説明

情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および記憶媒体

【課題】追記型記憶媒体に書き込まれたデータの改ざんの有無を検証すると共に、改ざんが検知された場合には正しいデータが記録された記憶媒体の再作成を行うことが可能な情報処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】記録媒体302へ記録するためのイメージデータを生成し、イメージデータを一意に識別するためのバッチ番号を生成すると共に、バッチ番号に対応させてイメージデータ302を記憶し、更に、バッチ番号に対応させてイメージデータ305を記録媒体302へ記録すると共に、イメージデータ305に基づいてハッシュ値を求めてバッチ番号に対応させて外部記憶装置102へ記録し、記録媒体302に記録されたイメージデータ305を用いてハッシュ値を求めた後、求めたハッシュ値と外部記憶装置102へ記録したハッシュ値とをバッチ番号単位で比較し、一致した場合は、記録媒体302に対してファイナライズ処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置から取得したデータを記憶装置に記録情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関の各支店などの業務においては、手形や小切手といった有価証券を預かる場合がある。このとき、金融機関の担当者は有価証券を預かる都度、有価証券の番号を転記したり、有価証券自体の画像データを記録したりして、有価証券の管理を行うことが求められている。
【0003】
従来、画像データを記録して有価証券を管理する場合には、マイクロフィルムを用いる専用機を使用していたが、作業負荷、コスト、保管スペースの問題で、近年、これを電子データで管理するようになってきている。
【0004】
有価証券を電子データで管理する場合、画像処理装置で文書を電子化し、その電子データをコンピュータの内部記憶装置や外部記憶装置に保存する情報処理装置を使用することが考えられる。
【0005】
ところで金融機関等では、災害が発生した場合に電子データが消失することを防ぐため、耐火金庫に電子データを毎日保管したいことが考えられる。しかしながら、内部記憶装置や外部記憶装置では持ち運びしづらいため、耐火金庫への保管を毎日行うことは非常に手間である。
【0006】
そこで、内部記憶装置や外部記憶装置へ記憶するのではなく、記憶装置で記録したデータを持ち運びしやすい記憶媒体に書き込むことによって、これらの手間を省くことが検討される。
【0007】
ところが、支店で取り扱う手形や小切手は、多い場合でも一日数百枚程度であり、電子データで管理する場合、その容量は、記憶媒体に記録可能な容量に比べて少ない。そのため、電子データの容量が、一枚の記憶媒体の記録可能容量に達した時点で記憶媒体に書き込む方法が考えられる。
【0008】
しかしながら、耐火金庫に毎日保管することを目的とした場合、一枚の記憶媒体の記録可能容量に達するまでに災害が発生すると、その間の電子データが消失してしまう。そのため、毎日記憶媒体に書き込む必要がある。ただし、一日一枚記憶媒体を使用する方法だと記憶媒体の未使用領域が多く発生し、非常に無駄である。
【0009】
そこで、追記方式でCD−Rのような追記型記憶媒体に書き込むことが考えられるが、書き込まれる電子データの改竄等によって当該電子データの真正性が損なわれる可能性が発生する。そこで、追記型記憶媒体に記録した電子データの真正性を検証できる情報記録装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2000−286839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、追記方式でCD−Rのような追記型記憶媒体に書き込みをした場合、ファイナライズ(当該CD−Rに対して、以降書き込みを行わないようにクローズ処理を行う)するまでの間、記憶媒体に書き込まれた電子データの意図的な改ざん、もしくは意図しない改ざんが可能である。
【0012】
また、記憶媒体への書き込みごとに改ざんを検証したとしても、ファイナライズを行っていないため、一度改ざんがないと判断された電子データが以後改ざんされる可能性があり、書き込みごとに改ざんを検証することはあまり得策ではない。
【0013】
更に、記憶装置から記憶媒体に記録済みのデータを、記憶装置から削除した後で、記憶媒体内のデータの改ざんに気付いた場合、正しいデータが記録された記憶媒体の作成が記憶装置から行うことが不可能である。
【0014】
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、その目的は、追記型記憶媒体に書き込まれたデータの改ざんの有無を検証すると共に、改ざんが検知された場合には正しいデータが記録された記憶媒体の再作成を可能とする情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するための第一の発明は、情報処理装置に着脱可能な記録媒体へデータを記録する情報処理装置において、前記記録媒体へ記録するためのデータを生成する生成手段と、前記生成手段によって生成したデータを一意に識別するための識別情報を生成すると共に、前記識別情報に対応させて前記生成したデータを記憶する記憶手段と、前記識別情報に対応させて前記生成したデータを前記記録媒体へ記録すると共に、前記生成したデータに基づいてハッシュ値を求めて前記記憶手段に記憶した識別情報及びデータに対応させて記録する記録手段と、前記記録手段によって前記記録媒体に記録されたデータを用いて前記識別情報に対応するハッシュ値を求めた後、求めたハッシュ値と前記識別情報に該当する前記記憶手段へ記録したハッシュ値とを比較し、一致した場合は、前記記録媒体への記録及び削除禁止処理を前記記録媒体に対して実行する実行手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
【0016】
