説明

成形品および成形品の成形方法

【課題】型を用い成形材料を硬化することで成形品を得るときに、成形品を型から容易に分離する。
【解決手段】本体部2と、本体部2に一体的に設けられ、一部が本体部2から突出している離型用部材4とを有する成形品1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形品および成形品の成形方法に係り、たとえば、型を用いるとともに紫外線硬化樹脂等を硬化することで成形品を得るものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、型(たとえば下型)に未硬化の紫外線硬化樹脂等の成形材料を供給し、この供給した紫外線硬化樹脂を硬化して成形品(たとえば、レンズ集合体)を得ている。
【0003】
なお、紫外線硬化樹脂が硬化した後、上型と下型とから硬化した紫外線硬化樹脂(成形品)を離す(離型する)ことが必要になる。そこで、成形品を型から離れやすくするために、型に離型剤を塗布してある(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−117956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記離型をする場合、たとえば、上型で形成されるレンズ集合体のレンズ部の形状と、下型で形成されるレンズ集合体のレンズ部の形状とを変えることで、上型を下型から離したときに、硬化した紫外線硬化樹脂(レンズ集合体)が必ず下型に残るようにすることはできる。
【0006】
しかし、レンズ集合体が下型のほうに残ったとしても、この下型に残ったレンズ集合体を下型から離さなければならない(下型から離型しなければならない)。
【0007】
レンズ集合体を下型から離すために、人手に頼ったり、レンズ集合体を真空吸着したり、スクレーパをレンズ集合体と下型との間に差し込んだり、レンズ集合体と下型との間に圧縮空気を流し込んだり、イジェクターピンを用いたりする方式(もしくは、各方式を組み合わせ)を採用することができる。
【0008】
しかしながら、離型剤を併用したとしても、上述した方式では、効率良く確実にしかも容易に、レンズ集合体を下型から離すことができない場合がある。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、型を用い成形材料を硬化することで成形品を得るときに、成形品を型から容易に分離することができる成形品等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、本体部と、前記本体部に一体的に設けられ、一部が前記本体部から突出している離型用部材とを有する成形品である。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の成形品において、前記本体部は、要部と周辺部とを備えており、前記離型用部材は、前記周辺部に設けられている成形品である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の成形品において、前記離型用部材の、前記本体部に係合している部位には、前記本体部との結合力を強めるための結合力強化部が形成されている成形品である。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の成形品において、前記離型用部材は複数設けられており、これらの離型用部材は、前記本体部の周辺部に所定の間隔をあけて配置されている成形品である。
【0014】
請求項5に記載の発明は、型に未硬化の成形材料を供給する成形材料供給工程と、前記成形材料供給工程で供給された未硬化の成形材料内に一部が入り込み、他の部位が前記成形材料供給工程で供給された未硬化の成形材料から突出するように、離型用部材を設置する離型部材設置工程と、前記離型部材設置工程で前記離型用部材を設置した後、前記成形材料を硬化する成形材料硬化工程と、前記成形材料硬化工程で前記成形材料を硬化した後、前記突出している離型用部材を引っ張ることで、前記硬化した成形材料を前記型から離す離型工程とを有する成形品の成形方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、型を用い成形材料を硬化することで成形品を得るときに、成形品を型から容易に分離することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】レンズ集合体の構成を示す図であり、(a)はレンズ集合体の平面図であり、(b)は、(a)におけるI−I断面図である。
