説明

情報提供装置、情報提供方法及び情報提供制御プログラム

【課題】車両の運行状況に応じた位置依存情報を車両内で提供可能な情報提供装置を提供する。
【解決手段】時刻表情報格納手段(時刻表情報格納部15)により、時刻表データに基づいて運行される車両の停車予定位置情報と各発車予定時刻とからなる時刻表情報が格納されている。計時手段(計時部16)により、現在時刻情報が生成される。位置依存情報格納手段(位置依存情報格納部13)により、車両が運行される路線内の各停車用位置を表す路線内位置情報、及び、各停車用位置と前記各停車用位置周辺とに関わる路線内情報からなる位置依存情報が格納されている。位置依存情報取得提供手段(位置依存情報提供部12、領域判定部14、入出力部11)により、時刻表情報から、現在時刻以降の発車予定時刻に対応する停車予定位置情報が取得され、位置依存情報格納手段から、停車予定位置情報に対応する位置依存情報が取得されて利用者に提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報提供装置、情報提供方法及び情報提供制御プログラムに係り、たとえば、運行されている鉄道車両などの車中で現在時刻以降に停車する予定の駅の周辺に関する情報を乗客に提供する場合に用いて好適な情報提供装置、情報提供方法及び情報提供制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両などの車中に設置された情報提供装置を用いて、乗客の目的地に関連する情報を提供することが要求されている。この情報は、たとえば、特定地点及びその周辺に関わる情報であり、「位置依存情報」という。位置依存情報としては、たとえば、特定駅周辺の宿泊情報や観光情報などがある。情報提供装置により位置依存情報を提供する場合、GPS(Global Positioning System )などにより情報提供装置の現在位置情報が取得され、その現在位置の近傍の地域情報が提供される。ところが、移動中の鉄道車両では、単純に現在位置を基準にして地域情報を提供する場合、以下のような問題点がある。
(1)既に車両が通過し、乗客が下車し得ない地域の情報が提供されることがある。
(2)車両が停車せずに通過する地域の情報が提供される場合がある。
(3)現在位置から離れているが、停車する予定の駅周辺の情報は提供されない。
【0003】
この種の関連する技術としては、たとえば、特許文献1に記載された情報提供システムがある。
この情報提供システムでは、鉄道に用いる場合、停車駅を含む所定地域内の提供対象となる情報を駅毎にまとめた地域情報が各駅毎に作成され、これらの地域情報が地域情報サーバに格納され、この格納されている地域情報が、仲介装置を介して、各列車に設けられた情報提供装置に対して供給される。仲介装置では、運行位置管理装置からの情報に基づいて各列車の運行位置が把握され、列車が駅に停車したとき、同列車の次の停車駅の地域情報が情報提供装置に供給される。情報の供給を受けた情報提供装置により、列車が次の停車駅に到着するまでの間、供給された地域情報が乗客に対して自動的に供給される。地域情報としては、たとえば、停車駅周辺に存在する公共施設などに関する情報が提供される。
【特許文献1】特開2002−215076号公報(要約書、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献に記載の技術では、次のような問題点があった。
すなわち、特許文献1に記載された情報提供システムでは、鉄道車両などの公共交通機関の車中で、位置情報に応じて地域情報が提供されるが、位置情報に基づいて適切な位置依存情報を決定する手順については、明確な記載がない。このため、上記の問題点は、改善されない。
【0005】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、車両の運行状況に応じた適切な位置依存情報を車両内で提供可能な情報提供装置、情報提供方法及び情報提供制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、この発明の第1の構成は、情報提供装置に係り、予め設定されている時刻表データに基づいて運行される車両の各停車予定位置を表す停車予定位置情報と上記各停車予定位置を発車する各発車予定時刻とからなる時刻表情報を格納する時刻表情報格納手段と、現在時刻情報を生成する計時手段と、上記車両が運行される路線内の少なくとも上記各停車予定位置を含む各停車用位置を表す路線内位置情報、及び、上記各停車用位置と上記各停車用位置周辺とに関わる路線内情報からなる位置依存情報を格納する位置依存情報格納手段と、上記時刻表情報格納手段に格納されている上記時刻表情報から、上記計時手段で生成された上記現在時刻情報に基づく現在時刻以降の上記発車予定時刻に対応する上記停車予定位置情報を取得し、上記位置依存情報格納手段から、上記停車予定位置情報に対応する上記位置依存情報を取得して利用者に提供する位置依存情報取得提供手段とを備えてなることを特徴としている。