上記目的を達成するための第二の発明は、情報処理装置に着脱可能な記録媒体へデータを記録する記録媒体への記録方法であって、前記記録媒体へ記録するためのデータを生成する生成ステップと、前記生成ステップによって生成したデータを一意に識別するための識別情報を生成すると共に、前記識別情報に対応させて前記生成したデータを記憶する記憶ステップと、前記識別情報に対応させて前記生成したデータを前記記録媒体へ記録すると共に、前記生成したデータに基づいてハッシュ値を求めて前記記憶ステップにおいて記憶した識別情報及びデータに対応させて記録する記録ステップと、前記記録ステップによって前記記録媒体に記録されたデータを用いて前記識別情報に対応するハッシュ値を求めた後、求めたハッシュ値と前記識別情報に該当する前記記憶ステップにおいて記録したハッシュ値とを比較し、一致した場合は、前記記録媒体への記録及び削除禁止処理を前記記録媒体に対して実行する実行ステップと、を備えたことを特徴とする記録媒体への記録方法である。
【0017】
上記目的を達成するための第三の発明は、情報処理装置に着脱可能な記録媒体へデータを記録する記録媒体への記録方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記記録媒体へ記録するためのデータを生成する生成ステップと、前記生成ステップによって生成したデータを一意に識別するための識別情報を生成すると共に、前記識別情報に対応させて前記生成したデータを記憶する記憶ステップと、前記識別情報に対応させて前記生成したデータを前記記録媒体へ記録すると共に、前記生成したデータに基づいてハッシュ値を求めて前記記憶ステップにおいて記憶した識別情報及びデータに対応させて記録する記録ステップと、前記記録ステップによって前記記録媒体に記録されたデータを用いて前記識別情報に対応するハッシュ値を求めた後、求めたハッシュ値と前記識別情報に該当する前記記憶ステップにおいて記録したハッシュ値とを比較し、一致した場合は、前記記録媒体への記録及び削除禁止処理を前記記録媒体に対して実行する実行ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0018】
上記目的を達成するための第四の発明は、第三の発明3に記載のプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータで読み取り可能な記憶媒体である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、追記型記憶媒体に書き込まれたデータの改ざんの有無を検証すると共に、改ざんが検知された場合には正しいデータが記録された記憶媒体の再作成を可能とする、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に係る情報処理装置を備える情報システムのシステム構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】コンピュータのハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】外部記憶装置と、記憶媒体ドライブに挿入され利用される記憶媒体に、それぞれ格納されるデータの記憶領域を示す概念図である。
【図4】ボリューム管理ファイルの内容を説明する図である。
【図5】ハッシュ情報(ファイル)の内容を説明する図である。
【図6】ハッシュ情報(バッチ)の内容を説明する図である。
【図7】記憶媒体に書き込まれるイメージデータ等のディレクトリ構成を概略的に示す図である。
【図8】外部記憶装置にイメージデータ等を記録する手順を示すフローチャートである。
【図9】外部記憶装置にイメージデータを記録することを指示入力するための画面に関する構成図である。
【図10】記憶媒体にイメージデータ等を書き込む手順を示すフローチャートである。
【図11】記憶媒体にイメージデータ等を書き込むことを指示入力するための画面に関する構成図である。
【図12】記憶媒体をファイナライズする手順を示すフローチャートである。
【図13】記憶媒体をファイナライズする手順を示すフローチャートである。
【図14】ファイナライズすることを指示入力するための画面の構成図である。
【図15】改ざん検知したことを表示するための画面に関する構成図である。
【図16】記憶媒体を複製する手順を示すフローチャートである。
【図17】記憶媒体を複製するための画面の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の情報処理装置等の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1は、本実施の形態に係る情報処理装置を備える情報処理システム100のシステム構成を概略的に示すブロック図である。
【0023】
図1において、情報処理システム100は、情報処理装置としてのコンピュータ101と、外部記憶装置102と、記憶媒体ドライブ103と、画像処理装置104とを備え、外部記憶装置102、記憶媒体ドライブ103、および画像処理装置104は、コンピュータ101とそれぞれ通信回線105を介して通信可能に接続されている。
【0024】
画像処理装置104は、文書を読み取り、電子化されたイメージデータ(電子文書)を生成する。また、画像処理装置104は、生成したイメージデータをコンピュータ101に送信することができる。
【0025】
コンピュータ101は、画像処理装置104から取得したイメージデータを、外部記憶装置102に記録することができる。また、コンピュータ101は、記憶媒体ドライブ103に挿入された外部記憶装置102から着脱可能な記憶媒体に、外部記憶装置102に記録したイメージデータを記憶することができる。
【0026】
次に、図2を参照しながら、コンピュータ101のハードウェア構成について説明する。
【0027】
図2は、図1におけるコンピュータ101のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【0028】
図2において、コンピュータ101は、CPU201と、RAM202と、ROM203と、ハードディスクドライブ(以下、「HDD」や「内部記憶装置」という)204と、ネットワークインタフェース(以下、「ネットワークI/F」という)205と、記憶媒体ドライブ206と、ポインティングデバイス207と、キーボード208と、ビデオインタフェース(以下、「ビデオI/F」という)209と、周辺機器インタフェース(以下、「周辺機器I/F」という)211とを備え、これらはそれぞれシステムバス212を介して互いに接続されている。
【0029】
また、コンピュータ101は、ビデオI/F209に接続されたディスプレイ装置210を備える。
【0030】
