屋根構造及び防水下地材
【課題】合成樹脂製の波板を用いた場合であっても十分な耐候性と強度を有しつつ、屋根材下部の換気を行うこと。
【解決手段】垂木10と、垂木10に下面が支持された野地板11と、野地板11の上に配置され、複数枚の波板13がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体12と、この波板構造体12と、波板構造体12の上に配置された桟木14と、桟木14の上に配置された瓦15と、波板構造体12の波上部13aを貫通して野地板11、垂木10の順で打たれた固定釘20と、瓦15から桟木14に打たれた締結釘22とを備え、波板13には、他の波板13との間に隙間を形成する突起部13cが形成されている。
【解決手段】垂木10と、垂木10に下面が支持された野地板11と、野地板11の上に配置され、複数枚の波板13がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体12と、この波板構造体12と、波板構造体12の上に配置された桟木14と、桟木14の上に配置された瓦15と、波板構造体12の波上部13aを貫通して野地板11、垂木10の順で打たれた固定釘20と、瓦15から桟木14に打たれた締結釘22とを備え、波板13には、他の波板13との間に隙間を形成する突起部13cが形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂製の波板を屋根下葺防水材として用いた屋根構造に関し、特に耐久性と軒先から棟へ空気が流れる通気性(8mm以上)を有するものに関する。
【背景技術】
【0002】
家屋の屋根構造に用いる屋根下葺防水材として、アスファルトルーフィングとゴムアスファルトルーフィングや、透湿防水シート(野地から垂直方向に湿気をシート上に通過させる透湿性を持った防水シート)がよく知られている(例えば、特許文献1,2参照)。このような屋根下葺防水材は低コストであり多用されている。
【特許文献1】特開2007−126953号公報
【特許文献2】特開2007−223046号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した屋根下葺防水材を用いた屋根構造では、次のような問題があった。すなわち、現在の住宅は長寿命化が推進されているため、その寿命が60〜100年とも言われているのに対し、アスファルトルーフィングやゴムアスファルトルーフィングは熱劣化が起きやすく、30年もしないうちに劣化して収縮し破れてしまう。また、防水性は優れているものの、野地の湿気を排出する透湿性はない。そのため、野地で結露が起きやすく、野地の劣化も進行するという問題があった。
【0004】
一方、透湿透湿防水シートは、シートの熱劣化と野地の劣化を防ぐための改良が加えられ、耐久性に関しては十分であるが、防水性に問題がある。すなわち、釘穴シール性の改善がいろいろ検討されているが、防水シートを止め付けるためのタッカー(針)に対する止水性はなかなか改善されていない。
【0005】
そこで本発明は、十分な耐久性及び防水性を備えた屋根構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の屋根構造及び防水下地材は次のように構成されている。
【0007】
垂木と、この垂木に下面が支持された野地板と、この野地板の上に配置され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、この波板構造体の上に配置された桟木と、この桟木の上に配置された屋根材と、上記波板構造体の波上部を貫通して上記野地板、上記垂木の順で打たれた固定釘と、上記屋根材から上記桟木に打たれた締結釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
垂木と、この垂木に下面が支持された野地板と、この野地板の上に配置され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、この波板の上に配置された金属屋根材と、この金属屋根材から上記波板の波上部を貫通して上記野地板、上記垂木の順で打たれた固定釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
垂木と、この垂木に下面が支持され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、この波板構造体の上に配置された桟木と、この桟木の上に配置された屋根材と、上記波板構造体の波上部を貫通して上記垂木に打たれた固定釘と、上記屋根材から上記桟木に打たれた締結釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
垂木と、この垂木に下面が支持され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、この波板の上に配置された金属屋根材と、この金属屋根材から上記波板の波上部を貫通して上記垂木に打たれた固定釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0011】
垂木と、この垂木に下面が支持された野地板と、この野地板の上に配置され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、この波板の上に配置された太陽光発電パネルと、この太陽光発電パネルから上記波板の波上部を貫通して上記野地板、上記垂木の順で打たれた固定釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0012】
垂木と、この垂木に下面が支持され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、この波板の上に配置された太陽光発電パネルと、この太陽光発電パネルから上記波板の波上部を貫通して上記垂木に打たれた固定釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0013】
複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、上記波板構造体の波上部を貫通する固定釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、十分な耐久性、防水性及び通気性を備えることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は本発明の第1の実施の形態に係る屋根構造1を示す断面図、図2〜図4は同屋根構造1の施工手順を示す断面図である。また、図5は屋根構造1に組み込まれた波板構造体12を一部切欠して示す斜視図、図6は波方向に沿って切断した断面図、図7は垂木方向に沿って切断した断面図である。
