情報処理システム、サーバ、サーバの制御方法、端末、端末の制御方法及びプログラム
【課題】複数の前処理を実行した後に、前処理の実行状況に応じて後処理の実行を開始する情報処理システムにおいて、複数の前処理がどのように実行されたかに基づいて、後処理の実行を制限できるようになるネットワークゲームシステムを提供すること。
【解決手段】端末処理実行部20は、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する。識別情報送信部26は、複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する。判定部30は、識別情報送信部26から送信された識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する。実行制限部34は、その判定結果に応じて、端末処理実行部20における後処理の実行を制限する。
【解決手段】端末処理実行部20は、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する。識別情報送信部26は、複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する。判定部30は、識別情報送信部26から送信された識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する。実行制限部34は、その判定結果に応じて、端末処理実行部20における後処理の実行を制限する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理システム、サーバ、サーバの制御方法、端末、端末の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の前処理を実行した後に、該前処理の実行状況に応じて後処理の実行を制限する情報処理システムが一般的に知られている。例えば、認証や課金等に関する処理が正常に完了された場合に、サービスの提供に関する処理の実行を開始する情報処理システムが知られている。
【特許文献1】特開2004−24607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上のような情報処理システムでは、複数の前処理がどのように実行されたかに基づいて、後処理の実行を制限できるようになると、複数の前処理の実行状況に応じた後処理の実行制限の高度化を図ることが可能になる。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数の前処理を実行した後に、前処理の実行状況に応じて後処理の実行を開始する情報処理システムにおいて、複数の前処理がどのように実行されたかに基づいて、後処理の実行を制限できるようになる情報処理システム、サーバ、サーバの制御方法、端末、端末の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理システムは、サーバと、前記サーバと通信ネットワークを介して接続され、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末と、を含む情報処理システムにおいて、前記端末は、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信手段を含み、前記サーバは、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限する実行制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るサーバは、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する端末、と通信ネットワークを介して接続されるサーバであって、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限する実行制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るサーバの制御方法は、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する端末、と通信ネットワークを介して接続されるサーバの制御方法であって、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定するための判定ステップと、前記判定ステップによる判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限するための実行制限ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する端末、と通信ネットワークを介して接続されるサーバとしてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する判定手段、及び、前記判定手段による判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限する実行制限手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0010】
また、本発明に係る端末は、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末から送信される識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、該端末における前記後処理の実行を制限するサーバ、と通信ネットワークを介して接続される端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信手段を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る端末の制御方法は、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末から送信される識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、該端末における前記後処理の実行を制限するサーバ、と通信ネットワークを介して接続される端末の制御方法であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信するための識別情報送信ステップを含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末から送信される識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、該端末における前記後処理の実行を制限するサーバ、と通信ネットワークを介して接続される端末としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0013】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0014】
本発明は、サーバと、該サーバと通信ネットワークを介して接続され、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末と、を含む情報処理システムに関するものである。本発明では、端末は、上記複数の前処理のうちのいずれかを実行した場合、該前処理に対応する識別情報をサーバに送信する。またサーバは、端末から送信された識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、端末における後処理の実行を制限する。本発明によれば、複数の前処理を実行した後に、前処理の実行状況に応じて後処理の実行を開始する情報処理システムにおいて、複数の前処理がどのように実行されたかに基づいて、後処理の実行を制限できるようになる。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記識別情報を複数記憶するための識別情報記憶手段と、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記識別情報記憶手段に追加記憶させる手段と、を含み、前記識別情報送信手段は、所与のタイミングで、前記識別情報記憶手段の記憶内容を前記サーバに送信するようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記端末はゲームを実行するゲーム端末であり、前記ゲームの進行状況を示すゲーム進行状況情報を前記サーバに送信するゲーム進行状況情報送信手段をさらに含み、前記判定手段は、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに、前記端末から送信された前記ゲーム進行状況情報によって示される前記ゲームの進行状況に対応する組合せが含まれるか否かを判定するようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記端末は、前記前処理を実行するためのプログラムのバージョンを示すバージョン情報を前記サーバに送信するバージョン情報送信手段をさらに含み、前記判定手段は、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに、前記端末から送信された前記バージョン情報によって示される前記プログラムのバージョンに対応する組合せが含まれるか否かを判定するようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記端末は、前記識別情報送信手段による送信を制限する識別情報送信制限手段をさらに含み、前記サーバは、前記識別情報送信制限手段による制限を所与のタイミングで解除させる制限解除指示手段と、前記識別情報送信制限手段による制限が解除された後の所与のタイミングで、前記識別情報送信制限手段による制限を再開させる制限再開指示手段と、をさらに含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面に基づき詳細に説明する。ここでは、本発明を情報処理システムの一態様であるネットワークゲームシステムに適用した例について説明する。
【0020】
実施形態1.
図1は、本発明の実施形態1に係るネットワークゲームシステム(情報処理システム)の全体構成を示す図である。同図に示すように、ネットワークゲームシステム10は、ゲームサーバ12と、複数のゲーム端末14と、を含んで構成される。ゲームサーバ12及びゲーム端末14は、いずれもインターネット等の通信ネットワーク16に接続されており、相互にデータ授受可能である。ゲームサーバ12は、マイクロプロセッサ、主記憶、ハードディスク記憶装置、例えばDVD−ROM等の情報記憶媒体の記憶内容を読み取るための読み取り装置、通信インタフェースやモニタを含んで構成されるコンピュータシステムであり、例えば従来公知のサーバコンピュータ等により構成される。また、ゲーム端末14も、マイクロプロセッサ、主記憶、ハードディスク記憶装置、例えばDVD−ROM等の情報記憶媒体の記憶内容を読み取るための読み取り装置、通信インタフェース、操作部やモニタを含んで構成されるコンピュータシステムであり、例えば従来公知のパーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機、携帯ゲーム機、携帯情報端末、あるいは携帯電話機等により構成される。
【0021】
本実施形態1に係るネットワークゲームシステム10では、プレイヤが複数のゲームのうちからいずれかを選択し、そのゲームをゲーム端末14においてプレイできるようなサービスが提供される。プレイヤは、ネットワークゲームシステム10によって提供されるサービスを利用するにあたって、まず会員登録を行う必要がある。会員登録済みのプレイヤは、ネットワークゲームシステム10にログインすることにより、ネットワークゲームシステム10によって提供されるサービスを利用できる。
【0022】
図2は、ネットワークゲームシステム10において実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。同図に示すように、ネットワークゲームシステム10には、端末処理実行部20、識別情報記憶部22、通信部24、判定部30、基準組合せ記憶部32、実行制限部34及びサーバ処理実行部36が含まれる。端末処理実行部20、識別情報記憶部22及び通信部24はゲーム端末14において実現され、判定部30、基準組合せ記憶部32、実行制限部34及びサーバ処理実行部36はゲームサーバ12において実現される。これらの機能は、DVD−ROM等の情報記憶媒体やインターネット等の通信ネットワーク16を介して供給されるプログラムがゲームサーバ12やゲーム端末14によって実行されることによって実現される。
【0023】
[端末処理実行部及び識別情報記憶部]
端末処理実行部20は、ゲーム端末14のマイクロプロセッサ及び通信インタフェースを主として実現される。識別情報記憶部22はゲーム端末14の主記憶を主として実現される。
【0024】
端末処理実行部20は、複数の前処理を所定の順序で実行した後に後処理を実行する。前処理及び後処理は所定のプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることによって実行される。本実施形態1では、例えばプレイヤの会員登録要求を受け付けるための処理やプレイヤのログインを受け付けるための処理が前処理として実行され、ゲーム実行処理が後処理として実行される。
【0025】
端末処理実行部20は、後述のサーバ処理実行部36との間で各種データを授受しつつ、処理を実行する。例えば、端末処理実行部20は各種要求を示す要求データをサーバ処理実行部36に送信する。そして、端末処理実行部20は、サーバ処理実行部36から返信される応答データを受信し、該応答データに基づいて処理を実行する。
【0026】
また、端末処理実行部20は、複数の前処理のうちのいずれかを実行した場合、該前処理に対応する識別情報を識別情報記憶部22に追加記憶させる。その結果、識別情報記憶部22には複数の識別情報(識別情報列)が記憶される。識別情報記憶部22に記憶される識別情報列は、端末処理実行部20による前処理の実行履歴を示すことになる。識別情報記憶部22の具体的な記憶内容については後述する(図5参照)。
【0027】
[通信部]
通信部24はゲーム端末14のマイクロプロセッサ及び通信インタフェースを主として実現される。通信部24には識別情報送信部26が含まれる。
【0028】