ROM203は、コンピュータ101のブートプログラムやBIOS等を記憶している。HDD204は、OS(オペレーティングシステム)や、後述する各処理をCPU201に実行させるためのプログラムやデータ等を保存しており、これらはCPU201の制御により必要に応じてRAM202に読み出されて実行される。
【0031】
RAM202は、HDD204等の記憶装置や記憶媒体ドライブ206からロードされたプログラムやデータを一時的に記憶するためのエリアを備えると共に、CPU201が後述する各処理を実行するために使用するワークエリアを備える。
【0032】
CPU201は、RAM202およびROM203に格納されているプログラムやデータを用いて、コンピュータ101全体の制御を行うと共に、後述する各処理を実行する。
【0033】
記憶媒体ドライブ206は、CD−R/RW、DVD−R/RW、およびDVD−RAM等の書き込み可能なドライブで構成される。
【0034】
ポインティングデバイス207およびキーボード208は、入力部として機能し、ユーザによる各種の指示をCPU201に入力する。
【0035】
ビデオI/F209を介してシステムバス212に接続されたディスプレイ装置210は、CRTや液晶画面等で構成されており、ビデオI/F209を介して送信された信号に基づいて文字や画像等を表示画面上に表示する機能を有する。
【0036】
周辺機器I/F211は、コンピュータ101に周辺機器を接続させるためのポートであり、コンピュータ101は、周辺機器I/F211を介して周辺機器とのデータの送受信を行うことができる。また、周辺機器I/F211は、USBやIEEE1394等で構成されており、通常複数のインタフェースを有する。なお、周辺機器との接続形態は、有線/無線を問わない。
【0037】
外部記憶装置102は、コンピュータ101に、周辺機器I/F211を介して通信可能に接続することができる。なお、本実施の形態では、周辺機器I/F211に外部記憶装置102が通信可能に接続されている。
【0038】
次に、図3から図6を用いて、図1における外部記憶装置102と、記憶媒体ドライブ103に挿入され利用される記憶媒体に記憶されるデータの説明を行う。
【0039】
図3は、図1における外部記憶装置102と、記憶媒体ドライブ103に挿入され利用される記憶媒体に、それぞれ格納されるデータの記憶領域を示す概念図である。
【0040】
図3において、外部記憶装置102は、ボリューム管理ファイル301、イメージデータ302、ハッシュ情報(ファイル)303、ハッシュ情報(バッチ)304の記憶領域を有している。
【0041】
ボリューム管理ファイル301は、フォーマットした記憶媒体のボリュームラベル(詳細後述)ごとに、どのイメージデータを当該ボリュームラベルの記憶媒体に書き込んだか、ファイナライズ処理を施したか等を管理する情報である。例えば、後述する図4に示した項目を有する。
【0042】
イメージデータ302は、画像処理装置104で生成したイメージデータである。イメージデータ302は、画像処理装置104で生成した日付(記録日付)とバッチ番号(画像処理装置で読み取った束を一意に識別するための識別情報。記録日付ごとに連番で管理する。)で特定される。
【0043】
ハッシュ情報(ファイル)303は、外部記憶装置102にイメージデータ302を記録した時点のイメージデータごとのハッシュ値を記録する情報である。ハッシュ情報(ファイル)303は、記憶媒体に書き込まれたイメージデータ305(詳細後述)の改ざんの有無を検証する際に使用され、イメージデータにつき1レコード記録される。例えば、後述する図5に示した項目を有する。
【0044】
ハッシュ情報(バッチ)304は、外部記憶装置にハッシュ情報(ファイル)303を記録した時点のハッシュ情報(ファイル)303自体から計算したハッシュ値を記録する情報である。
【0045】
ハッシュ情報(バッチ)304は、記憶媒体に書き込まれたハッシュ情報(ファイル)306(詳細後述)の改ざんの有無を検証する際に使用され、バッチ番号単位に1レコード記録される。例えば、後述する図6に示した項目を有する。
【0046】
図3において、記憶媒体は、イメージデータ305、ハッシュ情報(ファイル)306、ハッシュ情報(バッチ)307の記憶領域を有している。
【0047】
イメージデータ305は、外部記憶装置102のイメージデータ302から記憶媒体に書き込まれる。
【0048】
ハッシュ情報(ファイル)306は、外部記憶装置102のハッシュ情報(ファイル)303から記憶媒体に書き込まれる。
【0049】
記憶媒体のファイナライズ後に外部記憶装置102からハッシュ情報(ファイル)303が削除された後でも、ハッシュ情報(ファイル)306を記憶媒体に書き込むことで、記憶媒体のみでイメージデータの改ざんの有無を検証することができる。
【0050】
ハッシュ情報(バッチ)307は、外部記憶装置102のハッシュ情報(バッチ)304から記憶媒体に書き込まれる。
【0051】
記憶媒体のファイナライズ後に外部記憶装置102からハッシュ情報(バッチ)304が削除された後でも、ハッシュ情報(バッチ)307を記憶媒体に書き込むことで、記憶媒体のみでハッシュ情報(ファイル)の改ざんの有無を検証することができる。
【0052】
図4は、図3のボリューム管理ファイル301の内容を説明する図である。
【0053】
図4に示すように、ボリューム管理ファイル301には、ボリュームラベル401、記録日付402、バッチ番号403、ファイナライズ日404が含まれる。
【0054】
ボリュームラベル401は、記憶媒体をフォーマットするごとに連番で採番する記憶媒体に付ける名前(ボリュームラベル)である。
【0055】
記録日付402は、記憶媒体に書き込んだイメージデータ302の記録日付である。
【0056】
バッチ番号403は、記憶媒体に書き込んだイメージデータ302のバッチ番号である。
【0057】
ファイナライズ日404は、記憶媒体をファイナライズした処理日付を記録し、当該ボリュームラベルの記憶媒体をファイナライズしたかどうかを判別するための情報である。
【0058】
また、ファイナライズ日404は、当該ボリュームラベルの記憶媒体に書き込んだイメージデータ302を外部記憶装置102から削除できるかどうかを判別するための記録削除禁止情報でもある。
【0059】
記録日付402とバッチ番号403は、外部記憶装置102のどのイメージデータかを特定するための情報で、当該ボリュームラベルで書き込んだすべてのイメージデータを管理する。
