説明

情報処理装置及び情報提供装置

【課題】ユーザに対してより付加価値の高い態様でコンテンツを提供することの可能な技術を提供する。
【解決手段】ネットワークを介して情報提供装置からコンテンツが配信される情報処理装置であって、情報処理装置における現在の位置情報を所定のタイミングで取得する位置情報取得部と、取得した位置情報を情報処理装置の移動履歴情報として記憶する移動履歴記憶部と、を備える。少なくとも移動履歴記憶部に記憶されている移動履歴情報に応じて情報提供装置にコンテンツを配信させる配信頻度を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、楽曲(音楽)や映像、画像、お勧め情報等のコンテンツを配信するサーバと、サーバから配信されるコンテンツを受信し、コンテンツの提供を受ける車載機とを含むコンテンツ提供システムが公知である。例えば、カーナビゲーション装置等の車載機は、サーバから受信した情報コンテンツをスピーカから出力したり、ディスプレイ等に表示することで、運転者(ユーザ)にコンテンツが提供される。
【0003】
これに関連して、ユーザの嗜好に応じて情報コンテンツを提供するコンテンツ提供技術が提案されている(例えば、特許文献1、2等を参照)。例えば、特許文献1には、音楽や映像等の再生型のコンテンツの再生履歴からユーザの嗜好を把握して、ユーザ毎に高い広告効果を期待できる広告情報を配信する技術が提案されている。また、特許文献2には、ユーザの音楽的嗜好をサーバに登録し、音楽的嗜好に適合する楽曲データを配信するサーバが提案されている。
【0004】
また、運転者特性や運転シーン等に応じて、車載機の表示部に表示する情報の表示態様を変更する技術も提案されている(例えば、特許文献3、4等を参照)。例えば、特許文献3では、走行時に急ブレーキを掛ける頻度によって運転者の注意散漫度又は性急度を学習し、注意力が散漫になりやすい運転者に対しては、走行中においてHMI(Human Machine Interface)に表示する操作ボタンをトーンダウン(輝度や彩度を低下させ)して表
示、或いは消去する技術が提案されている。
【0005】
また、特許文献4には、運転負荷が小さい時には情報の提示形態を標準提示とし、運転負荷が大きい時には情報の提示形態を簡素化提示とする技術が提案されている。また、特許文献5には、運転負荷に応じて車両情報の表示形式、標準数値から拡大数字、バーグラフ、アイコン、色表示へと順次変更する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−169909号公報
【特許文献2】特開2001−22670号公報
【特許文献3】特開2009−257832号公報
【特許文献4】特開2003−322528号公報
【特許文献5】特開2006−184222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のように、運転者特性や嗜好性、運転シーン等に応じて、提供するコンテンツの表示態様(見せ方)を変更し、又は、コンテンツ自体を選定する技術については各種提案されているものの、より付加価値の高い態様でコンテンツを提供できる技術が望まれていた。
【0008】
本発明は、上記した問題に鑑み、本発明の目的は、ユーザに対してより付加価値の高い態様でコンテンツを提供することの可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。即ち、本発明における情報処理装置は、ネットワークを介して情報提供装置からコンテンツが配信される情報処理装置であって、前記情報処理装置における現在の位置情報を所定のタイミングで取得する位置情報取得部と、前記位置情報取得部が取得した前記位置情報を前記情報処理装置の移動履歴情報として記憶する移動履歴記憶部と、を備え、少なくとも前記移動履歴記憶部に記憶されている前記移動履歴情報に応じて、前記情報提供装置に前記コンテンツを配信させる配信頻度を制御することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る情報処理装置は、例えば車載機や携帯端末などのように、通常の使用態様において移動する移動型の情報処理装置である。この種の移動型情報処理装置では、情報処理装置の移動履歴を使用者の行動履歴と対応付けることが可能である。本発明では、情報処理装置の位置情報を定期的又は不定期に取得し、情報処理装置の移動履歴情報として記憶することで、情報処理装置の使用者の行動履歴を容易に把握する事ができる。例えば使用者が現在、馴染みの場所(土地、道)にいるのかどうか等を、情報処理装置の移動履歴情報から推測することができる。そして、本発明は少なくとも移動履歴情報に応じて情報提供装置にコンテンツを配信させる配信頻度を制御する(コンテンツの配信回数を制御するということもできる)ようにしたので、使用者の行動履歴や行動特性等に応じて、コンテンツの配信頻度を使用者にとって適切なものとすることができる。従って、より付加価値の高い態様でのコンテンツの提供サービスを行うことができる。
【0011】
情報処理装置は、前記情報処理装置における現在の位置情報と、前記移動履歴記憶部に記憶されている前記移動履歴情報とに基づいて、前記情報処理装置の現在位置に関連付けられて定められる第1領域を該情報処理装置が過去に訪れた回数を取得する訪問回数取得部と、前記訪問回数取得部が取得した前記第1領域への訪問回数に基づいて、前記配信頻度を設定する配信頻度設定部と、前記配信頻度設定部が設定した前記コンテンツの配信頻度に関する指令を前記情報提供装置に送信する配信頻度指令部と、を備えても良い。
【0012】
上記の第1領域とは、例えば情報処理装置の現在位置を含み、且つ、その周囲に存在する所定の領域であっても良い。このような第1領域を過去に情報処理装置が訪れた回数が少ないほど、情報処理装置の使用者は現在位置の周辺に馴染みがなく、不慣れな道を通行しているといえる。本発明においては、情報処理装置の現在位置に関連付けられて定められる第1領域への訪問回数に基づいて、情報処理装置における現在位置が使用者にとって慣れた土地(道)であるのか又は不慣れな土地(道)であるのかを判断することができる。そのような判断の結果、情報提供装置にコンテンツを配信させる配信頻度を設定するようにしたので、コンテンツの配信頻度を使用者にとって適切なものとすることができる。
【0013】
ここで、配信頻度設定部が第1領域への訪問回数に応じてコンテンツの配信頻度を増減させる際、コンテンツの配信頻度を増やすか又は減らすかを、情報提供装置から情報処理装置に配信されるコンテンツの性質(種類)に応じて決定しても良い。例えば、コンテンツには、使用者への嗜好性(嗜好情報)に関する嗜好情報コンテンツと、使用者を取り巻く環境情報に関する環境情報コンテンツに大別することができる。ここで、嗜好情報コンテンツとしては、楽曲データ、映像データ、エンターテイメントコンテンツ(例えば、クイズ)等が典型例として挙げることができる。一方、環境情報コンテンツは、例えば交通情報(渋滞情報)、災害情報、危険情報、抜け道情報等を例示することができ、ユーザの嗜好性とは無関係にユーザに伝えるべき情報である。即ち、環境情報コンテンツの内容は、ユーザに必要な必要情報に関する情報ということもできる。
【0014】
前記配信頻度設定部は、前記第1領域への訪問回数に応じてコンテンツの配信頻度を増減させる際、前記情報提供装置から配信されるコンテンツが使用者への嗜好情報コンテン
ツと該使用者への環境情報コンテンツの何れであるかの違いに基づき、コンテンツの配信頻度を増やすか又は減らすかを決定するようにしても良い。
【0015】
例えば、配信頻度設定部は、情報提供装置から配信されるコンテンツが使用者への嗜好情報コンテンツである場合に、前記第1領域への訪問回数が多い場合に比べて少ない場合には、コンテンツ(嗜好情報コンテンツ)の配信頻度が相対的に少なくなるように設定しても良い。
【0016】
例えば、本発明に係る情報処理装置が車両に搭載されている車載機である場合を想定してみると、第1領域への訪問回数が極端に少ない場合には、運転者は不慣れな道を運転していると判断することができる。そのような場合、嗜好情報コンテンツを頻繁に情報処理装置へと配信してしまうと、運転者の注意力が散漫になってしまう虞がある。そこで、そのような状況下において、情報提供装置から配信されるコンテンツが嗜好情報コンテンツである場合には、嗜好情報コンテンツの配信頻度を少なくすることによって、上記のような弊害が起こることを好適に回避することができる。一方、第1領域への訪問回数が多い場合には嗜好情報コンテンツの配信頻度を多くすることで運転者が車両を運転するという行為に一層の興趣を添えることができる。また、このような状況下では運転者は慣れた道を運転していると判断できるので、嗜好情報コンテンツの配信頻度を多くしても上記のような弊害が起こることもない。
【0017】
情報提供装置から配信されるコンテンツが環境情報コンテンツである場合、運転者がなれた道を運転する時よりも不慣れな道を運転する時の方が、交通情報(渋滞情報)や危険情報等を頻繁に運転者に提供する方が好ましい。そこで、配信頻度設定部は、情報提供装置から配信されるコンテンツが使用者への環境情報コンテンツである場合に、前記第1領域への訪問回数が多い場合に比べて少ない場合には、コンテンツ(環境情報コンテンツ)の配信頻度が相対的に多くなるように設定しても良い。これによれば、運転者が不慣れな道を運転する状況下においては、運転者を取り巻く環境情報コンテンツを頻繁に情報処理装置(運転者)に提供することができるので、運転者の運転を好適にサポートすることができる。なお、ここでは、情報処理装置が車載機とする場合を例に説明したが、適用対象がこれに限られるものではない。
【0018】
