説明

抗菌発泡性石鹸

環境的にフレンドリーで天然の精油系の発泡性組成物は、抗菌物質として使用できる。発泡性組成物は、単一又は主な抗菌剤としてタイム油を含む。発泡性組成物は、局所的に適用され、予防剤及び/又は治療剤として使用できる。抗菌性の発泡性組成物は、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(MRSA)に対して高度に有効である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、一般的に、皮膚感染症の治療及び予防のための抗菌発泡性組成物に関する。より具体的には、本発明は、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)(MRSA)のような細菌感染症及び薬剤耐性細菌感染症の治療及び予防のためのタイム油を含む局所的抗菌発泡性組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本願は、2008年10月30日に出願された米国仮出願第61/109,721号の優先権を主張し、35 U. S. C. §119(e) の利益を主張する。その開示は、その全体が参考として本明細書に引用されている。
【0003】
本発明の背景
スタフィロコッカス・アウレウスは、単に「スタフ」と通常呼ばれ、おおよそ集団の3分の1の皮膚上又は鼻内に通常見られる細菌株である。スタフ感染症は、米国の皮膚感染症の最も一般的な原因の1つである。ほとんどのスタフ感染症は、軽微であり、抗生物質で処置できる。しかしながら、スタフはまた、皮膚及び柔組織の重大な感染症、血流感染症及び肺炎を引き起こす。
【0004】
長い間に、細菌は、ある種類の抗生物質に対して耐性となることがある。メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(MRSA)は、細菌感染症を治療するために最も広く使用されている種類の抗生物質である、ベータラクタム抗生物質(例えば、ペニシリン及びセファロスポリン)に対して耐性のスタフ株である。他の合成及び半合成抗生物質(例えばバンコマイシン及びオキサゾリジン)は、MRSAを治療するために現在有用であるが、これらの薬剤に対して耐性を示すいくつかの報告もある。MRSA感染症は、病院及びヘルスケア施設(ヘルスケア関連MRSA(HA-MRSA))、又はより大きなコミュニティでの個体間(コミュニティ関連MRSA(CA-MRSA))での個体間で生じ得る。薬物耐性スタフ感染症のほとんどは、ヘルス関連である。特に入院患者でのMRSA感染症の発生は、1974年では2%、1995年では22%、2004年では最大64%まで徐々に増加した。Klevens他, 「米国の病院での集中治療単位でのメチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウスの伝染病学の変化」, 1992-2003、「臨床感染症疾患」, 42: 389-91, 2006参照。スタフ感染症の入院患者は毎年推定292,000人である。これらの内で、約126,000人の入院患者は特にMRSAに関連している。毎年約19,000人の死亡者はMRSA感染症に因るものである。
【0005】
微生物感染症、特に薬物耐性細菌感染症を予防又は治療するための別の薬剤は、高い需要がある。植物精油のような自然で効果的な生産物は特に望ましい候補である。
【0006】
従って、グリーンかつ環境的にフレンドリーな抗菌性の発泡性組成物が本明細書で提供される。特に、発泡性組成物中の主要又は唯一の抗菌剤は、タイム油である。本明細書に記載の抗菌性の発泡性組成物は、個体に非毒性、副作用がほとんどない、特にMRSAに対して高い有効性、及び失敗がほとんどない、それによって治療結果としての耐性感染症をほとんど引き起こさないことを含む、合成及び半合成抗菌化合物を使用する従来入手可能な抗菌性泡を超える多くの利点を提供する。
【発明の概要】
【0007】
発明の概要
本発明は、MRSAで汚染した表面上のMRSAを殺すためのグリーンかつ環境的に抗菌性の発泡性組成物、及びそれで汚染した表面上のMRSAを殺すための方法を提供する。本発明は多数の方法で実行することができる。
【0008】
本発明の1つの局面によれば、発泡性組成物は、約0.01% w/v〜約0.5% w/vのタイム油の抗菌量、界面活性剤及び二価の銅イオン源を含む。本組成物は、汚染された表面に適用される時に、15秒内でMRSAの99.9%超又は99.99%超を殺す。1つの実施態様では、本組成物は、タイム油の約0.01% w/v〜約0.2% w/vを含む。銅PCAのような銅ペプチド複合体は、二価の銅イオン源でよい。界面活性剤は、アルキルポリグルコシド界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウム及びラウレス硫酸ナトリウムの非限定的な群より選ばれる、アニオン又は非イオン性界面活性剤を含むことができる。具体的な効力は、アニオン又は非イオン性界面活性剤のいずれかでよいアルキルポリグルコシド界面活性剤の使用に関連する。好ましくは、界面活性剤は、石油化学原料から主に得られない界面活性剤である、生物系の界面活性剤である。
【0009】
発泡性組成物はまた、タイム油に加えて、約0.01% w/v〜約0.2% w/vの量で存在してよいオレガノ油を含んでもよい。加えて、該組成物は、約0.01% w/v〜約0.05% w/vの量で存在してよいチモール結晶を更に含んでよい。
【0010】
発泡性組成物は、ブラッド・オレンジ、バニラ、ラベンダー、ジンジャー、ベルガモット、スペアミント及びライムの非限定的群から選択されてよい、少なくとも1つのフレグランスを更に含んでよい。該組成物はまた、白茶抽出物のような抗酸化剤を含んでよい。
【0011】
好ましい実施態様では、MRSAで汚染された表面上のMRSAを殺すための局所的な発泡性組成物は、0.016% w/vのタイム油、0.016% w/vのオレガノ油、0.032% w/vの植物チモール結晶、3.0% v/vのアルキルポリグルコシド界面活性剤、0.008% w/vの銅PCA、及び100%までの水を含む。該組成物は、汚染された表面に適用された時に、15秒内で、MRSAの99.9%超又は99.99%超を殺す。該組成物は、白茶、クエン酸、クエン酸ナトリウム、補助界面活性剤、天然保湿剤及びアロエベラから選択された1以上の成分を更に含む。
【0012】
本発明の別の局面によれば、MRSAで汚染された表面上のMRSAを殺すための方法を提供する。本方法は、約0.01% w/v〜約0.5% w/vのタイム油の抗菌量、界面活性剤及び二価の銅イオン源を含む発泡性組成物を表面に適用することを含む。更に、本方法は、MRSAを殺すために十分な曝露時間、該組成物に表面を曝露することを含む。表面は、哺乳動物皮膚、特にヒト皮膚でよい。該組成物は、開放創に適用されてよい。該組成物は、例えば、少なくとも15秒、少なくとも5秒、又は少なくとも1時間の曝露時間、適用してよい。該組成物は、1日に少なくとも1回適用してよい。該組成物は、15秒内で、MRSAの99.9%超又は99.99%超を殺す。
【0013】
本発明の局面によれば、キットが提供される。該キットは、MRSAで汚染された表面上のMRSAを殺すための抗菌性発泡性組成物を含み、該組成物は、約0.01% w/v〜約0.5% w/vのタイム油の抗菌量、界面活性剤及び二価の銅イオン源を含む。更に、該キットはディスペンサーを含む。
【0014】
