説明

情報収集システム及び方法

【課題】大がかりな設備や専用のユーザ識別システムを新たに構築管理することなくユーザの行動を表す情報を収集可能とする。
【解決手段】電源タップTPにおいて、テレビジョン受信機や電気ポット等の家電機器DV1,DV2が接続されたソケット11〜1nの電力波形を検出してこれを特徴データに変換し、この特徴データを上記電源タップTPに設定された端末ID及びIPアドレスと共にセンササーバSSVに宛てて送信する。一方、センササーバSSVにおいて、予め用意された動作判別用データベース444を参照して、上記電源タップTPから送信された特徴データから家電機器DV1,DV2の種別と動作内容を判別し、この判別結果に現時点での時刻情報を付与してこれを上記家電機器DV1,DV2の使用者の行動情報として行動情報記憶部442に蓄積するようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばユーザの行動を表す情報を通信ネットワークを介して遠隔的に自動収集するための情報収集システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば高齢者や在宅療養中のユーザの活動状態を通信ネットワークを利用して遠隔監視するシステムが提案されている。また、携帯端末やパーソナル・コンピュータ等の情報端末を使用して、ユーザに対し通信ネットワークを介してWeb情報の検索を勧めたり商品情報を推薦する、いわゆるレコメンドサービスが提案されている。
【0003】
これらのサービスを実施するには、ユーザの日常における行動を的確に把握する必要がある。そこで、ユーザの日常生活に係わる情報をセンサ等を用いて自動的に収集するシステムが提案されている(例えば、非特許文献1を参照。)。このシステムを利用すれば、ユーザが自身の生活行動に係わる情報を自身で入力することなく、自動的に収集することが可能となる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】前川卓也他、「実世界行動のためのWeb検索手法の提案」、NTTコミュニケーション科学基礎研究所、インターネット<URL: http://www.ieice.org/~de/DEWS/DEWS2008/proceedings/files/b1/b1-1.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記従来の自動センシングシステムは、専用のセンサとその計測データを送信するための装置を新たに設けなければならず、大がかりな設備を新たに構築する必要があった。また、監視対象のユーザを情報収集側において特定するためにそれ専用のユーザ識別情報を新たに設定し、かつこのユーザ識別情報を改竄や漏えい等が発生しないように管理しなければならなかった。
【0006】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、大がかりな設備や専用のユーザ識別システムを新たに構築管理することなく情報を収集可能とした情報収集システム及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためにこの発明の第1の観点は、電気機器が接続されるソケットを有する電源アウトレット機器と、この電源アウトレット機器との間で管理型ネットワークを介して通信可能なサーバ装置とを備える。
先ず電源アウトレット機器においては、上記電気機器が接続されたソケットに対し電源ラインから供給される電力波形を検出し、この検出された電力波形をもとにその特徴を表す情報データを生成する。そして、上記生成された特徴を表す情報データを、上記電源アウトレット機器に対し上記管理型ネットワークから割り当てられた端末識別情報を送信元情報とし、かつ上記サーバ装置に対し上記管理型ネットワークから割り当てられたサーバ識別情報を宛先情報として、上記管理型ネットワークへ送信する。
一方サーバ装置においては、上記電源アウトレット機器から送信された上記特徴を表す情報データを上記管理型ネットワークを介して受信し、この受信された特徴を表す情報データをもとに上記電気機器の種別及び動作内容のうち少なくとも一方を判別する。そして、この電気機器の判別結果を表す情報データを、上記特徴を表す情報データと共に受信された端末識別情報と関連付けて記憶媒体に記憶するようにしたものである。
【0008】
したがって、この発明の第1の観点によれば、一般家庭で使用される電源タップ等の電源アウトレット機器においてそのソケットに接続された電気機器に供給される電力波形からその特徴が検出され、その特徴データがサーバ装置に送られて上記電気機器の種別及び動作内容のうち少なくとも一方が判別され、この判別結果が記憶される。このため、ユーザの状態をセンシングするためにまったく新たなセンサを設ける必要がなく、比較的安価な設備追加により実用化できる。また、各電気機器にセンサやその検出結果の送信機能を追加する必要がないので、電気機器の改造が不要で容易に実現できる利点がある。
【0009】
また、ユーザを識別するための情報として、電源アウトレット機器に対し例えば管理型ネットワークの事業者又は当該機器のメーカにより予め設定された端末識別情報が用いられる。すなわち、予め設定された信頼性の高い端末識別情報を使用して、特徴データの伝送処理に止まらず、最終的に得られる使用者の行動を表す情報の蓄積管理が行われる。このため、監視対象ユーザをサーバ装置側において特定するために、それ専用のユーザ識別情報を新たに設定し管理する必要がない。
【0010】
さらに、特徴データをもとに電気機器の種別及び動作内容のうち少なくとも一方を判別する処理がサーバ装置において行われる。このため、電源アウトレット機器の処理負荷を軽減することができ、これにより高価なプロセッサを不要にして電源アウトレット機器の低価格化を図ることができる。
【0011】
上記目的を達成するためにこの発明の第2の観点は、電源アウトレット機器において、電気機器が接続されたソケットに対し電源ラインから供給される電力波形を検出して、この検出された電力波形からその特徴を表す情報データを生成する。そして、この生成された特徴を表す情報データをもとに上記電気機器の種別及び動作内容のうち少なくとも一方を判別し、この判別結果を表す情報データを、上記電源アウトレット機器に対し予め設定された端末識別情報を送信元情報とし、かつ上記サーバ装置に対し予め設定されたサーバ識別情報を宛先情報として、上記管理型ネットワークへ送信する。
【0012】
一方サーバ装置においては、上記電源アウトレット機器から送信された上記電気機器の判別結果を表す情報データを上記管理型ネットワークを介して受信し、この受信された電気機器の判別結果を表す情報データを当該情報データと共に受信された端末識別情報と関連付けて記憶媒体に記憶するものである。
【0013】
したがって、この発明の第2の観点においても、上記第1の観点と同様の効果が奏せられる。また第2の観点では、電力波形の検出処理から、特徴データの生成処理及び電気機器を判別する処理までの一連の処理がすべて電源アウトレット機器で行われる。このため、サーバ装置では電源アウトレット機器から送られる、電気機器の種別及び動作内容のうち少なくとも一方の判別結果を表す情報を受信して記憶する処理だけでよいことになり、これによりユーザ数が多数になった場合でもサーバ装置の処理負荷を軽減して、情報の収集処理を円滑に行うことが可能となる。
【0014】
また、この発明の第1及び第2の観点は以下のような態様を備えることを特徴とする。
第1の態様は、管理型ネットワークが、電源アウトレット機器が物理的又は論理的に接続されるルータ等のネットワーク接続機器を有する場合に、このネットワーク接続機器に、上記電源アウトレット機器に対し割り当てられた端末アドレスと、上記電源アウトレット機器と上記ネットワーク接続機器との間を接続するアクセスラインの番号とを相互に関連付けた第1の管理情報を記憶する第1の管理データベースを設け、上記電源アウトレット機器から送信された情報データを端末アドレスと共に受信した場合に、当該情報データを受信したアクセスラインと上記受信された端末アドレスとの対応関係が正しいか否かを、上記第1の管理データベースに記憶された第1の管理情報をもとに判定する。そして、この判定の結果、上記情報データを受信したアクセスラインと上記受信された端末アドレスとの対応関係が正しかった場合に、上記情報データを中継するように構成したものである。
【0015】
第2の態様は、管理型ネットワークが、ネットワーク接続機器間で情報データを中継するプロキシ機器を有する場合に、このプロキシ機器に、上記電源アウトレット機器に対し割り当てられた端末アドレスと、当該電源アウトレット機器に対し割り当てられた端末IDとを相互に関連付けた第2の管理情報を記憶する第2の管理データベースを設け、上記ネットワーク接続機器から転送された情報データを端末アドレス及び端末IDと共に受信した場合に、当該受信された端末アドレスと端末IDとの対応関係が正しいか否かを、上記第2の管理データベースに記憶された第2の管理情報をもとに判定する。そして、この判定の結果、上記受信された端末アドレスと端末IDとの対応関係が正しい場合に、上記情報データを中継するように構成したものである。
【0016】
これら第1及び第2の態様によれば、管理型ネットワークが電源アウトレット機器に対し割り当てた端末アドレス又は端末IDを使用して、管理型ネットワークのネットワーク接続機器又はプロキシ機器において送信元の認証が行われる。このため、電源アウトレット機器から送信される情報データと、送信元を表す端末アドレス又は端末IDとの対応関係を常に正確に保持することができる。
【0017】
第3の態様は、電源アウトレット機器及びサーバ装置の少なくとも一方に、電力波形の特徴を表す情報データ又は電気機器の種別及び動作内容のうち少なくとも一方の判別結果を表す情報データに、当該情報が得られたときの時刻情報を付与する手段を備えるようにしたものである。
このようにすると、電気機器の種別及び動作内容のうち少なくとも一方の判別結果を表す情報データを、時刻情報をもとに時系列的又は時間帯別に管理することが可能となる。
【0018】
