説明

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、この組成物を用いた感活性光線性又は感放射線性膜及びパターン形成方法

【課題】ラフネス特性およびパターン倒れの改善を可能とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、それを用いた感活性光線性又は感放射線性膜及びパターン形成方法を提供する。
【解決手段】(A)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、及び(C)下記一般式(ZI−3)、(ZI−4)又は(ZI−5)で表される活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であり、樹脂(A)が酸の作用により分解する基を有する繰り返し単位を少なくとも1種含有し、該酸分解性の基が分解して脱離する基が環構造を有し、該環構造が極性基を置換基として有し、もしくは、該環構造が極性原子を環構造内に含み、且つ、前記脱離基が脱離して生成する化合物のlogP値が0以上2.8未満であることを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、及び(C)下記一般式(ZI−3)、(ZI−4)又は(ZI−5)で表される活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であり、樹脂(A)が酸の作用により分解する基を有する繰り返し単位(a)を少なくとも1種含有し、該酸分解性の基が分解して脱離する基が環構造を有し、該環構造が極性基を置換基として有し、もしくは、該環構造が極性原子を環構造内に含み、且つ、前記脱離基が脱離して生成する化合物のlogP値が0以上2.8未満であることを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。ここで、Pは、オクタノール/水系における分配係数を表す。
【化1】

一般式(ZI−3)中、
は−CR21=CR22−、−NR23−、−S−、−O−のいずれかを表す。R21〜R23は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又はアリール基を表す。
11及びR12はそれぞれ独立に有機基を表す。R11及びR12は互いに連結して環を形成してもよい。
Rは置換基を表す。
は0〜3の整数を表し、nは0以上の整数を表す。
但し、R11及びR12がフェニル基である場合、nは1以上の整数を表す。
は非求核性アニオンを表す。
一般式(ZI−4)中、
はアリール基を表す。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアリール基を表す。
x及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
6cとR7c、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
は非求核性アニオンを表す。
一般式(ZI−5)中、
Xは、酸素原子、硫黄原子又は−N(Rx)−を表す。Rxは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルケニル基、アルコキシカルボニル基、アリール基、アリールカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基を表す。
及びRは、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールオキシカルボニル基又はアリールカルボニルオキシ基を表す。
及びRは互いに連結して環を形成していてもよい。R〜R中のいずれか2つ以上、RとR、RとR、RとRx、RとRxは、それぞれ、互いに連結して環を形成していてもよい。
は非求核性アニオンを表す。
【請求項2】
前記極性原子が酸素原子または硫黄原子であり、前記極性基が酸素原子又は硫黄原子を含む基である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記極性原子が酸素原子又は硫黄原子であり、前記環構造がエーテル結合又はチオエーテル結合を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記極性原子が酸素原子であり、前記環構造がエーテル結合を含むことを特徴とする請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記極性原子が酸素原子又は硫黄原子であり、前記環構造がカルボニル基又はチオカルボニル基を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項6】
前記極性原子が酸素原子であり、前記環構造がカルボニル基を含むことを特徴とする請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記繰り返し単位(a)が下記一般式(I)で表されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化2】

式中、
は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、アルキルオキシカルボニル基から選ばれる原子または基を表す。
はアルキル基又はシクロアルキル基を表す。
は1価の置換基を表す。
Wはアルキレン基又はシクロアルキレン基を表す。
Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Xを含む環は、エーテル結合又はチオエーテル結合を含む環構造を表す。
l及びnは、それぞれ独立に0以上の整数を表す。nが2以上の場合、複数のRは各々独立であり、また、互いに結合して環を形成してもよい。
【請求項8】
一般式(I)で表される繰り返し単位(a)が下記一般式(I’)で表される請求項7に記載の組成物。
【化3】

式中、
は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、アルキルオキシカルボニル基から選ばれる原子または基を表す。
はアルキル基又はシクロアルキル基を表す。
は1価の置換基を表す。
Wはアルキレン基またはシクロアルキレン基を表す。
Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Xを含む環は、エーテル結合又はチオエーテル結合を含む環構造を表す。
l及びnは、それぞれ独立に0以上の整数を表す。nが2以上の場合、複数のRは各々独立であり、また、互いに結合して環を形成してもよい。
【請求項9】
一般式(I)中のXが酸素原子であることを特徴とする請求項7又は8に記載の組成物。
【請求項10】
前記繰り返し単位(a)が下記一般式(II)又は(III)で表されることを特徴とする請求項1、2、5及び6のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化4】

一般式(II)及び(III)中、
は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、アルキルオキシカルボニル基から選ばれる原子または基を表す。
は、2つある場合は各々独立に、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
は1価の置換基を表す。
Wはアルキレン基又はシクロアルキレン基を表す。
Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Xを含む環は、カルボニル基又はチオカルボニル基を含む環構造を表す。
l及びnは、それぞれ独立に0以上の整数を表す。nが2以上の場合、複数のRは各々独立であり、また、互いに結合して環を形成してもよい。
【請求項11】
一般式(II)及び(III)中のXが酸素原子であることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
更に、(B)フッ素原子または珪素原子の少なくともいずれかを備えた繰り返し単位を含み、且つ樹脂(A)とは異なる樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
樹脂(A)が、更に、ラクトン構造を有する繰り返し単位を含有する請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
樹脂(A)が、酸の作用により分解する基を有する前記繰り返し単位(a)以外に、更に、酸の作用により分解する基を有する繰り返し単位を含有する請求項1〜13のいずれかに記載の組成物。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物を用いて形成された感活性光線性又は感放射線性膜。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物を用いて膜を形成すること、該膜を露光すること、露光した膜を現像することを含むパターン形成方法。
【請求項17】
前記露光は液浸液を介して行われる請求項16に記載の方法。

【公開番号】特開2013−61624(P2013−61624A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−75045(P2012−75045)
【出願日】平成24年3月28日(2012.3.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】