説明

廃熱ボイラ

【課題】一方では高い廃ガス温度に抵抗でき、他方ではバイパス管の出口端部からの廃ガスの流出の際高温の束の形成を回避する制御栓を提供する。
【解決手段】廃熱ボイラの廃ガス(27)を通すバイパス管(4)の出口端部(6)に軸線方向移動可能に設けられる栓(12)が冷却媒体(32)により冷却可能であり、かつ廃ガス流(27)の流れ方向に見て円錐状に広がるバイパス管(4)の出口端部(6)へ入り込んでおり、ガス流通断面(22)が、出口端部(6)の内側輪郭(19)と栓(12)の外側輪郭(20)との間にあるガス流通範囲(21)内で、開かれる栓(12)の位置に関係なく、廃ガス流(27)の流れ方向に見て均一に又は不均一に広がっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒状外被内に、多数の熱伝達管と、中心に設けられてそれぞれ入口端部及び出口端部を持つバイパス管とを含み、廃ガスボイラのガス流出温度を特定の温度範囲に保つ制御装置を含む、廃熱ボイラに関する。本発明は、特に廃ガスボイラのガス流出温度に影響を及ぼすためバイパス管の出口端部に制御装置が取付けられる廃熱ボイラに関する。
【背景技術】
【0002】
多数の化学及び石油化学プロセスのために廃熱ボイラが必要とされ、その管側及び外被側(通路側)に異なるガス状及び/又は液状媒体を流される。通常1つのプロセスから出る高温の廃ガスは、廃熱ボイラ外被内に管束として設けられている熱伝達管及びバイパス管に供給される。熱交換管を通る際、高温の廃ガスはその熱を外被側の冷却媒体、通常は水に放出し、続いて冷却された状態で廃熱ボイラから導出される。廃熱ボイラのガス流出温度を特定の温度範囲に保つため、制御されるバイパスにより流出温度を制御することが必要である。これは、例えばバイパス管の出口端部に設けられる制御弁又は制御揺動弁又は制御栓によって行うことができる。このような制御装置は例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第2846455号明細書又は欧州特許出願公開第356648号明細書から公知である。
【0003】
廃熱ボイラのバイパス管内の廃ガスは非常に高い温度を持ち、多くの場合高い速度で流れるので、バイパス管の出口端部に設けられる制御機構例えば制御弁又は制御栓は、高い熱負荷にさらされる。現在使用される制御栓では、開かれたバイパス管の出口端部から流出する廃ガスが強い噴流を形成するので、ガス流出室の壁に高温スポットの危険が生じる、という欠点がある。これらの高温スポットの1つ又は複数は、ガス流出室の壁に熱損傷を生じ、これが望ましくない短い保守間隔又は廃ガスボイラの短い寿命の原因となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、一方では高い廃ガス温度に抵抗でき、他方ではバイパス管の出口端部からの廃ガスの流出の際高温の束の形成を回避する制御栓を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の課題は請求項1の特徴の全体によって解決される。この解決策によれば、栓が冷却媒体により冷却可能であり、かつ廃ガス流の流れ方向に見て円錐状に広がるバイパス管の出口端部へ入り込んでおり、ガス流通断面が、出口端部の内側輪郭と栓の外側輪郭との間にあるガス流通範囲内で、開かれる栓の位置に関係なく、廃ガス流の流れ方向に見て均一に又は不均一に広がっている。
【0006】
本発明の有利な構成は従属請求項からわかる。
【0007】
本発明による解決策によって、次の利点を持つ廃熱ボイラが提供される。
廃ガスの流出口における高温の束の回避によって、ガス流出室の壁は損傷されず、廃熱ボイラの寿命が高まる。それにより保守間隔も大きくすることができる。
栓の冷却により、栓の熱による腐食が回避され、制御機構の寿命が著しく改善されるか高められる。
【0008】
有利なように栓が、廃ガス流の流れ方向に見て、栓の所で廃ガス流を著しく半径方向へ偏向させるため、下流にある端部で栓皿板を持つように形成されている。高温廃ガス流の転向により、廃ガス流は、熱伝達管から流出して冷却される廃ガスへ向かってほぼ直角に導かれ、これと共に渦巻き、場合によっては高温廃ガス中に存在するガス束を解消する。高温の廃ガスを約90°確実に転向させるため、栓皿板の外径Dtが栓頭部板の外径Dkの少なくとも1.5倍となるように形成されている。