第4の態様は、電源アウトレット機器が情報データを送信する際に、特徴を表す情報データ又は電気機器の種別及び動作内容のうち少なくとも一方の判別結果を表す情報データを一定時間分又は一定量蓄積し、この蓄積された情報データを読み出して上記管理型ネットワークへ一括送信するようにしたものである。
このようにすると、情報データの蓄積送信を行うことが可能となり、これにより情報データを常時送信する場合に比べ、管理型ネットワークのトラフィック管理を容易にすることができる。
【0019】
第5の態様は、電源アウトレット機器が情報データを送信する際に、特徴を表す情報データ又は電気機器の判別結果を表す情報データが得られるごとに当該情報データを予め設定した送信条件と比較し、上記情報データが上記送信条件と合致した場合に当該情報データを上記管理型ネットワークへ送信するようにしたものである。
このようにすると、例えば特徴データ又は電気機器の判別結果が一定量以上変化した場合や、異常を表す特徴データ又は電気機器の動作状態が検出された場合にのみ、情報データの送信が行われることになる。このため、すべての情報データを送信する場合に比べ管理型ネットワークのトラフィックを抑制することが可能となる。
【0020】
第6の態様は、サーバ装置において、記憶媒体に記憶された、電気機器の判別結果を表す情報を解析して、上記電気機器の使用者の安否確認情報と、上記電気機器の消費電力情報と、上記電気機器の使用者の嗜好情報のうちの少なくとも一つを生成し、この生成された情報を該当するサービス事業者が運用するサービスサーバ装置へ送信するようにしたものである。
このようにすると、収集された電気機器の使用者の行動を表す情報をもとに、使用者の安否確認情報、電気機器の消費電力情報及び使用者の嗜好情報のうちの少なくとも一つが生成されて、サービス事業者へ送られる。このため、それぞれのサービス事業者は、上記送られた情報をもとに、見守りサービス、エコ系ポイントサービス、嗜好に応じたレコメンドサービスを即時実行することが可能となる。
【0021】
第7の態様は、電気機器が、当該電気機器が接続されたソケットに対し電源ラインから供給される電力波形に、当該電気機器の製品種別及び動作内容のうち少なくとも一方を示す情報を表す波形を重畳して出力する手段を備える場合に、電源アウトレット機器において、上記電力波形から当該電力波形に重畳されている製品種別及び動作内容のうち少なくとも一方を示す情報を表す波形を検出し、この検出された波形により表される製品種別及び動作内容のうち少なくとも一方を示す情報を上記電源アウトレット機器に対し予め設定された端末識別情報を送信元情報とし、かつサーバ装置に対し予め設定されたサーバ識別情報を宛先情報として、上記管理型通信ネットワークへ送信する。そしてサーバ装置において、上記電源アウトレット機器から送信された上記製品種別及び動作内容のうち少なくとも一方を示す情報を上記管理型通信ネットワークを介して受信し、この受信された製品種別及び動作内容のうち少なくとも一方を示す情報を当該情報と共に受信された端末識別情報と関連付けて記憶媒体に記憶するようにしたものである。
このようにすると、電源ラインから供給される電力波形に当該電気機器の特徴を表す明瞭な波形変化が発生しない場合や、波形変化が発生しても他の電気機器と区別し難い場合でも、電源アウトレット機器からサーバ装置に対し上記電気機器の製品種別及び動作内容のうち少なくとも一方を示す情報が特徴データの代わりに伝送され、サーバ装置に当該情報を記憶することが可能となる。
【発明の効果】
【0022】
すなわちこの発明によれば、大がかりな設備や専用のユーザ識別システムを新たに構築管理することなく情報を収集可能とした情報収集システム及び情報収集方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わる情報収集システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1に示した情報収集システムの電源タップの構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した情報収集システムのセンササーバの構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示した情報収集システムの動作の概要を示すシーケンス図である。
【図5】図1に示した情報収集システムのデータ伝送シーケンスによる第1の例を示す図である。
【図6】図1に示した情報収集システムのデータ伝送シーケンスによる第2の例を示す図である。
【図7】図1に示した情報収集システムのデータ伝送シーケンスによる第3の例を示す図である。
【図8】図1に示した情報収集システムによる電力波形検出から動作判別処理までの動作の一例を示す図である。
【図9】この発明の第2の実施形態に係わる情報収集システムの電源タップの構成を示すブロック図である。
【図10】この発明の第2の実施形態に係わる情報収集システムのセンササーバの構成を示すブロック図である。
【図11】この発明の第2の実施形態に係わる情報収集システムの動作の概要を示すシーケンス図である。
【図12】この発明の第2の実施形態に係わる情報収集システムによるデータ伝送シーケンスの第1の例を示す図である。
【図13】この発明の第2の実施形態に係わる情報収集システムによるデータ伝送シーケンスによる第2の例を示す図である。
【図14】この発明の第2の実施形態に係わる情報収集システムによる第3の例を示す図である。
【図15】この発明の他の実施形態に係わる情報収集システムの電気機器及び電源タップの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
この発明の第1の実施形態に係わる情報収集システム及び方法は、電源アウトレット機器としての電源タップにおいて、家電機器が接続されたソケットの電力波形を検出してこれを特徴データに変換し、この特徴データを、上記電源タップに対し管理型の通信ネットワークから割り当てられた端末ID及びIPアドレスと共にセンササーバに宛てて送信する。センササーバにおいては、上記電源タップから送信された特徴データを受信すると、予め用意された動作判別用データベースを参照して上記特徴データから家電機器の種別と動作内容を判別し、この判別結果に現時点での時刻情報を付与してこれを上記家電機器の使用者の行動情報として蓄積するようにしたものである。
【0025】
図1は、この発明の第1の実施形態に係わる情報収集システムの概略構成図である。このシステムは、家庭等で使用される電源アウトレット機器としての電源タップTPに通信インタフェースを持たせ、この電源タップTPをNGN(Next Generation Network)等の管理型の通信ネットワークNWを介してセンササーバSSV及びプレゼンスサーバPSV2に接続可能としたものである。
【0026】
管理型の通信ネットワークNWは、IP(Internet Protocol)ネットワークからなり、複数のルータR1,R2及びプロキシP1,P2を有している。ルータR1,R2には上記電源タップTP等の端末機器やセンササーバSSVが接続され、一方プロキシP1,P2には上記ルータR1,R2及びプレゼンスサーバPSVが接続される。
【0027】
ルータR1,R2は、自己に対し接続された端末機器等のIPアドレスと、当該端末機器が接続された論理的或いは物理的なアクセスライン番号との対応関係を表す管理情報を記憶した管理データベースを有する。そして、上記端末機器からパケットデータが送信された場合に、このパケットデータを受信したアクセスラインの番号及び送信元IPアドレスを、上記管理データベースに記憶された管理情報と照合することにより、送信元の端末機器の正当性を認証する機能を有する。
【0028】
プロキシP1,P2は、上記端末機器のIPアドレスと当該端末機器に対し割り当てられた端末IDとの対応関係を表す管理情報を記憶した管理データベースを有する。そして、上記端末機器から送信されたパケットデータがルータR12を介して転送された場合に、当該パケットデータに含まれる端末アドレス及び端末IDを、上記管理データベースに記憶された管理情報と照合することにより、送信元の端末機器の正当性を認証する機能を有する。
【0029】
なお、管理型の通信ネットワークNWの機能については、下記参考文献に詳しく記載されている。
参考文献1;ETSI ES 282 001 V2.0.0 (2008-03): Telecommunications and Internet converged Services and Protocols for Advanced Networking (TISPAN); IP Multimedia subsystem Functional architecture
参考文献2;ETSI ES 282 007 V2.1.1 (2008-11): Telecommunications and Internet converged Services and Protocols for Advanced Networking (TISPAN); IP Multimedia subsystem Functional architecture。
【0030】
ところで、電源タップTPは次のように構成される。図2はその構成を示すブロック図である。
すなわち、電源タップTPは複数のソケット11〜1nを備える。これらのソケット11〜1nは電力線を介して配電盤EBに接続される。またソケット11〜1nには、家庭においてユーザが使用する家電機器DV1,DV2が接続される。図2ではテレビジョン受信機及び電気ポットが接続された場合を例示している。
【0031】
また電源タップTPには、この発明を実施するために必要な新たな構成要素として、上記ソケット11〜1nのそれぞれに対応して特徴検出ユニット21〜2nが設けられ、さらに送信ユニット30Aが設けられている。特徴検出ユニット21〜2nは、電力波形検出部211と、特徴データ変換部212を有する。
【0032】
電力波形検出部211は、ソケット11〜1nに接続された家電機器DV1,DV2を動作させたときに、電力線上において発生する電力波形の変化を検出し、この検出された電力波形の変化を示す信号をディジタル化して特徴データ変換部212に供給する。特徴データ変換部212は、上記電力波形検出部211により検出された電力波形の変化を示す信号からその特徴量を算出する。
