説明

押出成形装置

【課題】成形材料の押出機から成形型への供給量を短時間にて且つ高精度にて調整することが可能であり、これにより押出機にギヤポンプ機構を設けることなく、成形品の成形精度を十分に高めることが可能な押出成形装置を提供する。
【解決手段】押出機10のシリンダ11の成形型1側の端部近傍にシリンダ内圧検出装置15が設けられている。外径制御装置3は、外径検出装置2による成形品Fの外径検出値と目標外径とを比較し、シリンダ内圧制御装置5は、この外径の比較結果に基づいて目標シリンダ内圧を設定し、シリンダ内圧検出装置15の検出値とこの目標シリンダ内圧とを比較し、回転数制御装置4は、このシートパッド内圧の比較結果に基づいてモータMの目標回転数を設定し、回転数検出装置14によるモータMの回転数検出値に基づき、該モータMの回転数が目標回転数となるように該モータMを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形材料を押出機により成形型に連続的に供給して成形品を押出成形する押出成形装置に係り、特にスクリューポンプ式の押出機を備え、該押出機のスクリューを駆動するモータの回転数を成形材料流路内の圧力に基づいて制御するように構成された押出成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
押出成形装置は、成形型と、該成形型に連続的に成形材料を供給する押出機とを備えている。この押出機として、成形材料を成形型に導入するための成形材料流路と、該成形材料流路内に配置されたスクリューと、該スクリューを回転させるためのモータとを備えたスクリューポンプ式の押出機が広く用いられている。この押出機にあっては、成形材料流路内に供給された成形材料は、該成形材料流路内で回転するスクリューにより混練されながら成形型に送り込まれる。
【0003】
成形型への成形材料の供給量を制御するために、この成形材料流路の下流側にギヤポンプ機構を設けた押出機が特開2001−150515に記載されている。第6図は同号の押出機を示す縦断面図である。この押出機100は、該成形材料流路を形成する円筒形のシリンダ101と、該シリンダ101内に配置されたスクリュー102と、フィルター103を介して該シリンダ101の先端側に連結されたギヤポンプ機構104等を備えている。スクリュー102は、シリンダ101内に同軸状に配置された軸部と、該軸部の外周面に螺旋状に形成されたフライトとを有している。この軸部の後端にモータ(図示略)の駆動軸が接続されている。シリンダ101の後端側には成形材料供給口が設けられており、この供給口にホッパー105が取り付けられている。このホッパー105を介してシリンダ101内に供給された成形材料は、シリンダ101の内部でスクリュー102が回転することにより、該シリンダ101内で混練されながら該シリンダ101の先端側に向って流動し、ギヤポンプ機構104に送り込まれる。
【0004】
ギヤポンプ機構104は、シリンダ101内に連通した成形材料流路106aを有するボディ部106と、該ボディ部106内に設置された1対のギヤ107,108と、該ギヤ107,108を回転駆動させるモータ(図示略)とを有している。該ボディ部106内には、流路106aの内周面から互いに反対方向へ凹陥した1対の凹所106b,106cが形成されており、該凹所106b,106c内にそれぞれギヤ107,108が配置されている。これらのギヤ107,108は、それぞれ一部が凹所106b,106c内から流路106a内に張り出し、該流路106a内において互いに噛合している。各ギヤ107,108の駆動軸は、流路106aの延在方向と直交方向且つ互いに平行方向に延在している。また、各凹所106b,106cの内周面は、各ギヤ107,108の駆動軸と同軸状の円筒形状となっている。
【0005】
各ギヤ107,108が第6図の矢印R方向に回転駆動されると、シリンダ101から流路106a内に流れて来た成形材料は、各ギヤ107,108の歯と歯の間に入り込み、各ギヤ107,108の回転に伴い、各凹所106b,106c内を通って流路106aの下流側へ搬送される。その後、この成形材料は、該流路106aの下流側に接続された成形用口金109から吐出される。
【0006】
このギヤポンプ機構104にあっては、各ギヤ107,108の各歯間にそれぞれ一定量の成形材料が保持され、これらが各ギヤ107,108の回転に伴って順次に流路106aの下流側へ搬送されて成形用口金109から吐出されるため、各ギヤ107,108の回転数が一定となるように制御することにより、該成形用口金109からの成形材料の吐出量を一定に保つことができる。
【0007】
特開2003−266523には、ギヤポンプ機構の内部の圧力を検出するための圧力センサを設けることが記載されている。同号では、この圧力センサは、ギヤポンプ機構のギヤとスクリューとの間の成形材料流路内に配置されている。この圧力センサの検出値と、予め設定された設定値とを比較し、この比較結果に基づいてスクリュー駆動用モータの回転数を制御する。これにより、ギヤポンプ機構の内部の圧力変動を抑制することができ、この結果、成形用口金からの成形材料の吐出量を安定させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−150515
