説明

情報送受信方法および情報送受信システム

【課題】 携帯型端末と設置端末の間で、赤外線通信により電波通信の接続先を特定し、電波通信により情報の送受信を行う情報送受信方法において、前記携帯型端末が電波受信の受け入れ機能を備えていない端末であっても、情報の送受信ができるようにする。また、情報を送受信する際の操作を簡単にする。
【解決手段】 設置端末で、携帯型端末から取得する情報を選択する信号を受信したときに、アップロードタイマーをセットし、タイムアウトした時点で、選択されている情報を自動的に中継サーバに送信する。また、携帯型端末から設置端末に情報を送信するときには、他の操作にあわせて、中継サーバへの情報の送信および送信完了の通知を自動的に行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報送受信方法および情報送受信システムに関し、特に、携帯型端末を用いて、公共スペースや家庭に設置された設置端末からの情報の受信、または前記設置端末への情報の送信を行う送受信方法に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話等の携帯型端末を利用して、情報キオスクや家庭内の情報家電等の情報を蓄積した端末(設置端末)から情報を取得(受信)する方法として、IrDA(Infrared Data Association)に代表される赤外線通信を利用する方法がある。前記赤外線通信は、たとえば、テレビ等の家電製品をリモートコントロールする際のコントローラ等にも利用されており、短距離通信を行う場面で広く利用されている。
【0003】
しかしながら、前記赤外線は、指向性の強い通信媒体である。そのため、前記赤外線通信を利用して、前記携帯型端末と前記設置端末の間で情報の送受信を行うときには、前記携帯型端末の赤外線通信手段を、前記設置端末の赤外線通信手段に向けておかなければならない。このように、前記携帯型端末の赤外線通信手段を、前記設置端末の赤外線通信手段に向けるという行為は、通信相手の設置端末を特定できる点では、前記携帯型端末のユーザにとって直感的でわかりやすいが、通信中、前記携帯型端末の向きや位置を固定し続けなければならない点で、前記携帯型端末のユーザに身体的な負担がかかるという問題がある。
【0004】
このような問題を解決する方法としては、たとえば、赤外線通信で電波通信の接続先を特定することにより電波通信を開始する通信方法(たとえば、特許文献1を参照。)を適用する方法が考えられる。この方法では、前記携帯型端末および前記設置端末にそれぞれ、赤外線通信手段(通信部)および電波通信手段(通信部)を持たせる。そして、前記携帯型端末の赤外線通信手段を前記設置端末の赤外線通信手段に向けて前記携帯型端末を操作し、たとえば、IPアドレス等の前記携帯型端末の電波通信用IDを赤外線通信で前記設置端末に送信する。このとき、前記設置端末では、前記赤外線通信で受信した電波通信用IDを持つ携帯端末に対して電波通信の接続要求を出す。そして、前記携帯型端末が前記設置端末からの接続要求を受け入れると、以後、電波通信により前記携帯型端末で前記設置端末の情報を受信したり、前記携帯型端末から前記設置端末に情報を送信したりすることができる。前記情報の送受信(電波通信)で利用する電波は、赤外線と比べて指向性が非常に弱く、通信可能領域内であれば、前記携帯型端末と前記設置端末の相対的な向きや位置関係に関係なく、安定した通信を行うことができる。そのため、このような通信方法は、最初に赤外線通信を行うことで、通信相手の設置端末の特定が直感的でわかりやすい上、情報の送受信中に前記携帯型端末の向きや位置を固定し続ける必要がないので、前記携帯型端末のユーザの身体的な負担を低減できるという二つの利点がある。
【特許文献1】特開2002−125268号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記携帯型端末の例としては、たとえば、公衆電話網を利用する携帯電話や、前記公衆電話網を利用した電波通信が可能な通信手段を備えるPDA(Personal Digital Assistance)等の端末が挙げられるが、これらの端末は、汎用的な電波通信の接続要求を受け入れる機能を備えていない。この点について少し詳しく説明すると、前記公衆電話網を利用する携帯電話の場合、電話(音声通話)とメールに対しては、接続要求を受け入れる機能(着信機能)を備えているが、たとえば、JAVA言語を利用したアプリケーション等の一般的なアプリケーションに対しては、接続要求の受け入れができないようになっている。これは、通信資源の浪費抑制や、携帯電話ユーザの安全性確保のためであり、ほぼすべての携帯電話に共通していることである。したがって、前記特許文献1に記載された、赤外線通信で電波通信の接続先を特定することにより電波通信を開始する通信方法を、前記携帯型端末と前記設置端末の間での情報の送受信にそのまま適用することはできない。
【0006】
前記赤外線通信で電波通信の接続先を特定することにより電波通信を開始する通信方法を、前記携帯型端末と前記設置端末の間での情報の送受信に適用する方法としては、たとえば、電波通信の接続要求を受け入れることができる機能を備えた中継サーバを用意する方法が考えられる。しかしながら、単に前記中継サーバを用意しただけでは、前記携帯型端末と前記中継サーバの間で電波通信を行うための操作が必要となり、前記携帯型端末で行う操作が複雑になってしまう。この点について少し詳しく説明すると、前記携帯型端末を用いて、前記中継サーバを介して前記設置端末の情報を受信しようとする場合、前記携帯型端末のユーザは、たとえば、以下のような4つの操作を行わなければならない。
(1)赤外線通信により設置端末から受信する情報を選択するための信号を設置端末に送信する操作。
(2)赤外線通信により中継サーバのID(識別情報)、および選択した情報の前記中継サーバへの送信(アップロード)を要求する信号を前記設置端末に送信する操作。
(3)電波通信により前記中継サーバに接続要求を送信する操作。
(4)電波通信により前記設置端末から前記中継サーバにアップロードされた情報を受信(ダウンロード)する操作。
【0007】
また、前記携帯型端末を用いて、前記中継サーバを介して前記設置端末に情報を送信しようとする場合、前記携帯型端末のユーザは、以下のような4つの操作を行わなければならない。
(1)電波通信により前記中継サーバに接続要求を送信する操作。
(2)電波通信により携帯型端末に蓄積された情報を前記中継サーバに送信(アップロード)する操作。
(3)赤外線通信により前記設置端末に情報を送信することや、送信した情報を表示させる情報表示スペースを選択するための信号を前記設置端末に送信する操作。
(4)赤外線通信により前記情報をアップロードした中継サーバの識別情報(ID)、および前記中継サーバにアップロードされている情報のダウンロードを要求する信号を前記設置端末に送信する操作。
【0008】
また、前記中継サーバを用意する方法以外の方法として、たとえば、前記設置端末の電波通信用IDを、赤外線信号で前記設置端末側から常時発信しておき、この電波通信用IDを前記携帯型端末で受信し、前記携帯型端末側から電波通信の接続要求を出すという方法が考えられる。しかしながら、この方法では、前記設置端末で電波通信用IDを常時発信しており電力が浪費される。また、前記赤外線は、指向性の強い上、不可視であるため、前記赤外線信号をユーザが気づかずに長時間見つめてしまい、視力を低下させる懸念が生じる。
【0009】
さらに、携帯型端末の操作により前記設置端末の表示手段上に準備された情報表示スペースを選択して、その情報表示スペースに表示させる情報を前記携帯型端末から送信する際に限っては、メール機能を利用する方法、つまり、赤外線通信で前記携帯型端末のメールアドレスを前記設置端末に送信し、前記設置端末の情報をメールとして前記携帯型端末から返信してもらうという方法も考えられる。しかしながら、公衆電話網を利用する携帯型端末では、メールアプリケーション以外のアプリケーションによるメールの読み取りや書き換えは制限されていることが多く、汎用的ではない。