[識別情報送信部]
識別情報送信部26は、端末処理実行部20によって複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報をゲームサーバ12に送信する。本実施形態1では、識別情報送信部26は識別情報記憶部22の記憶内容の全部又は一部をゲームサーバ12に所与のタイミングで送信する。
【0029】
[基準組合せ記憶部]
基準組合せ記憶部32は、ゲームサーバ12の主記憶やハードディスク装置を主として実現される。基準組合せ記憶部32は、識別情報の基準組合せ(基準識別情報列)を示す基準組合せ情報を記憶する。基準組合せ情報は、端末処理実行部20による前処理の実行履歴の基準パターンを示すことになる。基準組合せ記憶部32の具体的な記憶内容については後述する(図6参照)。
【0030】
[判定部]
判定部30は、ゲームサーバ12のマイクロプロセッサを主として実現される。判定部30は、識別情報送信部26から送信された識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する。判定部30は、識別情報送信部26から送信された識別情報の組合せ(識別情報列)に、基準組合せ記憶部32に記憶される基準組合せ情報によって示される基準組合せ(基準識別情報列)のいずれかが含まれるか否かを判定する。すなわち、判定部30は、端末処理実行部20による前処理の実行履歴に、基準組合せ記憶部32に記憶される1又は複数の基準パターンのうちのいずれかが含まれるか否かを判定する。
【0031】
[サーバ処理実行部]
サーバ処理実行部36は、ゲームサーバ12のマイクロプロセッサ及び通信インタフェースを主として実現される。サーバ処理実行部36は、ゲーム端末14の端末処理実行部20から送信された各種データを受信する。また、サーバ処理実行部36は、各種データをゲーム端末14に送信する。例えば、サーバ処理実行部36は、各種要求を示す要求データをゲーム端末14から受信し、その要求データに応じた応答データを生成し、そのゲーム端末14に対して送信する。
【0032】
[実行制限部]
実行制限部34は、ゲームサーバ12のマイクロプロセッサを主として実現される。実行制限部34は判定部30による判定結果に応じて、端末処理実行部20による後処理の実行を制限する。実行制限部34は、サーバ処理実行部36によるゲーム端末14へのデータ(後処理に関連するデータ)の送信を制限することによって、端末処理実行部20による後処理の実行を制限する。
【0033】
ここで、ネットワークゲームシステム10において、プレイヤが会員登録やログインを行う際に実行される処理について説明する。図3及び4はこの処理を示すフロー図を示している。この処理は、DVD−ROM等の情報記憶媒体やインターネット等の通信ネットワーク16を介して供給されるプログラムがゲームサーバ12やゲーム端末14によって実行されることによって実現される。
【0034】
図3に示すように、端末処理実行部20はメニュー画面をモニタに表示させる(S101)。具体的には、端末処理実行部20は、メニュー画面データを要求するための要求データをゲームサーバ12に送信する。そして、端末処理実行部20は、ゲームサーバ12から返信されるメニュー画面データ(応答データ)に基づいて、メニュー画面をモニタに表示させる。メニュー画面には、プレイヤが選択可能なメニューとして、例えば「会員登録」メニュー及び「ログイン」メニューが表示される。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「1」(識別情報)を追加する(S102)。図5は識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データの一例を示している。
【0035】
次に、端末処理実行部20は「会員登録」メニューがプレイヤによって選択されたか否かを判定する(S103)。「会員登録」メニューが選択されていない場合、端末処理実行部20は「ログイン」メニューがプレイヤによって選択されたか否かを判定する(S104)。「ログイン」メニューが選択されていない場合、端末処理実行部20は「会員登録」メニュー又は「ログイン」メニューが選択されたか否かの監視を続行する。
【0036】
「会員登録」メニューが選択された場合、端末処理実行部20はプレイヤ情報入力画面をモニタに表示させる(S105)。具体的には、端末処理実行部20は、プレイヤ情報入力画面データを要求するための要求データをゲームサーバ12に送信する。そして、端末処理実行部20は、ゲームサーバ12から返信されるプレイヤ情報入力画面データ(応答データ)に基づいて、プレイヤ情報入力画面をモニタに表示させる。プレイヤ情報入力画面は、プレイヤにプレイヤ情報を入力させるための画面であり、例えば氏名やクレジットカード番号を入力させたり、会員ID及びパスワードとしてそれぞれ任意の文字列を入力させるための画面である。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「2」(識別情報)を追加する(S106)。
【0037】
次に、端末処理実行部20は、プレイヤ情報入力画面において会員情報の入力が完了されたら、入力された内容をゲームサーバ12に送信する(S107)。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「3」(識別情報)を追加する(S108)。
【0038】
ゲームサーバ12では、ゲーム端末14から送信されたプレイヤ情報が正当であるか否かがサーバ処理実行部36によって判定される。例えば、クレジットカード番号が正当であるか否かが判定される。そして、プレイヤ情報が正当であると判定された場合、そのプレイヤ情報は会員データベースに登録される。
【0039】
プレイヤ情報が正当でないと判定され、会員登録が正常に完了されていない場合(S109のN)、サーバ処理実行部36はエラーメッセージデータとプレイヤ情報入力画面データとをゲーム端末14に送信する。この場合、端末処理実行部20はエラーメッセージをモニタに表示させた後(S110)、プレイヤ情報入力画面をモニタに再表示させる(S105)。
【0040】
一方、プレイヤ情報が正当であると判定され、会員登録が正常に完了された場合(S109のY)、サーバ処理実行部36は登録完了メッセージデータとメニュー画面データとをゲーム端末14に送信する。この場合、端末処理実行部20は登録完了メッセージをモニタに表示させた後(S111)、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「4」(識別情報)を追加し(S112)、メニュー画面をモニタに再表示させる(S101)。
【0041】
S104において、「ログイン」メニューが選択されたと判定された場合、端末処理実行部20はログイン画面をモニタに表示させる(S113)。具体的には、端末処理実行部20は、ログイン画面データを要求するための要求データをゲームサーバ12に送信する。端末処理実行部20は、ゲームサーバ12から返信されるログイン画面データ(応答データ)に基づいて、ログイン画面をモニタに表示させる。ログイン画面は、プレイヤに会員ID及びパスワードを入力させるための画面である。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「5」(識別情報)を追加する(S114)。そして、ログイン画面において会員ID及びパスワードの入力が完了されたら、端末処理実行部20は、入力された会員ID及びパスワードをゲームサーバ12に送信する(S115)。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「6」(識別情報)を追加する(S116)。
【0042】
ゲームサーバ12では、ゲーム端末14から送信された会員ID及びパスワードが正当であるか否かがサーバ処理実行部36によって判定される。すなわち、ゲーム端末14から送信された会員ID及びパスワードの組合せが会員データベースに登録されているか否かが判定される。
【0043】
会員ID及びパスワードが正当でないと判定された場合(S117のN)、サーバ処理実行部36はエラーメッセージデータとログイン画面データとをゲーム端末14に送信する。この場合、端末処理実行部20は、エラーメッセージをモニタに表示させた後(S118)、ログイン画面をモニタに再表示させる(S113)。
【0044】
一方、会員ID及びパスワードが正当であると判定された場合(S117のY)、サーバ処理実行部36はゲーム選択画面データをゲーム端末14に送信する。この場合、端末処理実行部20はゲーム選択画面をモニタに表示させる(S119)。ゲーム選択画面は、ネットワークゲームシステム10によって提供される複数のゲームのうちから所望のゲームをプレイヤに選択させるための画面である。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「7」(識別情報)を追加する(S120)。
【0045】
次に、端末処理実行部20はプレイヤによってゲームが選択されたか否かを監視する(S121)。そして、プレイヤによってゲームが選択された場合、プレイヤによって選択されたゲームの識別情報(ゲームID)が端末処理実行部20によってゲームサーバ12に送信されるとともに、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データが識別情報送信部26によってゲームサーバ12に送信される(S122)。
【0046】
ゲームサーバ12では、ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当であるか否かが判定部30によって判定される。本実施形態1では、例えば図6に示すような基準状態遷移テーブル(基準組合せ情報)が基準組合せ記憶部32に記憶される。この基準状態遷移テーブルには、1又は複数の基準状態遷移データが格納される。各基準状態遷移データは、ゲーム端末14から送信される状態遷移データとして適切なものを示している。判定部30は、ゲーム端末14から送信された状態遷移データが、基準状態遷移テーブルに格納される基準状態遷移データのいずれかに合致するか否かを判定する。
【0047】
ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当であると判定された場合(S123のY)、サーバ処理実行部36は、ゲームを実行するために必要不可欠な各種データ(例えば、以降のデータ授受で用いられる暗号の復号鍵等)をゲーム端末14に送信する。この場合、端末処理実行部20はこのデータに基づいて、ゲーム選択画面において選択されたゲームの実行を開始する(S125)。
【0048】
一方、ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当でないと判定された場合(S123のN)、実行制限部34は、サーバ処理実行部36による上記ゲームデータの送信を抑止する。この場合、サーバ処理実行部36はエラーメッセージデータとメニュー画面データとをゲーム端末14に送信する。そして、端末処理実行部20はエラーメッセージをモニタに表示させ(S124)、メニュー画面をモニタに表示させる(S101)。
【0049】
以上説明したように、本実施形態1に係るネットワークゲームシステム10では、図3及び4に示す処理が実行されることにより、単に、会員登録処理や認証処理が正常に完了されたとの結果のみに応じて、ゲーム(後処理)の実行を開始するのではなく、会員登録処理や認証処理等の各処理(前処理)の実行履歴に基づいて、ゲーム(後処理)の実行開始を制御できるようになる。
【0050】
実施形態2.
次に、本発明の実施形態2について説明する。この実施形態2に係るネットワークゲームシステムは、実施形態1に係るネットワークゲームシステム10と同様の全体構成を前提とするので、ここでは図1を参照しながら説明を行う。
【0051】
本実施形態2に係るネットワークゲームシステム10では、プレイヤが3つのステージを順番にクリアしていくことによってゲームクリアを目指すゲームが提供される。
【0052】
図7は、本実施形態2に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。なお、同図では、実施形態1に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能ブロック(図2参照)と同様の機能ブロックについては同一の符号を付している。それらの機能ブロックについては説明を省略する。
【0053】
同図に示すように、本実施形態2に係るネットワークゲームシステム10のゲーム端末14には、ゲーム進行状況情報送信部27が実現される。ゲーム進行状況情報送信部27も、DVD−ROM等の情報記憶媒体やインターネット等の通信ネットワーク16を介して供給されるプログラムがゲーム端末14によって実行されることによって実現される。
【0054】
[端末処理実行部]
本実施形態2では、各ステージのゲームを実行する処理が前処理として実行され、「コンティニュー」メニュー選択受付処理が後処理として実行される。
【0055】
[ゲーム進行状況情報送信部]
ゲーム進行状況情報送信部27は、ゲームの進行状況を示すゲーム進行状況情報をゲームサーバ12に送信する。本実施の形態では複数のステージを含むゲームが提供されるため、ゲーム進行状況情報送信部27は、いずれかのステージを特定する情報をゲーム進行状況情報として送信する。
【0056】
[基準組合せ記憶部]
本実施形態2では、基準組合せ記憶部32は、ゲーム進行状況情報に対応づけて基準組合せを記憶する。基準組合せ記憶部32の記憶内容の具体例については後述する(図11参照)。
【0057】
[判定部]
本実施形態2では、判定部30は、識別情報送信部26によって送信された識別情報の組合せに、ゲーム進行状況情報送信部27によって送信されたゲーム進行状況情報によって示されるゲームの進行状況に対応する組合せが含まれるか否かを判定する。
【0058】
ここで、本実施形態2に係るネットワークゲームシステム10において実行される処理(ゲーム実行処理)について説明する。図8及び9はこの処理を示すフロー図を示している。この処理は、DVD−ROM等の情報記憶媒体やインターネット等の通信ネットワーク16を介して供給されるプログラムがゲームサーバ12やゲーム端末14によって実行されることによって実現される。
【0059】
