説明

廃棄物処理装置および方法

廃棄物を、400〜700℃の温度下での熱分解および少なくとも400℃の温度下での燃焼によって処理する。オフガスを触媒作用によって酸化して、排気を減少させる。燃焼中の廃棄物を高圧の空気バーストで周期的に撹拌して、チャンバ内の廃棄物を破壊し、均一および完全な燃焼を促進する。熱分解の間、空気を導入し、オフガスの触媒への制御された流れを促進し、処理方法の終了時に空気および/または水を用いて、蓄積された灰を除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物の熱分解および燃焼を組み合わせた方法による、廃棄物処理装置および方法、特に、商業施設、ならびに独立および集合住宅を含む種々の供給源からの廃棄物の処理のための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
組み合わされた熱分解および燃焼方法、ならびに関連装置はWO2007/104954により知られている。これは廃棄物を効率的に破壊し、灰にする。
【0003】
本方法および装置の運転では、本明細書における発明者らは廃棄物処理を達成するうえで、修正および改良する開発を考案している。
【0004】
JP2007−263534には、移動床型のガス化炉が記載されている。炉の運転は、撹拌を組み合わせたガス化装置側から直接燃焼領域に連続的にガスを吹きつける工程を含む。この作用は燃焼領域中の温度分布の均一性を高めると言われている。同様に、内部循環ファンをWO2007/104954のチャンバ内に取り付け、均一な温度分布を促進することが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それゆえ、本発明の目的は、家庭および/または大規模な現場で廃棄物を処理する、代わりの、好ましくは改良された方法および装置を提供することである。本発明の特定の実施形態の目的は、集合住宅と、また個々の独立住宅、ならびに商業施設、例えばスーパーマーケットやレストランのための方法および装置を提供することである。さらなる目的は、廃棄物の搬送の必要性を減らすおよび/または取り除く、ならびに廃棄物が埋立て処分されることを妨げ、地方自治体が再利用指令の要請に応えることができるようにすることである。本発明のよりさらなる目的は、再利用できる物を回収する効率を大幅に向上させ、再利用の方法を容易にすることにより国民のコンプライアンスを改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明は、(i)熱分解および(ii)燃焼(酸化またはガス化ともよばれる)の工程を組み合わせることによる廃棄物処理の方法と廃棄物処理を実施するための装置を提供するものであり、本方法および装置は、本明細書中に記載された発明の局面のいずれかおよび全ての組合せにて1以上、または全ての局面を組み入れる。
【0007】
本発明の第1の局面は、熱分解および燃焼による廃棄物処理の方法を含み、燃焼の間、廃棄物が撹拌され、燃焼時間を減らしおよび/または燃焼段階の終了後の未処理廃棄物の残存量を減らす。この局面の装置は、1以上の壁に撹拌手段が組み入れられたチャンバを備える。
【0008】
本発明の第2の局面は、熱分解および燃焼による廃棄物処理の方法を含み、熱分解の間、空気がチャンバに流入され、オフガス処理ユニットを通じてオフガスを追い出す。この局面の装置は、1以上の壁に吸気口が組み入れられたチャンバを備える。
【0009】
本発明の第3の局面は、熱分解および燃焼による廃棄物処理の方法を含み、燃焼の間および/またはその後に廃棄物が水および/または蒸気で撹拌され、灰を除去し、灰はチャンバの下側部分から取り除かれ得る。この局面の装置は、1以上の壁に水/蒸気撹拌手段が組み入れられたチャンバを備える。
【0010】
第4の局面では、本発明はまた、廃棄物処理の方法を提供し、チャンバ内に廃棄物を導入する工程、廃棄物を高温に加熱して廃棄物の熱分解をもたらす工程、チャンバ内に酸素を導入して廃棄物の燃焼をもたらす工程、および燃焼された廃棄物をチャンバから取り除く工程を含み、廃棄物の熱分解がオフガスを発生し、このオフガスは、触媒を通過してその中の1以上の有毒成分が取り除かれ、そしてオフガスと触媒との接触前に、慣性力選別機を用いて濾過される。この局面の装置は、密閉可能なチャンバ、上記チャンバ内の廃棄物処理領域、上記チャンバ内に廃棄物を導入するための導入口、処理後廃棄物を排出するための排出口、加熱要素、および触媒を備え、上記装置は、チャンバと触媒との間に慣性力選別機をさらに備える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の装置の模式図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、廃棄物処理方法を提供し、チャンバ内に廃棄物を導入する工程、廃棄物を高温に加熱して廃棄物の熱分解をもたらす工程、チャンバ内に酸素(典型的には空気を用いる)を導入して廃棄物の燃焼をもたらす工程、および燃焼された廃棄物を該チャンバから取り除く工程を含む。熱分解は、酸素が実質的に不在下(実際には、空気が実質的に不在下を意味する)で実施される。典型的な運転温度は、本明細書中の他の場所で説明する。こうして廃棄物は、熱分解、燃焼および熱分解後の炭として残った廃棄物のその一部の燃焼の組合せによって、破壊され得る。
【0013】
本明細書中で用いられる用語「燃焼」は、高温および制御された酸素流入を用いる廃棄物の酸化的崩壊のことをいい、実質的に炎の出ない処理段階を生じる。本発明の方法のこの段階は、ガス化および/または酸化ともいわれ得る。
【0014】
処理後廃棄物は、通常、ほとんど細かい灰であるが、処理されずに残る物、例えば金属およびガラスもまた含み得、これらはチャンバ内に残され得、必要に応じて灰から分離され得る。本発明の1つの実施形態では、チャンバは、灰は通過し得るが大きな品目、例えば金属およびガラスを残す穴がある格子を有する。好ましくは、棚または棚の部分を形成する格子がチャンバ内に設置され、本方法は、処理前に廃棄物、例えば大量の廃棄物を格子上に置く工程を含み得る。
【0015】
既知の機械の実施では、いくつかの品目、例えば、プラスチックは熱分解の間に分解または蒸発して容易に処理されるが、他の品目、例えば、特に紙および布地は堆積にて蓄積される傾向があり、堆積の中央は温度および燃焼から遮断されることに着目した。通常、実用的には時間が制限されるので、この方法の終了時、完全に処理されていない炭化残渣があり得る。すなわち、廃棄物処理が不完全であり得る。
【0016】
本発明の第1の局面では、本発明の方法は、燃焼の間、廃棄物を撹拌する工程を含む。これは、燃焼工程のために要される総時間を減らすことを促進し得る。それは、物が燃焼される量を増やし、方法の終了時に、処理されていない廃棄物の量を減少し、好ましくは処理されていない廃棄物を実質的になくすことを促進し得る。
【0017】