【0060】
記憶媒体を複製する場合には、複製対象のボリュームラベルの記録日付402とバッチ番号403を元に、当該ボリュームラベルで以前書き込んだイメージデータと同じイメージデータを書き込むことができる。
【0061】
図5は、図3のハッシュ情報(ファイル)303の内容を説明する図である。
【0062】
図5に示すように、ハッシュ情報(ファイル)303には、記録日付501、バッチ番号502、連番503、ハッシュ値504が含まれる。
【0063】
記録日付501は、外部記憶装置102に記録したイメージデータ302に対する記録日付である。
【0064】
バッチ番号502は、外部記憶装置102に記録したイメージデータ302に対するバッチ番号である。
【0065】
連番503は、外部記憶装置102に記録したイメージデータ302のバッチ番号ごとに採番した連番である。バッチ番号に対してイメージデータの追加、複数のイメージデータが存在する等が発生した場合、追加識別情報として当連番を使用する。
【0066】
ハッシュ値504は、外部記憶装置102にイメージデータ302を記録した時点のイメージデータごとのハッシュ値である。ハッシュ値は、CPU201によりSHA−1やMD5などの所定のハッシュアルゴリズムを適用して計算する。
【0067】
図6は、図3のハッシュ情報(バッチ)304の内容を説明する図である。
【0068】
図6に示すように、ハッシュ情報(バッチ)304には、記録日付601、バッチ番号602、ハッシュ値603が含まれる。
【0069】
記録日付601は、外部記憶装置102に記録したハッシュ情報(ファイル)303に対する記録日付である。
【0070】
バッチ番号602は、外部記憶装置102に記録したハッシュ情報(ファイル)303に対するバッチ番号である。
【0071】
ハッシュ値603は、外部記憶装置102にハッシュ情報(ファイル)303を記録した時点のハッシュ情報(ファイル)303自体から計算したハッシュ値である。
【0072】
尚、ハッシュ値603は、例えば、ハッシュ情報(ファイル)の全ての項目を用いて、記録日付及びバッチ番号単位で計算される。
【0073】
次に、図7を参照しながら、記憶媒体に書き込まれるイメージデータ等のディレクトリ構成について説明する。
【0074】
図7は、記憶媒体に書き込まれるイメージデータのディレクトリ構成を概略的に示す図である。図7に示す構成で、イメージデータは外部記憶装置102内に記憶され記憶媒体に書き込まれる。
【0075】
図7は、画像処理装置104で生成したイメージデータが、外部記憶装置102に作成される処理日付(記録日付)のディレクトリの下に格納され、画像処理装置104で原稿の束(バッチ)を読み取るたびに、記録日付ごと採番した連番(バッチ番号)単位で管理されていることを示している。
【0076】
そのため、イメージデータは記録日付とバッチ番号により識別できる。また、記憶媒体に書き込んだイメージデータも記憶媒体に作成される記録日付のディレクトリの下に格納され、バッチ番号単位で管理されていることを示している。
【0077】
更に、ハッシュ情報(ファイル)、ハッシュ情報(バッチ)も記録日付のディレクトリの下に格納され、イメージデータと記録日付、およびバッチ番号により、紐付くように管理されていることを示している。
【0078】
書き込んだ記憶媒体のボリュームラベルと、その記憶媒体に書き込まれたバッチを識別する記録日付、およびバッチ番号を管理することで、記憶媒体を複製する場合に、当該記憶媒体に書き込んだイメージデータを特定することができる。
【0079】
次に、図8を参照しながら、画像処理装置104で生成したイメージデータ等を、外部記憶装置102に記録する手順について説明する。
【0080】
図8は、画像処理装置104で生成したイメージデータ等を、外部記憶装置102に記録する手順を示すフローチャートである。
【0081】
図8に示す手順において、まず、CPU201は、図9に示すような記録画面を表示する(ステップ801)。
【0082】
図9に示す記録画面は、画像処理装置104の読み取りを開始する処理、および画像処理装置104で生成したイメージデータ等を外部記憶装置102へ保存する処理等が選択できる画面である。
【0083】
記録画面には、画像処理装置104で生成したイメージデータを表示するための表示部901、画像処理装置104で生成したイメージデータ等を外部記憶装置102へ保存するための保存ボタン902、画像処理装置104の読み取りを開始するためのスキャンボタン903、および記録画面を閉じて処理を終了するための終了ボタン904等が表示される。
【0084】
記録画面の表示後、ユーザにより、スキャンしたい原稿が画像処理装置104の原稿台にセットされる(ステップ802)。
【0085】
ユーザは、画像処理装置104の読み取りを開始する指示を行う(ステップ803)。
【0086】
ユーザによって、画像処理装置104で生成したイメージデータ等を外部記憶装置102へ保存する指示が行われたことを検知して、当該イメージデータ等を外部記憶装置102へ保存する(ステップ804)。
【0087】
ステップ805において、CPU201は、画像処理装置104で生成し、外部記憶装置102に記憶したすべてのイメージデータ302に対してそれぞれのハッシュ値を計算する(ステップ805)。
【0088】
ステップ806において、CPU201は、記録日付501には画像処理装置104で生成したイメージデータ302の記録日付を、バッチ番号502には画像処理装置104で生成したイメージデータ302のバッチ番号を、連番503には画像処理装置104で生成したイメージデータ302の連番を、ハッシュ値504にはステップ805でイメージデータ302から計算したハッシュ値をそれぞれ記録したハッシュ情報(ファイル)303を外部記憶装置102に記録する(ステップ806)。
【0089】
但し、記録日付501、バッチ番号502、連番503には、当該イメージデータ作成時に設定される値であり、当該イメージデータに対応させてHDD204等に記憶される。
【0090】
ステップ807において、CPU201は、ステップ806で外部記憶装置102に記憶したハッシュ情報(ファイル)303自体からハッシュ値を計算する(ステップ807)。
【0091】
