説明

情報提供システム、情報提供サーバ、情報提供方法およびプログラム

【課題】閲覧者の立場に適した情報を提供する。
【解決手段】情報提供サーバ100が、移動端末300−1〜300−2へ送信する提供情報の基である情報源に対する移動端末300−1〜300−2の相対位置に応じて、提供情報データベースに記憶されている複数の提供情報の中からあらかじめ設定された提供情報を取得して移動端末300−1〜300−2へ送信し、移動端末300−1〜300−2が、送信されてきた提供情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を提供する情報提供システム、情報提供サーバ、情報提供方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、移動端末へ情報を提供する場合、当該移動端末の位置に応じた情報を提供するサービスが普及している。
【0003】
また、移動端末の位置だけではなく、当該移動端末の向き(移動端末が向いている方向)にも応じた情報を提供する技術も考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−080662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した技術においては、当該移動端末が向いている方向に応じて、配信すべき情報の検索範囲が変わるだけで、情報源の情報内容は一意の情報が提供される。そのため、情報源が多くの情報を保有していても、移動端末の所持者である閲覧者の立場に適した情報の提供がされないおそれがある。そのような場合、必要な情報が埋もれてしまうという問題点がある。
【0006】
本発明の目的は、上述した課題を解決する情報提供システム、情報提供サーバ、情報提供方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報提供システムは、
複数の提供情報を記憶する提供情報データベースと、移動端末と、該移動端末へ前記提供情報を送信する情報提供サーバとから構成される情報提供システムにおいて、
前記情報提供サーバは、前記提供情報の基である情報源に対する移動端末の相対位置に応じて、前記提供情報データベースに記憶されている複数の提供情報の中からあらかじめ設定された提供情報を取得して前記移動端末へ送信し、
前記移動端末は、前記情報提供サーバから送信されてきた前記提供情報を表示することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の情報提供サーバは、
複数の提供情報を記憶する提供情報データベースと接続され、移動端末へ前記提供情報を送信する情報提供サーバであって、
前記提供情報の基である情報源の位置を示す情報源位置情報と、該情報源位置情報が示す位置に対する前記移動端末の相対位置を示す相対位置情報と、前記複数の提供情報をそれぞれ識別するために該提供情報それぞれにあらかじめ付与された提供情報識別情報とをあらかじめ対応付けて記憶する対応付け情報記憶部と、
前記移動端末の相対位置を示す相対位置情報に基づいて、前記対応付け情報記憶部から前記提供情報識別情報を検索する検索部と、
前記検索部が検索した提供情報識別情報が付与された提供情報を、前記提供情報データベースから取得する取得部と、
前記取得部が取得した提供情報を、前記移動端末へ送信する通信部とを有する。
【0009】
また、本発明の情報提供方法は、
移動端末へ提供情報を送信する情報提供方法であって、
前記提供情報の基である情報源に対する前記移動端末の相対位置を算出する処理と、
前記算出した相対位置を示す相対位置情報に基づいて、前記相対位置情報と前記提供情報を識別するために該提供情報にあらかじめ付与された提供情報識別情報とをあらかじめ対応付けた対応付け情報から、前記提供情報識別情報を検索する処理と、
前記検索した提供情報識別情報が付与された提供情報を、前記提供情報を記憶する提供情報データベースから取得する処理と、
前記取得した提供情報を、前記移動端末へ送信する処理とを行う。
【0010】
また、本発明のプログラムは、
移動端末へ提供情報を送信する情報提供サーバに実行させるプログラムであって、
前記提供情報の基である情報源に対する前記移動端末の相対位置を算出する手順と、
前記算出した相対位置を示す相対位置情報に基づいて、前記相対位置情報と前記提供情報を識別するために該提供情報にあらかじめ付与された提供情報識別情報とをあらかじめ対応付けた対応付け情報から、前記提供情報識別情報を検索する手順と、
前記検索した提供情報識別情報が付与された提供情報を、前記提供情報を記憶する提供情報データベースから取得する手順と、
前記取得した提供情報を、前記移動端末へ送信する手順とを実行させる。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、本発明においては、閲覧者の立場に適した情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の情報提供システムの実施の一形態を示す図である。
【図2】図1に示した情報提供サーバの内部構成の一例を示す図である。
【図3】図2に示した対応付け情報記憶部に記憶された対応付け情報の第1の例を示す図である。
【図4】A店に対する相対位置「90°以上270°未満」を説明するための図である。
【図5】移動端末が図4にて斜線で示した範囲に位置する場合の移動端末とA店との情報のやり取りをイメージ化した図である。
【図6】A店に対する相対位置「0°以上90°未満または270°以上360°未満」を説明するための図である。
【図7】移動端末が図6にて斜線で示した範囲に位置する場合の移動端末とA店との情報のやり取りをイメージ化した図である。
【図8】図2に示した対応付け情報記憶部に記憶された対応付け情報の第2の例を示す図である。
【図9】A店に対する相対位置「90°以上270°未満、1km未満」を説明するための図である。
【図10】A店に対する相対位置「90°以上270°未満、1km以上」を説明するための図である。
【図11】図2に示した対応付け情報記憶部に記憶された対応付け情報の第3の例を示す図である。
【図12】本形態における情報提供方法を説明するためのシーケンス図である。
【図13】ステップS2にて移動端末に表示されるメニュー情報の一例を示す図である。
【図14】ステップS10にて移動端末に表示される提供情報の一例を示す図である。
【図15】ステップS10にて移動端末に表示される提供情報の他の例を示す図である。
【図16】情報源に対する移動端末の相対位置と逆側の情報を送信する場合の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明の情報提供システムの実施の一形態を示す図である。
【0015】
本形態は図1に示すように、情報提供サーバ100と、提供情報データベース200と、移動端末300−1〜300−2と、ネットワーク400とから構成されている。なお、図1に示した形態においては、移動端末が2台である場合を例に挙げて示したが、その台数は規定しない。
【0016】
