説明

情報端末装置及びコンテンツ再生方法

【課題】 ユーザの個人情報の流用、漏洩をなくして、ユーザのプライバシーを保護すると共に、情報提供者が、情報受信者の特徴や状況に応じた情報の提供を行い、情報受信者は、希望する情報を選択的に受信すること。
【解決手段】 ターゲット情報処理部102は、送受信部101が受信したコンテンツに含まれる再生条件情報から、受信者を特定するための情報であるターゲット情報を解析して得られたユーザ特性情報を情報記憶部104の所定に位置に格納する。ユーザ特性情報処理部103は、ターゲット情報に含まれるユーザ特性情報と情報記憶部104に予め記録しているユーザ情報とを比較することにより、受信したコンテンツの受信者(ユーザ)への適応度(お勧め度)を判定する。情報再生処理部105は、ユーザ特性情報処理部103の処理結果に基づき、コンテンツの再生処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報端末装置及びコンテンツ再生方法に関し、特に、ユーザ特性やユーザ状況に応じて、放送的に配信されるコンテンツからユーザに最適なコンテンツを選択して再生するようにした情報端末装置及びコンテンツ再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、情報配信サーバがユーザ情報を収集し、収集したユーザ情報に応じて、ユーザが所望すると思われるコンテンツを配信するシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。また、コンテンツの受信側で、放送的に配信されるコンテンツをフィルタリングする技術も提案されている(例えば、特許文献2)。特許文献2は、受信すべきコンテンツの条件をメモリ内に設定しておき、前記条件に該当するコンテンツのみを受信するものである。
【特許文献1】特開2001−282834号公報
【特許文献2】特開2002−176403号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の装置においては、特許文献1では、ユーザは、個人情報を提供しなければならず、プライバシー情報の流用や漏洩が危惧されるという問題がある。また、従来の装置においては、特許文献2では、受信端末に、カテゴリ情報やキーワードを設定し、受信情報をフィルタリングできるものの、条件成立については受信側の解釈に任されており、必ずしも、受信側の特徴に応じた意図した通りの情報が受信できるとは限らないという問題がある。
【0004】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ユーザの個人情報の流用、漏洩をなくして、ユーザのプライバシーを保護すると共に、情報提供者が、情報受信者の特徴や状況に応じた情報の提供を行い、情報受信者は、希望する情報を選択的に受信することができる情報端末装置及びコンテンツ再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の情報端末装置は、情報提供者が配信するコンテンツ及び前記コンテンツの受信者を特定するための情報であるターゲット情報を受信する情報受信手段と、自局を識別するための情報であるユーザ情報を記録する情報記憶手段と、前記情報記憶手段に記録されている前記ユーザ情報が、前記情報受信手段にて受信した前記ターゲット情報の条件を満たしている場合に前記情報受信手段にて受信したコンテンツを再生する情報再生処理手段と、を具備する構成を採る。
【0006】
本発明のコンテンツ再生方法は、情報提供者が配信するコンテンツ及び前記コンテンツの受信者を特定するための情報であるターゲット情報を受信するステップと、自局を識別するための情報であるユーザ情報を記録するステップと、記録されている前記ユーザ情報が、前記ターゲット情報の条件を満たしている場合に受信したコンテンツを再生するステップと、を具備するようにした。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザの個人情報の流用、漏洩をなくして、ユーザのプライバシーを保護すると共に、情報提供者が、情報受信者の特徴や状況に応じた情報の提供を行い、情報受信者は、希望する情報を選択的に受信することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明では、予め、情報端末装置のメモリ内に自局を識別するための情報であるユーザ情報を記録しておき、情報提供者が配信するコンテンツを受信し、受信したコンテンツに含まれる情報提供者が指定する条件の情報である再生条件情報を解析する。そして、解析した再生条件情報とメモリに記録されたユーザ情報とを比較し、再生条件情報とユーザ情報とが一致していることを検出したとき、そのコンテンツを再生することで、情報提供者が、情報受信者の特徴や状況に応じた情報の提供を行い、情報受信者は、希望する情報を選択的に受信するものである。本発明では、ユーザ情報は、情報提供者が指定する条件に合致しているので、ユーザは、希望するコンテンツを確実に受信することが出来る。なお、ユーザ情報及び再生条件情報は、共に、少なくとも性別を含む情報である。