ステップ808において、CPU201は、記録日付601には外部記憶装置102に記録したハッシュ情報(ファイル)303の記録日付を、バッチ番号602には外部記憶装置102に記録したハッシュ情報(バッチ)304のバッチ番号を、ハッシュ値603にはステップ807で計算したハッシュ情報(ファイル)303自体のハッシュ値をそれぞれ記録したハッシュ情報(バッチ)304を外部記憶装置102に記録する(ステップ808)。 尚、ハッシュ値603は、例えば、ハッシュ情報(ファイル)の全ての項目を用いて、記録日付及びバッチ番号単位で計算される。
【0092】
次に、図10を参照しながら、外部記憶装置102から記憶媒体にイメージデータ等を書き込む手順について説明する。
【0093】
図10は、外部記憶装置102から記憶媒体にイメージデータ等を書き込む手順を示すフローチャートである。本処理は、まだ記憶媒体に書き込んでいないイメージデータをフォーマットされた記憶媒体に書き込む処理である。
【0094】
図10に示す手順において、まず、CPU201は、図11に示すような書き込み画面を表示する(ステップ1001)。
【0095】
図11に示す書き込み画面は、記憶媒体にイメージデータを書き込む処理(図10で示す書き込み処理)、記憶媒体ドライブ103のトレイを開く処理、および処理の終了等の選択や記憶媒体に書き込んでいないイメージデータ等を確認できる画面である。
【0096】
また、書き込み画面には、記憶媒体に書き込んでいないイメージデータの情報を示すイメージデータ表示部1101、記憶媒体ドライブ103に挿入された記憶媒体の情報を示す記憶媒体情報表示部1102、記憶媒体にイメージデータを書き込むための書き込みボタン1103、記憶媒体を収納するトレイを開くためのトレイを開くボタン1104、記録画面を閉じて処理を終了するための終了ボタン1105、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されたか否かを検知した結果を表示する表示部1106等が表示される。
【0097】
ステップ1001で書き込み画面を表示した後、ユーザにより、書き込み先の記憶媒体が記憶媒体ドライブ103に挿入されるようにトレイを開く(ステップ1002)。
【0098】
次のステップでは、トレイを閉じ、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されたか否かを検知する(ステップ1003)。ユーザによってトレイが閉じられた後、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されたことを検知すると、ステップ1001で表示した書き込み画面の表示部1106で記憶媒体の挿入を検知したことを表示する。
【0099】
ステップ1003の検知の結果、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されていない場合は、ステップ1002に戻り、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されることを待つ。
【0100】
ステップ1003の検知の結果、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入された場合、挿入された記憶媒体の状態がフォーマット済みか否かを判別する(ステップ1004)。
【0101】
記憶媒体の状態を判別する方法の一例としては、Image Mastering API(以下、IMAPI マイクロソフト社製品)等の機能を使用することで確認することができる。
【0102】
ステップ1004の判別の結果、挿入された記憶媒体の状態がフォーマット済みの場合、次いで、挿入された記憶媒体の状態が、ファイナライズされたか否かを判別する(ステップ1005)。
記憶媒体の状態を判別する方法の一例としては、IMAPI等の機能を使用することで確認することができる。
【0103】
一方、ステップ1004の判別の結果、挿入された記憶媒体の状態が未フォーマットの場合、ユーザに書き込みできない旨を通知し、本処理を終了する(ステップ1008)。
【0104】
また、ステップ1005の判別の結果、挿入された記憶媒体の状態がファイナライズ済みの状態の場合、ユーザに書き込みできない旨を通知し、本処理を終了する(ステップ1008)。
【0105】
ステップ1005の判別の結果、ファイナライズ済みの状態でない場合、書き込み画面のイメージデータ表示部1101に表示された記録日付、バッチ番号に該当する書き込み対象のイメージデータ302、ハッシュ情報(ファイル)303、ハッシュ情報(バッチ)304各々を順に、イメージデータ305、ハッシュ情報(ファイル)306、ハッシュ情報307の各々記憶媒体に書き込む(ステップ1006)。
【0106】
ステップ1007では、記憶媒体に書き込んだイメージデータの記録日付、バッチ番号を、外部記憶装置102内の図4に示されるボリューム管理ファイル301の当該ボリュームラベルに記録し、本処理を終了する(ステップ1007)。
【0107】
次に、図12および図13を参照しながら、記憶媒体をファイナライズする手順について説明する。
【0108】
図12および図13は、記憶媒体をファイナライズする手順を示すフローチャートである。 図12に示す手順において、まず、CPU201は、図14に示すようなファイナライズ画面を表示する(ステップ1201)。
【0109】
図14に示すファイナライズ画面は、記憶媒体をファイナライズする処理(図12および図13で示すファイナライズ処理)、記憶媒体ドライブ103のトレイを開く処理、および処理の終了等が選択できる画面である。
【0110】
ファイナライズ画面には、記憶媒体ドライブ103に挿入された記憶媒体の情報が表示される記憶媒体情報表示部1401、記憶媒体をファイナライズするためのファイナライズボタン1402、記憶媒体を収納するトレイを開くためのトレイを開くボタン1403、ファイナライズ画面を閉じて処理を終了するための終了ボタン1404、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されたか否かを検知した結果を表示する表示部1405等が表示される。
【0111】
ステップ1201においてファイナライズ画面が表示された後、ユーザにより、書き込み先の記憶媒体が記憶媒体ドライブ103に挿入されるようにトレイを開く(ステップ1202)。
【0112】