提供情報データベース200は、移動端末300−1〜300−2へ提供する複数の提供情報を記憶する。この提供情報データベース200は、提供情報の基である店舗や駅、施設等のそれぞれに具備されているものであっても良い。つまり、物理的に複数に分かれて複数の場所それぞれに設置されているものであっても良いし、物理的に1つのデータベースであっても良く、情報提供サーバ100がアクセス可能な形態であれば良い。情報源は、これら提供情報の配信の基となり、例えば、情報源がA店である場合、その提供情報は、A店のフロア情報や、A店にて販売されている商品の広告、A店において開催されるイベント情報、A点を利用することにより得する情報等、一般の利用者に対してA店の利用を促すための情報やA店について案内する情報である。
【0017】
移動端末300−1〜300−2は、無線通信機能を有する携帯端末である。また、移動端末300−1〜300−2は、移動端末300−1〜300−2の現在の位置を示す位置情報(端末位置情報)を取得する。この取得は、GPS(Global Positioning System)機能を用いて取得するものであっても良いし、無線通信を行う携帯端末(携帯電話を含む)などの通信基地局から提供される情報や、無線LAN基地局からの受信状況から推定した情報などから位置情報を取得できるものであれば良い。また、移動端末300−1〜300−2は、取得した端末位置情報を情報提供サーバ100へ送信する。また、移動端末300−1〜300−2は、情報提供サーバ100から送信されてきたメニュー情報や提供情報を表示する。この表示には、移動端末300−1〜300−2に一般的に具備されているディスプレイを用いるものであれば良い。また、表示されたメニュー情報にしたがって入力された情報を情報提供サーバ100へ送信する。また、移動端末300−1〜300−2は、電子コンパスを搭載しているものであっても良い。この場合、移動端末300−1〜300−2の向き(方向)を取得することができ、この向き(方向)を示す方向情報を端末位置情報と共に情報提供サーバ100へ送信するものであっても良い。これにより、移動端末300−1〜300−2がどの方向から情報を取得しようとしているかを情報提供サーバ100で認識することができる。
【0018】
ネットワーク400は、一般的な通信ネットワークであり、情報提供サーバ100と、移動端末300−1〜300−2とを接続する。
【0019】
情報提供サーバ100は、移動端末300−1〜300−2から送信されてきた端末位置情報または方向情報を受信し、情報源の位置に対する当該端末位置情報が示す位置である相対位置に応じて、提供情報データベース200に記憶されている複数の提供情報の中からあらかじめ設定された提供情報を取得して移動端末300−1〜300−2へ送信する。
【0020】
図2は、図1に示した情報提供サーバ100の内部構成の一例を示す図である。
【0021】
図1に示した情報提供サーバ100には図2に示すように、メニュー記憶部110と、対応付け情報記憶部120と、相対位置算出部130と、検索部140と、取得部150と、通信部160とが設けられている。なお、図2には、図1に示した情報提供サーバ100を構成する構成要素のうち、本発明に係わる構成要素のみを示した。
【0022】
メニュー記憶部110は、複数の情報源の中から移動端末300−1〜300−2を操作する者が所望の情報源を選択するためのメニュー画面を表示するためのメニュー情報を記憶する。このメニュー情報は、あらかじめ設定されている。
【0023】
対応付け情報記憶部120は、情報源の位置を示す情報源位置情報と、情報源位置情報が示す位置に対する移動端末300−1〜300−2から送信されてくる端末位置情報によって示される位置である相対位置を示す相対位置情報と、提供情報データベース200に記憶されている複数の提供情報をそれぞれ識別するために提供情報それぞれにあらかじめ付与された提供情報識別情報とをあらかじめ対応付けて記憶する。また、対応付け情報記憶部120は、複数の情報源それぞれについて、複数の情報源をそれぞれ示す複数の情報名称と、情報源位置情報と、相対位置情報と、提供情報識別情報とを対応付けて記憶するものであっても良い。また、対応付け情報記憶部120は、提供情報識別情報として、提供情報データベース200内で該当する提供情報の記憶領域を示す記憶領域情報を記憶するものであっても良い。また、対応付け情報記憶部120は、相対位置情報として、情報源の位置に対する移動端末300−1〜300−2から送信されてきた端末位置情報が示す位置の方角を記憶するものであっても良い。
【0024】
図3は、図2に示した対応付け情報記憶部120に記憶された対応付け情報の第1の例を示す図である。
【0025】
図2に示した対応付け情報記憶部120には図3に示すように、情報名称と、情報源位置情報と、方角範囲と、提供情報識別情報とが対応付けられて記憶されている。ここで、方角範囲は、情報源の位置に対する相対位置を示す相対位置情報である。
【0026】
例えば図3に示すように、情報名称「A店」と、情報源位置情報「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」と、方角範囲「90°以上270°未満」と、提供情報識別情報「南館のフロア情報、http://a−ten/floor_s.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」に位置するA店に対する相対位置(方角)が「90°以上270°未満」の範囲に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「南館のフロア情報、http://a−ten/floor_s.htm」であることを示している。ここで、方角範囲が「90°以上270°未満」としているが、この角度の基準はシステムで統一されていれば良く、特に規定しない。例えば、図3に示した方角範囲は、情報源に対する相対位置として真北を0°(基準)として、時計回りに角度を設定しているものである。この場合、相対位置が真東である場合は、90°、相対位置が真南である場合は、180°、相対位置が真西である場合は、270°となる。
【0027】
図4は、A店に対する相対位置「90°以上270°未満」を説明するための図である。
【0028】
図4に示すように、情報源であるA店を中心に、真北を0°として時計回りに角度を設定している。そのため、方角範囲「90°以上270°未満」は斜線で示した範囲となる。
【0029】
図5は、移動端末300−1が図4にて斜線で示した範囲に位置する場合の移動端末300−1とA店との情報のやり取りをイメージ化した図である。
【0030】
図5に示すように、移動端末300−1が、A店500に対して90°以上270°未満である範囲に位置する場合、移動端末300−1から移動端末300−1の端末位置情報が送信されると、図3に示した対応付け情報に基づいて、南館のフロア情報が移動端末300−1へ送信される。ここで、図5において、情報のやり取りが移動端末300−1とA店500との間で行われているように示しているが、これは説明をわかりやすくするために図示したものであり、実際の信号の送受信は、移動端末300−1と情報提供サーバ100との間で行われる。
【0031】