この局面の熱分解および燃焼装置は、密閉可能なチャンバ、上記チャンバ内の廃棄物処理領域、上記チャンバ内に廃棄物を導入するための導入口、処理後廃棄物を排出するための排出口、加熱要素、および撹拌器を備え得る。
【0018】
したがって、本発明は、廃棄物処理方法を提供し、この方法は:
チャンバ内に廃棄物を導入する工程、廃棄物を高温に加熱して廃棄物の熱分解をもたらす工程、チャンバ内に酸素を導入して廃棄物の燃焼をもたらす工程、および燃焼された廃棄物を、必要に応じて水を用いて、チャンバから取り除く工程を含み、
上記廃棄物を撹拌して燃焼を促進する工程をさらに含む。
【0019】
好ましくは、本方法は、ガスで廃棄物を撹拌する工程、特に、チャンバ内に高圧のガスを導入し、燃焼の間、廃棄物を撹拌する工程を含む。1つの方法では、チャンバ内の燃焼中の廃棄物の堆積が繰り返し撹拌され、堆積中の廃棄物の燃焼を促進する。このようにして廃棄物は破壊される。例えば、堆積内の紙、または他の未燃焼物の上にあり、それを覆い隠している廃棄物が破壊される。これにより、チャンバの熱い燃焼環境は、さもなければ隠れているか覆い隠されている物への改良されたアクセスを有する。
【0020】
典型的には、ガスブラストが、燃焼の間、廃棄物の堆積の表面上に形成された灰の膜を破壊させるのに十分な圧力および期間で用いられる。本発明の実施形態では、ガスブラストは、廃棄物の堆積を破壊させるのに十分な圧力および期間である。好ましくは、ガスブラストによる廃棄物の堆積の破壊は、未燃焼物を廃棄物の堆積の内部からチャンバ内の空気(酸素)にさらし、全ての燃焼可能物の完全な破壊を促進する。
【0021】
廃棄物は、非連続的に撹拌され得る。例えば、10秒未満または5秒未満、好ましくは3秒未満、より好ましくは1秒以下の期間のガスブラスト後、少なくとも10秒または少なくとも20秒または少なくとも1分、好ましくは少なくとも2分のガスブラストなしの期間を設け得る。ガス撹拌は、必要な限り、オペレーターに従ってまたは制御装置によって制御されるように用いられ得る。
【0022】
20秒毎に少なくとも1回〜5分毎に少なくとも1回の頻度で上記廃棄物を撹拌し得る。本発明を使用して、本発明者らは、30秒毎および3分毎に空気バーストを用いて撹拌したところ、ともに効果的であると見出した。典型的には、空気が用いられる。また、典型的には、3気圧(303.975kPa)以上またはより好ましくは5気圧(506.625kPa)以上の圧力で空気が導入される。このため、具体的な実施形態では、本方法は、ガスバースト(好ましくは異なる方向から行う)で、燃焼中の廃棄物を周期的に撹拌し、廃棄物の完全燃焼を促進する。
【0023】
本発明の実施形態では、ガスブラストは、不活性ガス、例えば窒素、アルゴン、ヘリウムまたはこれらの混合気を用い得る。空気よりも不活性ガスを使用することにより、システムへの余分な酸素の断続的流入が回避される。このことは、チャンバへの空気の流入を制御することによって、装置内の燃焼温度が全般的に制御されるため、有利であり得る。
【0024】
典型的には、空気を用いたガスバーストは、廃棄物処理の燃焼段階の終了に向けて用いられる。熱分解段階の間の空気バーストは熱分解を妨げ得、燃焼の初期段階の間では不完全燃焼の問題が生じない傾向がある。不活性ガスを用いたガスバーストは、廃棄物処理の燃焼または熱分解段階の間に開始され得る。
【0025】
この局面では、本発明は廃棄物処理装置を提供し、この装置は:
密閉可能なチャンバ、
上記チャンバ内の廃棄物処理領域、
上記チャンバ内に廃棄物を導入する導入口、
処理後廃棄物を排出するための排出口、および
加熱要素を備え、
上記装置が、チャンバの壁に1以上の吸気口、および高圧の空気の供給源に吸入口を連結する1以上の導管をさらに備える。
【0026】
2以上の吸気口があることが好ましい。1以上の吸気口は、壁部、好ましくは、チャンバの少なくとも壁の下側半分である下壁部に、または、チャンバの底に、設置されたノズルの形態であり得る。したがって、それらはチャンバの底に向けて設置された燃焼中の物に向けて高圧の空気を送るための使用に適切に適合される。チャンバの側面の1以上の吸気口はその側面からの撹拌を可能とし、チャンバの底の1以上の吸気口は下からの撹拌を可能とする。異なる方向からの破壊用空気バーストの組み合わせが良い結果を生じ得る。
【0027】
以下により詳細に記載する本発明の装置は、高圧空気供給源を備える。
【0028】
本発明の実施形態では、2以上の吸気口がチャンバの側壁に配置される。好ましくは、吸気口は、チャンバの交互の側からガスバーストが流入され得るように、チャンバの対向する壁に配置される。本発明の好ましい実施形態では、送風機のスプレーヘッドを通じてガスが噴射され、1次元平面に沿って65〜180度の範囲、好ましくは90〜120度でガスを広げる(扇様の形の広く非常に「平らな」スプレーを提供する)。吸気口は典型的にはチャンバ壁に関して90度の角度でチャンバに入り、次いでガスの「扇様の形のスプレー」が垂直に対して約45度に向くように、それらの軸の周囲を回転する。
【0029】
本方法の燃焼段階の間、1以上の吸気口を介して周期的にチャンバ内に空気を導入するように適合された制御ユニットが、適切に備えられる。製造および試験された一例の機械では、チャンバの対向側に設置した2つの噴射口から空気を流入させ、これらの2つの噴射口から交互に空気が流入された。ブラストあたり0.4秒の間、7気圧(709.275kPa)の圧力下で、空気を流入した(種々の圧力が働き得ることにも注意されたい)。このとき、1つのバーストあたりおよそ3リットルの空気がチャンバ内に噴射された。用いた頻度は30秒毎に1つのバーストであったが、本方法は3分毎に1つのバーストの頻度で満足に機能する。
【0030】
この撹拌方法は、例えばオーガーを用いて機械的に、または水フラッシングで、またはそれ以外でのいずれであれ、燃焼された物がチャンバからどのように取り除かれるかとは無関係である。
【0031】
典型的な使用では、このようなエアブラストシステムを取り付けたチャンバは、非連続的な高圧のバーストを採用する。その目的は、圧縮され灰で覆われたため、常圧の空気流を通さない廃棄物層を、物理的に分解することである。概して、廃棄物の燃焼は改良される。特に、大量の紙を伴う廃棄混合物が、エアブラストでずっとより効率的に破壊される。
【0032】
機械的撹拌手段を通じた廃棄物層の物理的破壊は、部分的には同じ目的を達成し得るが、本発明のガスブラストは、とりわけ、(1)チャンバの構造がより簡素である、および(2)廃棄物の硬いもの(缶、瓶など)に対する感度が低下しているとの利点を有する。したがって、機械的撹拌よりも噴射口を介した空気撹拌のさらなる利点は、チャンバに付加的な内部要素(これらの内部要素は故障しやすい)がないことである。
【0033】