また、情報処理装置は、前記情報処理装置が再生したコンテンツの再生履歴情報を記憶する再生履歴記憶部と、前記情報処理装置における現在の位置情報、前記移動履歴記憶部に記憶されている前記移動履歴情報、及び前記再生履歴記憶部に記憶されている前記再生履歴情報に基づいて、前記情報処理装置の現在位置の周囲に存在する第2領域において該情報処理装置が過去に再生したコンテンツを検索する検索部と、前記検索部が検索した前記コンテンツの配信要求指令を前記情報提供装置に送信する配信要求指令部と、前記情報提供装置から前記配信要求指令に対応する前記コンテンツを受信するコンテンツ受信部と、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツの再生時に、使用者からの該コンテンツの再生中止指示を受け付ける指示受付部と、前記指示受付部による使用者からの前記再生中止指示の受付結果に基づき前記第2領域の大きさを調節する領域調節部と、
を備えても良い。
【0019】
上記構成によれば、検索部は、第2領域において情報処理装置が過去に再生したコンテンツ(以下、過去再生コンテンツともいう)を検索し、過去再生コンテンツが検出された場合には、この過去再生コンテンツの提供を受けることによって懐かしのコンテンツを楽しむことができる。その際、過去再生コンテンツの再生に際して使用者からの再生中止指示を受け付けた場合には、第2領域の大きさが調節される。このように、過去再生コンテンツを検索するエリアである第2領域の範囲を絞ったり、広げたりすることで、第2領域の範囲内から検索される過去再生コンテンツの量が変化することになる。そのため、比較
的に長い期間で考えた場合の累積的なコンテンツの配信回数、つまり、情報提供装置が配信するコンテンツの配信頻度が変化することになり、以って、使用者のニーズに合致したコンテンツの提供サービスが可能となる。
【0020】
また、本発明は、ネットワークを介して情報処理装置にコンテンツを配信する情報提供装置としても把握することが可能である。すなわち、本発明における情報提供装置は、ネットワークを介して情報処理装置にコンテンツを配信する情報提供装置であって、前記情報処理装置における位置情報を所定のタイミングで該情報処理装置から受信する位置情報受信部と、前記位置情報受信部が受信した前記位置情報を前記情報処理装置の移動履歴情報として記憶する移動履歴記憶部と、を備え、少なくとも前記移動履歴記憶部に記憶されている前記移動履歴情報に応じて、前記情報処理装置に前記コンテンツを配信する配信頻度を制御することを特徴とする。
【0021】
また、情報提供装置は、前記情報処理装置から受信した該情報処理装置における現在の位置情報と、前記移動履歴記憶部に記憶されている前記移動履歴情報とに基づいて、前記情報処理装置の現在位置に関連付けられて定められる第1領域を該情報処理装置が過去に訪れた回数を取得する訪問回数取得部と、前記訪問回数取得部が取得した前記第1領域への訪問回数に基づいて、前記配信頻度を設定する配信頻度設定部と、前記配信頻度設定部が設定した前記配信頻度に従って、前記情報提供装置に前記コンテンツを配信するコンテンツ配信部と、を備えても良い。
【0022】
ここで、配信頻度設定部が第1領域への訪問回数に応じてコンテンツの配信頻度を増減させる際、コンテンツの配信頻度を増やすか又は減らすかを、情報提供装置へと配信するコンテンツの性質(種類)に応じて決定しても良い。例えば、前記配信頻度設定部は、前記第1領域への訪問回数に応じてコンテンツの配信頻度を増減させる際、前記コンテンツ配信部が前記情報処理装置へと配信するコンテンツが使用者への嗜好情報コンテンツと該使用者への環境情報コンテンツの何れであるかの違いに基づき、コンテンツの配信頻度を増やすか又は減らすかを決定しても良い。
【0023】
例えば、配信頻度設定部は、コンテンツ配信部が情報提供装置に配信するコンテンツが使用者への嗜好情報コンテンツである場合に、前記第1領域への訪問回数が多い場合に比べて少ない場合には、コンテンツ(嗜好情報コンテンツ)の配信頻度が相対的に少なくなるように設定しても良い。また、配信頻度設定部は、情報提供装置に配信するコンテンツが使用者への環境情報コンテンツである場合に、前記第1領域への訪問回数が多い場合に比べて少ない場合には、コンテンツ(環境情報コンテンツ)の配信頻度が相対的に多くなるように設定しても良い。
【0024】
また、情報提供装置は、前記情報処理装置が再生したコンテンツの再生履歴情報を記憶する再生履歴記憶部と、前記情報処理装置における現在の位置情報、前記移動履歴記憶部に記憶されている前記移動履歴情報、及び前記再生履歴記憶部に記憶されている前記再生履歴情報に基づいて、前記情報処理装置の現在位置の周囲に存在する第2領域において該情報処理装置が過去に再生したコンテンツを検索する検索部と、前記検索部が検索した前記コンテンツを前記情報処理装置に配信するコンテンツ配信部と、前記コンテンツ配信部から配信された前記コンテンツの前記情報処理装置での再生時に、使用者からの該コンテンツの再生中止指示に関する受付結果を前記情報処理装置から受信する指示受付結果受信部と、前記指示受付結果受信部が受信した前記受付結果に基づき前記第2領域の大きさを調節する領域調節部と、を備えても良い。
【0025】
また、本発明は、情報提供装置及び情報処理装置を備えた情報提供システム、方法、又はコンピュータによって実行されるプログラムとしても把握することが可能である。また
、本発明は、そのようなプログラムをコンピュータやその他の装置、機械等が読み取り可能な記録媒体に記録したものでもよい。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。
【0026】
また、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、ユーザに対してより付加価値の高い態様でコンテンツを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】第1実施形態におけるコンテンツ提供システムの全体構成を示すシステム構成図である。
【図2】第1実施形態におけるAVN機のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】第1実施形態における楽曲データの配信概要を説明するための説明図である。
【図4】第1本実施形態におけるAVN機の制御部に係る機能構成例を示す図である。
【図5】第1実施形態における走行履歴DBのデータ構造を説明するための説明図である。
【図6】第1実施形態における走行履歴DBのデータ構造を説明するための第2の説明図である。
【図7】第1実施形態における情報センター及びAVN機の動作を示す第1のシーケンス図である。
【図8】第1実施形態における配信頻度調整制御に係る制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】第1実施形態における情報センターの制御装置が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】第2実施形態におけるコンテンツ提供システムの全体構成を示すシステム構成図である。
【図11】第2実施形態の情報センターにおける制御装置の機能構成例を示す図である。
【図12】第2実施形態におけるAVN機の制御部に係る機能構成例を示す図である。
【図13】第2実施形態におけるAVN機及び情報センターの動作を示す第2のシーケンス図である。
【図14】第3実施形態における楽曲データの配信概要を説明するための説明図である。
【図15】第3実施形態におけるAVN機のハードウェア構成例を示す図である。
【図16】第3実施形態における楽曲再生履歴DBのデータ構造を示す図である。
【図17】第3実施形態に係るAVN機の制御部に係る機能構成例を示す図である。
【図18】第3実施形態における情報センター及びAVN機の動作を示す第3のシーケンス図である。
【図19】第3実施形態における懐かし楽曲検索処理を説明するための説明図である。
【図20】第3実施形態における懐かし楽曲検索処理の処理フローを示すフローチャートである。
【図21】第4実施形態におけるコンテンツ提供システム10の全体構成を示すシステム構成図である。
【図22】第4実施形態におけるAVN機の制御部に係る機能構成例を示す図である。
【図23】第4実施形態における情報センターの制御装置の機能構成例を示す図である。
【図24】第4実施形態における情報センター及びAVN機の動作を示す第4のシーケンス図である。
【図25】第4実施形態における懐かし楽曲検索処理の処理フローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して、本発明の実施をするための形態(以下、実施形態という)について説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。
【0030】
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係るコンテンツ提供システム10の全体構成を示すシステム構成図である。本実施形態に係るコンテンツ提供システム10は、車両2に搭載された車載機1(情報処理装置)と、ネットワーク3を通じて車載機1にコンテンツを提供するサーバ装置である情報センター4(情報提供装置)とを含んで構成される。本実施形態における情報センター4は、後述するコンテンツDBにコンテンツとして蓄積されている楽曲データを、クライアント端末である車載機1に提供する。
【0031】
〔情報センター〕
図1に示すように、情報センター4は、無線通信部41、制御装置42、コンテンツDB43を有するサーバシステムである。無線通信部41は、車載機1との間でやり取りする各種情報に関する通信を行うインターフェースである。具体的には、無線通信部41は、車載機1側から要求されるコンテンツ配信要求信号を受信したり、コンテンツを車載機1側に送信する。
【0032】
コンテンツDB43は、車載機1に提供するためのコンテンツが蓄積されるデータベースであり、この実施形態では、情報コンテンツの一例としての楽曲データが蓄積される。コンテンツDB43には、例えばコンテンツの管理者によって、順次、最新の楽曲データが蓄積、更新されていく。
【0033】