また、図3に示すように、情報名称「A店」と、情報源位置情報「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」と、方角範囲「0°以上90°未満または270°以上360°未満」と、提供情報識別情報「北館のフロア情報、http://a−ten/floor_n.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」に位置するA店に対する相対位置(方角)が「0°以上90°未満または270°以上360°未満」の範囲に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「北館のフロア情報、http://a−ten/floor_n.htm」であることを示している。
【0032】
図6は、A店に対する相対位置「0°以上90°未満または270°以上360°未満」を説明するための図である。
【0033】
図6に示すように、情報源であるA店を中心に、真北を0°として時計回りに角度を設定している。そのため、方角範囲「0°以上90°未満または270°以上360°未満」は斜線で示した範囲となる。
【0034】
図7は、移動端末300−1が図6にて斜線で示した範囲に位置する場合の移動端末300−1とA店との情報のやり取りをイメージ化した図である。
【0035】
図7に示すように、移動端末300−1が、A店500に対して0°以上90°未満または270°以上360°未満である範囲に位置する場合、移動端末300−1から移動端末300−1の端末位置情報が送信されると、図3に示した対応付け情報に基づいて、北館のフロア情報が移動端末300−1へ送信される。ここで、図7において、情報のやり取りが移動端末300−1とA店500との間で行われているように示しているが、これは説明をわかりやすくするために図示したものであり、実際の信号の送受信は、移動端末300−1と情報提供サーバ100との間で行われる。
【0036】
また、図3に示すように、情報名称「B店」と、情報源位置情報「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」と、方角範囲「0°以上180°未満」と、提供情報識別情報「P社の広告、http://b−ten/ad/p.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」に位置するB店に対する相対位置(方角)が「0°以上180°未満」の範囲に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「P社の広告、http://b−ten/ad/p.htm」であることを示している。
【0037】
また、図3に示すように、情報名称「B店」と、情報源位置情報「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」と、方角範囲「180°以上360°未満」と、提供情報識別情報「Q社の広告、http://b−ten/ad/q.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」に位置するB店に対する相対位置(方角)が「180°以上360°未満」の範囲に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「Q社の広告、http://b−ten/ad/q.htm」であることを示している。
【0038】
また、対応付け情報記憶部120は、相対位置情報として、情報源の位置に対する移動端末300−1〜300−2から送信されてきた端末位置情報が示す位置の方角および情報源から移動端末300−1〜300−2までの距離を記憶するものであっても良い。
【0039】
図8は、図2に示した対応付け情報記憶部120に記憶された対応付け情報の第2の例を示す図である。
【0040】
図2に示した対応付け情報記憶部120には図8に示すように、情報名称と、情報源位置情報と、方角範囲と、距離範囲と、提供情報識別情報とが対応付けられて記憶されている。ここで、方角範囲は、情報源の位置に対する相対位置を示す相対位置情報である。また、距離範囲は、情報源からの距離を示す情報である。つまり、方角範囲と距離範囲とが相対位置情報として記憶されている。
【0041】
例えば図8に示すように、情報名称「A店」と、情報源位置情報「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」と、方角範囲「90°以上270°未満」と、距離範囲「1km未満」と、提供情報識別情報「南館のフロア情報、http://a−ten/floor_s.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」に位置するA店に対する相対位置(方角)が「90°以上270°未満」の範囲で且つ情報源から1km未満の距離に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「南館のフロア情報、http://a−ten/floor_s.htm」であることを示している。なお、方角範囲の基準については、図3を用いて説明したものと同じである。
【0042】
図9は、A店に対する相対位置「90°以上270°未満、1km未満」を説明するための図である。
【0043】
図9に示すように、情報源であるA店を中心に、真北を0°として時計回りに「90°以上270°未満」となる角度を設定し、且つA点からの距離が1km未満である範囲は斜線で示した範囲となる。
【0044】
また、図8に示すように、情報名称「A店」と、情報源位置情報「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」と、方角範囲「90°以上270°未満」と、距離範囲「1km以上」と、提供情報識別情報「南館への地図情報、http://a−ten/route_s.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」に位置するA店に対する相対位置(方角)が「90°以上270°未満」の範囲で且つ情報源から1km以上の距離に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「南館への地図情報、http://a−ten/route_s.htm」であることを示している。
【0045】
図10は、A店に対する相対位置「90°以上270°未満、1km以上」を説明するための図である。
【0046】
図10に示すように、情報源であるA店を中心に、真北を0°として時計回りに「90°以上270°未満」となる角度を設定し、かつA点からの距離が1km以上である範囲は斜線で示した範囲となる。
【0047】
また、図8に示すように、情報名称「A店」と、情報源位置情報「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」と、方角範囲「0°以上90°未満または270°以上360°未満」と、距離範囲「1km未満」と、提供情報識別情報「北館のフロア情報、http://a−ten/floor_n.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」に位置するA店に対する相対位置(方角)が「0°以上90°未満または270°以上360°未満」の範囲で且つ情報源から1km未満の距離に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「北館のフロア情報、http://a−ten/floor_n.htm」であることを示している。
