説明

接合構成部材、特に力伝達装置に用いられるパイロット支承体、材料接続的な解離不能な結合部を形成するための方法および力伝達装置

【課題】溶接結合部の縁部における応力集中が回避され、特に溶接法によって生ぜしめられる、切欠きとして作用する溶接ばりが減少させられるようにする。
【解決手段】接合面(3)に、溶接ばりを収容するためのばり室(7)が設けられているようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接合構成部材、特にパイロット支承体であって、材料接続的な解離不能な結合部を圧接によって形成するために、当該接合構成部材が、別の第2の接合構成部材に結合されて、構成ユニットを形成するようになっており、当該接合構成部材が、接合面と、該接合面に形成された、別の第2の接合構成部材にコンタクティングするための突合せ箇所領域とを有している形式のものに関する。
【0002】
さらに、本発明は、溶接、特に圧接法によって、前述した第1の接合構成部材と、別の第2の接合構成部材との材料接続的な解離不能な結合部を形成するための方法に関する。
【0003】
さらに、本発明は、パワートレーンにおいて原動機を変速機に結合するために用いられる力伝達装置であって、当該力伝達装置が、ハイドロダイナミック式の回転数/トルクコンバータを有しており、該回転数/トルクコンバータが、ポンプホイールを有しており、該ポンプホイールが、ハウジング部分を介して、駆動装置に相対回動不能に連結可能なピンに相対回動不能に結合されている形式のものに関する。
【背景技術】
【0004】
圧接法、特に抵抗溶接法は、互いに結合したい構成部材の突合せ箇所が、熱供給によって局所的に変形可能な状態にもたらされ、圧力の作用によって塑性的に互いに結合されることによって特徴付けられている。熱供給は種々異なる形で実現されてよい。有利には電気エネルギが使用される。この場合、通電時の電気的な抵抗によって、材料が接触箇所で局所的に溶接温度に加熱される。しかし、さらに、超音波および摩擦熱の使用が可能である。複合体を製作するための使用される方法に関連して、熱供給は、溶融温度の範囲内の温度への溶接ゾーンでの温度の上昇に繋がってもよいし、溶融温度未満の温度に繋がってもよい。この場合、両構成部材の一方は、突起の形の、いわゆる「溶接プロジェクション」を備えてよい。この場合、この領域で、接合したい両構成部材の面状の押当てが行われ、複合体が、主として、溶接プロジェクションの材料の変形と、溶接領域での、結合したい接合構成部材の材料による拡散とによって形成される。この場合、構成部材が極めて高負荷される場合には、必要となる溶込みを生ぜしめるために、圧着圧と熱エネルギとが相応に規定されなければならない。このことは、溶接時に変形させられた、溶接領域から押し退けられた材料が堆積させられることによって、溶接結合部の縁部への隆起部の形成に強制的に繋がる。このような結合部は、しばしば、突き合わされて互いに結合される回転可能な構成部材、特に回転対称的に形成された構成部材の間の相対回動不能な材料接続的なかつ解離不能な結合部に対して使用される。1つの使用事例は、たとえば力伝達装置である。この力伝達装置はハイドロダイナミック式の回転数/トルクコンバータを有している。このハイドロダイナミック式の回転数/トルクコンバータでは、ポンプホイールとして機能する一次ホイールが、入力体もしくは駆動ユニット、特に内燃機関に結合可能である。この場合、連結は、ハウジングカバーの形のハウジング部分を介して行われる。センタリングおよび支承はピンによって行われる。このピンは、内燃機関のクランクシャフトに設けられた嵌合孔内に収容される。この場合、ピンはパイロットとも呼ばれ、ハウジング部分、特にカバーに相対回動不能に結合されている。この場合、結合は溶接法を介して行われる。この場合、このような力伝達装置の運転の間、パイロットが曲げ負荷される。最大の応力は溶接結合部の縁部に付与される。この縁部には、溶接ばりの幾何学的な切欠きが応力集中を生ぜしめる。このような切欠きは、こうして形成された構成ユニット、特に結合部の寿命を低下させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の課題は、2つの構成部材の溶接結合部、特にパイロット支承体とエレメント、特に力伝達装置のハウジング部分との間の溶接結合部を改良して、溶接結合部の縁部における応力集中が回避され、特に溶接法によって生ぜしめられる、切欠きとして作用する溶接ばりが減少させられるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するために本発明の接合構成部材では、接合面に、溶接ばりを収容するためのばり室が設けられているようにした。
【0007】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、ばり室が、切込みによって形成されていて、突合せ箇所領域を取り囲んで配置されており、該突合せ箇所領域が、接合面に設けられた突起を成す少なくとも1つの溶接プロジェクションによって形成されるようになっている。
