じるため、その受信レベル変動を常時モニターすることにより、屋内空間全体にわたって不正侵入の監視を行うことが可能となる。この為、監視範囲が広くかつ高精度な侵入検知を実現することが可能となる。
【0022】
また、請求項4及び5の本発明に係る屋内侵入検知情報発信システムでは、屋内侵入を検知した場合に、一斉に侵入検知情報を発信する機能を有し、例え侵入検知システム設置者が遠出をしていても、近隣住民もしくは居室管理人にも侵入検知情報を発信することによって、侵入者への警告や威嚇などの対応を迅速に行ってもらうことが期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面とともに説明する。本発明に係る屋内侵入検知システム及び屋内侵入検知情報発信システムでは、一定の電力を送信する無線システムの電波であれば何でも送信源として利用することができるが、以下の実施例では、TV放送電波を例として説明する。
【実施例】
【0024】
以下に本発明の特徴である送信機を必要とせず、屋内の電波マルチパス環境を利用した電波式屋内侵入検知システム及び屋内侵入検知情報発信システムの一実施例につき図面とともに説明する。
【0025】
図1は、TV放送電波が窓や天井などから屋内空間へ入る場合を想定し、その電波が床やドアに反射して屋内環境がマルチパス環境となっている様子を示している。図1中に於いて、1はTV放送送信局であり、この送信局から送信されて電波は基本的に屋外の環境に依存せずに、窓3や天井4などから図1中2に図示される如く屋内空間へ入る。屋内に入った電波は、床5やドア6および天井4などに金属製物体が存在すると、その金属製物体に反射して、7A〜7Cに示すように様々な電波経路が形成されるマルチパス環境が生じる。8は本発明に係る侵入検知システムの一部である電波受信装置である。この電波受信装置8は、本実施例ではモノポールアンテナを用いており、適当な位置に設置されている。この屋内マルチパス環境では、屋外から入ってきた電波が様々な金属製物体によって反射するため、電波受信装置8内のアンテナで受信される複数の電波の位相が同相であったり、逆相であったりした場合には、原理的に受信レベルが強めあったり弱めあったりすることになる。つまり屋内空間において、マルチパス環境を生成する電波の経路を侵入者が遮断する時、または侵入者がドアや窓を開けることによって電波の経路が変化するといった何らかのマルチパス環境の変化が生じた時、その変化が受信レベル変動に顕著に現れる。またモノポールアンテナを用いることにより、アンテナの簡易化を図れるのみならず、マルチパス環境で生じる到来方向の異なる複数の電波を効率的に受信することが可能となり、マルチパス環境の変化を広範囲にかつ高精度に検知することが可能となる。
【0026】
以下図2から図4において、受信レベル変動がある時の例を用いながら、本発明の侵入検知原理について説明する。
【0027】
図2は、屋内空間が無人の状態における電波の受信レベル変動の基本特性を示す。屋内空間が無人の状態の時には、適当な場所に受信機8を固定した場合、屋内マルチパス環境が変化しないため、図2中の右のグラフの9に示すように、受信レベルは安定し変動はほとんど生じてない。この時、図2中に10で図示される如く部屋の外に人や車など移動する物体があったとしても(この時ドア6は開かれていない)、屋内空間での電波伝搬に対する影響ほとんど無いことが判明した。この為、屋内マルチパス環境が変化せず、受信レベルは安定した状態(図2中の9の状態)を維持しつづける。
【0028】
図3は、図示される10の侵入者がドア6を開いたときの状態とその時の電波の受信レベル変動を示すグラフである。無人の状態であれば、図1や図2に示すように、ドアに反射する電波もアンテナで受信されるマルチパス電波の一部であるが、侵入者10がドアを開いた瞬間に、ドア6から反射する電波11がなくなり、その電波11がアンテナで受信されなくなることによって、これまで受信していた複数の電波の位相関係が崩れ、受信レベルが低下もしくは増加し、図3中の右のグラフの12に示すように受信レベル変動が生じる。
【0029】
図4は、屋内空間が無人の状態から10の侵入者が屋内に入り右(図中13)から左(図中14)へと移動したときの状態とその時の受信レベル変動を示すグラフである。無人の状態の時では受信レベルが安定しているが(前述した図2の状態)、侵入者10が部屋に侵入し右から左に移動した場合には、図4中に13や14に示すように屋内のマルチパス環境を生成している電波を遮断したり反射したりすることにより、そのマルチパス環境を変化させる。この為、これまで受信していた複数の電波の位相関係が崩れ、受信レベルが低下もしくは増加し、図4中の下のグラフの15に示すように受信レベル変動が生じる。
