説明

弾球遊技機

【課題】 遊技者を玉抜きに注目させることにより、玉抜きの際に興趣の向上を図ることができる弾球遊技機を提供する。
【解決手段】 パチンコ遊技機10は、玉抜き穴28から遊技球が排出されたことを検知する玉抜きセンサ41を備え、この玉抜きセンサ41により遊技球が排出されたことが検知されたときに所定の報知を行うスピーカ46L,Rを備えた。また、パチンコ遊技機10は、サブCPU206を備え、このサブCPU206は、音声データROM234に記憶されている複数の音声データ(例えば、玉抜き音A、玉抜き音Bおよび玉抜き音Cの3つの音声データ)から1つの音声データを遊技状態に応じて選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾球遊技機に関するものであり、特に、遊技球を貯留する下皿を備えた弾球遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、弾球遊技機は、上皿からあふれた遊技球を貯留するための下皿を備えており、この下皿には、遊技球を下皿から抜き出すための玉抜き穴が形成されているとともに、この玉抜き穴を遊技者の操作により開閉する玉抜き部材が備えられている。そして、玉抜き部材が操作されることによって、遊技球は玉抜き穴から抜き取られ、例えば、いわゆるドル箱に納まる。(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2001−300082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の弾球遊技機は、下皿から遊技球を抜き取る玉抜きの際に何ら人目を引くような現象が起きることはなかったため、玉抜きという行為が注目されることはなかった。つまり、興趣の向上を図るために、これまで弾球遊技機には様々な工夫が施されてきたが、玉抜きが行われる下皿等には工夫が施されたことはなく、玉抜きの際に興趣の向上を図ることが可能な弾球遊技機はこれまで皆無であった。
【0004】
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものである。その目的は、遊技者を玉抜きに注目させることにより、玉抜きの際に興趣の向上を図ることができる弾球遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
【0006】
(1) 遊技球を貯留する貯留皿を備えた弾球遊技機であって、前記貯留皿は、底壁面に玉抜き穴が形成された皿部材と、前記玉抜き穴を開閉する玉抜き部材と、前記玉抜き部材を操作する操作部材と、前記玉抜き穴から弾球遊技機外へ遊技球が排出されたことを検知する抜取検知手段と、を備え、前記抜取検知手段により遊技球が抜き取られたことが検知されたときに所定の報知を行う報知手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
【0007】
(1)の発明によれば、玉抜き穴から遊技球が抜き取られた場合、抜取検知手段がこれを検知することにより、報知手段は所定の報知を行う。したがって、玉抜きに注目させることができ、従来の弾球遊技機よりも興趣の向上が図れる弾球遊技機を提供することができる。
【0008】
(2) (1)に記載の弾球遊技機において、前記報知手段による所定の報知を行うための複数の報知態様パターンを記憶する報知態様記憶手段と、前記複数の報知態様パターンから一の報知態様パターンを遊技状態に応じて選択する報知態様選択手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
【0009】
(2)の発明によれば、複数の報知態様パターンから一の報知態様パターンが遊技状態に応じて選択される。したがって、遊技状態に応じて報知態様パターンを異ならせることができるので、玉抜きにおける報知効果を向上させることができ、さらに興趣の向上を図ることができる。
【0010】
(3) (1)または(2)に記載の弾球遊技機において、前記報知手段は、音声を出力することによって前記所定の報知を行う音声出力手段であることを特徴とする弾球遊技機。
【0011】
(3)の発明によれば、所定の報知は音声によって行われ、視線を移動する必要がない。したがって、盤面に遊技を集中することができ、報知することによる遊技性の減退を防止することができる。
【0012】
(4) (2)に記載の弾球遊技機において、識別情報の可変表示を行う可変表示手段と、前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となったことを条件に特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技制御手段と、前記識別情報の可変表示の結果を特定の表示態様とするか否かを事前に決定する事前決定手段と、前記事前決定手段の決定に基づいて前記識別情報の可変表示を制御する可変表示制御手段と、を備え、前記報知態様選択手段は、前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様になると前記事前決定手段により決定された場合、該識別情報の可変表示が行われているときに前記複数の報知態様パターンから一の特定の報知態様パターンを選択する機能を有することを特徴とする弾球遊技機。
【0013】
(4)の発明によれば、玉抜き穴から遊技球が抜き取られ、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様になると決定された場合、この識別情報の可変表示が行われているときに複数の報知態様パターンから一の特定の報知態様パターンが選択される。したがって、識別情報の可変表示中に玉抜きをすることにより、通常の報知態様とは異なる特定の報知態様によって報知される場合があるので、特定遊技状態への期待感を向上させることが可能となり、さらに興趣の向上を図ることができる。
【0014】
(5) (2)に記載の弾球遊技機において、可変表示開始条件の成立により、識別情報の可変表示を行う可変表示手段と、前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となったことを条件に特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技制御手段と、前記可変表示開始条件が成立していないため、識別情報の可変表示を開始することができないときに、所定数を上限として特定の表示態様とするか否かを決定するための始動記憶情報を記憶する始動記憶手段と、前記可変表示開始条件が成立したときに、前記始動記憶手段に記憶された始動記憶情報に基づいて実行される識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となるか否かを決定する事前決定手段と、前記事前決定手段の決定に基づいて前記識別情報の可変表示を制御する可変表示制御手段と、前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様になり且つ前記遊技制御手段により特定遊技状態に移行されているときに、前記始動記憶手段に記憶された始動記憶情報に基づいて実行される識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様になるか否かを判定する始動記憶判定手段と、を備え、前記報知態様選択手段は、前記始動記憶手段に記憶された始動記憶情報に基づいて実行される識別情報の可変表示の結果が前記始動記憶判定手段により特定の表示態様になると判定された場合に、前記複数の報知態様パターンから一の特定の報知態様パターンを選択する機能を有することを特徴とする弾球遊技機。
【0015】
(5)の発明によれば、特定遊技状態において、玉抜き穴から遊技球が抜き取られ、始動記憶情報に基づいて実行される識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様になると判定された場合、複数の報知態様パターンから一の特定の報知態様パターンが選択される。したがって、特定遊技状態中に玉抜きをすることにより、通常の報知態様とは異なるいわゆる連チャンの可能性を秘めた特定の報知態様で報知される場合があるので、次の特定遊技状態への期待感を向上させることが可能となり、さらに興趣の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、玉抜き穴から遊技球が抜き取られた場合、抜取検知手段がこれを検知することにより、報知手段は所定の報知を行う。したがって、玉抜きに注目させることができ、従来の弾球遊技機よりも興趣の向上が図れる弾球遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
【0018】
[遊技機の構成]
本実施形態における遊技機の概観について図1及び図2を用いて説明する。尚、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される。)に適用した場合を示す。
【0019】
パチンコ遊技機10は、図1及び図2に示すように、ガラスドア11、木枠12、ベースドア13、遊技盤14、皿ユニット21、画像を表示する可変表示手段としての液晶表示装置32、遊技球を発射する発射装置130、基板ユニット400、遊技価値を付与する球払出ユニット500などから構成されている。
【0020】
なお、図1に示すように、パチンコ遊技機10の左側には、カードユニット150が取り付けられる。カードユニット150とパチンコ遊技機10は電気的に接続され、カードユニット150とパチンコ遊技機10との間で、遊技球の貸出に必要な所定の制御信号が送受信される。
【0021】
上述したガラスドア11は、図2に示すように、ベースドア13に対して開閉自在に軸着されている。また、このガラスドア11の中央には、図1に示すように、開口11aが形成されている。また、この開口11aには、透過性を有する保護ガラス19が配設されている。この保護ガラス19は、ガラスドア11が閉鎖された状態で、後述する遊技盤14の前面に対面するように配設されている。特に、この保護ガラス19は、少なくとも遊技領域15の全域と対面するように配設されておればよいが、遊技領域15に該当しない遊技盤14の前面領域16(以降、遊技領域外16と称する)に対面するように配設されてもよい。
【0022】
また、ガラスドア11は、その開口11aの下方に、貸出操作パネル80が備えられている。この貸出操作パネル80の制御はカードユニット150により行われる。貸出操作パネル80は、残度数表示LED82、貸出可表示LED84、球貸操作スイッチ86、返却スイッチ88を含んで構成される。貸出操作パネル80とそれに含まれる残度数表示LED82、貸出可表示LED84、球貸操作スイッチ86、返却スイッチ88の制御は、全てカードユニット150により、所定の通信信号の送受信によって行われる。
【0023】
残度数表示LED82は、3桁の7セグメントLEDからなる。この残度数表示LED82には、カードユニット150に挿入されたプリペイドカードに対応する金額の残高が、100円を単位として3桁の数字で表示される。つまり、100円を1度数とした度数表示が行われる。残度数表示LED82に“5”と表示されるときには、500円分の遊技球が貸出可能である。尚、残度数表示LED82は、LEDに限らず、数値を表示可能な表示装置であれば、何れの表示装置でもよい。
【0024】
貸出可表示LED84には、遊技球の貸出が可能か否かの情報が表示される。即ち、貸出可表示LED84が点灯状態であれば、遊技者は球貸操作スイッチ86を押下して遊技球の貸出を受けることができる。
【0025】
球貸操作スイッチ86が遊技者に押下されることによって、遊技球の貸出が行われる。球貸操作スイッチ86が押下されると、後述する、カードユニット150からパチンコ遊技機10Aの払出・発射制御回路126(図4参照)に出力される信号に応じて、パチンコ遊技機10Aの払出・発射制御回路126が遊技球の貸出処理を実行する。
【0026】
返却スイッチ88が遊技者に押下されることによって、プリペイドカードの返却処理が行われる。
【0027】
