説明

排気マニホールド

【課題】熱負荷が軽減される排気マニホールドを提供する。
【解決手段】本発明は、燃焼機関(1)、特に、自動車の排気システム(5)用排気マニホールド(15)に関し、上記燃焼機関(1)に接続可能な入力側(17)、および、上記排気システム(5)に接続可能な出力側(19)を有する排ガス移送用の排気管(16)、および、上記排気管(16)の外部に配置されるとともに、冷却回路(6)に接続可能な、冷却剤移送用の、少なくとも一つの冷却剤管(20)を備えている。上記排気マニホールド(5)の熱負荷を軽減するために、一方で、上記排気管(16)、他方で、上記冷却剤管(20)に熱伝達を行うように接続された、少なくとも一つの熱電変換装置(22)が配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼機関、特に、自動車の排気システム用の排気マニホールドに関する。本発明は、また、少なくとも一つのそのような排気マニホールドを備えた燃焼機関に関する。また、本発明は、そのような燃焼機関の運転方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
排気マニホールドは一般に知られており、燃焼機関の場合、燃焼機関のシリンダから排出される排ガスの収集に役立つ。通常、そのような排気マニホールドは、排ガス案内用の排気管を備えており、上記排気管は、燃焼機関に接続可能な入力側と、排気システムに接続可能な排気側とを有している。上記入力側は、複数のシリンダを有する燃焼機関の場合、対応する数の個々の入力パイプを有しており、その入力パイプを介して、排ガスは、燃焼機関のシリンダから、排気管の共通の収集部に到達する。上記排気側は、通常、一つの共通の出口を有しており、その出口を介して、上述の排気システムに接続される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
排気マニホールドを燃焼機関に直接配置することによって、上記排気マニホールドは、特に高い熱負荷に晒される。したがって、そのような排気マニホールドの熱負荷を軽減するとともに、特に、そこにある熱を利用する必要性が生じる。
【0004】
本発明は上記の問題を解決するものであって、冒頭に述べた形態の排気マニホールド、または、それを備えた燃焼機関に対して、特に長い寿命を特徴とする、改善された実施形態を与えるものである。特に、排気マニホールドの熱負荷が軽減される。さらに、各燃焼機関のエネルギー効率を改善することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、上記の問題は独立請求項の主題によって解決される。有利な実施形態は従属請求項の主題である。
【0006】
本発明は、排気マニホールドが、少なくとも一つの熱電変換装置を備えているという基本的な考えに基づいている。そのような熱電変換装置によって、排気管と、周囲、または、冷却剤管との間の温度差を、電圧の生成、したがって、電気エネルギーの生成に利用することが可能である。これによって、排ガスの一部と一緒に移送される熱が電気エネルギーに変換されて、電気エネルギーが得られるため、冷却される排気マニホールドにとって、大きな付加的な利点が発生する。したがって、紹介する排気マニホールドによって、その排気マニホールドを備えた燃焼機関のエネルギー効率が向上する。その上、熱の一部が電気エネルギーに変換されるので、少なくとも一つの熱電変換装置を実装することによって、排気マニホールドの熱負荷が軽減される。熱を電気エネルギーに変換するという形式のエネルギー回収の利点は、冷却回路を介して、熱を単に移送するのに比べて明白である。例えば、電気エネルギーを中間蓄積して、特に簡単に、例えば、駆動エネルギーに変換するのである。
【0007】
さて、特に有利な実施形態では、上記排気マニホールドは、また、冷却回路に接続されており、排気マニホールドを積極的に冷却することが可能なので、これは、排気マニホールドの熱負荷を大幅に軽減する。排気マニホールドを、冷却回路で冷却可能にするために、上記排気マニホールドは、冷却剤を移送するための少なくとも一つの冷却剤管を備えており、上記冷却剤管は上記排気管の外側に配置されるとともに、上記冷却回路に接続可能である。特に、この冷却剤管は、広い範囲に亘って排気管の外側を、特に、完全に、または、広く完全に、覆うか、または、包んでいる。これによって、特に、多くの熱が伝達する。この実施形態では、また、冷却能力のかなりの部分が、各熱電変換装置によって生み出されるので、十分な冷却能力を排気マニホールド上、または、排気マニホールド内で達成するにあたって、全部合わせても、冷却回路による冷却能力はより小さくできるはずである、というのは注目に値する。したがって、冷却回路によって提供される冷却の必要性は軽減される。
【0008】
有利な実施形態では、少なくとも一つの熱電変換装置を駆動するための制御装置を配置することが可能であり、上記制御装置は、上記燃焼機関の暖気運転中に、ゼーベック効果にしたがって、上記各熱電変換装置を制御するか、動かして電気エネルギーを生成し、冷態起動運転中に、ペルテイエ効果にしたがって、上記各熱電変換装置を制御するか、動かして熱を生成する。
【0009】