【0048】
また、図8に示すように、情報名称「A店」と、情報源位置情報「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」と、方角範囲「0°以上90°未満または270°以上360°未満」と、距離範囲「1km以上」と、提供情報識別情報「北館への地図情報、http://a−ten/route_n.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」に位置するA店に対する相対位置(方角)が「0°以上90°未満または270°以上360°未満」の範囲で且つ情報源から1km以上の距離に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「北館への地図情報、http://a−ten/route_n.htm」であることを示している。
【0049】
また、図8に示すように、情報名称「B店」と、情報源位置情報「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」と、方角範囲「0°以上180°未満」と、距離範囲「5km未満」と、提供情報識別情報「P社の広告、http://b−ten/ad/p.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」に位置するB店に対する相対位置(方角)が「0°以上180°未満」の範囲で且つ情報源から5km未満の距離に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「P社の広告、http://b−ten/ad/p.htm」であることを示している。
【0050】
また、図8に示すように、情報名称「B店」と、情報源位置情報「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」と、方角範囲「0°以上180°未満」と、距離範囲「5km以上」と、提供情報識別情報「R社の広告、http://b−ten/ad/r.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」に位置するB店に対する相対位置(方角)が「0°以上180°未満」の範囲で且つ情報源から5km以上の距離に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「R社の広告、http://b−ten/ad/r.htm」であることを示している。
【0051】
また、図8に示すように、情報名称「B店」と、情報源位置情報「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」と、方角範囲「180°以上360°未満」と、距離範囲「5km未満」と、提供情報識別情報「Q社の広告、http://b−ten/ad/q.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」に位置するB店に対する相対位置(方角)が「180°以上360°未満」の範囲で且つ情報源から5km未満の距離に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「Q社の広告、http://b−ten/ad/q.htm」であることを示している。
【0052】
また、図8に示すように、情報名称「B店」と、情報源位置情報「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」と、方角範囲「180°以上360°未満」と、距離範囲「5km以上」と、提供情報識別情報「S社の広告、http://b−ten/ad/s.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」に位置するB店に対する相対位置(方角)が「180°以上360°未満」の範囲で且つ情報源から5km以上の距離に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「S社の広告、http://b−ten/ad/s.htm」であることを示している。
【0053】
また、対応付け情報記憶部120は、相対位置情報として、情報源の位置に対する移動端末300−1〜300−2から送信されてきた端末位置情報が示す位置の方角および情報源と移動端末300−1〜300−2との高低差範囲を記憶するものであっても良い。
【0054】
図11は、図2に示した対応付け情報記憶部120に記憶された対応付け情報の第3の例を示す図である。
【0055】
図2に示した対応付け情報記憶部120には図11に示すように、情報名称と、情報源位置情報と、方角範囲と、高低差範囲と、提供情報識別情報とが対応付けられて記憶されている。ここで、方角範囲は、情報源の位置に対する相対位置を示す相対位置情報である。また、高低差範囲は、情報源と移動端末300−1〜300−2との高低差を示す情報である。つまり、方角範囲と高低差範囲とが相対位置情報として記憶されている。なお、高低差は、一般的に、移動端末300−1〜300−2が情報源の1階に相当する位置に存在するとして、情報源、例えば、A店の2階、3階等の階数に応じたものであっても良い。つまり、高低差範囲が「10m未満」と対応付けられた提供情報は、高度10m未満に位置する階の情報ということになる。
【0056】
例えば図11に示すように、情報名称「A店」と、情報源位置情報「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」と、方角範囲「90°以上270°未満」と、高低差範囲「10m未満」と、提供情報識別情報「南館のフロア情報、http://a−ten/floor_s.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」に位置するA店に対する相対位置(方角)が「90°以上270°未満」の範囲で且つ情報源との高低差が10m未満に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「南館のフロア情報、http://a−ten/floor_s.htm」であることを示している。
【0057】
また、図11に示すように、情報名称「A店」と、情報源位置情報「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」と、方角範囲「90°以上270°未満」と、高低差範囲「10m以上」と、提供情報識別情報「イベント情報、http://a−ten/event.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」に位置するA店に対する相対位置(方角)が「90°以上270°未満」の範囲で且つ情報源との高低差が10m以上に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「イベント情報、http://a−ten/event.htm」であることを示している。
【0058】
