弾性表面波装置、通信用フィルタ及び移動通信装置
【課題】安価な材料で、比較的薄い膜厚で微細な電極が形成できる弾性表面波装置を提供する。
【解決手段】圧電基板上にすだれ状電極5〜7が形成された弾性表面波装置において、前記すだれ状電極5〜7を形成する電極材料の主成分が銅であり、かつ前記圧電基板が略15°回転Y軸カット−X方向伝搬LiNbO3基板であり、かつ弾性表面波の伝搬モードがラブ波モードであることを特徴とする。
【解決手段】圧電基板上にすだれ状電極5〜7が形成された弾性表面波装置において、前記すだれ状電極5〜7を形成する電極材料の主成分が銅であり、かつ前記圧電基板が略15°回転Y軸カット−X方向伝搬LiNbO3基板であり、かつ弾性表面波の伝搬モードがラブ波モードであることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性表面波装置、通信用フィルタ及び移動通信装置に係り、特にその電極材料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ラブ波のモードは一般に通常のレーリー波、SH型のリーキー波に比べて結合係数が大きく、低損失で広帯域特性を得ることができるという特長を有している。
【0003】
従来の高結合ラブ波型弾性表面波装置は、例えば下記非特許文献1により報告されている。通常、電極材料として用いられるAlは密度が小さいため、ラブ波を得ようとすると非常に厚い膜厚が必要となり、デバイス作製上、行程時間が掛かりすぎる、微細なすだれ状電極(IDT)を形成できない等の問題を有している。下記非特許文献1記載の弾性表面波装置では、密度の大きいBOG膜、Ag、Au、Pt電極をLiNbO3基板上に設けて、ラブ波型のモードを生成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−152003号公報
【特許文献2】特開平6−164306号公報
【特許文献3】特開平5−267981号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】1982年電子情報通信学会 超音波研究会資料 US82−35 7−14頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述のように上記非特許文献1記載の弾性表面波装置では、BGO膜、Ag、Au、Pt電極をLiNbO3基板上に設け、ラブ波型のモードを生成している。しかしこの弾性表面波装置は、BGO膜を形成する場合にプロセスが1工程増える。また他の電極材料をIDTに用いる場合では、その材料ならびにデバイスのコストが高くなるという欠点を有する。
【0007】
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、安価な材料で、比較的薄い膜厚で微細な電極が形成できる弾性表面波装置、通信用フィルタ及び移動通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため本発明の第1の手段は、圧電基板上にすだれ状電極が形成された弾性表面波装置において、前記すだれ状電極を形成する電極材料の主成分が銅であり、かつ前記圧電基板が略15°回転Y軸カット−X方向伝搬LiNbO3基板であり、かつ弾性表面波の伝搬モードがラブ波モードであることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の第2の手段は、圧電基板とその上に形成されたすだれ状電極とを有する弾性表面波装置と、入出力ポートを備えた通信用フィルタにおいて、前記弾性表面波装置が第1の手段の弾性表面波装置であることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の第3の手段は、圧電基板とその上に形成されたすだれ状電極とを有する弾性表面波装置と、入出力ポートを備えた移動通信装置において、前記弾性表面波装置が第1の手段の弾性表面波装置であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は上述のような構成になっており、安価な材料で、比較的薄い膜厚で微細な電極が形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る弾性表面波装置の電極パターンを示す平面図である。
【図2】YX−LN基板上にCu電極ならびにAl電極を形成した場合の電極の膜厚比とラブ波モードの音速との関係を示す特性図である。
【図3】基板上に電極を形成した状態を示す一部拡大断面図である。
【図4】本発明の実施例1での、15°YX−LN基板上にCu電極を形成した場合の膜厚比とラブ波モードの音速との関係を示す特性図である。
【図5】本発明の実施例1での、1ポート弾性表面波共振子の平面図である。
【図6】0°YX−LN基板および15°YX−LN基板を用いて作製した1ポート弾性表面波共振子のアドミタンス特性図である。
【図7】スカラポテンシャル法を用いて各横モードの速度を計算し、実験値の不要応答と比較した図である。
【図8】本発明の実施例2での、1ポート弾性表面波共振子の等価回路図である。