上述した皿ユニット21は、図2に示すように、ガラスドア11の下方に位置するように、ベースドア13に配設されている。皿ユニット21は、図1に示すように、その上方に上皿20が設けられている。また、上皿20の下方には貯留皿としての下皿22が設けられている。上皿20には、後述する遊技領域15に発射させるための遊技球が貯留される。また、上皿20及び下皿22には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口20a、22aが形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、後述する球払出ユニット500に貯留されている遊技球が排出されることとなる。
【0028】
ここで、下皿22について、図1、図3および図4を用いて詳細に説明する。図3は、下皿22の上面図であり、図4は、下皿22から皿部材23を取り外したベース部材35と玉抜きレバー29の概要図である。
【0029】
図1、図3および図4に示すように、遊技球を貯留する下皿22は、大きく分けて、皿部材23と、玉抜きレバー29と、ベース部材35から構成される。皿部材23とベース部材35が玉抜きレバー29を挟持するように嵌合して、下皿22を形成している。なお、玉抜き部材は玉抜きレバー29の一例に相当する。
【0030】
皿部材23は、遊技球が貯留される部分であり、底壁面24と、この底壁面24から後面を除く部位で立上る立上り壁25とから構成されている。この立上り壁25には、その略中央に楕円形状の操作部材開口27が開設されている。また、底壁面24には玉抜き穴28が形成されている。
【0031】
玉抜き穴28を開閉する球抜き部材としての玉抜きレバー29は、玉抜きレバー本体31と、この玉抜きレバー本体31を操作する操作部材33と、玉抜きレバー本体31と操作部材33と連結している誘導部材37から構成されている。この玉抜きレバー29は、下皿22内部から操作部材開口27を抜けるように設けられている。また、玉抜きレバー本体31は、スプリング(図示せず)によって玉抜き穴28を遮蔽するように付勢されているため、玉抜き穴28は通常遮蔽されているが、スプリングの付勢力に抗するように操作部材33が矢印AからBのように操作されることよって、玉抜きレバー本体31による玉抜き穴28の遮蔽は解除される。
【0032】
ベース部材35は、皿部材23の下方に設けられている。ベース部材35は、底壁面36を設けている。皿部材23と同様に、底壁面36には玉抜き穴38が形成されている。また、底壁面36には、玉抜き穴28,38からパチンコ遊技機10外へ遊技球が排出されたことを検知する抜取検知手段としての玉抜きセンサ41が設けられている。この玉抜きセンサ41は、光線を発光する発光部42と、発光部42からの光線を受光する受光部43とから構成されている。
【0033】
次に、遊技球が下皿22から排出されてときの工程について説明する。まず、スプリングの付勢力に抗するように、遊技者により操作部材33がAからBの方向(図3参照)に移動されると、玉抜きレバー本体31もAからBの方向に移動されることによって、玉抜きレバー本体31で閉じられていた玉抜き穴28は、遮蔽が解除され、開口することになる。したがって、下皿22の底壁面24に貯留されている遊技球は、玉抜き穴28,38からパチンコ遊技機10外に排出される。このとき、玉抜きセンサ41の発光部42から受光部43に向かっていた光線が、排出される遊技球により遮断されると、受光部43に光線が到達されないため、玉抜きセンサ41は玉抜き穴28,38からパチンコ遊技機10外に遊技球が排出されたことを検知することができる。
【0034】
一方、外力が操作部材33に作用しなくなると、スプリング(図示せず)の付勢力によって、玉抜きレバー29は元にあった位置まで戻り、玉抜き穴28は再び閉じられることになる。
【0035】
次に、図1および図2に戻ってパチンコ遊技機10の構造について説明を続ける。上述した発射装置130は、図2に示すように、皿ユニット21の側方に位置するように、ベースドア13に配設されている。この発射装置130には、図1に示すように、遊技者によって操作可能な発射ハンドル26が配設されている。発射ハンドル26は、回動自在に設けられており、遊技者によって発射ハンドル26が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。また、発射ハンドル26の裏側には、発射モータ(図示せず)、球送りソレノイド(図示せず)などが設けられている。
【0036】
また、この発射ハンドル26の周縁には、タッチセンサ(図示せず)、発射停止スイッチ(図示せず)などが設けられている。このタッチセンサが触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射される。また、発射ハンドル26が回動操作されている場合であっても、この発射停止スイッチが操作されたときには、発射装置130によって遊技球が発射されない。
【0037】
上述した遊技盤14は、図2に示すように、ガラスドア11における保護ガラス19の後方に位置するように、ベースドア13の前方に配設されている。この遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂によって形成されている。遊技盤14は、その前面に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、図1に示すように、ガイドレール30などに囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。
【0038】
また、遊技盤14における遊技領域15には複数の障害釘(図示せず)が設けられている。このように、発射装置130によって発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって落下することとなる。
【0039】
この遊技盤14の前面中央には、始動口44、シャッタ40などが設けられている。この始動口44に遊技球が入球したことを条件として、図7で後述するように、液晶表示装置32において識別情報の可変表示が実行されることになる。また、詳しくは後述するが、この識別情報の可変表示の結果に応じて、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態(特定遊技状態、所謂、「大当り」)となる。この大当り遊技状態となった場合には、シャッタ40が開放状態に制御され、大入賞口39に遊技球が受け入れ可能な開放状態となる場合がある。また、このような遊技盤14においては、各種の役物が取り付け可能となっている。
【0040】
上述したように、ガラスドア11、遊技盤14、皿ユニット21、発射装置130が配設されたベースドア13は、図2に示すように、木枠12に軸着されている。ベースドア13の中央には開口13aが形成されている。このため、ベースドア13の後方に配設される液晶表示装置32の表示領域32aが、透過性を有する遊技盤14、保護ガラス19を介して、前方から視認可能となる。
【0041】
また、このベースドア13の上方には、音声を発生(出力)することにより所定の報知を行うスピーカ46L、46Rが配設される。スピーカ46L、46Rは、前述した玉抜きセンサ41によって遊技球が玉抜き穴28,38から排出されたことが検知されたときには、玉抜き音の音声を発生することによって所定の報知を行う。後述するように、この所定の報知は、遊技状態に応じて、複数のパターンから一のパターンが選択される。なお、スピーカ46L、46Rは、報知手段および音声出力手段の一例に相当する。
【0042】
前述した液晶表示装置32は、ベースドア13に配設されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像を表示するための表示領域32aを有している。この液晶表示装置32は、開口13aを介して、遊技盤14の後方(背面側)に配設される。また、液晶表示装置32は、表示領域32aが開口13aを介して遊技盤14の全部又は一部と背面側から重なるように配設されている。この液晶表示装置32における表示領域32aには、特別図柄ゲームにおける識別情報、特別図柄ゲームにおける識別情報に伴う装飾図柄、遊技に係る背景画像、演出画像等、各種の遊技に関する画像が所定の表示態様で表示されることになる。尚、液晶表示装置32に、役物、入賞口、球流通路、リールの配置等のための穴を設けてもよい。
【0043】
また、この液晶表示装置32における表示領域32aに表示される画像の一例として、特別図柄ゲームにおける識別情報を挙げる。例えば、液晶表示装置32における表示領域32aには、特別図柄ゲームにおける識別情報が可変表示される。この識別情報は、特別図柄ゲームにおいて主に特別図柄から構成されるものである。この識別情報は、数字や記号等からなる図柄であり、本実施形態においては、“0”から“9”までの数字を用いる。
【0044】
なお、「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。また、「可変表示」は、特別図柄ゲームの結果として識別情報が表示される「導出表示」を行うことができる。また、変動表示が開始されてから導出表示されるまでを1回の可変表示と称する。
【0045】
この液晶表示装置32には、複数の図柄列(本実施形態においては3列)に対応する識別情報が可変表示される。これら複数の図柄列において識別情報の導出表示が行われ、導出表示された複数の識別情報の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“0”から“9”のいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行することとなる。なお、本実施形態において、図柄列は3列であるが、図柄列は1列でもよい。
【0046】
尚、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。
【0047】
上述した木枠12は、木製の枠体であり、図2に示すように、その前方にベースドア13が軸着される。尚、本実施形態においては、木製の木枠12を用いた構成としたが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、金属製、樹脂製の枠体を用いた構成としてもよい。また、この木枠12の中央には、開口12aが形成されている。この開口12aには、上述したベースドア13、液晶表示装置32、基板ユニット400、球払出ユニット500などが配置される。
【0048】
上述した基板ユニット400は、ベースドア13の後方に軸着されている。基板ユニット400には、パチンコ遊技機10を制御するための回路が形成された各種の基板(図示せず)などが内蔵されており、それらの基板が基板ケース(図示せず)によって覆われている。
【0049】
上述した球払出ユニット500は、ベースドア13の後方に軸着されている。球払出ユニット500には、遊技球を貯留するための球貯留タンク(図示せず)と、球通路ケース(図示せず)とから構成され、球貯留タンクに貯留されている遊技球を、上述した払出口20a、22aへと導くこととなる。
【0050】
上述した遊技盤14の遊技領域15には、各種の役物が設けられている。各種の役物の一例として図5を用いて以下に説明するが、これに限定されるものではない。
【0051】
例えば、遊技盤14の遊技領域15内の上方には、球通過検出器54a及び54bが設けられている。この球通過検出器54a及び54bは、その近傍を遊技球が通過したことを検出したときには、表示領域32aに普通図柄(図示せず)の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。この普通図柄は、数字や記号等からなる情報であり、例えば“○”、“×”等の記号である。この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、後述する始動口44の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物)48が閉鎖状態から開放状態となり、始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材48を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材48を閉鎖状態として、始動口44に遊技球が入りにくくなるようにする。