【0008】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、突合せ箇所領域が、接合面に設けられた突起を成す少なくとも1つの溶接プロジェクションによって形成されるようになっており、ばり室が、突合せ箇所領域を取り囲んで配置された突起と、溶接プロジェクションとによって仕切られるようになっている。
【0009】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、当該接合構成部材が、回転対称的な構成部材として形成されており、接合面が、回転対称的な構成部材の一方の端面に設けられた少なくとも1つの接合領域によって形成されるようになっており、突合せ箇所領域が、前記端面に配置された、溶接プロジェクションを成す環状の突起によって形成されるようになっており、ばり室が、周方向に突起を取り囲んで円環状に延びている。
【0010】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、ばり室が、突合せ箇所領域と当該接合構成部材の外周面との間に配置されている。
【0011】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、ばり室が、突合せ箇所領域を形成する突起に直接隣接している。
【0012】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、ばり室が、当該接合構成部材の外周面の領域にまで延びている。
【0013】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、ばり室の深さが、当該接合構成部材の外周面に向かって、該外周面の領域に支柱を形成しながら減少しており、ばり室が、少なくとも2つの面領域、つまり、突合せ箇所領域に隣接して配置された第1の面領域と、該第1の面領域に続きかつ当該接合構成部材の外周面に向かって延びる第2の面領域とによって特徴付けられている。
【0014】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、第1の面領域と第2の面領域とが、平らに形成されていて、互いに所定の角度を成して、横断面図で見て三角形の溝を形成して配置されている。
【0015】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、第1の面領域が、当該接合構成部材の中心軸線に対して平行にかつ接合面に対して垂直に方向付けられている。
【0016】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、ばり室を仕切る一方の面領域の少なくとも一部領域が、凹状に湾曲させられている。
【0017】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、個々の面領域の湾曲が、少なくとも1つの曲率半径によって特徴付けられている。
【0018】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、ばり室の容積が、溶接ばりの関数として規定されている。
【0019】
本発明の接合構成部材の有利な構成によれば、当該接合構成部材が、ハウジング部分に相対回動不能に連結するためのパイロット支承体のピンとして形成されている。
【0020】
さらに、前述した課題を解決するために本発明の方法では、第1の接合構成部材に設けられたばり室のジオメトリおよびサイズを、理論的に可能な生ぜしめられる溶接ばりの量に関連して規定し、この場合、常にばり室の完全な充填が保証されているように、最小設計を行うようにした。
【0021】
本発明の方法の有利な実施態様によれば、圧接法として抵抗溶接法を実施する。
【0022】
本発明の方法の有利な実施態様によれば、圧接法として摩擦溶接法を実施する。
【0023】
本発明の方法の有利な実施態様によれば、互いに結合したい接合構成部材の少なくとも一方の材料の溶融温度の高さの温度への接合面の領域での接合構成部材の加熱を行う。
【0024】
本発明の方法の有利な実施態様によれば、互いに結合したい接合構成部材の少なくとも一方の材料の溶融温度を下回る温度への接合面の領域での接合構成部材の加熱を行う。
【0025】
本発明の方法の有利な実施態様によれば、両接合構成部材に接合方向で所定の力を加える。
【0026】
さらに、前述した課題を解決するために本発明の力伝達装置では、ピンが、前述した接合構成部材として形成されており、ピンとハウジング部分との間の結合部が、前述した方法により形成されるようになっているようにした。
【発明の効果】
【0027】
以下の説明のためには、使用される概念に対して以下の定義が根底に置かれる。
【0028】
接合領域:材料接続的な結合部によって特徴付けられた、2つの構成部材の間の結合領域。
【0029】
オーバラップ領域:互いに結合したい構成部材の接触もしくは直接接触によって溶接過程に対する位置決め時に特徴付けられたかまたは、直接接触しない場合には、材料接続的な結合による互いに結合したい構成部材相互の所望の配置によって溶接過程に対する位置決め時に特徴付けられた領域。
【0030】
突合せ箇所:材料接続を介して互いに結合される、溶接過程に対して位置決めされた構成部材の、互いに向き合わされかつ互いに接触する面の面セグメントまたは領域。