【図9】本発明の実施例2での、フィルタの段数Nと、CopとCosとの比r(=Cop/ Cos)を変化させたときの周波数特性の変化を示す図である。
【図10】本発明の実施例2での、周波数特性のδ依存性を示す特性図である。
【図11】本発明の実施例2での、4段のラダー型弾性表面波フィルタの概略構成図である。
【図12】本発明の実施例2での、4段のラダー型弾性表面波フィルタの設計仕様を示す図である。
【図13】このラダー型弾性表面波フィルタの周波数特性図である。
【図14】本発明の実施例3での、音速特性、結合係数特性、減衰定数特性、温度特性を示す図である。
【図15】本発明の実施例4での、1ポート型弾性表面波共振器における膜厚比と結合係数k2との関係を示す特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態を図とともに説明する。図1は、本発明の実施形態に係る弾性表面波装置における電極パターンの平面図である。同図に示すように、弾性表面波装置100は、圧電基板(例えばLiNbO3基板)上に設けられた第1の縦結合2重モード弾性表面波フィルタ1と、第2の縦結合2重モード弾性表面波フィルタ2と、第1の弾性表面波共振器3と、第2の弾性表面波共振器4とから主に構成されている。
【0014】
前記第1の弾性表面波フィルタ1は、弾性表面波の伝搬方向Aに沿って近接配置された3個のIDT5,6,7と、そのIDT5,6,7列の両側に配置された反射器8,9とから構成されている。各IDT5,6,7は、対向する一対の電極指10と、同じ側の電極指10どうしを連結するバスバー部11とから構成されている。
【0015】
前記第2の弾性表面波フィルタ2も同様に、弾性表面波の伝搬方向Aに沿って近接配置された3個のIDT12,13,14と、そのIDT12,13,14列の両側に配置された反射器15,16とから構成されている。この第2の弾性表面波フィルタ2は、前記第1の弾性表面波フィルタ1における中央のIDT6とは位相を反転させたIDT13を備えている。
【0016】
前記第1の弾性表面波共振器3は、1個のIDT17と、そのIDT17の両側に配置された反射器18,19とから構成されている。前記第2の弾性表面波共振器4も同様に、1個のIDT20と、そのIDT20の両側に配置された反射器21,22とから構成されている。
【0017】
前記IDT5,6,7の相互間の音響結合によって発生する1次及び3次の振動モードを利用する第1の弾性表面波フィルタ1と平衡信号端子23との間に前記第1の弾性表面波共振器3が直列に接続されている。同様に第2の弾性表面波フィルタ2と平衡信号端子24との間に前記第2の弾性表面波共振器4が直列に接続されている。2つの平衡信号端子23,24の間には、マッチング用のインダクタンス素子25が接続されている。
【実施例1】
【0018】
このような弾性表面波装置において、まず、Cu電極をLiNbO3基板上に設けた場合のラブ波生成条件について検討した。無限長IDTの入力アドミタンスを計算することにより、IDT中を伝搬するSAW(弾性表面波)の共振周波数に対応する音速(Vr)と反共振周波数に対応する音速(Va)を求めることができる。
【0019】
この手法を用い、Y軸カット−X方向伝搬LiNbO3基板上に形成したすだれ状Cu電極中を伝搬する各共振モード(ラブモードおよびレイリーモード)について、音速の膜厚依存性を計算した。その結果をAl電極の場合と併せて図2に示す。ただし、材料音数は、国立天文台:理科年表(第73冊)(1999)とY. Nakagawa, K. Yamanouchi and K. Shibayama: "Third-OrderElastic Constants of Lithium Niobate", J. Appl. Phys.,44(1973) pp.3969-3974より引用した。
【0020】
図2(a)はAl電極を使用した場合、図2(b)はCu電極を使用した場合の特性図である。同図において膜厚比(h/p)は、図1に示した同じ方向を向いて延びている隣の電極指10、10のピッチ(電極指ピッチ)をpとし、図3に示すように圧電基板26上の電極27の膜厚をhしたときの比率[%]を示している。
【0021】
図2より、電極の材料および膜厚比に関係なくラブモードのVrとVaの差が大きく、強い電気機械結合係数を有していることが分かる。非漏洩のラブモードを伝搬させるためには、Vr,Va<VB(遅い横波の速度)の条件を満足する必要がある。図2(a)から分かるように、Al電極の場合膜厚比(h/p)>24%とする必要がある。これに対してCu電極の場合は図2(b)に示すように膜厚比(h/p)>10%でこの条件を満足する。従って、Cu電極を用いると微細加工をする上で有利であることが分かる。
【0022】
ところで、Cu電極を用いた場合、膜厚比(h/p)が約10%の付近でレイリーモードのVrとVaの差がほとんどなく、レイリーモードの結合が非常に小さな領域が存在する。ここでは、スプリアスとなるレイリーモードがほとんど励振されない。この範囲に電極膜厚を制御すれば低損失、広帯域で、レイリーモードによるスプリアスを抑圧した共振子を作製することができる。しかし、レイリーモードが励振されない膜厚の範囲が非常に狭く、設計が容易でない。
