説明

成長因子METRNLの治療的使用

本発明は、タンパク質、遺伝子、及び細胞の治療的使用の分野に関わり、特に、分泌性治療用タンパク質METRNLの生物学的機能に基づく治療、特に神経系の障害の治療に関わる。METRNLは、神経保護及び/又は神経発生作用を有する、神経生存及び成長因子である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
神経系の疾患、障害、又は損傷を治療する方法において使用するための、単離されたポリペプチドであって、以下のものからなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチド:
a) SEQ IDNo. 2, 4, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 及び 12からなる群から選択されるアミノ酸配列;
b) SEQ IDNo. 2, 4, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 及び 12からなる群から選択されるアミノ酸配列の配列バリアントであって、前記SEQ IDNo.に対して少なくとも70%の配列同一性を有するバリアント;及び
c) a)のいずれかの配列の少なくとも150の連続したアミノ酸である、生物学的活性を有する断片であって、選択された配列中に規定される任意のアミノ酸が、別のアミノ酸に変えられている断片;ここで、変えられているアミノ酸の数は30以下であることを条件とする。
【請求項2】
SEQID No. 2, 4, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 及び 12からなる群から選択される配列の、天然対立遺伝子バリアントである、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項3】
対立遺伝子バリアントが、SEQ ID No. 1, 3, 及び 5からなる群から選択される核酸配列と較べて単一ヌクレオチドにおいて異なっている核酸配列を翻訳したところのアミノ酸配列を含む、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項4】
選択された配列中で特定されるいずれかのアミノ酸が保存的置換となるように変えられたバリアント・ポリペプチドである、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項5】
シグナル・ペプチドが異種性シグナル・ペプチドに置き換えられた、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項6】
SEQID No. 2, 7, 及び 10からなる群から選択される配列を有するタンパク質に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 2, 7, 及び 10からなる群から選択される配列を有するタンパク質である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項7】
SEQID No. 4, 8, 及び 11からなる群から選択される配列を有するタンパク質に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 4, 8, 及び 11からなる群から選択される配列を有するタンパク質である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項8】
SEQID No. 6, 9, 及び 12からなる群から選択される配列を有するタンパク質に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 6, 9, 及び 12からなる群から選択される配列を有するタンパク質である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項9】
SEQID No. 7, 8, 及び 9からなる群から選択される配列を有するタンパク質に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 7, 8, 及び 9からなる群から選択される配列を有するタンパク質である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項10】
SEQID No. 2の配列を有するタンパク質に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 2の配列を有するタンパク質である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項11】
SEQID No. 7の配列を有するタンパク質に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 7の配列を有するタンパク質である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項12】
SEQID No. 10の配列を有するタンパク質に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 10の配列を有するタンパク質である、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項13】