【0007】
この発明の第2の構成は、情報提供方法に係り、時刻表情報格納手段が、予め設定されている時刻表データに基づいて運行される車両の各停車予定位置を表す停車予定位置情報と上記各停車予定位置を発車する各発車予定時刻とからなる時刻表情報を格納する時刻表情報格納処理と、計時手段が、現在時刻情報を生成する計時処理と、位置依存情報格納手段が、上記車両が運行される路線内の少なくとも上記各停車予定位置を含む各停車用位置を表す路線内位置情報、及び、上記各停車用位置と上記各停車用位置周辺とに関わる路線内情報からなる位置依存情報を格納する位置依存情報格納処理と、位置依存情報取得提供手段が、上記時刻表情報から、上記現在時刻情報に基づく現在時刻以降の上記発車予定時刻に対応する上記停車予定位置情報を取得し、上記位置依存情報格納手段から、上記停車予定位置情報に対応する上記位置依存情報を取得して利用者に提供する位置依存情報取得提供処理とを行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
この発明の構成によれば、時刻表情報格納手段に格納されている時刻表情報から、計時手段で生成された現在時刻情報に基づく現在時刻以降の発車予定時刻に対応する停車予定位置情報が取得され、位置依存情報格納手段から、同停車予定位置情報に対応する位置依存情報が取得されるので、たとえばGPSなどによる位置測定情報を用いずに、車両の運行状況に応じた適切な位置依存情報を車中で利用者に提供できる。これにより、車両が既に通過し、乗客が下車し得ない停車用位置に関する情報が提供されないようにでき、また、停車せずに通過する停車用位置に関する情報が提供されないようにできる。また、現在地より離れているが、停車する停車予定位置に関する情報を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
予め設定されている時刻表データに基づいて運行される鉄道車両の各停車予定位置を表す停車予定位置情報と上記各停車予定位置を発車する各発車予定時刻とからなる時刻表情報を格納する時刻表情報格納手段と、現在時刻情報を生成する計時手段と、上記鉄道車両が運行される路線内の少なくとも上記各停車予定位置を含む各停車用位置を表す路線内位置情報、及び、上記各停車用位置と上記各停車用位置周辺とに関わる路線内情報からなる位置依存情報を格納する位置依存情報格納手段と、上記時刻表情報格納手段に格納されている上記時刻表情報から、上記計時手段で生成された上記現在時刻情報に基づく現在時刻以降の上記発車予定時刻に対応する上記停車予定位置情報を取得し、上記位置依存情報格納手段から、上記停車予定位置情報に対応する上記位置依存情報を取得して利用者に提供する位置依存情報取得提供手段とを備える情報提供装置を提供する。
【0010】
また、この発明では、上記位置依存情報取得提供手段は、上記時刻表情報格納手段に格納されている上記時刻表情報から、上記計時手段で生成された上記現在時刻情報に基づく現在時刻以降の上記発車予定時刻に対応する上記停車予定位置情報を取得し、取得した上記停車予定位置情報を集成して位置領域情報を作成する位置領域情報作成手段と、上記位置依存情報格納手段から、上記位置領域情報に対応する上記位置依存情報を取得する位置依存情報提供手段と、該位置依存情報提供手段により取得された上記位置依存情報を利用者に提供する情報出力手段とから構成されている。
【0011】
また、この発明では、上記位置領域情報作成手段は、取得した上記停車予定位置情報から、上記鉄道車両の現在位置から所定の距離内にある停車予定位置を選択して上記位置領域情報に付加する構成とされている。
【0012】
また、この発明では、上記時刻表情報格納手段は、上記各発車予定時刻を任意に変更可能な構成とされている。
【実施例】
【0013】
図1は、この発明の一実施例である情報提供装置の要部の電気的構成を示すブロック図である。
