説明

情報通信装置及び生体情報取得装置

【課題】大型化することなく通電により発生した熱を効率よく放熱可能な情報通信装置、及びこのような情報通信装置を備えた物理量検知装置の提供を目的とした。
【解決手段】物理量検知装置1は、膜状のベース部20と、ベース部20の上に搭載され、通電により発熱を伴って作動する電子装置30と、アンテナ60とを備えて情報通信装置10によって構成されている。アンテナ60は、平面状に形成された送受信部64を有し、送受信部64を介して電波を送受信することに加えて、ベース部20と送受信部64との間に形成された中間層12に配置された電子装置30において発生した熱を、放熱させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信用のアンテナを有した情報通信装置、及び、該情報通信装置を備えた生体情報取得装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、下記特許文献1に開示されている装置のように、生体に装着された状態で使用され、生体から取得した生体情報を送信可能な装置類が提供されている。なお、下記特許文献1に開示されている送信装置は、集積回路装置を構成する回路部における発熱により生体情報の誤差等が生じるのを防止すべく提供されたものである。下記特許文献1の送信装置では、集積回路装置を構成する一方の基板と他方の基板とを磁性体等を介在させて熱的に分離し、一方の基板から他方の基板への伝熱を抑制することにより、検知精度の低下を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−295213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、通電に伴って発熱した熱の放熱について十分な配慮がなされていない。そのため、特許文献1に開示されている送信装置等の従来技術の装置類においては、通電に伴って発生した熱の影響によりセンサの検知精度が低下せざるを得ないという問題がある。
【0005】
また近年、脈拍、血圧、体温等の生体に関する情報(生体情報)を取得可能なセンサと情報通信装置とを組み合わせ、センサによって取得された生体情報を情報通信装置を用いて送受信可能とした物理量検知装置の提供が医療現場等において要望されている。しかしながら、上記特許文献1の通信装置のようなものに対して更にセンサを搭載した場合は、通電に伴って発生した熱によりセンサにおいて誤検知が生じてしまい十分な性能を発揮できないという問題がある。更に、通電に伴う熱を排出するための放熱器等を別途設けた場合は、装置全体が大型化してしまい、生体に装着して使用するという用途にそぐわないという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、大型化することなく通電により発生した熱を効率よく放熱可能な情報通信装置、及び、このような情報通信装置を備えた物理量検知装置の提供を目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の情報通信装置は、板状又は膜状のベース部と、前記ベース部上に搭載され、通電により発熱を伴って作動する電子装置と、平面状に形成された送受信部を有し、前記送受信部を介して電波を送受信することが可能なアンテナとを備えている。本発明の情報通信装置は、前記ベース部と前記送受信部との間に形成された中間層に前記電子装置が配置され、前記送受信部が外部に露出したものであり、前記電子装置において発生した熱を、前記送受信部を介して放熱可能であることを特徴としている。
【0008】
上記(1)の構成とした場合、電子装置のベース部とアンテナの送受信部との間に挟まれた電子装置において発生した熱を、送受信部を介して放熱させることができる。また、送受信部が外部に露出していることに加え、平面状に形成されていることから放熱面積が大きいため、放熱用のフィン等を別途設けることなく十分な放熱性能が得られる。従って、上記(1)の構成によれば、電子装置において発生した熱に起因する電子装置の動作不良を回避しつつ、情報通信装置の小型化を図ることが可能となる。
【0009】
(2)上記(1)の情報通信装置においては、第一受熱面及び第二受熱面を有し、第一受熱面及び第二受熱面の間における温度差に基づいて熱エネルギーを電気エネルギーに変換可能な熱電素子が前記中間層に設けられており、前記第一受熱面側に前記送受信部が伝熱可能なように積層されており、前記第二受熱面側に前記ベース部が伝熱可能なように積層されていることが望ましい。
【0010】
上記(2)の構成とした場合、熱電素子の第一受熱面の低温化を促進し、第一受熱面及び第二受熱面の温度差を十分確保することができる。従って、上記(2)の構成によれば、電子装置の作動に伴い発生する熱の影響による熱電素子の発電効率の低下を防止することができる。