【0031】
熱流入ゾーン:互いに結合したい構成部材の組織に熱供給下で影響が与えられる領域。
【0032】
材料接続的な解離不能な結合部を溶接によって実現するために、別の第2の接合構成部材に結合されて、構成ユニットを形成する一方の接合構成部材、特にピンの形の回転対称的なエレメントは、少なくとも1つの突合せ箇所領域を備えた接合面を有している。この場合、接合構成部材は、本発明によれば、接合面に、有利には突合せ箇所領域を取り囲んで、溶接ばりを収容するためのばり室が設けられていることによって特徴付けられている。このばり室は、接合面に設けられた切込みによって形成されるかまたは接合面に設けられた1つまたはそれ以上の突起によって形成される。
【0033】
回転対称的なエレメント、特にピンとしての接合構成部材の構成では、切込みの形成が、外周面の領域において、接合構成部材の、接合面を成す端面で行われる。本発明による解決手段によって、付加的な容積が提供されることが可能となる。これによって、接合領域から別の接合構成部材との接合時に流出する溶接ばりが収容される。この溶接ばりは、材料接続的な結合のために使用されない押し退けられた材料によって形成され、オーバラップ領域から押し出される。
【0034】
突合せ箇所領域は、接合面全体によって形成されてもよいし、接合面に設けられた突起を成す少なくとも1つの溶接プロジェクションによって形成されてもよい。この事例では、この溶接プロジェクションへのばり室の配置が行われる。接合構成部材が回転対称的な構成部材として形成されており、この場合、接合面が、回転対称的な構成部材の一方の端面に設けられた少なくとも1つの面領域によって形成され、突合せ箇所領域が、この端面に配置された、溶接プロジェクションを成す環状の突起によって形成される場合には、ばり室が円環状に周方向に突起を取り囲んで延びている。この場合、ばり室は接合構成部材の突合せ箇所領域と外周面との間に、同じく円環状に延びる支柱を接合構成部材に形成して配置されている。この支柱は、半径方向で外周面に向かって押し退けられた材料を圧下時にもしくは溶接領域への材料接続部の形成時に押し返す。溶接プロジェクションを成す突起は、大面にわたる結合を保証するために、可能な限り広幅に接合構成部材の外周面の領域で接合面に配置されている。この場合、ばり室は、有利には、突合せ箇所領域を成す突起に直接隣接している。
【0035】
特に有利な構成によれば、ばり室が接合構成部材の外周面の領域にまで延びている。すなわち、ばり室の深さが、接合構成部材の外周面に向かって、この外周面の領域に支柱を形成しながら減少しており、この場合、ばり室が、少なくとも2つの面領域、つまり、突合せ箇所領域に隣接して配置された第1の面領域と、この第1の面領域に続きかつ接合構成部材の外周面に向かって延びる第2の面領域とによって特徴付けられている。特に有利な構成によれば、溶接ばりを収容するための切込みが凹状に形成されている。この凹状に形成された構成に基づき、変形させられた押し退けられた材料が半径方向内向きに接合領域に押し戻される。これによって、材料がより長く溶融状態のままとなり、既存の室を埋めるために、累進的に圧縮される。さらに、可能な限り固い結合を保証するために、室を完全に埋めることが必要となるので、本発明によれば、ジオメトリおよび容積が、生ぜしめられる溶接ばりの体積に調和されている。この場合、ばり室の容積は、溶接過程時に押し退けられた、材料接続のために必要とならない材料の量の関数である。この関数は、同じく溶接パラメータの関数として規定可能である。
【0036】
第1の構成によれば、第1の面領域と第2の面領域とが、平らに形成されていて、互いに所定の角度を成して、横断面図で見て三角形の溝を形成して配置されている。この場合、第2の面領域は楔面を形成している。
【0037】
第2の構成によれば、第2の面領域が凹状に湾曲させられている。この場合、湾曲は、1つまたはそれ以上の曲率半径によって描くことができる。第1の面領域は、両事例では、有利には接合構成部材の中心軸線に対して平行にかつ接合面に対して垂直に方向付けられている。さらに、第1の面領域を湾曲させて、有利には同じく凹状に形成する可能性も存在する。適宜なサイズの曲率半径が選択されると、ばり室に一種のアンダカットを形成することもできる。このアンダカットは付加的に溶接結合部における掛かりのように作用し、強度の向上に貢献する。
【0038】
この場合、ばり室は、直接ないし直接的に接合構成部材の外周面の領域に延びていてもよいし、有利には僅かな間隔を置いて外周面の領域の前方で終わっていてもよい。この場合、前者の可能性は、ここでは、接合面全体にわたって、ばり室を含めて、最適な結合部が保証されるという利点を提供する。この結合部は、第1の接合構成部材に設けられた接合面全体にわたって延びている。
【0039】
別の特に有利な構成によれば、切込みが、結合領域のサイズの最適化のために、突合せ箇所領域に直接続いている。ここでも、突合せ箇所領域に対して間隔を置いた配置が恐らく可能となる。
【0040】
特に有利な構成は、パイロット支承体の形の回転対称的なピンエレメントの形の接合構成部材である。この場合、ハウジング部分の形の別の接合構成部材との接合面の領域での結合が行われ、これによって、構成ユニットが形成される。