【0052】
また、遊技盤14の遊技領域15内の下方には、遊技球の一般入賞口56aから56dが設けられている。また、遊技盤14の遊技領域15の下方には、大入賞口39に対して開閉自在なシャッタ40が設けられている。上述したように、導出表示された識別情報の組合せが特定の組合せである場合には、遊技状態が大当り遊技状態に移行され、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態(第1の状態)となるように駆動される。また、この大入賞口には、V・カウントセンサ102(図6参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図6参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態(第2の状態)となったシャッタ40は、開放状態において大入賞口に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、大入賞口が開放状態のときに受け入れられた遊技球が、大入賞口内に設けられた特定領域を通過したことを条件に、閉鎖状態となった後に再度開放状態にする。
【0053】
また、シャッタ40の上方には、始動入賞球センサ116(図6参照)を有する始動口44が設けられている。この始動口44に遊技球が入賞した場合に、後述する特別図柄ゲームが開始され、複数列の識別情報を変動表示する変動表示状態に移行する。ここで、複数列の識別情報の可変表示を実行するときの条件(所定の識別情報の可変表示実行条件)は、本実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞することである。また、所定の識別情報の可変表示実行条件が成立する毎に識別情報の可変表示を行うことになる。尚、本実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したことを識別情報の可変表示実行条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
【0054】
また、特別図柄ゲームにおける識別情報の可変表示中に遊技球が始動口44へ入賞した場合には、可変表示中の識別情報が導出表示されるまで、当該始動口44への遊技球の入賞に基づく識別情報の可変表示の実行(開始)が保留される、つまり、所定の識別情報の可変表示開始条件が成立していない場合には、所定の識別情報の可変表示開始条件が成立するまで、識別情報の可変表示の実行(開始)が保留されることになる。識別情報の可変表示の実行が保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示の実行が開始される。また、識別情報が導出表示された場合に実行される識別情報の可変表示の実行は一回分である。例えば、識別情報の可変表示の実行が三回分保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示のうち一回分が実行され、残りの二回分は保留される。
【0055】
保留されている識別情報の可変表示の実行回数(所謂、「保留個数」、「特別図柄に関する保留個数」)は、特別図柄保留個数表示34a〜34d(図7参照)の数によって表示される。保留される識別情報の可変表示の実行回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として識別情報の可変表示が保留される。例えば、識別情報の可変表示の実行が3回分保留されている状態において、遊技球が始動口44へ入賞した場合には、4回目の実行が保留されるが、識別情報の可変表示の実行が4回分保留されている状態において、遊技球が始動口44へ入賞した場合には、5回目の実行が保留されず、識別情報の可変表示の実行が4回分保留されている状態を維持することとなる。尚、本実施形態においては、4回を上限として識別情報の可変表示を保留するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、一回又は複数回を上限として、識別情報の可変表示を保留するように構成してもよく、更には、上限を設定することなく保留するように構成してもよい。
【0056】
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図6に示す。
【0057】
主制御回路60は、図6に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
【0058】
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、後述する各種の手段として機能することとなる。
【0059】
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラム、テーブルについては後述する。
【0060】
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
【0061】
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
【0062】
メインRAM70には、制御状態フラグ、大当り予告フラグ、連チャンフラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄ゲームにおける保留個数を示すデータ等が存在する出力に関する変数、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
【0063】
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。大当り予告フラグは、現在可変表示中の識別情報の可変表示の結果が、特定の表示態様になることを示すフラグである。連チャンフラグは、大当り遊技状態において、記憶されている始動記憶情報の中に、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様になる始動記憶情報があることを示すフラグである。
【0064】
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、導出表示される識別情報を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当りではない場合に導出表示する識別情報を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、識別情報の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。尚、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
【0065】
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。尚、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
【0066】
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態における大入賞口39の開放回数(所謂、「ラウンド数」)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口39に入賞し、V・カウントセンサ102又はカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。更には、保留個数を示すデータは、始動口44へ遊技球が入賞したが、識別情報の可変表示が実行できないときに、当該可変表示を保留するが、その保留されている識別情報の可変表示回数を示すものである。
【0067】
また、メインRAM70には、特別図柄記憶領域が位置付けられ、記憶されている。
【0068】
特別図柄記憶領域は、特別図柄ゲームにおける1回の可変表示に対応する大当り判定用乱数値等のデータが記憶されており、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)がある。特別図柄記憶領域(0)には、今現在実行されている可変表示に対応するデータが記憶されている。また、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)には、現在実行されている可変表示が終了した後に実行される可変表示に対応するデータが記憶されている。つまり、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)の全てデータがクリアデータである場合には、現在の可変表示が実行されず、可変表示を実行するための保留も行われていないこととなる。また、現在の可変表示が終了した場合には、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)の各々のデータを、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(3)にシフトし、特別図柄記憶領域(4)にクリアデータを記憶する。これによって、特別図柄記憶領域の更新が行われる。
【0069】
尚、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
【0070】
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。尚、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。尚、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
【0071】
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図6に示すように、V・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、115、始動入賞球センサ116、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124などが接続されている。
【0072】
V・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0073】
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0074】
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dに設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0075】
通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bに設けられている。この通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0076】
始動入賞球センサ116は、始動口44に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口44を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0077】
大入賞口ソレノイド120は、図1に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
【0078】
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソーに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
【0079】