本発明の更なる特徴、利点及び実施態様は、以下の詳細な説明、図面及びクレームに記載されているか、又は明らかであろう。更に、本発明の前記の概要及び以下の詳細な説明はいずれも、例示であり、クレームされた発明の範囲を限定することなく更なる説明を提供することを意図する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
発明の詳細な説明
本明細書に記載の発泡性組成物は、環境的にフレンドリーで、汚染された表面上のMRSAを殺すためのグリーン組成物である。発泡性組成物は、主なかつ単一の抗菌剤としての低濃度のタイム油、界面活性剤及び二価の銅イオン源を使用する。泡は、皮膚感染症、特にMRSA感染症を予防又は治療するために使用することができる。皮膚感染の症状は、皮膚の、損傷、ただれ、発疹、膨れ、膿瘍又は亀裂を含み、それらのすべては変色、炎症、腫れ又は疼痛を伴い得る。泡は、該症状の期間を短縮することによって、該症状の重度を減少させることによって、又はその両方によって、感染症を治療することができる。更に、泡は、感染症を治癒し及び/又は感染症の症状をなくすことができる。
【0016】
本明細書で使用される用語「発泡性」及び「泡」は、液体中に気泡を発生させてトラップすることによってつくられる物質を言う。泡は、空気を液体発泡性組成物中に注入することによって及び該空気をトラップすることによって形成することができる。特に、泡は、該組成物が気泡と混合され、該気泡が該組成物中にトラップされるように、本明細書に記載の抗菌性組成物を容器(例えば、ボトル又はポンプ)から分配することによって形成することができる。液体から泡を生成するための慣用的装置は、本発明の組成物及び方法を用いて使用することができる。
【0017】
本明細書で使用される用語「天然の」及び「植物の」は、全部又は一部のいずれかが、天然(例えば植物)起源から得られる、物質を言う。これらの物質は、物質のライフサイクル全体を考慮すると、最小の環境的な影響を有し、最小の非-再生可能な投入を必要とする。本明細書で使用する「すべて天然の」物質は、植物源から得られるか、又は生物学的プロセスの助けを借りて得られる。例えば、「天然のチモール」は、植物から得られるチモールを言うが、一方、「合成チモール」は、石油から化学的に合成されるチモールを言う。本明細書に記載の発泡性組成物は、「すべて天然の」、「植物の」生成物を含むことができる。「すべて天然の」は、抽出、蒸留等、又は天然物の最小限の合成(すなわち、半合成)変換のような様々な分離プロセスを排除しない。人によって専ら化学的に創られた生成物を排除しない意図である。本発明の範囲内の生成物は、好ましくは天然型生成物である。
【0018】
本明細書に記載の用語「環境的にフレンドリー」とは、環境に最小の害を加えるように設計された化合物及び生成物を言うために使用される。「環境的にフレンドリー」成分及び化学物質は、環境に対する逆の効果を避けるか又は最小限にするために、化学的に反応性で及び毒性の物質を含む標準物質の代わりに使用することができる。本明細書で使用される用語「グリーン」は、ヒトの疾患を最小限にし、並びに化合物又は生成物への曝露の結果としての環境への損傷を最小限にする、化合物及び生成物を言うために使用される。EPAは、(i)十分に効果的であるが、毒性がほとんどないか又はまったくない、より安全な化学物質及び生成物のデザイン、及び(ii)有害な化学的合成がほとんどないデザイン、を含む、グリーンケミストリーに関する原則を提供している。これらの原則のいずれも、本発明に当てはまる。用語「グリーン」はまた、化学的修飾をほとんど経ないか又はまったく経ない、本発明のチモール油のような天然由来の生成物を含む。従って、本明細書に記載の発泡性組成物は、「環境的にフレンドリー」、「グリーン」生成物である。
【0019】
本明細書に記載の用語「抗菌性」は、細菌、マイコバクテリア、寄生虫、菌類、酵母、ウイルス又は他の微視的生物のような微生物の成長を殺す又は阻害する物質を言う。抗菌性物質は、静菌剤でも殺菌剤でもよい。本明細書に記載の「静菌的」は、微生物の成長を遅くし又は抑制することを意味する。例えば、静菌物質は、タンパク質産生、DNA複製、細胞代謝等を妨害することがある。本明細書で使用される「殺菌的」は、微生物を殺すことを意味する。本明細書に記載の抗菌性の発泡性組成物は、細菌、マイコバクテリア、寄生虫、菌類、酵母、ウイルス又は他の微視的生物を殺すか又は阻害するために使用することができる。本発明の発泡性組成物は、特に、MRSAに関して殺菌であるように適合される。
【0020】
用語「抗菌量」は、細菌、マイコバクテリア、寄生虫、菌類、酵母又はウイルスの成長を阻害するか、又は殺す物質の量を言う。例えば、タイム油の抗菌量は、細菌、特にMRSA、マイコバクテリア、寄生虫、菌類、酵母又はウイルスを阻害するか、又は殺すことができる、タイム油の量である。
【0021】
本明細書で用いる用語「抗菌性」は、細菌の成長を阻害する(「静菌性」)又は細菌を殺す(「殺菌性」)物質を言う。用語「抗生物質」及び「抗生物質の量」は、それぞれ、細菌の成長を阻害し、細菌の病原性を阻害し、又は細菌を殺す、物質あるいは量を言う。抗生物質は、天然、合成又は半合成化合物を含む。本明細書に記載の発泡性組成物は、スタフィロコッカス、例えばMRSA、ストレプトコッカス(Streptococcus)、シュードモナス(Pseudomonas)、ヘリコバクター(Helicobacter)、サルモネラ(Salmonella)及びエンテロコッカス(Enterococcus)を含むがこれらに限定されない1以上の細菌株に対して効果的な抗菌剤として使用することができる。
【0022】
本明細書で用いる用語「抗真菌剤」は、菌類の成長及び/又は複製を阻害する(「静真菌性」)又は菌類を殺す(「殺真菌性」)物質を言う。菌類の例は、トリコフィトン(Trichophyton)、マイクロスポラム(Microsporum)及びエピデルモフィートン(Epidermophyton)を含む。用語「抗真菌剤」は、真菌細胞の成長及び再産生を阻害し、存在する菌類の数を減少させる薬物として定義されるFDA規定用語である。本明細書で使用する用語「菌類」は、単一の細胞構造及びクロロフィルの不存在によって特徴付けられる、皮膚糸状菌、酵母及びかびを含む、植物の大きな分類の任意のFDA定義に従って定義される。真菌感染症は、いんきん、白癬及び水虫のような皮膚疾患を引き起こし得る。
【0023】
本明細書で使用される用語「抗ウイルス性」は、ウイルスの成長及び/又は複製を阻害する(「ウイルス抑止性」)又はウイルスを殺す(「殺ウイルス性」)物質を言う。
【0024】
発泡性組成物は、静菌性(microbistatic)、殺菌性(microbicidal)、静菌性(bacteriostatic)、殺菌性(bacteriocidal)、靜真菌性、殺真菌性、ウイルス抑止性及び殺ウイルス性の物質の少なくとも1つとして使用することができる。具体的には、該発泡性組成物の実施態様は、高い殺菌効力を証明している。より具体的には、該発泡性組成物は、MRSAのいくつかの株を含む、薬剤耐性菌に対して顕著に効果的である。効率(すなわち、殺割合)は、該発泡性組成物をMRSAで感染した表面(生物又は無生物)に適用した後の所定の時間にMRSA菌のパーセント減少を測定することによって決定した。微生物減少アッセイは、以下の実施例に記載されている。該発泡性組成物の殺菌効率はMRSA殺割合から決定した。
【0025】