【0010】
以上のように、携帯型端末と設置端末の間での情報の送受信方法において、前記携帯型端末が汎用的な電波通信の接続要求の受け入れ機能を持たない場合、前記情報の送受信方法に赤外線通信で電波通信の接続先を特定して電波通信を開始する通信方法をそのまま適用することが難しいという問題があった。
【0011】
また、前記携帯型端末が汎用的な電波通信の接続要求の受け入れ機能を持たない場合でも、前記中継サーバを用意することにより、前記情報の送受信方法に赤外線通信で電波通信の接続先を特定して電波通信を開始する通信方法を適用することは可能であるが、その場合、操作が複雑になるという問題があった。
【0012】
また、前記中継サーバを用意する代わりに、たとえば、前記設置端末の電波通信用IDを、赤外線信号で前記設置端末側から常時発信しておき、この電波通信用IDを前記携帯型端末で受信し、前記携帯型端末側から電波通信の接続要求を出すという方法が考えられるが、前記設置端末において電力を浪費するという問題があった。
【0013】
本発明の目的は、携帯型端末と設置端末の間で、赤外線通信により電波通信の接続先を特定し、電波通信により情報の送受信を行う情報送受信方法において、前記携帯型端末が電波受信の受け入れ機能を備えていない端末であっても、情報の送受信が可能な技術を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、電波受信の受け入れ機能を備えていない携帯型端末と設置端末の間で、赤外線通信により電波通信の接続先を特定し、電波通信により情報の送受信を行う情報送受信方法において、前記携帯型端末における情報の受信および送信に関わる操作を簡略化することが可能な技術を提供することにある。
【0015】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本願において開示される発明の概略を説明すれば、以下の通りである。
【0017】
(1)公衆電話網を利用した電波通信および赤外線通信が可能な携帯型端末と、前記携帯型端末に提供する情報が蓄積された設置端末と、前記携帯型端末と前記設置端末との間で送受信される情報を中継する中継サーバとからなる情報送受信システムで、前記携帯型端末を用いて前記設置端末から情報を受信する情報送受信方法であって、前記赤外線通信により前記携帯型端末から前記設置端末に前記情報の選択信号を送信するステップ1と、前記設置端末で前記選択信号を受信する毎に、前記設置端末内であらかじめ定められた時間のタイマーを作動させるステップ2と、前記ステップ2で作動させたタイマーの作動中に、前記設置端末で前記携帯型端末から別の選択信号を受信しなかった場合、前記設置端末から前記中継サーバに、選択信号で選択された情報を送信(アップロード)するステップ3と、前記設置端末から前記中継サーバに前記情報をアップロードしている最中に、前記設置端末で前記携帯型端末から別の選択信号を受信した場合は前記ステップ2に戻り、受信しなかった場合は前記情報のアップロードが完了した時点で、アップロードの完了を通知するステップ4と、前記電波通信により前記携帯型端末と前記中継サーバのコネクションを確立するステップ5と、前記電波通信により前記携帯型端末で前記中継サーバにアップロードされた前記情報を受信(ダウンロード)するステップ6とを有する情報送受信方法である。
【0018】
(2)公衆電話網を利用した電波通信および赤外線通信が可能な携帯型端末と、前記携帯型端末に提供する情報が蓄積された設置端末と、前記携帯型端末と前記設置端末との間で送受信される情報を中継する中継サーバとからなる情報送受信システムで、前記携帯型端末を用いた前記設置端末からの情報の受信、および前記設置端末への情報の送信を行う情報送受信方法であって、前記携帯型端末を用いて前記設置端末の情報を受信するステップは、前記赤外線通信により前記携帯型端末から前記設置端末に前記情報の選択信号を送信するステップ1と、前記設置端末で前記選択信号を受信する毎に、前記設置端末内であらかじめ定められた時間のタイマーを作動させるステップ2と、前記ステップ2で作動させたタイマーの作動中に、前記設置端末で前記携帯型端末から別の選択信号を受信しなかった場合、前記設置端末から前記中継サーバに、選択信号で選択された情報を送信(アップロード)するステップ3と、前記設置端末から前記中継サーバに前記情報をアップロードしている最中に、前記設置端末で前記携帯型端末から別の選択信号を受信した場合は前記ステップ2に戻り、受信しなかった場合は前記情報のアップロードが完了した時点で、アップロードの完了を通知するステップ4と、前記電波通信により前記携帯型端末と前記中継サーバのコネクションを確立するステップ5と、前記電波通信により前記携帯型端末で前記中継サーバにアップロードされた前記情報を受信(ダウンロード)するステップ6とを有し、前記携帯型端末を用いて前記設置端末へ情報を送信するステップは、前記電波通信により前記携帯型端末と前記中継サーバの間のコネクションを確立し、前記設置端末へ送信する情報を前記中継サーバに送信(アップロード)するステップ7と、前記ステップ7の情報のアップロードが完了した時点で、赤外線通信により前記携帯型端末から前記設置端末にアップロード完了通知し、その後前記携帯型端末から前記設置端末への情報送信要求を送信するステップ8と、前記ステップ8のアップロード完了通知および情報送信要求を受信した前記設置端末が、前記中継サーバから前記情報を受信(ダウンロード)するステップ9とを有する情報送受信方法である。
【0019】
(3)公衆電話網を利用した電波通信および赤外線通信が可能な携帯型端末と、前記携帯型端末に提供する情報が蓄積された設置端末と、前記携帯型端末と前記設置端末との間で送受信される情報を中継する中継サーバとからなる情報送受信システムで、前記設置端末は、前記赤外線通信により前記携帯型端末が要求する情報の選択信号を受信したときに、前記選択信号で選択された情報を前記中継サーバに送信(アップロード)するまでの制限時間を設定したアップロードタイマーを備えることを特徴とする情報送受信システム。
【発明の効果】
【0020】
本発明の情報送受信方法は、前記(1)および(2)の手段のように、前記携帯型端末を用いて前記設置端末の情報を取得(受信)するときに中継サーバを介して取得する。そのため、前記携帯型端末が、電波受信の受け入れ機能を備えていない端末であっても、赤外線通信により電波通信の接続先を特定し、電波通信により情報の送受信を行う情報送受信方法を適用した情報の送受信が可能である。
【0021】
また、前記(1)および(2)の手段のように、前記携帯型端末を用いて前記設置端末の情報を取得するときに、前記設置端末で前記携帯型端末から情報の選択信号を受信した時点でタイマーを作動させ、前記タイマーが作動中に別の選択信号を受信しなかった場合、すなわち、ある選択信号を受信したときに作動を開始したタイマーがタイムアウトした場合に自動的に選択信号で選択された情報を中継サーバに送信(アップロード)する。そのため、前記携帯型端末のユーザは、前記選択した情報を中継サーバにアップロードさせる信号を前記設置端末に送信する操作を行わなくてもよく、身体的な負担が軽減する。
【0022】
また、前記(1)および(2)の手段において、前記ステップ5は、たとえば、前記ステップ1と連携し、前記携帯型端末から前記設置端末に最初に前記選択信号を送信したときに、前記携帯型端末内で自動的に行うようにすることが好ましい。このようにすれば、前記携帯型端末のユーザは、前記携帯型端末と中継サーバとのコネクションを確立させる操作を行わなくてもよく、身体的な負担がさらに軽減する。
【0023】