SEQID NOと比較して変化している、配列バリアント又は断片のアミノ酸が、図2において、より好ましくは図1において、非保存的であると規定されているものの中から選択されたアミノ酸である、請求項1から12のいずれかに記載のポリペプチド。
【請求項14】
少なくとも1つの分子内シスチン架橋を形成することができる、請求項1から13のいずれかに記載のポリペプチド。
【請求項15】
少なくとも1つの分子間シスチン架橋で連結された前記タンパク質のダイマーを含む、請求項1から14のいずれかに記載のポリペプチド。
【請求項16】
ポリhisタグ、GSTタグ、HAタグ、Flagタグ、C-mycタグ、HSVタグ、V5タグ、マルトース結合タンパク質タグ、セルロース結合ドメイン・タグのような親和性タグをさらに含む、請求項1から15のいずれかに記載のポリペプチド。
【請求項17】
神経系の疾患、障害、又は損傷を治療する方法において使用するための、単離された核酸分子であって、以下のものからなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸配列を含む、核酸分子:
a) SEQ IDNo. 2, 4, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 及び12からなる群から選択されるアミノ酸配列;
b) SEQ IDNo. 2, 4, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 及び12からなる群から選択されるアミノ酸配列の配列バリアント(ここで、当該バリアントは前記SEQ ID No.に対して少なくとも70%の配列同一性を有する);並びに
c) a)又はb)のいずれかの配列の少なくとも150の連続したアミノ酸である、生物学的活性を有する断片。
【請求項18】
天然対立遺伝子核酸バリアントのヌクレオチド配列を含む、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項19】
天然のポリペプチド・バリアントのポリペプチド配列を有するバリアント・ポリペプチドをコードする、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項20】
SEQID No. 1, 3, 及び 5からなる群から選択される核酸配列と較べて単一ヌクレオチドにおいて異なっている、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項21】
コードされたポリペプチドが、SEQ ID No. 2, 7, 及び 10からなる群から選択される配列に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 2, 7, 及び 10からなる群から選択される配列を有するタンパク質である、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項22】
コードされたポリペプチドが、SEQ ID No. 4, 8, 及び 11からなる群から選択される配列に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 4, 8及び 11からなる群から選択される配列を有するタンパク質である、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項23】
コードされたポリペプチドが、SEQ ID No. 6, 9, 及び 12からなる群から選択される配列に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 6, 9, 及び 12からなる群から選択される配列を有するタンパク質である、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項24】
コードされたポリペプチドが、SEQ ID No. 7, 8, 及び 9からなる群から選択される配列に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 7, 8, 及び 9からなる群から選択される配列を有するタンパク質である、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項25】
コードされたポリペプチドが、SEQ ID No. 2に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 2の配列を有するタンパク質である、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項26】
コードされたポリペプチドが、SEQ ID No. 7に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 7の配列を有するタンパク質である、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項27】
コードされたポリペプチドが、SEQ ID No. 10に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 10の配列を有するタンパク質である、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項28】
以下のものからなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む、請求項17に記載の核酸分子:
a) SEQ IDNo. 1, 3, 5, 13, 14, 15, 16, 17, 及び 18からなる群から選択されるヌクレオチド配列;
b) SEQ IDNo. 1, 3, 5, 13, 14, 15, 16, 17, 及び 18からなる群から選択されるヌクレオチド配列に対して、少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列;
c) SEQ IDNo. 1, 3, 5, 13, 14, 15, 16, 17, 及び 18からなる群から選択される配列の、少なくとも150の連続するヌクレオチドを有する核酸配列;
c) SEQ IDNo. 1, 3, 5, 13, 14, 15, 16, 17, 及び18からなる群から選択される配列を有する核酸と、高ストリンジェンシー条件下でハイブリダイズすることができる、核酸の相補鎖;並びに
d) 上記のいずれかものに相補的な核酸配列。
【請求項29】
SEQID No. 1, 3 及び 5からなる群から選択されるヌクレオチド配列に対して少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含み、より好ましくはSEQ ID No.1, 3, 及び 5の配列を有する核酸である、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項30】
SEQID No. 13, 14 及び 15からなる群から選択されるヌクレオチド配列に対して少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含み、より好ましくはSEQ ID No.13, 14, 及び 15の配列を有する核酸である、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項31】
SEQID No. 16, 17, 及び 18からなる群から選択されるポリヌクレオチド配列に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有する、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項32】
SEQID No. 1の配列を有する核酸分子に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 1の配列を有する核酸である、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項33】
SEQID No. 13の配列を有する核酸分子に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 13の配列を有する核酸である、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項34】
SEQID No. 16の配列を有する核酸分子に対して、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%の配列同一性を有し、より好ましくはSEQ ID No. 16の配列を有する核酸である、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項35】
大腸菌、チャイニーズハムスター、ベイビーハムスター、酵母、昆虫、及び/又は真菌類における発現のためにコドンが最適化された、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項36】
SEQID No 16と、SEQ ID NO 17 及び SEQID NO 18の少なくともいずれか1つとの間の組み混ぜバリアントである、請求項17に記載の核酸分子。
【請求項37】
神経系の疾患、障害、又は損傷を治療する方法において使用するための、請求項17から36のいずれかに記載の核酸分子を含むベクター。
【請求項38】
当該核酸分子が発現可能になるように連結されたプロモーターをさらに含む、請求項37に記載のベクター。
【請求項39】
当該プロモーターが、CAG, CMV, ヒトUbiC, JeT, RSV, Tet-制御性プロモーター, Mo-MLV-LTR, Mx1, EF-1アルファからなる群から選択される、請求項38に記載のベクター。
【請求項40】
レンチウイルス、HIV、SIV、FIV、EAIV、CIVを含むレトロウイルス・ファミリーに由来するベクターからなる群から選択される、請求項37又は38に記載のベクター。
【請求項41】
アルファウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、バキュロウイルス、HSV、コロナウイルス、ウシパピロマウイルス、Mo-MLVからなる群から選択され、好ましくはアデノ随伴ウイルスである、請求項37又は38に記載のベクター。
【請求項42】
神経系の疾患、障害、又は損傷を治療する方法において使用するための、請求項37から41のいずれかに記載のベクターで形質転換又は形質導入された、単離された宿主細胞。
【請求項43】
大腸菌、酵母、サッカロマイセス・セレビシエ、アスペルギルス、Sf9昆虫細胞からなる群から選択される、請求項42に記載の宿主細胞。
【請求項44】
ヒト、ネコ、ブタ、サル、イヌ、マウス、ラット、マウス、及びウサギのような哺乳類細胞からなる群から選択される、請求項42に記載の宿主細胞。
【請求項45】