本明細書に記載の用語「薬物耐性」は、薬物の効果に抵抗する微生物の能力を言う。「抗生物質耐性」は、微生物が抗生物質の効果に抵抗することができる薬物耐性の特定の種類を言う。抗生物質耐性は、天然で又は人工的に発することがある。ある抗生物質に耐性を獲得した細菌は、「薬物耐性菌」と言われる。もし細菌がいくつかの異なった化合物及び/又はある種の抗生物質に耐性であるならば、「多耐性」又は「多剤耐性」と言われる。例えば、MRSAは、スタフィロコッカス・アウレウス菌の多剤耐性株である。用語「抗菌耐性」は、抗菌物質に抵抗する微生物の能力を言う。例えば、薬物耐性株は、スタフィロコッカス種に加えて、エンテロコッカス属、ストレプトコッカス属、マイコバクテリウム属、サルモネラ属、カンピロバクター(Campylobacter)属、アシネトバクター(Acinetobacter)属、サッカロマイセス(Saccharomyces)属、カンジタ(Candida)属、クリプトコッカス(Cryptococcus)属、及びシュードモナス属を含むがこれらに限定されない多数の微生物について報告されてきた。省略属は、指摘して属の種を意味するために使用される。
【0026】
特定の理論に拘束されるものではないが、精製していなか又は品質を落としている天然精油は、その抗菌性を含む、該組成物の環境的及びヒトの健康並びに安全性プロファイルの原因となるある非-主用な構成成分を含むと考えられている。抗菌活性のメカニズムは天然の精油についてはほとんど知られていないので、天然全体のオイルの植物源由来の抽出物を越える更なる精製は、精油の環境的、健康的及び安全性のプロファイルを負の形式で変更し、おそらく微生物耐性を促進することがある。天然の精油は、本明細書に記載の発泡性組成物中で単一の又は主な抗菌剤として使用される。特に、タイム油及び/又はオレガノ油は、該発泡性組成物中で天然の抗菌剤として使用される。本明細書に記載されるように、単一の又は主な抗菌成分としてのタイム油は、タイムの精油及びその天然構成成分のすべて、チモール及びチモール誘導体を含む。
【0027】
タイム・バルガリスから抽出された天然のタイム油の主な化学的成分は、α-ツジョン、α-ピネン、カンフェン、β-ピネン、p-シメン、α-テルピネン、リナロール、ボルネオール、テルピネン-4-オール、β-カルオフィレン、チモール及びカルバクロールを含む。チオール及びカルバクロールは、モノテルペンフェノール化合物である。チモールは、天然のタイム油の主な成分である。一般的に、天然のタイム油は、平均して、約35〜40%のチモール及びチモール誘導体、及び約3%〜約7%のカルバクロール及びカルバクロール誘導体を有する。チモール油が得られる代表的なハーブは、タイムス・バルガリス、タイムス・セルピリウム、タイムス・キャピテータス、タイムス・マストキナ及びタイムス・ジガスを含むがこれらに限定されない。
【0028】
天然のオルガノ油は、一般的に、約60%のカルバクロール及びカルバクロール誘導体、及び約3%〜約7%のチモール及びチモール誘導体を有する。オルガノ油に存在するフェノール化合物(例えば、チモール及びチモール誘導体)はまた、抗菌活性を提供することができる。オルガノ油が得られる代表的なハーブは、オルガノ・バルガル及びオルガノ・ジクタムナスを含むがこれらに限定されない。
【0029】
1つの実施態様では、本発泡性組成物は、タイム油の抗菌量を含む。その量は、約0.01% w/v〜約0.5% w/v、約0.01% w/v〜約0.2% w/v、約0.01% w/v〜約0.05% w/v、又は特に好ましい実施態様では約0.016% w/vのタイム油でよい。
【0030】
別の実施態様では、本発泡性組成物は、植物のチモール結晶を更に含む。その量は、約0.01% w/v〜約0.5% w/v、約0.01% w/v〜約0.1% w/v、又は約0.032% w/vでよい。
【0031】
1つの実施態様では、本発泡性組成物は、オレガノ油を更に含む。その量は、約0.01% w/v〜約0.2% w/v、約0.01% w/v〜約0.05% w/v、又は特に好ましい実施態様では約0.016% w/vでよい。
【0032】
本明細書に記載の発泡性組成物は、1以上の界面活性剤、例えばアルキルポリグルコシド界面活性剤を含む。アルキルポリグルコシド界面活性剤は、精油及び水と混合すると、発泡性組成物の安定なマイクロエマルジョン又はマクロエマルジョンを形成するのに役立つ。発泡性組成物は、アルキルポリグルコシド界面活性剤を0.01% w/v〜約10% w/v、約0.5% w/v〜約8% w/v、又は特に好ましい実施態様では約2% w/vの量で含むことができる。アルキルポリグルコシドの非限定的な例は、カプリルグルコシド(Glucopon(登録商標) 215CS UP)、デシルグルコシド(Glucopon(登録商標)225DK)、ココグルコシド(Glucopon(登録商標) 425-N)、ラウイルグルコシド(Glucopon(登録商標) 625 UP)、脂肪酸アルコールC9-C11に基づくアルキルポリグルコシドの水溶液(APG(登録商標) 325N)、及びラウリル硫酸ナトリウム及びラウリルグルコシド及びコカミドプロピルベタイン(Plantapon(登録商標) 611L)を含む。
【0033】
1つの実施態様では、アルキルポリグルコシド界面活性剤は、界面活性剤にアニオン性を付与するスルホン化界面活性剤である。スルホン化アルキルポリグルコシド界面活性剤の非限定的な例は、デシルグルコシドヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム(Suga(登録商標)Nate 100)、デシルグルコシドヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム及びラウリルグルコシドヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム(Suga(登録商標)Nate 124)、及びラウリルグルコシドヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウムSuga(登録商標)Nate 160(Suga(登録商標)Nate 160)を含む。
【0034】
他の種類の界面活性剤を超える、アルキルポリグルコシド界面活性剤、例えばスルホン酸アルキルポリグルコシドを使用する1つの利点は、環境的な及びヒトの健康、及び安全プロファイルを維持することである。更に、アルキルポリグルコシド界面活性剤は、優れた泡立ち特性を示し、皮膚及び眼に対する刺激をほとんど起こさないか又は起こさない。従って、アルキルポリグルコシドのような非−刺激性界面活性剤を含む泡は、創傷の改善された治療を可能にする。
【0035】
更に、本明細書に記載の発泡性組成物は、二価の銅イオン源を含む。二価の銅イオン源は、第二銅塩、及び銅塩、例えば硫酸銅、塩化銅、硝酸銅、酢酸銅、炭酸第二銅、酢酸第二銅、クエン酸第二銅、塩化カリウム第二銅、臭化第二銅、塩化第二銅、フルオロホウ酸第二銅、水酸化第二銅、硝酸第二銅、酸化第二銅及び硫化第二銅を含むが、これらに限定されない。銅ペプチド複合体は、二価の胴イオン源でもある。
【0036】
