説明

情報出力装置、画像処理装置および情報出力方法

【課題】 メモリ内蔵シートからの出力をユーザ固有の文書として出力可能な情報出力装置、画像処理装置および情報出力方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 メモリ内蔵シート100から情報を読み取り、その情報に基づく内容を出力する情報出力装置であって、メモリ内蔵シート100を走査して画像情報を読み取るスキャナ手段2と、メモリ内蔵シート100のメモリ110からメモリ情報を読み取るリーダ手段44と、ユーザが選択可能な出力モードを操作画面に表示し、出力モードをユーザに選択させる操作手段6と、選択された出力モードに応じて、画像情報とメモリ情報に基づく内容とを合成して出力する出力手段3とを有することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報出力装置、画像処理装置および情報出力方法に係り、特にメモリ内蔵シートから情報を読み取り、その情報に基づく内容を出力する情報出力装置、画像処理装置および情報出力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、固有IDを持つ小さなタグを無線で認識するRFID(Radio Frequency Identification)と呼ばれる技術が注目されている。この技術を使ったタグは、RFIDタグ,無線タグ,ICタグ等と呼ばれる。特許文献1には、RFIDタグを原稿に設け、文字や図形等の視認情報を印字し、デジタルデータをRFIDタグに記録する内容が記載されている。
【特許文献1】特開2002−337426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えばユーザは、RFIDタグを設けた原稿から出力を得る際に、その出力をユーザ固有の文書として管理したい場合がある。しかしながら、RFIDタグを設けた原稿から得られた情報をそのまま出力するだけでは、誰が出力しても同じになる為、ユーザ固有の文書とならない。
【0004】
また、RFIDタグを設けた原稿から得られた情報にユーザ名を入れてユーザ固有の文書とする為には、機器に予め設定されているユーザ名に限定され、又は複雑な手順による設定が必要であるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、メモリ内蔵シートからの出力をユーザ固有の文書として出力可能な情報出力装置、画像処理装置および情報出力方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、メモリ内蔵シートから情報を読み取り、前記メモリ内蔵シートから読み取った情報に基づく内容を出力する情報出力装置であって、前記メモリ内蔵シートを走査して、メモリ内蔵シートから画像情報を読み取るスキャナ手段と、前記メモリ内蔵シートのメモリからメモリ情報を読み取るリーダ手段と、ユーザが選択可能な出力モードを操作画面に表示し、前記出力モードをユーザに選択させる操作手段と、前記選択された出力モードに応じて、前記画像情報とメモリ情報に基づく内容とを合成して出力する出力手段とを有することを特徴とする。なお、本発明は、画像処理装置および情報出力方法としてもよい。
【0007】
本発明では、ユーザに出力モードを選択させ、ユーザにより選択された出力モードに応じて画像情報とメモリ情報に基づく内容とを合成したあと、ユーザ固有の文書として出力することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、メモリ内蔵シートからの出力をユーザ固有の文書として出力可能な情報出力装置、画像処理装置および情報出力方法を提供可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明していく。図1は、本発明による画像処理装置の一実施例のハードウェア構成図である。なお、画像処理装置は情報出力装置の一例である。
【0010】
画像処理装置は、コントローラ1,スキャナ2,プロッタ3,原稿給紙装置4,後処理装置5,操作部6,個人認証装置7を含むように構成される。コントローラ1は、スキャナ2,プロッタ3,操作部6及び個人認証装置7と接続されており、スキャナ2,プロッタ3,操作部6及び個人認証装置7を制御している。スキャナ2は原稿給紙装置4と接続されており、原稿給紙装置4を制御している。また、プロッタ3は後処理装置5と接続されており、後処理装置5を制御している。なお、スキャナ2にはRFIDリーダ/ライタが含まれる。
【0011】
図2は、本発明による画像処理装置の一実施例のソフトウェア構成図である。画像処理装置は、コントローラ1,エンジンI/F40,プロッタエンジン41,スキャナエンジン42,RFID I/F43,RFIDリーダ/ライタ44,操作部I/F45,操作部46,認証装置I/F47,認証装置48を含むように構成される。
【0012】
コントローラ1は、RFIDアプリ10,コピーアプリ11,スキャナアプリ12,FAXアプリ13,プリンタアプリ14,蓄積データアプリ15,Webアプリ16,ネットワークアプリ17,エンジンジョブ制御部21,ファイル制御部22,データ転送制御部23,通信制御部24,認証制御部25,ユーザデータ制御部26,システム制御部27,操作制御部28,メモリリソース管理部30,エンジンリソース管理部31,UNIX(登録商標)などのOS(オペレーティングシステム)32,デバイスドライバ33を起動する。なお、コントローラ1はネットワーク8からダウンロードされたダウンロードアプリ18を起動することもできる。
【0013】
コントローラ1は、エンジンI/F40を介してプロッタエンジン41及びスキャナエンジン42を制御する。コントローラ1は、操作部I/F45を介して操作部46を制御する。また、コントローラ1は認証装置I/F47を介して認証装置48を制御する。なお、コントローラ1は新規デバイスI/F49を介して新規デバイス50を制御することもできる。スキャナエンジン42は、RFID I/F43を介してRFIDリーダ/ライタ44を制御する。
【0014】
コントローラ1は、スキャナエンジン42及びRFIDリーダ/ライタ44を直接または間接的に制御することで、RFIDタグを付けた原稿(以下、単に原稿という)から画像情報を読み取ると共に、RFIDタグからメモリ情報を読み取る。原稿は、メモリ内蔵シートの一例である。また、RFIDタグはメモリ内蔵シートのメモリの一例である。
【0015】