また、前記(1)および(2)の手段において、前記ステップ4は、前記アップロードの完了を通知すると同時に、あらかじめ定められた時間のタイマーを作動させ、前記タイマーが作動中に、前記携帯型端末から別の選択信号を受信した場合は前記タイマーを停止させて前記ステップ2に戻り、前記携帯型端末から情報の取得要求信号を受信した場合は前記タイマーを停止させて情報を送信中であることを通知し、前記携帯型端末から信号を受信しなかった場合は前記ステップ2に戻るようにしてもよい。
【0024】
また、前記(2)の手段において、前記ステップ7は、前記情報を中継サーバにアップロードしている最中に、前記赤外線通信により前記携帯型端末から前記設置端末に、前記設置端末上の前記情報を表示するスペースを選択する信号(スペース選択信号)を送信し、前記ステップ9は、前記スペース選択信号を受信した場合、前記スペース選択信号を受信した時点で、あらかじめ定められた時間のタイマーを作動させ、前記タイマーが作動中に前記携帯型端末から別のスペース選択信号を受信した場合は前記タイマーをリセットし、前記タイマーが作動中に前記アップロード完了通知および情報送信要求を受信した場合に前記中継サーバから前記情報をダウンロードするようにしてもよい。
【0025】
また、前記(1)および(2)の手段のような情報送受信方法を実現する情報送受信システムにおいて、前記設置端末は、前記(3)の手段のように前記アップロードタイマーを備えていればよい。
【0026】
また、前記(3)の手段において、前記設置端末は、前記アップロードタイマーに加え、前記選択信号で選択された情報を前記中継サーバにアップロードした後、前記赤外線通信により前記携帯型端末から前記情報の送信要求を受け付ける制限時間を設定した選択解除タイマーを備えていることが好ましい。
【0027】
またさらに、前記(3)の手段において、前記携帯型端末は、前記設置端末に送信する情報を、前記設置端末の代わりに、前記電波通信を用いて前記設置端末と接続された中継サーバに送信(アップロード)するアップロード制御手段を備えていればよい。
【0028】
以下、本発明について、図面を参照して実施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは、同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明の情報送受信方法では、携帯型端末に情報を提供する設置端末にアップロードタイマーを設け、前記携帯型端末から要求する情報の選択信号が送られたときに前記アップロードタイマーを作動させ、前記アップロードタイマーの作動中に別の選択信号が送られてこなかった場合、前記設置端末は、自動的に、前記選択信号により選択された情報を中継サーバに送信(アップロード)する。このようにすることで、前記携帯型端末のユーザが情報を受信するときに行う操作を減らし、身体的な負担を軽減できる。また、前記携帯型端末から前記設置端末に情報を送信するときには、たとえば、前記携帯型端末から前記設置端末に送信する情報が確定した時点で、前記携帯型端末から前記中継サーバへの情報の送信(アップロード)を開始し、前記中継サーバへのアップロードが完了した時点で前記携帯型端末から前記設置端末にアップロード完了通知を自動的に送信する。このとき、前記設置端末で、前記アップロード完了通知を受信したときに、前記携帯型端末のユーザに対して情報を受信する準備ができたことを通知し、前記携帯型端末から送信実行信号を受信したら、前記設置端末は、前記中継サーバから情報を受信(ダウンロード)する。このようにすることで、前記携帯型端末のユーザが、情報を前記設置端末に送信するときに行う操作を減らし、身体的な負担を低減できる。
【実施例1】
【0030】
図1は、本発明による一実施例の情報送受信方法が適用される情報送受信システムの概略構成を示す模式図である。
図1において、1は携帯型端末、101は電波通信手段、102は赤外線通信手段、103はメモリ、104は表示手段、105は入力手段、106は初期化タイマー、107はアップロード制御手段、108は処理制御手段、2は設置端末、201は有線通信手段、202は赤外線通信手段、203はメモリ、204は表示手段、205はアップロードタイマー、206は選択解除タイマー、207は処理制御手段、3は中継サーバである。
【0031】
本実施例の情報送受信方法が適用される情報送受信システムは、図1に示すように、携帯型端末1と、前記携帯型端末に提供する情報が蓄積された設置端末2と、前記携帯型端末1と前記設置端末2の間で送受信される情報を中継する中継サーバ3により構成されている。
【0032】
このとき、前記携帯型端末1は、図1に示すように、公衆電話網を利用した電波通信を行う電波通信手段101と、赤外線通信を行う赤外線通信手段102と、前記設置端末2から受信した情報等を蓄積するメモリ103と、前記設置端末2から受信した情報等を表示する表示手段104と、方向ボタンや情報の送信ボタンおよび取得ボタン等を備えた入力手段105と、タイマー106と、アップロード制御手段107と、前記各手段およびタイマーで行われる処理を制御する処理制御手段108とを備える。このとき、前記携帯型端末1の赤外線通信手段102は、赤外線信号を送信するのみの手段でよく、たとえば、IrDA(Infrared Data Association)規格等で確立されているもののなかで片方向赤外線通信用のものを利用する。
【0033】
また、前記設置端末2は、前記中継サーバ3と通信を行う有線通信手段201と、前記携帯型端末1の赤外線通信手段102と通信を行う赤外線通信手段202と、前記携帯型端末1に提供する情報等が蓄積されたメモリ203と、前記携帯型端末1に提供する情報の一覧等を表示する表示手段204と、アップロードタイマー205と、選択解除タイマー206と、前記各手段および各タイマーで行われる処理を制御する処理制御手段207とを備える。このとき、前記設置端末2の赤外線通信手段202は、赤外線信号を受信のみの手段でよく、携帯型端末1の赤外線通信手段102と同様、IrDA規格等で確立されている片方向赤外線通信用のものを利用する。
【0034】
また、前記中継サーバ3は、たとえば、インターネット等のネットワーク上に設置されているサーバであり、前記設置端末2とは通信ケーブルにより接続されている。また、前記中継サーバ3と前記携帯型端末1は、公衆電話網を介した電波通信で接続される。またこのとき、前記携帯型端末1が接続する中継サーバ3は、前記携帯型端末1が利用する設置端末2の設置場所をカバーする携帯電話基地局に基づき選択される。
【0035】
図1に示したような情報送受信システムにおいて、前記携帯型端末1と前記設置端末2の間で情報を送受信するときには、まず、前記携帯型端末1および前記設置端末2の赤外線通信手段102,202を利用して電波通信の接続先を特定する。そして、前記携帯型端末1は中継サーバ3との間で電波通信のためのコネクションを確立し、前記携帯型端末1を用いて前記設置端末2の情報を受信するときには、前記設置端末2から前記中継サーバ3に送信(アップロード)された情報を受信し、前記携帯型端末1を用いて前記設置端末2に情報を送信するときには、前記携帯型端末1から前記中継サーバ2に送信(アップロード)した情報を前記設置端末2に受信させる。
【0036】
以下、前記携帯型端末1を用いて前記設置端末2から情報を受信する場合と、前記設置端末2に情報を送信する場合に分けて、本実施例の情報送受信方法について説明する。
【0037】
図2乃至図4は、本実施例の情報送受信方法における携帯型端末を用いた設置端末からの情報の受信方法を説明するための模式図であり、図2は設置端末から情報を受信するときの携帯型端末における処理手順を示すフロー図、図3は設置端末から情報を受信するときの設置端末における処理手順を示すフロー図、図4(a),図4(b)は携帯型端末から設置端末に送信される赤外線信号の構成例を示す図である。
【0038】