【0033】
特徴量は、例えば電流の大きさと、電流の形状と、電流と電圧との時間差とに分類される。このうち電流の大きさを表すものとして代表的なものに、ピーク値Ipeak、平均値Iavg 、実効値Irms があるが、実効値Irms の計算には自乗和の平均の平方根を算出しなければならず多くの計算量が必要となるので、ここでは平均値Iavgとピーク値Ipeakを用いる。
【0034】
電流の形状を表す特徴量としては、ピーク値の高さを表す波高率CFと、電流の時間的集中性を表す波形率FFがある。しかし、これらを算出するには先に述べた電流の実効値Irms を必要とすることから、ここでは上記波高率CF及び波形率FFの代わりにピーク平均比Fpta を用いる。このピーク平均比Fpta は
Fpta =Ipeak/Iavg
のように定義される。
【0035】
電流と電圧の時間差を表す特徴量としては、電流の進み遅れを示すピーク時間差Td を用いる。このピーク時間差Td は、交流周期開始位置からの電流及び電圧のピーク位置までの時間をそれぞれTIpeak、TVpeakとすると、
Td =TIpeak−TVpeak
のように定義される。
【0036】
また、家電機器DV1,DV2の機種によっては、TIpeakが電流の通電時間全体の中で前後する。この前後量は、上記ピーク平均比Fpta には表れない。このため、この前後量を表す特徴量として、通電時間Ton、ピーク遅延率Fp を用いる。これらの通電時間Ton、ピーク遅延率Fp は、
Ton=(TIend−TIstart)
Fp =(TIpeak−TIstart)/(TIend−TIstart)
のように定義される。
【0037】
送信ユニット30Aは、特徴データ記憶部31と、端末ID記憶部32と、送信制御部33と、通信インタフェース34を備えている。特徴データ記憶部31は、上記各特徴検出ユニット21〜2nにおいてそれぞれ上記各特徴量が算出されるごとに、この算出された特徴量、つまりピーク値Ipeak、電流平均値Iavg、ピーク平均比Fpta、ピーク時間差Td、通電時間Ton、及びピーク遅延率Fp を特徴データとして記憶する。
【0038】
送信制御部33は、上記特徴データ記憶部31に、家電機器DV1,DV2ごとにその特徴データが一定時間分又は一定量記憶されると、当該特徴データを特徴データ記憶部31から読み出す。そして、この読み出された特徴データをパケット化すると共に、そのパケットヘッダに上記端末ID記憶部32から読み出した端末IDと自己の電源タップTPに対し管理型通信ネットワークNWから割り当てられたIPアドレスを送信元アドレスとして挿入し、さらに送信先となるセンササーバSSVのIPアドレスを宛先アドレスとして挿入し、このパケットデータを通信インタフェース34へ出力する。通信インタフェース34は、上記送信制御部33の制御の下、管理型通信ネットワークNWにおいて規定された通信プロトコルに従い、上記パケットデータを送信する。このパケットデータは、ホームゲートウエイGWで受信されたのち、このホームゲートウエイGWから管理型通信ネットワークNWのルータR2へ転送される。
【0039】
次に、センササーバSSVは以下のように構成される。図3はその構成を示すブロック図である。
すなわち、センササーバSSVは、中央処理ユニット(Central Processing Unit;CPU)41を備え、このCPU41に対しバス42を介してプログラムメモリ43A、データメモリ44A及び通信インタフェース45を接続したものとなっている。通信インタフェース45は、CPU41の制御の下で、管理型通信ネットワークNWにおいて規定された通信プロトコルに従いパケットデータの送受信を行う。
【0040】
データメモリ44Aには、特徴データ記憶部441と、行動情報記憶部442と、行動解析結果記憶部443と、動作判別用データベース444が設けられている。特徴データ記憶部441は、電源タップTPから送られた特徴データを記憶するために用いられる。行動情報記憶部442は、上記特徴データをもとに判別された家電機器DV1,DV2の種別とその動作内容を、当該家電機器DV1,DV2の使用者の行動を表す情報として記憶するために用いられる。行動解析結果記憶部443は、上記記憶された行動情報を解析することにより得られる行動解析情報を記憶するために用いられる。動作判別用データベース444には、上記特徴データと、当該特徴データにより表される各特徴量に対応する家電機器DV1,DV2の種別とその動作内容を表す情報が、相互に関連付けられて記憶されている。
【0041】
プログラムメモリ43には、この発明を実施するために必要なアプリケーション・プログラムとして、特徴データ収集制御プログラム431と、動作判別処理プログラム432と、時刻情報付与プログラム433と、行動情報解析プログラム434と、解析結果送信制御プログラム435が格納されている。
【0042】
特徴データ収集制御プログラム431は、通信インタフェース45を制御することにより、電源タップTPから送られたパケットデータを受信する。そして、この受信されたパケットデータをデパケットして特徴データを再生し、この特徴データを、上記受信されたパケットデータのヘッダに挿入されている端末ID又はIPアドレスと対応付けて、特徴データ記憶部441に記憶させる処理を、CPU41に実行させる。
【0043】
動作判別処理プログラム432は、上記特徴データ記憶部441から特徴データを読み出し、この特徴データをキーとして上記動作判別用データベース444をアクセスすることにより該当する家電機器の機種とその動作内容を表す情報を検索する。そして、この検索された家電機器の機種とその動作内容を表す情報を、上記端末ID又はIPアドレスと対応付けて、当該家電機器の使用者の行動を表す情報として上記行動情報記憶部442に記憶させる処理を、上記CPU41に実行させる。
【0044】
時刻情報付与プログラム433は、上記動作判別処理プログラム432が行動情報を上記行動情報記憶部442に記憶させる際に、現時点の時刻情報を図示しない時計から取得して上記行動情報に付与する処理を、上記CPU41に実行させる。
【0045】
行動情報解析プログラム434は、上記行動情報記憶部442から端末ID又はIPアドレスをもとに家電機器の使用者ごとに行動情報を読み出し、この読み出された行動情報を予め設定された解析ルールに従って解析することにより、サービス提供事業者から要求されたサービス種別に応じた行動解析情報を生成する。そして、この生成された行動解析情報を、上記端末ID又はIPアドレスと関連付けて行動解析結果記憶部443に記憶させる処理を、上記CPU41に実行させる。
サービスの種類としては、例えば家電機器の使用者の安否確認サービスや、家電機器の消費電力情報に基づくエコ系ポイントサービス、家電機器の使用者の嗜好に応じたレコメンドサービス等がある。
【0046】
解析結果送信制御プログラム435は、上記行動解析結果記憶部443から端末ID又はIPアドレスをもとに家電機器の使用者ごとに行動解析情報を読み出し、この読み出された行動解析情報を図1に示マッシュアップサーバMSVへ通信インタフェースから送信させる処理を、上記CPU41に実行させる。
【0047】
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。図4はその動作手順を示すシーケンス図である。
電源タップTPでは、先ずステップS11において電力波形検出部211が、ソケット11〜1nに供給されている電力波形の変化を一定の周期で監視している。この状態で、上記電力波形が定常状態に対し予め設定されたしきい値以上変化すると、この変化した電力波形を表す信号を電力波形検出部211がディジタル化して取り込み、特徴データ変換部212に供給する。例えば、家電機器DV1がテレビジョン受信機の場合、そのチャネル切り替えに応じて変化する電力波形が図8(a)に示すように検出される。また、家電機器DV2が電気ポットの場合には、電源投入に応じて変化する電力波形が図8(b)に示すように検出される。
【0048】
次にステップS12において、特徴データ変換部212が上記検出された電力波形の変化を表す信号からその特徴量を計算する。このとき計算される特徴量としては、先に述べたように電流のピーク値Ipeak、電流平均値Iavg、ピーク平均比Fpta、ピーク時間差Td、通電時間Ton、及びピーク遅延率Fp がある。上記計算された特徴量を表す情報は特徴データ記憶部31に記憶される。
以後、電力波形検出部211により電力波形の変化が検出されるごとに、特徴データ変換部212によりその特徴量が計算されて、これが特徴データとして特徴データ記憶部31に順次記憶される。
【0049】
そして、上記特徴データ記憶部31に一定時間分又は一定量の特徴データが記憶されると、ステップS13において送信制御部33が、特徴データ記憶部31から上記一定時間分又は一定量の特徴データを読み出し、この読み出された特徴データをパケット化する。そして、そのパケットヘッダに、端末ID記憶部32から読み出した端末IDと、自己の電源タップTPに対し管理型通信ネットワークNWから割り当てられたIPアドレスを送信元アドレスとして挿入し、さらに送信先となるセンササーバSSVのIPアドレスを宛先アドレスとして挿入する。そして、この生成されたパケットデータを通信インタフェース34から管理型通信ネットワークNWへ向け送信させる。
【0050】
上記パケットデータは、ホームゲートウエイGWから先ずルータR2に送られる。ルータR2は、パケットデータが到来すると、このパケットのヘッダに挿入されている送信元IPアドレスと、当該パケットデータを受信したアクセスラインの番号を、管理データベースに記憶された管理情報と照合する。そして、上記送信元IPアドレスとアクセスライン番号が管理情報と一致すると、送信元の電源タップTPは正当な送信元であると判断して、上記パケットデータをプロキシP2へ転送する。
【0051】
プロキシP2は、上記パケットデータが転送されると、当該パケットデータのヘッダに挿入されている送信元IPアドレス及び端末IDを管理データベースに記憶された管理情報と照合する。この照合の結果、上記受信された送信元IPアドレス及び端末IDが管理情報と一致すると、送信元の電源タップTPは正当な送信元であると判断して、上記パケットデータをさらに先のプロキシP1へ転送する。以後同様に、パケットデータは管理型通信ネットワークNW内の中継機器を順次経由してセンササーバSSVへ転送される。