【0030】
図3や図4に示すように、本発明の侵入検知システムでは、電波マルチパス環境が生成されている屋内空間内に侵入者が入ると受信レベルの変動により、侵入を検知することが可能となる。また、無人の状態の時には受信レベルがほぼ一定であり受信レベルの変動幅はほとんどないが、侵入者が屋内に入ったり屋内を移動したりすることによって受信レベルが大きく変動することになり、受信レベルの変動幅をモニターすることによって、高精度に不正侵入の検知を行うことができる。
【0031】
更に、本発明の改良に係る屋内侵入検知情報発信システムでは、侵入を検知した場合に、セキュリティの高い無線接続にて侵入検知を通知することを実現させるため、携帯端末を利用してその侵入検知情報を発信する機能を有する。
【0032】
図5に本発明に係る屋内侵入検知システムの一実施例の基本構成を示す。本実施例では、放送波などの電波を受信する16の受信アンテナおよび17の受信部と、その受信レベル変動をモニターする18の受信レベル変動検波部(検出部)と、受信レベルの変動の大きさによって不正侵入を検出する19の不正侵入検出部と、検出した不正浸入の情報を発信する20の発信用携帯端末とから構成される。
【0033】
19の不正侵入識別部では、ある適切な閾値を設定し、受信レベル変動がその閾値を超えた場合に、不正侵入を検知したと識別し、20の発信用携帯端末に侵入検知情報を登録先に通知するよう命令を出す。
【0034】
図6は、発信用携帯端末20から複数の登録先(AからD)に一斉に通知を行っている様子を示す発信システムの概念図である。発信用携帯端末20は、図6中に21の表に示されるように予め登録先を複数設定できるものであり、携帯電話ネットワークやインターネットなどのネットワーク22を通じて、侵入検知システム設置者本人Aにはもちろん、近隣の住民や、居室管理者など(図中B〜D)にも侵入検知情報を発信できる機能を持っている。これにより設置者本人以外でも、侵入者への威嚇や警告などの迅速な対応が可能となる。
【0035】
更に、前述の発信用携帯端末20に、音や光で侵入者を警告・威嚇する警告(警報)装置のスイッチを入れる機能を有することによって、侵入検知情報の発信のみならず、音や光で侵入者を警告・威嚇するといったことが実現できる。
【0036】
以下に、モノポールアンテナを利用して、TV放送(Ch.38)の電波の受信レベル変動を実際に測定した結果を示す。
【0037】
図7は測定環境を示す平面図であり、測定場所は広島市立大学情報科学部棟8階の研究室である。図7中で左側は研究室が存在する建物の一部の縮小した平面図であり、右側は測定した研究室の平面図である。TV放送局は南方向に約1.8km離れた場所に位置する。研究室の部屋の構成は約2mの窓23が南側にあり、部屋の両サイドにはそれぞれ金属製のロッカー24および書棚25がある。また部屋の北側は廊下に面しており、ドア26が取り付けられている。部屋の中央には高さ約1.2mの机27が設置されている。本測定では、28の受信アンテナを机の隅におき、部屋を無人にした状態から人がドア26から部屋に入り部屋を移動して退室するまでの、電波の受信レベル変動を連続記録した。
【0038】
また本測定では、映像搬送波、色副搬送波、音声搬送波で構成されているTV放送信号の中でも最も安定して受信レベルを測定することのできる音声搬送波の周波数(625.75MHz)に設定して受信レベルを測定した。
【0039】
図8に、本測定で得られた受信レベル変動の特性を示す。測定開始から110秒までは部屋が無人の状態であり、その場合には図8中に29に示す如く受信レベルはほぼ同じ値を示しており、レベル変動はほとんどないことが分かる。またこの時、廊下を歩いている人がいたが、屋内の受信レベル変動への影響は無視できることがわかった。110秒後に一人の人が屋内へドア26を開けて侵入した。その場合には図8中に30に示すように受信レベルは大きく変動し、明らかに無人の状態と異なる変動を生じたことが確認できた。侵入後では受信レベル変動幅は約9dBとなった。無人の状態では受信レベルの変動幅は1dB以下であったので、今回の場合例えば受信レベル変動幅が閾値3dBを超えると侵入を検知したと識別するように設定すれば、受信レベル変動をモニターすることで高精度に侵入を検知できることが分かった。
【0040】