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
【0080】
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。具体的には、払出・発射制御回路126には、その払出・発射制御回路126を制御するためのCPU(図示せず)と、CPUに処理を実行させるためのプログラムが記憶されているROM(図示せず)と、CPUの作業領域であるRAM(図示せず)とが少なくとも備えられている。また、カードユニット150には、貸出操作パネル80が接続されている。貸出操作パネル80は、各種のLEDである残度数表示LED82および貸出可表示LED84(図示せず)、各種の操作スイッチである球貸操作スイッチ86および返却スイッチ88(図示せず)が含まれている。貸出操作パネル80は、カードユニット150と電気的に接続されており、カードユニット150との通信に応じて、遊技球の貸出要求などを行うことができる。
【0081】
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
【0082】
更には、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46L,46R(図1においては46a及び46b)から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ(図示せず)などを含むランプ132の制御等を行う。
【0083】
尚、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
【0084】
演出制御手段としての副制御回路200は、可変表示制御手段および報知態様選択手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプなどを含むランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。また、副制御回路200には、メニュー操作部84が接続されており、その操作に応じて操作信号が副制御回路200に供給される。
【0085】
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
【0086】
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
【0087】
また、プログラムROM208には、演出パターンが複数種類記憶されている。この演出パターンは、演出表示の進行に関するものである。演出表示は、識別情報の可変表示に応じて実行されるものである。
【0088】
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
【0089】
また、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200と、を別々に構成したが、これに限らず、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、前述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
【0090】
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等各種の変数等が位置付けられている。
【0091】
尚、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
【0092】
また、サブCPU206には、玉抜きセンサ41が接続されている。玉抜きセンサ41は、遊技球が玉抜き穴28,38からパチンコ遊技機10外に排出されたことを検知する。玉抜きセンサ41が以上のことを検知した場合には、サブCPU206に検知信号を送信する。そして、この検知信号を受信したサブCPU206は、特定の玉抜き音をスピーカ46L,46Rに出力させるために後述する音声制御回路230を制御する。つまり、サブCPU206は、音声出力制御手段の一例に相当する。
【0093】
表示制御回路250は、可変表示制御手段としての画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
【0094】
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データが記憶されている画像データROM216、画像データを画像信号に変換するD/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
【0095】
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路等の回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。
【0096】
画像データROM216には、識別情報を示す識別情報画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の各種の画像データが別個に記憶されている。
【0097】
特に、画像データROM216には、識別情報を示す識別情報画像データ、背景画像データ、演出用画像データ、普通図柄を示す普通図柄画像データ等の各種の画像データが別個に記憶されている。
【0098】
VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、識別情報を示す識別情報画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。VDP212は、生成した画像データをD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像を表示させる。
【0099】
また、報知態様選択手段としての音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
【0100】
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。
【0101】
報知態様選択手段としての音源IC232は、サブCPU206から供給される音声発生信号(例えば、玉抜き音データ)に応じて、音声データROM234に記憶されている複数の音声データ(例えば、玉抜き音A、玉抜き音Bおよび玉抜き音Cの3つの音声データ)から1つの音声データを選択する。音声データは遊技状態等の所定の条件に応じて選択される。また、音源IC232は、選択された音声データを音声データROM234から読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMP236に供給する。AMP236は、音声信号を増幅させ、スピーカ46L,46Rから選択された音声データに基づく玉抜き演出音の音声を発生させる。なお、本実施形態における音声データROM234は、報知手段による所定の報知を行うための複数の報知態様パターンを記憶する報知態様記憶手段の一例に相当する。
【0102】
演出実行手段としてのランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路242、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROM244から構成されている。
【0103】
[表示画面の説明]
また、上述した構成によって実行される特別図柄ゲームに関する表示画面と玉抜きを行った際に発生する玉抜き演出音のタイミングについて図7および図8を用いて説明する。なお、図7および図8においては、液晶表示装置32に表示される保留個数を示す特別図柄保留個数表示34a〜34dの点灯の代わりに、黒丸によって保留個数、つまり始動記憶情報が記録されている個数を表す。つまり、この保留個数を示す黒丸が1つもなく全て白抜きの場合には識別情報の可変表示の実行が保留されていないことを示し、保留個数を示す黒丸が1つある場合は識別情報の可変表示の実行が1回保留され、1つの始動記憶情が記憶されていることを示し、保留個数を示す黒丸が2つある場合は識別情報の可変表示の実行が2回保留され、2つの始動記憶情が記憶されていることを示し、保留個数を示す黒丸が3つある場合は識別情報の可変表示の実行が3回保留され、3つの始動記憶情が記憶されていることを示し、保留個数を示す黒丸が4つある場合は識別情報の可変表示の実行が4回保留され、4つの始動記憶情が記憶されていることを示している。また、識別情報の可変表示の実行は、最大4回保留可能となっている。
【0104】
[特別図柄ゲーム及び玉抜き演出音発生タイミングの説明]
ここで、図7(a)には2つの黒丸が示されているので、図7の特別図柄ゲームでは、識別情報の可変表示の実行が2回保留され、2つの始動記憶情報が記憶されていることがわかる。
【0105】
ここで、図7(a)に示す識別情報は導出表示しているため、所定の識別情報の可変表示開始条件が成立しているで、図7(b)に示すように、2つの始動記憶情報のうち先に記憶された始動記憶情報に基づく識別情報の可変表示が開始される。このとき、図7(a)の2つの黒丸のうち1つの黒丸が白抜きになる。そして、識別情報の可変表示が開始されてから識別情報の可変表示が導出表示される前に、下皿22(図1参照)に貯留された遊技球の玉抜きのために、玉抜きレバー29が操作された場合は、玉抜き穴28,38から排出される遊技球が玉抜きセンサ41により検知されたときに、玉抜き音Aの「(ジャラジャラ)いいかも!!」がスピーカ46L,46Rから発生される。この玉抜き音Aは、図7(d)に示されるような識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様になるときに発生する玉抜き演出音である。一方、ここでは図示しないが、現在可変表示中の識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様にならない場合に玉抜きが行われたときには、玉抜き音Cの「(ジャラジャラ)まだまだ」がスピーカ46L,46Rから発生される。
【0106】
そして、図7(d)に示すように、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となり、遊技状態が大当り遊技状態に移行された場合は、前述したように、シャッタ40(図1参照)が開放状態に制御され、大入賞口39に遊技球が受け入れ可能な開放状態となるため、多量の賞球を遊技者は獲得することができる。そして、図8(e)に示すように、大当り遊技状態中に玉抜きが行われた場合は、玉抜き穴28,38から排出される遊技球が玉抜きセンサ41により検知されたときに、玉抜き音Bの「(ジャラジャラ)すごいかも!!」がスピーカ46L,46Rから発生される。この玉抜き音Bは、大当り遊技状態において、記憶されている始動記憶情報の中に、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる始動記憶情報が含まれていない場合に発生する玉抜き演出音である。つまり、図8(e)の黒丸で示される3つの始動記憶情報のうち、少なくとも1つの始動記憶情報により識別情報の可変表示が実行された場合、その識別情報の可変表示の結果は特定の表示態様となり、大当り遊技状態に移行することになる。一方、ここでは図示しないが、大当り遊技状態中に、記憶されている始動記憶情報の中に、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる始動記憶情報が含まれている場合に、玉抜きが行われたときは玉抜き音Cの「(ジャラジャラ)まだまだ」がスピーカ46L,46Rから発生される。
【0107】
このように、玉抜き穴28,38から遊技球が抜き取られた場合、遊技球が抜き取られたことを玉抜きセンサ41が検知し、スピーカ46L,46は所定の報知を行う。したがって、玉抜きという行為に注目させることができ、従来の弾球遊技機よりも興趣の向上が図れる弾球遊技機を提供することができる。
【0108】
