説明

往復動定量ポンプ

【課題】往復動定量ポンプとして、気泡発生液体の送給に用いてもエアーロック現象を防止でき、吸込及び吐出流路に介在する逆止弁の作動安定性と弁部でのシール性に優れ、高い吐出効率を確保でき、構造的に簡素で安価に製作可能なものを提供する。
【解決手段】プランジャー5Aの往復動で容積変動するポンプ室1の上部側に吸込流路2が接続され、下部側に吐出流路3が接続され、両流路2,3に中空状のフロート式弁体41を有する逆止弁4A,4Bが介挿される。両逆止弁4A,4Bのフロート式弁体41は、上部外周の弁部42と上下両端に突設したガイド軸43とを有し、内部の上部側に環状弁座44を有する弁ケーシング40内に、上下両端のガイド軸43を弁ケーシング40のガイド孔45に挿通した状態で昇降自在に保持され、弁ケーシング40の内周との間で環状流路6を構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プランジャーポンプやダイヤフラムポンプ等の往復動定量ポンプ、特に気泡が発生し易い液体の定量供給用として好適な往復動定量ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、往復動定量ポンプは、ポンプ室に接続する吸込流路及び吐出流路に逆止弁が介挿され、プランジャーやダイヤフラムの如きポンプ作動体の往復動作によって該ポンプ室内の液体に正負圧力を交互に加えることにより、液体の吸込・吐出を反復するようになっている。しかして、通常の往復動定量ポンプでは、ポンプ室の下側に吸込流路、上側に吐出流路が接続されているが、例えば次亜塩素酸ナトリウム水溶液等の気泡が発生し易い液体を送給する場合、発生した気泡がポンプ内部に溜まることにより、ポンプ作動体が往復動してもポンプ内部に真空圧を生じなくなり、もって液の吸込・吐出が不能になる所謂エアーロックという現象を生じる。
【0003】
そこで、従来において、気泡発生液体に対応する往復動定量ポンプとして、ポンプ室の上側に吸込流路、下側に吐出流路を接続すると共に、両流路の逆止弁のボール弁体を処理液体中で浮力を持つ中空体又は中実体としたもの(特許文献1)、ポンプ室の上側に接続する吸込流路の逆止弁の弁体をケーシング内の負圧によって縮むばねによって付勢すると共に、下側に接続する吐出流路の逆止弁の弁体をケーシング内の正圧によって縮むばねによって付勢したもの(特許文献2)、ポンプ室の上側に接続する吐出流路の逆止弁よりも上側を水平なの吐出液通路と垂直なガス抜き通路とに分岐し、ガス抜き通路には不完全シールを構成するガス抜き弁を介挿し、吐出液中の気体をガス抜き通路から僅かに排出するようにしたもの(特許文献3)等が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭58−143185号公報
【特許文献2】特開昭58−180742号公報
【特許文献3】特開平9−203380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来提案の往復動定量ポンプでは、ある程度の気泡排出作用は得られる反面、吐出効率が悪くなるという問題があった。これは、これら往復動定量ポンプの吸込及び吐出流路の逆止弁に用いるボール弁体が昇降時に横振れし易く、これによって弁部のシール性が悪くなることが原因であるが、この横振れを抑えるために弁ケース内周とボール弁体の外周との隙間を小さくすれば、流路断面積の縮小によって気泡の排出性が却って悪化する上に、ボール弁体の噛み込みや流路抵抗による吐出不良を生じ易くなる。
【0006】