本実施例の情報送受信方法において、前記携帯型端末1のユーザが、前記携帯型端末1を用いて前記設置端末2の情報を受信(取得)するときには、たとえば、まず、あらかじめ定められた操作を行い、図2に示したように、前記携帯型端末1を初期状態にする(ステップ401)。このとき、前記ステップ401の初期状態は、たとえば、前記携帯型端末1の入力手段105を操作することにより、前記設置端末2の表示手段204に表示されている情報を選択できるようにした状態であるとする。また、前記ステップ401の初期状態では、情報を受信するために利用する中継サーバ3がすでに選択されているとする。このとき、前記中継サーバ3は、携帯型端末1が情報を受信する設置端末2が設置された場所をカバーする携帯電話基地局に基づき選択される。
【0039】
次に、前記ユーザが、前記携帯型端末1の赤外線通信手段102を前記設置端末2の赤外線通信手段202のほうに向け、たとえば、前記入力手段105の方向ボタン等の操作を行うと、前記携帯型端末1は、その操作を検知し、前記設置端末の表示手段に表示された情報を選択する操作であるか否かの判定をする(ステップ402)。このとき、前記情報を選択する操作を検知すると、前記携帯型端末1は、赤外線通信手段102から前記設置端末2に向けて、前記選択した情報を示す赤外線信号(情報選択信号)を発信する(ステップ403)。このとき、前記携帯型端末1から前記設置端末2に発信される情報選択信号は、たとえば、図4(a)に示すように、どの情報を選択したかを表す「情報選択」信号識別子と、前記携帯型端末の個体識別番号とを含む信号である。
【0040】
また、前記携帯型端末1は、前記ステップ403で前記情報選択信号を発信した後、前記中継サーバ3とのコネクションが確立されているか否かを調べる(ステップ404)。このとき、コネクションがすでに確立していれば、前記携帯型端末1は前記ステップ401、すなわち初期状態に戻り、次の操作を検知するまで待機する。一方、コネクションが確立していなければ、前記携帯型端末1は、前記電波通信手段101を利用して、前記中継サーバ3とのコネクションを確立した後、前記ステップ401(初期状態)に戻り、次の操作を検知するまで待機する。なお、この段階で前記携帯型端末1と前記中継サーバ3のコネクションを確立しておく理由は、前記中継サーバ3から情報を受信(ダウンロード)することになったときに、迅速に処理できるようにするためである。そのため、前記ステップ404およびステップ405の処理は、前記ステップ403の後でなくてもよい。
【0041】
また、前記携帯型端末1は、前記ステップ402において、検知した操作が前記情報を選択する操作ではない場合、前記検知した操作が前記設置端末2から情報の取得を開始する操作(情報取得操作)であるか否かの判定をする(ステップ406)。このとき、検知した操作が前記情報取得操作でもなければ、前記ステップ401(初期状態)に戻り、次の操作を検知するまで待機する。
【0042】
一方、検知した操作が前記情報取得操作であれば、前記携帯型端末1は、前記赤外線通信手段102から前記設置端末2に向けて、前記情報の取得の開始を示す赤外線信号(情報取得信号)を発信する(ステップ407)。このとき、前記携帯型端末1から前記設置端末2に発信される情報取得信号は、たとえば、図4(b)に示すように、情報の取得(受信)を開始することを表す「情報取得」信号識別子を含む。
【0043】
また、ここでは詳細な説明は省略するが、前記情報取得操作は、前記設置端末2から中継サーバ3への情報の送信(アップロード)が完了し、たとえば、前記設置端末2の表示手段204に、選択された情報を前記携帯型端末1に送信する準備ができたことを通知する表示がされた後に行う。そのため、前記携帯型端末1は、前記ステップ407において、前記赤外線通信により前記設置端末2に前記情報取得信号を送信するとともに、前記電波通信により前記中継サーバ3から前記情報を受信(ダウンロード)する。
【0044】
そして、前記携帯型端末1は、前記ステップ407で前記中継サーバから前記選択した情報を受信した後、情報の取得(受信)に成功したか否かの判定(ステップ408)をし、成功した場合は取得(受信)した情報を前記携帯型端末1の表示手段104に表示する(ステップ409)。一方、取得に失敗した場合は、前記携帯型端末1の表示手段104に、失敗したことを通知する表示をする(ステップ410)。前記携帯型端末1を用いて前記設置端末2の情報を取得(受信)する場合、前記携帯型端末1では以上のような処理が行われる。
【0045】
一方、前記携帯型端末1を用いて前記設置端末2の情報を受信する場合、前記設置端末2では、まず、図3に示すように、前記携帯型端末1に提供できる情報をすべて非選択状態で表示して待機している(ステップ501)。
【0046】
そして、図2に示したステップ403の処理により、前記携帯型端末1から送信された情報選択信号を前記設置端末2の赤外線通信手段202で受信すると、前記設置端末2は、たとえば、前記情報選択信号で選択された情報を強調表示するなどして、どの情報が選択されているかを示す(ステップ502)。またこのとき、前記選択された情報を強調表示するとともに、前記アップロードタイマー205をセットする。なお、前記アップロードタイマー205がすでに作動している場合は、リセットする。また、前記アップロードタイマー205の設定時間は、たとえば、0.7秒とする。
【0047】
前記設置端末2では、前記ステップ502でセットまたはリセットしたアップロードタイマー205の作動中に、前記携帯型端末1から別の選択信号を受信したか否かを監視する(ステップ503)。そして、別の選択信号を受信した場合は、ステップ502に戻り前記アップロードタイマー205をリセットする。
【0048】
一方、前記アップロードタイマー205の作動中に別の選択信号を受信せず、タイムアウトした場合、前記設置端末2は、選択されている情報を前記中継サーバ3に送信(アップロード)する(ステップ504)。このとき、前記情報は、選択された情報を前記情報選択信号に含まれていた携帯型端末の固体識別番号と同一の名前で、前記中継サーバにアップロードする。なお、このとき情報をアップロードする中継サーバ3は、設置端末2が設置されている場所をカバーする携帯電話基地局に基づいてあらかじめ設定されており、前記携帯型端末1がコネクションを確立したサーバと同じサーバになるように設定されている。このように、前記携帯型端末1から情報選択信号を受信した後、一定時間、別の選択信号を受信しなかった場合に、自動的に選択されている信号を前記中継サーバ3にアップロードすることで、前記携帯型端末1のユーザが、前記設置端末2に、前記選択された情報を中継サーバにアップロードさせる操作を行わなくてもよくなる。
【0049】
ただし、前記アップロードタイマー205の設定時間によっては、タイムアウトした後、すなわち中継サーバ3への情報のアップロードを開始した後に、前記設置端末2で前記別の情報選択信号を受信することもある。そのため、前記設置端末2は、前記中継サーバに情報をアップロードしている最中に、前記携帯型端末1から別の情報選択信号を受信したか否かを監視する(ステップ505)。そして、別の選択信号を受信した場合は、情報のアップロードを中止(ステップ506)し、ステップ502に戻る。
【0050】
一方、前記別の選択信号を受信する前にアップロードが完了した場合、たとえば、前記設置端末2の表示手段204に、情報を送信する準備ができたことを通知する表示をし、前記携帯型端末1からの情報取得信号を待つ(ステップ507)。またこのとき、前記設置端末2では、情報を送信する準備ができたことを通知する表示をすると同時に、選択解除タイマー206をセットする。前記選択解除タイマー206の設定時間は、たとえば、30秒とする。
【0051】
前記設置端末2では、前記ステップ507でセットした選択解除タイマー206の作動中、すなわち送信準備ができたことを通知する表示をしてから30秒以内に、前記携帯型端末1から別の選択信号を受信したか否かを監視する(ステップ508)。このとき、別の選択信号を受信したら、選択解除タイマー206を停止(ステップ509)し、ステップ502に戻る。