また、玉抜きが行われることを音声によって報知されるため、表示による報知とは異なり、視線を移動する必要がない。したがって、盤面に遊技を集中することができ、報知することによる遊技性の減退を防止することができる。
【0109】
また、3つの玉抜き音から一の玉抜き音が遊技状態に応じて選択される。したがって、遊技状態に応じて報知態様パターンを異ならせることができるので、玉抜きにおける報知効果を向上させることができ、さらに興趣の向上を図ることができる。
【0110】
さらに、識別情報の可変表示中に玉抜きをすることにより、通常の報知態様である玉抜き音Cとは異なる玉抜き音Aが発生する場合があるので、大当り遊技状態への期待感を向上させることが可能となり、さらに興趣の向上を図ることができる。
【0111】
さらに、特定遊技状態において、玉抜き穴から遊技球が抜き取られ、始動記憶情報に基づいて実行される識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様になると判定された場合、複数の報知態様パターンから一の特定の報知態様パターンが選択される。したがって、大当り遊技状態中に玉抜きをすることにより、通常の報知態様である玉抜き音Cとは異なりいわゆる連チャンの可能性の秘めた玉抜き音Bで報知される場合があるので、次の大当たり遊技状態への期待感を向上させることが可能となり、さらに興趣の向上を図ることができる。
【0112】
[遊技機の動作]
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図9から図11、図13から図19に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄制御処理(図11)の状態遷移について図12を用いて説明する。
【0113】
[メイン処理]
最初に、図9に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図9を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される識別情報に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
【0114】
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図10を用いて説明する。
【0115】
最初に、図10に示すように、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、詳しくは図15を用いて後述するが、始動口44等の遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
【0116】
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、左列、中列、右列に導出表示される識別情報の種類を示す導出図柄指定コマンド、識別情報の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
【0117】
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。また、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
【0118】
[特別図柄制御処理]
図9のステップS15において実行されるサブルーチンについて図11を用いて説明する。尚、図11において、ステップS72からステップS80の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することとなる。
【0119】
最初に、図11に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
【0120】
尚、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。尚、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
【0121】
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図13を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、導出識別情報、識別情報の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。一方、保留個数がない場合には、デモ画面が表示される。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
【0122】
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
【0123】
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。詳しくは図14を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。したがって、メインCPU66は、液晶表示装置32における識別情報が特定の表示態様となったこと(識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となったこと)を条件に、遊技者に有利な大当り遊技状態に移行させる制御を行うことになる。尚、本実施形態において、ステップS74を実行するメインCPU66は、遊技制御手段の一例に相当する。一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
【0124】
ステップS75においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口39を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
【0125】
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
【0126】
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。尚、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
【0127】
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが“15”以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
【0128】
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
【0129】
ステップS80においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新する。また、メインCPU66は、始動記憶情報が“1”減少する旨の始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70における所定の記憶領域にセットする。これによって、この始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、始動記憶情報が“1”減少した旨が認識可能となる。そして、メインCPU66は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0130】
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図12に示すように、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図11に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図11に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU66は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図11に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技を実行することとなる。尚、特定遊技が実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件(特定遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図11に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することとなる。尚、この特定遊技終了条件には、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(所謂「パンク」)、又は、大当りラウンド最大継続数(本実施形態においては15ラウンド)が終了したことを条件として大当り遊技状態を終了することとなる。
【0131】
[特別図柄記憶チェック処理]
図11のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図13を用いて説明する。
【0132】
最初に、図13に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、保留個数を示すデータが“0”であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、保留個数を示すデータが“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。
【0133】
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0134】
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
【0135】
ステップS105においては、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、大当り判定テーブルに記憶されている大当り判定値を選択する。そして、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、大当り判定値とを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な特定遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
【0136】
ステップS106においては、大当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS105の参照の結果に基づいて、大当りであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当りであると判別した場合には、ステップS107に処理を移し、大当りであるとは判別しなかった場合には、ステップS108に処理を移す。なお、ステップS105、ステップS106の処理をするメインCPU66は、表示結果決定手段の一例に相当する。
【0137】
ステップS107においては、大当り図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り図柄用乱数値を抽出し、その大当り図柄決定用乱数値に基づいて、左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。つまり、メインCPU66は、特定の表示態様を表示することを決定することになる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
【0138】