【特許文献2】特開2003−266523
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特開2001−150515及び特開2003−266523のように、スクリューポンプ式の押出機の先端側にギヤポンプ機構を設け、押出機からの成形材料の吐出量をこのギヤポンプ機構によって制御するように構成した場合、設備コストが増大すると共に、広い設置スペースが必要となる。また、ギヤポンプ機構のモータの駆動に大きな電力が必要となるので、ランニングコストも嵩む。さらに、ギヤポンプ機構は構成が複雑であるため、分解清掃等のメンテナンスに多大な労力が必要となる。
【0010】
上記特開2003−266523では、ギヤポンプ機構のギヤとスクリューとの間の成形材料流路内に圧力センサが配置されているので、この圧力センサは、ギヤポンプ機構から移送力を得た後の成形材料の圧力を検出することはできない。従って、この圧力センサの検出値に基づいて成形用口金からの成形材料の吐出量を制御することはできない。同号の押出成形装置にあっては、成形用口金からの成形材料の供給量を調整する場合には、成形用口金から押し出された後の成形品の寸法を測定しながら、この寸法が所定寸法となるようにギヤの回転数を調整する必要がある。しかしながら、ギヤの回転数を調整しても、その結果が成形品の寸法の変化となって現れるのには時間がかかるので、短時間のうちに成形材料の供給量を調整するのは容易ではない。
【0011】
本発明は、成形材料の押出機から成形型への供給量を短時間にて且つ高精度にて調整することが可能であり、これにより、押出機にギヤポンプ機構を設けることなく、成形品の成形精度を十分に高めることが可能な押出成形装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明(請求項1)の押出成形装置は、押出成形用の成形型と、該成形型に成形材料を連続的に供給するための押出機と、該押出機から成形型への成形材料の供給量を制御するための制御装置とを備えた押出成形装置であって、該押出機は、前記成形型に成形材料を導入するための成形材料流路と、該成形材料流路内に配置された成形材料移送手段とを備えており、前記制御装置は、該成形材料流路内において、該成形材料移送手段により移送力を得て前記成形型に供給される成形材料の圧力を検出する流路内圧検出手段を備えており、該流路内圧検出手段の検出内圧に基づいて該成形材料移送手段の出力を制御するものであることを特徴とするものである。
【0013】
請求項2の押出成形装置は、請求項1において、前記流路内圧検出手段は、前記成形材料流路の前記成形型側の末端部に配置されていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項3の押出成形装置は、請求項2において、前記流路内圧検出手段は、前記成形材料流路の前記成形型側の端部から該成形材料流路の上流側に10〜50mmの範囲内に配置されていることを特徴とするものである。
【0015】
請求項4の押出成形装置は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記成形材料移送手段は、前記成形材料流路内に配置された、回転することにより該成形材料流路内の成形材料を前記成形型に向って流動させるためのスクリューと、該スクリューを回転させるためのモータとを備えており、前記制御装置は、前記流路内圧検出手段と、該モータの回転数を検出するための回転数検出手段とを備えており、該流路内圧検出手段及び回転数検出手段の検出値に基づいて該モータの回転数を制御するように構成されていることを特徴とするものである。
【0016】
請求項5の押出成形装置は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記制御装置は、さらに、前記成形型から押し出された成形品の寸法を検出する寸法検出手段を備えており、該制御装置は、前記流路内圧検出手段及び該寸法検出手段の検出値に基づいて前記成形材料移送手段の出力を制御するように構成されていることを特徴とするものである。
【0017】
請求項6の押出成形装置は、請求項5において、前記成形材料移送手段は、前記スクリューと、前記モータとを備えており、前記制御装置は、前記流路内圧検出手段と、前記寸法検出手段と、前記回転数検出手段とを備えており、該制御装置は、予め設定された成形品の目標寸法と該寸法検出手段の検出値とを比較する外径比較工程と、該外径比較工程における比較結果に基づき、該成形材料流路内の目標内圧を設定する目標内圧設定工程と、該流路内圧検出手段の検出値と該目標内圧とを比較する内圧比較工程と、該内圧比較工程における比較結果に基づき、該モータの目標回転数を設定する目標回転数設定工程と、該回転数検出手段の検出値に基づき、該モータの回転数が該目標回転数となるように該モータを制御するモータ制御工程とを行うように構成されていることを特徴とするものである。
【0018】