【0041】
材料接続的な結合部を形成するための本発明による方法は、両接合構成部材の一方に、突合せ箇所領域を取り囲んで加工された少なくとも1つのばり室を設け、この場合、このばり室を、支柱エレメントを外周面の領域に形成しながら、有利には切込みの形で接合構成部材における接合面に加工し、この場合、ばり室がそのサイズに関して、特に溶接プロジェクションとして形成された突起の変形加工によって生ぜしめられる溶接ばりを溶接工程の間に収容するように寸法設定されていることによって特徴付けられている。切込みは、溝付け部状にもしくは溝状に形成されていてよい。この場合、ばり室は、有利には小さい方の接合構成部材の接合面に配置される。
【0042】
本発明による接合構成部材は、特に有利には力伝達装置、特にハイドロダイナミック式の機械に使用される。この力伝達装置では、接合構成部材がパイロット支承体の形で付与される。このパイロット支承体はハウジング部分に相対回動不能に結合される。この場合、結合は材料接続的にかつ解離不能に溶接によって行われる。この場合、溶接法として、圧接法、特に抵抗溶接法または摩擦溶接法が使用される。別の可能性も同じく可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面につき詳しく説明する。
【0044】
図2aおよび図2bには、接合時の問題、特にパイロット支承体27’と力伝達装置のエレメント、特にコンバータハウジングのカバーエレメント25’との間の材料接続的な解離不能な結合部を形成するために使用されるような、公知先行技術による2つの接合構成部材1’,13’を突き合わせて圧接法によって互いに溶接する場合の問題が、概略的に簡単に示してある。この場合、図2aには、溶接過程前の両接合構成部材1’,13’の位置決めが示してあり、この両接合構成部材1’,13’から形成された溶接過程後の構成部材14’は、図2bに示してある。両図面から、ここではピン2’の形の回転対称的なエレメントとしての接合構成部材1’と、たとえばハイドロダイナミック式の回転数/トルクコンバータのハウジング部分によって形成される第2の接合構成部材13’とが明らかとなる。接合構成部材1’に設けられた接合面3’は、主として、端面4’に付与された面領域によって、環状の突起6’の面領域を考慮して形成される。この場合、溶接プロジェクション5’の形の突起6’は、突合せ領域15’を形成するために働く。この突合せ領域15’では、接触が、第2の接合構成部材13’に設けられた接合面16’との溶接過程前にかつ溶接過程の間に行われる。両接合構成部材1’,13’は互いに突き合わされて配置されている。すなわち、端面4’が第2の接合構成部材13’の端面17’に隣り合っている。加熱下でかつ圧力下で軟化および変形が生ぜしめられ、接合面3’の領域における接合構成部材1’と、第2の接合構成部材13’とが塑性的に一体化される。このために、ここでは、溶接プロジェクション5’、特に突起6’と、接合構成部材13’における表面付近の領域とが、熱供給によって局所的に可塑化状態にもたらされ、圧力によって塑性的に一体化される。構成に応じて、溶融温度に到達するまでの熱供給が行われてもよいし、溶融温度未満の熱供給が行われてもよい。押し退けられた材料29’は、構成に基づき、第1の接合構成部材1’の中心軸線Mに向かって半径方向内側にかつ中心軸線Mを基準として見て半径方向外側に押圧され、第2の接合構成部材13’に材料接続される。一部は、第1の接合構成部材1’の外周面11’の領域と、第2の接合構成部材13’とに、自由に成形されたジオメトリを備えて隆起部として堆積させられる。この場合、ばり28’とも呼ばれるこの堆積物は、溶接後に付与される構成ユニット14’に対して図2bに示したように、負荷を考慮して切欠きを成している。したがって、この欠点を回避するために、本発明によれば、第1の接合構成部材1が、ばり28を収容するためのばり室7を備える。この室7は、有利には常に小さい方のワークピース、特に小さい方の接合面を備えたワークピースに対応配置される。
【0045】
図1aには、本発明により形成された接合構成部材1の特に有利な構成が、概略的に簡単に軸方向断面図につき示してある。この接合構成部材1は、有利には、特にピン2、特に力伝達装置に用いられるパイロット支承体27の形の回転対称的な構成部材として形成されている。この構成部材は少なくとも1つの接合面3を有している。接合面3とは、図1aには示していない、突き合わされて圧接によって材料接続的な結合部を形成するための他方の別の第2の接合構成部材に材料接続的に結合するために働く面領域と解される。接合面3はピン2の端面4によって形成される。溶接による材料接続的な解離不能な結合部は圧接法によって形成される。接合構成部材1に設けられた接合面3は、この目的のために、完全に平らに形成されておらず、接合構成部材1の中心軸線Mを中心として環状に延びる突起6の形の溶接プロジェクション5を有している。この溶接プロジェクション5は、接合構成部材1の外周面11に対して間隔を置いて配置されている。この場合、突起6は、有利には歯状に形成されている、すなわち、接合面3から離れる方向で見て、2つの側面F1,F2によって特徴付けられている。この場合、突起6は接合面3から離れる方向に先細りにされている。溶接過程の間の結合したい接合構成部材とのコンタクティングは突起6で行われる。この場合、突起6のヘッド部分26、特に歯ヘッドは突合せ領域15、すなわち、接合面3の、結合したい接合構成部材に設けられた接合面に溶接過程前の位置決め時に突き合わせて接触させるために設けられた領域を形成している。均一なシームを得るためには、突起6が閉じられて環状に形成されている、すなわち、中心軸線Mに対して回転対称的である。