ステップS108においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄決定用乱数カウンタからはずれ図柄決定用乱数値を抽出し、そのはずれ図柄決定用乱数値に基づいて左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図10の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。このような処理が実行されることによって、つまり、識別情報の可変表示の結果を決定することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
【0139】
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS107及びステップS108により決定された左列、中列、右列の識別情報に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された変動パターンを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
【0140】
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS109の処理により決定された変動パターンに対応する変動時間をテーブルより読み出し、その変動時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた大当り判定用乱数値等が記憶された記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0141】
[特別図柄表示時間管理処理]
図11のステップS74において実行されるサブルーチンについて図14を用いて説明する。
【0142】
最初に、図14に示すように、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であるか否かの判断(ステップS131)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS132)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値であり、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS133に処理を移す。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値であるとは判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
【0143】
ステップS133においては、大当りか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、図13のステップS106の処理によって大当りであると判別されたか否かを判断する。メインCPU66は、大当りと判別した場合には、ステップS134に処理を移し、大当りとは判別しなかった場合には、ステップS135に処理を移す。つまり、メインCPU66は、大当りであると判別される等、特定の条件が成立した場合に、通常の遊技状態から、その通常の遊技状態よりも相対的に遊技者に有利な特定遊技状態に移行させる制御を行うことになる。この特定の条件は、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となったことであるが、これに限らず、別の態様であってもよい。
【0144】
一方、ステップS134においては、制御状態フラグとして大当り開始インターバル管理を示す値(03)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、大当り開始インターバル管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。
【0145】
ステップS135においては、制御状態フラグとして特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム終了を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0146】
ステップS136において、メインCPU66は、後述する図17のステップS273の処理により抽出され、ステップS274の処理によりメインRAM70の所定領域に始動記憶情報として記憶された大当り判定用乱数値、大当り判定テーブルを読み出し、大当り判定用乱数値と大当り判定テーブルに記憶されている大当り判定値を比較する。そして、メインCPU66は、大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致するか否かを判断する(ステップS137)。そして、メインCPU66は、大当り判定用乱数値と大当り判定値とが一致すると判別した場合には、ステップS138に処理を移し、大当り判定用乱数値と大当り図柄用判定値とが一致しないと判別しなかった場合には、ステップS139に処理を移す。尚、本実施形態におけるステップS136およびステップS137を実行するメインCPU66は、始動記憶判定手段の一例に相当する。
【0147】
ステップS138においては、メインCPU66は、大当り開始コマンドを示すデータおよび予告コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このように記憶された大当り開始コマンドおよび予告コマンドを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大当り開始コマンドおよび予告コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、通常遊技状態から特定遊技状態に移行された旨および始動記憶情報の中に識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる始動記憶情報が含まれている旨が認識可能となる。
【0148】
ステップS139においては、メインCPU66は、大当り開始コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このように記憶された大当り開始コマンドを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大当り開始コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、通常遊技状態から特定遊技状態に移行された旨が認識可能となる。
【0149】
ステップS140において、メインCPU66は、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、大当り遊技状態を開始するまでの所定の時間を読み出す。そして、メインCPU66は、読み出した待ち時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0150】
[入力検出処理]
図10のステップS43において実行されるサブルーチンについて図15を用いて説明する。
【0151】
最初に、図15に示すように、メインCPU66は、賞球関連スイッチチェック処理を実行する(ステップS231)。この処理において、メインCPU66は、賞球に関連するスイッチであるV・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、始動入賞球センサ116等の各種のセンサより、所定の検知信号が供給されているかを検出する。そして、これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、信号を供給したセンサに応じて、賞球の数を決定し、メインRAM70に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS232に処理を移す。
【0152】
ステップS232においては、特別図柄関連スイッチ入力処理を実行する。詳しくは図16を用いて後述するが、特別図柄としての識別情報に関連するV・カウントセンサ102、カウントセンサ104、始動入賞球センサ116より所定の信号が供給されているかを検出する。これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、後述するような処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS233に処理を移す。
【0153】
ステップS233においては、普通図柄関連スイッチ入力処理を実行する。この処理において、通過球センサ114は、所定の検知信号をメインCPU66に供給する。これら所定の信号を受け取ったメインCPU66は、普通図柄の始動記憶等の処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0154】
[特別図柄関連スイッチ入力処理]
図15のステップS232において実行されるサブルーチンについて図16を用いて説明する。
【0155】
最初に、図16に示すように、カウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う(ステップS261)。この処理において、メインCPU66は、カウントセンサ104から供給される所定の信号に応じて、カウントスイッチ入力があると判別した場合には、大入賞口入賞カウンタを“1”増加させるように記憶更新するカウントスイッチ検出時処理を実行する(ステップS262)。一方、メインCPU66は、カウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS263に処理を移す。
【0156】
ステップS263においては、V・カウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、V・カウントセンサ102から供給される所定の信号に応じて、V・カウントスイッチ入力があると判別した場合には、特定領域を通過した旨のフラグを成立させるとともに大入賞口入賞カウンタを“1”増加させるように記憶更新するV・カウントスイッチ検出時処理を実行する(ステップS264)。一方、メインCPU66は、V・カウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS265に処理を移す。
【0157】
ステップS265においては、始動口スイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、始動入賞球センサ116から供給される所定の信号を受け取ることにより、始動口スイッチ入力があるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、始動口スイッチ入力があると判別した場合には、ステップS266に処理を移し、始動口スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、本実施形態におけるステップS265を実行するCPU66は、遊技盤14における遊技領域15に設けられた始動口44を通過した遊技球を検出する始動領域検出手段の一例に相当する。
【0158】
ステップS266においては、始動口検出時処理を実行し、この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。詳しくは図17を用いて説明するが、メインCPU66は、保留個数を示すデータが“4”より小さいと判別した場合には、大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値を抽出し、メインRAM70の所定領域に記憶する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0159】
[始動口検出時処理]
図16のステップS266において実行されるサブルーチンについて図17を用いて説明する。
【0160】
最初に、図17に示すように、メインCPU66は、始動記憶数カウンタから始動記憶数(所謂、上述した「保留個数を示すデータ」)を読み出し、始動記憶数が“4”以上であるか否かの判断を行う(ステップS271)。この処理において、メインCPU66は、始動記憶数が“4”以上であると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、保留個数が上限数に至っている場合には、始動口44に遊技球が入賞したが、始動記憶情報の記憶を行うことなく、本サブルーチンを終了することとなる。一方、メインCPU66は、始動記憶数が“4”より小さいと判別した場合には、始動記憶数カウンタを“1”増加させ(ステップS272)、ステップS273に処理を移す。