図8に示すように、端末処理実行部20は変数nを0に初期化する(S201)。後述するように、変数nの値はプレイヤがプレイ中のステージを示すことになる。次に、端末処理実行部20はタイトルメニュー画面をモニタに表示させる(S202)。具体的には、端末処理実行部20は、タイトルメニュー画面データを要求するための要求データをゲームサーバ12に送信する。そして、端末処理実行部20は、ゲームサーバ12から返信されるタイトルメニュー画面データ(応答データ)に基づいて、タイトルメニュー画面をモニタに表示させる。なお、タイトルメニュー画面には、プレイヤが選択可能なメニューとして、例えば「スタート」メニュー及び「コンティニュー」メニューが表示され得るが、この場合、サーバ処理実行部36は、「コンティニュー」メニューの選択が制限されたタイトルメニュー画面を示すタイトルメニュー画面データを送信する。その後、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「11」(識別情報)を追加するとともに(S203)、「stage=n」(ゲーム進行状況情報)を追加する(S204)。例えば、変数nの値が0である場合には「stage=0」が追加される。図10は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データの一例を示している。
【0060】
次に、端末処理実行部20は、「スタート」メニューがプレイヤによって選択されたか否かを判定する(S205)。「スタート」メニューが選択されていない場合、端末処理実行部20は、変数nが0より大きいか否かを判定する(S209)。そして、変数nが0より大きい場合に、「コンティニュー」メニューがプレイヤによって選択されたか否かを判定する(S210)。「コンティニュー」メニューが選択されていない場合、端末処理実行部20は、「スタート」メニュー又は「コンティニュー」メニューがプレイヤによって選択されたか否かの監視を続行する。
【0061】
S205において「スタート」メニューが選択されたと判定された場合、端末処理実行部20は変数nの値を1に更新する(S206)。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「12」(識別情報)を追加するとともに(S207)、「stage=n」を追加する(S208)。すなわち「stage=1」が追加される。また、S210において「コンティニュー」メニューが選択されたと判定された場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「13」(識別情報)を追加するとともに(S211)、「stage=n」を追加する(S212)。
【0062】
端末処理実行部20は、変数nが1である場合、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「14」(識別情報)を追加する(S213,S214)。また、端末処理実行部20は、変数nが2である場合、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「15」(識別情報)を追加し(S213,S215)、変数nが3である場合、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「16」(識別情報)を追加する(S213,S216)。
【0063】
次に、端末処理実行部20はステージ「n」のゲームの実行を開始する(S217)。具体的には、端末処理実行部20は、ステージ「n」のゲームを開始するために必要なゲームデータの送信要求を示す要求データをゲームサーバ12に送信する。そして、端末処理実行部20は、ゲームサーバ12から返信されるゲームデータに基づいて、ステージ「n」のゲームの実行を開始する。そして、端末処理実行部20は、ステージ「n」のゲームがクリアされたか否かを監視するとともに(S218)、ゲームオーバーになったか否かを監視する(S224)。
【0064】
ステージ「n」のゲームがクリアされた場合、端末処理実行部20はその旨を示す画面をモニタに表示させる(S219)。なお、ステージ「3」のゲームがクリアされた場合にはゲーム全体がクリアされたことを示す画面が表示される。そして、端末処理実行部20は変数nの値をインクリメントし(S220)、その値が3以下であるか否かを判定する(S221)。変数nの値が3以下である場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「17」(識別情報)を追加するとともに(S222)、「stage=n」を追加する(S223)。そして、端末処理実行部20はS213の処理から実行する。すなわち、次のステージのゲームの実行を開始する。一方、変数nの値が3より大きい場合(ゲーム全体がクリアされた場合)、端末処理実行部20は変数nを0に初期化するとともに(S201)、タイトルメニュー画面をモニタに再表示させる(S202)。
【0065】
一方、ゲームオーバーになった場合、端末処理実行部20がその旨を示す画面をモニタに表示させるとともに(S225)、ゲーム進行状況情報送信部27が変数nの値(ゲーム進行状況情報)をゲームサーバ12に送信し、識別情報送信部26が識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データをゲームサーバ12に送信する(S226)。
【0066】
ゲームサーバ12では、ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当であるか否かが判定部30によって判定される。本実施形態2では、例えば図11に示すような基準状態遷移テーブルが基準組合せ記憶部32に記憶される。図11に示すように、この基準状態遷移テーブルでは、ステージ「1」を除く各ステージごとに基準状態遷移データが対応づけられている。例えば、ステージ「2」には、ステージ「1」のゲームがプレイされれば必ず状態遷移データに含まれる組合せ(stage=1,14,17)が基準状態遷移データとして対応づけられている。また例えば、ステージ「3」には、ステージ「1」のゲームがプレイされれば必ず状態遷移データに含まれる組合せ(stage=1,14,17)と、ステージ「2」のゲームがプレイされれば必ず状態遷移データに含まれる組合せ(stage=2,15,17)と、が基準状態遷移データとして対応づけられている。判定部30は、ゲーム端末14から送信された変数nの値に対応づけられた基準状態遷移データを読み出す。そして、読み出したすべての基準状態遷移データが、ゲーム端末14から送信された状態遷移データに含まれているか否かを判定する。
【0067】
ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当であると判定された場合(S227のY)、サーバ処理実行部36は、「コンティニュー」メニューの選択が制限されていないタイトルメニュー画面を示すタイトルメニュー画面データをゲーム端末14に返信する。そして、端末処理実行部20は、このタイトルメニュー画面データに基づいて、タイトルメニュー画面をモニタに表示させる(S202)。この場合、プレイヤはタイトルメニュー画面において「コンティニュー」メニューを選択でき、ゲームオーバーになったステージからゲームプレイを再開できる。
【0068】
一方、ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当でないと判定された場合(S227のN)、実行制限部34は、サーバ処理実行部36による上記タイトルメニュー画面データ(「コンティニュー」メニューの選択が制限されていないタイトルメニュー画面を示すタイトルメニュー画面データ)の送信を抑止する。この場合、サーバ処理実行部36はエラーメッセージデータと、「コンティニュー」メニューの選択が制限されたタイトルメニュー画面を示すタイトルメニュー画面データと、をゲーム端末14に返信する。そして、端末処理実行部20は、エラーメッセージをモニタに表示させ(S228)、変数nの値を0に初期化させた後(S201)、タイトルメニュー画面をモニタに再表示させる(S202)。この場合、端末処理実行部20による「コンティニュー」メニューの選択受付が制限され、プレイヤはタイトルメニュー画面において「コンティニュー」メニューを選択できず、ゲームオーバーになったステージからゲームプレイを再開できなくなる。
【0069】
以上説明したように、本実施形態2に係るネットワークゲームシステム10では、図8及び9に示す処理が実行されることにより、ゲームオーバーになった場合、それまでの各ステージのゲーム(前処理)の実行履歴に基づいて、「コンティニュー」メニュー選択受付処理(後処理)の実行開始を制限することが可能になる。
【0070】
実施形態3.
次に、本発明の実施形態3について説明する。この実施形態3に係るネットワークゲームシステムは、実施形態1及び2に係るネットワークゲームシステム10と同様の全体構成を前提とし、実施形態1に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能と同様の機能が実現されるため、ここでは図1及び2を参照しながら説明を行う。
【0071】
本実施形態3に係るネットワークゲームシステム10では、複数のゲーム端末14の各々に対応するゲームキャラクタを共通のゲーム空間に配置し、各ゲーム端末14においてなされた操作に基づいて、該ゲーム端末14に対応するゲームキャラクタの状態を更新するゲームが提供される。各ゲーム端末14のモニタには、そのゲーム端末14に対応するゲームキャラクタに従動する視点からこのゲーム空間を見た様子を表すゲーム画面が表示される。
【0072】
本実施形態3に係るネットワークゲームシステム10では、いわゆるロールプレイングゲームが提供される。このロールプレイングゲームでは、例えば図12に示すような複数の特定場所A乃至I(街等)がゲーム空間に設定されている。同図に示すように、各特定場所には1又は複数の他の特定場所が関連づけられており、各特定場所からはその特定場所に関連づけられた特定場所にのみ移動可能になっている。プレイヤは、操作対象たるゲームキャラクタを特定場所に順次移動させ、各特定場所に関連するゲームイベントを順次クリアしていくことにより、ゲームクリアを目指すことになる。
【0073】
[端末処理実行部及びサーバ処理実行部]
本実施形態3では、端末処理実行部20及びサーバ処理実行部36は、上記ロールプレイングゲームをプレイヤに提供するための処理を実行する。具体的には、端末処理実行部20は、ゲーム端末14においてなされた操作に関する操作情報をゲームサーバ12に送信する。サーバ処理実行部36はゲーム空間の状況(各ゲームキャラクタの位置や姿勢等)を示すゲーム状況情報を記憶しており、各ゲーム端末14から送信された操作情報に基づいて、そのゲーム状況情報を更新する。そして、サーバ処理実行部36はゲーム状況情報を更新した場合、ゲーム状況情報の更新内容を示すゲーム状況更新情報を各ゲーム端末14に送信する。各ゲーム端末14では、端末処理実行部20がゲームサーバ12から送信されたゲーム状況更新情報に基づいて、モニタに表示されるゲーム画面を更新する。
【0074】
各ゲーム端末14の端末処理実行部20は、そのゲーム端末14に対応するゲームキャラクタが特定場所に移動した場合、その特定場所に関連するゲーム処理を実行する。「特定場所に関連するゲーム処理」とは、例えばゲームキャラクタが特定場所に移動した様子をゲーム画面に表示させる処理等である。また、端末処理実行部20は、ゲームキャラクタが特定場所に移動した場合、その特定場所(その特定場所に関連するゲーム処理)に対応する識別情報を、識別情報記憶部22に追加記憶させる。例えば、ゲームキャラクタが特定場所「A」に移動した場合、識別情報「A」を識別情報記憶部22に追加記憶させる。このため、識別情報記憶部22に記憶される識別情報の組合せ(識別情報列)は、ゲームキャラクタが移動した特定場所の履歴を示すことになる。言い換えれば、端末処理実行部20による「特定場所に関連するゲーム処理」の実行履歴を示すことになる。
【0075】
[識別情報送信部]
本実施形態3では、識別情報送信部26は、ゲームキャラクタが特定場所のいずれかに移動した場合に、識別情報記憶部22の記憶内容を送信する。
【0076】
[基準組合せ記憶部]
本実施形態3では、基準組合せ記憶部32は、例えば図13に示すような特定場所テーブル(基準組合せ情報)を記憶する。同図に示すように、この特定場所テーブルには「移動元場所」フィールドと「移動先場所」フィールドとが含まれる。「移動元場所」フィールドには特定場所の識別情報が格納される。「移動先場所」フィールドには、「移動元場所」フィールドの記憶内容に対応する特定場所から移動可能な特定場所の識別情報が格納される。特定場所テーブルによって、ある特定場所(例えば特定場所「A」)から他の特定場所(例えば特定場所「I」)への複数の基準ルートが示される。
【0077】
[判定部]
本実施形態3では、判定部30は基準組合せ記憶部32に記憶される特定場所テーブルを参照し、識別情報送信部26から送信された識別情報の組合せ(識別情報列)に含まれる、連続する2つの識別情報の各組合せ(移動元場所及び移動先場所の組合せ)がすべて登録されているか否かを判定する。例えば、識別情報送信部26から送信された識別情報の組合せが「A,B,C」である場合、特定場所「A」に移動先場所として特定場所「B」が対応づけられているか否か、及び、特定場所「B」に移動先場所として特定場所「C」が対応づけられているか否か、が判定されることになる。その結果、例えばゲームキャラクタが特定場所「I」に移動した場合、そのゲームキャラクタの特定場所「A」から特定場所「I」への移動ルートが、特定場所テーブルによって示される複数の基準ルート(例えば、ABCDIやABGHFI等)のうちのいずれかであるかが判定されることになる。
【0078】
[実行制限部]
本実施形態3では、実行制限部34は判定部30による判定結果に応じて、サーバ処理実行部36によるゲーム状況更新情報の送信を制限することによって、ゲーム端末14におけるそれ以降のゲームの実行を制限する。
【0079】
本実施形態3に係るネットワークゲームシステム10では、ゲームキャラクタが特定場所に移動した場合、それまでにゲームキャラクタが移動した特定場所の履歴に基づいて、その特定場所に移動するまでのルートが正当であるか否かが判定され、その判定結果に基づいて、それ以降のゲームの実行を制限することが可能になる。こうすれば、プログラムやデータを改竄する等の不正の手段によって、ゲームキャラクタが不正に移動させられることを抑止できるようになる。例えば、ある特定場所から、その特定場所からは本来移動することができない特定場所にゲームキャラクタを移動させることを抑止できるようになる。
【0080】
実施形態4.