1つの実施態様では、二価の銅イオン源は、銅ペプチド複合体でよい。銅ペプチド複合体は、約0.001% w/v〜約0.5% w/v、約0.005% w/v〜約0.05% w/v、あるいは好ましい実施態様では約0.008% w/vの量で存在してよい。銅ペプチドは、銅に対する親和性を有するタンパク質の小フラグメントである。該複合体のペプチドは、天然のL-配置のアミノ酸、D-配置のアミノ酸、又はD-及びL-アミノ酸の混合物を含みことができる。ペプチド分子の銅に対する割合は、1:1又は2:1のいずれかでよい。銅ペプチドは、組織再生、特に創傷及び皮膚損傷の治癒に役立つかもしれない。重要なことには、近年の研究は、銅ペプチドが皮膚刺激の様々な形態を減少し又はなくすことができる、ことを示唆している。Prickart, L., 銅ペプチドを用いる皮膚モデリング(Skin Remodeling with Copper Peptides)Cosmetics and Medicine (ロシア), 2004参照。従って、銅ペプチド複合体を含む発泡性組成物は、開放創の治療を改善することができる。銅(II)複合体のような銅ペプチド複合体の非限定的な例は、グリシル-ヒスチジル-リジン:銅 (aka copper PCA)、グリシル-(3-メチル)ヒスチジル-リジン:銅、アラニル-ヒスチジル-リジン:銅、アラニル-(3-メチル)ヒスチジル-リジン:銅、グリシル-ヒスチジル-フェニルアラニン:銅、グリシル-(3-メチル)ヒスチジル-フェニルアラニン:銅、アラニル-ヒスチジル-フェニルアラニン:銅、アラニル-(3-メチル)ヒスチジル-フェニルアラニン:銅、グリシル-ヒスチジル-リジル-フェニルアラニル-フェニルアラニル:銅、グリシル-(3-メチル)ヒスチジル-リジル-フェニルアラニル-フェニルアラニル:銅、バリル-ヒスチジル-リジン:銅、グリシル-アルギニル-リジン:銅、グリシル-(5-メチル)アルギニル-リジン:銅、アラニル-アルギニル-リジン:銅、アラニル-(5-メチル)ヒスチジル-リジン:銅、及びグリシル-アルギニル-フェニルアラニン:銅を含む。特に好ましい実施態様では、発泡性組成物は、銅PCAを含む。先に記載の及び他の銅ペプチド複合体の任意の組合せも使用できる。
【0037】
発泡性組成物は、場合により、該組成物中に存在する担体の量を減少させた濃縮物として提供することができる。例えば、該組成物中に存在する水の量を減少することができる。濃縮組成物は、使用時に、水を添加することによって要望どおりに再構築することができる。濃縮組成物は、例えば、約1:10、1:50又は1:100濃縮物として提供することができる。
【0038】
発泡性組成物は、場合により、審美的又は他の有利な性質を改善するための1以上の成分を含む。かかる任意の成分は、フレグランス、脱臭剤、着色剤、脱脂剤、透過エンハンサー、又は局所的な化粧料又は医薬において一般的に使用される任意の他の不活性な成分を含んでよい。しかしながら、これらの任意の成分は、抗菌性の発泡性組成物のコア成分と適合しなければならない。これらの任意の成分の、発泡性組成物への添加は、該発泡性組成物の、有効性又は環境的な及びヒトの健康並びに安全性プロファイルに否定的に影響を与えるべきでない。
【0039】
別の実施態様では、発泡性組成物は、少なくとも1つのフレグランスを更に含んでよい。フレグランスは、約0.01% v/v〜5.0% v/v、約0.01% v/v〜約1.0% v/v、又は約0.01% v/v〜約0.5% v/vの量で存在することができる。フレグランスの非限定的な例は、バニラ、ラベンダー、バラ、ローズマリー、スミレの花びら、ジンジャー、ベルガモット、スペアミント、ミント、ユーカリプタス、ライム、ブラッド・オレンジ、タンジェリン、グレープフルーツ、レモン、レモングラス、プチグレン、リトシー・キュービバ、パイン、シーダー材、ローズウッド、カモミル、マグノリア及びゼラニウムを含む。好ましい実施態様では、発泡性組成物は、ブラッド・オレンジ、バニラ、ラベンダー、ジンジャー、ベルガモット、スペアミント及びライムの1以上を含む。
【0040】
本明細書に記載の発泡性組成物は、フレグランスとして単にタイム油を含む他の石鹸製品とは異なることを理解されたい。対照的に、本明細書に記載のタイム油発泡性組成物の独特な調合物は、抗菌活性を達成する。更に、発泡性組成物は、低レベルのタイム油を有する高い抗菌活性を達成する。特に、特定のグルコシド界面活性剤と組み合わせたタイム油は、特にMRSAを殺すために使用する時に非常に効果的な抗菌組成物を提供する。
【0041】
別の実施態様では、発泡性組成物は、少なくとも1つの抗酸化剤を更に含んでよい。抗酸化剤は、約0.001% v/v〜約0.5% v/v、約0.001% v/v〜約0.1% v/v、あるいは約0.008% v/v〜約0.01% v/vの量で存在することができる。抗酸化剤は、体内のフリーラジカルを中和する分子である。フリーラジカルは、細胞内の標準的な反応の天然生成物であり、多くの生物学的プロセスにおいて重要である。しかしながら、フリーラジカルはまた、細胞を損傷し、異常な細胞機能を引き起こす(例えば、コラーゲン破壊)。抗酸化剤は、フリーラジカルへの曝露によって引き起こされる損傷を抑制するのに役立つことがある。加えて、抗酸化剤は、皮膚を維持し及び修復することに必須であるコラーゲン繊維の生成を刺激するのに役立つことがある。近年の研究は、抗酸化剤及び創傷のレドックス環境が創傷治癒に重要な役割を果たすことがある、ことを示唆している。Sen, C. K., The general case for redox control of wound repair. Wound Repair Regen., 11(6): 431-8, 2003; Watt J,他, Clin Sci (Lond)., 114(4): 265-73, 2008参照。従って、抗酸化剤を含む発泡性組成物は、開放創及び皮膚損傷の治療を改善することができる。抗酸化剤の非限定的な例は、白茶抽出物、緑茶抽出物、GHK銅ペプチド (例えば、銅PCA)、ビタミンC (L-アスコルビン酸)、ブドウ種抽出物、海草 (例えば、ヘマトコッカス・アルガエ)、ビタミンE、リコピン、バイオフラボノイド、ブルーベリー抽出物、ブラックベリー抽出物、ブラックベリー抽出物、ザクロ抽出物、ベータカロチン、イデベノン、及びコエンザイムQ1Oを含む。好ましい実施態様では、発泡性組成物は、白茶抽出物及び/又は銅PCAを含む。
【0042】
発泡性組成物は、天然の保湿剤を更に含んでよい。天然の保湿剤は、約0.01% v/v〜約5.0% v/v、約0.05% v/v〜約1.0% v/v、あるいは約0.1% v/vの量で存在することができる。天然の保湿剤は、例えば、マイルド及び非刺激的である湿潤剤でよい。好適な保湿剤の非限定的な例は、加水分解小麦タンパク質及びヒアルロン酸 (Cromoist(登録商標) WHYA)、加水分解オート麦 (Cromoist(登録商標) O-25)、加水分解小麦タンパク質及び加水分解小麦デンプン (Cropeptide(登録商標) W)、加水分解シルク (Crosilk(登録商標) 10,000)、シルクアミノ酸 (Crosilk(登録商標) Liquid)、ココジモニウムヒドロキシプロピルシルクアミノ酸 (Crosilkquat(登録商標))、コラーゲンアミノ酸 (Crotein(登録商標) CAA/SF)、髪ケラチンアミノ酸及び塩化カリウム (Crotein(登録商標) HKP)、ケラチンアミノ酸 (Crotein(登録商標) HKP/SF)、コラーゲンアミノ酸 (Crotein(登録商標) MCAA)、加水分解ミルクタンパク質 (Hydrolactin(登録商標) 2500)、加水分解大豆タンパク質 (Hydrosoy(登録商標) 2000)、加水分解小麦タンパク質 (Hydrotriticum(登録商標) 2000)、小麦アミノ酸 (Hydrotriticum(登録商標) WAA)、及び加水分解小麦タンパク質 (TritisolT(登録商標))を含む。好ましい実施態様では、発泡性組成物は、加水分解オート麦保湿剤を含む。先述の保湿剤の任意の組合せが使用できる。