【0161】
ステップS273においては、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタから大当り判定用乱数値を抽出し、大当り図柄決定用乱数カウンタから大当り図柄用乱数値を抽出する。そして、メインCPU66は、抽出した大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値をメインRAM70の所定領域に始動記憶情報として記憶する。このように記憶された大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値を示すデータは、図13のステップS105、などの処理においてメインCPU66により読み出され、大当りであるか否かが判断され、導出表示させる識別情報の種類が決定されることになる。このように、メインCPU66は、遊技球が始動口44に入球したが(識別情報の可変表示実行条件が成立したが)、所定の識別情報の可変表示開始条件が成立していないため、識別情報の可変表示を開始することができないときに、所定数を上限として特定の表示態様とするか否かを決定するための始動記憶情報を記憶する。言い換えると、メインCPU66は、遊技領域15に設けられた始動口44(始動領域)を遊技球が通過したが、所定の識別情報の可変表示開始条件が成立していないため、所定数を上限として前記識別情報の可変表示結果を特定の表示態様とするか否かを決定するための始動記憶情報を記憶することになる。尚、本実施形態におけるステップS273を実行するメインCPU66、始動記憶情報が記憶されるメインRAM70は、始動記憶手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS274に処理を移す。
【0162】
ステップS274においては、メインCPU66は、始動記憶情報を含み、保留個数が“1”増加する旨の始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70における所定の記憶領域にセットする。これによって、この始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図10のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、始動記憶情報が“1”増加した旨が認識可能となる。また、副制御回路200においても、始動記憶情報が参照可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0163】
[副制御回路の動作]
一方、副制御回路200では、主制御回路60から送信される各種のコマンドを受信し、図18に示すようなコマンド受信処理を実行することとなる。
【0164】
[コマンド受信処理]
最初に、図18に示すように、変動パターン指定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS301)。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、受信コマンドに基づく変動パターンを決定し、決定された変動パターンを示すデータをワークRAM210の所定領域にセットする(ステップS302)。この処理が終了した場合には、ステップS303に処理を移す。
【0165】
ステップS303において、サブCPU206は、ステップS301の処理により受信した変動パターン指定コマンドが大当りである変動パターンであるか否かについて判断する。この処理にいて、サブCPU206は、大当りである変動パターンであると判別した場合には、ステップS304に処理を移し、大当りである変動パターンであると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
【0166】
ステップS304においては、大当り予告フラグを“オン”にする。この処理において、サブCPU206は、大当り予告フラグをワークRAM210の所定の領域にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0167】
一方、ステップS301の処理により変動パターン指定コマンドを受信したとは判別されなかった場合には、大当り開始コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS305)。この処理において、サブCPU206は、大当り開始コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS306に処理を移す。一方、サブCPU206は、大当り開始コマンドを受信したとは判別しなかった場合には、ステップS309に処理を移す。
【0168】
ステップS306においては、大当り開始演出データをセットし、大当り中フラグを“オン”にして、大当り予告フラグをクリアする。この処理において、サブCPU206は、大当り開始演出データをワークRAM210の所定の領域にセットし、さらに大当り予告フラグを更新する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS307に処理を移す。
【0169】
ステップS308においては、連チャンフラグを“オン”にする。この処理において、サブCPU206は、連チャンフラグをワークRAM210の所定の領域にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0170】
ステップS307においては、サブCPU206は、大当り開始コマンドとともに予告コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、予告コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS308に処理をし、予告コマンドを受信したとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
【0171】
ステップS307においては、サブCPU206は、大当り開始コマンドとともに予告コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、予告コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS308に処理をし、予告コマンドを受信したとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
【0172】
一方、ステップS305の処理により大当り開始コマンドを受信したとは判別されなかった場合には、大当り終了コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS309)。この処理において、サブCPU206は、大当り終了コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS310に処理を移し、大当り終了コマンドを受信したと判別できなかった場合には、ステップS312に処理を移す。
【0173】
ステップS310において、大当り終了演出データをワークRAM210の所定領域にセットする処理を行う(ステップS310)。この処理が終了した場合は、ステップS311に処理を移す。
【0174】
ステップS311においては、大当り中フラグおよび連チャンフラグをクリアする。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定の領域に記憶された大当り中フラグおよび連チャンフラグを更新する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0175】
ステップS309の処理により受信したコマンドが大当り終了コマンドでないと判別された場合には、その他の受信したコマンドに対応するデータをセットする処理を実行する(ステップS312)。この処理により、サブCPU206は、その他のコマンドに応じたデータをワークRAM210にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。尚、その他のコマンドとしては、導出図柄指定コマンド、普通図柄変動コマンド等、各種のコマンドがある。
【0176】
一方、副制御回路200では、玉抜き穴28,38から遊技球がパチンコ遊技機10外に排出されたことが検知されたとき、図19に示すような玉抜きセンサ入力時処理が行われる。
【0177】
[玉抜きセンサ入力時処理]
最初に、図19に示すように、サブCPU206は、大当り予告フラグを読み出し、大当り予告フラグが“オン”であるか否かを判断する(ステップS321)。サブCPU206は、大当り予告フラグが“オン”であると判別した場合には、ステップS322に処理を移し、大当り予告フラグが“オン”であると判別しなかった場合には、ステップS323に処理を移す。
【0178】
ステップS322において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定の領域に玉抜き音データAをセットする処理を行う。この処理が終了した場合は、本サブルーチンを終了する。
【0179】
ステップS321の処理により、大当り予告フラグが“オン”であると判別しなかった場合、サブCPU206は、連チャンフラグが“オン”であるか否かを判断する(ステップS323)。サブCPU206は、連チャンフラグが“オン”であると判別した場合には、ステップS324に処理を移し、連チャンフラグが“オン”であると判別しなかった場合には、ステップS325に処理を移す。
【0180】
ステップS324において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定の領域に玉抜き音データBをセットする処理を行う。この処理が終了した場合は、本サブルーチンを終了する。
【0181】
ステップS323の処理により、連荘フラグが“オン”であると判別しなかった場合には、サブCPU206は、ワークRAM210の所定の領域に玉抜き音データCをセットする処理を行う。(ステップS325)。この処理が終了した場合は、本サブルーチンを終了する。
【0182】
なお、上述したステップS321およびステップS323の処理を実行するサブCPU206は、複数の報知態様パターンから一の報知態様パターンを遊技状態に応じて選択する報知態様選択手段の一例に相当する。
【0183】
また、副制御回路200では、上述した処理の他にも、以下のような処理を実行することとなる。
【0184】
サブCPU206は、上述したようにワークRAM210の所定領域にセットされた大当り開始演出データ、大当り終了演出データなどをVDP212に供給する。
【0185】
VDP212は、サブCPU206からのデータに基づいて、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示を行い、大当り開始演出または大当り終了演出を行う。
【0186】
このような演出表示の他にも、サブCPU206からのデータに基づいて、音源IC232は、スピーカ46から大当り開始演出音または大当り終了演出音を発生させる制御を行う。
【0187】
さらには、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域にセットされた玉抜き音データA、玉抜き音データBおよび玉抜き音データCなどをIC232に供給する。
【0188】
音源IC232は、サブCPU206からのデータに基づいて、音声データROM234に記憶されている複数の演出音パターンデータから一つの演出音パターンデータを選択し、選択された演出音パターンデータに基づいて、スピーカ46から玉抜き音A、玉抜き音Bおよび玉抜き音Cを発生させる制御を行うことになる。