【0009】
本発明の有利な構成では、栓中間部分の外側輪郭が、その長さ範囲にわたって少なくとも部分的に円筒状範囲を持っている。廃ガス流の方向に見て円錐状に広がるバイパス管の出口端部に関連して、栓の円筒状範囲は、ガス流通範囲において流れ技術的にほぼ好都合な断面拡大部を生じ、それが高いディフューザ効果に等しく、ガス速度の著しい低下を伴う。
【0010】
有利なように栓中間部分の外側輪郭が、その長さ範囲にわたって少なくとも円錐状範囲を持ち、その際特に有利なように、栓中間部分の円錐状範囲のテーパがバイパス管の円錐状出口端部のテーパに等しい。バイパス管出口端部の内側輪郭と栓中間部分の外側輪郭の円錐状範囲とをほぼ平行に形成すると、ガス流れ方向に見てガス流通断面の増大(円環断面の半径方向寸法はガスの流れ方向に増大し、従って円環断面自体も増大する)によって、同様に廃ガス速度を低下するディフューザ効果が得られる。
【0011】
円錐状栓中間部分の少なくとも1つの範囲のテーパが、バイパス管の円錐状出口端部のテーパに対して相違しており、この範囲のテーパがバイパス管の出口端部のテーパに対して、廃ガス流の流れ方向に見て広がるように延びていることによって、ディフューザ効果従って廃ガス速度の低下を更に強めることができる。
【0012】
有利な実施形態によれば、栓に結合される栓軸部が冷却媒体により冷却可能であり、冷却媒体が栓軸部を通って栓へ供給可能である。この手段により、栓軸部が熱による損傷を受けず、冷却媒体が構造的な点で簡単に栓へ供給されるようにすることができる。その際栓及び/又は栓軸部が一方向にのみ冷却可能に形成され、冷却媒体が、栓軸部及び/又は栓を通った後、これから流出してそばを通る廃ガス流へ入る。この構成は、構造的に簡単な解決策を生じ、廃ガス流へ入る冷却媒体は高温の廃ガスを更に冷却し、同時にごみを除去される。
【0013】
バイパス管出口端部の過熱及び腐食を回避するため、バイパス管の円錐状出口端部が、有利なようにその内側に耐火内張りを備えている。有利な実施形態では、場合によっては適当に多い廃ガス量をバイパスできるために、バイパス管が熱伝達管に対して大きい内径を持っている。
【0014】
本発明の有利な実施形態によれば、冷却媒体が、栓及び/又は栓軸部を案内する案内装置により、栓及び/又は栓軸部の外壁に合わされているので、外壁と案内装置との間に間隙が生じ、この間隙により冷却媒体が案内可能である。
【0015】
本発明の実施例が図面により以下に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は廃熱ボイラ1を概略的に縦断面図で示している。このような廃熱ボイラ1は、種々の化学又は石油化学プロセスのために必要とされる。廃熱ボイラ1は円筒状外被2を持ち、この外被が多数の熱伝達管3及び中心に設けられる1つのバイパス管4を包囲し、管3,4はその入口端部5及び出口端部6を管板28にはめ込まれているので、外被2及び管板28により、高温の廃ガス流27を冷却するため冷却媒体31の通る空所が形成されている。なるべく熱伝達管3より大きい直径を持つバイパス管4は、その長さにわたって部分的に又は完全に熱絶縁されて、バイパス管4を経て、場合によっては高温の廃ガス27が、冷却媒体31へあまり放熱することなく廃熱ボイラ1を通って流れるようにすることができる。廃ガス27の流通方向に見て、即ち廃熱ボイラ1の縦軸線に対して平行に、管3,4の入口端部5の上流に、高温の廃ガス27を導入する装置8が設けられ、管3,4の下流に、冷却された廃ガス27を導出する装置10が設けられ、それぞれの装置8,10が少なくとも1つのガス流入室29及びガス流出室30を持っている。外被側に廃熱ボイラ1は、冷却媒体31なるべく水を導入する装置7、及び冷却媒体31なるべく水/蒸気を導出する装置9を持っている。外被範囲内即ち熱伝達管3の範囲において、熱伝達管3により案内される廃ガス27と導入される水又は冷却媒体31との間で間接熱交換が行われ、高温の廃ガス27が熱を冷却媒体31へ放出する。
【0017】