図3は、スキャナ、RFIDリーダ/ライタ及び原稿の関係を表した図である。スキャナ2は、RFIDリーダ/ライタ44を制御して、原稿100のRFIDタグ110からメモリ情報を読み取る一方、RFIDタグ110にメモリ情報を書き込む。RFIDタグ110のメモリ情報は、固有ID,メーカーID,情報バージョン,内容タイトル,アプリケーション,利用者情報,目次情報,目次ページ情報,目次サイズ情報,URL,画像データ等で構成される。
【0016】
図4は、原稿給紙装置にセットされた原稿から画像情報およびメモリ情報を読み取る画像処理装置の一例の模式図である。図5は、原稿給紙装置にセットされた原稿から画像情報およびメモリ情報を読み取って出力する処理の一例のシーケンス図である。なお、図4の(1)〜(7)は原稿100が経路を移動する順序を表している。
【0017】
ステップS1に進み、ユーザは原稿100を原稿給紙装置4にセットする。ステップS2に進み、ユーザは操作部6を操作して原稿100のRFIDタグ110からメモリ情報を読み取るRFIDモードに設定する。ステップS3に進み、ユーザは操作部6のスタートキーを押下する。
【0018】
ステップS4に進み、操作部6はコントローラ1に処理開始を指示する。ステップS5に進み、コントローラ1は2面読み取りモードの原稿給紙スタートをスキャナ2に指示する。ステップS6に進み、スキャナ2は2面読み取りモードの原稿給紙スタートを原稿給紙装置4に指示する。原稿給紙装置4は、スキャナ2から原稿給紙スタートを指示されると、原稿給紙処理を開始する。ステップS7に進み、コントローラ1はスキャナ2にスキャンスタートを指示する。
【0019】
原稿給紙装置4は、図4(1)に表した原稿100が、スキャン動作を行う画像位置に到達すると、ステップS8に進み、その旨をスキャナ2に通知する。スキャナ2はステップS9に進み、スキャン動作を開始すると共に、画像位置に到達した旨をコントローラ1に通知する。
【0020】
ステップS10に進み、コントローラ1はスキャナ2に画像転送OKを通知する。ステップS11に進み、スキャナ2は移動する原稿100からスキャンした画像情報のコントローラ1に対する転送を開始する。コントローラ1は、スキャナ2から転送された画像情報をフレームメモリに展開する。
【0021】
なお、キャリッジ130にはRFIDリーダ/ライタ44が装着されている。RFIDリーダ/ライタ44は、移動する原稿100のRFIDタグ110の位置を検出する。RFIDタグ110の位置を検出すると、RFIDリーダ/ライタ44はRFIDタグ110の位置をスキャナ2に通知する。
【0022】
ステップS12に進み、スキャナ2はRFIDタグ110の位置をコントローラ1に通知する。また、スキャナ2は原稿100に対するスキャン動作が終了すると、ステップS13に進み、原稿100からスキャンした画像情報のコントローラ1に対する転送を終了する。コントローラ1は、フレームメモリに展開された画像情報から地紋等の制御コードを検出する。
【0023】
原稿100が図4(3)の位置に到達するとステップS14に進み、原稿給紙装置4は2面給紙準備OKをスキャナ2に通知する。ステップS15に進み、スキャナ2は2面給紙準備OKをコントローラ1に通知する。
【0024】
ステップS16に進み、コントローラ1は2面目給紙処理を開始する2面給紙スタートをスキャナ2に指示する。ステップS17に進み、スキャナ2は2面給紙スタートを原稿給紙装置4に指示する。原稿給紙装置4は、スキャナ2から2面給紙スタートを指示されると、2面目給紙処理を開始する。原稿給紙装置4は図4(4)の位置から図4(5)の位置を経由して画像位置に到達すると、ステップS18に進み、その旨をスキャナ2に通知する。ステップS19に進み、スキャナ2は画像位置に到達した旨をコントローラ1に通知する。
【0025】
ステップS20に進み、コントローラ1は原稿100のRFIDタグ110がRFIDリーダ/ライタ44に近接するタイミングでスキャナ2に原稿搬送停止を指示する。ステップS21に進み、スキャナ2は原稿給紙装置4に原稿搬送停止を指示する。原稿給紙装置4は、原稿100のRFIDタグ110がRFIDリーダ/ライタ44に近接するタイミングで原稿100の搬送を停止する。
【0026】
ステップS22に進み、原稿給紙装置4は原稿100の停止OKをスキャナ2に通知する。ステップS23に進み、スキャナ2は原稿100の停止OKをコントローラ1に通知する。ステップS24に進み、コントローラ1はスキャナ2に対してRFIDタグ110に対するリード命令を通知する。スキャナ2は、RFIDリーダ/ライタ44を制御してRFIDタグ110からメモリ情報を読み取る。ステップS25に進み、スキャナ2はRFIDタグ110から読み取ったメモリ情報をコントローラ1に転送する。
【0027】
なお、ステップS13において、フレームメモリに展開された画像情報から地紋等の制御コードを検出していた場合、コントローラ1はRFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に応じて制御コードの照合を行い、制御コードの照合がとれたときにステップS26に進み、制御コードの照合がとれなかったときに処理を停止する。
【0028】
ステップS26に進み、コントローラ1はRFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づき、後述する実施例のような画面を操作部6に表示させる。操作部6に表示された画面には、出力モードを選択する仕組みが設けられている。また、操作部6に表示された画面には、原稿100から読み取った画像情報,RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容が表示される。なお、メモリ情報に基づく内容には、そのメモリ情報により指定された場所にある画像データ等も含まれる。
【0029】
ステップS27に進み、ユーザは操作部6を操作して、原稿100から読み取った画像情報,RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容をユーザ固有の文書として出力する後述のような出力モードを選択する。ステップS28に進み、ユーザは操作部6のスタートキーを再度押下する。ステップS29に進み、操作部6はユーザに選択された出力モードをコントローラ1に通知する。コントローラ1は、ユーザに選択された出力モードに基づき、原稿100から読み取った画像情報,RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容を合成してフレームメモリに展開する。
【0030】