【0009】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る情報端末装置100の構成を示すブロック図である。
【0011】
本発明の情報端末装置100は、送受信部101と、ターゲット情報処理部102と、ユーザ特性情報処理部103と、情報記憶部104と、情報再生処理部105とを備えている。
【0012】
送受信部101は、データの送受信を行うと共に、コンテンツ(又は放送データ)を受信する。
【0013】
ターゲット情報処理部102は、送受信部101が受信したコンテンツに含まれる、図4に示す再生条件情報400から、受信者を特定するための情報であるターゲット情報を解析して、得られたユーザ特性情報を情報記憶部の所定に位置に格納する。
【0014】
ユーザ特性情報処理部103は、受信したターゲット情報に含まれるユーザ特性情報と情報端末装置100内に予め記憶しているユーザ情報とを比較することにより、受信したコンテンツの受信者(ユーザ)への適応度(お勧め度)を判定する機能を有する。本発明のユーザ特性情報には、少なくとも性別又は年齢が含まれる。ユーザ情報は、情報提供者が指定する条件に合致した情報であり、情報端末装置100を所有する受信者を特定するため、少なくとも性別又は年齢が含まれる。具体的には、ユーザ特性情報処理部103は、ユーザ情報がターゲット情報の条件を満たすか否かを判定する。
【0015】
情報記憶部104は、ユーザ特性情報を一旦記憶するユーザ特性情報記憶部106と、ユーザ情報を格納したユーザ情報記憶部107とを備え、情報記憶部104は、例えば、フラッシュメモリから構成される。
【0016】
本発明のユーザ情報記憶部107には、上記したユーザ情報の他、例えば、物品の購入履歴情報等ユーザに関わる情報を記憶するように構成している。
【0017】
情報再生処理部105は、ユーザ特性情報処理部103の処理結果に基づき、コンテンツの再生処理を行う機能を有する。
【0018】
次に、情報端末装置100が用いられる情報提供システム250の構成について、図2を用いて説明する。図2は、情報提供システム250の構成を示す図である。
【0019】
本発明の情報提供システム250は、図2に示すように、データを送信する情報配信サーバ(放送サーバ)200と、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の複数の情報端末装置201〜203と、情報配信サーバ200にインターネット230を経由してコンテンツを提供する複数の情報提供サーバ211〜213と、情報配信サーバ200からのデータをコアネットワーク220を経由して受信し、このデータを情報端末装置201〜203に送信する基地局221〜223と、情報端末装置201〜203から情報提供サーバ211〜213への要求データを中継すると共に、情報提供サーバ211〜213から情報端末装置201〜203への応答データを中継するゲートウェイサーバ210とで構成されている。なお、情報端末装置201〜203、情報提供サーバ211〜213及び基地局221〜223のそれぞれの数は、本発明において、特に限定されるものではない。
【0020】
次に、このように構成した情報端末装置100のコンテンツ再生方法について、図3〜図8を用いて説明する。図3は、コンテンツ再生方法を示すフロー図であり、図4は、再生条件情報の一例を示す図であり、図5は、ユーザ特性情報の一例を示す図であり、図6は、ユーザ特性情報の一例を示す図であり、図7は、情報記憶部104に格納されている購入履歴情報の一例を示す図であり、図8は、情報記憶部104に格納されているユーザ属性情報の一例を示す図である。なお、情報端末装置100は、図7に示す購入履歴情報と、図8に示すユーザ属性情報とをユーザ情報記憶部107に予め記憶しているものとし、この状態で、情報端末装置100が、図4に示す再生条件情報400を受信する。
【0021】
情報配信サーバ200は、再生条件情報400から参照される特徴的なユーザ特性やユーザ状況を指定するためのユーザ特性情報を含むコンテンツを情報端末装置201〜203に対して放送的に配信する。
【0022】