【0016】
屋根構造1は、垂木10と、この垂木10に下面が支持された野地板11と、この野地板11の上に配置された波板構造体12と、この波板構造体12の上に配置された桟木14と、この桟木14の上に配置された瓦(屋根材)15とを備えている。これら垂木10、野地板11、波板構造体12、桟木14、瓦15は、固定釘20,21及び締結釘22により固定されている。固定釘20は、波板構造体12、野地板11、垂木10の順で打たれ、固定釘21は、桟木14、波板構造体12、野地板11、垂木10の順で打たれ、締結釘22は瓦15から桟木14に向かって打たれている。
【0017】
野地板11の最上部には、換気スリット11aが形成され、この換気スリット11aに跨るようにして棟金具30が設けられ、この棟金具30により水平方向に配置された垂木31が支持されている。垂木31はその上側から冠瓦32により覆われている。また、図1中33は空気流通部材を示している。
【0018】
波板構造体12は、合成樹脂製(ポリ塩化ビニル樹脂やポリカーボネート樹脂)の波板13を複数用いて、その一部を重ね合わせた構造となっている。波板13は、波上部13aと波下部13bとが交互に、かつ、一定の間隔で形成されている。また、波上部13aと波下部13bとが並ぶ波方向は、垂木10の延びる方向(垂木方向)と直交して配置されている。
【0019】
なお、固定釘20,21は、図2〜図4に示すように波上部13aを貫通して打ち込まれている。
【0020】
図5に示すように、波板13の垂木方向の端部には、波下部13bを塞ぐように返り部(突起部)13cが形成されている。このため、波板13同士を重ね合わせると図6,図7に示すように、下段の波板13と上段の波板13との間に隙間が生じ、通気路Pが形成される。
【0021】
このような屋根構造1は、次のようにして施工される。最初に、図2に示すように、垂木10上に野地板11を配置し、その上に波板構造体12を敷く。そして、固定釘20にて波板構造体12の波上部13aから野地板11を貫通させ、垂木10に向かって打ち込む。次に、図3に示すように、桟木14を配置し、固定釘21にて桟木14の上から波板構造体12の波上部13a及び野地板11を貫通させ、垂木10に向かって打ち込む。次に、図4に示すように、瓦15を配置し、締結釘22により、瓦15と桟木14とを固定する。
【0022】
このように構成された屋根構造1では、波板構造体12の上に瓦15が配置されるため、合成樹脂製の波板構造体12には直射日光は当たらず、経年劣化が少なくなる。また、波板構造体12には固定釘20,21を貫通するための孔が形成されるが、その孔は波板構造体12の波上部13aに形成されることになるため、瓦15と波板構造体12との間に浸入した水滴は、波上部13aに流入することがない。すなわち、水滴は波板構造体12の波下部13bに溜まり、軒先側に流れ落ちることになり、防水のためのルーフィングが別途不要となる。すなわち、波板構造体12は屋根下葺材としての機能を有することとなり、十分な耐候性と低コスト性を有することになる。
【0023】
一方、波板構造体12はその構造上通気路Pが形成されているため、野地板11と瓦15の間の換気を十分に行うことができる。特に、波上部13aと波下部13bとが並ぶ波方向を垂木10の延びる方向と直交して配置することで、通気路Pが軒先から棟側に向かって形成されることとなり、図1中Fに示すように換気を円滑に行うことができる。このため、野地板11の湿気を野地板11と波板構造体12との空間から棟から排湿できる、野地板11での結露を防止でき、野地板11の耐久性を向上させることができる。同様にして瓦15下の熱気や雨水等の湿気を棟から排出できる。このため、断熱性も向上させることができる。
【0024】
上述したように、本実施の形態に係る屋根構造1によれば、合成樹脂製の波板構造体12を屋根下葺材として用いることで十分な耐久性を有しつつ、防水性を維持し、また野地板11と瓦15との間(屋根材の下部)の換気を行うことが可能となる。さらに、波板13同士の間にも通気路Pが形成されるため、波板構造体12の通気量を十分に確保することが可能となる。
【0025】
図8は上述した屋根構造1に組み込まれた波板構造体12の変形例に係る波板構造体12Aを一部切欠して示す斜視図、図9は波方向に沿って切断した断面図、図10は垂木方向に沿って切断した断面図である。なお、図8〜10において、図5〜7と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0026】
図8に示すように、波板構造体12Aは、合成樹脂製の波板13を複数用いて、その一部を重ね合わせた構造となっている。波板13の波下部13bには、図中上方に向けて突起部13dが形成されている。このため、波板13同士を重ね合わせると図9,図10に示すように、下段の波板13と上段の波板13との間に隙間が生じ、通気路Pが形成される。
【0027】
したがって、本変形例においても、上述した屋根構造1において、十分な通気量を確保することができる。
【0028】
図11は上述した屋根構造1に組み込まれた波板構造体12の変形例に係る波板構造体12Bを一部切欠して示す斜視図、図12は波方向に沿って切断した断面図、図13は垂木方向に沿って切断した断面図である。なお、図11〜13において、図5〜10と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0029】
図11に示すように、波板構造体12Bは、合成樹脂製の波板13を複数用いて、その一部を重ね合わせた構造となっている。波板13の垂木方向の端部には、波下部13bを塞ぐように返り部(突起部)13cが形成されるとともに、波板13の波下部13bには上方に向けて突起部13dが形成されている。このため、波板13同士を重ね合わせると図12,図13に示すように、下段の波板13と上段の波板13との間に隙間が生じ、通気路Pが形成される。
【0030】
したがって、本変形例においても、上述した屋根構造1において、十分な通気量を確保することができる。
【0031】
図14は上述した屋根構造1に組み込まれた波板構造体12の変形例に係る波板構造体12Cを一部切欠して示す斜視図、図15は波方向に沿って切断した断面図、図16は垂木方向に沿って切断した断面図である。なお、図14〜16において、図8〜10と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0032】