有利な実施形態では、そのような冷却剤管を圧力体として形成し、上記熱電変換装置を、排気管に押圧することが可能である。この相互の押圧により、熱伝達のために、上記の部品間の接触面積が、かなり拡大するか、または、均質になり、これは、一方で、排気管と、熱電変換装置との間の熱伝達を向上するとともに、他方で、冷却剤管と、熱電変換装置との間の熱伝達を向上する。圧力体として形成された冷却剤管の押圧は、特に、ばね力によって実現することが可能なので、熱の相対移動が、簡単に可能になる。
【0010】
有利な構成では、上記各冷却剤管は、付勢力を支持するための少なくとも一つの外ケース、および、上記各冷却剤管を、上記各熱電変換装置に直接、または、間接的に支持するための内ケースを有することが可能である。これによって、上記各冷却剤管は少なくとも一つの二ケース構造を有し、これは製造を容易にする。さらに、外ケースと、内ケースとを、各機能に特別に適合させることが可能である。例えば、外ケースを、内ケースより硬い、例えば、圧力板として形成することが可能である。内ケースは付勢構造を有することが可能で、これは、所望の押圧力の生成を支援する。
【0011】
さらに有利な構成では、各外ケース内に付勢力を導入するための少なくとも一つの張力アンカを、上記各冷却剤管に配置することが可能であり、上記張力アンカは、上記内ケースと、外ケースとを貫通するとともに、上記内ケースから離間した、上記外ケースの外側に支持される。したがって、上記各張力アンカは、空間を節約するように、上記冷却剤管の内部空間を貫通する。上記冷却剤管の内部空間は、上記排気マニホールドの駆動中に、各冷却剤を運ぶ。この提案はコンパクトな設計につながる。
【0012】
他の構成では、上記各冷却剤管は、上記各張力アンカのためのスリーブを有しており、上記スリーブは、上記各張力アンカが貫通する貫通孔を、上記冷却剤が流れる、上記冷却剤管の内部空間から分離する。したがって、上記スリーブは、上記内部空間に液を通さない通路を、上記各冷却剤管内に形成するので、上記各張力アンカは、上記各貫通孔を、特に簡単に通り抜ける。
【0013】
実用的には、圧力体として形成された、少なくとも二つの冷却剤管を配置することが可能であり、上記冷却剤管の間に、上記排気管と、上記各熱電変換装置が配置されるとともに、互いに付勢され、上記熱電変換装置を、上記排気管に押圧する。これによって、上記二つの圧力体、すなわち、上記二つの冷却剤管に付勢力を伝達することが可能であり、この場合、上記排気管、上記各熱電変換装置、および、上記冷却剤管に対する負荷が、付加的に、特に、片側だけに発生するということはない。特に、上記二つの冷却剤管は、ばね力によって、互いに付勢されるので、ここでは、個々の部品間の熱の相対移動が容易になる。
【0014】
上記各冷却剤管が、上記各熱電変換装置を、上記排気管に対して押圧することを可能にするために、実用的には、上記熱電変換装置は、上記排気管に緩く配置されるとともに、上記冷却剤管は、上記熱電変換装置に緩く配置され、これらの部品の相対移動を互いに可能にしている。
【0015】
この場合、特に有利な実施形態では、上記二つの圧力体として形成された冷却剤管の間に、少なくとも二つの熱電変換装置が、上記排気管の両側に配置されるとともに、上記冷却剤管によって互いに付勢される。したがって、熱は、排気管の両側、したがって、大きな面積を介して排出される。このようにして、ガス管の熱負荷は、均質化されるか、または、対称的とされる。
【0016】
他の有利な実施形態では、上記二つの冷却剤管は、少なくとも一つの張力アンカで、互いに付勢することが可能である。二つの互いに付勢される冷却剤管が配置されるか、または、ただ一つの冷却剤管が配置されるかに関わらず、上記張力アンカの材料弾性、および/または、上記各冷却剤管の材料弾性は、十分なばね弾性を提供し、熱の相対移動を補うことが可能である。しかし、実用的には、上記各張力アンカは、少なくとも一つのばね部を有することが可能か、または、少なくとも一つのばね部によって構成することが可能であり、この場合、上記各ばね部は、特に、波ばね、ベローズばね、Cばね、Ωばね、円板ばね、または、チューブばねとして形成することが可能である。そのようなばね部は、必要とされる付勢力を維持しながら、上記冷却剤管と、これらによって互いに付勢される部品との間の熱の相対移動を補うことが可能である。実用的には、その場合、上記各冷却剤管は、少なくとも上記排気管に対して、付勢方向において相対移動可能に配置されている。
【0017】
すでに説明したように、他の有利な実施形態では、上記各冷却剤管は、特に、さらなる冷却剤管上で、付勢力を支持する少なくとも一つの外ケースと、上記各熱電変換装置上で、記各冷却剤管を支持する内ケースとを有する。複数の部分から成るケース体を形成することにより、例えば、上記外ケースを圧力体として形成し、上記内ケースを付勢体として形成することが可能である。上記外ケースは、その場合、実用的には、内ケースに比べて高い曲げ剛性を有し、上記内ケースは、付勢構造、例えば、上記排気管に対面する凸のアーチ形状を有することが可能である。上記外ケースを圧力板として形成することにより、所望の付勢力を生成することが容易になるが、これは、そのような圧力板は十分に強く、したがって、自己支持型に設計することが可能だからである。上記内ケースを、弾性的に撓むように形成することにより、一方で、上記各熱電変換装置を上記排気管に押圧する際の均質な押圧が改善され、他方で、上記各熱電変換装置を上記冷却剤管に押圧する際の均質な押圧が改善される。