バイパス管4の出口端部6に、制御装置11により軸線方向に移動可能な栓12がはまっている。制御装置11は、廃ガスボイラ1外に設けられる駆動装置17を含み、栓12に結合される栓軸部16により、駆動装置17が栓12を軸線方向に移動する。ガス側密封のため、ガス流出室30の壁を栓軸部16が貫通する個所は、ブシュ18により密封されている。制御装置11により、バイパス管4の出口端部6の所で栓12を調節して、廃ガスボイラ1の出口に廃ガス27の所望の温度又は所望の温度範囲が維持されるようにすることができる。これは、熱伝達管3の内壁の汚れにより熱伝達係数が悪くなり、その結果出口における廃ガス温度が高くなる時に常に必要である。この場合バイパス管4及びその出口端部6にある栓12により介入が行われ、バイパス管4を通る廃ガス流の減少又は増大により、廃ガスボイラ1の出口温度に影響が及ぼされる。栓12の軸線方向移動により、出口端部6及び栓12の範囲内におけるガス速度の変化も行われる。
【0018】
バイパス管4の出口端部6には、廃ガス流の非常に高い流出速度のほかに、ガス流出室30の壁に高温スポットを生じるガス束も現れるので、ガス束を避けるため、バイパス管4の出口端部6は、本発明により廃ガス27の流れ方向に見て円錐状に広がるように形成されている。この手段に関連して、栓12が本発明により冷却媒体32により冷却可能に形成され、これがバイパス管4の円錐状に広がる出口端部6へ入り込み、バイパス管出口端部6の内側輪郭19及び栓12の外側輪郭20により形成される円環状ガス流通断面22が、ガス流通範囲21においてガス流れ方向に均一に又は不均一に広がっている。ガス流通範囲21内における円環状ガス流通断面22の広がりは、開かれた状態にある栓12の位置とは無関係に与えられるか又は存在している。ガス流通断面22を持つガス流通範囲21は、バイパス管4に関して軸線方向に延び、その長さLdはバイパス管4の出口端部6内の栓12の位置により決定され、軸線方向又はガスの流れ方向に見てバイパス管出口端部6の内側輪郭19と栓12の外側輪郭20が図2〜5に従って又はその出口端部6に対して同軸的に配置されている。バイパス管4の円錐状出口端部6は、図2〜5に示すように、バイパス管出口端部6を熱による腐食又は侵食に対して保護するため、その内側に耐火内張り26を備えることができる。
【0019】
バイパス管4が閉じられると(図示してない)、栓12の頭部板13の縁がバイパス管4又はその出口端部6の円錐部に接触し、バイパス管4又はその出口端部6のガス流通断面22を完全に閉鎖する。バイパス管4又はその出口端部6から栓12の軸線方向移動によりバイパス管4を開くと、図5からわかるように、頭部板13の縁又は栓12の外側輪郭20とバイパス管4の出口端部6の円錐状内側円錐部19との間に、ガス流通断面22が生じ、この流通断面を通って高温の廃ガスが高い速度で流出する。栓12の外側輪郭20は、栓中間部分14に円錐状範囲24を持ち、この範囲のテーパはバイパス管4の円錐状出口端部6のテーパに等しい。ガスの流れ方向に見てバイパス管出口端部6及び栓中間部分14の円錐状広がりによって、同時に断面側でその半径方向寸法が増大し、それによりガスの流れ方向におけるガス流通断面22の連続的な増大が生じる。これはディフューザ効果と同じことを意味する。即ちバイパス管出口端部6と栓12との間のガス流通範囲21において、断面が大きくなる。それにより本発明によれば、ガス流通範囲21を通って案内される廃ガス27の高い速度が低下され、圧力を除かれる。その際存在するガス束も同様に圧力を除かれて解消される。
【0020】
図4は本発明により形成される栓12の別の変形例を示し、その栓中間部分14が円錐状に形成されている。この場合ガス流通方向に見て、上流の栓中間部分14の円錐状範囲24は、バイパス管出口端部6の円錐部に一致し、下流の栓中間部分14の円錐状範囲25は、バイパス管出口端部6の円錐部とは相違し、範囲25のテーパは、バイパス管4の出口端部6のテーパに対して、ガスの流れ方向に見て減少して延びている。この構成では、ガス流通範囲21内におけるガス流通断面22は不均一に広がっている。なぜならば、円錐状範囲25における断面22は、円錐状範囲24におけるより強く広がり、従ってディフューザ効果は円錐状範囲25において強化され、ガス流通範囲21内における廃ガス速度は一層強く低下されるからである。図4による構成の代わりに、栓中間部分23の円錐状範囲25を、栓中間部分23の円錐状範囲24に対して、上流に配置することができる。図2,3及び5によるガス流通範囲21内のガス流通断面22は均一な広がりを持っている。
