説明

建設機械のマフラ支持構造

【課題】低周波数帯域の騒音をも防止することができる建設機械のマフラ支持構造の提供。
【解決手段】油圧ショベル1に搭載され、エンジンの排気を外部に放出させるマフラ8を、このマフラ8の周面に当接する当接部材を介して固定支持するものにおいて、当接部材が、マフラ8の上側部分に当接されて共鳴箱を形成する上部当接部材12から成り、上部当接部材12は、マフラ8の周面上側に当接する第1部材13と、この第1部材13に対向するように配置される第2部材14と、第1部材13及び第2部材14に連結されるフランジ15と、第1部材13と第2部材14間の側方のそれぞれに形成される開口を塞ぐ一対の側板16とを含み、第1部材13に穴19を形成し、マフラ8の周面下側に当接させた取り付け座9とこの上部当接部材12をボルト17及びナット18で締結固定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械に搭載され、エンジンの排気を外部に放出させるマフラを固定支持する建設機械のマフラ支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図7は従来のマフラ支持構造の取り付け状態を示す斜視図、図8は従来のマフラ支持構造の要部を示す斜視図である。
【0003】
図7に示すように、従来より建設機械において、エンジンルーム内に設けられるエンジン30は、横置き状態で取り付けられた円柱形状のマフラ31と、排気ガスをまとめる排気マニホールド32と、これらマフラ31と排気マニホールド32とを連結する排気パイプ33と、このマフラ31に取り付けられる排気ダクト34と、マフラ31を支持固定する支持構造35とを備えている。
【0004】
図8に示すように、支持構造35は、マフラ31の下半部に外嵌する取り付け座36と、マフラ31の周面の上半部に当接する当接部材、例えばUボルト37を含み、取り付け座36の両側には、フランジ38がそれぞれ形成されている。そして、マフラ31は、その下半部を取り付け座36に嵌合した状態でUボルト37をフランジ38の貫通孔39それぞれに通してUボルト37のねじに螺合するナット40で締結することによって固定支持されている。
【0005】
エンジン30からの排気ガスは、排気マニホールド32でまとめられてから排気パイプ33を介してマフラ31に送られ、排気ダクト34から外気へ排出される。一方、マフラ31は、排気ガスが通過する際にその脈動や流れの乱れによって騒音及び振動が生じ、この騒音及び振動が外部へと伝播することでさらに騒音が大きくなる。そのため、支持構造35とマフラ31の間に緩衝材を挟持させることによって、これらの騒音及び振動を防止する建設機械の支持構造が従来より提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−104071号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示される従来の建設機械のマフラ支持構造は、マフラ31の振動及び排気ガスの気流音によって生じる高周波数帯域の騒音に対して防音することができるが、排気ガスの脈動によって生じるピーク音等の低周波数帯域の騒音に対して防音することができない。そのため、従来の建設機械のマフラ支持構造は、この種の騒音に対して防音効果が低いという問題があった。なお、特許文献1に開示される従来の建設機械のマフラ支持構造では、建設機械に用いられるマフラ31の大きさが大きくて重いために緩衝材がつぶれて防振効果が低くなると共に、経年変化によってマフラ31とUボルト37の間に隙間が生じ、マフラ31が振動で破損及び落下する虞がある。このように、この従来の建設機械のマフラ支持構造は、耐久性及び持続性が低いという問題もある。
【0007】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、低周波数帯域の騒音をも防止することができる建設機械のマフラ支持構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の建設機械のマフラ支持構造は、建設機械に搭載され、エンジンの排気を外部に放出させるマフラを、このマフラの周面に当接する当接部材を介して固定支持する建設機械のマフラ支持構造において、前記当接部材が、共鳴箱を形成する中空部材から成ることを特徴としている。
【0009】
このように構成した本発明では、マフラの周面を当接部材で当接することによってマフラを固定支持することができると共に、当接部材をマフラに当接させることにより、高周波数帯域の騒音を吸収することができ、また当接部材が共鳴箱を形成しているので、排気ガスの脈動によって生じるピーク音等の低周波数帯域の騒音を吸収することができる。これにより、経年変化等によるマフラの破損及び落下を防止すると共に、排気ガスの排気に伴う騒音を確実に防止することができる。