請求項7の押出成形装置は、請求項1ないし6のいずれか1項において、前記制御装置は、さらに、前記成形型内の圧力を検出するための成形型内圧検出手段を備えており、該制御装置は、前記流路内圧検出手段の検出値と該成形型内圧検出手段の検出値とに基づいて前記成形材料移送手段の出力変化速度を制御するように構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項8の押出成形装置は、請求項7において、前記成形材料移送手段は、前記スクリューと、前記モータとを備えており、前記制御装置は、前記流路内圧検出手段と、前記成形型内圧検出手段と、前記回転数検出手段とを備えており、該制御装置は、該流路内圧検出手段の検出値と成形型内圧検出手段の検出値との差Δdを演算する内圧差演算工程と、該差Δdが所定内圧差以下であるか、又は該所定内圧差を超えているかを判定する内圧差比較工程と、該内圧差比較工程において、該差Δdが該所定内圧差以下であると判定された場合には、該モータの回転数変化速度を所定変化速度以上とし、該差Δdが該所定内圧差を超えていると判定された場合には、該モータの回転数変化速度を該所定変化速度よりも低くする回転数変化速度制御工程とを行うように構成されていることを特徴とするものである。
【0020】
請求項9の押出成形装置は、請求項7又は8において、前記成形型内圧検出手段は、前記成形型の成形材料導入口と対向する成形型内面に配置されていることを特徴とするものである。
【0021】
請求項10の押出成形装置は、請求項1ないし9のいずれか1項において、前記成形材料はゴム材料であることを特徴とするものである。
【0022】
請求項11の押出成形装置は、請求項1ないし10のいずれか1項において、前記成形型は、略円筒形状のキャビティを有しており、該キャビティ内に、該キャビティの筒軸心方向と略平行方向に芯材が挿通されており、該キャビティ内面と該芯材との間に成形材料が充填されることにより、該芯材を被覆した略円筒形状の成形品が成形されるように構成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明の押出成形装置にあっては、制御装置は、成形材料流路内において、成形材料移送手段により移送力を得て成形型に供給される成形材料の圧力を検出する流路内圧検出手段を備えており、該流路内圧検出手段の検出内圧に基づいて該成形材料移送手段の出力を制御するものである。即ち、この流路内圧検出手段は、成形材料移送手段から移送力を得た後の成形材料の圧力を検出するものである。そのため、この流路内圧検出手段の検出値に基づいて成形材料移送手段の出力を制御することにより、押出機から成形型に供給される成形材料の供給量を精度良く制御することができる。しかも、この流路内圧検出手段は、成形材料流路内において成形材料の圧力を検出するので、成形材料移送手段から移送力を得た直後の成形材料の圧力を検出することが可能である。これにより、成形材料移送手段の制御に伴う成形材料の圧力変動を即座に検出することができるため、短時間のうちに且つ精度良く成形材料の供給量を調整することが可能となる。従って、かかる本発明の押出成形装置にあっては、押出機にギヤポンプ機構を設けなくとも、十分に成形品の成形精度を高めることが可能である。
【0024】
このように、本発明では、押出機にギヤポンプ機構を設けなくとも十分に成形品の成形精度を高めることが可能であるため、ギヤポンプ機構を省略することにより、押出成形装置の設備コスト及びランニングコストの低減を図ることが可能であると共に、押出成形装置の設置スペースの省スペース化を図ることも可能である。また、押出成形装置の分解清掃等のメンテナンスを容易化することも可能である。
【0025】
請求項2の通り、流路内圧検出手段を成形材料流路の成形型側の末端部に配置することにより、成形材料流路から成形型に供給される直前の成形材料の圧力を検出することができる。これにより、成形精度の向上を図ることができる。この場合、請求項3の通り、該流路内圧検出手段を成形材料流路の成形型側の端部から該成形材料流路の上流側に10〜50mmの範囲内に配置することが好ましい。
【0026】
請求項4の通り、本発明では、成形材料移送手段を、成形材料流路内に配置されたスクリューと、このスクリューを回転させるためのモータとからなるスクリューポンプ式のものとし、流路内圧検出手段と、該モータの回転数を検出する回転数検出手段との検出値に基づいて該モータの回転数を制御するように構成することにより、簡易な構成にて高精度に成形材料の供給量を制御することができる。
【0027】
請求項5,6の通り、さらに、成形品の寸法を検出するための寸法検出手段を設け、この寸法検出手段の検出値と流路内圧検出手段の検出値とに基づいて成形材料移送手段の出力を制御するように構成することにより、成形品の成形精度の向上を図ることが可能である。
【0028】
請求項7,8の通り、さらに、成形型内の圧力を検出するための成形型内圧検出手段を設け、成形材料流路内の圧力と成形型内の圧力との差に基づいて成形材料移送手段の出力変化速度を制御することにより、該成形材料移送手段の出力の変化にフィードバック制御が追い付かなくなって制御系の振動が生じることが防止され、フィードバック制御の応答性が良好なものとなる。
【0029】