この例の情報提供装置10は、時刻表データに基づいて運行される鉄道車両内に設けられるものであり、同図に示すように、同情報提供装置10端末全体を制御するコンピュータとしてのCPU(中央処理装置)10a及び同CPU10aを動作させるための情報提供制御プログラムが記録されたROM(Read Only Memory、リード・オンリ・メモリ)10bを有している。特に、この実施例では、情報提供装置10は、入出力部11と、位置依存情報提供部12と、位置依存情報格納部13と、位置領域情報作成部14と、時刻表情報格納部15と、計時部16とから構成されている。
【0014】
時刻表情報格納部15は、たとえば、RAM(Random Access Memory)などで構成され、予め設定されている時刻表データに基づいて運行される鉄道車両の各停車予定位置(停車駅)を表す停車予定位置情報と同各停車予定位置を発車する各発車予定時刻とからなる時刻表情報tjを格納する。また、時刻表情報格納部15は、外部から発車時刻更新情報が入力されることにより、上記各発車予定時刻を任意に変更可能な構成とされている。計時部16は、現在時刻情報taを生成する。位置依存情報格納部13は、たとえば、RAMなどで構成され、上記鉄道車両が運行される路線内の少なくとも上記各停車予定位置(停車駅)を含む各停車用位置(駅)を表す路線内位置情報、及び、上記各停車用位置(駅)と前記各停車用位置(駅)周辺とに関わる路線内情報からなる位置依存情報sjを格納する。上記路線内位置情報は、各停車用位置(駅)の名称や、各停車用位置が存在する地名や、緯度及び経度で構成されている。
【0015】
位置領域情報作成部14は、時刻表情報格納部15に格納されている時刻表情報tjから、計時部16で生成された現在時刻情報taに基づく現在時刻以降の発車予定時刻に対応する停車予定位置情報を取得し、取得した同停車予定位置情報を集成して位置領域情報smを作成する。また、位置領域情報作成部14は、時刻表情報tjに基づいて取得した停車予定位置情報から、上記鉄道車両の現在位置から所定の距離内にある停車予定位置を選択して位置領域情報smに付加する。位置依存情報提供部12は、位置領域情報作成部14で作成された位置領域情報smを入力して、位置領域情報snとして位置依存情報格納部13へ出力し、同位置依存情報格納部13から、同位置領域情報snに対応する位置依存情報sjを取得して位置依存情報skとして入出力部11へ送出する。
【0016】
入出力部11は、たとえばキーボードなどの操作手段を有し、利用者により、位置依存情報の提供を要求する操作が行われたとき、要求信号sqを位置依存情報提供部12へ送出する。この場合、位置依存情報提供部12は、位置領域情報作成部14に対して位置領域情報smを要求する要求信号spを出力し、同位置領域情報作成部14が同要求信号spに対応して位置領域情報smを作成する。また、入出力部11は、たとえば液晶表示装置などの表示手段を有し、位置依存情報提供部12から送出される位置依存情報skを表示して利用者に提供する。
【0017】
図2は、図1中の位置依存情報格納部13に格納されている位置依存情報sjの例を示す図である。
この位置依存情報sjは、同図2に示すように、鉄道車両が運行される路線内の各停車用位置(駅)を表す路線内位置情報として、「東京」、「東京」、「品川」、…、及び、同各停車用位置(駅)と同各停車用位置(駅)周辺とに関わる路線内情報として「広告データ[1]」、「広告データ[2]」、「広告データ[3]」、…から構成されている。なお、この例では、路線内位置情報として駅名が用いられているが、同位置情報は任意の形式の情報で良い。
【0018】
図3は、図1中の時刻表情報格納部15に格納されている時刻表情報tjの例を示す図である。
この時刻表情報tjは、同図3に示すように、鉄道車両の各停車予定位置(停車駅)を表す停車予定位置情報として、「東京」、「品川」、「新横浜」、…、及び、同各停車予定位置を発車する各発車予定時刻として、「09:13」、「09:21」、「09:33」、…から構成されている。なお、この例では、停車予定位置情報として駅名が用いられているが、同位置情報は任意の形式の情報で良い。
【0019】
図4は、図1中の位置領域情報作成部14の動作を説明するフローチャートである。
この図を参照して、この例の情報提供装置10に用いられる情報提供方法の処理内容について説明する。
この情報提供装置10では、時刻表情報格納部15により、時刻表データに基づいて運行される鉄道車両の各停車予定位置(停車駅)を表す停車予定位置情報と各停車予定位置を発車する各発車予定時刻とからなる時刻表情報tjが格納される(時刻表情報格納処理)。計時部16により、現在時刻情報taが生成される(計時処理)。位置依存情報格納部13により、鉄道車両が運行される路線内の各停車予定位置(停車駅)を含む各停車用位置(駅)を表す路線内位置情報、及び、同各停車用位置(駅)と各停車用位置(駅)周辺とに関わる路線内情報からなる位置依存情報sjが格納される(位置依存情報格納処理)。