ARPE-19細胞のような不死化網膜色素上皮細胞、ヒト不死化線維芽細胞、及びヒト不死化星状膠細胞からなる群から選択される、請求項44に記載の宿主細胞。
【請求項46】
マトリックスに付着した、請求項45に記載の宿主細胞。
【請求項47】
ヒト神経性幹細胞又は前駆体細胞、ヒト・グリア性幹細胞又は前駆体細胞、及び胎児性の幹細胞を含む幹細胞からなる群から選択される、請求項44に記載の宿主細胞。
【請求項48】
CHO,CHO-K1, HEI193T, HEK293, COS, PC12, HiB5, RN33b, BHK細胞からなる群から選択される、請求項44に記載の宿主細胞。
【請求項49】
神経系の疾患、障害、又は損傷を治療する方法において使用するための、感染性ウイルス粒子を産生することができるパッケージング細胞株であって、当該ウイルス粒子は、5'レトロウイルスLTR、tRNA結合部位、パッケージング・シグナル、請求項1から16のいずれかに記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を発現できるように当該ポリヌクレオチド配列に連結されたプロモーター、DNA第2鎖合成のためのオリジン、及び3'レトロウイルスLTRを含むレトロウイルス科由来ゲノムを含む、パッケージング細胞株。
【請求項50】
当該ゲノムがレンチウイルス由来のゲノムでありLTRがレンチウイルスのものである、請求項49に記載のパッケージング細胞株。
【請求項51】
移植可能な生体適合性細胞装置:
i) 請求項1から16のいずれかに記載のタンパク質及び/又はウイルス・ベクターの拡散を許容する半透膜;及び
ii) 請求項42から48のいずれかに記載の細胞、又は、請求項49若しくは50に記載のパッケージング細胞株の組成物。
【請求項52】
半透膜が免疫隔離性である、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
半透膜が微多孔性である、請求項51に記載の装置。
【請求項54】
半透膜の内部に配置されたマトリックスをさらに含む、請求項51に記載の装置。
【請求項55】
繋留アンカーをさらに含む、請求項51に記載の装置。
【請求項56】
標的細胞を感染させるためのウイルス・ベクターを分泌する生きたパッケージング細胞を含む中心部、及び、前記中心部を囲う外部ジャケットを含み、当該ウイルス・ベクターがレトロウイルスであって、当該ベクターは、前記ポリペプチドを発現できるように標的細胞における当該ポリペプチドの発現を制御するプロモーターが連結された請求項1から16のいずれかに記載のポリペプチドをコードする異種性遺伝子を含み、前記ジャケットは透過性の生体適合性材料を含み、前記材料は直径約100 nmのレトロウイルス・ベクターの透過を許容させるために選択される多孔性を有し、前記カプセルからの前記ウイルス・ベクターの放出を可能にする、請求項51に記載の装置。
【請求項57】
中心部がさらにマトリックスを含み、パッケージング細胞が当該マトリックスにより固定されている、請求項56に記載の装置。
【請求項58】
ジャケットが、ハイドロゲル又は熱可塑性の素材を含む、請求項56に記載の装置。
【請求項59】
好ましくは神経細胞が欠失又は損傷している、神経系の疾患、障害、又は損傷を治療する方法において使用するための、請求項56に記載の装置。
【請求項60】
神経系の疾患、障害、又は損傷の治療のための医薬の製造における、以下のものの使用:
i) 請求項1から16のいずれかに記載のポリペプチド;又は
ii) 請求項17から36のいずれかに記載の単離された核酸配列;又は
iii) 請求項37から41のいずれかに記載の発現ベクター;又は
iv) 請求項42から48のいずれかに記載の宿主細胞の組成物;
v) 請求項51から59のいずれかに記載の移植可能な生体適合性細胞装置;又は
vi) 請求項49若しくは50に記載のパッケージング細胞株。
【請求項61】
神経細胞が欠失又は損傷している、請求項60に記載の使用。
【請求項62】
前記医薬が、脳卒中、外傷性脳損傷、脊髄損傷、びまん性軸索損傷、てんかん、神経障害、末梢神経障害、並びに付随の痛み及びその他の症状を含むがこれらに限定されない、脳、脳幹、脊髄、及び/又は末梢神経の受傷に関わる疾患、障害、又は損傷の治療のためのものである、請求項60に記載の使用。
【請求項63】
神経系障害が、パーキンソン病、アルツハイマー病、老年認知症、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症に伴う神経損傷、及び付随の症状を含むが、これらに限定されない、脳、脳幹、脊髄、及び/又は末梢神経におけるニューロン及びニューロンのプロセスの変性に関わるものである、請求項60に記載の使用。
【請求項64】
神経変性疾患がパーキンソン病である、請求項63に記載の使用。
【請求項65】
神経変性疾患がハンチントン病である、請求項63に記載の使用。
【請求項66】
神経変性疾患が筋萎縮性側索硬化症である、請求項63に記載の使用。
【請求項67】
神経系障害が、代謝疾患、栄養障害、毒性傷、悪性病変、及び/又は遺伝的な若しくは特発性の異常(糖尿病を含むがこれに限定されない)、腎機能不全、アルコール依存症、化学療法、化学薬品、薬物乱用、ビタミン欠乏症、及び感染により引き起こされる状態を含むがこれらに限定されない、脳、脳幹、脊髄、及び/又は末梢神経におけるニューロンの機能異常及び/又は欠失に関わる、疾患、障害、又は損傷である、請求項60に記載の使用。
【請求項68】
疾患が、末梢神経障害及び付随の痛みである、請求項61又は67に記載の使用。