ステップS30に進み、コントローラ1はプロッタ3にプリント(印刷)スタートを指示する。プロッタ3は、コントローラ1からプリントスタートを指示されると、フレームメモリに展開された情報に対する印刷処理を開始する。なお、ステップS30ではコントローラ1がメール転送スタートを指示することで、フレームメモリに展開された情報に対するメール転送処理を開始することもできる。
【0031】
ステップS31に進み、コントローラ1はRFIDタグ110に対するライト命令をスキャナ2に通知する。スキャナ2は、RFIDリーダ/ライタ44を制御してRFIDタグ110にライト命令に応じたメモリ情報を書き込む。ステップS32に進み、スキャナ2はコントローラ1に対してライト終了を通知する。
【0032】
メール転送処理が終了すると、ステップS33に進み、コントローラ1はメール転送終了が通知される。また、印刷処理が終了すると、プロッタ3はステップS34に進み、コントローラ1に対してプリント終了を通知する。ステップS35に進み、コントローラ1はプリント終了を操作部6に通知する。操作部6には、例えばプリント終了を表す画面が表示される。ステップS36に進み、ユーザはプロッタ3からの印刷出力を取得することができる。
【0033】
ステップS37に進み、コントローラ1は原稿排紙をスキャナ2に指示する。ステップS38に進み、スキャナ2は原稿排紙を原稿給紙装置4に指示する。原稿給紙装置4はスキャナ2から原稿排紙を指示されると、原稿排紙処理を開始する。原稿給紙装置4は、原稿100が図4(7)の位置に到達するとステップS39に進み、原稿排紙終了をスキャナ2に通知する。ステップS40に進み、スキャナ2は原稿排紙終了をコントローラ1に通知する。
【0034】
したがって、ユーザに出力モードを選択させ、原稿100から読み取った画像情報,RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容を出力モードに応じて合成したあと、ユーザ固有の文書として出力することができる。
【0035】
図6は、RFIDリーダ/ライタの装着位置を表した模式図である。図6は、画像処理装置のコンタクトガラス面を上方向から見た様子を表す。キャリッジ130には、矢印143の原稿幅方向の中央付近に、RFIDリーダ/ライタ44が装着されている。RFIDリーダ/ライタ44は、矢印143の原稿幅分をカバーできる必要最低限の電波強度とする。例えばRFIDリーダ/ライタ44は、範囲142に含まれるRFIDタグ110を検出可能な必要最低限の電波強度でよい。
【0036】
RFIDリーダ/ライタ44は、スキャン動作により原稿100が図4(2)の位置を移動するとき、原稿100のRFIDタグ110の位置を検出する。RFIDリーダ/ライタ44は、メモリリード動作によりキャリッジ130が矢印140の方向に移動するとき、RFIDタグ110が近接する位置に停止して、RFIDタグ110からメモリ情報を読み取る。したがって、RFIDリーダ/ライタ44は電波強度を弱くしても、RFIDタグ110からメモリ情報を正確かつ効率良く読み取ることができる。
【0037】
以下、出力モードをユーザに選択させて、原稿100から読み取った画像情報,RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容をユーザ固有の文書として出力する処理について順次説明していく。
【実施例1】
【0038】
図7は、原稿から読み取った画像情報,RFIDタグから読み取ったメモリ情報に基づく内容を、選択された出力モードに応じて合成して出力する画像処理装置の一実施例の模式図である。
【0039】
スキャナ2は原稿100から画像情報をスキャンし、その画像情報をコントローラ1に転送する。コントローラ1のCPUは、スキャナ2から転送された画像情報をフレームメモリ152経由でHDD151に格納する。
【0040】
RFIDリーダ/ライタ44は、原稿100のRFIDタグ110からメモリ情報を読み出し、そのメモリ情報をコントローラ1に転送する。コントローラ1のCPUは、RFIDリーダ/ライタ44から転送されたメモリ情報をRAM150経由でHDD151に格納する。なお、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容は画像化が可能である。例えばメモリ情報は、RFIDタグ110、コントローラ1のRAM150やHDD151に格納されている画像データ、又はURLで指定される画像データを指定している。
【0041】
コントローラ1のCPUは、HDD151に格納された画像情報,メモリ情報および画像データ等に基づき、図8の出力モード選択画面1000を操作部6のLCD(液晶ディスプレイ)に表示させる。図8は、出力モード選択画面の一例のイメージ図である。出力モード選択画面1000は、出力モードを選択する欄1001と、出力対象のページを指定する欄1002とを含むように構成される。欄1002には、画像情報のページ,メモリ情報に基づく内容のページが表示されており、出力対象のページを指定できる。
【0042】
ユーザは、操作部6のタッチパネル等を操作して、出力モードを選択すると共に、出力対象のページを指定する。図8の出力モード選択画面1000は、出力モードとして表示モードが選択されている例である。ユーザがスタートキーを再度押下すると、操作部6は選択された出力モードと指定された出力対象のページとをコントローラ1に通知する。
【0043】
コントローラ1のCPUは、選択された出力モードに基づき、HDD151に格納された画像情報およびメモリ情報を利用して、出力対象として指定された画像情報のページとメモリ情報に基づく内容のページとをフレームメモリ152に展開する。なお、URLで指定されている画像データは、ネットワーク8を介して接続されているサーバー/Web154から取得され、HDD151に格納されたあと、フレームメモリ152に展開される。
【0044】
コントローラ1のCPUはフレームメモリ152に展開されている画像情報のページとメモリ情報に基づく内容のページとを画像合成回路153に転送する。画像合成回路153は、選択された出力モードに応じて画像合成処理を行い、指定された出力対象のページをプロッタ3に転送する。プロッタ3は、出力対象のページを印刷又は転送する出力処理を行って処理を終了する。
【0045】
図9および図10は、原稿から読み取った画像情報,RFIDタグから読み取ったメモリ情報に基づく内容を、選択された出力モードに応じて合成して出力する処理の一例のフローチャートである。
【0046】
ステップS100に進み、コントローラ1はスタートキーが押下されたか否かを判定する。スタートキーが押下されなければ(S100においてNO)、コントローラ1はステップS100の処理を繰り返す。
【0047】