また、図11に示すように、情報名称「A店」と、情報源位置情報「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」と、方角範囲「0°以上90°未満または270°以上360°未満」と、高低差範囲「10m未満」と、提供情報識別情報「北館のフロア情報、http://a−ten/floor_n.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」に位置するA店に対する相対位置(方角)が「0°以上90°未満または270°以上360°未満」の範囲で且つ情報源との高低差が10m未満に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「北館のフロア情報、http://a−ten/floor_n.htm」であることを示している。
【0059】
また、図11に示すように、情報名称「A店」と、情報源位置情報「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」と、方角範囲「0°以上90°未満または270°以上360°未満」と、高低差範囲「10m以上」と、提供情報識別情報「イベント情報、http://a−ten/event.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:○○°○○′○○″、東経:△△°△△′△△″」に位置するA店に対する相対位置(方角)が「0°以上90°未満または270°以上360°未満」の範囲で且つ情報源との高低差が10m以上に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「イベント情報、http://a−ten/event.htm」であることを示している。
【0060】
また、図11に示すように、情報名称「B店」と、情報源位置情報「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」と、方角範囲「0°以上180°未満」と、高低差範囲「10m未満」と、提供情報識別情報「P社の広告、http://b−ten/ad/p.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」に位置するB店に対する相対位置(方角)が「0°以上180°未満」の範囲で且つ情報源との高低差が10m未満に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「P社の広告、http://b−ten/ad/p.htm」であることを示している。
【0061】
また、図11に示すように、情報名称「B店」と、情報源位置情報「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」と、方角範囲「0°以上180°未満」と、高低差範囲「10m以上」と、提供情報識別情報「T社の広告、http://b−ten/ad/t.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」に位置するB店に対する相対位置(方角)が「0°以上180°未満」の範囲で且つ情報源との高低差が10m以上に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「T社の広告、http://b−ten/ad/t.htm」であることを示している。
【0062】
また、図11に示すように、情報名称「B店」と、情報源位置情報「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」と、方角範囲「180°以上360°未満」と、高低差範囲「10m未満」と、提供情報識別情報「Q社の広告、http://b−ten/ad/q.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」に位置するB店に対する相対位置(方角)が「180°以上360°未満」の範囲で且つ情報源との高低差が10m未満に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「Q社の広告、http://b−ten/ad/q.htm」であることを示している。
【0063】
また、図11に示すように、情報名称「B店」と、情報源位置情報「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」と、方角範囲「180°以上360°未満」と、高低差範囲「10m以上」と、提供情報識別情報「U社の広告、http://b−ten/ad/u.htm」とが対応付けられて対応付け情報として記憶されている。これは、「北緯:□□°□□′□□″、東経:××°××′××″」に位置するB店に対する相対位置(方角)が「180°以上360°未満」の範囲で且つ情報源との高低差が10m以上に位置する移動端末へ送信する提供情報の提供情報識別情報は「U社の広告、http://b−ten/ad/u.htm」であることを示している。
【0064】
また、相対位置算出部130は、移動端末300−1〜300−2から端末位置情報が送信されてきた際、送信されてきた端末位置情報と情報源位置情報とに基づいて、相対位置を算出する。この算出方法は、上述したように情報源に対する移動端末の相対位置となる方角や距離が算出できるものであれば、どのような方法を用いても良い。例えば、端末位置情報が示す緯度および経度と、情報源位置情報が示す緯度および経度とから、方角や距離を算出するものであっても良い。緯度および経度から方角を算出する場合、経度をX座標、緯度をY座標とし、端末位置情報が示す座標と、情報源位置情報が示す座標との差分を算出し、その算出した差分から角度(方角)を算出するものであっても良い。
【0065】
また、相対位置算出部130は、電子コンパスを搭載した移動端末300−1〜300−2から方向情報が送信されてきた場合は、当該方向情報と情報源位置情報とに基づいて、相対位置を算出する。例えば、方向情報が「南」を示すものである場合、移動端末300−1〜300−2は、情報源に対して北に位置していることになるため、相対位置は「北」となる。
【0066】
また、相対位置算出部130は、算出した相対位置を示す相対位置情報を検索部140へ出力する。
【0067】
検索部140は、相対位置算出部130から出力されてきた相対位置情報に基づいて、対応付け情報記憶部120から提供情報識別情報を検索する。このとき、移動端末300−1〜300−2から情報名称が送信されてきている場合、当該情報名称も検索するキーワードとする。例えば、移動端末300−1〜300−2から情報名称「A店」が送信され、また、相対位置算出部130から出力されてきた相対位置情報が「180°」であり、対応付け情報記憶部120に図3に示した対応付け情報が記憶されている場合、情報名称「A店」および方角範囲「90°以上270°未満」と対応付けられて記憶されている提供情報識別情報「南館のフロア情報、http://a−ten/floor_s.htm」が検索される。また、検索部140は、検索した提供情報識別情報を取得部150へ出力する。
【0068】