【図2】レンズ集合体の成形方法を示す図である。
【図3】レンズ集合体の成形方法を示す図である。
【図4】レンズ集合体の成形方法を示す図である。
【図5】レンズ集合体の成形方法を示す図である。
【図6】レンズ集合体の変形例を示す図であり、(a)はレンズ集合体の一部の平面図であり、(b)は、(a)におけるVI−VI断面図である。
【図7】レンズ集合体の変形例を示す図であり、(a)はレンズ集合体の一部の平面図であり、(b)は、(a)におけるVII−VII断面図である。
【図8】レンズ集合体の変形例を示す図であり、(a)はレンズ集合体の一部の平面図であり、(b)は、(a)におけるVIII−VIII断面図である。
【図9】レンズ集合体の変形例を示す図であり、図6等の(b)に対応する図である。
【図10】レンズ集合体の変形例を示す図であり、図6等の(b)に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態に係るレンズ集合体(ウェハレンズ)1は、図1で示すように、本体部2と離型用部材4とを備えて構成されている。本体部2は、硬化した紫外線硬化樹脂等の透明な樹脂等の材料で構成されており、レンズ部(要部)3と周辺部5とを備えて構成されている。
【0018】
レンズ部3は、製品もしくは半製品になる部位であり、製品もしくは半製品としての機能を発揮する。周辺部5は、レンズ部3とつながっていてレンズ部3とともに一体成形される部位である。また、周辺部5が、製品もしくは半製品としての機能を発揮することはほとんど無い。さらに、レンズ集合体1(本体部2)が成形された後、周辺部5の総てがレンズ部3といっしょに使用される場合もあるし、周辺部5の一部がレンズ部3といっしょに使用される場合もあるし、周辺部5がレンズ部3から切り離される場合もある。
【0019】
さらに説明すると、本体部2は、平板状のレンズ本体部7と球冠状の複数の凸部9と球冠状の複数の凸部11とを備えている。レンズ本体部7は、たとえば、円板状に形成されている。各凸部9,11(図2等で示す型M1,M2で形成されたパターン)は、レンズ本体部7の厚さ方向の両面で、所定の間隔をあけて設けられている。
【0020】
レンズ集合体1(レンズ本体部7)をこの厚さ方向から見ると、レンズ本体部7の厚さ方向の一方の面(図1(b)では上面)に設けられている各凸部9それぞれの中心に位置と、レンズ本体部7の厚さ方向の他方の面(図1(b)では下面)に設けられている各凸部11それぞれの中心の位置とは、お互いに一致している(図1(a)等参照)。
【0021】
このように構成されているレンズ集合体1(本体部2)は、たとえば、1つの凸部9とこれに対向する1つの凸部11とを備えた複数のレンズ部3と、周辺部5とに分けられる。そして、周辺部5から分けられた各レンズ部3は、これにCCDやCMOSセンサ等の撮像素子を設けることで、たとえば携帯電話のカメラ部に使用される。
【0022】
レンズ部3や周辺部5の形状についてさらに説明すると、1つのレンズ部3は、図1(a)で示すレンズ集合体1(本体部2)の1つの任意の凸部9を示す小さな円を、図1(a)の紙面に垂直な方向に移動したときに得られる軌跡で、レンズ集合体1(本体部2)を切断して得られる両凸レンズの形状になっている。
【0023】
周辺部5は、図1(a)に示すレンズ集合体1において、総てのレンズ部3を取り除いた形状になっている(レンズ本体部7に多数の円形な貫通孔が形成された形状になっている)。
【0024】
上記説明では、レンズ部3の外周を凸部9や凸部11の外周と一致させているが(レンズ部3の外径と凸部9の外径と凸部11の外径とをお互いに一致させているが)、凸部9の外径と凸部11の外径とが異なっていてもよいし、レンズ部3の外径が、凸部9の外径や凸部11の外径とが異なっていてもよい。
【0025】
図1(a)等では、凸部9,11の数を少なく描いている。実際には、レンズ本体部7の外径は、6インチから8インチ程度であり、凸部9,11は、数百個から数千個設けられている。
【0026】