すなわち、電源タップTPから送信されたパケットデータは、管理型通信ネットワークNWにおいて、ルータR2により端末アドレスの認証が行われ、さらにプロキシP2により端末IDの認証が行われたのち、センササーバSSVに転送される。
【0052】
一方、センササーバSSVでは次のような処理が行われる。
すなわち、パケットデータが転送されると、特徴データ収集制御プログラム431の制御の下で、上記パケットデータは通信ネットワーク45により受信されたのちデパケットされて特徴データが再生される。そして、この特徴データは、パケットヘッダに挿入されていた端末ID及び送信元IPアドレスと関連付けられて、特徴データ記憶部441に記憶される。この処理は、パケットデータが転送されるごとに実行される。
【0053】
上記特徴データ記憶部441に特徴データが記憶されると、先ずステップS14において動作判別処理プログラム432が起動される。そして、この動作判別処理プログラム432の制御の下で、上記特徴データ記憶部441から特徴データが読み出され、この特徴データをキーとして動作判別用データベース444がアクセスされ、これにより該当する家電機器の機種とその動作内容を表す情報が検索される。例えば、図8の例では、(a)の場合には「テレビジョン受信機のチャネルが2chに変更された」ことを表す動作判別情報が動作判別用データベース444から読み出され、また(b)の場合には「ポットの電源がONされた」ことを表す動作判別情報が動作判別用データベース444から読み出される。
【0054】
続いて、ステップS15において時刻情報付与プログラム433が起動され、この時刻情報付与プログラム433の制御の下で、現時点の時刻情報が図示しない時計から取得されて上記動作判別情報に付与される。そして、ステップS16において、上記動作判別処理プログラム432の制御に従い、上記時刻情報が付与された動作判別情報が当該家電機器の使用者の行動を表す情報として、上記端末ID又はIPアドレスと関連付けられた状態で、上記行動情報記憶部442に記憶される。
【0055】
次に、ステップS17において行動情報解析プログラム434が起動され、この行動情報解析プログラム434の制御の下で、上記行動情報記憶部442から端末ID又はIPアドレスをもとに家電機器の使用者ごとに行動情報が読み出される。そして、この読み出された行動情報が予め設定された解析ルールに従って解析され、これによりサービス提供事業者から要求されたサービス種別に応じた行動解析情報が生成される。
【0056】
例えば、見守りサービスに対しては、同一の家電機器が一定時間以上連続して動作を停止したままかどうかが判定される。また、エコ系ポイントサービスに対しては、家電機器の消費電力が計算される。さらに、レコメンドサービスに対しては、例えばテレビジョン受信機において一定期間に視聴された番組の統計データ又は分類データが求められる。
そうして、生成された行動解析情報は、上記端末ID又はIPアドレスと関連付けられて行動解析結果記憶部443に一旦記憶される。そして、この行動解析情報は適切なタイミングで読み出されて、マッシュアップサーバMSVへ送信される。
【0057】
マッシュアップサーバMSVでは、上記送られた行動解析情報に基づいて、上記家電機器の使用者に向けて所定のサービスを実行する。
例えば、見守りサービスでは、テレビジョン受信機や電気ポットが一定時間以上連続して動作していない場合には、高齢者の健康状態に異変があったと判断し、その高齢者の介護施設又は子供宅等にアラームを送信する。
【0058】
エコ系サービスでは、家電の消費電力値と推奨される消費電力値とを比較し、消費電力削減動果があった場合には当該使用者に換金性のあるエコ系ポイントを付与する。また、消費電力削減を阻害要因となっている家電機器を特定し、使用者に買い替え商品をレコメンドする。
【0059】
レコメンドサービスでは、視聴者の視聴行動情報(ユーザの視聴時間と視聴チャネル)を番組表サーバの番組表と照合することによりユーザが視聴していた番組を特定し、俳優やジャンル等、視聴者の嗜好を特定する。そして、この特定した情報をもとに、関連する商品を視聴者にレコメンドする。また、統計処理を行って番組の視聴率等を計算し、マーケティングや番組広告費の算出等に利用する。
【0060】
次に、以上説明した行動情報収集動作を実現するための通信手順の具体例を説明する。
(1)プレゼンスの発行及び通知を利用する場合(第1の例)
NGN等の管理型の通信ネットワークNWでは、信号プロトコルとしてSIP(Session Description Protocol)が用いられる。そこで、先ずSIPを用いて特徴データを電源タップTPからセンササーバSSVへ送信する場合のシーケンスを説明する。図4はそのシーケンスの第1の例を示す図である。
【0061】
センササーバSSVは予めSUBSCRIBEトランザクションにより、プレゼンスサーバPSVに対し、電源タップTPからのプレゼンスが到着したら通知してもらえるように設定する。
電源タップTPは、先ずステップS21においてPUBLISHリクエストを生成し、送信元情報として電源タップTPの端末ID(電源タップTPのSIP-URI)を設定する。またそれと共にPUBLISHリクエストに、電源タップTPの端末アドレス(電源タップTPのIPアドレス)を付与する。そして、特徴データをプレゼンスとしたPUBLISHリクエストをプレゼンスサーバPSVに向けて送信する。
【0062】
上記PUBLISHリクエストがプレゼンスサーバPSVに転送される過程において、ルータR2では、ステップS22により送信元の電源タップTPとの間を物理的又は論理的に接続するアクセスラインの番号(ID)又はVLAN-ID等と電源タップTPのIPアドレスとの照合が行われ、これにより電源タップTPのIPアドレスの正当性が確認される。またプロキシP2では、ステップS23において送信元の電源タップTPのIPアドレスと端末IDとの照合が行われ、端末IDの正当性が確認される。
【0063】
なお、電源タップTPとの間を接続するアクセスライン及びVLAN-IDと電源タップTPの端末アドレス及び端末IDとの対応関係を示す管理情報は、管理型通信ネットワークNW内に設けられた図示しない加入者データベース等に保存されており、ルータR2及びプロキシP2はこの加入者データベースから上記管理情報を取得する。また、ルータR2でNAT(Network Address Translation)或いはNAPT(Network Address Port Translation)が動作している場合には、端末アドレスは変換される。そこで、その変換テーブルを加入者管理データベースで管理し、ルータR2及びプロキシP2がこの変換テーブルの情報を取得して照合に加味することにより、端末IDの正当性を確認することができる。
【0064】
プレゼンスサーバPSVは、PUBLISHリクエストを受信すると、予め宛先として登録されているセンササーバSSVに、NOTFYリクエストにより電源タップTPのプレゼンス(特徴データを含む)を通知する。
かくして、電源タップTPの特徴データは正当な端末IDが付与された状態でセンササーバSSVに届けられる。
なお、センササーバSSVとプレゼンスサーバPSVとを一体化し、PUBLISHリクエストのみでデータを伝送するようにしてもよい。
【0065】
(2)SIPのMESSAGEを利用する場合(第2の例)
図6はそのシーケンスを示す図である。
電源タップTPは、先ずステップS31によりMESSAGEリクエストを生成し、送信元情報として電源タップTPのID(電源タップTPのSIP-URI)を設定する。またそれと共に、MESSAGEリクエストに電源タップTPの端末アドレス(電源タップTPのIPアドレス)を付与する。そして、特徴データをSIPのBody部に記載したMESSAGEリクエストをセンササーバSSVに向けて送信する。
【0066】
上記MESSAGEリクエストの転送過程において、ルータR2ではステップS32において、電源タップTPとの間を論理的又は物理的に接続するアクセスラインのID及びVLAN-ID等と電源タップTPのIPアドレスとの照合が行われ、これにより電源タップTPのIPアドレスの正当性が確認される。またプロキシP2では、ステップS33において、電源タップTPのIPアドレスと端末IDとが照合され、これにより端末IDの正当性が確認される。
【0067】
なお、この場合も電源タップTPとの間を接続するアクセスライン及びVLAN-IDと電源タップTPの端末アドレス及び端末IDとの対応関係を示す管理情報は、管理型通信ネットワークNW内に設けられた図示しない加入者データベース等に保存されており、ルータR2及びプロキシP2はこの加入者データベースから上記管理情報を取得する。また、ルータR2でNAT(Network Address Translation)或いはNAPT(Network Address Port Translation)が動作している場合には、端末アドレスは変換される。そこで、その変換テーブルを加入者管理データベースで管理し、ルータR2及びプロキシP2がこの変換テーブルの情報を取得して照合に加味することにより、端末IDの正当性を確認することができる。
かくして、電源タップTPの特徴データは正当な端末IDが付与された状態でセンササーバSSVに届けられる。
【0068】
なお、PUBLISH、NOTIRY、MESSAGE以外の他のSIPリクエストを利用してデータを送ってもよいし、XCAPを用いてもよい。ただし、この場合はルータで端末アドレスの照合のみを行い、送信元の電源タップTPの正当性を確認する。また、電源タップTPの端末IDの確認は、電源タップTPに装備されたSIM(Subscriber Identity Module)カード内に記憶されている認証鍵を利用して、IMS-AKA等により認証を行うようにしてもよい。
【0069】
(3)SIPダイアログで設定された通信路にてデータを送信する場合(第3の例)
図6はそのシーケンスを示す図である。