請求項9の通り、この成形型内圧検出手段は、成形型の成形材料導入口と対向する成形型内面に配置されていることが好ましい。このように構成することにより、成形型内圧検出手段の検出値が、成形型に流入する成形材料の脈動の影響を受けにくくなる。
【0030】
請求項10の通り、本発明は、ゴム材料からなる成形品の押出成形装置に好適である。また、請求項11の通り、本発明は、芯材を略円筒形状の成形品で被覆した被覆芯材の製造に用いられる押出成形装置として好適である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第1の実施の形態に係る押出成形装置の概略的な構成図である。
【図2】図1の押出成形装置における成形型の成形材料導入口付近の水平断面図である。
【図3】図1の押出成形装置の制御方法を示すフロー図である。
【図4】第2の実施の形態に係る押出成形装置の図2と同様部分の水平断面図である。
【図5】図4の押出成形装置におけるシリンダ内圧及びキャビティ内圧の経時変化を示すグラフである。
【図6】従来例に係る押出成形装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態では、押出成形装置により円筒状の成形品を製造しているが、本発明は、これ以外の形態の成形品を製造するための押出成形装置にも適用可能である。
【0033】
[第1の実施の形態]
第1図は、第1の実施の形態に係る押出成形装置の概略的な構成図である。第2図は、この押出成形装置における成形型の成形材料導入口付近の水平断面図である。第3図は、この押出成形装置の制御方法を示すフロー図である。
【0034】
この実施の形態の押出成形装置は、押出成形用の成形型1と、該成形型1に成形材料を供給するための押出機10と、該成形型1から押し出された成形品Fの外径を検出するための外径検出装置2と、この外径検出装置2の検出値が入力される外径制御装置3と、押出機10の駆動用モータMの回転数を制御する回転数制御装置4と、該押出機10のシリンダ11内を流動する成形材料の圧力を制御するシリンダ内圧制御装置5等を備えている。この実施の形態では、該外径制御装置3、回転数制御装置4及びシリンダ内圧制御装置5により、押出機10による成形型1への成形材料の供給量を制御するための制御装置が構成されている。
【0035】
この実施の形態では、成形型1は、略円筒形状のキャビティ1aと、該キャビティ1a内に略同軸状に配置された芯体1bとを有している。このキャビティ1aは、軸心線方向を略鉛直方向として配置される。このキャビティ1aの上端面には芯材挿通孔1cが設けられており、下端面には成形品出口1dが設けられている。芯材1bは、この芯材挿通孔1cからキャビティ1a内に挿通され、成形品出口1dから該キャビティ1a外に下方へ向って引き出されている。キャビティ1aの上端側の外周面に成形材料の導入口1eが設けられており、この導入口1eに押出機10が接続されている。この押出機10により導入口1eからキャビティ1a内に成形材料が連続して供給され、該キャビティ1aの内周面と芯体1bの外周面との間の空間に成形材料が充填されることにより、該芯体1bの外周面を被覆した略円筒形の成形品Fが連続して成形される。この成形品Fは、押出機10からキャビティ1a内に供給され続ける成形材料の供給圧力により、順次、芯材1bと一体的に成形品出口1dから下方へ押し出される。なお、成形型1の構成はこれに限定されない。
【0036】
キャビティ1aの下方には、この成形品Fの外径を検出するための前記外径検出装置2が設置されており、その検出値が前記外径制御装置3に入力される。この外径検出装置2としては、例えば非接触型の光線式外径検出装置等を用いることができ、特にレーザー式外径検出装置が好ましい。ただし、この外径検出装置2は、特定の形式のものに限定されない。この外径検出装置2による成形品Fの外径の検出間隔は0.1〜100mS(ミリ秒)特に1〜10mSであることが好ましい。外径制御装置3は、成形品Fの目標外径を記憶する目標外径メモリと、外径検出装置2の検出値と目標外径とを比較してこの検出値が目標外径よりも大きいか、小さいか又は同等であるかを判定する外径比較回路とを備えている。
【0037】
この実施の形態では、押出機10は、先端が前記導入口1eに接続された、成形材料流路を形成するシリンダ11と、該シリンダ11内に配置されたスクリュー12と、該スクリュー12を回転させるためのモータM等を備えている。第1図の通り、シリンダ11の後端側には成形材料の供給口(符号略)が設けられており、この供給口に接続された材料供給管13からシリンダ11内に成形材料が供給される。この実施の形態では、該成形材料はゴム材料である。なお、成形材料はこれに限定されない。第2図の通り、スクリュー12は、該シリンダ11内に同軸状に配置された軸部12aと、該軸部12aの外周面に螺旋状に形成されたフライト12bとを有している。該軸部12aの後端にモータMの駆動軸(図示略)が接続されている。モータMの回転駆動力によってスクリュー12がシリンダ11内で回転することにより、該シリンダ11内の成形材料は、混練されながら該シリンダ11の先端側へ向って流動し、導入口1eからキャビティ1a内に押し込まれる。即ち、この実施の形態では、押出機10の成形材料移送手段は、該スクリュー12及びモータMからなるスクリューポンプ機構のみによって構成されており、前記特開2001−150515及び特開2003−266523の如きギヤポンプ機構は設けられていない。