【0046】
圧接法の形の使用される溶接法は、結合したい部材の突合せ箇所もしくは1つまたはそれ以上の突合せ箇所領域15が、熱供給によって局所的に変形可能な状態、特に可塑化可能な状態にもたらされ、圧力によって塑性的に一体化されることに起因している。熱は、最も簡単な事例では、電気エネルギ、特に抵抗加熱によって発生させられる。別のエネルギ形態、たとえば超音波または摩擦熱も可能である。突合せ箇所15は、溶接プロジェクション5の形の突起6によって形成されるので、主として、この領域では、熱供給も、変形可能な状態への移行も行われる。この場合、突起6の領域での変形によって、両接合構成部材の間の一体化がその接合面の領域で行われる。圧接は、一般的に溶加材なしに行われる。しかし、圧力を加えることによって、変形させられた材料が、中心軸線Mと外周面11とに向かって、第2の接合構成部材の材料との材料接続的な結合部を形成して押圧される。接合領域からの流出を回避するために、本発明によれば、接合構成部材1に、突合せ箇所15を形成する突起6を取り囲んで周方向に室が設けられている。この室は、溶接ばり28を収容するために働く。室7はばり室7とも呼ばれ、周方向に溶接プロジェクション5ひいては溶接領域を取り囲んで延びている。室7は、両接合構成部材のオーバラップ領域からのばりの流出を阻止するために働く。ばり室7は、接合面3に設けられた切込み8を描き、この切込み8が突起6と逆方向に方向付けられているように形成されている。この場合、切込み8は、中心軸線Mから出発して半径方向で見て、半径方向外向きに延びていて、この方向で深さtにおいて減少している。これによって、切込み8もしくはばり室7が接合構成部材に、溶接プロジェクション5に対して間隔を置いて配置された支柱12を形成している。この支柱12は、ここでは、外周面11の領域に設けられていて、ばり室7が環状に延びているので、同じく環状に形成されている。支柱12は楔面を形成していて、この楔面で、押し退けられた材料への作用時に、溶接ゾーンへの材料の押返しひいては溶接ゾーンへのより長い止まりを生ぜしめる。
【0047】
切込み8は、最も簡単な事例では、溝付け部または溝として形成されていて、有利には、凹状の構成によって特徴付けられている。ばり室7を形成する切込み8は、少なくとも2つの面領域9,10によって特徴付け可能である。この場合、第1の面領域9は、突合せ箇所15を形成する突起6に続いており、第2の面領域10は第1の面領域9に続いており、第2の面領域10は接合構成部材1の外周面11の領域にまで延びている。有利には、延びは直接外周面11にまで行われる。これによって、横断面で見て、ばり室7の、有利には三角形の構成が実現される。これにより形成された、接合面3の外周における支柱12は、環状の半割歯によって形成される。第1の面領域9が、有利には中心軸線Mに対して平行に延びているのに対して、第2の面領域10は、接合面3から間隔tを置いた面領域9から接合面3に向かって半径方向外向きに外周面11に向かって延びている。第2の面領域10の構成は、ここでは、有利には同じく平らに行われる。
【0048】
図1b〜図1dに接合構成部材1の軸方向断面の一部につき例示したように、少なくとも面領域10の湾曲させられた構成も可能である。この面領域10が、接合面3から出発して拡幅する支柱12を形成していることが重要である。この場合、第2の面領域10は、解離不能な材料接続的な結合部の形成時の押圧力の作用方向に楔を形成していて、溶接プロジェクション5のばり材料を収容しかつばり室7内に幾何学的な構成に基づき圧縮する。
【0049】
図1bには、第2の面領域10の湾曲させられた構成を備えた、図1aに対して変更された可能な構成が示してある。ここでも、第2の面領域10は、接合構成部材1の外周面11の領域に支柱12を形成している。ばり室7は突合せ箇所領域15から離れる方向に、支柱12を形成して減少させられている。この場合、第2の面領域10は、図1bに例示したように、ただ1つの曲率半径rによって描くことができる。
【0050】
しかし、それぞれ異なる複数の曲率半径r1,r2を備えた第2の面領域10の構成も可能である。これによって、ばり室7のジオメトリにさらに影響を与えることができる。このような構成は、たとえば図1cに示してある。この図1cでは、面領域10が、たとえば2つの曲率半径r1,r2によって特徴付けられる。
【0051】