本発明の好ましい実施形態では、エアブラストを制御するソフトウェアサブルーチンが用いられる。典型的には、廃棄物処理の燃焼段階での設定期間で、ソフトウェアは工程パラメータをチェックし始める。これらのチェックは、燃焼段階にて30〜120分まで実施され得、好ましくは、燃焼段階にて60〜100分まで実施される。本発明の好ましい実施形態では、燃焼チェックは燃焼段階にて約70または約90分実施される。ソフトウェアは、以下の処理パラメータの少なくとも1つが満たされることをチェックする;チャンバが所定最大温度よりも熱くない、触媒炉の出口が所定温度よりも熱くない、および燃焼の間の空気流入が最大値に達している。本発明の実施形態では、これらのパラメータの少なくとも2つが満たされる。本発明の好ましい実施形態では、設定パラメータの全てが満たされる。パラメータチェックは、エアブラストによって過剰に妨害されないと思われる条件下で燃焼が起きているときにのみに、エアブラストが流入されることを確実にする。パラメータチェックが満たされれば、エアブラストサブルーチンが作動され得る。
【0034】
同一出願人によって先に提出され、WO2010/073008として今や公開された特許出願に係る事項である、触媒オフガス処理を用いる方法の別の問題は、熱分解段階の間、チャンバ内で発生する熱分解オフガスが比較的少量であり、さらに、熱分解の間のチャンバ内での制御されず予測できない膨張のために、ガスは散発的に発生され得、バーストで触媒を通過し得ることである。熱分解処理は、酸素が実質的に不在下で、基本的に吸熱であることに注目されたい。問題は、ガスの流れが低量および不規則であることによって、処理制御が難しくなり得るということである。結果として、触媒による処理が不十分であり得る。さらに、チャンバ内で発生されるガスが低量であることによって、チャンバ内の温度分布が均一でなくなり得る。
【0035】
したがって、本発明の第2の局面は、廃棄物処理の方法を提供し、チャンバ内に廃棄物を導入する工程、廃棄物を高温に加熱して廃棄物の熱分解をもたらす工程、チャンバ内に酸素を導入して廃棄物の燃焼をもたらす工程、および燃焼された廃棄物をチャンバから取り除く工程を含み、廃棄物の熱分解は、オフガスを発生し、このオフガスは触媒を通過し、その中の1以上の有毒成分が取り除かれ、そして
本方法は、熱分解の間、チャンバ内にガス、典型的には空気を導入する工程を含む。
【0036】
好ましくは、本方法は、熱分解の間、チャンバから定流のオフガスを送り出すのに十分であるが、上記熱分解が吸熱性のままであるのに十分に少ない(例えば、十分に低い酸素含量を有する)量で、チャンバ内にガス、特に空気を導入する工程を含む。空気の導入は、廃棄物の顕著な燃焼または酸化をもたらすことを目的としておらず、チャンバ外にガスを円滑に流せば十分である。空気流はチャンバ容量および廃棄物の投入量に関連するが、通常、廃棄物の1kgにて1分あたり10リットルまでの速度で、好ましくは、廃棄物の1kgにて1分あたり7リットルまでの速度で、または廃棄物の1kgにて1分あたり4リットルまでの速度で、空気が導入され得る。通常、空気は廃棄物の1kgにて1分あたり少なくとも0.5リットルの速度で導入される。この方法を実施する例では、廃棄物の8kg投入量について、1分あたりおよそ10〜20リットルの速度で空気を導入したところ、3時間で処理された。これに対して、その処理について燃焼段階の間の典型的な空気流入速度は、1分あたり100〜150リットルである。より大きいチャンバおよびより高い廃棄物処理能力で、より高い速度が用いられる。以下により詳細に述べる1つの具体的な例では、熱分解段階の間、廃棄物投与量8kgについて16L/分、すなわち2L/分/廃棄物kgで流入された。
【0037】
この第2の局面における解決策はこのように、熱分解段階の間、チャンバ内に少量のガス(好都合には空気)を導入することである。上記段階が吸熱以外になるのに十分には導入されない。空気は、熱分解オフガスのいくらかをより制御された方法で触媒に流すように導入される。さらに、空気の導入はチャンバの内容物の循環を可能とし、より均一な温度分布を提供するというもう一つの利点がある。
【0038】
さらに必要に応じて、ポンプを用いてチャンバを空にし、熱分解オフガスを排気する。
【0039】
また、熱分解段階の間の空気の導入は、チャンバから灰がどのように取り除かれるかとは無関係である。
【0040】
熱分解/燃焼方法を組み入れたこれまでに製造された機械では、バスケット、格子またはこれらに類似するものが、チャンバに廃棄物が投入され得る棚を提供し、本方法によって未処理金属、ガラスおよび他の品目を捕獲するために用いられ、これらの品目は、各サイクル後に取り除かれるか、または蓄積して数サイクル後に取り除かれる。灰の微粒子は格子を通り抜けて落下するが、より大きな金属およびガラスは落下せず保持される。
【0041】
問題は、灰が、燃焼された廃棄物の「ゴースト」として生じ得、いくらかの完全性を保持し、このため、微粒子に破壊して格子を通り抜けて落ちるのが容易でないことである;また、未処理金属/ガラスまたは他のものの上に灰が蓄積して、チャンバの底や灰回収点、例えばオーガーまたは灰器に通り抜けて落ちることが妨げられ得る。
【0042】
本発明の第3の局面は、廃棄物処理方法を提供し、チャンバ内に廃棄物を導入する工程、廃棄物を高温に加熱して廃棄物の熱分解をもたらす工程、チャンバ内に酸素を導入して廃棄物の燃焼をもたらす工程、および燃焼された廃棄物をチャンバから取り除く工程を含み、燃焼によって生じた蓄積された灰を撹拌して、灰を除去し、次いでチャンバの出口の方に導く工程を含む。
【0043】
1つのそのような方法では、チャンバ内への空気の噴射によって、蓄積された灰が撹拌される。これは、チャンバの壁にある1以上の排気口から高圧の空気を噴射することによってなされ得る。灰は破壊され、例えば「ゴースト」の完全性は壊され、灰の粒子が格子を通り抜け得る。つまり、金属片の上に溜まった灰粒子が吹き飛ばされ、妨害されることなくチャンバの底に向けて落下する。
【0044】
この局面に適切な空気バーストは、本明細書の他の箇所に記載されるように、完全燃焼を促進するのに用いられたものの同じ特性を有し得、1セットのバーストは両効果をなし得る。第3の局面の灰を除去する空気バーストは、燃焼段階の終了に向けて起こり得る。燃焼を促進する空気バーストは、より早い段階から、通常、燃焼の中間地点から燃焼の終了に向けて起こり得るが、実際にはこれらの2つの段階は重複し得る。灰を除去する空気バーストは、例えばチャンバサイクルの部分または洗浄段階の部分として、燃焼が終了した後もまた起こり得る。
【0045】
本発明の他の実施形態では、灰はまた、チャンバ内に水を、必要に応じて蒸気の形態で噴射することによっても除去され得る。蒸気のバーストはさらなる力を有し得、そして空気バーストよりも低頻度で効果的であり得る。蒸気のバーストもまた、燃焼が終了した後に用いられ得る。用いられる水の量は、好ましくは、全て蒸発されて蒸気としてチャンバから出て行くほど十分に少ない量であり、水として排出するものがない。このように、チャンバには排水の必要がない。
【0046】
本発明の装置は、本発明の1より多くまたは全ての局面を組み合わせる様々な目的で、吸気口を備え得る。したがって、第1、第2および/もしくは第3の局面または本発明の局面の組合せでの廃棄物処理に関して、本発明の装置が提供され、この装置は:
密閉可能なチャンバ、
上記チャンバ内の廃棄物処理領域、
上記チャンバ内に廃棄物を導入する導入口、
処理後廃棄物を排出するための排出口、
加熱要素、および
上記チャンバの壁あるいは床に設置された1以上の吸気口を備え、上記1以上の吸気口が、チャンバ内に空気を導入するためにそのような上記1以上の吸気口がそれぞれ独立して用いられ得るように、制御装置を介して空気供給器に連結され、そして上記制御装置が、以下の様式:
(i)上記チャンバ内の廃棄物の熱分解の間に、上記チャンバ内に空気が導入され、上記チャンバから排出するオフガスを希釈する様式;
(ii)上記チャンバ内の廃棄物の燃焼の間に、バーストで上記チャンバ内に空気が導入され、上記廃棄物の燃焼を促進する様式;および
(iii)燃焼の間および/または後に、上記チャンバ内に空気が導入され、蓄積された灰を除去する様式
のうち少なくとも2つで実施するようにプログラムされている、装置。
【0047】
既に製造され試験された好ましい装置は、2以上の上記吸気口を備える。上記制御装置が、様式(i)〜(iii)の少なくとも3つで実施するようにプログラムされていることがまた好ましい。
【0048】
本発明のさらなる装置では、空気および水の流入が提供され、このため、上記1以上の吸気口が、チャンバ内に空気または水を導入するためにそのような上記1以上の吸気口がそれぞれ独立して用いられ得るように、制御装置を介して空気供給器および水供給器に連結され、そして該制御装置が、燃焼の間および/または後、チャンバ内に水が導入され、蓄積された灰を除去する様式(iv)で実施するようにもプログラムされている。
【0049】
本発明の方法の燃焼段階は、灰を発生しやすく、この灰はチャンバ内を漂う。灰の濃度は、廃棄物の物理的破壊(例えば高圧のガスバーストによる)後、上昇し得る。この灰は触媒を損傷し得、したがって、好ましくは、触媒とガスとの接触前に、チャンバから出るガスから濾過される。金属またはセラミックのフィルタが用いられ得るが、本発明者らは、反復したチャンバサイクルで、灰の熱、温度変化および腐食性に耐え得る適切な金属またはセラミックを特定することがこれまでできていない。本発明の好ましい選択は、それゆえ、慣性力選別機、例えばサイクロンフィルターを用いて灰を濾過することである。
【0050】
したがって、本発明は、廃棄物処理方法を提供し得、この方法は:
チャンバ内に廃棄物を導入する工程、廃棄物を高温に加熱して廃棄物の熱分解をもたらす工程、チャンバ内に酸素を導入して廃棄物の燃焼をもたらす工程、および燃焼された廃棄物をチャンバから取り除く工程を含み、廃棄物の熱分解はオフガスを発生し、このオフガスは触媒を通過して、その中の1以上の有毒成分が取り除かれ、そしてオフガスと触媒との接触前に、慣性力選別機を用いてオフガスが濾過される。
【0051】
本発明はまた、廃棄物処理装置を提供し、この装置は:
密閉可能なチャンバ、
上記チャンバ内の廃棄物処理領域、
上記チャンバ内に廃棄物を導入する導入口、
処理ごみを排出するための排出口、
加熱要素、および
触媒を備え、
上記装置が、チャンバと触媒との間に慣性力選別機をさらに備える。
【0052】
本発明の慣性力選別機は、集塵チャンバ、バッフルチャンバまたは遠心捕集器であり得る。本発明の好ましい実施形態では、遠心捕集器、例えばサイクロン分離器が用いられる。本発明に使用に適切なサイクロン分離器としては、単一サイクロン分離器、マルチサイクロン分離器および二次気流分離器が挙げられる。本発明の好ましい実施形態では、単一サイクロン分離器が用いられる。遠心分離器、例えばサイクロン分離器は、それらが、オフガスから灰を取り除く、およびオフガスを、触媒に入る別の空気供給からの空気と混合するために用いられ得るという特有の利点を有する。本発明の具体的な実施形態の装置は、以下の使用で記載されるように、チャンバからオフガスを受け、かつ触媒空気用の空気供給を受け、かつ触媒に濾過され混合されたガスを供給する出力を有するサイクロンを備える。
【0053】
本発明の好ましい実施形態では、(上述のように)高圧のガスバーストの使用と組み合わせて、慣性力選別機を用いたオフガスの濾過が実施される。廃棄物処理の熱分解の間にチャンバ内に空気が導入される際にも、慣性力選別機が用いられ得る。
【0054】
この濾過方法は、例えばオーガーを用いて機械的に、または水フラッシングで、またはそれ以外でのいずれであれ、燃焼された物がチャンバからどのように取り除かれるかとは無関係である。
【0055】
本発明による廃棄物処理方法は、1以上または全ての列挙した局面を組み入れ得る。通常、本方法は、チャンバ内に廃棄物を導入する工程、廃棄物を高温に加熱して廃棄物の熱分解をもたらす工程、チャンバ内に酸素を導入して廃棄物の燃焼をもたらす工程、および燃焼された廃棄物をチャンバから取り除く工程を含む。熱分解をもたらす高温は、200〜700℃または350〜700℃であり得、典型的には400〜700℃である。これらの温度で実施することは、標準の熱分解ユニットに関連するより有害な汚染物のいくつかの形成を避けるか、またはそれらをより少ない程度で形成させる傾向にあり、一方で再利用が可能な成分以外の実質的に全ての廃棄物が処理され得ることを確実にする。このため、本発明の利点は、現場排気を減少しつつ、オフガスの処理が実施できることである。熱分解温度は、好ましくは500〜700℃、より好ましくは500〜600℃である。本方法の具体的な実施形態では、本システムは約550℃で実施する。
【0056】
燃焼は高温、典型的には300℃以上、400℃以上、好ましくは少なくとも450℃、より好ましくは少なくとも500℃で実施されることがさらに好ましい。本発明の装置の典型的な実施では、チャンバが熱分解温度に加熱され、熱分解が実施され、次いでチャンバの特定の別個の加熱または冷却をすることなく、次の工程として燃焼が実施される。燃焼によって発生した熱は、通常、廃棄物内部を高温に維持し、その熱含有量に応じて温度を僅かに上昇させ得、よって燃焼の間、通常、チャンバのヒーターのスイッチを切る。熱は、オフガスを放熱器または熱交換器内を通じて送ることによりチャンバから取り除かれ得、回収した熱が他の目的に用いられ得る。チャンバ内への空気の流れを制御することによっても、チャンバ温度が制御され得る。通常、燃焼の間のチャンバ温度は800℃を超えず、好ましくは750℃または700℃を超えない。
【0057】
熱分解段階の期間は、廃棄物の量に従って変わり得るが、同様に、その限度はチャンバの容量によって決まる。本発明の装置は、通常、独立住宅および集合住宅、ならびに小規模の商業施設に加え、より大きい商業環境での使用にも設計される。
【0058】
廃棄物は外気温でチャンバに入り得る。次いで、チャンバを密閉し、ヒーターを作動させてチャンバを実施温度に加熱する。例えば、その最後の実施以来、チャンバの冷却がほとんどないまたは全くなければ、廃棄物は高温でチャンバに入り得る。次いで、チャンバを密閉すると、すでに実施可能な温度であり得る;必要であれば、ヒーターを作動させ、チャンバを実施温度に戻す。
【0059】