【0052】
また、前記設置端末2では、前記ステップ507でセットした選択解除タイマー206の作動中、前記携帯型端末から別の選択信号の他に、前記携帯型端末1からの情報取得信号を受信したか否かも監視する(ステップ510)。そして、タイマー作動中に情報取得信号を受信した場合、たとえば、前記設置端末2の表示手段204に、情報を送信中であることを示す表示をする(ステップ511)。ただしこのとき、前記携帯型端末1では、図2に示したように、前記設置端末2に情報取得信号を送信しているが、実際には、前記中継サーバ3から前記情報を受信(取得)している。しかしながら、前記ステップ511のような処理を行うことで、前記携帯型端末1のユーザに対して、前記情報を、前記設置端末2から直接取得しているように見せることができる。
【0053】
次に、図2に示したような手順で前記設置端末2の情報を取得(受信)する携帯型端末1を用いて、図3に示したような手順で前記携帯型端末1(中継サーバ2)に情報を送信する設置端末2から情報を受信するときの、実際の手順と、情報の流れについて説明する。
【0054】
図5乃至図9は、図2および図3のフローに沿って情報を受信するときの各端末の状態および情報の流れを示す図である。
【0055】
本実施例1の情報送受信方法において、前記携帯型端末1を用いて前記設置端末2の情報を取得(受信)するときには、まず、図5に示すように、前記設置端末2の表示手段204に表示された各情報は非選択状態になっている。そして、前記携帯型端末1を前記設置端末2に近づけ、情報を取得するための操作をすると、前記携帯型端末1は、携帯電話基地局(図示しない)を介して、情報を取得するために利用する中継サーバ3を選択する。
【0056】
そして、前記携帯型端末1のユーザが、前記携帯型端末1の入力手段(方向ボタン)105を操作して、情報選択信号を入力すると、図6に示すように、前記携帯型端末1の赤外線通信手段102から前記設置端末2の赤外線通信手段202に、情報選択信号が発信される。このとき、前記携帯型端末1では、前記設置端末2に情報選択信号を送信するとともに、電波通信手段101を用いて前記中継サーバ3とのコネクションを確立する。またこのとき、前記携帯型端末1から、前記設置端末2の表示手段204に表示された情報3を選択する信号が送信されたとすれば、前記設置端末2は、たとえば、図6に示すように、前記選択された情報3を強調表示する。また、前記設置端末2は、前記携帯型端末1からの情報選択信号を受信した時点で前記アップロードタイマー205を作動させる。そして、前記アップロードタイマー205の作動中に別の選択信号を受信しなければ、選択されている情報3を、前記中継サーバ3に送信(アップロード)する。
【0057】
次に、前記設置端末2は、前記中継サーバ3への情報のアップロードが完了すると、たとえば、図7に示すように、前記表示手段204に送信準備ができたことを表示し、前記携帯型端末1のユーザに通知する。そして、前記設置端末2の表示手段204に表示された通知を見た前記携帯型端末1のユーザが、図7に示すように、前記携帯型端末1を操作して、前記携帯型端末1から前記設置端末2に情報取得信号を送信すると、それにあわせて、前記携帯型端末1から前記中継サーバ3に、前記設置端末2がアップロードした情報のダウンロード要求が送信される。このダウンロード要求は、前記情報取得信号の送信にあわせて自動的に送信されるので、前記携帯型端末1のユーザは、前記中継サーバ3に対してダウンロード要求を送信するという操作は行わなくてよい。
【0058】
また、前記設置端末2は、前記表示手段204に送信準備ができたことを表示すると同時に、前記選択解除タイマー206を作動させている。そして、前記選択解除タイマー206の作動中に、前記携帯型端末1から前記情報取得信号を受信した場合、前記設置端末2の表示手段204には、たとえば、図8に示すように、選択された情報(情報3)を送信中であることを通知する表示がされる。このとき、前記携帯型端末1は、実際には、前記中継サーバ3から情報を受信している。
【0059】
またこのとき、前記携帯型端末1は、前記中継サーバ3からの前記情報の受信を完了すると、たとえば、図9に示すように、自動的に前記設置端末2に対して受信完了信号を送るようにしておけば、前記受信完了信号を受信した設置端末2は、選択されている情報の強調表示を解除して初期状態、すなわちすべての情報を非選択状態で表示し、次の情報選択信号を受信するまで待機する。
【0060】
このように、本実施例の前記携帯型端末1を用いた前記設置端末2の情報の取得(受信)方法によれば、前記携帯型端末1のユーザは、取得する情報を選択する操作および選択した情報の取得を開始する操作のみを行えばよい。そのため、汎用的な電波通信の受け入れ機能を持たない携帯型端末1と設置端末2の間で、前記赤外線通信で電波通信の接続先を特定し、中継サーバ3を介した電波通信で情報の送受信を行う情報送受信方法において、前記携帯型端末1のユーザが行う操作の数を減らすことができる。また、前記携帯型端末1を用いて前記中継サーバ3から前記情報を受信するときには、指向性の弱い電波通信を利用するので、前記中継サーバ3から前記情報を受信している間は、前記携帯型端末1の向きや位置を固定しておく必要はない。これらのことから、前記携帯型端末1を用いて前記設置端末2から情報を受信する際に、前記携帯型端末1のユーザにかかる身体的な負担を軽減することができる。
【0061】
次に、前記携帯型端末1を用いて、前記設置端末2に情報を送信する場合の送信手順について説明する。
【0062】
図10乃至図12は、本実施例の情報送受信方法における携帯型端末から設置端末への情報の送信方法を説明するための模式図であり、図10は携帯型端末から情報を送信するときの携帯型端末における処理手順を示すフロー図、図11は携帯型端末から情報を送信するときの設置端末における処理手順を示すフロー図、図12(a),図12(b),図12(c)はそれぞれ携帯型端末から設置端末に送信される赤外線信号の構成例を示す図である。
【0063】
本実施例の情報送受信方法において、前記携帯型端末1から前記設置端末2に情報を送信するときには、単純に情報を送信するだけの場合も考えられるが、そのほかに、たとえば、前記携帯型端末1のユーザが前記設置端末2の表示手段204に表示された情報表示スペースを選択し、情報を送信した後、選択した情報表示スペースに前記送信した情報を表示させる場合も考えられる。そこで、以下の説明では、前記携帯型端末1のユーザが、前記携帯型端末1を用いて前記情報表示スペースを選択し、情報を送信した後、選択した情報表示スペースに前記送信した情報を表示させる場合を例に挙げ、そのときの前記携帯型端末1の処理手順および設置端末2の処理手順について説明する。
【0064】
前記携帯型端末1のユーザが、前記携帯型端末1を利用して設置端末2に情報を送信するときには、たとえば、まず、あらかじめ定められた操作を行い、図10に示したような初期状態にする(ステップ601)。前記ステップ601の初期状態は、たとえば、前記携帯型端末1の入力手段105を操作することにより、前記設置端末2の表示手段204に表示される情報表示スペースを選択できる状態である。また、この状態ではすでに、情報を送信するために利用する中継サーバ3が選択されているとする。このとき、前記中継サーバ3は、携帯型端末1が利用する携帯電話基地局に基づき選択される。またさらに、この状態ではすでに、前記設置端末2に対して送信する情報が決定されているとする。
【0065】