【0043】
1つの実施態様では、発泡性組成物は、アロエベラ抽出物を更に含んでよい。アロエベラ抽出物は、約0.1% v/v〜約5.0% v/v、約0.1% v/v〜約1.0% v/v、あるいは約0.25% v/vのアロエベラ抽出物の量で存在することができる。アロエベラは、炎症及び疼痛を緩和して創傷治癒を促進することができ、湿潤して乾燥皮膚症状を処置することができるので、皮膚症状を処置するために有用である。加えて、アロエベラは、上述の健康な皮膚を促進し及び維持する点で有用である抗酸化剤の起源でもよい。
【0044】
別の実施態様では、発泡性組成物は、少なくとも1つの補助界面活性剤を更に含んでよい。補助界面活性剤は、約0.1% v/v〜約10% v/v、約0.5% v/v〜約8% v/v、あるいは約5% v/vの量で存在することができる。補助界面活性剤は、水中で精油(複数)を溶解し、分散するのに更に役立つ。補助界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、双性イオン性、又は非イオン性界面活性剤でよい。好適な補助界面活性剤の非限定的な例は、ラウレルエーテル硫酸ナトリウム、ラウレル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、サルコシン、ユッカ、天然由来のスルホサクシネート、ベタイン、サルタイン、プロピオン酸塩、酢酸塩、アミンオキシド、天然由来の塩化アンモニウム、ジェミニ型、カルボキシレート及びアルコールエトキシレートを含む。好ましくは、補助界面活性剤は、石油化学原料から主に得られない界面活性剤である、生物由来界面活性剤である。
【0045】
発泡性組成物は、好ましくは、担体として水を使用する。1つの実施態様では、発泡性組成物のpHは、約0.2〜約8.0の範囲にあり、より好ましくは約3.5〜約6の範囲にある。1つの実施態様では、該組成物は、クエン酸又はクエン酸ナトリウムのような少なくとも1つのpH調整剤を更に含んでよい。該pH調整剤は、約0.1% w/v〜約5% w/v、約0.1% w/v〜約0.5% w/v、約0.4% w/v、あるいは約0.2% w/vの量で存在することができる。
【0046】
本明細書に記載の発泡性組成物は、オーバー・ザ・カウンター殺菌剤としてFDAによって分類されている。「殺菌剤」は、微生物を殺し又はその成長を阻害することによって感染症を予防するために使用される製品としてFDAによって定義されている。殺菌剤は、多彩な環境において一般社会による使用のために販売され又はその使用が提案されている抗菌剤製品の種類として、FDAによって定義されている「一般消費者向け殺菌剤」を含む。一般消費者向け殺菌剤は、抗菌性石鹸、手の除菌用ローション及び抗菌ワイプを含む。「ヘルスケア殺菌剤」は、感染症のリスクがより大きい病院又はヘルスケア環境で使用される製品である。ヘルスケア殺菌剤は、ハンドウオッシュ、術前皮膚調製物、手術用ハンドスクラブ、及び病院、クリニック、医師のオフィス、外来患者環境、看護ホームで主に使用するための手の除菌用ローション等を含む。1994年のFDAの暫定的モノグラフは、消費者及びヘルスケアの職員の殺菌剤が最初の使用後に2log10の細菌減少の有効性基準を達成することを提案している。本明細書に記載の抗菌性の発泡性組成物は、ごく最近のFDAモノグラフで提案された消費者及びヘルスケア製品の両方について標準よりも高い有効性を証明している(実施例1、表3;実施例2、表5;実施例3、表7参照)。
【0047】
発泡性組成物はまた、膿痂疹、小胞炎、おでき、膿瘡、丹毒、小胞炎、いんきん、座瘡及び水虫を含むがこれらに限定されない多数の他の皮膚感染症を治療するために使用することができる。多くの現代の座瘡の治療は、皮膚を刺激する過酷な化学製品(例えば、サリチル酸)を使用する。本明細書に記載の泡は、座瘡を治療又は予防するための、穏やかで、天然の、効果的な製品である。
【0048】
発泡性組成物はまた、直腸、膣、陰茎尿道、粘膜及び口腔を含む他の組織の微生物感染症を予防又は治療するための抗菌性物質として有用であり得る。
【0049】
1つの実施態様では、発泡性組成物は、該組成物が皮膚に適用され、感染部位に広がり及び/又は覆うことができる、「治療用包帯」として使用することができる。微生物は、一般的に創傷を介して体内に入り、より深刻な感染症を引き起こす。本明細書で用いる「創傷」は、一般に、構造の正常な連続性を破壊する身体外傷の結果としての、皮膚、組織、又は体の外表面への外傷を言う。本明細書で用いる「開放創」は、皮膚が破れ、切断され、突き刺され、孔が開き、又は外傷及び下の組織を曝すように損なわれている、種類の創傷を言う。開放創は、感染症には高いリスクにある。特に、スタフ及びMRSA感染症は、通常、(例えば、外傷又は手術の結果としての)創傷を介する体内への侵入に関連する。発泡性組成物は、創傷に対してほとんど刺激がなく、従って患者のコンプライアンスを改善し治療的効果を最大限にする。あるいは、機械的な力を更に適用すると(例えば、表面上に該組成物をこする)、泡は、表面に広がり、急速に吸収される。加えて、泡は、切断、火傷及び損傷のような皮膚構造損傷を伴う二次感染症を予防及び/又は治療するために有用であり得る。すべてのこのような場合において、抗菌性の発泡性組成物は、容易に使用でき、簡単に広がり、疼痛を起こすことなく感染部位を覆う。
【0050】
抗菌性の発泡性組成物は、適用後に表面から除くことができる(例えば拭う又は濯ぐ)。あるいは、泡は、適用後に表面上に存在することがある。1つの実施態様では、発泡性組成物は、哺乳動物の皮膚に、より好ましくはヒトの皮膚に適用することができる。微生物を有する部位との持続した接触は、長期間、より高い殺生割合及び持続的な細菌調節を確実にすることができる。更に、発泡性組成物は、任意の抗菌性残渣を除くために拭う又は濯ぐことを必要としないので、本組成物は簡便であり、簡単に使用できる。場合によっては、殺菌包帯又はガーゼで適用部位を覆うことが望ましい。例えば、該組成物は、MRSAに感染し殺菌包帯で覆われた皮膚及び/又は創傷に適用することができる。あるいは、泡は、最初に、包帯、ガーゼ、あるいは皮膚及び/又は創傷に次に接触される他のアプリケータに適用することができる。発泡性組成物と組み合わせた包帯は、感染部位を更に保護するために機能することがある。
【0051】
発泡性組成物は、好ましくは、アルコール無しであり、好ましくは化粧料及び医薬品中に通常見られる合成化学品を含まない(例えば石油化学製品及びパラベン)。更に、該組成物は、非-腐食性、非-可燃性、非-反応性で、容易に生分解可能であり、1%未満の非常に低い揮発性有機化合物レベルを有する。
【0052】
発泡性組成物は、数秒から数時間の期間で局所的に適用することができる。例えば、泡は、約15秒〜約300秒、約5分〜約60分、約1時間〜約24時間、又はそれ以上、表面と接触したままであることがある(すなわち曝露時間)。十分な曝露時間は、15秒内で、少なくとも99.9%の死んだ微生物をもたらすことができる。より好ましくは、15秒内の曝露後に、MRSAの99.99%が死んだ(実施例2、表5、及び実施例3、表7参照)。発泡性組成物は、1日に1回以上(例えば、1日に1回、1日に2回、1日に3回)又は必要に応じて、適用することができる。泡は、表面、例えば皮膚及び/又は創傷に直接的に適用することができる。