【0038】
モータMには、その駆動軸の単位時間当たりの回転数(rpm)を検出するための回転数検出装置14が設けられている。この回転数検出装置14の検出値が前記回転数制御装置4に入力される。この回転数検出装置14によるモータMの回転数の検出は、前記外径検出装置2による成形品Fの外径の検出と同期して行われる。
【0039】
第2図の通り、スクリュー12の先端は、導入口1eから所定距離、シリンダ11の後端側へ離隔している。このスクリュー12の先端から導入口1e(キャビティ1aの内周面と導入口1eの内周面との交差角縁)までの距離Dは0〜100mm特に10〜50mmであることが好ましい。この実施の形態では、シリンダ11は、少なくとも該スクリュー12の先端付近から導入口1e又はその近傍まで、内径が導入口1eと略同一直径の直管状となっている。なお、シリンダ11の形状はこれに限定されない。
【0040】
第2図の通り、このスクリュー12の先端と導入口1eとの間のシリンダ11の内周面に、該シリンダ11内の圧力を検出するためのシリンダ内圧検出装置15が設けられている。このシリンダ内圧検出装置15としては、例えば市販の樹脂圧力センサ等を用いることができ、特に耐熱性を有するひずみゲージ式センサが好ましい。ただし、シリンダ内圧検出装置15は特定の構成のものに限定されない。シリンダ内圧検出装置15は、シリンダ11の成形型1側の端部(即ち導入口1e)の近傍に配置されている。具体的には、該導入口1eからこのシリンダ内圧検出装置15の感圧面15aまでの距離Dは、0〜100mm特に10〜50mmであることが好ましい。このシリンダ内圧検出装置15の感圧面15aは、該シリンダ11の内周面と略面一状となっていることが好ましい。このシリンダ内圧検出装置15の検出値がシリンダ内圧制御装置5に入力される。このシリンダ内圧検出装置15によるシリンダ11内の圧力の検出は、前記外径検出装置2による成形品Fの外径の検出と同期して行われる。
【0041】
シリンダ内圧制御装置5は、目標シリンダ内圧を記憶する目標内圧メモリと、前記外径比較回路の比較結果に基づいて新たな目標シリンダ内圧を設定し、この新たな目標シリンダ内圧を、目標内圧メモリに既に記憶されている目標シリンダ内圧に上書きして記憶させる目標内圧設定回路と、シリンダ内圧検出装置15の検出値と目標内圧メモリの目標シリンダ内圧とを比較してこの検出値が該目標シリンダ内圧よりも高いか、低いか又は同等であるかを判定する内圧比較回路とを備えている。該目標内圧設定回路は、前記外径比較回路において外径検出装置2の検出値が目標外径よりも大きいと判定された場合には、目標内圧メモリに記憶されている目標シリンダ内圧よりも低い目標シリンダ内圧を新たに設定し、外径検出装置2の検出値が目標外径よりも小さいと判定された場合には、目標内圧メモリに記憶されている目標シリンダ内圧よりも高い目標シリンダ内圧を新たに設定する。この場合、新たな目標シリンダ内圧は、理論的、経験的又は実験的に得られた演算式に基づいて算出される。外径検出装置2の検出値が目標外径と同等であると判定された場合には、新たな目標シリンダ内圧は、目標内圧メモリに記憶されている目標シリンダ内圧と同値とされる。
【0042】
回転数制御装置4は、モータMの目標回転数を記憶する目標回転数メモリと、前記内圧比較回路の比較結果に基づいて新たな目標回転数を設定し、この新たな目標回転数を、目標回転数メモリに既に記憶されている目標回転数に上書きして記憶させる目標回転数設定回路と、回転数検出装置14の検出値に基づき、モータMの回転数が該目標回転数メモリの目標回転数となるようにモータMを制御するモータ制御回路とを備えている。該目標回転数設定回路は、前記内圧比較回路においてシリンダ内圧検出装置15の検出値が目標シリンダ内圧よりも高いと判定された場合には、目標回転数メモリに記憶されている目標回転数よりも低い目標回転数を新たに設定し、シリンダ内圧検出装置15の検出値が目標シリンダ内圧よりも低いと判定された場合には、目標回転数メモリに記憶されている目標回転数よりも高い目標回転数を新たに設定する。この場合、新たな目標回転数は、理論的、経験的又は実験的に得られた演算式に基づいて算出される。シリンダ内圧検出装置15の検出値が目標シリンダ内圧と同等であると判定された場合には、新たな目標回転数は、目標回転数メモリに記憶されている目標回転数と同値とされる。
【0043】
このように構成された押出成形装置の制御方法は以下の通りである。
【0044】
予め外径制御装置3の目標外径メモリに成形品Fの目標外径を入力しておき、材料供給管13からシリンダ11への成形材料の供給を開始すると共に、モータMを作動させ、成形品Fの押出成形を開始する。また、外径検出装置2による成形品Fの外径の検出、回転数検出装置14によるモータMの回転数の検出、並びにシリンダ内圧検出装置15によるシリンダ11内の圧力の検出も開始する。押出成形作業の開始当初においては、作業者による手作業にて、外径検出装置2の検出値が目標外径±許容誤差の範囲内となるようにモータMの回転数を調整する。そして、外径検出装置2の検出値が目標外径±許容誤差の範囲内となったときのシリンダ内圧検出装置15の検出値と回転数検出装置14の検出値とをそれぞれ初期の目標シリンダ内圧及び目標回転数としてシリンダ内圧制御装置5の目標内圧メモリ及び回転数制御装置4の目標回転数メモリに入力する。その後、外径制御装置3、シリンダ内圧制御装置5及び回転数制御装置4による自動制御を開始する。