【0010】
また、本発明に係る建設機械のマフラ支持構造では、前記発明において、当接部材が、マフラの上側部分に当接する上部当接部材から成ることを特徴としている。このように構成すると、マフラの上側部分に上部当接部材を当接するだけでよいので、上部当接部材の取り付け作業が簡便である。
【0011】
また、本発明に係る建設機械のマフラ支持構造では、前記発明において、当接部材が、マフラの下側部分に当接する下部当接部材から成ることを特徴としている。このように構成すると、Uボルトを用いてマフラを固定支持することもできるので、マフラの取り付け作業における汎用性が高い。
【0012】
また、本発明に係る建設機械のマフラ支持構造では、前記発明において、当接部材が、マフラの上側部分に当接する上部当接部材と、マフラの下側部分に当接する下部当接部材から成り、上部当接部材と下部当接部材とを一体に締結する締結具を備えたことを特徴としている。このように構成すると、マフラの周面の上側部分に共鳴箱を形成し得る中空部分を有する上部当接部材を当接させ、マフラの周面の下側部分に共鳴箱を形成し得る中空部分を有する下部当接部材を当接させてマフラを固定支持したので、優れた防音効果が得られると共に、経年変化等によるマフラの破損及び落下を防止できる。
【0013】
また、本発明に係る建設機械のマフラ支持構造では、前記発明において、当接部材が、マフラに当接する第1部材と、この第1部材に対向するように配置される第2部材と、第1部材及び第2部材に連結されるフランジと、第1部材と第2部材間の側方のそれぞれに形成される開口を塞ぐ一対の側板とを含み、第1部材に穴を形成したことを特徴としている。このように構成すると、共鳴箱を形成する中空部材を容易に製作できる。
【0014】
また、本発明に係る建設機械のマフラ支持構造では、前記発明において、当接部材内部に複数の共鳴箱を形成する隔壁を設けたことを特徴としている。このように構成したものでは、例えば複数の共鳴箱のうちの1つの共鳴箱を1次の低周波数帯域の騒音の低減を考慮して設け、他の共鳴箱を2次の低周波数帯域の騒音の低減を考慮して設けることにより、確実に低周波数帯域の騒音を防止できる。
【0015】
また、本発明に係る建設機械のマフラ支持構造では、前記発明において、下部当接部材を所定部位に固定するブラケットを備えたことを特徴としている。このように構成すると、ブラケットを介して下部当接部材を所定部位付近に確実に固定することができる。
【0016】
また、本発明に係る建設機械のマフラ支持構造では、前記発明において、第1部材に前記穴とは別の穴を形成し、この別の穴に防音材を充填したことを特徴としている。このように構成すると、排気ガスの気流音によって生じる高周波数帯域の騒音をより低減することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の建設機械のマフラ支持構造は、マフラの周面に当接する当接部材を介してマフラを固定支持してあるので、高周波数帯域の騒音を防止できると共に、当接部材を、共鳴箱を形成する中空部材によって構成してあることにより、排気ガスの脈動によって生じるピーク音等の低周波数帯域の騒音をも防止することができる。これにより、従来よりも優れた防音性能を確保できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る建設機械のマフラ支持構造を実施するための最良の形態を図に基づいて説明する。
【0019】
図1は本発明に係るマフラ支持構造の第1実施形態が備えられる建設機械の一例として挙げた油圧ショベルを示す側面図、図2は本発明に係るマフラ支持構造の第1実施形態を示す要部断面図、図3は本発明に係るマフラ支持構造の第1実施形態に備えられるマフラ及び上部当接部材を示す斜視図、図4は図3に示す上部当接部材の分解斜視図である。
【0020】
本発明の第1実施形態に係るマフラ支持構造は、建設機械、例えば油圧ショベル1に適用される。この油圧ショベル1は、図1に示すように、走行体2と、この走行体2の上側に配置され、旋回フレーム3aを有する旋回体3と、この旋回体3に取り付けられて上下方向に回動するフロント作業機4とから構成されている。また、旋回体3は、前方にキャブ7を備え、後方にカウンタウェイト6を備え、また、これらキャブ7及びカウンタウェイト6の間にエンジンルーム5を備えている。このエンジンルーム5の内部に第1実施形態に係るエンジンの排気を外部に導くマフラの支持構造が配置されている。
【0021】