【0053】
1以上の追加の物質を、発泡性組成物内に又は別個に投与するかのいずれかで、同時投与してよい。例えば、泡は、抗菌薬又は抗菌性物質、局所的鎮痛剤、又は解熱剤と共に同時投与してよい。抗菌性物質の非限定的な例は、クリンダマイシン、サリチル酸、グラミシジン、ネオマイシン及びポリミキシンを含む。局所的鎮痛剤の非限定的な例は、カプサイシン、リドカイン及びメチルサリチル酸を含む。
【0054】
発泡性組成物で使用される成分の具体的な組合せは、安定な組成物を提供する。好ましくは、泡は、少なくとも2年の保存期間を有する。
【0055】
発泡性組成物は、当該分野で公知の慣用的な方法によって調合することができる。例えば、発泡性組成物は、タイム油、アルキルポリグルコシド界面活性剤、及び水を一緒に混合することによって調合することができる。次いで、混合された成分は、タイム油のマクロエマルジョン化又はマイクロエマルジョン化溶液が形成されるまで攪拌されるか又は混合される。
【0056】
発泡性組成物を必要とする個体は、MRSA感染症を発症している1以上の危険因子によって同定される。ヘルスケア-関連MRSA対コミュニティ-関連MRSAの危険因子は、異なった環境によって異なる。HA-MRSAの危険因子は、訪問者、患者、住人又は従事者として病院又は長期間のケア施設を訪問することを含む。透析状態にある個体は、カテーテルを入れられるか、又はチューブもしくは他の侵襲的装置を送り込まれ(例えば、カテーテル及び静脈ライン)、MRSA感染症を発症する可能性が高い。高齢者(約65歳以上)あるいは免疫系が弱い、火傷、外科的創傷又は入院する重大な健康問題を有する個体もまた、HA-MRSAでの感染症に高いリスク状態にある。感染対策疫学専門家協会からの2007年の報告は、120万の病院の患者が米国で毎年MRSAに感染していると推定している。MRSAは、病院よりも長期間のケア施設でより蔓延する。フルオロキノロン(例えば、シプロフロキサシン、オフロキサシン又はレボフロキサシン)又はセファロスポリンのような抗生物質の方針での最近の治療は、患者によってはMRSA感染のリスクを増加させることがある、ことにも留意されたい。
【0057】
CA-MRSAの主な危険因子は、年齢、コンタクトスポーツへの参加、タオル又は運動器具の共有、弱った免疫系、込み合った又は非衛生的な条件での生活、及びヘルスケア従事者との関係を含む。CA-MRSAは、子供(最高約16歳)では特に危険である。大人よりも肺炎の危険性形態を発症する可能性が高いからである。特に、弱った免疫系を有する個体、例えば子供及びHIV/AIDSに感染した個体は、重度のMRSA感染症を発症する可能性が高い。CA-MRSAの発生は、一般のジム、並びにアマチュア及びプロの両方のスポーツチームで報告されている。加えて、CA-MRSAの発生は、教化隊訓練中隊で発生している。CA-MRSA又はHA-MRSAについてこれらの危険因子の1以上を有する個体は、MRSA感染症を発症する高い危険性があり、本発明の抗菌性の発泡性組成物からの利益を受けることができる。
【0058】
発泡性組成物は、ポンプ又はボトルのようなディスペンサーから分配されるように調合することができる。ディスペンサーは、手動でも、あるいは該ディスペンサーが、ボタン、レバー等を押す必要がなく一定量の泡を提供し、それによって細菌及び他の微生物の拡散を更に最小限にすることができるようなハンズフリーディスペンサーでよいように自動でもよい。発泡性組成物ディスペンサーの場所の例は、家、学校、事務、病院、長期間のケア施設、デイケア施設、学生寮及び軍事キャンプを含むが、これらに制限されない。
【0059】
発泡性組成物は、気泡がトラップされ、許容される泡が生成されるように、ディスペンサーを介して流れるような粘性でなければならない。泡の品質は、濃くかつクリーム状の外観、非常に小さな泡サイズ、及び皮膚上に拡がる時に水っぽくならないようにクリーム性を維持する能力を含む。
【0060】
本発明は、本明細書に記載の特定の方法、プロトコール及び試薬等に限定されないことを理解されたい。これらは当業者の理解によって変動することがあるからである。本明細書で使用する用語は、特定の実施態様のみを記載するために使用され、本発明の範囲を限定する意図ではない。本明細書で使用され、添付のクレームで使用される、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が他のものを明確に示さない限り、複数形を含む。例えば、「フレグランス」への言及は、1以上のフレグランスを示す。
【0061】
本明細書に記載の数値範囲は、すべての境界線を引かれた範囲を含む、すなわち、かかる範囲の上限の数値及び下限の数値は、広い範囲内にある数値である。
【実施例】
【0062】
以下で特定する体積の量(% v/v)の成分を有する抗菌性の発泡性組成物を調製した。
【0063】
発泡性組成物の調合物。以下の表1で特定した成分を有する発泡性組成物の4つの調合物を調製した。
【0064】
【表1】

【0065】
【表2】

【0066】
抗菌剤のタイムキル試験アッセイ。
【0067】
細菌細胞の懸濁液を特定の接触時間、試験物質に曝露した。曝露後、該懸濁液のアリコートを中和物に移し、生存細胞についてアッセイした。好適な精製、殺菌、微生物集団及び中和コントロールを行った。
【0068】
試験生物は、コミュニティ獲得メシチリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス−CA-MRSA (NRS384) (遺伝子型USA300) 又はスタフィロコッカス・アウレウス−MRSA (ATCC 33592) であった。試験生物は、NARSA Contracts Administrator又はAmerican Tissue Type Culture Collection (ATCC) からそれぞれATS Labsにより購入した。
【0069】
接種調製物:試験生物のストック培養物を用いて、5%殺菌ヒツジ血液を含むトリプシン大豆アガーの培養培地上に縞状にした。殺菌培養液は、35〜37℃で24〜48時間インキュベートした(別の又は長いインキュベーションが特定の株には必要とされることがある)。生物成長の十分な量を殺菌希釈液に移し、約1x108 CFU/mLの均一懸濁液を得た(CFUはコロニー形成単位)。ほとんどの細菌株は、0.5マクファーランド標準濁度におおよそ一致した。培養液を更に必要に応じて調整した。記載した抗菌耐性パターンを検証するために試験の日から代表的な培養液を利用して、抗菌感受性試験を行った。
【0070】
必要に応じて試験培養液に有機質土ロードを加えた。例えば、FBSの0.1 mLアリコートをブロス培養液の1.9 mLに加えて、5%のウシ胎児血清土ロードを得た。
【0071】
試験物質の調製。試験物質は、供給された指示に従って調製した。調製した試験物質の9.9 mLアリコートを試験手段のための殺菌容器(例えば、ガラス管、ストマッカーバッグ等)に移した。試験物質を用いた。追加の調製がATS Labsによって必要とされる場合には、調製して3時間以内に使用した。
【0072】
試験物質曝露:標準化接種材料の0.1 mLアリコートを試験曝露の開始を示す試験物質に添加した。接種した試験物質は、研究用ストマッカー、ボルテックスミキサー又は他の適用可能な方法を用いて直ちに完全に混合した。接種し混合した試験物質は特定の温度で維持した。必要な曝露温度が達成可能な周囲条件の範囲外にある場合には、試験物質は、水浴(又は他の好適な装置)内で平衡化して、所望の曝露温度に平衡化した。生物懸濁液の0.1 mLの接種材料を試験物質の9.9 mLに加え、攪拌混合した。試験混合物は周囲温度(21℃)で、15、30、60、120及び300秒間曝露した。