電源タップTPは、ステップS41においてINVITEリクエストを生成し、送信元情報として電源タップTPのID(電源タップTPのSIP-URI)を設定する。またそれと共に、INVITEリクエストに電源タップTPの端末アドレス(電源タップTPのIPアドレス)を付与する。そして、上記INVITEリクエストをセンササーバSSVに向けて送信する。
【0070】
上記INVITEリクエストの転送過程において、ルータR1ではステップS42において、電源タップTPとの間を論理的又は物理的に接続するアクセスラインのID又はVLAN-IDと電源タップTPのIPアドレスとが照合され、これにより電源タップTPのIPアドレスの正当性が確認される。またプロキシP2では、ステップS43において、電源タップTPのIPアドレスと端末IDとが照合され、これにより端末IDの正当性が確認される。
【0071】
なお、この場合も電源タップTPとの間を接続するアクセスライン及びVLAN-IDと電源タップTPの端末アドレス及び端末IDとの対応関係を示す管理情報は、管理型通信ネットワークNW内に設けられた図示しない加入者データベース等に保存されており、ルータR2及びプロキシP2はこの加入者データベースから上記管理情報を取得する。また、ルータR2でNAT(Network Address Translation)或いはNAPT(Network Address Port Translation)が動作している場合には、端末アドレスは変換される。そこで、その変換テーブルを加入者管理データベースで管理し、ルータR2及びプロキシP2がこの変換テーブルの情報を取得して照合に加味することにより、端末IDの正当性を確認することができる。
【0072】
上記認証の結果、端末IDの正当性が確認されるとプロキシP2は、ルータR2,R1に対してそれぞれ通信路のリソース(帯域等)の予約を要求する。この要求を受け取るとルータR2,R1は、それぞれステップS44,S45において通信路リソースの予約処理を行う。
【0073】
センササーバSSVは、INVITEリクエストを受信すると200OKのレスポンスを送信する。この200OKのレスポンスを受信するとプロキシP1,P2は、それぞれルータR1,R2に対して通信路のリソース確保を要求すると共に、電源タップTPとセンササーバSSVとの間の通信路を設定する。すなわち、ここではポートの開放を行う。ルータR1,R2は、上記リソースの確保要求を受信すると、それぞれステップS46,S47において通信路を設定する。電源タップTPが上記200OKレスポンスを受信すると、通信路の設置が完了する。電源タップTPは、以後この通信路を通して特徴データをセンササーバSSVへ送信する。
【0074】
なお、電源タップTPは、先に述べたように特徴データを特徴データ記憶部31に一定時間分又は一定量蓄積し、この一定時間分又は一定量が蓄積された後に特徴データ記憶部31から読み出してセンササーバSSVへ一括送信することもできる。
また、電源タップTPに送信条件(ルール)を予め設定し、特徴データがこのルールに合致した場合のみ当該特徴データを送信することもできる。特徴データに対するルールとしては、例えば特徴量としての電流のピーク値Ipeak又は平均値Iavgが予め設定したしきい値以上だった場合を用いる。
【0075】
以上詳述したように第1の実施形態では、電源タップTPにおいて、テレビジョン受信機や電気ポット等の家電機器DV1,DV2が接続されたソケット11〜1nの電力波形を検出してこれを特徴データに変換し、この特徴データを上記電源タップTPに設定された端末ID及びIPアドレスと共にセンササーバSSVに宛てて送信する。一方、センササーバSSVにおいて、予め用意された動作判別用データベース444を参照して、上記電源タップTPから送信された特徴データから家電機器DV1,DV2の種別と動作内容を判別し、この判別結果に現時点での時刻情報を付与してこれを上記家電機器DV1,DV2の使用者の行動情報として行動情報記憶部442に蓄積するようにしている。
【0076】
したがって、一般家庭で広く使用される電源タップTPを利用して、そのソケット11〜1nに接続された家電機器DV1,DV2に供給される電力波形からその特徴量を算出するようにしているので、ユーザの状態をセンシングするために新たなセンサをユーザに装着したり居住室に設置する必要がなく、比較的安価な設備追加により実用化できる。また、各家電機器にセンサやその検出結果の送信機能を追加する必要がないので、家電機器の改造が不要で容易に実現できる。
【0077】
また、ユーザを識別するための情報として、電源タップTPに対し管理型通信ネットワークNWから割り当てられた端末ID及びIPアドレスが用いられる。すなわち、管理型通信ネットワークNWにおいて管理されている信頼性の高い端末ID及びIPアドレスを使用して、特徴データの転送処理と行動情報の蓄積管理が行われる。このため、監視対象ユーザをセンササーバSSVにおいて特定するために、それ専用のユーザ識別情報を新たに設定し管理する必要がない。
【0078】
さらに、電源タップTPからセンササーバSSVへは特徴データが転送され、この転送された特徴データをもとにンササーバSSVにおいて家電機器DV1,DV2の動作が判別される。このため、電源タップTPの処理負荷を軽減することができ、これにより高価なプロセッサを不要にして電源タップTPの低価格化を図ることができる。
【0079】
また第1の実施形態では、家電機器DV1,DV2の動作の判別結果を表す行動情報に、当該情報が得られたときの時刻情報を付与するようにしている。このため、家電機器のDV1,DV2使用者の行動を表す情報を、時刻情報をもとに時系列的又は時間帯別に管理することが可能となる。
【0080】
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態に係わる情報収集システム及び方法は、電源タップにおいて、家電機器が接続されたソケットの電力波形を検出してこれを特徴データに変換し、この特徴データをもとに上記家電機器の動作を判別する。そして、その判別結果を表す情報に時刻情報を付与して、この情報を上記家電機器の使用者の行動を表す情報として、当該電源タップに対し設定された端末ID及びIPアドレスと共にセンササーバに宛てて送信する。センササーバにおいては、上記電源タップから送信された行動情報を受信して蓄積し、この蓄積された行動情報をもとに上記使用者の行動を解析するようにしたものである。
【0081】
図9及び図10はそれぞれこの発明の第2の実施形態に係わる電源タップ及びセンササーバSSVの構成を示すブロック図である。なお、同図において前記図2及び図3と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0082】
先ず電源タップTPの送信ユニット30Bには、特徴データ記憶部31、端末ID記憶部32、送信制御部33及び通信インタフェース34に加え、動作判別処理部35と、時刻情報付与部36と、時計37と、行動情報記憶部38と、動作判別用データベース39が新たに設けられている。
動作判別用データベース39には、上記特徴データと、当該特徴データにより表される各特徴量に対応する家電機器DV1,DV2の種別とその動作内容を表す情報が、相互に関連付けられて記憶されている。
【0083】
動作判別処理部35は、上記特徴データ記憶部31から特徴データを読み出し、この特徴データをキーとして上記動作判別用データベース39をアクセスすることにより該当する家電機器DV1,DV2の機種とその動作内容を表す情報を検索する処理を実行する。
【0084】
時刻情報付与部36は、上記検索された家電機器DV1,DV2の機種とその動作内容を表す情報に時計37の現在時刻情報を付与する。そして、この時刻情報が付与された動作判別結果の情報を、上記家電機器DV1,DDV2の使用者の行動を表す情報として、電源タップTPの端末ID及びIPアドレスと対応付けて行動情報記憶部38に記憶させる処理を実行する。
【0085】
送信制御部33は、上記行動情報記憶部38に、行動情報が一定時間分又は一定量記憶されると、当該行動情報を行動情報記憶部38から読み出す。そして、この読み出された行動情報をパケット化すると共に、そのパケットヘッダに端末ID記憶部32から読み出した端末IDとIPアドレスを送信元アドレスとして挿入し、さらに送信先となるセンササーバSSVのIPアドレスを宛先アドレスとして挿入し、このパケットデータを通信インタフェース34へ出力する。通信インタフェース34は、上記送信制御部33の制御の下、管理型通信ネットワークNWにおいて規定された通信プロトコルに従い、上記パケットデータを送信する。このパケットデータは、ホームゲートウエイGWで受信されたのち、このホームゲートウエイGWから管理型通信ネットワークNWのルータR2へ転送される。
【0086】
一方、センササーバSSVは次のように構成される。すなわち、データメモリ44Bには行動情報記憶部442及び行動解析結果記憶部443が設けられている。またプログラムメモリ43Bには、この発明を実施するために必要なアプリケーション・プログラムとして、行動情報収集制御プログラム436と、行動情報解析プログラム434と、解析結果送信制御プログラム435が格納されている。
【0087】
行動情報収集制御プログラム436は、通信インタフェース45を制御することにより、電源タップTPから送られたパケットデータを受信する。そして、この受信されたパケットデータをデパケットして行動情報を再生し、この行動情報を、上記受信されたパケットデータのヘッダに挿入されている端末ID又はIPアドレスと対応付けて、行動情報記憶部442に記憶させる処理を、CPU41に実行させる。
【0088】
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。図11はその動作手順を示すシーケンス図である。
電源タップTPでは、先ずステップS11において電力波形検出部211により、ソケット11〜1nに供給されている電力波形の変化が一定の周期で監視され、上記電力波形が定常状態に対し予め設定されたしきい値以上変化すると、この変化した電力波形を表す信号がディジタル化されて取り込まれる。
【0089】