一方、スタートキーが押下されれば(S100においてYES)、コントローラ1は原稿100から画像情報を読み取るステップS101の処理と原稿100のRFIDタグ110の位置を検出するステップS102の処理とを並行して行う。
【0048】
ステップS103に進み、コントローラ1は原稿100に対するスキャン動作が終了したか否かを判定する。原稿100に対するスキャン動作が終了していなければ(S103においてNO)、コントローラ1はステップS101,S102の処理を繰り返し行う。原稿100に対するスキャン動作が終了すれば(S103においてYES)、コントローラ1はステップS104に進み、原稿100から読み取った画像情報から地紋等の制御コードを検出する検出処理を行う。
【0049】
ステップS105に進み、コントローラ1は画像情報から制御コードを検出したか否かを判定する。制御コードを検出していれば(S105においてYES)、コントローラ1はステップS106に進み、RFIDタグ110からメモリ情報を読み取るRFIDモードが設定されているか否かを判定する。
【0050】
RFIDモードが設定されていなければ(S106においてNO)、コントローラ1はステップS114に進み、出力不可を表す図11のような画面1100を操作部6に表示して処理を終了する。図11は、出力不可を表す画面のイメージ図である。一方、RFIDモードが設定されていれば(S106においてYES)、コントローラ1はステップS107に進み、原稿100のRFIDタグ110の位置を検出できたか否かを判定する。
【0051】
RFIDタグ110の位置を検出できなければ(S107においてNO)、コントローラ1はステップS114に進み、前述した画面1100を操作部6に表示して処理を終了する。一方、RFIDタグ110の位置を検出できれば(S107においてYES)、コントローラ1はステップS108に進み、ユーザの認証と合致するRFIDタグ110を選択するRFID認証処理を行う。ステップS109に進み、コントローラ1は位置を検出できたRFIDタグ110の個数が1個であるか否かを判定する。
【0052】
コントローラ1は位置を検出できたRFIDタグ110の個数が1個でなければ(S109においてNO)、ステップS114に進み、前述した画面1100を操作部6に表示して処理を終了する。一方、コントローラ1は位置を検出できたRFIDタグ110の個数が1個であれば(S109においてYES)、ステップS110に進み、キャリッジ130を矢印140の方向に移動させ、RFIDリーダ/ライタ44がRFIDタグ110と近接する位置でキャリッジ130を停止させる。
【0053】
ステップS111に進み、コントローラ1はRFIDタグ110からメモリ情報を読み取らせて、そのメモリ情報を転送させる。ステップS112に進み、コントローラ1は原稿100から読み取った画像情報から制御コードを検出する。そして、ステップS113に進み、コントローラ1はRFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に応じて、画像情報から検出した制御コードの照合を行う。
【0054】
制御コードの照合がとれなければ(S113においてNO)、コントローラ1はステップS114に進み、前述した画面1100を操作部6に表示して処理を終了する。一方、制御コードの照合がとれれば(S113においてYES)、ステップS128に進む。
【0055】
一方、制御コードを検出しなければ(S105においてNO)、コントローラ1はステップS115に進み、RFIDタグ110からメモリ情報を読み取るRFIDモードが設定されているか否かを判定する。RFIDモードが設定されていなければ(S115においてNO)、コントローラ1はステップS126に進み、原稿100を排出する。ステップS127に進み、コントローラ1は原稿100から読み取った画像情報を印刷又は転送する通常の出力処理を行って処理を終了する。
【0056】
一方、RFIDモードが設定されていれば(S115においてYES)、コントローラ1はステップS116に進み、原稿100のRFIDタグ110の位置を検出できたか否かを判定する。
【0057】
RFIDタグ110の位置を検出できなければ(S116においてNO)、コントローラ1はステップS122に進み、RFIDタグ110が無い旨を表すと共に、原稿100から読み取った画像情報に対する処理を選択させる画面を操作部6に表示させる。ステップS123に進み、コントローラ1は画像情報に対する処理として「取り消し」が選択されたか否かを判定する。
【0058】
「取り消し」が選択されれば(S123においてYES)、コントローラ1はステップS125に進み、原稿100を排出し、原稿100から読み取った画像情報を出力することなく処理を終了する。「取り消し」が選択されなければ(S123においてNO)、コントローラ1はステップS124に進み、「原稿のみ出力」が選択されたか否かを判定する。
【0059】
「原稿のみ出力」が選択されなければ(S124においてNO)、コントローラ1はステップS123の処理に戻る。即ち、コントローラ1は「取り消し」又は「原稿のみ出力」のどちらか一方が選択されるまでステップS123,S124の処理を繰り返す。「原稿のみ出力」が選択されれば(S124においてYES)、コントローラ1はステップS126に進み、原稿100を排出する。ステップS127に進み、コントローラ1は原稿100から読み取った画像情報を印刷又は転送する通常の出力処理を行って処理を終了する。
【0060】
RFIDタグ110の位置を検出できれば(S116においてYES)、コントローラ1はステップS117に進み、ユーザの認証と合致するRFIDタグ110を選択するRFID認証処理を行う。ステップS118に進み、コントローラ1は位置を検出できたRFIDタグ110の個数が1個であるか否かを判定する。
【0061】
コントローラ1は位置を検出できたRFIDタグ110の個数が1個でなければ(S118においてNO)、ステップS121に進み、RFIDタグ110が複数個有る旨を表すと共に、原稿100から読み取った画像情報に対する処理を選択させる画面を操作部6に表示させたあと、前述したステップS123に進む。
【0062】
コントローラ1は位置を検出できたRFIDタグ110の個数が1個であれば(S118においてYES)、ステップS119に進み、キャリッジ130を矢印140の方向に移動させ、RFIDリーダ/ライタ44がRFIDタグ110と近接する位置でキャリッジ130を停止させる。ステップS120に進み、コントローラ1はRFIDタグ110からメモリ情報を読み取らせて、そのメモリ情報を転送させたあと、ステップS128に進む。