この第1実施形態に係るマフラ支持構造は、図2、3に示すように、横置きにされた円柱形状のマフラ8の周面に当接する当接部材を介して固定支持するものであり、当接部材が、共鳴箱を形成する中空部材から形成されている。この当接部材は、例えばマフラ8の上側部分に当接する上部当接部材12から成っている。この上部当接部材12をマフラ8の周面上側に当接させ、マフラ8の周面下側に円弧状の鉄板から成る取り付け座9を当接させてある。上部当接部材12と取り付け座9は後述するように、ボルト17及びナット18で締結固定してある。また、取り付け座9には、ブラケット11が取り付けられており、このブラケット11を介してマフラ8及び当接部材がエンジンルーム5内の所定部位付近に固定されている。
【0022】
図4に示すように、上部当接部材12は、マフラ8の周面上側に当接する第1部材13と、この第1部材13に対向するように配置される第2部材14と、第1部材13に連結されると共に、第2部材14が溶接される一対のフランジ15と、第1部材13と第2部材14間の側方のそれぞれに形成される開口を塞ぎ、第1部材13及び第2部材14に溶接される一対の側板16とを含んでいる。すなわち、第2部材14の両下縁部を一対のフランジ15にそれぞれ溶接し、第1部材13と第2部材14の両側縁部に一対の側板16を溶接している。さらに、第1部材13には、円形の穴19が形成されており、一対のフランジ15には、ボルト17が貫通する貫通孔21がそれぞれ2つずつ設けられている。なお、フランジ部15を含む第1部材13、第2部材14、及び側板16には鉄板が用いられている。また、マフラ8の上面には、マフラ8内部を流動する排気ガスを大気へ排出する排気ダクト20が取り付けられている。
【0023】
このように、上部当接部材12は、第1部材13に穴19を形成した中空部材から成るので、マフラ8の周面上側に共鳴箱を形成する。ここで、共鳴箱は次の式(1)で計算される低減周波数Fに対して低減効果がある。
【0024】
F={c/(2π)}√{S/(LV)} ・・・・・・・(1)
ここで、F:低減周波数、c:音速、S:穴19の断面積、L:穴19の高さ、すなわち第1部材13の板厚、V:中空部分の体積である。また、エンジンの駆動に伴って生じる脈動周波数FEは次の式(2)で計算される。
【0025】
FE=(エンジン気筒数・エンジン回転数/120) ・・・・・・・(2)
なお、エンジン回転数の単位は回転数/分である。
【0026】
本発明の第1実施形態では、予め油圧ショベル1のエンジン気筒数及びエンジン回転数から脈動周波数FEを求め、脈動周波数FE=低減周波数Fの関係から共鳴箱を形成する上部当接部材12が式(1)を満たすように、穴19の断面積S、穴19の高さL、中空部分の体積Vを予め設定してある。
【0027】
このように構成した本発明の第1実施形態によれば、マフラ8の周面上側に上部当接部材12を、マフラ8の周面下側に取り付け座9を当接し、これら上部当接部材12及び取り付け座9を締結することによって、マフラ8を固定支持してエンジンの駆動に伴うマフラ8の振動を抑えることができると共に、鉄板で構成された上部当接部材12が排気ガスの気流音による高周波数帯域の騒音を遮音することができる。同時に、共鳴箱を形成する上部当接部材12が排気ガスの脈動によるピーク音等の低周波数帯域の騒音をも吸収することができるので、これら高周波数帯域及び低周波数帯域の各種騒音を確実に防止することができる。これにより、第1実施形態に係るマフラ支持構造は、経年変化等によるマフラ8の破損及び落下を防止することができると共に、優れた防音性能を確保することができる。
【0028】
なお、本発明の第1実施形態では、上部当接部材12と取り付け座9をボルト17及びナット18で締結固定した場合について説明したが、ボルト17及びナット18の代わりに溶接によって固定してもよい。また、本発明の第1実施形態では、穴19の形状が円形の場合について説明したが、どのような形状であってもよい。このように円形の場合は、簡単に第1部材13に穴19を設けることができる。さらに、穴19の位置は、マフラ8と第1部材13との間に空間が形成されている位置にあれば、どの位置にあってもよい。
【0029】
図5は本発明に係るマフラ支持構造の第2実施形態の要部を構成する下部当接部材及び脚部を示す斜視図である。
【0030】