【0023】
文献 A. Isobe, M. Hikita, K, Asai and A, Sumioka: "Grating-Mode-Type Wide-Band SAW Resonators for VCOs", Proc. 1998 IEEE Ultrason. Symp., pp.111-114によると、Al電極の場合、15°回転Y軸カットX方向伝搬LiNbO3基板(以下、15°YX−LN基板と略記)を使うことによって、抑圧可能な範囲を大きく拡大できることが報告されている。
【0024】
そこでこの15°YX−LN基板とCu電極とを組み合わせた場合の、音速Vr,Vaに対する膜厚依存特性を図4に示した。この図から明らかなように、広い膜厚比の範囲でレイリーモードによるスプリアスをほとんど抑圧できることが分かる。
【0025】
この15°YX−LN基板とCu電極とを用いて、図5に示すような仕様の1ポート弾性表面波共振子を作製した。Cu電極27の形成には、電子線直接露光法および電極材料を選ばないリフトオフ法を用いた。電極の膜厚は約300nmで、膜厚比(h/p)は15%である。
【0026】
作製した弾性表面波共振子のアドミタンス特性を図6に示す。同図(a)は0°YX−LN基板とCu電極とを組み合わせた場合、同図(b)は15°YX−LN基板とCu電極とを組み合わせた場合の特性図である。
【0027】
図6(b)より、Qが128、γが3.7と見積もられた。これは比帯域幅[(fa−fr)/fa]で約12%に相当し、非常に広帯域な共振子であると言える。また同図(a)に示す0°YX−LN基板上で大きく発生していたレイリーモードによるスプリアス(楕円部分参照)が、15°YX−LN基板上では大幅に低減されていることが分かる。
【0028】
しかし、共振周波数付近にレイリーモード以外の多くの不要応答が確認できる。これは弾性表面波共振子の斜めの伝搬による横モードの応答であると考えられる。それを確認するために、スカラポテンシャル法を用いて各横モードの速度を計算した。実験値の不要応答と比較したものを図7に示す。図中の丸印は計算により求めた横モードを、縦棒は主モードを表している。
【0029】
この図より、S0からS2モードまでは非常によく一致していることが分かり、従ってこれらのスプリアスが横モードによるものであることが確認された。よって、弾性表面波共振子の構造(例えば電極の膜厚比や開口幅等)を最適化し、これらのスプリアス抑圧が可能である。
【0030】
以上、0度と15度回転Y軸カットX方向伝搬の場合に関して説明を行ったが、詳しい解析によると、0度超え80度までの回転YX−LN基板とCu電極を組み合わせる条件で、レーリーモードのスプリアスが比較的小さく、ラブモードの波が得られることが解った。
【0031】
本実施例では、高結合ラブ波を有するYX−LN基板上の電極材料として、Cuを利用することを検討した。その結果、Cu電極を用いるとAl電極の半分以下の膜厚で非漏洩のラブモードが励振されることが分かった。また、0度超え80度までの回転YX−LN基板を用いることによって、レイリーモードによる不要応答をほぼ抑圧することができるという効果がある。さらに、Cu電極と15°YX−LN基板を用いて1ポート弾性表面波共振子を作製することにより、レイリーモードがほぼ抑圧され、γ=3.7という非常に小さな容量比を得ることができた。
【実施例2】
【0032】
実施例2では、Cu電極と15°YX−LN基板を用いた1ポート弾性表面波共振子の広帯域性を利用した、ラダー型弾性表面波フィルタを作製した。
【0033】
ラダー型弾性表面波フィルタの周波数特性と各パラメータとの関係を明かにするため、1ポート弾性表面波共振子を図8のRLC共振回路でモデル化した。ただし、この回路においてQおよびγは、前記実施例1で得られた値(Q=128,γ=3.7)となるようにした。
【0034】
まず、フィルタの段数Nと、CopとCosとの比r(=Cop/ Cos)を変化させたときの周波数特性の変化を図9に示す。ここでCosおよびCopは、それぞれ直列腕共振子および並列腕共振子の静電容量である。また、直列腕共振子の共振周波数frsと並列腕共振子の反共振周波数fapは一致させており、(2πfrs)2CosCopRo2=1(Ro;外部回路の特性インピーダンス)の条件で整合をとっている。
【0035】
図9(a)は、r=1としてフィルタの段数Nを変化させた場合の周波数特性の変化を示す図である。図9(b)は、N=4としてキャパシタンスフィルタの比r(=Cop/ Cos)を変化させた場合の周波数特性の変化を示す図である。
【0036】
これらの図から明らかなように、フィルタの段数NおよびCopとCosとの比r(=Cop/ Cos)の値が小さい程、低損失で広帯域となるが、帯域外抑圧が悪化することから、N=4、r=0.5が適当である。
【0037】
N=4、r=0.5の条件で、周波数特性のδ依存性について検討し、その結果を図10に示す。この図から明らかなように、frs=fapの条件から僅かにずらすことによって、ある程度のディップを許容して帯域を拡大することができる。しかも、多少ずらした方が帯域端が急峻になるようであるので、本実施例ではδ(=(frs-fap)/frs)=5%とした。