【0063】
ステップS128に進み、コントローラ1はRFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページがURLで表されているか否かを判定する。メモリ情報に基づく内容のページがURLで表されていれば(S128においてYES)、コントローラ1はステップS129に進み、出力対象のページをユーザにURLで指定させる出力対象選択画面を操作部6に表示させる。出力対象選択画面は、メモリ情報に基づく内容のページがURLで表示されている。
【0064】
ステップS130に進み、コントローラ1はユーザが操作部6のタッチパネル等を操作して、前述した出力対象選択画面のURLを選択したか否かを判定する。URLが選択されなければ(S130においてNO)、コントローラ1はステップS130の処理を繰り返す。URLが選択されれば(S130においてYES)、コントローラ1はステップS131に進み、出力対象選択画面の確定キーが押下されたか否かを判定する。
【0065】
確定キーが押下されなければ(S131においてNO)、コントローラ1はステップS131の処理を繰り返す。一方、確定キーが押下されれば(S131においてYES)、コントローラ1はステップS132に進み、ネットワーク8経由でサーバー/Web154から、URLで指定されている画像データをダウンロードし、フレームメモリ152に展開する。
【0066】
ステップS133に進み、コントローラ1はURLで指定されている画像データのダウンロードが終了したか否かを判定する。ダウンロードが終了していなければ(S133においてNO)、コントローラ1はステップS133の処理を繰り返す。ダウンロードが終了すれば(S133においてYES)、コントローラ1はステップS134に進み、途中終了であるか否かを判定する。
【0067】
途中終了であると判定すれば(S134においてYES)、コントローラ1はステップS135に進み、URLで指定されている画像データのダウンロードが異常終了した旨を表す画面を操作部6に表示したあと、前述したステップS123に進む。なお、画像データのダウンロードが異常終了した旨を表す画面には、原稿100から読み取った画像情報に対する処理を選択させる仕組みが設けられている。
【0068】
途中終了でないと判定すれば(S134においてNO)、コントローラ1はステップS136に進み、原稿100から読み取った画像情報,URLで指定されている画像データに応じて前述した画面1000を操作部6に表示させる。一方、メモリ情報に基づく内容のページがURLで表されていなければ(S128においてNO)、コントローラ1はステップS137に進み、原稿100から読み取った画像情報,RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容に応じて前述した画面1000を操作部6に表示させる。
【0069】
ステップS136又はS137に続いてステップS138に進み、コントローラ1は出力モード選択画面1000の欄1001から出力モード「表示モード」が選択されたか否かを判定する。
【0070】
出力モード「表示モード」が選択されれば(S138においてYES)、コントローラ1はステップS139に進み、スタートキーが再度押下されたか否かを判定する。スタートキーが再度押下されなければ(S139においてNO)、コントローラ1はステップS139の処理を繰り返す。スタートキーが再度押下されれば(S139においてYES)、コントローラ1はステップS140に進み、原稿100を排出する。
【0071】
ステップS141に進み、コントローラ1は欄1002で原稿100から読み取った画像情報のページが出力対象のページとして指定されていると、原稿100から読み取った画像情報のページをフレームメモリ152に展開する。ステップS142に進み、コントローラ1は欄1002でメモリ情報に基づく内容のページが出力対象のページとして指定されていると、メモリ情報に基づく内容のページをフレームメモリ152に展開する。
【0072】
ステップS143に進み、コントローラ1はフレームメモリ152に展開されている画像情報のページとメモリ情報に基づく内容のページとを画像合成回路153経由でプロッタ3に転送する。プロッタ3は、画像合成回路153経由で転送された画像情報のページとメモリ情報に基づく内容のページとを印刷又は転送する出力処理を行って処理を終了する。
【0073】
図12は、原稿100から読み取った画像情報のページ、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページと、表紙モード時の出力結果との関係を表した一例のイメージ図である。
【0074】
図12(a)は、原稿100の表面に印刷された画像のページ1201と、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページ1202,1203とを表している。図12(b)は、ページ1201〜1203が出力対象のページとして指定された場合の出力結果1204〜1206を表している。
【0075】
一方、出力モード「表示モード」が選択されなければ(S138においてNO)、コントローラ1はステップS144に進み、出力モード選択画面1000の欄1001から出力モード「ナンバリングモード」が選択されたか否かを判定する。出力モード「ナンバリングモード」が選択されれば(S144においてYES)、コントローラ1はステップS145に進み、スタートキーが再度押下されたか否かを判定する。
【0076】
スタートキーが再度押下されなければ(S145においてNO)、コントローラ1はステップS145の処理を繰り返す。スタートキーが再度押下されれば(S145においてYES)、コントローラ1はステップS146に進み、これまでに出力した部数を表す出力部数番号Mをメモリ情報から読み出す。ステップS147に進み、コントローラ1はこれから出力する部数を部数番号Nに代入し、iに1を代入する。
【0077】
ステップS148に進み、コントローラ1は欄1002で原稿100から読み取った画像情報のページが出力対象のページとして指定されていると、原稿100から読み取った画像情報のページをフレームメモリ152に展開する。ステップS149に進み、コントローラ1は出力部数番号Mが画像化された全面画像のページをフレームメモリ152に展開する。
【0078】
ステップS150に進み、コントローラ1はフレームメモリ152に展開されている画像情報のページと出力部数番号Mが画像化された全面画像のページとを画像合成回路153に転送する。画像合成回路153は、画像情報のページと出力部数番号Mが画像化された全面画像のページとを合成する。ステップS151に進み、コントローラ1は欄1002でメモリ情報に基づく内容のページが出力対象のページとして指定されていると、メモリ情報に基づく内容のページをフレームメモリ152に展開する。