【0011】
(3)上記(1),(2)の情報通信装置においては、前記熱電素子の第一受熱面と前記送受信部との間に熱伝導可能な伝熱板が介在しており、前記伝熱板の一部が、前記送受信部から露出していることが好ましい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、アンテナの送受信部に加え、伝熱板によっても熱電素子の第一受熱面における熱の授受を促進することができる。従って、上記(3)の構成によれば、熱電素子における発電効率をより一層向上させることが可能となる。
【0013】
(4)上記(1)の情報通信装置においては、前記アンテナが、前記送受信部に連続した接続端子を有し、前記接続端子が、前記電子装置に接続されていることが好ましい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、電子装置において発生した熱をアンテナの接続端子を介して送受信部に伝播させ、放熱させることが可能となる。従って、上記(4)の構成によれば、放熱効率をより一層向上させることが可能となる。
【0015】
(5)本発明の物理量検知装置においては、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の情報通信装置を有し、前記中間層に生体情報を取得するためのセンサが設けられており、前記ベース部を生体に対して接触させることにより前記センサを介して生体情報を取得可能であることを特徴としている。
【0016】
上記(5)の構成によれば、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の情報通信装置における効果を奏することができるとともに、生体に対して装着して使用しやすい物理量検知装置を提供できる。
【0017】
(6)本発明の物理量検知装置においては、上記(2)に記載の情報通信装置を備えており、前記ベース部を生体に対して接触させることにより、生体において発生した熱を、前記ベース部を介して前記熱電素子の第二受熱面側に伝播させることが可能であることを特徴としている。
【0018】
上記(6)の構成によれば、生体からベース部を介して熱電素子に伝わった熱エネルギーを用いて熱電素子において発電を行うことが可能であり、熱エネルギーを有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る物理量検知装置及び情報通信装置を示す平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1に示す物理量検知装置及び情報通信装置の分解斜視図である。
【図4】図1に示した装置に用いられている電子装置を示す平面図である。
【図5】(a)は図4に示した電子装置の接地板を示す平面図、(b)は図4に示した電子装置の回路基板を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
続いて、本発明の一実施形態に係る物理量検知装置1について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、物理量検知装置1は、従来公知の絆創膏と同様の外観形状とされており、同程度の大きさに形成されている。物理量検知装置1は、情報通信装置10を備えており、絆創膏と同様にして生体に対して装着することにより、情報通信装置10を構成するセンサ48を介して生体情報を取得することができる。また、物理量検知装置1は、情報通信装置10を構成するアンテナ60を介して取得した生体情報等の情報を送受信信することができる。以下、情報通信装置10の構成について更に詳細に説明する。
【0021】
図2及び図3に示すように、情報通信装置10は、ベース部20、電子装置30、及びアンテナ60に大別され、これらを積層した積層体の構造とされている。ベース部20は、シリコーン材料、その他の樹脂材料等によって形成された膜状の部材である。本実施形態では、ポリジメチルシロキサン(PDMS)製の薄膜がベース部20とされている。これにより、ベース部20は、ゴム弾性、ガス透過性、生体適合性、熱安定性、及び疎水性等の性質を有しており、生体に対して容易に貼付することができる。また、生体の熱を容易に電子装置30側に伝達させることができる。
【0022】
図2及び図3に示すように、電子装置30は、上述したベース部20と後に詳述するアンテナ60の送受信部64との間に形成された中間層12に配置されている。図3及び図4に示すように、電子装置30は、接地板32と回路基板34とを積層したものに対し、通電により作動する複数の電子部品36、38を配置した構造とされている。
【0023】