なお、図2に示した情報提供サーバ100に設けられた各構成要素のうち、全てもしくは、一部の構成要素が移動端末300−1〜300−2に設けられているものであっても良い。例えば、相対位置算出部130および検索部140は、移動端末300−1〜300−2に設けられているものであっても良い。この場合、移動端末300−1〜300−2は、情報提供サーバ100から情報源の位置を取得し、移動端末300−1〜300−2の位置と、情報提供サーバ100から取得した情報源の位置とに基づいて、相対位置を算出し、算出した相対位置に基づいて、情報提供サーバ100から提供情報識別情報を検索するものであっても良い。
【0069】
取得部150は、検索部140から出力されてきた提供情報識別情報が付与された提供情報を、提供情報データベース200から取得する。この取得方法は特に規定しないが、例えば、上述したように提供情報が記憶されているURL等の記憶領域情報が提供情報識別情報であれば、当該記憶領域情報が示す記憶領域にアクセススすることで、提供情報を取得する。また、取得部150は、提供情報データベース200から取得した提供情報を通信部160へ出力する。
【0070】
通信部160は、ネットワーク400を介して移動端末300−1〜300−2との間での通信を行うネットワークインタフェース部である。例えば、通信部160は、取得部150から出力されてきた提供情報をネットワーク400を介して移動端末300−1〜300−2へ送信する。また、通信部160は、メニュー記憶部110から上述したメニュー情報(複数の情報名称を含む)を読み出して、ネットワーク400を介して移動端末300−1〜300−2へ送信する。
【0071】
以下に、本形態における情報提供方法について説明する。ここでは、移動端末300−1へ提供情報が送信される場合を例に挙げて説明する。
【0072】
図12は、本形態における情報提供方法を説明するためのシーケンス図である。
【0073】
まず、情報提供サーバ100の通信部160によって、メニュー記憶部110からメニュー情報が読み出され、読み出されたメニュー情報が通信部160からネットワーク400を介して移動端末300−1へ送信される(ステップS1)。なお、このステップS1の処理は、移動端末300−1から所定の信号が送信されてきたことをトリガとして行われるものであっても良い。例えば、移動端末300−1にキーワードを含む検索要求が入力されると、その検索要求が移動端末300−1から情報提供サーバ100へ送信され、当該検索要求が情報提供サーバ100にて受信されると、送信されてきたキーワードに基づいて情報名称または情報源と対応付けられたキーワード群(不図示)から該当する情報源が抽出され、抽出された情報源が一覧となった抽出結果であるメニュー情報が生成され、ステップS1の処理が行われるものであっても良い。
【0074】
すると、移動端末300−1にて、情報提供サーバ100から送信されてきたメニュー情報が表示される(ステップS2)。
【0075】
図13は、ステップS2にて移動端末300−1に表示されるメニュー情報の一例を示す図である。ここでは、メニュー情報に含まれる情報名称が「A店」および「B店」である場合を例に挙げて説明する。
【0076】
図13に示すように、移動端末300−1を操作する者が情報源として「A店」と「B店」とのどちらか一方を選択するための画面が表示される。「A店」の表示と「B店」の表示とのそれぞれにラジオボタンが表示され、どちらか一方のラジオボタンを選択した後、決定を選択することにより、情報源が決定される。
【0077】
ステップS2にて表示されたメニュー情報に応じて、必要な情報の入力(ここでは情報名称の入力)が受け付けられると(ステップS3)、移動端末300−1にて移動端末300−1の現在の位置を示す端末位置情報が取得される(ステップS4)。この端末位置情報の取得方法は、上述したように特に規定しない。
【0078】
端末位置情報が取得されると、情報名称と端末位置情報とが移動端末300−1からネットワーク400を介して情報提供サーバ100へ送信される(ステップS5)。
【0079】
情報名称と端末位置情報とが移動端末300−1からネットワーク400を介して情報提供サーバ100へ送信されてくると、送信されてきた情報名称と端末位置情報とに基づいて、情報名称が付与された情報源に対する移動端末300−1の相対位置が相対位置算出部130によって算出される(ステップS6)。具体的な算出方法は、移動端末300−1から送信されてきた情報名称に基づいて、対応付け情報記憶部120から情報源位置情報が読み出され、読み出された情報源位置情報と、移動端末300−1から送信されてきた端末位置情報とから相対位置が算出される。
【0080】
続いて、算出された相対位置を示す相対位置情報に基づいて、検索部140によって対応付け情報記憶部120から提供情報識別情報が検索される(ステップS7)。
【0081】
すると、検索された提供情報識別情報に基づいて、提供情報が取得部150によって提供情報データベース200から取得される(ステップS8)。
【0082】
そして、取得された提供情報が通信部160からネットワーク400を介して移動端末300−1へ送信される(ステップS9)。
【0083】
その後、移動端末300−1にて、情報提供サーバ100から送信されてきた提供情報が表示される(ステップS10)。
【0084】
図14は、ステップS10にて移動端末300−1に表示される提供情報の他の例を示す図である。ここでは、提供情報がA店の南館のフロア情報である場合を例に挙げて示す。
【0085】
図14に示すように、移動端末300−1へ送信された提供情報であるA店の南館フロア情報が表示される。このように、A店の南館には、紳士服売り場、靴店、スポーツ用品や旅行グッヅ等の売り場がマップとして表示される。
【0086】
また、A店の南館のフロア情報としては、図14に示したようなフロアマップだけではなく、南館の様々な情報が提供情報として送信されてくる場合は、それらを表示するものであっても良い。
【0087】
図15は、ステップS10にて移動端末300−1に表示される提供情報の一例を示す図である。ここでは、提供情報がA店の南館の情報である場合を例に挙げて示す。
【0088】
図15に示すように、移動端末300−1にA店の南館の情報が表示される。図15では、A店の南館で販売される商品の割引情報や、南館の特設ステージで行われるショーについての情報が表示される。また、これに限らず、A店の企業情報等が表示されるものであっても良い。
【0089】
以上、情報源のうち、移動端末に近い側の情報、つまり、情報源に対する移動端末の相対位置が南側である場合は、情報源の南側の情報を提供し、また情報源に対する移動端末の相対位置が北側である場合は、情報源の北側の情報を提供する場合を説明した。しかし、本発明は、情報源に対する移動端末の相対位置に応じた情報を提供するものであるため、逆側の情報を提供するものであっても良いことは言うまでもない。以下に、具体的な例を挙げて説明する。
【0090】
図16は、情報源に対する移動端末300−1の相対位置と逆側の情報を送信する場合の動作を説明するための図である。
【0091】
図16に示すように、情報源である駅600に対して移動端末300−1が南側に位置している場合、移動端末300−1へ駅600の裏側である北口の情報が送信される。このように、逆側の情報を送信することにより、移動端末300−1を所持している者から見える場所ではなく、見えない場所の情報を提供することができる。
【0092】