次に、前記ユーザが、前記携帯型端末1の赤外線通信手段102を前記設置端末2の赤外線通信手段202のほうに向け、たとえば、前記入力手段105の方向ボタン等の操作を行うと、前記携帯型端末1は、その操作が、前記設置端末2の表示手段204上の表示スペースを選択する操作であるか否かの判定をする(ステップ602)。このとき、前記表示スペースを選択する操作であれば、前記携帯型端末1は、前記中継サーバ3とのコネクションを確立し、前記中継サーバ3への前記設置端末2に対して送信する情報の送信を開始する(ステップ603)。そして、前記中継サーバ3への情報の送信を開始した後、前記携帯型端末1は、赤外線通信手段102を利用して、前記設置端末2に前記選択した表示スペースを示す赤外線信号(スペース選択信号)を送信する(ステップ604)。このとき、前記携帯型端末1から前記設置端末2に送信されるスペース選択信号は、たとえば、図12(a)に示すように、どの表示スペースを選択したかを表す「情報表示スペース選択」信号識別子を含む。
【0066】
また、前記携帯型端末1は、前記ステップ604の後、前記中継サーバ3への情報の送信中に、別の表示スペースを選択する操作が入力されたか否かを監視する(ステップ605)。そして、別の表示スペースを選択する操作を検知した場合は、前記ステップ604に戻り、新たに選択された情報表示スペースに対するスペース選択信号を前記設置端末2に発信する。
【0067】
前記携帯型端末1は、前記中継サーバ3への情報の送信および前記情報の送信中に受け付けた別のスペース選択操作に対するスペース選択信号の発信が完了したら、次に、前記設置端末2に対して、前記中継サーバ3への情報の送信が完了したことを通知する。このとき、前記携帯型端末1から前記設置端末2に送信される送信完了信号は、たとえば、図12(b)に示すように、中継サーバ3への送信(アップロード)が完了したことを示す「中継サーバへのアップロード完了」信号識別子を含む。
【0068】
また、ここでは、詳細な説明は省略するが、前記送信完了信号は、たとえば、前記携帯型端末1に次の操作が入力されるまで、前記設置端末2に対して発信し続ける。そして、次の操作が入力されると、前記携帯型端末1は、入力された操作がスペース選択操作であるか判定する(ステップ607)。そして、スペース選択操作であれば、前記ステップ604に戻り、新たに選択された情報表示スペースに関するスペース選択信号を前記設置端末2に送信する。
【0069】
また、次に入力された操作が、前記スペース選択操作ではなく、前記情報を前記設置端末2に送信するという操作であれば、前記携帯型端末1の情報を送信することを通知する赤外線信号(情報送信信号)を前記設置端末2に発信する(ステップ608)。このとき、前記携帯型端末1から前記設置端末2に送信される情報送信信号は、たとえば、図12(c)に示すように、情報を送信することを表す「情報を送信」信号識別子と、前記携帯型端末の個体識別番号とを含む。
【0070】
また、前記ステップ608では、前記情報送信信号を発信すると同時に、初期化タイマー106をセットする。前記初期化タイマー106は、前記情報送信信号を送信し、一定時間が経過した後にステップ601の初期状態に戻すためのタイマーである。前記初期化タイマー106が作動している間、前記携帯型端末1では、前記情報送信信号を送信する操作や、表示スペースを選択する操作が行われたか否かを監視する(ステップ609,ステップ610)。このとき、たとえば、前記携帯型端末1で情報を送信するための操作を行うと、前記ステップ609で検知され、前記中継サーバ3へのアップロード完了を通知する信号の発信を停止し、ステップ608に戻る。また、前記携帯型端末1で前記設置端末2の情報表示スペースを選択するための操作を行うと、前記ステップ610で検知され、前記中継サーバ3へのアップロード完了を通知する信号の発信を停止し、ステップ604に戻る。このようにすることで、たとえば、赤外線が届かないなどの理由で前記情報送信信号の設置端末2への送信が失敗しても、初期化タイマー106が作動中の間であれば、再度ステップ601の初期状態やステップ603を経ずに、やり直すことができる。前記携帯型端末1を用いて前記設置端末2に情報を送信する場合、前記携帯型端末1では以上のような処理が行われる。
【0071】
一方、前記携帯型端末1を用いて前記設置端末2に情報を送信する場合、前記設置端末2では、まず、図11に示すように、表示手段204上の情報表示スペースをすべて非選択状態で表示して待機している(ステップ701)。このとき、前記情報表示スペースは、すべてのスペースが情報を受け入れられる状態であってもよいし、いくつかのスペースはすでに他の情報が利用していてもよい。
【0072】
そして、図10に示したステップ604の処理により、前記携帯型端末1から送信されたスペース選択信号を前記設置端末2の赤外線通信手段202で受信すると、前記設置端末2は、たとえば、前記スペース選択信号で選択された情報表示スペースを強調表示するなどして、どのスペースが表示されているかを示す(ステップ702)。またこのとき、前記設置端末2では、前記選択された情報表示スペースを強調表示するとともに、前記選択解除タイマー206をセットする。なお、前記選択解除タイマー206がすでに作動している場合は、リセットする。また、前記選択解除タイマー206の設定時間は、たとえば、30秒とする。
【0073】
前記設置端末2では、前記ステップ702でセットまたはリセットした選択解除タイマー206の作動中、前記携帯型端末1から別のスペース選択信号、またはアップロード完了通知を受信したか否かを監視する(ステップ703,ステップ704)。そして、前記ステップ703で別のスペース選択信号の受信を検知した場合、前記ステップ702に戻り、前記選択解除タイマー206をリセットする。また、前記ステップ704で前記アップロード完了通知を検知した場合、前記設置端末2の表示手段204に、たとえば、前記携帯型端末1からの情報を受信する準備ができたことを表示し、前記携帯型端末1のユーザに通知する(ステップ705)。また、前記選択解除タイマー206の作動中に前記アップロード完了通知を受信しなかった場合は、初期状態(ステップ701)に戻る。
【0074】
また、前記設置端末2では、前記選択解除タイマー206の作動中に前記アップロード完了通知を受信し、前記携帯型端末1からの情報を受信する準備ができたことを表示した後、前記選択解除タイマー206を停止せずに作動させ続け、前記携帯型端末1から別のスペース選択信号、または情報送信信号を受信したか否かを監視する(ステップ706,ステップ707)。そして、ステップ706で別のスペース選択信号の受信を検知した場合、前記ステップ702に戻り、選択解除タイマー206をリセットする。また、前記ステップ707で情報送信信号の受信を検知した場合、前記選択解除タイマー206を停止し、中継サーバ3から情報を取得(受信)する(ステップ708)。またこのとき、前記設置端末2の表示手段204に、前記携帯型端末1からの情報を受信中であることを示す表示をすれば、前記携帯型端末1のユーザに対して、前記携帯型端末1の情報を前記設置端末2に直接送信しているように見せることができる。
【0075】
そして、前記設置端末2は、前記中継サーバ3からの情報の受信が完了したら、前記表示手段204の表示を、最終的に選択されている情報表示スペースに、前記受信した情報が追加されたことを示す表示に切り替えて、情報の送信が完了したことを前記携帯型端末1のユーザに通知する。その後、前記設置端末2は、初期状態(ステップ701)に戻り、次に前記携帯型端末1から、前記情報選択信号あるいは前記スペース選択信号を受信するまで待機する。
【0076】
次に、図10に示したような手順で前記設置端末2(中継サーバ3)に情報を送信する携帯型端末1を用いて、図11に示したような手順で前記携帯型端末1(中継サーバ3)からの情報を受信するときの、実際の手順と、情報の流れについて説明する。
【0077】
図13乃至図17は、図10および図11のフローに沿って携帯型端末から設置端末に情報を送信するときの各端末の状態および情報の流れを示す図である。
【0078】