次に、本発明の実施形態4について説明する。この実施形態4に係るネットワークゲームシステムも、実施形態1乃至3に係るネットワークゲームシステム10と同様の全体構成を前提としているため、ここでも図1を参照しながら説明を行う。
【0081】
図14は、本実施形態4に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。なお、同図では、実施形態1に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能ブロック(図2,7参照)と同様の機能ブロックについては同一の符号を付している。それらの機能ブロックについては説明を省略する。
【0082】
同図に示すように、本実施形態4に係るネットワークゲームシステム10のゲーム端末14には、バージョン情報記憶部23及びバージョン情報送信部28が実現される。バージョン情報記憶部23及びバージョン情報送信部28も、DVD−ROM等の情報記憶媒体やインターネット等の通信ネットワーク16を介して供給されるプログラムがゲーム端末14によって実行されることによって実現される。
【0083】
[バージョン情報記憶部]
バージョン情報記憶部23は、ゲーム端末14の不揮発性記憶装置(ハードディスク装置等)を主として実現される。バージョン情報記憶部23には、端末処理実行部20によって実行される所定プログラムのバージョンを示すバージョン情報が記憶される。
【0084】
[バージョン情報送信部]
バージョン情報送信部28は、バージョン情報をバージョン情報記憶部23から読み出し、ゲームサーバ12に送信する。
【0085】
[基準組合せ記憶部]
本実施形態4では、基準組合せ記憶部32は、バージョン情報に対応づけて基準組合せを記憶する。例えば、基準組合せ記憶部32には、プログラムの各バージョンごとに基準状態遷移テーブル(図6や11)や目的場所テーブル(図13)が記憶される。
【0086】
[判定部]
本実施形態4では、判定部30は、識別情報送信部26によって送信された識別情報の組合せに、バージョン情報送信部28によって送信されたバージョン情報に対応づけられた基準組合せが含まれるか否かを判定する。
【0087】
この場合、S122やS226の処理では、識別情報送信部26による状態遷移データの送信とともに、バージョン情報送信部28によるバージョン情報の送信が実行されるようにすればよい。そして、ゲームサーバ12では、ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当であるか否かが、ゲーム端末14から送信されたバージョン情報が示すプログラムのバージョンに対応する基準状態遷移テーブルに基づいて判断されるようにすればよい。
【0088】
本実施形態4に係るネットワークゲームシステム10によれば、ゲーム端末14によって実行されるプログラムのバージョンによって、ゲーム端末14によって実行される処理の内容に差があるような場合であっても、複数の前処理の実行履歴に基づいて、後処理の実行開始を制限することが可能になる。
【0089】
実施形態5.
次に、本発明の実施形態5について説明する。この実施形態5に係るネットワークゲームシステムも、実施形態1乃至4に係るネットワークゲームシステム10と同様の全体構成を前提としているため、ここでも図1を参照しながら説明を行う。
【0090】
図15は、本実施形態5に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。なお、同図では、実施形態1乃至4に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能ブロック(図2,7,14参照)と同様の機能ブロックについては同一の符号を付している。それらの機能ブロックについては説明を省略する。
【0091】
同図に示すように、本実施形態5に係るネットワークゲームシステム10のゲーム端末14には識別情報送信制限部29が実現され、ゲームサーバ12には制限解除指示部38及び制限再開指示部40が実現される。識別情報送信制限部29、制限解除指示部38及び制限再開指示部40も、DVD−ROM等の情報記憶媒体やインターネット等の通信ネットワーク16を介して供給されるプログラムがゲームサーバ12やゲーム端末14によって実行されることによって実現される。
【0092】
[識別情報送信制限部]
識別情報送信制限部29はゲーム端末14のマイクロプロセッサや通信インタフェースを主として実現され、識別情報送信部26による送信を制限する。識別情報送信制限部29は、端末処理実行部20による識別情報記憶部22への識別情報の書き出しを制限し、その結果として、識別情報送信部26による送信を制限するようにしてもよい。
【0093】
[制限解除指示部及び制限再開指示部]
制限解除指示部38及び制限再開指示部40は、ゲームサーバ12のマイクロプロセッサや通信インタフェースを主として実現される。制限解除指示部38は、識別情報送信制限部29による制限を所与のタイミングで解除させる。例えば、制限解除指示部38は制限解除指示データをゲーム端末14(識別情報送信制限部29)に所与のタイミングで送信する。識別情報送信制限部29は制限解除指示データの受信に応じて、識別情報送信部26に対する制限を解除する。また、制限再開指示部40は制限再開指示データをゲーム端末14(識別情報送信制限部29)に所与のタイミングで送信する。識別情報送信制限部29は制限再開指示データの受信に応じて、識別情報送信部26に対する制限を再開する。このとき、識別情報送信制限部29による制限が再開される前に、識別情報記憶部22の記憶内容がゲームサーバ12に送信されるようにするとよい。
【0094】
本実施形態5に係るネットワークゲームシステム10によれば、各ゲーム端末14において識別情報送信部26による送信が行われる期間をゲームサーバ12側で制御できるようになる。また、ゲームサーバ12から指示された場合にのみ、識別情報送信部26による送信が行われるため、ネットワークゲームシステム10における通信トラフィックの軽減を図ることが可能になる。
【0095】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0096】
例えば、実施形態4及び5の両方又は一方を、実施形態1乃至3に組み合わせるようにしてもよい。
【0097】
また例えば、実行制限部34はゲーム端末14において実現されるようにしてもよい。すなわち、以上の実施形態では、判定部30による判定結果に応じて、サーバ処理実行部36から端末処理実行部20へのデータ送信を制限することによって、端末処理実行部20による処理の実行を制限するようにしたが、判定部30による判定結果を示す判定結果データをゲームサーバ12からゲーム端末14に送信し、ゲーム端末14では、その判定結果データに基づいて、端末処理実行部20による処理の実行を制限するようにしてもよい。
【0098】
また例えば、以上の実施形態においてゲームサーバ12に実現することとして説明した各機能ブロックは、異なるゲームサーバ12に実現されるようにしてもよい。例えば、判定部30、基準組合せ記憶部32及び実行制限部34と、サーバ処理実行部36とは、別のゲームサーバ12に実現されるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの機能ブロック図である。
【図3】ゲーム端末において実行される処理を示すフロー図である。
【図4】ゲーム端末において実行される処理を示すフロー図である。
【図5】状態遷移データの一例を示す図である。
【図6】基準状態遷移テーブルの一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るに係るネットワークゲームシステムの機能ブロック図である。
【図8】ゲーム端末において実行される処理を示すフロー図である。
【図9】ゲーム端末において実行される処理を示すフロー図である。
【図10】状態遷移データの一例を示す図である。
【図11】基準状態遷移テーブルの一例を示す図である。
【図12】ゲーム空間に設定された目標場所の関係について説明する図である。
【図13】特定場所テーブルの一例を示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの機能ブロック図である。
【図15】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0100】
10 ネットワークゲームシステム、12 ゲームサーバ、14 ゲーム端末、16 通信ネットワーク、20 端末処理実行部、22 識別情報記憶部、23 バージョン情報記憶部、24 通信部、26 識別情報送信部、27 ゲーム進行状況情報送信部、28 バージョン情報送信部、29 識別情報送信制限部、30 判定部、32 基準組合せ記憶部、34 実行制限部、36 サーバ処理実行部、38 制限解除指示部、40 制限再開指示部。
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理システム、サーバ、サーバの制御方法、端末、端末の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の前処理を実行した後に、該前処理の実行状況に応じて後処理の実行を制限する情報処理システムが一般的に知られている。例えば、認証や課金等に関する処理が正常に完了された場合に、サービスの提供に関する処理の実行を開始する情報処理システムが知られている。
【特許文献1】特開2004−24607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上のような情報処理システムでは、複数の前処理がどのように実行されたかに基づいて、後処理の実行を制限できるようになると、複数の前処理の実行状況に応じた後処理の実行制限の高度化を図ることが可能になる。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数の前処理を実行した後に、前処理の実行状況に応じて後処理の実行を開始する情報処理システムにおいて、複数の前処理がどのように実行されたかに基づいて、後処理の実行を制限できるようになる情報処理システム、サーバ、サーバの制御方法、端末、端末の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理システムは、サーバと、前記サーバと通信ネットワークを介して接続され、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末と、を含む情報処理システムにおいて、前記端末は、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信手段を含み、前記サーバは、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限する実行制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るサーバは、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する端末、と通信ネットワークを介して接続されるサーバであって、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限する実行制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るサーバの制御方法は、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する端末、と通信ネットワークを介して接続されるサーバの制御方法であって、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定するための判定ステップと、前記判定ステップによる判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限するための実行制限ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する端末、と通信ネットワークを介して接続されるサーバとしてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する判定手段、及び、前記判定手段による判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限する実行制限手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0010】
また、本発明に係る端末は、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末から送信される識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、該端末における前記後処理の実行を制限するサーバ、と通信ネットワークを介して接続される端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信手段を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る端末の制御方法は、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末から送信される識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、該端末における前記後処理の実行を制限するサーバ、と通信ネットワークを介して接続される端末の制御方法であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信するための識別情報送信ステップを含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末から送信される識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、該端末における前記後処理の実行を制限するサーバ、と通信ネットワークを介して接続される端末としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0013】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0014】
本発明は、サーバと、該サーバと通信ネットワークを介して接続され、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末と、を含む情報処理システムに関するものである。本発明では、端末は、上記複数の前処理のうちのいずれかを実行した場合、該前処理に対応する識別情報をサーバに送信する。またサーバは、端末から送信された識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、端末における後処理の実行を制限する。本発明によれば、複数の前処理を実行した後に、前処理の実行状況に応じて後処理の実行を開始する情報処理システムにおいて、複数の前処理がどのように実行されたかに基づいて、後処理の実行を制限できるようになる。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記識別情報を複数記憶するための識別情報記憶手段と、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記識別情報記憶手段に追加記憶させる手段と、を含み、前記識別情報送信手段は、所与のタイミングで、前記識別情報記憶手段の記憶内容を前記サーバに送信するようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記端末はゲームを実行するゲーム端末であり、前記ゲームの進行状況を示すゲーム進行状況情報を前記サーバに送信するゲーム進行状況情報送信手段をさらに含み、前記判定手段は、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに、前記端末から送信された前記ゲーム進行状況情報によって示される前記ゲームの進行状況に対応する組合せが含まれるか否かを判定するようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記端末は、前記前処理を実行するためのプログラムのバージョンを示すバージョン情報を前記サーバに送信するバージョン情報送信手段をさらに含み、前記判定手段は、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに、前記端末から送信された前記バージョン情報によって示される前記プログラムのバージョンに対応する組合せが含まれるか否かを判定するようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記端末は、前記識別情報送信手段による送信を制限する識別情報送信制限手段をさらに含み、前記サーバは、前記識別情報送信制限手段による制限を所与のタイミングで解除させる制限解除指示手段と、前記識別情報送信制限手段による制限が解除された後の所与のタイミングで、前記識別情報送信制限手段による制限を再開させる制限再開指示手段と、をさらに含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面に基づき詳細に説明する。ここでは、本発明を情報処理システムの一態様であるネットワークゲームシステムに適用した例について説明する。
【0020】
実施形態1.