図1に示すレンズ集合体1では、レンズ本体部7に凸部9,11が形成されているが、レンズ本体部7の厚さ方向の一方の面に複数の球冠状の凹部を設け、レンズ本体部7の厚さ方向の他方の面に複数の凸部を設けた構成であってもよいし、レンズ本体部7の厚さ方向の両面に複数の凹部を設けた構成であってもよいし、レンズ本体部7の厚さ方向の一方の面にのみ凹部もしくは凸部を設けた構成であってもよい。
【0027】
そして、レンズ部3として、両凸レンズだけでなく、メニスカス凸レンズ、平凸レンズ、メニスカス凹レンズ、両凹レンズ、平凹レンズを得るようにしてもよい。
【0028】
本体部2を構成する成形材料として、紫外線硬化樹脂の代わりに、所定の波長の電磁波の照射で硬化する樹脂もしくは熱可塑性樹脂もしくは熱硬化性樹脂等の樹脂やガラス等の材料を掲げることができるが、ここでは、紫外線硬化樹脂を例に掲げて説明する。
【0029】
レンズ集合体1についてさらに説明すると、レンズ集合体1には、前述したように離型用部材4が設けられている。離型用部材4は、本体部2に一体的に設けられており、離型用部材4の一部が本体部2から突出している。
【0030】
離型用部材4は、本体部2の周辺部5に設けられている。例を掲げて詳しく説明すると、離型用部材4は、樹脂や金属等の材料で構成されており、矩形な薄い平板状に形成されている。薄い板状に形成されていることで、離型用部材4は、この厚さ方向で弾性変形して容易に折れ曲がるようになっている(図5参照)。
【0031】
また、離型用部材4は、この厚さ方向がレンズ本体部7の厚さ方向と一致し、長手方向の一端部側の部位が、本体部2の周辺部5内に埋没することで、長手方向の他端部側の部位がレンズ本体部7から突出して、レンズ本体部7に一体的に設けられている。
【0032】
また、離型用部材4は、この長手方向が円形状の本体部2(レンズ本体部7)の径方向と一致するようにして、本体部の外周から突出している。
【0033】
さらに、離型用部材4は、たとえば複数設けられており、これらの離型用部材4は、本体部2の周辺部5(本体部2の外周)に所定の間隔をあけて配置されている。なお、図1に示す態様では、離型用部材4が、本体部2の円形の外周長を2等分する位置に2つ設けられているが、複数の離型用部材4が、本体部2の円形の外周長を3等分以上に等分割する位置に設けられていてもよい。
【0034】
ここで、レンズ集合体1の製造方法について説明する。
【0035】
まず、図2で示すように、上型M1が下型M2から離れている状態で、下型M2に未硬化の紫外線硬化樹脂13を供給する(成形材料供給工程)。
【0036】
続いて、上型M1を下型M2に対して相対的に移動して、図3で示すように、上型M1と下型M2との間の距離が「L1」になるまで近づける。お互いの距離が「L1」になるまで近づいたときに、上型M1と下型M2との間に形成されている空間(紫外線硬化樹脂13)の形状が、レンズ集合体1の本体部2の形状になっている。
【0037】
続いて、離型用部材4を設置する(離型部材設置工程)。設置が終了した状態では、離型用部材4の一部が、成形材料供給工程で供給された未硬化の紫外線硬化樹脂13内に入り込んでいる。また、離型用部材4の他の部位が、成形材料供給工程で供給された未硬化の紫外線硬化樹脂13から突出している。
【0038】
なお、離型用部材4に、レンズ集合体1の成形の日付(必要に応じて時刻)、通し番号、成形データ(たとえば、成形材料の種類、紫外線の強度や照射時間、温度、湿度等)、バーコードやQRコード等の識別子の少なくともいずれかを付してあってもよい。
【0039】
また、離型部材設置工程で離型用部材4を設置したときに、重力で離型用部材4が移動(図3の上方向もしくは下方向に移動)してしまうことを防止するために、離型用部材支持体15で、離型用部材4を支持するようにしてもよい。この場合、たとえば、真空吸着によって、離型用部材4が離型用部材支持体15に一体的に支持されていることが望ましい。
【0040】
また、図3では紫外線硬化樹脂13(レンズ集合体1)の中央(レンズ本体部7の厚さ方向の中間部)に離型用部材4が配置されているが、離型用部材4が、上型M1もしくは下型M2に貼り付いている状態で、紫外線硬化樹脂13を硬化させてもよい。この場合、離型用部材4が貼り付く型は、レンズ集合体1が残るほうの型である。たとえば、上型M1を下型M2から離したときにレンズ集合体1が下型M2に貼り付いて残るとすると、離型用部材4は、下型M2に貼り付いている。