【0189】
[その他の実施形態]
なお、本実施形態においては、玉抜きセンサ41が、玉抜き穴28,38から遊技球がパチンコ遊技機10外に排出しことを検知したとき、そのときの遊技状態が通常遊技状態または特定遊技状態のどちらの場合でも同じ玉抜き演出音がスピーカ46L、46Rより発生されるが、玉抜きが行われた遊技状態によって演出音が異なるようにしてもよい。例えば、通常遊技状態の場合は玉抜き音Aが発生されるのに対して、特定遊技状態の場合は玉抜き音Dが発生されるようにしてもよい。同様に、特定遊技状態に移行する確率が向上するいわゆる「確変状態」にする機能が備えられた弾球遊技機の場合においては、通常遊技状態の場合は玉抜き音Aが発生されるのに対して、確変状態の場合は玉抜き音Eが発生されるようにしてもよい。さらに、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮されるいわゆる「時短状態」にする機能が備えられた弾球遊技機の場合においても、通常遊技状態の場合は玉抜き音Aが発生されるのに対して、時短状態の場合は玉抜き音Fが発生されるようにしてもよい。
【0190】
また、大当り遊技状態でないときに、大当り判定用乱数値と大当り判定値が一致する始動記憶情報が記憶されている場合、当該始動記憶情報に基づく識別情報の可変表示が実行される前に、玉抜き穴28,38から遊技球がパチンコ遊技機10外に排出されたことを玉抜きセンサ41が検知したときに、玉抜き音を発生するようにしてもよい。この場合は、当該始動記憶情報に基づく識別情報の可変表示が実行される前と実行中とで、発生する玉抜き音を異なるようにしてもよい。
【0191】
また、本実施形態においては、玉抜きセンサ41が玉抜き穴28,38から遊技球がパチンコ遊技機10外に排出しことを検知したとき、演出音がスピーカ46L,46Rより発生されるようになっているが、玉抜きが行われることを報知するものであればどのような報知手段であってもよく、例えば、装飾ランプなどランプの点灯、点滅や、液晶表示装置32に画像を表示するようにした報知態様であってもよい。つまり、液晶表示装置32、スピーカ46L,46R、ランプ132等は、報知手段として利用することができる。
【0192】
また、本実施形態において、玉抜きセンサ41は光を検知するフォトセンサで構成されているが、遊技球が玉抜き穴28,38からパチンコ遊技機10外に排出されたことを検知するものであればどのような検知手段であってもよく、例えば、いわゆる近接スイッチで玉抜きセンサ41を構成するようにしてもよい。
【0193】
また、本実施形態においては、玉抜きが行われたときに、大当り予告フラグ“オン”である場合は玉抜き音Aが発生され、連チャンフラグ“オン”である場合は玉抜き音Bが発生され、いずれでもない場合は玉抜き音Cが発生されるようになっているが、必ずしもフラグに応じた玉抜き音が報知されなくてもよく、例えば、大当りフラグ“オン”である場合に、玉抜き音Cが発生されるような「ガセ報知」がされるようにしてもよいし、何ら玉抜き演出音が発生されないようにしてもよい。また、大当り予告フラグが“オン”でもなく、連チャンフラグが“オン”でもないときでも、玉抜き音Aや玉抜き音Bが発生されるような「ガセ報知」がされるようにしてもよい。逆に、大当り予告フラグが“オン”でもなく、連チャンフラグが“オン”でもないときは、玉抜き音が発生されないようにしてもよい。さらには、抽選により、発生される玉抜き音を決定するようにしてもよい。例えば、大当り予告フラグが“オン”である場合、70%の確率で玉抜き音Aが発生され、20%の確率で玉抜き音Bが発生され、10%の確率で玉抜き音Cが発生されるような抽選を行うようにしてもよい。この場合、大当り予告フラグが“オン”である場合、玉抜き音Aの確率を高くすることによって、信頼度を高くすることにより、遊技者の興趣の維持を図ることができる。
【0194】
また、本実施形態においては、玉抜きが行われたときに、大当り予告フラグ“オン”である場合は玉抜き音Aが発生され、連チャンフラグ“オン”である場合は玉抜き音Bが発生され、いずれでもない場合は玉抜き音Cが発生されるようになっているが、
【0195】
また、本実施形態においては、玉抜きが行われたときに、3つの玉抜き音の中から1つの玉抜き音が選択されるが、これに限らず、選択される玉抜き音の数は2つ以上であってもよい。
【0196】
また、本実施形態においては、主制御回路60と演出制御手段としての副制御回路200との複数の制御回路を備えるように構成したが、これに限らず、別の構成としてもよく、例えば、副制御回路200と主制御回路60とをワンボードに構成してもよい。
【0197】
また、上述した実施形態においては、第1種パチンコ遊技機を例に挙げたが、これに限らず、羽根モノ、ヒコーキモノと称される第2種パチンコ遊技機、権利モノと称される第3種パチンコ遊技機、その他別の態様であってもよい。
【0198】
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、遊技球を貯留する貯留皿を備えた弾球遊技機であって、貯留皿は、底壁面に玉抜き穴が形成された皿部材と、前記玉抜き穴を開閉する玉抜き部材と、前記玉抜き部材を操作する操作部材と、前記玉抜き穴を開閉する玉抜き部材と、前記玉抜き穴から弾球遊技機外へ遊技球が排出されたことを検知する抜取検知手段と、を備え、前記抜取検知手段により遊技球が排出されたことが検知されたときに所定の報知を行う報知手段を備えたことを特徴とするものであるが、報知態様記憶手段、報知態様選択手段、音声出力手段、可変表示手段、遊技制御手段、表示結果決定手段、可変表示制御手段、始動記憶手段、事前決定手段、始動記憶判定手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
【0199】
尚、本発明の実施例に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0200】
【図1】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における下皿2の上面図である。
【図4】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における下皿2を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す正面図である。
【図6】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において表示される表示画面の説明図である。
【図8】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において表示される表示画面の説明図である。
【図9】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図18】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0201】
10 パチンコ遊技機
14 遊技盤
26 発射ハンドル
22 下皿
23 皿部材
24 底壁面
28 玉抜き穴
29 玉抜きレバー
32 液晶表示装置
33 操作部材
40 シャッタ
41 玉抜きセンサ
44 始動口
60 主制御回路
66 メインCPU
68 メインROM
70 メインRAM
116 始動入賞球センサ
120 大入賞口ソレノイド
200 副制御回路
206 サブCPU
208 プログラムROM
210 ワークRAM
212 画像データプロセッサ
216 画像データROM
250 表示制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球を貯留する貯留皿を備えた弾球遊技機であって、
前記貯留皿は、底壁面に玉抜き穴が形成された皿部材と、前記玉抜き穴を開閉する玉抜き部材と、前記玉抜き部材を操作する操作部材と、前記玉抜き穴から弾球遊技機外へ遊技球が排出されたことを検知する抜取検知手段と、を備え、
前記抜取検知手段により遊技球が排出されたことが検知されたときに所定の報知を行う報知手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の弾球遊技機において、
前記報知手段による所定の報知を行うための複数の報知態様パターンを記憶する報知態様記憶手段と、
前記複数の報知態様パターンから一の報知態様パターンを遊技状態に応じて選択する報知態様選択手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の弾球遊技機において、
前記報知手段は、音声を出力することによって前記所定の報知を行う音声出力手段であることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項4】
請求項2に記載の弾球遊技機において、
識別情報の可変表示を行う可変表示手段と、
前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となったことを条件に特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技制御手段と、
前記識別情報の可変表示の結果を前記特定の表示態様とするか否かを決定する表示結果決定手段と、
前記表示結果決定手段の決定に基づいて前記識別情報の可変表示を制御する可変表示制御手段と、を備え、
前記報知態様選択手段は、前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様になると前記表示結果決定手段により決定された場合、該識別情報の可変表示が行われているときに前記複数の報知態様パターンから一の特定の報知態様パターンを選択する機能を有することを特徴とする弾球遊技機。
【請求項5】
請求項2に記載の弾球遊技機において、
可変表示開始条件の成立により、識別情報の可変表示を行う可変表示手段と、
前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となったことを条件に特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技制御手段と、
前記識別情報の可変表示実行条件が成立したが、前記可変表示開始条件が成立していないため、識別情報の可変表示を開始することができないときに、所定数を上限として特定の表示態様とするか否かを決定するための始動記憶情報を記憶する始動記憶手段と、
前記可変表示開始条件が成立したときに、前記始動記憶手段に記憶された始動記憶情報に基づいて実行される識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となるか否かを決定する表示結果決定手段と、
前記表示結果決定手段の決定に基づいて前記識別情報の可変表示を制御する可変表示制御手段と、
前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様になり且つ前記遊技制御手段により特定遊技状態に移行されているときに、前記始動記憶手段に記憶された始動記憶情報に基づいて実行される識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様になるか否かを判定する始動記憶判定手段と、を備え、
前記報知態様選択手段は、前記始動記憶手段に記憶された始動記憶情報に基づいて実行される識別情報の可変表示の結果が前記始動記憶判定手段により特定の表示態様になると判定された場合に、前記複数の報知態様パターンから一の特定の報知態様パターンを選択する機能を有することを特徴とする弾球遊技機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−34384(P2006−34384A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−214991(P2004−214991)
【出願日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】