【0020】
位置領域情報作成部14により、時刻表情報tjから、現在時刻情報taに基づく現在時刻以降の発車予定時刻に対応する停車予定位置情報が取得され、取得された停車予定位置情報が集成されて位置領域情報smが作成される(位置依存情報取得提供処理、位置領域情報作成処理)。位置依存情報提供部12により、位置領域情報作成部14で作成された位置領域情報smが入力され、位置領域情報snとして位置依存情報格納部13へ出力され、同位置依存情報格納部13から、同位置領域情報snに対応する位置依存情報sjが取得されて位置依存情報skとして入出力部11へ送出される(位置依存情報取得提供処理、位置依存情報提供処理)。入出力部11により、位置依存情報提供部12から送出される位置依存情報skが表示されて利用者に提供される(位置依存情報取得提供処理、情報出力処理)。上記位置領域情報作成処理では、取得された停車予定位置情報から、上記鉄道車両の現在位置から所定の距離内にある停車予定位置が選択されて位置領域情報smに付加されることもある。また、上記時刻表情報格納処理では、各発車予定時刻は、たとえば運行遅延などにより、更新が必要な状態になったときに変更される。
【0021】
すなわち、利用者が、たとえば下車駅の観光情報を要求する場合、入出力部11から同観光情報に対応する位置依存情報提供の要求信号sqが出力され、位置依存情報提供部12で受信される。なお、情報提供装置10が自律的に位置依存情報の提供処理を開始しても良い。この場合、たとえば、一定期間毎に位置依存情報を入出力部11に画面表示するようにしても良い。位置依存情報提供部12では、位置領域情報作成部14に対し、位置領域情報smを要求する要求信号spが出力される。
【0022】
位置領域情報作成部14では、図4に示すように、位置依存情報提供部12から、要求信号spが受信される(ステップA1)。次に、位置領域情報作成部14では、計時部16から現在時刻情報taが取得される(ステップA2)。次に、位置領域情報作成部14では、時刻表情報格納部15から、現在の車両の時刻表情報tjが取得される(ステップA3)。次に、位置領域情報作成部14では、ステップA3で取得された時刻表情報tj中の全ての停車予定位置情報及び発車予定時刻について、以下のステップA5乃至A6の処理を繰り返す(ステップA4)。
【0023】
まず、位置領域情報作成部14では、ステップA2で取得された現在時刻が処理対象の発車予定時刻以前であるか否が判定され、発車予定時刻以前である場合(ステップA5、“Y”)、処理対象の停車予定位置情報が取得され、これが繰り返されて同停車予定位置情報が集成され、位置領域情報smが作成される(ステップA6)。位置領域情報作成部14では、位置依存情報提供部12に対して位置領域情報smが応答される(ステップA7)。また、ステップA2で取得された現在時刻が発車予定時刻以前でない場合(ステップA5、“N”)、繰り返し処理を終了する。位置依存情報提供部12では、位置領域情報作成部14から位置領域情報smが入力され、位置領域情報snとして位置依存情報格納部13へ出力される。位置依存情報格納部13では、位置領域情報snに対応する位置依存情報sjが出力され、位置依存情報提供部12で受信されて位置依存情報skとして入出力部11へ送出される。入出力部11では、位置依存情報skに基づく画面が表示される。
【0024】
以上のように、この実施例では、時刻表情報格納部15に格納されている時刻表情報から、計時部16で生成された現在時刻情報taに基づく現在時刻以降の発車予定時刻に対応する停車予定位置情報が取得され、位置依存情報格納部13から、同停車予定位置情報に対応する位置依存情報が取得されるので、鉄道車両の運行状況に応じた適切な位置依存情報が利用者に車中で提供される。これにより、車両が既に通過し、乗客が下車し得ない駅に関する情報が提供されないようにでき、また、停車せずに通過する駅に関する情報が提供されないようにできる。また、現在地より離れていても、停車する予定の駅に関する情報は提供される。また、位置領域情報作成処理で、取得された停車予定位置情報から、鉄道車両の現在位置から所定の距離内にある停車予定位置が選択されて位置領域情報smに付加されることにより、位置領域情報作成部14が、より詳細な条件に基づいて、位置領域情報を作成することが可能となる。また、時刻表情報格納部15が、各発車予定時刻を任意に変更可能な構成とされているので、更新が必要な状態になったときでも、容易に対応できる。