【0041】
上型M1を下型M2から離したときに、レンズ集合体1が上型M1、下型M2のいずれに残るかわからないときには、上型M1と下型M2との両方に、離型用部材4を貼り付けておいてもよい。
【0042】
たとえば、図3に示す状態において、左側の1枚の離型用部材4を2枚にし、この2枚の離型用部材のうちの1枚の離型用部材を図3に示す状態よりも下方に移動して下型M2に接触させ、上記2枚の離型用部材のうちの他の1枚の離型用部材を図3に示す状態よりも上方に移動して上型M1に接触させてもよい。同様に、右側の1枚の離型用部材4を2枚にして、1枚の離型用部材を下型M2に接触させ、他の1枚の離型用部材を上型M1に接触させてもよい。
【0043】
続いて、離型部材設置工程で離型用部材4を設置した後、各型M1,M2を通して紫外線硬化樹脂13に紫外線を照射して硬化する(成形材料硬化工程)。
【0044】
続いて、図4で示すように、上型M1を移動して上型M1を下型M2(硬化した紫外線硬化樹脂13;レンズ集合体1)から離す。なお、上型M1を下型M2から離すとき、レンズ集合体1は、下型M2にくっついているものとする。たとえば、凸部9の曲率半径と凸部11の曲率半径とをお互いに変えることで、硬化した紫外線硬化樹脂13が、上型M1よりも下型M2に強く貼り付き、レンズ集合体1が、下型M2にくっつくようになっている。
【0045】
続いて、図5で示すように、成形材料硬化工程で紫外線硬化樹脂13を硬化した後、突出している離型用部材4を上方に引っ張ることで、硬化した紫外線硬化樹脂13(レンズ集合体1)を下型M2から離す(離型工程)。これにより、レンズ集合体1を得ることとができる。
【0046】
ところで、レンズ集合体1において、離型用部材4の本体部2に係合している部位(埋没している部位)に、本体部2との結合力を強めるための結合力強化部17が形成されていてもよい(図6〜図10参照)。
【0047】
図6、図7、図8、図10で示すものは、離型用部材4の形状を変えることで、離型用部材4と本体部2との間の結合力を強めており、図9で示すものは、ピン19等の結合力強化部材を設けることで、離型用部材4と本体部2との間の結合力を強めている。
【0048】
詳しく説明すると、図6で示すレンズ集合体1の離型用部材4(4A)は、等脚台形な板状に形成されている。そして、離型用部材4Aの幅の広い下底側の部位が本体部2に埋没していることで、離型用部材4と本体部2との間の結合力が強められている。
【0049】
図7で示すレンズ集合体1の離型用部材4(4B)は、矩形状の幅広部と矩形状の幅狭部とを備えた板状に形成されている。そして、幅広部の一部が本体部2に埋没していることで、離型用部材4と本体部2との間の結合力が強められている。
【0050】
図8で示すレンズ集合体1の離型用部材4(4C)は、矩形な板状に形成されているとともに、厚さ方向に貫通している円形状の貫通孔21が設けられている。そして、貫通孔21が設けられている離型用部材4Cの部位が本体部2に埋没し貫通孔21内に紫外線硬化樹脂13が入り込んでいることで、離型用部材4と本体部2との間の結合力が強められている。なお、貫通孔21の大きさを小さくして複数設けてもよい。
【0051】
図9で示すレンズ集合体1の離型用部材4(4D)は、矩形な板状に形成されているとともに、厚さ方向の貫通している貫通孔21が設けられている。さらに、ピン19が貫通孔21を貫通している。これにより、離型用部材4と本体部2との間の結合力が強められている。なお、貫通孔21の大きさを小さくして、貫通孔21とピン19とを複数設けてもよい。
【0052】
図10で示すレンズ集合体1の離型用部材4(4E)は、矩形な板状に形成されているとともに、本体部2に埋没している部位に小さな凹凸が多数設けられている。たとえば、本体部2に埋没している部位が、たとえば三角波状等の波状に曲がっている。これにより、離型用部材4と本体部2との間の結合力が強められている。
【0053】
なお、成形材料が熱可塑性樹脂である場合、熱可塑性樹脂で離型用部材を構成してもよい。これにより、成形材料の熱可塑性樹脂と離型用部材とが加熱されたときに、お互いの材料が軟化もしくは溶融して交じり合い、離型用部材4と本体部2との間の結合力が強められる。この場合、離型用部材が成形材料の熱可塑性樹脂よりも僅かに軟化等しにくくなっていることが望ましい。