本発明は、上述の事情に鑑み、往復動定量ポンプとして、気泡発生液体の送給に用いても気泡の排出性がよいためにエアーロック現象を防止できる上、吸込及び吐出流路に介在する逆止弁の作動安定性と弁部でのシール性に優れ、高い吐出効率を確保でき、また構造的に簡素で安価に製作可能なものを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための手段を図面の参照符号を付して示せば、請求項1の発明に係る往復動定量ポンプは、ポンプ室1の上部側に接続された吸込流路2と、下部側に接続された吐出流路3とに逆止弁4A,4Bが介挿され、往復動作によって該ポンプ室1内の液体に正負圧力を交互に加えるポンプ作動体(プランジャー5A,ダイヤフラム5B)を備えた往復動定量ポンプにおいて、吸込流路2及び吐出流路3の逆止弁4A,4Bの弁体は、弁ケーシング40内に装填された中空状のフロート式弁体41からなり、該フロート式弁体41の上部外周に弁部42が形成されると共に、上下両端に垂直方向に沿うガイド軸43が突設され、各弁ケーシング40は、内部の上部側にフロート式弁体41の弁部42に対応する環状弁座44を有すると共に、上下両側に、該フロート式弁体41のガイド軸43を挿通させるガイド孔45と、このガイド孔45の周囲に配置した液流通孔46とを備え、各弁ケーシング40内に各フロート式弁体41が上下両端のガイド軸43をガイド孔45に挿通した状態で昇降自在に保持され、該フロート式弁体41の外周と弁ケーシング40の内周との間に環状流路6が構成されてなる。
【0008】
請求項2の発明は、上記請求項1の往復動定量ポンプにおいて、各弁ケーシング40及び各フロート式弁体41が縦円筒状をなすものとしている。
【0009】
請求項3の発明は、上記請求項1又は2の往復動定量ポンプにおいて、フロート式弁体41の弁部42にフッ素系樹脂製のOリング7が嵌装されてなるものとしている。
【発明の効果】
【0010】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。まず、請求項1の発明に係る往復動定量ポンプによれば、ポンプ室1内の減圧時には、吐出流路3側の逆止弁4Bのフロート式弁体41が浮上して該吐出流路3を閉止し、且つ吸込流路2側の逆止弁4Aのフロート式弁体41が下降して該吸込流路2からポンプ室1内へ液体を流入させる一方、ポンプ室1内の加圧時には、吸込流路2側のフロート式弁体41が浮上して該吸込流路2を閉止し、且つ吐出流路3側のフロート式弁体41が下降してポンプ室1内から該吐出流路3へ液体を吐出する。そして、送給液が気泡発生液体である場合、ポンプ室1内で発生した気泡は上昇して上部側の吸込流路2を通って自然に排出され、ポンプ室1内でのガス溜まりを生じず、もってエアーロック現象が回避されて安定した液吐出を行える。また、何らかの要因で気泡が大量に発生し、吸込流路2に介在する逆止弁4Aの閉弁下で弁ケーシング40内にガス溜まりを生じても、そのガス溜まりに伴う液面低下でフロート式弁体41が下降して自動的に開弁し、同時にガスが上方へ逃げてガス溜まりを解消すると共に、流入する液体で弁ケーシング40内が満たされるため、瞬時にフロート式弁体41が上昇して自動的に閉弁し、以降は正常なポンプ作用が維持される。
【0011】
しかも、この往復動定量ポンプでは、吸込流路2及び吐出流路3の両逆止弁4A,4Bのフロート式弁体41が、上下両端のガイド軸43を弁ケーシング40の上下のガイド孔45に挿通した状態で昇降自在に保持されており、その昇降時に横振れを生じることなく垂直方向に運動するから、安定した弁動作性と閉弁時の高いシール性を確保できる上、弁ケーシング40の内周とフロート式弁体41の外周との間の環状流路6を広く設定できるため、高い吐出効率が得られると共に、気泡の排出性をより高めることができる。
【0012】
また、この往復動定量ポンプは、吸込流路2及び吐出流路3に介挿する逆止弁として、フロート式弁体41を持つ逆止弁4A,4Bを用いるだけであり、複雑な流路構成や各別な弁機構を組み込む必要がない上、逆止弁4A,4B自体も弁ケーシング40とフロート式弁体41のみで構成でき、弁体を押圧するばね部材も不要であるから、低コストで製作可能である。
【0013】
請求項2の発明によれば、上記の往復動定量ポンプにおける各弁ケーシング40及び各フロート式弁体41が縦円筒状をなすから、弁ケーシング40の内周とフロート式弁体41の外周との間の環状流路6を上下に一定した流路断面積にでき、これによって該環状流路6を通る液流が安定化すると共に、フロート式弁体41が昇降する際にボール弁体のように液を掻き分けて進む形にならず、その昇降動作が円滑になされ、もってポンプ作動性がより向上する。また、該フロート式弁体41は、その円筒長さによって中空内部の容積が増減するから、該円筒長さを変えることで流路径の制約を受けずに浮上性の強弱を広範囲に設定できる。