また、情報源に対する移動端末300−1〜300−2の方角範囲(0°以上360°未満)のうち、一部の方角範囲のみ(例えば、90°以上270°未満のみ)と提供情報識別情報が対応付けられて記憶されているものであっても良い。この場合、情報提供サーバ100から移動端末300−1〜300−2へメニュー情報が送信される前に、移動端末300−1〜300−2の端末位置情報が、移動端末300−1〜300−2から情報提供サーバ100へ送信される。そして、移動端末300−1〜300−2から送信されてきた端末位置情報とすべての情報源それぞれの情報源位置情報とに基づいてそれぞれ算出された相対位置が、上述した一部の方角範囲に含まれる情報源のみから構成されるメニュー情報が情報提供サーバ100にて生成されて、情報提供サーバ100から移動端末300−1〜300−2へ送信されるものであっても良い。
【0093】
このように、本発明においては、閲覧者の立場に適した情報を提供することができる。
【0094】
上述した情報提供サーバ100に設けられた各構成要素が行う処理は、目的に応じてそれぞれ作製された論理回路で行うようにしても良い。また、処理内容を記述したプログラムを情報提供サーバ100にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを情報提供サーバ100に読み込ませ、実行するものであっても良い。情報提供サーバ100にて読取可能な記録媒体とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、情報提供サーバ100に内蔵されたROM、RAM等のメモリやHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、情報提供サーバ100に設けられたCPU(不図示)にて読み込まれ、CPUの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、CPUは、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【符号の説明】
【0095】
100 情報提供サーバ
110 メニュー記憶部
120 対応付け情報記憶部
130 相対位置算出部
140 検索部
150 取得部
160 通信部
200 提供情報データベース
300−1〜300−2 移動端末
400 ネットワーク
500 A店
600 駅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の提供情報を記憶する提供情報データベースと、移動端末と、該移動端末へ前記提供情報を送信する情報提供サーバとから構成される情報提供システムにおいて、
前記情報提供サーバは、前記提供情報の基である情報源の位置を示す情報源位置情報と、該情報源から前記移動端末への方角を示す方角情報と、前記複数の提供情報をそれぞれ識別するために該提供情報それぞれにあらかじめ付与された提供情報識別情報とをあらかじめ対応付けて対応付け情報として記憶し、
前記移動端末は、当該移動端末の方向を示す端末方向情報を前記情報提供サーバへ送信し、
前記情報提供サーバは、前記移動端末から前記端末方向情報が送信されてきた際、該端末方向情報と前記情報源位置情報とに基づいて、前記情報源から前記移動端末への方角を算出し、該算出した方角を示す方角情報に基づいて、前記対応付け情報から前記提供情報識別情報を検索し、該検索した提供情報識別情報が付与された提供情報を、前記提供情報データベースに記憶されている複数の提供情報の中から取得して前記移動端末へ送信し、
前記移動端末は、前記情報提供サーバから送信されてきた前記提供情報を表示することを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報提供システムにおいて、
前記対応付け情報の方角情報は、前記情報源を中心に、方角の東西南北を角度の範囲で表した情報であることを特徴とする情報提供システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報提供システムにおいて、
前記移動端末は、当該移動端末の位置を示す端末位置情報を前記情報提供サーバへ送信し、
前記情報提供サーバは、前記対応付け情報として、前記方角情報とともに、前記情報源と前記移動端末との間の距離を示す距離情報も対応付けて記憶し、前記移動端末から前記端末位置情報が送信されてきた際、該端末位置情報と前記情報源位置情報とに基づいて、前記情報源と前記移動端末との間の距離を算出し、該算出した距離を示す距離情報と前記算出した方角を示す方角情報とに基づいて、前記対応付け情報から前記提供情報識別情報を検索することを特徴とする情報提供システム。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の情報提供システムにおいて、
前記移動端末は、当該移動端末の位置を示す端末位置情報を前記情報提供サーバへ送信し、
前記情報提供サーバは、前記対応付け情報として、前記方角情報とともに、前記情報源と前記移動端末との高低差を示す高低差情報も対応付けて記憶し、前記移動端末から前記端末位置情報が送信されてきた際、該端末位置情報と前記情報源位置情報とに基づいて、前記情報源と前記移動端末との高低差を算出し、該算出した高低差を示す高低差情報と前記算出した方角を示す方角情報とに基づいて、前記対応付け情報から前記提供情報識別情報を検索することを特徴とする情報提供システム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報提供システムにおいて、
前記移動端末は、前記情報提供サーバから送信されてきた、前記複数の情報源をそれぞれ示す複数の情報名称から1つの情報名称が選択されると、該選択された情報名称を前記端末方向情報と共に前記情報提供サーバへ送信し、
前記情報提供サーバは、前記複数の情報名称を前記移動端末へ送信し、該移動端末から送信されてきた情報名称に対応する情報源から前記移動端末への方角に応じて、前記提供情報データベースに記憶されている複数の提供情報の中からあらかじめ設定された提供情報を取得することを特徴とする情報提供システム。
【請求項6】
複数の提供情報を記憶する提供情報データベースと接続され、移動端末へ前記提供情報を送信する情報提供サーバであって、
前記提供情報の基である情報源の位置を示す情報源位置情報と、該情報源から前記移動端末への方角を示す方角情報と、前記複数の提供情報をそれぞれ識別するために該提供情報それぞれにあらかじめ付与された提供情報識別情報とをあらかじめ対応付けて記憶する対応付け情報記憶部と、
前記移動端末から該移動端末の方向を示す端末方向情報が送信されてきた際、該端末方向情報と前記情報源位置情報とに基づいて、前記情報源から前記移動端末への方角を算出する相対位置算出部と、
前記相対位置算出部が算出した方角を示す方角情報に基づいて、前記対応付け情報記憶部から前記提供情報識別情報を検索する検索部と、
前記検索部が検索した提供情報識別情報が付与された提供情報を、前記提供情報データベースに記憶されている複数の提供情報の中から取得する取得部と、
前記取得部が取得した提供情報を、前記移動端末へ送信する通信部とを有する情報提供サーバ。
【請求項7】
請求項6に記載の情報提供サーバにおいて、
前記方角情報は、前記情報源を中心に、方角の東西南北を角度の範囲で表した情報であることを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の情報提供サーバにおいて、