図5に示すように、本発明の第2実施形態では、マフラ8の周面に当接する共鳴箱を形成する中空部材から成る当接部材が、第1実施形態の上部当接部材12に対して上下対称である下部当接部材22から成っている。そして、マフラ8の周面下側に下部当接部材22を嵌合させた状態で、マフラ8の周面上側に当接する図示しない一対のUボルトを下部当接部材22のフランジ15aの貫通孔21aに挿通してナット18で締結することによって、マフラ8が固定支持される。また、第2部材14aには、ブラケット11が取り付けられており、このブラケット11を介してマフラ8及び当接部材がエンジンルーム5内の所定部位付近に固定される。なお、本発明の第1実施形態と同様に、フランジ部15aを含む第1部材13a、第2部材14a、及び側板16aには鉄板が用いられている。
【0031】
このように構成した本発明の第2実施形態によれば、マフラ8の周面下側に下部当接部材22を、マフラ8の周面上側に一対のUボルトを当接し、これらのUボルトのねじに螺合するナット18で締結することによって、マフラ8を固定支持してエンジンの駆動に伴うマフラ8の振動を抑えることができると共に、鉄板で構成された下部当接部材22が排気ガスの気流音による高周波数帯域の騒音を遮音することができる。同時に、共鳴箱を形成する下部当接部材22が排気ガスの脈動によるピーク音等の低周波数帯域の騒音をも吸収することができるので、これら高周波数帯域及び低周波数帯域の各種騒音を確実に防止することができる。また、マフラ8を固定支持するためにUボルトが用いられていることによって、マフラ8の取り付け作業の汎用性が高くなると共に、マフラ8の取り付け作業が簡便になる。
【0032】
図6は本発明に係るマフラ支持構造の第3実施形態の要部を構成する上部当接部材を示す側面図である。なお、図1ないし図4と対応する部分には同一符号を付してある。
【0033】
図6に示すように、本発明の第3実施形態に係るマフラ支持構造が本発明の第1実施形態と異なるのは、上部当接部材12A内部の中空部分に隔壁24を設けたことであり、その他の構成は基本的には同じである。そのため、上部当接部材12Aは、隔壁24を隔てることによって、左右2つの共鳴箱で形成される。なお図示省略するが、同図6の右側に位置する共鳴箱にも穴19と同様の穴を設けてある。
【0034】
ここで、便宜的に左側の共鳴箱を第1上部当接部材25、右側の共鳴箱を第2上部当接部材26と呼ぶと、排気ガスの脈動によるピーク音等の低周波数帯域の1次の騒音に対して、第1実施形態と同様に脈動周波数FE=低減周波数Fの関係から共鳴箱を形成する第1上部当接部材12が式(1)を満たすように、第1上部当接部材25の穴19の断面積S、穴19の高さL、中空部分の体積Vを予め設定する。
【0035】
一方、排気ガスの脈動によるピーク音等の低周波数帯域のn次の騒音に対して、脈動周波数FEは次の式(3)で計算される。
【0036】
FE=(エンジン気筒数・エンジン回転数/120)×n ・・・・・・・(3)
(n=1,2,3・・・)
なお、エンジン回転数の単位は回転数/分である。
【0037】
したがって、排気ガスの脈動によるピーク音等の低周波数帯域の2次の騒音に対して、脈動周波数FE(n=2)=低減周波数Fの関係から共鳴箱を形成する第2上部当接部材26が式(1)を満たすように、第2上部当接部材26の穴19の断面積S、穴19の高さL、中空部分の体積Vを予め設定する。
【0038】
このように構成した本発明の第3実施形態によれば、鉄板で構成された上部当接部材12Aが排気ガスの気流音による高周波数帯域の騒音を遮音することができると共に、上部当接部材12Aが第1上部当接部材25と第2上部当接部材26とで構成されることによって、第1上部当接部材25が排気ガスの脈動によるピーク音等の低周波数帯域の1次の騒音を遮音することができ、第2上部当接部材26が排気ガスの脈動によるピーク音等の低周波数帯域の2次の騒音を遮音することができる。これにより、排気ガスの脈動によるピーク音等の低周波数帯域の騒音をより確実に防止することができる。
【0039】
なお、本発明の第3実施形態では、上部当接部材12A内部の中空部分に1つの隔壁24を設けることにより、上部当接部材12Aが、第1上部当接部材25と第2当接部材26の2つの共鳴箱で構成された場合について説明したが、上部当接部材12A内部の中空部分に隔壁を2つ以上設けてもよい。このように構成すると、共鳴箱を3つ以上設けることができ、各共鳴箱が式(1)と式(3)を満たすように各共鳴箱の穴19の断面積S、穴19の高さL、中空部分の体積Vを予め設定することで、排気ガスの脈動によるピーク音等の低周波数帯域の3次以上の騒音をも遮音することができる。
【0040】
また、本発明の第1〜3実施形態では、当接部材がマフラ8の上側部分に当接する上部当接部材12あるいはマフラ8の下側部分に当接する下部当接部材22から成る場合について説明したが、当接部材が上部当接部材12と下部当接部材22の両方で構成されてもよい。この場合、例えば上部当接部材12を下部当接部材22とをボルト等の締結具によって一体に締結するようにしてもよい。このように構成すると、より一層排気ガスの排気に伴う騒音を確実に防止することができる。