【請求項69】
神経系障害が、多発性硬化症、視神経炎、大脳硬化症、感染後脳脊髄炎、及びてんかん、並びに付随の症状を含むがこれらに限定されない、脳、脳幹、脊髄、及び末梢神経系における乏突起膠細胞、星状膠細胞、及びシュワン細胞のようなグリアの変性又は硬化に関わる疾患、障害、又は損傷である、請求項60に記載の使用。
【請求項70】
疾患又は障害が、多発性硬化症、感覚性運動失調、神経変性脊髄小脳障害、遺伝性運動失調、小脳萎縮症、及びアルコール依存症である、請求項69に記載の使用。
【請求項71】
神経系の障害、疾患、又は損傷が、網膜色素変性症、黄斑変性症、緑内障、糖尿病性網膜症、及び付随の症状を含むがこれらに限定されない、網膜、光受容体、及び付随の神経に関わるものである、請求項60に記載の使用。
【請求項72】
神経系の障害、疾患、又は損傷が、音響性外傷、難聴、耳鳴、耳炎、迷路炎、遺伝性及び蝸牛前庭萎縮、メニエール病、及び付随の症状を含むがこれらに限定されない、前庭聴覚複合体の感覚上皮及び付随の神経節に関わるものである、請求項60に記載の使用。
【請求項73】
損傷が、アブミ骨摘出術、乳突削開術、及び鼓室形成術のような内耳手術、並びに人工内耳又は中耳インプラントのようなインプラントの移植により引き起こされるものである、請求項72に記載の使用。
【請求項74】
対象における神経系の疾患、障害、又は損傷を治療する方法であって、治療を必要とする個体に治療的に有効な量の以下のものを投与することを含む方法:
i) 請求項1から16のいずれかに記載のポリペプチド;又は
ii) 請求項17から36のいずれかに記載の単離された核酸配列;又は
iii) 請求項37から41のいずれかに記載の発現ベクター;又は
iv) 請求項42から48のいずれかに記載の宿主細胞の組成物;又は
v) 請求項51から59のいずれかに記載の移植可能な生体適合性細胞装置;又は
vi) 請求項49若しくは50に記載のパッケージング細胞株。
【請求項75】
前記病態が、脳卒中、外傷性脳損傷、脊髄損傷、びまん性軸索損傷、てんかん、神経障害、末梢神経障害、並びに付随の痛み及びその他の症状等の状態を含むがこれらに限定されない、脳、脳幹、脊髄、及び/又は末梢神経の受傷に関わる疾患、障害、又は損傷である、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
神経系障害が、パーキンソン病、アルツハイマー病、老年認知症、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症に伴う神経損傷、及び付随の症状を含むが、これらに限定されない、脳、脳幹、脊髄、及び/又は末梢神経におけるニューロン及びニューロンのプロセスの変性に関わるものである、請求項74に記載の方法。
【請求項77】
神経変性疾患がパーキンソン病である、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
神経変性疾患がハンチントン病である、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
神経変性疾患が筋萎縮性側索硬化症である、請求項76に記載の方法。
【請求項80】
神経系障害が、代謝疾患、栄養障害、毒性傷、悪性病変、及び/又は遺伝的な若しくは特発性の異常(糖尿病を含むがこれに限定されない)、腎機能不全、アルコール依存症、化学療法、化学薬品、薬物乱用、ビタミン欠乏症、及び感染により引き起こされる状態を含むがこれらに限定されない、脳、脳幹、脊髄、及び/又は末梢神経におけるニューロンの機能異常及び/又は欠失に関わる、疾患、障害、又は損傷である、請求項74に記載の方法。
【請求項81】
疾患が、末梢神経障害及び/又は付随の痛みである、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
神経系障害が、多発性硬化症、視神経炎、大脳硬化症、感染後脳脊髄炎、及びてんかん、並びに付随の症状を含むがこれらに限定されない、脳、脳幹、脊髄、及び末梢神経系における乏突起膠細胞、星状膠細胞、及びシュワン細胞のようなグリアの変性又は硬化に関わる疾患、障害、又は損傷である、請求項74に記載の方法。
【請求項83】
疾患又は障害が、多発性硬化症、感覚性運動失調、神経変性脊髄小脳障害、遺伝性運動失調、小脳萎縮症、及びアルコール依存症である、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
神経系の障害、疾患、又は損傷が、網膜色素変性症、黄斑変性症、緑内障、糖尿病性網膜症、及び付随の症状を含むがこれらに限定されない、網膜、光受容体、及び付随の神経に関わるものである、請求項74に記載の方法。
【請求項85】
神経系の障害、疾患、又は損傷が、音響性外傷、難聴、耳鳴、耳炎、迷路炎、遺伝性及び蝸牛前庭萎縮、メニエール病、及び付随の症状を含むがこれらに限定されない、前庭聴覚複合体の感覚上皮及び付随の神経節に関わるものである、請求項74に記載の方法。
【請求項86】
損傷が、アブミ骨摘出術、乳突削開術、及び鼓室形成術のような内耳手術、並びに人工内耳又は中耳インプラントのようなインプラントの移植により引き起こされるものである、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
対象がヒトである、請求項74に記載の方法。
【請求項88】
哺乳類神経細胞のアポトーシスを防止する方法であって、前記神経細胞を、請求項1から16のいずれかに記載のポリペプチドに晒すことを含む方法。