【0025】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成は同実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあっても、この発明に含まれる。
たとえば、上記実施例では、車両は、鉄道車両となっているが、たとえば、乗合いバスでも、予定時刻表に沿って正確に運行されれば、上記実施例とほぼ同様の作用、効果が得られる。また、位置依存情報提供部12では、たとえば、現在時刻が夜間のとき、宿泊情報に対応した位置依存情報を入出力部11で大きく表示する、あるいはトップ画面に表示するなど、表示内容を現在時刻の時間帯に対応して強調するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0026】
この発明は、設定されている時刻表データに基づいて運行される乗合い車両の利用者に対して、停車予定位置及びその周辺に関する位置依存情報を車中で提供する情報提供装置全般に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】この発明一実施例である情報提供装置の要部の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1中の位置依存情報格納部13に格納されている位置依存情報sjの例を示す図である。
【図3】図1中の時刻表情報格納部15に格納されている時刻表情報tjの例を示す図である。
【図4】図1中の位置領域情報作成部14の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0028】
10 情報提供装置
10a CPU(中央処理装置)(コンピュータ)
10b ROM(Read Only Memory)
11 入出力部(位置依存情報取得提供手段の一部、情報出力手段)
12 位置依存情報提供部(位置依存情報取得提供手段の一部、位置依存情報提供手段)
13 位置依存情報格納部(時刻表情報格納手段)
14 位置領域情報作成部(位置依存情報取得提供手段の一部、位置領域情報作成手段)
15 時刻表情報格納部(時刻表情報格納手段)
16 計時部(計時手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定されている時刻表データに基づいて運行される車両の各停車予定位置を表す停車予定位置情報と前記各停車予定位置を発車する各発車予定時刻とからなる時刻表情報を格納する時刻表情報格納手段と、
現在時刻情報を生成する計時手段と、
前記車両が運行される路線内の少なくとも前記各停車予定位置を含む各停車用位置を表す路線内位置情報、及び、前記各停車用位置と前記各停車用位置周辺とに関わる路線内情報からなる位置依存情報を格納する位置依存情報格納手段と、
前記時刻表情報格納手段に格納されている前記時刻表情報から、前記計時手段で生成された前記現在時刻情報に基づく現在時刻以降の前記発車予定時刻に対応する前記停車予定位置情報を取得し、前記位置依存情報格納手段から、前記停車予定位置情報に対応する前記位置依存情報を取得して利用者に提供する位置依存情報取得提供手段とを備えてなることを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
予め設定されている時刻表データに基づいて運行される鉄道車両の各停車予定位置を表す停車予定位置情報と前記各停車予定位置を発車する各発車予定時刻とからなる時刻表情報を格納する時刻表情報格納手段と、
現在時刻情報を生成する計時手段と、
前記鉄道車両が運行される路線内の少なくとも前記各停車予定位置を含む各停車用位置を表す路線内位置情報、及び、前記各停車用位置と前記各停車用位置周辺とに関わる路線内情報からなる位置依存情報を格納する位置依存情報格納手段と、
前記時刻表情報格納手段に格納されている前記時刻表情報から、前記計時手段で生成された前記現在時刻情報に基づく現在時刻以降の前記発車予定時刻に対応する前記停車予定位置情報を取得し、前記位置依存情報格納手段から、前記停車予定位置情報に対応する前記位置依存情報を取得して利用者に提供する位置依存情報取得提供手段とを備えてなることを特徴とする情報提供装置。
【請求項3】
前記位置依存情報取得提供手段は、