【0045】
第3図の通り、成形品Fの押出成形を行っている間、所定の検出間隔にて外径検出装置2により成形品Fの外径が検出される(ステップ20)。この外径検出装置2の検出値は、外径制御装置3の外径比較回路において目標外径と比較される(ステップ21)。
【0046】
次いで、この外径比較回路の比較結果に基づき、シリンダ内圧制御装置5の目標内圧設定回路において新たな目標シリンダ内圧が設定され、目標内圧メモリに上書きされる(ステップ22)。この際、前述の通り、目標内圧設定回路は、外径比較回路において外径検出装置2の検出値が目標外径よりも大きいと判定された場合には、既に目標内圧メモリに記憶されている目標シリンダ内圧よりも低い目標シリンダ内圧を新たに設定し、外径検出装置2の検出値が目標外径よりも小さいと判定された場合には、既に目標内圧メモリに記憶されている目標シリンダ内圧よりも高い目標シリンダ内圧を新たに設定し、外径検出装置2の検出値が目標外径と同等であると判定された場合には、新たに設定される目標シリンダ内圧を、既に目標内圧メモリに記憶されている目標シリンダ内圧と同値とする。次いで、内圧比較回路において、この目標内圧メモリに記憶された目標シリンダ内圧とシリンダ内圧検出装置15の検出値とが比較される(ステップ23)。
【0047】
次に、この内圧比較回路の比較結果に基づき、回転数制御装置4の目標回転数設定回路においてモータMの新たな目標回転数が設定される(ステップ24)。この際、前述の通り、目標回転数設定回路は、内圧比較回路においてシリンダ内圧検出装置15の検出値が目標シリンダ内圧よりも高いと判定された場合には、既に目標回転数メモリに記憶されている目標回転数よりも低い目標回転数を新たに設定し、シリンダ内圧検出装置15の検出値が目標シリンダ内圧よりも低いと判定された場合には、既に目標回転数メモリに記憶されている目標回転数よりも高い目標回転数を新たに設定し、シリンダ内圧検出装置15の検出値が目標シリンダ内圧と同等であると判定された場合には、新たに設定される目標回転数を、既に目標回転数メモリに記憶されている目標回転数と同値とする。その後、モータ制御回路により、回転数検出装置14の検出値に基づいてモータMの回転数が該目標回転数メモリの目標回転数となるようにモータMが制御される(ステップ25)。この結果、仮に成形品Fの外径と目標外径との間に誤差が生じても、自動的にこの誤差が解消されるようになる。
【0048】
この押出成形装置にあっては、シリンダ内圧検出装置15の感圧面15aは、スクリュー12の先端と成形型1の導入口1eとの間のシリンダ11の内周面に配置されているので、このシリンダ内圧検出装置15により、該スクリュー12から移送力を得て成形型1に供給される成形材料の圧力、即ちスクリュー12から移送力を得た後の成形材料の圧力が検出される。そのため、このシリンダ内圧検出装置15の検出値に基づいてモータMの回転数を制御することにより、押出機10から成形型1に供給される成形材料の供給量を精度良く制御することができる。しかも、このシリンダ内圧検出装置15により、成形材料移送手段から移送力を得た直後の成形材料の圧力を検出することが可能である。これにより、モータMの回転数の変化に伴う成形材料の圧力変動を即座に検出することができるため、短時間のうちに且つ精度良く成形材料の供給量を調整することが可能となる。従って、かかる本発明の押出成形装置にあっては、押出機10にギヤポンプ機構を設けなくとも、十分に成形品の成形精度を高めることが可能である。
【0049】
この押出成形装置にあっては、押出機10にギヤポンプ機構を設けていないため、ギヤポンプ付き押出機を備えた押出成形装置に比べて設備コスト及びランニングコストの低減を図ることが可能であると共に、押出成形装置の設置スペースの省スペース化を図ることも可能である。また、押出成形装置の分解清掃等のメンテナンスの容易化を図ることも可能である。
【0050】
この実施の形態では、成形品Fの外径を検出するための外径検出装置2が設けられており、この外径検出装置2の検出値とシリンダ内圧検出装置15の検出値とに基づいてモータMの回転数を制御するように構成されているので、成形品Fの外径に寸法誤差が生じても、即座にモータMの回転数が調整されてシリンダ11から成形型1への成形材料の供給量が調整されるため、成形品Fの成形精度を高く維持することが可能である。
【0051】
[第2の実施の形態]
第4図は第2の実施の形態に係る押出成形装置の第2図と同様部分の水平断面図である。第5図はこの押出成形装置におけるシリンダ内圧及びキャビティ内圧の経時変化を示すグラフである。
【0052】