【0021】
本発明により構成される栓12の別の変形例を示す図2では、栓中間部分14が円筒状範囲23を持っている。この変形例は、ガス流通範囲21内の高いディフューザ効果の点ですぐれている。なぜならば、ガス流れ方向に見て強く増大するガス流通断面22のため、ガス速度を著しく低下できるからである。
【0022】
場合によってはバイパス管4の出口端部6からの流出部において高温廃ガス流中のガス束は、このガス流の約90°の転向により、また熱伝達管3の出口端部6から出る冷却された廃ガス流へのほぼ直角な導入により、解消することができる。転向は、ガス流れ方向に見て栓12の下流端部に設けられる栓皿板15により行われる。これによりバイパス管出口端部6と栓12との間から出て皿板15へ向けられる廃ガス流が、この皿板により約90°半径方向に転向される。バイパス管4からの高温廃ガスを熱伝達管3の出口端部6から出る冷却された廃ガスへ導入することにより、冷たい廃ガスと高温の廃ガスとの強力な混合が行われ、場合によっては存在するガス束が解消される。栓皿板15は、図2,3及び4によれば、栓頭部板13の外径Dkのなるべく少なくとも1.5倍に相当する外径Dtを持っている。
【0023】
栓12のほかに、栓12に結合される栓軸部16も、冷却媒体又は流体32、一般に水によって冷却されるのがよく、栓12へ供給される冷却媒体32は、図2に示す矢印に従って、まず軸部16を通して導かれ、栓12を通って流れた後再び軸部16を通って導出される。案内装置33により、冷却媒体32は、例えば図に示すように、即ち案内装置33へ導入され、栓12内で転向され、続いて案内装置33及び栓16の外壁により形成される同心的な環状断面内で、再び軸部16を経て導出される。
【0024】
図3は、冷却媒体32による栓12及び栓軸部16の一方向冷却を示し、ここで一方向とは、冷却媒体32が軸部16内で栓12へ供給されるが、もはや軸部16を経て導出されないことを意味する。導出は、例えば栓12の頭部板23の開口34で冷却媒体32の流出により行われ、冷却媒体32はそばを通る廃ガス27へ導入される。栓12及び軸部16を通って冷却媒体32を導く案内装置33は、栓12の外側輪郭20又は軸部16の外壁に合わせることができるので、外壁と案内装置33との間に間隙が生じ、この間隙を通して冷却媒体32、一般に水を流すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】 廃熱ボイラの縦断面図を示す。
【図2】 バイパス管の出口端部に設けられる栓により廃ガス流出温度を制御される廃ガスボイラのバイパス管出口端部の縦断面図を示す。
【図3】 図2と同様であるが栓の構成が異なるものを示す。
【図4】 図2と同様であるが栓の構成が異なるものを示す。
【図5】 図2と同様であるが栓の構成が異なるものを示す。
【符号の説明】
【0026】
1 廃熱ボイラ
2 外被
3 熱伝達管
4 バイパス管
5 管3,4の入口端部
6 管3,4の出口端部
7 水の導入装置
8 高温廃ガスの導入装置
9 水/蒸気の導出装置
10 冷却された廃ガスの導出装置
11 制御装置
12 栓
13 栓頭部板
14 栓中間部分
15 栓皿板
16 栓軸部
17 制御装置の駆動装置
18 ブシュ
19 バイパス管の出口端部の内側輪郭
20 栓の外側輪郭
21 バイパス管の出口端部と栓との間のガス流通範囲
22 ガス流通断面
23 栓中間部分の円筒状範囲
24 栓中間部分の円錐状範囲
25 栓中間部分の円錐状範囲
26 耐火内張り
27 廃ガス
28 管板
29 ガス流入室
30 ガス流出室
31 廃ガスボイラ内の冷却媒体
32 栓軸部内の冷却媒体
33 案内装置
34 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃熱ボイラが、
円筒状外被(2)内に、多数の熱伝達管(3)と、中心に設けられてそれぞれ入口端部(5)及び出口端部(6)を持つバイパス管(4)とを含み、
熱伝達管(3)及びバイパス管(4)の外被側で水を導入するため外被(2)に取付けられる装置(7)を含み、