図14に示すように、波板構造体12Aは、合成樹脂製の波板13を複数用いて、その一部を重ね合わせた構造となっている。波板13の波下部13bには、図中上方に向けて突起部13d,13eが形成されている。このため、波板13同士を重ね合わせると図15,図16に示すように、下段の波板13と上段の波板13との間に隙間が生じ、通気路Pが形成される。
【0033】
したがって、本変形例においても、上述した屋根構造1において、波板13同士の重ね部からさらに十分な通気量を確保することができる。また、大風のときに波板13上で進入した風によって逆流する雨を止める水返しの機能も有している。
【0034】
図17は本発明の第2の実施の形態に係る屋根構造1Aの要部を示す斜視図、図18は同屋根構造1Aの断面図である。図17及び図18において図1〜図4と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。屋根構造1Aにおいては、屋根材として金属瓦(金属屋根材)40を用いている。
【0035】
金属瓦40を用いた場合においては、桟木14を用いず、金属瓦40に係合部41を形成し、その係合部41に上段の金属瓦40の下端42を引っ掛けて係止することで金属瓦40同士を固定している。このため、締結釘は不要となる。なお、固定釘21は、金属瓦40から波板構造体12の波上部13aを貫通して野地板11、垂木10の順で打たれている。この場合であっても、屋根構造1と同様の効果を得ることができる。
【0036】
図19〜図21は本発明の第3の実施の形態に係る屋根構造1Bの施工手順を示す断面図である。図19〜図21において、図1〜4と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0037】
屋根構造1Bは、垂木10と、この垂木10に下面が支持された波板構造体12と、この波板構造体12の上に配置された桟木14と、この桟木14の上に配置された瓦(屋根材)15とを備えている。これら垂木10、波板構造体12、桟木14、瓦15は、固定釘20,21及び締結釘22により固定されている。固定釘20は、波板構造体12、垂木10の順で打たれ、固定釘21は、桟木14、波板構造体12、垂木10の順で打たれ、締結釘22は瓦15から桟木14に向かって打たれている。
【0038】
波板構造体12の最上部には、換気スリット(不図示)が形成され、この換気スリットに跨るようにして棟金具30が設けられ、この棟金具30により水平方向に配置された垂木31が支持されている。
【0039】
波板構造体12は、合成樹脂製(ポリ塩化ビニル樹脂やポリカーボネート樹脂)の波板13を複数用いて、その一部を重ね合わせた構造となっている。波板13は、波上部13aと波下部13bとが交互に、かつ、一定の間隔で形成されている。また、波上部13aと波下部13bとが並ぶ波方向は、垂木10の延びる方向(垂木方向)と直交して配置されている。
【0040】
なお、固定釘20,21は、図19〜図21に示すように波上部13aを貫通して打ち込まれている。
【0041】
このような屋根構造1Bは、次のようにして施工される。最初に、図19に示すように、垂木10上に波板構造体12を敷く。そして、固定釘20にて波板構造体12の波上部13aから垂木10に向かって打ち込む。次に、図20に示すように、桟木14を配置し、固定釘21にて桟木14の上から波板構造体12の波上部13aを貫通させ、垂木10に向かって打ち込む。次に、図21に示すように、瓦15を配置し、締結釘22により、瓦15と桟木14とを固定する。
【0042】
このように構成された屋根構造1Bでは、波板構造体12の上に瓦15が配置されるため、合成樹脂製の波板構造体12には直射日光は当たらず、経年劣化が少なくなる。また、波板構造体12には固定釘20,21を貫通するための孔が形成されるが、その孔は波板構造体12の波上部13aに形成されることになるため、瓦15と波板構造体12との間に浸入した水滴は、波上部13aに流入することがない。すなわち、水滴は波板構造体12の波下部13bに溜まり、軒先側に流れ落ちることになり、防水のためのルーフィングが別途不要となる。すなわち、波板構造体12は屋根下葺材としての機能を有することとなり、十分な耐候性と低コスト性を有することになる。
【0043】
一方、波板構造体12はその構造上通気路Pが形成されているため、瓦15との間の換気を十分に行うことができる。特に、波上部13aと波下部13bとが並ぶ波方向を垂木10の延びる方向と直交して配置することで、通気路Pが軒先から棟側に向かって形成されることとなり、換気を円滑に行うことができる。このため、室内の湿気を波板構造体12と瓦15の空間から棟から排湿でき、波板構造体12での結露を防止でき、波板構造体12の耐久性を向上させることができる。同様にして瓦15下の熱気や雨水等の湿気を棟から排出できる。このため、断熱性も向上させることができる。
【0044】
上述したように、本実施の形態に係る屋根構造1Bによれば、合成樹脂製の波板構造体12を屋根下葺材及び野地板の代わりとして用いることで十分な耐久性を有しつつ、防水性を維持し、室内の換気を行うことが可能となる。さらに、波板13同士の間にも通気路Pが形成されるため、波板構造体12の通気量を十分に確保することが可能となる。
【0045】
図22は本発明の第4の実施の形態に係る屋根構造1Cの要部を示す斜視図、図23は同屋根構造1Cの断面図である。図17及び図18において図1〜図4と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。屋根構造1Cにおいては、屋根材として金属板50と太陽光発電パネル60の組合せを用いている。
【0046】
金属板50と太陽光発電パネル60を用いた場合においては、桟木14を用いず、金属板50に係合部51を形成し、その係合部51に上段の金属板50の下端52を引っ掛けて係止することで金属板50同士を固定している。このため、締結釘は不要となる。さらに金属板50上に太陽光発電パネル60が載置されている。
【0047】
なお、固定釘21は、金属板50から波板構造体12の波上部13aを貫通して野地板11、垂木10の順で打たれている。この場合であっても、屋根構造1Aと同様の効果を得ることができる。