接地板32は、電子装置30を接地するための板体であり、電気伝導性に優れた板体によって構成されている。図5(a)に示すように、接地板32には、略中央に回路基板34を取り付けるための基板配置領域32aが設けられており、基板配置領域32aの外周側に電子部品36を取り付け可能なようにリブにより区画することによって形成された電子部品配置領域32bが複数設けられている。
【0024】
回路基板34は、ガラス繊維によって形成された布状のものにエポキシ樹脂等の樹脂を含浸させ熱硬化処理を施したFR4(Flame Retardant Type 4)等の材質によって形成された板体によって構成されている。また、図5(b)に示すように、回路基板34の略中央部には開口34aが設けられ、開口34aの周囲には複数の配線が形成されている。なお、回路基板34は、上述した接地板32の基板配置領域32aに積層されている。
【0025】
電子装置30は、電子部品36として水晶共振器40、キャパシタ42及び増幅器44を備えており、通電により作動するものである。水晶共振器40は、接地板32の電子部品配置領域32bに配置されている。また、キャパシタ42及び増幅器44は、回路基板34上に積層され、回路基板34に形成されている配線に対して電気的に接続されている。
【0026】
また、電子装置30は、電子部品38として、信号処理装置46、センサ48、熱電素子50等を備えている。電子部品38は、作動時に発生する熱が電子部品36よりも極めて小さい。信号処理装置46の一例として、いわゆるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)によって構成された板状の部材が挙げられる。信号処理装置46は、センサ48等の入力機器から受信した信号の制御、収集、生成されたデータの整形等を行い外部機器に出力する機能を有する。信号処理装置46は、入出力インターフェース、アナログ/デジタルコンバータ(ADC)、マイクロプロセッサ、無線回路等の回路ブロックを備えている。信号処理装置46は、回路基板34に形成された開口34aに嵌め込まれ、銀ペースト47を介して一面側(図2中下面側)が接地板32に対して電気的に接続されている。また、信号処理装置46は、他面側(図2中上面側)において、ハンダ部49により回路基板34に形成された配線に対して電気的に接続されている。
【0027】
センサ48は、生体情報等を検出するものために設けられたセンサである。具体的には、センサ48は、生体の運動状態を計測するセンサ、生体が置かれている環境状態を計測するセンサ、生体情報を計測するセンサ等、適宜のセンサによって構成することができる。さらに具体的に説明すると、生体の運動状態を計測するセンサとしては、静加速度(姿勢検知)および動加速度(衝撃検知)を計測するための加速度センサ等を用いることができる。また、環境状態を計測するためのセンサとしては、温度(外気温)、湿度、圧力、高度、騒音、光等を計測するためのセンサを用いることができる。生体情報の計測用のセンサとしては、心電、脈拍、血圧、呼吸、体温等を計測するためのセンサを用いることができる。なお、センサ48は、上述した信号処理装置46をなすCMOSの上に異方性導電接着フィルム(図示せず)を介して接着され、センサ48の端子が信号処理装置46の端子に電気的に接続されている。また、図4に示したように、センサ48は、モールド材31によって信号処理装置46に固定されるとともに全体が保護されている。
【0028】
熱電素子50は、第一受熱面50a及び第二受熱面50bを有し、第一受熱面50a及び第二受熱面50bの間における温度差に基づいて熱エネルギーを電気エネルギーに変換可能なものである。熱電素子50は、キャパシタ42に対して電気的に接続されており、発電により発生した電力をキャパシタ42に蓄電させることが可能とされている。熱電素子50は、第二受熱面50b側を信号処理装置46側に向けた状態とされ、信号処理装置46上のセンサ48に隣接するように、信号処理装置46上に異方性導電接着フィルム(図示せず)を介して接着されている。また、図4に示すように、熱電素子50は、第一受熱面50aを露出した状態で、モールド材31によって信号処理装置46に固定されているとともに保護されている。また、図2に示すように、熱電素子50の第一受熱面50a側には、熱伝導性に優れた板体からなる伝熱板52が取り付けられている。
【0029】
アンテナ60は、上述した電子装置30の天面側(図1中上面側)に積層した状態で配置されている。アンテナ60と電子装置30との間に形成された空間には、ポリ塩化ビニル又はポリウレタン等の充填剤70が充填されている。アンテナ60は、物理量検知装置1の長手方向略中央部を境として一方側(図1中左側)、及び他方側(図1中右側)のそれぞれに設けられた一対のアンテナ片62,62によって構成されている。アンテナ片62は、銅などの金属材料によって構成された送受信部64と接続端子66とを有し、送受信部64を介してラジオ波等の電波を送受信することが可能とされている。