ステップ1203では、トレイを閉じ、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されたか否かを検知する(ステップ1203)。記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されたことを検知すると、ステップ1201で表示したファイナライズ画面の表示部1405で記憶媒体の挿入を検知したことを表示する。
【0113】
ステップ1203の検知の結果、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されていない場合は、ステップ1202に戻り、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されることを待つ。
【0114】
ステップ1203の検知の結果、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入された場合、挿入された記憶媒体の状態がフォーマット済みか否かを判別する(ステップ1204)。
【0115】
記憶媒体の状態を判別する方法の一例としては、IMAPI等の機能を使用することで確認することができる。
【0116】
ステップ1204の判別の結果、挿入された記憶媒体の状態がフォーマット済みの場合、次いで、挿入された記憶媒体の状態がファイナライズされたか否かを判別する(ステップ1205)。
【0117】
記憶媒体の状態を判別する方法の一例としては、IMAPI等の機能を使用することで確認することができる。
【0118】
ステップ1205の判別の結果、挿入された記憶媒体の状態がファイナライズ済でない場合、次いで、記憶媒体に書き込まれているすべてのイメージデータ305からハッシュ値を計算する(ステップ1206)。
【0119】
次いで、外部記憶装置102のハッシュ情報(ファイル)303から記憶媒体に書き込まれているすべてのイメージデータ305に紐付くハッシュ値504を取得する(ステップ1207)。
【0120】
一方、ステップ1204の判別の結果、挿入された記憶媒体の状態が未フォーマットの場合、ファイナライズできない旨をユーザに通知し、本処理を終了する(ステップ1208)。
【0121】
また、ステップ1205の判別の結果、挿入された記憶媒体の状態がファイナライズ済みの状態の場合、ファイナライズできない旨をユーザに通知し、本処理を終了する(ステップ1208)。
【0122】
さて、ステップ1207の処理後、ステップ1301に進むと、処理は図13のフローチャートで示す手順に移る。
【0123】
ステップ1301では、ステップ1206で計算したハッシュ値とステップ1207で取得したハッシュ値がすべて一致するか否かを比較する(ステップ1301)。
【0124】
尚、本ステップでは、ステップ1206で計算したハッシュ値とステップ1207で取得したハッシュ値を比較しているが、ステップ1206において、ステップ1006において記録媒体に書き込まれたハッシュ情報(ファイル)306からハッシュ値を取得し、ハッシュ情報(ファイル)303と比較しても良い。
【0125】
このような態様によって、イメージデータからハッシュ値を計算するための処理コストを軽減することが可能となる。
【0126】
更に、ステップ1006において記録媒体に書き込まれたハッシュ情報(ファイル)306からハッシュ値を取得し、ハッシュ情報(ファイル)303と比較し、一致した場合は、記憶媒体に書き込まれているすべてのイメージデータ305から計算されるハッシュ値とステップ1207で取得したハッシュ値を比較することで、ハッシュ情報(ファイル)306の改竄がなされたか否かを検知することも可能である。
【0127】
ステップ1301の確認の結果、すべてのハッシュ値が一致した場合、次いで記憶媒体に書き込まれているすべてのハッシュ情報(ファイル)306からハッシュ値を計算する(ステップ1302)。
【0128】
外部記憶装置102のハッシュ情報(バッチ)304から記憶媒体に書き込まれているすべてのハッシュ情報(ファイル)303に紐付くハッシュ値603をすべて取得する(ステップ1303)。
【0129】
尚、ハッシュ値603は、例えば、ハッシュ情報(ファイル)の全ての項目を用いて、記録日付及びバッチ番号単位で計算される。
【0130】
ステップ1302で計算したハッシュ値とステップ1303で取得したハッシュ値がすべて一致するかを確認する(ステップ1304)。
【0131】
ステップ1304の確認の結果、すべてのハッシュ値が一致した場合、次いで記憶媒体をファイナライズする(ステップ1305)。
【0132】
本ステップにおいては、ファイナライズに関して記載しているが、前記記録媒体への記録及び削除禁止処理、例えば、クローズ処理やプロテクト処理を記録媒体へ施す処理であれば、他の態様でも良い。
【0133】
次いで、外部記憶装置102内のボリューム管理ファイル301の当該ボリュームラベルのファイナライズ日404に記録媒体への記録及び削除禁止処理を施したことを示す記録削除禁止情報として処理日付を記録し、本処理を終了する(ステップ1306)。
【0134】
従って、ファイナライズ日404に処理日付を記録することで、外部記憶装置102内の該当のイメージデータ302については削除可能となる。
【0135】
一方、ステップ1301の確認の結果、いずれかのハッシュ値が異なる場合、処理をステップ1307へ進め、図15に示すような警告情報をメッセージ画面に表示する。
【0136】
図15のメッセージには記憶媒体の改ざんが検知されたため記憶媒体を複製(再作成)する必要がある旨を表示し、ユーザに記憶媒体の複製処理を促した上で本処理を終了する(ステップ1307)。
【0137】
尚、本ステップでは、図15のメッセージにボリューム番号、記録日付、バッチ番号を表示するように制御を行うことも可能である。
【0138】
また、ステップ1304の確認の結果、いずれかのハッシュ値が異なる場合、処理をステップ1307へ進め、図15に示すようなメッセージ画面を表示する。
【0139】
図15のメッセージには記憶媒体の改ざんが検知されたため記憶媒体を複製(再作成)する必要がある旨を表示し、ユーザに記憶媒体の複製処理を促した上で本処理を終了する(ステップ1307)。
【0140】
次に、図16を参照しながら、記憶媒体を複製(再作成)する手順について説明する。
【0141】
図16は、記憶媒体を複製する手順を示すフローチャートである。本処理は、記憶媒体の改ざんが検知されたした場合に、正しいイメージデータが記録された記憶媒体を複製する処理である。