【0048】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、波板の波方向を垂木10の延びる方向と並行に配置してもよい。また、波板構造体12は、通気、排湿、水返し機能を有する防水下地材としても用いることができる。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る屋根構造を示す断面図。
【図2】同屋根構造の施工工程を示す断面図。
【図3】同屋根構造の施工工程を示す断面図。
【図4】同屋根構造の施工工程を示す断面図。
【図5】同屋根構造に組み込まれた波板構造体を一部切欠して示す斜視図。
【図6】同波板構造体を波方向に沿って切断した断面図。
【図7】同波板構造体を垂木方向に沿って切断した断面図。
【図8】同波板構造体の変形例を一部切欠して示す斜視図。
【図9】同波板構造体を波方向に沿って切断した断面図。
【図10】同波板構造体を垂木方向に沿って切断した断面図。
【図11】同波板構造体の変形例を一部切欠して示す斜視図。
【図12】同波板構造体を波方向に沿って切断した断面図。
【図13】同波板構造体を垂木方向に沿って切断した断面図。
【図14】同波板構造体の変形例を一部切欠して示す斜視図。
【図15】同波板構造体を波方向に沿って切断した断面図。
【図16】同波板構造体を垂木方向に沿って切断した断面図。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る屋根構造を示す斜視図。
【図18】同屋根構造を示す断面図。
【図19】本発明の第3の実施の形態に係る屋根構造の施工工程を示す断面図。
【図20】同屋根構造の施工工程を示す断面図。
【図21】同屋根構造の施工工程を示す断面図。
【図22】本発明の第4の実施の形態に係る屋根構造を示す斜視図。
【図23】同屋根構造を示す断面図。
【符号の説明】
【0050】
1,1A,1B,1C…屋根構造、10…垂木、11…野地板、12,12A〜12C…波板構造体、13…波板、14…桟木、15…瓦(屋根材)、20,21…固定釘、22…締結釘、40…金属瓦(金属屋根材)、50…金属板、60…太陽光発電パネル。
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂製の波板を屋根下葺防水材として用いた屋根構造に関し、特に耐久性と軒先から棟へ空気が流れる通気性(8mm以上)を有するものに関する。
【背景技術】
【0002】
家屋の屋根構造に用いる屋根下葺防水材として、アスファルトルーフィングとゴムアスファルトルーフィングや、透湿防水シート(野地から垂直方向に湿気をシート上に通過させる透湿性を持った防水シート)がよく知られている(例えば、特許文献1,2参照)。このような屋根下葺防水材は低コストであり多用されている。
【特許文献1】特開2007−126953号公報
【特許文献2】特開2007−223046号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した屋根下葺防水材を用いた屋根構造では、次のような問題があった。すなわち、現在の住宅は長寿命化が推進されているため、その寿命が60〜100年とも言われているのに対し、アスファルトルーフィングやゴムアスファルトルーフィングは熱劣化が起きやすく、30年もしないうちに劣化して収縮し破れてしまう。また、防水性は優れているものの、野地の湿気を排出する透湿性はない。そのため、野地で結露が起きやすく、野地の劣化も進行するという問題があった。
【0004】
一方、透湿透湿防水シートは、シートの熱劣化と野地の劣化を防ぐための改良が加えられ、耐久性に関しては十分であるが、防水性に問題がある。すなわち、釘穴シール性の改善がいろいろ検討されているが、防水シートを止め付けるためのタッカー(針)に対する止水性はなかなか改善されていない。
【0005】
そこで本発明は、十分な耐久性及び防水性を備えた屋根構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の屋根構造及び防水下地材は次のように構成されている。
【0007】
垂木と、この垂木に下面が支持された野地板と、この野地板の上に配置され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、この波板構造体の上に配置された桟木と、この桟木の上に配置された屋根材と、上記波板構造体の波上部を貫通して上記野地板、上記垂木の順で打たれた固定釘と、上記屋根材から上記桟木に打たれた締結釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
垂木と、この垂木に下面が支持された野地板と、この野地板の上に配置され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、この波板の上に配置された金属屋根材と、この金属屋根材から上記波板の波上部を貫通して上記野地板、上記垂木の順で打たれた固定釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
垂木と、この垂木に下面が支持され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、この波板構造体の上に配置された桟木と、この桟木の上に配置された屋根材と、上記波板構造体の波上部を貫通して上記垂木に打たれた固定釘と、上記屋根材から上記桟木に打たれた締結釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
垂木と、この垂木に下面が支持され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、この波板の上に配置された金属屋根材と、この金属屋根材から上記波板の波上部を貫通して上記垂木に打たれた固定釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0011】
垂木と、この垂木に下面が支持された野地板と、この野地板の上に配置され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、この波板の上に配置された太陽光発電パネルと、この太陽光発電パネルから上記波板の波上部を貫通して上記野地板、上記垂木の順で打たれた固定釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0012】