【0030】
送受信部64は、平板状とされており、上述した電子装置30の上に積層された状態で外部に露出している。送受信部64は、伝熱板52を介して熱電素子50に熱的に接続されているとともに、十分な大きさを有している場合(例えば、1GHz以下の周波数を送受信可能なもの)、生体から伝熱した熱又は電子装置30において発生した熱(通電により電子部品などに発生した熱)を十分に放熱させることができる。すなわち、送受信部64は、電波を送受信する送受信機能に加えて、生体から伝熱した熱又は電子装置30において発生した熱を放出するための放熱器としての機能も有する。
【0031】
また、送受信部64は、物理量検知装置1の端部側に位置する部分が円弧状の平面形状とされており、物理量検知装置1の中央側に位置する部分が先細り状の平面形状とされている。これにより、物理量検知装置1の長手方向略中央部には、中間層12が一部露出した露出領域68、68が形成されている。また、露出領域68、68の間には、熱電素子50の第一受熱面50a側に積層された伝熱板52が一部露出しているとともに、装置内部と外部との物理的なインターフェースを取るための穴部69が設けられている。また、接続端子66は、送受信部64の先細り状となった部分に連続するように形成されている。接続端子66は、送受信部64に対して略直角に折れ曲がっており、信号処理装置46に対して電気的に接続されている。
【0032】
本実施形態の情報通信装置10においては、熱電素子50の第一受熱面50a側に伝熱板52を介してアンテナ60の送受信部64が伝熱可能なように積層されており、第二受熱面50b側にベース部20が伝熱可能なように積層されている。また、伝熱板52は、一部がアンテナ片62,62間に形成された露出領域68から露出している。これらの構成により、熱電素子50の第一受熱面50aの低温化が促進され、第一受熱面50a及び第二受熱面50bの温度差を十分確保することが可能となる。従って、物理量検知装置1は、アンテナ60を放熱器として用いない場合に比べて、ベース部20を生体に接触させた際の発電効率を向上することができる。
【0033】
物理量検知装置1は、上述した情報通信装置10を備えており、ベース部20を生体に対して接触させた状態として装着することにより、センサ48によって生体情報の計測、生体の運動状態の計測、生体が配置されている環境状態の計測等を行うことができる。また、物理量検知装置1は、ベース部20を生体に対して接触させることにより、生体から熱電素子50の第二受熱面50bに熱を伝播させ、発電することが可能である。これによって発生した電力は、キャパシタ42に蓄電される等してセンサ48等の作動に用いるための電力として使用される。
【0034】
本実施形態では、生体に対して装着すること等を考慮し、ベース部20としてポリジメチルシロキサン(PDMS)製の薄膜を用いた例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、膜状あるいは板状の形態を有する部材であればいかなるものであってもよい。
【0035】
また、本実施形態では、送受信部64にフィン等を設けない構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく平板状の送受信部64に加えてフィン等を設けた構成とすることも可能である。かかる構成によれば、更に伝熱面積を増大させることが可能であり、放熱効率をより一層向上させることができる。
【0036】
また、本実施形態においては、電子装置30は、電子部品38がベース部20側を向き、電子部品36が送受信部64側を向くように配置され、信号処理装置46に伝熱した生体からの熱又は電子装置30において発生した熱を、熱電素子50、伝熱板52及び送受信部64をなす金属板を介して優先的に放熱させることができる構成とされている。従って、情報通信装置10は、熱電素子50による発電効率を向上できる。また、電子装置30において発生した熱に起因する電子装置30の動作不良を回避しつつ、情報通信装置10の小型化を図ることが可能となる。
【0037】
また、本実施形態においては、最も好ましい形態の一例として電子部品36を信号処理装置46に対して送受信部64側に配置した構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、電子部品36を信号処理装置46に対してベース部20側に向くように配置することも可能である。
【0038】