次にステップS12において、特徴データ変換部212により、上記検出された電力波形の変化を表す信号からその特徴量が計算される。このとき計算される特徴量としては、前記したように電流のピーク値Ipeak、電流平均値Iavg、ピーク平均比Fpta、ピーク時間差Td、通電時間Ton、及びピーク遅延率Fp がある。上記計算された特徴量を表す情報は特徴データ記憶部31に記憶される。
以後、電力波形検出部211により電力波形の変化が検出されるごとに、特徴データ変換部212によりその特徴量が計算されて、これが特徴データとして特徴データ記憶部31に順次記憶される。
【0090】
そうして、上記特徴データ記憶部31に一定時間分又は一定量の特徴データが記憶されると、ステップS13において動作判別処理部35が起動される。そして、この動作判別処理部35により、上記特徴データ記憶部31から特徴データが読み出され、この特徴データをキーとして動作判別用データベース39から該当する家電機器DV1,DV2の機種とその動作内容を表す情報が検索される。続いて、ステップS14において時刻情報付与部36が起動され、上記検索された家電機器DV1,DV2の機種とその動作内容を表す情報に時計37の現在時刻情報が付与される。そして、この時刻情報が付与された動作判別結果の情報は、上記家電機器DV1,DDV2の使用者の行動を表す情報として、電源タップTPの端末ID及びIPアドレスと関連付けられて行動情報記憶部38に記憶される。
【0091】
上記行動情報記憶部38に行動情報が一定時間分又は一定量記憶されると、ステップS15において送信制御部33が起動され、行動情報記憶部38から行動情報が読み出されてパケット化される。そして、そのパケットヘッダに端末ID記憶部32から読み出された端末IDとIPアドレスが送信元アドレスとして挿入され、さらに送信先となるセンササーバSSVのIPアドレスが宛先アドレスとして挿入される。そして、この生成されたパケットデータは、通信インタフェース34から管理型通信ネットワークNWへ向け送信される。
【0092】
管理型通信ネットワークNWでは、上記パケットデータをセンササーバSSVへ転送する際に、ルータR2,R1及びプロキシP2,P1においてそれぞれIPアドレス及び端末IDの認証が行われる。これらの認証処理の内容は第1の実施形態と同様であり、これにより送信元の電源タップTPの送信IPアドレス及び端末IDの正当性が確認される。
【0093】
一方、センササーバSSVでは、上記電源タップTPから送信されたパケットデータが受信されると、ステップS16において行動情報収集制御プログラム436が起動される。そして、この行動情報収集制御プログラム436の制御の下で、上記受信されたパケットデータがデパケットされて行動情報が再生され、この行動情報が上記受信されたパケットデータのヘッダに挿入されている端末ID又はIPアドレスと対応付けられて、行動情報記憶部442に記憶される。
【0094】
次に、ステップS17において行動情報解析プログラム434が起動され、この行動情報解析プログラム434の制御の下で、上記行動情報記憶部442から端末ID又はIPアドレスをもとに家電機器の使用者ごとに行動情報が読み出される。そして、この読み出された行動情報が、第1の実施形態と同様に解析ルールに従って解析され、これによりサービス提供事業者から要求されたサービス種別に応じた行動解析情報が生成される。そうして、生成された行動解析情報は、上記端末ID又はIPアドレスと関連付けられて行動解析結果記憶部443に記憶される。そして、この行動解析情報は適切なタイミングで読み出されて、マッシュアップサーバMSVへ送信される。
【0095】
マッシュアップサーバMSVでは、ステップS18において、上記送られた行動解析情報に基づいて上記家電機器DV1,DV2の使用者に向けて所定のサービス連携処理が実行される。このサービス連携処理の種類としては、第1の実施形態で述べたように、例えば見守りサービス、エコ系サービス、レコメンドサービスがある。
【0096】
次に、以上説明した行動情報収集動作を実現するための通信手順の具体例を説明する。この通信手順としては、第1の実施形態と同様に、プレゼンスの発行及び通知を利用する場合と、SIPのMESSAGEを利用する場合と、SIPダイアログで設定された通信路にてデータを送信する場合がある。
【0097】
(1)プレゼンスの発行及び通知を利用する場合(第1の例)
図12はこの場合のシーケンスを示す図である。
センササーバSSVは予めSUBSCRIBEトランザクションにより、プレゼンスサーバPSVに対し、電源タップTPからのプレゼンスが到着したら通知してもらえるように設定する。
【0098】
電源タップTPは、先ずステップS21においてPUBLISHリクエストを生成し、送信元情報として電源タップTPの端末ID(電源タップTPのSIP-URI)を設定する。またそれと共にPUBLISHリクエストに、電源タップTPの端末アドレス(電源タップTPのIPアドレス)を付与する。そして、行動情報をプレゼンスとしたPUBLISHリクエストをプレゼンスサーバPSVに向けて送信する。
【0099】
上記PUBLISHリクエストがプレゼンスサーバPSVに転送される過程において、ルータR2では、ステップS22により送信元の電源タップTPとの間を物理的又は論理的に接続するアクセスラインの番号(ID)又はVLAN-ID等と電源タップTPのIPアドレスとの照合が行われ、これにより電源タップTPのIPアドレスの正当性が確認される。またプロキシP2では、ステップS23において送信元の電源タップTPのIPアドレスと端末IDとの照合が行われ、端末IDの正当性が確認される。
【0100】
なお、この実施形態においても、第1の実施形態と同様に、電源タップTPとの間を接続するアクセスライン及びVLAN-IDと電源タップTPの端末アドレス及び端末IDとの対応関係を示す管理情報は、管理型通信ネットワークNW内に設けられた図示しない加入者データベース等に保存されており、ルータR2及びプロキシP2はこの加入者データベースから上記管理情報を取得して認証に使用する。また、NAT(Network Address Translation)或いはNAPT(Network Address Port Translation)用の変換テーブルも加入者管理データベースで管理されており、ルータR2及びプロキシP2はこの変換テーブルの情報も同様に取得して認証に使用する。
【0101】
プレゼンスサーバPSVは、PUBLISHリクエストを受信すると、予め宛先として登録されているセンササーバSSVに、NOTFYリクエストにより電源タップTPのプレゼンス(特徴データを含む)を通知する。
かくして、電源タップTPの行動情報は正当な端末IDが付与された状態でセンササーバSSVに届けられる。
【0102】
(2)SIPのMESSAGEを利用する場合(第2の例)
図13はそのシーケンスを示す図である。
電源タップTPは、先ずステップS31によりMESSAGEリクエストを生成し、送信元情報として電源タップTPのID(電源タップTPのSIP-URI)を設定する。またそれと共に、MESSAGEリクエストに電源タップTPの端末アドレス(電源タップTPのIPアドレス)を付与する。そして、行動情報をSIPのBody部に記載したMESSAGEリクエストをセンササーバSSVに向けて送信する。
【0103】
上記MESSAGEリクエストの転送過程において、ルータR2ではステップS32において、電源タップTPとの間を論理的又は物理的に接続するアクセスラインのID及びVLAN-ID等と電源タップTPのIPアドレスとの照合が行われ、これにより電源タップTPのIPアドレスの正当性が確認される。またプロキシP2では、ステップS33において、電源タップTPのIPアドレスと端末IDとが照合され、これにより端末IDの正当性が確認される。
【0104】
なお、この場合も電源タップTPとの間を接続するアクセスライン及びVLAN-IDと電源タップTPの端末アドレス及び端末IDとの対応関係を示す管理情報は、管理型通信ネットワークNW内に設けられた図示しない加入者データベース等に保存されており、ルータR2及びプロキシP2はこの加入者データベースから上記管理情報を取得する。また、ルータR2でNAT(Network Address Translation)或いはNAPT(Network Address Port Translation)が動作している場合には、端末アドレスは変換される。そこで、その変換テーブルを加入者管理データベースで管理し、ルータR2及びプロキシP2がこの変換テーブルの情報を取得して照合に加味することにより、端末IDの正当性を確認することができる。
かくして、電源タップTPの行動情報は正当な端末IDが付与された状態でセンササーバSSVに届けられる。
【0105】
なお、この実施形態においても、PUBLISH、NOTIRY、MESSAGE以外の他のSIPリクエストを利用してデータを送ってもよいし、XCAPを用いてもよい。ただし、この場合はルータで端末アドレスの照合のみを行い、送信元の電源タップTPの正当性を確認する。また、電源タップTPの端末IDの確認は、電源タップTPに装備されたSIM(Subscriber Identity Module)カード内に記憶されている認証鍵を利用して、IMS-AKA等により認証を行うようにしてもよい。
【0106】
(3)SIPダイアログで設定された通信路にてデータを送信する場合(第3の例)
図14はそのシーケンスを示す図である。
電源タップTPは、ステップS41においてINVITEリクエストを生成し、送信元情報として電源タップTPのID(電源タップTPのSIP-URI)を設定する。またそれと共に、INVITEリクエストに電源タップTPの端末アドレス(電源タップTPのIPアドレス)を付与する。そして、上記INVITEリクエストをセンササーバSSVに向けて送信する。
【0107】
上記INVITEリクエストの転送過程において、ルータR1ではステップS42において、電源タップTPとの間を論理的又は物理的に接続するアクセスラインのID又はVLAN-IDと電源タップTPのIPアドレスとが照合され、これにより電源タップTPのIPアドレスの正当性が確認される。またプロキシP2では、ステップS43において、電源タップTPのIPアドレスと端末IDとが照合され、これにより端末IDの正当性が確認される。
【0108】