【0079】
ステップS152に進み、コントローラ1はステップS150で合成されたページとフレームメモリ152に展開されているメモリ情報に基づく内容のページとをプロッタ3に転送する。プロッタ3は、ステップS150で合成されたページとメモリ情報に基づく内容のページとを印刷又は転送する出力処理を行う。
【0080】
ステップS153に進み、コントローラ1はiに1を加算し、部数番号Nから1を減算し、出力部数番号Mに1を加算する。ステップS154に進み、コントローラ1はメモリ情報の出力部数番号Mを更新する。ステップS155に進み、コントローラ1は部数番号Nが0になったか否かを判定する。部数番号Nが0になっていなければ(S155においてNO)、コントローラ1はステップS149に戻り、ステップS149〜S155の処理を繰り返す。即ち、部数を出力する毎に出力部数番号Mが1ずつ増加し、部数毎に一意の出力部数番号が合成されて出力される。一方、部数番号Nが0になっていれば(S155においてYES)、コントローラ1はステップS156に進み、原稿100を排出して処理を終了する。
【0081】
図13は、原稿100から読み取った画像情報のページ、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページと、ナンバリングモード時の出力結果との関係を表した一例のイメージ図である。
【0082】
図13(a)は、原稿100の表面に印刷された画像のページ1301と、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページ1302,1303とを表している。図13(b)は、ページ1301〜1303が出力対象のページとして指定された場合の出力結果1304〜1312を表している。
【0083】
例えば出力結果1304、1307及び1310は、出力部数番号0001、0002及び000Nが画像化された全面画像のページと、原稿1301から読み取った画像情報のページとが合成されたものである。
【0084】
出力モード「ナンバリングモード」が選択されなければ(S144においてNO)、コントローラ1はステップS157に進み、出力モード選択画面1000の欄1001から出力モード「合成モード」が選択されたか否かを判定する。
【0085】
出力モード「合成モード」が選択されれば(S157においてYES)、コントローラ1はステップS158に進み、スタートキーが再度押下されたか否かを判定する。スタートキーが再度押下されなければ(S158においてNO)、コントローラ1はステップS158の処理を繰り返す。スタートキーが再度押下されれば(S158においてYES)、コントローラ1はステップS159に進み、原稿100を排出する。
【0086】
ステップS160に進み、コントローラ1は欄1002で原稿100から読み取った画像情報のページが出力対象のページとして指定されていると、原稿100から読み取った画像情報のページをフレームメモリ152に展開する。ステップS161に進み、コントローラ1は欄1002でメモリ情報に基づく内容のページが出力対象のページとして指定されていると、メモリ情報に基づく内容のページをフレームメモリ152に展開する。
【0087】
ステップS162に進み、コントローラ1はフレームメモリ152に展開されている画像情報のページとメモリ情報に基づく内容のページとを画像合成回路153に転送して合成する。ステップS163に進み、コントローラ1は画像情報のページとメモリ情報に基づく内容のページとを合成したページをプロッタ3に転送する。プロッタ3は、ステップS162で合成されたページを印刷又は転送する出力処理を行う。
【0088】
図14は、原稿100から読み取った画像情報のページ、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページと、合成モード時の出力結果との関係を表した一例のイメージ図である。
【0089】
図14(a)は、原稿100の表面に印刷された画像のページ1401と、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページ1402,1403とを表している。図14(b)は、ページ1401〜1403が出力対象のページとして指定された場合の出力結果1404,1405を表している。
【0090】
例えば出力結果1404,1405は、原稿1401から読み取った画像情報のページとRFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページ1402,1403とが合成されたものである。
【0091】
出力モード「合成モード」が選択されなければ(S157においてNO)、コントローラ1はステップS164に進み、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページがURLで表されているURLモードであるか否かを判定する。URLモードでなければ(S164においてNO)、コントローラ1はステップS138に戻る。
【0092】
URLモードであれば(S164においてYES)、コントローラ1はステップS165に進み、出力モード選択画面1000の欄1001から出力モード「背景モード」が選択されたか否かを判定する。出力モード「背景モード」が選択されなければ(S165においてNO)、コントローラ1はステップS138に戻る。
【0093】
出力モード「背景モード」が選択されれば(S165においてYES)、コントローラ1はステップS166に進み、原稿100を排出する。そして、コンロローラ1はステップS167に進み、背景選択処理を行う。背景選択処理では、コントローラ1が、図15の背景選択画面1500を操作部6に表示させる。図15は、背景選択画面の一例のイメージ図である。
【0094】
背景選択画面1500は、背景を選択する欄1501と、背景のプレビューが表示される欄1502とを含むように構成される。ユーザは、背景選択画面1500の欄1502で背景のプレビューを確認し、欄1501から背景を選択できる。
【0095】
ステップS168に進み、コントローラ1はスタートキーが再度押下されたか否かを判定する。スタートキーが再度押下されなければ(S168においてNO)、コントローラ1はステップS168の処理を繰り返す。スタートキーが再度押下されれば(S168においてYES)、コントローラ1はステップS169に進み、ユーザにより選択された背景のページをフレームメモリ152に展開する。