【0018】
さらなる実施形態では、上記排気管と、上記各冷却剤管との間の上記各熱電変換装置を、熱絶縁体によって環状に囲むことが可能である。上記各熱電変換装置は、したがって、その互いに離間した端面を介して、一方では、上記排気管と熱を伝達するように接続され、他方では、上記冷却剤管と熱を伝達するように接続されており、周囲は熱的に絶縁されている。これによって、熱流は上記各熱電変換装置に集中され、これは、配置全体の効果を向上させる。複数の熱電変換装置が存在する場合、隣接する熱電変換装置は、互いに熱的に絶縁される。また、ここで配置した熱絶縁体は、熱流を個々の熱電変換装置に集中させることになり、これは、配置の効率を向上させることになる。
【0019】
上記排気管の外側に沿って、複数の熱電変換装置が分配して配置されるとともに、上記複数の熱電変換装置は、配線を介して、互いに電気的に接続されることが有利である。複数の熱電変換装置を利用することにより、市販されている、費用効果の高い熱電変換装置を用いて、これらを、上記排気管の外側に沿って、分配して配置することが可能になる。特に、これによって、上記各熱電変換装置の配置は、上記排気管の任意の幾何形状に適応することになる。
【0020】
他の有利な実施形態では、上記各熱電変換装置は電気配線に接続することが可能であり、上記電気配線は、上記排気マニホールドより引き出され、例えば、上記各熱電変換装置は、電圧変換装置などに接続される。上記配線は、この場合、金属チューブと、少なくとも二つの電導体とを有し、これらは電気的に絶縁され、上記金属チューブ内に敷設されていることが有利である。これによって、上記電導体、または、その電気絶縁体を、効果的に、熱的に保護することが可能である。特に、上記導体は、この場合、上記金属チューブ内で、電気絶縁材に埋め込むことが可能である。この場合、特に、上記電導体と共に上記金属チューブ内で圧縮された、電気絶縁粉体を用いることが可能である。そのような、電気絶縁粉体は、セラミック、例えば、酸化マグネシウムで製造することが可能である。
【0021】
他の有利な実施形態では、上記排気管は、その内側に、上記排気管補強するための、少なくとも一つの補強構造を有することが可能である。そのような補強構造は、例えば、ビーズ、または、リブ、または、ウェブとして形成することが可能である。上記排気管の強化によって、比較的大きな圧力、または、付勢力を実現し、上記排気管で支持して、上記各冷却剤管を介して、上記各熱電変換装置を、上記冷却剤管、および、上記排気管に押圧することが可能である。この場合、少なくとも一つのそのような補強構造が、上記排気管の、二つの互いに対向する壁を支持する、さらなる構造が特に有利である。これによって、特に大きな力が支持され、同時に、上記排気管の壁を、比較的、薄い壁厚にすることが可能である。
【0022】
これに加えて、または、代わりに、上記排気管は、その内側に、上記排気管と排ガスとの間の熱伝達を向上させるための、少なくとも一つの熱伝達構造を有して形成することが可能である。これによって、熱伝達の効果、したがって、熱電変換装置の効果が改善される。適切な熱伝達構造は、例えば、タービュレータ(turbulator)、リブ、薄板、バッフル板、フィンなどである。
【0023】
さて、特に実用的な変形例では、先に述べた、上記排気管を補強するための、少なくとも一つの補強構造は、また、排気管と排ガスとの間の熱伝達を向上させるための、そのような熱伝達構造として形成されている。これによって、上記補強構造、または、上記熱伝達構造は、それ以上の設置空間を要することのない二重機能を有している。
【0024】
本発明の課題は、先に記載した形態の、少なくとも一つの排気マニホールドを有する燃焼機関によって解決される。さらに、上記燃焼機関は、また、少なくとも一つの排気システムを備え、この排気システムは、上記排気マニホールド、つまり、その排気側に接続されている。この燃焼機関では、上記各冷却剤管は、冷却回路に接続されている。
【0025】
他の有利な実施形態では、上記燃焼機関は、例えば、上記燃焼機関の冷却のための冷却回路、を有することが可能で、この場合、上記各冷却剤管は、実用的には、上記燃焼機関の冷却回路に接続されている。上記排気マニホールドの上記各冷却剤管は、この場合、上記燃焼機関が有する上記冷却回路のメイン・ストランドか、または、補助ストランドに接続することが可能である。
【0026】
代わりに、さらなる実施形態では、上記燃焼機関は、この燃焼機関のエンジンブロックの冷却のための冷却回路を有することが可能である、しかし、この場合、上記各冷却剤管は、上記燃焼機関の上記冷却回路から独立して制御可能な冷却回路に接続されている。この場合、好適には、エンジンブロックを冷却するための冷却回路以外の、他の冷却回路を用いることが可能である。同様に、上記エンジンブロックを冷却するために配置された冷却回路の、独立して制御可能な補助回路を用いることが可能である。
【0027】