図1は、本発明の実施形態1に係るネットワークゲームシステム(情報処理システム)の全体構成を示す図である。同図に示すように、ネットワークゲームシステム10は、ゲームサーバ12と、複数のゲーム端末14と、を含んで構成される。ゲームサーバ12及びゲーム端末14は、いずれもインターネット等の通信ネットワーク16に接続されており、相互にデータ授受可能である。ゲームサーバ12は、マイクロプロセッサ、主記憶、ハードディスク記憶装置、例えばDVD−ROM等の情報記憶媒体の記憶内容を読み取るための読み取り装置、通信インタフェースやモニタを含んで構成されるコンピュータシステムであり、例えば従来公知のサーバコンピュータ等により構成される。また、ゲーム端末14も、マイクロプロセッサ、主記憶、ハードディスク記憶装置、例えばDVD−ROM等の情報記憶媒体の記憶内容を読み取るための読み取り装置、通信インタフェース、操作部やモニタを含んで構成されるコンピュータシステムであり、例えば従来公知のパーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機、携帯ゲーム機、携帯情報端末、あるいは携帯電話機等により構成される。
【0021】
本実施形態1に係るネットワークゲームシステム10では、プレイヤが複数のゲームのうちからいずれかを選択し、そのゲームをゲーム端末14においてプレイできるようなサービスが提供される。プレイヤは、ネットワークゲームシステム10によって提供されるサービスを利用するにあたって、まず会員登録を行う必要がある。会員登録済みのプレイヤは、ネットワークゲームシステム10にログインすることにより、ネットワークゲームシステム10によって提供されるサービスを利用できる。
【0022】
図2は、ネットワークゲームシステム10において実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。同図に示すように、ネットワークゲームシステム10には、端末処理実行部20、識別情報記憶部22、通信部24、判定部30、基準組合せ記憶部32、実行制限部34及びサーバ処理実行部36が含まれる。端末処理実行部20、識別情報記憶部22及び通信部24はゲーム端末14において実現され、判定部30、基準組合せ記憶部32、実行制限部34及びサーバ処理実行部36はゲームサーバ12において実現される。これらの機能は、DVD−ROM等の情報記憶媒体やインターネット等の通信ネットワーク16を介して供給されるプログラムがゲームサーバ12やゲーム端末14によって実行されることによって実現される。
【0023】
[端末処理実行部及び識別情報記憶部]
端末処理実行部20は、ゲーム端末14のマイクロプロセッサ及び通信インタフェースを主として実現される。識別情報記憶部22はゲーム端末14の主記憶を主として実現される。
【0024】
端末処理実行部20は、複数の前処理を所定の順序で実行した後に後処理を実行する。前処理及び後処理は所定のプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることによって実行される。本実施形態1では、例えばプレイヤの会員登録要求を受け付けるための処理やプレイヤのログインを受け付けるための処理が前処理として実行され、ゲーム実行処理が後処理として実行される。
【0025】
端末処理実行部20は、後述のサーバ処理実行部36との間で各種データを授受しつつ、処理を実行する。例えば、端末処理実行部20は各種要求を示す要求データをサーバ処理実行部36に送信する。そして、端末処理実行部20は、サーバ処理実行部36から返信される応答データを受信し、該応答データに基づいて処理を実行する。
【0026】
また、端末処理実行部20は、複数の前処理のうちのいずれかを実行した場合、該前処理に対応する識別情報を識別情報記憶部22に追加記憶させる。その結果、識別情報記憶部22には複数の識別情報(識別情報列)が記憶される。識別情報記憶部22に記憶される識別情報列は、端末処理実行部20による前処理の実行履歴を示すことになる。識別情報記憶部22の具体的な記憶内容については後述する(図5参照)。
【0027】
[通信部]
通信部24はゲーム端末14のマイクロプロセッサ及び通信インタフェースを主として実現される。通信部24には識別情報送信部26が含まれる。
【0028】
[識別情報送信部]
識別情報送信部26は、端末処理実行部20によって複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報をゲームサーバ12に送信する。本実施形態1では、識別情報送信部26は識別情報記憶部22の記憶内容の全部又は一部をゲームサーバ12に所与のタイミングで送信する。
【0029】
[基準組合せ記憶部]
基準組合せ記憶部32は、ゲームサーバ12の主記憶やハードディスク装置を主として実現される。基準組合せ記憶部32は、識別情報の基準組合せ(基準識別情報列)を示す基準組合せ情報を記憶する。基準組合せ情報は、端末処理実行部20による前処理の実行履歴の基準パターンを示すことになる。基準組合せ記憶部32の具体的な記憶内容については後述する(図6参照)。
【0030】
[判定部]
判定部30は、ゲームサーバ12のマイクロプロセッサを主として実現される。判定部30は、識別情報送信部26から送信された識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する。判定部30は、識別情報送信部26から送信された識別情報の組合せ(識別情報列)に、基準組合せ記憶部32に記憶される基準組合せ情報によって示される基準組合せ(基準識別情報列)のいずれかが含まれるか否かを判定する。すなわち、判定部30は、端末処理実行部20による前処理の実行履歴に、基準組合せ記憶部32に記憶される1又は複数の基準パターンのうちのいずれかが含まれるか否かを判定する。
【0031】
[サーバ処理実行部]
サーバ処理実行部36は、ゲームサーバ12のマイクロプロセッサ及び通信インタフェースを主として実現される。サーバ処理実行部36は、ゲーム端末14の端末処理実行部20から送信された各種データを受信する。また、サーバ処理実行部36は、各種データをゲーム端末14に送信する。例えば、サーバ処理実行部36は、各種要求を示す要求データをゲーム端末14から受信し、その要求データに応じた応答データを生成し、そのゲーム端末14に対して送信する。
【0032】
[実行制限部]
実行制限部34は、ゲームサーバ12のマイクロプロセッサを主として実現される。実行制限部34は判定部30による判定結果に応じて、端末処理実行部20による後処理の実行を制限する。実行制限部34は、サーバ処理実行部36によるゲーム端末14へのデータ(後処理に関連するデータ)の送信を制限することによって、端末処理実行部20による後処理の実行を制限する。
【0033】
ここで、ネットワークゲームシステム10において、プレイヤが会員登録やログインを行う際に実行される処理について説明する。図3及び4はこの処理を示すフロー図を示している。この処理は、DVD−ROM等の情報記憶媒体やインターネット等の通信ネットワーク16を介して供給されるプログラムがゲームサーバ12やゲーム端末14によって実行されることによって実現される。
【0034】
図3に示すように、端末処理実行部20はメニュー画面をモニタに表示させる(S101)。具体的には、端末処理実行部20は、メニュー画面データを要求するための要求データをゲームサーバ12に送信する。そして、端末処理実行部20は、ゲームサーバ12から返信されるメニュー画面データ(応答データ)に基づいて、メニュー画面をモニタに表示させる。メニュー画面には、プレイヤが選択可能なメニューとして、例えば「会員登録」メニュー及び「ログイン」メニューが表示される。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「1」(識別情報)を追加する(S102)。図5は識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データの一例を示している。
【0035】
次に、端末処理実行部20は「会員登録」メニューがプレイヤによって選択されたか否かを判定する(S103)。「会員登録」メニューが選択されていない場合、端末処理実行部20は「ログイン」メニューがプレイヤによって選択されたか否かを判定する(S104)。「ログイン」メニューが選択されていない場合、端末処理実行部20は「会員登録」メニュー又は「ログイン」メニューが選択されたか否かの監視を続行する。
【0036】
「会員登録」メニューが選択された場合、端末処理実行部20はプレイヤ情報入力画面をモニタに表示させる(S105)。具体的には、端末処理実行部20は、プレイヤ情報入力画面データを要求するための要求データをゲームサーバ12に送信する。そして、端末処理実行部20は、ゲームサーバ12から返信されるプレイヤ情報入力画面データ(応答データ)に基づいて、プレイヤ情報入力画面をモニタに表示させる。プレイヤ情報入力画面は、プレイヤにプレイヤ情報を入力させるための画面であり、例えば氏名やクレジットカード番号を入力させたり、会員ID及びパスワードとしてそれぞれ任意の文字列を入力させるための画面である。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「2」(識別情報)を追加する(S106)。
【0037】
次に、端末処理実行部20は、プレイヤ情報入力画面において会員情報の入力が完了されたら、入力された内容をゲームサーバ12に送信する(S107)。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「3」(識別情報)を追加する(S108)。
【0038】
ゲームサーバ12では、ゲーム端末14から送信されたプレイヤ情報が正当であるか否かがサーバ処理実行部36によって判定される。例えば、クレジットカード番号が正当であるか否かが判定される。そして、プレイヤ情報が正当であると判定された場合、そのプレイヤ情報は会員データベースに登録される。
【0039】
プレイヤ情報が正当でないと判定され、会員登録が正常に完了されていない場合(S109のN)、サーバ処理実行部36はエラーメッセージデータとプレイヤ情報入力画面データとをゲーム端末14に送信する。この場合、端末処理実行部20はエラーメッセージをモニタに表示させた後(S110)、プレイヤ情報入力画面をモニタに再表示させる(S105)。
【0040】
一方、プレイヤ情報が正当であると判定され、会員登録が正常に完了された場合(S109のY)、サーバ処理実行部36は登録完了メッセージデータとメニュー画面データとをゲーム端末14に送信する。この場合、端末処理実行部20は登録完了メッセージをモニタに表示させた後(S111)、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「4」(識別情報)を追加し(S112)、メニュー画面をモニタに再表示させる(S101)。
【0041】
S104において、「ログイン」メニューが選択されたと判定された場合、端末処理実行部20はログイン画面をモニタに表示させる(S113)。具体的には、端末処理実行部20は、ログイン画面データを要求するための要求データをゲームサーバ12に送信する。端末処理実行部20は、ゲームサーバ12から返信されるログイン画面データ(応答データ)に基づいて、ログイン画面をモニタに表示させる。ログイン画面は、プレイヤに会員ID及びパスワードを入力させるための画面である。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「5」(識別情報)を追加する(S114)。そして、ログイン画面において会員ID及びパスワードの入力が完了されたら、端末処理実行部20は、入力された会員ID及びパスワードをゲームサーバ12に送信する(S115)。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「6」(識別情報)を追加する(S116)。
【0042】
ゲームサーバ12では、ゲーム端末14から送信された会員ID及びパスワードが正当であるか否かがサーバ処理実行部36によって判定される。すなわち、ゲーム端末14から送信された会員ID及びパスワードの組合せが会員データベースに登録されているか否かが判定される。
【0043】
会員ID及びパスワードが正当でないと判定された場合(S117のN)、サーバ処理実行部36はエラーメッセージデータとログイン画面データとをゲーム端末14に送信する。この場合、端末処理実行部20は、エラーメッセージをモニタに表示させた後(S118)、ログイン画面をモニタに再表示させる(S113)。
【0044】
一方、会員ID及びパスワードが正当であると判定された場合(S117のY)、サーバ処理実行部36はゲーム選択画面データをゲーム端末14に送信する。この場合、端末処理実行部20はゲーム選択画面をモニタに表示させる(S119)。ゲーム選択画面は、ネットワークゲームシステム10によって提供される複数のゲームのうちから所望のゲームをプレイヤに選択させるための画面である。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「7」(識別情報)を追加する(S120)。
【0045】
次に、端末処理実行部20はプレイヤによってゲームが選択されたか否かを監視する(S121)。そして、プレイヤによってゲームが選択された場合、プレイヤによって選択されたゲームの識別情報(ゲームID)が端末処理実行部20によってゲームサーバ12に送信されるとともに、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データが識別情報送信部26によってゲームサーバ12に送信される(S122)。