なお、この場合も電源タップTPとの間を接続するアクセスライン及びVLAN-IDと電源タップTPの端末アドレス及び端末IDとの対応関係を示す管理情報は、管理型通信ネットワークNW内に設けられた図示しない加入者データベース等に保存されており、ルータR2及びプロキシP2はこの加入者データベースから上記管理情報を取得する。また、ルータR2でNAT(Network Address Translation)或いはNAPT(Network Address Port Translation)が動作している場合には、端末アドレスは変換される。そこで、その変換テーブルを加入者管理データベースで管理し、ルータR2及びプロキシP2がこの変換テーブルの情報を取得して照合に加味することにより、端末IDの正当性を確認することができる。
【0109】
上記認証の結果、端末IDの正当性が確認されるとプロキシP2は、ルータR2,R1に対してそれぞれ通信路のリソース(帯域等)の予約を要求する。この要求を受け取るとルータR2,R1は、それぞれステップS44,S45において通信路リソースの予約処理を行う。
【0110】
センササーバSSVは、INVITEリクエストを受信すると200OKのレスポンスを送信する。この200OKのレスポンスを受信するとプロキシP1,P2は、それぞれルータR1,R2に対して通信路のリソース確保を要求すると共に、電源タップTPとセンササーバSSVとの間の通信路を設定する。すなわち、ここではポートの開放を行う。ルータR1,R2は、上記リソースの確保要求を受信すると、それぞれステップS46,S47において通信路を設定する。電源タップTPが上記200OKレスポンスを受信すると、通信路の設置が完了する。電源タップTPは、以後この通信路を通して行動情報をセンササーバSSVへ送信する。
【0111】
なお、電源タップTPは、先に述べたように行動情報を行動情報記憶部31に一定時間分又は一定量蓄積し、この一定時間分又は一定量が蓄積された後に行動情報記憶部31から読み出してセンササーバSSVへ一括送信することもできる。
また、電源タップTPに送信条件(ルール)を予め設定し、行動情報がこのルールに合致した場合のみ当該行動情報を送信することもできる。行動情報に対するルールとしては、例えば特徴量としての電流のピーク値Ipeak又は平均値Iavgが予め設定したしきい値以上だった場合を用いる。
【0112】
以上詳述したように第2の実施形態では、電源タップTPにおいて、テレビジョン受信機や電気ポット等の家電機器DV1,DV2が接続されたソケット11〜1nの電力波形を検出してこれを特徴データに変換し、動作判別用データベース39を参照して上記特徴データから上記家電機器DV1,DV2の動作を判別する。そして、その判別結果を表す情報に時刻情報を付与し、この情報を上記家電機器DV1,DV2の使用者の行動を表す情報として、上記電源タップTPに設定された端末ID及びIPアドレスと共にセンササーバSSVに宛てて送信する。一方、センササーバSSVにおいては、上記電源タップから送信された行動情報を受信して蓄積し、この蓄積された行動情報をもとに上記使用者の行動を解析するようにしている。
【0113】
したがって、この第2の実施形態においても、先に述べた第1の実施形態と同様に、一般家庭で広く使用される電源タップTPを利用して、そのソケット11〜1nに接続された家電機器DV1,DV2に供給される電力波形からその特徴量を算出するようにしているので、ユーザの状態をセンシングするために新たなセンサをユーザに装着したり居住室に設置する必要がなく、比較的安価な設備追加により実用化できる。また、各家電機器にセンサやその検出結果の送信機能を追加する必要がないので、家電機器の改造が不要で容易に実現できる。
【0114】
また、ユーザを識別するための情報として、電源タップTPに対し管理型通信ネットワークNWから割り当てられた端末ID及びIPアドレスが用いられる。すなわち、管理型通信ネットワークNWにおいて管理されている信頼性の高い端末ID及びIPアドレスを使用して、行動情報の転送処理とその蓄積管理が行われる。このため、監視対象ユーザをセンササーバSSVにおいて特定するために、それ専用のユーザ識別情報を新たに設定し管理する必要がない。
【0115】
さらに第2の実施形態では、電力波形の検出処理から、特徴データの計算処理及び家電機器DV1,DV2の動作を判別する処理までの一連の処理がすべて電源タップTPで行われる。このため、センササーバSSVでは電源タップTPから送られる、家電機器DV1,DV2の使用者の行動を表す情報を受信して記憶するだけでよいことになり、これによりユーザ数が多数になった場合でもセンササーバSSVの処理負荷を軽減して、行動情報の収集処理を円滑に行うことができる。
【0116】
さらに第2の実施形態では、家電機器DV1,DV2の動作の判別結果を表す行動情報に、当該情報が得られたときの時刻情報を付与するようにしている。このため、家電機器DV1,DV2の使用者の行動を表す情報を、時刻情報をもとに時系列的又は時間帯別に管理することが可能となる。
【0117】
(その他の実施形態)
この発明は上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、前記各実施形態ではセンササーバSSVと、プレゼンスサーバPSVと、マッシュアップサーバMSVをそれぞれ別に設けた場合を例にとって説明したが、これらのサーバの2以上を任意の組み合わせで統合するようにしてもよい。
【0118】
また前記各実施形態では、電源アウトレット機器として電源タップTPを用いた場合を例にとって説明したが、壁などに収容される電源アウトレットにこの発明の機能を設けるようにしてもよい。また、電力波形を検出する手段では、電流波形、電圧波形、電力波形のいずれを検出するようにしてもよく、またそのそれぞれの実効値を示す波形を検出するようにしてもよい。
【0119】
さらに、検出された電力波形をもとにその特徴を表す情報を生成する手段では、特徴を表す情報として、電力波形を単にディジタル化した情報や、電力波形を所定のサンプリング周期でサンプリングしたデータ、通信または記憶に適するように情報圧縮したデータ、他の符号に符号化したデータを生成するようにしてもよく、さらにはこれらのデータを組み合わせたデータを生成するようにしてもよい。
【0120】
また、電気機器にはその動作特性により、電源ラインから供給される電力波形に当該電気機器の特徴を表す明瞭な波形変化が発生しない機器や、波形変化が発生しても他の電気機器と区別し難い機器もある。
そこで、このような場合には、電気機器に製品種別及び動作内容を示す情報を表す波形を電力波形に重畳して出力する機能を設ける。この機能は、例えば図15に示すように、電気機器DV1,DV2において、製品種別及び動作内容の少なくとも一方を示すコード情報を特徴情報として特徴情報記憶部111に記憶しておく。そして、特徴情報重畳部112により、上記特徴情報記憶部111から上記コード情報を読み出してその波形を電力波形に重畳することにより実現できる。重畳方法としては振幅変調などを用いることができる。
【0121】
そして、電源アウトレット機器の特徴検出ユニット21〜2nにおいて、上記電気機器DV1,DV2が接続されたソケット11〜1nに対し電源ラインから供給される電力波形から、当該電力波形に重畳されている上記コード情報の波形を検出し、この検出された波形により表される電気機器DV1,DV2の製品種別及び動作内容の少なくとも一方を示すコード情報を、送信ユニット30AからホームゲートウエイGWを介して通信ネットワークへ送信する。その送信方法は、前記第1及び第2の実施形態と同様である。
【0122】
サーバ装置では、上記電源アウトレット機器の送信ユニット30Aから送信された上記製品種別及び動作内容の少なくとも一方を示すコード情報を上記通信ネットワークを介して受信し、この受信された製品種別及び動作内容の少なくとも一方を示すコード情報を当該コード情報と共に受信された端末識別情報と関連付けて記憶媒体に記憶する。
【0123】
このようにすると、電源ラインから供給される電力波形に当該電気機器DV1,DV2の特徴を表す明瞭な波形変化が発生しない場合や、波形変化が発生しても他の電気機器と区別し難い場合でも、電源アウトレット機器からサーバ装置に対し上記電気機器DV1,DV2の製品種別及び動作内容のうち少なくとも一方を示すコード情報が特徴データの代わりに伝送され、サーバ装置に当該コード情報を記憶させることが可能となる。
【0124】
その他、電源アウトレット機器の種類や構成、電気機器の種類、サーバ装置の構成、電源アウトレット機器からサーバ装置へのデータ転送手順等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
【0125】
要するにこの発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0126】
DV1,DV2,DV11,DV12…家電機器、TP…電源タップ、SSV…センササーバ、MSV…マッシュアップサーバ、PSV…プレゼンスサーバ、EB…配電盤、GW…ホームゲートウエイ、NW…管理型通信ネットワーク、R1,R2…ルータ、P1,P2…プロキシ機器、11〜1n…ソケット、21〜2n…特徴検出ユニット、211…電力波形検出部、212…特徴データ変換部、30A,30B…送信ユニット、31…特徴データ記憶部、32…端末ID記憶部、33…送信制御部、34…通信インタフェース、35…動作判別処理部、36…時刻情報付与部、37…時計、38…行動情報記憶部、41…CPU、42…バス、43A,43B…プログラムメモリ、44A,44B…データメモリ、45…通信インタフェース、111…特徴情報記憶部、112…特徴情報重畳部、431…特徴データ収集制御プログラム、432…動作判別処理プログラム、433…時刻情報付与プログラム、434…行動情報解析プログラム、435…解析結果送信制御プログラム、436…行動情報収集制御プログラム、441…特徴データ記憶部、442…行動情報記憶部、443…行動解析結果記憶部、39,444…動作判別用データベース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器が接続されるソケットを有する電源アウトレット機器と、この電源アウトレット機器との間で管理型通信ネットワークを介して通信可能なサーバ装置とを具備し、