他の実施形態では、例えば、上記各冷却剤管に接続された冷却回路は、冷却剤ポンプを有して形成可能で、この場合、上記各冷却剤管の冷却要件に応じて、上記冷却剤ポンプの供給率を制御するように、制御装置が形成されるか、または、プログラムされている。これによって、上記各熱電変換装置によって生成可能な電気エネルギーは、要求に応じて供給することが可能である。
【0028】
さらに有利な実施形態では、冷却回路に接続された排ガスターボチャージャを配置することが可能で、上記各冷却剤管も、その冷却回路に接続されている。冷却される排ガスターボチャージャが配置される場合、その排ガスターボチャージャは、実用的には、上記排気マニホールドに直接接続され、上記排気マニホールドの上記各冷却剤管、および、上記排ガスターボチャージャが、同じ冷却回路に接続されていると、構造が非常に簡単になる。
【0029】
本発明の課題は、また、そのような燃焼機関の運転方法によって解決される。少なくとも、上記燃焼機関の暖気運転中は、すべての主要な部品が、その通常の運転温度に到達すると、上記各熱電変換装置は、電気エネルギーを生成するために駆動される。すなわち、暖気運転中に、排気管と、冷却剤管との間に現れる温度差は、ゼーベック効果を利用することにより、電圧の生成、したがって、電力の取り出しに用いられる。
【0030】
少なくとも、上記燃焼機関の冷態起動運転中は、上記燃焼機関を起動する際に、主要な部品が大気温度を有していると、上記各熱電変換装置は、逆に、つまり、電気エネルギーが熱に変換され、したがって、上記排気管の加熱に寄与するように駆動される。すなわち、冷態運転中に、上記各熱電変換装置に印加される電圧は、ペルテイエ効果を利用することにより、排気管と、冷却剤管との間の熱の移送を行うために用いられる。したがって、排ガスの清浄化に関連する排気システムを構成する部品を、駆動温度にまで上昇させるのに必要な時間を短縮することが可能で、これは、燃焼機関からの有害物質の排出を軽減する。原理的に、上記暖気運転中に、例えば、排ガス処理装置の再生駆動のために、上記排ガスストランド内への熱の導入を必要とする状態も考えられる。
【0031】
本発明の他の重要な特徴ならびに効果は、従属請求項、図面、および関連する図面に基づく説明より明らかになる。
【0032】
上述した特徴、および以下に述べる特徴は、本発明の範囲を逸脱することなく、記載している各組み合わせにおいてだけでなく、他の組み合わせ、あるいは、単独で利用できることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】排気マニホールドを有する燃焼機関の非常に簡略化された回路図
【図2】排気マニホールドを有する燃焼機関の非常に簡略化された回路図で、図1に示す燃焼機関とは異なる実施形態を示す図
【図3】上記排気マニホールドの非常に簡略化された図
【図4】図3の切断線IVに対応した、上記排気マニホールドの非常に簡略化された断面図
【図5】図4の切断線Vに対応した、上記排気マニホールドの非常に簡略化された断面図
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の好適な実施例は図示されるとともに、以下に、詳細に説明されるが、同一か、類似しているか、または、機能的に同一の構成要素は同一の参照符号で示す。
以下の図面は、それぞれ、概略を示している。
【0035】
図1は、排気マニホールドを有する燃焼機関の非常に簡略化された回路図である。
図2は、図1のような図であるが、上記燃焼機関の他の実施形態を示す図である。
図3は、上記排気マニホールドの非常に簡略化された図である。
図4は、図3の切断線IVに対応した、上記排気マニホールドの非常に簡略化された断面図である。
図5は、図4の切断線Vに対応した、上記排気マニホールドの非常に簡略化された断面図である。
【0036】
図1および図2では、燃焼機関1は、複数のシリンダ3を有するエンジンブロック2、清浄な空気を上記シリンダ3に運ぶための清浄空気システム4、および、上記シリンダ3からの排ガスを排出するための排気システム5を備えている。上記燃焼機関1は、さらに、冷却回路6を備えており、この冷却回路は、上記エンジンブロック2を通る、少なくとも一つの冷却通路7、冷気流8に晒される冷却装置9、ならびに、冷却剤を移送するポンプ10を有している。
【0037】
燃焼機関1は、ここで示す実施例では、また、排ガスターボチャージャ11を備えており、そのタービン12は排気システム5内に組み込まれており、そのコンプレッサ13は清浄空気システム4内に組み込まれており、その軸14は、タービン12の図示しないタービン羽根車を、コンプレッサ13の図示しないコンプレッサ羽根車に、回転可能に接続している。
【0038】
排気システム5は、排気マニホールド15を介して、エンジンブロック2に接続されている。排気マニホールド15は、図1から図5に示すように、排気管16を備え、この排気管は、エンジンブロック2のシリンダ3から排気システム5までの排ガスの移送に使用される。排気管16は入力側17を有し、この入力側で、排気管16は、燃焼機関1、または、そのエンジンブロック2に接続可能であるか、または、接続されている。ここで示す例では、入力側17は、それぞれ、エンジンブロック2のシリンダ3に配置された複数の入力管18を有している。さらに、排気管16は排気(出力)側19を有し、この排気側で、排気管16は、排気システム5に、接続可能であるか、または、接続されている。