【0054】
レンズ集合体1によれば、レンズ集合体1が離型用部材4を備えており、離型用部材4を引っ張ることで、レンズ集合体1を下型M2から離す(離型する)ことができるので、レンズ集合体1の離型を容易に行うことができる。
【0055】
すなわち、従来よりも効率良くレンズ集合体1を離型することができ、レンズ集合体1を離型するときに真空吸着する必要がないので、レンズ集合体1の成形装置の構成を簡素化することができる。また、スクレーパやイジェクターピンを用いていないので、レンズ集合体1が傷付くおそれを回避することでき、圧縮空気を流し込むことがないので、環境をクリーンな状態に保つことができる。
【0056】
また、レンズ集合体1によれば、離型用部材4が、レンズ集合体1の周辺部5に設けられているので、離型用部材4が邪魔にならず、離型用部材4が存在しないレンズ部3を容易に得ることができる。
【0057】
また、レンズ集合体1によれば、結合力強化部17が形成されているので、本体部2と離型用部材4との結合力が強くなっており、下型M2からレンズ集合体1を離型するときに、一層大きな力でレンズ集合体1を引っ張ることができる。
【0058】
また、レンズ集合体1によれば、複数の離型用部材4が本体部2の周辺部5に所定の間隔をあけて配置されているので、レンズ集合体1を下型M2から離型するときに、レンズ集合体1をバランス良く引っ張ることができる。そして、レンズ集合体1に無理な力(モーメント等を含む)が加わらない状態で、レンズ集合体1を離型することができる。
【0059】
なお、上記説明では、レンズ部3が複数設けられているレンズ集合体1を例に掲げて説明しているが、レンズ部3が1つだけになっているものを成形品として採用してもよい。また、レンズ以外のものを成形品として採用してもよい。たとえば、要部としてモスアイ構造を備えたものを採用してもよい。さらに、要部と周辺部とに分かれていないものを成形品として使用してもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 レンズ集合体(成形品)
2 本体部
3 レンズ部(要部)
4 離型用部材
5 周辺部
17 結合力強化部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
前記本体部に一体的に設けられ、一部が前記本体部から突出している離型用部材と、
を有することを特徴する成形品。
【請求項2】
請求項1に記載の成形品において、
前記本体部は、要部と周辺部とを備えており、
前記離型用部材は、前記周辺部に設けられていることを特徴とする成形品。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の成形品において、
前記離型用部材の、前記本体部に係合している部位には、前記本体部との結合力を強めるための結合力強化部が形成されていることを特徴とする成形品。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の成形品において、
前記離型用部材は複数設けられており、これらの離型用部材は、前記本体部の周辺部に所定の間隔をあけて配置されていることを特徴とする成形品。
【請求項5】
型に未硬化の成形材料を供給する成形材料供給工程と、
前記成形材料供給工程で供給された未硬化の成形材料内に一部が入り込み、他の部位が前記成形材料供給工程で供給された未硬化の成形材料から突出するように、離型用部材を設置する離型部材設置工程と、
前記離型部材設置工程で前記離型用部材を設置した後、前記成形材料を硬化する成形材料硬化工程と、
前記成形材料硬化工程で前記成形材料を硬化した後、前記突出している離型用部材を引っ張ることで、前記硬化した成形材料を前記型から離す離型工程と、
を有することを特徴とする成形品の成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−158110(P2012−158110A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19601(P2011−19601)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000003458)東芝機械株式会社 (843)
【Fターム(参考)】