【0046】
ゲームサーバ12では、ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当であるか否かが判定部30によって判定される。本実施形態1では、例えば図6に示すような基準状態遷移テーブル(基準組合せ情報)が基準組合せ記憶部32に記憶される。この基準状態遷移テーブルには、1又は複数の基準状態遷移データが格納される。各基準状態遷移データは、ゲーム端末14から送信される状態遷移データとして適切なものを示している。判定部30は、ゲーム端末14から送信された状態遷移データが、基準状態遷移テーブルに格納される基準状態遷移データのいずれかに合致するか否かを判定する。
【0047】
ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当であると判定された場合(S123のY)、サーバ処理実行部36は、ゲームを実行するために必要不可欠な各種データ(例えば、以降のデータ授受で用いられる暗号の復号鍵等)をゲーム端末14に送信する。この場合、端末処理実行部20はこのデータに基づいて、ゲーム選択画面において選択されたゲームの実行を開始する(S125)。
【0048】
一方、ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当でないと判定された場合(S123のN)、実行制限部34は、サーバ処理実行部36による上記ゲームデータの送信を抑止する。この場合、サーバ処理実行部36はエラーメッセージデータとメニュー画面データとをゲーム端末14に送信する。そして、端末処理実行部20はエラーメッセージをモニタに表示させ(S124)、メニュー画面をモニタに表示させる(S101)。
【0049】
以上説明したように、本実施形態1に係るネットワークゲームシステム10では、図3及び4に示す処理が実行されることにより、単に、会員登録処理や認証処理が正常に完了されたとの結果のみに応じて、ゲーム(後処理)の実行を開始するのではなく、会員登録処理や認証処理等の各処理(前処理)の実行履歴に基づいて、ゲーム(後処理)の実行開始を制御できるようになる。
【0050】
実施形態2.
次に、本発明の実施形態2について説明する。この実施形態2に係るネットワークゲームシステムは、実施形態1に係るネットワークゲームシステム10と同様の全体構成を前提とするので、ここでは図1を参照しながら説明を行う。
【0051】
本実施形態2に係るネットワークゲームシステム10では、プレイヤが3つのステージを順番にクリアしていくことによってゲームクリアを目指すゲームが提供される。
【0052】
図7は、本実施形態2に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。なお、同図では、実施形態1に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能ブロック(図2参照)と同様の機能ブロックについては同一の符号を付している。それらの機能ブロックについては説明を省略する。
【0053】
同図に示すように、本実施形態2に係るネットワークゲームシステム10のゲーム端末14には、ゲーム進行状況情報送信部27が実現される。ゲーム進行状況情報送信部27も、DVD−ROM等の情報記憶媒体やインターネット等の通信ネットワーク16を介して供給されるプログラムがゲーム端末14によって実行されることによって実現される。
【0054】
[端末処理実行部]
本実施形態2では、各ステージのゲームを実行する処理が前処理として実行され、「コンティニュー」メニュー選択受付処理が後処理として実行される。
【0055】
[ゲーム進行状況情報送信部]
ゲーム進行状況情報送信部27は、ゲームの進行状況を示すゲーム進行状況情報をゲームサーバ12に送信する。本実施の形態では複数のステージを含むゲームが提供されるため、ゲーム進行状況情報送信部27は、いずれかのステージを特定する情報をゲーム進行状況情報として送信する。
【0056】
[基準組合せ記憶部]
本実施形態2では、基準組合せ記憶部32は、ゲーム進行状況情報に対応づけて基準組合せを記憶する。基準組合せ記憶部32の記憶内容の具体例については後述する(図11参照)。
【0057】
[判定部]
本実施形態2では、判定部30は、識別情報送信部26によって送信された識別情報の組合せに、ゲーム進行状況情報送信部27によって送信されたゲーム進行状況情報によって示されるゲームの進行状況に対応する組合せが含まれるか否かを判定する。
【0058】
ここで、本実施形態2に係るネットワークゲームシステム10において実行される処理(ゲーム実行処理)について説明する。図8及び9はこの処理を示すフロー図を示している。この処理は、DVD−ROM等の情報記憶媒体やインターネット等の通信ネットワーク16を介して供給されるプログラムがゲームサーバ12やゲーム端末14によって実行されることによって実現される。
【0059】
図8に示すように、端末処理実行部20は変数nを0に初期化する(S201)。後述するように、変数nの値はプレイヤがプレイ中のステージを示すことになる。次に、端末処理実行部20はタイトルメニュー画面をモニタに表示させる(S202)。具体的には、端末処理実行部20は、タイトルメニュー画面データを要求するための要求データをゲームサーバ12に送信する。そして、端末処理実行部20は、ゲームサーバ12から返信されるタイトルメニュー画面データ(応答データ)に基づいて、タイトルメニュー画面をモニタに表示させる。なお、タイトルメニュー画面には、プレイヤが選択可能なメニューとして、例えば「スタート」メニュー及び「コンティニュー」メニューが表示され得るが、この場合、サーバ処理実行部36は、「コンティニュー」メニューの選択が制限されたタイトルメニュー画面を示すタイトルメニュー画面データを送信する。その後、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「11」(識別情報)を追加するとともに(S203)、「stage=n」(ゲーム進行状況情報)を追加する(S204)。例えば、変数nの値が0である場合には「stage=0」が追加される。図10は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データの一例を示している。
【0060】
次に、端末処理実行部20は、「スタート」メニューがプレイヤによって選択されたか否かを判定する(S205)。「スタート」メニューが選択されていない場合、端末処理実行部20は、変数nが0より大きいか否かを判定する(S209)。そして、変数nが0より大きい場合に、「コンティニュー」メニューがプレイヤによって選択されたか否かを判定する(S210)。「コンティニュー」メニューが選択されていない場合、端末処理実行部20は、「スタート」メニュー又は「コンティニュー」メニューがプレイヤによって選択されたか否かの監視を続行する。
【0061】
S205において「スタート」メニューが選択されたと判定された場合、端末処理実行部20は変数nの値を1に更新する(S206)。この場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「12」(識別情報)を追加するとともに(S207)、「stage=n」を追加する(S208)。すなわち「stage=1」が追加される。また、S210において「コンティニュー」メニューが選択されたと判定された場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「13」(識別情報)を追加するとともに(S211)、「stage=n」を追加する(S212)。
【0062】
端末処理実行部20は、変数nが1である場合、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「14」(識別情報)を追加する(S213,S214)。また、端末処理実行部20は、変数nが2である場合、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「15」(識別情報)を追加し(S213,S215)、変数nが3である場合、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「16」(識別情報)を追加する(S213,S216)。
【0063】
次に、端末処理実行部20はステージ「n」のゲームの実行を開始する(S217)。具体的には、端末処理実行部20は、ステージ「n」のゲームを開始するために必要なゲームデータの送信要求を示す要求データをゲームサーバ12に送信する。そして、端末処理実行部20は、ゲームサーバ12から返信されるゲームデータに基づいて、ステージ「n」のゲームの実行を開始する。そして、端末処理実行部20は、ステージ「n」のゲームがクリアされたか否かを監視するとともに(S218)、ゲームオーバーになったか否かを監視する(S224)。
【0064】
ステージ「n」のゲームがクリアされた場合、端末処理実行部20はその旨を示す画面をモニタに表示させる(S219)。なお、ステージ「3」のゲームがクリアされた場合にはゲーム全体がクリアされたことを示す画面が表示される。そして、端末処理実行部20は変数nの値をインクリメントし(S220)、その値が3以下であるか否かを判定する(S221)。変数nの値が3以下である場合、端末処理実行部20は、識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データに「17」(識別情報)を追加するとともに(S222)、「stage=n」を追加する(S223)。そして、端末処理実行部20はS213の処理から実行する。すなわち、次のステージのゲームの実行を開始する。一方、変数nの値が3より大きい場合(ゲーム全体がクリアされた場合)、端末処理実行部20は変数nを0に初期化するとともに(S201)、タイトルメニュー画面をモニタに再表示させる(S202)。
【0065】
一方、ゲームオーバーになった場合、端末処理実行部20がその旨を示す画面をモニタに表示させるとともに(S225)、ゲーム進行状況情報送信部27が変数nの値(ゲーム進行状況情報)をゲームサーバ12に送信し、識別情報送信部26が識別情報記憶部22に記憶される状態遷移データをゲームサーバ12に送信する(S226)。
【0066】
ゲームサーバ12では、ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当であるか否かが判定部30によって判定される。本実施形態2では、例えば図11に示すような基準状態遷移テーブルが基準組合せ記憶部32に記憶される。図11に示すように、この基準状態遷移テーブルでは、ステージ「1」を除く各ステージごとに基準状態遷移データが対応づけられている。例えば、ステージ「2」には、ステージ「1」のゲームがプレイされれば必ず状態遷移データに含まれる組合せ(stage=1,14,17)が基準状態遷移データとして対応づけられている。また例えば、ステージ「3」には、ステージ「1」のゲームがプレイされれば必ず状態遷移データに含まれる組合せ(stage=1,14,17)と、ステージ「2」のゲームがプレイされれば必ず状態遷移データに含まれる組合せ(stage=2,15,17)と、が基準状態遷移データとして対応づけられている。判定部30は、ゲーム端末14から送信された変数nの値に対応づけられた基準状態遷移データを読み出す。そして、読み出したすべての基準状態遷移データが、ゲーム端末14から送信された状態遷移データに含まれているか否かを判定する。
【0067】
ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当であると判定された場合(S227のY)、サーバ処理実行部36は、「コンティニュー」メニューの選択が制限されていないタイトルメニュー画面を示すタイトルメニュー画面データをゲーム端末14に返信する。そして、端末処理実行部20は、このタイトルメニュー画面データに基づいて、タイトルメニュー画面をモニタに表示させる(S202)。この場合、プレイヤはタイトルメニュー画面において「コンティニュー」メニューを選択でき、ゲームオーバーになったステージからゲームプレイを再開できる。
【0068】
一方、ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当でないと判定された場合(S227のN)、実行制限部34は、サーバ処理実行部36による上記タイトルメニュー画面データ(「コンティニュー」メニューの選択が制限されていないタイトルメニュー画面を示すタイトルメニュー画面データ)の送信を抑止する。この場合、サーバ処理実行部36はエラーメッセージデータと、「コンティニュー」メニューの選択が制限されたタイトルメニュー画面を示すタイトルメニュー画面データと、をゲーム端末14に返信する。そして、端末処理実行部20は、エラーメッセージをモニタに表示させ(S228)、変数nの値を0に初期化させた後(S201)、タイトルメニュー画面をモニタに再表示させる(S202)。この場合、端末処理実行部20による「コンティニュー」メニューの選択受付が制限され、プレイヤはタイトルメニュー画面において「コンティニュー」メニューを選択できず、ゲームオーバーになったステージからゲームプレイを再開できなくなる。
【0069】
以上説明したように、本実施形態2に係るネットワークゲームシステム10では、図8及び9に示す処理が実行されることにより、ゲームオーバーになった場合、それまでの各ステージのゲーム(前処理)の実行履歴に基づいて、「コンティニュー」メニュー選択受付処理(後処理)の実行開始を制限することが可能になる。
【0070】
実施形態3.