【0039】
排気マニホールド15は、また、少なくとも一つの冷却剤管20を備え、これは、冷却剤の移送に使用され、排気管16の外側、つまり、排ガスから離間した側に配置されるとともに、冷却回路に接続可能であるか、または、接続されている。上記各冷却剤管20は、排気マニホールド15を通過する冷却剤通路21を構成している。
【0040】
図1に示す例では、冷却剤管20は、燃焼機関1の冷却回路6に接続されている。これに対して、図2に示す好適な実施形態では、上記各冷却剤管20は、燃焼機関1の冷却回路6とは異なる冷却回路28に接続されている。冷却剤管20は、冷却回路6、または、冷却回路28に接続されることによって、これらの冷却回路6、または、冷却回路28内に組み込まれる。上記付加的な冷却回路は、自分自身の冷却装置29を有し、これも、同様に、空気流に晒されることが可能であり、好ましくは、自分自身の冷却剤ポンプ31を有している。この冷却剤ポンプ31は、好ましくは、制御装置26に接続可能で、これは、以下に、さらに詳細に述べる。
【0041】
排気マニホールド15は、また、少なくとも一つの熱電変換装置22を備えている。各熱電変換装置22は、一方で、排気管16と熱交換するように接続され、他方で、冷却剤管20と熱交換するように接続されている。ここで示す実施形態では、複数のそのような熱電変換装置22は、それぞれ、配線23を介して、電気的に互いに結合、つまり、接続されている。この配線23は排気マニホールド15から引き出され、例えば、電圧レギュレータ、つまり、電圧コンバータ24に接続されている。上記電圧レギュレータ24は、例えば、バッテリ型の電気エネルギー蓄積装置25に電気的に接続可能で、さらに、電圧レギュレータ24に接続された制御装置26を、この電圧レギュレータを制御するように配置することが可能である。任意の電気負荷27を、今、電圧レギュレータ24か、または、エネルギー蓄積装置25に直接接続することが可能である。
【0042】
図1から図4では、排気マニホールド15は、例えば、排気マニホールド15を、エンジンブロック2に固定するのを実現可能にする入力フランジ32、ならびに、排気マニホールド15を、排気システム5に固定するのを容易にする排気フランジ35を備えている。特に、排気マニホールド15を、図3に示すように、出力側で、排ガスターボチャージャ11のタービン12に直接接続することが可能である。
【0043】
冷却剤管20の少なくとも一つは、圧力体として形成されている。この例では、二つの冷却剤管20が、それぞれ、圧力体として形成されている。冷却剤管20は、外側、つまり、排ガス、または、排気管16から離間した側に配置されている。この場合、冷却剤管20を通じて、各熱電変換装置22が排気管16に対して押圧されるように、各冷却剤管20は、排気マニホールド15に対して実装されている。この押圧、または、付勢は、特に、ばね力により実現され得る。
【0044】
特に、図4から分かるように、少なくとも二つの、そのような圧力体として形成された冷却剤管20が配置され、この場合、排気管16と各熱電変換装置22は、圧力体として形成された、これら二つの冷却剤管20の間に配置されている。上記二つの冷却剤管20は互いに付勢され、これにより、冷却剤管20は各熱電変換装置22に対して押圧され、各熱電変換装置22は排気管16に対して押圧される。図3および4の実施形態では、上記二つの冷却剤管20の間において、それぞれ、少なくとも二つの熱電変換装置22が、排気管16の両側に配置され、冷却剤管20により、互いに押圧されている。図4の断面図では、排気管16のそれぞれの側に、ふたつの熱電変換装置22が並列しているのが分かる。
【0045】
上記二つの冷却剤管20が互いに付勢されるように、すなわち、各冷却剤管20を付勢するために、実用的には、例えば、張力アンカ33によって生成されるばね力が使用される。例えば、図3と図4に示す実施形態では、上記二つの冷却剤管20は、複数の張力アンカ33によって互いに付勢される。その上、各張力アンカ33は、例えば、その一端、または、端部間において、少なくとも一つのばね部34を有することが可能である。例えば、各ばね部34は、図4の場合、ベローズばね36で構成することが可能である。原理的に、他の適切なばね部34、例えば、波ばね、Cばね、Ωばね、または、パイプばねなども考えられる。
【0046】
張力アンカ33は、図3に示すように、冷却剤管を互いにむらなく付勢することを実現できるように、むらなく分配されるのが好ましい。図4では、張力アンカ33は各冷却剤管20を貫通し、排気管16から離間している側で自身を支持している。
【0047】
原理的に、上記二つの冷却剤管20を結合して1つの貝形ハウジングとし、その場合、上記二つの冷却剤管20が、それぞれ一つのハウジング殻を構成することも可能である。このハウジング殻として形成された冷却剤管20は、排気マニホールド15のその他の部品、つまり、特に、熱電変換装置22および排気管16を、共通のハウジングとして取り囲むことが可能である。周辺領域では、ハウジング殻型の冷却剤管20は互いに対向しており、ばね部によって互いに付勢されるか、または、対応する固定部によって互いに固定されている。ばね弾性による付勢は、ハウジング殻型の冷却剤管20自身の材料弾性によって実現することが可能である。単なる例として、ハウジング殻型の冷却剤管20は、C形、または、U形、または、Ω形クランプを用いて、互いに付勢するか、及び/または、互いに固定することが可能である。