制御装置42は、プロセッサ42a、主記憶装置42b、補助記憶装置42cなどを備えるコンピュータである。主記憶装置42bは、プロセッサ42aに、補助記憶装置42cに格納されているプログラムをロードする記憶領域および作業領域を提供したり、バッファとして用いられたりする、例えばRAM(Random Access Memory)のような半導体メモリである。補助記憶装置42cは、様々なプログラムや各プログラムの実行に際してプロセッサ42aが使用するデータを記憶する、EPROM(Erasable Programmable ROM
)やハードディスク(Hard Drive Disc)等の記憶装置である。また、補助記憶装置42
cは、例えば、オペレーティングシステム(OS)等、種々のアプリケーションプログラムを格納する。プロセッサ42aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)や、
DSP(Digital Signal Processor)等であり、補助記憶装置42cに保持されたOSや様々なアプリケーションプログラムを主記憶装置42bにロードして実行することによって、様々な処理を実行する。
【0034】
〔車載機〕
図2は、車載機1のハードウェア構成例を示す図である。本実施形態に係る車載機1は
、車載用オーディオ・ビジュアル・ナビゲーション一体機(以下、「AVN機」という)である。AVN機1は、制御部100、外部記録媒体再生部101、ラジオ受信部102、テレビジョン(Television、TV)受信部103、ディスク再生部104、ハードディスク(Hard Disk、HD)再生部105、ナビゲーション部106、分配回路107、画
像調整回路108、音声調整回路109、画像出力部110、VICS(Vehicle Information and Communication System)情報受信部111、GPS(Global Positioning System)情報受信部112、セレクタ113、操作部114、記憶部117、通信ユニット
121、表示部122を含む。
【0035】
制御部100は、AVN機1の各部又は接続された外部機器からの信号、及び使用者(ユーザ)の操作に基づく操作部114からの操作指示信号等を入力し、それら信号に基づきAVN機1の各部、又は、外部機器を統括的に制御する。制御部100は、例えば、マイクロコンピュータ(マイコン)と、このマイコンの処理に利用される周辺回路(ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、インターフェース回路等)を備え、ROM等の周辺回路に記憶されたプログラムに従い動作する。
【0036】
外部記録媒体再生部101は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやSDカード等の外部記録媒体を接続するためのコネクタを備える。そして、外部記録媒体再生部101は、当該コネクタに接続された外部記録媒体に記憶された各種データから所望のデータを読み出し、読み出した画像信号、音声信号又は文字信号等を分配回路107に出力する。該コネクタに接続された外部記録媒体に記録されたデータを読み出して出力する。なお、外部記録媒体再生部101は、制御部100からの制御信号により、コネクタに接続された外部記録媒体からデータを読み出す動作等が制御される。
【0037】
ラジオ受信部102は、アンテナにより受信された各ラジオ局から発信されるAM又はFMの放送波から、特定の周波数の放送波を選択して受信し、復調してから放送の音声信号を分配回路107に出力する。TV受信部103は、アンテナにより受信された各放送局から発信される放送波から、セレクタ113により特定の周波数の放送波を受信し、受信した映像信号、音声信号及びデータ信号を分配回路107に出力する。ラジオ受信部102及びTV受信部103は、同調回路、復調及び復号回路等を備え、制御部100からの制御信号により、オン/オフ、受信周波数等の各種動作が制御される。
【0038】
ディスク再生部104は、CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、及びブルーレイディスク(Blu-ray Disc)などのディスクに記録
されているデータをピックアップにより読込み、読み込んだデータに基づく、音声信号、映像信号を分配回路107に出力する。ディスク再生部104は、光学ピックアップ、ピックアップディスク駆動機構、ピックアップディスク駆動機構の制御回路、読取信号の復号回路等を備え、制御部100からの制御信号により、オン/オフ、読み込み位置等の各種動作が制御される。
【0039】
HD再生部105は、磁気記録媒体であるハードディスクに記録された各種データから所望のデータを読み出し、読み出した画像信号、音声信号又は文字信号等を分配回路107に出力する。ハードディスクには、MP3ファイル等の音楽データやJPEGファイル等の画像データ、ナビゲーション用の地図データ等が記録される。HD再生部105は、読取信号の復号回路等を備え、制御部100からの制御信号によりオン/オフ、読み出すデータ等の各種動作が制御される。なお、ナビゲーションの為に利用される地図情報を記憶する記憶装置(媒体)は、外部記録媒体再生部101に接続される上述の外部記録媒体、ディスク再生部104によって処理される各種ディスク、HD再生部105に接続されるハードディスク等であっても良い。
【0040】
VICS情報受信部111は、交通情報通信システム(VICS)に係る交通情報を受信し、受信した交通情報を出力する。VICS情報受信部111は、交通情報通信システムからのデータを受信する受信機(FM受信機、電波ビーコン受信機、光ビーコン受信機)、受信したデータを復号する復号回路等を備える。GPS情報受信部112は、GPS衛星からのGPS信号に基づき自車位置を検出し、検出した現在位置情報を出力する。GPS情報受信部112は、GPS信号を受信する受信回路、受信したGPS信号に基づき自車位置を算出する演算回路等を備える。
【0041】
ナビゲーション部106は、後述する表示部122に表示された地図上に自車位置や目的地までの経路を表示したり、交差点等で音声等により右左折等の進行方向案内を行ったり、VICS情報受信部111から交通情報を受信して表示したり、GPS情報受信部112から自車位置情報を受信して表示したりして、目的地までの経路案内を行う。ナビゲーション部106は、ナビゲーションの為に利用される地図情報を記録するハードディスク、各種演算処理を行うCPU(Central Processing unit)、各種処理のためにデータ
を記憶するRAM(Random Access Memory)等のメモリを備える。ナビゲーション部106は、制御部100からの制御信号により、オン/オフ、各種動作が制御される。
【0042】
分配回路107は、制御部100の制御信号により、出力することが指定された各種ソース(外部記録媒体再生部101、ラジオ受信部102、TV受信部103、ディスク再生部104、HD再生部105、及びナビゲーション部106)の音声信号と画像信号とを画像調整回路108及び音声調整回路109に出力する。分配回路107は、リレーまたはスイッチングトランジスタ等の電子回路で構成されたスイッチ群を備える。
【0043】
画像調整回路108は、制御部100の制御信号により、入力された画像信号に対し、輝度や色調、コントラストなどを調整し、調整した各画像信号を出力する。画像調整回路108は、画像データを記憶するメモリ、画像データを演算処理するデジタルシグナリングプロセッサ等の演算回路等を備える。画像出力部110は、画像調整回路108から入力された画像信号と、制御部100から表示部122に表示させる表示画像信号とを入力して画像合成等の処理を施し、当該処理を施した画像信号に基づき表示部122を駆動する。画像出力部110は、例えば、演算処理により、画像処理を行う画像用に特化された演算処理回路である画像ASIC、画像処理及び出力用に画像データを記憶するビデオメモリ、画像出力用ビデオメモリに記憶された画像データに基づき表示部122を駆動する画像駆動回路等を備える。
【0044】
表示部122は、画像出力部110から入力された画像信号に基づき画像を表示する。表示部122は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、冷陰極フラットパネルディスプレイ等である。表示部122は、バックライト、液晶パネル、タッチパネル等を備える。
【0045】
音声調整回路109は、制御部100の制御信号により、入力された音声信号に対し、音量、音声を調整し、調整した音声信号を出力する。音声調整回路109は、音声データを記憶するメモリ、音声データを演算処理するデジタルシグナルプロセッサ等の演算回路、トランジスタ、抵抗、コイル等により構成される増幅又は減衰回路や共振回路等を備える。スピーカ16は、音声調整回路109から出力された音声信号を音声として出力する。
【0046】
操作部114は、AVN機1に対して使用者が各種操作を行うための入力部であり、例えばタッチパネル、押釦スイッチ、回転操作スイッチ、ジョイスティック等である。操作部114は、AVN機1に対する使用者による各種操作の操作状態を制御部100に出力する。
【0047】
記憶部117は、制御部100による各種処理に必要なデータ及びプログラムを格納すると共に、車両2の走行履歴を記憶、蓄積するデータベース(以下、「走行履歴DB」という)117aを有する。記憶部117は、例えば、RAMやフラッシュROM(フラッシュメモリ)等のメモリ、磁気記録媒体等であるハードディスク等の記憶装置を含むことができる。AVN機1は、例えば各種プログラムの実行を通じて、又は静的に、上記記憶装置における記憶領域に記憶部17を生成する。また、走行履歴DB117aのデータ構造については後述する。
【0048】
通信ユニット121は、アンテナに接続された、例えば、DARC(Dedicated Short Range Communication)、赤外線通信、ブルートゥース(登録商標)等の近距離の無線通