【0038】
図11は、本実施例に係る4段のラダー型弾性表面波フィルタの概略構成図である。同図に示すようにラダー型弾性表面波フィルタは、直列腕共振子res1,res3,res1と並列腕共振子res2,res2を梯子状に接続した構成になっている。このラダー型弾性表面波フィルタの3種の共振子(res1,res2,res3)の具体的な設計仕様などをまとめて図12に示す。
【0039】
図13は、このラダー型弾性表面波フィルタの周波数特性図である。同図に示すように、このフィルタの挿入損失は中心周波数fc=751MHzにおいて0.9dBであり、3dB帯域幅Δf= 105MHz(Δf/fc=14%)と、極めて低損失で広帯域なフィルタ特性が得られることが確認された。
【0040】
なお、並列腕共振子および直列腕共振子のレイリーモードによる不要応答が微小ではあるが、それぞれ670MHz、810MHz付近に残存しているが、これは電極の膜厚を調整することにより解決できる。通過帯域の右肩部分(破線円内)に比較的大きな損失が確認できる。これについては現在のところ原因は不明であるが、共振子外への斜め放射によるものではないかと予測している。
【実施例3】
【0041】
実施例3では、基板としてLiTaO3を用い、その上にCu電極を形成した場合について検討した。まず、ラブ波モードが得られ、レーリーモードスプリアスの小さいカット角について検討し、その結果を図14に示す。同図(a)は基板のカット角と音速との関係を示す特性図、同図(b)は基板のカット角と結合係数との関係を示す特性図、同図(c)は基板のカット角と減衰定数との関係を示す特性図、同図(d)は基板のカット角と温度との関係を示す特性図である。
【0042】
これらの図を総合すると、LiTaO3基板のカット角が40°と130°付近において、レーリーモードのスプリアスが抑圧されている。さらに詳しい解析によると、LiTaO3基板においてCu電極を用いた場合は、Al電極を用いる場合よりも薄い膜厚で結合係数k2のピークが有る。またCu電極を用いた場合は、基板のカット角が0°を超え80°および120°〜140°のLiTaO3基板でラブ波モードが得られることが分かった。
【実施例4】
【0043】
実施例4では、42°LiTaO3基板上にCu電極ならびにAl電極を形成して1ポート型弾性表面波共振器を作製し、各共振器における膜厚比と結合係数k2との関係を調べ、その結果を図15に示す。図中の黒印はCu電極を用いた場合、白印はAl電極を用いた場合を示している。この図から明らかなように、Cu電極を用いることによりAl電極の場合よりも薄い膜厚で、高い結合係数が得られることが分かる。
【0044】
本発明においてCu電極とは、Cu単独、あるいはSiやPdなど他の元素を少量含んだCuを主成分とするものを含む。
【0045】
本実施形態に係る弾性表面波装置は、その弾性表面波装置と、それに接続される入出力ポートを備えた携帯電話機などの移動通信装置の送信あるいは受信の通信用フィルタなどに適用することができる。
【符号の説明】
【0046】
1:第1の縦結合2重モード弾性表面波フィルタ、2:第2の縦結合2重モード弾性表面波フィルタ、3:第1の弾性表面波共振器、4:第2の弾性表面波共振器、5,6,7:すだれ状電極、8,9:反射器、10:電極指、11:バスバー部、12,13,14:すだれ状電極、15,16:反射器、17:すだれ状電極、18,19:反射器、20:すだれ状電極、21,22:反射器、23,24:平衡信号端子、25:インダクタンス素子、26:圧電基板、27:電極、100:弾性表面波装置,p:電極指のピッチ、h:電極の膜厚、res1,res2,res3:共振子。
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性表面波装置、通信用フィルタ及び移動通信装置に係り、特にその電極材料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ラブ波のモードは一般に通常のレーリー波、SH型のリーキー波に比べて結合係数が大きく、低損失で広帯域特性を得ることができるという特長を有している。
【0003】
従来の高結合ラブ波型弾性表面波装置は、例えば下記非特許文献1により報告されている。通常、電極材料として用いられるAlは密度が小さいため、ラブ波を得ようとすると非常に厚い膜厚が必要となり、デバイス作製上、行程時間が掛かりすぎる、微細なすだれ状電極(IDT)を形成できない等の問題を有している。下記非特許文献1記載の弾性表面波装置では、密度の大きいBOG膜、Ag、Au、Pt電極をLiNbO3基板上に設けて、ラブ波型のモードを生成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−152003号公報
【特許文献2】特開平6−164306号公報
【特許文献3】特開平5−267981号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】1982年電子情報通信学会 超音波研究会資料 US82−35 7−14頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述のように上記非特許文献1記載の弾性表面波装置では、BGO膜、Ag、Au、Pt電極をLiNbO3基板上に設け、ラブ波型のモードを生成している。しかしこの弾性表面波装置は、BGO膜を形成する場合にプロセスが1工程増える。また他の電極材料をIDTに用いる場合では、その材料ならびにデバイスのコストが高くなるという欠点を有する。