情報端末装置100の送受信部101は、図4に示す再生条件情報400を受信する(ST301)。
【0023】
再生条件情報400にターゲット情報が含まれていなければ(ST302)、受信したコンテンツを再生する(ST306)。
【0024】
一方、再生条件情報400にターゲット情報が含まれている図4〜図6に示す場合、ターゲット情報処理部102は、ターゲット情報410の解析により、要求レベル指定情報421を参照することにより、ユーザ特性情報指定情報422、423が示すユーザ特性情報500、600を満たすことが必須であると判断する。同時に、ターゲット情報処理部102は、受信した再生条件情報400のターゲット情報410から抽出したユーザ特性情報500、600を情報記憶部104のユーザ特性情報記憶部106に格納する(ST303)。
【0025】
次に、ユーザ特性情報処理部103は、ユーザ特性情報500の判定処理に際して、ユーザ情報記憶部107内のユーザ属性情報800を参照して、条件が満たされるかを判定する。図5及び図8の場合、ユーザ特性情報500の年齢と性別データが、ユーザ属性情報800の年齢と性別に一致しているので、受信条件が満たされると判定する(ST304)。
【0026】
更に、ユーザ特性情報処理部103は、ユーザ特性情報600の判定処理に際して、条件情報603が満たされているか否かを判定する。このために、ターゲットソース情報604に示される図7の「purchase.xml」を参照して条件が満たされるか否かを判定する。
【0027】
ユーザ特性情報処理部103は、購入履歴情報700の商品コードを検索し、購入履歴情報700内に商品コードが「0123」の購入履歴が存在することを確認し、購入履歴情報714が、受信条件を満たしていると判定する。
【0028】
従って、ユーザ特性情報処理部103は、二つのユーザ特性情報指定情報422、423が共に、受信端末装置100のユーザ情報と一致しているので、情報配信先に対応する情報端末装置であると判定し(ST305)、情報再生処理部105は、受信した再生条件情報400で指定するコンテンツ本体情報402を再生処理し、ユーザに提示する。
【0029】
次に、図4〜図6に基づき、情報端末装置100で使用される再生条件情報400について、さらに詳細に説明する。
【0030】
再生条件情報400は、コンテンツ本体情報402と、それに付随する情報であるヘッダ情報401とで構成される。
【0031】
ヘッダ情報401は、ターゲット情報410を含む情報であり、ターゲット情報410は、サービス識別子411と、保存データ名を指定するデータ名指定情報412と、ターゲット条件情報413とで構成される。
【0032】
サービス識別子411は、ターゲット情報410が適応される範囲を示す情報である。
【0033】
データ名指定情報412は、情報端末装置100が、ターゲット情報410を保存および参照する時に使用する識別情報である。
【0034】
ターゲット条件情報413は、要求レベル指定情報421と、ユーザ特性情報を指定するユーザ特性情報指定情報422、423と、論理条件情報424とで構成される。
【0035】
要求レベル指定情報421は、情報提供者が受信者を制限するか否かを示す情報であり、「required」であれば、ターゲット情報410が示す条件に一致するユーザのみが情報を得ることができる。
【0036】
その他、条件が一致する受信者は必ず処理しつつ、条件が一致しない受信者でも処理しても良い条件や、条件が一致する受信者に対して推奨するレベルを示すように構成することも可能である。要求レベル指定情報421が、条件が一致しない受信者であっても処理しても良い条件である場合、即ちターゲット情報410の条件を満たすことが必須ではない条件である場合には、ターゲット情報410が示す条件を満たしていないユーザであっても情報を得ることができる。
【0037】
ユーザ特性情報指定情報422、423は、図5及び図6に示すユーザ特性情報500をそれぞれ指定する識別情報である。
【0038】
論理条件情報424は、論理積(「and」)を表しており、ユーザ特性情報指定情報422及び423でそれぞれ指定されるユーザ特性情報500が、共に、満たされる時にのみ、受信条件が満たされることを示している。
【0039】
図5、図6は、ユーザ特性情報指定情報422、423で、それぞれ参照されるユーザ特性情報である。
【0040】
図5のユーザ特性情報500は、ユーザ特性情報識別子501と、情報グループ識別子502と、ユーザ属性情報503とを含む情報である。
【0041】
図5のユーザ属性情報503は、年齢情報504と、性別情報505と、論理条件情報506とで構成され、「年齢が30歳代かつ女性」という条件が与えられている。
【0042】