前記対応付け情報記憶部は、前記方角情報とともに、前記情報源と前記移動端末との間の距離を示す距離情報も対応付けて記憶し、
前記相対位置算出部は、前記移動端末から該移動端末の位置を示す端末位置情報が送信されてきた際、該端末位置情報と前記情報源位置情報とに基づいて、前記情報源と前記移動端末との間の距離を算出し、
前記検索部は、前記相対位置算出部が算出した距離を示す距離情報と前記相対位置算出部が算出した方角を示す方角情報とに基づいて、前記対応付け情報記憶部から前記提供情報識別情報を検索することを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項9】
請求項6または請求項7に記載の情報提供サーバにおいて、
前記対応付け情報記憶部は、前記方角情報とともに、前記情報源と前記移動端末との高低差を示す高低差情報も対応付けて記憶し、
前記相対位置算出部は、前記移動端末から該移動端末の位置を示す端末位置情報が送信されてきた際、該端末位置情報と前記情報源位置情報とに基づいて、前記情報源と前記移動端末との高低差を算出し、
前記検索部は、前記相対位置算出部が算出した高低差を示す高低差情報と前記相対位置算出部が算出した方角を示す方角情報とに基づいて、前記対応付け情報から前記提供情報識別情報を検索することを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項10】
請求項6から9のいずれか1項に記載の情報提供サーバにおいて、
前記対応付け情報記憶部は、複数の情報源それぞれについて、該複数の情報源をそれぞれ示す複数の情報名称と、前記情報源位置情報と、前記方角情報と、前記提供情報識別情報とを対応付けて記憶し、
前記通信部は、前記複数の情報名称を前記移動端末へ送信し、
前記検索部は、前記方角情報と前記複数の情報名称のうち前記移動端末から送信されてきた情報名称とに基づいて、前記対応付け情報記憶部から前記提供情報識別情報を検索することを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項11】
移動端末へ提供情報を送信する情報提供方法であって、
前記移動端末から該移動端末の方向を示す端末方向情報が送信されてきた際、該端末方向情報と、前記提供情報の基である情報源の位置を示す情報源位置情報とに基づいて、前記情報源から前記移動端末への方角を算出する処理と、
前記算出した方角を示す方角情報に基づいて、前記方角情報と前記提供情報を識別するために該提供情報にあらかじめ付与された提供情報識別情報とをあらかじめ対応付けた対応付け情報から、前記提供情報識別情報を検索する処理と、
前記検索した提供情報識別情報が付与された提供情報を、前記提供情報を記憶する提供情報データベースから取得する処理と、
前記取得した提供情報を、前記移動端末へ送信する処理とを行う情報提供方法。
【請求項12】
請求項11に記載の情報提供方法において、
前記方角情報は、前記情報源を中心に、方角の東西南北を角度の範囲で表した情報であることを特徴とする情報提供方法。
【請求項13】
請求項11または請求項12に記載の情報提供方法において、
前記対応付け情報は、前記方角情報と、前記提供情報識別情報と、前記情報源と前記移動端末との間の距離を示す距離情報とを対応付けたものであり、
前記移動端末から該移動端末の位置を示す端末位置情報が送信されてきた際、該端末位置情報と前記情報源位置情報とに基づいて、前記情報源と前記移動端末との間の距離を算出する処理と、
前記算出した距離を示す距離情報と前記算出した方角を示す方角情報とに基づいて、前記対応付け情報から前記提供情報識別情報を検索する処理とを行う情報提供方法。
【請求項14】
請求項11または請求項12に記載の情報提供方法において、
前記対応付け情報は、前記方角情報と、前記提供情報識別情報と、前記情報源と前記移動端末との高低差を示す高低差情報とを対応付けたものであり、
前記移動端末から該移動端末の位置を示す端末位置情報が送信されてきた際、該端末位置情報と前記情報源位置情報とに基づいて、前記情報源と前記移動端末との高低差を算出する処理と、
前記算出した高低差を示す高低差情報と前記算出した方角を示す方角情報とに基づいて、前記対応付け情報から前記提供情報識別情報を検索する処理とを行う情報提供方法。
【請求項15】
移動端末へ提供情報を送信する情報提供サーバに、
前記移動端末から該移動端末の方向を示す端末方向情報が送信されてきた際、該端末方向情報と、前記提供情報の基である情報源の位置を示す情報源位置情報とに基づいて、前記情報源から前記移動端末への方角を算出する手順と、
前記算出した方角を示す方角情報に基づいて、前記方角情報と前記提供情報を識別するために該提供情報にあらかじめ付与された提供情報識別情報とをあらかじめ対応付けた対応付け情報から、前記提供情報識別情報を検索する手順と、
前記検索した提供情報識別情報が付与された提供情報を、前記提供情報を記憶する提供情報データベースから取得する手順と、
前記取得した提供情報を、前記移動端末へ送信する手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のプログラムにおいて、
前記方角情報は、前記情報源を中心に、方角の東西南北を角度の範囲で表した情報であることを特徴とするプログラム。
【請求項17】
請求項15または請求項16に記載のプログラムにおいて、
前記対応付け情報は、前記方角情報と、前記提供情報識別情報と、前記情報源と前記移動端末との間の距離を示す距離情報とを対応付けたものであり、
前記移動端末から該移動端末の位置を示す端末位置情報が送信されてきた際、該端末位置情報と前記情報源位置情報とに基づいて、前記情報源と前記移動端末との間の距離を算出する手順と、
前記算出した距離を示す距離情報と前記算出した方角を示す方角情報とに基づいて、前記対応付け情報から前記提供情報識別情報を検索する手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項18】
請求項15または請求項16に記載のプログラムにおいて、
前記対応付け情報は、前記方角情報と、前記提供情報識別情報と、前記情報源と前記移動端末との高低差を示す高低差情報とを対応付けたものであり、
前記移動端末から該移動端末の位置を示す端末位置情報が送信されてきた際、該端末位置情報と前記情報源位置情報とに基づいて、前記情報源と前記移動端末との高低差を算出する手順と、
前記算出した高低差を示す高低差情報と前記算出した方角を示す方角情報とに基づいて、前記対応付け情報から前記提供情報識別情報を検索する手順とを実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−155753(P2012−155753A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−105878(P2012−105878)
【出願日】平成24年5月7日(2012.5.7)
【分割の表示】特願2010−54422(P2010−54422)の分割
【原出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(306029774)NECビッグローブ株式会社 (115)
【Fターム(参考)】