蒸気を発生しかつ導入される廃ガス(27)を冷却するため、高温の廃ガス流(27)を熱伝達管(3)及びバイパス管(4)の入口端部(5)へ導入し熱伝達管(3)及びバイパス管(4)に廃ガス流(27)に通してこれらの管の外被側で水(31)との間接熱交換を行う装置(8)を含み、
発生した水/蒸気(31)を導出する装置(9)及び冷却された廃ガス流(27)を導出する装置(10)を含み、
廃ガスボイラのガス流出温度を特定の温度範囲に保つ制御装置(11)を含み、
バイパス管(4)の出口端部(6)に設けられて制御装置(11)により軸線方向に移動可能な栓(12)によって、バイパス管(4)内のガスの流通速度及び流通量が制御可能であり、
栓(12)が冷却媒体(32)により冷却可能であり、かつ廃ガス流(27)の流れ方向に見て円錐状に広がるバイパス管(4)の出口端部(6)へ入り込んでおり、
カス流通断面(22)が、出口端部(6)の内側輪郭(19)と栓(12)の外側輪郭(20)との間にあるガス流通範囲(21)内で、開かれる栓(12)の位置に関係なく、廃ガス流(27)の流れ方向に見て均一に又は不均一に広がっている、
廃熱ボイラ。
【請求項2】
栓(12)が、廃ガス流(27)の流れ方向に見て、栓(12)の所で廃ガス流(27)を著しく半径方向へ偏向させるため、下流にある端部で皿板(15)を持つように形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の廃熱ボイラ。
【請求項3】
栓中間部分(14)の外側輪郭(20)が、その長さ範囲にわたって少なくとも部分的に円筒状範囲(23)を持っていることを特徴とする、請求項1に記載の廃熱ボイラ。
【請求項4】
栓中間部分(14)の外側輪郭(20)が、その長さ範囲にわたって少なくとも部分的に円錐状範囲(24,25)を持っていることを特徴とする、請求項1に記載の廃熱ボイラ。
【請求項5】
栓中間部分(14)の円錐状範囲(24)のテーパがバイパス管(4)の円錐状出口端部(6)のテーパに等しいことを特徴とする、請求項4に記載の廃熱ボイラ。
【請求項6】
円錐状栓中間部分(14)の少なくとも1つの範囲(25)のテーパが、バイパス管(4)の円錐状出口端部(6)のテーパに対して相違しており、この範囲(25)のテーパがバイパス管(4)の出口端部(6)のテーパに対して、廃ガス流の流れ方向に見て広がるように延びていることを特徴とする、請求項4に記載の廃熱ボイラ。
【請求項7】
栓(12)に結合される栓軸部(16)が冷却媒体(32)により冷却可能であり、冷却媒体(32)が栓軸部(16)を通って栓(12)へ供給可能であることを特徴とする、請求項1に記載の廃熱ボイラ。
【請求項8】
栓(12)及び/又は栓軸部(16)が一方向にのみ冷却可能に形成され、冷却媒体(32)が、栓軸部(16)及び/又は栓(12)を通った後、これから流出して廃ガス流(27)へ入ることを特徴とする、請求項1又は7に記載の廃熱ボイラ。
【請求項9】
栓皿板(15)の外径(Dt)が、栓頭部板(13)の外径(Dk)の少なくとも15倍に等しいことを特徴とする、請求項2に記載の廃熱ボイラ。
【請求項10】
バイパス管(4)の円錐状出口端部(6)が、その内側に耐火内張り(26)を設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の廃熱ボイラ。
【請求項11】
バイパス管(4)が熱伝達管(3)に対して大きい内径を持っていることを特徴とする、請求項1〜10の1つに記載の廃熱ボイラ。
【請求項12】
冷却媒体(32)が、栓(12)及び/又は栓軸部(16)を案内する案内装置(33)によって、栓(12)及び/又は栓軸部(16)の外壁に合わされ、それにより外壁と案内装置(33)との間に間隙が生じ、この間隙を通って冷却媒体が案内可能であることを特徴とする、請求項1〜11の1つに記載の廃熱ボイラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−155328(P2007−155328A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−356977(P2006−356977)
【出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【出願人】(507003890)アルストーム・テクノロジー・リミテッド (3)
【Fターム(参考)】