次に、本発明の実施形態3について説明する。この実施形態3に係るネットワークゲームシステムは、実施形態1及び2に係るネットワークゲームシステム10と同様の全体構成を前提とし、実施形態1に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能と同様の機能が実現されるため、ここでは図1及び2を参照しながら説明を行う。
【0071】
本実施形態3に係るネットワークゲームシステム10では、複数のゲーム端末14の各々に対応するゲームキャラクタを共通のゲーム空間に配置し、各ゲーム端末14においてなされた操作に基づいて、該ゲーム端末14に対応するゲームキャラクタの状態を更新するゲームが提供される。各ゲーム端末14のモニタには、そのゲーム端末14に対応するゲームキャラクタに従動する視点からこのゲーム空間を見た様子を表すゲーム画面が表示される。
【0072】
本実施形態3に係るネットワークゲームシステム10では、いわゆるロールプレイングゲームが提供される。このロールプレイングゲームでは、例えば図12に示すような複数の特定場所A乃至I(街等)がゲーム空間に設定されている。同図に示すように、各特定場所には1又は複数の他の特定場所が関連づけられており、各特定場所からはその特定場所に関連づけられた特定場所にのみ移動可能になっている。プレイヤは、操作対象たるゲームキャラクタを特定場所に順次移動させ、各特定場所に関連するゲームイベントを順次クリアしていくことにより、ゲームクリアを目指すことになる。
【0073】
[端末処理実行部及びサーバ処理実行部]
本実施形態3では、端末処理実行部20及びサーバ処理実行部36は、上記ロールプレイングゲームをプレイヤに提供するための処理を実行する。具体的には、端末処理実行部20は、ゲーム端末14においてなされた操作に関する操作情報をゲームサーバ12に送信する。サーバ処理実行部36はゲーム空間の状況(各ゲームキャラクタの位置や姿勢等)を示すゲーム状況情報を記憶しており、各ゲーム端末14から送信された操作情報に基づいて、そのゲーム状況情報を更新する。そして、サーバ処理実行部36はゲーム状況情報を更新した場合、ゲーム状況情報の更新内容を示すゲーム状況更新情報を各ゲーム端末14に送信する。各ゲーム端末14では、端末処理実行部20がゲームサーバ12から送信されたゲーム状況更新情報に基づいて、モニタに表示されるゲーム画面を更新する。
【0074】
各ゲーム端末14の端末処理実行部20は、そのゲーム端末14に対応するゲームキャラクタが特定場所に移動した場合、その特定場所に関連するゲーム処理を実行する。「特定場所に関連するゲーム処理」とは、例えばゲームキャラクタが特定場所に移動した様子をゲーム画面に表示させる処理等である。また、端末処理実行部20は、ゲームキャラクタが特定場所に移動した場合、その特定場所(その特定場所に関連するゲーム処理)に対応する識別情報を、識別情報記憶部22に追加記憶させる。例えば、ゲームキャラクタが特定場所「A」に移動した場合、識別情報「A」を識別情報記憶部22に追加記憶させる。このため、識別情報記憶部22に記憶される識別情報の組合せ(識別情報列)は、ゲームキャラクタが移動した特定場所の履歴を示すことになる。言い換えれば、端末処理実行部20による「特定場所に関連するゲーム処理」の実行履歴を示すことになる。
【0075】
[識別情報送信部]
本実施形態3では、識別情報送信部26は、ゲームキャラクタが特定場所のいずれかに移動した場合に、識別情報記憶部22の記憶内容を送信する。
【0076】
[基準組合せ記憶部]
本実施形態3では、基準組合せ記憶部32は、例えば図13に示すような特定場所テーブル(基準組合せ情報)を記憶する。同図に示すように、この特定場所テーブルには「移動元場所」フィールドと「移動先場所」フィールドとが含まれる。「移動元場所」フィールドには特定場所の識別情報が格納される。「移動先場所」フィールドには、「移動元場所」フィールドの記憶内容に対応する特定場所から移動可能な特定場所の識別情報が格納される。特定場所テーブルによって、ある特定場所(例えば特定場所「A」)から他の特定場所(例えば特定場所「I」)への複数の基準ルートが示される。
【0077】
[判定部]
本実施形態3では、判定部30は基準組合せ記憶部32に記憶される特定場所テーブルを参照し、識別情報送信部26から送信された識別情報の組合せ(識別情報列)に含まれる、連続する2つの識別情報の各組合せ(移動元場所及び移動先場所の組合せ)がすべて登録されているか否かを判定する。例えば、識別情報送信部26から送信された識別情報の組合せが「A,B,C」である場合、特定場所「A」に移動先場所として特定場所「B」が対応づけられているか否か、及び、特定場所「B」に移動先場所として特定場所「C」が対応づけられているか否か、が判定されることになる。その結果、例えばゲームキャラクタが特定場所「I」に移動した場合、そのゲームキャラクタの特定場所「A」から特定場所「I」への移動ルートが、特定場所テーブルによって示される複数の基準ルート(例えば、ABCDIやABGHFI等)のうちのいずれかであるかが判定されることになる。
【0078】
[実行制限部]
本実施形態3では、実行制限部34は判定部30による判定結果に応じて、サーバ処理実行部36によるゲーム状況更新情報の送信を制限することによって、ゲーム端末14におけるそれ以降のゲームの実行を制限する。
【0079】
本実施形態3に係るネットワークゲームシステム10では、ゲームキャラクタが特定場所に移動した場合、それまでにゲームキャラクタが移動した特定場所の履歴に基づいて、その特定場所に移動するまでのルートが正当であるか否かが判定され、その判定結果に基づいて、それ以降のゲームの実行を制限することが可能になる。こうすれば、プログラムやデータを改竄する等の不正の手段によって、ゲームキャラクタが不正に移動させられることを抑止できるようになる。例えば、ある特定場所から、その特定場所からは本来移動することができない特定場所にゲームキャラクタを移動させることを抑止できるようになる。
【0080】
実施形態4.
次に、本発明の実施形態4について説明する。この実施形態4に係るネットワークゲームシステムも、実施形態1乃至3に係るネットワークゲームシステム10と同様の全体構成を前提としているため、ここでも図1を参照しながら説明を行う。
【0081】
図14は、本実施形態4に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。なお、同図では、実施形態1に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能ブロック(図2,7参照)と同様の機能ブロックについては同一の符号を付している。それらの機能ブロックについては説明を省略する。
【0082】
同図に示すように、本実施形態4に係るネットワークゲームシステム10のゲーム端末14には、バージョン情報記憶部23及びバージョン情報送信部28が実現される。バージョン情報記憶部23及びバージョン情報送信部28も、DVD−ROM等の情報記憶媒体やインターネット等の通信ネットワーク16を介して供給されるプログラムがゲーム端末14によって実行されることによって実現される。
【0083】
[バージョン情報記憶部]
バージョン情報記憶部23は、ゲーム端末14の不揮発性記憶装置(ハードディスク装置等)を主として実現される。バージョン情報記憶部23には、端末処理実行部20によって実行される所定プログラムのバージョンを示すバージョン情報が記憶される。
【0084】
[バージョン情報送信部]
バージョン情報送信部28は、バージョン情報をバージョン情報記憶部23から読み出し、ゲームサーバ12に送信する。
【0085】
[基準組合せ記憶部]
本実施形態4では、基準組合せ記憶部32は、バージョン情報に対応づけて基準組合せを記憶する。例えば、基準組合せ記憶部32には、プログラムの各バージョンごとに基準状態遷移テーブル(図6や11)や目的場所テーブル(図13)が記憶される。
【0086】
[判定部]
本実施形態4では、判定部30は、識別情報送信部26によって送信された識別情報の組合せに、バージョン情報送信部28によって送信されたバージョン情報に対応づけられた基準組合せが含まれるか否かを判定する。
【0087】
この場合、S122やS226の処理では、識別情報送信部26による状態遷移データの送信とともに、バージョン情報送信部28によるバージョン情報の送信が実行されるようにすればよい。そして、ゲームサーバ12では、ゲーム端末14から送信された状態遷移データが正当であるか否かが、ゲーム端末14から送信されたバージョン情報が示すプログラムのバージョンに対応する基準状態遷移テーブルに基づいて判断されるようにすればよい。
【0088】
本実施形態4に係るネットワークゲームシステム10によれば、ゲーム端末14によって実行されるプログラムのバージョンによって、ゲーム端末14によって実行される処理の内容に差があるような場合であっても、複数の前処理の実行履歴に基づいて、後処理の実行開始を制限することが可能になる。
【0089】
実施形態5.