前記時刻表情報格納手段に格納されている前記時刻表情報から、前記計時手段で生成された前記現在時刻情報に基づく現在時刻以降の前記発車予定時刻に対応する前記停車予定位置情報を取得し、取得した前記停車予定位置情報を集成して位置領域情報を作成する位置領域情報作成手段と、
前記位置依存情報格納手段から、前記位置領域情報に対応する前記位置依存情報を取得する位置依存情報提供手段と、
該位置依存情報提供手段により取得された前記位置依存情報を利用者に提供する情報出力手段とから構成されていることを特徴とする請求項2記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記位置領域情報作成手段は、
取得した前記停車予定位置情報から、前記鉄道車両の現在位置から所定の距離内にある停車予定位置を選択して前記位置領域情報に付加する構成とされていることを特徴とする請求項3記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記時刻表情報格納手段は、
前記各発車予定時刻を任意に変更可能な構成とされていることを特徴とする請求項2、3又は4記載の情報提供装置。
【請求項6】
時刻表情報格納手段が、予め設定されている時刻表データに基づいて運行される車両の各停車予定位置を表す停車予定位置情報と前記各停車予定位置を発車する各発車予定時刻とからなる時刻表情報を格納する時刻表情報格納処理と、
計時手段が、現在時刻情報を生成する計時処理と、
位置依存情報格納手段が、前記車両が運行される路線内の少なくとも前記各停車予定位置を含む各停車用位置を表す路線内位置情報、及び、前記各停車用位置と前記各停車用位置周辺とに関わる路線内情報からなる位置依存情報を格納する位置依存情報格納処理と、
位置依存情報取得提供手段が、前記時刻表情報から、前記現在時刻情報に基づく現在時刻以降の前記発車予定時刻に対応する前記停車予定位置情報を取得し、前記位置依存情報格納手段から、前記停車予定位置情報に対応する前記位置依存情報を取得して利用者に提供する位置依存情報取得提供処理とを行うことを特徴とする情報提供方法。
【請求項7】
時刻表情報格納手段が、予め設定されている時刻表データに基づいて運行される鉄道車両の各停車予定位置を表す停車予定位置情報と前記各停車予定位置を発車する各発車予定時刻とからなる時刻表情報を格納する時刻表情報格納処理と、
計時手段が、現在時刻情報を生成する計時処理と、
位置依存情報格納手段が、前記鉄道車両が運行される路線内の少なくとも前記各停車予定位置を含む各停車用位置を表す路線内位置情報、及び、前記各停車用位置と前記各停車用位置周辺とに関わる路線内情報からなる位置依存情報を格納する位置依存情報格納処理と、
位置依存情報取得提供手段が、前記時刻表情報から、前記現在時刻情報に基づく現在時刻以降の前記発車予定時刻に対応する前記停車予定位置情報を取得し、前記位置依存情報格納手段から、前記停車予定位置情報に対応する前記位置依存情報を取得して利用者に提供する位置依存情報取得提供処理とを行うことを特徴とする情報提供方法。
【請求項8】
前記位置依存情報取得提供処理では、
前記時刻表情報から、前記現在時刻情報に基づく現在時刻以降の前記発車予定時刻に対応する前記停車予定位置情報を取得し、取得した前記停車予定位置情報を集成して位置領域情報を作成する位置領域情報作成処理と、
前記位置依存情報格納手段から、前記位置領域情報に対応する前記位置依存情報を取得する位置依存情報提供処理と、
前記位置依存情報提供手段により取得された前記位置依存情報を利用者に提供する情報出力処理とを行うことを特徴とする請求項7記載の情報提供方法。
【請求項9】
前記位置領域情報作成処理では、
取得した前記停車予定位置情報から、前記鉄道車両の現在位置から所定の距離内にある停車予定位置を選択して前記位置領域情報に付加することを特徴とする請求項8記載の情報提供方法。
【請求項10】
前記時刻表情報格納処理では、
前記各発車予定時刻を任意に変更可能であることを特徴とする請求項7、8又は9記載の情報提供方法。
【請求項11】
コンピュータに請求項1乃至5のいずれか一に記載の情報提供装置を制御させるための情報提供制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−60837(P2010−60837A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−226345(P2008−226345)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】