【0007】
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、安価な材料で、比較的薄い膜厚で微細な電極が形成できる弾性表面波装置、通信用フィルタ及び移動通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため本発明の第1の手段は、圧電基板上にすだれ状電極が形成された弾性表面波装置において、前記すだれ状電極を形成する電極材料の主成分が銅であり、かつ前記圧電基板が略15°回転Y軸カット−X方向伝搬LiNbO3基板であり、かつ弾性表面波の伝搬モードがラブ波モードであることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の第2の手段は、圧電基板とその上に形成されたすだれ状電極とを有する弾性表面波装置と、入出力ポートを備えた通信用フィルタにおいて、前記弾性表面波装置が第1の手段の弾性表面波装置であることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の第3の手段は、圧電基板とその上に形成されたすだれ状電極とを有する弾性表面波装置と、入出力ポートを備えた移動通信装置において、前記弾性表面波装置が第1の手段の弾性表面波装置であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は上述のような構成になっており、安価な材料で、比較的薄い膜厚で微細な電極が形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る弾性表面波装置の電極パターンを示す平面図である。
【図2】YX−LN基板上にCu電極ならびにAl電極を形成した場合の電極の膜厚比とラブ波モードの音速との関係を示す特性図である。
【図3】基板上に電極を形成した状態を示す一部拡大断面図である。
【図4】本発明の実施例1での、15°YX−LN基板上にCu電極を形成した場合の膜厚比とラブ波モードの音速との関係を示す特性図である。
【図5】本発明の実施例1での、1ポート弾性表面波共振子の平面図である。
【図6】0°YX−LN基板および15°YX−LN基板を用いて作製した1ポート弾性表面波共振子のアドミタンス特性図である。
【図7】スカラポテンシャル法を用いて各横モードの速度を計算し、実験値の不要応答と比較した図である。
【図8】本発明の実施例2での、1ポート弾性表面波共振子の等価回路図である。
【図9】本発明の実施例2での、フィルタの段数Nと、CopとCosとの比r(=Cop/ Cos)を変化させたときの周波数特性の変化を示す図である。
【図10】本発明の実施例2での、周波数特性のδ依存性を示す特性図である。
【図11】本発明の実施例2での、4段のラダー型弾性表面波フィルタの概略構成図である。
【図12】本発明の実施例2での、4段のラダー型弾性表面波フィルタの設計仕様を示す図である。
【図13】このラダー型弾性表面波フィルタの周波数特性図である。
【図14】本発明の実施例3での、音速特性、結合係数特性、減衰定数特性、温度特性を示す図である。
【図15】本発明の実施例4での、1ポート型弾性表面波共振器における膜厚比と結合係数k2との関係を示す特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態を図とともに説明する。図1は、本発明の実施形態に係る弾性表面波装置における電極パターンの平面図である。同図に示すように、弾性表面波装置100は、圧電基板(例えばLiNbO3基板)上に設けられた第1の縦結合2重モード弾性表面波フィルタ1と、第2の縦結合2重モード弾性表面波フィルタ2と、第1の弾性表面波共振器3と、第2の弾性表面波共振器4とから主に構成されている。
【0014】
前記第1の弾性表面波フィルタ1は、弾性表面波の伝搬方向Aに沿って近接配置された3個のIDT5,6,7と、そのIDT5,6,7列の両側に配置された反射器8,9とから構成されている。各IDT5,6,7は、対向する一対の電極指10と、同じ側の電極指10どうしを連結するバスバー部11とから構成されている。
【0015】
前記第2の弾性表面波フィルタ2も同様に、弾性表面波の伝搬方向Aに沿って近接配置された3個のIDT12,13,14と、そのIDT12,13,14列の両側に配置された反射器15,16とから構成されている。この第2の弾性表面波フィルタ2は、前記第1の弾性表面波フィルタ1における中央のIDT6とは位相を反転させたIDT13を備えている。
【0016】
前記第1の弾性表面波共振器3は、1個のIDT17と、そのIDT17の両側に配置された反射器18,19とから構成されている。前記第2の弾性表面波共振器4も同様に、1個のIDT20と、そのIDT20の両側に配置された反射器21,22とから構成されている。
【0017】