信のための通信インターフェースである。
【0049】
以上のように構成されるAVN機1及び情報センター4からなるコンテンツ提供システム10においては、情報センター4から順次、コンテンツとしての楽曲データが車載機1に配信され、AVN機1は情報センター4から配信されてくる楽曲データを再生することができる。例えば、情報センター4からAVN機1に対する楽曲データ(音楽データ)の配信サービスの開始後、情報センター4から配信される楽曲データの配信間隔は初期設定値に設定されており、初期インターバル毎に楽曲データが情報センター4から配信されている。情報センター4により提供されるコンテンツとしての楽曲データは、その提供サービスを受けるAVN機1におけるユーザへの嗜好情報であり、例えば運転者による運転作業に興趣を添えるものである。しかし、このような嗜好情報を過剰に提供してしまうと、運転者による車両2の運転に対する集中力や注意力を散漫にさせてしまうことに繋がることも懸念される。
【0050】
そこで、本実施形態では、現在車両2の走行履歴に関する情報(AVN機1の移動履歴情報)に応じて、情報センター4から配信される楽曲データの配信間隔をコントロールする配信頻度調整制御を行うようにした。図3は、第1実施形態における楽曲データの配信概要を説明するための説明図である。例えば、現在、運転者の自宅が「神戸」にあり、過去には「名古屋」に居住していたとする。ここで、運転者が、自宅のある「神戸」を出発地として「名古屋」を目的地とし、「神戸」→「大阪」→「京都」→「滋賀」→「三重」→「名古屋」の経路でドライブ旅行をすることを想定する。この例では、運転者にとって自宅のある「神戸」、その周辺である「大阪」、過去に住んでいた「名古屋」は馴染みの土地であるが、その他の「京都」、「滋賀」、「三重」は馴染みのない土地である。換言すると、運転者にとって「神戸」、「大阪」、「名古屋」の道は慣れているが、「京都」、「滋賀」、「三重」の道は不慣れであるといえる。
【0051】
本実施形態におけるコンテンツ提供システム10では、運転者が慣れた道を走行しているのか、又は、不慣れな道を走行しているのかに応じて、楽曲データの配信間隔Ivwを調節するようにした。具体的には、図3に示すように、車両2の運転者が慣れた道を走行する際には情報センター4からAVN機1に配信される楽曲データ(コンテンツ)の配信間隔Ivwを相対的に小さくし、逆に、運転者が不慣れな道を走行する際には配信間隔Ivwを相対的に大きくする。これにより、運転者が良く慣れた道を運転する状況下においては、楽曲データの提供サービスを高頻度に行うことでドライブに一層の興趣を添えることができる。一方、運転者が不慣れな道を運転する状況下においては、楽曲データを提供する頻度を下げ、或いは楽曲データの提供そのものを停止させることにより、運転者の注意力が削がれたり、散漫になったりすることを回避することができる。
【0052】
以下に、上述した配信頻度調整制御の具体的な処理内容について説明する。ここでは、AVN機1が主体となって配信頻度調整制御を実行する例を説明する。図4は、本実施形
態におけるAVN機1の制御部100に係る機能構成例を示す図である。AVN機1は、制御部100に相当するマイコン(CPU)が、ROM等の周辺回路に記憶された種々のプログラムを実行することによって、位置情報取得部1001、通行回数取得部1002、配信頻度設定部1003、配信頻度指令部1004、コンテンツ受信部1005、コンテンツ再生部1006として動作する。
【0053】
位置情報取得部1001は、例えば一定周期毎に、車両2の現在位置(以下、「自車位置」という。緯度、経度、走行中の道路種別などを含む。)に関する情報(自車位置情報)を、GPS情報受信部112を通じて取得する。なお、本実施形態では、AVN機1は車載機であるため、自車位置とAVN機1の位置は一致する。ここでは、自車位置情報が情報処理装置の位置情報に対応している。
【0054】
位置情報取得部1001は、取得した自車位置情報を、走行履歴DB117a(移動履歴記憶部に対応)に、車両2の走行履歴(情報処理装置の移動履歴に対応)として記憶、蓄積させる。ここで、図5は、第1実施形態における走行履歴DB117aのデータ構造を説明するための説明図である。走行履歴DB117aは、メッシュ番号(メッシュコード)、計測回数、最新計測日時に関する情報が格納されている。メッシュ番号は、例えば、ハードディスクに格納されているナビゲーション用の地図データ上において、一定の緯度、経度によって地域を網の目(メッシュ)状に区画したときの各メッシュに割り当てられた固有の番号である(図6を参照)。ここでは例示的に第3次地域区画(3次メッシュ、約1×1km)を採用しているが、メッシュの大きさ、単位は適宜変更可能である。位置情報取得部1001が取得した自車位置情報は、車両2の走行履歴情報として、順次、走行履歴DB117aに記憶、蓄積される。
【0055】
通行回数取得部1002(訪問回数取得部に対応)は、自車位置情報と、走行履歴DB117aに記憶されている車両2の走行履歴情報に基づいて、自車位置情報に係る緯度、経度によって定まる自車位置に関連付けられて定められる第1領域を、車両2が過去に通った通行回数Np(訪問回数に対応)を取得する。本実施形態における第1領域とは、図5及び図6で説明した各メッシュに相当する領域であるが、これに限られない。第1領域は、自車位置を含み且つその周囲に所定の広がりを持った領域であり、その範囲の大きさは適宜変更できる。また、第1領域の形状は、図6に示した網目形状(矩形形状)でなくとも良く、また、車両2が通行している道路を地図データから特定し、第1領域として採用しても良い。
【0056】
通行回数取得部1002が取得した通行回数Npは、例えば制御部100のRAM等に記憶される。配信頻度設定部1003は、通行回数Npに基づいて、情報センター4の制御装置42に楽曲データを配信させる配信間隔Ivwを設定する。設定された配信間隔Ivwは、例えば制御部100のRAMに記憶される。
【0057】
配信頻度指令部1004は、配信頻度設定部1003が設定した配信間隔Ivwに関する指令信号(以下、「配信間隔調節指令信号SG1」という)を通信ユニット121に出力し、情報センター4における無線通信部41に配信間隔調節指令信号SG1を送信させる。情報センター4の無線通信部41が受信した配信間隔調節指令信号SG1は制御装置42に出力され、その主記憶装置42b、或いは補助記憶装置42cに記憶される。そして、情報センター4の制御装置42におけるプロセッサ42aが、設定されている配信間隔Ivwに従って、コンテンツDB43に格納されている楽曲データを、無線通信部41からAVN機1に配信する。
【0058】
コンテンツ受信部1005は、情報センター4側の無線通信部41から送信された楽曲データを、通信ユニット121を通じて受信する。コンテンツ受信部1005が受信した
楽曲データは、HD再生部105に接続されるハードディスクに記録される。コンテンツ再生部1006は、ハードディスクに記録された楽曲データをHD再生部105を通じて読み出し、再生する。
【0059】
〔処理フロー〕
図7は、第1実施形態における情報センター4及びAVN機1の動作を示す第1のシーケンス図である。この第1のシーケンスは、例えば車両2のアクセサリー(ACC)電源がONにされてから所定時間(例えば、数分〜10分程度)の経過後、AVN機1の制御部100がコンテンツ配信開始要求信号を情報センター4に送信することをトリガとして開始される。
【0060】
情報センター4が無線通信部41を介してコンテンツ配信開始要求信号を受信すると、制御装置42(プロセッサ42a)は、楽曲データの配信タイミングか否かを判定する(ステップS101)。ここで、制御装置42における記憶装置、例えば主記憶装置42bには、楽曲データの配信間隔Ivwに関するデフォルト配信間隔Ivwsが予め記憶されており、また、後述するように、AVN機1側から送信されてくる配信間隔Ivwの更新値(設定変更値)が随時記憶されるようになっている。
【0061】
情報センター4の制御装置42(プロセッサ42a)は、例えば主記憶装置42bに記憶されている配信間隔Ivwに従って、コンテンツDB43に格納されている楽曲データを無線通信部41からAVN機1に配信し(ステップS102)、AVN機1の制御部100は受信した楽曲データを再生する(ステップS103)。ステップS103に係る処理の実行により、制御部100はコンテンツ再生部1006として機能する。
【0062】
次に、AVN機1の制御部100が実行する配信頻度調整制御の処理フローについて説明する。図8は、第1実施形態における配信頻度調整制御に係る制御ルーチンを示すフローチャートである。この配信頻度調整制御に係る制御ルーチンは、制御部100によって所定周期(例えば、数分間隔)毎に繰り返し実行される。
【0063】
本制御ルーチンが開始されると、制御部100は、自車位置情報を取得する(ステップS201)。本ステップに係る処理の実行により、制御部100は位置情報取得部1001として機能する。次に、AVN機1における制御部100は、自車位置情報をパラメータとして、走行履歴DB117aにアクセスし、地図データ上において現在の自車位置に対応するメッシュ番号(以下、「自車位置対応メッシュ番号」という)を検索する。そして、制御部100は、検索した自車位置対応メッシュ番号に対応して記憶されている通行回数Npを走行履歴DB117aから取得する(ステップS202)。本ルーチンでは、ステップS202に係る処理の実行によって通行回数取得部1002が実現される。
【0064】