これまでに製造され試験された装置では、この外からの加熱段階は、典型的には2〜20分、好ましくは5〜10分を要し、必要な実施温度、チャンバの容量およびチャンバ内の廃棄物量に依存する。使用時に、オフガスは、温度が上昇する割合で発生し得ることが見出され、このために、急速な加熱後のより高い温度を用いた工業的熱分解と比較して、ある有毒成分(とりわけダイオキシン類およびフッ素化合物)の生成が減少すると考えられる。本発明の装置で実施される方法は、通常、廃棄物を10〜90分間、好ましくは20〜60分間高温に保持することを含む。本方法の具体的な実施形態では、熱分解段階は、およそ40分の時間を有する。
【0060】
本発明のいくつかの実施形態では、インテリジェント時間調整システムが用いられ、サイクルの長さを制御する。これらのシステムは、発生されるオフガスの温度をモニタし得、それに従ってサイクルの維持時間を調節し得る。これらのシステムの使用は、方法の電力効率を改善させる。1つの例では、制御システムは、例えばチャンバ内の廃棄物に近接して配置された熱電対を介してオフガスまたは投入物の温度をモニタし、所定温度(つまり、約450℃〜500℃)に達したとき燃焼の開始を起こす。他の例では、制御システムは、チャンバからのオフガスの温度をモニタし、温度が所定レベル(つまり、300℃〜400℃)まで落ちたとき燃焼を終了させ、必要に応じて(過熱蒸気としての)水を導入することによりチャンバの冷却と洗浄を開始させる。他の選択は、チャンバから出るガス中の酸素含量をモニタすることである;酸素含量が十分に高いレベルであることは、燃焼が終わったことを示す。
【0061】
本発明の現場での実施例では、本装置は、チャンバ容量および処理される廃棄物の予測された性質に基づいて、予めプログラムされた熱分解段階で設定される。上記段階は、熱分解段階の期間は高温に保たれ、廃棄物の50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上が分解されるように設定され得る。実際では、分解することなく再利用のために取り出され得る金属やガラスのような再利用可能物が存在するときは特に、100%の処理を確実にすることは問題があり、エネルギー非効率である。予想される廃棄物の量および内容から、上記システムは、廃棄物の60質量%〜95質量%が熱分解されるように所与の特性について設定され得る。
【0062】
本装置の典型的な実施では、廃棄物は破壊チャンバに入り、蓋が密閉され、チャンバは次に約550℃に加熱される。熱分解の間に発生したオフガスがモニタされる;廃棄物が破壊されるとこれらのガスレベルは減少し、所定閾値より下になったときヒーターのスイッチを切る。熱分解の間、チャンバ内に空気が低速、1分あたり約5〜10リットルで導入され、オフガスを流し、触媒を通過させる。熱分解の後、酸素が実質的に不在下で、空気が加熱コイルを通過してチャンバ内に入れられ、これは、入ったときおよそ200〜500℃である。空気が入ると、分解チャンバ内の残留廃棄物の燃焼を開始する。この段階で外部からの熱は加えられないが、熱分解段階の熱が保持される。燃焼段階の終了に向けて、空気バーストにより、燃焼中の廃棄物の規則的な撹拌が実施される。燃焼の間、ガスの排出はモニタされ、廃棄物が存在する間は、チャンバ排気が空気流を超過する。酸素含量もまた、この目的のためにモニタされ得る。燃焼の間、廃棄物は本明細書中で記載されるように撹拌され、十分な燃焼を促進し、終了時の未処理の廃棄物を減らす。ガス排出が設定閾値を下回ったら、または酸素含量が設定閾値より上回ったら(採用されるモニタリングに応じる)、その実施サイクルで燃焼は終了したとみなされ、空気流が停止される。残留廃棄物は、大部分が灰であり、空気および/または水で撹拌され得、灰がチャンバの底に落下して格子上に保持されないように、灰を除去するのを促進する。次いで、灰はチャンバから取り除かれる。これは、燃焼の間、例えばオーガーを用いて、または燃焼後、例えばオーガー、もしくは水でのフラッシングによってであり得る。不燃物は、金属格子により保持され、再利用のために取り除かれ得るかまたは次のサイクルのために装置内に留められ得る。いくらかの熱分解可能物は、完全に破壊される前に2または3サイクルを要し得る。
【0063】
熱分解および/または燃焼によって発生した廃ガスは、任意の所与の適用で満たすよう要求される排気ガス基準に依存して、有害成分を取り除くように適切に処理される。
【0064】
ガスは、空気(好ましくは加熱された空気)を供給した酸化触媒を通過され得、酸化によって有害成分を破壊する。
【0065】
ガスは、水性撹拌システムを通過され得、ガスの溶解を助ける。ガスは溶剤中で泡立てられ得る。この溶剤は、必要に応じて軟水を含み、必要に応じてガスの溶解を促進する添加剤を含む。ガスはまた、水スクラバを通過され得る。全てのガスが溶剤に溶解されるわけではない可能性があり、ガスはまた、ガス浄化チャンバ内で濾過されることが好ましい。触媒がガス浄化チャンバとして作用し得、スクラバの上流または下流に設置され得る。本方法はまた、不溶性ガスを下水道内に排出する工程を含み得る。したがって、1つの実施形態では、溶剤に溶解されずフィルタ内にも保持されていない濾過後の排ガスが、下水内に排出される。次いで、これらのガスは、ベントスタックを通じて汚水管から通気孔へ送られる。発生した濾過後の排ガスは実質的に無色および無臭であり、主に二酸化炭素および一酸化炭素からなる。しかし、機能触媒を用いると、一酸化炭素含量は通常とても低くなる。
【0066】
触媒を含む本発明の実施形態では、オフガスと触媒との接触前に、慣性力選別機を用いてオフガスを濾過することが好ましい。
【0067】
家庭用およびそのような使用のために設計された具体的な実施形態では、本方法の副産物の全てが下水内に処分される。
【0068】
燃焼された廃棄物は水でチャンバからフラッシュ洗浄され得る。水は、過熱蒸気としてチャンバ内に導入される。使用時に、蒸気はチャンバを冷却および洗浄し、処理された物の残留灰を洗い流す。これは、便利で効率が良い。チャンバは、見た目がきれいなままであり、このためユーザにはより受け入れやすい。チャンバ内に、見苦しいまたは不快な匂いの残留物が残る危険性は小さい。フラッシングを実施するため、チャンバの壁の配管を介してチャンバ内に水が導入され得るが、水は配管内を通過するときに加熱され、過熱蒸気を形成する。このように、水は、チャンバの熱により所望の温度にまで加熱される。また、チャンバは、次サイクルの使用準備のために冷却される。
【0069】
酸素供給(通常、空気として)は、好ましくは配管によりチャンバに接続され、使用時に、配管を介してチャンバに酸素が供給されるように配置される。チャンバに供給されれば、同じ配管を介して水がチャンバに供給され得る。供給速度は、チャンバの大きさを含む要因で変わる。熱分解の間の空気流入は、1分あたり5リットル程度の低さであり得る。大量投入での燃焼の間の空気流入は、1分あたり50〜1000リットルであり得る。本発明者らは、空気流速を25〜200リットル/分にして実施形態を行った。