本実施例の情報送受信方法において、前記携帯型端末1から前記設置端末2に情報を送信するときには、まず、図13に示すように、前記設置端末2の表示手段204に表示された各情報表示スペースは非選択状態になっている。そして、前記携帯型端末1を前記設置端末2に近づけ、送信する情報を決定する等の操作をすると、前記携帯型端末1は、携帯電話基地局(図示しない)を介して、情報を取得するために利用する中継サーバ3を選択し、図10に示した初期状態(ステップ601)になる。
【0079】
そして、前記携帯型端末1のユーザが、前記携帯型端末1の入力手段105(方向ボタン)を操作して、送信する情報を表示する表示スペースを選択すると、前記携帯型端末1は、図14に示すように、中継サーバ3とのコネクションを確立し、あらかじめ決定しておいた情報の前記中継サーバ3への送信(アップロード)を開始する。そして、前記情報のアップロードを開始した後、前記赤外線通信手段102を用いて、前記設置端末2にスペース選択信号を送信する。前記設置端末2は、前記携帯型端末1からのスペース選択信号を受信すると、前記スペース選択信号で選択された情報表示スペースを強調表示する。
【0080】
次に、前記携帯型端末1は、前記中継サーバ3への情報の送信(アップロード)が完了すると、図15に示すように、前記設置端末2にアップロード完了通知を送信する。このとき、前記設置端末2では、前記表示スペースを強調表示するとともに、前記選択解除タイマー206を作動させているので、前記選択解除タイマー206の作動中に、前記アップロード完了通知を受信すると、たとえば、図15に示すように、表示手段204に受信する準備ができたことを表す表示をし、前記携帯型端末1のユーザに通知する。そして、前記選択解除タイマー206が作動中に、前記携帯型端末1から情報送信信号を送信し、それを前記設置端末2が受信すると、図16に示すように、前記設置端末2は、前記中継サーバ3から前記携帯型端末1がアップロードした情報を受信(ダウンロード)する。このとき、図16に示したように、前記設置端末2の表示手段204に情報を受信中であることを示す表示をすれば、前記携帯型端末1のユーザに対して、前記携帯型端末1から送信された信号を直接受信しているように見せることができる。
【0081】
そして、前記設置端末2は、前記中継サーバ3からの情報の受信が完了したら、図17に示すように、前記携帯型端末1によって最終的に選択された情報表示スペースに受信した情報を表示する。そして、すべての情報表示スペースを非選択状態で表示し、次に前記携帯型端末1から、前記情報選択信号あるいは前記スペース選択信号を受信するまで待機する。
【0082】
このように、本実施例の前記携帯型端末1を用いた前記設置端末2への情報の送信方法によれば、前記携帯型端末1のユーザは、送信する情報を決定する操作の後、前記情報表示スペースを選択する操作および情報送信信号を送信する操作のみを行えばよい。そのため、汎用的な電波通信の受け入れ機能を持たない携帯型端末1と設置端末2の間で、前記赤外線通信で電波通信の接続先を特定し、中継サーバ3を介した電波通信で情報の送受信を行う情報送受信方法において、前記携帯型端末1のユーザが行う操作の数を減らすことができる。また、前記携帯型端末1から前記中継サーバ3に前記情報を送信するときには、指向性の弱い電波通信を利用するので、前記中継サーバ3に前記情報を送信している間は、前記携帯型端末1の向きや位置を固定しておく必要はない。これらのことから、前記携帯型端末1から前記設置端末2に情報を送信する際に、前記携帯型端末1のユーザにかかる身体的な負担を軽減することができる。
【0083】
以上説明したように、本実施例の情報送受信方法によれば、汎用的な電波通信の受け入れ機能を持たない携帯型端末1と設置端末2の間で、前記赤外線通信で電波通信の接続先を特定し、中継サーバを介した電波通信で情報の送受信を行う情報送受信方法において、前記携帯型端末1のユーザが行う操作の数を少なくすることができる。また、前記携帯型端末1と前記中継サーバ3の間で前記情報を送受信するときには、指向性の弱い電波通信を利用するので、前記携帯型端末1と前記中継サーバ3の間で前記情報の送受信をしている間は、前記携帯型端末1の向きや位置を固定しておく必要はない。これらのことから、前記携帯型端末1と前記設置端末2の間で情報を送受信する際に、前記携帯型端末のユーザにかかる身体的な負担を軽減することができる。
【0084】
以上、本発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることはもちろんである。
【0085】
たとえば、前記実施例では、前記携帯型端末1から前記設置端末2に情報を送信するときに、前記携帯型端末1の入力手段105を操作して、前記設置端末2の表示手段204上で前記送信した情報を表示するスペース(情報表示スペース)を選択する場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、前記設置端末2側で自動的に前記携帯型端末1から送信された情報を表示するスペースを決定するような送信方法であってもよい。この場合、図10に示した携帯型端末1での処理手順における別のスペースを選択する操作が入力されたか否かを監視するステップ、図11に示した設置端末2での処理手順における別のスペース選択信号を受信したか否かを監視するステップは不要である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明による一実施例の情報送受信方法が適用される情報送受信システムの概略構成を示す模式図である。
【図2】本実施例の情報送受信方法における携帯型端末を用いた設置端末からの情報の受信方法を説明するための模式図であり、設置端末から情報を受信するときの携帯型端末における処理手順を示すフロー図である。
【図3】本実施例の情報送受信方法における携帯型端末を用いた設置端末からの情報の受信方法を説明するための模式図であり、設置端末から情報を受信するときの設置端末における処理手順を示すフロー図である。
【図4】本実施例の情報送受信方法における携帯型端末を用いた設置端末からの情報の受信方法を説明するための模式図であり、図4(a),図4(b)は携帯型端末から設置端末に送信される赤外線信号の構成例を示す図である。
【図5】図2および図3のフローに沿って情報を受信するときの各端末の状態および情報の流れを示す図である。
【図6】図2および図3のフローに沿って情報を受信するときの各端末の状態および情報の流れを示す図である。
【図7】図2および図3のフローに沿って情報を受信するときの各端末の状態および情報の流れを示す図である。
【図8】図2および図3のフローに沿って情報を受信するときの各端末の状態および情報の流れを示す図である。
【図9】図2および図3のフローに沿って情報を受信するときの各端末の状態および情報の流れを示す図である。
【図10】本実施例の情報送受信方法における携帯型端末から設置端末への情報の送信方法を説明するための模式図であり、携帯型端末から情報を送信するときの携帯型端末における処理手順を示すフロー図である。
【図11】本実施例の情報送受信方法における携帯型端末から設置端末への情報の送信方法を説明するための模式図であり、携帯型端末から情報を送信するときの設置端末における処理手順を示すフロー図である。
【図12】本実施例の情報送受信方法における携帯型端末から設置端末への情報の送信方法を説明するための模式図であり、図12(a),図12(b),図12(c)はそれぞれ携帯型端末から設置端末に送信される赤外線信号の構成例を示す図である。
【図13】図10および図11のフローに沿って携帯型端末から設置端末に情報を送信するときの各端末の状態および情報の流れを示す図である。
【図14】図10および図11のフローに沿って携帯型端末から設置端末に情報を送信するときの各端末の状態および情報の流れを示す図である。
【図15】図10および図11のフローに沿って携帯型端末から設置端末に情報を送信するときの各端末の状態および情報の流れを示す図である。