垂木と、この垂木に下面が支持され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、この波板の上に配置された太陽光発電パネルと、この太陽光発電パネルから上記波板の波上部を貫通して上記垂木に打たれた固定釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【0013】
複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、上記波板構造体の波上部を貫通する固定釘とを備え、上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、十分な耐久性、防水性及び通気性を備えることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は本発明の第1の実施の形態に係る屋根構造1を示す断面図、図2〜図4は同屋根構造1の施工手順を示す断面図である。また、図5は屋根構造1に組み込まれた波板構造体12を一部切欠して示す斜視図、図6は波方向に沿って切断した断面図、図7は垂木方向に沿って切断した断面図である。
【0016】
屋根構造1は、垂木10と、この垂木10に下面が支持された野地板11と、この野地板11の上に配置された波板構造体12と、この波板構造体12の上に配置された桟木14と、この桟木14の上に配置された瓦(屋根材)15とを備えている。これら垂木10、野地板11、波板構造体12、桟木14、瓦15は、固定釘20,21及び締結釘22により固定されている。固定釘20は、波板構造体12、野地板11、垂木10の順で打たれ、固定釘21は、桟木14、波板構造体12、野地板11、垂木10の順で打たれ、締結釘22は瓦15から桟木14に向かって打たれている。
【0017】
野地板11の最上部には、換気スリット11aが形成され、この換気スリット11aに跨るようにして棟金具30が設けられ、この棟金具30により水平方向に配置された垂木31が支持されている。垂木31はその上側から冠瓦32により覆われている。また、図1中33は空気流通部材を示している。
【0018】
波板構造体12は、合成樹脂製(ポリ塩化ビニル樹脂やポリカーボネート樹脂)の波板13を複数用いて、その一部を重ね合わせた構造となっている。波板13は、波上部13aと波下部13bとが交互に、かつ、一定の間隔で形成されている。また、波上部13aと波下部13bとが並ぶ波方向は、垂木10の延びる方向(垂木方向)と直交して配置されている。
【0019】
なお、固定釘20,21は、図2〜図4に示すように波上部13aを貫通して打ち込まれている。
【0020】
図5に示すように、波板13の垂木方向の端部には、波下部13bを塞ぐように返り部(突起部)13cが形成されている。このため、波板13同士を重ね合わせると図6,図7に示すように、下段の波板13と上段の波板13との間に隙間が生じ、通気路Pが形成される。
【0021】
このような屋根構造1は、次のようにして施工される。最初に、図2に示すように、垂木10上に野地板11を配置し、その上に波板構造体12を敷く。そして、固定釘20にて波板構造体12の波上部13aから野地板11を貫通させ、垂木10に向かって打ち込む。次に、図3に示すように、桟木14を配置し、固定釘21にて桟木14の上から波板構造体12の波上部13a及び野地板11を貫通させ、垂木10に向かって打ち込む。次に、図4に示すように、瓦15を配置し、締結釘22により、瓦15と桟木14とを固定する。
【0022】
このように構成された屋根構造1では、波板構造体12の上に瓦15が配置されるため、合成樹脂製の波板構造体12には直射日光は当たらず、経年劣化が少なくなる。また、波板構造体12には固定釘20,21を貫通するための孔が形成されるが、その孔は波板構造体12の波上部13aに形成されることになるため、瓦15と波板構造体12との間に浸入した水滴は、波上部13aに流入することがない。すなわち、水滴は波板構造体12の波下部13bに溜まり、軒先側に流れ落ちることになり、防水のためのルーフィングが別途不要となる。すなわち、波板構造体12は屋根下葺材としての機能を有することとなり、十分な耐候性と低コスト性を有することになる。
【0023】
一方、波板構造体12はその構造上通気路Pが形成されているため、野地板11と瓦15の間の換気を十分に行うことができる。特に、波上部13aと波下部13bとが並ぶ波方向を垂木10の延びる方向と直交して配置することで、通気路Pが軒先から棟側に向かって形成されることとなり、図1中Fに示すように換気を円滑に行うことができる。このため、野地板11の湿気を野地板11と波板構造体12との空間から棟から排湿できる、野地板11での結露を防止でき、野地板11の耐久性を向上させることができる。同様にして瓦15下の熱気や雨水等の湿気を棟から排出できる。このため、断熱性も向上させることができる。
【0024】
上述したように、本実施の形態に係る屋根構造1によれば、合成樹脂製の波板構造体12を屋根下葺材として用いることで十分な耐久性を有しつつ、防水性を維持し、また野地板11と瓦15との間(屋根材の下部)の換気を行うことが可能となる。さらに、波板13同士の間にも通気路Pが形成されるため、波板構造体12の通気量を十分に確保することが可能となる。
【0025】
図8は上述した屋根構造1に組み込まれた波板構造体12の変形例に係る波板構造体12Aを一部切欠して示す斜視図、図9は波方向に沿って切断した断面図、図10は垂木方向に沿って切断した断面図である。なお、図8〜10において、図5〜7と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0026】
図8に示すように、波板構造体12Aは、合成樹脂製の波板13を複数用いて、その一部を重ね合わせた構造となっている。波板13の波下部13bには、図中上方に向けて突起部13dが形成されている。このため、波板13同士を重ね合わせると図9,図10に示すように、下段の波板13と上段の波板13との間に隙間が生じ、通気路Pが形成される。
【0027】
したがって、本変形例においても、上述した屋根構造1において、十分な通気量を確保することができる。
【0028】
図11は上述した屋根構造1に組み込まれた波板構造体12の変形例に係る波板構造体12Bを一部切欠して示す斜視図、図12は波方向に沿って切断した断面図、図13は垂木方向に沿って切断した断面図である。なお、図11〜13において、図5〜10と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0029】