【0070】
本発明の全ての局面に関して、チャンバ容量は変わり得る;適切なチャンバ容量は0.01〜5.00m、好ましくは0.01〜3.00m、家庭用タイプユニットに関してより好ましくは0.02〜0.30m、特に0.03〜0.20mまたは0.04〜0.10mの範囲にある。容量が約0.06mおよび約0.14mのチャンバは、これまで首尾よく試験された。
【実施例】
【0071】
本発明を、添付図を参照して、以下の具体的な実施形態にて説明する。
【0072】
(実施例1)
廃棄物を、密閉可能なチャンバ(図1に模式的に示す)内で熱分解および燃焼によって処理する。このチャンバは、蓋を有し、パネルヒーターを用いて加熱され、そしてガス排出口、オフガス処理のための触媒、触媒用に空気を加熱するヒーター、ガススクラバ、および排ガスから取り出された熱でチャンバに入る空気を加熱する熱交換器を有する。チャンバを洗浄および空にするための水流入は任意である。
【0073】
処理チャンバの蓋を開き、およそ8kgの廃棄物を(外気温の)チャンバに入れ、チャンバの底に向けて格子上に置く。次いで、蓋を閉じてチャンバを密閉する。
【0074】
チャンバパネルヒーターを作動させ、内部温度を500〜550℃に上げる。およそ16L/分の速度で、開始からチャンバに空気を入れ、オフガスをチャンバから円滑に流し、チャンバ内の均一な温度分布を促進し、送風機からの空気で触媒層を約550〜600℃に加熱し、放出されたガスを触媒へ通過させる。
【0075】
触媒への空気流入は最初に約200L/分で、上記工程間、800L/分に上昇し、熱分解段階がおよそ40分間続く。
【0076】
熱分解段階が完了した後、外部パネルヒーターの電源を切り、酸化/燃焼段階の間、チャンバへの空気流入を約150L/分まで上昇させる。
【0077】
空気の導入で、廃棄物は白熱し始める。廃棄物の容量はさらに減少し、典型的にはその元の容量の約5%に達する。廃棄物は、非常に微細な灰に変わる。空気噴射段階の間、システム内の煙および粒子レベルが上昇する。全てのガス状排出物を触媒へ通過させる。
【0078】
燃焼段階の間、燃焼中の廃棄物の塊を、高圧のエアブラストによって撹拌する。チャンバの対向する側から交互に、7バール(7気圧(709.275kPa))で0.4秒のブラストにて毎分空気を噴射する。噴射した空気量は1ブラストあたりおよそ3Lである。これは上記塊を撹拌し、完全燃焼を促進する。燃焼段階の終了に向けて、類似の撹拌を用いて、格子上に堆積したまたは処理されない金属もしくはガラスの上に蓄積した灰を除去し、灰をチャンバの底に落とす。
【0079】
燃焼段階が完了したとき、空気噴射を停止し、排気バルブを閉じ、チャンバがまだ熱い間に、オーガーを用いてチャンバから灰を除去する。システムは次のサイクルに備える。
【0080】
(実施例2)
実施例1の通りに廃棄物を処理する。燃焼段階の終了時に、液体排出バルブを開き、チャンバの外側の周りにある、空気と同じ配管を通じて水が流れ、過熱蒸気として噴射させる。この蒸気を最初は一連のパルスで、次いで一定の蒸気として噴射させる。パルスは、およそ2L/分で水を噴射するとき、150〜300ミリ秒、次いで30秒ごとに500〜1000ミリ秒、次に連続して3分間である。
【0081】
最初の蒸気ブラストは灰を除去し、チャンバ出口に向かわせる。この段階で、全ての蒸気がガスとしてチャンバから流出し得るが、水の流出はない。その次の蒸気は、排気まで灰を洗い出し、かつチャンバ内面を洗浄する。蒸気はチャンバの冷却効果を有し、およそ1分後にチャンバ内の温度は100℃を下回る。蒸気噴射が完了した後、蓋が開き、システムは次のサイクルに備える。サイクルによって分解されなかった不適合廃棄物はドロワーに保持され、これを取り出して再利用し得る。
【0082】
(実施例3)
廃棄物を、密閉可能なチャンバ(図1に模式的に示す)内で熱分解および燃焼によって処理する。このチャンバは、蓋を有し、パネルヒーターを用いて加熱され、そしてガス排出口、オフガス処理のための触媒、触媒用に空気を加熱するヒーター、ガススクラバ、およびチャンバに入る空気を排ガスから取り出された熱で加熱する熱交換器を有する。チャンバを洗浄および空にするための水流入は任意である。
【0083】
処理チャンバの蓋を開き、およそ8kgの廃棄物を(外気温の)チャンバに入れ、チャンバの底に向けて格子上に置く。次いで、蓋を閉じてチャンバを密閉する。
【0084】
チャンバパネルヒーターを作動させ、内部温度を500〜550℃に上げる。およそ16L/分の速度で、開始からチャンバに空気を入れ、オフガスをチャンバから円滑に流し、チャンバ内の均一な温度分布を促進し、送風機からの空気で触媒層を約550〜600℃に加熱し、放出されたガスを触媒へ通過させる。
【0085】
触媒への空気流入は最初に約200L/分で、上記工程間、800L/分に上昇し、熱分解段階がおよそ40分間続く。
【0086】
熱分解段階が完了した後、外部パネルヒーターの電源を切り、酸化/燃焼段階の間、チャンバへの空気流入を約150L/分まで上昇させる。
【0087】
空気の導入で、廃棄物は白熱し始める。廃棄物の容量はさらに減少し、典型的にはその元の容量の約5%に達する。廃棄物は、非常に微細な灰に変わる。空気噴射段階の間、システム内の煙および粒子レベルが上昇する。全てのガス状排出物を触媒へ通過させる前に、サイクロンを通過させて濾過し、触媒用の空気と混合する。
【0088】
燃焼段階の70分で、ソフトウェアサブルーチンは以下のパラメータが満たされているかをチェックする:
チャンバが600℃よりも熱くない
触媒リアクタの出口が680℃よりも熱くない
チャンバへの空気流入が150L/分である。
【0089】
一旦、全ての処理パラメータが満たされれば、エアブラストサブルーチンを作動させ、以下のステップを実行する:
チャンバへの空気流入を2/3まで減少させる、
サイクロンへの空気流を最大まで上昇させる、
圧縮空気ポンプを14秒間作動させて、チャンバ内の空気噴射点に連結した0.7Lタンク内に空気を送る、
タンク内の空気圧が約7バールに達する、
空気噴射点に連結したバルブを400ミリ秒間開き、次いで閉じる、
4秒後、バルブを400ミリ秒間再度開く、
これを同一バルブで5回繰り返し、空気タンクを空にする、
次いで、空気タンクを上記のように再圧縮し、反対側の空気バルブについて上記工程を繰り返す。
【0090】
チャンバへの空気流入を徐々に増加させて150L/分まで戻す。ソフトウェアは、処理パラメータを再度チェックし、そして一旦これらが満たされれば、上記のようにエアブラストサブルーチンを再度作動させる。
【0091】
燃焼段階の終了に向けて、空気撹拌を用い、格子上に堆積したまたは処理されない金属もしくはガラスの上に蓄積した灰を除去し、灰をチャンバの底に落とす。
【0092】
燃焼段階が完了したとき、空気噴射を停止し、排気バルブを閉じ、チャンバがまだ熱い間に、オーガーを用いてチャンバから灰を除去する。システムは次のサイクルに備える。
【0093】
(実施例4)