【0014】
請求項3の発明によれば、上記のフロート式弁体41の弁部42にフッ素系樹脂製のOリング7が嵌装されているから、化学薬液を含む広範な液体を送給対象として、吸込流路2及び吐出流路3の逆止弁4A,4Bにおける閉弁時の高いシール性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の往復動定量ポンプの第一実施形態であるプランジャーポンプの要部の縦断側面図である。
【図2】同プランジャーポンプの吸込流路側の逆止弁における開弁状態の縦断側面図である。
【図3】図2のX−X線の断面図である。
【図4】同吸込流路側の逆止弁の閉弁状態における要部の縦断側面図である。
【図5】本発明の往復動定量ポンプの第二実施形態であるダイヤフラムポンプの要部の縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る往復動定量ポンプの第一実施形態としてのプランジャーポンプを図1〜図4に、同第二実施形態としてのダイヤフラムポンプを図5に、それぞれ示す。
【0017】
第一実施形態のプランジャーポンプP1は、図1で示すように、ポンプ本体10内のポンプ室1に、ポンプ作動体としての水平往復動するプランジャー5Aが側方から突入配置すると共に、該ポンプ室1の上部側に接続された吸込流路2と、下部側に接続された吐出流路3とに逆止弁4A,4Bがそれぞれ介挿されており、プランジャー5Aの往復動に伴うポンプ室1の容積増減により、液体を吸込流路2から吸い込んで吐出流路3から吐出するようになっている。なお、プランジャー5Aは、クロスヘッド11を介してポンプ駆動部のクランク機構(図示省略)に連動連結され、一定ストロークで往復動する。図中の12はプランジャー5Aの摺動部に介挿されたグランドパッキンである。
【0018】
両逆止弁4A,4Bは、略同様の構成であり、吸込流路2又は吐出流路3を構成する縦円筒状の弁ケーシング40内に、同じく縦円筒状のフロート式弁体41が装填されてなる。そして、図2〜図4において逆止弁4A側で代表して詳細に示すように、フロート式弁体41は、上部外周に弁部42が形成されると共に、上下両端の中心位置に垂直方向に沿うガイド軸43が突設されている。その弁部42は、上端周縁部の上方へ縮径するテーパー面に設けた環状溝42aに、フッ素系樹脂製のOリング7を嵌装した構造になっている。また、弁ケーシング40は、上部側内周に設けた上方へ縮径するテーパー面により、フロート式弁体41の弁部42に対応する環状弁座44を構成すると共に、上下両側で流路を横断する形に設けた支持部47に、該フロート式弁体41のガイド軸43を挿通させるガイド孔45と、このガイド孔45の周囲に等配した4つの略扇形の液流通孔46とを備えている。
【0019】
しかして、両逆止弁4A,4Bは、弁ケーシング40内にフロート式弁体41が上下両端のガイド軸43をガイド孔45に挿通した状態で昇降自在に保持され、該フロート式弁体41の外周と弁ケーシング40の内周との間に環状流路6を構成しており、弁ケーシング40の一端側(逆止弁4Aでは下端側、逆止弁4Bでは上端側)の外周ねじ部48を、ポンプ本体10の吸込流路2及び吐出流路3のねじ孔13に螺入することにより、該ポンプ本体10の上下に垂直方向の同軸上に取り付けられている。なお、弁ケーシング40の螺入した一端側の端面とねじ孔13の環状内底部との間には、リング状パッキン14が介挿されている。また、弁ケーシング40の他端側(逆止弁4Aでは上端側、逆止弁4Bでは下端側)にも、流路配管を接続するための外周ねじ部48が形成されている。
【0020】