【0142】
図16において、まず、CPU201は、図17に示すような複製画面を表示する(ステップ1601)。
【0143】
図17に示す複製画面は、記憶媒体を複製する処理(図16で示す複製処理)、記憶媒体ドライブ103のトレイを開く処理、および処理の終了等が選択できる画面である。
【0144】
複製画面には外部記憶装置102内に記録されたボリューム管理ファイル301のすべてのボリュームラベルの一覧を示す一覧表示部1701、記憶媒体の複製を行うための複製ボタン1702、記憶媒体ドライブ103のトレイを開くためのトレイを開くボタン1703、複製画面を閉じて処理を終了するための終了ボタン1704、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されたか否かを検知した結果を表示する表示部1705等が表示される。
【0145】
ユーザは、ボリュームラベルの一覧表示部1701から複製したい記憶媒体のボリュームラベルを選択することができる。
【0146】
ステップ1601で複製画面を表示した後、ユーザにより複製対象のボリュームラベルを選択させる(ステップ1602)。
【0147】
次いで、ユーザにより、書き込み先の記憶媒体が記憶媒体ドライブ103に挿入されるようにトレイを開く(ステップ1202)。
【0148】
ステップ1604では、トレイを閉じ、記憶媒体ドライブ103に書き込み先の記憶媒体が挿入されたか否かを検知する(ステップ1604)。
【0149】
記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されたことを検知すると、ステップ1601で表示した複製画面の表示部1705で記憶媒体の挿入を検知したことを表示する。
【0150】
ステップ1604の検知の結果、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されていない場合は、ステップ1603に戻り、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入されることを待つ。
【0151】
ステップ1604の検知の結果、記憶媒体ドライブ103に記憶媒体が挿入された場合、挿入された記憶媒体の状態がフォーマット済みか否かを判別する(ステップ1605)。
【0152】
ステップ1605の判別の結果、挿入された記憶媒体の状態が未フォーマットの場合、処理をステップ1606に進め、CPU201は、ステップ1602で選択したボリュームラベルで、記憶媒体をフォーマットする(ステップ1606)。
【0153】
次いで、複製対象のイメージデータを特定するために、ボリューム管理ファイル301の当該ボリュームラベルの記録日付402、バッチ番号403を取得する(ステップ1607)。
【0154】
続いて、ステップ1607で特定した複製対象のイメージデータ302、ハッシュ情報(ファイル)303、ハッシュ情報(バッチ)304を記憶媒体に書き込む(ステップ1608)。
【0155】
一方、ステップ1605の判別の結果、挿入された記憶媒体の状態がフォーマット済みの場合、処理をステップ1606に進め、記憶媒体を複製できない旨をユーザに通知し、本処理を終了する(ステップ1609)。
【0156】
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0157】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
【0158】
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータで読取り可能なプログラム自体も含まれる。
【0159】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
【0160】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピーディスク(登録商標)、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
【0161】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
【0162】
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0163】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0164】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータで稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0165】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0166】
なお、前述した各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0167】
100………情報処理システム
101………コンピュータ
102………外部記憶装置
103………記憶媒体ドライブ
104………画像処理装置
105………通信回線
301………ボリューム管理ファイル
302………イメージデータ
303………ハッシュ情報(ファイル)
304………ハッシュ情報(バッチ)
305………イメージデータ
306………ハッシュ情報(ファイル)
307………ハッシュ情報(バッチ)
401………ボリュームラベル
402………記録日付
403………バッチ番号
404………ファイナライズ日
501………記録日付
502………バッチ番号
503………連番
504………ハッシュ値
601………記録日付
602………バッチ番号
603………ハッシュ値


【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置に着脱可能な記録媒体へデータを記録する情報処理装置において、
前記記録媒体へ記録するためのデータを生成する生成手段と、
前記生成手段によって生成したデータを一意に識別するための識別情報を生成すると共に、前記識別情報に対応させて前記生成したデータを記憶する記憶手段と、