前記IDT5,6,7の相互間の音響結合によって発生する1次及び3次の振動モードを利用する第1の弾性表面波フィルタ1と平衡信号端子23との間に前記第1の弾性表面波共振器3が直列に接続されている。同様に第2の弾性表面波フィルタ2と平衡信号端子24との間に前記第2の弾性表面波共振器4が直列に接続されている。2つの平衡信号端子23,24の間には、マッチング用のインダクタンス素子25が接続されている。
【実施例1】
【0018】
このような弾性表面波装置において、まず、Cu電極をLiNbO3基板上に設けた場合のラブ波生成条件について検討した。無限長IDTの入力アドミタンスを計算することにより、IDT中を伝搬するSAW(弾性表面波)の共振周波数に対応する音速(Vr)と反共振周波数に対応する音速(Va)を求めることができる。
【0019】
この手法を用い、Y軸カット−X方向伝搬LiNbO3基板上に形成したすだれ状Cu電極中を伝搬する各共振モード(ラブモードおよびレイリーモード)について、音速の膜厚依存性を計算した。その結果をAl電極の場合と併せて図2に示す。ただし、材料音数は、国立天文台:理科年表(第73冊)(1999)とY. Nakagawa, K. Yamanouchi and K. Shibayama: "Third-OrderElastic Constants of Lithium Niobate", J. Appl. Phys.,44(1973) pp.3969-3974より引用した。
【0020】
図2(a)はAl電極を使用した場合、図2(b)はCu電極を使用した場合の特性図である。同図において膜厚比(h/p)は、図1に示した同じ方向を向いて延びている隣の電極指10、10のピッチ(電極指ピッチ)をpとし、図3に示すように圧電基板26上の電極27の膜厚をhしたときの比率[%]を示している。
【0021】
図2より、電極の材料および膜厚比に関係なくラブモードのVrとVaの差が大きく、強い電気機械結合係数を有していることが分かる。非漏洩のラブモードを伝搬させるためには、Vr,Va<VB(遅い横波の速度)の条件を満足する必要がある。図2(a)から分かるように、Al電極の場合膜厚比(h/p)>24%とする必要がある。これに対してCu電極の場合は図2(b)に示すように膜厚比(h/p)>10%でこの条件を満足する。従って、Cu電極を用いると微細加工をする上で有利であることが分かる。
【0022】
ところで、Cu電極を用いた場合、膜厚比(h/p)が約10%の付近でレイリーモードのVrとVaの差がほとんどなく、レイリーモードの結合が非常に小さな領域が存在する。ここでは、スプリアスとなるレイリーモードがほとんど励振されない。この範囲に電極膜厚を制御すれば低損失、広帯域で、レイリーモードによるスプリアスを抑圧した共振子を作製することができる。しかし、レイリーモードが励振されない膜厚の範囲が非常に狭く、設計が容易でない。
【0023】
文献 A. Isobe, M. Hikita, K, Asai and A, Sumioka: "Grating-Mode-Type Wide-Band SAW Resonators for VCOs", Proc. 1998 IEEE Ultrason. Symp., pp.111-114によると、Al電極の場合、15°回転Y軸カットX方向伝搬LiNbO3基板(以下、15°YX−LN基板と略記)を使うことによって、抑圧可能な範囲を大きく拡大できることが報告されている。
【0024】
そこでこの15°YX−LN基板とCu電極とを組み合わせた場合の、音速Vr,Vaに対する膜厚依存特性を図4に示した。この図から明らかなように、広い膜厚比の範囲でレイリーモードによるスプリアスをほとんど抑圧できることが分かる。
【0025】
この15°YX−LN基板とCu電極とを用いて、図5に示すような仕様の1ポート弾性表面波共振子を作製した。Cu電極27の形成には、電子線直接露光法および電極材料を選ばないリフトオフ法を用いた。電極の膜厚は約300nmで、膜厚比(h/p)は15%である。
【0026】
作製した弾性表面波共振子のアドミタンス特性を図6に示す。同図(a)は0°YX−LN基板とCu電極とを組み合わせた場合、同図(b)は15°YX−LN基板とCu電極とを組み合わせた場合の特性図である。
【0027】
図6(b)より、Qが128、γが3.7と見積もられた。これは比帯域幅[(fa−fr)/fa]で約12%に相当し、非常に広帯域な共振子であると言える。また同図(a)に示す0°YX−LN基板上で大きく発生していたレイリーモードによるスプリアス(楕円部分参照)が、15°YX−LN基板上では大幅に低減されていることが分かる。
【0028】
しかし、共振周波数付近にレイリーモード以外の多くの不要応答が確認できる。これは弾性表面波共振子の斜めの伝搬による横モードの応答であると考えられる。それを確認するために、スカラポテンシャル法を用いて各横モードの速度を計算した。実験値の不要応答と比較したものを図7に示す。図中の丸印は計算により求めた横モードを、縦棒は主モードを表している。
【0029】
この図より、S0からS2モードまでは非常によく一致していることが分かり、従ってこれらのスプリアスが横モードによるものであることが確認された。よって、弾性表面波共振子の構造(例えば電極の膜厚比や開口幅等)を最適化し、これらのスプリアス抑圧が可能である。