弁ケーシング40及びフロート式弁体41は、共にPVC(ポリ塩化ビニル)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の合成樹脂にて構成されている。弁ケーシング40では、胴部をなす円筒体40aの両端に、各々支持部6を備える上下の筒枠40b,40cを嵌合し、その嵌合縁部をプラスチック溶接8aで一体化している。また、フロート式弁体41では、上側のガイド軸43を一体形成した筒部材41aの下端開放部に、下側のガイド軸方向43を一体形成した底板部材41bを嵌合し、その嵌合縁部をプラスチック溶接8bで一体化すると共に、該プラスチック溶接8bの外側突出部分を後加工で除去して外周面と面一にしている。
【0021】
第二実施形態のダイヤフラムポンプP2は、図5で示すように、ポンプ本体10内のポンプ室1の側方にポンプ作動体としてのダイヤフラム5Bが配置しているが、前記第一実施形態のプランジャーポンプP1と同様に、該ポンプ室1の上部側に接続された吸込流路2と、下部側に接続された吐出流路3とに、第一実施形態と同じ逆止弁4A,4Bがそれぞれ介挿されており、ダイヤフラム5Bの往復動つまり図示実線の退縮状態と図示仮想線の膨出状態との転換動作に伴うポンプ室1の容積増減により、液体を吸込流路2から吸い込んで吐出流路3から吐出するようになっている。なお、この第二実施形態においては、前記第一実施形態との共通部分に同一符号を付してその説明を省略する。しかして、ダイヤフラム5Bの作動軸15は、第一実施形態のプランジャーポンプP1と同様にポンプ駆動部(図示省略)によって一定ストロークで水平に往復動する。
【0022】
上記第一実施形態のプランジャーポンプP1及び第二実施形態のダイヤフラムポンプP2では、ポンプ室1内に液体が充満した状態で、プランジャー5A,ダイヤフラム5Bが後退作動する際、ポンプ室1内の減圧により、吐出流路3側の逆止弁4Bのフロート式弁体41が浮上して閉弁し、該吐出流路3が閉止すると共に、吸込流路2側の逆止弁4Aのフロート式弁体41が下降して開弁し、開放した該吸込流路2からポンプ室1内へ液体が流入する。一方、プランジャー5A,ダイヤフラム5Bが前進作動する際、ポンプ室1内の加圧により、吸込流路2側の逆止弁4Aのフロート式弁体41が浮上して閉弁し、該吸込流路2が閉止すると共に、吐出流路3側の逆止弁4Bのフロート式弁体41が下降して開弁し、ポンプ室1内から該吐出流路3へ液体が吐出される。従って、プランジャー5A,ダイヤフラム5Bの往復動の繰り返しにより、その1往復に伴うポンプ室1の容積変化分に対応した一定量ずつの液体が断続的に所定部位へ送給される。
【0023】
そして、送給液が気泡発生液体である場合、ポンプ室1内で発生した気泡は上昇して上部側の吸込流路2を通って自然に排出され、ポンプ室1内でのガス溜まりを生じないため、エアーロック現象が回避されて安定した液吐出を行える。また、何らかの要因で気泡が大量に発生し、吸込流路2に介在する逆止弁4Aの閉弁下で弁ケーシング40内にガス溜まりを生じても、そのガス溜まりに伴う液面低下でフロート式弁体41が下降して自動的に開弁し、同時にガスが上方へ逃げてガス溜まりを解消すると共に、そのガスと置換して流入する液体によって弁ケーシング40内が満たされるため、瞬時にフロート式弁体41が上昇して自動的に閉弁し、以降は正常なポンプ作用が維持される。
【0024】
しかも、これらプランジャーポンプP1及びダイヤフラムポンプP2では、吸込流路2及び吐出流路3の両逆止弁4A,4Bのフロート式弁体41は、上下両端のガイド軸43を弁ケーシング40の上下のガイド孔45に挿通した状態で昇降自在に保持されているから、その昇降時に横振れを生じることなく垂直方向に運動する。従って、安定した弁動作性と閉弁時の高いシール性を確保できる上、弁ケーシング40の内周とフロート式弁体41の外周との間の環状流路6を広く設定でき、これらによって高い吐出効率が得られると共に、気泡の排出性をより高めることができる。
【0025】
また、本発明に係る往復動定量ポンプは、吸込流路2及び吐出流路3に介挿する逆止弁として、フロート式弁体41を持つ逆止弁4A,4Bを用いるだけであり、複雑な流路構成や各別な弁機構を組み込む必要がない上、逆止弁4A,4B自体も弁ケーシング40とフロート式弁体41のみで構成でき、弁体を押圧するばね部材も不要であるから、低コストで製作可能である。更に、第一及び第二実施形態として例示するように、吸込流路2側と吐出流路3側の逆止弁4A,4Bを同様の構成とすれば、部材の共通化によって製作コストをより低減できる。