【0096】
ステップS170に進み、コントローラ1は欄1002で原稿100から読み取った画像情報のページが出力対象のページとして指定されていると、原稿100から読み取った画像情報のページをフレームメモリ152に展開する。ステップS171に進み、コントローラ1は欄1002でメモリ情報に基づく内容のページが出力対象のページとして指定されていると、メモリ情報に基づく内容のページをフレームメモリ152に展開する。
【0097】
ステップS172に進み、コントローラ1はフレームメモリ152に展開されている背景のページ、画像情報のページ及びメモリ情報に基づく内容のページを画像合成回路153に転送して合成する。ステップS173に進み、コントローラ1はステップS172で合成されたページをプロッタ3に転送する。プロッタ3は、ステップS172で合成されたページを印刷又は転送する出力処理を行う。
【0098】
図16は、原稿100から読み取った画像情報のページ、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページ、背景のページと、背景モード時の出力結果との関係を表した一例のイメージ図である。
【0099】
図16(a)は、選択された背景のページ1601と、原稿100の表面に印刷された画像のページ1602と、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページ1603,1604とを表している。図16(b)は、ページ1602〜1603が出力対象のページとして指定された場合の出力結果1605〜1607を表している。
【0100】
例えば出力結果1605〜1607は、選択された背景のページ1601と、原稿1401から読み取った画像情報のページ1602,RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページ1603,1604とが合成されたものである。
(効果)
郵送されるハガキや封筒の中には、個人情報や機密情報が含まれることがあり、他人に盗まれても中を見られないような仕組みが必要である。そこで、紙上には個人情報等を記載せずに紙に内蔵されたRFIDタグに情報を書き込み、認証と照合しない限り中を見られない機密性を高めた仕組みを提供できる。
【0101】
また、重要書類ではなくても、概略を記述した紙にRFIDタグを内蔵して配布し、配布された人のうち必要な人だけがRFIDタグから詳細情報を得るようにすることで、無駄な紙の消費を低減できる。
【0102】
また、RFIDタグを付けた原稿から情報を得る際に、上述したような出力モード(表示モード、ナンバリングモード、合成モード、背景モードなど)を選択させることで、RFIDタグを付けた原稿からユーザ固有の文書の出力、出力部数番号が印刷された文書の出力が可能となる。
【0103】
さらに、RFIDタグを付けた原稿から情報を得る際に、地紋などの制御コードを認識すると、RFIDタグからメモリ情報を読み出して制御コードの照合を行い、制御コードの照合がとれた場合にだけ出力を継続する。即ち、制御コードの照合がとれなかった場合の出力を禁止している。
【0104】
通常、地紋付きの原稿の場合、画像処理装置は地紋を検出すると出力を停止する。地紋検出機能を持たない画像処理装置であっても、出力禁止等の文字が浮き出るようになっている。本願発明の画像処理装置では、RFIDタグを付けたオリジナルの原稿のみ複製を許可するといったような管理が可能となる。更にRFIDタグを付けたオリジナルの原稿のみ、特別な情報を追記して出力することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明による画像処理装置の一実施例のハードウェア構成図である。
【図2】本発明による画像処理装置の一実施例のソフトウェア構成図である。
【図3】スキャナ、RFIDリーダ/ライタ及び原稿の関係を表した図である。
【図4】原稿給紙装置にセットされた原稿から画像情報およびメモリ情報を読み取る画像処理装置の一例の模式図である。
【図5】原稿給紙装置にセットされた原稿から画像情報およびメモリ情報を読み取って出力する処理の一例のシーケンス図である。
【図6】RFIDリーダ/ライタの装着位置を表した模式図である。
【図7】原稿から読み取った画像情報,RFIDタグから読み取ったメモリ情報に基づく内容を、選択された出力モードに応じて合成して出力する画像処理装置の一実施例の模式図である。
【図8】出力モード選択画面の一例のイメージ図である。
【図9】原稿から読み取った画像情報,RFIDタグから読み取ったメモリ情報に基づく内容を、選択された出力モードに応じて合成して出力する処理の一例のフローチャート(1/2)である。
【図10】原稿から読み取った画像情報,RFIDタグから読み取ったメモリ情報に基づく内容を、選択された出力モードに応じて合成して出力する処理の一例のフローチャート(2/2)である。
【図11】出力不可を表す画面のイメージ図である。
【図12】原稿100から読み取った画像情報のページ、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページと、表紙モード時の出力結果との関係を表した一例のイメージ図である。
【図13】原稿100から読み取った画像情報のページ、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページと、ナンバリングモード時の出力結果との関係を表した一例のイメージ図である。
【図14】原稿100から読み取った画像情報のページ、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページと、合成モード時の出力結果との関係を表した一例のイメージ図である。
【図15】背景選択画面の一例のイメージ図である。
【図16】原稿100から読み取った画像情報のページ、RFIDタグ110から読み取ったメモリ情報に基づく内容のページ、背景のページと、背景モード時の出力結果との関係を表した一例のイメージ図である。
【符号の説明】
【0106】
1 コントローラ
2 スキャナ
3 プロッタ
4 原稿給紙装置
5 後処理装置
6 操作部
7 個人認証装置
44 RFIDリーダ/ライタ
100 原稿
110 RFIDタグ
130 キャリッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリ内蔵シートから情報を読み取り、前記メモリ内蔵シートから読み取った情報に基づく内容を出力する情報出力装置であって、