【0030】
以上、0度と15度回転Y軸カットX方向伝搬の場合に関して説明を行ったが、詳しい解析によると、0度超え80度までの回転YX−LN基板とCu電極を組み合わせる条件で、レーリーモードのスプリアスが比較的小さく、ラブモードの波が得られることが解った。
【0031】
本実施例では、高結合ラブ波を有するYX−LN基板上の電極材料として、Cuを利用することを検討した。その結果、Cu電極を用いるとAl電極の半分以下の膜厚で非漏洩のラブモードが励振されることが分かった。また、0度超え80度までの回転YX−LN基板を用いることによって、レイリーモードによる不要応答をほぼ抑圧することができるという効果がある。さらに、Cu電極と15°YX−LN基板を用いて1ポート弾性表面波共振子を作製することにより、レイリーモードがほぼ抑圧され、γ=3.7という非常に小さな容量比を得ることができた。
【実施例2】
【0032】
実施例2では、Cu電極と15°YX−LN基板を用いた1ポート弾性表面波共振子の広帯域性を利用した、ラダー型弾性表面波フィルタを作製した。
【0033】
ラダー型弾性表面波フィルタの周波数特性と各パラメータとの関係を明かにするため、1ポート弾性表面波共振子を図8のRLC共振回路でモデル化した。ただし、この回路においてQおよびγは、前記実施例1で得られた値(Q=128,γ=3.7)となるようにした。
【0034】
まず、フィルタの段数Nと、CopとCosとの比r(=Cop/ Cos)を変化させたときの周波数特性の変化を図9に示す。ここでCosおよびCopは、それぞれ直列腕共振子および並列腕共振子の静電容量である。また、直列腕共振子の共振周波数frsと並列腕共振子の反共振周波数fapは一致させており、(2πfrs)2CosCopRo2=1(Ro;外部回路の特性インピーダンス)の条件で整合をとっている。
【0035】
図9(a)は、r=1としてフィルタの段数Nを変化させた場合の周波数特性の変化を示す図である。図9(b)は、N=4としてキャパシタンスフィルタの比r(=Cop/ Cos)を変化させた場合の周波数特性の変化を示す図である。
【0036】
これらの図から明らかなように、フィルタの段数NおよびCopとCosとの比r(=Cop/ Cos)の値が小さい程、低損失で広帯域となるが、帯域外抑圧が悪化することから、N=4、r=0.5が適当である。
【0037】
N=4、r=0.5の条件で、周波数特性のδ依存性について検討し、その結果を図10に示す。この図から明らかなように、frs=fapの条件から僅かにずらすことによって、ある程度のディップを許容して帯域を拡大することができる。しかも、多少ずらした方が帯域端が急峻になるようであるので、本実施例ではδ(=(frs-fap)/frs)=5%とした。
【0038】
図11は、本実施例に係る4段のラダー型弾性表面波フィルタの概略構成図である。同図に示すようにラダー型弾性表面波フィルタは、直列腕共振子res1,res3,res1と並列腕共振子res2,res2を梯子状に接続した構成になっている。このラダー型弾性表面波フィルタの3種の共振子(res1,res2,res3)の具体的な設計仕様などをまとめて図12に示す。
【0039】
図13は、このラダー型弾性表面波フィルタの周波数特性図である。同図に示すように、このフィルタの挿入損失は中心周波数fc=751MHzにおいて0.9dBであり、3dB帯域幅Δf= 105MHz(Δf/fc=14%)と、極めて低損失で広帯域なフィルタ特性が得られることが確認された。
【0040】
なお、並列腕共振子および直列腕共振子のレイリーモードによる不要応答が微小ではあるが、それぞれ670MHz、810MHz付近に残存しているが、これは電極の膜厚を調整することにより解決できる。通過帯域の右肩部分(破線円内)に比較的大きな損失が確認できる。これについては現在のところ原因は不明であるが、共振子外への斜め放射によるものではないかと予測している。
【実施例3】
【0041】
実施例3では、基板としてLiTaO3を用い、その上にCu電極を形成した場合について検討した。まず、ラブ波モードが得られ、レーリーモードスプリアスの小さいカット角について検討し、その結果を図14に示す。同図(a)は基板のカット角と音速との関係を示す特性図、同図(b)は基板のカット角と結合係数との関係を示す特性図、同図(c)は基板のカット角と減衰定数との関係を示す特性図、同図(d)は基板のカット角と温度との関係を示す特性図である。
【0042】
これらの図を総合すると、LiTaO3基板のカット角が40°と130°付近において、レーリーモードのスプリアスが抑圧されている。さらに詳しい解析によると、LiTaO3基板においてCu電極を用いた場合は、Al電極を用いる場合よりも薄い膜厚で結合係数k2のピークが有る。またCu電極を用いた場合は、基板のカット角が0°を超え80°および120°〜140°のLiTaO3基板でラブ波モードが得られることが分かった。
【実施例4】
【0043】