【0041】
さらに、本発明の第1〜3実施形態において、第1部材13に穴19とは別の穴を形成し、この別の穴に防音材、例えばグラスウールを詰める構成にしてもよい。このように構成することにより、排気ガスの気流音によって生じる高周波数帯域の騒音を確実に低減することができる。また、上部当接部材12あるいは下部当接部材22の内部にグラスウール等の防音材を充填した構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係るマフラ支持構造の第1実施形態が備えられる建設機械の一例として挙げた油圧ショベルを示す側面図である。
【図2】本発明に係るマフラ支持構造の第1実施形態を示す要部断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に備えられるマフラ及び上部当接部材を示す斜視図である。
【図4】図3に示す上部当接部材の分解斜視図である。
【図5】本発明に係るマフラ支持構造の第2実施形態の要部を構成する下部当接部材及び脚部を示す斜視図である。
【図6】本発明に係るマフラ支持構造の第3実施形態の要部を構成する上部当接部材を示す側面図である。
【図7】従来のマフラ支持構造の取り付け状態を示す斜視図である。
【図8】従来のマフラ支持構造の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
1 油圧ショベル
3 旋回体
3a 旋回フレーム
5 エンジンルーム
8 マフラ
11 ブラケット
12 上部当接部材
12A 上部当接部材
13 第1部材
13a 第1部材
14 第2部材
14a 第2部材
15 フランジ
15a フランジ
16 側板
16a 側板
17 ボルト
18 ナット
19 穴
19a 穴
20 排気ダクト
21 貫通孔
21a 貫通孔
22 下部当接部材
24 隔壁
25 第1上部当接部材
26 第2上部当接部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設機械に搭載され、エンジンの排気を外部に放出させるマフラを、このマフラの周面に当接する当接部材を介して固定支持する建設機械のマフラ支持構造において、前記当接部材が、共鳴箱を形成する中空部材から成ることを特徴とする建設機械のマフラ支持構造。
【請求項2】
請求項1に記載の建設機械のマフラ支持構造において、
前記当接部材が、前記マフラの上側部分に当接する上部当接部材から成ることを特徴とする建設機械のマフラ支持構造。
【請求項3】
請求項1に記載の建設機械のマフラ支持構造において、
前記当接部材が、前記マフラの下側部分に当接する下部当接部材から成ることを特徴とする建設機械のマフラ支持構造。
【請求項4】
請求項1に記載の建設機械のマフラ支持構造において、
前記当接部材が、前記マフラの上側部分に当接する上部当接部材と、前記マフラの下側部分に当接する下部当接部材から成り、前記上部当接部材と前記下部当接部材とを一体に締結する締結具を備えたことを特徴とする建設機械のマフラ支持構造。
【請求項5】
請求項1に記載の建設機械のマフラ支持構造において、
前記当接部材が、前記マフラに当接する第1部材と、この第1部材に対向するように配置される第2部材と、前記第1部材及び前記第2部材に連結されるフランジと、前記第1部材と前記第2部材間の側方のそれぞれに形成される開口を塞ぐ一対の側板とを含み、前記第1部材に穴を形成したことを特徴とする建設機械のマフラ支持構造。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の建設機械のマフラ支持構造において、
前記当接部材内部に複数の共鳴箱を形成する隔壁を設けたことを特徴とする建設機械のマフラ支持構造。
【請求項7】
請求項3または4に記載の建設機械のマフラ支持構造において、
前記下部当接部材を所定部位に固定するブラケットを備えたことを特徴とする建設機械のマフラ支持構造。
【請求項8】
請求項5に記載の建設機械のマフラ支持構造において、
前記第1部材に前記穴とは別の穴を形成し、この別の穴に防音材を充填したことを特徴とする建設機械のマフラ支持構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−95076(P2010−95076A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−266385(P2008−266385)
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】