図11に示すように、波板構造体12Bは、合成樹脂製の波板13を複数用いて、その一部を重ね合わせた構造となっている。波板13の垂木方向の端部には、波下部13bを塞ぐように返り部(突起部)13cが形成されるとともに、波板13の波下部13bには上方に向けて突起部13dが形成されている。このため、波板13同士を重ね合わせると図12,図13に示すように、下段の波板13と上段の波板13との間に隙間が生じ、通気路Pが形成される。
【0030】
したがって、本変形例においても、上述した屋根構造1において、十分な通気量を確保することができる。
【0031】
図14は上述した屋根構造1に組み込まれた波板構造体12の変形例に係る波板構造体12Cを一部切欠して示す斜視図、図15は波方向に沿って切断した断面図、図16は垂木方向に沿って切断した断面図である。なお、図14〜16において、図8〜10と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0032】
図14に示すように、波板構造体12Aは、合成樹脂製の波板13を複数用いて、その一部を重ね合わせた構造となっている。波板13の波下部13bには、図中上方に向けて突起部13d,13eが形成されている。このため、波板13同士を重ね合わせると図15,図16に示すように、下段の波板13と上段の波板13との間に隙間が生じ、通気路Pが形成される。
【0033】
したがって、本変形例においても、上述した屋根構造1において、波板13同士の重ね部からさらに十分な通気量を確保することができる。また、大風のときに波板13上で進入した風によって逆流する雨を止める水返しの機能も有している。
【0034】
図17は本発明の第2の実施の形態に係る屋根構造1Aの要部を示す斜視図、図18は同屋根構造1Aの断面図である。図17及び図18において図1〜図4と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。屋根構造1Aにおいては、屋根材として金属瓦(金属屋根材)40を用いている。
【0035】
金属瓦40を用いた場合においては、桟木14を用いず、金属瓦40に係合部41を形成し、その係合部41に上段の金属瓦40の下端42を引っ掛けて係止することで金属瓦40同士を固定している。このため、締結釘は不要となる。なお、固定釘21は、金属瓦40から波板構造体12の波上部13aを貫通して野地板11、垂木10の順で打たれている。この場合であっても、屋根構造1と同様の効果を得ることができる。
【0036】
図19〜図21は本発明の第3の実施の形態に係る屋根構造1Bの施工手順を示す断面図である。図19〜図21において、図1〜4と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0037】
屋根構造1Bは、垂木10と、この垂木10に下面が支持された波板構造体12と、この波板構造体12の上に配置された桟木14と、この桟木14の上に配置された瓦(屋根材)15とを備えている。これら垂木10、波板構造体12、桟木14、瓦15は、固定釘20,21及び締結釘22により固定されている。固定釘20は、波板構造体12、垂木10の順で打たれ、固定釘21は、桟木14、波板構造体12、垂木10の順で打たれ、締結釘22は瓦15から桟木14に向かって打たれている。
【0038】
波板構造体12の最上部には、換気スリット(不図示)が形成され、この換気スリットに跨るようにして棟金具30が設けられ、この棟金具30により水平方向に配置された垂木31が支持されている。
【0039】
波板構造体12は、合成樹脂製(ポリ塩化ビニル樹脂やポリカーボネート樹脂)の波板13を複数用いて、その一部を重ね合わせた構造となっている。波板13は、波上部13aと波下部13bとが交互に、かつ、一定の間隔で形成されている。また、波上部13aと波下部13bとが並ぶ波方向は、垂木10の延びる方向(垂木方向)と直交して配置されている。
【0040】
なお、固定釘20,21は、図19〜図21に示すように波上部13aを貫通して打ち込まれている。
【0041】
このような屋根構造1Bは、次のようにして施工される。最初に、図19に示すように、垂木10上に波板構造体12を敷く。そして、固定釘20にて波板構造体12の波上部13aから垂木10に向かって打ち込む。次に、図20に示すように、桟木14を配置し、固定釘21にて桟木14の上から波板構造体12の波上部13aを貫通させ、垂木10に向かって打ち込む。次に、図21に示すように、瓦15を配置し、締結釘22により、瓦15と桟木14とを固定する。
【0042】
このように構成された屋根構造1Bでは、波板構造体12の上に瓦15が配置されるため、合成樹脂製の波板構造体12には直射日光は当たらず、経年劣化が少なくなる。また、波板構造体12には固定釘20,21を貫通するための孔が形成されるが、その孔は波板構造体12の波上部13aに形成されることになるため、瓦15と波板構造体12との間に浸入した水滴は、波上部13aに流入することがない。すなわち、水滴は波板構造体12の波下部13bに溜まり、軒先側に流れ落ちることになり、防水のためのルーフィングが別途不要となる。すなわち、波板構造体12は屋根下葺材としての機能を有することとなり、十分な耐候性と低コスト性を有することになる。
【0043】
一方、波板構造体12はその構造上通気路Pが形成されているため、瓦15との間の換気を十分に行うことができる。特に、波上部13aと波下部13bとが並ぶ波方向を垂木10の延びる方向と直交して配置することで、通気路Pが軒先から棟側に向かって形成されることとなり、換気を円滑に行うことができる。このため、室内の湿気を波板構造体12と瓦15の空間から棟から排湿でき、波板構造体12での結露を防止でき、波板構造体12の耐久性を向上させることができる。同様にして瓦15下の熱気や雨水等の湿気を棟から排出できる。このため、断熱性も向上させることができる。
【0044】
上述したように、本実施の形態に係る屋根構造1Bによれば、合成樹脂製の波板構造体12を屋根下葺材及び野地板の代わりとして用いることで十分な耐久性を有しつつ、防水性を維持し、室内の換気を行うことが可能となる。さらに、波板13同士の間にも通気路Pが形成されるため、波板構造体12の通気量を十分に確保することが可能となる。
【0045】
図22は本発明の第4の実施の形態に係る屋根構造1Cの要部を示す斜視図、図23は同屋根構造1Cの断面図である。図17及び図18において図1〜図4と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。屋根構造1Cにおいては、屋根材として金属板50と太陽光発電パネル60の組合せを用いている。
【0046】