【図16】図10および図11のフローに沿って携帯型端末から設置端末に情報を送信するときの各端末の状態および情報の流れを示す図である。
【図17】図10および図11のフローに沿って携帯型端末から設置端末に情報を送信するときの各端末の状態および情報の流れを示す図である。
【符号の説明】
【0087】
1…携帯型端末
101…電波通信手段
102…赤外線通信手段
103…メモリ
104…表示手段
105…入力手段
106…初期化タイマー
107…アップロード制御手段
108…処理制御手段
2…設置端末
201…有線通信手段
202…赤外線通信手段
203…メモリ
204…表示手段
205…アップロードタイマー
206…選択解除タイマー
207…処理制御手段
3…中継サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
公衆電話網を利用した電波通信および赤外線通信が可能な携帯型端末と、前記携帯型端末に提供する情報が蓄積された設置端末と、前記携帯型端末と前記設置端末との間で送受信される情報を中継する中継サーバとからなる情報送受信システムで、前記携帯型端末を用いて前記設置端末から情報を受信する情報送受信方法であって、
前記赤外線通信により前記携帯型端末から前記設置端末に前記情報の選択信号を送信するステップ1と、
前記設置端末で前記選択信号を受信する毎に、前記設置端末内であらかじめ定められた時間のタイマーを作動させるステップ2と、
前記ステップ2で作動させたタイマーの作動中に、前記設置端末で前記携帯型端末から別の選択信号を受信しなかった場合、前記設置端末から前記中継サーバに、選択信号で選択された情報を送信(アップロード)するステップ3と、
前記設置端末から前記中継サーバに前記情報をアップロードしている最中に、前記設置端末で前記携帯型端末から別の選択信号を受信した場合は前記ステップ2に戻り、受信しなかった場合は前記情報のアップロードが完了した時点で、アップロードの完了を通知するステップ4と、
前記電波通信により前記携帯型端末と前記中継サーバのコネクションを確立するステップ5と、
前記電波通信により前記携帯型端末で前記中継サーバにアップロードされた前記情報を受信(ダウンロード)するステップ6とを有することを特徴とする情報送受信方法。
【請求項2】
公衆電話網を利用した電波通信および赤外線通信が可能な携帯型端末と、前記携帯型端末に提供する情報が蓄積された設置端末と、前記携帯型端末と前記設置端末との間で送受信される情報を中継する中継サーバとからなる情報送受信システムで、前記携帯型端末を用いた前記設置端末からの情報の受信、および前記設置端末への情報の送信を行う情報送受信方法であって、
前記携帯型端末を用いて前記設置端末の情報を受信するステップは、前記赤外線通信により前記携帯型端末から前記設置端末に前記情報の選択信号を送信するステップ1と、前記設置端末で前記選択信号を受信する毎に、前記設置端末内であらかじめ定められた時間のタイマーを作動させるステップ2と、前記ステップ2で作動させたタイマーの作動中に、前記設置端末で前記携帯型端末から別の選択信号を受信しなかった場合、前記設置端末から前記中継サーバに、選択信号で選択された情報を送信(アップロード)するステップ3と、前記設置端末から前記中継サーバに前記情報をアップロードしている最中に、前記設置端末で前記携帯型端末から別の選択信号を受信した場合は前記ステップ2に戻り、受信しなかった場合は前記情報のアップロードが完了した時点で、アップロードの完了を通知するステップ4と、前記電波通信により前記携帯型端末と前記中継サーバのコネクションを確立するステップ5と、前記電波通信により前記携帯型端末で前記中継サーバにアップロードされた前記情報を受信(ダウンロード)するステップ6とを有し、
前記携帯型端末を用いて前記設置端末へ情報を送信するステップは、前記電波通信により前記携帯型端末と前記中継サーバの間のコネクションを確立し、前記設置端末へ送信する情報を前記中継サーバに送信(アップロード)するステップ7と、前記ステップ7の情報のアップロードが完了した時点で、赤外線通信により前記携帯型端末から前記設置端末にアップロード完了通知し、その後前記携帯型端末から前記設置端末への情報送信要求を送信するステップ8と、前記ステップ8のアップロード完了通知および情報送信要求を受信した前記設置端末が、前記中継サーバから前記情報を受信(ダウンロード)するステップ9とを有することを特徴とする情報送受信方法。
【請求項3】
前記ステップ7は、前記情報を中継サーバにアップロードしている最中に、前記赤外線通信により前記携帯型端末から前記設置端末に、前記設置端末上の前記情報を表示するスペースを選択する信号(スペース選択信号)を送信し、
前記ステップ9は、前記スペース選択信号を受信した場合、前記スペース選択信号を受信した時点で、あらかじめ定められた時間のタイマーを作動させ、前記タイマーが作動中に前記携帯型端末から別のスペース選択信号を受信した場合は前記タイマーをリセットし、前記タイマーが作動中に前記アップロード完了通知および情報送信要求を受信した場合に前記中継サーバから前記情報をダウンロードすることを特徴とする請求項2に記載の情報送受信方法。
【請求項4】
前記ステップ5は、前記ステップ1と連携し、前記携帯型端末から前記設置端末に最初に前記選択信号を送信したときに、前記携帯型端末内で自動的に行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の情報送受信方法。
【請求項5】
前記ステップ4は、前記アップロードの完了を通知すると同時に、あらかじめ定められた時間のタイマーを作動させ、前記タイマーが作動中に、前記携帯型端末から別の選択信号を受信した場合は前記タイマーを停止させて前記ステップ2に戻り、前記携帯型端末から情報の取得要求信号を受信した場合は前記タイマーを停止させて情報を送信中であることを通知し、前記携帯型端末から信号を受信しなかった場合は前記ステップ2に戻ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の情報送受信方法。
【請求項6】
公衆電話網を利用した電波通信および赤外線通信が可能な携帯型端末と、前記携帯型端末に提供する情報が蓄積された設置端末と、前記携帯型端末と前記設置端末との間で送受信される情報を中継する中継サーバとからなる情報送受信システムで、
前記設置端末は、前記赤外線通信により前記携帯型端末が要求する情報の選択信号を受信したときに、前記選択信号で選択された情報を前記中継サーバに送信(アップロード)するまでの制限時間を設定したアップロードタイマーを備えることを特徴とする情報送受信システム。
【請求項7】
前記設置端末は、前記アップロードタイマーに加え、前記選択信号で選択された情報を前記中継サーバにアップロードした後、前記赤外線通信により前記携帯型端末から前記情報の送信要求を受け付ける制限時間を設定した選択解除タイマーを備えることを特徴とする請求項6に記載の情報送受信システム。
【請求項8】
前記携帯型端末は、前記設置端末に送信する情報を、前記設置端末の代わりに、前記電波通信を用いて前記設置端末と接続された中継サーバに送信(アップロード)するアップロード制御手段を備えることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の情報送受信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−67299(P2006−67299A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−248266(P2004−248266)
【出願日】平成16年8月27日(2004.8.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】