この実施の形態では、成形型1に、キャビティ1a内の圧力を検出するためのキャビティ内圧検出装置16が設けられている。このキャビティ内圧検出装置16としては、押出機10のシリンダ内圧検出装置15と同様のものを用いてもよく、異なるものを用いてもよい。第4図の通り、キャビティ内圧検出装置16は、その感圧面16aがキャビティ1aの導入口1eと反対側の内周面に露呈するように配置されていることが好ましい。この感圧面16aは、該キャビティ1aの内周面と略面一状となっていることが好ましい。この実施の形態では、シリンダ内圧検出装置15の検出値とキャビティ内圧検出装置16の検出値との双方が前記シリンダ内圧制御装置5に入力され、これらの検出値を比較してモータMを制御するように構成されている。このキャビティ内圧検出装置16によるキャビティ1a内の圧力検出は、シリンダ内圧検出装置15によるシリンダ11内の圧力検出と同期して行われる。
【0053】
第5図(a)は、シリンダ内圧検出装置15により検出された、押出成形時におけるシリンダ11内の圧力変化の経時変化を示すグラフである。このシリンダ11内の圧力をpとする。また、第5図(b)は、キャビティ内圧検出装置16により検出された、押出成形時におけるキャビティ1a内の圧力変化の経時変化を示すグラフである。このキャビティ1a内の圧力をpとする。一般的に、スクリューポンプ式の押出機10にあっては、スクリュー12の回転に起因して、シリンダ11内の圧力が脈動することがある。その場合、第5図(c)のように、移動平均等の演算によりシリンダ内圧検出装置15の検出値を平均化処理する。この平均化処理した後のシリンダ11内の圧力をp’とする。この実施の形態では、シリンダ内圧制御装置5は、第5図(d)のように、このシリンダ11内の圧力p又はp’とキャビティ1a内の圧力pとの差Δd(p−p又はp’−p)を演算する内圧差演算回路と、この内圧差Δdが、予め設定された所定内圧差以下であるか又は該所定内圧差を超えているかを判定する内圧差比較回路とを備えている。また、回転数制御装置4は、この内圧差比較回路の判定結果に基づいて、前記モータ制御回路によるモータMの回転数の変化速度を制御する回転数変化速度制御回路を備えている。
【0054】
このシリンダ11とキャビティ1aの内圧差Δdが、ある値よりも大きい場合、モータMの回転数を制御する際の該回転数の変化が急激すぎることを意味している。この場合、モータMの回転数の変化にフィードバック制御が追い付かなくなり、成形品が過度に太くなったり細くなったりすることを繰り返す現象、いわゆる制御系の振動が生じるおそれがある。
【0055】
回転数変化速度制御回路は、内圧差比較回路において内圧差Δdが所定内圧差以下であると判定された場合には、モータ制御回路によるモータMの回転数の変化速度を所定変化速度以上とし、内圧差Δdが所定内圧差を超えていると判定された場合には、モータ制御回路によるモータMの回転数の変化速度を所定変化速度よりも低くするように構成されている。
【0056】
この実施の形態のその他の構成は、前述の第1の実施の形態と同様であり、第4図において第1,2図と同一符号は同一部分を示している。
【0057】
この実施の形態においても、上記の内圧差演算回路、内圧差比較回路及び回転数変化速度制御回路による制御が追加されたこと以外は、第1の実施の形態と同様の制御が行われる。
【0058】
この実施の形態にあっては、成形品Fの押出成形を行っている間、シリンダ内圧検出装置15によるシリンダ11内の圧力検出と同期して、キャビティ内圧検出装置16によりキャビティ1a内の圧力検出が行われる。このシリンダ内圧検出装置15の検出値とキャビティ内圧検出装置16の検出値とがシリンダ内圧制御装置5の内圧差演算回路に入力され、シリンダ11とキャビティ1aとの内圧差Δdが演算される。次いで、内圧差比較回路において、この内圧差Δdが所定内圧差以下であるか、又は所定内圧差を超えているかが判定される。この内圧差Δdが所定内圧差以下であると判定された場合には、回転数変化速度制御回路は、モータ制御回路によるモータMの回転数の変化速度が所定変化速度以上となるように該モータ制御回路を制御し、内圧差Δdが所定内圧差を超えていると判定された場合には、モータ制御回路によるモータMの回転数の変化速度が所定変化速度よりも低くなるように該モータ制御回路を制御する。この結果、フィードバック制御が追い付かなくなって制御系の振動が生じることが防止される。これにより、この押出成形装置におけるフィードバック制御の応答性が良好なものとなる。
【0059】
上記の各実施の形態は、いずれも本発明の一例を示すものであり、本発明は各上記の実施の形態に限定されない。
【符号の説明】
【0060】
1 押出成形装置
2 外径検出装置
3 外径制御装置
4 回転数制御装置
5 シリンダ内圧制御装置
10 押出機
11 シリンダ
12 スクリュー
14 回転数検出装置
15 シリンダ内圧検出装置
16 キャビティ内圧検出装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出成形用の成形型と、
該成形型に成形材料を連続的に供給するための押出機と、
該押出機から成形型への成形材料の供給量を制御するための制御装置と
を備えた押出成形装置であって、
該押出機は、
前記成形型に成形材料を導入するための成形材料流路と、