【0048】
図4から分かるように、個々の熱電変換装置22は、好ましくは、熱絶縁体37によって環状に囲まれている。この場合、各絶縁体37は、各熱電変換装置22を周方向、つまり、側面周囲に沿って取り囲んでいる。上記側面周囲は、互いに離間した、各熱電変換装置22の二つの軸方向端面の間に存在する。そして、前記端面を介して、各熱電変換装置22は、排気管16、または、各冷却剤管20と面状に接触している。
【0049】
一方に設けられる、各熱電変換装置22と、排気管16との間の熱伝達接触、他方に設けられる、各熱電変換装置22と、各冷却剤管20との間の熱伝達接触は、物と物との直接接触、または、特に、熱伝達材を介して実現可能であり、上記各熱伝達材は、例えば、ペースト状、または、形状体、または、箔形状にて実現可能である。
【0050】
熱電変換装置22を取り囲む絶縁体37は、形状体として構成することが可能であり、この場合、形状体は熱電変換装置22の位置決めにも使用することが可能である。さらに、この形状体内に、配線23をまとめることが可能である。これにより、排気マニホールド15の製造が容易になる。
【0051】
図4の有利な実施形態では、排気管16は、熱電変換装置22から離間している内側、すなわち、排ガスに面している内側に、排気管16を補強するための、少なくとも一つの補強構造44を有していることとできる。そのような補強構造44は、例えば、リブ、または、ウェブにより構成することが可能である。排気管16を補強することにより、比較的大きな押圧力、または、付勢力を、排気管16で支持し、冷却剤管20を介して、熱電変換装置22を、冷却剤管20、および、排気管16に押圧することが可能である。この例では、そのような、少なくとも一つの補強構造44が、例えば、棒状、または、柱状に形成されるのが特に好ましく、それが、排気管16の、二つの互いに対向する壁を互いに支持する。これにより、特に大きな力が支持されるのと同時に、排気管16の壁は、比較的薄い壁厚を有することが可能である。
【0052】
加えて、または、代わりに、排気管16は、その内側に、排気管16と、排ガスとの間の熱伝達を向上させる熱伝達構造45を有して配置することが可能である。適切な熱伝達構造45は、例えば、タービュレータ、リブ、薄板、バッフル板、フィンなどである。ここで示す例では、少なくとも、上記棒状、または、柱状の補強構造44は、また、熱伝達構造45として作用するように構成されている。これにより、補強構造44は、より大きな設置空間を要することなく、二重機能を有することになる。図3には、単なる例として、複数のそのような、棒、柱、または、支えとして形成された補強構造44が示されており、これらは、同時に、熱伝達構造45として作用することが可能である。これに加えて、上記棒状の補強構造44は、薄板、または、バッフル板、または、リブを備えることが可能である。さらに、複数のシリンダ3上に伸びた補強構造44が見えるが、これは、同じく、熱伝達構造45として構成することが可能である。
【0053】
図5では、各冷却剤管20は、付勢力を支持するための外ケース38、および、各冷却剤管20を各熱電変換装置22に支持するための内ケース39を有している。各冷却剤管20を、複数部からなるケース体として形成することにより、例えば、外ケース38を圧力体として形成し、内ケース39を付勢体として形成することが可能である。外ケース38は、その場合、実用的には、内ケース39に比べて、高い曲げ剛性を有している。これは、例えば、大きな壁厚、および/または、補強リブなどにより実現することが可能である。これに対して、内ケース39は付勢構造40を有することが可能である。図5の例では、この付勢構造は、排気管16に面した凸のアーチ形状を有している。外ケース38を、圧力体、または、圧力板として形成することにより、所望の付勢力を生成することが容易になるが、これは、そのような圧力板が十分に強く、したがって、自己支持型に構成することが可能だからである。内ケース39を弾性的に撓むように形成することにより、各熱電変換装置22の排気管16に対する均質な押圧が得られ、また、各冷却剤管20に対する均質な押圧が得られる。
【0054】
図4では、各冷却剤管20が、各熱電変換装置22を、排気管16に対して押圧するための付勢力を、矢印46で示している。また、図4から分かるように、二つの冷却剤管20が、付勢力46の生成によって互いに付勢されるようにする張力アンカ33は、それぞれ、上記二つの冷却剤管20を貫通している。これに加えて、各冷却剤管20内には、スリーブ47が配置されており、このスリーブは、冷却剤管20の内部空間48内で、外側38から内側39に伸び、貫通孔49を取り囲むように構成されている。スリーブ47は、これにより、冷却剤が通過する内部空間48を、貫通孔49から分離している。この場合、各貫通孔49を介して、張力アンカ33は、内ケース39から離間した、外ケース38の外側で自身を支持するように架け渡すことができる。外ケース38と、張力アンカ33との間の支持は、図4に示す例では、明確な接続によって実現する。これに加えて、各貫通孔49は、外ケース38に、漏斗状の入り口構造50を有するように形成されている。これに対応する張力アンカ33の端部は、これに対して、相補的に形成されている。チューブ状の張力アンカ33の場合、この構造は、特に、漏斗形の張り出しによって容易に実現することが可能である。図4の例では、各張力アンカ33は、複数部から成り、例えば、チューブ片51、52を有し、このチューブ片は、ばね部34によって互いに接続されるとともに、互いに付勢される。