図1a〜図1cが、中心軸線Mに対する平行な第1の面領域9を備えた構成を示している場合には、図1dは、たとえば、ばり室7を形成する、横断面図で見て、湾曲させられた面領域9,10を備えた切込み8の形を備えた構成を示している。この場合、ここでは、個々の面領域9,10が、有利には同じくそれぞれ異なる形で形成されていて、方向付けられている。この場合、第1の面領域9は、第2の面領域10の曲率半径r4よりも大きな曲率半径r3によって特徴付けられている。これによって、主として、図1aと同じ効果が実現される。傾斜または湾曲がより強い場合には、ここでは、一種のポケット状の切込みを実現することもできる。この切込みは中心軸線Mに向かってばり室7を拡幅し、したがって、収容容積が一層増加させられる。この事例では、恐らく、ここでは、支柱12によって材料が切込み8内に持ち込まれるように、r3またはそれぞれ異なる曲率半径の組合せが形成されていなければならない。この場合、切込みはアンダカットのように作用する。このアンダカットには、変形させられた材料が両側で堆積させられる。
【0052】
本発明による方法は、本来の溶接過程前の個々の接合構成部材1,13相互の位置決めに関して図3aに示してあり、結合時に付与される溶接過程後の構成部材14は図3bに示してある。図3aには、特にピン2もしくはパイロット支承体27と、ハウジング部分、特にカバー25との形の両接合構成部材1,13の位置決めが図2aに類似して示してある。ここにも、接合領域もしくは接合面3,16が示してあり、さらに、突合せ領域15、特に溶接前の接触領域が示してある。この突合せ領域15は、本来の接合面3;16ひいては、ここでは符号18で示した接合領域よりも著しく小さい。さらに、突合せ領域を取り囲んで接合面3に配置された、第1の接合構成部材1に設けられた切込み8の形のばり室7が明らかである。この場合、図3aならびに図1には、突起6、特に端面4から離れる方向に延びる先細りにされた横断面を備えた、環状に端面4に延びる歯の形の溶接プロジェクション5の特に有利な構成が示してある。ばり室7は逆方向に向けられてピン2の接合面3に、凹状の支柱面を備えた支柱12を形成して形成されている。
【0053】
溶接自体は、すでに記載したように、種々異なる形式で行われてよい。この場合、ピンだけでなく、第2の接合構成部材13にも、ここでは、局所的な加熱を発生させるために、相応の電流源を接続することができる。両接合構成部材、つまり、第1の接合構成部材1と第2の接合構成部材とは互いに突き合わされて配置されている。圧力は、両接合構成部材1,13の一方に加えられてもよいし、有利には両方に加えられてもよい。このことは、たとえば、図示の事例では、矢印によって示してある。さらに、ここには、抵抗溶接法の例を認めることができる。加熱は直接的な通電によって行われ、エネルギ供給は溶接電極、ここでは、たとえば符号19,20を介して行われる。この場合、電極材料として、有利には、接合したい構成部材、特に接合構成部材1,13と反応しない材料が選択される。溶融熱は、強い電流の短時間の作用時に高い移行抵抗によって構成部材に生ぜしめられる。両電極19,20と、少なくとも1つの電流源30とを有する溶接装置は、ここでは、符号21で示してある。この溶接装置21の構成、特に溶接電極の配置は一例である。別の構成が可能である。材料接続的な結合部の形成は、有利には熱と圧力との同時の作用下でまたは時間的に制限されてのみ重畳する作用下で行われる。この場合、ここでは、力が、互いに結合したい両接合構成部材1,13の一方にしか加えられなくてもよいし、両接合構成部材1,13に相対的に加えられてもよい。
【0054】
図3bに示した溶接過程後の構成部材14において明らかであるように、溶融または変形によって押し退けられたばりは、主として、ばり室7内に位置していて、したがって、接合領域を決して乗り越えていないかまたはほんの僅かしか乗り越えていない。これによって、もはや減少させられた切欠き作用しか発生させられない。
【0055】
図3aには、たとえば1つの可能な構成が示してある。さらに、使用される圧接法が別の方法、たとえば純粋な摩擦溶接法(摩擦圧接法)であってもよい。このことは、相応の溶接パラメータに関連している。
【0056】
ばり室7のジオメトリならびに容積は、収容したい溶接ばりの関数として検出され、主として、溶接プロジェクション5の量にも関連している。この場合、さらに、具体的な設計は、使用される溶接法と、これにより発生させられる溶接搬出量とに関連している。
【0057】
図4には、2つの接合構成部材1,13を接合して、1つの構成ユニット14を形成するための本発明による方法の特に有利な使用事例が、概略的に簡単に軸方向断面図につき示してある。この場合、構成ユニット14は力伝達装置22の入力体Eを形成している。力伝達装置22はハイドロダイナミック式の構成要素、特にハイドロダイナミック式の回転数/トルクコンバータ23を有している。この回転数/トルクコンバータ23は、ポンプホイールPとして機能する一次ホイールを有している。この一次ホイールは入力体Eに相対回動不能に結合されている。このことは、ハウジング部分24を介して実現される。この場合、このハウジング部分24は第2の接合部材13によって形成され、カバー25の形で付与される。この場合、第1の接合部材1はポンプホイールP、特にカバー25に対する支承ピン2を形成している。この支承ピン2はパイロット支承体27とも呼ばれる。力伝達装置22は、ハイドロダイナミック式の構成要素であってもよいし、ハイドロダイナミック式の構成要素と、この構成要素に対応配置された切換可能なクラッチ31,特にロックアップクラッチと、場合により、振動を減衰するための装置32とを備えた多機能ユニットであってもよい。