該成形材料流路内に配置された成形材料移送手段と
を備えており、
前記制御装置は、該成形材料流路内において、該成形材料移送手段により移送力を得て前記成形型に供給される成形材料の圧力を検出する流路内圧検出手段を備えており、該流路内圧検出手段の検出内圧に基づいて該成形材料移送手段の出力を制御するものであることを特徴とする押出成形装置。
【請求項2】
請求項1において、前記流路内圧検出手段は、前記成形材料流路の前記成形型側の末端部に配置されていることを特徴とする押出成形装置。
【請求項3】
請求項2において、前記流路内圧検出手段は、前記成形材料流路の前記成形型側の端部から該成形材料流路の上流側に10〜50mmの範囲内に配置されていることを特徴とする押出成形装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、前記成形材料移送手段は、
前記成形材料流路内に配置された、回転することにより該成形材料流路内の成形材料を前記成形型に向って流動させるためのスクリューと、
該スクリューを回転させるためのモータと
を備えており、
前記制御装置は、前記流路内圧検出手段と、該モータの回転数を検出するための回転数検出手段とを備えており、該流路内圧検出手段及び回転数検出手段の検出値に基づいて該モータの回転数を制御するように構成されていることを特徴とする押出成形装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、前記制御装置は、さらに、前記成形型から押し出された成形品の寸法を検出する寸法検出手段を備えており、
該制御装置は、前記流路内圧検出手段及び該寸法検出手段の検出値に基づいて前記成形材料移送手段の出力を制御するように構成されていることを特徴とする押出成形装置。
【請求項6】
請求項5において、前記成形材料移送手段は、前記スクリューと、前記モータとを備えており、
前記制御装置は、前記流路内圧検出手段と、前記寸法検出手段と、前記回転数検出手段とを備えており、
該制御装置は、
予め設定された成形品の目標寸法と該寸法検出手段の検出値とを比較する外径比較工程と、
該外径比較工程における比較結果に基づき、該成形材料流路内の目標内圧を設定する目標内圧設定工程と、
該流路内圧検出手段の検出値と該目標内圧とを比較する内圧比較工程と、
該内圧比較工程における比較結果に基づき、該モータの目標回転数を設定する目標回転数設定工程と、
該回転数検出手段の検出値に基づき、該モータの回転数が該目標回転数となるように該モータを制御するモータ制御工程と
を行うように構成されていることを特徴とする押出成形装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項において、前記制御装置は、さらに、前記成形型内の圧力を検出するための成形型内圧検出手段を備えており、
該制御装置は、前記流路内圧検出手段の検出値と該成形型内圧検出手段の検出値とに基づいて前記成形材料移送手段の出力変化速度を制御するように構成されていることを特徴とする押出成形装置。
【請求項8】
請求項7において、前記成形材料移送手段は、前記スクリューと、前記モータとを備えており、
前記制御装置は、前記流路内圧検出手段と、前記成形型内圧検出手段と、前記回転数検出手段とを備えており、
該制御装置は、
該流路内圧検出手段の検出値と成形型内圧検出手段の検出値との差Δdを演算する内圧差演算工程と、
該差Δdが所定内圧差以下であるか、又は該所定内圧差を超えているかを判定する内圧差比較工程と、
該内圧差比較工程において、該差Δdが該所定内圧差以下であると判定された場合には、該モータの回転数変化速度を所定変化速度以上とし、該差Δdが該所定内圧差を超えていると判定された場合には、該モータの回転数変化速度を該所定変化速度よりも低くする回転数変化速度制御工程と
を行うように構成されていることを特徴とする押出成形装置。
【請求項9】
請求項7又は8において、前記成形型内圧検出手段は、前記成形型の成形材料導入口と対向する成形型内面に配置されていることを特徴とする押出成形装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1項において、前記成形材料はゴム材料であることを特徴とする押出成形装置。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項において、前記成形型は、
略円筒形状のキャビティを有しており、
該キャビティ内に、該キャビティの筒軸心方向と略平行方向に芯材が挿通されており、
該キャビティ内面と該芯材との間に成形材料が充填されることにより、該芯材を被覆した略円筒形状の成形品が成形されるように構成されていることを特徴とする押出成形装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−16254(P2011−16254A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−160851(P2009−160851)
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】