【0073】
サブカルチャー:各々の特定の曝露温度で、接種した試験物質の1.0 mLアリコートを9 mLの中和剤ブロスに移した。バターフィールドバッファの4つの更なる1:10希釈液を調製した。標準的な微生物学的拡散プレート数量方法を用いて、各希釈液(10-10〜104)の1.0 mLアリコートを好適な回収培地に2点で播いた。中和した試料の5.0 mLアリコートは、10 mLの殺菌希釈液(例えば、0.85%殺菌生理食塩水)で予め湿らせた殺菌0.45 μmフィルター器具装置に移した。サンプルを濾過濃縮して、50 mL超の殺菌希釈液(85%殺菌生理食塩水)を用いてフィルターを濯いだ。フィルターを無菌で除き、回収アガー培地の表面に置いた。
【0074】
インキュベーション及び観察:35〜37℃で48±4時間、すべての細菌サブカルチャープレートをインキュべートした。サブカルチャープレートは、場合により、試験前の3日間内、2〜8℃で冷蔵した。接種後に、試験及び対照の成長を視覚的に検査した。アガープレートを並べて記録した。各時点についてLog及びパーセント減少を決定した。成長を証明する代表的なサブカルチャー物は、試験生物の確認のためにほぼ検査した。
【0075】
試験集団コントロール:培養接種材料を試験物質に加えるのと同じ方法で、各接種材料の等量 (0.1 mL) を9.9 mLのバターフィールド(試験物質と同量)に加えた。この懸濁液を試験方法で中和した。この懸濁液を段階的に希釈し、好適な希釈液を標準的な微生物学的な技術を用いてプレートに播いた。インキュベーション後に、試験時間に試験物質に存在する試験生物の濃度を列挙するために生物プレートを観察した(時間分析)。この試験コントロールの許容基準は成長であり、その値は計算目的のためにのみ使用する。
【0076】
精製コントロール。単離用のストリークプレートは、生物培養物について行った。インキュベーション後に、純粋な培養物の存在を確認するために試験した。この試験コントロールのための許容基準は、試験生物に典型的なコロニー形態を証明する純粋培養物である。
【0077】
最初の懸濁液集団コントロール。調製した試験生物懸濁液は、段階的に希釈し、標準的な微生物学的技術を用いて播いた。インキュベーション後に、試験時間に試験物質に接種した試験生物の濃度を挙げるために生物プレートを観察した。この試験コントロールの許容基準は、>1.0 x 106 CFU/mLの成長である。
【0078】
中和剤殺菌コントロール。中和剤の代表的な試料をインキュベートし観察した。この試験コントロールの許容基準は成長の欠陥である。
【0079】
有機土殺菌コントロール。土ロードに使用した血清を培養し、インキュベートし、成長の欠陥を観察した。例えば、土ロードに使用した血清の1.0 mLを液状チオグリコレートのチューブに加え、インキュベートし、成長の欠陥を観察した。この試験コントロールの許容基準は成長の欠陥である。
【0080】
中和コントロール。試験条件を刺激するために、9.9 mLの試験物質は、試験生物懸濁液(NC Suspension)の代わりに0.1 mLのバターフィールドバッファで接種した。
(1) 濾過中和:NC懸濁液の1.00 mLアリコートを9 mLの中和ブロスに移し、完全に混合した。コントロール懸濁液 (5.0 mL) をフィルター濃縮し、そのフィルターを試験方法にと同様にして濯いだ。約100 CFU/mLを含む生物懸濁液のアリコート (1.0 mL) をフィルター器具に加え、該器具によって処理した。接種材料集団として使用し処理するように、生物懸濁液のアリコート (1.0 mL) を第2のフィルター器具に加えた。該フィルターは無菌で回収アガープレートに移し、インキュベートした。この試験のコントロールの許容基準は、濾過中和コントロールを必要とし、対応する集団コントロールは結果的に1.0 Log内にあることになる。
(2) 化学的中和:NC懸濁液の1.0 mLアリコートを、9 mLの中和ブロスに移し、完全に混合した。次いで、その中和した試料の1.0 mLアリコートを除き、廃棄した。該中和した試料に、生物懸濁液の1.0 mL(約1000 CFU/mLを含む)を加え、完全に混合した。中和した混合物のアリコート (1.0 mL) を2点で播き、インキュベートした。接種材料集団コントロールは、バターフィールドバッファの9 mLに同一の生物懸濁液の1.0 mLを加え、2点で播き、及びインキュベートすることによって行った。この試験コントロールの許容基準は、化学的中和コントロール、及び1.0 Log内の対応する集団コントロールを必要とする。
【0081】
データは以下の計算を用いて分析した。
【0082】
【数1】

【0083】
上記の方法は、所轄官庁によって要求されている抗菌生成物の有効性を試験するために適用することができる一例である。以下の実施例は、米国材料試験協会(ASTM)によって開発された標準的な上院議員によって検討された方法を用いて実行した。ASTM法は、オーバー・カウンター抗菌薬の最終版モノグラフにおける有効性のFDA標準として提案されている。
【0084】
実施例1 CA-MRSAに対するタイムキル試験アッセイ
この試験条件下で、周囲温度(21℃)で試験した時に、調製物1の発泡性組成物は、15秒曝露後の、コミュニティ獲得メシチリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス−CA-MRSA (NRS384) (遺伝子型USA300) 生存数の99.9% (3.735 Log10) 減少、30秒曝露後の99.999% (5.2 Log10) 減少、60秒曝露後の> 99.999% (> 5.8 Log10) 減少、120秒曝露後の> 99.999% (> 5.8 Log10) 減少、及び300秒曝露後の> 99.999% (> 5.8 Log10) 減少を証明した。
【0085】
【表3】

【0086】
【表4】

【0087】
実施例2 MRSAに対するタイムキル試験アッセイ
この試験条件下で、5%ウシ胎児血清有機質土ロードの存在下で、周囲温度(20℃)で試験した時に、調製物1の発泡性組成物は、15秒曝露後の、スタフィロコッカス・アウレウス−MRSA生存数の99.99% (4.32 Log10) 減少、30秒曝露後の99.999% (5.5 Log10) 減少、60秒曝露後の> 99.999% (> 5.8 Log10) 減少、及び300秒曝露後の> 99.999% (> 5.8 Log10) 減少を証明した。
【0088】
【表5】

【0089】
【表6】

【0090】
実施例3 MRSAに対するタイムキル試験アッセイ
この試験条件下で、5%ウシ胎児血清有機質土ロードの存在下で、周囲温度(20℃)で試験した時に、調製物3の発泡性組成物は、15秒曝露後の、スタフィロコッカス・アウレウス−MRSA生存数の99.99% (4.84 Log10) 減少、30秒曝露後の> 99.999% (5.8 Log10) 減少、60秒曝露後の> 99.999% (> 5.8 Log10) 減少、及び300秒曝露後の> 99.999% (> 5.8 Log10) 減少を証明した。
【0091】
【表7】

【0092】
【表8】

【0093】
実施例4 MRSAに対するタイムキル試験アッセイ