金属板50と太陽光発電パネル60を用いた場合においては、桟木14を用いず、金属板50に係合部51を形成し、その係合部51に上段の金属板50の下端52を引っ掛けて係止することで金属板50同士を固定している。このため、締結釘は不要となる。さらに金属板50上に太陽光発電パネル60が載置されている。
【0047】
なお、固定釘21は、金属板50から波板構造体12の波上部13aを貫通して野地板11、垂木10の順で打たれている。この場合であっても、屋根構造1Aと同様の効果を得ることができる。
【0048】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、波板の波方向を垂木10の延びる方向と並行に配置してもよい。また、波板構造体12は、通気、排湿、水返し機能を有する防水下地材としても用いることができる。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る屋根構造を示す断面図。
【図2】同屋根構造の施工工程を示す断面図。
【図3】同屋根構造の施工工程を示す断面図。
【図4】同屋根構造の施工工程を示す断面図。
【図5】同屋根構造に組み込まれた波板構造体を一部切欠して示す斜視図。
【図6】同波板構造体を波方向に沿って切断した断面図。
【図7】同波板構造体を垂木方向に沿って切断した断面図。
【図8】同波板構造体の変形例を一部切欠して示す斜視図。
【図9】同波板構造体を波方向に沿って切断した断面図。
【図10】同波板構造体を垂木方向に沿って切断した断面図。
【図11】同波板構造体の変形例を一部切欠して示す斜視図。
【図12】同波板構造体を波方向に沿って切断した断面図。
【図13】同波板構造体を垂木方向に沿って切断した断面図。
【図14】同波板構造体の変形例を一部切欠して示す斜視図。
【図15】同波板構造体を波方向に沿って切断した断面図。
【図16】同波板構造体を垂木方向に沿って切断した断面図。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る屋根構造を示す斜視図。
【図18】同屋根構造を示す断面図。
【図19】本発明の第3の実施の形態に係る屋根構造の施工工程を示す断面図。
【図20】同屋根構造の施工工程を示す断面図。
【図21】同屋根構造の施工工程を示す断面図。
【図22】本発明の第4の実施の形態に係る屋根構造を示す斜視図。
【図23】同屋根構造を示す断面図。
【符号の説明】
【0050】
1,1A,1B,1C…屋根構造、10…垂木、11…野地板、12,12A〜12C…波板構造体、13…波板、14…桟木、15…瓦(屋根材)、20,21…固定釘、22…締結釘、40…金属瓦(金属屋根材)、50…金属板、60…太陽光発電パネル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂木と、
この垂木に下面が支持された野地板と、
この野地板の上に配置され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
この波板構造体の上に配置された桟木と、
この桟木の上に配置された屋根材と、
上記波板構造体の波上部を貫通して上記野地板、上記垂木の順で打たれた固定釘と、
上記屋根材から上記桟木に打たれた締結釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする屋根構造。
【請求項2】
垂木と、
この垂木に下面が支持された野地板と、
この野地板の上に配置され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
この波板の上に配置された金属屋根材と、
この金属屋根材から上記波板の波上部を貫通して上記野地板、上記垂木の順で打たれた固定釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする屋根構造。
【請求項3】
垂木と、
この垂木に下面が支持され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
この波板構造体の上に配置された桟木と、
この桟木の上に配置された屋根材と、
上記波板構造体の波上部を貫通して上記垂木に打たれた固定釘と、
上記屋根材から上記桟木に打たれた締結釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする屋根構造。
【請求項4】
垂木と、
この垂木に下面が支持され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
この波板の上に配置された金属屋根材と、
この金属屋根材から上記波板の波上部を貫通して上記垂木に打たれた固定釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする屋根構造。
【請求項5】
垂木と、
この垂木に下面が支持された野地板と、
この野地板の上に配置され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
この波板の上に配置された太陽光発電パネルと、
この太陽光発電パネルから上記波板の波上部を貫通して上記野地板、上記垂木の順で打たれた固定釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする屋根構造。
【請求項6】
垂木と、
この垂木に下面が支持され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
この波板の上に配置された太陽光発電パネルと、
この太陽光発電パネルから上記波板の波上部を貫通して上記垂木に打たれた固定釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする屋根構造。
【請求項7】
上記波板と上記野地板との間には、通気層が形成されていることを特徴とする請求項1、2、5のいずれかに記載の屋根構造。
【請求項8】
上記波板と上記屋根材との間には、通気層が形成されていることを特徴とする請求項1又は3に記載の屋根構造。
【請求項9】
上記波板と上記金属屋根材との間には、通気層が形成されていることを特徴とする請求項2又は4に記載の屋根構造。
【請求項10】
上記波板と上記太陽光発電パネルとの間には、通気層が形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の屋根構造。
【請求項11】