次に、本発明の実施形態5について説明する。この実施形態5に係るネットワークゲームシステムも、実施形態1乃至4に係るネットワークゲームシステム10と同様の全体構成を前提としているため、ここでも図1を参照しながら説明を行う。
【0090】
図15は、本実施形態5に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。なお、同図では、実施形態1乃至4に係るネットワークゲームシステム10において実現される機能ブロック(図2,7,14参照)と同様の機能ブロックについては同一の符号を付している。それらの機能ブロックについては説明を省略する。
【0091】
同図に示すように、本実施形態5に係るネットワークゲームシステム10のゲーム端末14には識別情報送信制限部29が実現され、ゲームサーバ12には制限解除指示部38及び制限再開指示部40が実現される。識別情報送信制限部29、制限解除指示部38及び制限再開指示部40も、DVD−ROM等の情報記憶媒体やインターネット等の通信ネットワーク16を介して供給されるプログラムがゲームサーバ12やゲーム端末14によって実行されることによって実現される。
【0092】
[識別情報送信制限部]
識別情報送信制限部29はゲーム端末14のマイクロプロセッサや通信インタフェースを主として実現され、識別情報送信部26による送信を制限する。識別情報送信制限部29は、端末処理実行部20による識別情報記憶部22への識別情報の書き出しを制限し、その結果として、識別情報送信部26による送信を制限するようにしてもよい。
【0093】
[制限解除指示部及び制限再開指示部]
制限解除指示部38及び制限再開指示部40は、ゲームサーバ12のマイクロプロセッサや通信インタフェースを主として実現される。制限解除指示部38は、識別情報送信制限部29による制限を所与のタイミングで解除させる。例えば、制限解除指示部38は制限解除指示データをゲーム端末14(識別情報送信制限部29)に所与のタイミングで送信する。識別情報送信制限部29は制限解除指示データの受信に応じて、識別情報送信部26に対する制限を解除する。また、制限再開指示部40は制限再開指示データをゲーム端末14(識別情報送信制限部29)に所与のタイミングで送信する。識別情報送信制限部29は制限再開指示データの受信に応じて、識別情報送信部26に対する制限を再開する。このとき、識別情報送信制限部29による制限が再開される前に、識別情報記憶部22の記憶内容がゲームサーバ12に送信されるようにするとよい。
【0094】
本実施形態5に係るネットワークゲームシステム10によれば、各ゲーム端末14において識別情報送信部26による送信が行われる期間をゲームサーバ12側で制御できるようになる。また、ゲームサーバ12から指示された場合にのみ、識別情報送信部26による送信が行われるため、ネットワークゲームシステム10における通信トラフィックの軽減を図ることが可能になる。
【0095】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0096】
例えば、実施形態4及び5の両方又は一方を、実施形態1乃至3に組み合わせるようにしてもよい。
【0097】
また例えば、実行制限部34はゲーム端末14において実現されるようにしてもよい。すなわち、以上の実施形態では、判定部30による判定結果に応じて、サーバ処理実行部36から端末処理実行部20へのデータ送信を制限することによって、端末処理実行部20による処理の実行を制限するようにしたが、判定部30による判定結果を示す判定結果データをゲームサーバ12からゲーム端末14に送信し、ゲーム端末14では、その判定結果データに基づいて、端末処理実行部20による処理の実行を制限するようにしてもよい。
【0098】
また例えば、以上の実施形態においてゲームサーバ12に実現することとして説明した各機能ブロックは、異なるゲームサーバ12に実現されるようにしてもよい。例えば、判定部30、基準組合せ記憶部32及び実行制限部34と、サーバ処理実行部36とは、別のゲームサーバ12に実現されるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの機能ブロック図である。
【図3】ゲーム端末において実行される処理を示すフロー図である。
【図4】ゲーム端末において実行される処理を示すフロー図である。
【図5】状態遷移データの一例を示す図である。
【図6】基準状態遷移テーブルの一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るに係るネットワークゲームシステムの機能ブロック図である。
【図8】ゲーム端末において実行される処理を示すフロー図である。
【図9】ゲーム端末において実行される処理を示すフロー図である。
【図10】状態遷移データの一例を示す図である。
【図11】基準状態遷移テーブルの一例を示す図である。
【図12】ゲーム空間に設定された目標場所の関係について説明する図である。
【図13】特定場所テーブルの一例を示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの機能ブロック図である。
【図15】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0100】
10 ネットワークゲームシステム、12 ゲームサーバ、14 ゲーム端末、16 通信ネットワーク、20 端末処理実行部、22 識別情報記憶部、23 バージョン情報記憶部、24 通信部、26 識別情報送信部、27 ゲーム進行状況情報送信部、28 バージョン情報送信部、29 識別情報送信制限部、30 判定部、32 基準組合せ記憶部、34 実行制限部、36 サーバ処理実行部、38 制限解除指示部、40 制限再開指示部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、前記サーバと通信ネットワークを介して接続され、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末と、を含む情報処理システムにおいて、
前記端末は、
前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信手段を含み、
前記サーバは、
前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限する実行制限手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記識別情報を複数記憶するための識別情報記憶手段と、
前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記識別情報記憶手段に追加記憶させる手段と、を含み、
前記識別情報送信手段は、所与のタイミングで、前記識別情報記憶手段の記憶内容を前記サーバに送信する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理システムにおいて、
前記端末はゲームを実行するゲーム端末であり、前記ゲームの進行状況を示すゲーム進行状況情報を前記サーバに送信するゲーム進行状況情報送信手段をさらに含み、
前記判定手段は、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに、前記端末から送信された前記ゲーム進行状況情報によって示される前記ゲームの進行状況に対応する組合せが含まれるか否かを判定する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の情報処理システムにおいて、
前記端末は、前記前処理を実行するためのプログラムのバージョンを示すバージョン情報を前記サーバに送信するバージョン情報送信手段をさらに含み、
前記判定手段は、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに、前記端末から送信された前記バージョン情報によって示される前記プログラムのバージョンに対応する組合せが含まれるか否かを判定する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理システムにおいて、
前記端末は、前記識別情報送信手段による送信を制限する識別情報送信制限手段をさらに含み、
前記サーバは、
前記識別情報送信制限手段による制限を所与のタイミングで解除させる制限解除指示手段と、
前記識別情報送信制限手段による制限が解除された後の所与のタイミングで、前記識別情報送信制限手段による制限を再開させる制限再開指示手段と、をさらに含む、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項6】
複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する端末、と通信ネットワークを介して接続されるサーバであって、
前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限する実行制限手段と、
を含むことを特徴とするサーバ。
【請求項7】
複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する端末、と通信ネットワークを介して接続されるサーバの制御方法であって、
前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定するための判定ステップと、
前記判定ステップによる判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限するための実行制限ステップと、
を含むことを特徴とするサーバの制御方法。
【請求項8】
複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する端末、と通信ネットワークを介して接続されるサーバとしてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する判定手段、及び、
前記判定手段による判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限する実行制限手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項9】
複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末から送信される識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、該端末における前記後処理の実行を制限するサーバ、と通信ネットワークを介して接続される端末であって、
前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信手段を含むことを特徴とする端末。
【請求項10】
複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末から送信される識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、該端末における前記後処理の実行を制限するサーバ、と通信ネットワークを介して接続される端末の制御方法であって、
前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信するための識別情報送信ステップを含むことを特徴とする端末の制御方法。
【請求項11】
複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末から送信される識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、該端末における前記後処理の実行を制限するサーバ、と通信ネットワークを介して接続される端末としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
サーバと、前記サーバと通信ネットワークを介して接続され、複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末と、を含む情報処理システムにおいて、
前記端末は、
前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信手段を含み、
前記サーバは、
前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限する実行制限手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記識別情報を複数記憶するための識別情報記憶手段と、
前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記識別情報記憶手段に追加記憶させる手段と、を含み、
前記識別情報送信手段は、所与のタイミングで、前記識別情報記憶手段の記憶内容を前記サーバに送信する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理システムにおいて、
前記端末はゲームを実行するゲーム端末であり、前記ゲームの進行状況を示すゲーム進行状況情報を前記サーバに送信するゲーム進行状況情報送信手段をさらに含み、
前記判定手段は、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに、前記端末から送信された前記ゲーム進行状況情報によって示される前記ゲームの進行状況に対応する組合せが含まれるか否かを判定する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の情報処理システムにおいて、
前記端末は、前記前処理を実行するためのプログラムのバージョンを示すバージョン情報を前記サーバに送信するバージョン情報送信手段をさらに含み、
前記判定手段は、前記端末から送信された前記識別情報の組合せに、前記端末から送信された前記バージョン情報によって示される前記プログラムのバージョンに対応する組合せが含まれるか否かを判定する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理システムにおいて、
前記端末は、前記識別情報送信手段による送信を制限する識別情報送信制限手段をさらに含み、
前記サーバは、
前記識別情報送信制限手段による制限を所与のタイミングで解除させる制限解除指示手段と、
前記識別情報送信制限手段による制限が解除された後の所与のタイミングで、前記識別情報送信制限手段による制限を再開させる制限再開指示手段と、をさらに含む、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項6】
複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する端末、と通信ネットワークを介して接続されるサーバであって、
前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限する実行制限手段と、
を含むことを特徴とするサーバ。
【請求項7】
複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する端末、と通信ネットワークを介して接続されるサーバの制御方法であって、
前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定するための判定ステップと、
前記判定ステップによる判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限するための実行制限ステップと、
を含むことを特徴とするサーバの制御方法。
【請求項8】
複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末であって、前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を送信する端末、と通信ネットワークを介して接続されるサーバとしてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記端末から送信された前記識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定する判定手段、及び、
前記判定手段による判定結果に応じて、前記端末における前記後処理の実行を制限する実行制限手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項9】
複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末から送信される識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、該端末における前記後処理の実行を制限するサーバ、と通信ネットワークを介して接続される端末であって、
前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信手段を含むことを特徴とする端末。
【請求項10】
複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末から送信される識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、該端末における前記後処理の実行を制限するサーバ、と通信ネットワークを介して接続される端末の制御方法であって、
前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信するための識別情報送信ステップを含むことを特徴とする端末の制御方法。
【請求項11】
複数の前処理を実行した後、後処理を実行する端末から送信される識別情報の組合せに所定の組合せが含まれるか否かを判定し、その判定結果に応じて、該端末における前記後処理の実行を制限するサーバ、と通信ネットワークを介して接続される端末としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記複数の前処理のうちのいずれかが実行された場合、該前処理に対応する識別情報を前記サーバに送信する識別情報送信手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−102255(P2007−102255A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−287243(P2005−287243)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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