この試験条件下で、周囲温度(20℃)で試験した時に、調製物2の発泡性組成物は、30、60、120及び300秒曝露後の、スタフィロコッカス・アウレウス−MRSA生存数の> 99.999% (5.9 Log10) 減少を証明した。
【0094】
【表9】

【0095】
【表10】

【0096】
上記実施例は、単なる例示であり、本発明のすべての可能な実施態様、適用又は変更の徹底的なリストであることを意味しない。従って、本発明の、記載された方法及び系の様々な変更及び変化は、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく当業者に明白である。本発明は特定の実施態様に関連して記載してきたが、本発明がかかる特定の実施態様に過度に限定されるべきでないことを理解されたい。実際に、化学分野又は関連分野の当業者に明らかである本発明を実行する記載された形式の様々な変更は、添付のクレームの範囲内にある。
【0097】
上記のすべての参考文献及び刊行物の開示は、あたかも個々に文献として援用されているかのように同程度にその全体が文献として明らかに援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
MRSAで汚染された表面上のMRSAを殺すための発泡性組成物であって、約0.01% w/v〜約0.5% w/vのタイム油の抗菌量、界面活性剤、及び二価の銅イオン源を含む、組成物。
【請求項2】
前記表面に適用した時に、15秒内で、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)の99.99%超を殺す、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記表面に適用した時に、15秒内で、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)の99.9%超を殺す、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
タイム油の抗菌量が、約0.01% w/v〜約0.2% w/vである、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
オルガノ油を更に含む、請求項1記載の組成物。
【請求項6】
前記オレガノ油が約0.01 % w/v〜約0.2 % w/vの量で存在する、請求項5記載の組成物。
【請求項7】
チモール結晶を更に含む、請求項1記載の組成物。
【請求項8】
前記チモール結晶が約0.01 % w/v〜約0.5 % w/vの量で存在する、請求項7記載の組成物。
【請求項9】
フレグランス、抗酸化剤、湿潤剤、及び補助界面活性剤の少なくとも1つを更に含む、請求項1記載の組成物。
【請求項10】
前記フレグランスが、ブラッド・オレンジ、バニラ、ラベンダー、ジンジャー、ベルガモット、スペアミント及びライムからなる群より選ばれる、請求項9記載の組成物。
【請求項11】
前記抗酸化剤が白茶抽出物である、請求項9記載の組成物。
【請求項12】
前記の二価の銅イオン源が銅ペプチド複合体である、請求項1記載の組成物。
【請求項13】
前記の銅ペプチド複合体が銅PCAである、請求項12記載の組成物。
【請求項14】
前記界面活性剤がアニオン性又は非イオン性の界面活性剤である、請求項1記載の組成物。
【請求項15】
前記界面活性剤が、アルキルポリグルコシド、ラウリル硫酸ナトリウム、及びラウレス硫酸ナトリウムからなる群より選ばれる、請求項1記載の組成物。
【請求項16】
MRSAで汚染された表面上のMRSAを殺すための発泡性組成物であって、
0.016% w/vのタイム油、
0.016% w/vのオレガノ油、
0.032% w/vの植物性チモール結晶、
3.0% v/vのアルキルポリグルコシド界面活性剤、
0.008 % w/vの銅PCA、及び
100%までの水
を含む、組成物。
【請求項17】
局所的に適用した時に、15秒内に、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)の99.99%超を殺すことができる、請求項16記載の組成物。
【請求項18】
局所的に適用した時に、15秒内に、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)の99.9%超を殺すことができる、請求項16記載の組成物。
【請求項19】
白茶、クエン酸、クエン酸ナトリウム、補助界面活性剤、天然保湿剤及びアロエベラの少なくとも1つを更に含む。請求項16記載の組成物。
【請求項20】
MRSAで汚染された表面上のMRSAを殺すための方法であって、
約0.01% w/v〜約0.5% w/vのタイム油の抗菌量、界面活性剤、及び二価の銅イオン源を含む、発泡性組成物を該表面に適用し;及びメチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)を殺すために十分な曝露時間、該組成物に該表面を曝露すること、
を含む、方法。
【請求項21】
前記界面が哺乳動物の皮膚を含む、請求項20記載の方法。
【請求項22】
前記の哺乳動物の皮膚がヒト皮膚を含む、請求項20記載の方法。
【請求項23】
前記発泡性組成物が開放創に適用される、請求項21記載の方法。
【請求項24】
曝露時間が少なくとも15秒である、請求項21記載の方法。
【請求項25】
曝露時間が少なくとも5秒である、請求項21記載の方法。
【請求項26】
曝露時間が少なくとも1時間である、請求項21記載の方法。
【請求項27】
前記発泡性組成物が一日に少なくとも一回適用される、請求項21記載の方法。
【請求項28】
前記組成物が、15秒内に、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)の99.99%超を殺す、請求項21記載の方法。
【請求項29】
前記組成物が、15秒内に、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)の99.9%超を殺す、請求項21記載の方法。
【請求項30】
約0.01% w/v〜約0.5% w/vのタイム油の抗菌量、界面活性剤、及び二価の銅イオン源、並びにディスペンサーを含む、MRSAで汚染された表面上のMRSAを殺すための抗菌性の発泡性組成物を含む、キット。
【請求項31】
前記組成物が、15秒内に、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)の99.99%超を殺す、請求項30記載のキット。
【請求項32】
前記組成物が、15秒内に、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)の99.9%超を殺す、請求項30記載のキット。

【公表番号】特表2012−507549(P2012−507549A)
【公表日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−534753(P2011−534753)
【出願日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際出願番号】PCT/US2009/062527
【国際公開番号】WO2010/059366
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(511108079)オウソー クリーン,インコーポレイティド (1)
【Fターム(参考)】