【0055】
図3および図4には、各冷却剤管20に通じる導入接続部41、および、各冷却剤管20から延出する排出接続部42が見られるが、これを介して、各冷却剤管20は、冷却回路6、または、冷却回路28に接続可能になっている。図3には特別な実施形態が示されており、接続部41、42は、各冷却剤管20を、冷却回路43に接続するために使用され、これには、排ガスターボチャージャ11も接続されている。これによって、特に、冷却剤の移送については、一体化された組み立て体が形成され、これは、冷却剤の移送労力を削減する。排ガスターボチャージャ11を冷却する冷却回路43として、燃焼機関1の冷却回路6、または、冷却回路6の補助回路が使用可能である。同様に、燃焼機関1の冷却回路6から独立して制御可能な冷却回路28を使用することが可能である。
【0056】
冷態起動運転に際しては、実用的には、制御装置26がコンバータ24を制御し、コンバータ24が熱電変換装置22を駆動して、ペルテイエ効果を利用するように、燃焼機関1は運転される。これに加えて、コンバータ24は、特に、エネルギー蓄積装置25から引き出す電圧を、配線23を介して、熱電変換装置22に出力する。このように駆動される熱電変換装置22は、今、電気エネルギーを熱に変換し、それによって、排気管16を加熱することが可能である。これによって、ここで紹介する排ガスマニホール15は、冷態起動運転の短縮化に寄与する。
【0057】
それから、燃焼機関1の通常の暖気運転中は、熱電変換装置22は、ゼーベック効果を利用するため、つまり、電気エネルギーを生成するために駆動され、その電気エネルギーは、その後、コンバータ24を介して、負荷27、または、蓄積装置25に供給される。
【0058】
熱電変換装置22の動作方法は、通常の運転中は、ゼーベック効果に基づいており、熱の移送は電流となる。逆運転の場合は、これに対して、電流は熱の移送になり、これは、ペルテイエ効果に基づいている。
【符号の説明】
【0059】
1 燃焼機関
2 エンジンブロック
5 排気システム
6 冷却回路
11 排ガスターボチャージャ
15 排気マニホールド
16 排気管
17 入力側
19 出力(排気)側
20 冷却剤管
22 熱電変換装置
23 配線
26 制御装置
28 冷却回路
31 冷却剤ポンプ
33 張力アンカ
34 ばね部
36 ベローズばね
37 熱絶縁体
38 外ケース
39 内ケース
43 冷却回路
44 補強構造
45 熱伝達構造
46 付勢力
47 スリーブ
48 内部空間
49 貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼機関(1)、特に、自動車の排気システム(5)用排気マニホールドであって、
上記燃焼機関(1)に接続可能な入力側(17)、および、上記排気システム(5)に接続可能な出力側(19)を有する、排ガス移送用の排気管(16)と、
上記排気管(16)の外部に配置されるとともに、冷却回路(6)に接続可能な、冷却剤移送用の、少なくとも一つの冷却剤管(20)と、
一方で、上記排気管(16)、他方で、上記冷却剤管(20)に熱伝達を行うように接続された、少なくとも一つの熱電変換装置(22)と、を備えたことを特徴とする排気マニホールド。
【請求項2】
上記少なくとも一つの熱電変換装置(22)を駆動する制御装置が配置され、上記制御装置は、上記燃焼機関(1)の暖気運転中は、上記各熱電変換装置(22)を駆動して電気エネルギーを生成し、上記燃焼機関(1)の冷態起動運転中は、上記各熱電変換装置(22)を駆動して熱を生成することを特徴とする請求項1に記載の排気マニホールド。
【請求項3】
上記少なくとも一つの冷却剤管(20)は、圧力体として形成されるとともに、上記熱電変換装置(22)を、上記排気管(16)に対して、特に、ばね力によって押圧することを特徴とする請求項1または2に記載の排気マニホールド。
【請求項4】
上記冷却剤管(20)は、付勢力(46)を支持する、少なくとも一つの外ケース(38)と、上記各冷却剤管(20)を、上記各熱電変換装置(22)上で支持する内ケース(39)とを有することを特徴とする請求項3に記載の排気マニホールド。
【請求項5】
上記各外ケース(38)に付勢力(46)を導入する、少なくとも一つの張力アンカ(33)が配置され、上記張力アンカ(33)は、上記各冷却剤管(20)において、上記内ケース(39)と外ケース(38)とを貫通するとともに、上記内ケース(39)から離間した、上記外ケース(38)の外側に支持されていることを特徴とする請求項4に記載の排気マニホールド。
【請求項6】
上記各冷却剤管(20)は上記各張力アンカ(33)のためのスリーブ(47)を有し、上記スリーブは、上記各張力アンカ(33)により貫通された貫通孔(49)を、冷却剤が流れる上記各冷却剤管(20)の内部空間(48)から分離することを特徴とする請求項5に記載の排気マニホールド。