【0058】
本発明による解決手段は、図示の使用事例に限定されていない。しかし、この場合、本発明による解決手段は、特に有利な使用事例を明確にしている。切欠き作用形成下での溶接ばりの流出の危険がある、限界値の寿命を伴うあらゆる使用事例に対する使用が可能である。特に有利には、本発明による解決手段は、相対回動不能な結合部を形成するための有利には回転可能な2つの構成部材の材料接続的な解離不能な結合部を形成する、全く特に有利には、パイロット支承体と呼ばれるピンをコンバータカバーに結合するために使用可能である。この場合、構成部材は互いに突き合わされて配置されており、さらに、こうして形成された結合部が曲げ負荷可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1a】横断面図で見て三角形のばり室を備えた、本発明により形成された接合構成部材の特に有利な構成を軸方向断面図の一部につき概略的に簡単に示す図である。
【図1b】ばり室に対する理論的に可能な別の構成を図1aによる部分につき示す図である。
【図1c】ばり室に対する理論的に可能な別の構成を図1aによる部分につき示す図である。
【図1d】ばり室に対する理論的に可能な別の構成を図1aによる部分につき示す図である。
【図2a】公知先行技術による欠点を溶接過程前の個々の接合構成部材の位置決めにつき示す図である。
【図2b】公知先行技術による欠点を構成ユニットへの溶接後の配置につき示す図である。
【図3a】本発明による方法および本発明により形成された接合構成部材の機能を溶接過程前の個々の接合構成部材の位置決めにつき示す図である。。
【図3b】本発明による方法および本発明により形成された接合構成部材の機能を溶接過程後の構成ユニットへの結合につき示す図である。
【図4】本発明により形成された材料接続的な解離不能な結合部の特に有利な使用事例を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
1,1’ 接合構成部材、 2,2’ ピン、 3,3’ 接合面、 4,4’ 端面、 5,5’ 溶接プロジェクション、 6,6’ 突起、 7 ばり室、 8 切込み、 9 面領域、 10 面領域、 11,11’ 外周面、 12 支柱、 13,13’ 接合構成部材、 14,14’ 構成部材、 15,15’ 突合せ領域、 16,16’ 接合面、 17’ 端面、 18 接合領域、 19 溶接電極、 20 溶接電極、 21 溶接装置、 22 力伝達装置、 23 回転数/トルクコンバータ、 24 ハウジング部分、 25 カバー、 25’ カバーエレメント、 26 ヘッド部分、 27,27’ パイロット支承体、 28,28’ ばり、 29’ 材料、 30 電流源、 31 クラッチ、 32 装置、 E 入力体、 F1 側面、 F2 側面、 M 中心軸線、 P ポンプホイール、 r、r1,r2,r3,r4 曲率半径、 t 深さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接合構成部材(1)、特にパイロット支承体であって、材料接続的な解離不能な結合部を圧接によって形成するために、当該接合構成部材(1)が、別の第2の接合構成部材(13)に結合されて、構成ユニット(14)を形成するようになっており、当該接合構成部材(1)が、接合面(3)と、該接合面(3)に形成された、別の第2の接合構成部材(13)にコンタクティングするための突合せ箇所領域(15)とを有している形式のものにおいて、接合面(3)に、溶接ばりを収容するためのばり室(7)が設けられていることを特徴とする、接合構成部材。
【請求項2】
ばり室(7)が、切込み(8)によって形成されていて、突合せ箇所領域(15)を取り囲んで配置されており、該突合せ箇所領域(15)が、接合面(3)に設けられた突起(6)を成す少なくとも1つの溶接プロジェクション(5)によって形成されるようになっている、請求項1記載の接合構成部材。
【請求項3】
突合せ箇所領域(15)が、接合面(3)に設けられた突起(6)を成す少なくとも1つの溶接プロジェクション(5)によって形成されるようになっており、ばり室(7)が、突合せ箇所領域(15)を取り囲んで配置された突起と、溶接プロジェクション(5)とによって仕切られるようになっている、請求項1記載の接合構成部材。
【請求項4】
当該接合構成部材(1)が、回転対称的な構成部材として形成されており、接合面(3)が、回転対称的な構成部材の一方の端面(4)に設けられた少なくとも1つの接合領域によって形成されるようになっており、突合せ箇所領域(15)が、前記端面(4)に配置された、溶接プロジェクション(5)を成す環状の突起(6)によって形成されるようになっており、ばり室(7)が、周方向に突起(6)を取り囲んで円環状に延びている、請求項1から3までのいずれか1項記載の接合構成部材。
【請求項5】
ばり室(7)が、突合せ箇所領域(15)と当該接合構成部材(1)の外周面(11)との間に配置されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の接合構成部材。