次に、制御部100は、通行回数Npが基準通行回数Npb以上であるかどうかを判定する(ステップS203)。肯定判定された場合(Np≧Npb)には、現在、車両2は運転者が慣れた道を走行していると判断されるため、ステップS204に進む。基準通行回数Npbは、運転者が慣れている道を走行しているかどうかを判断するための基準となる、通行回数Npに設定される閾値である。ステップS204において、制御部100は、配信間隔Ivwを初期設定値(以下、「デフォルト配信間隔」ともいう)Ivwsに設定する。このデフォルト配信間隔Ivwsは、予め制御部100における不揮発性のメモリに記憶されている。デフォルト配信間隔Ivwsは、運転者が慣れている道の走行している時に適した配信間隔Ivwである。なお、配信間隔Ivwがもともとデフォルト配信間隔Ivwsであった場合には、本ステップにおいては何も処理を行う必要はない。本ステップの処理が終了すると、本ルーチンを抜ける。
【0065】
一方、本ステップにおいて否定判定された(Np<Npb)場合、制御部100は、現在、運転者が不慣れな道を走行していると判断し、ステップS205に進む。ステップS205において、制御部100は、配信間隔Ivwをデフォルト配信間隔Ivwsよりも大きな値に設定し直す。すなわち、配信間隔Ivwが長くなるように、その設定値を変更する。本ルーチンでは、ステップS205における処理により配信頻度設定部1003が実現される。なお、本ステップにおいて、配信間隔Ivwを長くするという概念には、情報センター4からの楽曲データの配信自体を停止させることが含まれる。
【0066】
次に、制御部100は、配信間隔調節指令信号SG1を通信ユニット121から情報センター4に送信する(ステップS206)。ステップS206における処理によって配信頻度指令部1004が実現される。本ステップの処理が終了すると、本ルーチンを抜ける。
【0067】
次に、情報センター4側が実行する処理フローについて説明する。図9は、第1実施形態における情報センター4の制御装置42(プロセッサ42a)が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。この制御ルーチンは、制御装置42によって所定周期毎に繰り返し実行される。本制御ルーチンが開始されると、まず、制御装置42におけるプロセッサ42aは、配信間隔調節指令信号SG1を受信したか否かを判定する(ステップS301)。プロセッサ42aが、配信間隔調節指令信号SG1を受信したと判定した場合(S301:Yes)、ステップS302に進む。一方、プロセッサ42aが配信間隔調節指令信号SG1を受信していないと判定した場合(S301:No)、本ルーチンを一旦抜ける。
【0068】
ステップS302において、制御装置42におけるプロセッサ42aは、配信間隔調節指令信号SG1に係る最新の配信間隔Ivwを記憶装置に記憶させ、配信間隔Ivwの設定値を更新する。これにより、図7に示すシーケンスのステップS101では、更新後における配信間隔Ivwに従って、コンテンツDB43に格納されている楽曲データがAVN機1に配信されるようになる。これにより、情報センター4からAVN機1に配信される楽曲データの配信頻度を変更させることができる。本ステップの処理が終了すると本ルーチンを一旦抜ける。
【0069】
本実施形態における配信頻度調整制御では、走行履歴DB(履歴記憶部)に記憶されている車両2の走行履歴情報、つまり、AVN機1の通行履歴情報に応じて、情報センター4にコンテンツとしての楽曲データを配信させる配信頻度を制御する。そして、車両2の走行履歴情報に基づいて、現在走行中の道が運転者にとって慣れた道であるか、又は不慣れな道であるかの違いに応じて、コンテンツの提供頻度を変更するようにした。そして、例えば運転者の自宅周辺の馴染みの道ではコンテンツの提供頻度を高めることでユーザのサービス満足度を高める一方、不慣れな道を運転する際にはコンテンツの提供頻度を低くし、場合によってはコンテンツの提供自体を停止させる。これにより、運転者が不慣れな道を運転する際にも集中力や注意力が散漫になることを抑制できる。従って、本実施形態に係る情報提供システム、情報処理装置によれば、使用者に付加価値の高い態様でコンテンツを提供することが可能である。
【0070】
ここで、最新楽曲データのように、運転者の注意を引き易いコンテンツが情報センター4から配信される場合には、本発明を適用することでより顕著な作用効果を奏することができる。運転者が不慣れな道で最新楽曲データが過剰な頻度で配信されると、運転者の注意力が削がれ易くなると考えられるからである。なお、本実施形態、及び後述する他の実施形態において、情報センター4から配信されるコンテンツは楽曲データに限らず、例えば交通情報、抜け道情報、クイズ等のエンターテイメント情報など、あらゆるコンテンツを提供する場合においても本発明を適用することができる。
【0071】
また、上述した配信頻度調整制御の変形例として、情報センター4から配信されるコンテンツの種類(性質、性格)に応じて、コンテンツの配信間隔Ivwを調節する態様を変更しても良い。ここで、情報センター4から配信されるコンテンツの種類を大きく分けると、ユーザの嗜好性(嗜好情報)に関する嗜好コンテンツと、使用者を取り巻く環境情報に関する環境情報コンテンツに分けることができる。嗜好情報としては、上記した楽曲データや、映像データ、エンターテイメントコンテンツ(例えば、クイズ)等が典型例として挙げることができる。一方、環境情報コンテンツは、例えば交通情報(渋滞情報)、災害情報、危険情報、抜け道情報等を例示することができ、ユーザの嗜好性とは無関係にユーザに伝えるべき情報である。即ち、環境情報コンテンツの内容は、ユーザに必要な必要情報に関する情報ということもできる。
【0072】
ここで、楽曲データなどの嗜好情報コンテンツにおいては、不慣れな道を運転する時には慣れた道を運転する時に比べて、コンテンツの配信間隔Ivwを長くするのが好ましい点は上述の通りである。一方、環境情報コンテンツに関しては、不慣れな道を運転する時には慣れた道を運転する時に比べて、その配信間隔Ivwを短くした方が良いと考えられる。抜け道情報や渋滞情報、或いは災害情報などは、馴染みのある道を運転する時よりも、馴染みのない道を運転する時の方が、その有用性が高まるからである。
【0073】
そこで、本実施形態における配信頻度調整制御では、車両が第1領域を過去に通った通行回数Npに応じてコンテンツの配信頻度、即ち配信間隔Ivwを増減させる際に、情報センター4からAVN機1に配信されるコンテンツが嗜好情報コンテンツと環境情報コンテンツの何れであるかの違いに基づいて、コンテンツの配信頻度を増やすか又は減らすかを決定すると良い。例えば、AVN機1に情報センター4から配信されるコンテンツが嗜好情報コンテンツである場合の制御例については、通行回数Npが多い場合に比べて少ない場合には、嗜好情報コンテンツの配信頻度が相対的に少なくなるように配信間隔Ivwを長く設定する。
【0074】
一方、情報センター4から配信されるコンテンツが環境情報コンテンツである場合、運転者がなれた道を運転する時よりも不慣れな道を運転する時の方が、交通情報(渋滞情報)や危険情報等の環境情報コンテンツを頻繁に運転者に提供する方が好ましい。そこで、情報センター4からAVN機1に配信されるコンテンツが環境情報コンテンツである場合、配信頻度調整制御において取得した通行回数Npが多い場合に比べて少ない場合には、環境情報コンテンツの配信頻度が相対的に多くなるように配信間隔Ivwを短く設定する。
【0075】
より具体的には、配信頻度調整制御において取得した通行回数Npが基準通行回数Npb未満である場合、情報センター4から配信されるコンテンツが嗜好情報コンテンツであれば配信間隔Ivwを相対的に広げることでコンテンツの配信頻度を少なくし、配信されるコンテンツが環境情報コンテンツである場合には配信間隔Ivwを狭めることでコンテンツの配信頻度を多くすると良い。このように、情報処理装置に提供されるコンテンツの種類、性質の違いに応じて、より実情に即したサービスが可能となる。なお、本実施形態においては、情報提供装置としての情報センター4からコンテンツの提供を受ける情報処理装置の例示として車載機を採用しているが、これに限られない。例えば、携帯端末やその他の情報処理装置であっても良く、本発明を好適に適用することが可能である。
【0076】
なお、情報センター4から配信されるコンテンツの種類(性質、性格)に応じて、コンテンツの配信間隔Ivw(つまり、配信頻度)を調節する態様や、情報処理装置を車載機以外の装置に適用する態様については、後述する他の実施形態においても好適に適用できる。
【0077】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るコンテンツ提供システム10について説明する。第1実施形態では、配信頻度調整制御をAVN機1側で主体的に行う場合を例に説明したが、本実施形態では、同制御を情報センター4側で主体的に行う態様を説明する。なお、配信頻度調整制御の各処理を行う構成が異なるものの、その基本的な内容は第1実施形態で説明したものと同様である。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0078】
図10は、第2実施形態におけるコンテンツ提供システム10の全体構成を示すシステム構成図である。第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付すことで詳しく説明を省略する。本実施形態に係る情報センター4において、符号44は、走行履歴DBを示す。本実施形態では情報センター4が走行履歴DBを有している点で第1実施形態と相違する。なお、走行履歴DB44のデータ構造は、第1実施形態において図5及び図6を参照して説明したものと同様である。従って、走行履歴DBは、AVN機1側には備えられていない。
【0079】
図11は、情報センター4における制御装置42(プロセッサ42a)の機能構成例を示す図である。プロセッサ42aは、各種プログラムを主記憶装置42bにロードして実行することによって、位置情報受信部421、通行回数取得部422(訪問回数取得部に対応)、配信頻度設定部423、コンテンツ配信部424として動作する。また、図12は、第2実施形態におけるAVN機1の制御部100に係る機能構成例を示す図である。AVN機1は、制御部100に相当するマイコン(CPU)が、ROM等の周辺回路に記憶された種々のプログラムを実行することによって、位置情報取得部1001、コンテンツ受信部1005、コンテンツ再生部1006、位置情報送信部1007として動作する。