上記突起部は、上記波板の端部が折曲されて形成されたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の屋根構造。
【請求項12】
上記突起部は、上記波板の谷部に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の屋根構造。
【請求項13】
複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
上記波板構造体の波上部を貫通する固定釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする防水下地材。
【請求項14】
上記突起部は、上記波板の端部が折曲されて形成されたものであることを特徴とする請求項13に記載の防水下地材。
【請求項15】
上記突起部は、上記波板の谷部に形成されていることを特徴とする請求項12に記載の防水下地材。
【請求項1】
垂木と、
この垂木に下面が支持された野地板と、
この野地板の上に配置され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
この波板構造体の上に配置された桟木と、
この桟木の上に配置された屋根材と、
上記波板構造体の波上部を貫通して上記野地板、上記垂木の順で打たれた固定釘と、
上記屋根材から上記桟木に打たれた締結釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする屋根構造。
【請求項2】
垂木と、
この垂木に下面が支持された野地板と、
この野地板の上に配置され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
この波板の上に配置された金属屋根材と、
この金属屋根材から上記波板の波上部を貫通して上記野地板、上記垂木の順で打たれた固定釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする屋根構造。
【請求項3】
垂木と、
この垂木に下面が支持され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
この波板構造体の上に配置された桟木と、
この桟木の上に配置された屋根材と、
上記波板構造体の波上部を貫通して上記垂木に打たれた固定釘と、
上記屋根材から上記桟木に打たれた締結釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする屋根構造。
【請求項4】
垂木と、
この垂木に下面が支持され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
この波板の上に配置された金属屋根材と、
この金属屋根材から上記波板の波上部を貫通して上記垂木に打たれた固定釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする屋根構造。
【請求項5】
垂木と、
この垂木に下面が支持された野地板と、
この野地板の上に配置され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
この波板の上に配置された太陽光発電パネルと、
この太陽光発電パネルから上記波板の波上部を貫通して上記野地板、上記垂木の順で打たれた固定釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする屋根構造。
【請求項6】
垂木と、
この垂木に下面が支持され、複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
この波板の上に配置された太陽光発電パネルと、
この太陽光発電パネルから上記波板の波上部を貫通して上記垂木に打たれた固定釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする屋根構造。
【請求項7】
上記波板と上記野地板との間には、通気層が形成されていることを特徴とする請求項1、2、5のいずれかに記載の屋根構造。
【請求項8】
上記波板と上記屋根材との間には、通気層が形成されていることを特徴とする請求項1又は3に記載の屋根構造。
【請求項9】
上記波板と上記金属屋根材との間には、通気層が形成されていることを特徴とする請求項2又は4に記載の屋根構造。
【請求項10】
上記波板と上記太陽光発電パネルとの間には、通気層が形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の屋根構造。
【請求項11】
上記突起部は、上記波板の端部が折曲されて形成されたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の屋根構造。
【請求項12】
上記突起部は、上記波板の谷部に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の屋根構造。
【請求項13】
複数枚の波板がその一部を重ね合わせて配置された波板構造体と、
上記波板構造体の波上部を貫通する固定釘とを備え、
上記波板には、他の波板との間に隙間を形成する突起部が形成されていることを特徴とする防水下地材。
【請求項14】
上記突起部は、上記波板の端部が折曲されて形成されたものであることを特徴とする請求項13に記載の防水下地材。
【請求項15】
上記突起部は、上記波板の谷部に形成されていることを特徴とする請求項12に記載の防水下地材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2010−242349(P2010−242349A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−91176(P2009−91176)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【出願人】(000108719)タキロン株式会社 (421)
【出願人】(503341996)エバー株式会社 (36)
【出願人】(595031731)株式会社神清 (37)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【出願人】(000108719)タキロン株式会社 (421)
【出願人】(503341996)エバー株式会社 (36)
【出願人】(595031731)株式会社神清 (37)
【Fターム(参考)】
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