【請求項7】
少なくとも二つの、圧力体として形成された冷却剤管(20)が配置され、上記排気管(16)と、上記各熱電変換装置(22)とは、上記冷却剤管の間に配置されるとともに、特に、ばね力によって、互いに付勢され、これにより、上記熱電変換装置(22)を上記排気管(16)に押圧していることを特徴とする請求項3から6のいずれかに記載の排気マニホールド。
【請求項8】
圧力体として形成された上記二つの冷却剤管(20)の間において、少なくとも二つの熱電変換装置(22)が、上記排気管(16)の両側に配置されるとともに、上記冷却剤管(20)によって、互いに押圧されており、及び/または、
上記二つの冷却剤管(20)は、少なくとも一つの張力アンカ(33)によって、互いに付勢されていることを特徴とする請求項7に記載の排気マニホールド。
【請求項9】
上記各張力アンカ(33)は、少なくとも一つのばね部(34)を有するか、または、少なくとも一つのばね部(34)で構成され、上記各ばね部(34)は、特に、波ばね、ベローズばね、Cばね、Ωばね、または、パイプばねとして形成されていることを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の排気マニホールド。
【請求項10】
上記排気管(16)と、上記各冷却剤管(20)との間の上記各熱電変換装置(22)は、熱絶縁体(37)によって環状に囲まれており、好ましくは、隣り合う熱電変換装置(22)は、互いに、熱的に絶縁されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の排気マニホールド。
【請求項11】
上記排気管(16)の外側に沿って、複数の熱電変換装置(22)が分配して配置されるとともに、配線(23)を介して、互いに電気的に接続され、及び/または、
上記各熱電変換装置(22)は電気配線(23)に接続され、上記配線は、上記排気マニホールド(15)より引き出されていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の排気マニホールド。
【請求項12】
上記排気管(16)は、その内側に、上記排気管(16)を補強するための、少なくとも一つの補強構造(44)を有し、好ましくは、そのような少なくとも一つの補強構造(44)は、上記排気管(16)の二つの互いに対向する壁を、互いに支持するように配置することが可能であり、及び/または、
上記排気管(16)は、その内側に、排気管(16)と排ガスとの間の熱伝達を向上させるための、少なくとも一つの熱伝達構造(45)を有し、及び/または、
上記排気管(16)は、その内側に、上記排気管(16)を補強するための、少なくとも一つの補強構造(44)を有するとともに、上記補強構造は、また、排気管(16)と排ガスとの間の熱伝達を向上させるための、熱伝達構造(45)として形成され、好ましくは、そのような少なくとも一つの補強構造(44)は、上記排気管(16)の、二つの互いに対向する壁を、互いに支持することを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の排気マニホールド。
【請求項13】
特に、自動車の燃焼機関であって、
請求項1から12のいずれかに記載の排気マニホールド(15)と、
上記排気マニホールド(15)に接続された、少なくとも一つの排気システム(5)とを備え、
上記燃焼機関(1)は、上記燃焼機関(1)のエンジンブロック(2)を冷却するための冷却回路(6)を備え、上記各冷却剤管(20)は、上記燃焼機関(1)の上記冷却回路(6)に接続されるか、または、上記燃焼機関(1)の冷却回路(6)から独立して制御可能な冷却回路に接続されることを特徴とする燃焼機関。
【請求項14】
上記各冷却剤管(20)に接続された冷却回路は冷却剤ポンプを有し、上記各冷却剤管(20)の冷却要件に応じて、上記冷却剤ポンプの供給率を制御する制御装置が配置され、及び/または、
冷却回路に接続された排ガスターボチャージャが配置され、上記各冷却剤管(20)は、上記排ガスターボチャージャに接続されるのと同じ冷却回路に接続されることを特徴とする請求項13に記載の燃焼機関。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の燃焼機関(1)の運転方法であって、
上記燃焼機関(1)の暖気運転中は、上記各熱電変換装置(22)は、電気エネルギーを生成するために駆動され、
上記燃焼機関(1)の冷態起動運転中は、上記各熱電変換装置(22)は、熱を生成するために駆動される運転方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−167671(P2012−167671A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−29841(P2012−29841)
【出願日】平成24年2月14日(2012.2.14)
【出願人】(505261612)ヨット・エーバーシュペッヒャー・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニー・カーゲー (53)
【Fターム(参考)】