実施例4では、42°LiTaO3基板上にCu電極ならびにAl電極を形成して1ポート型弾性表面波共振器を作製し、各共振器における膜厚比と結合係数k2との関係を調べ、その結果を図15に示す。図中の黒印はCu電極を用いた場合、白印はAl電極を用いた場合を示している。この図から明らかなように、Cu電極を用いることによりAl電極の場合よりも薄い膜厚で、高い結合係数が得られることが分かる。
【0044】
本発明においてCu電極とは、Cu単独、あるいはSiやPdなど他の元素を少量含んだCuを主成分とするものを含む。
【0045】
本実施形態に係る弾性表面波装置は、その弾性表面波装置と、それに接続される入出力ポートを備えた携帯電話機などの移動通信装置の送信あるいは受信の通信用フィルタなどに適用することができる。
【符号の説明】
【0046】
1:第1の縦結合2重モード弾性表面波フィルタ、2:第2の縦結合2重モード弾性表面波フィルタ、3:第1の弾性表面波共振器、4:第2の弾性表面波共振器、5,6,7:すだれ状電極、8,9:反射器、10:電極指、11:バスバー部、12,13,14:すだれ状電極、15,16:反射器、17:すだれ状電極、18,19:反射器、20:すだれ状電極、21,22:反射器、23,24:平衡信号端子、25:インダクタンス素子、26:圧電基板、27:電極、100:弾性表面波装置,p:電極指のピッチ、h:電極の膜厚、res1,res2,res3:共振子。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電基板上にすだれ状電極が形成された弾性表面波装置において、前記すだれ状電極を形成する電極材料の主成分が銅であり、かつ前記圧電基板が略15°回転Y軸カット−X方向伝搬LiNbO3基板であり、かつ弾性表面波の伝搬モードがラブ波モードであることを特徴とする弾性表面波装置。
【請求項2】
圧電基板とその上に形成されたすだれ状電極とを有する弾性表面波装置と、入出力ポートを備えた通信用フィルタにおいて、前記弾性表面波装置が請求項1に記載の弾性表面波装置であることを特徴とする通信用フィルタ。
【請求項3】
圧電基板とその上に形成されたすだれ状電極とを有する弾性表面波装置と、入出力ポートを備えた移動通信装置において、前記弾性表面波装置が請求項1に記載の弾性表面波装置であることを特徴とする移動通信装置。
【請求項1】
圧電基板上にすだれ状電極が形成された弾性表面波装置において、前記すだれ状電極を形成する電極材料の主成分が銅であり、かつ前記圧電基板が略15°回転Y軸カット−X方向伝搬LiNbO3基板であり、かつ弾性表面波の伝搬モードがラブ波モードであることを特徴とする弾性表面波装置。
【請求項2】
圧電基板とその上に形成されたすだれ状電極とを有する弾性表面波装置と、入出力ポートを備えた通信用フィルタにおいて、前記弾性表面波装置が請求項1に記載の弾性表面波装置であることを特徴とする通信用フィルタ。
【請求項3】
圧電基板とその上に形成されたすだれ状電極とを有する弾性表面波装置と、入出力ポートを備えた移動通信装置において、前記弾性表面波装置が請求項1に記載の弾性表面波装置であることを特徴とする移動通信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−284554(P2009−284554A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203756(P2009−203756)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【分割の表示】特願2008−330777(P2008−330777)の分割
【原出願日】平成16年4月26日(2004.4.26)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り (1)平成15年10月31日に(独)日本学術振興会の弾性波素子技術第150委員会 第84回研究会資料にて発表 (2)平成15年11月12〜14日に主催:超音波シンポジウム運営委員会 共催:応用物理学会の第24回超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウムにて発表
【出願人】(000153535)株式会社日立メディアエレクトロニクス (452)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【分割の表示】特願2008−330777(P2008−330777)の分割
【原出願日】平成16年4月26日(2004.4.26)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り (1)平成15年10月31日に(独)日本学術振興会の弾性波素子技術第150委員会 第84回研究会資料にて発表 (2)平成15年11月12〜14日に主催:超音波シンポジウム運営委員会 共催:応用物理学会の第24回超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウムにて発表
【出願人】(000153535)株式会社日立メディアエレクトロニクス (452)
【Fターム(参考)】
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