【0080】
ここで、位置情報送信部1007は、位置情報取得部1001が取得した自車位置情報を情報センター4側に送信する。情報センター4における位置情報受信部421は、AVN機1側から送信されてくる自車位置情報を、無線通信部41を通じて取得し、走行履歴情報として走行履歴DBに記憶、蓄積させる。通行回数取得部422、配信頻度設定部423はそれぞれ、第1実施形態において説明した通行回数取得部1002、配信頻度設定部1003に対応する機能を実現する。すなわち、通行回数取得部422は、自車位置情報と走行履歴DB117aに記憶されている車両2の走行履歴情報に基づいて、車両2の現在位置を含む所定領域である第1領域を過去に車両2が何回通行したかの回数である通行回数Npを取得する。そして、配信頻度設定部423は、上記通行回数Npに基づいて情報センター4の制御装置42に楽曲データを配信する配信間隔Ivwを設定する。
【0081】
図13は、第2実施形態におけるAVN機1及び情報センター4の動作を示す第2のシーケンス図である。第2のシーケンスは、所定周期(例えば、1〜数分程度)毎に繰り返し実行される。なお、既に説明したシーケンス図、フローチャート図と同じ処理がなされる場合には、同じステップ番号を付すことで、その詳しい説明は省略する。第2のシーケンスでは、まず、AVN機1における制御部100は、先述した自車位置情報を取得する(ステップS201)。更に、制御部100は、自車位置情報を、通信ユニット121を通じて、情報センター4に送信する(ステップS401)。本シーケンスにおいては、ステップS201の処理によって位置情報取得部1001が実現され、ステップS401の処理によって位置情報送信部1007が実現される。
【0082】
制御装置42におけるプロセッサ42aは、無線通信部41を通じて自車位置情報を受信し、受信した自車位置情報を走行履歴情報として走行履歴DB117aに記憶させる(ステップS402)。なお、このステップS402の処理によって位置情報受信部421
が実現される。
【0083】
次に、プロセッサ42aは、走行履歴DB117aにアクセスし、車両2の現在位置に対応する自車位置対応メッシュ番号を探索すると共に、その自車位置対応メッシュ番号に対応付けられて格納されている通行回数Npを読み出す(ステップS403)。そして、プロセッサ42aは、このようにして取得した通行回数Npが基準通行回数Npb以上であるかどうかを判定し、その判定結果に基づいてコンテンツとしての楽曲データを配信する配信間隔Ivwを設定する(ステップS404)。
【0084】
ここで、通行回数Npの取得値が基準通行回数Npb以上である場合、現在、運転者が慣れている道を運転しているものと判断される。この場合、楽曲データの配信間隔Ivwの設定値を先述したデフォルト配信間隔Ivwsに維持し、仮に、現在の設定値がデフォルト配信間隔Ivwsよりも長い場合にはデフォルト配信間隔Ivwsに変更することで配信間隔Ivwを短くする。一方、通行回数Npの取得値が基準通行回数Npb未満である場合、現在、運転者は不慣れな道を運転しているものと判断される。この場合、運転者の運転に対する集中力を高め、注意力が散漫になることを抑止すべく、楽曲データの配信間隔Ivwが長くなるようにその設定値を変更する。例えば、配信間隔Ivwが、デフォルト配信間隔Ivwsよりも長くなるように変更する。
【0085】
プロセッサ42aは、上記のように設定した配信間隔Ivwにて、コンテンツDB43に格納されている楽曲データを、順次、AVN機1に配信する(ステップS405)。この第2のシーケンスでは、ステップS403〜S405の各ステップの各処理によって通行回数取得部422、配信頻度設定部423、コンテンツ配信部424がそれぞれ実現される。そして、AVN機1における制御部100は、情報センター4Aから受信した楽曲データを再生する(ステップS103)。
【0086】
本実施形態では、配信頻度調整制御を情報センター4側で実行する場合においても、第1実施形態で述べた事項と同様な作用効果を奏する。
【0087】
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係るコンテンツ提供システム10について説明する。第1及び第2実施形態では、情報センター4からAVN機1に提供するコンテンツの配信頻度を車両2の走行履歴情報に応じて直接的に調整したが、本実施形態では、コンテンツの配信頻度を走行履歴情報に応じて間接的に調整する。
【0088】
コンテンツ提供システム10によるコンテンツの提供概要について説明する。図14は、第3実施形態における楽曲データの配信概要を説明するための説明図である。ここでは仮に、ユーザの自宅のある「神戸」を出発地として「名古屋」までドライブ旅行をすることを想定する。また、ユーザは過去に「名古屋」に住んでいた経験があり、ユーザにとって「名古屋」は“懐かしの土地”とする。本実施形態では、ユーザ(運転者)にとって“懐かしの土地(場所)”を走行する際には、当時聴いていた“懐かしの曲”を情報センター4から提供する懐メロ提供サービスを行うことにした。ここでの“懐かしの曲”とは、ユーザ(運転者)にとって懐かしい曲である。また、運転者にとって“懐かしの土地”以外の土地(上記の例では「神戸」、「大阪」、「京都」、「滋賀」、「三重」)では、上記懐メロ提供サービスは行われない。その場合、例えばAVN機1はディスク再生部104でCD、MDなどのディスクに記録されている音楽データを読み込み、再生することで、運転者は自分のお気に入りの音楽を楽しむことが可能である。
【0089】
本実施形態において、情報センター4のハード構成は、第1実施形態に係る構成と同様である。また、図15は、第3実施形態におけるAVN機1のハードウェア構成例を示す
図である。本実施形態に係るAVN機1においては、記憶部117における記憶領域に、走行履歴DB117aのほか、AVN機1による楽曲データの再生履歴情報が記憶されるデータベース(以下、「楽曲再生履歴DB」という)117b、及び、パラメータ記憶領域(以下、「パラメータ記憶領域」という)117cが形成されている。本実施形態では、楽曲再生履歴DB117bが再生履歴記憶部に対応する。
【0090】
図16は、第3実施形態における楽曲再生履歴DBのデータ構造を示す図である。楽曲再生履歴DB117bは、楽曲名、及び再生日時などをフィールド名とするデータベースである。また、アーチスト名、アルバム名、トラックNo、その他の項目をフィールド名に追加しても良い。
【0091】
図17は、第3実施形態に係るAVN機1の制御部100に係る機能構成例を示す図である。AVN機1は、制御部100に相当するマイコン(CPU)が、ROM等の周辺回路に記憶された種々のプログラムを実行することによって、位置情報取得部1001、コンテンツ受信部1005、コンテンツ再生部1006、再生履歴記憶処理部1012、検索部1008、配信要求指令部1009、指示受付部1010、領域調整部1011として動作する。
【0092】
再生履歴記憶処理部1012は、AVN機1において楽曲データが再生される度に、その楽曲情報を楽曲再生履歴情報(コンテンツの再生履歴情報に対応)として、楽曲再生履歴DB117bに記憶させる処理を行う。具体的には、AVN機1の制御部100は、ディスク再生部104やHD再生部105などによって楽曲データが再生されると、その楽曲情報を楽曲再生履歴情報として、楽曲再生履歴DB117bに順次記憶させる処理を行う。
【0093】
検索部1008は、車両2における現在の自車位置情報、走行履歴DB117aに記憶されている走行履歴情報、及び楽曲再生履歴DB117bに記憶されている楽曲再生履歴情報に基づいて、車両2(AVN機1)の現在位置の周囲に存在する第2領域でAVN機1が過去に再生した楽曲データを検索する。この楽曲データの検索処理を、以下「懐かし楽曲検索処理」と称する。配信要求指令部1009は、検索部1008が検索して取得したコンテンツの配信要求指令を情報センター4に送信する。指示受付部1010及び領域調整部1011の機能については後述する。
【0094】
図18は、第3実施形態における情報センター4及びAVN機1の動作を示す第3のシーケンス図である。第3のシーケンスは、所定周期毎に繰り返し実行される。なお、既に説明したシーケンス図、フローチャート図と同じ処理がなされる場合、同じステップ番号を付すことで、その詳しい説明は省略する。第3のシーケンスが開始されると、まず、AVN機1の制御部100は、自車位置情報を取得する(ステップS201)。本シーケンスにおいては、ステップS201の処理によって位置情報取得部1001が実現される。
【0095】
AVN機1の制御部100は、AVN機1のディスク再生部104やHD再生部105等によって楽曲データが再生されると、その楽曲情報を楽曲再生履歴情報として楽曲再生履歴DB117bに格納する。制御部100は、自車位置情報と、走行履歴DB117aに記憶されている車両2の走行履歴情報、楽曲再生履歴DB117bに記憶されている楽曲再生履歴情報に基づいて、懐かし楽曲検索処理を実施する。
【0096】
図19は、第3実施形態における懐かし楽曲検索処理を説明するための説明図である。図示の符号CPは現在の自車位置を示す。また、破線で囲まれている領域は第2領域をイメージ化したものである。この図では、第2領域が、自車位置CPから半径50km以内の領域に設定されている。符号A〜Eは、車両2の走行地点と、その時に再生されていた
楽曲データ(特に、これを「過去再生楽曲データ」ともいう)とを対応付けたものである。過去再生楽曲データは、情報センター4から配信された楽曲データに限られず、例えばCDなどのディスクに記録されているデータをディスク再生部104により読み込むことで再生された楽曲データについても含まれる。
【0097】