前記メモリ内蔵シートを走査して、メモリ内蔵シートから画像情報を読み取るスキャナ手段と、
前記メモリ内蔵シートのメモリからメモリ情報を読み取るリーダ手段と、
ユーザが選択可能な出力モードを操作画面に表示し、前記出力モードをユーザに選択させる操作手段と、
前記選択された出力モードに応じて、前記画像情報とメモリ情報に基づく内容とを合成して出力する出力手段と
を有することを特徴とする情報出力装置。
【請求項2】
前記スキャナ手段が読み取った画像情報から制御コードを認識した場合、前記メモリ情報に応じて前記制御コードの照合を行い、前記制御コードの照合がとれたときに処理を継続させ、前記制御コードの照合がとれなかったときに処理を停止させる制御手段を更に有することを特徴とする請求項1記載の情報出力装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記制御コードの照合がとれなかったときに、前記メモリ内蔵シートから読み取った情報に基づく内容を出力できない旨を操作画面に表示させることを特徴とする請求項2記載の情報出力装置。
【請求項4】
前記出力手段は、これまでに出力した部数を表す出力部数番号が記憶されている前記メモリ情報から前記出力部数番号を読み出し、画像情報とメモリ情報に基づく内容とを画像化した出力の少なくとも一部に、前記出力部数番号に連続する部数番号を合成することを特徴とする請求項1記載の情報出力装置。
【請求項5】
前記出力手段は、前記スキャナ手段が読み取った画像情報を前記メモリ情報に基づく内容に合成し、画像化して出力することを特徴とする請求項1記載の情報出力装置。
【請求項6】
前記出力手段は、背景情報を前記メモリ情報またはメモリ情報に基づく場所から読み出し、前記背景情報を前記画像情報とメモリ情報に基づく内容とに合成し、画像化して出力することを特徴とする請求項1記載の情報出力装置。
【請求項7】
前記操作手段は、前記メモリ情報から読み出した背景情報を操作画面に表示し、前記背景情報をユーザに選択させ、
前記出力手段は、ユーザに選択された背景情報を前記画像情報とメモリ情報に基づく内容とに合成し、画像化して出力することを特徴とする請求項6記載の情報出力装置。
【請求項8】
前記出力手段は、前記画像情報を表紙,前記メモリ情報に基づく内容を本文として出力することを特徴とする請求項1乃至7何れか一項記載の情報出力装置。
【請求項9】
前記出力手段は、前記画像情報とメモリ情報に基づく内容とを、印刷,電子メールまたはファイル転送で出力することを特徴とする請求項1乃至8何れか一項記載の情報出力装置。
【請求項10】
前記リーダ手段は、前記メモリ内蔵シートのメモリを検出しなかったとき、又は前記メモリ内蔵シートのメモリを複数検出したときに、前記メモリ内蔵シートのメモリからメモリ情報を読み取る処理を停止すると共に、前記メモリ内蔵シートから読み取った画像情報を出力することを特徴とする請求項1乃至9何れか一項記載の情報出力装置。
【請求項11】
前記リーダ手段は、前記メモリ内蔵シートの無線タグからメモリ情報を読み取ることを特徴とする請求項1乃至10何れか一項記載の情報出力装置。
【請求項12】
メモリ内蔵シートから情報を読み取り、前記メモリ内蔵シートから読み取った情報に基づく内容を出力する画像処理装置であって、
前記メモリ内蔵シートを走査して、メモリ内蔵シートから画像情報を読み取るスキャナ手段と、
前記メモリ内蔵シートのメモリからメモリ情報を読み取るリーダ手段と、
ユーザが選択可能な出力モードを操作画面に表示し、前記出力モードをユーザに選択させる操作手段と、
前記選択された出力モードに応じて合成が行われた前記画像情報とメモリ情報に基づく内容とを出力する出力手段と
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項13】
メモリ内蔵シートから情報を読み取り、前記メモリ内蔵シートから読み取った情報に基づく内容を出力する情報出力方法であって、
ユーザが選択可能な出力モードを操作画面に表示し、前記出力モードをユーザに選択させる操作段階と、
前記選択された出力モードに応じて、メモリ内蔵シートからスキャナ手段の走査により読み取られた画像情報と、メモリ内蔵シートのメモリからリーダ手段により読み取られたメモリ情報に基づく内容とを合成して出力する出力段階と
を有することを特徴とする情報出力方法。
【請求項14】
前記スキャナ手段が読み取った画像情報から制御コードを認識した場合、前記メモリ情報に応じて前記制御コードの照合を行い、前記制御コードの照合がとれたときに処理を継続させ、前記制御コードの照合がとれなかったときに処理を停止させる制御段階を更に有することを特徴とする請求項13記載の情報出力方法。
【請求項15】
前記制御段階は、前記制御コードの照合がとれなかったときに、前記メモリ内蔵シートから読み取った情報に基づく内容を出力できない旨を操作画面に表示させることを特徴とする請求項14記載の情報出力方法。
【請求項16】
前記出力段階は、これまでに出力した部数を表す出力部数番号が記憶されている前記メモリ情報から前記出力部数番号を読み出し、画像情報とメモリ情報に基づく内容とを画像化した出力の少なくとも一部に、前記出力部数番号に連続する部数番号を合成することを特徴とする請求項13記載の情報出力方法。
【請求項17】
前記出力段階は、前記スキャナ手段が読み取った画像情報を前記メモリ情報に基づく内容に合成し、画像化して出力することを特徴とする請求項13記載の情報出力方法。
【請求項18】
前記出力段階は、背景情報を前記メモリ情報またはメモリ情報に基づく場所から読み出し、前記背景情報を前記画像情報とメモリ情報に基づく内容とに合成し、画像化して出力することを特徴とする請求項13記載の情報出力方法。
【請求項19】
前記操作段階は、前記メモリ情報から読み出した背景情報を操作画面に表示し、前記背景情報をユーザに選択させ、
前記出力段階は、ユーザに選択された背景情報を前記画像情報とメモリ情報に基づく内容とに合成し、画像化して出力することを特徴とする請求項18記載の情報出力方法。
【請求項20】
前記出力段階は、前記画像情報を表紙,前記メモリ情報に基づく内容を本文として出力することを特徴とする請求項13乃至19何れか一項記載の情報出力方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−5544(P2006−5544A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−178294(P2004−178294)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】