【請求項6】
ばり室(7)が、突合せ箇所領域(15)を形成する突起(6)に直接隣接している、請求項5記載の接合構成部材。
【請求項7】
ばり室(7)が、当該接合構成部材(1)の外周面(11)の領域にまで延びている、請求項5または6記載の接合構成部材。
【請求項8】
ばり室(7)の深さ(t)が、当該接合構成部材(1)の外周面(11)に向かって、該外周面(11)の領域に支柱(12)を形成しながら減少しており、ばり室(7)が、少なくとも2つの面領域(9,10)、つまり、突合せ箇所領域(15)に隣接して配置された第1の面領域(9)と、該第1の面領域(9)に続きかつ当該接合構成部材(1)の外周面(11)に向かって延びる第2の面領域(10)とによって特徴付けられている、請求項1から7までのいずれか1項記載の接合構成部材。
【請求項9】
第1の面領域(9)と第2の面領域(10)とが、平らに形成されていて、互いに所定の角度を成して、横断面図で見て三角形の溝を形成して配置されている、請求項8記載の接合構成部材。
【請求項10】
第1の面領域(9)が、当該接合構成部材(1)の中心軸線(M)に対して平行にかつ接合面(3)に対して垂直に方向付けられている、請求項8または9記載の接合構成部材。
【請求項11】
ばり室(7)を仕切る一方の面領域(9,10)の少なくとも一部領域が、凹状に湾曲させられている、請求項8記載の接合構成部材。
【請求項12】
個々の面領域(9,10)の湾曲が、少なくとも1つの曲率半径(r,r1,r2,r3,r4)によって特徴付けられている、請求項11記載の接合構成部材。
【請求項13】
ばり室(7)の容積が、溶接ばりの関数として規定されている、請求項1から12までのいずれか1項記載の接合構成部材。
【請求項14】
当該接合構成部材(1)が、ハウジング部分に相対回動不能に連結するためのパイロット支承体(27)のピン(2)として形成されている、請求項1から13までのいずれか1項記載の接合構成部材。
【請求項15】
溶接、特に圧接法によって、請求項1から14までのいずれか1項記載の第1の接合構成部材(1)と、別の第2の接合構成部材(13)との材料接続的な解離不能な結合部を形成するための方法において、第1の接合構成部材(1)に設けられたばり室(7)のジオメトリおよびサイズを、理論的に可能な生ぜしめられる溶接ばりの量に関連して規定し、この場合、常にばり室(7)の完全な充填が保証されているように、最小設計を行うことを特徴とする、材料接続的な解離不能な結合部を形成するための方法。
【請求項16】
圧接法として抵抗溶接法を実施する、請求項15記載の方法。
【請求項17】
圧接法として摩擦溶接法を実施する、請求項15記載の方法。
【請求項18】
互いに結合したい接合構成部材(1,13)の少なくとも一方の材料の溶融温度の高さの温度への接合面(3)の領域での接合構成部材(1,13)の加熱を行う、請求項15から17までのいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
互いに結合したい接合構成部材(1,13)の少なくとも一方の材料の溶融温度を下回る温度への接合面(3)の領域での接合構成部材(1,13)の加熱を行う、請求項15から17までのいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
両接合構成部材(1,13)に接合方向で所定の力を加える、請求項15から19までのいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
パワートレーンにおいて原動機を変速機に結合するために用いられる力伝達装置(22)であって、当該力伝達装置(22)が、ハイドロダイナミック式の回転数/トルクコンバータ(23)を有しており、該回転数/トルクコンバータ(23)が、ポンプホイール(P)を有しており、該ポンプホイール(P)が、ハウジング部分を介して、駆動装置に相対回動不能に連結可能なピン(2)に相対回動不能に結合されている形式のものにおいて、ピン(2)が、請求項1から14までのいずれか1項記載の接合構成部材(1)として形成されており、ピン(2)とハウジング部分との間の結合部が、請求項15から20までのいずれか1項により形成されるようになっていることを特徴とする、力伝達装置。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−196695(P2008−196695A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−25322(P2008−25322)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【出願人】(390009070)ルーク ラメレン ウント クツプルングスバウ ベタイリグングス コマンディートゲゼルシャフト (236)
【氏名又は名称原語表記】LuK Lamellen und Kupplungsbau  Beteiligungs KG
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 3, D−77815 Buehl, Germany
【Fターム(参考)】