AVN機1の制御部100は、自車位置情報(自車位置CPの経度、緯度)をパラメータとして、走行履歴DB117a及び楽曲再生履歴DB117bにアクセスすることで、図19に示す過去再生楽曲データA〜Eを検索し、その情報を取得する。ここで、過去再生楽曲データA〜Eは、自車位置からの距離(以下、「検索範囲」という)DC、及び再生日時から現在までの経過期間TPがまちまちであり、運転者にとって懐かしい曲とそうでない曲が混在している。
【0098】
制御部100は、運転者にとって懐かしい楽曲データのみを検索するために、パラメータ記憶領域117cに記憶されている検索条件パラメータの設定値に従って過去再生楽曲データを検索する。検索条件パラメータには、検索範囲DCと経過期間TPが設定されている。これら検索条件パラメータは、初期設定値が予め定められている。また、この初期設定値は、タッチパネル等の操作部114を介した使用者による変更操作を受け付けており、運転者が自由に変更可能である。
【0099】
ステップS201の処理が終わると、制御部100は懐かし楽曲検索処理を行う(ステップS501)。図20は、第3実施形態における懐かし楽曲検索処理の処理フローを示すフローチャートである。この処理フローが開始されると、制御部100は、パラメータ記憶領域117cにアクセスし、検索条件パラメータ(検索範囲DC、経過期間TP)の設定値を読み出し、取得する(ステップS5011)。そして、制御部100は、自車位置情報(自車位置CPの経度、緯度)、及び取得した検索条件パラメータの設定値に基づき、走行履歴DB117a及び楽曲再生履歴DB117bから、検索条件パラメータの設定値の条件をクリアした過去再生楽曲データに関する情報を取得する(ステップS5012)。具体的には、検索範囲DCが対応する設定値以内であって、かつ、経過期間TPが対応する設定値TPを超えている条件をクリアした過去再生楽曲データのみを検索する。
【0100】
図19に戻り、具体例を挙げて説明する。本実施形態では、検索条件パラメータのうち、検索範囲DCが50km、経過期間TPが2年に設定されている。この場合、ステップS5012においては、過去再生楽曲データA〜Cが懐かし楽曲データとして検出される。過去再生楽曲データDは、検索範囲DCの条件を満足するが経過期間TPの条件を満たさない。また、過去再生楽曲データEは、経過期間TPの条件を満足するが検索範囲DCの条件を満たさない。本ステップの処理が終了すると、本処理フローを一旦抜ける。上述した懐かし楽曲検索処理(S5011、S5012)の実行によって、検索部1008が実現される。
【0101】
図18に戻ると、AVN機1の制御部100は、懐かし楽曲検索処理で検索した懐かし楽曲データと同じ楽曲について、情報センター4に配信要求指令を送信する(ステップS502)。本シーケンスにおいてはステップS502の処理によって配信要求指令部1009が実現される。
【0102】
次に、情報センター4の制御装置42(プロセッサ42a)は、無線通信部41を通じて配信要求指令を受信する。そして、配信要求指令に関する楽曲データの情報(例えば、曲名)を記憶装置に記憶する(ステップS503)。次に、制御装置42(プロセッサ42a)は、コンテンツDB43にアクセスし、ステップS503において記憶した楽曲データを読み出し、AVN機1に配信(送信)する(ステップS504)。
【0103】
AVN機1の制御部100は、懐かし楽曲検索処理において検索した懐かし楽曲データを情報センター4から受信し(ステップS505)、再生する(ステップS506)。本シーケンスにおいては、ステップS505、S506の処理によってコンテンツ受信部1005、コンテンツ再生部1006が実現される。
【0104】
懐かし楽曲データの再生が開始されると、制御部100は所定期間に亘り、運転者による懐かし楽曲データの再生中止指示を受け付ける(ステップS507)。この所定期間は、予め定めてある一定時間としても良いし、楽曲の長さに応じて変更される可変時間であっても良い。なお、再生中止指示は、表示部122に表示される各種操作ボタン(アイコンなど)やAVN機1の操作部114を介して受け付けられる。本シーケンスにおいては、ステップS507の処理によって指示受付部1010が実現される。
【0105】
次いで、AVN機1の制御部100は、運転者による再生中止指示の受付結果に基づいて、検索範囲DC(第2領域)の大きさを調節する(ステップS508)。例えば、上記懐かし楽曲データに係る楽曲を聴いた使用者がそれを懐かしくないと感じた場合には、使用者は再生中止指示を操作部114を介して出力する。使用者からの再生中止指示を受け付ける期間(以下、「中止指示受付期間」という)に使用者からの再生中止指示を受け付けた場合、制御部100は検索範囲DCを狭く変更する。一方、中止指示受付期間において、使用者からの再生中止指示を受け付けなかった場合、制御部100は、検索範囲DCを変更しない(例えば、初期設定値に維持する)。本シーケンスにおいては、ステップS508の処理によって領域調整部1011が実現される。
【0106】
以上のように、上記制御によれば、走行履歴との運転者の嗜好を含めた概念である運転者特性に応じてコンテンツの提供サービスを行うことができる。また、運転者に提供する楽曲配信サービスへの運転者の反応(再生中止指示)に応じて、懐かし楽曲検索処理に関する懐かし楽曲データの検索範囲を変更するようにしたので、以降の楽曲配信サービスが運転者のニーズにより合致したものとなる。よって、ユーザのサービス満足度をより一層高めることができる。
【0107】
〔変形例〕
本実施形態における変形例を説明する。例えば、中止指示受付期間に再生中止指示を受け付けなかった場合、懐かし楽曲検索処理に係る検索範囲DCを広げても良い。また、中止指示受付期間において再生中止指示を受け付けた場合、再生した曲が気に入らないのか、又は、現在位置が運転者にとって懐かしい土地ではないのかを問うための質問を表示部122に表示させても良い。そして、この質問に対する運転者の回答を、操作部114等を介して受け付けても良い。そして、例えば、現在位置が懐かしの土地ではないという回答を受け付けた場合にのみ、懐かし楽曲検索処理に係る検索範囲DCを狭めるようにしても良い。
【0108】
また、本実施形態では、中止指示受付期間に再生中止指示を受け付けた場合に検索範囲DCに併せて経過期間TPの設定値を変更しても構わない。また、図15に示す構成では、走行履歴DB117a及び楽曲再生履歴DB117bを個別に設けているが、再生楽曲履歴情報と走行履歴情報とを互いに対応付けて、一つのデータベースを構築するようにしても良い。なお、本実施形態では、情報センター4からAVN機1に配信されるコンテンツとして例示的に楽曲データを採用しているが、他のコンテンツを提供しても良い。以上述べた変形例は、下記の第4実施形態に関しても同様に適用することができる。
【0109】
<第4実施形態>
次に、第4実施形態に係るコンテンツ提供システム10について説明する。第3実施形態では、懐かし楽曲検索処理をAVN機1側で主体的に行う場合を例に説明したが、本実
施形態では、同処理を情報センター4側で主体的に行う態様について説明する。
【0110】
図21は、第4実施形態におけるコンテンツ提供システム10の全体構成を示すシステム構成図である。第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付すことで詳しい説明を省略する。本実施形態に係る情報センター4において、44は走行履歴DB、45は楽曲再生履歴DB、46はパラメータ記憶領域である。走行履歴DB44、楽曲再生履歴DB45、パラメータ記憶領域46は、それぞれ第3実施形態における走行履歴DB117a、楽曲再生履歴DB117b、パラメータ記憶領域117cと共通のデータ構造を有している。また、AVN機1側には、走行履歴DB117a、楽曲再生履歴DB117b、パラメータ記憶領域117cは備えられていない。
【0111】
図22は、第3実施形態におけるAVN機1の制御部100に係る機能構成例を示す図である。AVN機1は、制御部100に相当するマイコン(CPU)が、ROM等の周辺回路に記憶された種々のプログラムを実行することによって、位置情報取得部1001、コンテンツ受信部1005、コンテンツ再生部1006、位置情報送信部1007として動作する。図23は、第4実施形態における情報センター4の制御装置42(プロセッサ42a)の機能構成例を示す図である。プロセッサ42aは、各種プログラムを主記憶装置42bにロードして実行することによって、位置情報受信部421、コンテンツ配信部424、再生履歴記憶処理部425、検索部426、指示受付結果受信部427、領域調整部428として動作する。
【0112】
AVN機1においては、ディスク再生部104やHD再生部105などによって楽曲データが再生されると、制御部100は再生された楽曲データに関する情報(再生楽曲情報)を情報センター4に送信する。情報センター4は、無線通信部41から再生楽曲情報を受信すると、再生履歴記憶処理部425が再生楽曲情報を楽曲再生履歴情報として楽曲再生履歴DB117bに記憶する。検索部426は、自車位置情報と、走行履歴DB44に記憶されている走行履歴情報、楽曲再生履歴DB45に記憶されている楽曲再生履歴情報に基づいて、第3実施形態において説明した過去再生楽曲データを検索する。
【0113】
指示受付結果受信部427は、検索部426により検索されてコンテンツ配信部424から配信された楽曲データのAVN機1における再生時に、使用者からの再生中止指示に関する受け付け結果をAVN機1から受信する。また、領域調節部428は、指示受付結果受信部427が受信した受付結果に基づき検索範囲DC(第2領域)の大きさを調節する。
【0114】
図24は、第4実施形態における情報センター4及びAVN機1の動作を示す第4のシーケンス図である。第4のシーケンスは、所定周期毎に繰り返し実行される。なお、上述までのシーケンス図、フローチャートと同じ処理がなされる場合には、同じステップ番号を付すことで、その詳しい説明は省略する。第4のシーケンスが開始されると、まず、AVN機1の制御部100は、自車位置情報を取得する(ステップS201)。次に、制御部100は、自車位置情報を、通信ユニット121を通じて情報センター4に送信する(ステップS401)。本シーケンスにおいては、ステップS201の処理によって位置情報取得部1001が実現される。本シーケンスにおいては、ステップS201の処理によって位置情報取得部1001が実現され、ステップS401の処理によって位置情報送信部1007が実現される。