前記識別情報に対応させて前記生成したデータを前記記録媒体へ記録すると共に、前記生成したデータに基づいてハッシュ値を求めて前記記憶手段に記憶した識別情報及びデータに対応させて記録する記録手段と、
前記記録手段によって前記記録媒体に記録されたデータを用いて前記識別情報に対応するハッシュ値を求めた後、求めたハッシュ値と前記識別情報に該当する前記記憶手段へ記録したハッシュ値とを比較し、一致した場合は、前記記録媒体への記録及び削除禁止処理を前記記録媒体に対して実行する実行手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記記録手段は、前記識別情報及び前記データに基づいてハッシュ値を求め、前記識別情報に対応させて前記データ及び前記ハッシュ値を前記記録媒体へ記録すると共に、前記識別情報に対応させて前記データ及び前記ハッシュ値を前記記憶手段へ記録し、
前記実行手段は、前記記録手段によって前記記録媒体に記録された前記識別情報に対応するハッシュ値と前記識別情報に該当する前記記憶手段へ記録したハッシュ値とを比較し、一致した場合、前記記録媒体への記録及び削除禁止処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記実行手段は、前記記録手段によって前記記録媒体に記録された前記識別情報に対応するハッシュ値と前記識別情報に該当する前記記憶手段へ記録したハッシュ値とを比較し、一致した場合は、前記記録媒体へ記録されたデータから求められる前記識別情報に対応するハッシュ値と前記識別情報に該当する前記記憶手段へ記録したハッシュ値とを比較し、一致した場合、前記記録媒体への記録及び削除禁止処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成手段は、前記生成したデータに対して追加してデータを生成することが可能であり、
前記記憶手段は、前記識別情報に対して、更に追加したデータであることを識別するための追加識別情報を生成した後、前記識別情報及び前記追加識別情報に対応させて前記生成したデータを記憶し、
前記記録手段は、前記識別情報、前記追加識別情報、及び前記データに基づいて、前記識別情報に対応させてハッシュ値を求めた後、前記識別情報に対応させて前記データ及び前記ハッシュ値を前記記録媒体へ記録し、
前記実行手段は、前記記憶手段によって前記記憶手段に記憶された識別情報、追加識別情報、及びデータに基づいて、前記識別情報に対応させて求めるハッシュ値と前記識別情報に該当する前記記録媒体へ記録したハッシュ値とを比較した後、一致した場合は、前記記録媒体への記録及び削除禁止処理を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記実行手段によって一致しない場合は、前記識別情報と記憶媒体に対する改竄が生じたことを表す警告情報を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記実行手段によって一致しない場合は、前記データを前記情報処理装置から前記記録媒体へ複製する複製手段を備えたこと特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置は、
前記識別情報に対応させて前記記録媒体への記録及び削除禁止処理を実行したことを表す記録削除禁止情報を記憶する記録削除禁止情報記憶手段を備え、
前記実行手段は、一致した場合、前記記録媒体への記録及び削除禁止処理を実行すると共に、前記識別情報に対応させて前記記録削除禁止情報記憶手段に記録削除禁止情報を記憶し、
前記情報処理装置に記憶されたデータを削除する際に、前記記録削除禁止情報記憶手段に記憶された前記データに該当する識別情報が存在する場合は、前記データの削除を行う削除手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置に着脱可能な記録媒体へデータを記録する記録媒体への記録方法であって、
前記記録媒体へ記録するためのデータを生成する生成ステップと、
前記生成ステップによって生成したデータを一意に識別するための識別情報を生成すると共に、前記識別情報に対応させて前記生成したデータを記憶する記憶ステップと、
前記識別情報に対応させて前記生成したデータを前記記録媒体へ記録すると共に、前記生成したデータに基づいてハッシュ値を求めて前記記憶ステップにおいて記憶した識別情報及びデータに対応させて記録する記録ステップと、
前記記録ステップによって前記記録媒体に記録されたデータを用いて前記識別情報に対応するハッシュ値を求めた後、求めたハッシュ値と前記識別情報に該当する前記記憶ステップにおいて記録したハッシュ値とを比較し、一致した場合は、前記記録媒体への記録及び削除禁止処理を前記記録媒体に対して実行する実行ステップと、
を備えたことを特徴とする記録媒体への記録方法。
【請求項9】
情報処理装置に着脱可能な記録媒体へデータを記録する記録媒体への記録方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記記録媒体へ記録するためのデータを生成する生成ステップと、
前記生成ステップによって生成したデータを一意に識別するための識別情報を生成すると共に、前記識別情報に対応させて前記生成したデータを記憶する記憶ステップと、
前記識別情報に対応させて前記生成したデータを前記記録媒体へ記録すると共に、前記生成したデータに基づいてハッシュ値を求めて前記記憶ステップにおいて記憶した識別情報及びデータに対応させて記録する記録ステップと、
前記記録ステップによって前記記録媒体に記録されたデータを用いて前記識別情報に対応するハッシュ値を求めた後、求めたハッシュ値と前記識別情報に該当する前記記憶ステップにおいて記録したハッシュ値とを比較し、一致した場合は、前記記録媒体への記録及び削除禁止処理を前記記録媒体に対して実行する実行ステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。








【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−53728(P2011−53728A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199239(P2009−199239)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)
【Fターム(参考)】