図6のユーザ特性情報600は、ユーザ特性情報識別子601と、情報グループ識別子602と、ユーザに関係する条件情報603とを含む情報である。
【0043】
条件情報603は、参照先データベースを示すターゲットソース情報604と、そのソース情報の中の参照すべき情報を示す参照ルール605と、評価値606とで構成されている。
【0044】
ターゲットソース情報604は、「purchase.xml」を参照することを示し、参照ルール605は、「purchase.xml」の中の「商品コード」タグに囲まれるデータを参照することを示し、条件情報603は、評価値606の値と一致する情報が存在する場合に、条件が成立(「match」)することを示している。
【0045】
図7及び図8は、ユーザ情報記憶部107に格納されているユーザ情報であり、図7の購入履歴情報700は、情報識別子701と、複数の物品の購入履歴情報711〜714とから構成される。本実施の形態では、購入履歴情報711〜714は、購入時刻と、品目と、商品名と、商品コードとで構成される。
【0046】
図8のユーザ情報であるユーザ属性情報800は、年齢(「age」)と性別(「gender」)を含むユーザに関する情報である。このユーザ属性情報800は、受信者が、32歳の女性であることを示しており、ファイル名は「UserProfile1」であることを示している。
【0047】
このように、本実施の形態1によれば、放送コンテンツを配信する際、情報提供者は、受信者を柔軟かつ明確に指定して、放送コンテンツを配信することができるので、情報提供者が、情報受信者の特徴や状況に応じた情報の提供を行うことができるとともに、情報受信者も、希望する情報を選択的に受信することができる。また、本実施の形態1によれば、情報受信者が個人情報を提供する必要がないので、ユーザの個人情報の流用、漏洩をなくして、ユーザのプライバシーを保護することができる。
【0048】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、ユーザ特性や状況に応じて、再生するメディアを選択し、画像の表示レイアウトを変更するように構成したものである。
【0049】
図9は、本発明の実施の形態2に係る情報端末装置900の構成を示すブロック図である。
【0050】
本実施の形態2に係る情報端末装置900は、図1に示す実施の形態1に係る情報端末装置100において、図9に示すように、再生制御情報処理部910を追加する。なお、図9においては、図1と同一構成である部分には同一の符号を付してその説明は省略する。また、本実施の形態2における情報提供システムは、実施の形態1で説明した図2の情報提供システム250と同一のシステムが用いられる。
【0051】
再生制御情報処理部910は、図11に示す再生制御情報1100のレイアウト情報1112に基づき、再生するメディアを選択し、画像の表示レイアウトを変更する。
【0052】
次に、図11の再生制御情報1100に従ってコンテンツを受信する場合の情報端末装置900の動作について、図10及び図11を用いて説明する。図10は、情報端末装置900の動作を示すフローであり、図11は、再生制御情報の一例を示す図である。
【0053】
先ず、送受信部101は、再生制御情報1100を受信する(ST1001)。
【0054】
次に、再生制御情報処理部910は、受信した再生制御情報1100に再生条件情報が含まれているか否かを解析する。図11の再生制御情報1100に、再生条件情報1111が含まれているので、再生制御情報処理部910は、ターゲット情報処理部102で再生条件情報1111の解析を行うように指示する(ST1002)。
【0055】
なお、再生条件情報1111が含まれていない場合、受信したコンテンツを再生する(ST1002、ST1006)。
【0056】
一方、ターゲット情報処理部102は、再生条件情報1111の解析により、ユーザ特性情報指定情報1126、1127が示す、図5、6にそれぞれ示すユーザ特性情報500、600を満たすことが必須であると判断する(ST1003)。同時に、ターゲット情報処理部102は、ターゲット情報1121から抽出したユーザ特性情報を情報記憶部104のユーザ特性情報記憶部106に格納する。
【0057】
次に、ユーザ特性情報処理部103は、ユーザ特性情報500の判定処理に際して、ユーザ属性情報800を参照して、条件が満たされるかを判定する。ここでは、実施の形態1での説明と同様に、年齢と性別に関して条件が満たされていることを検出する。
【0058】
更に、ユーザ特性情報処理部103は、ユーザ特性情報600の判定処理に際して(ST1004)、条件情報603が満たされるか否かを判定する。このために、ターゲットソース情報604に示される「purchase.xml」を参照して条件が満たされるか否かを判定する。