【0115】
次に、制御装置42におけるプロセッサ42aは、無線通信部41を通じて自車位置情報を受信し、受信した自車位置情報を走行履歴情報として走行履歴DB44に記憶させる(ステップS402)。このステップS402の処理によって位置情報受信部421が実現される。次いで、プロセッサ42aは、懐かし楽曲検索処理を実施する(ステップS6
01)。本実施形態では、情報センター4側で懐かし楽曲検索処理を実施する点で第3実施形態と相違するが、懐かし楽曲検索処理自体の目的や内容は先に述べた通りである。
【0116】
図25は、第4実施形態における懐かし楽曲検索処理の処理フローを示すフローチャートである。この処理フローは、第4のシーケンスのステップS601において実行されるサブルーチンである。ステップS6011において、プロセッサ42aは、パラメータ記憶領域46にアクセスし、検索範囲DC及び経過期間TPを読み出し、取得する。次に、ステップS6012において、プロセッサ42aは、自車位置情報(自車位置CPの経度、緯度)、取得した検索範囲DC及び経過期間TPをパラメータとして、走行履歴DB44及び楽曲再生履歴DB45にアクセスすることで、検索範囲DCが基準値以内であって、かつ、経過期間TPが基準期間を超えている条件をクリアした過去再生楽曲データを検索し、その情報を取得する。本処理フローにおいては、ステップS6011、S6012の処理によって、検索部426が実現される。
【0117】
次に、制御装置42におけるプロセッサ42aは、上記懐かし楽曲検索処理の実施により取得した過去再生楽曲データをコンテンツDB43から取得し、その楽曲データをAVN機1に配信(送信)する(ステップS602)。本シーケンスにおいてはステップS602の処理によってコンテンツ配信部424が実現される。
【0118】
次に、AVN機1の制御部100は、情報センター4から、懐かし楽曲検索処理において検索した過去再生楽曲データと同じ楽曲データ受信し(ステップS505)、その楽曲データ(以下、「懐かし楽曲データ」ともいう)を再生する(ステップS506)。本シーケンスにおいては、ステップS505、S506の処理によってコンテンツ受信部1005、コンテンツ再生部1006が実現される。ここで、懐かし楽曲データの再生が開始されると、制御部100は所定期間に亘り、使用者による懐かし楽曲データの再生中止指示を受け付ける(ステップS507)。本ステップについては既述のため、詳しい説明を省略する。
【0119】
制御部100は、中止指示受付期間における運転者からの再生中止指示の受付結果を情報センター4に送信する(ステップS603)。そして、制御装置42におけるプロセッサ42aは、再生中止指示の受付結果を受信する(ステップS604)。そして、プロセッサ42aは、再生中止指示の受付結果を受信するとその受付結果に基づいて検索範囲DC(第2領域)の大きさを調節する(ステップS605)。本シーケンスにおいてはステップS604、S605の処理によって指示受付結果受信部427、領域調整部428が実現される。検索範囲DCの変更に関する詳細については第3のシーケンスにおいて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
【0120】
本実施形態のコンテンツ提供システムにおいては、懐メロ提供サービス、特に懐かし楽曲検索処理を実行する主たる機能部を情報センター4側に集約させた場合においても、第3実施形態に係るシステムと同様な作用効果を奏する。
【0121】
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明はこれらに限らず、可能な限りこれらの組合せを含むことができる。
【符号の説明】
【0122】
1・・・車載機(AVN機)
2・・・車両
3・・・ネットワーク
4・・・情報センター
42・・・制御装置
100・・・制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して情報提供装置からコンテンツが配信される情報処理装置であって、
前記情報処理装置における現在の位置情報を所定のタイミングで取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部が取得した前記位置情報を前記情報処理装置の移動履歴情報として記憶する移動履歴記憶部と、
を備え、
少なくとも前記移動履歴記憶部に記憶されている前記移動履歴情報に応じて、前記情報提供装置に前記コンテンツを配信させる配信頻度を制御することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置における現在の位置情報と、前記移動履歴記憶部に記憶されている前記移動履歴情報とに基づいて、前記情報処理装置の現在位置に関連付けられて定められる第1領域を該情報処理装置が過去に訪れた回数を取得する訪問回数取得部と、
前記訪問回数取得部が取得した前記第1領域への訪問回数に基づいて、前記配信頻度を設定する配信頻度設定部と、
前記配信頻度設定部が設定した前記コンテンツの配信頻度に関する指令を前記情報提供装置に送信する配信頻度指令部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記配信頻度設定部は、前記第1領域への訪問回数に応じてコンテンツの配信頻度を増減させる際、前記情報提供装置から配信されるコンテンツが使用者への嗜好情報コンテンツと該使用者への環境情報コンテンツの何れであるかの違いに基づき、コンテンツの配信頻度を増やすか又は減らすかを決定する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理装置が再生したコンテンツの再生履歴情報を記憶する再生履歴記憶部と、
前記情報処理装置における現在の位置情報、前記移動履歴記憶部に記憶されている前記移動履歴情報、及び前記再生履歴記憶部に記憶されている前記再生履歴情報に基づいて、前記情報処理装置の現在位置の周囲に存在する第2領域において該情報処理装置が過去に再生したコンテンツを検索する検索部と、
前記検索部が検索した前記コンテンツの配信要求指令を前記情報提供装置に送信する配信要求指令部と、
前記情報提供装置から前記配信要求指令に対応する前記コンテンツを受信するコンテンツ受信部と、
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツの再生時に、使用者からの該コンテンツの再生中止指示を受け付ける指示受付部と、
前記指示受付部による使用者からの前記再生中止指示の受付結果に基づき前記第2領域の大きさを調節する領域調節部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
ネットワークを介して情報処理装置にコンテンツを配信する情報提供装置であって、
前記情報処理装置における位置情報を所定のタイミングで該情報処理装置から受信する位置情報受信部と、
前記位置情報受信部が受信した前記位置情報を前記情報処理装置の移動履歴情報として記憶する移動履歴記憶部と、
を備え、
少なくとも前記移動履歴記憶部に記憶されている前記移動履歴情報に応じて、前記情報処理装置に前記コンテンツを配信する配信頻度を制御することを特徴とする情報提供装置

【請求項6】
前記情報処理装置から受信した該情報処理装置における現在の位置情報と、前記移動履歴記憶部に記憶されている前記移動履歴情報とに基づいて、前記情報処理装置の現在位置に関連付けられて定められる第1領域を該情報処理装置が過去に訪れた回数を取得する訪問回数取得部と、
前記訪問回数取得部が取得した前記第1領域への訪問回数に基づいて、前記配信頻度を設定する配信頻度設定部と、
前記配信頻度設定部が設定した前記配信頻度に従って、前記情報提供装置に前記コンテンツを配信するコンテンツ配信部と、
を備えることを特徴とする請求項5に記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記配信頻度設定部は、前記第1領域への訪問回数に応じてコンテンツの配信頻度を増減させる際、前記コンテンツ配信部が前記情報処理装置へと配信するコンテンツが使用者への嗜好情報コンテンツと該使用者への環境情報コンテンツの何れであるかの違いに基づき、コンテンツの配信頻度を増やすか又は減らすかを決定する、請求項6に記載の情報提供装置。
【請求項8】
前記情報処理装置が再生したコンテンツの再生履歴情報を記憶する再生履歴記憶部と、
前記情報処理装置における現在の位置情報、前記移動履歴記憶部に記憶されている前記移動履歴情報、及び前記再生履歴記憶部に記憶されている前記再生履歴情報に基づいて、前記情報処理装置の現在位置の周囲に存在する第2領域において該情報処理装置が過去に再生したコンテンツを検索する検索部と、
前記検索部が検索した前記コンテンツを前記情報処理装置に配信するコンテンツ配信部と、
前記コンテンツ配信部から配信された前記コンテンツの前記情報処理装置での再生時に、使用者からの該コンテンツの再生中止指示に関する受付結果を前記情報処理装置から受信する指示受付結果受信部と、
前記指示受付結果受信部が受信した前記受付結果に基づき前記第2領域の大きさを調節する領域調節部と、
を備えることを特徴とする請求項5に記載の情報提供装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2012−123490(P2012−123490A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272048(P2010−272048)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】