本発明の装置に、光沢紙を有するカタログを投入した。カタログをチャンバ格子のちょうど中央に置いた。カタログはA4サイズであり、高さ96mmの堆積を形成し、そして4kgの重さを有した。格子をメッシュバスケットによって形成し、これをチャンバ内に吊り下げた。用いた装置のチャンバは、およそ43cmの内径であり、そしておよそ75cmの内部深さであった。
【0094】
廃棄物処理工程を、コンピューターソフトウェアで制御し、以下のように進めた:
【0095】
実行開始時に、熱い空気流によって触媒をまず加熱し、次いでチャンバの上部の空気温度を測定したときに、チャンバを最大120℃まで加熱した。
【0096】
熱分解段階
およそ30分後、触媒層が380℃に達したとき、チャンバ温度設定値を350℃に上げ、チャンバの底から空気を噴射し、およそ25L/分の流れにした(空気が空気の流れを引き下げる)。
これらの条件を30分間維持した。
【0097】
ガス化段階
温度設定値を480℃に上げ、主要空気ポンプのスイッチを入れ、20秒毎に20%にて空気流を徐々に上昇させ、およそ150L/分の最大にまで到達させた。
この条件を70分間変えずにおいた(この間、一定の空気供給が続いた)。
70分後:(1)チャンバの温度設定値を550℃に上げ、(2)エアブラストシーケンスが始まった。
以下の点以外は実施例3に記載されるように、エアブラストシーケンスが作動した:
1.圧縮時間を18秒に設定した(7バールの初期圧力を有する)。
2.(空気バルブを閉じることによって)主要空気ポンプを最大の約30%まで周期的に減少させ、そして主に20秒毎に20%にて増加させた。空気流が最大になったときに、再度30%まで減少させ、エアブラストシーケンスが開始した。それはおよそ3分毎に約1回の2重シーケンス(つまり、各側から1回)となった。
エアブラストの開始から100分後(ガス化段階の開始から170分)で、上記工程は自動的に打ち切られ、全てのヒーターおよび空気ポンプ(触媒へのエアブロー装置を除く)のスイッチを切った。
【0098】
冷却
通常は、チャンバ温度が本来440℃に達した時、水噴射での能動的冷却が開始し得たが、投入物のチェックを可能とするために、これを手動で停止した。
チャンバを開くのに十分に温度が冷える(250〜330℃の範囲)までに、およそ100分かかった。
次いで、バスケットを持ち上げ、その中に残った内容物(すなわち、実行の間、単にバスケットの底を通り抜けて落ちなかった投入物の残り)の重さを量り、比較した。
【0099】
廃棄物処理後、バスケット上の残りは重さ0.69kgを有した、すなわち、質量で83%の減少である。また、堆積の「カタログ形状」は大きく乱れ、各シートの小さな炭化した芯のみが残った。
【0100】
(比較例1)
本発明の装置に、光沢紙を有するカタログを投入した。カタログをチャンバ格子のちょうど中央に置いた。カタログはA4サイズであり、高さ96mmの堆積を形成し、そして4kgの重さを有した。格子をメッシュバスケットによって形成し、これをチャンバ内に吊り下げた。用いた装置のチャンバはおよそ43cmの内径であり、そしておよそ75cmの内部深さであった。
【0101】
廃棄物処理工程は、実施例4の通りにコンピューターソフトウェアで制御し、進めたが、この実行では空気圧縮装置が機械的に不能となり、エアブラストが発生しなかった。
【0102】
処理後のバスケット内の残った投入物の重さは4.0kgから1.1kgに減少した(質量で73%減少した)。また、カタログの堆積は本質的にその形状を維持し、個々のシートが認識できるが、微細な灰の層のために外側は完全に白くなっていた。カタログの堆積はさらに「膨張」(すなわち、個々のシート間にスペースがある)しており、開いたとき、各シートの芯は炭化した物からなっていた。各シートの外側は非常に脆い灰からなり、触ると崩れた。
【0103】
このように、本発明は、熱分解および燃焼による廃棄物の処理およびそのための装置を提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物処理方法であって:
チャンバ内に廃棄物を導入する工程、該廃棄物を高温に加熱して該廃棄物の熱分解をもたらす工程、該チャンバ内に酸素を導入して該廃棄物の燃焼をもたらす工程、および燃焼された廃棄物を該チャンバから取り除く工程を含み、
ガスで該廃棄物を撹拌して燃焼を促進する工程をさらに含む、方法。
【請求項2】
前記チャンバ内に高圧のガスを導入し、燃焼の間、前記廃棄物を撹拌する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記チャンバ内の燃焼中の廃棄物の堆積を繰り返し撹拌し、該堆積中の廃棄物の燃焼を促進する工程を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
20秒毎に少なくとも1回〜5分毎に少なくとも1回の頻度で前記廃棄物を撹拌する工程を含む、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記ガスが空気を含む、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
3気圧またはそれ以上の圧力で、前記チャンバ内に前記ガスを導入する工程を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記ガスが、5気圧またはそれ以上の圧力である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
燃焼中の廃棄物を、空気バーストで周期的に破壊し、該廃棄物の燃焼を促進する工程を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
廃棄物処理装置であって:
密閉可能なチャンバ、
該チャンバ内の廃棄物処理領域、
該チャンバ内に廃棄物を導入するための導入口、
処理後廃棄物を排出するための排出口、および
加熱要素を備え、
該装置が、該チャンバの壁に1以上の吸気口、高圧空気供給源および該高圧空気供給源に該吸気口を連結する1以上の導管をさらに備える、装置。
【請求項10】
2以上の吸気口を備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記1以上の吸気口が、前記チャンバの少なくとも半分より下の下壁部、または前記チャンバの底部に設置されたノズル形状である、請求項9または10に記載の装置。
【請求項12】
前記1以上の吸気口が、前記チャンバの底に向けて設置された燃焼中の廃棄物に、高圧の空気を送るための使用に適合される、請求項9から11のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
前記1以上の吸気口を介して周期的に前記チャンバ内に空気を導入するように適合された制御ユニットを備える、請求項9から12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