【0059】
ユーザ特性情報処理部103は、購入履歴情報700の商品コードを検索し、商品コードが「0123」の購入履歴が存在すると判定し、条件情報603が満たされていることを判定する。
【0060】
従って、ユーザ特性情報処理部103は、二つのユーザ特性情報指定情報1126、1127が共に満たされるので、再生条件が満たされると判定する(ST1005)。
【0061】
次に、再生制御情報処理部910は、再生条件を満たしているので、再生制御情報1100のレイアウト情報1112を解析し、情報再生処理部105は、レイアウト情報1112に従って受信したコンテンツを再生処理し、ユーザに提示する(ST1006)。
【0062】
一方、再生条件を満たしていない場合(ST1005)、ターゲット情報に無関係な再生可能な部分のみ、部分的にコンテンツを再生処理し、ユーザに提示する(ST1007)。
【0063】
次に、図11を用いて、情報端末装置900で受信する再生制御情報1100について、さらに詳細に説明する。
【0064】
再生制御情報1100は、ヘッダ情報1101と、コンテンツ本体情報1102とで構成される。
【0065】
ヘッダ情報1101は、再生条件情報1111と、レイアウト情報1112とで構成される。
【0066】
ヘッダ情報1101の再生条件情報1111は、受信者(ユーザ)を特定するためのターゲット情報1121を含む情報である。
【0067】
ターゲット情報1121は、サービス識別子1122と、保存データ名を指定するデータ名指定情報1123と、ターゲット条件情報1124とで構成される。
【0068】
サービス識別子1122は、ターゲット情報1121が適応される範囲を示す情報である。
【0069】
データ名指定情報1123は、情報端末装置900が、ターゲット情報1121を保存および参照する時に使用する識別情報である。
【0070】
ターゲット条件情報1124は、要求レベル指定情報1125と、ユーザ特性情報を指定するユーザ特性情報指定情報1126、1127と、論理条件情報1128とで構成される。
【0071】
要求レベル指定情報1125は、情報提供者が受信者を制限するか否かを明確に示す情報であり、「required」であれば、ターゲット情報1121が示す条件に一致するユーザのみが情報を得ることができる。
【0072】
ユーザ特性情報指定情報1126、1127は、ユーザ特性情報を指定する識別情報である。
【0073】
論理条件情報1128は、論理積(「and」)を表しており、ユーザ特性情報指定情報1126、1127のそれぞれが指定するユーザ特性情報が、共に満たされる時にのみ、受信条件が満たされることを示している。
【0074】
従って、ターゲット条件情報1124は、実施の形態1のターゲット条件情報413と同じ構成である。
【0075】
ヘッダ情報1101のレイアウト情報1112は、第一の表示領域を示すレイアウト情報1131と、第二の表示領域を示すレイアウト情報1132とで構成される。
【0076】
第二の表示領域を示すレイアウト情報1132は、ターゲット情報が真の場合に、その第二の領域の表示を有効とすることを示す要求条件情報1133を含む情報である。
【0077】
コンテンツ本体情報1102は、再生するメディアに関する情報を示しており、再生するメディアは、音情報1141と、映像情報1142と、テキストベース情報1143とで構成される。そして、各メディア1141〜1143は、同時に再生されることが制御子1144にて示されている。
【0078】
次に、情報端末装置900の再生例を、図12を参照して説明する。図12は、情報端末装置900の表示部1200の受信情報の表示の一例を示す図である。表示部1200は、スピーカ1203、液晶画面等の第一の表示領域1201及び液晶画面等の第二の表示領域1202から構成される。なお、図9においては、表示部1200の記載は省略している。
【0079】
情報端末装置900は、音情報1141を、スピーカ1203にて再生すると共に、映像情報1142を第一の表示領域1201に表示する。更に、情報端末装置900は、テキストベース情報1143の再生に際して、レイアウト情報1132を参照して、第二の表示領域1202に表示する。なお、第二の表示領域を示すレイアウト情報1132の要求条件情報1133が真でない場合、つまり、再生条件情報1111が真でなければ、第二の表示領域1202に何も表示されない。なお、ターゲット情報の処理については、上記実施の形態1と同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0080】