前記電源アウトレット機器は、
前記電気機器が接続されたソケットに対し電源ラインから供給される電力波形を検出する手段と、
前記検出された電力波形をもとにその特徴を表す情報データを生成する手段と、
前記生成された特徴を表す情報データを、前記電源アウトレット機器に対し予め設定された端末識別情報を送信元情報とし、かつ前記サーバ装置に対し予め設定されたサーバ識別情報を宛先情報として、前記管理型通信ネットワークへ送信する手段と
を備え、
前記サーバ装置は、
前記電源アウトレット機器から送信された前記特徴を表す情報データを、前記管理型通信ネットワークを介して受信する手段と、
前記受信された特徴を表す情報データをもとに、前記電気機器の種別及び動作内容のうち少なくとも一方を判別する手段と、
前記電気機器の判別結果を表す情報データを、前記特徴を表す情報データと共に受信された端末識別情報と関連付けて記憶媒体に記憶する手段と
を備えることを特徴とする情報収集システム。
【請求項2】
電気機器が接続されるソケットを有する電源アウトレット機器と、この電源アウトレット機器との間で管理型通信ネットワークを介して通信可能なサーバ装置とを具備し、
前記電源アウトレット機器は、
前記電気機器が接続されたソケットに対し電源ラインから供給される電力波形を検出する手段と、
前記検出された電力波形をもとにその特徴を表す情報データを生成する手段と、
前記生成された特徴を表す情報データをもとに、前記電気機器の種別及び動作内容のうち少なくとも一方を判別する手段と、
前記電気機器の判別結果を表す情報データを、前記電源アウトレット機器に対し予め設定された端末識別情報を送信元情報とし、かつ前記サーバ装置に対し予め設定されたサーバ識別情報を宛先情報として、前記管理型通信ネットワークへ送信する手段と
を備え、
前記サーバ装置は、
前記電源アウトレット機器から送信された前記電気機器の判別結果を表す情報データを、前記管理型通信ネットワークを介して受信する手段と、
前記受信された電気機器の判別結果を表す情報データを、当該情報データと共に受信された端末識別情報と関連付けて記憶媒体に記憶する手段と
を備えることを特徴とする情報収集システム。
【請求項3】
前記管理型通信ネットワークが、前記電源アウトレット機器が物理的又は論理的に接続されるネットワーク接続機器を備える場合に、
前記ネットワーク接続機器は、
前記電源アウトレット機器に対し割り当てられた端末アドレスと、前記電源アウトレット機器と前記ネットワーク接続機器との間を接続するアクセスラインの番号とを相互に関連付けた第1の管理情報を記憶する第1の管理データベースと、
前記電源アウトレット機器から送信された情報データを端末アドレスと共に受信した場合に、当該情報データを受信したアクセスラインと前記受信された端末アドレスとの対応関係が正しいか否かを、前記第1の管理データベースに記憶された第1の管理情報をもとに判定する手段と、
前記情報データを受信したアクセスラインと前記受信された端末アドレスとの対応関係が正しいと判定された場合に、前記情報データを中継する手段と
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報収集システム。
【請求項4】
前記管理型通信ネットワークが、ネットワーク接続機器間で情報データを中継するプロキシ機器を備える場合に、
前記プロキシ機器は、
前記電源アウトレット機器に対し割り当てられた端末アドレスと、当該電源アウトレット機器に対し割り当てられた端末IDとを相互に関連付けた第2の管理情報を記憶する第2の管理データベースと、
前記ネットワーク接続機器から転送された情報データを端末アドレス及び端末IDと共に受信した場合に、当該受信された端末アドレスと端末IDとの対応関係が正しいか否かを、前記第2の管理データベースに記憶された第2の管理情報をもとに判定する手段と、
前記受信された端末アドレスと端末IDとの対応関係が正しいと判定された場合に、前記情報データを中継する手段と
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報収集システム。
【請求項5】
前記電源アウトレット機器及び前記サーバ装置の少なくとも一方は、前記電力波形の特徴を表す情報データ又は前記電気機器の判別結果を表す情報データに、当該情報が得られたときの時刻情報を付与する手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報収集システム。
【請求項6】
前記電源アウトレット機器の送信手段は、前記特徴を表す情報データ又は前記電気機器の判別結果を表す情報データを一定時間分又は一定量蓄積し、この蓄積された情報データを読み出して前記管理型通信ネットワークへ一括送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報収集システム。
【請求項7】
前記電源アウトレット機器の送信手段は、前記特徴を表す情報データ又は前記電気機器の判別結果を表す情報データが得られるごとに当該情報データを予め設定した送信条件と比較し、前記情報データが前記送信条件と合致した場合に当該情報データを前記管理型通信ネットワークへ送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報収集システム。
【請求項8】
前記サーバ装置は、前記記憶媒体に記憶された行動を表す情報を解析して、前記電気機器の使用者の安否確認情報と、前記電気機器の消費電源情報と、前記電気機器の使用者の嗜好情報のうちの少なくとも一つを生成し、この生成された情報を該当するサービス事業者が運用するサービスサーバ装置へ送信する手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報収集システム。
【請求項9】
前記電気機器が、当該電気機器が接続されたソケットに対し電源ラインから供給される電力波形に、当該電気機器の製品種別及び動作内容のうち少なくとも一方を示す情報を表す波形を重畳して出力する手段を備える場合に、
前記電源アウトレット機器は、
前記電力波形から、当該電力波形に重畳されている製品種別及び動作内容のうち少なくとも一方を示す情報を表す波形を検出する手段と、
前記検出された波形により表される製品種別及び動作内容のうち少なくとも一方を示す情報を、前記電源アウトレット機器に対し予め設定された端末識別情報を送信元情報とし、かつ前記サーバ装置に対し予め設定されたサーバ識別情報を宛先情報として、前記管理型通信ネットワークへ送信する手段と
を、さらに備え、
前記サーバ装置は、
前記電源アウトレット機器から送信された前記製品種別及び動作内容のうち少なくとも一方を示す情報を、前記管理型通信ネットワークを介して受信する手段と、
前記受信された製品種別及び動作内容のうち少なくとも一方を示す情報を、当該情報と共に受信された端末識別情報と関連付けて記憶媒体に記憶する手段と
を、さらに備えることを特徴とする請求項1又は2記載の情報収集システム。
【請求項10】
電気機器が接続されるソケットを有する電源アウトレット機器と、この電源アウトレット機器との間で管理型通信ネットワークを介して通信可能なサーバ装置とを具備するシステムを利用して、前記電気機器に関する情報を収集する方法であって、
前記電源アウトレット機器が、前記電気機器が接続されたソケットに対し電源ラインから供給される電力波形を検出する過程と、
前記電源アウトレット機器が、前記検出された電力波形をもとにその特徴を表す情報データを生成する過程と、
前記電源アウトレット機器が、前記生成された特徴を表す情報データを、前記電源アウトレット機器に対し予め設定された端末識別情報を送信元情報とし、かつ前記サーバ装置に対し予め設定されたサーバ識別情報を宛先情報として、前記管理型通信ネットワークへ送信する過程と、
前記サーバ装置が、前記電源アウトレット機器から送信された前記特徴を表す情報データを、前記管理型通信ネットワークを介して受信する過程と、
前記サーバ装置が、前記受信された特徴を表す情報データをもとに、前記電気機器の種別及び動作内容のうち少なくとも一方を判別する過程と、
前記サーバ装置が、前記電気機器の判別結果を表す情報データを、前記特徴を表す情報データと共に受信された端末識別情報と関連付けて記憶媒体に記憶する過程と
を具備することを特徴とする情報収集方法。
【請求項11】
電気機器が接続されるソケットを有する電源アウトレット機器と、この電源アウトレット機器との間で管理型通信ネットワークを介して通信可能なサーバ装置とを具備するシステムを利用して、前記電気機器に関する情報を収集する方法であって、
前記電源アウトレット機器が、前記電気機器が接続されたソケットに対し電源ラインから供給される電力波形を検出する過程と、
前記電源アウトレット機器が、前記検出された電力波形をもとにその特徴を表す情報データを生成する過程と、
前記電源アウトレット機器が、前記生成された特徴を表す情報データをもとに、前記電気機器の種別及び動作内容のうち少なくとも一方を判別する過程と、
前記電源アウトレット機器が、前記電気機器の判別結果を表す情報データを、前記電源アウトレット機器に対し予め設定された端末識別情報を送信元情報とし、かつ前記サーバ装置に対し予め設定されたサーバ識別情報を宛先情報として、前記管理型通信ネットワークへ送信する過程と、
前記サーバ装置が、前記電源アウトレット機器から送信された前記電気機器の判別結果を表す情報データを、前記管理型通信ネットワークを介して受信する過程と、
前記サーバ装置が、前記受信された電気機器の判別結果を表す情報データを、当該情報データと共に受信された端末識別情報と関連付けて記憶媒体に記憶する過程と
を具備することを特徴とする情報収集方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−155445(P2011−155445A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−15151(P2010−15151)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【出願人】(504137912)国立大学法人 東京大学 (1,942)
【Fターム(参考)】