使用時に、少なくとも3気圧の圧力で前記チャンバ内に空気が導入される、請求項9から14のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
使用時に、少なくとも5気圧の圧力でチャンバ内に空気が導入される、請求項9から14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
廃棄物処理方法であって:
チャンバ内に廃棄物を導入する工程、該廃棄物を高温に加熱して該廃棄物の熱分解をもたらす工程、該チャンバ内に酸素を導入して該廃棄物の燃焼をもたらす工程、および燃焼された廃棄物を該チャンバから取り除く工程を含み、該廃棄物の熱分解がオフガスを発生し、そして該方法が、熱分解の間、該チャンバ内に少量の空気を導入する工程を含む、方法。
【請求項17】
熱分解の間、前記チャンバ内に、該チャンバからのオフガスの円滑な流れを促進するのに十分であるが、該熱分解が吸熱性のままであるのに十分に少ない量で、空気を導入する工程を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
廃棄物1kgにつき1分あたり10リットルまでの速度で空気を導入する工程を含む、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
廃棄物1kgにつき1分あたり4リットルまでの速度で空気を導入する工程を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
廃棄物1kgにつき1分あたり少なくとも0.5リットルの速度で空気を導入する工程を含む、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
廃棄物処理方法であって:
チャンバ内に廃棄物を導入する工程、該廃棄物を高温に加熱して該廃棄物の熱分解をもたらす工程、該チャンバ内に酸素を導入して該廃棄物の燃焼をもたらす工程、および燃焼された廃棄物を該チャンバから取り除く工程を含み、
該燃焼によって生じた蓄積された灰を撹拌して、該蓄積された灰を除去し、該チャンバの出口の方に導く工程を含む、方法。
【請求項22】
前記チャンバ内の前記蓄積された灰に空気を噴射して、該蓄積された灰を撹拌する工程を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記チャンバの壁の1以上の排気口から、高圧の空気を噴射する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記チャンバ内の前記灰に水を、必要に応じて蒸気の形態で、噴射して、前記灰を撹拌する工程を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記水の量が、全て蒸発されて蒸気としてチャンバから排出するのに十分に少なく、水として排出するものがない、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記熱分解をもたらす温度が400〜700℃である、請求項1から8および16から25のいずれかに記載の方法。
【請求項27】
少なくとも400℃の温度で燃焼を実施する工程を含む、請求項1から8および16から26のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
廃棄物処理装置であって:
密閉可能なチャンバ、
該チャンバ内の廃棄物処理領域、
該チャンバ内に廃棄物を導入するための導入口、
処理後廃棄物を排出するための排出口、
加熱要素、および
該チャンバの壁あるいは床に設置された1以上の吸気口を備え、該1以上の吸気口が、チャンバ内に空気を導入するためにそのような該1以上の吸気口がそれぞれ独立して用いられ得るように、制御装置を介して空気供給器に連結され、そして該制御装置が、以下の様式:
(i)該チャンバ内の廃棄物の熱分解の間に、該チャンバ内に空気が導入され、該チャンバから排出するオフガスを希釈する様式;
(ii)該チャンバ内の廃棄物の燃焼の間に、バーストで該チャンバ内に空気が導入され、該廃棄物の燃焼を促進する様式;および
(iii)燃焼の間に、該チャンバ内に空気が導入され、蓄積された灰を除去する様式
のうち少なくとも2つで実施するようにプログラムされている、装置。
【請求項29】
2以上の前記吸気口を備える、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記制御装置が、様式(i)〜(iii)の少なくとも3つで実施するようにプログラムされている、請求項28または29に記載の装置。
【請求項31】
前記1以上の吸気口が、チャンバ内に空気または水を導入するためにそのような該1以上の吸気口がそれぞれ独立して用いられ得るように、制御装置を介して空気供給器および水供給器に連結され、そして該制御装置が、燃焼の間、チャンバ内に水が導入され、蓄積された灰を除去する様式(iv)で実施するようにもプログラムされている、請求項28から30のいずれかに記載の装置。
【請求項32】
廃棄物処理方法であって、請求項1から8のいずれかに記載の廃棄物を撹拌して燃焼を促進する工程、請求項16から20のいずれかに記載の熱分解の間、チャンバ内に空気を導入する工程、および請求項21から25のいずれかに記載の蓄積された灰を撹拌して除去する工程を含む、方法。
【請求項33】
廃棄物処理方法であって:
チャンバ内に廃棄物を導入する工程、該廃棄物を高温に加熱して該廃棄物の熱分解をもたらす工程、該チャンバ内に酸素を導入して該廃棄物の燃焼をもたらす工程、および燃焼された廃棄物を該チャンバから取り除く工程を含み、該廃棄物の熱分解がオフガスを発生し、該オフガスが触媒を通過して、その中の1以上の有害成分が取り除かれ、そして
該オフガスと該触媒との接触前に、慣性力選別機を用いて該オフガスが濾過される、方法。
【請求項34】
廃棄物処理装置であって:
密閉可能なチャンバ、
該チャンバ内の廃棄物処理領域、
該チャンバ内に廃棄物を導入するための導入口、
処理後廃棄物を排出するための排出口、
加熱要素、および
触媒を備え、
該装置が、該チャンバと該触媒との間に慣性力選別機をさらに備える、装置。
【請求項35】
実施例1、2、3および/または4を参照して前記に実質的に記載された方法。
【請求項36】
図1を参照して前記に実質的に記載された装置。

【図1】
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【公表番号】特表2013−505418(P2013−505418A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529301(P2012−529301)
【出願日】平成22年9月20日(2010.9.20)
【国際出願番号】PCT/EP2010/063822
【国際公開番号】WO2011/033113
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(512068721)パイロピュア リミテッド (1)
【Fターム(参考)】