前述の実施例ではTV放送波を用いたが、一定の送信電力でサービスを行っている無線システムであれば、他の無線システムでも前述した本発明の原理を用いて侵入検知を高精度に実現することができることは当然であり、係る無線システムを使用した侵入検知システムも本特許の権利範囲に入るものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】屋内マルチパス環境において、放送電波が複数の電波の経路を経て受信アンテナに届く様子を示した図である。
【図2】屋内が無人の状態であれば受信レベルはほとんど変動しないことを示した図である。
【図3】ドアが開かれることにより、屋内マルチパス環境が変化し、受信レベルが変化することを示した図である。
【図4】侵入者が屋内を移動することによって、屋内マルチパス環境が変化し、受信レベルが変化することを示した図である。
【図5】本発明の屋内侵入検知システムの一実施例の基本構成図である。
【図6】本発明の屋内侵入検知情報発信システムの一実施例の概念図である。
【図7】本発明の効果を立証する為に放送波の測定を行った時の測定環境を示した図である。
【図8】本発明の効果を立証する為に放送波の測定を行った時の電波の受信レベル変動を示した図である。
【符号の説明】
【0042】
2 電波
6 ドア
7A〜7C マルチパス
8 電波受信装置
10 侵入者
12 受信レベル変動
15 受信レベル変動
16 受信アンテナ
17 受信部
18 レベル変動検出部
19 不正侵入識別部
20 発信用携帯端末


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定送信電力にてサービスをしている或る無線システムが送信している電波の受信レベル変動を屋内のマルチパス空間内の或る位置において常時監視する第1の機能と、その受信レベルの変動の大きさにより屋内への侵入者を検知する第2の機能とからなることを特徴とする屋内侵入検知システム。
【請求項2】
請求項1に記載されている第1の機能に於いて、屋内環境の配管や什器などの金属製物体に反射して生じるマルチパス電波を受信しやすいアンテナを用いて、一定送信電力にてサービスしている或る無線システムが送信している電波の受信レベルを常時監視することを特徴とする請求項1記載の屋内侵入検知システム。
【請求項3】
請求項1に記載されている第2の機能に於いて、無人の状態では変動することのない放送電波の受信レベルが侵入者による屋内のマルチパス環境の変化に応じて変動することを利用して、一定送信電力にてサービスしている無線システムが送信している電波に、或る一定のレベル変動幅を超えるような受信レベル変動があれば侵入者として検知することを特徴とする請求項1記載の屋内侵入検知システム。
【請求項4】
既存放送電波の受信レベル変動を屋内のマルチパス空間内の或る位置において常時監視する第1の機能と、その受信レベルの変動の大きさにより屋内への侵入者を検知する第2の機能と、侵入者を検知した時に音や光により警告アラームを発生させる第3の機能とからなることを特徴とした屋内侵入検知情報発信システム。
【請求項5】
請求項4の屋内侵入検知情報発信システムに於いて、更に侵入者を検知した時に発信用携帯端末から登録先に侵入者検知情報を送信する第4の機能を持つことを特徴とする屋内侵入検知情報発信システム。
【請求項6】
請求項4に記載されている第1の機能に於いて、屋内環境の配管や什器などの金属製物体に反射して生じるマルチパス電波を受信しやすいアンテナを用いて、放送電波の受信レベルを常時監視することを特徴とする請求項4記載の屋内侵入検知情報発信システム。
【請求項7】
請求項4に記載されている第2の機能に於いて、無人の状態では変動することのない放送電波の受信レベルが侵入者による屋内のマルチパス環境の変化に応じて変動することを利用して、或る一定のレベル変動幅を超える放送電波の受信レベル変動があれば侵入者として検知することを特徴とする請求項4記載の屋内侵入検知情報発信システム。
【請求項8】
請求項5に記載されている第4の機能に於いて、登録先として侵入検知システム設置者の所有する携帯端末のほかに近隣住民や居室管理人など複数設定することを特徴とし、屋内侵入を検知した時に、登録先に一斉に侵入検知情報を発信する機能を有する請求項5記載の屋内侵入検知情報発信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−190053(P2006−190053A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−1061(P2005−1061)
【出願日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(303069520)
【出願人】(303069531)
【Fターム(参考)】