【請求項89】
哺乳類神経細胞の生存を増強させる方法であって、前記神経細胞を、請求項1から16のいずれかに記載のポリペプチドに晒すことを含む方法。
【請求項90】
神経細胞を分化させる方法であって、請求項1から16のいずれかに記載のポリペプチドに神経細胞を晒すことを含む方法。
【請求項91】
神経細胞の移動を刺激する方法であって、請求項1から16のいずれかに記載のポリペプチドに神経細胞を晒すことを含む方法。
【請求項92】
ニューロンを発生させる方法であって、請求項1から16のいずれかに記載のポリペプチドに神経前駆体細胞又は神経幹細胞を晒すことを含む方法。
【請求項93】
前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを前記細胞内で発現させることにより、前記ポリペプチドを前記細胞に送達する、請求項88から92のいずれかに記載の方法。
【請求項94】
神経系の疾患、障害、又は損傷の治療において使用するための、請求項1から16のいずれかに記載のポリペプチドに特異的に結合することができる抗体。
【請求項95】
ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、単鎖抗体、リコンビナント抗体からなる群から選択される、請求項94に記載の抗体。
【請求項96】
神経系の疾患、障害、又は損傷の治療において使用するための、請求項94に記載の抗体と以下のものからなる群から選択される接合物とを含む免疫結合体:化学療法剤、毒素、又は放射性同位元素のような細胞毒性剤;アビジン又はストレプトアビジン又は抗原のような特異的結合をなす対の一員;検出可能な産物を産生することができる酵素。
【請求項97】
以下のものからなる群から選択される、単離されたポリペプチド:
i) SEQ IDNo 10に示されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、及び1から5個の追加のアミノ酸を有するポリペプチド;
ii) SEQ IDNo 11に示されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、及び1から5個の追加のアミノ酸を有するポリペプチド;
iii) SEQID No 12に示されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、及び1から5個の追加のアミノ酸を有するポリペプチド;並びに
iv) 上記ポリペプチドのバリアントであって、選ばれた配列中のいずれかのアミノ酸が別のアミノ酸に変わっているが、当該配列中でそのように変わっているアミノ酸が20個以下であるバリアント。
【請求項98】
変わったアミノ酸が、図2において、より好ましくは図1において、非保存的であると規定されているものの中から選択されたアミノ酸である、請求項97に記載のポリペプチド。
【請求項99】
以下のものを含む、単離されたポリペプチド:
-C-末端において次のものに連結された、Gln又はCysを除く天然アミノ酸からなる群から選択されるN-末端アミノ酸;
- SEQ IDNo 2、SEQ ID NO 4又はSEQ ID No 6のAA2からAA311において示されたアミノ酸配列を有するポリペプチド及びそのバリアントからなる群から選択される、ポリペプチド;。ここで、当該バリアントでは、いずれかのアミノ酸が別のアミノ酸に変わっているが、当該配列中でそのように変わっているアミノ酸が20個以下である。
【請求項100】
以下のものからなる群から選択される、単離されたポリペプチド:
i) SEQ IDNo 2、SEQ ID NO 4又はSEQ ID No 6に示されたアミノ酸配列を有するポリペプチドであって、N-末端グルタミン残基の代わりにN-末端ピロリドンカルボン酸を有する、ポリペプチド;
ii)選ばれた配列中のN-末端ピロリドンカルボン酸を除くいずれかのアミノ酸が別のアミノ酸に変わっているが、当該配列中でそのように変わったアミノ酸残基が20個以下である、前記ポリペプチドのバリアント。
【請求項101】
以下の工程を含む、リコンビナントMETRNLポリペプチドの製造方法:
i) 請求項1から16のいずれかに記載のポリペプチドをコードする核酸を細胞において発現させる工程;
ii) 前記ポリペプチドを精製する工程;
iii) 当該精製されたポリペプチドにおいてN-末端ピロリドンカルボン酸の存在を確認する工程。
【請求項102】
表面の少なくとも一部分が、請求項1から16のいずれかに記載のMETRNLタンパク質の組成物でコーティングされた、インプラント。
【請求項103】
人工内耳、中耳インプラント、骨導補聴器、及び聴性脳幹インプラント、好ましくは人工内耳及び中耳インプラントからなる群から選択される、請求項102に記載のインプラント。

【公表番号】特表2011−528558(P2011−528558A)
【公表日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−519041(P2011−519041)
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【国際出願番号】PCT/DK2009/050165
【国際公開番号】WO2010/009732
【国際公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(506135604)エヌエスジーン・アクティーゼルスカブ (6)
【氏名又は名称原語表記】NsGene A/S
【Fターム(参考)】