【0026】
なお、両実施形態のように、両逆止弁4A,4Bの各弁ケーシング40及び各フロート式弁体41が縦円筒状をなす構成とすれば、弁ケーシング40の内周とフロート式弁体41の外周との間の環状流路6が上下に一定した流路断面積になるから、該環状流路67を通る液流が安定化すると共に、フロート式弁体41が昇降する際にボール弁体のように液を掻き分けて進む形にならず、その昇降動作が円滑になされ、もってポンプ作動性がより向上する。また、該フロート式弁体41は、円筒長さによって中空内部の容積が増減し、その円筒長さを変えることで流路径の制約を受けずに浮上性の強弱を広範囲に変更できるから、吐出速度等のポンプ稼働条件、送給液の比重や粘度等の性状に応じて適正な弁作動が得られるように容易に設定できる。
【0027】
更に、両実施形態のように、フロート式弁体41の弁部42にフッ素系樹脂製のOリング7を嵌装する構成とすれば、化学薬液を含む広範な液体を送給対象として、吸込流路2及び吐出流路3の逆止弁4A,4Bにおける閉弁時の高いシール性を確保できるという利点がある。
【0028】
本発明は、上記第一実施形態のプランジャーポンプP1や第二実施形態のダイヤフラムポンプP2に限らず、ポンプ室の上部側に接続された吸込流路と、下部側に接続された吐出流路とに逆止弁が介挿され、往復動作によって該ポンプ室内の液体に正負圧力を交互に加えるポンプ作動体を備えた往復動定量ポンプ全般に適用できる。そして、該往復動定量ポンプのポンプ本体や逆止弁等の細部構成についても、実施形態以外に種々設計変更可能である。
【符号の説明】
【0029】
1 ポンプ室
10 ポンプ本体
2 吸込流路
3 吐出流路
4A,4B 逆止弁
40 弁ケーシング
41 フロート式弁体
42 弁部
43 ガイド軸
44 環状弁座
45 ガイド孔
46 液流通孔
5A プランジャー(ポンプ作動体)
5b ダイヤフラム(ポンプ作動体)
6 環状流路
7 Oリング
P1 プランジャーポンプ(往復動定量ポンプ)
P2 ダイヤフラムポンプ(往復動定量ポンプ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプ室の上部側に接続された吸込流路と、下部側に接続された吐出流路とに逆止弁が介挿され、往復動作によって該ポンプ室内の液体に正負圧力を交互に加えるポンプ作動体を備えた往復動定量ポンプにおいて、
前記吸込流路及び吐出流路の逆止弁の弁体は、弁ケーシング内に装填された中空状のフロート式弁体からなり、該フロート式弁体の上部外周に弁部が形成されると共に、上下両端に垂直方向に沿うガイド軸が突設され、
各弁ケーシングは、内部の上部側に前記フロート式弁体の弁部に対応する環状弁座を有すると共に、上下両側に、該フロート式弁体のガイド軸を挿通させるガイド孔と、このガイド孔の周囲に配置した液流通孔とを備え、
各弁ケーシング内に各フロート式弁体が上下両端のガイド軸を前記ガイド孔に挿通した状態で昇降自在に保持され、該フロート式弁体の外周と弁ケーシングの内周との間に環状流路が構成されてなる往復動定量ポンプ。
【請求項2】
前記各弁ケーシング及び各フロート式弁体が縦円筒状をなす請求項1に記載の往復動定量ポンプ。
【請求項3】
前記フロート式弁体の弁部にフッ素系樹脂製のOリングが嵌装されてなる請求項1又は2に記載の往復動定量ポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−17327(P2011−17327A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−164076(P2009−164076)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【出願人】(502392412)株式会社神洋 (1)
【Fターム(参考)】