このように、本実施の形態2によれば、上記実施の形態1の効果に加えて、再生条件情報を含む再生制御情報を用いることにより、再生メディアのレイアウトを、ユーザに応じて変えることができる。
【0081】
なお、本実施の形態2において、第二の表示領域1202にメディアを表示するか否かの例を示したが、これに限らず、表示領域の大きさを変える等、レイアウトを柔軟に変えることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明にかかる情報端末装置及びコンテンツ再生方法は、特に、ユーザ特性やユーザ状況に応じて、放送的に配信されるコンテンツから最適なコンテンツを選択して再生するようにした携帯電話機、携帯情報端末装置、ノート型パーソナルコンピュータ、無線LANや有線LANにより構築されたネットワーク上のパーソナルコンピュータ等の情報端末装置に用いるに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の実施の形態1に係る情報端末装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1に係る情報提供システムの構成を示す図
【図3】本発明の実施の形態1に係る情報端末装置の動作を示すフロー図
【図4】本発明の実施の形態1に係る再生条件情報の一例を示す図
【図5】本発明の実施の形態1に係るユーザ特性情報の一例を示す図
【図6】本発明の実施の形態1に係るユーザ特性情報の一例を示す図
【図7】本発明の実施の形態1に係る購入履歴情報の一例を示す図
【図8】本発明の実施の形態1に係るユーザ属性情報の一例を示す図
【図9】本発明の実施の形態2に係る情報端末装置の構成を示すブロック図
【図10】本発明の実施の形態2に係る情報端末装置の動作を示すフロー図
【図11】本発明の実施の形態2に係る再生制御情報の一例を示す図
【図12】本発明の実施の形態2に係る受信情報の表示の一例を示す図
【符号の説明】
【0084】
100 情報端末装置
101 送受信部
102 ターゲット情報処理部
103 ユーザ特性情報処理部
104 情報記憶部
105 処理再生処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報提供者が配信するコンテンツ及び前記コンテンツの受信者を特定するための情報であるターゲット情報を受信する情報受信手段と、
自局を識別するための情報であるユーザ情報を記録する情報記憶手段と、
前記情報記憶手段に記録されている前記ユーザ情報が、前記情報受信手段にて受信した前記ターゲット情報の条件を満たしている場合に前記情報受信手段にて受信したコンテンツを再生する情報再生処理手段と、
を具備することを特徴とする情報端末装置。
【請求項2】
前記情報受信手段は、前記コンテンツと前記ターゲット情報と前記コンテンツを再生して表示する際のレイアウトの情報であるレイアウト情報とを受信し、
前記情報再生処理手段は、前記情報受信手段にて受信した前記レイアウト情報に従って前記情報受信手段にて受信した前記コンテンツを再生することを特徴とする請求項1記載の情報端末装置。
【請求項3】
前記情報再生処理手段は、前記レイアウト情報に従って、映像とテキストデータとを分けて表示するように前記コンテンツを再生することを特徴とする請求項2記載の情報端末装置。
【請求項4】
前記情報再生処理手段は、前記ユーザ情報が前記ターゲット情報の条件を満たすことが必須ではないことを示す情報が、前記ターゲット情報に含まれている場合には、前記ユーザ情報が前記ターゲット情報の条件を満たしていなくても前記情報受信手段にて受信したコンテンツを再生することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報端末装置。
【請求項5】
情報提供者が配信するコンテンツ及び前記コンテンツの受信者を特定するための情報であるターゲット情報を受信するステップと、
自局を識別するための情報であるユーザ情報を記録するステップと、
記録されている前記ユーザ情報が、受信した前記ターゲット情報の条件を満たしている場合に受信したコンテンツを再生するステップと、
を具備することを特徴とするコンテンツ再生方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2007−19875(P2007−19875A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−199312(P2005−199312)
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】