また、本実施形態においては、熱電素子50の第一受熱面50aと送受信部64との間に熱伝導可能な伝熱板52を介在させ、伝熱板52の一部を露出させた構成を例示したが、本発明はこれに限定される訳ではない。具体的には、伝熱板52を露出させない構成とすること、及び伝熱板52を設けない構成とすることも可能である。
【0039】
本実施形態においては、情報通信装置10を物理量検知装置1に採用した構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば環境状態を計測するための環境情報検知装置、運動状態を計測するための運動情報検知装置等、様々な情報を取得し送受信する装置に適用することが可能である。また、本実施形態の情報通信装置10は、生体情報を検知するためのセンサ48を搭載したものであったが、用途に応じて必要とされるセンサを装置内部若しくは外部に追加する、又は、センサ48の代わりに用いることが可能である。
【0040】
また、本実施形態においては、熱電素子50を用いたものを示したが、情報通信装置10を単に冷却するだけであれば、熱電素子50を用いずに、接続端子66を表面積の大きい部材などにして伝熱性を向上させ、通電により電子装置30で発生する熱を、接続端子66を介して送受信部64において放熱するような構成としてもよい。このとき、接続端子66と電子装置30で熱源となりうる箇所とを熱的に直接接続するような伝熱部材を、情報通信装置10に設けてもよい。これにより、電子装置30において発生した熱に起因する電子装置30の動作不良を回避しつつ、情報通信装置10の小型化を図ることが可能となる。
【0041】
なお、本発明は上記実施形態などに限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0042】
1 物理量検知装置
10 情報通信装置
12 中間層
20 ベース部
30 電子装置
31 モールド材
36,38 電子部品
46 信号処理装置
48 センサ
50 熱電素子
50a 第一受熱面
50b 第二受熱面
52 伝熱板
60 アンテナ
62 アンテナ片
64 送受信部
66 接続端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状又は膜状のベース部と、
前記ベース部上に搭載され、通電により発熱を伴って作動する電子装置と、
平面状に形成された送受信部を有し、前記送受信部を介して電波を送受信することが可能なアンテナとを備えており、
前記ベース部と前記送受信部との間に形成された中間層に前記電子装置が配置され、前記送受信部が外部に露出したものであり、
前記電子装置において発生した熱を、前記送受信部を介して放熱可能であることを特徴とする情報通信装置。
【請求項2】
第一受熱面及び第二受熱面を有し、第一受熱面及び第二受熱面の間における温度差に基づいて熱エネルギーを電気エネルギーに変換可能な熱電素子が前記中間層に設けられており、
前記第一受熱面側に前記送受信部が伝熱可能なように積層されており、
前記第二受熱面側に前記ベース部が伝熱可能なように積層されていることを特徴とする請求項1に記載の情報通信装置。
【請求項3】
前記熱電素子の第一受熱面と前記送受信部との間に熱伝導可能な伝熱板が介在しており、
前記伝熱板の一部が、前記送受信部から露出していることを特徴とする請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項4】
前記アンテナが、前記送受信部に連続した接続端子を有し、
前記接続端子が、前記電子装置に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の情報通信装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報通信装置を有し、
前記中間層に生体情報を取得するためのセンサが設けられており、
前記ベース部を生体に対して接触させることにより前記センサを介して生体情報を取得可能であることを特徴とする物理量検知装置。
【請求項6】
請求項2に記載の情報通信装置を備えており、
前記ベース部を生体に対して接触させることにより、生体において発生した熱を、前記ベース部を介して前記熱電素子の第二受熱面側に伝播させることが可能であることを特徴とする物理量検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−169899(P2012−169899A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−29571(P2011−29571)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(512037439)
【出願人】(512037440)
【出願人】(512038160)
【出願人】(592216384)兵庫県 (258)
【Fターム(参考)】